[go: up one dir, main page]
More Web Proxy on the site http://driver.im/

JP6481857B2 - 電動パワーステアリング装置 - Google Patents

電動パワーステアリング装置 Download PDF

Info

Publication number
JP6481857B2
JP6481857B2 JP2015090661A JP2015090661A JP6481857B2 JP 6481857 B2 JP6481857 B2 JP 6481857B2 JP 2015090661 A JP2015090661 A JP 2015090661A JP 2015090661 A JP2015090661 A JP 2015090661A JP 6481857 B2 JP6481857 B2 JP 6481857B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
current value
voltage
target current
power supply
steering
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2015090661A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2016203905A (ja
Inventor
佐藤 文彦
文彦 佐藤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
JTEKT Corp
Original Assignee
JTEKT Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by JTEKT Corp filed Critical JTEKT Corp
Priority to JP2015090661A priority Critical patent/JP6481857B2/ja
Publication of JP2016203905A publication Critical patent/JP2016203905A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6481857B2 publication Critical patent/JP6481857B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Steering Control In Accordance With Driving Conditions (AREA)
  • Power Steering Mechanism (AREA)
  • Control Of Electric Motors In General (AREA)

Description

この発明は、操舵補助力(アシスト力)を電動モータによって発生させる電動パワーステアリング装置に関する。
下記特許文献1には、主電源と、キャパシタからなる補助電源とを備え、主電源が故障したときに補助電源からモータ駆動回路に電力を供給する電動パワーステアリング装置(EPS:electric power steering)が開示されている。
特開2014−108767号公報
前記特許文献1記載の発明では、主電源から補助電源であるキャパシタに電源が切替えられた後に、操舵が継続して行われると、キャパシタに蓄積された電荷が放電されるため、キャパシタの端子間電圧(キャパシタ電圧)が徐々に低下していく。このため、キャパシタ電圧がEPS動作可能最低電圧を下回った瞬間にアシスト切れが起こり、いわゆるハンドル取られが発生するおそれがある。
そこで、キャパシタ電圧に比例して、アシスト力を徐々に低下させることが考えられる。しかしながら、キャパシタ電圧は、図8に示すように、操舵時のキャパシタ電流の変化に応じて変動する。図8は、前記特許文献1記載の従来例において、電源が主電源からキャパシタに切り替えられた状態で、据え切り操舵を繰り返して行った場合のキャパシタ電流およびキャパシタ電圧の変化の一例を示している。このため、キャパシタ電圧の変化に応じてアシスト力を低下させた場合には、アシスト力が変動し、操舵感が良くないという問題がある。
この発明の目的は、主電源異常時に、補助電源の端子間電圧の低下に応じてアシスト力を徐々に低下させることができ、しかも操舵感を向上させることができる電動パワーステアリング装置を提供することである。
請求項1記載の発明は、主電源(31)と補助電源(44)とを備え、主電源異常時に、前記補助電源から電動モータの駆動回路(52)に電力を供給する電動パワーステアリング装置(1)であって、前記補助電源の出力電流を検出する電流検出手段(46)と、前記補助電源の端子間電圧を検出する電圧検出手段(47)と、主電源異常時に、前記電流検出手段によって検出される出力電流に基づいて、前記電圧検出手段によって検出される端子間電圧を、前記補助電源の出力電流変化による電圧変動が低減された基準電圧に変換する変換手段(71)と、前記変換手段によって得られた基準電圧に基づいて、前記電動モータの目標電流値を補正する目標電流値補正手段(62)とを含む、電動パワーステアリング装置である。なお、括弧内の英数字は、後述の実施形態における対応構成要素等を表すが、むろん、この発明の範囲は当該実施形態に限定されない。以下、この項において同じ。
