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JP4264974B2 - Method for producing thermoplastic polyurethane resin - Google Patents

Method for producing thermoplastic polyurethane resin Download PDF

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JP4264974B2
JP4264974B2 JP2003150152A JP2003150152A JP4264974B2 JP 4264974 B2 JP4264974 B2 JP 4264974B2 JP 2003150152 A JP2003150152 A JP 2003150152A JP 2003150152 A JP2003150152 A JP 2003150152A JP 4264974 B2 JP4264974 B2 JP 4264974B2
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thermoplastic polyurethane
titanium
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久明 松田
正平 角田
和郎 星野
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Nippon Polyurethane Industry Co Ltd
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Nippon Polyurethane Industry Co Ltd
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  • Polyurethanes Or Polyureas (AREA)

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、熱可塑性ポリウレタン樹脂の製造方法に関する。樹脂中に残存する触媒が少なく、耐久性・安全性に優れた熱可塑性ポリウレタン樹脂の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
ポリカーボネートジオールは低分子カーボネートと低分子グリコールをエステル交換触媒の存在下でエステル交換反応させることにより製造されるが、通常は、失活処理を施さない限り、エステル交換触媒を活性な状態で含有している。
【0003】
このエステル交換触媒は、ポリカーボネートジオールとイソシアネート化合物によるウレタン化反応も促進することから、エステル交換触媒を失活させないで得られるポリカーボネートジオール(エステル交換触媒含有ポリカーボネートジオール)は、ウレタン化反応を進めるには好都合である。
【0004】
しかしながら、このようなポリカーボネートジオールを使用してウレタン化反応を実施する場合には、反応後期に反応性が著しく低下する、反応スケールが大きくなると急激な発熱を引き起こす等の反応制御が困難又は煩雑になる、あるいは反応中に反応物がゲル化する等の問題が生じる等の問題が生じていた。また、残存する触媒量が多いので、得られるポリウレタン樹脂の耐久性等に悪影響を及ぼすことになる。
【0005】
このような問題を解決するため、特許文献1では水でエステル交換触媒をあらかじめ失活させ、その後、ウレタン化反応の際に新たにウレタン化触媒を加えてポリカーボネートジオールのウレタン化反応性を調節するという方法が示されている。また、特許文献2では、ポリカーボネートジオール中に含有されるエステル交換触媒を亜リン酸トリエステルの存在下で加熱処理するという方法が示されている。
【0006】
【特許文献1】
特開昭64−1724号公報
【特許文献2】
特開2002−30143号公報
【0007】
しかしながら、特許文献1のような、得られたポリカーボネートポリオール中に含有する触媒を失活させる方法では、ウレタン化反応の際の活性が不十分である。このため、反応温度を高くするか、ウレタン化触媒を更に追加する必要がある。また、特許文献2のような有機リン系化合物を添加する方法は、得られたポリウレタン樹脂から有機リン系化合物がブリードし、環境に負荷を与える可能性がある。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、上記問題に鑑み、製造工程が簡略化され、耐久性・安全性に優れ、環境負荷の少ない熱可塑性ポリウレタン樹脂の製造方法を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明者等は鋭意研究検討した結果、ウレタン化反応の際に系中の存在量を特定範囲になるように特定の触媒を用いたポリカーボネートジオールを用いることで、上記課題が解決できることを見出し、本発明を完成させるに至った。
【0010】
すなわち本発明は、(A)炭素数2〜40のアルコキシ又はアリールオキシチタン系触媒、及び/又は、チタン酸エステル系触媒を含有するポリカーボネートジオール、(B)鎖延長剤、(C)有機ジイソシアネートを反応させる熱可塑性ポリウレタン樹脂の製造方法において、(A)が触媒毒を含有しないものであり、ウレタン化反応の際、反応系内中の炭素数2〜40のアルコキシ又はアリールオキシチタン系触媒及び/又はチタン酸エステル系触媒の含有量が10〜500ppmであって、あらためてウレタン化触媒を追加しないこと、を特徴とする熱可塑性ポリウレタン樹脂の製造方法。
【0011】
また本発明は、(C)がヘキサメチレンジイソシアネートであることを特徴とする、前記の製造方法である。
【0012】
【発明の実施の形態】
本発明で使用される、(A)炭素数2〜40のアルコキシ又はアリールオキシチタン系触媒、及び/又は、チタン酸エステル系触媒を含有するポリカーボネートジオールは、低分子カーボネートと低分子グリコールを当該チタン系触媒の存在下でエステル交換反応させて得られるものである。
【0013】
(A)には、低分子カーボネートと低分子グリコールのエステル交換反応に用いられたチタン系触媒がそのまま含有されている。(A)中のチタン系触媒の含有量は、20〜1,000ppmが好ましい。また、水分はチタン系触媒と反応して触媒活性を失活させるため、水分含有量は500ppm以下が好ましい。
【0014】
本発明で用いられるチタン系触媒は、テトラエトキシチタン、テトライソプロポキシチタン、テトラブトキシチタン、テトラフェノキシチタン等の炭素数〜40のアルコキシ又はアリールオキシチタン化合物、テトラステアリルチタネート等のチタン酸エステルである。これらは、単独あるいは併用して用いられる。
