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JP5185945B2 - 無線通信システムおよび無線リソースの割当て方法 - Google Patents

無線通信システムおよび無線リソースの割当て方法 Download PDF

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Description

本発明は、無線通信システムおよび無線リソースの割当て方法に関し、更に詳しくは、基地局と端末装置との間の無線通信に、直交周波数分割多重アクセス(OFDMA:Orthogonal Frequency Division Multiple Access)と符号分割多重アクセス(CDMA:Code Division Multiple Access)のように、複数種類の無線アクセス方式が採用される無線通信システム、基地局および無線リソースの割当て方法に関する。
移動無線通信システムは、図1に示すように、基地局制御装置(BSC)20に有線回線で接続された複数の基地局装置10(10−1〜10−n)と、各基地局10が形成するセル11(11−1〜11−n)内に位置し、基地局と無線で通信する複数の端末装置(MS)30(30−1〜30−m)とからなる。基地局制御装置20は、移動網交換機40を介して、公衆網NWに接続されている。
各端末装置30は、無線によって基地局10に接続され、基地局制御装置20と移動網交換機40を介して、公衆網NWに接続された他の端末、または基地局10に接続された他の端末装置と通信する。端末装置30が基地局10と通信するためには、電波の受信電力が一定値以上となる無線伝搬環境が必要となる。端末装置と基地局との間に遮蔽物が存在しなければ、一般的に、基地局10を中心とする円形領域11(11−1〜11−n)が、通信範囲(セル)となる。各端末装置30は、受信電力が最良となる基地局を選択する。
セルラ無線通信システムのように、基地局当たりの収容端末数が多い移動通信網では、各基地局のアンテナとして、ビーム方向が異なる複数の指向性アンテナで構成されたアレイアンテナが採用される。この場合、各セルは、論理的に指向性アンテナの個数に応じた複数のサブ領域に分割される。このように論理的に分割されたサブ領域は、セクタと呼ばれている。以下の実施例では、セルを単位とした無線リソースの割当てについて説明するが、本発明は、セクタ単位の無線リソースの割当てにも適用できる。
セルラ無線通信システムにおける無線アクセス方式として、1990年代から実用化されたCDMAが知られている。また、高速通信に適したセルラ無線用の新たなアクセス方式として、OFDMAの研究開発が進んでいる。
CDMAは、相関の少ない複数の拡散符号を適用して、複数の通信信号を多重化する方式であり、CDMA通信システムでは、基地局が、同一時間帯で同一のキャリア周波数を用いて、複数の端末装置と同時通信することが可能となる。各端末装置30は、送信信号を端末固有の拡散符号でスペクトル拡散して、基地局10に送信する。基地局10は、無線区間で多重化されたCDMA受信信号を異なる複数の逆拡散符号で受信処理することによって、多重化されたスペクトル拡散信号を分離する。
CDMAは、時間リソースと周波数リソースを複数の端末装置で共用できるため、基地局10が比較的多数の端末装置と同時通信できるというメリットがある。但し、CDMAには、スペクトル拡散信号間の干渉を完全には除去できないため、残留する干渉成分によって通信品質が劣化するというデメリットがある。
一方、周波数分割多重アクセス(FDMA)の一種であるOFDMAは、端末毎に異なった時間リソースと周波数リソースを適用して、複数の通信信号を多重化する。OFDMAでは、基地局が、利用可能な搬送帯域を一定の周波数間隔で複数のサブキャリアに分割し、各端末装置に、要求帯域に応じた複数のサブキャリアを割り当てる。OFDMAは、キャリア間隔を一定にすることによって、高速フーリエ変換(FFT:Fast Fourier Transform)による高速処理を可能にした点で、FDMAとは異なっている。
具体的に言うと、送信側装置は、割り当てられた周波数領域(サブキャリア群)で送信信号を生成し、これを逆高速フーリエ変換(IFFT:Inverse Fast Fourier Transform)で時間領域の信号に変換して、無線信号として送信する。受信側装置は、受信信号をFFTで周波数領域の信号に変換して、元の送信信号を再生する。
図2の(A)は、OFDMA通信システムにおける多重接続を概念的に示した図であり、(B)は周波数リソース(縦軸)と時間リソース(横軸)との関係を示す。
OFDMA通信システムでは、複数の端末装置30−1、30−2、30−3に対して、互いに異なった周波数・時間リソースRS1、RS2、RS3が割り当てられる。ここでは、図(B)に示すように、基本周期Tが8タイムスロットT1〜T8に分割され、端末装置30−1、30−2、30−3に対して、時間リソースとして第1タイムスロットT1が割り当てられ、周波数リソースとして、周波数ブロックB1、B3、B4がそれぞれ割り当てられている。周波数ブロックB1、B3、B4は、それぞれ周波数の異なる所定数のサブキャリアからなる。
基地局10では、タイムスロットT1で、周波数ブロックB1の受信信号を選択的に復調、復号処理することによって、端末装置30−1からの送信信号を抽出することができる。同様に、時間・周波数リソースRS2、RS3に対応した復調、復号処理を実行することにより、端末装置30−2、30−3からの送信信号を抽出することが可能となる。
ここでは、端末装置30−1〜30−3に対して、第1タイムスロット内の異なる周波数リソースが割り当てられているが、第1タイムスロットの残りの周波数リソース(B2、B5〜Bn)と、第2タイムスロット〜第8タイムスロットの未使用周波数リソースを他の端末装置に割り当てることによって、基地局と通信する端末個数を更に増加できる。
送信データがある端末装置は、基地局に対して、上りデータ送信用の時間・周波数リソース(以下、OFDMAリソースと呼ぶ)の割当要求を送信し、基地局からリソース割当通知で指定されたOFDMAリソースを使用して、上りデータを送信する。図2(B)では、各端末装置に、基本周期T毎に1ブロック分の周波数リソースが割り当てられているが、大量の送信データをもつ端末装置に対して、同一タイムスロット内の複数ブロック分のキャリア周波数を割り当てることによって、端末毎に異なった帯域の周波数ソースを割当てることができる。尚、リソース割当に失敗した端末装置は、リソース割当要求を再送信して、リソースの割当てを待つ。
このように、OFDMAでは、各端末装置が、基地局から割り当てられた時間・周波数リソースを占有してデータ送信できるため、良好な通信品質でデータ送信できるというメリットがある。しかしながら、OFDMAでは、同一タイムスロットで、同一周波数リソースを複数の端末が共用することができないために、同時に多重化できる通信数が少ないというデメリットがある。
近年、上述した多重化方法の異なるOFDMAとCDMAの双方をサポートする移動無線システムが検討されている。標準化団体である3GPP2では、UMB(Ultra Mobile Broadband)の主要な方式として、例えば、3GPP2 C.P0084-0 v0.88 “Physical Layer for Ultra Mobile Broadband (UMB) Air Interface Specification”(非特許文献1)、3GPP2 C.P0084−0 v0.6 “Overview and Upper Layers for Ultra Mobile Broadband (UMB) Air Interface Specification”(非特許文献2)に示すように、OFDMAをベースとしながらも、指定した時間・周波数リソースではCDMAによる同時多重接続を許可する方式が提案されている。
図3の(A)は、非特許文献1、2で提案されたOFDMAとCDMAの双方をサポートする移動無線システムを概略的に示した図であり、(B)は、周波数リソース(縦軸)と時間リソース(横軸)との関係を示す。
ここでは、30−1〜30−3がOFDM端末、30−4、30−5がCDMA端末であり、RS0は、CDMA端末30−4、30−5が使用するCDMAリソース、RS1〜RS3は、それぞれOFDM端末30−1〜30−3が使用するOFDMAリソースを示している。
