JP6186129B2 - 壁面構造体 - Google Patents
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Description
また、従来の壁面構造体と同じような外観を得られ且つサイディング材に替えて安価なアルミニウム材を用いた壁面構造体が求められていた。
請求項2に記載の発明は、取付枠と、外側パネル材付き枠と、複数の内側パネル材とを備え、外側パネル材付き枠は、複数の外側パネル材を対向する端部枠材間で隣合わせに配置して各外側パネル材を端部枠材にねじ止めしたものであり、端部枠材は取付枠の内側に内周側からねじ止めしてあり、各内側パネル材は一方側部を外側パネル材に係合してあると共に外側パネル材の一方側部とこれに隣接する外側パネル材の他方側部とに跨ってねじ止めしてあり、一方側部と他方側部との間の中間部を外側パネル材に一方側部と同じ方向から係止してあることを特徴とする壁面構造体である。
外側パネル材付き枠は取付枠の内周に配置して端部枠材を取付枠の内側で内周側からねじ止めし、内側パネル材を外側パネル材に内側からねじ止めするものであるから、ねじ止め作業が取付枠の内側からのみで済み、従来技術のように補助材に内側と外側の両方からサイディングパネル材をねじ止めする場合に比較して、作業性が良い。
また、従来技術のような補助材を施工する工程が不要であるから施工コストを削減できると共に内側パネル材と外側パネル材とにアルミニウム材を使用することもできるので安価な壁面構造体を提供できる。
更に、内側パネル材は中間部を外側パネル材に係止しているから、外側パネル材に係止している部分が内側から見えないので外観が良い。
内側パネル材は一方側部を外側パネル材にねじで止めるので、一の内側パネル材にその一方側で隣り合う他の内側パネル材の他方側部を、一の内側パネル材の一方側部の内側に対向する位置に配置することで、一の内側パネル材を止めるねじを他の内側パネル材で隠すこともできる。
図1及び図2に示すように、壁面構造体1は、取付枠7と、外側パネル材付き枠9(図3(b)参照)と、複数の内側パネル材11とを備えている。
取付枠7は、下枠13と、上枠15と、左右の竪枠17、17を枠組みしてあり、図4に示す4つの壁面構造体1のうち、最も右側にある壁面構造体1は、図2の左側に示すように、左竪枠17が柱19の右側面に固定してあり、右竪枠17は方立の左側面が兼ねており、図4に示す4つの壁面構造体1のうち最も左側にある壁面構造体1は、左竪枠17は方立の右側面が兼ねており、右竪枠17が柱19の左側面に固定してある。図4において、左右の中間に位置する2つの壁面構造体1は、各々、左右の竪枠17、17は、方立の側面が兼ねている。尚、図2では、柱19に取り付けてあるカバーを省略している。
図3(b)に示すように、外側パネル材付き枠9は、下枠材23、上枠材25、左右の竪枠材(端部枠材)27、27を枠組みした枠体29と、枠体29内に配置された複数の外側パネル材31とを備えている。
外側パネル材付き枠9の枠体29の見込み寸法Hは、取付枠7の見込み寸法hと略同じ寸法にしてあり、枠体29は取付枠7の内周側面に重ねて配置している。図1及び図3(c)に示すように、枠体29の竪枠材27、27及び上枠材25は各々見込み方向中央よりも内側で、取付枠7に内周側から止めるねじ33で止めている。図1及び図3(d)に示すように、枠体29の下枠材23は、取付枠7の下枠13の内側見付面に内側からねじ34で止めている。
図1に示すように、各外側パネル材31は、その上側部31aが上に位置する外側パネル材31の下側部31bに内側で対向して配置してあり、内側から見ると外側パネル材31の下側部31bがその上に位置する外側パネル材31の下側部31bに重なって配置されている。
各外側パネル材31は、上側部31aと下側部31bとの間の中間部31cには、その内側に被係止部36が形成されている。被係止部36は、左右方向に長く且つ上方を開口した溝状を成している。
また、外側パネル材31には、その上側部31aの内側に内側パネル材11が上から係合する被係合部41が形成されている。
また、内側パネル材11には、外側パネル材31の被係合部41に上から係合する係合部43が設けてある。