【0015】
本発明において、触媒にチタン系化合物を採用した理由は、触媒活性に優れていること、生体適合性があること等である。
【0016】
低分子カーボネートとしては、ジメチルカーボネート、ジエチルカーボネート、ジブチルカーボネート等の炭素数1〜10のアルキル基を含有するジアルキルカーボネートや、ジベンジルカーボネート等の炭素数7〜10のアラルキル基を含有するジアラルキルカーボネートや、ジフェニルカーボネート等の炭素数6〜10のアリール基を含有するジアリールカーボネートや、エチレンカーボネート、プロピレンカーボネート等の炭素数2〜10のアルキレン基を含有するアルキレンカーボネート等が挙げられる。
【0017】
低分子カーボネートは前記エステル交換反応において単独で使用しても複数で使用してもよいが、後述する低分子グリコール1モルに対して0.5〜1.5モルの割合で使用することが好ましい。なお、低分子カーボネートはこの化合物に由来する副生アルコールを効率よく抜き出せるものを適宜選択することが好ましい。
【0018】
低分子グリコールとしては、炭素数3〜25のアルキレン基(低分子グリコールの残基)の両端に水酸基を有するグリコール(脂肪族ジオール)が好ましい。このアルキレン基は各種異性体を含み、炭素数1〜6のアルキル基、炭素数7〜10のアラルキル基、炭素数6〜12のアリール基を置換基として少なくとも1つ有していてもよい。また、アルキレン基の炭素鎖が少なくとも1つのエーテル結合を含んでいてもよく、脂環式構造を含んでいてもよい。なお、低分子グリコールは単独で使用しても複数で使用しても差し支えない。
【0019】
低分子グリコールとしては、1,3−プロパンジオール、1,4−ブタンジオール、1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、1,7−ヘプタンジオール、1,8−オクタンジオール、1,9−ノナンジオール、1,10−デカンジオール、1,11−ウンデカンジオール、1,12−ドデカンジオール、1,14−テトラデカンジオール、1,20−エイコサンジオール等や、2−メチル−1,3−プロパンジオール、2,2−ジエチル−1,3−プロパンジオール、2−メチル−2−プロピル−1,3−プロパンジオール、2−ブチル−2−エチル−1,3−プロパンジオール、1,3−ブタンジオール、ネオペンタンジオール、3−メチル−1,5−ペンタンジオール、2−メチル−2,4−ペンタンジオール、2,2,4−トリメチル−1,3−ペンタンジオール、1,5−ヘキサンジオール、2−エチル−1,6−ヘキサンジオール、2−エチル−1,3−ヘキサンジオール、2,4−ヘプタンジオール、2−メチル−1,8−オクタンジオール等のアルキレン基が異性体であるか又はアルキル基を置換基として有しているものや、1,3−シクロヘキサンジオール、1,4−シクロヘキサンジオール、2,7−ノルボルナンジオール、2,2’−ビス(4−ヒドロキシシクロヘキシル)プロパン、1,3−シクロヘキサンジメタノール、1,4−シクロヘキサンジメタノール、1,4−シクロヘキサンジエタノール等のアルキレン基の炭素鎖が脂環式構造を含むものや、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、テトラエチレングリコール、ポリエチレングリコール、ジプロピレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリテトラメチレングリコール等のアルキレン基の炭素鎖がエーテル結合を含むものや、テトラヒドロフランジメタノール、1,4−ビス(ヒドロキシエトキシ)シクロヘキサン等のアルキレン基の炭素鎖が脂環式構造とエーテル結合を含むもの等が挙げられる。
【0020】
なお、前記低分子グリコールには、p−キシレンジオール、p−テトラクロロキシレンジオール、1,4−ビス(ヒドロキシエトキシ)ベンゼン、2,2−ビス〔(4−ヒドロキシエトキシ)フェニル〕プロパン等の芳香環をもつ低分子グリコールや、トリメチロールエタン、トリメチロールプロパン、ヘキサントリオール、ペンタエリスリトール等のポリオール化合物が、単独又は複数で、全低分子グリコールに対して25質量%以下、更には20質量%以下、特に15質量%以下の割合で含まれていてもよい。
【0021】
前記エステル交換反応は、公知の方法に従って、1段階、2段階、又は3段階で行うことができる。例えば、蒸留装置(蒸留塔等)を備えた反応器を用いて、チタン系触媒の存在下、副生するアルコールを蒸留で抜き出しながら、低分子カーボネートと低分子グリコールをアルコールがほとんど留出しなくなるまで反応させて、ポリカーボネートジオールを1段階で生成させてもよい。このとき、低分子カーボネートは最初に全量を仕込んでもよく、連続的又は逐次的に低分子グリコールに添加してもよい。
【0022】
また、必要に応じて((数平均)分子量を調節するため)、前記チタン系触媒をそのまま存在させ、副生する低分子グリコールを同様に抜き出しながら、1段階で生成したポリカーボネートジオールを更に分子間で縮重合反応させて、目的分子量のポリカーボネートジオールを2段階で生成させてもよい。なお、本発明では、この場合の縮重合反応も含めて反応全体としてエステル交換反応として扱う。
【0023】
また、必要に応じて((数平均)分子量を調節するため)、1段階で生成したポリカーボネートジオールに低分子グリコールを添加して、前記チタン系触媒をそのまま存在させ、そのポリカーボネートジオールと低分子グリコールを更にエステル交換反応させて、目的分子量のポリカーボネートジオールを2段階で生成させてもよい。また、前記の縮重合反応を含む2段階で生成したポリカーボネートジオールに低分子グリコールを添加して更にエステル交換反応させて、目的分子量のポリカーボネートジオールを3段階で生成させてもよい。
【0024】
エステル交換反応を1段階で行う場合、反応温度は100〜210℃であることが好ましく、反応圧力は特に制限されないが、常圧又は5〜100kPaの減圧とすることが好ましい。但し、反応温度及び反応圧力は、副生するアルコールが留出する条件で、かつ低分子グリコールが実質的に留出しない条件とすることが好ましい。なお、反応は、空気、炭酸ガス、もしくは不活性ガス(窒素、アルゴン、ヘリウム等)の雰囲気下又は気流中で行うことができるが、不活性ガス雰囲気下又は気流中で行うことが好ましい。
【0025】
