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JP5189899B2 - 光学補償フィルム、偏光板、及び液晶表示装置 - Google Patents

光学補償フィルム、偏光板、及び液晶表示装置 Download PDF

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JP5189899B2 JP2008143373A JP2008143373A JP5189899B2 JP 5189899 B2 JP5189899 B2 JP 5189899B2 JP 2008143373 A JP2008143373 A JP 2008143373A JP 2008143373 A JP2008143373 A JP 2008143373A JP 5189899 B2 JP5189899 B2 JP 5189899B2
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Description

本発明は、液晶表示装置の部材として有用な光学補償フィルム及び偏光板、ならびに液晶表示装置に関する。
液晶表示装置の視野角を補償するための光学補償フィルムが種々提案されている。これらの光学補償フィルムは、液晶セルの複屈折を補償することで、視野角特性の改善に寄与するものである。しかし、液晶表示装置の視野角特性は、液晶表示装置内に配置される一対の偏光板の透過軸が、斜め方向から観察した際に直交配置からズレること、いわゆる偏光板の視野角特性、にも大きく影響を受ける。この偏光板の視野角特性は、いずれのモードの液晶表示装置においても、黒表示時に斜め方向から観察した際に生じるカラーシフトの原因となっている。
特許文献1には、偏光フィルムの斜めから見たときの光漏れを防止し、且つその漏れ光に着色がない偏光フィルムとして、所定の光学特性を満足する位相差フィルムを積層した広視野角偏光フィルムが提案されている。
特開2002−221622号公報
本発明は、液晶表示装置の黒表示時に斜め方向に生じるカラーシフトを軽減するのに寄与する光学補償フィルムを提供することを課題とする。
また、本発明は、透過軸の直交配置からのずれに起因して生じる光漏れやカラーシフトが軽減された偏光板を提供することを課題とする。
また、本発明は、黒表示時に斜め方向に生じるカラーシフトが軽減された液晶表示装置を提供することを課題とする。
前記課題を解決するための手段は以下の通りである。
[1] 光学異方性層と、該光学異方性層に隣接するとともに、該光学異方性層の平均屈折率と異なる屈折率を有する光学等方性層の少なくとも1層とを有することを特徴とする光学補償フィルム。
[2] 前記光学等方性層の屈折率が、前記光学異方性層の平均屈折率より低いことを特徴とする[1]の光学補償フィルム。
[3] 前記光学等方性層の屈折率が、前記光学異方性層の平均屈折率より高いことを特徴とする[1]の光学補償フィルム。
[4] 前記光学等方性層の屈折率と、前記光学異方性層の平均屈折率との差が、0.05以上であることを特徴とする[1]〜[3]のいずれかの光学補償フィルム。
[5] 前記光学等方性層の屈折率が、波長分散性を持つことを特徴とする[1]〜[4]のいずれかの光学補償フィルム。
[6] 前記光学等方性層の屈折率と前記光学異方性層の平均屈折率が、|n1(450)−n2(450)| ≧0.05であることを特徴とする[1]〜[5]のいずれかの光学補償フィルム:
但し、n1(λ)及びn2(λ)はそれぞれ、光学等方性層及び光学異方性層の波長λ[nm]での平均屈折率である。
[7] 表面又は裏面に前記光学等方性層の少なくとも1層を有することを特徴とする[1]〜[6]のいずれかの光学補償フィルム。
[8] 表面及び裏面の双方に前記光学等方性層の少なくとも1層を有することを特徴とする[1]〜[7]のいずれかの光学補償フィルム。
[9] 偏光子と、該偏光子に隣接するとともに、該偏光子の平均屈折率と異なる屈折率を有する光学等方性層とを有することを特徴とする偏光板。
[10] 偏光子と、[1]〜[8]のいずれかの光学補償フィルムとを少なくとも有する偏光板。
[11] [1]〜[8]のいずれかの光学補償フィルムを有することを特徴とする液晶表示装置。
[12] 屈折率n1の光学等方性層と、平均屈折率n2(但しn1≠n2)の光学異方性層とが隣接する積層構造を少なくとも一つ含むことを特徴とする液晶表示装置。
[13] 前記光学等方性層に隣接する、平均屈折率n3(但しn1≠n3)の光学異方性層又は光学等方性層をさらに有することを特徴とする[12]の液晶表示装置。
[14] 前記積層構造を、液晶セルと偏光子との間に有することを特徴とする[12]又は[13]の液晶表示装置。
[15] 前記積層構造を、液晶セル中に有し、前記光学異方性層がカラーフィルタ層であることを特徴とする[12]又は[13]の液晶表示装置。
[16] 互いに異なる色相の第1及び第2の着色層を少なくとも有するカラーフィルタを有し、第1の着色層に対応する領域に前記光学等方性層が配置され、第2の着色層に対応する領域には前記光学等方性層が配置されていないことを特徴とする[12]〜[13]のいずれかの液晶表示装置。