CDMAリソースRS0とOFDMAリソースRS1〜RS3は、互いに重複しないように確保されている。CDMAリソースRS0として使用される周波数範囲の大きさは、OFDMAリソースとして使用される周波数範囲と同一でも、異なっていても良い。CDMAリソースRS0(周波数範囲と時間帯)は、基地局側から各CDMA端末に予め報知されている。
上りデータをOFDMAで送信する端末装置30は、データ送信の都度、基地局10にOFDMAリソースの割当てを要求し、基地局から割り当てられた時間・周波数リソースを使用してデータを送信する。上りデータをCDMAで送信する端末は、基地局に対して特にリソース割当て要求を行うことなく、予め指定されたCDMAリソースを使用してデータ送信できる。
一方、同一の端末装置が、異なる複数種類の通信方式でデータ送信できる場合、データ送信の都度、最良の通信方式を動的に選択することによって、通信効率を最適化することが検討されている。例えば、電子情報通信学会 信学技報SR2006−42(非特許文献3)には、複数の無線システムの上位に制御ノードを配置し、端末装置が最適な無線システムを選択して通信できるようにしたコグニティブ無線方式の概念が提案されている。
また、特開2006−74492号公報(特許文献1)には、基地局が、W−CDMAとOFDMAの2方式をサポートした無線通信システムにおいて、W−CDMAとOFDMAの双方でデータ受信可能な端末装置(タイプA)と、W−CDMAでのみデータ受信可能な端末装置(タイプB)とが混在している場合、基地局が、W−CDMA/OFDMA用リソースの使用率や、各端末にフィードバックさせた回線品質情報(端末タイプA、Bの識別情報を含む)に基づいて、タイプAの端末宛の下りデータをW−CDMAとOFDMAの何れで送信するかを選択することが提示されている。この時、タイプAの端末は、基地局が、W−CDMAとOFDMAの何れを選択した場合でも下りデータを受信できるように、W−CDMAとOFDMAの双方で下りデータを待ち受ける。
特開2006−74492号公報 3GPP2 C.P0084-0 v0.88 Physical Layer for Ultra Mobile Broadband (UMB) Air Interface Specification 3GPP2 C.P0084-0 v0.6 Overview and Upper Layers for Ultra Mobile Broadband (UMB) Air Interface Specification 電子情報通信学会 信学技報SR2006−42
特許文献1では、W−CDMAとOFDMAの双方でデータ受信可能な端末(タイプA)と、W−CDMA端末(タイプB)とが共存する環境において、W−CDMAリソースが不足しないように、タイプAの端末に対してOFDMAリソースを優先的に割当てることによって、基地局から端末装置に向かう下りデータの通信効率を向上させることを提案している。また、特許文献1は、基地局が、各端末装置に、回線品質情報と送信元端末のタイプ(A、B)識別情報とを示す回線情報をフィードバックさせ、回線情報が示す端末装置タイプに基づいて、更には、基地局で把握しているW−CDMAとOFDMAのリソース使用率の比、またはタイプAの端末数とタイプBの端末数の比率を考慮に入れて、上述した下り方向の端末毎のリソース割当てを行うことを提案している。
本発明の目的は、上り方向のデータをOFDMAで送信可能な第1タイプの端末装置と、上り方向のデータをOFDMAとCDMAの何れでも送信可能な第2タイプの端末装置とが共存する無線環境において、OFDMAリソースとCDMAリソースを有効に利用して、各端末装置への上りリソースの割当てを実現することにある。
特許文献1のリソース割当て原理は、タイプAの端末とタイプBの端末とが共存する場合、両タイプに共通するリソース(W−CDMAリソース)がタイプB端末用として残されるように、タイプAの端末に対しては、非共通リソース(OFDMAリソース)を優先的に割当てることにある。従って、本発明が対象としている無線通信システムに特許文献1が示すリソース割当て原理を適用した場合、第2タイプの端末装置には、非共通リソースであるCDMAリソースが優先的に割当てられ、結果的に、第2タイプの端末装置が、OFDMAのメリットを受けられなくなるという問題がある。
また、端末装置から基地局に向かう上り方向の通信では、端末毎に電波伝搬環境が異なっているため、全ての端末が同一電力で信号を送信すると、基地局での信号受信品質が端末毎に異なったものとなる。そのため、移動無線通信システムでは、基地局側で全ての端末からの受信信号が所定の品質となるように、端末装置毎に送信電力を適正化する送信電力制御が行われている。
従って、第2タイプの端末装置から発行された上りリソースの割当て要求に対して、特許文献1のように、要求元端末の電波伝搬環境とは無関係に、端末タイプ(第1、第2タイプ)のみに基づいたリソース割当てを行なうと、電波伝搬環境の悪い第2タイプの端末装置が、CDMAでのデータ送信を強制されることになる。この場合、通信品質が劣化し、端末が必要とするQoS(Quality of Service)を満足できなくなる可能性がある。
本発明の他の目的は、上述した第1タイプの端末装置と第2タイプの端末装置とが共存し、基地局が、上り無線通信リソースをOFDMAリソースとCDMAリソースに分けて管理している無線通信システムにおいて、無線通信リソースを有効に利用して、第1タイプの端末装置のみならず、第2タイプの端末装置に対しても、OFDMAリソースの割当て機会を増加できる上りリソースの割当て方法を提供することにある。
上記目的を達成するため、本発明は、上りデータをOFDMAで送信し、制御信号をCDMAで送信する第1タイプの端末装置と、上りデータをOFDMAとCDMAの何れでも送信でき、制御信号をCDMAで送信する第2タイプの端末装置とが共存する無線通信システムにおいて、基地局が、上り無線通信リソースをOFDMAリソースとCDMAリソースに分けて管理し、OFDMAリソースの使用率に応じて、OFDMAリソースとCDMAリソースとの比率を動的に変更しながら、リソース割当て要求元端末装置へのリソース割当てを実行することを特徴とする。
更に詳述すると、本発明の無線通信システムでは、基地局が、上り無線通信リソースをOFDMAリソースとCDMAリソースに分けて管理し、各端末装置からのリソース割当て要求に応じてリソース割当てを実行するOFDM制御部を有し、上記OFDM制御部が、OFDMAリソースの使用率に応じて、上記上り無線通信リソースを構成するOFDMAリソースとCDMAリソースとの比率を動的に変更するリソース最適化手段を備えたことを特徴とする。
上記OFDM制御部は、例えば、上り無線通信リソースを複数の時間・周波数領域で定義して、OFDMAリソースとなる時間・周波数領域と、CDMAリソースとなる時間・周波数領域とに分けて記憶するリソース管理テーブルを有し、該リソース管理テーブルによって、OFDMAリソースの使用状態を管理し、上述したOFDMAリソースとCDMAリソースとの比率を変更する。
本発明の1実施例では、上記リソース最適化手段が、OFDMAリソースの使用率が第1閾値以下となった場合に、CDMAリソースを増加してOFDMAリソースを減少させ、OFDMAリソースの使用率が、上記第1閾値よりも大きい第2閾値を超えた場合に、CDMAリソースを減少してOFDMAリソースを増加させる。但し、OFDMAリソースには上限を設けておき、CDMA用として常に所定量のリソースを確保しておく。
本発明の他の特徴は、上記OFDM制御部が、リソース割当て要求を発行した端末装置に対して、基準周期毎にリソースの割当てを実行し、要求リソースの総量に対して空きOFDMAリソースが不足したとき、第1タイプの端末装置へのOFDMAリソースの割当てを優先させ、第2タイプの端末装置へのOFDMAリソースの割当てを抑制することにある。第2タイプの端末装置は、OFDMAリソースの割当てに失敗したとき、上りデータをCDMAで送信するか、リソース割当て要求を再送して、OFDMAリソースが割り当てられるのを待つ。
本発明の1実施例では、上記OFDM制御部が、要求リソースの総量に対して空きOFDMAリソースが不足したとき、第1タイプの端末装置と、第2タイプの端末装置のうちで、送信電力が所定閾値以上となっている端末装置とを対象として、OFDMAリソースの割当てスケジューリングを実行する。
本発明の別の実施例では、上記OFDM制御部が、要求リソースの総量に対して空きOFDMAリソースが不足したとき、第1タイプの端末装置には基準重み係数を付与し、第2タイプの端末装置には送信電力に応じた重み係数を付与し、上記重み係数で重み付けされた優先度に従って、OFDMAリソースの割当てスケジューリングを実行する。但し、第2タイプの端末装置に対しては、例えば、送信電力と平均送信データレートとに応じた重み係数、あるいは、送信電力と要求QoSとに応じた重み係数を付与するようにしてもよい。
