[go: up one dir, main page]
More Web Proxy on the site http://driver.im/

JP4514438B2 - 治療装置制御システム - Google Patents

治療装置制御システム Download PDF

Info

Publication number
JP4514438B2
JP4514438B2 JP2003400260A JP2003400260A JP4514438B2 JP 4514438 B2 JP4514438 B2 JP 4514438B2 JP 2003400260 A JP2003400260 A JP 2003400260A JP 2003400260 A JP2003400260 A JP 2003400260A JP 4514438 B2 JP4514438 B2 JP 4514438B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
treatment
image
control system
imaging
treatment control
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2003400260A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2005160553A5 (ja
JP2005160553A (ja
Inventor
秀和 仲本
滋 渡部
尚樹 上田
匡 清水
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Hitachi Healthcare Manufacturing Ltd
Original Assignee
Hitachi Medical Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Hitachi Medical Corp filed Critical Hitachi Medical Corp
Priority to JP2003400260A priority Critical patent/JP4514438B2/ja
Publication of JP2005160553A publication Critical patent/JP2005160553A/ja
Publication of JP2005160553A5 publication Critical patent/JP2005160553A5/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4514438B2 publication Critical patent/JP4514438B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Magnetic Resonance Imaging Apparatus (AREA)

Description

本発明は、MRI装置、X線CT装置等の医用画像診断装置を用いた治療制御システムに係り、特に温熱療法や凍結療法等の治療装置と併用した治療制御システムに関する。
MRI装置、X線装置等の医用画像診断装置を用いた撮影手法にフルオロスコピーと呼ばれるリアルタイム動態画像化法があり、その臨床応用が進められている。フルオロスコピーは、従来、X線装置を用いた透視撮影で実現されていたが、近年、MRI装置に高速撮影法の開発に伴い実用化されている。このようなフルオロスコピーは、オープンタイプのMRI装置の開発と相俟って、画像診断装置でモニター画像を撮影しながら手術や治療を行なうインターベンショナルMRI(IMRI)を可能にしている。IMRIにおけるフルオロスコピーの用途として、具体的には、穿刺針やカテーテルを誘導する際のモニタリングや、腫瘍細胞に電磁波や赤外線を照射して死滅させる温熱療法(ハイパーサーミア治療)やクライオサージェリー(凍結療法)の治療効果の確認等があり、そのための撮影手法も提案されている。
例えば、特許文献1には、温熱療法においてMRIにより温度変化を画像化する手法が、また温熱治療中に温度情報を形態MR画像と共に逐次表示する手法が特許文献2に開示されている。さらに非特許文献1、非特許文献2などには、クライオサージェリーにおけるMRIやCTによる凍結領域の画像化の試みが報告されている。
このように温熱/凍結治療における温熱/凍結領域の描出にX線、CT、超音波診断装置(US)、MRIなどが利用されるが、特にMRIは凍結治療においてシャープな表面線が得られ、氷の描出能がきわめて優れていることから好んで使用されている。
特公平6−14911号公報 特開2001−357362号公報 「Imaging of Interstitial Cryotherapy-An in Vitro Comparison of Ultrasound, Computed Tomography, and Magnetic Resonance Imaging」 Josef Tacke, et al, Cryobiology 38, 250-259(1999) 「MRI・CTによるCryosurgery後の経時的検討I」礒田治夫、日本医放会誌:49(9)、1096-1101(1989)
