JP4573883B2 - クラッチ・ブレーキ用パワーアンプ装置及びその制御システム - Google Patents
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Description
以下、この発明の実施の形態1を図面に基づいて説明する。
図1は実施の形態1に係るクラッチ・ブレーキ用パワーアンプ装置100の外形図で、同図(a)は正面図、(b)は側面図、(c)は上面図、(d)は下面図である。
セグメント表示部11は装置の状態や演算結果の表示、各種設定の設定項目や設定値を表示するため手段である。キースイッチ12は7セグメント表示部11に表示される表示の切替や設定値の変更操作を行うための設定手段である。外部接続用端子13はクラッチ・ブレーキ用制御の定電流出力、各種アナログ指令、各種接点入力指令、電源入力などの配線を接続するための端子である。
このコネクタ14にはプログラマブルコントローラのプログラマブル表示器とのRS−422通信を行うための信号、プログラマブル表示器が接続された事を検出するための信号が入出力される。また小形プログラマブル表示器接続の為の5V電源も接続されているために、5V電源方式の小形プログラマブル表示器が接続されて場合にはこのコネクタを接続するだけでプログラマブル表示器への電源供給が行える。また中大形プログラマブル表示器を接続する場合には、通信ラインのみ表示器へ接続し、プログラマブル表示器への電源供給は別電源から行うことも出来る。このコネクタに接続できるプログラマブル表示器は通信信号がRS−422に準拠していることが必要である。
図2において、マイクロコンピュータ20はこのパワーアンプ装置100の演算制御やメモリ管理通信処理などを行うプログラムを実行する。
内部不揮発性メモリ22は電源が切れても記憶を保持できるメモリでパワーアンプ装置100の数々の設定データや動作切替え設定などを記憶する。またパワーアンプ装置100の回路が固有に持つハードウェア特性のバラツキを補正するための、ハードウェア固有値も記憶している。このハードウェア固有値は出荷試験などで特性を測定し、その値を記憶したものである。
アナログ−デジタル変換器23はこのパワーアンプ装置に入力されたアナログ指令をデジタル値に変換し、デジタル−アナログ変換器24はマイクロコンピュータ20で演算した指令値をアナログ出力として変換する。
定電流増幅器25は、電流検出手段と検出した電流と出力指令とを比較制御する手段と、その結果を増幅する増幅器で構成されているが、それぞれの手段はマイクロコンピュータ20内部で処理するか、ハードウェアで処理するかはケースバイケースである。よって定電流増幅器25の内部構成と定電流制御の構成だけでなく、増幅形式や、PWM制御を行うかシリーズ制御を行うかは、この発明において本質的なことではない。また、定電流制御に代えて定電圧制御を行っても良い。
RS−422通信機能26はRS−422シリアル通信の信号を定められたタイミングで送信したり、受信したりする機能であり、一般的にはマイクロコンピュータ20に内蔵したハードウェアで実現する場合もある。
RS−422通信手順27は前記RS−422通信機能26を制御し、シリアル送受信の手順制御を行う機能である。パワーアンプ装置100の場合はRS−422通信として、図2のプログラマブル表示器接続用コネクタ14に接続されるプログラマブル表示器とのシリアル送受信手順を制御する事になる。
このRS−422通信手順27とプログラマブルコントローラ通信模擬機能28を組合わせて実現することで、パワーアンプ装置100がプログラマブル表示器から見ると、あたかもプログラマブルコントローラで有るかの様に振る舞い、相互の通信が確立できる。
このように通信送受信データを一旦揮発性メモリ21に記憶するのは、通信方式がシリアル通信の場合データ時系列を経て送信又は受信されるためである。またパワーアンプ装置相互間の通信についてもプログラマブル表示器と同様なやりとりで一時記憶メモリへ記憶される。
この表のデバイス番号とはプログラム表示器とのやりとりを行う時のプログラマブルコントローラのデータ要素に対応したデータ番号である。例えばプログラマブル表示器でD0のデータをモニタするとパワーアンプ装置100の出力%モニタが行え、プログラマブル表示器からD16にデータを書込むとパワーアンプ装置100の内部トルク(張力)設定0にデータが設定される。