本発明の無線リソースの割当て方法は、基地局から各端末装置に、上りデータの送信用となるCDMAリソースを報知するステップと、上記何れかの端末装置から、上記基地局にリソース割当て要求を送信するステップと、上記基地局が、基準周期毎に要求リソースの総量を算出し、空き状態のOFDMAリソースが不足したとき、第1タイプの端末装置へのOFDMAリソースの割当てを優先させて、リソースの割当てスケジューリングを実行し、リソース割当て要求の発行元となった端末装置に対して、リソースの割当て結果を示す通知メッセージを送信するステップと、OFDMAリソースの割当てに成功した端末装置が、上記通知メッセージで指定されたOFDMAリソースを使用して、上記基地局に上りデータを送信するステップと、OFDMAリソースの割当てに失敗した端末装置が上記第2タイプの場合、送信データをCDMAで送信するか、上記基地局にリソース割当て要求を再送するかを判定し、判定結果に対応した動作を実行するステップとからなる。
また、本発明の無線リソースの割当て方法は、更に、上記基地局が、OFDMAリソースの使用率に応じて、上り無線通信リソースを構成するOFDMAリソースとCDMAリソースとの比率を動的に変更するステップを含む。
本発明によれば、OFDMAリソースの使用率に応じて、上り無線通信リソースを構成するOFDMAリソースとCDMAリソースとの比率を動的に変更するようにしているため、リソース割当て要求端末の数が増えて、OFDMAリソースの利用率が所定の閾値を超えた場合、CDMAリソースの一部をOFDMAリソースに変更し、OFDMAリソースを最大化した状態でリソース割当てを実行することにより、第1タイプの端末装置のみならず、第2タイプの端末装置にも、通信特性の良いOFDMAリソースを割り当てることができる。
また、要求リソースの総量に対して、空きOFDMAリソースが不足した場合、第1タイプの端末装置へのOFDMAリソースの割当てを優先させ、第2タイプの端末装置については、例えば、伝搬環境の悪い端末に選択的にOFDMAリソースを割当てることができる。この場合、OFDMAリソースを確保できなかった第2タイプの他の端末装置に、上りデータがCDMA送信可能であれば、CDMAリソースを使用してデータ送信させることによって、無線通信リソースを有効に利用した上りデータ送信を実現でき、VoIP(Voice over IP)のようなリアルタイム系サービスのQoS保証が容易となる。
以下、本発明の実施例を図面を参照して説明する。
図4は、本発明が適用される端末装置30の1実施例を示すブロック構成図である。
端末端末30は、アンテナ311に接続された無線送受信回路310と、無線送受信回路310に接続されたOFDM送信回路320およびOFDM受信回路330と、これらのOFDMの送受信回路320、330に接続されたOFDM制御部300およびプロトコル処理部31と、バス39に接続されたプロセッサ32、メモリ33、音声CODEC34、表示部35および入力部36と、CODEC34に接続されたスピーカ37およびマイク38からなっている。メモリ33には、プロセッサ32が実行する各種の制御ルーチン、アプリケーションプログラムが用意されている。
端末ユーザは、入力部36に用意された入力操作ボタンと表示部35を利用して、表示画面の切替え、電話番号や宛先アドレスの選択、データ入力、データ送受信などの操作を行う。マイク38から入力された音声は、CODEC34で符号化音声データに変換される。CODEC34から出力された符号化音声データと、メモリ33から読み出された送信データは、プロトコル処理部31で送信パケットに変換され、OFDM送信回路320に入力される。
OFDM送信回路320は、送信パケットをサブパケットに変換して、無線送受信回路310に出力する。無線送受信回路310は、送信サブパケットを無線区間の信号に変換し、電力増幅した後、アンテナ311から基地局10に送信する。また、アンテナ311で受信した基地局10からの受信信号は、無線送受信回路310でベースバンド・シンボルに変換した後、OFDM受信回路330に入力される。
OFDM受信回路330は、受信データの復号処理を実行する。OFDM受信回路330で復号された受信データは、プロトコル処理部31を介して、CODEC34またはメモリ33上の受信バッファに出力される。CODEC34は、受信した符号化音声信号をアナログ音声信号に変換して、スピーカ38に出力する。受信バッファに蓄積された受信データは、プロセッサ32によって処理され、アプリケーションに応じて、メモリ33上の特定のファイル領域または表示部35に転送される。
図5は、OFDM制御部300、OFDM送信回路320、OFDM受信回路330の詳細を示す。
OFDM送信回路320は、例えば、送信データをターボ符号化し、冗長ビット付きの送信パケットを生成する符号器321と、符号器321から出力された送信パケットとOFDM制御部300から出力された制御チャネルの信号を変調する変調器322と、変調器322から出力された複数チャネルの変調シンボル列をそれぞれOFDMの所定のサブキャリアにマッピングするサブキャリアマッピング部323と、サブキャリアマッピング部323に接続された逆離散フーリエ変換(IDFT)部324、IDFT部324から出力されたデータシンボルに、例えば、CP(Continuous Pilot)など、基地局の受信回路で必要とする同期シンボル、その他の制御シンボルを付加して、無線送受信回路310に出力する制御シンボル付加部325と、CDMA多重化部326とからなる。
CDMA多重化部326は、OFDM制御部300がCDMAチャネルで送信する複数種類の信号を多重化する。CDMA多重化部326の出力は、サブキャリアマッピング部323の出力と共に、IDFT部324に入力される。
一方、OFDM受信回路330は、無線送受信回路310から入力される受信ベースバンド・シンボルをフーリエ変換する離散フーリエ変換(DFT)部331と、DFT部331の出力から、複数の予め指定されたサブキャリア上の信号列を抽出するサブキャリア・デマッピング部332と、サブキャリア・デマッピング部332から出力されたデータチャネル、制御チャネル、パイロットチャネルの信号列を復調する復調器333と、復調器333からデータチャネルの復調シンボル列として出力される受信データを復号する復号器334とからなる。
OFDM制御部300は、復調器333から並列的に出力される制御チャネルおよびパイロットチャネルの複数の復調シンボル列が入力されている。OFDM制御部300は、制御チャネルの1つであるF−SCCHの復調シンボル列から、基地局10が送信したリソース割当てメッセージを検出すると共に、制御チャネルの1つであるF−ACKCHの復調シンボル列から、基地局10が送信したACK/NAKを抽出して、上りデータの送信および再送を制御する。また、OFDM制御部300は、プロトコル処理部31からのデータ送信要求に応じて、基地局10に送信すべきリソース割当て要求、その他の情報を生成して、変調器323および/またはCDMA多重化部326に出力する。
本実施例において、端末装置30には、CDMA多重化部326を制御チャネル信号の送信にのみ使用する第1タイプのもの(以下、「OFDMA端末」という)と、CDMA多重化部326を上リ制御チャネル信号の送信と上りデータチャネル(トラヒックチャネル)信号の送信に兼用できる第2タイプのもの(以下、「OFDMA/CDMA端末」という)とがある。
OFDMA端末のOFDM制御部300は、上りOFDMAリソース割当て要求に対して、基地局10からOFDMAリソースの割当てがあった場合にのみ、基地局が指定したOFDMAリソースを使用して、上リデータをOFDMAで送信する。この場合、送信データは、符号器321、変調器322を介してサブキャリアマッピング部323に入力され、基地局が指定した時間リソース(タイムスロット)で、基地局が指定した周波数リソース(サブキャリア群)にマッピングされる。
一方、OFDMA/CDMA端末のOFDM制御部300は、上りリソース割当て要求に対して、基地局10からOFDMAリソースの割当てがあった場合は、OFDMA端末と同様、基地局が指定したOFDMAリソースを使用して、上リデータをOFDMAで送信する。OFDMAリソースの割当てがなかった場合、OFDMA/CDMA端末のOFDM制御部300は、送信待ちデータがCDMAで送信できるか否かを判定し、送信可能であればCDMAでデータ送信し、CDMA送信できなければ、上りリソース割当て要求を再送信して、OFDMAリソースの割当てを待つ。データをCDMAで送信する場合、OFDM制御部300は、符号器321の出力をCDM多重化部326に入力する。