一方、凍結治療や温熱治療の機器もMRI装置との併用を考慮したものが種々開発されている。凍結治療器としては、例えば、ジュールトムソン効果を利用し、高圧ガスによる凍結にアルゴンガス、解凍にヘリウムガスを併用したMRI対応医療用凍結治療器が開発され、主に肝臓癌、腎臓癌、子宮筋腫などの治療に利用されている。また温熱療法では、RF波発生装置と、RF波を導出して生体に通じさせる穿刺電極及び生体から電流を回収する対極板とからなるRF熱凝固装置が開発されている。この装置は、RF交流電流により組織インピーダンスによるジュール熱と誘電加熱を発生させて、組織自体に熱を生じさせ生体タンパク質を凝固変性する、いわゆるBME:Biomedical Engineering治療を行なうものであり、低侵襲で効果があるとして注目されている。
一般に、温熱/凍結治療では、再発を防止するために病変を残すことなく確実に治療することが要求されるとともに過温熱や過凍結による副作用を防止することが要求される。しかし凍結領域はMRI画像では通常、低信号領域となるため、病変の位置や形状が描出不可能になり、位置関係を把握しにくく、病変を過不足なく所望の温度に温熱或いは凍結することが困難である。
またMRIでは、温度分布画像を得ることができるので、これを形態画像と同時表示することにより温熱療法或いは凍結療法の進み具合を知ることができるが、治療を過不足なく行なうためには温度情報のモニタリングを常時行なう必要があり、ユーザーの負担が大きいという問題がある。
そこで本発明は、MRI装置等の画像診断装置を利用した温熱/凍結治療において、モニター画像を利用して適切な治療を可能にすること、およびユーザーの負担を軽減することを目的とする。
上記課題を解決するため本発明は、温熱/凍結治療装置と画像診断装置と組み合わせた治療制御システムを提供する。即ち、本発明の治療制御システムは、生体の病変部に穿刺されるプローブと、前記プローブを介した病変部の加熱又は凍結を駆動・制御する駆動部とを備えた温熱又は凍結治療装置、前記生体病変部の画像を連続撮影する撮影手段と、前記画像を表示する表示手段とを備えた画像診断装置、及び前記画像診断装置で撮影した治療前画像と連続撮影される治療中画像との差分画像をもとに治療の進行状態を判定し、その結果を表示する演算装置を備えている。
本発明の治療制御システムの一態様では、演算装置は、前記差分画像をもとに病変の外縁と治療領域外縁との距離を算出し、前記距離をもとに治療の進行状態を判定する。
また本発明の治療制御システムの好適な態様では、演算装置は、治療の進行状態の情報を治療装置にフィードバックし、進行状態に応じて治療装置の駆動部を制御する。
本発明の治療制御システムにおいて、演算装置は、治療装置及び画像診断装置とは独立したユニットとして構成されていてもよく、またいずれかの一部として構成されていてもよい。
本発明の一態様において、画像診断装置は、磁気共鳴イメージング装置であって、その撮影手段はフルオロスコピー撮影法により連続画像を撮影する。
本発明によれば、撮影手段によって撮影された治療前画像と連続撮影された治療中画像との差分画像を用いることにより病変と治療領域との関係を明確に把握することができ、それにより治療の進行状態に関する情報を算出するので、その結果をもとにユーザーは容易に治療の継続や終了を判断することができ、治療不足による病変の再発や過治療による副作用の発生を防止することができる。また本発明の好適な態様によれば、演算装置が判定した結果を治療装置にフィードバックし、治療装置を制御することにより人為的ミスを低減することができる。
以下、本発明の治療制御システムの実施の形態を説明する。
図1は、本発明の治療制御システムの概要を示す図である。
この治療制御システムは、X線装置、CT装置、MRI装置などの患者のリアルタイム画像(モニター画像)を作成することが可能な画像診断装置10と、温熱治療装置、凍結治療装置などの治療装置20と、画像診断装置10により得られたモニター画像をもとに治療装置20を制御する演算装置30とからなる。図では、演算装置30は画像診断装置10及び治療装置20と別に設けられている場合を示しているが、画像診断装置10或いは治療装置20内に備えられた制御部が演算装置30の機能を兼ねていてもよい。
この治療制御システムでは、後に詳述するように、画像診断装置10で再構成したモニター画像をもとに温熱領域或いは凍結領域を監視し、その領域が治療対象である病変を確実にカバーした時点をユーザーに報知する。同時に治療装置の動作を自動的に停止するようにすることもできる。
