JP4534917B2 - 色域圧縮方法、プログラム、色域圧縮装置 - Google Patents
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Description
例えば図20に、上記のような各種の表示出力デバイスをデバイスA・・・デバイスEとして、それらの色域の差をXYZ色度図で例示している。
このように表現可能な色域はデバイスによって異なるため、例えば或る画像信号を或る表示出力デバイスで表示させる際には、画像信号をその表示出力デバイスに応じた色域に補正することが必要である。
コンプレッションとは、すべての色を圧縮する技法である。つまり第1の色域から第2の色域への圧縮を考えた場合、第1の色域内の全ての色を圧縮して、その全ての色が第2の色域に含まれるように色変換を行うものである。このコンプレッションの場合、各色について相対的な色の関係が変わらないこと、及び階調表現が保たれるという長所がある。ところがその一方で、第2の色域である再現先のデバイスでも忠実に再現可能であった色、つまり圧縮する必要がない色まで圧縮してしまうという短所がある。
この場合、再現可能な色を忠実に再現するという長所がある。しかし、多くの色域外色の圧縮後の色が同じ色になってしまうため、階調表現に劣る。
色域圧縮には入力値としての第1の色域の色データの値から、出力値としての第2の色域の色データの値を導くルックアップテーブル(以下、LUT)を用いる手法が有効であるが、従来のクリッピング手法で作られるLUTでは、複数の入力値に対する出力値が同じ値を持つことになり、やはり階調性が失われる。
そこで本発明は、クリッピングによる色域圧縮を実行しつつ、階調表現を保つことができる、有効な色域圧縮技術を提供することを目的とする。
また上記階調生成ステップでは、上記圧縮ステップによる圧縮後において同一値となった複数の色データのそれぞれを、上記圧縮演算で圧縮する前の上記第1の色域における色データの色成分又は色属性の値のうちで最も差の大きい色成分又は色属性の値の差が大きくなるように変更したうえで、再度、上記圧縮ステップを実行することで、圧縮後の色データの値が上記第2の色域内における異なる値となるようにする。
また、上記圧縮ステップ及び上記階調生成ステップを実行して得られた、上記第1の色域の色データ値と上記第2の色域の色データ値の対応関係を表すルックアップテーブルを生成し、上記第1の色域の入力画像データについて、上記ルックアップテーブルを参照することで上記第2の色域の出力画像データを得るようにする。
また上記階調生成ステップでは、上記圧縮ステップによる圧縮後において同一値となった複数の色データのそれぞれを、上記圧縮演算で圧縮する前の上記第1の色域における色データの色成分又は色属性の値のうちで最も差の大きい色成分又は色属性の値の差が大きくなるように変更したうえで、再度、上記圧縮ステップを実行することで、圧縮後の色データの値が上記第2の色域内における異なる値となるようにする。
さらに、上記圧縮ステップ及び上記階調生成ステップを実行して得られた、上記第1の色域の色データ値と上記第2の色域の色データ値の対応関係を表すルックアップテーブルを生成するテーブル生成ステップを情報処理装置に実行させる。
特には、上記ルックアップテーブル手段を構築するための上記階調生成処理は、上記圧縮後の色データにおいて上記同一値となった複数の色データのそれぞれを、上記圧縮演算で圧縮する前の上記第1の色域における色データの色成分又は色属性の値のうちで最も差の大きい色成分又は色属性の値の差が大きくなるように変更したうえで、再度、上記圧縮を実行することで、圧縮後の色データの値が上記第2の色域内における異なる値となるようにする処理である。
ここで、クリッピングの場合、上記圧縮演算後の色データの値としては、複数の色データが同一値となる場合があり、それによって階調性が損なわれる。そこで本発明では圧縮演算実行後において同一値となった複数の色データの値を、第2の色域内における異なる色データの値となるように変更することで階調性を維持する。
特にこのようなクリッピングの圧縮演算において複数色が同色に圧縮された場合に、それらの色が圧縮前に持っていた成分または属性のうち、最もお互いを差別化する成分または属性を強調することで、階調性をより有効に表現できるようにする。
なお色データの「成分」とは、例えばR(赤)、G(緑)、B(青)の値などであり、「属性」とはL,a,b,C,Hの値などである。なお、Lは明度、Cは彩度、Hは色相である。またa,bはL*a*b*表色系の値で、a,bの組み合わせですべての色相を表す。そしてa値はマゼンタ〜グリーンの彩度、b値はイエロー〜ブルーの彩度である。
また本発明の色域圧縮方法、プログラムによって色域圧縮に用いるLUT(ルックアップテーブル)を生成する場合、LUTの出力値を全て異なる値とすることが可能であり、LUTの有効活用ができるという利点もある。
[1.色域圧縮を実行するシステム例]
[2.色域圧縮装置構成例]
[3.第1の色域圧縮処理例]
[4.第2の色域圧縮処理例]
[5.成分/属性の差の強調の手法]
[6.プログラム]
