以下図面を用いて、発明を実施するための最良の形態(以下、これを実施の形態とも呼ぶ)について説明する。なお、説明は以下の順序で行う。
(1)実施の形態
(2)他の実施の形態
(1)実施の形態
(1−1)出納システムの全体構成
図1において、1は全体として例えば、金融機関の営業店において図示しない接客用カウンタの後方に設置され、金銭に関する入金や出金等の各種処理を総合的に実行可能なように構築された出納システムを示す。
出納システム1は、紙幣を1枚単位で入出金する紙幣入出金機2、及び金種別の紙幣を所定枚数(例えば、100枚)単位で施封して小束として収納し、また紙幣の小束を入出金する施封小束支払機3を有している。
また出納システム1は、例えば、小売店や公共施設等に設置される図示しない現金自動預払機(ATM:Automatic Teller Machine)に着脱可能で、当該現金自動預払機で行われる取引用の紙幣を収納する補充回収カセットに紙幣を補充し、また補充回収カセットから紙幣を回収する紙幣補充回収機4も有している。
さらに出納システム1は、各金種の新券(すなわち、新札)を出金する新券支払機5、金種別の硬貨を一定枚数毎に重ねて包まれた棒金として出金する棒金支払機6、及び硬貨を1枚単位で入出金する硬貨入出金機7も有している。
さらに出納システム1は、紙幣入出金機2や施封小束支払機3、紙幣補充回収機4、新券支払機5、棒金支払機6及び硬貨入出金機7で行われる入金や出金等の処理内容を認証して所定の帳票等に印字し排出する認証プリンタ8、及び現金以外の小切手や定期預金証書等の有価証券を取り込んで入金処理する現金外ポスト9も有している。
さらに出納システム1は、入金や出金等の各種処理に関する種々の情報を表示するディスプレイ10、入金や出金等の各種処理に関する種々の情報や指示等を入力するためのキーボード11、及び出納システム1全体を統括制御する制御装置12も有している。
出納システム1は、これら各種装置の少なくとも一部については比較的自由に配置することができるものの、例えば、棒金支払機6、施封小束支払機3、紙幣補充回収機4、紙幣入出金機2、制御装置12及び硬貨入出金機7が、各々の正面を同一方向に向け順に隣接させるようにして横一列に並べて配置されている。
因みに、以下の説明では、出納システム1全体を、棒金支払機6、施封小束支払機3、紙幣補充回収機4、紙幣入出金機2、制御装置12及び硬貨入出金機7各々の同一方向を向く正面と対峙して見た場合の図中に矢印a1で示す左の方向を、左方向とも呼び、当該左方向とは逆の方向を、右方向とも呼び、これらを特に区別する必要がない場合や、その両方を示す場合はまとめて左右方向とも呼ぶ。
また、以下の説明では、出納システム1全体を、棒金支払機6、施封小束支払機3、紙幣補充回収機4、紙幣入出金機2、制御装置12及び硬貨入出金機7各々の同一方向を向く正面と対峙して見た場合の図中に矢印b1で示す上の方向を、上方向とも呼び、当該上方向とは逆の方向を、下方向とも呼び、これらを特に区別する必要がない場合や、その両方を示す場合はまとめて上下方向とも呼ぶ。
さらに、以下の説明では、出納システム1全体を、棒金支払機6、施封小束支払機3、紙幣補充回収機4、紙幣入出金機2、制御装置12及び硬貨入出金機7各々の同一方向を向く正面と対峙して見た場合の図中に矢印c1で示す手前の方向を、前方向とも呼び、当該前方向とは逆の方向を、後方向とも呼び、これらを特に区別する必要がない場合や、その両方を示す場合はまとめて前後方向とも呼ぶ。
また出納システム1は、例えば、紙幣補充回収機4の前上側に新券支払機5が組み込まれて一体化されると共に、その紙幣補充回収機4に認証プリンタ8が載置されている。さらに出納システム1は、紙幣入出金機2にディスプレイ10が正面を前方向に向けて載置されると共に、そのディスプレイ10の前にキーボード11が載置されている。さらに出納システム1は、硬貨入出金機7に現金外ポスト9が載置されている。
そして出納システム1は、右方向に添って順次隣接させるようにして配置された施封小束支払機3、紙幣補充回収機4、及び紙幣入出金機2が、紙幣を例えば、当該紙幣の長手方向を前後方向とほぼ平行にした搬送姿勢(以下、これを前後平行搬送姿勢とも呼ぶ)で左右方向に搬送する装置間搬送部によって接続されている。
因みに、以下の説明では、紙幣の長手方向(すなわち、紙幣の長辺と平行な方向)を、紙幣長手方向とも呼び、当該紙幣の短手方向(すなわち、紙幣の短辺と平行な方向)を、紙幣短手方向とも呼ぶ。
これにより出納システム1は、施封小束支払機3、紙幣補充回収機4、及び紙幣入出金機2の間で、施封や補充、回収等の各種処理に用いる紙幣を適宜、装置間搬送部を介して搬送して受け渡すことができる。
(1−2)施封小束支払機の内部構成
次いで、図2を用いて、本発明を適用した施封小束支払機3の内部構成について説明する。施封小束支払機3は、前端全体に開口部が形成された略箱型の筐体(以下、これを支払機筐体とも呼ぶ)20を有している。
そして支払機筐体20には、紙幣を処理する上下2段の処理ユニット21、22が設けられている。因みに、以下の説明では、上下2段の処理ユニット21、22のうち、上段の処理ユニット21を、上段ユニット21とも呼び、下段の処理ユニット22を、下段ユニット22とも呼ぶ。
上段ユニット21は、下前端部に、下後端部よりも上側に凹むような段差部(以下、これを凹状段差部とも呼ぶ)が形成された略逆L字箱型の筐体(以下、これを上ユニット筐体とも呼ぶ)25を有している。
また上段ユニット21は、上ユニット筐体25の前端に正面パネル(以下、これを上側正面パネルとも呼ぶ)26が設けられている。そして上段ユニット21は、上側正面パネル26により支払機筐体20の開口部の上側部分を閉塞するようにして当該支払機筐体20内に上ユニット筐体25が収納されている。
下段ユニット22は、凹状段差部に対応させて上前端部に、上後端部よりも突出するような段差部(以下、これを凸状段差部とも呼ぶ)が設けられた略L字箱型の筐体(以下、これを下ユニット筐体とも呼ぶ)27を有している。
また下段ユニット22は、下ユニット筐体27の前端に正面パネル(以下、これを下側正面パネルとも呼ぶ)28が設けられている。そして下段ユニット22は、下側正面パネル28により支払機筐体20の開口部の残りの下側部分を閉塞するようにして当該支払機筐体20内に下ユニット筐体27が収納されている。
これにより上段ユニット21及び下段ユニット22は、支払機筐体20内では凹状段差部及び凸状段差部を嵌合させて上ユニット筐体25及び下ユニット筐体27が上下に配置され、支払機筐体20の前端では上側正面パネル26及び下側正面パネル28があたかも1つのパネルのように上下に並べられている、因みに、施封小束支払機3では、上側正面パネル26及び下側正面パネル28の表面全体が上述した正面3Aとなる。
上段ユニット21の上ユニット筐体25内には、例えば、後下端部に、上述した制御装置12からの指示のもと、施封小束支払機3全体(すなわち、上段ユニット21及び下段ユニット22)を制御する例えば、マイクロプロセッサ構成の制御部30が収納されている。
また上ユニット筐体25内には、後上端部に、紙幣入出金機2や紙幣補充回収機4から装置間搬送部を介して搬送される紙幣を取り込み引き続き搬送しながら、その搬送姿勢を前後平行搬送姿勢から紙幣長手方向を左右向とほぼ平行にする搬送姿勢(以下、これを左右平行搬送姿勢とも呼ぶ)へと変更するツイスト搬送部31が配置されている。
さらに上ユニット筐体25内には、前上端部に、それぞれ紙幣を金種別に所定枚数(例えば、100枚)ずつ集積する上下2段の紙幣集積部32、33が配置されている。さらに上ユニット筐体25内には、紙幣集積部32、33の真下に、紙幣を所定枚数単位で紙帯により施封して小束BUを形成する施封部34が配置されている。
そして上ユニット筐体25内には、紙幣集積部32、33とツイスト搬送部31との間に、これら紙幣集積部32、33に集積された紙幣を施封部34へ移動させる紙幣移動部35が上下方向へ移動可能に設けられている。
また上ユニット筐体25内には、ツイスト搬送部31から紙幣移動部35の上側を経て紙幣集積部32、33の前側までに亘り振分搬送部が配置され、その振分搬送部によりツイスト搬送部31から左右平行搬送姿勢にした紙幣を紙幣移動部35の上側を通して紙幣集積部32、33へ振り分けるように搬送する振分搬送路36が形成されている。
ここで、上ユニット筐体25は、その前下端部となる凹状段差部の上側に、紙幣の小束BUを受渡用に収容する収容空間(以下、これを小束受渡空間とも呼ぶ)DSが形成され、凹状段差部の底に当該小束受渡空間DSの下端を開放する開口部が形成されている。
そして施封部34は、その前面を凹状段差部の下側から小束受渡空間DSの後側に亘って位置させるように配置され、当該前面の上端寄りに小束受渡空間DSと連通する紙幣繰出口(図示せず)が形成されている。これにより施封部34は、紙幣を施封して形成した小束BUを、紙幣繰出口を介して小束受渡空間DSへ繰り出すことができる。
また上側正面パネル26は、下端部に、外部と小束受渡空間DSとを連通して、紙幣の小束BUを入金用及び出金用に通すための四角形状の切り欠き(すなわち、下縁から上側への四角形状の切り欠き)でなる開口部(以下、これを入出金口とも呼ぶ)26Aが形成されている。
さらに上ユニット筐体25は、例えば、入出金口26A用の2枚構成のシャッタ37と、これらシャッタ37を支持して開閉するように駆動するシャッタ駆動部(図2には図示せず)とから構成されるシャッタ開閉部38を有している。
そしてシャッタ開閉部38は、シャッタ駆動部が小束受渡空間DSにおける小束BUの受け渡しを阻害しないように例えば、当該小束受渡空間DSの左側及び右側に配置されている。
一方、下段ユニット22の下ユニット筐体27は、紙幣の小束BUを載上可能な載上台40と、その載上台40を昇降させるように駆動する駆動部(以下、これを載上台駆動部とも呼ぶ)とから構成され、紙幣の小束BUを上下方向に搬送するための昇降部(以下、これを載上台昇降部とも呼ぶ)41を有している。因みに、載上台駆動部の構成については後述する。
また下ユニット筐体27は、凸状段差部の上端から真下の当該下ユニット筐体27の底付近までに亘り、載上台40を昇降させて紙幣の小束BUを上下方向へ搬送するための上下方向に長い搬送空間(以下、これを載上台昇降空間とも呼ぶ)ESが形成されている。そして載上台昇降部41は、載上台昇降空間ESの周囲に載上台駆動部が配置され、その載上台駆動部により載上台昇降空間ES内で載上台40を昇降させている。
また下ユニット筐体27内には、下端部の後寄りに紙幣の小束BUを金種毎に収納する複数の小束金庫42乃至45が前後方向に並べて配置されている。さらに下ユニット筐体27は、最も前に位置する小束金庫42と載上台昇降空間ESの下端部との間に、小束BUを斜めにして積み重ねるように収納するオーバフロー庫46が配置されている。
さらに下ユニット筐体27内には、複数の小束金庫42乃至45及びオーバフロー庫46と上ユニット筐体25の下端との間に、小束BUを前後方向へ搬送するための前後方向に長い搬送空間(以下、これを小束搬送空間とも呼ぶ)TSが形成されている。
そして下ユニット筐体27は、小束BUを保持して搬送する小束ハンド部47が、その小束搬送空間TSから載上台昇降空間ESにおける当該小束搬送空間TSの前端との対向部分内までに亘り前後方向へ移動可能に設けられている。
また下ユニット筐体27は、小束金庫42乃至45に対して小束BUを出し入れするためのプッシャ部48が、小束搬送空間TS内の小束ハンド部47の後側で、当該小束ハンド部47とは独立して前後方向へ移動可能なように設けられている。
因みに、プッシャ部48の下端部には、小束ハンド部47を前側から収容し、また前側へ排出可能な収容部が設けられている。そしてプッシャ部48は、収容部に小束ハンド部47を収容して一体化された場合、その小束ハンド部47が保持している小束BUを小束金庫42乃至45へ押し込むようにして収納し、また小束金庫42乃至45から取り出した小束BUを小束ハンド部47に保持させ得るように形成されている。
またプッシャ部48の前端部には、小束BUを保持した状態の小束ハンド部47を収容部に収容する際、その小束BUの金種や施封の状態等を鑑別するための例えば、ラインセンサでなる鑑別センサ49が設けられている。
ところで、施封小束支払機3は、上述したように、紙幣入出金機2や紙幣補充回収機4から装置間搬送部を介して前後平行搬送姿勢で搬送される紙幣をツイスト搬送部31に取り込んで搬送しながら、当該紙幣の搬送姿勢を左右平行搬送姿勢へ変更している。
よって施封小束支払機3は、そのツイスト搬送部31による紙幣の変更後の搬送姿勢(すなわち、左右平行搬送姿勢)に応じて、上段ユニット21及び下段ユニット22により紙幣や小束BUを、紙幣長手方向を左右方向とほぼ平行にした姿勢で取り扱っている。