治療装置20の一例として凍結治療装置の全体構成を図2に示す。この凍結治療装置は、ジュール・トムソン効果を利用した凍結と解凍ができるMR対応冷凍治療器であり、凍結ガス及び解凍ガスの噴出・停止を駆動・制御する駆動部210と、患者体内に挿入されるプローブ220と、駆動部210を操作するための操作部230を備えている。駆動部210は、凍結ガスを封入したガスシリンダー211と、解凍ガスを封入したガスシリンダー212と、これらガスシリンダー211、212に連結された供給管213、214と、供給管213、214の経路にそれぞれ設けられたバルブ215、216とを備えている。
凍結ガスとしては、例えば、アルゴンガスが用いられ、解凍ガスとしては、例えば、ヘリウムガスが用いられる。プローブ220は2腔構造を有し、凍結ガス及び解凍ガスの各ガスシリンダー211、212に連結されたホース221と、ホース221を通して送られるガスを冷却する熱交換器222と、熱交換器222に接続されたノズル223とを備えている。
操作部230には、凍結ガス/解凍ガスの噴射及び停止の指令を駆動部210に送るための開始ボタン、停止ボタン等の操作ボタン231の他、治療時間、治療回数、インターバルなどの数値を設定するための数値入力部232、治療の終了を報知するための手段233、例えば、警報ランプ、警報ブザー、警報表示部などが備えられている。
この凍結治療装置では、開始ボタン231の押下により治療が開始すると、バルブ215が開き、高圧(24〜27MPa)の凍結ガスが噴射される。プローブ220先端のノズル223から噴出した高圧の凍結ガスは、ジュール・トムソン効果により冷却され、熱交換器211(復路)を通りながら往路の凍結ガスを冷却し、ホース221を通って大気中に放出される。この二重の冷却により、凍結ガスがノズル223先端の小室に噴出するときプローブ先端は、例えば、-185℃の低温になる。凍結による治療が終了し、凍結ガスの停止ボタン232が押下されると、高圧解凍ガス(17〜27MPa)が一定時間小室に噴射される。これにより逆に温度上昇を示し凍結された組織の解凍が可能になる。プローブ先端部の大きさは2cm程度であり、病変の大きさに併せてプローブの本数を増減することができる。
なお、凍結治療は、1回の操作で行う場合のみならず、凍結/解凍を所定のインターバルで複数回繰り返して行う場合がある。この治療装置では、上述した数値入力部232を介して、全体としての治療時間の他に、複数回行う場合における治療回数、インターバルを設定することができる。
本発明の治療制御システムでは、上述した治療装置の制御部210の操作ボタンによる制御に加え、演算装置30から治療の終了に関する情報が送出される。このため演算装置30は、画像診断装置10の画像をスキャンし、温熱/凍結領域の外縁及び病変の外縁を決定する画像処理部31、温熱/凍結領域の外縁と病変の外縁との距離を複数の位置で計算し、全ての位置における距離が所定の範囲であるときに治療が終了したと判断し、報知信号を治療装置20に送出する演算部32などを備えている。演算部32は、上述した距離の計算と治療の進行状態の判定の他、治療経過時間や残治療時間などの時間情報、治療領域の直径などの追加画像情報を演算することができる。
治療装置20に演算部32から報知信号が送出されると、例えば、報知ランプが点灯し、治療の終了をユーザーに報知する。これによりユーザーは適切なタイミングで治療、即ち凍結ガスの噴射を終了する。
次に画像診断装置10としてMRI装置を用いた場合の実施形態を説明する。
図3は、本発明が適用されるMRI装置の概要を示す図である。このMRI装置は、被検体(患者)1が置かれる空間に静磁場を発生する静磁場発生磁石2と、この空間に傾斜磁場を発生する傾斜磁場発生系4と、被検体1に高周波磁場を照射するための送信系5と、被検体1が発生するNMR信号を検出する受信系6と、受信系6で受信したNMR信号を信号処理する信号処理系7と、傾斜磁場発生系3、送信系5及び受信系6を所定のパルスシーケンスに従い動作させるためのシーケンサ4と、信号処理系7の一部を構成するとともにシーケンサ3を介して装置の動作を制御する制御系(CPU)8とを備えている。
静磁場発生磁石2は、被検体1の周りにその体軸方向または体軸と直交する方向に均一な静磁場を発生させるもので、永久磁石方式、常電導方式或いは超電導方式などの磁場発生手段からなる。図示していないが、本実施形態のMRI装置は、一対の静磁場発生磁石2を例えば被検体1の上下に対向配置し、被検体1の側面からのアクセスを可能にしたオープンタイプであり、これによってIMRIが可能になっている。
傾斜磁場発生系4は、X,Y,Xの三軸方向の3つの傾斜磁場コイルを一体化した傾斜磁場コイル41とそれらを駆動する傾斜磁場電源42とからなり、シーケンサ3からの命令に従って各コイルの傾斜磁場電源42を駆動することにより、三軸方向の傾斜磁場Gx、Gy、Gzを被検体1に印加するようになっている。この傾斜磁場の加え方により被検体1の撮影面(スライス)を決定することができ、またNMR信号を位相エンコードして位置情報を付加することができる。図示するオープンタイムのMRI装置では、一対の傾斜磁場コイル41が静磁場空間を挟んで上下に対向配置された構造となっている。