図6は、基地局10の無線送受信部を構成するOFDM制御部100、OFDM送信回路120、OFDM受信回路130の1実施例を示す。
OFDM送信回路120は、送信データをターボ符号化し、冗長ビット付きの送信パケットを生成する符号器121と、符号器121から出力された送信パケット(データチャネル信号)とOFDM制御部100から出力された制御チャネル、パイロットチャネルの信号を変調する変調器122と、変調器122から出力された複数チャネルの変調シンボル列をそれぞれOFDMの所定のサブキャリアにマッピングするサブキャリアマッピング部123と、サブキャリアマッピング部123に接続された逆離散フーリエ変換(IDFT)部124と、IDFT部124から出力されたデータシンボルに、例えば、CP(Continuous Pilot)など、端末の受信回路で必要とする同期シンボル、その他の制御シンボルを付加して、無線送受信回路110に出力する制御シンボル付加部125とからなっている。
一方、OFDM受信回路130は、無線送受信回路110から入力される受信ベースバンド・シンボルをフーリエ変換する離散フーリエ変換(DFT)部131と、DFT部131の出力から、複数の予め指定されたサブキャリア上の信号列を抽出するサブキャリア・デマッピング部132と、サブキャリア・デマッピング部132から出力されたデータチャネル、制御チャネルの信号列を復調する復調器133と、復調器133からデータチャネルの復調シンボル列として出力される受信データを復号する復号器134と、DFT部131に接続されたCDMA受信部135とからなる。CDMA受信部137は、各端末がCDMAで送信した制御チャネルの信号列と、OFDMA/CDMA端末がCDMAで送信したトラヒックデータを復調して、OFDM制御部100に入力する。
OFDM制御部100は、端末に送信すべきパイロット信号、各種の制御チャネル情報を生成して、変調器123に出力する。OFDM制御部100には、復調器133から並列的に出力される制御チャネルの受信信号列と、CDMA受信部137で復調した制御チャネルおよびトラヒックチャネルの受信信号列とが入力されており、OFDMA/CDMA端末がCDMAで送信したトラヒックデータは、OFDM制御部100を介して、復調器134に転送される。
OFDM制御部100は、端末(MS)管理テーブル140、リソース管理テーブル141、リソース割当て要求管理テーブル142を記憶したメモリと、各種のプログラムを格納したメモリ(図示せず)を備えており、端末30から受信したリソース割当て要求に応答して、上りデータ送信用のリソース割当て処理を実行し、割当て結果を示すリソース割当てメッセージを所定のタイミングで要求元端末に送信する。リソース割当て処理は、上記管理テーブル140〜142を参照して定期的に実行される。
図7は、端末(MS)管理テーブル140の1例を示す。
MS管理テーブル140は、端末MAC識別子(MS−MAC ID)1401をもつ複数のテーブルエントリからなり、各テーブルエントリは、端末のID(MS−ID)1402と、CDMAトラヒック能力1403と、CDMA用の拡散符号(符号識別子)1404と、上り送信電力を示すPAH(Power Amplifier Headroom)1405、その他の情報を示している。CDMAトラヒック能力1403は、端末MAC識別子1401で特定される端末が、上りデータをCDMAでも送信可能か否かを示し、OFDM制御部100は、CDMAトラヒック能力1403を参照することによって、その端末がOFDMA端末かOFDMA/CDMA端末かを判別できる。PAH1405は、端末の最大送信電力に対する現在のパイロット送信電力の比を示しており、PAHの値が大きければ、その端末が小さな送信電力で基地局と通信できていることを意味している。
図8は、リソース管理テーブル141の1例を示す。
リソース管理テーブル141は、縦軸に周波数リソース(周波数ブロックB1〜Bn)、横軸に基本周期T内の時間リソース(タイムスロットT1〜T8)をとって、端末から基地局への上り通信に使用される周波数リソースと時間リソースとの割当て状況を示している。
図示した例では、基地局10は、周波数帯域を複数の周波数ブロックB1〜Bnに分割し、基本周期Tを8タイムスロットT1〜T8に分割して、タイムスロットT5とタイムスロットT8内の複数の周波数ブロックをCDMA制御用、タイムスロットT1〜T3内の複数の周波数ブロックをCDMAトラヒック用に割当て、その他のリソースをOFDMA用に割り当てている。MS−ID(MS1、MS2、・・・・)が記入されたリソースは、端末に割当て済みのリソースを意味し、記号「−」が記入されたリスースは、現在空き状態にあることを意味している。
図9は、リソース割当て要求管理テーブル142の1例を示す。
リソース割当て要求管理テーブル142は、要求元端末のMAC識別子(MS−MAC ID)1421をもつ複数のテーブルエントリからなる。各テーブルエントリは、例えば、要求元端末における送信待ちデータの量を示す送信バッファレベル(要求周波数ブロック数)1422と、要求元端末が必要としているQoSクラス1423および遅延限度1424と、要求元端末の送信電力レベル(PAH)1425と、割当てリソース種別1426と、その他の情報1427とを示している。その他の情報としては、例えば、要求元端末における平均データレートが含まれる。
基地局10は、端末から最初の上りリソースの割当て要求メッセージを受信した時、要求元端末のMS−MAC IDをもつ新たなテーブルエントリを生成し、これをリソース割当て要求管理テーブル142に追加する。パラメータ1422〜1424には、リソース割当て要求メッセージの受信時に、受信メッセージから抽出した値が記録され、送信電力(PAH)1425には、MS管理テーブル140から読み出した値が記録される。
割当てリソース種別1426には、リソースの割当て処理時に、各端末に割り当てられたリソースの種別(OFDMAまたはCDMA)が記憶される。各端末30は、送信データが発生した時、基地局10にOFDMAリソースの割当てを要求し、基地局から割当てられたリソース(指定タイムスロットの指定周波数ブロック)を使用して、データ送信を実行する。基本周期T内でデータ送信を完了できない場合、各端末30は、複数周期にわたって同一の割当てリソースでデータ送信を繰り返す。
以下の実施例では、基地局のOFDM制御部100は、端末との接続が解放された時、リソース割当て要求管理テーブル142から、解放された端末と対応するテーブルエントリを消去する。各端末は、割当てリソースを使用して上りデータの送信を完了すると、次の送信データの発生を待ち、新たな送信データが発生する度に、基地局10にリソース割当て要求を送信する。
OFDM制御部100は、リソース割当て要求管理テーブル142に既に端末識別子(MS−MAC ID)が登録済みの端末から、新たなリソース割当て要求を受信すると、要求元端末と対応するテーブルエントリにおいて、割当てリソース種別1426をクリアし、受信したリソース割当て要求が示すパラメータ値に従って、送信バッファレベル1422、QoSクラス1423、遅延限度1424の値を更新し、PAH1425を書き換える。OFDM制御部100は、割当てリソース種別1426がクリア状態にあるテーブルエントリを対象として、基本周期T毎にリソース割当てスケジューリングを繰り返す。
次に、基地局10が実行するリソース割当て方法の実施例について説明する。
第1実施例では、OFDMA用のリソース量が不足した場合、基地局10(OFDM制御部100)が、CDMAでは上りデータを送信できないOFDMA端末、あるいは、OFDMA/CDMA端末のうちで送信電力が大きい端末に対して、OFDMAリソースを優先的に割り当てる。また、基地局は、リソース割当て要求管理テーブル142から判明するOFDMAリソースの使用率に応じて、CDMAリソースを増減し、OFDMAリソースとCDMAリソースの割合を最適化する。
各端末は、OFDMAリソースの割当てに成功した場合は、割当てられたOFDMAリソースを使用して上りデータを送信する。OFDMAリソースの割当てに失敗した場合、OFDMA端末は、OFDMAリソース割当てに成功するまで、リソース割当て要求の送信を繰り返す。一方、OFDMA/CDMA端末は、送信データがCDMAで送信しても構わなければ、CDMAでデータ送信し、送信データがCDMA送信には不適当であれば、OFDMAリソースの割当てに成功するまで、リソース割当て要求の送信を繰り返す。