このため、上段ユニット21では、例えば、小束受渡空間DSの横幅(すなわち、左右方向の長さ)が紙幣の長辺の長さ以上の所定の横幅に選定されると共に、当該小束受渡空間DSの奥行き(すなわち、前後方向の長さ)が紙幣の短辺の長さ以上の所定の奥行きに選定されている。また上段ユニット21では、入出金口26Aの横幅(すなわち、左右方向の長さ)も、紙幣の長辺の長さ以上の所定の横幅に選定されている。
ただし、施封小束支払機3では、例えば、載上台昇降部41の載上台40により上下方向へ一度に搬送可能な小束BUの量(すなわち、個数)が5束のような所定量(すなわち、上下方向へ一度に搬送可能な小束BUの最大数であり、以下、これを上下搬送最大数とも呼ぶ)に選定されている。
よって上段ユニット21では、小束受渡空間DSの高さ(すなわち、上下方向の長さ)が、平積みした上下搬送最大数の小束BU全体の厚みよりも高い所定の高さに選定されている。これにより上段ユニット21では、小束受渡空間DSが上下搬送最大数の小束BUを平積みした状態で収容可能な大きさに形成されている。
また上段ユニット21では、入出金口26Aの高さ(すなわち、上下方向の長さ)が、平積みした上下搬送最大数の小束BU全体の厚みよりも高い所定の高さに選定されている。これにより上段ユニット21では、その入出金口26Aが上下搬送最大数の小束BUを平積みしたように重ねて手で持ったまま通すことができるように形成されている。
一方、下段ユニット22では、例えば、載上台昇降空間ESの横幅(すなわち、左右方向の長さ)が紙幣の長辺の長さ以上の所定の横幅に選定されると共に、当該載上台昇降空間ESの奥行き(すなわち、前後方向の長さ)が紙幣の短辺の長さ以上の所定の奥行きに選定されている。
そして下段ユニット22は、下ユニット筐体27の凸状段差部の上端に載上台昇降空間ESの上端を開放するための開口部が形成されている。これにより施封小束支払機3は、下段ユニット22の載上台昇降空間ESと上段ユニット21の小束受渡空間DSとを上下方向に長い1つの空間となるように連結している。
また複数の小束金庫42乃至45は、それぞれ例えば、収納可能な小束BUの量(すなわち、個数)が20束のような所定量(すなわち、収納可能な小束BUの最大数であり、以下、これを収納最大数とも呼ぶ)に選定されて形成されている。そして下段ユニット22では、図2からも明らかなように、凸状段差部の上端が小束金庫42乃至45の上端の高さ位置よりも上側に位置している。
このため下段ユニット22では、載上台昇降空間ESの高さ(すなわち、上下方向の長さ)が、平積みした収納最大数の小束BU全体の厚みよりも高い所定の高さに選定されている。
制御部30は、係る構成のもと、上段ユニット21及び下段ユニット22を適宜制御して、紙幣を施封し小束BUとして小束金庫42乃至45に収納する施封小束収納処理や、小束BUを出金する小束出金処理、小束BUを入金する小束入金処理を実行している。
実際に制御部30は、施封小束収納時、紙幣入出金機2や紙幣補充回収機4から装置間搬送部を介して紙幣が順次一枚ずつ搬送されると、その紙幣をツイスト搬送部31に取り込み搬送姿勢を変更した後、振分搬送路36を介して紙幣集積部32、33へ搬送して集積する。
そして制御部30は、紙幣集積部32、33において所定枚数(例えば、100枚)の紙幣を集積すると、紙幣移動部35により紙幣集積部32、33から所定枚数の紙幣を取り出して施封部34へ移動させた後、その施封部34により所定枚数の紙幣を紙帯で施封して小束BUを形成し小束受渡空間DSへ繰り出す。
この際、制御部30は、載上台昇降部41において載上台駆動部により載上台40を例えば、施封部34の紙幣繰出口の下縁の近傍及び入出金口26Aの下端の近傍の載上台昇降空間ESと小束受渡空間DSとの境界位置である(すなわち、凸状段差部の上端の位置でもある)小束BUの受渡位置(以下、これを小束受渡位置とも呼ぶ)まで上昇させている。
よって制御部30は、この際、施封部34から小束受渡空間DSへ繰り出された小束BUを載上台40の上面に載せるようにして当該施封部34から載上台40へ小束BUを受け渡す。因みに、以下の説明では、載上台40において小束BUを載せるための上面を、小束載上面とも呼ぶ。
そして制御部30は、載上台昇降部41において載上台駆動部により載上台40を、小束ハンド部47による小束BUの保持位置(以下、これを小束保持位置とも呼ぶ)まで下降させる。
また制御部30は、例えば、小束ハンド部47をプッシャ部48と一体化したまま前方向のオーバフロー庫46の真上まで移動させた後、プッシャ部48から小束ハンド部47を分離してさらに前方向の載上台40の真上まで移動させる。
これにより制御部30は、載上台40の小束載上面に載せている小束BUを小束ハンド部47で保持した後、その小束ハンド部47を後方向へ移動させてプッシャ部48と再び一体化する。
ただし、制御部30は、小束ハンド部47をプッシャ部48と一体化するために後方向へ移動させると、小束ハンド部47が保持している小束BUがプッシャ部48の鑑別センサ49の下を通過するため、この際、鑑別センサ49を介して当該小束BUの金種及び施封の状態を鑑別する。
その結果、制御部30は、小束BUの施封の状態が紙帯の剥がれや損傷等がなく正常であると鑑別すると、オーバフロー庫46の真上から小束ハンド部47及びプッシャ部48を一体化したまま後方向の、その鑑別した金種に対応する小束金庫42乃至45の真上まで移動させる。
そして制御部30は、小束ハンド部47による小束BUの保持を解除させると共に、その小束BUをプッシャ部48により小束金庫42乃至45に上から押し込むようにして収納する。
因みに、制御部30は、小束ハンド部47の保持している小束BUの金種と共に施封の状態を鑑別した結果、その小束BUの施封の状態が紙帯の剥がれや損傷等により異常であると鑑別すると、小束ハンド部47をオーバフロー庫46の真上に停止させたまま小束BUの保持を解除させて、当該小束BUをオーバフロー庫46内に落下させるようにして収納する。
このようにして制御部30は、施封小束収納時、紙幣入出金機2や紙幣補充回収機4から順次搬送される紙幣を所定枚数単位で施封して小束BUを形成すると共に、その小束BUを小束金庫42乃至45に収納することができる。
一方、制御部30は、小束出金時、例えば、行員により制御装置12に対し出金すべき小束BUの金種が指定されると共に、その出金すべき金額が小束単位で指定されると、これに応じて、小束ハンド部47及びプッシャ部48を一体化したまま後方向の、その指定された金種に対応する小束金庫42乃至45の真上まで移動させる。因みに、以下の説明では、行員により出金用に指定された小束BUの金種を、指定金種とも呼び、その行員により出金用に指定された小束単位の金額を、指定金額とも呼ぶ。
また制御部30は、載上台昇降部41において載上台駆動部により載上台40を例えば、小束ハンド部47による小束BUの載上位置(以下、これを小束載上位置とも呼ぶ)まで下降させる。
そして制御部30は、プッシャ部48により小束金庫42乃至45から指定金種の1個の小束BUを取り出して、その小束BUを小束ハンド部47で保持した後、当該小束ハンド部47をプッシャ部48から分離して前方向へ移動させる。
ただし、制御部30は、プッシャ部48から小束ハンド部47を分離するために前方向へ移動させると、その小束ハンド部47が保持している小束BUがプッシャ部48の鑑別センサ49の下を通過するため、この際にも、鑑別センサ49を介して当該小束BUの金種及び施封の状態を鑑別する。
その結果、制御部30は、小束BUが正常であると鑑別すると、小束ハンド部47を載上台40の真上まで移動させた後、その小束ハンド部47による小束BUの保持を解除させて、当該小束BUを載上台40の小束載上面に載せる。
因みに、制御部30は、小束ハンド部47の保持している小束BUの金種と共に施封の状態を鑑別した結果、その小束BUが異常であると鑑別すると、小束ハンド部47をオーバフロー庫46の真上まで移動させて小束BUの保持を解除させて、当該小束BUをオーバフロー庫46内に落下させるようにして収納する。
このようにして制御部30は、指定金額が例えば、1個の小束BU分の場合、小束ハンド部47により1個の小束BUを載上台40の小束載上面に載せた後、その小束ハンド部47を後方向へ移動させて小束載上面の上から待避させると、載上台昇降部41において載上台駆動部により載上台40を小束受渡位置まで上昇させる。
そして制御部30は、シャッタ開閉部38においてシャッタ駆動部により入出金口26Aに対してシャッタ37を開く。これにより制御部30は、行員に入出金口26Aを介して、載上台40の小束載上面に載せている小束BUを取り出せるようにして、当該載上台40から行員へ小束BUを受け渡す。
また制御部30は、指定金額が2個以上の小束BU分の場合、小束ハンド部47により1個の小束BUを載上台40の小束載上面に載せた後、その小束ハンド部47を後方向へ移動させてプッシャ部48と再び一体化させる。
さらに制御部30は、載上台昇降部41において載上台駆動部により載上台40を、小束載上面に2個目の小束BUを載上可能なように下降させる。そのうえで、制御部30は、上述と同様の処理を実行して載上台40の小束載上面に2個目の小束BUを1個目の小束BUに重ねるように載せる。
そして制御部30は、この際、指定金額に応じて、載上台40の小束載上面に2個目の小束BUを載せる場合と同様の処理を適宜繰り返し実行して、その小束載上面に上下搬送最大数を上限とする指定金額に応じた個数の小束BUを載せると、その都度、載上台40を小束受渡位置まで上昇させて、上述と同様にして行員に小束BUを受け渡す。
このようにして制御部30は、小束出金時、行員により指定された金種の小束BUを、1回の小束BUの出金数の上限を上下搬送最大数として、その行員により指定された金額分の小束BUを1回で、又は複数回に分けて出金することができる。
また制御部30は、小束入金時、載上台昇降部41において載上台駆動部により載上台40を小束受渡位置まで上昇させた後、シャッタ開閉部38においてシャッタ駆動部により入出金口26Aに対してシャッタ37を開く。
そして制御部30は、行員により入出金口26Aを介して載上台40の小束載上面に上下搬送最大数を上限とする入金用の1又は複数の小束BUが平積みするように載せられると、シャッタ開閉部38においてシャッタ駆動部により入出金口26Aに対してシャッタ37を閉じる。
そのうえで、制御部30は、載上台昇降部41において載上台駆動部により載上台40を小束保持位置まで下降させる。また制御部30は、小束ハンド部47をプッシャ部48と一体化したまま前方向のオーバフロー庫46の真上まで移動させた後、プッシャ部48から小束ハンド部47を分離してさらに前方向の載上台40の真上まで移動させる。
これにより制御部30は、載上台40の小束載上面から1個の小束BUを小束ハンド部47で保持した後、その小束ハンド部47を後方向へ移動させてプッシャ部48と再び一体化すると共に、この際、上述と同様に鑑別センサ49を介して当該小束BUの金種及び施封の状態を鑑別する。
その結果、制御部30は、小束BUが正常であると鑑別すると、上述と同様にオーバフロー庫46の真上から小束ハンド部47及びプッシャ部48を一体化したまま後方向の小束金庫42乃至45の真上まで移動させて、その小束BUを当該小束金庫42乃至45に収納する。
因みに、制御部30は、この際、小束BUが異常であると鑑別すると、小束ハンド部47をオーバフロー庫46の真上に停止させたまま、上述と同様に、その小束BUをオーバフロー庫46に収納する。
また制御部30は、載上台40の小束載上面に入金用の小束BUが2個以上載せられていると、載上台昇降部41において載上台駆動部により載上台40を、小束載上面から2個目の小束BUを取り出し得るように上昇させる。
そのうえで、制御部30は、上述と同様の処理を実行して小束ハンド部47により載上台40の小束載上面から2個目の小束BUを取り出すようにして小束金庫42乃至45に収納する。
そして制御部30は、この際、載上台40の小束載上面に重ねて載せられている小束BUの個数に応じて、当該載上台40の小束載上面から2個目の小束BUを取り出す場合と同様の処理を適宜繰り返し実行して、入金用の複数の小束BUを小束金庫42乃至45に順次収納する。
このようにして制御部30は、小束入金時、行員により入出金口26Aを介して小束受渡空間DSに投入された上下搬送最大数を上限とする1又は複数の小束BUを入金することができる。
ところで、制御部30は、施封小束収納時や小束出金時、小束入金時には、複数の小束金庫42乃至45に対して小束BUを出し入れする毎に、その小束金庫42乃至45毎の小束BUの収納個数を計数して管理している。