各内側パネル材11は、上側部(一方側部)11aと下側部(他方側部)11bとの間の中間部11cに係止部45が設けてあり、係止部45を外側パネル材11の被係止部36にパッキン材44を介して係止してある。
図1及び図2に示すように、内側パネル材11は、その内側面が竪枠材27を竪枠17に止めているねじ33を越えて内側に位置しており、内側パネル材11でねじ33を隠してある。
最下位置にある内側パネル材11の下側部11bは、下枠材23の上面との間にクッション材48を介在して下枠材23に固定している。
尚、外側パネル材付き枠9の上枠材25には、内側と外側とに各々目板49が取り付けてあり、最上に位置する外側パネル材31と内側パネル材11との各上側部と上枠材25との間の空間を覆っている。
この壁面構造体51には、腰壁58とサッシ55とが一体に設けてある。
図5及び図6に示すように、壁面構造体51において、取付枠7の内周にパネル材付き枠50が設けてある。パネル材付き枠50は、複数のパネル材52と、左右の竪枠材(端部枠材)27、27と、下枠材23と、上枠材25と、下枠材23と上枠材25との間に設けた中間枠材54で構成されている。
パネル材付き枠50の下枠材23には、その上面に、最も下側に位置するパネル材32の下側部52bを挿入する下溝部53が形成されている。この下溝部53は、上枠材25の下面と中間枠材54の上面とに設けたFIXサッシパネル挿入溝56の溝巾Kと略同じ溝巾にしてある。
中間枠材54の下面には、最も上側に位置するパネル材52の上側部52aを挿入する上溝部61が形成されており、この上溝部61は、下溝部53の溝巾Kと略同じ溝巾にしてある。
図6及び図7に示すように、左右の竪枠材27、27は、腰壁58とサッシ55との間に亘って設けてあり、腰壁58とサッシ55とで共通の竪枠材として用いている。
各竪枠材27は、内周側に突設する横断面が略L字形状を成す係合部63が長手方向に亘って形成されている。竪枠材27には外周側に気密材64が保持されており、取付枠7の竪枠17との間を気密に保持している。
図6に示すように、この係合部63には、腰壁58に対応する部分に、パネル材52を取り付けるパネル取付材65の被係合部66が係合してある。パネル取付材65は、中空部67と内周側に凹んだ溝部69が形成されており、溝部69に外周側から止めるねじ71でパネル材52の左右側端(一方側端)を固定しており、中空部67を竪枠材27に外周側からねじ72で固定してある。
このパネル材52は、上側部52aは内側で上方に突設してあり、下側部52bは外側で下方に突設してあり、上下で隣合うパネル材52は上側部52aと下側部52bとを互いにクッション材73を介在して対向配置している。
図7に示すように、サッシ55では、竪枠材27の内周側にパネル端部保持材75を配置して、パネル端部保持材75の被係合部77を竪枠材27の係合部63に係合して、ねじ79でパネル端部保持材75を竪枠材27に固定してある。パネル端部保持材75には内周側に内側から取り付ける押縁81の係止部75aが設けてある。
図4に示すように、柱19を立設し、柱19間に桁83を架設し、建物の外壁6に取り付けた垂木掛け(図示せず)と柱19との間に妻垂木85を取り付け、柱19、19間で桁83とベース材(図示せず)との間に方立21を取り付ける。図1及び図2に示すように、柱19と方立21との間に各々下枠13及び上枠15を取り付けて、図4に示すように、正面側の壁面Gの壁面構造体1及び側面側の壁面Jの壁面構造体51の各取付枠7を形成する。尚、各柱19、19の上には屋根87を取り付ける。
外側パネル材付き枠9の組み立ては、下枠材23、上枠材25、左右の竪枠材27、27を枠組みして枠体29を形成し、図1に示すように、各外側パネル材31の左右側端部を竪枠材27、27に外周側からねじ35で止める。このようにして、枠体29内の上下方向に隣り合わせにして複数の外側パネル材31を固定する。
図3(b)(c)に示すように、外側パネル付き枠材9を取付枠7の内周に配置して、外側パネル材付き枠9の竪枠材27を取付枠7の竪枠17に重ねて見込み方向中央よりも内側で内周側から外側パネル材付き枠9をねじ33で止める。
次に、図3(c)に示すように、最下に位置するべき内側パネル材11を配置して、図1に示すように、外側パネル材31に形成してある被係止部36に内側パネル材11の中間部11cにある係止部45を上から係止すると共に外側パネル材31の被係合部41に内側パネル材11の係合部43を係合し、内側パネル材11の上側部11aを外側パネル材31の上側部31aにねじ37で止める。このようにして、下から順に内側パネル材11を外側パネル31に取り付ける。