この構成では、主電源異常時に、補助電源によってアシスト制御を継続させることができる。また、主電源異常時においては、補助電源の端子間電圧の低下に応じて、目標電流値を低減補正することができる。これにより、補助電源の端子間電圧の低下に応じてアシスト力を徐々に低下させることができる。これにより、アシスト切れの予兆を運転者に与えることができるので、アシスト切れ発生時にいわゆるハンドル取られの発生を抑制できる。また、主電源異常時におけるアシスト制御の継続可能時間を延長させることができる。
また、この構成では、補助電源の端子間電圧そのものに基いて目標電流値が補正されるのではなく、補助電源の出力電流変化による電圧変動が低減された後の補助電源の端子間電圧である基準電圧に基づいて目標電流値が補正される。これにより、補助電源の端子間電圧の低下に応じて、目標電流値を滑らかに低減させることができるから、主電源異常時における操舵感を向上させることができる。
請求項2記載の発明は、前記電流検出手段によって検出される出力電流をIcとし、前記電圧検出手段によって検出される端子間電圧をVcとし、前記電動モータの抵抗をRmとすると、前記変換手段は、次式(a)に基づいて、端子間電圧Vcを基準電圧Vcoに変換するように構成されている、請求項1に記載の電動パワーステアリング装置である。
Vco=Vc+Ic・Rm …(a)
請求項3記載の発明は、操舵トルクを取得する操舵トルク取得手段(12)と、前記操舵トルク取得手段によって取得された操舵トルクを用いて、前記電動モータの目標電流値を設定する目標電流値設定手段(61)を含み、前記目標電流値補正手段は、前記目標電流値設定手段によって設定される目標電流値を、前記変換手段によって得られた基準電圧に基づいて補正するように構成されている、請求項1または2に記載の電動パワーステアリング装置である。
請求項4記載の発明は、前記目標電流値補正手段は、前記変換手段によって得られた基準電圧に基づいて補正ゲインを設定する補正ゲイン設定手段(71)と、前記目標電流値設定手段によって設定される目標電流値に、前記補正ゲイン設定手段によって設定された補正ゲインを乗算することにより、目標電流値を補正する手段(72)とを含む、請求項3に記載の電動パワーステアリング装置である。
請求項5記載の発明は、前記補助電源はキャパシタからなる、請求項1〜請求項4のいずれか一項に記載の電動パワーステアリング装置である。
図1は、本発明の一実施形態に係る電動パワーステアリング装置の概略構成を示す模式図である。 図2は、図1の電動パワーステアリング装置の電気的構成を示す回路図である。 図3は、電源制御用ECUによって行われる主電源異常監視処理の手順を示すフローチャートである。 図4は、EPS用ECU内のモータ制御回路の電気的構成を示すブロック図である。 図5は、検出操舵トルクTに対する目標電流値Imの設定例を示すグラフである。 図6は、主電源異常時に補正ゲイン演算部によって実行される主電源異常時の補正ゲイン演算処理の手順を示すフローチャートである。 図7は、基準電圧に対する補正ゲインの設定例を示すグラフである。 図8は、特許文献1記載の従来例において、電源が主電源からキャパシタに切り替えられた状態で、据え切り操舵を繰り返して行った場合のキャパシタ電流およびキャパシタ電圧の変化の一例を示す波形図である。
以下では、この発明の実施形態を、添付図面を参照して詳細に説明する。
図1は、本発明の一実施形態に係る電動パワーステアリング装置の概略構成を示す模式図である。
電動パワーステアリング装置(EPS:electric power steering)1は、車両を操向するための操舵部材としてのステアリングホイール2と、このステアリングホイール2の回転に連動して転舵輪3を転舵する転舵機構4と、運転者の操舵を補助するための操舵補助機構5とを備えている。ステアリングホイール2と転舵機構4とは、ステアリングシャフト6および中間軸7を介して機械的に連結されている。
ステアリングシャフト6は、ステアリングホイール2に連結された入力軸8と、中間軸7に連結された出力軸9とを含む。入力軸8と出力軸9とは、トーションバー10を介して相対回転可能に連結されている。
トーションバー10の近傍には、トルクセンサ11が配置されている。トルクセンサ11は、入力軸8および出力軸9の相対回転変位量に基づいて、ステアリングホイール2に与えられた操舵トルクTを検出する。この実施形態では、トルクセンサ11によって検出される操舵トルクTは、たとえば、右方向への操舵のためのトルクが正の値として検出され、左方向への操舵のためのトルクが負の値として検出され、その絶対値が大きいほど操舵トルクの大きさが大きくなるものとする。
