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JP4404674B2 - 薄膜製造装置 - Google Patents

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Description

本発明は、薄膜製造装置に関し、特に加熱した触媒体に反応ガスを接触させて活性化させ、この活性化させた反応ガスおよび原料ガスから成る成膜ガスを反応室内の基板に到達させることにより薄膜を形成させる薄膜製造装置に関する。
近年、化学気相成長法による薄膜製造装置のうち、高集積度化、高機能化が要求される半導体デバイスに好適な薄膜を製造する装置として、触媒体を用いた装置(触媒体CVD装置)が注目されている。この触媒体CVD装置は、加熱した触媒体に反応ガスを接触させて活性化させ、この活性化された反応ガスおよび原料ガスから成る成膜ガスを反応室内に保持された基板に到達させることにより薄膜を形成させる装置である。従って、基板の熱のみによって反応を生じさせる熱CVD装置に比べて、加熱された触媒体によって活性化された反応ガスを反応室に導入することで、基板を加熱させる必要がなくなり、基板の温度を低く維持することができ、また、プラズマCVD装置で問題となるプラズマによる基板へのダメージがないという点で優れている。
しかし、この触媒体CVD装置を使用しても、加熱された触媒体の輻射により、基板が加熱され、基板の温度が上昇するという問題が生じていた。
そこで、従来、この問題を解決する方法および装置として、触媒体が所定の高温に維持されるまでは、触媒体と基板との間の光学的に遮蔽される位置にシャッターを設ける方法および装置が提案されていた(例えば、特許文献1参照。)。
また、反応室内で、触媒体を触媒体収納容器の内部空間に配置し、触媒体収納容器の基板に対抗する面、すなわちシャワープレートによって、触媒体から基板への輻射を遮蔽させる装置も提案されていた(例えば、特許文献2参照。)。
ところで、反応室内では、導入された反応ガスが加熱された触媒体と接触し成膜するが、基板の搬入および搬出時には成膜ガスの導入を停止し、触媒体の加熱を中止する。このため、基板の搬入および搬出後成膜処理を再開した直後では、ガス量の変化と触媒体温度の変化が生じる。
さらに、搬入および搬出時の触媒体の加熱を継続し、触媒体温度の変化を低減したとしても、成膜時と搬入および搬出時との圧力には差があり、触媒体が失う熱量が異なるため圧力(ガス量)変化のために触媒体の温度変化が生じる。
触媒体は、例えばタングステン粉末を焼結し、金属製の圧縮機で圧縮成型して製造される。このとき圧縮機表面に存在する鉄やニッケルなどの重金属も触媒体に混入される。この重金属が、触媒体を高温に加熱する途上で蒸発し、成膜ガスの導入の初期段階でこれが基板に到達して薄膜中に取り込まれ、安定した薄膜の生成に支障をきたすという問題があった。
そこで、従来、この問題を解決するために、反応ガスを導入する前の触媒体温度を成膜時に維持されるべき温度以上の高温に維持し、重金属の放出を成膜時前に生じさせ、成膜時には薄膜中への上記重金属の混入をおさえるように構成された装置が提案されていた(例えば、特許文献3参照。)。
触媒体CVD装置では、反応室内に触媒体が配置されている。従って、この触媒体を加熱する電極部(電力供給源)付近のやや温度が低くなった部分は、原料ガスに曝される環境にあった。
例えば、シリコン膜を形成する場合、原料ガスとしてシランと水素の混合ガスが用いられるが、触媒体がこの原料ガスのシランと反応してシリコン化合物を生成することがある(シリサイド化)。このシリサイド化は、熱により瞬時に原料ガスを表面から吹き飛ばすことができない上記温度の低くなった部分から進行する。その結果、触媒体の抵抗値を下げたり、パーティクルの発生源になるという不都合があった。