まず色域圧縮を行うシステム例を図1に示す。図1は多様なソースからの映像を編集し、所定の出力デバイスに出力したり、メディアを作成するシステムの映像編集システム例である。図中、CMS(Color Management System)ボックス57、59,62,63,64,65は、後述する色域圧縮装置(1又は31)を備えた部位であり、それぞれ所要の色域圧縮を行うことになる。
図1における映像ソース51,52,53,54は、それぞれ映像信号ソースとなる多様な機器を表している。例えばデジタルカメラ装置、フィルムスキャナー装置、コンピュータグラフィックス装置、テレシネ装置などである。
これらの映像ソース51,52,53,54で得られるデジタル映像データは、直接編集システム56に供給されたり、或いはメディア/サーバシステム55を介して編集システム56に供給される。
例えばメディア/サーバシステム55に格納された映像データをモニタ装置58で表示させる場合は、その映像データはCMS(Color Management System)ボックス57で色域圧縮されてモニタ装置58に供給される。この場合は、映像ソース52,53,54におけるそれぞれ固有の色域の映像データを、モニタ装置58で再現するためにモニタ装置58の色域に合わせるように色域圧縮が行われるものとなる。
この編集システム56における編集作業前、途中、編集作業後等の各時点の映像のモニタリングがモニタ装置60で行われるが、この場合もCMSボックス59で色域圧縮が行われ、編集システム56で使用されている映像データが、モニタ装置60で再現可能な色域に変換されてモニタ装置60に供給される。
出力デバイス66,67としては、例えばプロジェクタ装置、液晶パネル表示装置、或いはフィルムレコーダ、テレビジョン装置などが考えられる。もちろん動画表示或いは記録デバイスだけでなく、プリンタ装置なども想定される。
また、メディア68,69としては、DVD(Digital Versatile Disc)やブルーレイディスクなどのパッケージメディアや、テープメディア、HDD(Hard Disc Drive)、固体メモリメディアなどが想定される。
マスターメディア61に記録された映像データを、これら出力デバイス66,67に供給して表示させたり印刷させたりする場合、その出力デバイス66,67に応じた色域圧縮がCMSボックス62,63で行われる。
またマスターメディア61に記録された映像データを、メディア68,69に記録する場合も、CMSボックス64,65で色域圧縮が行われる。
実施の形態の色域圧縮装置の概略構成例を図2(a)(b)に示す。
図2(a)の色域圧縮装置1は、色域圧縮処理のためのLUT(後述する3次元LUT:3DLUT)を生成するLUT生成部2としての機能と、入力される映像信号としてのRGB信号値を、上記LUTを用いて出力RGB信号値に変換する色変換部3としての機能を備える。
例えば図1のCMSボックス57,59,62,63,64,65としては、この図2(a)のような色域圧縮装置1を用いることができる。
この場合、LUT生成装置30は、色域圧縮装置31の外部機器であり、例えば汎用の情報処理装置においてLUT生成プログラムに従ってLUTを生成するものであったり、或いは色域圧縮のためのLUTを生成する専用装置とされる。そして生成されたLUTは、LUT生成装置30と色域圧縮装置31が有線又は無線でデータ通信可能に接続された状態において、その通信処理により色域圧縮装置31側に転送される。或いはLUT生成装置30で生成されたLUTが、所定の記録メディアに保存され、記録メディアを介して色域圧縮装置31に導入されるようにしても良い。
例えば図1のCMSボックス57,59,62,63,64,65としては、この図2(b)における色域圧縮装置31のみでも良いし、色域圧縮装置31とLUT生成装置30の両方を備えた構成でもよい。
そしてLUTは、クリッピング手法に則り、第1の色域における各色の色データのうち、第2の色域に含まれない色データの値を、所定の圧縮演算で上記第2の色域に含まれる色データの値に圧縮した場合に、その第1の色域の色データと第2の色域の色データを対応させるものであるが、さらに、上記圧縮後において同一値となった複数の色データのそれぞれを、第2の色域内の異なる値とする階調生成処理を行った状態において、第1の色域の色データ値と第2の色域の色データ値の対応関係を表すテーブルデータとされている。
つまり、LUT生成部2又はLUT生成装置30で、このようなLUTが生成されることで、色変換部3,32は、単にRGB入力データについてLUTを参照してRGB出力データを得るようにすることで、クリッピング手法での色域圧縮であり、かつ階調性を保った色域圧縮を実現できるものである。
色域圧縮装置1は、演算部10,色域データベース11、メモリ部12、入力部14,出力部15を有して構成される。
演算部10は、図2(a)に示したLUT生成部2としての機能と色変換部3としての機能を実現する演算処理を行う。
メモリ部12は、例えばROM、RAM、不揮発性メモリなどのメモリ領域を有して成る。ROM領域には、演算部10の演算処理のプログラム、処理係数などが格納される。プログラムとは、LUT生成部2の処理動作を規定するLUT生成処理のプログラムや、色変換部3としての処理を実現するLUTを用いた色変換処理のプログラムなどである。メモリ部12におけるRAM領域は演算処理のワーク領域として用いられる。また不揮発性メモリ領域は、例えば演算部10におけるLUT生成部2の処理で生成されたLUTが格納される。