また制御部30は、施封小束収納時や小束出金時、小束入金時には、オーバフロー庫46に小束BUを収納する毎に、そのオーバフロー庫46に対する小束BUの収納個数も計数して管理している。
そして制御部30は、施封小束収納時や小束入金時、小束金庫42乃至45が満杯になった後も、これに収納すべき小束BUを小束ハンド部47で保持したときには、オーバフロー庫46が未だ小束BUを収納可能であれば、その小束BUを満杯の小束金庫42乃至45に代えてオーバフロー庫46に収納している。
また制御部30は、小束金庫42乃至45やオーバフロー庫46が満杯になった際や小束金庫42乃至45が空になった際には、その旨を例えば、制御装置12を介して行員に通知して、満杯の小束金庫42乃至35やオーバフロー庫46から小束BUを回収させ、また空の小束金庫42乃至45に小束BUを補充させている。
実際、図3及び図4に示すように、支払機筐体20は、左側板の内面中央部及び右側板の内面中央部に、一対の中央レールガイド52(一方のみ図示して他方は図示せず)が、その長手方向を前後方向と平行にして配置されている。
また支払機筐体20は、左側板及の内面下端寄り及び右側板の内面下端寄りに、一対の下側レールガイド53(一方のみ図示して他方は図示せず)が、その長手方向を前後方向と平行にして配置されている。
一方、上段ユニット21は、上ユニット筐体25の左側面の下端寄り及び右側面の下端寄りに一対の上側スライドレール54(一方のみ図示して他方は図示せず)が、その長手方向を前後方向と平行にして配置されている。
また下段ユニット22は、下ユニット筐体27の左側面の下端寄り及び右側面の下端寄りに一対の下側スライドレール55(一方のみ図示して他方は図示せず)が、その長手方向を前後方向と平行にして配置されている。
これにより支払機筐体20は、一対の中央レールガイド52に上ユニット筐体25の一対の上側スライドレール54を係合させて、上段ユニット21を前後方向へスライド可能に支持している。
また支払機筐体20は、一対の下側レールガイド53に下ユニット筐体27の一対の下側スライドレール55を係合させて、下段ユニット22も前後方向へスライド可能に支持している。
そして施封小束支払機3は、下ユニット筐体27の上前端部に上ユニット筐体25の凹状段差部に嵌合する凸状段差部が設けられているため、支払機筐体20内から上段ユニット21及び下段ユニット22を一体化したまま、メンテナンス等のために前方向へ引き出させる(すなわち、上ユニット筐体25及び下ユニット筐体27を一体化したまま前方向へ引き出させる)ことができる。
また施封小束支払機3は、支払機筐体20内から上段ユニット21及び下段ユニット22を前方向へ引き出した状態から上段ユニット21のみを支払機筐体20内に収納させる(すなわち、上ユニット筐体25のみを収納させる)ことができる。
そのうえで、施封小束支払機3は、支払機筐体20内から前方向へ引き出していた下段ユニット22を支払機筐体20内に収納させる(すなわち、下ユニット筐体27を収納させる)ことができる。
よって制御部30は、小束金庫42乃至45やオーバフロー庫46が満杯になった際や小束金庫42乃至45が空になった際には、行員に支払機筐体20内から下段ユニット22のみ(すなわち、下ユニット筐体27のみ)を前方向へ引き出した状態にさせて、その満杯の小束金庫42乃至35やオーバフロー庫46から小束BUを回収させ、また空の小束金庫42乃至45に小束BUを補充させることができる。
ただし、施封小束支払機3では、このように手作業で小束金庫42乃至35に対して小束BUが回収及び補充されると、その小束金庫42乃至45における小束BUの実際の収納個数が、それまで制御部30が計数していた収納個数と一致しなくなる。
また施封小束支払機3では、このように手作業で小束金庫42乃至35に小束BUを補充する場合、小束金庫42乃至45に金種の異なる小束BUや施封の状態が異常な小束BUが誤って収納される可能性もある。
このため制御部30は、このように手作業で小束金庫42乃至35に対して小束BUが回収及び補充されると、例えば、制御装置12の指示のもと、小束金庫42乃至45に収納されている小束BUを精査して収納個数や金種、状態等を確認するための小束精査処理を実行する。
制御部30は、小束精査時、小束ハンド部47及びプッシャ部48を一体化したまま後方向の、制御装置12に指示された小束金庫42乃至45の真上まで移動させる。また制御部30は、載上台昇降部41において載上台駆動部により載上台40を小束載上位置まで下降させる。
そして制御部30は、プッシャ部48により小束金庫42乃至45から1個の小束BUを取り出して、その小束BUを小束ハンド部47で保持した後、当該小束ハンド部47をプッシャ部48から分離して前方向へ移動させる。
この際、制御部30は、プッシャ部48の鑑別センサ49を介して、小束ハンド部47の保持している小束BUの金種及び施封の状態を鑑別する。その結果、制御部30は、小束BUが正常であると鑑別すると、小束ハンド部47を載上台40の真上まで移動させた後、その小束ハンド部47による小束BUの保持を解除させて、当該小束BUを載上台40の小束載上面に載せる。
因みに、制御部30は、この際、小束ハンド部47の保持している小束BUが異常であると鑑別すると、小束ハンド部47をオーバフロー庫46の真上まで移動させて小束BUの保持を解除させてオーバフロー庫46内に落下させるようにして収納する。
また制御部30は、小束ハンド部47により1個の小束BUを載上台40の小束載上面に載せると、その小束ハンド部47を後方向へ移動させてプッシャ部48と再び一体化させると共に、載上台昇降部41において載上台駆動部により載上台40を、小束載上面に2個目の小束BUを載上可能なように下降させる。
そのうえで、制御部30は、上述と同様の処理を実行して載上台40の小束載上面に2個目の小束BUを1個目の小束BUに重ねるように載せる。そして制御部30は、この際、小束金庫42乃至45に対する小束BUの収納個数に応じて、載上台40の小束載上面に2個目の小束BUを載せる場合と同様の処理を適宜繰り返し実行する。
このようにして制御部30は、載上台昇降部41と共に載上台昇降空間ESをあたかも臨時の小束金庫のように機能させて、小束金庫42乃至45内の小束BUを当該載上台昇降空間ES内へ移しながら、当該小束金庫42乃至45内の全ての小束BUを精査して収納個数や金種、状態等を確認する。
そして制御部30は、このようにして小束金庫42乃至45内の全ての小束BUを精査し終えると、上述とは逆の処理を順次実行して、載上台昇降空間ES内に一時的に収納していた小束BUを小束金庫42乃至45に戻す。
このようにして制御部30は、小束精査時、載上台昇降部41と共に載上台昇降空間ESを利用して小束金庫42乃至45内の小束BUを全て精査し、以降は、その精査結果をもとに当該小束金庫42乃至45に対する小束BUの収納個数を計数して的確に管理可能にしている。
(1−3)載上台昇降部の構成
次いで、図5及び図6を用いて、小束BUを上下方向へ搬送する載上台昇降部41の構成について説明する。載上台昇降部41は、上述したように載上台40と載上台駆動部60とから構成されている。
載上台40は、左右方向に長い略受皿状の台座65上に、パンタグラフ式の伸縮部66を介して、左右に長い略長方形板状のステージ67が設けられている。因みに、ステージ67は、上面が上述した小束載上面67Aとなり、当該小束載上面67Aの大きさが、紙幣の一面の大きさとほぼ等しく選定されている。
伸縮部66は、例えば、それぞれ同一長さの細長い板状の8本のアーム70乃至77と、左右方向に長い略ハット状のアーム支持部78と、6本のアーム支持軸79乃至84とを有している。
アーム支持部78は、その長手方向の中央部分に上側へ突出する凸部78Aが設けられている。またアーム支持部78は、凸部78Aの左側の板部78Bの前端に軸支持部(以下、これを左前軸支持部とも呼ぶ)78BXが上側へ突出するように垂設されると共に、当該左側の板部78Bの後端にも軸支持部(以下、これを左後軸支持部とも呼ぶ)78BYが上側へ突出するように垂設されている。
さらにアーム支持部78は、凸部78Aの右側の板部78Cの前端に軸支持部(以下、これを右前軸支持部とも呼ぶ)78CXが上側へ突出するように垂設されると共に、当該右側の板部78Cの後端にも軸支持部(以下、これを右後軸支持部とも呼ぶ)78CYが上側へ突出するように垂設されている。
そしてアーム支持部78は、左前軸支持部78BXの左端部及び左後軸支持部78BYの左端部の対向位置に穿設された一対の円形の軸支持孔部を介して、1本のアーム支持軸(以下、これを中央左アーム支持軸とも呼ぶ)79を前後方向と平行な姿勢にして回動可能に支持している。
またアーム支持部78は、右前軸支持部78CX及び右後軸支持部78CYの対向位置に穿設された左右方向に長い一対のレーストラック状の軸挿入長孔部を介して、1本のアーム支持軸(以下、これを中央右アーム支持軸とも呼ぶ)80を前後方向と平行な姿勢にして左右方向へスライド可能で、かつ回転可能に支持している。
一方、台座65は、底板65Aの前端に軸支持部(以下、これを前軸支持部とも呼ぶ)65Bが上側へ突出するように垂設されると共に、その底板65Aの後端にも軸支持部(以下、これを後軸支持部とも呼ぶ)65Cが上側へ突出するように垂設されている。
そして台座65は、前軸支持部65Bの左端部及び後軸支持部65Cの左端部の対向位置に穿設された一対の円形の軸支持孔部を介して、1本のアーム支持軸(以下、これを左下アーム支持軸とも呼ぶ)81を前後方向と平行な姿勢にして回動可能に支持している。
また台座65は、前軸支持部65Bの右端部及び後軸支持部65Cの右端部の対向位置に穿設された左右方向に長い一対のレーストラック状の軸挿入長孔部を介して、1本のアーム支持軸(以下、これを右下アーム支持軸とも呼ぶ)82を前後方向と平行な姿勢にして左右方向へスライド可能で、かつ回転可能に支持している。
これに加えて、ステージ67は、左前端及び左後端に、一対の軸支持部67B(一方のみ図示して他方は図示せず)が下側へ突出するように垂設されている。そしてステージ67は、その一対の軸支持部67Bの対向位置に穿設された一対の円形の軸支持孔部を介して、1本のアーム支持軸(以下、これを左上アーム支持軸とも呼ぶ)83を前後方向と平行な姿勢にして回動可能に支持している。
またステージ67は、右前端及び右後端にも、一対の軸支持部67C(一方のみ図示して他方は図示せず)が下側へ突出するように垂設されている。そしてステージ67は、その一対の軸支持部67Cの対向位置に穿設された左右方向に長い一対のレーストラック状の軸挿入長孔部を介して、1本のアーム支持軸(以下、これを右上アーム支持軸とも呼ぶ)84を前後方向と平行な姿勢にして左右方向へスライド可能で、かつ回転可能に支持している。
さらに伸縮部66は、2本毎のアーム70乃至77を互いの長手方向の中央の交差位置で円柱状の連結ピン85、86(2個のみ図示して他の2個は図示せず)を介して回動可能に連結して、合計で4組の連結アーム対が形成されている。そして伸縮部66は、アーム支持部78を境にして2組の連結アーム対が前上側及び前下側に配置されると共に、残りの2組が後上側及び後下側に配置されている。
因みに、以下の説明では、アーム支持部78を境にして前上側に配置される1組の連結アーム対を、前上連結アーム対とも呼び、前下側に配置される1組の連結アーム対を、前下連結アーム対とも呼ぶ。
また、以下の説明では、アーム支持部78を境にして後上側に配置される1組の連結アーム対を、後上連結アーム対とも呼び、後下側に配置される1組の連結アーム対を、後下連結アーム対とも呼ぶ。
実際に伸縮部66は、前下連結アーム対において一方のアーム70の左側の端部が左下アーム支持軸81の前端部に回動可能に取り付けられると共に、他方のアーム71の右側の端部が右下アーム支持軸82の前端部に回動可能に取り付けられている。
また伸縮部66は、前下連結アーム対の他方のアーム71の左側の端部と、前上連結アーム対の一方のアーム72の左側の端部とが中央左アーム支持軸79の前端部に回動可能に取り付けられると共に、当該前下連結アーム対の一方のアーム70の右側の端部と、前上連結アーム対の他方のアーム73の右側の端部とが中央右アーム支持軸80の前端部に回動可能に取り付けられている。
さらに伸縮部66は、前上連結アーム対において他方のアーム73の左側の端部が左上アーム支持軸83の前端部に回動可能に取り付けられると共に、一方のアーム72の右側の端部が右上アーム支持軸84の前端部に回動可能に取り付けられている。
これに加えて、伸縮部66は、後下連結アーム対において一方のアーム74の左側の端部が左下アーム支持軸81の後端部に回動可能に取り付けられると共に、他方のアーム75の右側の端部が右下アーム支持軸82の後端部に回動可能に取り付けられている。