生成したポリカーボネートジオールを更に分子間で縮重合反応させることによってエステル交換反応を2段階で行う場合、反応温度は150〜240℃、更には150〜230℃とすることが好ましく、反応圧力は0.01〜10kPa程度の減圧とすることが好ましい。触媒は前記チタン系触媒をそのまま用いることができる。副生する低分子グリコールは蒸留で抜き出すことが好ましく、反応雰囲気等は前記と同様であることが好ましい。抜き出された低分子グリコールは低分子カーボネートとのエステル交換反応に再使用できる。
【0026】
また、生成したポリカーボネートジオールに低分子グリコールを添加して更にエステル交換反応させることによってエステル交換反応を2段階又は3段階で行う場合、反応温度・反応圧力等の反応条件は前記のエステル交換反応を1段階で行う場合と同様である。
【0027】
エステル交換反応を、1段階、2段階、又は3段階で終了させた後、反応液をそのまま冷却すれば、チタン系触媒含有ポリカーボネートジオールを得ることができる。このチタン系触媒含有ポリカーボネートジオールは、分子末端が実質的に水酸基となっている。
【0028】
本発明においては、必要に応じて(A)炭素数2〜40のアルコキシ又はアリールオキシチタン系触媒、及び/又は、チタン酸エステル系触媒を含有するポリカーボネートジオールの一部を(A)以外のポリオール、例えばポリエステルポリオール、ポリエーテルポリオール、ポリエーテル・エステルポリオール、ポリオレフィンポリオール等に置き換えて使用してもよい。
【0029】
本発明で使用される(B)鎖延長剤は、基本的には前述の(A)炭素数2〜40のアルコキシ又はアリールオキシチタン系触媒、及び/又は、チタン酸エステル系触媒を含有するポリカーボネートジオールを得るのに用いられる低分子ポリオールが用いられる。得られる熱可塑性ポリウレタン樹脂の物性や生産性を考慮すると、1,4−ブタンジオールが好ましい。
【0030】
その他必要に応じて、エチレンジアミン、ヘキサメチレンジアミン、イソホロンジアミン等の低分子ポリアミンや、モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン等の低分子アミノアルコールを併用してもよい。
【0031】
本発明で使用される(C)有機ジイソシアネートとしては、2,4−トリレンジイソシアネート、2,6−トリレンジイソシアネート、キシレン−1,4−ジイソシアネート、キシレン−1,3−ジイソシアネート、4,4′−ジフェニルメタンジイソシアネート、2,4′−ジフェニルメタンジイソシアネート、2,2′−ジフェニルメタンジイソシアネート、4,4′−ジフェニルエーテルジイソシアネート、2−ニトロジフェニル−4,4′−ジイソシアネート、2,2′−ジフェニルプロパン−4,4′−ジイソシアネート、3,3′−ジメチルジフェニルメタン−4,4′−ジイソシアネート、4,4′−ジフェニルプロパンジイソシアネート、m−フェニレンジイソシアネート、p−フェニレンジイソシアネート、ナフチレン−1,4−ジイソシアネート、ナフチレン−1,5−ジイソシアネート、3,3′−ジメトキシジフェニル−4,4′−ジイソシアネート等の芳香族ジイソシアネート、テトラメチレンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、リジンジイソシアネート等の脂肪族ジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、水素添加トリレンジイソシアネート、水素添加キシレンジイソシアネート、水素添加ジフェニルメタンジイソシアネート、テトラメチルキシレンジイソシアネート等の脂環族ジイソシアネート、及び前記イソシアネートのビウレット体、ダイマー体、トリマー体、ダイマー・トリマー体、カルボジイミド体、ウレトンイミン体、2官能以上のポリオール等と前記イソシアネートとの反応で得られるアダクト体が適当である。これらは1種類又は2種類以上の混合物として使用できる。生産性や得られるポリウレタン樹脂の耐候性等を考慮すると、本発明で好ましい有機ジイソシアネートはヘキサメチレンジイソシアネートである。
【0032】
本発明の熱可塑性ポリウレタン樹脂の具体的製造方法は、例えば(A)炭素数2〜40のアルコキシ又はアリールオキシチタン系触媒、及び/又は、チタン酸エステル系触媒を含有するポリカーボネートジオール、(B)鎖延長剤及び(C)有機ジイソシアネートを混合攪拌し、粘度が上昇した時点でバットに移して熟成させる方法、(A)、(B)及び(C)をニーダー機に仕込み、十分反応するまで混練反応させる方法、あるいは前記(A)及び(B)をあらかじめ混合しておき、この混合液と(C)を1軸又は2軸押出機中で混練反応させ、又は(A)〜(C)をそれぞれ単独で押出機に吐出し、混合・反応させて、その後、紐状に押出し、水中で固体化する方法が挙げられる。更には、(A)と(B)を有機溶剤(良溶媒)に溶解させてから、この溶液に(C)を仕込んで反応させる方法、(A)を有機溶剤(貧溶媒)に分散させてから、この溶液に(C)を仕込んで反応させ、その後(B)を仕込んで反応させる方法が挙げられる。本発明で好ましい方法は、1軸又は2軸押出機中で混練反応させる方法である。
【0033】
いずれの反応方法においても、本発明では、ウレタン化反応の際、あらためていわゆるウレタン化触媒を添加しないことが肝要である。確かにウレタン化触媒を用いると反応時間の短縮につながる。しかし反応触媒は同時に分解触媒でもあるので、ウレタン化触媒をあらためて用いると得られる熱可塑性ポリウレタン樹脂の耐水性や耐熱性が低下しやすい。また、反応制御が困難になる場合がある。
【0034】
1軸又は2軸押出機中で混練反応させる方法においては、(A)と(B)をあらかじめ混合し加温しておく。温度は、60〜100℃が好ましい。また、押出機中でのウレタン化反応温度は、150〜250℃が好ましい。
【0035】
このようにして得られた熱可塑性ポリウレタン樹脂は、押出し成形、射出成形、吹込み成形、スプレー成形、注入成形、カレンダー加工、ロール加工、プレス加工、遠心成形、回転成形等の成形方法によって成形され、各種成形品に加工される。
【0036】
本発明によって得られる熱可塑性ポリウレタン樹脂は、必要に応じて他の樹脂とブレンドして使用してもよい。他の樹脂として例えば、ABSポリマー、SANポリマー、ポリ塩化ビニル、ポリビニルアルコール、ポリスチレン、ポリアセタール、ナイロン、ポリエステル、ポリカーボネート、エポキシ樹脂、アミノ樹脂、フェノール樹脂等が挙げられる。
【0037】
本発明によって得られる熱可塑性ポリウレタン樹脂は、必要に応じて添加剤、例えば酸化防止剤、紫外線吸収剤、耐熱性向上剤、着色剤、無機及び有機充填剤、ブロッキング防止剤、可塑剤、界面活性剤、滑剤、帯電防止剤、導電剤、補強材、ブロックイソシアネート等の架橋剤等を添加してもよい。
【0038】