送信系5は、高周波発振器51と、変調器52と、高周波増幅器53と、送信側の高周波コイル54とからなり、高周波発振器51から出力された高周波パルスをシーケンサ3の命令に従って変調器52で振幅変調し、この振幅変調された高周波パルスを高周波増幅器53で増幅した後に被検体1に近接して配置された高周波コイル54に供給することにより、電磁波が被検体1に照射されるようになっている。
受信系6は、被検体1に近接して配置された受信側の高周波コイル61と、増幅器62と、直交位相検波器63と、A/D変換器64とからなり、高周波コイル61が検出したNMR信号(エコー信号)は、増幅器62及び直交位相検波器63を介してA/D変換器64に入力されディジタル量に変換される。この際、シーケンサ4からの命令によるタイミングで直交位相検波器63によりサンプリングされた二系列の収集データとして、信号処理系7に送られる。
信号処理系7は、CPU8と、ディスプレイ71と、磁気テープ72、磁気ディスク73などの記憶媒体と、信号処理系7およびCPU8に必要な指令を入力するためのキーボード74、マウス75などの操作部76を備えており、受信系6からの信号に対し、フーリエ変換、補正係数計算、画像再構成等の処理を行い、任意断面の信号強度分布や複数の断面からの信号に適当な演算を行って得られた分布を画像化して、ディスプレイ71に表示する。上記処理に必要なデータや処理後のデータは記憶媒体に格納されている。またCPU8には、傾斜磁場発生系4、送信系5及び受信系6の動作タイミングを決めるパルスシーケンスがプログラムとして組み込まれている。パルスシーケンスには、撮影方法に応じた種々のものがあり、本発明のMRI装置ではフルオロスコピー(ダイナミック撮像)のためのパルスシーケンスが組み込まれている。具体的には、グラディエントエコー系の短TR撮像パルスシーケンスやEPI系のパルスシーケンスであり、二次元計測でも三次元計測でもよい。
さらに信号処理系7は、温熱治療装置或いは凍結治療装置などの治療装置に接続することができ、上述した画像再構成等の処理のほかに温熱/凍結治療中の画像を処理し、必要な指令を治療装置に送出することができる。すなわち本実施形態のMRI装置は、その信号処理系及び制御系が、図1に示す治療制御システムの演算装置30として機能する。
次にこのような構成のMRI装置をモニターとして用いた凍結治療の制御方法について説明する。図4にその手順を示す。
まず被検体1をMRI装置の静磁場空間内に搬入し、位置決め画像を撮像し(ステップ401)、治療の対象となる部位(ターゲット)が静磁場空間のほぼ中央に位置するように位置決めする。次いでターゲットを含む3軸断面を撮像し(ステップ402)に凍結治療装置のプローブ先端を挿入するための穿刺を行う(ステップ403)。ターゲットまでの穿刺針(プローブ)の挿入は、フルオロスコピーを用いたインタラクティブスキャンを利用することができる。この手法は、穿刺針の挿入方向に合わせて適宜撮像断面を変えながらリアルタイム画像の撮像・表示を繰り返し、穿刺針をターゲットに誘導する手法であり、具体的には、ターゲットを含む3軸断面の撮像(ステップ402)と穿刺(ステップ403)とを、穿刺針がターゲットに到達したかどうかをモニター画像で確認しながら(ステップ404)繰り返す。この繰り返しにおいてステップ402で撮像する3軸断面に常にターゲットが含まれるように撮影断面を決定する。また撮像では必要に応じて造影剤を使用し、ターゲットである病変や臓器に対してコントラストを付与する。モニター画像で穿刺針がターゲットに到達したことを確認したならば穿刺を停止し(ステップ405)、凍結治療を開始する(ステップ406)。穿刺を停止したときの3軸断面画像は、続く凍結治療における治療効果を確認するための参照画像として記憶媒体に格納される。
凍結治療は、上述したように、まず凍結ガスをプローブ先端の小室に高圧で噴射し、先端を冷却する。凍結治療の開始と同時にフルオロスコピーを開始し、プローブ及びターゲットを含む3軸断面を撮像する(ステップ407)。凍結治療の進行に伴うMR画像の変化を図5に示す。図示するように、穿刺を停止したときの画像(参照画像)501には、病変Lが高コントラストで描出されるとともに、MR対応のプローブPは低信号で描出されている。凍結治療によってプローブ先端周囲の組織が凍結すると、凍結部分の信号が欠落した画像502となる。治療の進行に伴い凍結部分(信号欠落部分)Fが拡大すると、画像は503、504、505と変化し、凍結部分Fが病変Lを覆った状態になる。しかしこれら画像からは、凍結部分Fが病変Lをどの程度覆っているのかは判断できない。
そこで治療中の画像502〜505と参照画像501との差分を行い、差分画像506〜509を作成するとともに差分画像506〜509と参照画像501とを加算した加算画像を作成し、これら差分画像または加算画像から凍結治療を終了するタイミングを自動的に決定する(ステップ408)。差分画像及び加算画像の作成は公知の方法で行うことができ、特に呼吸性移動などの体動による断面ズレを排除するための技術(同期計測や体動補正法)などを採用することが好ましい。凍結治療終了のタイミングは、凍結領域が病変を完全に覆い、しかも広すぎない範囲まで広がった時点であり、本実施形態では、複数の方向について凍結領域の外縁と病変の外縁との距離を自動測定し、監視することにより決定する。距離の測定手法については後述する。