また伸縮部66は、後下連結アーム対の他方のアーム75の左側の端部と、後上連結アーム対の一方のアーム76の左側の端部とが中央左アーム支持軸79の後端部に回動可能に取り付けられると共に、当該後下連結アーム対の一方のアーム74の右側の端部と、後上連結アーム対の他方のアーム77の右側の端部とが中央右アーム支持軸80の後端部に回動可能に取り付けられている。
さらに伸縮部66は、後上連結アーム対において他方のアーム77の左側の端部が左上アーム支持軸83の後端部に回動可能に取り付けられると共に、一方のアーム76の右側の端部が右上アーム支持軸84の後端部に回動可能に取り付けられている。
このようにして載上台40は、台座65とステージ67との間に伸縮部66の複数のアーム70乃至77が菱格子状に組み合わせるようにして、左右の端部の間隔を近づけ、また広げるようにして伸縮可能に設けられている。
これにより載上台40は、台座65上でステージ67を個別に(すなわち、載上台40自体の昇降からは独立させて)、小束載上面67Aをほぼ水平にしたまま、伸縮部66の伸縮に応じて所定のステージ昇降範囲で昇降させる(すなわち、押し上げ、また引き下げる)ことができるようにしている。
そして載上台40は、台座65の底板65Aの中央よりも左側及び右側に同一構成の一対の圧縮コイルばね87、88の一端部が係止されると共に、当該一対の圧縮コイルばね87、88の他端部がアーム支持部78の凸部78Aの下面の中央よりも左側及び右側に係止されている。
ここで、一対の圧縮コイルばね87、88は、ステージ67上の小束BUの個数が上下搬送最大数(例えば、5個)以下(0個も含む)である場合は何ら縮まず、当該ステージ67上の小束BUの個数が上下搬送最大数から1個増える毎に徐々に縮むように、ばね定数や自然長等が適宜選定されて形成されている。
よって図7に示すように、載上台40は、ステージ67の小束載上面67Aに何ら小束BUが載っていない状態では、一対の圧縮コイルばね87、88を最も伸ばしたままにすることができる。
これにより載上台40は、アーム支持部78を上下方向の変位可能範囲の上限位置まで押し上げるようにして複数のアーム70乃至77の左右の端部の間隔を極力近づけて、伸縮部66を目一杯伸長し、これに応じてステージ67をステージ昇降範囲において台座65から最も遠ざける上限位置まで上昇させることができる。
また載上台40は、ステージ67の小束載上面67Aに1個から上下搬送最大数までの何れかの個数の小束BUが載せられている状態(すなわち、1個から上下搬送最大数までの何れかの個数の小束BU分の荷重が加えられている状態)でも、一対の圧縮コイルばね87、88を最も伸ばしたままにすることができる。
これにより載上台40は、この際にも、アーム支持部78を変位可能範囲の上限位置まで押し上げるようにして複数のアーム70乃至77の左右の端部の間隔を極力近づけて、伸縮部66を目一杯伸長し、かくしてステージ67をステージ昇降範囲の上限位置まで上昇させておくことができる。
これに対して図8に示すように、載上台40は、ステージ67の小束載上面67Aに、特に図示してはいないが、上下搬送最大数よりも多い個数の小束BUが載せられる(すなわち、上下搬送最大数よりも多い個数の小束BU分の荷重が加えられる)と、その小束載上面67Aに載せられる小束BUが上下搬送最大数から1個増える毎に、一対の圧縮コイルばね87、88を順次縮める。
これにより載上台40は、アーム支持部78を変位可能範囲の上限位置から徐々に引き下げるようにして複数のアーム70乃至77の左右の端部の間隔を広げて、伸縮部66を目一杯伸長した状態から徐々に圧縮し、これに応じてステージ67をステージ昇降範囲の上限位置から徐々に下降させることができる。
そして載上台40は、ステージ67の小束載上面67Aに上下搬送最大数よりも多く、かつ収納最大数以下の所定の個数の小束BUが載せられると、一対の圧縮コイルばね87、88を最も縮めることができる。
これにより載上台40は、アーム支持部78を変位可能範囲の下限位置まで引き下げるようにして複数のアーム70乃至77を左右の端部の間隔を極力広げて折り畳んで、伸縮部66を目一杯圧縮し、これに応じてステージ67をステージ昇降範囲において台座65に最も近づける下限位置まで下降させることができる。
また載上台40において台座65は、例えば、底板65Aの左端に略L字状の支持部取付板(以下、これを左側支持部取付板とも呼ぶ)65Dの胴体部が上側へ直角に突出するように接合され、当該左側支持部取付板65Dの腕部を前軸支持部65Bの前で左方向へ突出させている。
さらに台座65は、例えば、底板65Aの右端にも略L字状の支持部取付板(以下、これを右側支持部取付板とも呼ぶ)65Eの胴体部が上側へ直角に突出するように接合され、当該右側支持部取付板65Eの腕部を前軸支持部65Bの前で右側に突出させている。
さらに台座65は、左側支持部取付板65Dの腕部及び右側支持部取付板65Eの腕部に例えば、当該台座65よりも幅広(すなわち、左右方向の長さが長い)な略コ字状のローラ支持部90の肩部90Aの左端部及び右端部が固着されている。
これにより台座65は、ローラ支持部90の左腕部90B及び右腕部90Cを、これら左側支持部取付板65Dの腕部及び右側支持部取付板65Eの腕部のさらに前側に突出させている。
またローラ支持部90は、左腕部90Bの左面に例えば、略S字板状のベルト係止部(以下、これを左側ベルト係止部とも呼ぶ)91の一端部が後側に向けた状態で固着されている。これにより左側ベルト係止部91は、その他端部を、ローラ支持部90の左腕部90Bから当該左側ベルト係止部91の中央部の幅だけ左に離した状態で前側に向けている。
さらにローラ支持部90は、右腕部90Cの右面にも例えば、略S字板状のベルト係止部(以下、これを右側ベルト係止部とも呼ぶ)92の一端部が後側に向けた状態で固着されている。これにより右側ベルト係止部92は、その他端部を、ローラ支持部90の右腕部90Cから当該右側ベルト係止部92の中央部の幅だけ右に離した状態で前側に向けている。
そして台座65は、ローラ支持部90の左腕部90Bにおいて左面の上端部及び下端部に、載上台40の昇降をガイドするための一対の左側昇降ガイドローラ93、94を、その左右方向と平行なローラ軸を介して回動可能に支持している。
また台座65は、例えば、左側ベルト係止部91の中央部において、一対の左側昇降ガイドローラ93、94の間に、載上台40が昇降する際の左右方向への振れを規制するための左側振れ規制ローラ(図示せず)を、その前後方向と平行なローラ軸を介して回動可能に支持している。
さらに台座65は、ローラ支持部90の右腕部90Cにおいて右面の上端部及び下端部に、載上台40の昇降をガイドするための一対の右側昇降ガイドローラ96、97を、その左右方向と平行なローラ軸を介して回動可能に支持している。
さらにまた台座65は、例えば、右側ベルト係止部92の中央部において、一対の右側昇降ガイドローラ96、97の間に、載上台40が昇降する際の左右方向への振れを規制するための右側振れ規制ローラ(図示せず)を、その前後方向と平行なローラ軸を介して回動可能に支持している。
一方、載上台駆動部60は、例えば、4個のベルトプーリ100乃至103と、テンションプーリ104と、長さの異なる2本の無端状のベルト105、106と、図示しないモータと、所定の同一長さの略溝形の2本のガイドレール107、108とを有している。
4個のベルトプーリ100乃至103は、例えば、下ユニット筐体27の前端部において載上台昇降空間ESの左側の上下2箇所の所定位置と右側の上下2箇所の所定位置とに、それぞれ前後方向と平行なプーリ回動軸を介して回動可能に支持されている。
またテンションプーリ104は、例えば、下ユニット筐体27の前端部において左上のベルトプーリ100の右斜め下近傍に、前後方向と平行なプーリ回動軸を介して回動可能に支持されている。
そして左側の上下2個のベルトプーリ100、101には、2本のベルト105、106のうち一方の比較的短いベルト105が張架されている。また4個のベルトプーリ100乃至103には、2本のベルト105、106のうち他方の比較的長いベルト106がテンションプーリ104を介して張架されている。
モータは、例えば、下ユニット筐体27の前端部において左上のベルトプーリ100の後斜め下の所定位置に配置されている。また左上のベルトプーリ100には、ギア109が一体に回動可能に取り付けられており、当該ギア109が中間ギア110を介して、モータの出力軸に取り付けられた駆動ギア111に連結されている。
さらに一方のガイドレール107は、例えば、下ユニット筐体27の前端部において載上台昇降空間ESの左側に、当該ガイドレール107の長手方向を上下方向と平行にし、かつ溝部を後側に向けて配置されている。
さらにまた他方のガイドレール108は、例えば、下ユニット筐体27の前端部において載上台昇降空間ESの右側に、当該ガイドレール108の長手方向を上下方向と平行にし、かつ溝部を後側に向けて配置されている。
そして載上台40は、台座65において左側ベルト係止部91の他端部の右面に一方のベルト105が係止され、一対の左側昇降ガイドローラ93、94の前側の部分、及び左側振れ規制ローラを一方のガイドレール107の溝部に挿入している。
また載上台40は、台座65において右側ベルト係止部95の他端部の左面に他方のベルト106が係止され、一対の右側昇降ガイドローラ96、97の前側の部分、及び右側振れ規制ローラを他方のガイドレール108の溝部に挿入している。
載上台昇降部41(図5)は、係る構成のもと、制御部30が載上台駆動部60のモータを載上台40の上昇用に動作させると、その載上台駆動部60において一対のベルト105、106を後側から見て時計回り方向となる回転方向(以下、これを上昇用回転方向とも呼ぶ)へ回転させる。
これにより載上台昇降部41は、そのベルト105、106の上昇用回転方向への回転に連動させて載上台40を、ステージ67の小束載上面67Aをほぼ水平にしたまま、載上台昇降空間ESの上端まで上昇させることができる。
また図9に示すように、載上台昇降部41は、制御部30が載上台駆動部60のモータを載上台40の下降用に動作させると、その載上台駆動部60において一対のベルト105、106を後側から見て反時計回り方向となる回転方向(以下、これを下降用回転方向とも呼ぶ)へ回転させる。
これにより載上台昇降部41は、そのベルト105、106の下降用回転方向への回転に連動させて載上台40を、ステージ67の小束載上面67Aをほぼ水平にしたまま、載上台昇降空間ESの下端(すなわち、底)付近まで下降させることができる。
ここで、載上台昇降部41は、上述した施封小束収納時や小束出金時、小束入金時に載上台駆動部60により載上台40を、小束載上位置や小束保持位置から小束受渡位置BPまで上昇させるものの、実際にはステージ67の小束載上面67Aを小束受渡位置BPまで上昇させている。
また載上台昇降部41は、このようにステージ67の小束載上面67Aを小束受渡位置BPまで上昇させる際、上述したように小束載上面67Aに載せる小束BUの個数を上下搬送最大数以下にしている。
よって載上台昇降部41は、施封小束収納時や小束出金時、小束入金時には、載上台40の伸縮部66を目一杯伸長した状態(すなわち、ステージ67をステージ昇降範囲で台座65から最も遠ざける上限位置まで上昇させた状態)で、その載上台40としてステージ67の小束載上面67Aを小束受渡位置BPまで上昇させている。
そして載上台昇降部41は、上述したように載上台駆動部60により載上台40として実際にはステージ67の下側に位置する台座65を昇降用に駆動している。このため載上台昇降部41は、図5からも明らかなように、載上台駆動部60全体を小束受渡位置BPの下側に配置して台座65を小束受渡位置BPの下側まで上昇させても、ステージ67の小束載上面67Aを小束受渡位置BPまで上昇させることができる。
すなわち、載上台昇降部41は、載上台40において台座65上に伸縮部66を介してステージ67を設け、その伸縮部66を目一杯伸長した状態で台座65を上昇用に駆動してステージ67の小束載上面67Aを小束受渡位置BPまで上昇させることで、載上台駆動部60が下ユニット筐体27から小束受渡位置BPよりも上側の入出金口26Aと施封部34との間にまで亘って配置されることを回避している。
ところで、載上台昇降部41は、例えば、載上台40の伸縮部66を目一杯伸長した状態でステージ67の小束載上面67Aを小束受渡位置BPまで上昇させる際、当該小束載上面67Aが小束受渡位置BPに到達したことを台座65の上昇位置として検出するための図示しないセンサ(以下、これを上昇位置センサとも呼ぶ)が設けられている。
また載上台昇降部41は、例えば、載上台40を載上台昇降空間ESの底まで下降させる際、台座65が底板65Aを載上台昇降空間ESの下端(底)に近接させる所定の下降位置に到達したことを検出するための図示しないセンサ(以下、これを下降位置センサとも呼ぶ)も設けられている。