本発明によって得られた熱可塑性ポリウレタン樹脂の重量平均分子量は、5,000〜1,000,000であり、好ましくは10,000〜500,000である。数平均分子量が下限未満の場合は、強度が不十分となりやすい。上限を越える場合は、成形性が低下しやすい。なお、重量平均分子量は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)のポリスチレン換算による。
【0039】
本発明によって得られた熱可塑性ポリウレタン樹脂の用途としては、例えば、ゴルフボールのインナーやカバー部、繊維、フィルム、シート、ホース、チューブ、ロール、合成皮革、靴底、各種工業部品(ベルト等)、自動車部品(ダストカバー、パッキング)、磁気記録媒体用結着剤、カテーテル等の医療器具、ゴム製品等に使用できる。
【0040】
【実施例】
本発明について、実施例及び比較例により更に詳細に説明するが、本発明はこれらにより何ら限定されるものではない。各合成例、実施例及び比較例において、「%」は全て「質量%」を意味する。
【0041】
<チタン系触媒含有ポリカーボネートジオールの合成>
合成例1
攪拌機、窒素導入管、冷却管を備えた容量:3,000mlの反応器に、ジエチルカーボネートを1445.5g、3−メチル−1,5−ペンタンジオールを1681.5g仕込み、180〜190℃にて常圧下で脱エタノール反応させた。エタノールの留出速度が遅くなったところで、テトラブトキシチタンを0.18g仕込んだ後、減圧を開始して更に反応を進めた。なお、減圧は徐々に行い、最終的には0.5kPaまで行った。NMRで末端エチル基が確認できなくなったところで反応を終了し、チタン系触媒含有ポリカーボネートジオールPCD−1を得た。PCD−1の数平均分子量は1,000、水酸基価は112.2mgKOH/g、チタン系触媒含有量は60ppm、水分含有量は150ppmであった。
【0042】
合成例2
合成例1と同様な反応器に、ジエチルカーボネートを1445.5g、1,6−ヘキサンジオールを1681.5g仕込み、180〜190℃にて常圧下で脱エタノール反応させた。エタノールの留出速度が遅くなったところで、テトラブトキシチタンを0.18g仕込んだ後、減圧を開始して更に反応を進めた。なお、減圧は徐々に行い、最終的には0.5kPaまで行った。NMRで末端エチル基が確認できなくなったところで反応を終了し、チタン系触媒含有ポリカーボネートジオールPCD−2を得た。PCD−2の数平均分子量は1,000、水酸基価は112.2mgKOH/g、チタン系触媒含有量は60ppm、水分含有量は100ppmであった。
【0043】
合成例3
合成例1と同様な反応器に、ジエチルカーボネートを1445.5g、1,6−ヘキサンジオールを1681.5g仕込み、180〜190℃にて常圧下で脱エタノール反応させた。エタノールの留出速度が遅くなったところで、テトラブトキシチタンを0.18g仕込んだ後、減圧を開始して更に反応を進めた。なお、減圧は徐々に行い、最終的には0.5kPaまで行った。NMRで末端エチル基が確認できなくなったところで、ジブチルアシッドホスフェートを1.2g仕込んで反応を終了し、チタン系触媒含有ポリカーボネートジオールPCD−3を得た。PCD−3の数平均分子量は1,000、水酸基価は112.2mgKOH/g、チタン系触媒含有量は60ppm、リン系化合物含有量は400ppm、水分含有量は100ppmであった。
【0044】
実施例1
押出機のホッパー付近温度170℃、中間部180℃、先端部200℃に温度調節した2軸押出機(東芝機械製:TEM−50)を使用し、あらかじめ、PCD−1/1,4−BD=874.1/125.9(質量比)の割合で混合した混合ポリオール液とHDIを、それぞれ流量が混合ポリオール液:72.47g/min、HDI:27.53g/minとなる量を、2軸押出機のホッパー口から定量的に供給し、スクリュー回転数200rpmにて、押出機のシリンダー系内でウレタン化反応を行い、押出機先端部に取り付けたストランドダイにて吐出させ熱可塑性ポリウレタン樹脂TPU−1を得た。結果を表1に示す。
【0045】
実施例2〜3
実施例1と同様な手順で、表1に示す配合で熱可塑性ポリウレタン樹脂TPU−2〜3を得た。結果を表1に示す。
【0046】
比較例1
押出機のホッパー付近温度170℃、中間部180℃、先端部200℃に温度調節した2軸押出機(東芝機械製:TEM−50)を使用し、あらかじめ、PCD−1、1,4−BD、DOTDLを、PCD−1/1,4−BD=874.1/125.9(質量比)、混合ポリオール液/DOTDL=100/0.03(質量比)の割合で混合した混合ポリオール液とHDIを、それぞれ流量が混合ポリオール液:72.47g/min、HDI:27.53g/minとなる量を、2軸押出機のホッパー口から定量的に供給し、スクリュー回転数200rpmにて、押出機のシリンダー系内でウレタン化反応を行い、押出機先端部に取り付けたストランドダイにて吐出させ熱可塑性ポリウレタン樹脂TPU−4を得た。結果を表1に示す。
【0047】
【表1】

Figure 0004264974
【0048】
実施例1〜3、比較例1、表1において
PCD−1〜3:合成例1〜3で得られたポリカーボネートジオール
1,4−BD :1,4−ブタンジオール
HDI :ヘキサメチレンジイソシアネート
DOTDL :ジオクチルチンジラウレート
耐久性評価
射出成形機でシートを作成し、25℃で3日熟成させ、JIS K7311に準じて破断時伸びを測定した。また、この熟成させたTPUを、120℃の雰囲気下に1ヶ月置いたサンプルについて、JIS K7311に準じて破断時伸びを測定した。熱処理していないサンプルの伸びと熱処理を行ったサンプルの伸びの比により評価した。
◎:0.7≦湿熱品の伸び/非湿熱品の伸び
○:0.5≦湿熱品の伸び/非湿熱品の伸び<0.7
△:0.3≦湿熱品の伸び/非湿熱品の伸び<0.5
×: 湿熱品の伸び/非湿熱品の伸び<0.3
【0049】
表1から示されるように、いわゆるウレタン化触媒をあらためて添加しないで得られたTPUは、優れた耐久性を示した。[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention relates to a method for producing a thermoplastic polyurethane resin. The present invention relates to a method for producing a thermoplastic polyurethane resin having little catalyst remaining in a resin and excellent in durability and safety.