[17] RGBカラーフィルタを有し、前記光学等方性層が、RGBカラーフィルタのB層に対応する領域に配置され、及び下記関係式を満足することを特徴とする[12]〜[16]のいずれかの液晶表示装置:
|n1_b−n_g| ≧0.05 及び
|n1_b−n_r| ≧0.05
ここで、n1_bはB層に対応する領域に配置された前記光学等方性層の波長450nmにおける屈折率であり、n_g及びn_rはそれぞれ、G層及びR層の平均屈折率であり、これらの着色層の屈折率は、透過率が最大となる波長での屈折率である。
本発明によれば、液晶表示装置の黒表示時に斜め方向に生じるカラーシフトを軽減するのに寄与する光学補償フィルムを提供することができる。
また、本発明によれば、透過軸の直交配置からのずれに起因して生じる光漏れやカラーシフトが軽減された偏光板を提供することができる。
また、本発明によれば、黒表示時に斜め方向に生じるカラーシフトが軽減された液晶表示装置を提供することができる。
以下、本発明について詳細に説明する。尚、本願明細書において「〜」とはその前後に記載される数値を下限値及び上限値として含む意味で使用される。
[光学補償フィルム]
本発明の光学補償フィルムは、光学異方性層と、該光学異方性層に隣接するとともに、該光学異方性層の平均屈折率と異なる屈折率を有する光学等方性層とを有することを特徴とする。光学異方性層に入射した光には位相差が生じるが、入射光の波長に依存して位相差に程度の違いがあるため、偏光状態にばらつきが生じる。本発明では、光学異方性層と光学等方性層との界面の屈折率差を利用して、入射光の偏光状態を調整し、その結果、斜め方向に出射する偏光のカラーシフト(色味付き)を軽減している。本発明の光学補償フィルムは、特に、人間の視覚が認識し易い赤味のカラーシフトを軽減するのに優れている。本発明の光学補償フィルムを用いることによって、いずれのモードの液晶表示装置についても、黒表示時に斜め方向に生じるカラーシフトを軽減することができる。既存の種々の光学補償フィルムの表面に、前記条件を満足する光学等方性層を形成することで、本発明の効果を得ることができる。
前記光学異方性層と前記光学等方性層との屈折率差は、0.05以上であるのが好ましく、0.1以上であるのがより好ましい。屈折率差が大きいほど本発明の効果が得られるので、効果の観点で上限値はないが、既存の材料で実現可能であることを考慮すると、屈折率差は、0.5以下となる。なお、光学異方性層については、「屈折率」という場合は、平均屈折率をいうものとする。
前記光学等方性層の屈折率は、前記光学異方性層の屈折率と比較して、高くても低くてもよいが、表示性能に影響を与えることなく、前記効果を得るためには、前記光学等方性層の屈折率は、前記光学異方性層の屈折率より低いのが好ましい。現存する材料によって実現可能な態様を考えると、好ましい一態様は、前記光学等方性層の屈折率が、1.0〜1.4程度の低屈折率で、且前記光学異方性層の屈折率が1.45〜1.6程度の高屈折率の態様である。また、より好ましい態様では、前記光学等方性層の屈折率が、1.2〜1.3程度であり、且前記光学異方性層の屈折率が1.48〜1.55程度である。
また、前記光学等方性層の屈折率は、波長分散性を有していてもよい。光学等方性の屈折率が、波長分散性を有していると、入射偏光状態の調整が各波長に対して可能になるため、カラーシフトをより低減できる。
従来の位相差フィルムの補償は、輝度低減の観点から、主に緑色の波長における入射偏光状態の調整を行っているため、カラーシフトは、青色、赤色、もしくはその混合色であるマゼンタ色であることが多い。このことと前記光学等方性層を付与することによる偏光調整の光学的な原理より、青色に対応する波長の光に対してのみ屈折率差をつけることでもカラーシフトを低減できる。即ち、光学等方性層の屈折率が可視光域において波長分散性を示す場合、及び/又は光学異方性層の屈折率が可視光域において波長分散性を示す場合は、光学等方性層の屈折率n1と光学異方性層の屈折率n2との差|n1−n2|も、波長に応じて変動する、いわゆる波長分散性を示す場合があるであろう。本発明の効果を得るためには、少なくとも波長450nmにおける光学等方性層の屈折率n1(450)と光学異方性層の屈折率n2(450)との差|n1(450)−n2(450)|が、0.05以上であるのが好ましく、0.1以上であるのがより好ましい。
本発明の光学補償フィルムは、前記光学等方性層を最表層として有しているのが好ましい。他の部材(光学異方性であっても光学等方性であってもよい)と貼り合せられる際に、該部材との間にも、入射光の偏光状態を調整可能な屈折率差のある界面が形成されるので好ましい。また、本発明の光学補償フィルムは、前記光学等方性層を2つ以上有していてもよく、例えば、前記光学異方性層の表面及び裏面の双方に前記光学等方性層を配置してもよい。また、前記光学異方性層を2つ以上有していてもよく、その場合は、光学異方性層の間に前記光学等方性層を配置してもよい。
図1(a)及び(b)に、本発明の光学補償フィルムの例の断面模式図を示す。但し、図中の各層の厚みの相対的関係は、実際の相対的関係を必ずしも反映しているわけではない。他の図においても同様である。