転舵機構4は、ピニオン軸13と、転舵軸としてのラック軸14とを含むラックアンドピニオン機構からなる。ラック軸14の各端部には、タイロッド15およびナックルアーム(図示略)を介して転舵輪3が連結されている。ピニオン軸13は、中間軸7に連結されている。ピニオン軸13は、ステアリングホイール2の操舵に連動して回転するようになっている。ピニオン軸13の先端(図1では下端)には、ピニオン16が連結されている。
ラック軸14は、自動車の左右方向に沿って直線状に延びている。ラック軸14の軸方向の中間部には、ピニオン16に噛み合うラック17が形成されている。このピニオン16およびラック17によって、ピニオン軸13の回転がラック軸14の軸方向移動に変換される。ラック軸14を軸方向に移動させることによって、転舵輪3を転舵することができる。
ステアリングホイール2が操舵(回転)されると、この回転が、ステアリングシャフト6および中間軸7を介して、ピニオン軸13に伝達される。そして、ピニオン軸13の回転は、ピニオン16およびラック17によって、ラック軸14の軸方向移動に変換される。これにより、転舵輪3が転舵される。
操舵補助機構5は、操舵補助用の電動モータ18と、電動モータ18の出力トルクを転舵機構4に伝達するための減速機構19とを含む。減速機構19は、ウォーム軸20と、このウォーム軸20と噛み合うウォームホイール21とを含むウォームギヤ機構からなる。
ウォーム軸20は、電動モータ18によって回転駆動される。また、ウォームホイール21は、ステアリングシャフト6とは一体的に回転可能に連結されている。ウォームホイール21は、ウォーム軸20によって回転駆動される。
電動モータ18によってウォーム軸20が回転駆動されると、ウォームホイール21が回転駆動され、ステアリングシャフト6が回転する。そして、ステアリングシャフト6の回転は、中間軸7を介してピニオン軸13に伝達される。ピニオン軸13の回転は、ラック軸14の軸方向移動に変換される。これにより、転舵輪3が転舵される。すなわち、電動モータ18によってウォーム軸20を回転駆動することによって、転舵輪3が転舵されるようになっている。
車両には、車速Vを検出するための車速センサ24が設けられている。トルクセンサ11によって検出される操舵トルクT、車速センサ24によって検出される車速V等は、EPS用ECU(ECU:Electronic Control Unit)12に入力される。EPS用ECU12は、これらの入力等に基づいて、電動モータ18を制御することにより、いわゆるアシスト制御を行う。
EPS用ECU12内のモータ駆動回路52(図2参照)には、主電源31および補助電源装置32のいずれか一方または両方によって電力が供給される。補助電源装置32は、電源制御用ECU33によって制御される。EPS用ECU12と電源制御用ECU33とは通信線を介して接続されている。
図2は、電動パワーステアリング装置1の電気的構成を示す回路図である。
EPS用ECU12は、マイクロコンピュータからなるモータ制御回路51と、モータ制御回路51によって制御され、電動モータ18に電力を供給するモータ駆動回路(インバータ回路)52とを含んでいる。EPS用ECU12には、電動モータ18に流れるモータ電流を検出するための電流センサ53の出力信号が入力される。モータ制御回路51の詳細については、後述する。
補助電源装置32は、主電源31に直列に接続されている。補助電源装置32は、リレー41と、充電回路42と、放電回路43と、補助電源としてのキャパシタ44と、電流センサ45,46と、電圧センサ47とを含む。
リレー41は、主電源31の正極側端子と充電回路42との間に配置されている。リレー41と充電回路42との接続点をP1で示す。充電回路42は、キャパシタ44を充電するための回路である。充電回路42は、直列接続された一対のスイッチング素子42A,42Bと、これらのスイッチング素子42A,42Bの接続点P3と接続点P1との間に接続された昇圧コイル42Cとを含む。スイッチング素子42A,42Bは、nチャネル型MOSFETからなる。
上段側のスイッチング素子42Aのソースが下段側のスイッチング素子42Bのドレインに接続されている。上段側のスイッチング素子42Aのドレインは、キャパシタ44の出力端子(接続点P2)に接続されている。下段側のスイッチング素子42Bのソースは接地されている。接続点P1は、キャパシタ44の入力端子(接続点P5)に接続されている。一対のスイッチング素子42A,42Bを交互にオンさせることにより、接続点P1における出力電圧(バッテリー電圧VB)を昇圧してキャパシタ44の出力端子に印加できるので、キャパシタ44を充電することができる。
放電回路43は、充電回路42に直列に接続されている。放電回路43は、直列接続された一対のスイッチング素子43A,43Bからなる。スイッチング素子43A,43Bは、nチャネル型MOSFETからなる。上段側のスイッチング素子43Aのソースが下段側のスイッチング素子43Bのドレインに接続されている。上段側のスイッチング素子43Aのドレインは、キャパシタ44の出力端子(接続点P2)に接続されている。下段側のスイッチング素子43Bのソースはキャパシタ44の入力端子(接続点P5)に接続されている。一対のスイッチング素子43A,43Bの接続点P4は、EPS用ECU12内のモータ駆動回路52に接続されている。