[0002]
[Prior art]
Polycarbonate diol is produced by transesterification of low-molecular carbonate and low-molecular glycol in the presence of a transesterification catalyst, but usually contains a transesterification catalyst in an active state unless deactivation treatment is performed. ing.
[0003]
Since this transesterification catalyst also promotes the urethanation reaction by the polycarbonate diol and the isocyanate compound, the polycarbonate diol obtained without deactivating the transesterification catalyst (the transesterification catalyst-containing polycarbonate diol) Convenient.
[0004]
However, when the urethanization reaction is carried out using such a polycarbonate diol, it is difficult or complicated to control the reaction such that the reactivity is remarkably lowered in the later stage of the reaction, or when the reaction scale is increased, a rapid exotherm is caused. There arises a problem that the reaction product gels during the reaction. In addition, since the amount of the remaining catalyst is large, the durability of the obtained polyurethane resin is adversely affected.
[0005]
In order to solve such a problem, in Patent Document 1, the transesterification catalyst is deactivated in advance with water, and a urethanization catalyst is newly added during the urethanization reaction to adjust the urethanization reactivity of the polycarbonate diol. The method is shown. Patent Document 2 discloses a method in which a transesterification catalyst contained in a polycarbonate diol is heat-treated in the presence of phosphorous acid triester.
[0006]
[Patent Document 1]
JP-A 64-17124 [Patent Document 2]
JP 2002-30143 A
However, in the method of deactivating the catalyst contained in the obtained polycarbonate polyol as in Patent Document 1, the activity during the urethanization reaction is insufficient. For this reason, it is necessary to raise reaction temperature or to add a urethanization catalyst further. Moreover, the method of adding an organophosphorus compound like patent document 2 may bleed an organophosphorus compound from the obtained polyurethane resin, and may give a load to an environment.
[0008]
[Problems to be solved by the invention]
In view of the above problems, an object of the present invention is to provide a method for producing a thermoplastic polyurethane resin having a simplified production process, excellent durability and safety, and low environmental load.
[0009]
[Means for Solving the Problems]
As a result of diligent research, the present inventors have found that the above problem can be solved by using a polycarbonate diol using a specific catalyst so that the abundance in the system falls within a specific range during the urethanization reaction, The present invention has been completed.
[0010]
That is, the present invention comprises (A) a polycarbonate diol containing an alkoxy or aryloxy titanium catalyst having 2 to 40 carbon atoms and / or a titanate ester catalyst , (B) a chain extender, and (C) an organic diisocyanate. In the method for producing a thermoplastic polyurethane resin to be reacted, (A) does not contain a catalyst poison, and during the urethanization reaction, an alkoxy or aryloxy titanium catalyst having 2 to 40 carbon atoms in the reaction system and / or Or the content of a titanate ester catalyst is 10-500 ppm, Comprising: A urethanization catalyst is not added again, The manufacturing method of the thermoplastic polyurethane resin characterized by the above-mentioned.
[0011]
The present invention is also the above production method, wherein (C) is hexamethylene diisocyanate.
[0012]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
As used in the present invention, (A) an alkoxy or aryloxy titanium catalyst of 2 to 40 carbon atoms, and / or a polycarbonate diol containing titanium ester catalyst, the titanium low molecular carbonate and low molecular weight glycol It is obtained by transesterification in the presence of a system catalyst.
[0013]
(A) contains the titanium-based catalyst used in the transesterification reaction between the low-molecular carbonate and the low-molecular glycol as it is. The content of the titanium-based catalyst in (A) is preferably 20 to 1,000 ppm. Further, the moisture content is preferably 500 ppm or less because the moisture reacts with the titanium catalyst to deactivate the catalytic activity.
[0014]
Titanium-based catalyst used in the present invention, tetraethoxy titanium, tetraisopropoxytitanium, tetrabutoxytitanium, alkoxy or aryloxy titanium compound having a carbon number of 2-40 such as tetraphenoxy titanium, titanium esters such as tetra-stearyl titanate is there. These are used alone or in combination.
[0015]
In the present invention, the reason why the titanium-based compound is used as the catalyst is that it has excellent catalytic activity and biocompatibility.
[0016]
Low molecular carbonates include dialkyl carbonates containing 1 to 10 carbon atoms such as dimethyl carbonate, diethyl carbonate and dibutyl carbonate, and diaralkyl carbonates containing 7 to 10 carbon atoms such as dibenzyl carbonate. And diaryl carbonate containing an aryl group having 6 to 10 carbon atoms such as diphenyl carbonate, and alkylene carbonate containing an alkylene group having 2 to 10 carbon atoms such as ethylene carbonate and propylene carbonate.
[0017]
The low-molecular carbonate may be used alone or in plural in the transesterification reaction, but it is preferably used in a proportion of 0.5 to 1.5 mol with respect to 1 mol of low-molecular glycol described later. . In addition, it is preferable to select suitably the low molecular weight carbonate which can extract byproduct alcohol derived from this compound efficiently.
[0018]
As the low molecular glycol, a glycol (aliphatic diol) having hydroxyl groups at both ends of an alkylene group having 3 to 25 carbon atoms (residue of the low molecular glycol) is preferable. This alkylene group contains various isomers and may have at least one alkyl group having 1 to 6 carbon atoms, aralkyl group having 7 to 10 carbon atoms, or aryl group having 6 to 12 carbon atoms as a substituent. Moreover, the carbon chain of the alkylene group may contain at least one ether bond, and may contain an alicyclic structure. The low molecular weight glycol may be used alone or in combination.
