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JP4574139B2 - 光偏向素子 - Google Patents

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Description

本発明は、光偏向素子に関するものである。
光偏向素子なる光学素子として、KH2 PO4 (KDP),NH4 2 PO4 (ADP),LiNbO3 ,LiTaO3 ,GaAs,CdTeなどの第1次電気光学効果(ポッケルス効果)の大きな材料や、KTN,SrTiO3 ,CS2 ,ニトロベンゼンなどの第2次電気光学効果の大きな材料を用いた電気光学デバイスや、ガラス,シリカ,TeO2 などの材料を用いた音響光学デバイスが一般的に知られている。これらは、十分大きな光偏向量を得るためには光路長を長くする必要があり、また、材料が高価であるため用途が制限されている。
一方で、液晶材料を用いた光偏向素子なる光学素子も各種提案されており、本発明より先に出願された特許文献として、以下の文献が挙げられる。
例えば、光空間スイッチの光の損失を低減することを目的とした、人工複屈折板からなる光ビームシフタが提案されている(例えば、特許文献1参照)。具体的には、2枚のくさび形の透明基板を互いに逆向きに配置し、該透明基板間に液晶層を挟んだ光ビームシフタ、及び、マトリクス形偏向制御素子の後面に、光ビームシフタを接続した光ビームシフタが開示されており、併せて、2枚のくさび形の透明基板を互いに逆向きに配置し、該透明基板間にマトリクス駆動が可能で、入射光ビームを半セルシフトする液晶層を挟んだ光ビームシフタを半セルずらして多段接続した光ビームシフタが提案されている。
また、大きな偏向を得ることが可能で、偏向効率が高く、しかも、偏向角と偏向距離とを任意に設定することができる光偏向スイッチが提案されている(例えば、特許文献2参照)。具体的には、2枚の透明基板を所定の間隔で対向配置させ、該対向させた面に垂直配向処理を施し、透明基板間にスメクチックA相の強誘電性液晶を封入し、前記透明基板に対して垂直配向させ、スメクチック層と平行に交流電界を印加できるように電極対を配置し、電極対に交流電界を印加する駆動装置を備えた液晶素子である。すなわち、スメクチックA相の強誘電性液晶による電傾効果を用い、液晶分子の傾斜による複屈折により、液晶層に入射する偏光の屈折角と変位する方向を変化できるようにしたものである。
また、低電圧で駆動でき2次元化、小型化を目的とした光偏向装置が提案されている(例えば、特許文献3参照)。具体的には、一対の透明基板間に複屈折性を有する液晶を保持しており、該透明基板の一方に鋸歯状格子が形成されている。なお、保持されている液晶は鋸歯状格子の刻線方向にホモジニアスを配向しており、液晶の長軸あるいは短軸のいずれかの屈折率は鋸歯状格子を形成する材料の屈折率と一致している。また、入射光は偏向回転装置の制御に応じて偏光方向が90°回転でき、入射光の偏光状態に応じて出射光の方向を切り替えることが可能である。
また、基板の一方の面に鋸歯状格子が形成されている2枚の透明基板を有し、それら鋸歯状格子は各々反対方向を向き、同一形状、同一の屈折率を保持する光偏向装置がある(例えば、特許文献4参照)。
特開平6−18940号公報 特開平9−133904号公報 特開平5−204001号公報 特開平9−133931号公報
上述した特許文献では光が偏向する原理として、主に、液晶材料の複屈折性、入射光に対するセル基板の傾斜に起因している。そのため、確実な光偏向機能を得るためには液晶ダイレクタの安定した切り替えが必要となり、鋸歯形状基板と対向する基板間の液晶層ギャップの厚みムラをなくし、光偏向素子の全面で入射光に対する傾斜面の角度を均一にする必要がある。ギャップ制御のためには、セルギャップに対応したスペーサー粒子を配置するのが一般的であるが、鋸歯形状基板を用いた場合は、光偏向素子内での液晶層厚が異なるため、ギャップ制御に寄与するスペーサー粒子は鋸歯形状基板上の凹部、あるいは、凸部に配置するスペーサー粒子となり、それ以外の鋸歯形状の傾斜部分に位置するスペーサー粒子は、透過率低下や散乱光発生の原因となる。
本発明は上記事情に鑑みてなされたものであり、比較的簡単な方法で確実に鋸歯形状基板の所望の位置にスペーサー粒子を配置して光偏向素子の液晶層のギャップを制御し、散乱光が少なく高性能な光偏向素子を提供することを目的とするものである。
かかる目的を達成するために、本発明は以下の特徴を有する。
本発明にかかる光偏向素子は、一対の透明基板と、透明基板上の透明電極と、透明基板の間に挟まれた電圧印加により配向の制御が可能な液晶層と、液晶層に対して電圧を印可する電圧制御手段と、を有し、液晶層を挟む両透明基板の少なくとも一方の透明基板が、光偏向方向に対応して傾斜している鋸歯状の表面を形成してなる鋸歯形状基板である光偏向素子であって、鋸歯形状基板の鋸歯状を形成する2つの面は、第1の傾斜面と、第1の傾斜面の勾配よりも急な第2の傾斜面と、で構成し、鋸歯形状基板は、鋸歯状の周期構造で構成し、液晶層のギャップを制御するためのスペーサー粒子が鋸歯形状基板の第1の鋸歯状を形成する第1の傾斜面と、第1の傾斜面と隣接する第2の鋸歯状を形成する第2の傾斜面と、の両方に接して配置されていることを特徴とする。
本発明によれば、配向欠陥の発生を防止し、液晶配向の乱れにより、偏光面が揃っていない光成分であるノイズ光が発生しないことになる。また、スペーサー粒子による反射でノイズ光となる成分を低減することが可能となる。
まず、図1、図3、図4を参照しながら、本発明にかかる光偏向素子および光偏向素子の製造方法について説明する。
本発明にかかる光偏向素子は、少なくとも一方の透明基板が光偏向光方向に対して傾斜している鋸歯状の表面を形成した鋸歯形状基板を有する一対の透明基板(鋸歯形状基板(1)、対向基板(2))と、一対の透明基板(1、2)上の透明電極(4)と、一対の透明基板(1、2)間に挟まれた電圧印加により配向状態の制御が可能な液晶層(3)と、液晶層(3)に電圧を印加する電圧制御手段と、を有して構成される光偏向素子において、液晶層(3)のギャップを制御するためのスペーサー粒子を図3に示すように、鋸歯形状基板の段差部近傍に配置することを特徴とするものである。なお、段差部近傍とは、図4(a)に示すように、鋸歯形状ピッチに対して鋸歯最上部を中心とした所定範囲を示唆するものである。また、凸部近傍とは、図4(b)に示すように鋸歯形状ピッチに対して、鋸歯最上部から段差部と反対方向に20%の範囲であり、より好ましくは10%以内の範囲である。また、凹部近傍とは図4(c)に示すように鋸歯形状ピッチに対して、段差部から傾斜方向に20%の範囲であり、より好ましくは10%以内の範囲である。なお、本実施例では、凸部近傍と凹部近傍とを合わせて段差部近傍と定義する。また、図4(a)に示す鋸歯形状ピッチを100%とする。