出力部15は、演算部の色変換部3で変換されたRGB値の映像データ、つまり色域圧縮がなされた映像データを、例えばモニタ装置などの外部デバイスに出力する。
LUT生成部2には、例えばソフトウエアによる機能ブロックとして変換部21,色域内外判定部22、色圧縮部23、階調生成部24、メモリ制御部25が形成される。
R、G、Bの値からは、次の(数1)によりL値(明度)、a値、b値を得ることができる。
なお、Xn,Yn,Znは、光源の3刺激値であり、例えば標準イルミナントD65の場合は(Xn,Yn,Zn)=(95.04,100.00,108.89)である。
また色変換部3は、LUT生成部2の処理で作成されたLUTをメモリインターフェース13を介して取り込む。そして入力部14から供給される入力RGB値を、LUTを参照して出力RGB値に変換し、出力部15に供給する。
以上のような色域圧縮装置1で実行される色域圧縮処理例を説明する。
ここでは例えばプロジェクタ装置で再現することを前提に作成された画像をCRTでも同じように再現することを考える。この場合、プロジェクタ装置の色域が、一般的にsRGBもしくはITU−R709規格であるCRTの色域よりも広いものとする。
例えばこの場合、プロジェクタ装置の色域が第1の色域、つまり色域圧縮処理における入力色域である。また、CRTの色域が第2の色域、つまり色域圧縮処理における出力色域である。
色域圧縮の流れとしては、例えばまず入力色域で表現可能な色をデバイス非依存であるCIELAB色空間にマッピングする。この時、CIELABなどのデバイス非依存色空間におけるCRT色域外にマッピングされた色は、CRT色域内の他の色に圧縮する。
圧縮処理の例としては、上記(数3)(数4)などの色差式の演算を行う。特に最小色差となる色に圧縮する場合には、(数3)として挙げたΔE94色差式のように、CIELAB色空間の非線形性を考慮した色差式を用いると有効である。
色の成分とは例えばR、G、B値であり、また属性としては、人間の視覚特性の3属性であるL,C,H値が一例として考えられる。
図4では例えば入力RGB値として、入力色域に含まれる2つの色I、色IIを想定し、この色I、色IIについて圧縮を行い、出力色域に含まれる色I’、色II’に変換する処理を考える。図4ではS1−1〜S1−11で色Iに対する圧縮の流れを、またS2−1〜S2−11で色IIに対する圧縮の流れを、それぞれ示している。
入力色域の色I、色IIを出力色域に含めるための圧縮対象として取得する。
・S1−2,S2−2
RGB値である色IをLCH値に変換する。また同じくRGB値である色IIをLCH値に変換する。
・S1−3,S2−3
色IをLCH値に変換した結果、そのL値、C値、H値は50,50,10であったとする。また色IIをLCH値に変換した結果、そのL値、C値、H値は50,50,11であったとする。
・S1−4,S2−4
色I、色IIの各LCH値を例えば上記(数3)の演算などで圧縮する。
・S1−5,S2−5
圧縮演算を行った結果、色IのL値、C値、H値は49,49,10となったとする。また圧縮演算を行った結果、色IIのL値、C値、H値も49,49,10となったとする。つまり色I、色IIを出力色域に含めるために圧縮したら、出力色域において同じ色になったとする。このままでは出力色域において階調が失われたことになる。
そこで階調性を得るための処理を開始する。まず圧縮前の各LCH値(S1−3、S2−3の値)を確認し、互いの色属性のうち最も互いを差別化する属性を検出し、その属性の差を強調するように、圧縮前のLCH値を変更する。
・S1−7,S2−7
この場合、圧縮前の各LCH値(S1−3、S2−3の値)では、H値に最大の差異が認められるため、H値の差が強調されるように圧縮前のLCH値を変更することになり、その結果、色Iの圧縮前LCH値が50,50,9に変更され、また色IIの圧縮前LCH値が50,50,12に変更されたとする。
・S1−8,S2−8
変更された色I、色IIの各LCH値を再度圧縮する。
・S1−9,S2−9
圧縮演算を行った結果、色IのL値、C値、H値は49,49,9となり、また色IIのL値、C値、H値は49,49,11となったとする。つまり色I、色IIを出力色域上で異なる色に圧縮された状態になったとする。これは、出力色域において色I、色IIの階調が保たれていることを意味する。
・S1−10,S2−10
色I、色IIの圧縮演算後のLCH値をそれぞれRGB値に変換する。
・S1−11,S2−11
変換された各RGB値が出力RGB値、つまり圧縮処理によって変換された色I’色II’とされる。
またその異なる値とするために、同一値となった複数の色データについて、圧縮演算による圧縮前の色データの値を変更したうえで、再度、圧縮を実行することで、圧縮後の色データ値が異なる値となるようにする。
図5は、図3に示したLUT生成部2(或いは図2(b)のLUT生成装置30)が実行するLUT生成処理であり、このLUT生成処理で生成されたLUTを用いて色変換部3(或いは図2(b)の色変換部32)が入力RGB値を出力RGB値に変換することで、上記の考え方の色域圧縮処理が実現されるものである。