図1(a)に示す光学補償フィルム22は、複屈折性ポリマーフィルム等からなる光学異方性層10と、その表面に、光学等方性層12を有する。図1(b)に示す光学補償フィルム22’は、光学異方性層10の表面及び裏面の双方に光学等方性層12を有する。図1(a)及び(b)に示す光学補償フィルム22、22’は、光学異方性層10及び光学等方性層12の界面に屈折率差によって、入射光の偏光状態を調整可能である。また、これらの光学補償フィルムを液晶表示装置内に組み込む際に、光学等方性層12の屈折率と異なる屈折率の他の部材の表面に貼り合わせることによって、入射光の偏光状態を調整可能な屈折率差のある界面をさらに形成することができる。
以下、本発明の光学補償フィルムの製造に用いられる種々の材料、及び製造方法について説明する。
(光学等方性層)
本発明において、前記光学等方性層の材料及びその製造方法について制限はない。所望の屈折率に応じて材料を選択することができる。
・低屈折率光学等方性層(屈折率1.4程度以下)
光学等方性層を比較的低屈折率な層として形成し、前記光学異方性層の平均屈折率と差をもたせるのが好ましい。低屈折率層は、種々の低屈折率材料を利用して形成することができるが、光学的に等方性の層とするため、及び表示性能に影響を与える不透明性や着色を生じさせないためには、反射防止フィルムの低屈折率層の形成に利用されている、以下の材料から形成するのが好ましい。
低屈折率の光学等方性層の一例として、金属酸化物の薄膜が挙げられる。金属酸化物薄膜は、例えば、化学蒸着(CVD)法や物理蒸着(PVD)法を利用して形成することができ、より具体的には、物理蒸着法の一種である真空蒸着法やスパッタ法により形成することができる。
また、前記低屈折率の光学等方性層の他の例として、ミクロボイドを含む低屈折率層が挙げられる。この例の低屈折率層では、ミクロボイドを形成することにより、空気の屈折率1.00に、層の屈折率を近づけている。ミクロボイドは、層中に含まれる微粒子間、及び/又は微粒子内に形成される。ミクロボイドを含む低屈折率層は、有機微粒子、無機微粒子又はそれらの複合微粒子の分散液を表面に塗布して、乾燥することで形成することができる。この例の低屈折率層の形成に用いられる材料及び方法については、例えば、特開平9−222502号公報、同9−288201、及び同11−6902号公報に詳細な説明があり、前記低屈折率の光学等方性層の作製において、参照することができる。
また、前記低屈折率の等方性層として、含フッ素化合物を主成分として含有する被覆層を利用することもできる。含フッ素化合物の例には、含フッ素ポリマー、含フッ素界面活性剤、含フッ素エーテル、含フッ素シラン化合物等が含まれる。より具体的には、特開平9−222503号公報[0018]〜[0026]、同11−38202号公報[0019]〜[0030]、特開2001−40284号公報[0027]〜[0028]、特開2000−284102号公報[0036]〜[0052]に記載された、含フッ素化合物が挙げられる。含フッ素ポリマーとしては、フッ素原子を含む繰り返し構造単位、架橋性もしくは重合性の官能基を含む繰り返し構造単位、及びそれ以外の置換基からなる繰り返し構造単位からなる共重合体が好ましい。架橋性もしくは重合性の官能基は、ラジカル重合性基もしくはカチオン重合性基が好ましい。前記含フッ素ポリマーとともに、シリコーン化合物を用いて、前記低屈折率等方性層を形成することもできる。該シリコーン化合物としてはポリシロキサン構造を有する化合物であり、高分子鎖中に硬化性官能基あるいは重合性官能基を含有して、膜中で橋かけ構造を有するものが好ましい。例えば、上市品のサイラプレーン(チッソ(株)製等)等の反応性シリコーン、特開平11−258403号公報に記載のポリシロキサン構造の両末端にシラノール基含有の化合物等が挙げられる。この例の低屈折率等方層は、上記材料を塗布液として調製し、光学異方性層の表面に塗布及び乾燥することで形成できる。含フッ素ポリマーが、架橋又は重合性基を有する場合は、その架橋又は重合反応は、塗布液の塗布と同時に、または塗布後に光照射や加熱することにより実施することが好ましい。その他、塗布液中には、重合開始剤、増感剤等を含んでいてもよい。この例の低屈折率等方層の製造方法及び使用されるその他の剤については、上記各公報に説明があり、前記低屈折率の光学等方性層の作製において、参照することができる。
また、前記低屈折率の光学等方性層の他の例として、シランカップリング剤と特定のフッ素含有炭化水素基含有のシランカップリング剤とを触媒共存下に縮合反応で硬化するゾルゲル硬化膜も好ましい。例えば、ポリフルオロアルキル基含有シラン化合物またはその部分加水分解縮合物(特開昭58−142958号公報、同58−147483号公報、同58−147484号公報等記載の化合物)、特開平9−157582号公報記載のパーフルオロアルキル基含有シランカップリング剤、フッ素含有長鎖基であるポリ「パーフルオロアルキルエーテル」基を含有するシリル化合物(特開2000−117902号公報、同2001−48590号公報、同2002−53804号公報記載の化合物等)等が挙げられる。また、特開2001−40284号公報に記載の、オルガノシランの加水分解部分縮合物を含有する組成物を硬化させて形成される膜も好ましい。これらの材料は、硬化することによって網目構造を構築し、それによって、形成される層は低屈折率になる。この例の低屈折率層は、例えば、上記成分を含むゾル液を調製し、該ゾル液を表面に塗布して、加熱乾燥して形成することができる。硬化反応を促進するために、エネルギー線を照射してもよい。