下段側のスイッチング素子43Bがオンで、上段側のスイッチング素子43Aがオフのときには、主電源31からモータ駆動回路52に電力が供給される。下段側のスイッチング素子43Bがオフで、上段側のスイッチング素子43Aがオンのときには、キャパシタ44からモータ駆動回路52への放電が可能となる。これにより、主電源31とキャパシタ44の両方によってモータ駆動回路52へ電力が供給されることになる。下段側のスイッチング素子43Bと上段側のスイッチング素子43Aとを交互にオンさせると、両者のオン時間の比率によって、モータ駆動回路52に印加される電圧VDを変更することができる。
電流センサ45は、主電源31の出力電流(バッテリー電流IB)を検出する。電流センサ46は、キャパシタ44の出力電流(キャパシタ電流Ic)を検出する。電圧センサ47は、キャパシタ44の端子間電圧(キャパシタ電圧Vc)を検出する。各電流センサ45,46の検出値および電圧センサ47の検出値は、電源制御用ECU33に入力される。モータ駆動回路52の入力電圧VDは、電圧センサ48によって検出される。電圧センサ48の検出値は、電源制御用ECU33に入力される。電源制御用ECU33には、イグニッションキーの状態を表すイグニッション状態検知信号(図示略)が入力する。
電源制御用ECU33は、イグニッション状態検知信号に基づいてリレー41をオンオフ制御する。電源制御用ECU33は、電流センサ45,46、電圧センサ47,48等の検出値に基いて、補助電源装置32内の4つのスイッチング素子42A,42B,43A,43Bをオンオフ制御する。
電源制御用ECU33は、主電源異常が発生したか否かを監視する機能を有している。主電源異常とは、主電源31の故障、リレー41の故障等によって、主電源31から適切な電圧がモータ駆動回路52に印加されない状態をいう。
主電源異常が検知されていない場合(以下、「通常制御時」という。)には、電源制御用ECU33は、主電源電力PSに基づいて、4つのスイッチング素子42A,42B,43A,43Bを制御する。主電源電力PSとは、EPS用ECU12がアシスト制御によって消費する主電源31の実電力であり、例えば、電流センサ45の検出値(バッテリー電流IB)に基づいて算出される。
具体的には、主電源電力PSが予め定められた充放電閾値KE未満であるときには、電源制御用ECU33は、例えば、放電回路43内の下段側のスイッチング素子43Bをオンに設定し、上段側のスイッチング素子43Aをオフに設定する。また、電源制御用ECU33は、必要に応じて、充電回路42内の一対のスイッチング素子42A,42Bを交互にオンさせる。主電源電力PSが充放電閾値KE未満であるときに、充電回路42内のスイッチング素子42A,42Bを交互にオンさせる制御方法としては、特開2014−150672号公報に開示されている方法を用いてもよい。これにより、主電源31のみによってモータ駆動回路52に電力が供給されるとともに、必要に応じてキャパシタ44が充電される。
主電源電力PSが予め定められた充放電閾値KE以上であるときには、電源制御用ECU33は、充電回路42内の一対のスイッチング素子42A,42Bをオフ状態とする。また、電源制御用ECU33は、例えば、放電回路43内の上段側のスイッチング素子43Aをオンに設定し、下段側のスイッチング素子43Bをオフに設定する。これにより、主電源31およびキャパシタ44の両方によってモータ駆動回路52に電力が供給される。この場合、電源制御用ECU33は、放電回路43内の一対のスイッチング素子43A,43Bを交互にオンさせてもよい。主電源電力PSが充放電閾値KE以上であるときに、放電回路43内のスイッチング素子43A,43Bを交互にオンする制御方法としては、特開2014−91343号公報に開示されている方法を用いてもよい。
図3は、電源制御用ECU33による主電源異常監視処理の手順を示すフローチャートである。
電源制御用ECU33は、モータ駆動回路52の入力電圧VDが所定値A(A>0)以下であるか否かを判別する(ステップS1)。入力電圧VDは、電圧センサ48によって検出される。入力電圧VDが所定値Aより大きい場合には(ステップS1:NO)、電源制御用ECU33は、ステップS1に戻る。
ステップS1において、入力電圧VDが所定値A以下であると判別された場合には(ステップS1:YES)、電源制御用ECU33は、入力電圧VDが所定値A以下である状態が、所定時間以上継続したか否かを判別する(ステップS2)。入力電圧VDが所定値A以下である状態が、所定時間以上継続していない場合には(ステップS2:NO)、電源制御用ECU33は、ステップS1に戻る。