なお、図5のステップF101〜F116はLUT生成部2の処理であるが、各処理は次のようにLUT生成部2内の機能で実現される。
ステップF101,F102:メモリ制御部25のメモリアクセス機能。
ステップF103,F104,F116:変換部21の変換機能とメモリ制御部25のメモリアクセス機能。
ステップF105,F106,F107,F108:色域内外判定部22の判定機能とメモリ制御部25のメモリアクセス機能。
ステップF109:色圧縮部23の圧縮演算機能とメモリ制御部25のメモリアクセス機能。
ステップF110,F111,F112,F113,F114,F115:階調生成部24の階調生成機能とメモリ制御部25のメモリアクセス機能。
3DLUTの分割数は、9×9×9、17×17×17、33×33×33など、システムに応じて決められればよい。図6では9×9×9の3DLUTの骨格を作成した例を示している。格子点がテーブルデータの入力点を示しており、この3DLUTの格子点としては、入力R値、入力G値、入力B値についてそれぞれ9個で、全部で729個の格子点を有するものとしている。
図7に、各入力RGB値についてのLCH値を、LUT#1の各格子点に入力した状態を○で示している。
またステップF104で、LUT#1の各格子点のLCH値を出力色域のRGB値に変換し、LUT#2における対応する格子点に入力する。図8には、LUT#1における各格子点で○で示すLCH値が、出力色域のRGB値に変換され、LUT#2の対応する格子点に●で示すように入力される様子を示している。
この場合、R値、G値、B値のすべてが0.0〜1.0の範囲内の値となっているものが、出力色域の範囲内のRGB値であり、一方、R値、G値、B値のいずれか1つでも0.0〜1.0の範囲外となっているものが出力色域の範囲外のRGB値であると判定される。
各格子点のRGB値について、このように出力色域の範囲内/範囲外を判定していき、図9(a)(b)のように例えば格子位置の値として、範囲内のRGB値、範囲外のRGB値が記憶された格子位置を判別する。図9においては(x,y,z)はR、G、B各軸の3DLUTの格子位置を示しているものとしており、例えば図9(a)のLUT#2の格子位置(x0,y0,z0)(x0,y1,z0)・・・(xa,yb,zc)で示される格子点に入力されたRGB値は、出力色域の範囲内と判定されたことを示している。また図9(b)のLUT#2の格子位置(x1,y0,z0)(x0,y3,z1)・・・(xd,ye,zf)で示される格子点に入力されたRGB値は、出力色域の範囲外と判定されたことを示している。
つまり図9(a)のようにLUT#2の格子位置(x0,y0,z0)(x0,y1,z0)・・・(xa,yb,zc)のRGB値が出力色域の範囲内とされることに応じて、LUT#1の格子位置(x0,y0,z0)(x0,y1,z0)・・・(xa,yb,zc)に入力されているLCH値を、LUT#3の格子位置(x0,y0,z0)(x0,y1,z0)・・・(xa,yb,zc)に入力する。
例えばLUT#3は、図10に○で示すように、LUT#2で出力色域の範囲内とされたRGB値の格子位置に対応する格子位置に、LUT#1に記録したLCH値が書き込まれることになる。図10において○を付していない格子位置は、LCH値が書き込まれなかった空の格子位置である。
つまり図9(b)のようにLUT#2の格子位置(x1,y0,z0)(x0,y3,z1)・・・(xd,ye,zf)のRGB値が出力色域の範囲外とされることに応じて、LUT#1の格子位置(x1,y0,z0)(x0,y3,z1)・・・(xd,ye,zf)に入力されているLCH値を、LUT#4の格子位置(x1,y0,z0)(x0,y3,z1)・・・(xd,ye,zf)に入力する。
例えばLUT#4は、図11(a)に○で示すように、LUT#2で出力色域の範囲外とされたRGB値の格子位置に対応する格子位置に、LUT#1に記録したLCH値が書き込まれることになる。図11において○を付していない格子位置は、LCH値が書き込まれなかった空の格子位置である。
ここで図10のLUT#3に入力されたLCH値は、入力RGB値がそのまま出力色域の範囲内にあり、つまりクリッピング手法における色域圧縮で、圧縮の必要がない色となる。
一方図11(a)のLUT#4に入力されたLCH値は、入力RGB値が出力色域の範囲外にあり、圧縮処理が必要となる色である。
続いてステップF111では、LUT#5に書き込まれたLCH値の中で、同一のLCH値となっている格子位置を検索し、グループ化する。
上述のように、或る2つの異なるLCH値が、それぞれ圧縮処理されることで同一の値となることがある。また圧縮された或るLCH値が、圧縮されていないLCH値と同一の値となることがある。ステップF111では、このようにしてLCH値が同一値となっている格子位置を検索していく。
LCH値が同一値となっている格子位置が存在したら、ステップF112からF113に進み、同じLCH値が書き込まれている格子位置をグループ化する。図13は、グループGP1、GP2・・・として、LUT#5上で、LCH値が同一となっている格子位置を検索した結果の例を示している。例えばLUT#5上の格子位置(xa,yb,zc)に記憶されたLCH値が、格子位置(xa+1,yb,zc)に記憶されたLCH値と同値となっていたことから、格子位置(xa,yb,zc)、(xa+1,yb,zc)がグループGP1としてグループ化された例である。