・高屈折率光学等方性層(屈折率1.7程度以上)
光学等方性層を比較的高屈折率な層として形成し、前記光学異方性層の平均屈折率と差をもたせてもよい。例えば、前記光学異方性層が比較的低屈折率性である場合に有効である。前記高屈折率層は、高屈折率材料を利用して形成することができるが、光学的に等方性の層とするため、及び表示性能に影響を与える不透明性や着色を生じさせないためには、反射防止フィルムの高屈折率層の形成に利用されている、以下の材料から形成するのが好ましい。
高屈折率な光学等方性層の一例として、高屈折率の無機化合物微粒子及びマトリックスバインダーを少なくとも含有する硬化性膜が挙げられる。この硬化性膜の形成に利用される材料、及び形成方法については、特開平11−295503号公報、同11−153703号公報、特開2000−9908号公報、特開2001−272502号公報、特開2001−166104号公報、特開平11−153703号公報、米国特許第6210858号明細書、特開2001−315242号公報、特開2001−31871号公報、特開2001−296401号公報などに詳細な説明があり、前記高屈折率光学等方性層の形成において、参照することができる。
また、高屈折率な光学等方性層の他の例として、金属アルコキドの加水分解縮合物から得られるコロイド状金属酸化物、金属アルコキシドを含有する組成物から得られる硬化性膜が挙げられる。この硬化性膜の形成に用いられる材料、及びその方法については、例えば、特開2001−293818号公報に詳細な説明があり、前記高屈折率光学等方性層の形成において、参照することができる。
また、本発明の光学補償フィルムにおいて、前記光学等方性層は、粘着性の層であってもよい。粘着性の層であると、例えば、他の部材と貼り合せる際に有利である。
前記光学等方性層の厚みについては、特に制限はない。薄型化の要請に応じるためには、厚みは薄いほど好ましい。例えば、塗布により光学等方性層を形成する場合は、1.0〜2.0μm程度の光学等方性層を形成することができる。但し、この範囲に限定されるものではない。
前記光学等方性層は、製造の過程で、光学異方性を生じさせるような延伸等の処理を施されていないのが好ましく、それ故に、前記光学等方性層は、上記で例示した通り、光学異方性層の表面に直接、所定の材料を塗布することによって形成される層であるのが好ましい。塗布は、ディップコート法、エアーナイフコート法、カーテンコート法、ローラーコート法、ワイヤーバーコート法、グラビアコート、マイクログラビア法やエクストルージョンコート法(米国特許2681294号明細書)等、種々の方法で行うことができる。勿論、前記条件を満足する光学等方性層が得られるのであれば、別途光学等方性膜を製造し、それを、光学異方性層の表面に貼り付けてもよい。
本発明において、光学等方性層の屈折率には、波長分散性があってもよい。即ち、入射光の波長に応じて、その屈折率に差があっってもよい。一般的な物質の屈折率は短波ほど高い分散曲線(順分散特性)である。また、屈折率が互いに異なる材料を混合した混合物は、短波ほど屈折率が低いという、逆分散特性を示す可能がある。このような混合物の屈折率の波長分散性は、Maxwell, G., J.C., Colours in metal glasses and metal films,
Philos. Trans. R. Soc. London, Sect.A, Vol.3, 385-420 (1904)に記載の計算式;及びD.A.G.Bruggeman, Ann.Phys.(Leipzig),Vol.24,636-665 (1935)に記載の計算式;により予測することができる。
(光学異方性層)
本発明の光学補償フィルムが有する光学異方性層については、その材料、構成等について、なんら制限はない。種々のモードの液晶表示装置の光学補償に利用されている種々の光学補償フィルムを、そのまま前記光学異方性層として利用することができる。具体的には、前記光学異方性層として、複屈折性ポリマーフィルム、複屈折性ポリマーフィルムの多層体、液晶組成物の硬化膜、該液晶硬化膜の多層体、及び該液晶硬化膜とポリマーフィルムとの積層体等のいずれも使用することができる。
例えば、種々のモードの液晶表示装置に利用されている光学補償フィルムについて、その表面に、前記方法により、低屈折率の光学等方性層を形成することで、光学補償フィルムの光学補償能はなんら損なうことなく、斜め方向に生じるカラーシフトを軽減することができる。
