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JP5925330B2 - 電動機、空気調和機、及び電動機の製造方法 - Google Patents

電動機、空気調和機、及び電動機の製造方法 Download PDF

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JP5925330B2 JP2014540781A JP2014540781A JP5925330B2 JP 5925330 B2 JP5925330 B2 JP 5925330B2 JP 2014540781 A JP2014540781 A JP 2014540781A JP 2014540781 A JP2014540781 A JP 2014540781A JP 5925330 B2 JP5925330 B2 JP 5925330B2
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Description

本発明は、電動機、空気調和機、及び電動機の製造方法に関するものである。
従来の電動機では、固定子のモールド成形後に基板が外郭に表出しないようにして、水分が基板に到達するおそれの少ない電動機の固定子を提供するため、電子部品が実装される基板が組付けられる電動機の固定子において、基板に組付けられ、電動機の固定子のモールド成形時に、モールド成形用の金型で押えられてモールド成形が行われる基板押え部品を備えた電動機の固定子が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
また、耐水性の向上を低コストに実現する内燃機関用点火コイル装置を提供することを目的とするため、点火コイルを制御する半導体素子と、前記半導体素子と電気的に接続されるターミナルと、前記半導体素子と前記ターミナルとを搭載する基板と、前記基板を収容するケースと、前記基板の表面および前記半導体素子の表面を覆うとともに、前記ターミナルの一部が表出するように前記ケース内に充填される注型樹脂と、前記ターミナルと前記半導体素子との間の前記基板の一部分かつ前記基板と前記注型樹脂との剥離の進展を阻止する位置に形成され、前記注型樹脂により充填される切欠穴とからなる内燃機関用点火コイル装置が提案されている(例えば、特許文献2参照)。
特許第4398437号公報 特開平08−121311号公報
従来の電動機は電動機のリード線口出し部等から浸入した水が基板に達すると、電源リード線と基板間に水が溜まり、基板に通電することで基板のパターン腐食によるパターン切れが発生し、回転子位置の検出が困難となり、電動機が運転不能になるおそれがあるといった問題があった。
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、電動機のリード線口出し部等から浸入した水が基板に達しても、電源リード線と基板間に水が溜まりにくく、パターン腐食によるパターン切れが抑制され、品質向上を図ることが可能な電動機、この電動機を備えた空気調和機、及び電動機の製造方法を提供することを目的とする。
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明に係る電動機は、環状の固定子鉄心と、前記固定子鉄心の軸方向の一端配置され固定子鉄心側の面上には前記固定子鉄心の内周側に回転子の位置を検出するセンサ回路が実装されたセンサ基板と、前記センサ基板の前記固定子鉄心と反対側の面を押える基板押え部品と、前記固定子鉄心、前記センサ基板及び前記基板押え部品を覆う樹脂部とを有する固定子を備えた電動機であって、前記基板押え部品は、前記センサ基板を貫通する2個の電源リード線ガイド突起を備え、前記センサ基板の前記固定子鉄心側の面上には、前記2個の電源リード線ガイド突起に案内されて、前記センサ回路と接触しないように前記センサ回路を迂回して引き回された電源リード線が配線され、前記センサ基板には、前記センサ回路と前記電源リード線との間に介在して当該センサ基板を貫通するスリットが設けられ、前記2個の電源リード線ガイド突起は、前記スリットの両端に挿通された状態で前記センサ基板を貫通している。
本発明によれば、電動機内に浸入した水が基板に達しても、電源リード線とセンサ基板間に水が溜まりにくく、パターン腐食によるパターン切れが抑制され、電動機の品質向上が図れる、という効果を奏する。
図1は、実施の形態1に係る電動機の断面図である。 図2は、実施の形態1における固定子組立を基板側から見た斜視図である。 図3は、実施の形態1における固定子の斜視図である。 図4は、実施の形態1における電源リード線等が組付けられたセンサ基板の平面図である。 図5は、実施の形態1におけるセンサ基板の平面図である。 図6は、実施の形態1における基板押え部品の斜視図である。 図7は、実施の形態2における電源リード線等が組付けられたセンサ基板の平面図である。 図8は、実施の形態2におけるセンサ基板の平面図である。 図9は、実施の形態3に係る電動機の製造方法を示すフローチャートである。 図10は、実施の形態4に係る空気調和機の構成を示す図である。
以下に、本発明に係る電動機、空気調和機、及び電動機の製造方法の実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。なお、この実施の形態によりこの発明が限定されるものではない。
実施の形態1.