以下、添付図面を参照しながら本発明にかかる光偏向素子について説明する。
まず、図1〜図2を参照しながら光偏向動作原理及び光偏向素子の基本構成について説明する。
図1は、光偏向素子の構成例を示すものであり、少なくとも一方の基板に鋸歯形状が形成されてなる一対の透明基板(鋸歯形状基板(1)、対向基板(2))と、一対の透明基板(1、2)間に電圧印加条件により配向状態の制御が可能な液晶層(3)と、液晶層(3)へ電界を印加する透明電極(4)と、透明電極(4)への電圧印加状態を変化させる光偏向電圧制御手段(図示せず)と、を有して構成される。なお、一方の透明基板(1)に形成される鋸歯の形状、アレイ数は特に限定しないが、所望の偏向量、偏向方向になるように形成することになる。鋸歯形状基板(1)の鋸歯部の形成方法としては、ガラス基板をエッチングする、または、透明プラスチック材料を射出成形等により加工する方法等が挙げられる。また、液晶分子(5)は電圧印加条件により配向状態が変化するため、電圧印加条件を設定することで、図2に示すように液晶分子が2つの配向状態(第1の配向状態と第2の配向状態)をとり得ることになる。以下に、図2を参照しながら光偏向素子における液晶分子(5)の配向状態の変化について説明する。なお、図2は、図1に示す一対の透明基板(1、2)間の構成を拡大したものである。
図2に示す光偏向素子は、基本的にはホモジニアス配向されたキラルスメクチックC相よりなる液晶を用いる光偏向素子に準ずる構成のものであるが、電圧印加条件により液晶分子(5)の配向状態が変化し、その配向状態の変化に伴い屈折率が変化するものであればよく、特に限定しない。例えば、ネマティック液晶も同様の構成にて適用可能である。
なお、液晶の両側には、図1に示すように、液晶を充填させて電界印加手段として機能する一対の透明電極(4)による電極対が形成されており、この電極対により、ホモジニアス配向している液晶ダイレクタに直交する方向、すなわち、液晶ダイレクタの自発分極方向に電界が印加される構成となっている。さらに、鋸歯形状基板(1)側の面が入射光の法線方向に対して傾きψ1をなすように傾斜状態が設定されている。
また、図2(a)中のA−A'断面図である図2(b)に示すように、液晶ダイレクタは、電極からの電界方向に対応して2方向に配向されることになる(第1の配向状態、及び、第2の配向状態)。このように、電極からの電界方向に対応して2方向に液晶ダイレクタが配向される構成の光偏向素子においては、液晶の配向(第1の配向状態、第2の配向状態)を図2(b)に示す通り略直交する方向に規制することで、入射光を効率良く偏向させることが可能となる。すなわち、図2において入射光の直線偏光方向がY軸方向となるように入射光を操作して、光偏向素子に光を入射させたとき、液晶ダイレクタがZ軸方向を向く(図2(b)に示す第1の配向状態)ように電極対により電界を印加することになる。このような状態で、液晶の屈折率と液晶を挟持する基板の屈折率とが等しい場合、入射光は常光として振る舞い、偏向することなくそのまま通過することになる。
また、電界印加方向を反転させて液晶ダイレクタが第1の配光状態と直交する方向を向くようにする(図2(b)に示す第2の配向状態)。このような状態で液晶の屈折率と液晶を挟持する基板の屈折率とが異なる場合、入射光は異常光として振る舞い、界面との屈折率差により偏向されることになる。
なお、本実施例では、液晶の配向(第1の配向状態と第2の配向状態)を直交する方向に規制するために、両透明基板の表面に形成される配向膜に対して液晶配向(第1の配向状態、第2の配向状態)に対応する方向にラビング処理を行っており、ラビング方向に依存した向きに液晶ダイレクタの方向が強く規制されることになる。また、光配向処理には、TN液晶、STN液晶等に用いられるポリイミド等の通常の配向膜が適用可能である。このように、液晶の配向を直交する方向に規制するために、ラビング処理や光配向処理を施すことが好ましい。
上記構成からなる光偏向素子の特徴は、入射光に対する出射光が液晶ダイレクタの制御により、回転移動可能な点である。したがって、光偏向素子と受光部との距離を適切に選ぶことで所望の偏向量を得ることができることになる。
また、上記構成からなる光偏向素子において正確な光偏光の機能を得るためには、透明基板の歪みを防止して液晶ダイレクタの安定した切り替えをすることになるため、光偏向素子の具備する液晶層のギャップ制御が重要となる。なお、光偏向素子のギャップを制御するためのスペーサーには、球状のSiO2 (二酸化珪素)やポリスチレンのような有機樹脂からなるスペーサーが挙げられる。スペーサーの散布方法としては、窒素ガスの気流でスペーサーを散布する乾式散布方式と、IPAのような低沸点溶媒にスペーサーを混ぜて基板上に噴霧散布、あるいは、スピンコート塗布する湿式散布方式と、が知られている。これにより、両透明基板間に外圧が印加された際に全面のギャップを均一に保つことができる。
次に、図3を参照しながら、スペーサー粒子の配置について説明する。
上述した散布方法により、鋸歯形状基板面にスペーサー粒子をランダムに配置して光偏向素子を作成した場合には、図3に示すようにギャップ制御に寄与するスペーサー粒子は、鋸歯形状基板の凸部近傍(図3に示す斜線部のスペーサー粒子)に偶然配置されたものとなる。なお、セルギャップ精度を上げるには、鋸歯形状基板の凸部近傍に配置するスペーサー粒子(図3に示す斜線部のスペーサー粒子)を増やすことが必要となる。
そこで、鋸歯形状基板の凸部近傍に配置するスペーサー粒子を増やすためには、スペーサー粒子の散布量を増加すれば可能となるが、ギャップ制御に寄与しない鋸歯形状基板の傾斜部分のスペーサー粒子も増加し、液晶分子の配向の乱れや光を散乱させてノイズ光を発生させるなど光偏向素子の特性劣化となる。したがって、本実施例では、鋸歯形状基板の段差部近傍にスペーサー粒子を配置して液晶層のギャップ制御を行うことを特徴とする。なお、段差部近傍とは、図4(a)に示すように、鋸歯形状ピッチに対して鋸歯最上部を中心とした所定範囲を示唆するものである。また、凸部近傍とは、図4(b)に示すように鋸歯形状ピッチに対して、鋸歯最上部から段差部と反対方向に20%の範囲であり、より好ましくは10%以内の範囲である。また、凹部近傍とは図4(c)に示すように鋸歯形状ピッチに対して、段差部から傾斜方向に20%の範囲であり、より好ましくは10%以内の範囲である。なお、本実施例では、凸部近傍と凹部近傍とを合わせて段差部近傍と定義する。また、図4(a)に示す鋸歯形状ピッチを100%とする。