複屈折フィルムの例としては、セルロースエステル(例、トリアセチルセルロース、ジアセチルセルロース、プロピオニルセルロース、ブチリルセルロース、アセチルプロピオニルセルロース、ニトロセルロース)、ポリアミド、ポリカーボネート、ポリエステル(例、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、ポリ−1,4−シクロヘキサンジメチレンテレフタレート、ポリエチレン−1,2−ジフェノキシエタン−4,4'−ジカルボキシレート、ポリブチレンテレフタレート)、ポリスチレン(例、シンジオタクチックポリスチレン)、ポリオレフィン(例、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリメチルペンテン)、ポリスルホン、ポリエーテルスルホン、ポリアリレート、ポリエーテルイミド、ポリメチルメタクリレートおよびポリエーテルケトン等のフィルムが挙げられる。
また、液晶硬化膜の形成に用いられる液晶についても制限はない。棒状液晶、円盤状液晶等いずれを用いてもよい。
[偏光板]
本発明は、偏光子と、本発明の光学補償フィルムとを有する偏光板に関する。本発明の偏光板の例を、図2(a)及び(b)に示す。図2(a)及び(b)の偏光板は、偏光子20と、一方の表面に保護フィルム22とを有する。他方の表面にも保護フィルムを有するのが好ましい。保護フィルム22は、図1(b)に示す本発明の光学補償フィルムの一態様であり、光学異方性層10と光学等方性層12を有し、図2(a)では、光学等方性層12の表面が、偏光子20の表面に接触して配置され、図2(b)では、光学異方性層10の表面が、偏光子20の表面に接触して配置されている。図2(a)及び(b)の偏光板では、光学異方性層10と光学等方性層12との界面の屈折率差によって入射光の偏光状態が調整される。加えて、図2(a)の偏光板では、偏光子20及び光学等方性層12が互いに屈折率が異なる場合は、その界面の屈折率差によっても、入射光の偏光状態が調整される。
本発明は、偏光子と、該偏光子に隣接するとともに、該偏光子の平均屈折率と異なる屈折率を有する光学等方性層とを有することを特徴とする偏光板にも関する。偏光子にもある程度の屈折率があり、偏光子の表面に屈折率が異なる光学等方性層との界面を形成することによって、上記と同様に偏光状態を調整し、斜め方向に出射する偏光のカラーシフトを軽減することができる。偏光子の表面に形成される光学等方性層上に、さらに保護フィルムや位相差フィルム等を配置してもよい。さらに、前記光学等方性層が配置されていない側の表面にも、保護フィルム等が配置されていてもよい。本態様の偏光板を液晶表示装置に組み込む際は、より高い効果が得られるという観点から、前記光学等方性層を、液晶セルと偏光子との間に配置するのが好ましい。
(偏光子)
本発明の偏光板が有する偏光子としては、ヨウ素系偏光膜、二色性染料を用いる染料系偏光膜やポリエン系偏光膜のいずれも用いることができる。ヨウ素系偏光膜及び染料系偏光膜は、一般にポリビニルアルコール系フィルムを用いて製造する。
(第2の保護フィルム)
本発明の偏光板は、本発明の光学補償フィルム以外の第2の保護フィルム(図2中、22)を有しているのが好ましい。前記第2の保護フィルムは、偏光子の表面であって、本発明の光学補償フィルムが貼り合せられていない他方の表面に貼り合せられる。前記第2の保護フィルムの材料については特に制限はなく、セルロースアシレートフィルム、ポリカーボネートフィルム、及びノルボルネン系フィルム等、いずれであってもよい。
[液晶表示装置]
本発明は、屈折率n1の光学等方性層と、平均屈折率n2(但しn1≠n2)の光学異方性層とが隣接する積層構造を少なくとも一つ含むことを特徴とする液晶表示装置にも関する。前記積層構造は、本発明の光学補償フィルム及び偏光板を用いることで、液晶表示装置内部に組み込むことができる。
図3に、本発明の液晶表示装置の一例の断面模式図を示す。
図3に示す液晶表示装置は、液晶セルLCと、それを挟んで配置される一対の偏光板PL1及びPL2とを有する。偏光板PL1及びPL2は、本発明の偏光板であって、偏光子20の液晶セル側に配置される保護フィルムとして、図1(b)に示す本発明の光学補償フィルム22’を有する。通常、偏光子20の外側表面にも、保護フィルムが配置されるが、図3では省略した。保護フィルムとして利用されている光学補償フィルム22’は、光学異方性層10と、その表面及び裏面の双方に光学等方性層12a、12bを有し、光学等方性層12aの面が、偏光子20の面に貼り合せられている。また、他方の光学異方性層12bは、液晶セルLCの基板24の面に貼り合わせられている。図3に示す液晶表示装置では、光学異方性層10と光学等方性層12a、12bとの界面の屈折率差によって入射光の偏光状態が調整されるとともに、偏光子20及び光学等方性層12が互いに屈折率が異なる場合、及び基板24及び光学等方性層12が互いに屈折率が異なる場合は、その界面の屈折率差によっても、入射光の偏光状態が調整される。その結果、黒表示時に斜め方向に生じるカラーシフト、特に赤味付きが、軽減される。
図4に、本発明の液晶表示装置の他の例の断面模式図を示す。