ステップS2において、入力電圧VDが所定値A以下である状態が、所定時間以上継続したと判別されたときには(ステップS2:YES)、電源制御用ECU33は、主電源異常が発生したと判定する。この場合には、電源制御用ECU33は、EPS用ECU12内のモータ制御回路51に主電源異常が発生したことを通知するとともに(ステップS3)、電源を主電源31からキャパシタ44に切り替えるための電源切替処理を行う(ステップS4)。具体的には、電源制御用ECU33は、充電回路42内の上段側のスイッチング素子42Aをオフとし、下段側のスイッチング素子42Bをオンとし、放電回路43内の上段側のスイッチング素子43Aをオンとし、下段側のスイッチング素子43Bをオフとする。これにより、キャパシタ44に蓄積された電荷がモータ駆動回路52および電動モータ18に放電される。したがって、主電源異常時においても、EPS用ECU12は、アシスト制御を継続して行うことができる。ただし、キャパシタ電圧Vcが、EPS用ECU12によるEPS動作可能最低電圧VL(例えば9[V])を下回ると、アシスト制御は停止する。
図4は、EPS用ECU12内のモータ制御回路51の構成を示すブロック図である。
モータ制御回路51は、CPUおよびメモリ(ROM,RAM,不揮発性メモリなど)を備えており、所定のプログラムを実行することにより、複数の機能処理部として機能するようになっている。この複数の機能処理部には、目標電流値設定部61と、目標電流値補正部62と、電流偏差演算部63と、PI制御部64と、PWM制御部65と、電流検出部66が含まれる。
目標電流値設定部61は、トルクセンサ11によって検出される操舵トルクTと車速センサ24によって検出される車速Vとに基づいて、目標電流値Imを設定する。検出操舵トルクTに対する目標電流値Imの設定例は、図5に示されている。検出操舵トルクTは、例えば右方向への操舵のためのトルクが正の値にとられ、左方向への操舵のためのトルクが負の値にとられている。また、目標電流値Imは、電動モータ18から右方向操舵のための操舵補助力を発生させるべきときには正の値とされ、電動モータ18から左方向操舵のための操舵補助力を発生させるべきときには負の値とされる。
目標電流値Imは、検出操舵トルクTの正の値に対しては正をとり、検出操舵トルクTの負の値に対しては負をとる。検出操舵トルクTが−T1〜T1(たとえば、T1=0.4N・m)の範囲(トルク不感帯)の微小な値のときには、目標電流値Imは零とされる。そして、検出操舵トルクTが−T1〜T1の範囲外の値である場合には、目標電流値Imは、検出操舵トルクTの絶対値が大きくなるほど、その絶対値が大きくなるように設定されている。また、目標電流値Imは、車速センサ24によって検出される車速Vが大きいほど、その絶対値が小さくなるように設定されるようになっている。これにより、低速走行時には大きな操舵補助力を発生させることができ、高速走行時には操舵補助力を小さくすることができる。
目標電流値補正部62は、この実施形態では、主電源異常時に、目標電流値設定部61によって設定される目標電流値Imをキャパシタ電圧Vcの低下に応じて徐々に低下させる。通常制御時においては、目標電流値補正部62は、目標電流値設定部61によって設定された目標電流値Imをそのまま出力する。目標電流値補正部62の構成および動作の詳細については、後述する。目標電流値補正部62から出力される目標電流値Imは、電流偏差演算部63に与えられる。
電流検出部66は、電流センサ53の出力信号に基いて、モータ電流(実電流値)Imを検出する。電流偏差演算部63は、目標電流値補正部62から出力される目標電流値Imと電流検出部66によって検出された実電流値Imとの偏差(電流偏差ΔIm=Im−Im)を演算する。
PI制御部64は、電流偏差演算部63によって演算された電流偏差ΔImに対するPI演算を行うことにより、電動モータ18に流れる電流Imを目標電流値Imに導くための駆動指令値を生成する。PWM制御部65は、前記駆動指令値に対応するデューティ比のPWM制御信号を生成して、モータ駆動回路52に供給する。これにより、駆動指令値に対応した電力が電動モータ18に供給されることになる。
電流偏差演算部63およびPI制御部64は、電流フィードバック制御手段を構成している。この電流フィードバック制御手段の働きによって、電動モータ18に流れるモータ電流Imが、目標電流値Imに近づくように制御される。
目標電流値補正部62の構成および動作について詳しく説明する。目標電流値補正部62は、補正ゲイン演算部71と補正ゲイン乗算部72とを含む。補正ゲイン演算部71は、主電源異常時にキャパシタ電流Icおよびキャパシタ電圧Vcに基づいて補正ゲインGを演算する。補正ゲイン演算部71は、通常制御時には、補正ゲインGを1に設定する。主電源異常が発生したときには、電源制御用ECU33からモータ制御回路51にその旨が通知されるので、補正ゲイン演算部71は主電源異常が発生したことを認識できる。
補正ゲイン乗算部72は、補正ゲイン演算部71によって演算される補正ゲインGを、目標電流値設定部61によって設定された目標電流値Imに乗算することにより、目標電流値Imを補正する。
図6は、主電源異常時に補正ゲイン演算部71によって実行される主電源異常時の補正ゲイン演算処理の手順を示すフローチャートである。