そこで、従来、上記温度の低くなった部分との間に隙間を設け、かつ、触媒体に接触しないように形成されたカバーでこの温度の低くなった部分を覆っている。例えば、上記シリコン膜を形成する場合は、水素ガスを上記カバー内に導入し、このカバーを経由して反応室内に導入するようにし、この水素ガスによってシランガスがカバー内に侵入しないようにしたガスパージ機構を設けた装置が提案されていた(例えば、特許文献4参照。)。
特開2000−299313(請求項1の記載) 特開平11−54441(請求項1の記載) 特開2000−277501(請求項1の記載) 特開2002−93723(請求項1の記載)
しかし、上記シャッターやシャワープレートで触媒体の輻射を防ぐことはできても、原料ガスが触媒体と接し、パーティクルを発生させるという問題が生じていた。
また、原料ガス導入前に、触媒体温度を成膜時よりも高温に維持することにより、成膜時の触媒体温度の低下を一定値以下に抑えることができても、触媒体温度が変化することに変わりはなく、結局、この触媒体温度の変化によって、安定性のある薄膜の形成に支障が生じていた。
触媒体を加熱する電極部(電力供給源)付近のやや温度が低くなった部分のシリサイド化を防止するためには、上記ガスパージ機構は有効ではあるが、電極の数だけガスパージ機構が必要であり、また、電極が複数ある場合は、パージ用のガスを各カバーに均等に配分する分配機構も必要になり、装置が複雑になるという不都合があった。
すなわち、上記各問題の発生は、触媒体が、基板と同じ反応室内に設けられ、原料ガスに曝されるということに起因する。
そこで、本発明は、上記問題点に鑑み、触媒体の基板への輻射を防ぐとともに、触媒体に温度変化があっても成膜に影響を与えない簡易な機構の薄膜製造装置を提供することを課題とする。
上記課題を解決するために、本発明にかかる薄膜製造装置は、加熱した触媒体に反応ガスを接触させて活性化させ、この活性化させた反応ガスおよび原料ガスから成る成膜ガスにより、基板に対して成膜処理を行う反応室を備えた薄膜製造装置において、反応ガス供給系を備えた触媒体収納容器と、上記触媒体収納容器から独立して設けられ、原料ガス供給系および不活性ガス供給系を備えた反応室と、上記反応室から余剰の成膜ガスおよび反応副生成物ガスを排気する排気系とを更に備え、上記触媒体収納容器と上記反応室と上記排気系と三方弁を介して連結し、上記触媒体収納容器の内部空間が、反応ガスの出口に向かって次第に狭くなるように形成され、この次第に狭くなるように形成された箇所に上記触媒体を配置したことを特徴とする。
この構成によれば、触媒体が収納された触媒体収納容器と反応室とをバルブにより別個独立して設けてあるので、加熱した触媒体と原料ガスとを接触させずに薄膜を形成させることができる。また、触媒体収納容器の内部空間が、反応ガスの出口に向かって次第に狭くなるように形成され、この次第に狭くなるように形成された箇所に上記触媒体を配置したため、反応ガスと加熱した触媒体とを高頻度で接触させることができる。
なお、上記触媒体収納容器からバルブまたは三方弁を介して反応室の反応ガスの導入口までを、活性化させたガスの失活を低減させる材料、例えば石英、高々純度Alの高純度セラミック等の材料で構成することが望ましい。
上記触媒体収納容器内の触媒体の温度変化を抑え、触媒体を適温で待機させるために、温度変化を感知して信号変換し、この信号を制御コンピュータにフィードバックして、触媒体を加熱する電力を調整することもできる。
また、上記触媒体収納容器内の圧力の変化を抑えるために、圧力制御装置により、圧力変化を感知して信号変換し、この信号を制御コンピュータにフィードバックして触媒体収納容器内の圧力異常を監視することもできる。
反応ガス、原料ガス、不活性ガスを所定の流量で単体もしくは混合して反応室に導入させ、または時間差を設けて反応室に導入させるには、原料ガス供給系と反応ガス供給系と不活性ガス供給系とにガス流量制御装置を接続するとともに、上記各ガス供給系を自己以外のガス供給系にも接続して混合ガス供給系を形成し、各混合ガス供給系もガス流量制御装置でガス流量を制御できるように構成すればよい。
従って、例えば、原料ガス供給系と不活性ガス供給系とを接続して上記混合ガス供給系を形成し、原料ガスと不活性ガスとを単体でまたは混合して反応室に供給するためには、この混合ガス供給系にガス流量制御装置を接続すればよい。