まず凍結領域が病変全体を覆ったか否かを判断する(ステップ409)。ステップ409において、一つの方向でも設定距離に達しない場合には、凍結治療を継続するか、プローブ数を追加するかを判断する(ステップ411)。この判断は、例えば、測定した複数の距離同士の差が所定の値よりも小さい場合には凍結治療を継続し、所定の値よりも大きい場合にはプローブを追加する。例えば、図6に示すように、病変Lの上下については設定距離を越えているが、左右については設定距離に達しない場合には、プローブを追加する。この場合には、ステップ401に戻り撮像を行いながら新たなプローブの穿刺を行う。また殆どの方向で設定距離に達していないような場合には、凍結治療を継続する。
凍結領域が病変全体を覆ったならば、次に凍結領域の外縁と病変の外縁との距離が測定した全ての方向について予め設定した距離になったか否かを判断する(ステップ410)。このステップ410においても、測定した全ての方向の距離が設定距離に達するまでは、凍結治療の継続かプローブの追加かを判断し(ステップ411)、必要な処理を繰り返す。測定した全ての方向の距離が設定距離に達したならば、さらに追加治療が必要な場合を除き、治療を終了する(ステップ412、413)。治療終了は、その指令を凍結治療装置に送出することにより自動的に行うこともできるし、指令によって治療装置の報知手段を駆動し、報知手段を確認したユーザーが手動で行うこともできる。自動的に終了する場合には、凍結治療装置は、指令を受けると、凍結ガスの噴射を停止し、一定時間解凍ガスを噴射し、装置を停止する。これら一連の判断ステップ409〜411で用いる所定の値、設定距離などの閾値は、例えばMRI装置(図3)の操作部76を介して予めユーザーが設定することができる。またデフォルトとして所定の値を設定しておくことも可能である。
なお図4に示す実施形態では、凍結治療の開始後にプローブの追加が必要かどうかを判断する工程(ステップ411)を設けているが、凍結治療の開始に先立って、病変部位の大きさに応じてプローブ数を増加を行うことも可能である。
次に凍結領域の外縁と病変の外縁との距離の測定方法について図7を参照して説明する。図7(a)に示すように、差分画像701又は加算画像の全ライン(全画素)をスキャンし、各画素の信号強度を算出する。信号強度の変化から凍結領域の輪郭(外縁)及び病変の輪郭(外縁)を自動判別し、これら輪郭と輪郭との距離を算出する。輪郭の決定は、各領域の境界を自動判別する代わりに、図7(b)に示すように、手動でROIを設定して決定することもできる。具体的にはディスプレイに表示された画像上のポインターを操作部(図3、76)のマウス等で操作することにより凍結領域及び病変の各輪郭Roi2、Roi1を決め、輪郭の画素値を決定する。凍結領域の輪郭と病変の輪郭の距離は、複数の方向、少なくとも面内の交差する二方向(例えば上下方向と左右方向)について算出することが好ましい。
なお、差分画像では、凍結領域内のみが高信号で描出されることになるので、差分画像508、509のように凍結領域が病変全体を覆っている場合には、差分画像において凍結領域と病変とを識別できるが、凍結領域が病変の内部に留まっている間は、差分画像では信号値の変化を生じた凍結領域の画像しか得られないので、差分画像と参照画像とを加算した加算画像を用いることが好ましい。
輪郭間の距離の計算は、連続して撮像される画像の1枚毎或いは複数枚毎に、また好適には3軸断面全てについて実行し、その変化を監視する。これによりこのように凍結領域の外縁と病変の外縁との距離を監視することにより、適切な範囲で凍結治療を行うことができ、治療不完全のための再発や過凍結による障害を最小にすることができる。特に、参照画像及び治療中のリアルタイム画像として3軸断面を用いることによりボリュームのある病変について確実に全体を覆い、且つ近接する臓器等への影響を最小にする領域の治療を行うことができる。なお3軸断面画像は、二次元計測であっても三次元計測であってもよく、公知の撮像手法を採用することができる。
上述したステップ407、ステップ408における処理結果(差分画像、距離計算)は、その他の治療の進行状態に関する情報や患者情報とともにディスプレイ71に表示される。ディスプレイの表示例を図8に示す。図示する例では、ディスプレイはGUI(グラフィックユーザーインターフェイス)を構成しており、術前画像(参照画像)801、治療画像802、差分画像803及び加算画像804を表示する画像表示部、撮像スキャンの選択ボタン805、806、各種プロトコル入力画面807、治療の進行状態情報や患者情報を表示する表示部808が設けられている。表示部808には、治療領域と病変とプローブとの関係や、自動計算した距離を模式的に表わしたリアルタイム画像を表示するとともに、次のような治療の進行状態に関する情報を表示する。これらの情報は、距離の自動計算とともに信号処理部7(演算装置30)で算出することができる。