補正ゲイン演算部71は、キャパシタ電圧Vcおよびキャパシタ電流Icを電源制御用ECU33を介して取得する(ステップS11)。そして、補正ゲイン演算部71は、キャパシタ電圧Vcを、キャパシタ電流変化による電圧変動が低減された基準電圧Vcoに変換する(ステップS12,S13)。キャパシタ電圧Vcの電圧変動成分は、電動モータ18の抵抗(モータ端子間抵抗)による電圧降下であると考えられる。そこで、補正ゲイン演算部71は、まず、次式(1)に基づいて、キャパシタ電圧Vcの電圧変動成分に応じた補正電圧Vcmpを演算する(ステップS12)。
Vcmp=Ic×Rm …(1)
式(1)において、Rmは、電動モータ18の抵抗である。
そして、補正ゲイン演算部71は、次式(2)に示すように、キャパシタ電圧Vcに補正電圧Vcmpを加算することにより、電圧変動が低減された基準電圧Vcoを演算する(ステップS13)。
Vco=Vc+Vcmp …(2)
この後、補正ゲイン演算部71は、基準電圧Vcoに基づいて補正ゲインGを設定する(ステップS14)。基準電圧Vcoに対する補正ゲインGの設定例は、図7に示されている。補正ゲインGは、基準電圧Vcoが小さくなるほど、小さくなるように設定される。図7は、キャパシタ電圧Vcの最大値が14.5[V]であり、EPS動作可能最低電圧VLが9[V]である例を示している。具体的には、基準電圧VcoがVco1[V]未満の範囲およびVco2(>Vco1)[V]よりも大きな範囲では、基準電圧Vcoに対する補正ゲインGの変化率は小さく設定されている。Vco1は例えば、11[V]程度であり、Vco2は、例えば12.5[V]程度である。これに対し、基準電圧VcoがVco1[V]以上Vco2[V]以下の範囲では、基準電圧Vcoに対する補正ゲインGの変化率は大きく設定されている。補正ゲイン演算部71によって設定された補正ゲインGは、補正ゲイン乗算部72に与えられる。
この後、補正ゲイン演算部71は、基準電圧VcoがEPS動作可能最低電圧VL以下であるか否かを判別する(ステップS15)。基準電圧VcoがEPS動作可能最低電圧VLよりも大きい場合には(ステップS15:NO)、補正ゲイン演算部71は、ステップS11に戻る。
ステップS15において、基準電圧VcoがEPS動作可能最低電圧VL以下であると判別された場合には(ステップS15:YES)、補正ゲイン演算部71は、主電源異常時の補正ゲイン演算処理を終了する。
前記実施形態では、主電源異常時に、キャパシタ(補助電源)44によってアシスト制御を継続させることができる。また、主電源異常時においては、キャパシタ電圧Vcの低下に応じて、目標電流値Imを低減補正するための補正ゲインGを徐々に低下させることができる。これにより、キャパシタ電圧Vcの低下に応じてアシスト力を徐々に低下させることができる。これにより、アシスト切れの予兆を運転者に与えることができるので、アシスト切れ発生時にいわゆるハンドル取られの発生を抑制できる。また、主電源異常時におけるアシスト制御の継続可能時間を延長させることができる。言い換えれば、キャパシタ44の容量を低減することができる。
また、この実施形態では、主電源異常時において、補正ゲインGは、キャパシタ電圧Vcそのものに基づいて設定されるのではなく、キャパシタ電流変化による電圧変動が低減された後のキャパシタ電圧Vcである基準電圧Vcoに基づいて設定される。これにより、キャパシタ電圧Vcの低下に応じて、補正ゲインGを滑らかに低減させることができる。したがって、キャパシタ電圧Vcの低下に応じて、目標電流値Imを滑らかに低減させることができるから、主電源異常時における操舵感を向上させることができる。
前述した実施形態では、主電源異常時に、目標電流値設定部61によって設定された目標電流値Imを目標電流値補正部62によって補正することによって、目標電流値を補正している。しかしながら、目標電流値設定部61で用いられるマップを、基準電圧Vcoに基づいて変更することにより、目標電流値を補正してもよい。具体的には、予め複数の基準電圧Vcoに応じた複数のマップ(操舵トルクに対する目標電流値のマップ)を作成して記憶しておく。また、主電源異常時に、キャパシタ電圧Vcから基準電圧Vcoを演算し、演算された基準電圧Vcoに応じたマップを選択するマップ選択部を設ける。目標電流値設定部61は、主電源異常時において、マップ選択部によって選択されたマップを用いて、目標電流値を設定する。この場合は、図4の目標電流値補正部62は不要である。
前述した実施形態では、補助電源はキャパシタから構成されているが、補助電源はキャパシタ以外の補助電源であってもよい。
その他、特許請求の範囲に記載された事項の範囲で種々の設計変更を施すことが可能である。
1…電動パワーステアリング装置、12…EPS用ECU、31…主電源、32…補助電源装置、33…電源制御用ECU、44…キャパシタ、46…電流センサ、47…電圧センサ、52…モータ駆動回路、61…目標電流値設定部、62…目標電流値補正部、71…補正ゲイン演算部、72…補正ゲイン乗算部

