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JP5093015B2 - 電磁継電器 - Google Patents

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JP5093015B2
JP5093015B2 JP2008236806A JP2008236806A JP5093015B2 JP 5093015 B2 JP5093015 B2 JP 5093015B2 JP 2008236806 A JP2008236806 A JP 2008236806A JP 2008236806 A JP2008236806 A JP 2008236806A JP 5093015 B2 JP5093015 B2 JP 5093015B2
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Description

本発明は、電流の遮断能力に優れた電磁継電器に関する。
従来から、複数個の接点対を有する電磁継電器が知られている。例えば図14に示すごとく、2個の固定部材91,92と、2個の可動部材93,94とを備え、可動部材93,94と固定部材91,92との接触部に4個の接点対95a〜95dが形成された電磁継電器90が知られている。可動部材93,94は電磁コイル(図示せず)によって進退し、その進退動作に伴って接点対95a〜95dが接触したり離れたりするようになっている。接点対95a〜95dが接触すると電流iが流れ、離れると電流iが遮断される。
図14(B)に示すごとく、接点対95a〜95dが離れるとアーク98,99が発生する。アーク98,99が発生すると電流iがなかなか遮断されないため、このアーク98,99を早く消弧するために、接点対の間に永久磁石96,97が配置されている。より詳しくは、接点対95aと95cとの間に第1磁石96が配置され、接点対95bと95dとの間に第2磁石97が配置されている。これによりローレンツ力fが作用し、図14(B)に示すごとくアーク98,99が外側に引き離されるため、アーク98,99が消弧しやすくなる。
特開2001−176370号公報 特開平11−40029号公報
しかしながら電磁継電器90は、図15(A)に示すごとく、使用される回路によっては電流iの流れる方向が逆になる場合がある。この場合、図15(B)に示すごとくローレンツ力fが逆方向に作用するため、アーク98,99が接点対の内側に向かうことになる。
電磁継電器90は、接点対95a〜95cの外側に消弧用の空間(消弧室)が設けられていることが多いため、外側に向かうアークは早く消えるものの、図15(B)のように内側に向かうアークはなかなか消えない。
このような回路は、ハイブリッドカー等の車両に使われる場合がある。ハイブリッドカーは直流電源とインバータとを備え、直流電源から放電された直流電流をインバータにて交流電流に変換し、この交流電流を使って交流モータを駆動し走行する。また、車両を制動するときには交流モータを発電機として使用し、得られた交流電流をインバータで直流に変換して直流電源を充電する。この直流電源とインバータとの間に接続される電磁継電器は、放電時と充電時とで流れる電流の向きが逆になるため、上記問題が起こり得る。また、大電流が流れるため、接点対にアークが発生しやすい。
本発明は、かかる従来の問題点に鑑みてなされたもので、電流が逆向きに流れた場合でもアークを効率よく消弧でき、電流の遮断特性に優れた電磁継電器を提供しようとするものである。
本発明は、複数個のスイッチを備え、該複数個のスイッチに各々電流が流れる導通状態と、該複数個のスイッチに各々電流が流れない非導通状態とを切り替える電磁継電器であって、
上記複数個のスイッチは、ハウジング内に固定され、導電性材料からなる第1固定部材および第2固定部材と、導電性材料から構成され、電磁コイルへの通電の有無によって該電磁コイルの軸線方向へ進退するとともに、その進退動作に伴って上記第1固定部材と上記第2固定部材とに両端が接離する可動部材とを各々備え、