図10は、端末装置30と基地局10との間で実行される通信シーケンスの1例を示している。
端末30は、データ通信を始める前に、基地局10との間で通信モードの切替えに関するネゴシエーションを行う(SQ01)。基地局30は、下り制御チャネルで、端末30に、上りトラヒック用として使用できるCDMAリソースを通知し、端末30は、CDMAでの上りデータ送信の可否(CDMAトラヒック能力)を基地局10に登録する。
ネゴシエーションSQ01は、例えば、端末30が呼接続要求を発行した時、あるいは、端末30が隣接セルから基地局10にハンドオフされた時に実行される。但し、ネゴシエーションSQ01は、端末30が、OFDMAとCDMAの何れでも送信可能なデータ種類の通信を開始する際に実行するようにしてもよい。
基地局10は、上記ネゴシエーションSQ01の過程で、端末30のMS−MAC ID、MS−ID、CDMAトラヒック能力、拡散符号などの情報を取得し、MS管理テーブル140に記憶する。
ネゴシエーションSQ01が終了すると、端末30は、現在の上り送信電力の状態(PAH)を基地局10に定期的に通知する(SQ02)。基地局10は、各端末30から通知されたPAHをMS管理テーブル140に記憶する(SQ03)と共に、各端末に対して、上りデータ送信に利用可能なCDMAリソース(キャリア周波数とタイムスロット)を定期的に報知する(SQ04)。
端末30は、送信データが発生すると、上り方向のOFDMAリソースの割当て要求メッセージを基地局10に送信する(SQ05)。上記リソース割当て要求メッセージには、端末30における送信データ量を示す送信バッファレベル(または要求周波数ブロック数)、端末が所望するQoSクラス、遅延限度などのパラメータ情報が含まれている。
基地局10は、OFDMAリソースの割当て要求メッセージを受信すると、リソース割当て要求管理テーブル142に、上記OFDMAリソースの割当て要求メッセージが示すMS−MAC IDをもつ新たなテーブルエントリを追加し(SQ06)、基本周期T毎に、上りリソースの割当て処理(SQ07)を実行し、リソースの割当て結果を要求元端末30に通知する(SQ08)。要求元端末のMS−MAC IDと対応するテーブルエントリが既に存在した場合、基地局10は、前述したように、テーブルエントリの内容を更新した後、上りリソースの割当て処理(SQ07)を実行する。
上りリソースの割当て処理(SQ07)では、割当てリソース種別1426がクリア状態の端末を対象として、リソースの割当てが実行される。図11で詳述するように、上りリソースの割当て処理では、OFDMAリソースの使用率と、要求元端末30のCDMAトラヒック能力および送信電力の状態によって、要求元端末へのOFDMAリソースの割当て可否が判断される。
端末30は、リソース割当て通知を受信すると、図12で詳述する使用リソースの判定処理(SQ09)を実行し、OFDMAリソースの割当てがあった場合は、割当てOFDMリソースを使用して上りデータを送信する(SQ10)。OFDMAリソースの割当てが無かった場合、端末30は、CDMAによるデータ送信の可否を判定して、CDMAデータ送信、またはOFDMAリソース割当ての再要求を行う。
基地局10は、端末30にOFDMAリソースを割当てた場合、リソース割当て通知で指定したタイムスロットおよび周波数ブロックで送信データを受信し、データの受信結果を示す再送制御情報を端末30に送信する(SQ11)。もし、端末30にOFDMAリソースを割当てることができなかった場合、基地局は、端末30がCDMAでデータ送信するか否か、またどのタイムスロットでデータ送信するかを正確には判断できない。そこで、基地局10は、リソース管理テーブル141が示す上りCDMAトラヒック用の周波数ブロックとタイムスロットで、MS管理テーブル140が示す複数の端末からの上りCDMA送信データの受信を待ち受け、データの受信結果を示す再送制御情報を端末30に送信する(SQ11)。
基地局10は、上述した上りリソースの割当て処理(SQ07)と並行して、リソース管理テーブルに基づいて、CDMAリソースの最適化処理(SQ12)を定期的に実行する。CDMAリソースの最適化処理については、図13を参照して後で詳述する。
図11は、本実施例で、基地局10のOFDM制御部100が、基本周期T毎に実行する上りリソースの割当て処理ルーチン500のフローチャートを示す。
上りリソースの割当て処理ルーチン500において、OFDM制御部100は、リソースの割当て要求管理テーブル142から、割当てリソース種別1426がクリアされた状態にあるテーブルエントリを検索し、MS−MAC IDをリソース割当て対象端末として選択する(ステップ501)。OFDM制御部100は、パラメータNにリソース割当て対象端末の個数、カウントパラメータiに初期値「0」を設定し(502)、リソース割当て対象端末のテーブルエントリが示す要求周波数ブロック数(送信バッファレベル)1422から、割当て要求リソースの総量Rを算出する(503)。
OFDM制御部100は、次に、リソース管理テーブル141を参照して、上りトラヒック用のCDMAリソースの状態をチェックし(504)、上りトラヒック用として割当てられたCDMAリソースが無ければ、リソース割当て対象となっている全ての端末をOFDMAリソースの割当て候補に選択して(512)、OFDMAリソースの割当て処理(520)を実行する。
上りトラヒック用のCDMAリソースが存在した場合、OFDM制御部100は、リソース管理テーブル141を参照して、空き状態にあるOFDMAリソースが、割当て要求リソースの総量Rを満足できるか否かを判定する(505)。空きOFDMAリソースが、割当て要求リソースの総量Rを満足できる場合、OFDM制御部100は、リソース割当て対象となっている全ての端末をOFDMAリソースの割当て候補に選択して(512)、OFDMAリソースの割当て処理(520)を実行する。
空きOFDMAリソースが、割当て要求リソースの総量Rを満足できない場合、OFDM制御部100は、パラメータiの値をインクリメントし(506)、リソース割当て対象となっている第i端末のMS−MAC IDをキーとして、MS管理テーブル140からCDMAトラヒック能力1403を検索し、第i端末がCDMAで上りデータ送信できるか否かを判定する(507)。
第i端末がCDMAでは上りデータを送信できない場合、OFDM制御部100は、第i端末をOFDMAリソースの割当て候補に選択して(509)、パラメータiとNを比較する(511)。第i端末がCDMAで上りデータを送信できる場合、OFDM制御部100は、第i端末の送信電力(PAH)1105を閾値THpと比較し(508)、送信電力<THp(PAH≧THp)の場合は、第i端末をCDMAリソースの割当て候補に選択し(510)、そうでなければ、第i端末をOFDMAリソースの割当て候補に選択して(509)、パラメータiとNを比較する(511)。OFDM制御部100は、パラメータがi<Nの間は、ステップ506以降の動作を繰り返し、i=Nとなった時、OFDMAリソースの割当て処理(520)を実行する。
OFDMAリソースの割当て処理(520)では、例えば、OFDMAリソースの割当て候補として選択された各端末の要求周波数ブロック数と、全候補端末の平均的な要求周波数ブロック数(平均送信レート)との比率Rを算出し、比率Rの値が大きい候補端末から順にOFDMAリソース割当てをスケジューリングする。OFDMAリソースの割当て候補端末には、要求周波数ブロック数に応じて、リソース管理テーブル141上で空き状態となっているOFDMAリソースを割り当て、リソース割当て通知メッセージで、使用すべきOFDMAリソースを通知し、リソース割当て要求管理テーブル142の割当てリソース種別1426にOFDMA表示を記憶する。CDMAリソースの割当て候補となった端末には、OFDMAリソースの割当てがなかったことを示すリソース割当て通知メッセージを送信し、リソース割当て要求管理テーブル142の割当てリソース種別1426にCDMA表示を記憶する。
図12は、基地局10からリソース割当て通知メッセージを受信した時、各端末30(OFDM制御部300)が実行する使用リソース判定処理ルーチン600のフローチャートを示す。
使用リソース判定処理ルーチン600では、OFDM制御部300は、受信メッセージから、OFDMAリソースが割り当てられたか否かを判定し(601)、OFDMAリソースが割り当てられた場合は、指定されたOFDMAリソースで上りデータを送信する。OFDMAリソースの割当てに失敗した場合、OFDM制御部300は、自端末が上りデータをCDMA送信可能なOFDMA/CDMA端末か否かを判定し(602)、OFDMA/CDMA端末でなければ、基地局に対してリソース割当て要求を再送信する(613)。