また、反応ガス供給系と不活性ガス供給系とを接続して上記混合ガス供給系を形成し、反応ガスと不活性ガスとを単体でまたは混合して触媒体収納容器に供給するためには、この混合ガス供給系にガス流量制御装置を接続すればよい。
触媒体収納容器を介して反応ガス供給系から活性化された反応ガスを反応室に供給する際に、この反応ガスと原料ガスまたは不活性ガスの少なくともいずれか一方とを時間差を設け、同時に供給しないようにしてもよい。
以上の説明からも明らかなとおり、本発明にかかる薄膜製造装置および薄膜製造方法は、触媒体を触媒体収納容器に収納し、反応室と独立させたため、加熱された触媒体の輻射により、基板が加熱されることがなくなり、安定した薄膜の形成が可能になった。
また、触媒体を触媒体収納容器に収納して反応室と独立させることによって、原料ガスを触媒体に接触させることなく、反応室に導入することができるので、触媒体と原料ガスとが接触して生じるパーティクルの発生を抑えることができるようになった。
成膜処理の初期段階から最終段階までほぼ一定の温度、一定の圧力で反応ガスを反応室に導入できるので、安定した薄膜の形成が可能になった。
上記触媒体収納容器およびバルブを石英、高々純度Alの高純度セラミックなど、失活を低減させる材料を使用して構成することによって、活性化した反応ガスを効率よく基板に到達させることができるようになった。
さらに、原料ガス供給系と反応ガス供給系と不活性ガス供給系とにガス流量制御装置を接続するとともに、上記各ガス供給系を自己以外のガス供給系にも接続し混合ガス供給系を形成して、各混合ガス供給系にもガス流量制御装置を接続することによって、最適に活性化させたガスを所定のタイミングで反応室に導入することができるので、様々なバリエーションの薄膜を効率よく量産することが可能になった。
図1を参照して、1は本発明にかかる薄膜製造装置の反応室である。反応室1内には、内壁の上面にガスを均一に基板に到達させるためのシャワーヘッド2が設けられている。反応室1内において、シャワーヘッド2と対向する位置に、基板ホルダー3がある。薄膜は、搬入装置(図示せず)で基板を基板ホルダー3上に載置し、原料ガス供給系4からバルブ41を介して、反応室1内に原料ガスを導入し、シャワーヘッド2を通って基板に原料ガスを到達させることにより製造される。不活性ガスも不活性ガス供給系5からバルブ51を介して、反応室1内に導入される。
なお、上記原料ガス生成方法は、例えば固体または液体の有機金属材料をガス化する方法などがある。すなわち、この有機金属材料が、固体の場合は、固体を加熱液化した後、気化器へ送り気化する方法やバブリングシステムへ送り発泡化する方法、固体を直接昇華する方法がある。液体の場合は、液体を気化器へ送り気化する方法やバブリングシステムへ送り発泡化する方法がある。
反応室1に反応ガス供給系6から、バルブ61を介して反応ガスを導入するとき、反応ガスを活性化させるために、電源などにより加熱した触媒体(図示せず)に接触させる必要がある。しかしながら、反応室1内部で触媒体を加熱すると、加熱された触媒体の輻射により、基板が加熱され、安定した薄膜の製造を阻害するなどの不具合が生じる。
そこで、触媒体を反応室1から独立して設置させるために、触媒体収納容器7を設け、反応ガス供給路62で触媒体収納容器7と反応室1とを連結し、この反応ガス供給路71に上記バルブ61を介在させればよい。このような構成にすれば、加熱された触媒体の熱が基板に到達することはなく、また、触媒体も原料ガスに接触することはなく、安定した薄膜の製造が可能になる。
基板の搬入/搬出時のときは、反応室1内へのガスの導入を停止し、副生成物や余剰ガスを排気しなければならない。そこで、反応室1から圧力調整バルブ8を介して排気系9にこれらのガスを排気する。このとき反応室1内では、ガス量、圧力が変化し、触媒体収納容器7内の触媒体温度も変化する。触媒体温度が変化すると、安定成膜に支障をきたす。そこで、触媒体収納容器7と排気系9とをガス排気路64で連結してバルブ63を介在させ、反応室1内の副生成物や余剰ガスを排気するときは、バルブ61を閉め、バルブ63を開けばよい。このように構成すれば、反応室1内の副生成物や余剰ガスの排気が、触媒体収納容器7内の触媒体温度に影響を与えない。