上記第1固定部材と上記可動部材との接触部には第1接点対が形成され、上記第2固定部材と上記可動部材との接触部には第2接点対が形成され、上記第1固定部材と、上記第1接点対と、上記可動部材と、上記第2接点対と、上記第2固定部材とにより電流が流れる経路が構成され、
上記複数個のスイッチは、上記第1接点対同士および上記第2接点対同士が所定の間隔をおいて隣接するように配置され、互いに隣接する上記第1接点対同士の間に、上記スイッチを上記導通状態から上記非導通状態へ切り替えた際に上記第1接点対に生じるアークを消弧する第1磁石が設けられ、互いに隣接する上記第2接点対同士の間に、上記スイッチを上記導通状態から上記非導通状態へ切り替えた際に上記第2接点対に生じるアークを消弧する第2磁石が設けられ、
隣接する複数個の上記第1接点対に作用する磁界の向きと、隣接する複数個の上記第2接点対に作用する磁界の向きとが互いに逆向きになるように、上記第1磁石と上記第2磁石との取付方向が定められており、
上記複数個のスイッチとして、第1スイッチと第2スイッチとの2個のスイッチを備え、上記電磁コイルは1個のみ設けられ、該第1スイッチと該第2スイッチとは、上記電磁コイルに通電した場合に上記接点対が接触して上記導通状態となり、該電磁コイルに通電しない場合に上記接点対が開放して上記非導通状態になり、
上記第1スイッチの上記第1接点対に対向する上記第1磁石の磁極と、上記第1スイッチの上記第2接点対に対向する上記第2磁石の磁極とは、その極性が互いに異なり、
上記第2スイッチの上記第1接点対に対向する上記第1磁石の磁極と、上記第2スイッチの上記第2接点対に対向する上記第2磁石の磁極とは、その極性が互いに異なることを特徴とする電磁継電器にある(請求項1)。
次に、本発明の作用効果につき説明する。
本発明では、上記第1磁石と上記第2磁石とが、互いに磁極が逆向きになるように配置されている。これにより、接点対に発生するアークを消弧しやすくなる。
すなわち上記構成によると、電流の向きに関わらず、2箇所発生したアークのうち一方のアークは、2個の接点対の間(内側)に引かれるようにローレンツ力が作用し、他方のアークは、2個の接点対の外側に引かれるようにローレンツ力が作用する。つまり、2つのアークのうち一方のアークは消弧されやすい外側へ必ず向かう。外側に引かれたアークが消弧されると電流が遮断されるので、内側に引かれたアークも消えることになる。
図15(B)に示すごとく、従来の電磁継電器では、電流が流れる方向が逆向きになった場合に、アークが両方とも内側に引き寄せられるため、なかなかアークを消弧できなかった。そのため、電流の遮断特性を向上できなかった。しかし本発明によると、磁石の向きを互いに逆向きにしたため、電流の向きが逆になってもアークが図15(B)の状態にはならず、必ず一方のアークは消弧しやすい外側に向かうようになる。これにより、電流の遮断特性を高めることが可能となる。
以上のごとく本発明は、電流が逆向きに流れた場合でもアークを効率よく消弧でき、電流の遮断特性に優れた電磁継電器を提供することができる。
上述した本発明における好ましい実施の形態につき説明する。
本発明(請求項1)において、上記複数個のスイッチとして、第1スイッチと第2スイッチとの2個のスイッチを備え、上記電磁コイルは1個のみ設けられ、該第1スイッチと該第2スイッチとは、上記電磁コイルに通電した場合に上記接点対が接触して上記導通状態となり、該電磁コイルに通電しない場合に上記接点対が開放して上記非導通状態になる。
この場合には、単一の電磁コイルで2個のスイッチを開閉するため、電磁継電器をコンパクトに形成することができる。また、車両に搭載する場合には、b接点よりもa接点の方が適している。
また、上記ハウジングには、複数個形成された上記第1接点対および上記第2接点対の側方に各々消弧室が形成され、上記第1接点対に生じた第1側アークと、上記第2接点対に生じた第2側アークとのうち一方のアークが、上記磁界により作用するローレンツ力により上記消弧室へ誘導されるよう構成されていることが好ましい(請求項)。