さらに載上台昇降部41は、例えば、載上台40を小束載上位置まで昇降させることを検出するための図示しないセンサ(以下、これを載上位置センサとも呼ぶ)も設けられている。
因みに、載上位置センサは、載上台40を昇降させた際、ステージ67の小束載上面67Aに小束BUが載っていない場合には、その小束載上面67Aが小束載上位置に到達したことを検出し、1又は複数の小束BUが載っている場合には、その1又は複数の小束BUの最も上側の面(以下、これを小束最上面とも呼ぶ)が小束載上位置に到達したことを検出するためのものである。
よって制御部30は、施封小束収納時、載上台昇降部41において載上台40がステージ67の小束載上面67Aに小束BUが載っていないために伸縮部66を目一杯伸長している状態で、載上台駆動部60を制御して当該載上台40を上昇させる。
そして制御部30は、上昇位置センサを介して載上台40の台座65が小束受渡位置BPよりも下の上昇位置まで上昇したことを検出すると、その時点で載上台駆動部60による載上台40の上昇を停止させる。
これにより制御部30は、載上台40においてステージ67の小束載上面67Aを小束受渡位置BPまで上昇させることができ、施封部34から小束BUをステージ67の小束載上面67Aで受け取ることができる。
ただし、制御部30は、このようにステージ67の小束載上面67Aで小束BUを受け取ると、載上台40がステージ67の小束載上面67Aに上下搬送最大数以下の小束BUしか載っていないために伸縮部66を目一杯伸長している状態で、載上台駆動部60を制御して当該載上台40を下降させる。
そして制御部30は、例えば、載上位置センサを介してステージ67上の小束BUの小束最上面を検出すると、その時点で載上台駆動部60による載上台40の下降を一旦停止させる。
そして制御部30は、例えば、載上台駆動部60を制御して載上台40を例えば、1個の小束BUの厚み分だけ上昇させた後、その載上台駆動部60による載上台40の上昇を停止させる。
これにより制御部30は、ステージ67上の小束BUの小束最上面を小束載上位置よりも上の小束保持位置に到達させ、かくしてステージ67上の小束BUを小束ハンド部47によって保持させた後、後方向へ搬送させることができる。
また制御部30は、小束出金時、載上台昇降部41において載上台40がステージ67の小束載上面67Aに小束BUが載っていないために伸縮部66を目一杯伸長している状態で、載上台駆動部60を制御して当該載上台40を下降させる。
そして制御部30は、載上位置センサを介してステージ67の小束載上面67Aを検出すると、その時点で載上台駆動部60による載上台40の下降を停止させる。これにより制御部30は、ステージ67の小束載上面67Aを小束載上位置に到達させ、かくして小束ハンド部47により前方向へ搬送される小束BUを当該ステージ67の小束載上面67Aで受け取ることができる。
また制御部30は、この際、指定金額が2個以上の小束BU分であると、載上台40がステージ67の小束載上面67Aに上下搬送最大数以下の小束BUしか載っていないために伸縮部66を目一杯伸長している状態で、載上台駆動部60を制御して当該載上台40を下降させる。
そして制御部30は、載上位置センサを介してステージ67上の小束BUの小束最上面を検出すると、その時点で載上台駆動部60による載上台40の下降を停止させる。
これにより制御部30は、ステージ67の小束載上面67A上の小束BUの小束最上面を小束載上位置まで下降させ、かくして小束ハンド部47により前方向へ搬送される2個目の小束BUを当該ステージ67の小束載上面67Aで受け取ることができる。
このようにして制御部30は、ステージ67の小束載上面67Aに指定金額以内の上下搬送最大数を上限とする小束BUを重ねるように載せ終えると、載上台40がステージ67の小束載上面67Aに上下搬送最大数以下の小束BUしか載っていないために伸縮部66を目一杯伸長している状態で、載上台駆動部60を制御して当該載上台40を上昇させる。
そして制御部30は、上昇位置センサを介して載上台40の台座65が上昇位置まで上昇したことを検出すると、その時点で載上台駆動部60による載上台40の上昇を停止させる。
これにより制御部30は、載上台40においてステージ67の小束載上面67Aを小束受渡位置BPまで上昇させて、当該小束載上面67A上の上下搬送最大数以下の小束BUを小束受渡空間DSに収容することができ、かくして行員に入出金口26Aを介して、その小束BUを引き渡すことができる。
さらに制御部30は、小束入金時、上述した施封小束収納時と同様に、載上台昇降部41においてステージ67の小束載上面67Aを小束受渡位置BPまで上昇させる。これにより制御部30は、行員から入出金口26Aを介して上下搬送最大数以下の小束BUをステージ67の小束載上面67Aで受け取ることができる。
そして制御部30は、このようにステージ67の小束載上面67Aで入金用の小束BUを受け取ると、上述した施封小束収納時と同様に、載上台昇降部41においてステージ67上の小束BUの小束最上面を小束保持位置まで下降させる。これにより制御部30は、ステージ67上の小束BUを小束ハンド部47によって保持させた後、後方向へ搬送させることができる。
また制御部30は、この際、ステージ67の小束載上面67Aに入金用の小束BUが2個以上載せられていると、例えば、載上台駆動部60を制御して載上台40を1個の小束BUの厚み分だけ上昇させた後、その載上台駆動部60による載上台40の上昇を停止させる。
これにより制御部30は、ステージ67上の小束BUの小束最上面を再び小束保持位置に到達させ、かくしてステージ67上の小束BUを小束ハンド部47によって保持させた後、後方向へ搬送させることができる。
このようにして制御部30は、ステージ67の小束載上面67Aに載っている上下搬送最大数を上限とする入金用の小束BUを順次、小束ハンド部47によって保持させた後、後方向へ搬送させることができる。
さらに制御部30は、小束精査時、上述した小束出金時と同様に、載上台昇降部41においてステージ67の小束載上面67Aを小束載上位置まで下降させる。これにより制御部30は、小束ハンド部47により前方向へ搬送される小束BUをステージ67の小束載上面67Aで受け取ることができる。
また制御部30は、載上台昇降部41において載上台駆動部60を制御して載上台40を下降させる。そして制御部30は、上述した小束出金時と同様に、引き続きステージ67上の小束BUの小束最上面を小束載上位置まで下降させ、かくして小束ハンド部47により前方向へ搬送される2個目の小束BUを当該ステージ67の小束載上面67Aで受け取ることができる。
このようにして制御部30は、プッシャ部48により小束金庫42乃至45から小束BUが取り出されると共に、その小束BUが小束ハンド部47により保持される毎に、載上台昇降部41において同様にステージ67上の小束BUの小束最上面を小束載上位置まで下降させ、小束載上面67Aで、その小束BUを受け取る。
そして制御部30は、プッシャ部48により小束金庫42乃至45から取り出された小束BUの個数が上下搬送最大数以下である間は、載上台昇降部41において載上台40の伸縮部66を目一杯伸長している状態でステージ67上の小束BUの小束最上面を小束載上位置へ順次下降させながら、小束載上面67Aに小束BUを載せている。
ただし、制御部30は、プッシャ部48により小束金庫42乃至45から取り出された小束BUの個数が上下搬送最大数を上回ると、ステージ67の小束載上面67Aに、その小束BUを載せる毎に、小束載上面67Aに加わる荷重の増加に応じて伸縮部66を徐々に圧縮させ、最終的には目一杯圧縮させることになる。
そして図10に示すように、制御部30は、例えば、載上台駆動部60を制御して載上台40を下降させ、下降位置センサを介して台座65が下降位置まで上昇したことを検出すると、その時点で載上台駆動部60による載上台40の下降を停止させるものの、この際、載上台昇降空間ESの下端近傍に載上台40を、伸縮部66を目一杯圧縮した状態で位置させることができる。
これにより制御部30は、ステージ67の小束載上面67Aと小束載上位置との間に、例えば、収納最大数と同数の小束BUを順に重ねた状態で収納可能な空間を確保することができる。
よって制御部30は、小束金庫42乃至45に精査対象として収納最大数の小束BUが収納されている場合でも、その小束BUを全て載上台40のステージ67上に順次移しながら精査することができる。
(1−4)上下ユニットロック部の構成
係る構成に加えて、図11及び図12に示すように、上段ユニット21及び下段ユニット22には、これらを一体化した状態にロックし、また載上台昇降部41による載上台40の昇降に応じて、そのロックを解除し得ない状態、及び解除し得る状態に切り換えるための上下ユニットロック部120が設けられている。
因みに、以下の説明では、上段ユニット21と下段ユニット22とのロックを解除し得ない状態を、ロック解除不可状態とも呼び、そのロックを解除し得る状態を、ロック解除可能状態とも呼ぶ。
上下ユニットロック部120は、上段ユニット21及び下段ユニット22を一体化した状態にロックするための略短冊板状のロックレバー121と、そのロックレバー121よりも幅広なレバー支持板122とを有している。
レバー支持板122は、例えば、下ユニット筐体27(図11には図示せず)の右側面において載上台昇降空間ESの後側で、かつ小束搬送空間TSの下側(すなわち、小束金庫42乃至45の上端の高さ位置よりも下側)の所定位置に、当該レバー支持板122の幅方向を上下方向と平行にして一面を右側に向けて配置されている。そしてレバー支持板122は、一面の中央下端寄りの所定位置に、レバー回動軸123が垂設されている。
一方、ロックレバー121は、一面の中央部に軸挿入孔部が穿設されている。そしてロックレバー121は、その長手方向(以下、これをロックレバー長手方向とも呼ぶ)の一端を後側に位置させると共に、他端を前側に位置させて軸挿入孔部にレバー回動軸123が挿入されている。
これによりレバー支持板122は、レバー回動軸123を介してロックレバー121を、右側から見て時計回り方向となるロック用の回転方向(以下、これをロック回転方向とも呼ぶ)、及びこれとは逆の反時計回り方向となるロック解除用の回転方向(以下、これを解除回転方向とも呼ぶ)へ回動可能に支持している。
ところで、ロックレバー121は、例えば、一端の上隅部に略J字状のピン係合爪部121Aが溝部及び先端の傾斜部を下側に向けて、その一端から後側に突出するように設けられている。
またロックレバー121は、上端面の他端側に短冊状の係合突起121Bが、その他端よりも前側へ突出するように設けられている。さらにロックレバー121は、上端部において軸挿入孔部の前斜め上側の所定位置に、ばね係止部121Cが設けられている。
またレバー支持板122は、一面の上端部においてロックレバー121のばね係止部121Cの上側に、ばね係止突起124が垂設されている。さらにレバー支持板122は、一面の後端部においてレバー回動軸123の後斜め下側の所定位置に、レバー回転規制板125が垂設されている。
そして上下ユニットロック部120は、コイルばね126の一端部がレバー支持板122のばね係止突起124に係止されると共に、当該コイルばね126の他端部がロックレバー121のばね係止部121Cに係止されている。これにより上下ユニットロック部120は、コイルばね126によってロックレバー121をロック回転方向へ回転するように付勢している。
ただし、上下ユニットロック部120は、コイルばね126の付勢によるロックレバー121のロック回転方向への回転を例えば、ロックレバー長手方向を前後方向とほぼ平行にするロック位置でピン係合爪部121Aの根元部分をレバー回転規制板125に突き当てて規制している。
すなわち、上下ユニットロック部120は、ロックレバー121に解除回転方向へ回転させるような外力が加えられると、これに応じて当該ロックレバー121を解除回転方向へ回転させ、その外力が除かれると、ロックレバー121をコイルばね126の付勢に従いロック回転方向のロック位置まで回転させて、その回転を停止させている。
そして上下ユニットロック部120は、例えば、上ユニット筐体25の右下端に、ピン保持板128が一面をレバー支持板122の一面と所定の隙間を空けて対向させるようにして設けられると共に、当該ピン保持板128の一面の所定位置に円柱状のロックピン129が垂設されている。
よって上下ユニットロック部120は、例えば、支払機筐体20に上段ユニット21が収納された後、下段ユニット22が収納のために後方向へ移動すると、ロックレバー121のピン係合爪部121Aの傾斜部をロックピン129に押し付けて摺動させ、そのロックレバー121を解除回転方向へ回転させる。
また上下ユニットロック部120は、下段ユニット22の後方向への移動に伴い、ロックレバー121のピン係合爪部121Aの先端がロックピン129を乗り越えると、そのロックレバー121をコイルばね126の付勢に従いロック回転方向のロック位置まで回転させて当該ピン係合爪部121Aの溝にロックピン129を収容させる。
このようにして上下ユニットロック部120は、支払機筐体20に上段ユニット21が収納された後、下段ユニット22が収納されると、ロックレバー121のピン係合爪部121Aをロックピン129に係合させて、当該上段ユニット21及び下段ユニット22を一体化した状態にロックすることができる。
また上下ユニットロック部120は、このように支払機筐体20内で上段ユニット21と下段ユニット22とを一体化した状態にロックしているため、これらのメンテナンス等のときには、上述したように支払機筐体20から上段ユニット21及び下段ユニット22を一体化したまま前方向へ引き出させている。
そして上下ユニットロック部120は、支払機筐体20から上段ユニット21及び下段ユニット22が引き出された状態で、行員等によりロックレバー121の他端部を手で押し下げるように操作されると、その操作に応じてロックレバー121を解除回転方向へ回転させてピン係合爪部121Aをロックピン129から離隔させる。
これにより上下ユニットロック部120は、上段ユニット21と下段ユニット22とのロックを解除し、そのロックの解除の間に上段ユニット21を後方向へ任意の距離だけ移動させて下段ユニット22の上からずらさせることができる。
因みに、以下の説明では、上段ユニット21と下段ユニット22とのロックを解除するために行員等によって行われる、ロックレバー121の他端部を手で押し下げるような操作を、ロック解除操作とも呼ぶ。
これに加えて、上下ユニットロック部120は、例えば、小束金庫42乃至45の高さよりも短い所定の長さの略J字板状のスライドレバー130と、所定の大きさの略L字板状の回転規制部131とを有している。
スライドレバー130は、例えば、その長手方向(以下、これをスライドレバー長手方向とも呼ぶ)に沿って、一面に一端部から中央部までに亘る細長いガイド孔部(以下、これを一端側ガイド孔部とも呼ぶ)130Aと、当該中央部から他端部までに亘る細長いガイド孔部(以下、これを他端側ガイド孔部とも呼ぶ)130Bとが順に穿設されている。
また下ユニット筐体27は、右側面において載上台昇降空間ESの右横で、かつ小束金庫42乃至45の上端の高さ位置よりも下側の所定の上下2箇所に円柱状のスライドガイドピン132、133が垂設されている。
そしてスライドレバー130は、スライドレバー長手方向を上下方向と平行にして一端部を上側に位置させ、かつ他端部を一端部よりも下側に位置させた姿勢で、一端側ガイド孔部130A及び他端側ガイド孔部130Bに上下2個のスライドガイドピン132、133が挿入されている。これにより下ユニット筐体27は、右側面にスライドレバー130を上下2個のスライドガイドピン132、133を介して上下方向へスライド可能に支持している。
またスライドレバー130は、その後端面の一端部に、ロックレバー121による上段ユニット21及び下段ユニット22のロック状態をロック解除不可状態とロック解除可能状態とに切り換えるための、前端面の上隅側へ傾斜する(すなわち、前斜め上方向と平行に傾斜する)傾斜部130Cが形成されている。
そして上下ユニットロック部120では、例えば、スライドレバー130を下方向へスライドさせたとき傾斜部130Cをロックレバー121の他端の前側に位置させ、上方向へスライドさせたとき傾斜部130Cを小束搬送空間TSの前側に位置させるようなスライド範囲で上下方向へスライド可能なように、当該スライドレバー130の長さや上下2個のスライドガイドピン132、133の配置位置等が適宜選定されている。
因みに、スライドレバー130を上下方向へスライドさせたときに傾斜部130Cが変位可能な位置のうち、最も下となるロックレバー121の他端の前側の位置は、ロックレバー121による上段ユニット21及び下段ユニット22のロック状態をロック解除可能状態にする位置(以下、これをロック解除可能位置とも呼ぶ)となる。
またスライドレバー130を上下方向へスライドさせたときに傾斜部130Cが変位可能な位置のうち、ロックレバー121の他端の前斜め上側の位置は、ロックレバー121による上段ユニット21及び下段ユニット22のロック状態をロック解除不可状態にする位置(以下、これをロック解除不可位置とも呼ぶ)となる。
よってスライドレバー130を上下方向へスライドさせたときに傾斜部130Cが変位する範囲のうち、ロック解除可能位置からロック解除不可位置までの範囲は、ロックレバー121による上段ユニット21及び下段ユニット22のロック状態を切り換えるための範囲(以下、これをロック状態切換範囲とも呼ぶ)となる。
さらにスライドレバー130を上下方向へスライドさせたときに傾斜部130Cが変位する範囲のうち、ロック解除不可位置から上の範囲は、ロック解除不可状態を維持し得る範囲(以下、これをロック状態維持範囲とも呼ぶ)となる。
またスライドレバー130は、後端面において他端寄りの所定位置に、ばね係止部130Dが突設されている。さらに下ユニット筐体27は、右側面においてスライドレバー130の他端の後斜め下側の所定位置に、ばねプーリ135を左右方向と平行なプーリ回動軸を介して回動可能に支持すると共に、そのばねプーリ135の上側の所定位置に、ばね係止突起136が垂設されている。
そして上下ユニットロック部120は、比較的長いコイルばね137が、その一端部を下ユニット筐体27のばね係止突起136に係止し、他端部をスライドレバー130のばね係止部130Dに係止した状態でばねプーリ135に張架されている。これにより上下ユニットロック部120は、コイルばね137によってスライドレバー130を下方向へスライドさせるように付勢している。
またスライドレバー130は、その前端面の一端部に、載上台40の昇降に連動して上下方向へスライドするための略四角板状の載上台係合部130Eが前側へ突設されている。
さらに載上台昇降部41の載上台40は、例えば、右側ベルト係止部92の一端に、スライドレバー130の載上台係合部130Eに対応する略四角板状のレバー係合部92Aが右側へ突出するように設けられている。
これにより上下ユニットロック部120では、例えば、載上台40がロックレバー121の高さ位置よりも下側へ下降していると、載上台係合部130Eからレバー係合部92Aが下側へ離隔しているため、スライドレバー130をコイルばね137の付勢に従いスライド範囲の下限位置までスライドさせておくことができる。
また上下ユニットロック部120は、載上台40が上昇すると、レバー係合部92Aがロック解除可能位置付近に到達した際に、そのレバー係合部92Aの上端をスライドレバー130の載上台係合部130Eの下端に押し付けて係合させることができる。
そして上下ユニットロック部120は、載上台40がレバー係合部92Aを載上台係合部130Eに係合させたままさらに上昇すると、これに応じてスライドレバー130を上方向へスライドさせることができる。
このようにして上下ユニットロック部120は、例えば、載上台40がステージ67をステージ昇降範囲の上限位置まで上昇させた状態で小束載上面67Aが小束受渡位置BPに到達した際には、スライドレバー130をスライド範囲の上限位置付近までスライドさせることができる。
さらに上下ユニットロック部120は、載上台40の上昇に応じてスライドレバー130を上方向へスライドさせた後、その載上台40が下降したときには当該スライドレバー130をコイルばね137の付勢に従い、載上台40の下降に追従させて下方向へ(すなわち、スライド範囲の下限位置まで)スライドさせることができる。
一方、回転規制部131は、一面の一端部に軸挿入孔部が穿設されている。また回転規制部131は、他端側外面131Aの端部にローラ支持板131Bが外側へ突設されると共に、そのローラ支持板131Bにガイドローラ140が一面と垂直なローラ回動軸を介して回動可能に設けられている。
さらに回転規制部131は、他端側外面131Aと一端側外面131Cとの角部に、ロックレバー121の係合突起121Bに対応する一端側への凹部131Dが形成されている。
また下ユニット筐体27は、右側面においてスライドレバー130よりも後側で、かつロックレバー121の他端の前斜め下近傍の所定位置に、円柱状の規制部回動軸141が垂設されている。
そして回転規制部131は、一端部を下側に位置させ、かつ他端部を当該一端部の前斜め上側に位置させて、軸挿入孔部に規制部回動軸141が挿入されている。これにより下ユニット筐体27は、右側面に回転規制部131を、規制部回動軸141を介してロック回転方向及び解除回転方向へ回動可能に支持している。
また回転規制部131は、他端側内面の端部に、図示しないばね係止部が設けられている。さらに下ユニット筐体27は、右側面において規制部回動軸141の前斜め下側となるスライドレバー130の後端面の近傍の所定位置に、図示しないばね係止突起が垂設されている。
そして上下ユニットロック部120は、コイルばね142の一端部が下ユニット筐体27の図示しないばね係止突起に係止されると共に、当該コイルばね142の他端部が回転規制部131の図示しないばね係止部に係止されている。
これにより上下ユニットロック部120は、コイルばね142によって回転規制部131を解除回転方向へ回転させるように付勢して、その回転規制部131のガイドローラ140を後側からスライドレバー130に押し付けている。
実際に上下ユニットロック部120(図12)は、スライドレバー130がスライド範囲の下限位置までスライドして傾斜部130Cをロック解除可能位置に位置させていると、回転規制部131をコイルばね142の付勢に従い解除回転方向のレバー回転可能位置まで回転させてガイドローラ140を傾斜部130Cに押し付ける。
よって上下ユニットロック部120は、回転規制部131の他端側外面131Aを前斜め下方向と平行に傾斜させて凹部131Dと共に、ロック位置に停止しているロックレバー121の係合突起121Bの先端から前斜め下側へ離隔させる。
これにより上下ユニットロック部120は、ロックレバー121をロック位置から解除回転方向へ回転可能にして、上段ユニット21及び下段ユニット22のロック状態をロック解除可能状態にする。
すなわち、上下ユニットロック部120は、回転規制部131がレバー回転可能位置まで回転すると、上段ユニット21及び下段ユニット22をロック解除可能状態にして、ロックレバー121をロック位置から解除回転方向へ回転可能な状態にしている。
従って、上下ユニットロック部120は、このように上段ユニット21及び下段ユニット22をロック解除可能状態にしていると、例えば、上述したように支払機筐体20に上段ユニット21が収納された後、下段ユニット22が収納された場合、ロックレバー121により当該上段ユニット21及び下段ユニット22をロックすることができる。
また上下ユニットロック部120は、このように上段ユニット21及び下段ユニット22をロック解除可能状態にしていると、例えば、ロックレバー121により上段ユニット21及び下段ユニット22を既にロックしている場合には、ロック解除操作によりロックレバー121を解除回転方向へ回転させて上段ユニット21と下段ユニット22とのロックを解除させることができる。
そして図13及び図14に示すように、上下ユニットロック部120は、上段ユニット21及び下段ユニット22をロックした状態で、載上台40の上昇に連動してスライドレバー130をスライド範囲の下限位置から上方向へスライドさせると、そのスライドレバー130の傾斜部130Cがロック解除可能位置からロック解除不可位置までのロック状態切換範囲で上方向へ変位している間はガイドローラ140の押付位置を当該傾斜部130C上で後端面側へ変位させる。
よって上下ユニットロック部120は、この際、スライドレバー130の傾斜部130Cによりガイドローラ140と共に回転規制部131の他端部を持ち上げるようにして、当該回転規制部131をレバー回転可能位置からロック回転方向へ回転させる。
また上下ユニットロック部120は、スライドレバー130の上方向へのスライドにより傾斜部130Cがロック解除不可位置まで変位すると、スライドレバー130に対するガイドローラ140の押付位置を傾斜部130Cから後端面へ変位させて、回転規制部131をロック回転方向の回転規制位置まで回転させる。
これにより上下ユニットロック部120は、回転規制部131の他端側外面131Aの一部をロックレバー121の係合突起121Bの下面の先端部に近接又は押し付けさせて、ロックレバー121をロック位置から解除回転方向へは回転し得ないように規制する。
このようにして上下ユニットロック部120は、スライドレバー130の傾斜部130Cがロック解除可能位置からロック解除不可位置まで変位して回転規制部131が回転規制位置まで回転すると、上段ユニット21及び下段ユニット22のロック状態をロック解除可能状態からロック解除不可状態へ切り換えて、ロックレバー121をロック解除操作しようとしても、解除回転方向へは回転させずにロック位置に留めることができる。
ところで、上下ユニットロック部120では、ロックレバー121や回転規制部131等の配置位置が、小束受渡位置BPから下側へ比較的離した所定位置(すなわち、小束搬送空間TSの下側の所定位置)となるように適宜選定されている。
このため、上下ユニットロック部120は、載上台40においてステージ67の小束載上面67Aに上下搬送最大数の小束BUが載せられて伸縮部66が目一杯伸長していても、その上下搬送最大数の小束BUの小束最上面が小束受渡位置BPの下側に位置しているうちに(すなわち、ステージ67上の上下搬送最大数の小束BUが何れも小束受渡空間DSに入り込んでいない状態)で、上段ユニット21及び下段ユニット22のロック状態をロック解除可能状態からロック解除不可状態へ切り換えている。
そして図15に示すように、上下ユニットロック部120は、スライドレバー130が上方向へさらにスライドして傾斜部130Cがロック状態維持範囲に位置していると、ガイドローラ140をスライドレバー130の後端面に押し付けたままにして、回転規制部131が回転規制位置まで回転した状態を維持する。
このようにして上下ユニットロック部120は、スライドレバー130が上方向へスライドして回転規制部131が回転規制位置まで回転している間は、上段ユニット21及び下段ユニット22に対するロック解除不可状態を維持して、ロックレバー121をロック解除操作しようとしても、そのロックレバー121をロック位置に留めることができる。
すなわち、上下ユニットロック部120は、例えば、載上台40の伸縮部66が目一杯伸長したままでステージ67の小束載上面67Aに上下搬送最大数の小束BUが載っていると、その上下搬送最大数の小束BUの小束最上面が小束受渡位置BPに到達する前に上段ユニット21及び下段ユニット22のロック状態をロック解除可能状態からロック解除不可状態に切り換え、そのロック解除不可状態を維持したままステージ67上の上下搬送最大数の小束BUを全て小束受渡空間DSに収容させている。
ところで、上段ユニット21(図11乃至図15)は、上述したように小束受渡位置BPの上側となる上ユニット筐体25の前端部に入出金口26A用のシャッタ37とシャッタ駆動部145とから構成されるシャッタ開閉部38が配置されている。
そして制御部30は、施封小束収納時や小束精査時には、常時、入出金口26Aに対してシャッタ37を閉じている。また制御部30は、小束出金時には、出金用の小束BUを載せたステージ67の小束載上面67Aを小束受渡位置BPまで上昇させて、その小束BUを小束受渡空間DSに収容すると、入出金口26Aに対してシャッタ37を開いて行員に小束BUを引き渡し、このように行員に小束BUを引き渡すとき以外はシャッタ37を閉じている。
さらに制御部30は、小束入金時には、ステージ67の小束載上面67Aを小束受渡位置BPまで上昇させて入出金口26Aに対してシャッタ37を開き、行員からステージ67の小束載上面67Aで入金用の小束BUを受け取ると、入出金口26Aに対してシャッタ37を閉じたうえでステージ67の小束載上面67Aを小束受渡位置BPから下降させ、このように行員から小束BUを受け取るとき以外はシャッタ37を閉じている。
また制御部30は、上段ユニット21及び下段ユニット22に設けられた複数種類のセンサを介して施封小束収納時や小束出金時、小束入金時、小束精査時には、当該上段ユニット21及び下段ユニット22の動作状態を監視している。
この状態で制御部30は、これら複数種類のセンサを介して上段ユニット21や下段ユニット22で紙幣や小束BUの搬送不良、また小束金庫42乃至45に対する小束BUの収納不良や取出不良のような動作不良が発生したことを検知すると、その時点で上段ユニット21及び下段ユニット22の動作を強制的に停止させる。
すなわち、制御部30は、上段ユニット21や下段ユニット22で動作不良が発生したとき、そのまま動作させ続けると、その動作不良が当該上段ユニット21や下段ユニット22の故障の原因になりかねないため、動作不良の検知に応じて直ちに上段ユニット21及び下段ユニット22の動作を強制的に停止させている。
そして制御部30は、このように動作不良の発生により上段ユニット21及び下段ユニット22の動作を強制的に停止させると、その旨を行員に例えば、制御装置12を介して通知することで、支払機筐体20から上段ユニット21及び下段ユニット22を引き出させて、正常に動作するように復帰させるための作業を行わせている。
ただし、制御部30は、例えば、入出金口26Aに対しシャッタ37を閉じたまま、ステージ67上の上下搬送最大数以下の小束BUの少なくとも一部(すなわち、1個の小束BUの上側部分や1又は複数の小束BU)が小束受渡空間DSに入り込んだ状態で動作不良が発生すると、その状態で上段ユニット21及び下段ユニット22の動作を強制的に停止させることになる。
そして制御部30は、ステージ67上の小束BUが小束受渡空間DSに入り込んだ状態で、支払機筐体20から上段ユニット21及び下段ユニット22を引き出させ、その動作不良の種類によっては、下段ユニット22に対し上段ユニット21を後方向へずらさせて、正常に動作するように復帰させるための作業を行わせる必要がある。
しかしながら、上下ユニットロック部120は、上述したようにステージ67上の上下搬送最大数以下の小束BUの少なくとも一部が小束受渡空間DSに入り込んでいると、上段ユニット21及び下段ユニット22のロック状態をロック解除不可状態にしている。
このため、上下ユニットロック部120は、この際、ステージ67上の上下搬送最大数以下の小束BUの少なくとも一部が小束受渡空間DSに入り込んだまま、上段ユニット21及び下段ユニット22のロックが解除され、下段ユニット22に対し上段ユニット21が後方向へずらされることを回避することができる。
これにより上下ユニットロック部120は、この際、小束受渡空間DSに入り込んでいるステージ67上の小束BUにシャッタ37が当たって、その小束BUが破損し、又はその小束BUがステージ67から落下して紛失することを未然に回避することができる。
そして図16に示すように、制御部30は、このように上段ユニット21及び下段ユニット22の動作を強制的に停止させた際、上下ユニットロック部120が上段ユニット21及び下段ユニット22をロック解除不可状態にしていると、行員や作業者の指示のもと、載上台40を下降させると共に、その下降に追従させてスライドレバー130を下方向へスライドさせる。
これにより上下ユニットロック部120は、上述したスライドレバー130を上方向へスライドさせるときとは逆の手順で、小束受渡位置BPからステージ67上の小束BUを全て下側へ抜け出させたうえで、スライドレバー130の傾斜部130Cをロック状態切換範囲の上限位置であるロック解除不可位置、及び下限位置であるロック解除可能位置へ順次変位させる。
そして上下ユニットロック部120は、そのスライドレバー130の傾斜部130Cがロック状態切換範囲で下方向へ変位する間に、回転規制部131を回転規制位置から解除回転方向のレバー回転可能位置まで回転させる。
従って、上下ユニットロック部120は、上段ユニット21及び下段ユニット22のロック状態をロック解除不可状態からロック解除可能状態に切り換えて、ロックレバー121をロック位置から解除回転方向へ回転可能にすることができる。
よって図17に示すように、上下ユニットロック部120は、ロック解除操作によりロックレバー121を解除回転方向へ回転させて上段ユニット21と下段ユニット22とのロックを解除させ、ステージ67上の小束BUにシャッタ37を何ら接触させることなく下段ユニット22に対し上段ユニット21を後方向へずらさせて、正常に動作するように復帰させるための作業を行わせることができる。
(1−5)実施の形態の動作及び効果
以上の構成において、施封小束支払機3では、上段ユニット21の前下端部内に小束受渡空間DSを形成すると共に、当該上段ユニット21の上側正面パネル26の下端部に、外部と小束受渡空間DSとを連通する入出金口26Aを形成するようにした。
また施封小束支払機3では、下段ユニット22の前端部に小束受渡空間DSと繋がる載上台昇降空間ESを形成し、その載上台昇降空間ESを介して紙幣の小束BUを上下方向へ搬送するための載上台40を、台座65上に上下方向へ伸縮可能な伸縮部66を介して、紙幣の小束BUを載上可能なステージ67を設けて形成するようにした。
そして施封小束支払機3では、載上台40の伸縮部66を、ステージ67上の小束BUの個数が上下搬送最大数以下であると伸長してステージ67を押し上げ、当該上下搬送最大数よりも多いと、上下搬送最大数以下の伸長時よりも圧縮してステージ67を引き下げるように形成するようにした。また施封小束支払機3では、載上台40の台座65を当該載上台40の昇降用に駆動する載上台昇降部41を設けるようにした。
そして施封小束支払機3は、小束BUの上下方向への搬送時、ステージ67上の小束BUの個数が上下搬送最大数以下の状態で、載上台駆動部60により載上台40の台座65を駆動して当該ステージ67の小束載上面67Aを小束受渡空間DSと載上台昇降空間ESとの境界位置のような所望の小束受渡位置BPまで上昇させ、また当該小束受渡位置BPよりも下側の所定位置まで下降させる。
従って施封小束支払機3では、小束BUの上下方向への搬送時、載上台駆動部60により載上台40の台座65を小束受渡位置BPよりも下側まで上昇させても、その載上台40の伸縮部66を伸長したままステージ67の小束載上面67Aを小束受渡位置BPまで上昇させることができる。
よって施封小束支払機3は、載上台40を昇降用に駆動するための載上台駆動部60を、小束受渡空間DS側に配置される入出金口26A用のシャッタ開閉部38の配置スペースの制約を受けずに、小束受渡位置BPよりも下側に配置することができる。
以上の構成によれば、施封小束支払機3は、小束受渡空間DSと繋がる載上台昇降空間ESを介して紙幣の小束BUを上下方向へ搬送するための載上台40を、台座65上に上下方向へ伸縮可能な伸縮部66を介してステージ67を設けて形成すると共に、その伸縮部66を、ステージ67上の小束BUの個数が上下搬送最大数以下であると伸長してステージ67を押し上げ、当該上下搬送最大数よりも多いと圧縮してステージ67を引き下げるように形成し、ステージ67上の小束BUの個数を上下搬送最大数以下にした状態で、載上台駆動部60により載上台40の台座65を駆動して当該ステージ67の小束載上面67Aを小束受渡位置BPまで上昇させるようにした。
これにより施封小束支払機3は、小束BUの上下方向への搬送時、載上台駆動部60により載上台40の台座65を小束受渡位置BPよりも下側まで上昇させても、その載上台40の伸縮部66を伸長させてステージ67の小束載上面67Aを当該台座65よりも上側の小束受渡位置BPまで上昇させることができる。その結果、施封小束支払機3は、載上台駆動部60を、小束受渡空間DS側に配置される入出金口26A用のシャッタ開閉部38の配置スペースの制約を何ら受けずに小束受渡位置BPよりも下側に配置することができ、当該施封小束支払機3全体を小型化することができる。
また施封小束支払機3では、施封小束収納時や小束出金時、小束入金時にステージ67の小束載上面67Aで小束BUを受け取る場合、制御部30により、そのステージ67の小束載上面67Aに小束BUを載せない状態で、載上台駆動部60を介して載上台40の台座65を駆動して当該ステージ67の小束載上面67Aを小束受渡位置BPまで上昇させるようにした。
これにより施封小束支払機3は、施封小束収納時や小束出金時、小束入金時にステージ67の小束載上面67Aで小束BUを受け取る際、載上台40の台座65を小束受渡位置BPよりも下側まで上昇させても、その載上台40の伸縮部66を伸長させてステージ67の小束載上面67Aを小束受渡位置BPまで上昇させて、当該ステージ67の小束載上面67Aで小束BUを受け取ることができる。
さらに施封小束支払機3では、小束出金時、制御部30により、小束ハンド部47を介してステージ67の小束載上面67Aに上下搬送最大数を上限とする出金用の小束BUを載せた状態で、載上台駆動部60を介して載上台40の台座65を駆動して当該ステージ67の小束載上面67Aを小束受渡位置BPまで上昇させるようにした。
これにより施封小束支払機3は、小束出金時、載上台40の台座65を小束受渡位置BPよりも下側まで上昇させても、その載上台40の伸縮部66を伸長させてステージ67の小束載上面67Aを小束受渡位置BPまで上昇させて、当該ステージ67上の出金用の小束BUを、入出金口26Aを介して行員に引き渡すことができる。
さらに施封小束支払機3は、載上台40の伸縮部66にアーム支持部78を介して菱格子状に組み合わせた複数のアーム70乃至77を設けると共に、当該アーム支持部78と台座65との間に圧縮コイルばね87、88を設けるようにした。
従って施封小束支払機3は、載上台40において伸縮部66を、その伸縮用に圧縮コイルばね87、88を有する簡易な構成で、ステージ67にかかる荷重の大きさに応じて容易に伸縮させることができる。
よって施封小束支払機3は、載上台40においてステージ67に載せる小束BUの個数を制限するだけの簡易な制御で、伸縮部66を所望の長さに伸長させて当該ステージ67を台座65から所望の高さまで容易に上昇させることができる。
さらに施封小束支払機3では、支払機筐体20に対し上段ユニット21と下段ユニット22とをそれぞれ引出及び収納可能に設けると共に、これら上段ユニット21と下段ユニット22とが上下に位置するように一体化された際、当該上段ユニット21及び下段ユニット22を一体化した状態にロックする上下ユニットロック部120を設けるようにした。
従って施封小束支払機3は、上段ユニット21及び下段ユニット22の動作を、動作不良の発生に応じて強制的に停止させた際、小束受渡空間DSにステージ67上の小束BUの少なくとも一部が入り込んでいても、支払機筐体20から上段ユニット21及び下段ユニット22を一体化したまま引き出させることができる。
よって施封小束支払機3は、この際、支払機筐体20から上段ユニット21及び下段ユニット22が別々に引き出されて、小束受渡空間DSに入り込んでいたステージ67上の小束BUがシャッタ37に当たり破損し、またステージ67から落下して紛失することを防止することができる。
また施封小束支払機3は、上下ユニットロック部120により載上台40の上昇に応じて、小束受渡空間DSにステージ67上の上下搬送最大数を上限とする所定個数の小束BUの一部でも入り込んでいる間は、上段ユニット21及び下段ユニット22のロックを解除し得ないロック解除不可状態にするようにした。
従って施封小束支払機3は、小束受渡空間DSにステージ67上の小束BUの少なくとも一部が入り込んでいる状態で、支払機筐体20から上段ユニット21及び下段ユニット22が引き出されても、当該小束受渡空間DSにステージ67上の小束BUの少なくとも一部が入り込んでいる間は、下段ユニット22に対し上段ユニット21が前後にずらされることを防止することができる。
よって施封小束支払機3は、この際、支払機筐体20から引き出された上段ユニット21及び下段ユニット22が前後にずらされて、小束受渡空間DSに入り込んでいたステージ67上の小束BUがシャッタ37に当たり破損し、またステージ67から落下して紛失することを確実に防止することができる。
さらに施封小束支払機3は、上下ユニットロック部120により載上台40の下降に応じて、小束受渡空間DSからステージ67上の上下搬送最大数を上限とする所定個数の小束BUが全て下側に抜け出すと、上段ユニット21及び下段ユニット22のロック状態を、ロック解除不可状態からロックを解除し得るロック解除可能状態に切り換えるようにした。
従って施封小束支払機3は、小束受渡空間DSにステージ67上の小束BUの少なくとも一部が入り込んでいる状態で、支払機筐体20から上段ユニット21及び下段ユニット22が引き出された際、当該小束受渡空間DSからステージ67上の小束BUを全て抜き出したうえで、下段ユニット22に対し上段ユニット21を前後にずらさせることができる。
さらに施封小束支払機3は、載上台駆動部60に複数のベルトプーリ100乃至103に張架した昇降駆動用のベルト105、106を設け、そのベルト105、106に載上台40の台座65を係止して当該台座65を昇降させるようにした。
従って施封小束支払機3は、載上台昇降空間ES内で載上台40の台座65を所望の位置まで下降させることができると共に、その際、ステージ67に上下搬送最大数よりも多い小束BUを載せることで、伸縮部66を圧縮してステージ67を台座65に極力近づけることができる。
よって施封小束支払機3は、載上台昇降空間ES内で載上台40の台座65を所望の位置まで下降させる際、ステージ67上に極力多くの小束BUを載せることができ、その結果、載上台昇降空間ESをステージ67上に複数の小束BUを載せるようにして一時的に収納する収納庫として利用することができる。
(2)他の実施の形態
(2−1)他の実施の形態1
なお上述した実施の形態においては、本発明による紙葉類取扱装置を、図1乃至図17について上述した施封小束支払機3に適用するようにした場合について述べた。
しかしながら本発明は、これに限らず、紙幣入出金機2(図1)や現金ポスト9(図1)、現金自動預払機、現金自動支払機(CD:Cash Dispenser)、紙幣出金専用機、紙幣入金専用機、両替機、電車の切符や観劇のチケット等を販売する券売機、精算機、コピー機、複写機、葉書取扱装置等のように、紙幣や有価証券、切符、チケット、コピー用紙、葉書等の紙葉類を取り扱う、この他種々の紙葉類取扱装置に広く適用することができる。
(2−2)他の実施の形態2
また上述した実施の形態においては、装置筐体として、図1乃至図17について上述した上段ユニット21及び下段ユニット22を前側へ引き出させ、また前側から収納させる支払機筐体20を適用するようにした場合について述べた。
しかしながら本発明は、これに限らず、例えば、上段ユニット及び下段ユニットを後側へ引き出させ、また後側から収納させる支払機筐体や、引出及び収納可能なユニットが設けられていない装置筐体等のように、この他種々の構成の装置筐体を広く適用することができる。
(2−3)他の実施の形態3
さらに上述した実施の形態においては、装置筐体の所定位置に形成された開口部として、図1乃至図17について上述した上側正面パネル26の下端部に形成された入出金口26Aを適用するようにした場合について述べた。
しかしながら本発明は、これに限らず、上側正面パネル26の下端部に形成された入金専用の入金口や出金専用の出金口、また小束受渡空間DSの上側に形成された入出金口や入金口、出金口等のように、この他種々の開口部を広く適用することができる。
(2−4)他の実施の形態4
さらに上述した実施の形態においては、収容空間に外部との受渡用に収容される紙葉類として、図1乃至図17について上述した紙幣の小束BUを適用するようにした場合について述べた。
しかしながら本発明は、これに限らず、収容空間に外部との受渡用に収容される、ばらの状態(すなわち、施封していない状態)の紙幣や、施封した状態又はばらの状態の有価証券、施封した状態又はばらの状態の切符、施封した状態又はばらの状態のチケット、施封した状態又はばらの状態のコピー用紙、施封した状態又はばらの状態の葉書等のように、この他種々の紙葉類を広く適用することができる。
(2−5)他の実施の形態5
さらに上述した実施の形態においては、装置筐体の所定位置に形成された開口部を介して外部と連通するように装置筐体内に形成され、紙葉類を外部との受渡用に収容するための収容空間として、図1乃至図17について上述した上段ユニット21に形成される小束受渡空間DSを適用するようにした場合について述べた。
しかしながら本発明は、これに限らず、引出及び収納可能なユニットが設けられていない装置筐体に形成される、収容対象の紙葉類に応じた大きさの収容空間のように、この他種々の構成の収容空間を広く適用することができる。
(2−6)他の実施の形態6
さらに上述した実施の形態においては、装置筐体内の収容空間の下に当該収容空間と繋げるように形成され、紙葉類を上下方向へ搬送するための搬送空間として、図1乃至図17について上述した下段ユニット22に形成される載上台昇降空間ESを適用するようにした場合について述べた。
しかしながら本発明は、これに限らず、引出及び収納可能なユニットが設けられていない装置筐体に形成される、搬送対象の紙葉類に応じた大きさの搬送空間のように、この他種々の構成の搬送空間を広く適用することができる。
(2−7)他の実施の形態7
さらに上述した実施の形態においては、紙葉類の上下方向への搬送用の台座として、図1乃至図17について上述した載上台40の台座65を適用するようにした場合について述べた。しかしながら本発明は、これに限らず、例えば、伸縮部の種類に応じた取付構造を有する台座のように、この他種々の構成の台座を広く適用することができる。
(2−8)他の実施の形態8
さらに上述した実施の形態においては、台座上に配置され、上面に紙葉類が上下方向への搬送用に載上されるステージとして、図1乃至図17について上述した載上台40のステージ67を適用するようにした場合について述べた。
しかしながら本発明は、これに限らず、上下方向への搬送対象の紙葉類の種類に応じた形状や大きさ等を有するステージや、伸縮部の種類に応じた取付構造を有するステージ等のように、この他種々の構成のステージを広く適用することができる。
(2−9)他の実施の形態9
さらに上述した実施の形態においては、台座とステージとの間に上下方向へ伸縮可能に設けられ、ステージ上の紙葉類が所定量以下であると伸長してステージを押し上げ、ステージ上の紙葉類が所定量より多いと、伸長時よりも圧縮してステージを引き下げる伸縮部として、図1乃至図17について上述した載上台40の伸縮部66を適用するようにした場合について述べた。
しかしながら本発明は、これに限らず、菱格子状に組み合わせた複数のアーム70乃至77を、圧縮コイルばね87,88に換えて、何れかの1又は複数のアーム支持軸79乃至84に取り付けられたトーションばねによって伸縮させる伸縮部のように、この他種々の構成の伸縮部を広く適用することができる。
(2−10)他の実施の形態10
さらに上述した実施の形態においては、台座を昇降させるように駆動する駆動部として、図1乃至図17について上述したベルト駆動タイプの載上台駆動部60を適用するようにした場合について述べた。
しかしながら本発明は、これに限らず、リードスクリュー及びガイドに移動可能に取り付けられたラックを有する駆動部のように、この他種々の構成の駆動部を広く適用することができる。
(2−11)他の実施の形態11
さらに上述した実施の形態においては、ステージ上の紙葉類が所定量以下の場合、駆動部により台座を駆動してステージの上面を、開口部及び収容空間を介した紙葉類の所望の受渡位置まで上昇させる制御部として、図1乃至図17について上述したマイクロプロセッサ構成の制御部30を適用するようにした場合について述べた。
しかしながら本発明は、これに限らず、CPU(Central Processing Unit)や、シーケンサ等のように、この他種々の構成の制御部を広く適用することができる。
(2−12)他の実施の形態12
さらに上述した実施の形態においては、装置筐体に引出及び収納可能に設けられ、収容空間が形成された上段ユニットとして、図1乃至図17について上述した下前端部に凹状段差部が形成された略逆L字箱型の上ユニット筐体25を有する上段ユニット21を適用するようにした場合について述べた。
しかしながら本発明は、これに限らず、下端部が全体的に平坦な箱型の上ユニット筐体を有する上段ユニットのように、この他種々の構成の上段ユニットを広く適用することができる。
(2−13)他の実施の形態13
さらに上述した実施の形態においては、装置筐体に引出及び収納可能に設けられ、搬送空間が形成された下段ユニットとして、図1乃至図17について上述した上前端部に凸状段差部が設けられた略L字箱型の下ユニット筐体27を有する下段ユニット22を適用するようにした場合について述べた。
しかしながら本発明は、これに限らず、上端部が全体的に平坦な箱型の下ユニット筐体を有する下段ユニットや、上前端部に凸状段差部が設けられるものの、当該凸状段差部の上端が小束搬送空間の上端とほぼ面一な略L字箱型の下ユニット筐体を有する下段ユニット等のように、この他種々の構成の下段ユニットを広く適用することができる。
(2−14)他の実施の形態14
さらに上述した実施の形態においては、上段ユニットと下段ユニットとが上下に位置するように一体化された際、上段ユニット及び下段ユニットを一体化した状態にロックする上下ユニットロック部として、図1乃至図17について上述した上下ユニットロック部120を適用するようにした場合について述べた。
しかしながら本発明は、これに限らず、ロックレバーが上段ユニットに設けられた上下ユニットロック部や、鍵により上段ユニット及び下段ユニットのロック状態を切り換える上下ユニットロック部等のように、この他種々の構成の上下ユニットロック部を広く適用することができる。