そしてステップF115で、LUT#1から読み出した複数のLCH値について、その最大の差を持つ値の差を強調するようにLCH値を更新し、LUT#1に上書きする。
この処理を図14に模式的に示す。ステップF113の処理により、図14のLUT#5上でグループGPnで示す2つの格子位置がグループ化されたとする。
この場合、LUT#1において同一の2つの格子位置のLCH値を読み出す。そして2つの格子位置のLCH値について、L値、C値、H値同志を比較し、差が最大のものを判別する。例えばLUT#1の一方の格子位置に記録されたLCH値はL値=50、C値=50、H値=10であったとする。またLUT#1の他方の格子位置に記録されたLCH値はL値=50、C値=50、H値=11であったとする。すると、これら2つのLCH値においてはH値の差が最も大きいものとなる。
この場合、この2つの色は、もともとH値において特徴的な差を持つものである。そこでこの差を強調するようにLCH値を更新する。具体的には一方のLCH値においてH=H+D、他方のLCH値においてH=H−Dとする。D値は属性の差を強調するための値である。D値については後述する。
そしてこのようにH値の差を強調することで、一方のLCH値(L値=50、C値=50、H値=10)を例えばL値=50、C値=50、H値=9に変更し、他方のLCH値(L値=50、C値=50、H値=11)を例えばL値=50、C値=50、H値=12に変更する。そして変更した値を、◎で示すようにLUT#1上に上書きする。
つまり圧縮処理を行った後においてLCH値が同一値となったしまった格子位置については、圧縮処理に至る前のLCH値において色の差が強調されるように更新された上で、再度ステップF103以降の処理が行われることで、今度はステップF111の時点で異なる値となっている可能性が高い。つまり、当初は圧縮により階調性が阻害された色同志について、階調性が生じる状態に導くことができる。
但し、実際には入力色域と出力色域の関係などから、処理を繰り返しても、必ずしも全ての格子位置で異なるLCH値となる状態に至らないこともあり得るため、多少、同一のLCH値がLUT#5に残されてしまうことはやむを得ないとして、ステップF104〜F115の繰り返し処理の回数に制限を設けておくことも考えられる。
このLUT#6が、LUT生成部2が最終的に作成する3DLUT、つまりその後、色変換部3に供給され、実際の画像データの色域圧縮処理に用いられるものとなる。
LUT生成部2は、ステップF116でLUT#6を完成させたら、例えばこれをメモリ部12の不揮発性メモリ領域に書き込んでLUT生成処理を終え、その後任意の時点で色変換部3に供給できるようにすればよい。
そして、このLUT#6の各格子位置に書き込まれる出力RGB値▲は、全て異なるLCH値から変換されたRGB値であるため同一値のものはない。従って本例の色域圧縮装置1では、クリッピング手法を用いた色域圧縮でありながら階調性を維持できる。つまり、再現可能な色は圧縮しないことで忠実に再現しつつ、且つ階調表現も可能となるという優れた色域圧縮を実現できる。
またLUT#6の出力値を全て異なる値とすることが可能であることで、LUTの有効活用ができる。即ちLUTのサイズを無駄にしない。
なお処理例としては、入力RGB値をLCH値に変換して圧縮するものとしたが、Lab値で圧縮を行うようにしてもよい。
また、図2(b)の構成を想定した場合、LUT生成装置30が上記図5の処理で3DLUTを生成し、これを色域圧縮装置31の色変換部32に受け渡すようにする。すると、色域圧縮装置31による色域圧縮において上記同様の効果を得ることができる。
続いて第2の色域圧縮処理例を説明する。
図16は第2の色域圧縮処理例の考え方を示している。なお、図16は上記図4と同様に入力RGB値として、入力色域に含まれる2つの色I、色IIを想定し、この色I、色IIについて圧縮を行い、出力色域に含まれる色I’、色II’に変換する処理を示しているが、S1−1〜S1−5、S2−1〜S2−5は図4と同様であるため説明を省略する。この第2の色域圧縮処理例の考え方はS1−21〜S1−24、S2−21〜S2−24が図4と異なる。
色I、色IIについて圧縮演算を行った結果、S1−5、S2−5に示すように、色IのL値、C値、H値は49,49,10となり、また色IIのL値、C値、H値も49,49,10となったとする。つまり色I、色IIを出力色域に含めるために圧縮したら、出力色域において同じ色になったとする。このままでは出力色域において階調が失われたことになる。
上記第1の色域圧縮処理例の場合は、この時点で圧縮前のLCH値を変更させ、再度圧縮演算を行うものであったが、第2の色域圧縮処理例では、階調性を得るための処理として、圧縮後のLCH値を変更させる点が異なる。
この場合、圧縮後に同値となったLCH値については、圧縮前の各LCH値(S1−3、S2−3の値)を確認し、互いの色属性のうち最も互いを差別化する属性を検出することは第1の色域圧縮処理例と同様であるが、その属性の差を強調するように、圧縮後のLCH値を変更する。