この場合には、ハウジングに消弧室が形成されており、2個の接点対に各々発生したアークのうち一方のアークがローレンツ力により消弧室に誘導される。そのため、消弧室に入ったアークを容易に消弧でき、電流の遮断特性を向上することができる。
また、上記複数個のスイッチは、車両に搭載された直流電源と、直流電流と交流電流とを相互に変換するインバータとの間に接続され、上記直流電源から放電され上記インバータを流れる放電電流と、上記インバータから流れ上記直流電源を充電する充電電流との、双方向の電流が流れるよう構成されていることが好ましい(請求項)。
この場合には、例えばハイブリッドカー等の車両に搭載される、直流電源とインバータとの間に電磁継電器が設けられている。ハイブリッドカーの直流電源は例えば300V程度の電位差が生じており、回路に大電流が流れるため、接点対に上記アークが発生しやすい。また、直流電源から放電する場合と、回生制動を行うことにより直流電源を充電する場合とで電流の流れる向きが逆転する。そのため、本発明の電磁継電器を好適に使用することができる。
(実施例1)
本発明の実施例にかかる電磁継電器につき、図1〜図7を用いて説明する。
図1〜図3は、各スイッチ11,12を閉じて電流を流している状態(導通状態)から、各スイッチ11,12を開いて電流iを遮断する状態(非導通状態)に移る瞬間における概念図である。また、図2は図1と比較して電流iの流れる向きが逆になった場合の図である。図3(A)は図1のC−C断面図であり、図3(B)は図1のD−D断面図である。また、図4は電磁継電器1が使用される回路図であり、図5〜図7は電磁継電器1の詳細断面図である。
本例の電磁継電器1は、図1、図5に示すごとく、複数個のスイッチ11,12を備え、該複数個のスイッチ11,12に各々電流が流れる導通状態と、複数個のスイッチ11,12に各々電流が流れない非導通状態とを切り替える。
上記複数個のスイッチ11,12は、ハウジング71(図5参照)内に固定され、導電性材料からなる第1固定部材21および第2固定部材22と、導電性材料から構成され、電磁コイル72(図5参照)への通電の有無によって電磁コイル72の軸線方向へ進退するとともに、その進退動作に伴って第1固定部材21と第2固定部材22とに両端が接離する可動部材3とを各々備える。
そして、第1固定部材21と可動部材3との接触部には第1接点対41が形成され、第2固定部材22と可動部材3との接触部には第2接点対42が形成され、第1固定部材21と、第1接点対41と、可動部材3と、第2接点対42と、第2固定部材22とにより電流iが流れる経路が構成されている。
また、複数個のスイッチ11,12は、第1接点対41a,41b同士および第2接点対42a,42b同士が所定の間隔をおいて隣接するように配置され、互いに隣接する第1接点対41a,41b同士の間に、スイッチ11,12を導通状態から非導通状態へ切り替えた際に第1接点対41a,41bに生じるアーク61を消弧する第1磁石51が設けられ、互いに隣接する第2接点対42a,42b同士の間に、スイッチ11,12を導通状態から非導通状態へ切り替えた際に第2接点対42a,42bに生じるアーク62を消弧する第2磁石52が設けられている。
そして、隣接する複数個の第1接点対41a,41bに作用する磁界Φ1(図3(B)参照)の向きと、隣接する複数個の第2接点対42a,42bに作用する磁界Φ2(図3(A)参照)の向きとが互いに逆向きになるように、第1磁石51と第2磁石52との取付方向が定められている。
電流iを遮断する瞬間、図1(B)、図1(C)に示すごとく、接点対41、42にアーク61,62が発生する。これらのアーク61,62には、磁石51,52による磁界Φと、電流iの流れる方向との双方に直角な方向へローレンツ力fが作用する。磁石51,52は、図1(A)に示すごとく互いに逆向きに取り付けられている。そのため、例えば図1(B)に示すごとく、一方のアーク61aは外側に向かい、他方のアーク62aは内側に向かうようにローレンツ力fが作用する。
また、図1(C)に示すごとく、第2スイッチ12においても、一方のアーク62bは外側に向かい、他方のアーク62aは内側に向かうようにローレンツ力fが作用する。