複数の方向について算出した輪郭間距離の最大値(MAX)及び最小値(MIN)
治療開始からの経過時間及び残治療時間:残治療時間は、治療装置20において予め治療時間が設定されている場合、経過時間との差を算出する。これらは設定した治療時間を100%とする棒状表示に異なる色(明度)でアナログ表示することも可能である。
病変及び治療領域の大きさ:病変及び治療領域の大きさは、例えば、プローブ先端の画素位置と4方向の輪郭との距離として算出する。
インターバルタイム:複数回の治療を繰り返す場合において、何回目のインターバルかを表示する。
また患者情報としては、患者のIDの他、脈拍や血圧などを同時計測している場合には、それら計測器からの信号を取り込み、数値或いはグラフとして表示することができる。
なおこれらの表示は、MRI装置の信号処理系7のディスプレイ71ではなく、治療制御システムの演算装置30が独立している場合には、それに付随するモニターに、或いは治療装置20がモニターを備える場合には、治療装置20のモニターに表示させるようにしてもよい。また複数のディスプレイ或いはモニターに必要な情報を表示させることも可能である。治療装置20のモニターに表示させる場合には、これら表示自体が治療装置20の操作部230の報知手段として機能する。
以上、図4に示す実施形態を中心に本発明の治療制御システムの動作を説明したが、本発明の治療制御システムは、これら実施形態に限定されることなく種々の変更が可能である。例えば、図4の自動撮像ステップ407において、治療中であっても、治療の進行状況に応じて撮像シーケンスや撮像パラメータをユーザーが変更するステップを加えることも可能である。このような変更は、例えば、図8に示す撮像スキャンの選択ボタン805、806によって行うことができる。これにより必要に応じて時間分解能を高めた撮像或いは空間分解能を高めた撮像を選択することができる。
また上記実施形態では、図1の治療システムにおける演算装置30の機能をMRI装置で実行する場合を説明したが、独立した演算装置或いは治療装置にこのような機能を持たせることも可能である。この場合には、MRI装置がリアルタイムで撮像した画像或いはその差分画像/加算画像の画像データを演算装置に送り、演算装置或いは治療装置が画像データを元に治療終了の判定、治療の進行状態に関する情報の算出を行う。
さらに画像診断装置としては、MRI装置の他、X線透視装置、X線CT装置、超音波診断装置などを使用することも可能である。例えば、画像診断装置としてX線CT装置を用いる場合には、ダイナミック撮影法としてCTフロロスコピーを実行し、凍結過程を監視する。この場合にも、プローブがターゲットに達した時点で参照CT画像を取得し、次いで行われる治療中のCT画像との差分を行う。差分画像から病変と凍結領域の輪郭間距離を求め、治療の進行状況を判定することはMRI装置の場合と同様である。
また上記実施形態では、治療装置として図2に示す凍結治療装置を用いた場合を説明したが、治療装置としては温熱治療装置を採用することもできる。温熱治療装置には、一対の電極を用いるモノポーラ方式や展開針方式があり、いずれを採用してもよい。図9にモノポーラ方式の温熱治療装置の概略構成を示す。この装置は、RF交流電流を発生するジェネレータ903を備えた駆動部901と、ジェネレータ903にディスポーザブルケーブル905、906を介して接続されたハンドピース(穿刺電極)904及び対極板907を備えたプローブ902とからなり、駆動部901には図示しない操作部が備えられている。
この温熱治療装置では、ジェネレータ903からの高周波電流をハンドピース904を介して病変組織Lに伝達して病変組織を熱凝固壊死させる。この際、ディスポーザブルケーブル905、906は温度センサ付きであって凝固温度をリアルタイムでモニターすることが可能になっている。また病変の大きさに応じてハンドピースの数を増減することができる。
このような温熱治療装置を本発明の治療制御システムに組み込むことにより、温度センサによるモニターに加えて画像診断装置の情報を利用して治療の進行状況(例えば病変Lから温熱領域H表面までの距離)を監視することができ、適切なタイミングでの治療の終了や治療の追加、ハンドピース904の増加など治療の精度を向上することができる。また治療の進行状況を駆動部901にフィードバックすることにより、治療の自動化を実現できる。
本発明の治療制御システムの全体概要を示す図 本発明の治療制御システムに用いる治療装置(凍結治療装置)の一実施形態を示す図 本発明の治療制御システムに用いる画像診断装置(MRI装置)の一実施形態を示す図 本発明の治療制御システムの動作を説明するフロー図 画像診断装置で得られるダイナミック画像を示す図 図2の凍結治療装置における治療の進行とプローブの追加を説明する図 本発明の治療制御システムにおける画像処理を説明する図 本発明の治療制御システムにおける表示の一例を示す図 本発明の治療制御システムに用いる治療装置(温熱治療装置)の一実施形態を示す図
符号の説明
10・・・画像診断装置、20・・・治療装置、30・・・演算装置