[0019]
Examples of the low molecular weight glycol include 1,3-propanediol, 1,4-butanediol, 1,5-pentanediol, 1,6-hexanediol, 1,7-heptanediol, 1,8-octanediol, 1, 9-nonanediol, 1,10-decanediol, 1,11-undecanediol, 1,12-dodecanediol, 1,14-tetradecanediol, 1,20-eicosanediol, 2-methyl-1,3, etc. -Propanediol, 2,2-diethyl-1,3-propanediol, 2-methyl-2-propyl-1,3-propanediol, 2-butyl-2-ethyl-1,3-propanediol, 1,3 -Butanediol, neopentanediol, 3-methyl-1,5-pentanediol, 2-methyl-2,4-pentanediol, 2,2 4-trimethyl-1,3-pentanediol, 1,5-hexanediol, 2-ethyl-1,6-hexanediol, 2-ethyl-1,3-hexanediol, 2,4-heptanediol, 2-methyl An alkylene group such as -1,8-octanediol is an isomer or an alkyl group as a substituent, 1,3-cyclohexanediol, 1,4-cyclohexanediol, 2,7-norbornane Carbon chain of alkylene group such as diol, 2,2′-bis (4-hydroxycyclohexyl) propane, 1,3-cyclohexanedimethanol, 1,4-cyclohexanedimethanol, 1,4-cyclohexanediethanol has an alicyclic structure , Diethylene glycol, triethylene glycol, tetraethylene glycol, poly Carbon chains of alkylene groups such as tylene glycol, dipropylene glycol, polypropylene glycol, polytetramethylene glycol and the like containing an ether bond, and carbon chains of alkylene groups such as tetrahydrofuran dimethanol and 1,4-bis (hydroxyethoxy) cyclohexane Are those containing an alicyclic structure and an ether bond.
[0020]
The low molecular glycol includes aromatics such as p-xylenediol, p-tetrachloroxylenediol, 1,4-bis (hydroxyethoxy) benzene, 2,2-bis [(4-hydroxyethoxy) phenyl] propane. A low molecular glycol having a ring, or a polyol compound such as trimethylolethane, trimethylolpropane, hexanetriol, pentaerythritol, etc., alone or in plural, is 25% by mass or less, further 20% by mass or less based on the total low molecular glycol. In particular, it may be contained in a proportion of 15% by mass or less.
[0021]
The transesterification reaction can be performed in one step, two steps, or three steps according to a known method. For example, using a reactor equipped with a distillation device (distillation tower, etc.), while extracting by-product alcohol by distillation in the presence of a titanium-based catalyst, until the alcohol hardly distills low-molecular carbonate and low-molecular glycol. By reacting, the polycarbonate diol may be produced in one step. At this time, the low-molecular carbonate may be initially charged in its entirety, or may be continuously or sequentially added to the low-molecular glycol.
[0022]
Further, if necessary (to adjust the (number average) molecular weight), the titanium-based catalyst is left as it is, and the low-molecular glycol produced as a by-product is similarly extracted, and the polycarbonate diol produced in one step is further intermolecularly formed. The polycarbonate diol having the target molecular weight may be produced in two stages by a condensation polymerization reaction. In the present invention, the entire reaction including the condensation polymerization reaction in this case is treated as a transesterification reaction.
[0023]
Also, if necessary (to adjust the (number average) molecular weight), a low molecular glycol is added to the polycarbonate diol produced in one step, and the titanium catalyst is allowed to exist as it is. May be further transesterified to produce a polycarbonate diol of the desired molecular weight in two stages. Alternatively, a polycarbonate diol having a target molecular weight may be produced in three stages by adding a low molecular glycol to the polycarbonate diol produced in two stages including the above-mentioned condensation polymerization reaction and further performing a transesterification reaction.
[0024]
When the transesterification reaction is performed in one stage, the reaction temperature is preferably 100 to 210 ° C., and the reaction pressure is not particularly limited, but is preferably normal pressure or reduced pressure of 5 to 100 kPa. However, it is preferable that the reaction temperature and the reaction pressure are such that the by-product alcohol is distilled off and the low-molecular glycol is not substantially distilled off. The reaction can be performed in an atmosphere of air, carbon dioxide gas, or an inert gas (nitrogen, argon, helium, etc.) or in an air stream, but is preferably performed in an inert gas atmosphere or in an air stream.
[0025]
When the transesterification reaction is carried out in two stages by further subjecting the produced polycarbonate diol to a polycondensation reaction between molecules, the reaction temperature is preferably 150 to 240 ° C., more preferably 150 to 230 ° C., and the reaction pressure is 0. A reduced pressure of about 01 to 10 kPa is preferable. As the catalyst, the titanium catalyst can be used as it is. The low-molecular glycol produced as a by-product is preferably extracted by distillation, and the reaction atmosphere is preferably the same as described above. The extracted low molecular glycol can be reused for transesterification with low molecular carbonate.
[0026]
When the transesterification reaction is carried out in two or three stages by adding a low-molecular glycol to the polycarbonate diol thus produced and further subjecting it to a transesterification reaction, the reaction conditions such as reaction temperature and reaction pressure are the same as the transesterification reaction described above. This is the same as the case of performing in one stage.
[0027]
After the transesterification reaction is completed in one step, two steps, or three steps, the reaction solution is cooled as it is, whereby a titanium-based catalyst-containing polycarbonate diol can be obtained. The titanium-based catalyst-containing polycarbonate diol has a molecular end that is substantially a hydroxyl group.
[0028]
In the present invention, if necessary, a polyol other than (A) is used as a part of a polycarbonate diol containing (A) an alkoxy or aryloxy titanium-based catalyst having 2 to 40 carbon atoms and / or a titanate ester-based catalyst. For example, polyester polyol, polyether polyol, polyether / ester polyol, polyolefin polyol and the like may be used instead.
[0029]
The (B) chain extender used in the present invention is basically a polycarbonate containing the above-mentioned (A) an alkoxy or aryloxy titanium catalyst having 2 to 40 carbon atoms and / or a titanate ester catalyst. The low molecular polyol used to obtain the diol is used. Considering the physical properties and productivity of the resulting thermoplastic polyurethane resin, 1,4-butanediol is preferred.
[0030]
In addition, low molecular polyamines such as ethylenediamine, hexamethylenediamine, and isophoronediamine, and low molecular amino alcohols such as monoethanolamine, diethanolamine, and triethanolamine may be used in combination.