一方、電流iが逆向きに流れた場合は、図2(B)、図2(C)に示すごとく、各々のアークの向きが逆になる。このように本発明では、従来の電磁継電器(図15(B)参照)と異なり、第1スイッチ11に発生したアーク61a,62aおよび第2スイッチ12に発生したアーク61b,62bが両方とも内側に向かうことがなく、必ず一方が外側に向かうようになっている。
一方、本例では図1に示すごとく、複数個のスイッチとして、第1スイッチ11と第2スイッチ12との2個のスイッチを備え、電磁コイル72(図5参照)は1個のみ設けられ、第1スイッチ11と第2スイッチ12とは、電磁コイル72に通電した場合に接点対が接触して導通状態となり、電磁コイル72に通電しない場合に接点対が開放して非導通状態になる。
次に、電磁継電器1が使用される回路について説明する。本例の電磁継電器1はハイブリッドカーや電気自動車等の車両に好適に用いることができる。図4に示すごとく、上述した複数個のスイッチ11,12は、車両に搭載された直流電源2と、直流電流と交流電流とを相互に変換するインバータ30との間に接続され、直流電源2から放電されインバータ30を流れる放電電流i1と、インバータ30から流れ直流電源2を充電する充電電流i2との、双方向の電流が流れるよう構成されている。
より詳しくは、図4に示すごとく、第1スイッチ11は直流電源2の正極に接続され、第2スイッチ12は直流電源2の負極に接続されている。インバータ30は直流電源2からの放電電流i1を交流電流に変換し、この交流電流で三相交流モータ31を駆動している。この三相交流モータ31の駆動力により、車両が走行する。また、車両を制動する場合には、いわゆる回生制動を行う。すなわち、三相交流モータ31を発電機として使うことにより、車両の運動エネルギを電気エネルギに変換し、その電気エネルギ(交流電流)をインバータ30によって直流電流に変換する。そして、直流電源2を充電する。
このように本例の電磁継電器1は、三相交流モータ31を駆動するような大電流が流れるとともに、放電電流i1と交流電流i2との双方向の電流が流れる回路に用いられる。
なお、図4に示すように直流電源2の正極と負極との間には平滑用コンデンサCと抵抗Rおよび接続スイッチ8が設けられている。抵抗Rは、突入電流を低減するために設けられている。すなわち、仮に抵抗Rが存在しなかった場合、スイッチ11,12を接続すると大電流(突入電流)が瞬間的に流れ、スイッチ11,12等が損傷する可能性がある。そのため、電流を少なくするために抵抗Rが設けられている。スイッチ11,12をオンする場合には、まず接続スイッチ8をオフし、抵抗Rを介して小さな電流を流すことにより、平滑用コンデンサCを充電する。そして、平滑用コンデンサCが充電された後に、接続スイッチ8をオンにする。
次に、図5〜図7を用いて電磁継電器1の構造について説明する。図5は電磁継電器1の、第1スイッチ11における縦断面図であり、図6は第2スイッチ12における断面図である。図5に示すごとく、電磁継電器1はハウジング71、電磁コイル72、プランジャ77、絶縁部材85、二股部76、ストッパ74、可動部材3a、固定部材21a,22a、固定接点412,422、可動接点411,421、第1磁石51、第2磁石52、接続端子81、82、スプリング73を備える。可動接点411と固定接点412とにより第1接点対41aが構成され、可動接点421と固定接点422とにより第2接点対42aが構成されている。
接続端子81と固定部材21aとは図示しない配線部により電気接続されており、接続端子82と固定部材22aとも同様に電気接続されている。一方、スプリング73はプランジャ77を図5の上方に付勢しており、これにより、電磁コイル72に通電しない場合にはプランジャ77が押し上げられて、第1接点対41aおよび第2接点対42aが開放する。これにより、第1スイッチ11に電流が流れない非導通状態となる。
また、電磁コイル72に通電した場合はスプリング73の付勢力に抗してプランジャ77が下方に引かれ、第1接点対41aおよび第2接点対42aが閉じる。これにより、第1スイッチ11に電流が流れる導通状態となる。
なお、二股部76は合成樹脂等の絶縁部材からなり、図7に破線で示すごとく、可動部材3aと3bとを繋いでいる。