図1は、本実施の形態に係る電動機の断面図、図2は、本実施の形態における固定子組立をセンサ基板側から見た斜視図、図3は本実施の形態における固定子の斜視図、図4は、本実施の形態における電源リード線等が組付けられたセンサ基板の平面図、図5は、本実施の形態におけるセンサ基板の平面図、図6は、本実施の形態における基板押え部品の斜視図である。以下、図1〜図6を参照して、電動機1の構成について説明する。
電動機1は、モールド固定子4と、モールド固定子4の内側に回転自在に配置された回転子5と、モールド固定子4の軸方向の一端部に取り付けられる金属製のブラケット6とを備える。電動機1は、例えば、回転子5に永久磁石(図示せず)を有し、インバータ(図示せず)で駆動されるブラシレスDCモータである。
モールド固定子4は、軸方向の一端部(図1の左側)に開口部が形成されている。回転子5はこの開口部からモールド固定子4内に挿入される。回転子5には、その軸中心にシャフト9が一体に固定されている。シャフト9は、一対の軸受8で支持されている。モールド固定子4は、固定子組立2と、固定子組立2を覆うモールド成形用のモールド樹脂7とから成る。モールド樹脂7には、例えば、不飽和ポリエステル樹脂等の熱硬化性樹脂が使用される。固定子組立2は、後述するように、電源リード線、センサリード線、基板押え部品等が組付けられたセンサ基板等が組付けられ、強度的に弱い構造であるため、低圧成形が望ましい。そのため、モールド樹脂7には、例えば不飽和ポリエステル樹脂等の熱硬化性樹脂が用いられる。
電動機1は、軸受8がシャフト9に圧入された回転子5をモールド固定子4の内側に開口部を介して挿入し、モールド固定子4とブラケット6とで軸受8を保持するようブラケット6をモールド固定子4に圧入して構成される。
次に、固定子組立2について説明する(図2)。固定子組立2は、環状の固定子3と、固定子3の軸方向の一端にて固定子3に組み付けられたセンサ基板13と、センサ基板13に組み付けられ、センサ基板13の固定子3と反対側の面を押える基板押え部品20とを備えている。固定子3は、絶縁された固定子鉄心11に巻線12が施されて成る。
固定子3は、絶縁部14を備える。絶縁部14には、センサ基板13側に突出した突起15及び端子16が設けられている。センサ基板13には、端子16が挿入される穴である端子接合部18と、突起15が挿入される突起挿入穴17が設けられている(図5)。固定子3にセンサ基板13を取り付ける際には、固定子3に設けられた突起15及び端子16を、センサ基板13に設けられた突起挿入穴17及び端子接合部18に挿入できるよう、固定子3とセンサ基板13の位置決めがされる。
突起15の基端の絶縁部14には、センサ基板設置面19が設けられている。センサ基板13は、センサ基板設置面19にセンサ基板13が当接するよう組付けられる。
基板押え部品20には、突起15が挿入可能な突起挿入穴67が設けられている。固定子3にセンサ基板13及び基板押え部品20を組付けた状態で、突起15はセンサ基板13の突起挿入穴17及び基板押え部品20の突起挿入穴67を順次挿通し、突起挿入穴67から突出した突起15を熱融着等で変形させることで、センサ基板13を固定子3に固定する。
基板押え部品20に設けられた突起21は、基板押え部品20をセンサ基板13に組付けた状態で、端子接合部18の両側に配置される。モールド成形時には、センサ基板13と端子16との半田接合部に圧力が加わり、この半田接合部が剥離するおそれがあるが、端子接合部18の両側の突起21を金型で押える構造とすることにより、半田接合部に加わる圧力を低減し、品質の向上を図ることができる。
次に、固定子3について説明する(図3)。固定子3は、絶縁を施した固定子鉄心11に巻線12を巻装したものである。固定子鉄心11は、電磁鋼板を帯状に打ち抜き積層して形成され、絶縁部14が施される。絶縁部14は、例えば、PBT(ポリブチレンテレフタレート)等の熱可塑性樹脂で固定子鉄心11と一体に又は別体で成形される。固定子鉄心11には複数のティース(図示せず)が設けられ、これらのティースには絶縁部14を介して巻線12が施される。
絶縁部14には、電源が供給される端子16と、センサ基板設置面19と、センサ基板設置面19上に伸びる突起15とが設けられている。センサ基板設置面19は、センサ基板13が当接されてセンサ基板13の軸方向の位置を決めるものであり、突起15を熱溶着等により変形することでセンサ基板13と基板押え部品20を共締めにし、センサ基板13を固定子3に固定する際に利用される。センサ基板13と基板押え部品20を共締めすることで、工程を増加させることなくセンサ基板13の固定が可能となり、低価格化が図られる。端子16は、例えばメッキが施された銅製で、巻線12がヒュージング等により端子16に接続されている。
次に、基板押え部品20等が組付けられたセンサ基板13について説明する。図4では、基板押え部品20、電源リード線22、センサリード線23、リード線口出し部品24等が組付けられたセンサ基板13が示されている。図4(a)は固定子の反対側の面を示しており、図4(b)は固定子側の面を示している。センサ基板13の固定子側の面には回転子5の位置を検出するセンサ回路25、ボードイン型コネクタ38、センサリード線接合部36、及び電源リード線22が配置されている。センサ回路25には電子部品27が実装されている。センサ回路25は、センサ基板13上において、固定子3の内周側に実装されている。センサ基板13の固定子の反対側の面には、センサリード線23、基板押え部品20、電源リード線接合部35、及びボードイン型コネクタ37が配置されている。
電源リード線22は、一端がボードイン型コネクタ38を介して電源リード線接合部35に接続され、センサ基板13を貫通しセンサ基板13の固定子側の面から突出した基板押え部品20の電源リード線ガイド突起26に案内されて、センサ回路25と接触しないようにセンサ回路25の外側を引き回された後、リード線口出し部品24に接続されている。センサリード線23の一端はボードイン型コネクタ37を介してセンサリード線接合部36に接続され、直線状に延伸してリード線口出し部品24に接続されている。センサ基板13の一辺にはリード線口出し部品24が組付けられ、リード線口出し部品24は電源リード線22とセンサリード線23を挟み込み保持する。
基板押え部品20の突起21は端子接合部18の両側に配置されている。また、基板押え部品20には位置決め突起28が設けられており、位置決め突起28は基板押え部品20をセンサ基板13に精度良く組付けるために用いられる。また、基板押え部品20には係止部としての爪40が設けられており、爪40は基板押え部品20をセンサ基板13に係り止めするのに用いられる。
次に、センサ基板13の詳細について説明する。図5では、基板押え部品20が組付けられていないセンサ基板13が示されている。図5(a)は固定子の反対側の面を示しており、図5(b)は固定子側の面を示している。センサ基板13は略三日月形状で、固定子の反対側の面には電源の配線パターン(図示せず)が形成されている。センサ基板13の固定子側の面には、回転子5の位置を検出するセンサ回路25がセンサ基板13の固定子内周側に配置されている。センサ回路25は、回転子5の磁力を検出する電子部品27等と、電子部品27を電気的に接続する銅製の配線パターン(図示せず)から成り、この配線パターンを含むセンサ基板13全体に絶縁材(図示せず)が塗布されている。
また、センサ基板13には、固定子3に設けられた突起15が挿入される突起挿入穴17、固定子3に設けられた端子16が挿入される端子接合部18、基板押え部品20に設けられた位置決め突起28が嵌合される凹部29、基板押え部品20に設けられた電源リード線ガイド突起26が挿入されるガイド突起挿入穴31がそれぞれ複数個設けられている。更に、センサ基板13には、電源リード線接合部35、センサリード線接合部36が設けられ、電源リード線22はボードイン型コネクタ38を介して電源リード線接合部35にて半田付けでセンサ基板13と接合され、センサリード線23はボードイン型コネクタ37を介してセンサリード線接合部36にて半田付けでセンサ基板13と接合される。
電源リード線22とセンサリード線23は、 センサ基板13の一辺に組付けられ、固定子組立2がモールドされた時に外郭より表出するリード線口出し部品24まで引き回され、リード線口出し部品24に挟み込まれて保持されている。このように、リード線は、電源リード線22とセンサリード線23に2段に分けて配線されている。
次に、基板押え部品20について説明する(図6)。基板押え部品20は、例えば、PBT等の熱可塑性樹脂を成形して形成され、複数個の突起21が薄肉連結部45で連結されて構成される。基板押え部品20は、センサ基板13の形状に応じた略三日月形状である。基板押え部品20は、更に、絶縁部14の突起15が挿入される突起挿入穴67と、センサ基板13と係り止めされる爪40と、電源リード線22を案内する電源リード線ガイド突起26と、基板押え部品20の位置決めに用いられる位置決め突起28とを備えている。
突起21の端面は、固定子組立2のモールド成形時の金型押え部になり、例えば、センサ基板13の変形し易い箇所とセンサ基板13の端子接合部18の両側に配置されている。図示例では、突起21は、例えば9個設けられている。突起21は、センサ基板13と反対方向に伸びる。
突起挿入穴67は、センサ基板13の突起挿入穴17を挿通した突起15が挿入され、突起15を熱溶着することでセンサ基板13が固定子3に固定される。図示例では、突起挿入穴67は、例えば3個設けられている。
電源リード線ガイド突起26は、センサ基板13のガイド突起挿入穴31に挿入され、センサ基板13から突出し、電源リード線22を引き回すときのガイドになる。図示例では、電源リード線ガイド突起26は、例えば2個設けられている。電源リード線ガイド突起26は、突起21と反対方向に伸びる。
位置決め突起28は、基板押え部品20をセンサ基板13に精度良く組付けるための突起であり、センサ基板13の外周の凹部29に嵌合され、位置決めされる。位置決め突起28は、突起21と反対方向に伸びる。基板押え部品20は、突起21を薄肉連結部45で連結して構成されるので、材料費が最小限に抑えられ、低価格化が図られている。
図4に示すように、センサ基板13には基板押え部品20、電源リード線22等が組付けられている。基板押え部品20は、位置決め突起28、電源リード線ガイド突起26がセンサ基板13側となるようにセンサ基板13の固定子3の反対側の面に合わせ、位置決め突起28がセンサ基板13の外周の凹部29で位置決めされ、かつ、爪40がセンサ基板13の内径側から外径側に係り止めすることにより組付けられる。これにより、基板押え部品20とセンサ基板13が精度良く、接着剤等を使用することなく組付けられるので、品質の向上と低価格化を図っている。
電源リード線ガイド突起26は、センサ基板13のガイド突起挿入穴31に挿入され、センサ基板13を貫通し、センサ回路25の外側で、かつ、センサ基板13の固定子3側の面から突出する。電源リード線22は、センサ回路25の外側にて突出した電源リード線ガイド突起26をガイドにして、センサ回路25と接触しないように、センサ回路25を迂回し、固定子3の外周側にてセンサ回路25の外縁に沿って引き回して配線され、ボードイン型コネクタ38が組み付けられた電源リード線接合部35に半田付けで接合される。
このように、電源リード線22は、電源リード線ガイド突起26をガイドにしてセンサ回路25の外側を引き回されているので、電源リード線22とセンサ回路25との接触を防止することができる。
また、固定子組立2をモールドする時にモールド樹脂7に電源リード線22が押されても、電源リード線22は電源リード線ガイド突起26により支えられているので、電源リード線22がセンサ回路25側に移動することもなく、電源リード線22とセンサ回路25との接触が防止される。
この様に、本実施の形態では、電源リード線ガイド突起26を設けることにより、電源リード線22とセンサ回路25との接触を防止したので、電動機1のリード線口出し部品24等から浸入した水がセンサ基板13に達しても、電源リード線22とセンサ回路25間に水が溜まることがなく、配線パターンの腐食を防止できるので、電動機1の品質の向上が図れる。
また、本実施の形態では、センサ基板13及び基板押え部品20を固定子3に組み付ける際に、基板押え部品20に設けられた突起挿入穴67とセンサ基板13に設けられた突起挿入穴17とを重ね、固定子3に設けられた突起15を突起挿入穴67,17の双方に順次挿入して固定することになるので、工程数を増加させることなく固定でき、電動機1の低価格化が図られる。
また、基板押え部品20の突起21と爪40は、固定子組立2のモールド成形時に、それぞれ金型で挟み込まれることにより、基板押え部品20が金型に固定され、基板押え部品20により軸方向に固定されているセンサ基板13が変形するのを防止するので、電動機1の品質の向上が図られる。
また、基板押え部品20に設けられた突起21は、端子接合部18の両側に配置され、モールド成形時のセンサ基板13と端子16との半田接合部の剥離に対する圧力を、端子16の両側に備える突起21を金型で押えることにより低減することで品質の向上を図ることができる。
以上のように、本実施の形態によれば、センサ基板13を用いることで、電動機1の品質及び生産性の向上、並びに、低コスト化を実現することができる。
実施の形態2.
図7は、本実施の形態における電源リード線等が組付けられたセンサ基板の平面図、図8は、本実施の形態におけるセンサ基板の平面図である。図7は、実施の形態1の図4に相当し、(a)は固定子の反対側の面を示し、(b)は固定子側の面を示している。図8は、実施の形態1の図5に相当し、(a)は固定子の反対側の面を示し、(b)は固定子側の面を示している。図7及び図8では、図4及び図5と同一の構成要素には同一の符号を付し、その詳細な説明を省略する。
図7及び図8に示すように、電源リード線22は、実施の形態1と同様に、一端がボードイン型コネクタ38を介して電源リード線接合部35に接続され、センサ基板13の固定子側の面から突出した基板押え部品20の電源リード線ガイド突起26に案内されて、センサ回路25と接触しないように、センサ回路25を迂回し、センサ回路25の外縁に沿ってセンサ回路25の外側を引き回された後、リード線口出し部品24に接続されている。
ただし、本実施の形態では、センサ基板13のセンサ回路25の外側(センサ回路25よりも固定子3の外周側)に、所定の幅、所定の長さのスリット41が設けられており、電源リード線ガイド突起26は、センサ基板13に設けられたスリット41を貫通してセンサ基板13の固定子側の面から突出している。具体的には、スリット41の両端ではそれぞれ電源リード線ガイド突起26が貫通して突出している。そのため、センサ回路25と電源リード線22との間にスリット41が介在し、双方がスリット41により分断されている。なお、本実施の形態のその他の構成は、図1〜図6に示す実施の形態1の構成と同様である。
本実施の形態は、実施の形態1の効果に加えて、次のような効果を奏する。すなわち、本実施の形態では、センサ回路25と電源リード線22との間がスリット41により分断されているので、モールド成形時にスリット41にモールド樹脂7が流入し、センサ回路25と電源リード線22との間にモールド樹脂7の壁が形成される。これにより、浸水経路が電源リード線22伝いに限定され、電源リード線22側からセンサ回路25側への水分の移動が更に抑制されることとなり、電動機1の更なる品質の向上が図れる。
実施の形態3.
図9は、本実施の形態に係る電動機の製造方法を示すフローチャートである。本実施の形態では、実施の形態1又は2に係る電動機1の製造方法について説明する。
まず、固定子鉄心11に絶縁部14を施し、更に巻線12を施して固定子3を製造する(S1)。併せて、基板押え部品20の成形を行う(S5)。併せて、センサ基板13を製造する(S10)。固定子3は、例えば図3の構成を有する。基板押え部品20は、例えば図6の構成を有する。センサ基板13は、例えば図5の構成を有する。なお、センサ基板は、例えば図8の構成を有するものであってもよい。
次に、センサ基板13に基板押え部品20を組付け(S11)、センサ基板13に電源リード線22を引き回して接続する(S12)。この際、電源リード線22は、センサ基板13上でセンサ回路25の外側にて突出した電源リード線ガイド突起26をガイドにして、センサ回路25と接触しないように、センサ回路25を迂回して、センサ回路25の外縁に沿って引き回され、ボードイン型コネクタ38が組み付けられた電源リード線接合部35に半田付けで接合される(例えば図4)。なお、センサリード線23もセンサ基板13に接続する(例えば図4)。更に、センサ基板13にリード線口出し部品24を組付ける(S13)。
次に、基板押え部品20を組付けたセンサ基板13を固定子3に組付ける(S20)。この際、絶縁部14の突起15はセンサ基板13の突起挿入穴17及び基板押え部品20の突起挿入穴67を挿通される。そして、絶縁部14の突起15を熱溶着してセンサ基板13を固定する(S21)。更に、端子16とセンサ基板13とを半田付けして、固定子組立2を完成する(S22)。
固定子組立2を金型にセットし、基板押え部品20の突起21と爪40とが金型に挟み込まれて樹脂成形することで、モールド固定子4を製造する(S23)。モールド固定子4にシャフト9と軸受8を備えた回転子5を挿入し、ブラケット6を圧入し、電動機1を完成する(S24)。
本実施の形態に係る電動機の製造方法を用いることにより、実施の形態1又は2の電動機1を製造することができる。
実施の形態4.
図10は、本実施の形態に係る空気調和機の構成を示す図である。図10に示すように、空気調和機50は、室内機51と、室内機51に接続された室外機52とを備えている。室内機51は、送風機53を備えている。室外機52は、送風機54を備えている。送風機53,54は、それぞれ、実施の形態1又は2に記載された電動機1により駆動される。
近年の空気調和機は、低コスト化が進んでおり、実施の形態1又は2の電動機1を空気調和機50の主用部品である送風機53,54用の電動機として用いることは好適である。このようにすることで、低コストでかつ高品質の空気調和機50を得ることができる。
本発明は、電動機、空気調和機、及び電動機の製造方法として有用である。
1 電動機、2 固定子組立、3 固定子、4 モールド固定子、5 回転子、6 ブラケット、7 モールド樹脂、8 軸受、9 シャフト、11 固定子鉄心、12 巻線、13 センサ基板、14 絶縁部、15 突起、16 端子、17 突起挿入穴、18 端子接合部、19 センサ基板設置面、20 基板押え部品、21 突起、22 電源リード線、23 センサリード線、24 リード線口出し部品、25 センサ回路、26 電源リード線ガイド突起、27 電子部品、28 位置決め突起、29 凹部、31 ガイド突起挿入穴、35 電源リード線接合部、36 センサリード線接合部、37 ボードイン型コネクタ、38 ボードイン型コネクタ、40 爪、41 スリット、45 薄肉連結部、50 空気調和機、51 室内機、52 室外機、53,54 送風機、67 突起挿入穴。

Claims (4)

  1. 環状の固定子鉄心と、前記固定子鉄心の軸方向の一端配置され固定子鉄心側の面上には前記固定子鉄心の内周側に回転子の位置を検出するセンサ回路が実装されたセンサ基板と、前記センサ基板の前記固定子鉄心と反対側の面を押える基板押え部品と、前記固定子鉄心、前記センサ基板及び前記基板押え部品を覆う樹脂部とを有する固定子を備えた電動機であって、
    前記基板押え部品は、前記センサ基板を貫通する2個の電源リード線ガイド突起を備え、
    前記センサ基板の前記固定子鉄心側の面上には、前記2個の電源リード線ガイド突起に案内されて、前記センサ回路と接触しないように前記センサ回路を迂回して引き回された電源リード線が配線され
    前記センサ基板には、前記センサ回路と前記電源リード線との間に介在して当該センサ基板を貫通するスリットが設けられ、
    前記2個の電源リード線ガイド突起は、前記スリットの両端に挿通された状態で前記センサ基板を貫通している電動機。
  2. 前記基板押え部品は、
    前記電源リード線ガイド突起と反対方向に伸びる複数個の突起と、
    これらの複数個の突起を連結する薄肉連結部と、
    前記固定子鉄心に設けられる絶縁部の突起が挿入される複数個の突起挿入穴と、
    前記電源リード線ガイド突起と同方向に伸び、前記センサ基板を組み付けるための複数個の位置決め突起と、
    前記複数個の突起と反対側に設けられ、前記センサ基板と係り止めされる複数個の爪と、
    を備える請求項に記載の電動機。
  3. 請求項1又は2に記載の電動機を搭載した空気調和機。
  4. 環状の固定子を製造し、併せて、回転子の位置を検出するセンサ回路が実装されスリットが設けられたセンサ基板を製造し、併せて、2個の電源リード線ガイド突起を備えた基板押え部品を成形するステップと、
    前記センサ回路が実装された面が前記基板押え部品と反対側となるようにしかつ前記2個の電源リード線ガイド突起が前記スリットの両端に挿通されて前記センサ基板を貫通するようにして、前記センサ基板に前記基板押え部品を組み付けるステップと、
    前記センサ基板の前記基板押え部品と反対側の面上に、前記電源リード線ガイド突起に案内されて、前記センサ回路と接触しないように前記センサ回路を迂回して引き回された電源リード線を配線するステップと、
    前記固定子に、前記基板押え部品を組み付けた前記センサ基板を組み付け、固定子組立を製造するステップと、
    前記固定子組立をモールド樹脂でモールド成形してモールド固定子を製造するステップと、
    前記モールド固定子に、シャフトと軸受とを備えた回転子を挿入し、ブラケットを圧入するステップと、
    を含み、
    前記スリットは、前記センサ回路と前記電源リード線との間に介在する電動機の製造方法。
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