自端末がOFDMA/CDMA端末の場合、OFDM制御部300は、送信待ちデータがCDMAで送信可能か否かを判定し(603)、CDMAで送信可能なデータであれば、CDMAリソース通知で既に通知済みとなっているCDMAリソースを使用して、上りデータを送信する(612)。送信待ちデータがCDMA送信に不適当であれば、OFDM制御部300は、基地局に対してリソース割当て要求を再送信する(613)。
尚、OFDMA/CDMA端末は、リソース割当て要求を再送しても、OFDMAリソースの割当てがなかった場合、判定ステップ603で、OFDMAによるデータ送信からCDMAによるデータ送信に強制的に切替えるようにしてもよい。また、OFDMAリソースの割当て要求の再送回数や、送信キューにおけるデータ待ち時間が所定の閾値を超えたとき、送信待ちデータをCDMAで送信するか、上りOFDMリソース要求の再送を中止するかの判断を行うようにしてもよい。
図13は、基地局のOFDM制御部100が定期的に実行するCDMAリソース最適化処理ルーチン530のフローチャートを示す。
CDMAリソース最適化処理ルーチン530において、OFDM制御部100は、リソース管理テーブル141で、上りOFDMAリソースの使用率Uを計算する(531)。使用率Uは、リソース管理テーブル141が示す空き状態のOFDMAリソース(周波数ブロック数)と既に割当て済みのOFDMAリソース(周波数ブロック数)から計算される。
OFDM制御部100は、次に、現在のOFDMAリソース使用率Uを第1閾値TH1と比較し(532)、使用率UがTH1以下の場合、CDMAリソースの増加の可否を判定する(533)。例えば、リソース管理テーブル141におけるOFDMAリソースとCDMAリソースの割合を閾値と比較し、CDMAリソースの占有率が閾値よりも小さければ、CDMAリソースの増加が可能と判断する。
OFDM制御部100は、CDMAリソースの増加ができなければ、このルーチンを終了し、CDMAリソースの増加が可能であれば、リソース管理テーブル141において、現在空き状態にある所定定量(または一定割合)のOFDMA用リソース(周波数ブロック)をCDMAトラフィック用に変更して(534)、このルーチンを終了する。
OFDMAリソース使用率Uが第1閾値TH1を超えている場合、OFDM制御部100は、使用率Uを第2閾値TH2(但し、TH2>TH1)と比較し(535)、使用率UがTH2以下であれば、このルーチンを終了する。U>TH2の場合、OFDM制御部100は、CDMAリソースの削減可否を判定し(526)、削減が可能であれば、リソース管理テーブル141において、CDMAトラフィック用の所定量のリソース(周波数ブロック)をOFDMA用に変更して(537)、このルーチンを終了する。
CDMAリソースの削減可否は、例えば、リソース割当て管理テーブル142で割当てリソース種別1426がCDMAとなっている端末数Mをカウントし、リソース管理テーブル141でCDMAトラヒック用となっているリソース量(ブロック数)とCDMA割当て端末数Mとの比率を所定閾値と比較することによって判断できる。
上記CDMAリソース最適化処理ルーチン530を定期的に実行することによって、OFDMAリソース使用率Uが閾値TH1とTH2の間にある間は、OFDMAリソースとCDMAリソースの現在の配分を維持し、OFDMAリソースの使用率がTH2を超えたとき、CDMAリソースを削減(OFDMリソースを増加)し、OFDMAリソースの使用率がTH1より低下したとき、CDMAリソースを増加(OFDMAリソースを削減)して、CDMAリソースとOFDMAリソースを最適化できる。
第1実施例によれば、上りOFDMAリソースが不足したとき、上りデータをCDMAでも送信可能なOFDMA/CDMA端末のうち、電波伝搬環境が良い端末はOFDMAリソースの割当て対象から除外し、CDMAでデータ送信させることによって、基地局が、複数の端末にOFDMAリソースを効果的に割当てることが可能となる。また、OFDMAリソースの利用率に応じて、CDMAリソースとOFDMAリソースの比率を変更することにより、基地局が、端末からのリソース需要に動的に対応することが可能となる。
次に、本発明の第2実施例について説明する。
第1実施例では、OFDMAリソースが不足したとき、基地局10が、上りデータをCDMAで上りデータを送信できない一般的なOFDMA端末と、上りデータをCDMA送信可能なOFDMA/CDMA端末のうち、送信電力が所定閾値以上の端末とをリソース対象として、OFDMAリソースの割当て処理を実行した。
第2実施例は、OFDMAリソースが不足した場合、OFDM端末とOFDMA/CDMA端末の全てをリソースの割当て対象とし、OFDMA/CDMA端末については、スケジューリング優先度を送信電力に応じて重み付けした上で、優先度順にOFDMAリソースの割当て処理を実行することを特徴とする。例えば、上りデータをCDMAで送信できない一般的なOFDMA端末に対しては、重み係数「1」を適用し、OFDMA/CDMA端末に対しては、送信電力に応じて変化する重み係数を適用して、各端末のスケジューリング優先度を修正する。
OFDMA/CDMA端末のうち、電波伝搬環境が不良で、送信電力が大きい端末のスケジューリング優先度が上がり、電波伝搬環境が良好で、送信電力が少ない端末のスケジューリング優先度が下がるように優先度の重み付け処理をすることによって、OFDMAリソースが不足した時、OFDMA端末以外に、電波伝搬環境が悪いOFDMA/CDMA端末にもOFDMAリソースを割り当てることができる。
図14は、基地局のOFDM制御部100が実行する第2実施例の上りリソース割当て処理ルーチン500のフローチャートを示す。ステップ501〜507、511の処理内容は、図11で説明した第1実施例と同一である。
第2実施例において、空きOFDMAリソースが、割当て要求リソースの総量Rを満足できた場合は、OFDM制御部100は、全ての端末に基準重み係数を付与して(531)、OFDMAリソースの割当て(521)を実行し、空きOFDMAリソースが不足した場合は、リソース要求元となった第i端末がCDMAでデータ送信できるか否かを判定する(507)。
第i端末がCDMAでデータ送信可能なOFDMA/CDMA端末の場合、OFDM制御部100は、第i端末に送信電力に応じた重み係数を付与して(532)、ステップ511を実行し、第i端末がCDMAでデータ送信できない一般的なOFDMA端末の場合、第i端末に基準重み係数を付与して(533)、ステップ511を実行する。
OFDMA/CDMA端末のリソース割当てのスケジューリング優先度に、基準値「1」より小さい重み係数を乗じると、OFDMA端末よりも優先度を下げ、「1」より小さい重み係数を乗じると、優先度を上げることができる。端末の送信電力は、その値が大きいほど電波伝搬環境が悪いことを意味しているため、例えば、ステップ532において、送信電力が或る閾値以上のOFDMA/CDMA端末には、「1」より大きい重み係数を付与し、送信電力が上記閾値よりも小さいOFDMA/CDMA端末に対しては、送信電力に比例した「1」以下の重み係数を付与することによって、OFDMAリソースの割当て(521)において、OFDMA/CDMA端末については、重み付けされた優先度で割当てスケジューリングを実行することが可能となる。
第1実施例のOFDMAリソースの割当て(520)では、スケジューリング優先度を示すパラメータとして、要求周波数ブロック数と平均的な要求周波数ブロック数との比率Rが採用され、OFDM制御部100が、比率Rの大きい端末から順に、OFDMAリソース割当てを実行していたが、第2実施例のOFDMAリソースの割当て(521)では、OFDM制御部100は、各端末のスケジューリング優先度(比率R)の値をステップ531、532または533で付与された重み係数に従って重み付けした後、優先度順にOFDMAリソース割当てを実行することになる。
上りリソースの割当て要求を送信したOFDMA/CDMA端末30は、第1実施例と同様、基地局10からOFDMAリソースの割当てを受けた場合は、上りデータをOFDMAで送信し、OFDMAリソースの割当てが無かった場合、上りデータをCDMAで送信するか、リソースの当て要求を再送するかを判断する。
本実施例によれば、OFDMAリソースの利用率を最大化して、CDMAでデータ送信できないOFDMA端末と、電波伝搬環境が悪いOFDMA/CDMA端末を優先させたOFDMAリソースの割当てが可能となる。