Claims (6)

  1. 生体の病変部に穿刺されるプローブと、前記プローブを介した病変部の加熱又は凍結を駆動・制御する駆動部とを備えた温熱又は凍結治療装置と、
    前記生体病変部の画像を連続撮影する撮影手段と、前記画像を表示する表示手段とを備えた画像診断装置と、
    前記画像診断装置で撮影した治療前画像と連続撮影される治療中画像との差分画像を演算し、この差分画像に基づいて前記病変部の外縁と治療領域外縁とを抽出し、これら病変部の外縁と治療領域外縁との距離を算出し、この距離をもとに治療の進行状態を判定し、その結果を表示する演算装置と、を備えたことを特徴とする治療制御システム。
  2. 請求項1項記載の治療制御システムにおいて、
    前記演算装置は、前記差分画像と前記治療前画像とを加算した加算画像を作成し、これら加算画像または差分画像に基づいて、治療領域が前記病変部を覆っている範囲を判定することを特徴とする治療制御システム。
  3. 請求項1又は2項記載の治療制御システムにおいて、
    前記演算装置は、体動補正をして前記差分画像又は前記加算画像を作成することを特徴とする治療制御システム。
  4. 請求項1ないし3いずれか1項記載の治療制御システムにおいて、
    前記演算装置は、治療の進行状態に応じて前記治療装置の駆動部を制御することを特徴とする治療制御システム。
  5. 請求項1ないし4いずれか1項記載の治療制御システムにおいて、
    前記演算装置は、前記治療装置又は前記画像診断装置の一部であることを特徴とする治療制御システム。
  6. 請求項1ないし5いずれか1項記載の治療制御システムにおいて、
    前記画像診断装置は、磁気共鳴イメージング装置であって、その撮影手段はフルオロスコピー撮影法により連続画像を撮影することを特徴とする治療制御システム。
JP2003400260A 2003-11-28 2003-11-28 治療装置制御システム Expired - Fee Related JP4514438B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2003400260A JP4514438B2 (ja) 2003-11-28 2003-11-28 治療装置制御システム