・S1−22,S2−22
この場合、圧縮前の各LCH値(S1−3、S2−3の値)では、H値に最大の差異が認められるため、H値の差が強調されるように圧縮前のLCH値を変更することになり、その結果、色Iの圧縮後LCH値が49,49,9に変更され、また色IIの圧縮後LCH値が49,49,12に変更されたとする。
・S1−23,S2−23
色I、色IIの圧縮演算後のLCH値をそれぞれRGB値に変換する。
・S1−24,S2−24
変換された各RGB値が出力RGB値、つまり圧縮処理によって変換された色I’色II’とされる。
またその異なる値とするためには、同一値となった複数の色データについて、圧縮演算後の色データの値を変更することで色データ値が異なる値となるようにする。
なお、図17のステップF201〜F217はLUT生成部2の処理であるが、各処理は次のようにLUT生成部2内の機能で実現される。
ステップF201,F202:メモリ制御部25のメモリアクセス機能。
ステップF203,F204,F217:変換部21の変換機能とメモリ制御部25のメモリアクセス機能。
ステップF205,F206,F207,F208:色域内外判定部22の判定機能とメモリ制御部25のメモリアクセス機能。
ステップF209:色圧縮部23の圧縮演算機能とメモリ制御部25のメモリアクセス機能。
ステップF210,F211,F212,F213,F214,F215,F216:階調生成部24の階調生成機能とメモリ制御部25のメモリアクセス機能。
この図17のLUT生成処理においては、ステップF213で例えば図13のようにグループ化を行ったら、LUT生成部2は、ステップF214で、各グループGP1,GP2・・・のそれぞれについて、グループ内の複数の格子位置に相当する圧縮処理前のLCH値、つまりLUT#1における対応する格子位置に記憶されているLCH値を検索する。例えばグループGP1に関して言えば、LUT#1における格子位置(xa,yb,zc)のLCH値と、格子位置(xa+1,yb,zc)におけるLCH値を読み出すことになる。
この処理を図18に模式的に示す。ステップF213の処理により、図18のLUT#5上でグループGPnで示す2つの格子位置がグループ化されたとする。
この場合、LUT#1において同一の2つの格子位置のLCH値を読み出す。そして2つの格子位置のLCH値について、L値、C値、H値同志を比較し、差が最大のものを判別する。例えばLUT#1の一方の格子位置に記録されたLCH値はL値=50、C値=50、H値=10であったとする。またLUT#1の他方の格子位置に記録されたLCH値はL値=50、C値=50、H値=11であったとする。すると、これら2つのLCH値においてはH値の差が最も大きいものとなる。
この場合、この2つの色は、もともとはH値において特徴的な差を持つものである。そこでこの差を強調するように、LUT#5におけるLCH値を更新する。
具体的にはLUT#5のグループGPnの一方の格子位置のLCH値においてH=H+D、他方の格子位置のLCH値においてH=H−Dとする(D値は属性の差を強調するための値)。
例えばLUT#5においてグループGPnの2つの格子位置の各LCH値は、同値であり、共にL値=49、C値=49、H値=10であったとする。ここでLUT#1におけるLCH値は、H値に顕著な差を有するものであるため、LUT#5上のグループGPnの一方のLCH値を、L値=49、C値=49、H値=11、他方のLCH値をL値=49、C値=49、H値=9というように更新し、LUT#5上に上書きする。
なお、ここではH値を更新した例を述べたが、グループ内の複数の格子位置同志において、圧縮前のLCHでL値の差が大きければL値を更新し、またC値の差が大きければC値を更新することになる。
つまり圧縮処理を行った後においてLCH値が同一値となったしまった格子位置については、圧縮処理に至る前のLCH値において色の差が強調される属性値を判別し、その値に差ができるように、圧縮後のLUT#5上のLCH値の更新を行っていく。そしてステップF211〜F216の処理が繰り返されることで、ある時点でステップF212で、LUT#5上で同一のLCH値となる格子位置が存在しないと判定される状態に達する。
このLUT#6が、LUT生成部2が最終的に作成する3DLUT、つまりその後、色変換部3に供給され、実際の画像データの色域圧縮処理に用いられるものとなる。
LUT生成部2は、ステップF217でLUT#6を完成させたら、例えばこれをメモリ部12の不揮発性メモリ領域に書き込んでLUT生成処理を終え、その後任意の時点で色変換部3に供給できるようにすればよい。
そして、このLUT#6の各格子位置に書き込まれる出力RGB値は、全て異なるLCH値から変換されたRGB値であるため同一値のものはない。従って本例の色域圧縮装置1では、クリッピング手法を用いた色域圧縮でありながら階調性を維持できる。つまり、再現可能な色は忠実に再現しつつ、且つ階調表現も可能となるという優れた色域圧縮を実現できる。
またLUT#6の出力値を全て異なる値とすることが可能であることで、LUTの有効活用ができる。
以上の図5又は図17の処理によって3DLUT(LUT#6)が生成されることで、クリッピング手法でありながら階調性を保つ色域圧縮が実現されるが、図5のステップF115でLUT#1のLCH値の更新(圧縮前の時点のLCH値の更新)を行う場合や、図17のステップF216でLUT#5のLCH値の更新(圧縮後の時点のLCH値の更新)を行う場合においては、上述したD値が適切に設定されることが、階調性の維持のために望ましい。
なお、D値を用いた強調の方法は、上記のように加算、減算以外にもその属性を強調する方法ならばどのような演算でも構わない。さらに、強調の度合いであるD値は固定である必要はない。
以下、強調する度合いに相当するD値を決める手法の具体例を述べていく。
例えばまず8ビットのR値を考える。8ビットのR値をRi(但しi=0〜255)とする。そして256個の各Ri値のそれぞれについて、G値、B値を固定したうえで、L値、a値、b値、C値、H値を算出する。
Riから算出する値をLi、ai、bi、Ci、Hiとするとき、Li、ai、biは次の(数5)で算出される。
なお、Xn,Yn,Znは、光源の3刺激値であり、例えば標準イルミナントD65の場合は(Xn,Yn,Zn)=(95.04,100.00,108.89)である。
ΔLi=|Li−Li-1|
Δai=|ai−ai-1|
Δbi=|bi−bi-1|
ΔCi=|Ci−Ci-1|
ΔHi=|Hi−Hi-1|
i=0〜255のそれぞれについて、このようにしてR値から求めたΔLi、Δai、Δbi、ΔCi、ΔHiを用いて、図19(a)のように2次元テーブル(LUT−i)を作成する。
さらに、B値についても、同様にBi(但しi=0〜255)としてのそれぞれの値について、R値、G値を固定した状態でLi、ai、bi、Ci、Hiを求め、さらにΔLi、Δai、Δbi、ΔCi、ΔHiを算出する。そして図19(c)のように2次元テーブル(LUT−iii)を作成する。
また図19(b)の2次元テーブル(LUT−ii)は、G値に1の差を生むD値のテーブルであり、図19(c)の2次元テーブル(LUT−iii)は、B値に1の差を生むD値のテーブルである。
上述した色域圧縮処理(LUT生成処理)において、圧縮処理で同一値となってしまった複数の色については、D値により差を生じさせることになるが、その際にR成分に差を生じるようにしたいのであれば、図19(a)の二次元テーブル(LUT−i)からD値を決定すればよい。例えば出力デバイス、視覚特性、入力画像データなどに応じて、選定されればよい。
またD値は固定としても良いし、可変であってもよいが、R値の差を強調して階調性を維持したい場合であって、D値を固定とする場合は、二次元テーブル(LUT−i)から適切なD値を選定すればよい。
D値を可変とする場合は、二次元テーブル(LUT−i)からD値が処理過程で選択されていくようにすればよい。
上述のように、D値はL値、C値、H値のいずれかの属性値を変化させる値であるが、変化させる属性に応じてD値が選択されるようにする。例えばL値を変化させる場合はDL値を用い(L=L+DL、L=L−DL)、H値を変化させる場合はDH値を用い(H=H+DH、H=H−DH)、C値を変化させる場合はDC値を用いる(C=C+DC、C=C−DC)ようにする。
DL値としては、例えば図19(a)の二次元テーブル(LUT−i)において、i=0〜255の範囲でのΔLの値のうち、最大の値を採用することなどが考えられる。またDH値、DC値についても同様とすればよい。
さらにa値、b値を用いて色データ値を変化させる場合、a値の加減算を行うDa値、b値の加減算を行うDb値が、それぞれ用いられるようにすればよい。
上記(数5)における行列M1を、入力色域、出力色域の組み合わせに応じて設定することで、入力色域、出力色域の組み合わせに応じたD値が、図19の二次元テーブル上で求められる。
図20に示したようにデバイスによって色域の広狭がある。そのような出力色域の広狭に応じてD値を設定する。
例えばITU−709などの比較的狭い色域を出力色域とする場合はD値を大きくし、フィルム色域等、比較的広い色域を出力色域とする場合はD値を小さく設定する。
例えば上述したLUT#1、#5の格子位置、つまり値を変化させようとするLCH値が格納された格子位置に応じて、図19の二次元テーブルからD値を選択する。
上記した2次元LUTを作成する際のiの変化量を、R、G、B値のビット長に応じて設定する。例えばR、G、B値が8ビットのシステムにおいては、上記のようにi=0〜255、10ビットの場合はi=0〜1024、12ビットの場合はi=0〜4096、16ビットの場合はi=0〜65535、などのように設定してD値を示す二次元テーブルを生成し、その二次元テーブルからD値を選定する。
本発明のプログラムの実施の形態は、上述した図4,図17の処理を演算部10(LUT生成部2)に実行させるプログラムである。或いは、さらにLUT生成部2で作成させた3DLUT(LUT#6)を用いて色変換部3に入力画像データの色域圧縮を実行させるプログラムである。
このプログラムは、例えばメモリ部12におけるROM領域や不揮発性メモリ領域などに予め記憶しておくことができる。