具体的にスペーサー粒子を鋸歯形状基板上に配置する位置は、図5(a)に示すように鋸歯形状基板の凸部近傍にスペーサー粒子を配置した場合と、図5(b)に示すように鋸歯形状基板の凹部近傍にスペーサー粒子を配置した場合とが挙げられる。なお、本実施例では、図5(a),(b)に示すようにスペーサー粒子を鋸歯形状基板の段差部近傍(凸部近傍、凹部近傍)上に配置できるのが理想的であるが、実際は微少粒径のスペーサー粒子を扱うため、多少の配置ズレが生じるのは避けられない。しかし素子の光偏向動作への影響が小さい鋸歯形状基板の段差部近傍にスペーサー粒子を集中させ、確実にギャップ制御を行い、鋸歯形状基板の傾斜部分のスペーサー粒子を除去することで高性能な光偏向素子を得ることができることから、スペーサー粒子の粒径と、スペーサー粒子を鋸歯形状基板面に配置する場所と、を設定することで、セルギャップをコントロールすることが可能となる。
スペーサー粒子を鋸歯形状基板面の段差部近傍に配置する方法としては様々な方法が考えられるが、本実施例の1つの方式として、スクリーン印刷方式が挙げられる。スクリーン印刷方式は、ギャップ制御に用いる粒径のスペーサーが通過する穴が形成されているスクリーン印刷マスクを、鋸歯形状基板のスペーサー粒子を配置する位置に合わせて置き、低沸点溶媒に分散させたスペーサー粒子をスクリーン印刷して配置する方法である。
スクリーン印刷マスクの穴形状は、鋸歯形状基板の段差部に対応させたライン状や等間隔の穴状など、スペーサー粒子の配置量を基に容易に設定が可能である。また、鋸歯形状基板の凸部にスペーサー粒子を配置する場合には、スペーサー粒子を接着剤に混入して印刷し、ギャップ制御と対向基板との接着を兼ねることも可能である。鋸歯形状基板の凸部への接着であれば接着剤の量も少なくて済み、液晶ダイレクタの切り替えによる光偏向機能に及ぼす影響は小さく、また、対向基板と接着することで、外圧よる液晶層のギャップ変化に起因する欠陥も発生しにくくなり、大面積な光偏向素子のギャップ制御にも対応できる。なお、対向基板との接着時に適正な圧力で加圧硬化することで、接着剤によるギャップ精度の低下を回避することが可能となる。
また、更に精度良くスペーサー粒子を配置する方法としては、インクジェット方式が挙げられる。インクジェット方式は、スクリーン印刷方式と同様に低沸点溶媒に分散させたスペーサー粒子を微細ノズルで噴射する方法である。インクジェット方式は、スクリーン印刷方式よりもスペーサー粒子の分散液が少量で済み、スペーサー粒子の配置量の調整も可能であり、また、鋸歯形状基板の面積が変わっても容易に対応できることから好ましい。
なお、スペーサー粒子の粒径は、制御する液晶層の厚みとスペーサー粒子を配置する位置により適宜設定する必要がある。例えば、図5(a)に示すように鋸歯形状基板の凸部近傍にスペーサー粒子を配置する場合には、図5(b)に示すように鋸歯形状基板の凹部近傍にスペーサー粒子を配置する場合よりも粒径の小さいスペーサー粒子が必要であり、スペーサー粒子の配置が凸部近傍からずれた場合でも液晶層厚みに及ぼす影響は小さいことになる。しかしスペーサー粒子の散乱によるノイズ光を低減するためには、極力スペーサー粒子を除去することが望ましい。スペーサー粒子の大きさは、液晶材料や鋸歯形状基板の設計によっても異なるが、1ミクロンメートルから数10ミクロンメートル程度である。
なお、スクリーン印刷方式やインクジェット方式と異なり、鋸歯形状基板の所望の位置に精密な位置調整を必要とせず、スペーサー粒子を配置する簡便な方法もある。以下に、図6を参照しながらその簡便な方法について説明する。
まず、図6(a)に示すように、鋸歯形状基板の全面に対してランダムな位置にスペーサー粒子を配置する。このスペーサー粒子の配置の方法としては、上述したような乾式散布方法、湿式散布方法のいずれの方法を用いて配置することが可能である。次に、平面な基板を粘着面に接触させて(図6に示す粘着面接触位置)、鋸歯形状基板凹部以外のスペーサー粒子を平面基板に転写させ、鋸歯形状基板からスペーサー粒子を除去する。これにより、スペーサー粒子が鋸歯形状基板から除去されることになり、図6(b)に示すように鋸歯形状基板の凹部にスペーサー粒子が配置されることになる。なお、スペーサー粒子を転写除去する平面とは、平板状態のものでも良く、図6(a)に示すように接触面が平面形状と見なせる曲面状態でも良く、スペーサー粒子を転写除去可能な形状であれば特に限定しない。なお、スペーサー粒子を確実に転写除去するためには、平面が粘着面のものでも良い。以上の処理により精密な位置合せを必要とせず、スペーサー粒子を鋸歯形状基板の凹部に配置することができることになる。なお、スペーサー粒子を転写除去する際に、スペーサー粒径により鋸歯形状基板に一定距離を保って接触するように、ブレード等での調整を必要とすることもある。
また、鋸歯形状基板の凸部にスペーサー粒子を配置する方法としては、図7に示すように、素子構成に用いない平面基板に対してランダムな位置にスペーサー粒子を配置し、鋸歯形状基板を平明基板上に対向接触させて、鋸歯形状基板の凸部にスペーサー粒子を転写する方法が挙げられる。この場合、鋸歯形状基板の凸部に接着剤、または、粘着剤あるいは、液体等を付与させスペーサー粒子を転写することも可能である。なお、鋸歯形状基板の凸部に接着剤をつけて転写したときは、対向基板となる平面基板を合わせてから外圧を印加して接着させることも可能である。この場合に適用可能な接着剤としては、エポキシ樹脂などの熱硬化型接着剤が挙げられる。また、UV硬化型接着剤も適用可能である。
なお、光偏向素子の経時使用や衝撃で液晶層内のスペーサー粒子が移動して液晶層のギャップ変動が生じるのを防止するためには、接着材に混入させたスペーサー粒子を鋸歯形状基板の凸部に配置し、接着剤で対向基板と接着させる方法もあるが、透過率を低下させないためには微量の接着材で固定するのが良い。その方法としては、接着剤がコーティングされたスペーサー粒子を使用するのが効果的である。
接着の方法としては、例えば、図8(a)に示すようなスペーサー粒子の表面に熱溶融・硬化型の接着層がコーティングされたものを、上述した一般的なスペーサー散布方法等の何れかの方法を用いて鋸歯形状基板に配置し、その後、加熱して図8(b)に示すように、鋸歯形状基板にスペーサー粒子を接着させる方法がある。また、図8(c)に示すように、対向基板を合わせた後に加熱して、両方の基板(図8に示す対向基板の一部と、鋸歯形状基板の一部)にスペーサー粒子を接着させる方法がある。
なお、上述した様々な方法を用いて液晶層のギャップ制御は可能となるが、ギャップ制御に用いるスペーサー粒子が光を透過する材質である場合、光偏向によりノイズ光成分が発生し、コントラスト低下の一因となる場合がある。これを防止するためには光吸収体からなるスペーサー粒子を使用することで解決できることになる。なお、光吸収体とは、光を完全に吸収する必要はないが、反射光成分による不具合を発生させない程度の光吸収性能を持っている必要があり、例えば、黒色スペーサーが適用可能である。