その後、図3(d)に示すように、上枠材25の内側と外側とに目板49を取り付ける。
上述したようにして、正面側の壁面Gの壁面構造体1を施工した後、図1に示すように、サッシ5にパネル46を嵌めて、正面側の壁面Gを施工する。
一方、図6に示すように、左右のパネル取付材65間にパネル材52を挟んで外周側から止めるねじ71でパネル材52の端部をパネル取付材65に取り付け、パネル体68を組み立てる。パネル材52は下から順次パネル取付材65に取り付けるが、図5に示すように、パネル材52の上側部52aと、その上に位置するパネル材52の下側部52bの間にクッション材73を介在させて取り付ける。
次に、パネル体68を下枠材23と中間枠材54との間に組み付けるが、図5に示すように、パネル体68の組み付けは、最下位置にあるパネル材52の下側部52bを下枠材23の下溝部53に挿入し、最上位置にあるパネル材52の上側部52aを中間枠材54の上溝部61に挿入した後、図6に示すように、パネル体68の左右のパネル取付材65の被係合部66を、各々対向する竪枠材27、27の内周側見込み面に形成してある係合部63に係合して、ねじ72で止める。これによりパネル材付き枠50の組み立てが完了する。
その後、図5に示すように、パネル材付き枠50を取付枠7の内周側に配置し、図5〜図7に示すように、パネル材付き枠50の上枠材25を上枠15に、左右の竪枠材27、27を竪枠17、17に各々内周側から止めるねじ89で固定し、下枠材23は下枠13の見付面にねじ34で固定する。
次に、図7に示すように、中間枠材54と上枠材25との間で、竪枠材27、27にパネル端部保持材75の被係合部77を竪枠材27の係合部63に係合して、パネル端部保持材75を係合してねじ79で固定する。
そして、パネル端部保持材75の内側にFIXサッシパネル57を配置して、パネル端部保持材75の係止部75aに押縁81を係止してFIXサッシパネル57を固定する。
外側パネル材付き枠9は取付枠7の内周に配置して竪枠材27、27を取付枠7の内側で内周側からねじ33で止めし、内側パネル材11を外側パネル材31に内側からねじ37で止めしているから、ねじ止め作業が取付枠7の内側からのみで済み、従来技術のように補助材に内側と外側の両方からサイディングパネル材をねじ止めする場合に比較して、作業性が良い。
また、従来技術のように補助材を施工する工程が不要であるから施工コストを削減できると共に内側パネル材11と外側パネル材31とにアルミニウム形材を使用しているので、安価な壁面構造体を提供できる。
内側パネル材11と外側パネル材31とにアルミニウム形材を使用しているので、従来技術のようにサイディングパネルを用いる場合に比較して、軽量でありながらサイディングパネルを用いた場合と同様な重厚感を得ることができる。
内側パネル材11は、中間部11cを外側パネル材31に係止しているから、外側パネル材31に係止している部分が内側から見えないので外観が良い。
内側パネル材11は上側部(一方側部)11aを外側パネル材31にねじ37で止めるので、一の内側パネル材31にその上側(一方側)で隣り合う他の内側パネル材31の下側部(他方側部)11bを、一の内側パネル材31の上側部11aの内側に対向する位置に配置することで、一の内側パネル材31を止めるねじ37を他の内側パネル材31で隠すことができる。
内側パネル材11の中間部11cでは、パッキン材44を介して係止部45を外側パネル材31の被係止部36に係止しているので、内側パネル材11のがたつきによる金属音の発生を防止できる。
図3に示すように、外側パネル材31は枠体29に取り付けた外側パネル材付き枠9を取付枠7と別体に組み立ててから、外側パネル材付き枠9を取付枠7の内周に配置して取付枠7に固定しているので、外側パネル付き枠9を、例えば工場で組み立ててから施工現場で取付枠7に固定することもできるので、施工し易い。
図1に示すように、外側パネル材付き枠9を竪枠17に固定するねじ33は、内側パネル材11で隠しているので外観が良い。