Claims (5)

  1. 主電源と補助電源とを備え、主電源異常時に、前記補助電源から電動モータの駆動回路に電力を供給する電動パワーステアリング装置であって、
    前記補助電源の出力電流を検出する電流検出手段と、
    前記補助電源の端子間電圧を検出する電圧検出手段と、
    主電源異常時に、前記電流検出手段によって検出される出力電流に基づいて、前記電圧検出手段によって検出される端子間電圧を、前記補助電源の出力電流変化による電圧変動が低減された基準電圧に変換する変換手段と、
    前記変換手段によって得られた基準電圧に基づいて、前記電動モータの目標電流値を補正する目標電流値補正手段とを含む、電動パワーステアリング装置。
  2. 前記電流検出手段によって検出される出力電流をIcとし、前記電圧検出手段によって検出される端子間電圧をVcとし、前記電動モータの抵抗をRmとすると、前記変換手段は、次式(a)に基づいて、端子間電圧Vcを基準電圧Vcoに変換するように構成されている、請求項1に記載の電動パワーステアリング装置。
    Vco=Vc+Ic・Rm …(a)
  3. 操舵トルクを取得する操舵トルク取得手段と、
    前記操舵トルク取得手段によって取得された操舵トルクを用いて、前記電動モータの目標電流値を設定する目標電流値設定手段を含み、
    前記目標電流値補正手段は、前記目標電流値設定手段によって設定される目標電流値を、前記変換手段によって得られた基準電圧に基づいて補正するように構成されている、請求項1または2に記載の電動パワーステアリング装置。
  4. 前記目標電流値補正手段は、
    前記変換手段によって得られた基準電圧に基づいて補正ゲインを設定する補正ゲイン設定手段と、
    前記目標電流値設定手段によって設定される目標電流値に、前記補正ゲイン設定手段によって設定された補正ゲインを乗算することにより、目標電流値を補正する手段とを含む、請求項3に記載の電動パワーステアリング装置。
  5. 前記補助電源はキャパシタからなる、請求項1〜請求項4のいずれか一項に記載の電動パワーステアリング装置。
JP2015090661A 2015-04-27 2015-04-27 電動パワーステアリング装置 Active JP6481857B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2015090661A JP6481857B2 (ja) 2015-04-27 2015-04-27 電動パワーステアリング装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2015090661A JP6481857B2 (ja) 2015-04-27 2015-04-27 電動パワーステアリング装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2016203905A JP2016203905A (ja) 2016-12-08
JP6481857B2 true JP6481857B2 (ja) 2019-03-13