ところで、上記の通り、基板の搬入/搬出時には、反応室1内へのガスの導入を停止するため、基板の搬入および搬出後成膜処理を再開した直後では、ガス量の変化と触媒体温度の変化が生じ、安定した薄膜の生成に支障をきたす。
そこで、触媒体収納容器7内の温度変化を感知して信号変換し、この信号を制御コンピュータにフィードバックして触媒体を加熱する電力を調整する温度調整装置(図示せず)と触媒体収納容器7内の圧力変化を感知して信号変換し、この信号を制御コンピュータにフィードバックして触媒体収納容器7内の圧力異常を監視する圧力制御装置(図示せず)とを設けることにより、触媒体収納容器7内のガス量と触媒体温度とを最適な状態に維持し、成膜の初期段階から活性化された反応ガスを安定して供給することができるようにした。この場合、触媒体収納容器7に覗き窓(図示せず)を設けてモニタするようにしてもよい。
すなわち、基板の搬入/搬出時に触媒体収納容器7と反応室1とを連結する反応ガス供給路62の間に介在させたバルブ61を閉めて、触媒体収納容器7内に反応ガス供給系6から反応ガスを導入し、上記温度調整装置および圧力制御装置を利用して最適状態を維持し、新しい基板が搬入された後、バルブ61を開いて直ちに活性化された反応ガスを反応室1内に導入することができる。
図2は、不活性ガス供給系5と反応ガス供給系6とを接続させて混合ガス供給系を構成させた例である。
反応ガス供給系6は、反応ガスの供給口からガス流量制御装置601を介して触媒体収納容器7に接続されている。不活性ガス供給系5は、不活性ガスの供給口からガス流量制御装置501を介して反応室1に接続されている。さらに、不活性ガス供給口から枝路を設け、ガス流量制御装置602を介して反応ガス供給系6と接続することにより、反応ガス及び不活性ガスの混合ガス供給系が構成され、触媒体収納容器7に接続されている。なお、ガス流量制御装置501と不活性ガス供給系5との間には、ベントガス経路502が設けられ、このベントガス経路502に取り付けられたバルブを開けることで、シャワーヘッド2からダウンフローによりパーティクルの舞い上がりを防ぎつつ反応室1をベントすることができる。
図1では、不活性ガス供給系5は、反応室1にのみ接続されていたが、図2では、上記のとおり、不活性ガス供給系5は、反応ガス供給系6とともに触媒体収納容器7にも接続されている。このように構成することにより、単体のガス供給系としては、反応ガス供給系6から反応ガスを触媒体収納容器7に導入し、不活性ガス供給系5から不活性ガスを反応室1に導入することができ、混合ガス供給系としては、ガス流量制御装置602を介して反応ガス供給系6に不活性ガスも供給できるようにし、反応ガスと不活性ガスの混合ガスを触媒体収納容器7に導入することができる。
さらに、上記各ガス流量制御装置により、それぞれのガスを同時または時間差を設けて導入することもできる。
図2では、不活性ガス供給系5と反応ガス供給系6とを接続させて触媒体収納容器7に単体もしくは混合のガスを供給する例を示したが、原料ガス供給系4と不活性ガス供給系5とを接続させて反応室1に単体もしくは混合のガスを供給するようにしてもよく、さらに、不活性ガス供給系5を原料ガス供給系4と反応ガス供給系6との双方に接続し、反応室1または触媒体収納容器7に単体もしくは混合のガスを供給させるようにしてもよい。
ガス供給系を上記のような構成にすることにより、要求する薄膜の処理量や膜質等によって、単体のガスを導入するか、混合ガスを導入するか、あるいは複数のガスを同時に導入するか、時間差を設けて導入するか、さらには、成膜中にガス排気時間をいれるか等の選択が可能になる。
従って、最適に活性化させた反応ガスを任意のタイミングで反応室に導入することができるので様々なバリエーションの薄膜を効率よく量産することが可能になる。