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2003400260A JP4514438B2 (ja) 2003-11-28 2003-11-28 治療装置制御システム

Publications (3)

Publication Number Publication Date
JP2005160553A JP2005160553A (ja) 2005-06-23
JP2005160553A5 JP2005160553A5 (ja) 2007-01-18
JP4514438B2 true JP4514438B2 (ja) 2010-07-28

Family

ID=34724583

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2003400260A Expired - Fee Related JP4514438B2 (ja) 2003-11-28 2003-11-28 治療装置制御システム

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4514438B2 (ja)

Families Citing this family (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP4807830B2 (ja) * 2005-11-04 2011-11-02 株式会社日立メディコ 画像診断装置及び治療支援システム
EP2095147A1 (en) * 2006-12-19 2009-09-02 Koninklijke Philips Electronics N.V. Motion correction in a pet/mri hybrid imaging system
JP6151588B2 (ja) * 2013-07-01 2017-06-21 株式会社日立製作所 冷凍治療制御システム
US12064183B2 (en) 2017-03-21 2024-08-20 Canon U.S.A., Inc. Methods, apparatuses and storage mediums for ablation planning and performance

Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0884740A (ja) * 1994-09-16 1996-04-02 Toshiba Corp 治療装置
JPH08131454A (ja) * 1994-09-17 1996-05-28 Toshiba Corp 超音波治療装置および超音波照射装置
JP2000300591A (ja) * 1999-04-22 2000-10-31 Ge Yokogawa Medical Systems Ltd 熱治療制御方法および装置、熱治療装置並びに温度分布表示方法および装置
WO2005039416A1 (ja) * 2003-10-23 2005-05-06 Hitachi Medical Corporation 治療支援用画像処理装置

Patent Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0884740A (ja) * 1994-09-16 1996-04-02 Toshiba Corp 治療装置
JPH08131454A (ja) * 1994-09-17 1996-05-28 Toshiba Corp 超音波治療装置および超音波照射装置
JP2000300591A (ja) * 1999-04-22 2000-10-31 Ge Yokogawa Medical Systems Ltd 熱治療制御方法および装置、熱治療装置並びに温度分布表示方法および装置
WO2005039416A1 (ja) * 2003-10-23 2005-05-06 Hitachi Medical Corporation 治療支援用画像処理装置

Also Published As

Publication number Publication date
JP2005160553A (ja) 2005-06-23

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5629101B2 (ja) 治療支援装置及び治療支援システム
Tacke et al. Imaging of Interstitial Cryotherapy—Anin VitroComparison of Ultrasound, Computed Tomography, and Magnetic Resonance Imaging
US8801701B2 (en) Method and apparatus for obtaining quantitative temperature measurements in prostate and other tissue undergoing thermal therapy treatment
RU2538238C2 (ru) Терапия под управлением магнитно-резонансной визуализации
US11672596B2 (en) Energy delivery devices with flexible and adjustable tips
JP2013135738A (ja) 手術支援システム
Castro et al. Metastatic head and neck malignancy treated using MRI guided interstitial laser phototherapy: an initial case report
Jolesz et al. Noninvasive thermal ablation of hepatocellular carcinoma by using magnetic resonance imaging-guided focused ultrasound
WO2008112005A1 (en) Methods and systems for planning, performing and monitoring thermal ablation
JPH06315541A (ja) 画像診断装置を用いた治療装置
JP5731267B2 (ja) 治療支援システム及び医用画像処理装置
Jolesz et al. Interventional magnetic resonance therapy
US20150087975A1 (en) Elastography-based assessment of cryoablation
JP2003325510A (ja) 超音波−磁気共鳴複合医療装置
Lufkin et al. Interventional MRI: update
JP4807830B2 (ja) 画像診断装置及び治療支援システム
Abe et al. Open-configuration MR-guided microwave thermocoagulation therapy for metastatic liver tumors from breast cancer
US20190247117A1 (en) Energy delivery devices and related systems and methods thereof
JP4514438B2 (ja) 治療装置制御システム
Lu et al. MR-guided therapy: applications in the abdomen
Daniels et al. Dynamic frame selection for in vivo ultrasound temperature estimation during radiofrequency ablation
Nour MRI-guided and Monitored Radiofrequency Tumor Ablation1
Maier et al. TAM–a thermal ablation monitoring tool: in vivo evaluation
Mortele et al. MRI-guided abdominal intervention
Brace et al. Periodic contrast-enhanced computed tomography for thermal ablation monitoring: a feasibility study

Legal Events

Date Code Title Description
A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20061116

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20061116

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20081002

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20091104

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20091225

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20100511

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20100511

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130521

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130521

Year of fee payment: 3

S111 Request for change of ownership or part of ownership

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313111

S533 Written request for registration of change of name

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313533

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees