JP5000160B2 - 車両用操舵装置 - Google Patents
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Description
この操舵装置は、ステアリングシャフトと、このステアリングシャフトに連結されたハンドルと、を備える。このステアリングシャフトには、ステアリングシャフトの回転角度に応じて転舵輪の転舵角を変化させる伝達機構を介して、転舵輪が連結されている。
この転舵装置によれば、運転者がハンドルの一部を把持して回転させると、ステアリングシャフトも回転し、このステアリングシャフトの回転角度に応じて転舵輪が転舵される。
このような操舵装置では、ハンドルを回転させても、このハンドルの回転軌道は、運転者が把持する位置に係わらず同一である。すなわち、運転者は、ハンドルのどの位置を把持しても、常に同一の回転軌道上でハンドルを回転させることとなるため、運転者にとって操作し易くなっている。
このため、快適に操作できる操舵装置が望まれていた。
このため、ハンドル面内に沿った力を作用させるだけでなく、このハンドル面に対して垂直な方向に力を作用させることによっても、ハンドルを回転させることができる。
したがって、運転者は、ハンドルを頻繁に持ち替えることなく、ハンドルを軽く把持した状態から、ハンドルを押したり引いたりする動作も使って、ハンドルを回転させることができるので、より快適に操作できる。
したがって、運転者は、ハンドルの取り付け角度を、運転者が操作しやすい角度に設定することができる。
(2)の発明によれば、運転者は、ハンドルを頻繁に持ち替えることなく、ハンドルを押したり引いたりする動作も使って、ハンドルを回転させることができるので、より快適に操作できる。
(3)の発明によれば、運転者は、取り付け角度を調整することにより、ハンドル面を押す動作に対するハンドルの回転量を変化させることができる。したがって、運転者は、ハンドルの取り付け角度を、運転者が操作しやすい角度に設定することができる。
図1は、操舵装置1の外観を示す斜視図である。
図2は、操舵装置1の側面図である。
操舵装置1は、車両に連結されたステアリングシャフト10と、運転者が車両を操舵するために操作するハンドル20と、を備える。
把持部22は、運転者が把持できるように、円環状に形成されている。
センターコア部21は、略円板状のセンターコア本体211と、このセンターコア本体211の外周面から略水平方向に突出した2つの連結部212L,212Rと、を含んで構成される。これら連結部212L,212Rの先端は、把持部22を含む平面をハンドル面として、このハンドル面とセンターコア部21を含む平面とが平行になるように、把持部22の内周面に連結される。
このようにして、ハンドル20をステアリングシャフト10に連結することにより、運転者は、把持部22を把持してハンドル20を回転させて、ステアリングシャフト10を回転させることができる。
なお、上述の図1及び図2では、従来の操舵装置との比較のために、ステアリングシャフト10の回転軸がハンドル面に直交した場合における把持部の位置を、2点鎖線で図示している。
図3は、操舵装置1の上面図であり、ハンドル20の基準状態を示す図である。
図4は、操舵装置1の上面図であり、ハンドル20を基準状態から略50°回転させた状態を示す図である。
図5は、操舵装置1の上面図であり、ハンドル20を基準状態から略100°回転させた状態を示す図である。
なお、これら図3から図5では、従来の操舵装置との比較のために、ステアリングシャフト10の回転軸がハンドル面に直交した場合における把持部の位置を、2点鎖線で図示している。また、図3から図5が示す操舵装置1の上面図とは、操舵装置1を、上述の図2中上方から視た図である。
従来の操舵装置では、回転軸はハンドル面に直交しているため、ハンドルを回転させても、ハンドル面は移動せずに同じ平面内に含まれる。また、運転者が把持する部分の回転軌道は、このハンドル面内に含まれることとなる。
なお、以下では、把持部22のうち運転者が両手で把持する部分を、それぞれ、右手把持点GR及び左手把持点GLとして、これら把持点GR,GLが、3次元空間内に描く回転軌道について説明する。
また、このような把持点GR,GLの回転軌道に対して、ハンドル20のハンドル面は、図3から図5に示すように、把持点の回転軌道(従来の操舵装置のハンドル面)に対して所定の角度をもって移動することとなる。
図6は、操舵装置1の上面図であり、運転者がハンドル20を略50°回転した状態からさらに略50°回転させた状態を示す図である。
すなわち、従来の操舵装置では、上述のように、ハンドルを回転させても、ハンドル面は移動せずに同じ平面内に含まれる。このため、運転者は、ハンドル面に対して垂直にしてハンドルを把持した状態で、このハンドル面内に沿ってハンドルを回転させることとなる。
また、このようにハンドルを左に回転させると、運転者の左手は、運転者の腰部の辺りに位置することとなる。このような場合、運転者の左手が自身の腰部に近づくにつれて、小指側から指が離れることとなるため、運転者は、左手で把持部を把持することが困難になる。したがって、ハンドルの操舵操作は右手に大きく依存することになる場合がある。