次に、第2の実施例について説明する。
第2の実施例は、帯電したスペーサー粒子を保持するスペーサー粒子担持体の表面と鋸歯形状基板の鋸歯面とを対向配置して電位差を印可させ、鋸歯形状基板の段差部近傍と鋸歯形状基板の段差部近傍以外の部分とに電界強度差を生じさせることで、スペーサー粒子担持体上に帯電したスペーサー粒子を鋸歯形状基板の段差部近傍に静電的な力により選択的に配置させる方法である。以下に、図9を参照しながら、第2の実施例について説明する。
まず、図9を参照しながら、スペーサー粒子配置装置の構成例について説明する。
図9に示すスペーサー粒子配置装置は、スペーサー粒子担持体(10)と、スペーサー粒子供給手段(11)と、スペーサー薄層化手段(12)と、スペーサー帯電手段(13)と、電界印可手段(14)と、スペーサー配置部(15)と、を有して構成される。
スペーサー粒子担持体(10)としては、表面に平滑な導電層または半導体層を有する回転ドラムあるいはベルト状部材などを用いることが好ましい。また、回転体ではなく枚葉式のスペーサー保持板でも良い。更に、光導電性の感光体層を用いても良い。また、スペーサー薄層化手段(12)としては、ブレード状部材、ローラーやブラシなどを用いることが可能である。
また、スペーサー帯電手段(13)としては、コロナチャージャーや非接触型帯電ローラーなどの非接触の放電タイプが好ましいが、単層粒子層の乱れが実用上問題なければ接触型帯電ローラーや帯電ブラシなどを用いることも可能である。
次に、上記構成からなるスペーサー粒子配置装置を用いて鋸歯形状基板上にスペーサー粒子を配置する方法について説明する。
まず、スペーサー粒子担持体(10)の表面に対してスペーサー粒子供給手段(11)からスペーサー粒子が供給され、スペーサー薄層化手段(12)により一層のスペーサー粒子を密に配置することになる。次に、スペーサー粒子担持体(10)上の単層粒子をスペーサー帯電手段(13)により単一極性に帯電させる。そして、スペーサー配置部(15)においてスペーサー粒子担持体(10)と鋸歯形状基板(16)とを一定間隔で対向させる。なお、一定間隔の保持方法は、鋸歯形状基板(16)の周囲に形成した平坦部とスペーサー粒子担持体表面間との距離を一定に保つスペーサー部材や凸部などを別途設置すれば良い。次に、スペーサー配置部(15)においてスペーサー粒子担持体(10)表面の導電層と鋸歯形状基板(16)表面の透明電極層との間に電位差を印加させ、帯電したスペーサー粒子を鋸歯形状基板側に静電力により転写させる。例えば、スペーサー粒子がマイナスに帯電している場合、スペーサー粒子担持体(10)表面を接地し、鋸歯形状基板(16)表面にプラス電位を印加することで、スペーサー粒子を鋸歯形状基板側に移動(転写)させる静電力が働くことになる。この時、図10に示すように、鋸歯形状凸部とスペーサー粒子担持体表面との距離d1は、鋸歯形状凹部とスペーサー粒子担持体表面との距離d2に比べて小さく、鋸歯形状基板の表面にベタの透明電極がある場合、同一電位差が印加されているために、電界強度は、鋸歯形状凸部の方が大きくなる。したがって、スペーサー粒子の帯電量、スペーサー粒子担持体の表面性、電界印加手段の印加電圧、スペーサー配置部の通過時間などを最適化することで、鋸歯形状基板の凸部近傍では、スペーサー粒子担持体とスペーサー粒子間の付着力よりもスペーサー粒子に働く静電力が大きくなり鋸歯形状基板側への転写が起こり、鋸歯形状基板の凸部近傍以外の部分ではスペーサー粒子担持体とスペーサー粒子間の付着力よりもスペーサー粒子に働く静電力が小さくなり鋸歯形状基板には転写しない状態を構築することとなる。
したがって、図10に示すように鋸歯形状基板の凸部近傍のみにスペーサー粒子を付着させることが可能となり、余分なスペーサー粒子を付着させる必要がなくノイズ光の少ない光偏向素子を提供できることになる。
次に、第3の実施例について説明する。
第3の実施例は、第2の実施例におけるスペーサー粒子担持体上に均一帯電したスペーサー粒子を単層粒子層としてより均一に形成する方法について説明する。
第3の実施例は、図11に示すように電子写真装置の現像装置のトナー粒子をスペーサー粒子に置換えて、スペーサー粒子を摩擦帯電させ、導電性あるいは半導体表面を有するスペーサー粒子担持体(10)上に帯電したスペーサー粒子を付着させ、スペーサー粒子担持体(10)の表面と鋸歯形状基板(16)の鋸歯表面とを対向して配置し、両表面間に電位差を印加することで、鋸歯形状基板の段差部近傍と鋸歯形状基板の段差部近傍以外の部分とに電界強度差を生じさせ、電界強度の大きな部分のみでスペーサー粒子担持体(10)上に帯電したスペーサー粒子を鋸歯形状基板(16)側に静電力により転写させ、鋸歯形状基板(16)の凸部近傍のみにスペーサー粒子を配置させることを特徴とするものである。
次に、図11を参照しながら、第3の実施例におけるスペーサー粒子の配置方法について説明する。なお、図11は二成分現像装置を用いた例を示している。
まず、スペーサー粒子供給手段(11)から二成分現像装置(17)内に未帯電のスペーサー粒子が投入されると、二成分現像装置(17)の具備する攪拌部(18)において磁性体キャリア粒子とスペーサー粒子とが混合攪拌され、キャリア粒子とスペーサー粒子とで摩擦帯電が起こることになる。なお、図11では磁性体キャリアがプラス極性、スペーサー粒子がマイナス極性に帯電した例を示したが、粒子表面の材質や電荷付与剤の種類などにより帯電極性や帯電量を制御できることになる。次に、スペーサー粒子が付着した磁性体キャリアは、現像スリーブ(19)上に搬送され、図示しないドクターブレードにより現像スリーブ(19)上の量が規制されることになる。そして、現像スリーブ(19)内の磁石により現像スリーブ(19)上に磁気ブラシが形成され、スペーサー粒子担持体(10)表面を適度に摺擦する。この時、現像スリーブ(19)に印加する現像バイアス電圧値や現像スリーブ(19)とスペーサー粒子担持体(10)の回転速度比、スペーサー粒子担持体(10)の表面性などを最適化することで、スペーサー粒子のみを均一な単層でスペーサー粒子担持体(10)上に付着させることが可能となる。なお、現像バイアス電圧は、直流電圧でも交流電圧を重畳しても良く、特に限定しない。次に、スペーサー配置部(15)においてスペーサー粒子担持体(10)表面の導電層と鋸歯形状基板(16)表面の透明電極層との間に電位差を印加させ、帯電したスペーサー粒子を鋸歯形状基板(16)側に静電力により転写させる。このように、本実施例では電子写真装置の(二成分)現像装置(17)を利用することで、比較的簡単な構成で鋸歯形状基板(16)の段差凸部のみにスペーサー粒子を配置することが可能となる。
次に、第4の実施例について説明する。
第4の実施例は、図12に示すように電子写真装置の一成分現像装置のトナー粒子をスペーサー粒子に置換えてスペーサー粒子を摩擦帯電させ、その帯電したスペーサー粒子を導電性あるいは半導体表面を有する一成分現像装置の現像ローラー(20)上にスペーサー粒子の薄層を形成させ、現像ローラー(20)の表面と鋸歯形状基板(16)の鋸歯表面とを対向して配置し、両表面間に電位差を印加して、鋸歯形状基板(16)の段差部近傍と段差部近傍以外の部分とに電界強度差を生じさせ、電界強度の大きな部分のみで現像ローラー(20)上の帯電したスペーサー粒子を鋸歯形状基板(16)側に静電力により転写させることで、鋸歯形状基板(16)の段差凸部のみにスペーサー粒子を配置することを特徴とするものである。以下、図12を参照しながら、第4の実施例について説明する。
まず、図12に示すようにスペーサー粒子供給手段(11)から現像ローラー(20)上にスペーサー粒子を供給し、スペーサー薄層化手段(12)により単一層化される。なお、スペーサー薄層化手段(12)としては、薄層化ブレードや薄層化ローラーを用いることが可能である。なお、現像ローラー(20)の表面やスペーサー薄層化手段(12)の表面は中抵抗材料からなり、摩擦帯電よりスペーサー粒子を帯電させる。なお、図12では逆の電荷は現像ローラー(20)表面、または、スペーサー薄層化手段(12)表面を通して接地へと流れる。なお、図示しないが、スペーサー薄層化手段(12)に電圧を印加して電荷注入によりスペーサー粒子を帯電させる構成でも良い。なお、現像ローラー(20)表面やスペーサー薄層化手段(12)表面の材質や抵抗値、ブレード加圧力、ローラー回転速度などを最適化することで、帯電したスペーサー粒子を均一な単層で現像ローラー(20)上に付着させることが可能となる。次に、スペーサー配置部(15)において現像ローラー(20)表面の導電層と鋸歯形状基板(16)表面の透明電極層との間に電位差を印加させ、その帯電したスペーサー粒子を鋸歯形状基板(16)側に静電力により転写させる。このように、本実施例では電子写真装置の一成分現像装置を利用することで、小型で簡単な構成にて鋸歯形状基板(16)の段差凸部のみにスペーサー粒子を配置することが可能となる。
次に、第5の実施例について説明する。
上記の第2から第4の実施例では、鋸歯形状基板の表面に電気的に1つの透明電極層が形成されているため、同じ電位差で鋸歯形状基板の段差凸部と鋸歯形状基板の段差凸部以外の部分とに電界強度差を与えるためにはスペーサー粒子担持体(10)表面、あるいは、現像ローラー(20)表面と、鋸歯形状基板(16)と、の距離をスペーサー粒子の粒径程度からその数倍程度の範囲内まで近接させる必要がある。これにより図10に示すように鋸歯形状基板の段差凸部におけるギャップd1と鋸歯形状基板の段差凸部以外の部分におけるギャップとの比が大きくなり電界強度差を大きくすることが可能となる。しかし、スペーサー粒子の帯電量分布や付着力分布が広い場合には、比較的小さな電界強度でもスペーサー粒子が転写してしまい、鋸歯形状基板の傾斜部にもスペーサー粒子が付着する虞がある。
そこで、第5の実施例では、鋸歯形状基板上の透明電極が、段差部近傍領域と傾斜部領域との2つの領域に電気的に絶縁されて形成され、2つの領域は互いに独立して電圧印加、あるいは、接地が可能であり、2つの領域に印加する電位差により、帯電したスペーサー粒子を保持するスペーサー粒子担持体表面と2つの領域とに電界強度差を生じさせ、帯電したスペーサー粒子を鋸歯形状基板上の段差部近傍に静電的な力によって選択的に配置することとする。
好ましくは、図13に示すように鋸歯形状基板の凸部近傍に独立したライン状透明電極を形成することにする。なお、ライン状透明電極は、幅が数μmから10μm程度で鋸歯形状基板凸部の稜線に沿って延びている。そして数μm程度のギャップを空けて傾斜部の比較的広い透明電極層を形成する。例えば、図10に示すように全面に透明電極層を有する鋸歯形状基板を用いて、フォトリソグラフィーとエッチングとにより数μm幅の透明電極を除去するなどして形成可能となる。凸部近傍のライン状透明電極と傾斜部の透明電極とは電気的に独立しており、それぞれに印加する電圧を異ならせて電位差パターンを形成することが可能となる。この電位差パターンを形成した状態で、帯電したスペーサー粒子を保持するスペーサー粒子担持体に対して鋸歯形状基板を近接させることで、電子写真の現像の原理により鋸歯形状基板の段差凸部のライン状透明電極部のみにスペーサー粒子を選択的に付着させることが可能となる。なお、帯電したスペーサー粒子を保持するスペーサー粒子担持体とは、上述したスペーサー粒子担持体、または、現像装置(二成分現像装置の磁気ブラシや一成分現像装置の現像ローラー)と同様でも良い。
なお、図13では鋸歯形状基板の段差凸部のライン状透明電極にプラス電位(V1)を印加し、傾斜部の透明電極を接地し、スペーサー粒子担持体、または、現像装置(二成分現像装置の磁気ブラシや一成分現像装置の現像ローラー)にもプラス電位(V2)を印加する。この時、V1>V2>0とすることで、マイナスに帯電したスペーサー粒子はライン状透明電極のみに付着することになる。図13ではスペーサー粒子担持体、または、現像装置の表面を平面と見なして、鋸歯形状基板と近接した場合を示唆したが、磁気ブラシの磁性キャリア粒子などが接触していても同様となる。また、印加する電位の大きさはスペーサー粒子の帯電量やスペーサー粒子担持体、または、現像装置の表面と、鋸歯形状基板との相対速度、接触状態などに応じて最適化される。
なお、図13では凸部近傍のライン状透明電極を形成して最小ギャップに対応した粒径のスペーサー粒子を付着させたが、凹部近傍にライン状透明電極を形成して最大ギャップに対応した粒径のスペーサー粒子を付着させることも可能である。
但し、鋸歯形状基板に透明電極をパターニングする工程が必要だが、鋸歯形状基板上に静電パターンを形成するので、現像装置から直接スペーサー粒子を付着させることが可能となる。したがって、スペーサー粒子担持体は不用となり、スペーサー粒子配置装置自体が小型で単純化できると共に確実にスペーサー粒子の付着位置を制御することが可能となる。
次に、第6の実施例について説明する。
第6の実施例は、液晶層を挟む基板の一方は平面の表面であり(以後、平面基板と呼ぶ)、平面基板上の透明電極が、鋸歯形状基板の段差部近傍領域と傾斜部領域とのそれぞれに対向する位置で、2つの領域に電気的に絶縁されて形成される。2つの領域は互いに独立して電圧印加、あるいは、接地が可能であり、2つの領域に印加する電位差により、帯電したスペーサー粒子を保持するスペーサー粒子担持体表面と2つの領域とに電界強度差を生じさせ、帯電したスペーサー粒子を平面基板上の段差部近傍に対応した領域に静電的な力により選択的に配置し、平面基板上のスペーサー粒子が付着した領域と鋸歯形状基板の段差部近傍とを対向させて液晶層を挟むように配置する。
そこで、第6の実施例は、図14に示すように平面基板上に独立したライン状透明電極を形成することとする。ライン状透明電極は、幅が数μmから10μm程度で、後に対向する鋸歯形状基板の凸部稜線に対応した位置に形成する。そして、数μm程度のギャップを空けて傾斜部に対応した比較的広い透明電極層を形成する。例えば、全面に透明電極層を有する平面基板を用いて、フォトリソグラフィーとエッチングとにより数μm幅の透明電極を除去するなどして形成することが可能である。平面基板の場合、均一なフォトレジストの成膜が比較的容易であり、露光や現像プロセスの制御も容易である。したがって、より精細な透明電極パターンの形成が可能となり、スペーサー粒子の付着領域の制御がより精密になる。鋸歯形状基板の凸部に対応したライン状透明電極部と傾斜部に対応した透明電極部とは電気的に独立しており、それぞれに印加する電圧を異ならせて電位差パターンを形成することが可能となり、この電位差パターンを形成した状態で、帯電したスペーサー粒子を保持するスペーサー粒子担持体に鋸歯形状基板を近接させることで、電子写真の現像の原理により鋸歯形状基板の段差凸部に対応したライン状透明電極部のみにスペーサー粒子を選択的に付着させることが可能となる。なお、第6の実施例におけるスペーサー粒子の付着方法やスペーサー粒子配置装置は第5の実施例と同様な方法や装置でも適用可能である。
そして、図15に示すように、スペーサー粒子がライン状に配列した平面基板と鋸歯形状基板との位置を合わせて貼り合せることで間接的に鋸歯形状基板の段差部にスペーサー粒子を配置することが可能となる。なお、平面基板と鋸歯形状基板との精密な位置合せ工程が必要になるが、平面基板上の透明電極をパターニングすることは比較的容易であるという利点があることから、比較的容易に光偏向素子を形成することは可能である。
(実施例)
次に、上記第1の実施例から第6の実施例における具体例(以下、実施例とする)と比較例とを挙げて具体的に説明する。
(鋸歯形状基板)
大きさが40mm×30mm、基板厚さ1mmの石英ガラス基板上に、図16に示すような鋸歯状アレイに加工した。その加工した鋸歯形状を測定したところ凹凸の段差は3ミクロンであった。なお、鋸歯形状面積は10mm×10mmである。次に、鋸歯形状面に透明電極としてITO(膜厚1400Å)を形成した。次に、ポリイミド系の配向材料(AL3046R31、JSR社)をスピンコートして、約0.06μmの配向膜を形成し、鋸歯形状に対して直角方向にラビング処理を行った。
(対向基板)
大きさが40mm×30mm、厚さ1mmの石英ガラス平板を用いて、鋸歯形状基板と同様にITOを形成した後に配向膜の形成とラビング処理を行った。
(実施例1)
まず、実施例1について説明する。
鋸歯形状基板の凸部分に対応させてライン状の穴をあけたスクリーン印刷マスクを、鋸歯形状基板の上にのせて、マスクの穴位置が鋸歯形状基板の凸部にくるように顕微鏡で位置を合わせて、治具で固定した。次に0.2重量%の濃度でイソプロピルアルコールに分散した3ミクロンメートル粒径のスペーサー粒子SW3.0(触媒化成・真絲球)を刷毛で数回塗布し、スクリーンマスクをはずして鋸歯形状の凸部にスペーサー粒子があるのを顕微鏡で確認した。そして、溶媒を乾燥した後に、鋸歯形状基板の周囲の平面部にUV硬化接着剤(3052スリーボンド製)を塗布して、ラビング方向が平行方向となるように対向基板を合わせて加圧しながらUVを照射し空セルを作製した。
(比較例1)
次に、比較例1について説明する。
0.2重量%の濃度でイソプロピルアルコールに分散した3ミクロンメートル粒径のスペーサー粒子SW3.0(触媒化成・真絲球)を鋸歯形状基板に1500rpmでスピンコート塗布し、90度のホットプレート上で1分間溶媒を乾燥させた。スペーサー粒子の数は1平方ミリメートル当たり200個程度であった。次に、鋸歯形状基板の周囲の平面部にUV硬化接着剤(3052スリーボンド製)を塗布して、ラビング方向が平行方向となるように対向基板を合わせて加圧しながらUVを照射し空セルを作製した。
(比較例2)
次に、比較例2について説明する。
鋸歯形状基板にはスペーサー粒子は塗布せずに、UV硬化接着剤に3ミクロンメートル粒径のスペーサー粒子SW3.0を1重量%混入して鋸歯形状周囲の平面部に塗布し、比較例1と同様に対向基板を合わせて空きセルを作製した。
(光偏向素子の作成と評価)
実施例1、比較例1および比較例2の空セルに強誘電性液晶R5002(クラリアントジャパン社)を注入してUV硬化接着材(3052スリーボンド製)で封止し、光偏向素子を作製した。この光偏向素子の対向基板面に垂直にレーザー光を入射して1メートル先のスクリーンに投影して散乱の発生程度を比較した。この結果は、図17に示すように、実施例1の光偏向素子は、最も散乱光が少なかった。また、比較例1は、スペーサー粒子の散乱光が発生し、比較例2は、ギャップ制御が不充分で、液晶分子の配向が揃っていないため散乱が発生したと推測できる。
(実施例2)
次に、実施例2について説明する。
大きさが40mm×30mm、厚さ1mmのガラス基板面に1.0重量%の濃度でイソプロピルアルコールに分散した3ミクロンメートル粒径のスペーサー粒子SW3.0(触媒化成・真絲球)を1500rpmでスピンコート塗布し、90度のホットプレート上で1分間乾燥させた。次に、この基板面に実施例1で使用した鋸歯形状基板を対向接触させ、100g/cm2 で外圧を印加させ、ゆっくり剥離した。顕微鏡で観察すると、鋸歯形状基板の凸部にスペーサー粒子が転写されていた。その後、鋸歯形状基板と実施例1と同様の石英の対向基板を用いて光偏向素子を作製した。そして、レーザー光を入射して散乱の発生程度を確認したところ実施例1と同程度であることが判明した。
(比較例3)
次に、比較例3について説明する。
実施例2と同様の方法で鋸歯形状基板にスペーサー粒子を転写し、対向基板を用いて空セルを作製した。次に、液晶R5002(クラリアントジャパン社)を注入し光偏向素子を作製した。
(実施例3)
次に、実施例3について説明する。
比較例3で用いるスペーサー粒子の表面に接着剤層がコーティングされたものAW3.0(触媒化成・真絲球)にした以外は同様の方法で、鋸歯形状基板にスペーサー粒子を転写し、鋸歯形状基板をホットプレート上で100度5分間加熱し、スペーサー粒子を鋸歯形状基板に接着させた。次に、対向基板を用いて空セルを作製し、液晶R5002(クラリアントジャパン社)を注入し光偏向素子を作製した。
実施例3と比較例3との光偏向素子を10V,100HZで連続動作させた。一定時間ごとに動作を停止し、レーザー光を入れて両方の素子の散乱程度を確認したところ、比較例3の光偏向素子は除々に散乱が発生した。顕微鏡で観察すると、鋸歯凸部近傍に配置したスペーサー粒子が移動しているのが確認された。実施例3の光偏向素子は散乱の発生がなく、良い偏向性能を得られることが判明した。
(実施例4)
次に、実施例4について説明する。
実施例2で用いるスペーサー粒子を黒色スペーサーにした以外は、実施例2と同様な方法で光偏向素子を作製した。レーザー光を入れて散乱程度をみたところ実施例2よりも散乱の程度は良かった。
(実施例5)
次に、実施例5について説明する。
(スペーサー粒子)
粒径3μmのスペーサー粒子SW3.0(触媒化成・真絲球)の帯電性を向上させるために、スペーサー粒子とマイナス帯電トナー用の帯電制御剤をハイブリダイザー(奈良機械製作所)を用いて混合し、スペーサー粒子表面に帯電制御剤層を付着させた。粒子の比重は2.2g/cm3 程度で、スペーサー1個の重量は約3.1×10-11g、1g中に約3.2×1010個が含まれることになる。
(スペーサー配置)
電子写真感光体用のアルミ素管(直径80mm)をスペーサー粒子担持体とし、厚さ0.5mmのアルミブレードをスペーサー薄層化手段として図9に示すスペーサー粒子配置装置を作成した。スペーサー粒子供給手段(11)は、電子写真装置のトナー補給機構部を用いた。スペーサー粒子の付着部分の幅は約10mmとなるように幅方向の規制板を設けた。線速5mm/secの速度でアルミ素管を回転させ、アルミブレードの先端に20g/cm程度の線圧で押しつけ、アルミブレードから漏れ出たスペーサー粒子を単一層に薄層化した。スペーサー帯電手段(13)には、マイナス帯電のOPC感光体用のスコロトロンチャージャーを用いた。放電ワイヤーには−4kVの高電圧を印加し、アルミ素管に対向するグリッド電極には−200V程度の電圧を印加した。帯電部を通過した後のスペーサー粒子の帯電量(Q/M)と付着量(M/A)を吸引式のファラデーケージ法で測定したところ、帯電量は−65μC/g、付着量は0.03mg/cm2 程度であった。鋸歯形状基板の鋸歯部周囲の平坦部に図18に示すように厚み約5μmのスペーサーシートを貼り付け、図示しない搬送ステージ上に固定して線速5mm/secの速度でアルミ素管の下側に搬送した。スペーサー配置部(15)ではアルミ素管表面と鋸歯形状基板(16)上のスペーサーシート面が接触して鋸歯形状部の凸部では5μm、凹部では8μmのギャップが形成されることになる。そして、アルミ素管表面を接地し、鋸歯形状基板表面の透明電極層に+25Vの直流電圧を印加した。鋸歯形状の凸部には5×106 V/m、凹部には3×106 V/mの電界が印加されることになる。上記帯電量からスペーサー粒子1個の電荷量は約2×10-15Cと計算される。そして、スペーサー粒子を理想的な点電荷と仮定すると、凸部に正対したスペーサー粒子にはF=qEから約1×108 Nの静電力が働き、凹部に正対したスペーサー粒子にはF=qEから約6×109 Nの静電力が働くことになる。ここで、スペーサー粒子とアルミ素管の表面性とを制御してアルミ素管表面とスペーサー粒子とのファンデルワールス力を約9×108 N程度に設定しているので、凸部に正対したスペーサー粒子のみが鋸歯形状基板側に飛翔し、段差凸部近傍に約50μm幅の範囲内に選択的に付着することになる。鋸歯ピッチ1000μmに対して50μm幅の十分狭い領域にのみスペーサーが付着している。
(空セル作成)
次に、鋸歯形状基板上のスペーサーシートを取り外し、鋸歯基板周囲の平面部にUV硬化接着剤(3052スリーボンド製)を塗布して、ラビング方向が平行方向となるように対向基板を合わせて加圧しながらUVを照射し空セルを作製した。
(光偏向素子の作成と評価)
実施例5、比較例1および比較例2の空セルに強誘電性液晶R5002(クラリアントジャパン社)を注入してUV硬化接着材(3052スリーボンド製)で封止し、光偏向素子を作製した。この光偏向素子の対向基板面に垂直にレーザー光を入射して1メートル先のスクリーンに投影して散乱の発生程度を比較した。この結果は、図19に示すように、実施例5の光偏向素子は最も散乱光が少なかった。比較例1はスペーサー粒子の散乱光が発生し、比較例2はギャップ制御が不充分で、液晶分子の配向が揃っていないため散乱が発生したと推測できる。
(実施例6)
次に、実施例6について説明する。
二成分現像剤用のフェライトキャリヤ中に実施例5と同様のスペーサー粒子を10重量%の濃度で混合攪拌した。これを二成分現像装置に投入し、図11に示すようなスペーサー配置装置を作成した。そして、アルミ素管を接地し、現像スリーブ(直径30mm)に−100Vの現像バイアス電圧を印加してスペーサー粒子を付着させた。スペーサー粒子の帯電量(Q/M)と付着量(M/A)とを吸引式のファラデーケージ法で測定したところ、帯電量は−65μC/g、付着量は0.1mg/cm2 程度であった。これにより、実施例5に比べて均一で付着量が多いスペーサー層を形成することができた。そして、実施例5と同様な条件で鋸歯形状基板上にスペーサー粒子を静電力により配置した。スペーサー粒子は凸部近傍の約50μmの範囲内に比較的多く付着していた。この鋸歯形状基板と対向基板とを貼り合せて光偏向素子を作製したところ、セルギャップの均一性が更に良く、光散乱も少ない光偏向素子が得られた。これは、アルミ素管上に付着させたスペーサー粒子の密度が大きいために、鋸歯形状基板の凸部に配列したスペーサーの量も多くなり、セルギャップの規制精度が向上したためと考えられる。
(実施例7)
次に、実施例7について説明する。実施例5と同様のスペーサー粒子を一成分現像装置に投入した。現像ローラーは直径20mmの物を適用し、図12に示すような小型のスペーサー配置装置を作成した。現像ローラー表面上のスペーサー粒子の付着量が0.3mg/cm2、帯電量が−65μC/g、となるように薄層化ブレードの材質と加圧量を設定した。現像ローラーの表面と鋸歯形状基板周囲とのギャップが5μmとなるようにスペーサーシートを配置して接触させ、実施例5と同様に現像ローラーに約25Vを印加し、鋸歯形状基板上にスペーサー粒子を静電力により配置した。スペーサー粒子は凸部近傍の約50μmの範囲内に比較的多く付着していた。この鋸歯基板と対向基板を貼り合せて光偏向素子を作製したところ、セルギャップの均一性が更に良く、光散乱も少ない光偏向素子が得られた。これは、現像ローラー上に付着させたスペーサー粒子の密度が大きいために、鋸歯形状基板の凸部に配列したスペーサーの量も多くなり、セルギャップの規制精度が向上したためと考えられる。
(実施例8)
次に、実施例8について説明する。