図5に示すように、下枠材23の下溝部53と、中間枠材54の下面に設けた上溝部61と、上枠材25の下面と中間枠材54の上面とに設けたFIXサッシパネル挿入溝56との溝巾は、略同じ溝巾Kにしてあり且つ、FIXサッシパネル57とパネル材52の厚みも各溝部の溝巾Kと略同じ厚みにしているので、腰壁58にはパネル材52に替えてFIXサッシパネル57を用いて、FIXサッシにすることもできる。本実施の形態では、腰壁58にパネル材52を取り付けることにより、正面側の壁面Gの壁面構造体1と同様なアルミニウム形材の外観を得ることができるので、簡易建物3の全体として一体感のある外観を得ることができる。
腰壁58は、パネル材52を固定したパネル体68を竪枠材27にねじ72で固定しているので、従来技術のように外側パネル材と上側パネル材と補助材とからなる三層構造に比較して、施工が容易である。また、施工が容易であるから施工コストを削減できると共にパネル材52にアルミニウム形材を使用しているので、安価な壁面構造体を提供できる。
パネル取付材65は外周側が開口した溝部69を設けて、パネル52を止めるねじ71の頭を溝部69内に収納しているので、ねじの頭が外周側に突設しないから、ねじ71の頭が邪魔にならずにパネル体68の組み立てができる。
パネル体68は、取付枠7と別体に組み立ててから、取付枠7の内周に配置して取付枠に固定しているので、パネル体68を例えば工場で組み立ててから施工現場で取付枠7に固定することもできるので、施工し易い。
一のパネル材52は上側部52aをその上に位置する他のパネル材52の下側部52bにクッション材73を介して対向配置しているので、金属音の発生を防止できると共に水密を図ることができる。
パネル材52の厚みをFIXサッシパネル57の厚みと略同じ厚みKにしているので、パネル材52の厚みが薄いから、使用材料が少なくて済むから安価で且つ軽量にできる。
壁面構造体1は、簡易建物の腰壁に限らず、壁面全体を構成するものであっても良く、また、フェンスや間仕切りやスクリーン等であっても良い。
例えば、壁面構造体1の上に取り付けるサッシ5は、FIXサッシに限らず、引戸サッシや、開きサッシ、回転サッシ等であっても良い。
壁面構造体1では、複数の外側パネル材31及び複数の内側パネル材11は、各々パネル材を上下方向に配置することに限らず、左右方向に配置してもよい。この場合には、一方側部は左右の一方側であり、他方側部は左右の他方側である。
同様に、壁面構造体51でも、パネル材52は、上下方向に配置することに限らず、左右方向に配置してもよい。
壁面構造体1において、外側パネル材付き枠9は、下枠材15と上枠材25を一体に設けることなく、竪枠材(端部枠材)17、17のみに外側パネル材31を取り付けたものとしても良い。
7 取付枠
9 外側パネル材付き枠
11 内側パネル材
11a 上側部(一方側部)
11b 下側部(他方側部)
11c 中間部
31 外側パネル材
27 竪枠材(端部枠材)
33 ねじ(端部枠材を止めるねじ)
35 ねじ(外側パネル材を止めるねじ)
37 ねじ(内側枠材を止めるねじ)
Claims (2)
- 取付枠と、外側パネル材付き枠と、複数の内側パネル材とを備え、外側パネル材付き枠は、複数の外側パネル材を対向する端部枠材間で隣合わせに配置して各外側パネル材を端部枠材にねじ止めしたものであり、端部枠材は取付枠の内側に内周側からねじ止めしてあり、各内側パネル材は一方側部を外側パネル材に係合してあると共にねじ止めしてあり、他方側部を他方側に隣接する内側パネルの一方側部のねじ止め部に内側から見込方向に重合しており、一方側部と他方側部との間の中間部を外側パネル材に一方側部と同じ方向から係止してあることを特徴とする壁面構造体。
- 取付枠と、外側パネル材付き枠と、複数の内側パネル材とを備え、外側パネル材付き枠は、複数の外側パネル材を対向する端部枠材間で隣合わせに配置して各外側パネル材を端部枠材にねじ止めしたものであり、端部枠材は取付枠の内側に内周側からねじ止めしてあり、各内側パネル材は一方側部を外側パネル材に係合してあると共に外側パネル材の一方側部とこれに隣接する外側パネル材の他方側部とに跨ってねじ止めしてあり、一方側部と他方側部との間の中間部を外側パネル材に一方側部と同じ方向から係止してあることを特徴とする壁面構造体。
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