あるいはまた、フレキシブルディスク、CD−ROM(Compact Disc Read Only Memory)、MO(Magnet optical)ディスク、DVD(Digital Versatile Disc)、ブルーレイディスク、磁気ディスク、半導体メモリ、メモリカードなどのリムーバブル記録媒体に、一時的あるいは永続的に格納(記録)しておくことができる。このようなリムーバブル記録媒体は、いわゆるパッケージソフトウェアとして提供することができる。
また、本実施の形態のプログラムは、リムーバブル記録媒体からパーソナルコンピュータ等にインストールする他、ダウンロードサイトから、LAN(Local Area Network)、インターネットなどのネットワークを介してダウンロードすることもできる。
さらに、そのようなプログラムが記録されたプログラム記録媒体によれば、本実施の形態の色域圧縮装置の提供、普及に便利となる。
Claims (8)
- 第1の色域の入力画像データを第2の色域に圧縮して出力画像データとする色域圧縮方法において、
上記第1の色域における各色の色データのうち、上記第2の色域に含まれない色データの値を、所定の圧縮演算で上記第2の色域に含まれる色データの値に圧縮する圧縮ステップと、
上記圧縮ステップによる圧縮後において同一値となった複数の色データについて、上記圧縮演算による圧縮前の色データの値を変更したうえで、再度、上記圧縮ステップを実行することで、圧縮後の色データの値が上記第2の色域内における異なる値となるようにする階調生成ステップと、
を備えた色域圧縮方法。 - 上記階調生成ステップでは、上記圧縮ステップによる圧縮後において同一値となった複数の色データのそれぞれを、上記圧縮演算で圧縮する前の上記第1の色域における色データの色成分又は色属性の値のうちで最も差の大きい色成分又は色属性の値の差が大きくなるように変更したうえで、再度、上記圧縮ステップを実行することで、圧縮後の色データの値が上記第2の色域内における異なる値となるようにする請求項1に記載の色域圧縮方法。
- 上記圧縮ステップ及び上記階調生成ステップを実行して得られた、上記第1の色域の色データ値と上記第2の色域の色データ値の対応関係を表すルックアップテーブルを生成し、
上記第1の色域の入力画像データについて、上記ルックアップテーブルを参照することで上記第2の色域の出力画像データを得る請求項1に記載の色域圧縮方法。 - 第1の色域における各色の色データのうち、第2の色域に含まれない色データの値を、所定の圧縮演算で上記第2の色域に含まれる色データの値に圧縮する圧縮ステップと、
上記圧縮ステップによる圧縮後において同一値となった複数の色データの値について、上記圧縮演算による圧縮前の色データの値を変更したうえで、再度、上記圧縮ステップを実行することで、圧縮後の色データの値が上記第2の色域内における異なる値となるようにする階調生成ステップと、
を情報処理装置に実行させるプログラム。 - 上記階調生成ステップでは、上記圧縮ステップによる圧縮後において同一値となった複数の色データのそれぞれを、上記圧縮演算で圧縮する前の上記第1の色域における色データの色成分又は色属性の値のうちで最も差の大きい色成分又は色属性の値の差が大きくなるように変更したうえで、再度、上記圧縮ステップを実行することで、圧縮後の色データの値が上記第2の色域内における異なる値となるようにする請求項4に記載のプログラム。
- さらに、上記圧縮ステップ及び上記階調生成ステップを実行して得られた、上記第1の色域の色データ値と上記第2の色域の色データ値の対応関係を表すルックアップテーブルを生成するテーブル生成ステップを情報処理装置に実行させる請求項4に記載のプログラム。
- 第1の色域の入力画像データを第2の色域に圧縮して出力画像データとする色域圧縮装置において、
上記第1の色域の色データの値から、上記第2の色域の色データの値を導くルックアップテーブル手段と、
上記第1の色域の入力画像データについて、上記ルックアップテーブル手段を参照することで上記第2の色域の出力画像データを得る色変換手段と、
を備えると共に、
上記ルックアップテーブル手段は、
上記第1の色域における各色の色データのうち、上記第2の色域に含まれない色データの値を、所定の圧縮演算で上記第2の色域に含まれる色データの値に圧縮し、さらに、上記圧縮後において同一値となった複数の色データについて、上記圧縮演算による圧縮前の色データの値を変更したうえで、再度、上記圧縮を実行することで、圧縮後の色データの値が上記第2の色域内における異なる値となるようにする階調生成処理を行った状態において、上記第1の色域の色データ値と上記第2の色域の色データ値の対応関係を表すテーブルデータとされている色域圧縮装置。 - 上記ルックアップテーブル手段を構築するための上記階調生成処理は、
上記圧縮後の色データにおいて上記同一値となった複数の色データのそれぞれを、上記圧縮演算で圧縮する前の上記第1の色域における色データの色成分又は色属性の値のうちで最も差の大きい色成分又は色属性の値の差が大きくなるように変更したうえで、再度、上記圧縮を実行することで、圧縮後の色データの値が上記第2の色域内における異なる値となるようにする処理である請求項7に記載の色域圧縮装置。
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