実施例5と同様の鋸歯形状基板のITO電極をパターニングした。鋸歯形状基板面にフォトレジスト層をスピンコートし、クロムマスクを密着露光してフォトレジストパターンを形成し、ウェットエッチングによりライン状にITO膜を除去した。凹凸がある基板上でのフォトレジスト層の厚みが比較的不均一になりパターニングの解像度が低下したが、約20μm幅で解像させることができた。ITOパターンは図13に示すように凸部近傍に約20μm幅の凸部電極群と約20μm幅の電極除去部と約9960μm幅の傾斜部電極群とからなる。凸部電極群と傾斜部電極群とはそれぞれ端部で電気的に接続されている。傾斜電極群を接地し、凸部電極群にV1=+100Vを印加して鋸歯基板表面に静電パターンを形成した。そして、実施例7と同様の一成分現像装置を用いて鋸歯形状基板上の静電パターンをスペーサー粒子で現像した。この時、現像ローラー表面と鋸歯形状基板の表面とは接触させ、現像ローラーには傾斜電極部へのスペーサーの付着を防止するための現像バイアスとしてV2=−50Vを印加した。現像後、鋸歯形状基板の凸部近傍の幅約20μmの領域のみにスペーサー粒子が付着していた。この鋸歯形状基板と実施例5と同様の対向基板とを貼り合せて光偏向素子を作製したところ、セルギャップの均一性が更に良く、光散乱も更に少ない光偏向素子が得られた。これは、鋸歯形状基板の凸部に配列したスペーサー幅が狭くなったため、セルギャップの規制精度は維持したまま光透過率が向上したためと考えられる。
(実施例9)
次に、実施例9について説明する。
実施例5と同様の平面状の対向基板のITO電極をパターニングした。平面状の対向基板面に実施例8と同様にフォトレジスト層をスピンコートし、クロムマスクを密着露光してフォトレジストパターンを形成し、ウェットエッチングによりライン状にITO膜を除去した。実施例8に比べて平面基板上でのフォトレジスト層の厚みは比較的均一であり、パターニングの解像度が向上したため、約10μm幅で解像させることができた。ITOパターンは図13に示すように凸部近傍に対応する位置に約10μm幅の細い電極群と約10μm幅の電極除去部と約9980μm幅の広い電極群とからなる。電極群はそれぞれ端部で電気的に接続されている。広い電極群を接地し、細い電極群にV1=+100Vを印加して鋸歯基板表面に静電パターンを形成した。そして、実施例8と同様の一成分現像装置を用いて鋸歯形状基板上の静電パターンをスペーサー粒子で現像した。この時、現像ローラー表面と鋸歯形状基板の表面とは接触させ、現像ローラーには傾斜電極部へのスペーサーの付着を防止するための現像バイアスとしてV2=−50Vを印加した。現像後、平面基板の細い電極上の幅約10μmの領域内のみにスペーサー粒子が付着していた。この平面基板と実施例5と同様の鋸歯形状基板を対向させて、スペーサー付着部と鋸歯凸部近傍とが一致するように精密に位置を制御して貼り合せて光偏向素子を作製したところ、セルギャップの均一性が更に良く、光散乱も更に少ない光偏向素子が得られた。これは、鋸歯形状基板の凸部に配列したスペーサー幅が狭くなったため、セルギャップの規制精度は維持したまま光透過率が向上したためと考えられる。実施例9は、実施例6よりも散乱の程度は良いことが判明した。
なお、上述する実施例は、本発明の好適な実施例であり、本発明の要旨を逸脱しない範囲において種々変更実施が可能である。
本発明にかかる光偏向素子は、画像表示装置等に適用可能である。また、光変換等に適用する場合には、光の空間接続における光信号の光路切り替えに適用可能であり、光走査系、あるいは、光プリンタ等に適用する場合には、書き込み光の光路切り替え等に適用可能である。
本発明にかかる光偏向素子の基本構成を示す図である。 図1に示す液晶層の液晶配向状態の変化を示す図である。 本発明にかかる光偏向素子の具備する鋸歯形状基板上にスペーサー粒子を配置する一例を示す図である。 鋸歯形状基板上にスペーサー粒子を配置する範囲を示す図であり、(a)は、鋸歯形状基板の段差部近傍の範囲を示し、(b)は、鋸歯形状基板の凸部近傍の範囲を示し、(c)は、鋸歯形状基板の凹部近傍を示す図である。 鋸歯形状基板上にスペーサー粒子を配置する位置を示す図であり、(a)は、鋸歯形状基板の凸部近傍に配置した例を示し、(b)は、鋸歯形状基板の凹部近傍に配置した例を示す図である。 鋸歯形状基板の所望の位置に精密な位置調整を必要とせず、スペーサー粒子を配置する簡便な方法を示す図である。 平面基板に対してランダムな位置にスペーサー粒子を配置し、鋸歯形状基板を平明基板上に対向接触させて、鋸歯形状基板の凸部にスペーサー粒子を転写する方法を示す図である。 接着剤がコーティングされたスペーサー粒子を鋸歯形状基板上に接着する方法を示す図である。 スペーサー粒子配置装置の構成を示す図である。 スペーサー配置部を拡大した構成を示す図である。 二成分現像装置を用いたスペーサー粒子配置装置の構成を示す図である。 一成分現像装置を用いたスペーサー粒子配置装置の構成を示す図である。 鋸歯形状基板上の分割電極へのスペーサー配置を示す第1の図である。 鋸歯形状基板上の分割電極へのスペーサー配置を示す第2の図である。 平面基板上の分割電極と鋸歯形状基板の位置合せを示す図である。 鋸歯状アレイ状に加工した鋸歯形状基板の断面略図と、平面略図を示す図である。 実施例1、比較例1、比較例2における散乱光の発生程度を示す図である。 鋸歯形状基板の鋸歯部周囲の平坦部にスペーサーシートを貼り付けた断面略図と、平面略図を示す図である。 実施例5、比較例1、比較例2における散乱光の発生程度を示す図である。
符号の説明
1、16 鋸歯形状基板
2 対向基板
3 液晶層
4 透明電極
5 液晶分子
10 スペーサー粒子担持体
11 スペーサー粒子供給手段
12 スペーサー薄層化手段
13 スペーサー帯電手段
14 電界印加手段
15 スペーサー配置部
17 二成分現像装置
18 攪拌部
19 現像スリーブ
20 現像ローラー

Claims (1)

  1. 一対の透明基板と、前記透明基板上の透明電極と、前記透明基板の間に挟まれた電圧印加により配向の制御が可能な液晶層と、前記液晶層に対して電圧を印可する電圧制御手段と、を有し、前記液晶層を挟む前記両透明基板の少なくとも一方の透明基板が、光偏向方向に対応して傾斜している鋸歯状の表面を形成してなる鋸歯形状基板である光偏向素子であって、
    前記鋸歯形状基板の鋸歯状を形成する2つの面は、第1の傾斜面と、前記第1の傾斜面の勾配よりも急な第2の傾斜面と、で構成し、
    前記鋸歯形状基板は、前記鋸歯状の周期構造で構成し、
    前記液晶層のギャップを制御するためのスペーサー粒子が前記鋸歯形状基板の第1の鋸歯状を形成する前記第1の傾斜面と、前記第1の傾斜面と隣接する第2の鋸歯状を形成する前記第2の傾斜面と、の両方に接して配置されていることを特徴とする光偏向素子。
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