なお、上記ガス供給系の構成は、触媒体CVD装置のほか、触媒体原子層堆積装置(触媒体ALD装置)においても利用可能である。
ここで、触媒体ALD装置を用いて、時間差を設け各ガスを導入して成膜を行うプロセスの例を説明する。
まず、反応室1に原料ガス供給系4を通じて原料ガスを供給し、シャワーヘッド2を使用して基板に原料ガスを到達させる。次に、反応室1にパージガスとして、不活性ガス供給系5から不活性ガスを導入し、反応室1内のガスを圧力調整バルブ8から排気系9に排気する。続いて、反応ガス供給系6から触媒体収納容器7内に反応ガスを導入し、この反応ガスを加熱した触媒体に接触させることにより活性化させる。バルブ61を開いて、上記活性化させた反応ガスを反応室1内に導入し、基板上で成膜を行う。成膜後、反応室1内にパージガスとして再び不活性ガス供給系5から不活性ガスを導入し、反応室1内のガスを圧力調整バルブ8から排気系9に排気する。このようなプロセスを繰り返すことにより、カバレジがよく不純物の少ない薄膜を形成することが可能になる。
図3は、図1で示したバルブ61およびバルブ63に代えて、触媒体収納容器7と反応ガス供給路62およびガス排気路64とを連結する三方弁65の側断面図である。
図3のa)を参照して、651は、三方弁65の上下駆動部652を収納する弁箱である。弁箱651の側面には、触媒体収納容器7で活性化された反応ガスの導入口651aが開口されている。反応ガスの導入口651aに対向する位置には、活性化された反応ガスを反応ガス供給路62を介して反応室1に送り出す送出口651bが弁箱651の側面に開口されている。また、弁箱651の底面は、触媒体収納容器7の余剰ガスなどをガス排気路64を介して排気系9に排出するために、排気口651cが開口されている。
上下駆動部652のやや上部の幅方向には、活性化された反応ガスの導入口651aと送出口651bとをつなぐガス流路652aが貫通されている。また、上下駆動部652のやや下部には、反応ガスの導入口651aと排気口651cとをつなぐガス流路652bが形成されている。なお、反応ガスの導入口651aは、弁箱651の側面に開口され、排気口651cは、弁箱651の底面に開口されているため、ガス流路652bは、屈曲させて形成されている。
上下駆動部652は、弁箱651の内壁に沿って長手方向に摺動する。図3のa)では、ガス流路652aが、反応ガスの導入口651aおよび送出口651bよりも上部に位置し、ガス流路652bは、導入口651aよりも下部に位置しているため、反応ガスは、触媒体収納容器7から、反応室1および排気系9のいずれにも流出していない状態である。
図3のb)では、a)のときよりも上下駆動部652を下方に摺動し、反応ガスの導入口651aと送出口651bとが、ガス流路652aを介して連通しているため、触媒体収納容器7で活性化された反応ガスは、ガス流路652aを経由して反応室1に導入される。
なお、触媒体収納容器7から三方弁65(またはバルブ61)を介してガス供給路62までをたとえば石英、高々純度Al等の高純度セラミックを材料として形成すれば、ガスの失活を低減することができ、効率的な成膜処理ができる。
図4の(a)を参照して、7は、触媒体収納容器である。触媒体収納容器7は、円筒形の金属製の水冷チャンバ71にフランジ72を接合することによって構成されている。フランジ72の略中央には、反応ガスの導入口721が開口されている。フランジ72が接合されている側と反対側の金属製の水冷チャンバ71の側面には、活性化された反応ガスの出口711が開口されている。
金属製の水冷チャンバ71の内部には、石英製内壁73が嵌入されている。この石英製内壁73の内部は、円柱形の空間が形成されている。この円柱形の空間は、途中から反応ガスの出口711方向に向かって截頭円錐形状に次第に狭く形成され、出口711に連通している。