図4に示す液晶表示装置は、液晶セルLCと、それを挟んで配置される一対の偏光板PL1’及びPL2’とを有する。偏光板PL1’は、本発明の偏光板であって、偏光子20の液晶セル側に配置される保護フィルムとして、図1(a)に示す本発明の光学補償フィルム22を有する。通常、偏光子20の外側表面にも、保護フィルムが配置されるが、図4では省略した。保護フィルムとして利用されている本発明の光学補償フィルム22は、光学異方性層10と、その表面に光学等方性層12を有し、光学等方性層12の面が、液晶セルの基板24の面に貼り合せられている。図3に示す液晶表示装置では、光学異方性層10と光学等方性層12との界面の屈折率差によって入射光の偏光状態が調整されるとともに、基板24及び光学等方性層12が互いに屈折率が異なる場合は、その界面の屈折率差によっても、入射光の偏光状態が調整される。その結果、黒表示時に斜め方向に生じるカラーシフトが軽減される。
偏光板PL2’は、光学異方性層10を偏光子20の液晶セル側に配置される保護フィルムとして有する偏光板であり、光学等方性層は存在しない。図4に示す例は、液晶セルと一方の偏光子との間にのみ、屈折率n1の光学等方性層と、平均屈折率n2(但しn1≠n2)の光学異方性層とが隣接する積層構造を有する実施形態である。この例によっても、図3に示した実施形態と同様に、本発明の効果を得ることができる。
従来、光学補償に利用される光学異方性層には、そのレターデーションが、光学補償において理想的な波長分散性を示すことが好ましいとされている。光学異方性層が、理想的な波長分散性があることと概同等の効果を得るため、カラーフィルタの特定色の着色層上に光学等方性層を配置するのが好ましく、RGBカラーフィルタでは、青色層に対応する領域に光学等方性層を配置するのが好ましい。それによって、斜め方向に生じるカラーシフトを低減することができる。この効果は、カラーフィルタに接触させて光学等方性層を配置することによって得られる。また、光学等方性層がカラーフィルタに接触していなくても得られる。即ち、光学等方性層は、液晶セルの内部に配置されていても、外部に配置されていてもよく、また内部に配置されている態様では、カラーフィルタが形成されている基板と同一の基板の内面上に配置されていても、他方の基板の内面上に配置されていてもよい。
図5に、RGBカラーフィルタを有する本発明の液晶表示装置の一例の断面模式図を示す。
図5に示す液晶表示装置は、液晶セルLCと、それを挟んで配置される一対の偏光板PL1”及びPL2’とを有する。液晶セルLCの表示面側基板24の内面上には、赤色(R)層、緑色(G)層及び青色(B)層を有するRGBカラーフィルタ27が配置され、カラー表示可能に構成されている。偏光板PL1”は、本発明の偏光板であって、偏光子20の液晶セル側に配置される保護フィルムとして、本発明の光学補償フィルム22”を有する。通常、偏光子20の外側表面にも、保護フィルムが配置されるが、図4では省略した。保護フィルムとして利用されている光学補償フィルム22”は、光学異方性層10と、その表面に光学等方性層12”を有し、光学等方性層12”の面が、液晶セルの基板24の面に貼り合せられている。図3に示す液晶表示装置では、光学異方性層10と光学等方性層12”との界面の屈折率差によって入射光の偏光状態が調整されるとともに、基板24及び光学等方性層12”が互いに屈折率が異なる場合は、その界面の屈折率差によっても、入射光の偏光状態が調整される。その結果、黒表示時に斜め方向に生じるカラーシフトが、軽減される。偏光板PL2’は、光学異方性層10を偏光子20の液晶セル側に配置される保護フィルムとして有する偏光板であり、光学等方性層は存在しない。図5に示す例は、液晶セルと一方の偏光子との間にのみ、屈折率n1の光学等方性層と、平均屈折率n2(但しn1≠n2)の光学異方性層とが隣接する積層構造を有する実施形態である。この例によっても、図3に示した例と同様に、本発明の効果を得ることができる。
図5の液晶表示装置に利用されている光学補償フィルム22”は、光学等方性層12”が、光学異方性層10の全表面に接触して配置されているのではなく、カラーフィルタ27の青色層Bに対応する領域にのみ配置されている。図5に示す実施形態では、図4に示す実施形態と同様に、光学異方性層10と光学等方性層12”との界面の屈折率差によって、入射光の偏光状態が調整され、その結果、黒表示時に斜め方向に生じるカラーシフトが、軽減される。図5に示す実施形態では、青色層に対応する領域のみに光学等方性層が配置されているが、上記した通り、本発明の効果は、青色に対応する波長の光に対してのみ屈折率差をつけることでも得られるので、光学等方性層が一様に形成されている図4に示す実施形態と同様に、斜め方向のカラーシフトの軽減効果が得られる。
本発明では、屈折率n1の光学等方性層と、平均屈折率n2(但しn1≠n2)の光学異方性層とが隣接する積層構造は、液晶セル内に配置されていてもよい。この実施形態の一例では、カラーフィルタ層が光学異方性層として機能し得る。カラーフィルタ層は、材料によっては、光学異方性層を示すものもあるので、カラーフィルタ層に隣接させて光学等方性層を形成することで、液晶セル内に前記積層構造を組み込むことができる。光学等方性層は、カラーフィルタ層の表面全面に配置されていてもよいし、図5に示す光学等方性層12”のように、一部にのみ配置されていてもよい。RGBカラーフィルタ層を利用する態様では、少なくともB層上に光学等方性層を配置すれば、R層及びG層上に光学等方性層が配置されていなくても、本発明の効果を得ることができる。