第2実施例におけるスケジューリング優先度の重み付けには、上述した送信電力と他のパラメータとの組合せによって決まる重み係数を適用してもよい。
他のパラメータとしては、例えば、各端末の平均送信データレートを適用できる。この場合、上りリソース割当て処理ルーチン500のステップ532において、第i端末の送信電力に応じて第1の重み係数W1を決定した後、第i端末の平均送信データレートに応じて第2の重み係数W2を決定し、第i端末に対して、W1とW2との乗算によって得られた重み係数Wを付与すればよい。
第1の重み係数W1の決定に必要な平均送信データレートの値は、リソース割当て要求管理テーブル142に、その他の情報1427として記憶しておく。平均送信データレートの値は、各端末が、リソース割当て要求で基地局10に通知してもよいが、基地局10が、リソース割当て要求の受信の都度、例えば、各端末の要求周波数ブロック数(送信バッファレベル)の累積値と要求数とから計算するようにしてもよい。
OFDMA/CDMA端末が、大量のデータをCDMAで送信すると、CDMAでデータ送信する他の端末への影響(干渉)が大きくなるため、平均送信データレートが所定閾値を超えた場合は、第2の重み係数の値を「1」より大きくして、第i端末のOFDMAリソース割当てのスケジューリング優先度が、送信電力が同一の他の端末よりも高くなるようにしておく。本実施例によれば、平均送信データレートが同一の場合、第1の重み係数W1によって、送信電力の高い端末の方に高優先度が与えられるため、CDMA領域における干渉を少なくし、且つ、電波伝搬環境の悪い端末を優先させたOFDMAリソースの割当てが可能となる。
第2の重み係数W2を決めるパラメータとして、例えば、QoSクラス1123の値を使用してもよい。この場合、QoSクラスが高いものほど、第2の重み係数W2の値を高くし、閾値クラスを超えたQoSクラスでW2の値が「1」を超えるようにしておく。本実施例によれば、QoSと電波の伝搬環境を考慮に入れたOFDMAリソースの割当てが可能となる。
本発明によれば、OFDMAとCDMAの双方をサポートする無線通信システムにおいて、無線区間における通信品質と、基地局に収容できる端末数とのトレードオフを最適化したリソース割当てが可能となる。
本発明が適用される移動無線通信システムの構成図。 図(A)は、OFDMA通信システムにおける多重接続を概念的に示し、図(B)は、OFDMAの周波数リソースと時間リソースとの関係を示す。 図(A)は、OFDMAとCDMAの双方をサポートする移動無線システムを概略的に示し、図(B)は、周波数リソース(縦軸)と時間リソース(横軸)との関係を示す。 本発明が適用される端末装置30の1実施例を示すブロック構成図。 端末装置30のOFDM制御部300、OFDM送信回路320、OFDM受信回路330の詳細を示す図。 本発明が適用される基地局10のOFDM制御部100、OFDM送信回路120、OFDM受信回路130の1実施例を示す図。 基地局10が備える端末(MS)管理テーブル140の1例を示す図。 基地局10が備えるリソース管理テーブル141の1例を示す図。 基地局10が備えるリソース割当て要求管理テーブル142の1例を示す図。 端末装置30と基地局10との間で実行される通信シーケンスの1例を示す図。 基地局10(OFDM制御部100)が実行する上りリソースの割当て処理ルーチン500の第1実施例を示すフローチャート。 端末30(OFDM制御部300)が実行する使用リソース判定処理ルーチン600のフローチャート。 基地局10(OFDM制御部100)が定期的に実行するCDMAリソース最適化処理ルーチン530のフローチャート。 基地局10(OFDM制御部100)が実行する上りリソース割当て処理ルーチン500の第2実施例を示すフローチャート。
符号の説明
10:基地局、20:基地局制御装置、30:無線端末装置、31:プロトコル処理部、110、310:無線送受信回路、100、300:OFDM制御部、120、320:OFDM送信回路、121、321:符号器、122、322:変調器、123、323:サブキャリアマッピング部、124、324:IDFT部、125、325:制御シンボル付加部、326:CDM多重化部、130、330:OFDM受信回路、
131、331:DFT部、132、332:サブキャリアデマッピング部、
133、333:復調器、134、334:復号器、135:CDMA受信部、
140:端末(MS)管理テーブル、141:リソース管理テーブル、142:リソース割当て要求管理テーブル、326:CDMA多重化部。

Claims (21)

  1. 直交周波数分割多重アクセス(OFDMA)通信機能と符号分割多重アクセス(CDMA)通信機能を備えた基地局と、上記基地局と無線で交信する複数の端末装置とからなり、上記端末装置として、上記基地局に向かう上りデータをOFDMAで送信し、制御信号をCDMAで送信する第1タイプの端末装置と、上りデータをOFDMAとCDMAの何れでも送信でき、制御信号をCDMAで送信する第2タイプの端末装置とが共存する無線通信システムにおいて、
    上記基地局が、上り無線通信リソースをOFDMAリソースとCDMAリソースに分けて管理し、各端末装置からのリソース割当て要求に応じてリソース割当てを実行するOFDM制御部を有し、
    上記OFDM制御部が、OFDMAリソースの使用率に応じて、上記上り無線通信リソースを構成するOFDMAリソースとCDMAリソースとの比率を動的に変更するリソース最適化手段を備え、前記リソース割当て要求を発行した端末装置に対して、基準周期毎にリソースの割当てを実行し、要求リソースの総量に対して空きOFDMAリソースが不足したとき、前記第1タイプの端末装置へのOFDMAリソースの割当てを優先させ、前記第2タイプの端末装置へのOFDMAリソースの割当てを抑制し、前記OFDMAリソースの割当てに失敗したとき、前記上りデータをCDMAで送信するか、前記基地局にリソース割当て要求を再送するかを判定し、判定結果に対応した動作を実行する
    ことを特徴とする無線通信システム。
  2. 請求項1に記載の無線通信システムにおいて、
    前記OFDM制御部が、前記上り無線通信リソースを複数の時間・周波数領域で定義して、前記OFDMAリソースとなる時間・周波数領域と、前記CDMAリソースとなる時間・周波数領域とに分けて記憶するリソース管理テーブルを有し、該リソース管理テーブルによって、OFDMAリソースの使用状態を管理し、前記OFDMAリソースとCDMAリソースとの比率を変更することを特徴とする無線通信システム。
  3. 請求項2に記載の無線通信システムにおいて、
    前記OFDM制御部が、前記上り無線通信リソースを基準周期内の複数のタイムスロットと、それぞれが複数のキャリアを含む複数の周波数ブロックに分割し、前記リソース管理テーブル上で、前記各時間・周波数領域を上記タイムスロットと周波数ブロックで定義することを特徴とする無線通信システム。
  4. 請求項1に記載の無線通信システムにおいて、
    前記OFDM制御部のリソース最適化手段が、前記OFDMAリソースの使用率が第1閾値以下となった場合に、前記CDMAリソースを増加して前記OFDMAリソースを減少させ、前記OFDMAリソースの使用率が、上記第1閾値よりも大きい第2閾値を超えた場合に、前記CDMAリソースを減少して前記OFDMAリソースを増加させることを特徴とする無線通信システム。
  5. 請求項1に記載の無線通信システムにおいて、
    前記OFDM制御部が、前記要求リソースの総量に対して空きOFDMAリソースが不足したとき、前記第1タイプの端末装置と、前記第2タイプの端末装置のうちで、送信電力が所定閾値以上となっている端末装置とを対象として、OFDMAリソースの割当てスケジューリングを実行することを特徴とする無線通信システム。
  6. 請求項に記載の無線通信システムにおいて、
    前記OFDM制御部が、前記要求リソースの総量に対して空きOFDMAリソースが不足したとき、前記第1タイプの端末装置には基準重み係数を付与し、前記第2タイプの端末装置には送信電力に応じた重み係数を付与し、上記重み係数で重み付けされた優先度に従って、OFDMAリソースの割当てスケジューリングを実行することを特徴とする無線通信システム。
  7. 請求項に記載の無線通信システムにおいて、
    前記OFDM制御部が、前記要求リソースの総量に対して空きOFDMAリソースが不足したとき、前記第1タイプの端末装置には基準重み係数を付与し、前記第2タイプの端末装置には、送信電力と平均送信データレートとに応じた重み係数を付与し、上記重み係数で重み付けされた優先度に従って、OFDMAリソースの割当てスケジューリングを実行することを特徴とする無線通信システム。