一方、図6に示すごとく、第2スイッチ12は、可動部材3b、固定部材21b,22b、固定接点414,424、可動接点413,423を備えている。固定部材21bと接続端子83とは図示しない配線部により電気接続され、固定部材22bと接続端子84とも同様に電気接続されている。また、可動接点413と固定接点414とにより第1接点対41bが構成され、可動接点423と固定接点424とにより第2接点対42bが構成されている。電磁コイル72(図5参照)に通電しない場合は、スプリング77の付勢力により可動部材3bが押し上げられる。これにより接点対41b,42bが開放し、第2スイッチ12に電流が流れない非導通状態となる。また、電磁コイル72に通電した場合は、スプリング77の付勢力に抗して可動部材3bが下がり、接点対41b,42bが閉じる。これにより、第1スイッチ11に電流が流れる導通状態となる。
また、図7に示すごとく、ハウジング71には、複数個形成された第1接点対41a,41bおよび第2接点対42a,42bの側方に各々消弧室R1〜R4が形成され、第1接点対41aに生じた第1側アーク61a(図1参照)と、第2接点対42aに生じた第2側アーク62aとのうち一方のアークが、磁界により作用するローレンツ力fにより消弧室R1またはR2へ誘導されるよう構成されている。
同様にして、第2スイッチ12では、第1接点対41bに生じた第1側アーク61b(図1参照)と、第2接点対42bに生じた第2側アーク62bとのうち一方のアークが、ローレンツ力fにより消弧室R3またはR4へ誘導されるよう構成されている。
なお、上記実施例では図1に示すごとく、直流電源2(図4参照)の放電時において、第1スイッチ11には第1固定部材21aから第2固定部材22aへ電流iが流れ、第2スイッチ12には第1固定部材22bから第1固定部材21bへ電流iが流れるように電気接続がなされているが、図8のように接続することもできる。図8の例では、直流電源2の放電時において、第1スイッチ11には第1固定部材21aから第2固定部材22aへ電流iが流れ、第2スイッチ12には第1固定部材21bから第2固定部材22bへ電流iが流れるよう電気接続がなされている。この場合、図8(B)および図8(C)に示す方向へアーク61,62が各々向かうように、ローレンツ力fが作用する。また、直流電源2の充電時には、図9に示すごとく、図8とは反対方向に電流iが流れ、アーク61,62が向く方向も各々逆になる。
次に、本例の電磁継電器1の作用効果について説明する。
本例の電磁継電器1は、図1、図3に示すごとく、第1接点対41a,41bに作用する磁界Φ1の向きと、第2接点対42a,42bに作用する磁界Φ2の向きとが互いに逆向きになるように、第1磁石51と第2磁石52との取付方向が定められている。
これにより、例えば図1(B)に示すごとく、2箇所発生したアーク61a,62aのうち一方のアーク62aは、2個の接点対の間(内側)に引かれ、他方のアークは2個の接点対の外側に引かれるようにローレンツ力fが作用する。電流iの向きが逆になった場合は、図2(B)に示すごとく、アーク62aが外側に引かれ、アーク61aが内側に引かれる。つまり、2つのアーク61a,62aのうち一方のアークは消弧されやすい外側へ必ず向かう。
図15(B)に示すごとく、従来の電磁継電器90では、電流iが流れる方向が逆向きになった場合に、アーク98,99が両方とも内側に引き寄せられるため、なかなかアーク98,99を消弧できなかった。そのため、電流iの遮断特性を向上できなかった。しかし本発明によると、図1に示すごとく磁石51,52の向きを互いに逆向きにしたため、電流iの向きが逆になってもアークが図15(B)の状態にはならず、必ず一方のアークは消弧しやすい外側に向かうようになる。これにより、電流iの遮断特性を高めることが可能となる。
また、図6に示すごとく、第1接点対41bと第2接点対42bとの間には樹脂製の二股部76が存在しており、両方のアークが内側に引き寄せられると、二股部76が樹脂で構成されているため、アークによって損傷する場合があった。しかし本発明によると、一方のアークしか二股部76に接近しないため、損傷の度合いを低減することができる。
また、本例の電磁継電器1は、図4に示すごとく、ハイブリッドカー等に搭載され、直流電源2とインバータ30との間に接続されている。車両用の直流電源2には例えば300V程度の電位差が生じており、回路に大電流が流れるため、接点対41,42にアークが発生しやすい。また、直流電源2から放電する場合と、直流電源2を充電する場合とで電流の流れる向きが逆転する。そのため、本発明の電磁継電器1を好適に使用することができる。
また、図1、図5に示すごとく、本例では、単一の電磁コイル72で2個のスイッチを開閉するため、電磁継電器1をコンパクトに形成することができる
また、図5〜図7に示すごとく、本例の電磁継電器1には消弧室R1〜R4が形成されており、例えば第1スイッチ11では、2箇所発生したアーク61a,62aのうち一方のアークが消弧室R1またはR2へ誘導されるようになっている。
この場合には、消弧室R1またはR2に入ったアークを容易に消弧でき、電流iの遮断特性を向上することができる。
以上のごとく本発明は、電流iが逆向きに流れた場合でもアーク61,62を効率よく消弧でき、電流iの遮断特性に優れた電磁継電器1を提供することができる。
(実施例2)
本例は、接点の構成を変えた例である。本例では図10〜図12に示すごとく、複数個のスイッチとして、第1スイッチ11と第2スイッチ12との2個のスイッチを備え、電磁コイル72(図示せず)は1個のみ設けられ、第1スイッチ11と第2スイッチ12とは、電磁コイル72に通電した場合に接点対41,42が接触して導通状態となり、電磁コイル72に通電しない場合に接点対41,42が開放して非導通状態になるとともに、第1スイッチ11側の第1固定部材21aと第2スイッチ12側の第1固定部材21bとが接続され、第1スイッチ11側の第2固定部材22aと第2スイッチ12側の第2固定部材22bとが接続されている。
その他、実施例1と同様の構成を有する。
この場合には、一方のスイッチが故障した場合でも他方のスイッチが動作する。これにより、電磁継電器1の故障率を下げることができ、高い信頼性を確保することができる。このような電磁継電器1は、車両用部品のように高い信頼性を要求される場合に好適に使用することができる。
その他、実施例1と同様の作用効果を有する。
参考例
本例は、接点の構成を変えた例である。図13に示すごとく、本例では、第1スイッチ11と、第2スイッチ12と、第3スイッチ13との、3個のスイッチを備える。そして、第1接点対41aと41bとの間に第1磁石51aが設けられている。また、第1接点対41bと41cとの間に第1磁石51bが設けられている。さらに、第2接点対42aと42bとの間に第2スイッチ52aが設けられ、第2接点対42bと42cとの間に第2スイッチ52bが設けられている。
なお図示しないが、同様にして4個以上のスイッチを備えた電磁継電器1を構成することも可能である。
その他、実施例1と同様の構成を有する。
この場合には、3個のスイッチ11〜13を使って同時に電流iをオンオフする回路に用いることができる。また、電流iの向きが逆になる場合でも、速やかにアークを消弧できるので、電流の遮断特性が高い。
その他、実施例と同様の作用効果を有する。
実施例1における電磁継電器の概念図であって、(A)平面図(B)図1(A)のA−A断面図(C)図1(A)のB−B断面図。 図1における電流の向きが逆になった場合の、電磁継電器の(A)平面図(B)図2(A)のE−E断面図(C)図2(A)のF−F断面図。 (A)図1(A)のC−C断面図(B)図1(A)のD−D断面図。 実施例1における電磁継電器の回路図。 実施例1における電磁継電器の縦断面図であって、図7のH−H断面図。 実施例1における電磁継電器の縦断面図であって、図7のI−I断面図。 実施例1における電磁継電器の横断面図であって、図5のG−G断面図。 実施例1における電磁継電器の概念図であって、(A)平面図(B)図8(A)のJ−J断面図(C)図8(A)のK−K断面図。 図8における電流の向きが逆になった場合の、電磁継電器の(A)平面図(B)図9(A)のL−L断面図(C)図9(A)のM−M断面図。 実施例2における電磁継電器の概念図であって、(A)平面図(B)図10(A)のN−N断面図。 図10における電流の向きが逆になった場合の、電磁継電器の(A)平面図(B)図11(A)のO−O断面図。 図11(A)のP−P断面図。 参考例における、電磁継電器の平面図。 従来例における、電磁継電器の(A)平面図(B)図14(A)のQ−Q断面図。 図14における電流の向きが逆になった場合の、電磁継電器の(A)平面図(B)図15(A)のR−R断面図。