なお、屈折率n1の光学等方性層と、平均屈折率n2(但しn1≠n2)の光学異方性層とが隣接する積層構造が、液晶セル内に配置されている本発明の態様において、光学異方性層として機能するのはカラーフィルタに限られるものではない。例えば、光学等方性層が液晶セル内の液晶層に接触する態様では、液晶層が前記光学異方性層として機能するであろう。即ち、光学等方性層は、カラーフィルタ層に接触して配置される必要はなく、液晶セルの一対の基板のうち、カラーフィルタが形成されている基板の対向基板の内面に配置されている態様であっても、本発明の効果を得ることができる。
本発明において、RGBカラーフィルタのB層に対応する領域に光学等方性層が配置されている態様(光学等方性層がセル内に配置されている態様及びセル外に配置されている態様の双方を含む)では、該光学等方性層の屈折率n1_bは、R層及びG層のそれぞれの屈折率n_r及びn_gと、下記の関係式を満足しているのが好ましい。
|n1_b−n_g| ≧0.05 及び
|n1_b−n_r| ≧0.05
ここで、n1_bは青色層に対応する領域に配置された前記光学等方性層の波長450nmにおける屈折率であり、n_g及びn_rはそれぞれ、緑色層及び赤色層の平均屈折率であり、これらの着色層の屈折率は、透過率が最大となる波長での屈折率である。
上記関係式を満足していると、青色の偏光のみ調整することができ、結果として斜め方向のカラーシフトが低減されるので好ましい。
また、本発明の他の態様は、屈折率n1の光学等方性層と、平均屈折率n2(但しn1≠n2)の層とが隣接する界面を少なくとも一つ、偏光子と液晶セルとの間に含むことを特徴とする液晶表示装置である。平均屈折率n2の層は、偏光子であっても、液セル基板であってもよい。また、偏光子と液晶セルとの間に配置される、光学異方性層であってもよい。
本発明は、種々のモード、TN(TwistedNematic)モード、VA(verticallyaligned)モード、OCB(opticallycompensatedbend)モード、IPS(in−phaseswitching)モード、又はECB(electricallycontrolledbirefringence)モードの液晶表示装置において、黒表示時に斜め方向に生じるカラーシフトを軽減する効果を奏する。
以下、実施例により本発明の効果をより具体的に説明する。ただし、実施例2、実施例4、および実施例6は参考例である。
[実施例1]
図3に示す構成の液晶表示装置について、本発明の効果を確認した。具体的には、黒表示時の表示面の極角60°、面内方位角0°〜360°の全方位における、色味を表すu'、v'を算出した。u'及びv'が方位角によらず、一定であるほど、カラーシフトが軽減されているといえる。また、u'は赤味として、及びv'は青味として認識される色度である。なお、光学等方性層12a、12bの屈折率は1.2とした。材料はフッ素化合物を用いた。また、光学異方性層10の平均屈折率は、1.5とした。材料はトリアセチルセルロースフィルムを用いた。
比較例として、図3中の4層の光学等方性層12a及び12bの全てを除いた構成の液晶表示装置についても、黒表示時の表示面の面内方位角0°〜360°の全方位におけるu'、v'を算出した。結果を図6のグラフに示す。
図6のグラフとして示した結果から、実施例及び比較例のu’及びv’曲線を比較すると、実施例のほうが、方位角に依存した各曲線の振幅が小さく、全方位においてΔu’及びΔv’が軽減できていることが理解できる。特に、人間の視覚で認識し易いu’については、比較例のu’max−u’minが0.112であったのに対して、実施例は0.073であり、赤味付きが軽減されていることが理解できる。なお、u’max及びu’minはそれぞれ、0〜360度のうち最大のu’及び最小のu’である。
[実施例2]
実施例1と同じ構成において、光学等方性層12a、12bの屈折率は2.0とした。材料はジルコニア微粒子及びマトリックスバインダーを含有する硬化性膜を用いた。また、光学異方性層10の平均屈折率は、1.5とした。
比較例として、図3中の4層の光学等方性層12a及び12bの全てを除いた構成の液晶表示装置についても、黒表示時の表示面の面内方位角0°〜360°の全方位におけるu’、v’を算出した。結果を図7のグラフに示す。
図7のグラフとして示した結果から、実施例及び比較例のu’及びv’曲線を比較すると、実施例のほうが、方位角に依存した各曲線の振幅が小さく、全方位においてΔu’及びΔv’が軽減できていることが理解できる。特に、人間の視覚で認識し易いu’については、比較例のu’max−u’minが0.112であったのに対して、実施例は0.108であり、赤味付きが軽減されていることが理解できる。
[実施例3]