  8. 請求項に記載の無線通信システムにおいて、
    前記OFDM制御部が、前記要求リソースの総量に対して空きOFDMAリソースが不足したとき、前記第1タイプの端末装置には基準重み係数を付与し、前記第2タイプの端末装置には、送信電力と要求QoSとに応じた重み係数を付与し、上記重み係数で重み付けされた優先度に従って、OFDMAリソースの割当てスケジューリングを実行することを特徴とする無線通信システム。
  9. 上りデータを直交周波数分割多重アクセス(OFDMA)で送信し、制御信号を符号分割多重アクセス(CDMA)で送信する第1タイプの端末装置と、上りデータをOFDMAとCDMAの何れでも送信でき、制御信号をCDMAで送信する第2タイプの端末装置とを含む複数の端末装置と交信する移動無線通信システム用の基地局であって、
    上り無線通信リソースをOFDMAリソースとCDMAリソースに分けて管理し、各端末装置からのリソース割当て要求に応じてリソース割当てを実行するOFDM制御部を有し、
    上記OFDM制御部が、OFDMAリソースの使用率に応じて、上記上り無線通信リソースを構成するOFDMAリソースとCDMAリソースとの比率を動的に変更するリソース最適化手段を備え、前記リソース割当て要求を発行した端末装置に対して、基準周期毎にリソースの割当てを実行し、要求リソースの総量に対して空きOFDMAリソースが不足したとき、前記第1タイプの端末装置へのOFDMAリソースの割当てを優先させ、前記第2タイプの端末装置へのOFDMAリソースの割当てを抑制し、前記OFDMAリソースの割当てに失敗したとき、前記上りデータをCDMAで送信するか、前記基地局にリソース割当て要求を再送するかを判定し、判定結果に対応した動作を実行する
    ことを特徴とする基地局
  10. 請求項9に記載の基地局において、
    前記OFDM制御部が、前記上り無線通信リソースを複数の時間・周波数領域で定義して、前記OFDMAリソースとなる時間・周波数領域と、前記CDMAリソースとなる時間・周波数領域とに分けて記憶するリソース管理テーブルを有し、該リソース管理テーブルによって、OFDMAリソースの使用状態を管理し、前記OFDMAリソースとCDMAリソースとの比率を変更することを特徴とする基地局。
  11. 請求項10に記載の基地局において、
    前記OFDM制御部のリソース最適化手段が、前記OFDMAリソースの使用率が第1閾値以下となった場合に、前記CDMAリソースを増加して前記OFDMAリソースを減少させ、前記OFDMAリソースの使用率が、上記第1閾値よりも大きい第2閾値を超えた場合に、前記CDMAリソースを減少して前記OFDMAリソースを増加させることを特徴とする基地局。
  12. 請求項に記載の基地局において、
    前記OFDM制御部が、前記要求リソースの総量に対して空きOFDMAリソースが不足したとき、前記第1タイプの端末装置と、前記第2タイプの端末装置のうちで、送信電力が所定閾値以上となっている端末装置とを対象として、OFDMAリソースの割当てスケジューリングを実行することを特徴とする基地局。
  13. 請求項に記載の基地局において、
    前記OFDM制御部が、前記要求リソースの総量に対して空きOFDMAリソースが不足したとき、前記第1タイプの端末装置には基準重み係数を付与し、前記第2タイプの端末装置には、送信電力に応じた重み係数を付与し、上記重み係数で重み付けされた優先度に従って、OFDMAリソースの割当てスケジューリングを実行することを特徴とする基地局。
  14. 請求項に記載の基地局において、
    前記OFDM制御部が、前記要求リソースの総量に対して空きOFDMAリソースが不足したとき、前記第1タイプの端末装置には基準重み係数を付与し、前記第2タイプの端末装置には、送信電力と平均送信データレートとに応じた重み係数を付与し、上記重み係数で重み付けされた優先度に従って、OFDMAリソースの割当てスケジューリングを実行することを特徴とする基地局。
  15. 請求項に記載の基地局において、
    前記OFDM制御部が、前記要求リソースの総量に対して空きOFDMAリソースが不足したとき、前記第1タイプの端末装置には基準重み係数を付与し、前記第2タイプの端末装置には、送信電力と要求QoSとに応じた重み係数を付与し、上記重み係数で重み付けされた優先度に従って、OFDMAリソースの割当てスケジューリングを実行することを特徴とする基地局。
  16. 直交周波数分割多重アクセス(OFDMA)通信機能と符号分割多重アクセス(CDMA)通信機能を備えた基地局と、上記基地局と無線で交信する複数の端末装置とからなり、上記端末装置として、上記基地局に向かう上りデータをOFDMAで送信し、制御信号をCDMAで送信する第1タイプの端末装置と、上りデータをOFDMAとCDMAの何れでも送信でき、制御信号をCDMAで送信する第2タイプの端末装置とが共存する無線通信システムにおける無線リソースの割当て方法において、
    上記基地局が、上り無線リソースの使用状態をOFDMAリソースとCDMAリソースに分けて管理するステップと、
    上記基地局から各端末装置に、上りデータの送信用となるCDMAリソースを報知するステップと、
    上記何れかの端末装置から、上記基地局にリソース割当て要求を送信するステップと、
    記基地局が、基準周期毎に要求リソースの総量を算出し、空き状態のOFDMAリソースが不足したとき、上記第1タイプの端末装置へのOFDMAリソースの割当てを優先させ、上記第2タイプの端末装置へのOFDMAリソースの割当てを抑制して、リソースの割当てスケジューリングを実行し、リソース割当て要求の発行元となった端末装置に対して、リソースの割当て結果を示す通知メッセージを送信するステップと、
    OFDMAリソースの割当てに成功した端末装置が、上記通知メッセージで指定されたOFDMAリソースを使用して、上記基地局に上りデータを送信するステップと、
    OFDMAリソースの割当てに失敗した端末装置が上記第2タイプの場合、送信データをCDMAで送信するか、上記基地局にリソース割当て要求を再送するかを判定し、判定結果に対応した動作を実行するステップとからなることを特徴とする無線リソースの割当て方法
  17. 請求項16に記載の無線リソースの割当て方法において、
    前記基地局が、前記要求リソースの総量に対して空きOFDMAリソースが不足したとき、前記第1タイプの端末装置と、前記第2タイプの端末装置のうちで、送信電力が所定閾値以上となっている端末装置とを対象として、前記OFDMAリソースの割当てスケジューリングを実行することを特徴とする無線リソースの割当て方法
  18. 請求項16に記載の無線リソースの割当て方法において、
    前記基地局が、前記要求リソースの総量に対して空きOFDMAリソースが不足したとき、前記第1タイプの端末装置には基準重み係数を付与し、前記第2タイプの端末装置には、送信電力に応じた重み係数を付与し、上記重み係数で重み付けされた優先度に従って、前記OFDMAリソースの割当てスケジューリングを実行することを特徴とする無線リソースの割当て方法。
  19. 請求項16に記載の無線リソースの割当て方法において、
    前記基地局が、前記要求リソースの総量に対して空きOFDMAリソースが不足したとき、前記第1タイプの端末装置には基準重み係数を付与し、前記第2タイプの端末装置には、送信電力と平均送信データレートとに応じた重み係数を付与し、上記重み係数で重み付けされた優先度に従って、前記OFDMAリソースの割当てスケジューリングを実行することを特徴とする無線リソースの割当て方法。
  20. 請求項16に記載の無線リソースの割当て方法において、
    前記基地局が、前記要求リソースの総量に対して空きOFDMAリソースが不足したとき、前記第1タイプの端末装置には基準重み係数を付与し、前記第2タイプの端末装置には、送信電力と要求QoSとに応じた重み係数を付与し、上記重み係数で重み付けされた優先度に従って、前記OFDMAリソースの割当てスケジューリングを実行することを特徴とする無線リソースの割当て方法。
  21. 請求項16〜請求項20の何れかに記載の無線リソースの割当て方法において、
    前記基地局が、OFDMAリソースの使用率に応じて、前記上り無線通信リソースを構成するOFDMAリソースとCDMAリソースとの比率を変更するステップを含むことを特徴とする無線リソースの割当て方法。
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