石英製内壁73の内部の形状は、円柱形と截頭円錐形状を組み合わせた上記形状に限定されるものではなく、活性化された反応ガスの出口711の方向に向かって次第に狭くなるように形成された形状であればよい。従って、例えば、活性化された反応ガスの出口711を先端部とする截頭錐体形状に形成したもの、円筒形と半球または截頭錐体とを結合した形状であって、半球または截頭錐体の先端部に活性化された反応ガスの出口711を開口したものなどでもよい。
石英製内壁73の導入口721側は、円形の石英プレート74を介在させることによってフランジ72とは遮断されている。従って、金属製の水冷チャンバ71の内部空間は、出口711を除いて石英製内壁73と石英プレート74とで囲まれた状態になっている。
なお、内壁材として石英を利用したのは、上記のとおり反応ガスの失活を低減させるためであり、失活を低減させる効果がある素材ならば、石英に限定されるものではない。例えば、石英以外では、高々純度Al等の高純度セラミックなどが考えられる。
図4の(b)は、図4の(a)のA−A線における石英プレート74の断面図である。石英プレート74には、中心を通る直線上で中心から等距離に離れた開口部741が2つ設けられている。この2つの開口部741には、石英製のコマ742がそれぞれ挿入されている。
石英製のコマ742は、それぞれ中央に孔742aが設けられ、周方向にはスリット742bが設けられている。
フランジ72の外側から、フランジ72を貫通し、石英製のコマ742の孔742aを通って、石英製内壁73の内部空間に電流導入端子75が貫通している。この電流導入端子75の先端には、やや大き目のナット76が取り付けられており、このナット76でワイヤー状の触媒体77が固定されている。触媒体77は、石英製内壁73が截頭円錐形状に形成されている空間内でこの截頭円錐形状に合わせて螺旋状に形成されている。
触媒体77を反応ガスの出口711方向に向かって次第に狭くなっている箇所や反応ガスの出口711付近のガス流速が早い箇所に配置すれば、より高頻度で反応ガスと加熱された触媒体77とを接触させることができる。
触媒体77の形状は、所定温度に達する電力を大きくしないようにするためには、抵抗値を上げる必要がある。従って、断面積は小さいほうがよい。一方、反応ガスができるだけ高頻度で触媒体77に接触することができるようにするためには、触媒体77の表面積を多くとる必要がある。そこで、例えば、触媒体77の形状は、螺旋形状にすることが好ましい。このときこの螺旋形状は、円形または三角形や四角形などの多角形でもよい。
上記螺旋形状は、触媒体77の巻きに対して水平方向の寸法が、反応ガスの出口711に向かって小さくなるように形成すれば、活性化された反応ガスの出口方向711に向かって次第に狭くなるように形成された石英製内壁73の内部空間に触媒体77を収納しやすい。
この場合、螺旋形状の触媒体77の巻きに対して水平方向の寸法は、本実施の形態では、1巻きごとに小さくなるように形成しているが、複数巻きごとに小さくなるように形成してもよい。
石英製内壁73と触媒体77との間に形成される空間に反応ガスが流入し、加熱された触媒体77と反応ガスとの接触の確率の低下を防ぐためには、触媒体77の形状を触媒体収納容器7内で反応ガスが流れる空間形状と略同様の形状に形成すればよい。
以下、この触媒体77の触媒体収納容器7に反応ガスを導入して活性化させるプロセスを説明する。
電流導入端子75に電源(図示せず)から電流を流して触媒体77に通電し、触媒体77を加熱する。次に、反応ガス系(図示せず)から導入口721に反応ガスを導入する。導入された反応ガスは、石英プレート74の略中央にあたり、流速が低下し、石英プレート74とフランジ72との間の空間に拡散して流速が均等になる。流速が均等になった反応ガスは、石英製のコマ742のスリット742bを通って石英製内壁73で囲まれた空間内に導入される。スリット742bから上記空間内に導入された反応ガスは、ナット76に当たることにより、上記空間内で拡散する。拡散した反応ガスは、加熱された触媒体77に接触し、活性化されて出口711から反応室(図示せず)に導入される。参考までに、図4の(a)で反応ガスの流れを矢印で示した。