符号の説明
1 電磁継電器
11 第1スイッチ
12 第2スイッチ
2 直流電源
21 第1固定部材
22 第2固定部材
3 可動部材
30 インバータ
51 第1磁石
52 第2磁石
71 ハウジング
72 電磁コイル
61a,61b 第1側アーク
62a,62b 第2側アーク
f ローレンツ力
R1〜R4 消弧室

Claims (3)

  1. 複数個のスイッチを備え、該複数個のスイッチに各々電流が流れる導通状態と、該複数個のスイッチに各々電流が流れない非導通状態とを切り替える電磁継電器であって、
    上記複数個のスイッチは、ハウジング内に固定され、導電性材料からなる第1固定部材および第2固定部材と、導電性材料から構成され、電磁コイルへの通電の有無によって該電磁コイルの軸線方向へ進退するとともに、その進退動作に伴って上記第1固定部材と上記第2固定部材とに両端が接離する可動部材とを各々備え、
    上記第1固定部材と上記可動部材との接触部には第1接点対が形成され、上記第2固定部材と上記可動部材との接触部には第2接点対が形成され、上記第1固定部材と、上記第1接点対と、上記可動部材と、上記第2接点対と、上記第2固定部材とにより電流が流れる経路が構成され、
    上記複数個のスイッチは、上記第1接点対同士および上記第2接点対同士が所定の間隔をおいて隣接するように配置され、互いに隣接する上記第1接点対同士の間に、上記スイッチを上記導通状態から上記非導通状態へ切り替えた際に上記第1接点対に生じるアークを消弧する第1磁石が設けられ、互いに隣接する上記第2接点対同士の間に、上記スイッチを上記導通状態から上記非導通状態へ切り替えた際に上記第2接点対に生じるアークを消弧する第2磁石が設けられ、
    隣接する複数個の上記第1接点対に作用する磁界の向きと、隣接する複数個の上記第2接点対に作用する磁界の向きとが互いに逆向きになるように、上記第1磁石と上記第2磁石との取付方向が定められており、
    上記複数個のスイッチとして、第1スイッチと第2スイッチとの2個のスイッチを備え、上記電磁コイルは1個のみ設けられ、該第1スイッチと該第2スイッチとは、上記電磁コイルに通電した場合に上記接点対が接触して上記導通状態となり、該電磁コイルに通電しない場合に上記接点対が開放して上記非導通状態になり、
    上記第1スイッチの上記第1接点対に対向する上記第1磁石の磁極と、上記第1スイッチの上記第2接点対に対向する上記第2磁石の磁極とは、その極性が互いに異なり、
    上記第2スイッチの上記第1接点対に対向する上記第1磁石の磁極と、上記第2スイッチの上記第2接点対に対向する上記第2磁石の磁極とは、その極性が互いに異なることを特徴とする電磁継電器。
  2. 請求項1において、上記ハウジングには、複数個形成された上記第1接点対および上記第2接点対の側方に各々消弧室が形成され、上記第1接点対に生じた第1側アークと、上記第2接点対に生じた第2側アークとのうち一方のアークが、上記磁界により作用するローレンツ力により上記消弧室へ誘導されるよう構成されていることを特徴とする電磁継電器。
  3. 請求項1又は2において、上記複数個のスイッチは、車両に搭載された直流電源と、直流電流と交流電流とを相互に変換するインバータとの間に接続され、上記直流電源から放電され上記インバータを流れる放電電流と、上記インバータから流れ上記直流電源を充電する充電電流との、双方向の電流が流れるよう構成されていることを特徴とする電磁継電器。
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