Family

ID=57486672

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2015090661A Active JP6481857B2 (ja) 2015-04-27 2015-04-27 電動パワーステアリング装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6481857B2 (ja)

Families Citing this family (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP7104878B2 (ja) * 2018-02-15 2022-07-22 株式会社ジェイテクト 電源装置および電源システム
JP7320348B2 (ja) * 2018-12-17 2023-08-03 Ntn株式会社 ステアリングシステムおよびこれを備えた車両

Family Cites Families (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP4201972B2 (ja) * 2000-11-22 2008-12-24 株式会社ジェイテクト 電動パワーステアリング装置
JP5396723B2 (ja) * 2008-03-06 2014-01-22 株式会社ジェイテクト 電動パワーステアリング装置
JP4631928B2 (ja) * 2008-05-12 2011-02-16 トヨタ自動車株式会社 車両のステアリング装置

Also Published As

Publication number Publication date
JP2016203905A (ja) 2016-12-08

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP7082755B2 (ja) 電源装置
US10450000B2 (en) Electric power steering system
US10809783B2 (en) Power source system
WO2006123839A1 (ja) 電動パワーステアリング装置の制御装置
US20180331566A1 (en) Power supply apparatus
JP5088473B2 (ja) ステアリング装置
JP6481857B2 (ja) 電動パワーステアリング装置
JP2019092345A (ja) モータ制御装置
EP3444166A1 (en) Power steering system
JP6468461B2 (ja) モータ制御装置
JP2015013498A (ja) 電動パワーステアリング装置
US12240546B2 (en) Steering control device and standard value adjustment method
JP2016192882A (ja) モータ制御装置
US11084525B2 (en) Electric power steering control device
US11104377B1 (en) Electric power steering control device
EP3487062B1 (en) Motor control device
JP7075587B2 (ja) モータ制御装置
JP5181540B2 (ja) 電動パワーステアリング装置
JP2019187018A (ja) モータ端子間電圧検出装置及びこれを備えた操舵制御装置
JP7104878B2 (ja) 電源装置および電源システム
JP7022319B2 (ja) 電源システム
JP5157511B2 (ja) 電動パワーステアリング装置
JP6684438B2 (ja) 電動パワーステアリング装置および電力供給状態切替方法
JP2018188002A (ja) 油圧パワーステアリング装置
JP2009166674A (ja) 電動パワーステアリング装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20180308

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20190110

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20190117

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20190130

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6481857

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150