[0031]
Examples of (C) organic diisocyanate used in the present invention include 2,4-tolylene diisocyanate, 2,6-tolylene diisocyanate, xylene-1,4-diisocyanate, xylene-1,3-diisocyanate, 4,4 ′. -Diphenylmethane diisocyanate, 2,4'-diphenylmethane diisocyanate, 2,2'-diphenylmethane diisocyanate, 4,4'-diphenyl ether diisocyanate, 2-nitrodiphenyl-4,4'-diisocyanate, 2,2'-diphenylpropane-4, 4'-diisocyanate, 3,3'-dimethyldiphenylmethane-4,4'-diisocyanate, 4,4'-diphenylpropane diisocyanate, m-phenylene diisocyanate, p-phenylene diisocyanate, naphthylene- , 4-diisocyanate, naphthylene-1,5-diisocyanate, 3,3'-dimethoxydiphenyl-4,4'-diisocyanate and other aromatic diisocyanates, tetramethylene diisocyanate, hexamethylene diisocyanate, lysine diisocyanate and other aliphatic diisocyanates, isophorone Diisocyanate, hydrogenated tolylene diisocyanate, hydrogenated xylene diisocyanate, hydrogenated diphenylmethane diisocyanate, alicyclic diisocyanate such as tetramethylxylene diisocyanate, and biuret body, dimer body, trimer body, dimer-trimer body, carbodiimide body of the isocyanate, Suitable are adducts obtained by the reaction of uretonimine, bifunctional or higher polyols and the like with the isocyanate. That. These can be used as one kind or a mixture of two or more kinds. Considering productivity and weather resistance of the resulting polyurethane resin, the organic diisocyanate preferred in the present invention is hexamethylene diisocyanate.
[0032]
A specific method for producing the thermoplastic polyurethane resin of the present invention is, for example, (A) a polycarbonate diol containing an alkoxy or aryloxy titanium-based catalyst having 2 to 40 carbon atoms and / or a titanate ester-based catalyst , (B) A method of mixing and stirring the chain extender and (C) organic diisocyanate, transferring to a vat and aging when the viscosity rises, charging (A), (B) and (C) into a kneader machine, and kneading until fully reacted A method of reacting, or (A) and (B) are mixed in advance, and this mixed solution and (C) are kneaded and reacted in a single-screw or twin-screw extruder, or (A) to (C) A method may be used in which each is independently discharged into an extruder, mixed and reacted, then extruded into a string shape and solidified in water. Furthermore, after (A) and (B) are dissolved in an organic solvent (good solvent), (C) is charged into this solution and reacted, and (A) is dispersed in an organic solvent (poor solvent). Then, (C) is charged into this solution and reacted, and then (B) is charged and reacted. A preferable method in the present invention is a method of kneading reaction in a single-screw or twin-screw extruder.
[0033]
In any reaction method, in the present invention, it is important not to add a so-called urethanization catalyst again in the urethanization reaction. Certainly, using a urethanization catalyst leads to a reduction in reaction time. However, since the reaction catalyst is also a decomposition catalyst, the water resistance and heat resistance of the obtained thermoplastic polyurethane resin are likely to be lowered when the urethanization catalyst is used again. Moreover, reaction control may become difficult.
[0034]
In the method of kneading reaction in a single or twin screw extruder, (A) and (B) are mixed in advance and heated. The temperature is preferably 60 to 100 ° C. The urethanization reaction temperature in the extruder is preferably 150 to 250 ° C.
[0035]
The thermoplastic polyurethane resin thus obtained is molded by a molding method such as extrusion molding, injection molding, blow molding, spray molding, injection molding, calendering, roll processing, press processing, centrifugal molding, and rotational molding. Processed into various molded products.
[0036]
The thermoplastic polyurethane resin obtained by the present invention may be used by blending with other resins as required. Examples of other resins include ABS polymer, SAN polymer, polyvinyl chloride, polyvinyl alcohol, polystyrene, polyacetal, nylon, polyester, polycarbonate, epoxy resin, amino resin, and phenol resin.
[0037]
The thermoplastic polyurethane resin obtained by the present invention contains additives, such as antioxidants, ultraviolet absorbers, heat resistance improvers, colorants, inorganic and organic fillers, antiblocking agents, plasticizers, and surface active agents as necessary. A crosslinking agent such as an agent, a lubricant, an antistatic agent, a conductive agent, a reinforcing material, and a blocked isocyanate may be added.
[0038]
The weight average molecular weight of the thermoplastic polyurethane resin obtained by the present invention is 5,000 to 1,000,000, preferably 10,000 to 500,000. When the number average molecular weight is less than the lower limit, the strength tends to be insufficient. If the upper limit is exceeded, the moldability tends to decrease. In addition, a weight average molecular weight is based on polystyrene conversion of gel permeation chromatography (GPC).
[0039]
Applications of the thermoplastic polyurethane resin obtained by the present invention include, for example, inner and cover parts of golf balls, fibers, films, sheets, hoses, tubes, rolls, synthetic leather, shoe soles, various industrial parts (belts, etc.) It can be used for automobile parts (dust covers, packing), binders for magnetic recording media, medical devices such as catheters, rubber products and the like.
[0040]
【Example】
The present invention will be described in more detail with reference to examples and comparative examples, but the present invention is not limited thereto. In each synthesis example, example and comparative example, “%” means “% by mass”.
[0041]
<Synthesis of titanium-based catalyst-containing polycarbonate diol>
Synthesis example 1
Capacity equipped with stirrer, nitrogen inlet tube, and condenser tube: A reactor of 3000 ml was charged with 1445.5 g of diethyl carbonate and 1681.5 g of 3-methyl-1,5-pentanediol at 180 to 190 ° C. Deethanol reaction was carried out under normal pressure. When the ethanol distillation rate became slow, 0.18 g of tetrabutoxytitanium was charged, and then the pressure reduction was started to further proceed the reaction. In addition, pressure reduction was performed gradually and finally to 0.5 kPa. When the terminal ethyl group could not be confirmed by NMR, the reaction was terminated to obtain a titanium-based catalyst-containing polycarbonate diol PCD-1. The number average molecular weight of PCD-1 was 1,000, the hydroxyl value was 112.2 mgKOH / g, the titanium-based catalyst content was 60 ppm, and the water content was 150 ppm.