まず、運転者は、把持部22の連結部212R側及び連結部212L側を、それぞれ、右手及び左手で軽く把持する。より具体的には、運転者は、自身の手首をハンドル20のハンドル面に対して略垂直にして、把持部22を両手で軽く把持する。
より具体的には、ハンドル20を50°から100°に回転させると、運転者の右手把持点GRの位置は、GR50からGR100へと変化し、この回転軌道GR50→GR100は、図6に示すように、運転者が垂直にして把持するハンドル面に対して傾くこととなる。
すなわち、運転者は、このように回転軌道GR50→GR100に対して傾いた把持部22を利用することにより、把持部22を軽く把持した状態で、指の付け根の周辺や手のひらで押すことでハンドル20を回転させることができる。したがって、ハンドル20の把持部22を把持する動作に頼る割合を減らすことができる。
操舵装置1においても、ハンドル20を運転者から視て左に回転させると、左手は運転者の腰部の辺りに位置することとなる。しかしながら、操舵装置1では、このような場合であっても、運転者は、指を把持部22に係止させて、この把持部22を運転者の手前側に引き寄せることによって、左手でも操舵操作を継続することが可能になる。したがって、どちらか片方の手に依存した操舵操作にはならない。
ハンドル20の把持部22を含む平面をハンドル面として、このハンドル面とステアリングシャフト10の回転軸との成す角度は、直角以外の角度である。このような操舵装置1では、ハンドル20を回転させると、ハンドル20の回転軌道は運転者が把持する位置に応じて異なることとなる。すなわち、ハンドル20のうち、運転者が把持する位置の回転軌道は、このハンドル20のハンドル面に含まれなくなる。
より具体的には、このような操舵装置1では、ハンドル20を回転させると、このハンドル20のハンドル面は、運転者が把持する位置の回転軌道に対して0°でない角度をもって移動することとなる。
このため、ハンドル面内に沿った力を作用させるだけでなく、このハンドル面に対して垂直な方向に力を作用させることによっても、ハンドル20を回転させることができる。
これにより、運転者は、例えば、ハンドル20の把持部22を軽く把持した状態で、運転者の前方へ押すように操作してハンドル20を回転させることができる。したがって、運転者は、把持部22を握力のみで把持して操作する必要がないので、快適に操作できる。
したがって、運転者は、ハンドル20の把持部22を頻繁に持ち替えることなく、把持部22を軽く把持した状態から、を押したり引いたりする動作も使って、ハンドル20を回転させることができるので、より快適に操作できる。
図7は、実施例2の操舵装置1Aの側面図である。
実施例2の操舵装置1Aは、ハンドル20Aのセンターコア部21Aの構成が、実施例1の操舵装置1と異なる。より具体的には、センターコア部21Aは、ハンドル20Aのハンドル面とステアリングシャフト10の回転軸との成す角度を調整可能な角度調整機構としてのチルト機構213をさらに備える点が、実施例1と異なる。
センターコアカバー214は、半球状のカバーであり、その先端には、チルト機構213に連結されたステアリングシャフト10が挿通される挿通孔が形成されている。このセンターコアカバー214は、ステアリングシャフト10を挿通孔に挿通させた状態で、センターコア本体211に取り付けられており、これにより、取り付け角度θが調整できるようにチルト機構213を覆う。
したがって、運転者は、ハンドル20の取り付け角度を、運転者が操作しやすい角度に設定することができる。
図8は、操舵装置1Bのハンドル20Bの正面図である。
実施例3の操舵装置1Bは、ハンドル20Bの把持部22Bの構成が、実施例1と異なる。
図9は、実施例3の変形例の、操舵装置1Cのハンドル20Cの正面図である。
このハンドル20Cの把持部22Cは、円弧状の左把持部221CL及び右把持部221CRで構成される。これら左把持部221CL及び右把持部221CRは、センターコア本体211の平面内で、連結部212L,212Rに略垂直に連結されている。
例えば、取り付け角度θを、90°より小さく0°より大きい範囲内にすることにより、ハンドルを押し引きする動作を逆にすることができる。したがって、運転者は、より快適に操舵できる場合がある。
10 ステアリングシャフト
20 ハンドル
213 チルト機構(角度調整機構)
22 把持部
Claims (3)
- 運転者が車両を操舵するための操舵装置であって、
ステアリングシャフトと、
当該ステアリングシャフトを回転させる円環状のハンドルと、
当該円環状のハンドルを含む平面と前記ステアリングシャフトの回転軸との成す角度を調整可能な角度調整機構と、を備え、
前記ハンドルを含む平面と前記回転軸との成す角度を直角以外の角度にすると、当該ハンドルを回転したときの前記ハンドルの把持部の回転軌跡は、基準状態のハンドルを含む平面に対して傾くことを特徴とする操舵装置。 - 前記ハンドルは、最大左操舵角と最大右操舵角との成す角度が360°以内であることを特徴とする請求項1に記載の操舵装置。
- 前記ステアリングシャフト及び前記ハンドルは、前記ハンドルを含む平面が運転者に対向するように設けられることを特徴とする請求項1から3の何れかに記載の操舵装置。
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