なお、金属製の水冷チャンバ71に覗き窓(図示せず)を設けてモニタし、モニタ温度信号を制御コンピュータ(図示せず)にフィードバックし、触媒体を加熱する電源の電源パワーを調整してもよい。
また、石英製内壁73の内部空間の圧力をモニタする圧力計を導入口721付近に取り付け(図示せず)、モニタした圧力信号を装置制御コンピュータにフィードバックし、圧力の異常を監視するようにしてもよい。
以上のような反応ガスの供給方法を用いることにより、反応室1と触媒体収納容器7とを別個独立に設置させて、触媒体77と基板との間が離れても、従来よりも多くの活性化された反応ガスを生成することができる。
本発明によれば、加熱した触媒体に反応ガスを接触させて活性化する処理を反応室と別個独立して行うことができるので、薄膜製造の分野、特に化学気相成長法を用いた薄膜製造の分野で、安定かつ高効率な薄膜製造装置として適用できる。
本発明にかかる薄膜製造装置の模式図 ガス供給系の接続例を示す図 三方弁の側断面図 触媒体収納容器の側断面図
符号の説明
1 反応室
2 シャワーヘッド
3 基板ホルダー
4 原料ガス供給系
5 不活性ガス供給系
6 反応ガス供給系
7 触媒体収納容器
8 圧力調整バルブ
9 排気系

Claims (9)

  1. 加熱した触媒体に反応ガスを接触させて活性化させ、この活性化させた反応ガスおよび原料ガスから成る成膜ガスにより、基板に対して成処理を行う反応室を備えた薄膜製造装置において、
    反応ガス供給系を備えた触媒体収納容器と
    上記触媒体収納容器から独立して設けられ、原料ガス供給系および不活性ガス供給系を備えた反応室と、
    上記反応室から余剰の成膜ガスおよび反応副生成物ガスを排気する排気系とを更に備え、
    上記触媒体収納容器と上記反応室と上記排気系と三方弁を介在させて連結し、
    上記触媒体収納容器の内部空間が、反応ガスの出口に向かって次第に狭くなるように形成され、この次第に狭くなるように形成された箇所に上記触媒体を配置したことを特徴とする薄膜製造装置。
  2. 上記触媒体収納容器から三方弁を介して反応室の反応ガス導入口までが、活性化させたガスの失活を低減させる材料で構成されていることを特徴とする請求項1記載の薄膜製造装置。
  3. 活性化させたガスの失活を低減させる上記材料が石英、または高々純度Al等の高純度セラミックであることを特徴とする請求項記載の薄膜製造装置。
  4. 上記触媒体自体の温度または触媒体収納容器内の温度変化を感知して信号変換し、この信号を制御コンピュータにフィードバックして触媒体を加熱する電力調整装置を備えたことを特徴とする請求項1から請求項のいずれか1項に記載の薄膜製造装置。
  5. 上記触媒体収納容器内の圧力変化を感知して信号変換し、この信号を制御コンピュータにフィードバックして触媒体収納容器内の圧力異常を監視する圧力制御装置を設けたことを特徴とする請求項1から請求項のいずれか1項に記載の薄膜製造装置。
  6. 原料ガス供給系と反応ガス供給系と不活性ガス供給系とにガス流量制御装置を接続したことを特徴とする請求項1から請求項のいずれか1項に記載の薄膜製造装置。
  7. 上記各ガス供給系を自己以外のガス供給系にも接続して混合ガス供給系を形成し、各混合ガス供給系もガス流量制御装置でガス流量を制御できるように構成したことを特徴とする請求項1から請求項のいずれか1項に記載の薄膜製造装置。
  8. 原料ガス供給系と不活性ガス供給系とを接続して上記混合ガス供給系を形成し、原料ガスと不活性ガスとを単体でまたは混合して反応室に供給するために、この混合ガス供給系にガス流量制御装置を接続したことを特徴とする請求項1から請求項のいずれか1項に記載の薄膜製造装置。
  9. 反応ガス供給系と不活性ガス供給系とを接続して上記混合ガス供給系を形成し、反応ガスと不活性ガスとを単体でまたは混合して触媒体収納容器に供給するために、この混合ガス供給系にガス流量制御装置を接続したことを特徴とする請求項1から請求項のいずれか1項に記載の薄膜製造装置。
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