[0042]
Synthesis example 2
A reactor similar to Synthesis Example 1 was charged with 1445.5 g of diethyl carbonate and 1681.5 g of 1,6-hexanediol, and subjected to a deethanol reaction at 180 to 190 ° C. under normal pressure. When the ethanol distillation rate became slow, 0.18 g of tetrabutoxytitanium was charged, and then the pressure reduction was started to further proceed the reaction. In addition, pressure reduction was performed gradually and finally to 0.5 kPa. When the terminal ethyl group could not be confirmed by NMR, the reaction was terminated to obtain a titanium-based catalyst-containing polycarbonate diol PCD-2. The number average molecular weight of PCD-2 was 1,000, the hydroxyl value was 112.2 mgKOH / g, the titanium-based catalyst content was 60 ppm, and the water content was 100 ppm.
[0043]
Synthesis example 3
A reactor similar to Synthesis Example 1 was charged with 1445.5 g of diethyl carbonate and 1681.5 g of 1,6-hexanediol, and subjected to a deethanol reaction at 180 to 190 ° C. under normal pressure. When the ethanol distillation rate became slow, 0.18 g of tetrabutoxytitanium was charged, and then the pressure reduction was started to further proceed the reaction. In addition, pressure reduction was performed gradually and finally to 0.5 kPa. When the terminal ethyl group could no longer be confirmed by NMR, 1.2 g of dibutyl acid phosphate was added to terminate the reaction, and a titanium catalyst-containing polycarbonate diol PCD-3 was obtained. The number average molecular weight of PCD-3 was 1,000, the hydroxyl value was 112.2 mgKOH / g, the titanium catalyst content was 60 ppm, the phosphorus compound content was 400 ppm, and the water content was 100 ppm.
[0044]
Example 1
PCD-1 / 1,4-BD was used in advance using a twin screw extruder (Toshiki Machine: TEM-50) whose temperature was adjusted to 170 ° C near the hopper of the extruder, 180 ° C in the middle, and 200 ° C in the tip. = 874.11 / 125.9 (mass ratio) The mixed polyol liquid and HDI were mixed in an amount such that the flow rates were mixed polyol liquid: 72.47 g / min and HDI: 27.53 g / min, respectively. A thermoplastic polyurethane resin that is quantitatively supplied from the hopper port of a shaft extruder, urethanized in the cylinder system of the extruder at a screw speed of 200 rpm, and discharged by a strand die attached to the tip of the extruder. TPU-1 was obtained. The results are shown in Table 1.
[0045]
Examples 2-3
In the same procedure as in Example 1, thermoplastic polyurethane resins TPU-2 to 3 were obtained with the formulation shown in Table 1. The results are shown in Table 1.
[0046]
Comparative Example 1
PCD-1, 1,4-BD was used in advance using a twin screw extruder (Toshiki Machine: TEM-50) whose temperature was adjusted to 170 ° C near the hopper of the extruder, 180 ° C in the middle and 200 ° C in the tip. , DOTDL mixed at a ratio of PCD-1 / 1,4-BD = 874.1 / 125.9 (mass ratio), mixed polyol liquid / DOTDL = 100 / 0.03 (mass ratio), and HDI was supplied quantitatively from the hopper port of the twin-screw extruder in such amounts that the flow rates were mixed polyol liquid: 72.47 g / min and HDI: 27.53 g / min, respectively, and extruded at a screw speed of 200 rpm. Urethane reaction was performed in the cylinder system of the machine, and it was discharged with a strand die attached to the tip of the extruder to obtain a thermoplastic polyurethane resin TPU-4. The results are shown in Table 1.
[0047]
[Table 1]
Figure 0004264974
[0048]
In Examples 1 to 3, Comparative Example 1 and Table 1, PCD-1 to 3: Polycarbonate diol 1,4-BD: 1,4-butanediol HDI: Hexamethylene diisocyanate DOTDL: Dioctyl obtained in Synthesis Examples 1 to 3 Chindilaurate durability evaluation A sheet was prepared with an injection molding machine, aged at 25 ° C. for 3 days, and elongation at break was measured according to JIS K7311. Moreover, the elongation at break was measured according to JIS K7311 for a sample in which this aged TPU was placed in an atmosphere of 120 ° C. for 1 month. Evaluation was based on the ratio of the elongation of the unheated sample to the elongation of the heat-treated sample.
A: 0.7 ≦ Elongation of wet heat product / Elongation of non-humid heat product ○: 0.5 ≦ Elongation of wet heat product / Elongation of non-humid heat product <0.7
Δ: 0.3 ≦ elongation of wet heat product / elongation of non-wet heat product <0.5
X: Elongation of wet heat product / Elongation of non-wet heat product <0.3
[0049]
As shown in Table 1, the TPU obtained without adding a so-called urethanization catalyst showed excellent durability.

Claims (2)

(A)炭素数2〜40のアルコキシ又はアリールオキシチタン系触媒、及び/又は、チタン酸エステル系触媒を含有するポリカーボネートジオール、(B)鎖延長剤、(C)有機ジイソシアネートを反応させる熱可塑性ポリウレタン樹脂の製造方法において、(A)が触媒毒を含有しないものであり、ウレタン化反応の際、反応系内中の炭素数2〜40のアルコキシ又はアリールオキシチタン系触媒及び/又はチタン酸エステル系触媒の含有量が10〜500ppmであって、あらためてウレタン化触媒を追加しないこと、を特徴とする熱可塑性ポリウレタン樹脂の製造方法。(A) Polycarbonate diol containing an alkoxy or aryloxy titanium catalyst having 2 to 40 carbon atoms and / or a titanate ester catalyst , (B) a chain extender, (C) a thermoplastic polyurethane that reacts with an organic diisocyanate In the resin production method, (A) does not contain a catalyst poison, and in the urethanization reaction, an alkoxy or aryloxy titanium-based catalyst having 2 to 40 carbon atoms in the reaction system and / or a titanate ester- based catalyst. A method for producing a thermoplastic polyurethane resin, characterized in that the catalyst content is 10 to 500 ppm and no urethanization catalyst is added again. (C)がヘキサメチレンジイソシアネートであることを特徴とする、請求項1に記載の製造方法。The production method according to claim 1, wherein (C) is hexamethylene diisocyanate.
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