次に、実施の形態2として、この発明に係るパワーアンプ装置100を複数台用いたコイル巻線機制御システムについて説明する。
まず、図5によりコイル巻線機のしくみについて説明する。図5において、コイル巻線機200は原材料ボビン3に巻かれた電線5をコイルボビン8へ巻取モータ7で巻取る装置である。この時の電線5の張り具合は巻上がったコイルの精度や品質を左右することになるために、電線5の張り具合を制御する必要がある。この電線5の張り具合を制御する部分がテンションユニット1である。このテンションユニット1にはプーリが付けられた電磁ブレーキ2が設置されており、この電磁ブレーキ2にパワーアンプ装置100を接続し、このパワーアンプ装置100が電磁ブレーキ2の励磁電流を一定または変化させることにより電線5の張り具合を制御する。
電線5の張力はそれぞれの工程で異なるために、パワーアンプ装置100の励磁電流をそれぞれの工程ごとに変化させて電磁ブレーキ2のブレーキ力を変化させる。
図6の従来例では電磁ブレーキ2にパワーアンプ装置4が各1台接続されており、パワーアンプ装置4への電流指令切替装置9からコイル巻線機の各工程での電磁ブレーキ2のブレーキ力に対応して励磁電流の切替えが行われる。
この電流指令切替装置9は各工程での電磁ブレーキ2の励磁電流を各工程に設定した値で記憶し上位の装置から切替指令が来たら、そのタイミングで巻線機の工程に対応した電流値の指令をパワーアンプ装置4へ指令する。またこの電流指令切替装置9は巻線機で使用するコイルの品種によりそれに従った設定をあらかじめ保管し、品種の切替も行える様になっている場合もある。
この図6の従来例では電流指令切替装置9は小形プログラマブルコントローラと小形プログラマブル表示器で構成したが、巻線機のメーカによっては専用の電流指令切替装置9を用いている場合もある。
(A)マスタ局がパラメータ送信を行い、変更要求するデータの範囲を指定する。パワーアンプ装置100の場合は4要素のデータ変更要求を設定する。これを受けた子局は自分が送信するデータを準備する。(B)次にマスタ局は自分のデータを各子局へ送信する。パワーアンプ装置100の場合はD000〜003迄の4つのデータに当たる。(C)次にマスタ局は子局1に対して送信要求を出す。(D)これを受けた子局1は自局のデータを送信する。
パワーアンプ装置100の場合はD100〜013迄のデータで、親局と他の子局はこのデータを受けて子局1のデータとして保管する。この手順を子局1→子局2→・・・→子局7→子局1と周期的に繰返すことにより、各局の通信データは全ての局に共有する事が出来る。
さらに子局2〜以降はD0*0=出力%モニタ、D0*1=パラメータ番号、D0*2=パラメータ内容、D0*3=接点モニタ(*は子局番号)にした。親局及び子局1の局番指定は書込みや読出しを行いたい局番号を指定し、パラメータ番号は図4の設定一覧表の連番を設定する。またこのパラメータ番号に対応したデータをパラメータ内容とする。
このパワーアンプ装置の相互通信では親局が局番0、プログラマブル表示器のデータは局番1に占有して割付ける。このうち親局である局番0はパワーアンプ装置間の相互通信を制御するために通信ラインに必ず1台必要である。
そこでこの発明のパワーアンプ装置100では設定パラメータとしての局番設定以外に通信ラインに接続されたパワーアンプ装置のどれかを自動的に親局に振舞うようにする。
この結果、図10の様な局番割振りが行える。
なお、図11は、この発明のパワーアンプ装置100に対する初期設定項目の一例を示すものである。
またブレーキやクラッチのトルクはパワーアンプ装置の外部から指令を受けないと変更できないので、必ず電流指令切替装置9が必要になり、ここで励磁電流の指令値を持ちここからの信号でパワーアンプ装置の出力を切替える必要があった。
このためにパワーアンプ装置100では慣性補償ゲイン機能を備えている。パワーアンプ装置100の場合、この機能へ慣性補償ゲイン設定33を入力する時はアナログ指令、内部メモリに記憶した設定から選択できるが、内部メモリによる設定を用いた場合には前述したトルク設定と同様に16個の設定をあらかじめ記憶設定することができる、またこれらの切替えもトルク設定と同様に行える。
100 パワーアンプ装置、200 コイル巻線機
Claims (9)
- プログラマブルコントローラのプログラマブル表示器と通信が可能な通信機能と、上記プログラマブル表示器との通信手順を制御する通信手順制御機能と、上記通信手順制御機能により内部のメモリに記憶されたクラッチまたはブレーキ制御用の各種設定データを、上記プログラマブルコントローラが接続されている様に上記プログラマブル表示器に表示し、或いは上記プログラマブル表示器から設定することが可能なプログラマブルコントローラ通信模擬機能とを有し、
上記プログラマブル表示器からの設定表示操作と、本体に備えた設定表示手段からの設定表示操作とを選択的に行えるようにした
ことを特徴とするクラッチ・ブレーキ用パワーアンプ装置。 - 同一機能を有する複数台のパワーアンプ装置との通信が行える交互通信手段を備え、上記同一機能を有する複数台のパワーアンプ装置に対し同時に指令を与える通信と、上記同一機能を有する複数台のパワーアンプ装置に対し個別に指令を与える通信を選択的に行えるようにしたことを特徴とする請求項1記載のクラッチ・ブレーキ用パワーアンプ装置。
- 上記プログラマブル表示器が接続された場合に、上記交互通信手段に対して自局番号以外に上記プログラマブル表示器が接続された局で有ることを示す占有の局番号を割振ることを特徴とする請求項2記載のクラッチ・ブレーキ用パワーアンプ装置。
- 上記交互通信手段として、プログラマブルコントローラの交互通信手段を採用したことを特徴とする請求項2または3記載のクラッチ・ブレーキ用パワーアンプ装置。
- クラッチまたはブレーキ制御用の複数の出力電流設定データを記憶すると共に、外部からの設定切替指令により上記記憶された上記出力電流設定データを切替えることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか一つに記載のクラッチ・ブレーキ用パワーアンプ装置。
- 上記クラッチまたはブレーキの加減速時に出力電流を設定する複数の慣性補償ゲイン設定データを記憶すると共に、外部からの上記クラッチまたはブレーキの加減速のタイミング入力指令により、上記慣性補償ゲインを切替えることを特徴とする請求項1乃至5のい
ずれか一つに記載のクラッチ・ブレーキ用パワーアンプ装置。 - 外部からの制御指令に応じて複数のクラッチまたはブレーキの動作をそれぞれ制御する同一機能を有する複数台のパワーアンプ装置を含み、
上記各クラッチ・ブレーキ用パワーアンプ装置は、
プログラマブルコントローラのプログラマブル表示器と通信が可能な通信機能と、上記プログラマブル表示器との通信手順を制御する通信手順制御機能と、上記通信手順制御機能により内部のメモリに記憶されたクラッチまたはブレーキ制御用の各種設定データを、上記プログラマブルコントローラが接続されている様に上記プログラマブル表示器に表示し、或いは上記プログラマブル表示器から設定することが可能なプログラマブルコントローラ通信模擬機能と、
同一機能を有する複数台のパワーアンプ装置との通信が行える交互通信手段とを有し、
上記同一機能を有する複数台のパワーアンプ装置のうち、選択された一つを親局とし、上記交互通信手段を介して、該親局の設定操作により上記同一機能を有する他のパワーアンプ装置に対するデータ設定を一括して行えるようにした
クラッチ・ブレーキ用パワーアンプ装置の制御システム。 - 上記親局は、上記プログラマブル表示器が接続されたか、あるいは上記パワーアンプ装置に内蔵の表示設定手段を操作中あるいは操作後所定時間経過したことを条件に選択されるようにしたことを特徴とする請求項7記載のクラッチ・ブレーキ用パワーアンプ装置の制御システム。
- 使用上必須となる設定項目だけを優先して設定可能な第一の設定操作モードと、全ての設定項目の設定可能な第二の操作設定モードを選択的に行えるようにしたことを特徴とする請求項7または8記載のクラッチ・ブレーキ用パワーアンプの制御システム。
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