図4に示す構成の液晶表示装置について、本発明の効果を確認した。具体的には、黒表示時の表示面の極角60度における面内方位角0°〜360°の全方位での色味を表すu’v’より、Δu’v’={(u’max−u’min)2 + (v’max−v’min)2}を算出した。ここで、u’max(v’max)及びu’min(v’min)はそれぞれ、0〜360度のうち最大及び最小のu’(v’)である。u’及びv’が方位角によらず一定であるほど、つまりΔu’v’が0に近いほど、カラーシフトが軽減されているといえる。
ここで、光学等方性層12の屈折率を1.2とした。また、光学異方性層10の平均屈折率は、1.5とした。
比較例として、図4中の2層の光学等方性層12を除いた構成の液晶表示装置についても、Δu’v’を算出した。結果、比較例のΔu’v’が0.07であったのに対して、実施例は0.059であり、カラーシフトが軽減されていることが理解できる
[実施例4]
実施例3と同じ構成において、光学等方性層12の屈折率を2.0とした。また、光学異方性層10の平均屈折率は、1.5とし、Δu’v’を算出した。
比較例として、図4中の2層の光学等方性層12を除いた構成の液晶表示装置についても、Δu’v’を算出した。結果、比較例のΔu’v’が0.07であったのに対して、実施例は0.059であり、カラーシフトが軽減されていることが理解できる
[実施例5]
図5に示す構成の液晶表示装置について、本発明の効果を確認した。カラーフィルタの青色層に対応する領域に、光学異方性層10に接触させて配置されている光学等方性層12の屈折率を1.2とした。また、光学異方性層10の平均屈折率は、1.5とした。また、カラーフィルタのR層及びG層のそれぞれの屈折率n_r及びn_gは、共に1.5であり、|n1_b−n_g| ≧0.05及び|n1_b−n_r| ≧0.05を満足していた。
比較例として、図5中の2層の光学等方性層12を除いた構成の液晶表示装置についても、Δu’v’を算出した。結果、比較例のΔu’v’が0.07であったのに対して、実施例は0.056であり、カラーシフトが軽減されていることが理解できる
[実施例6]
実施例5と同じ構成において、光学等方性層12の屈折率を2.0とした。また、光学異方性層10の平均屈折率は、1.5とした。また、カラーフィルタのR層及びG層のそれぞれの屈折率n_r及びn_gは、共に1.5であり、|n1_b−n_g| ≧0.05及び|n1_b−n_r| ≧0.05を満足していた。
比較例として、図5中の2層の光学等方性層12を除いた構成の液晶表示装置についても、Δu’v’を算出した。結果、比較例のΔu’v’が0.07であったのに対して、実施例は0.056であり、カラーシフトが軽減されていることが理解できる
本発明の光学補償フィルムの二例の断面模式図である。 本発明の偏光板の一例の断面模式図である。 本発明の液晶表示装置の一例の断面模式図である。 本発明の液晶表示装置の他の例の断面模式図である。 本発明の液晶表示装置の他の例の断面模式図である。 実施例と比較例の方位角に対するu’及びv’を示すグラフである。 実施例と比較例の方位角に対するu’及びv’を示すグラフである。
符号の説明
10 光学異方性層
12、12a、12b、12” 光学等方性層
20 偏光子
22、22’、22” 本発明の光学補償フィルム(図3,4,5中では、偏光子の保護フィルムを兼ねる)
24 セル基板
26 液晶層
27 カラーフィルタ
LC 液晶セル
PL1、PL1’、PL1”、PL2、PL2’ 偏光板

Claims (9)

  1. 光学異方性層と、該光学異方性層に隣接するとともに、該光学異方性層の平均屈折率より低い平均屈折率を有する少なくとも1層の光学等方性層とを有し、
    光学等方性層の屈折率が1.0〜1.4であり、光学異方性層の屈折率が1.45〜1.60であり、前記光学等方性層の屈折率が波長分散性を持つ光学補償フィルム。
  2. 前記光学等方性層の屈折率と前記光学異方性層の平均屈折率が、|n1(450)−n2(450)| ≧0.05であることを特徴とする請求項1に記載の光学補償フィルム:
    但し、n1(λ)及びn2(λ)はそれぞれ、光学等方性層及び光学異方性層の波長λ[nm]での平均屈折率である。
  3. 表面又は裏面に前記光学等方性層の少なくとも1層を有することを特徴とする請求項1または2に記載の光学補償フィルム。
  4. 表面及び裏面の双方に前記光学等方性層の少なくとも1層を有することを特徴とする請求項1または2に記載の光学補償フィルム。
  5. 光学等方性層の屈折率が1.0〜1.3である、請求項1〜4のいずれか1項に記載の光学補償フィルム。
  6. 光学等方性層が、金属酸化物薄膜、ミクロボイドを含む低屈折率層、または、含フッ素化合物を主成分として含有する被覆層である、請求項1〜5のいずれか1項に記載の光学補償フィルム。
  7. 偏光子と、請求項1〜4のいずれか1項に記載の光学補償フィルムとを少なくとも有する偏光板。
  8. 請求項1〜のいずれか1項に記載の光学補償フィルムを有することを特徴とする液晶表示装置。
  9. 請求項1〜のいずれか1項に記載の光学補償フィルムを、液晶セルと偏光子との間に有することを特徴とする液晶表示装置。
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