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JP4169257B2 - 液晶表示素子用バックライト装置 - Google Patents

液晶表示素子用バックライト装置 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、液晶表示素子に対してその背面側から光を当てるバックライト装置に関し、さらに詳しく言えば、サイドライト型であって、複数個の光源を用いる場合の照明の均整化を図る技術に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
透過型もしくは半透過型の液晶表示素子は、その背面側(反観察面側)にバックライト装置を備えている。バックライト装置にはサイドライト型と直下型とがあるが、サイドライト型は直下型に比べて薄型化が可能であるため、特に携帯電話機用などの液晶表示素子に好ましく採用されている。
【0003】
サイドライト型の一例を図に示す模式的な断面図および図の平面図により説明する。これによると、サイドライト型バックライト装置は、液晶表示素子Pの裏面側(反観察面側)に配置される導光板10と、導光板10の側方に配置される光源20とを備え、導光板10および光源20は、底板31の4辺に側板32を有する保持ケース30内に収納されている。
【0004】
導光板10は例えばアクリル樹脂板からなり、その所定の側面を光入射面11として光源20からの光Lが導光板10内に照射される。通常、導光板10の液晶表示素子Pと対向する光出射面12側には光拡散板13が設けられ、この光拡散板13で覆われた領域が液晶表示素子Pに対する実質的な光出射面となる。なお、導光板10の底面側には光反射板14が設けられている。
【0005】
サイドライト型では、多くの場合、光源20としてチップ型の発光ダイオードが用いられる。チップ型の発光ダイオードには、発光ダイオードの実装面に対して平行な方向に光を照射するサイドビュー(側面発光)タイプと、発光ダイオードの実装面に対して直交する上方に光を照射するトップビュー(上面発光)タイプとがあるが、この従来例では、その内部に図示しない一つの発光ダイオード素子を備えるサイドビュータイプのチップ型発光ダイオード光源(以下、チップ型LEDと表記する。)を採用している。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、1個の光源(チップ型LED)では液晶表示素子Pに対する照射光量が足りない場合には、図に示すように、複数個(この例では4個)のチップ型LED20が用いられる。
【0007】
その際、照明の均整度を考慮して、チップ型LED20はできるだけ均等間隔となるように配置され、また、光の損失を少なくするため、チップ型LED20は導光板10の光入射面11に対してできるだけ近付けるように配置される。
【0008】
しかしながら、図に示すように、チップ型LED20の一般的な光照射領域角度は65゜〜75゜であるため、チップ型LED20を導光板10の光入射面11に近付けて配置すると、その光入射面11側には、光照射領域Aから外れる暗領域Bができてしまい、これが光ムラ発生の原因となる。
【0009】
また、光照射領域Aにあっても、各チップ型LED20の光照射領域A同士が重なり合う複合光照射領域A1と、1つのチップ型LED20による単一光照射領域A2とにおいても明暗が生じる。この明暗は、特に導光板10の光入射面11側の両端で顕著に発生する。なお、上記複合光照射領域A1と単一光照射領域A2とにより生ずる明暗は、上記光照射領域Aと暗領域Bとによる明暗に比べれば小さいが、液晶表示素子Pに対する照明の均整化を図るうえで、無視することができない問題である。
【0010】
これを解決するには、チップ型LED20を導光板10の光入射面11から離して配置する方法と、チップ型LED20の数を増やす方法とが考えられるが、前者の方法によると、別の問題として光漏れによる損失が懸念されることと、小型化の要請による周辺の構造、部品配置などのスペース的な制約を受けるため実現は難しい。また、後者の方法によると、チップ型LEDのコスト負担が増えるばかりでなく、点灯時の消費電力も増えることになるため、現実的な解決策とは言えない。
【0011】
したがって、本発明の課題は、導光板の光入射面に対して複数の光源を配置するにあたって、スペース増やコスト負担などを招くことなく、光源から照射される光を導光板全域に均一に行き渡らせるようにして、液晶表示素子に対する照明のより高度な均整化を実現することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するため、本発明は、液晶表示素子の裏面側に配置される導光板と、上記導光板の所定の一つの辺の側面を光入射面として、その光入射面と対向的に配置される複数の光源とを含み、上記各光源からの光を上記導光板を介して上記液晶表示素子に照射する液晶表示素子用バックライト装置において、上記光入射面は、上記複数の光源のうち、両端に配置される2個の端部側光源と対向する光源対向部に、上記端部側光源をその光軸が上記導光板の中心側に向くように配置するための第1傾斜面を備えているとともに、上記端部側光源の間に存在する複数の中間側光源と対向する光源対向部にも、上記各中間側光源をその光軸が上記導光板の中心側に向くように配置するための第2傾斜面を備えていることを特徴としている。
【0013】
この場合、上記第1傾斜面を光入射面の端部に形成して、そこに端部側光源を配置することが好ましい。この構成によれば、端部側光源からの光が従来では暗くなりがちであった導光板の両端側にも向けられることになるため、導光板全体が明るくなるとともに、端部側光源の光照射領域と隣接する光源の光照射領域とが、従来のものより導光板の光入射面側寄りの位置で重なり合うため、その光入射面側の明暗による照明ムラが解消される。
【0014】
本発明において、上記第2傾斜面は、上記中間側光源と対向する光源対向部を突出させて形成されてもよいし、上記中間側光源と対向する光源対向部を窪ませて形成されてもよい。
【0015】
【発明の実施の形態】
次に、図1のバックライト装置の各光源の光照射領域を模式的に示す要部平面図を参照して、本発明の実施形態について説明する。
【0016】
この実施形態に係る液晶表示素子用バックライト装置は、光源としてサイドビュー(側面発光)タイプのチップ型LEDを採用しており、この実施形態の説明において、先に説明した従来技術と同一もしくは同一と見なせる構成要素には同じ参照符号を付している。
【0017】
図1に示すように、発明に係る実施形態においても、先に説明した図の従来技術と同じく、例えば透明アクリル樹脂板からなる導光板10と、この導光板10の光入射面11側に配置される複数(この例においても4個)のチップ型LED20a〜20dとを備えており、導光板10およびチップ型LED20a〜20dは、保持ケース30内に収納されている。
【0018】
この実施形態において、チップ型LED20a〜20dには、一つの発光ダイオード素子が配設された1素子入りのものが用いられている。なお、保持ケース30は、図および図を参照して先にも説明したように、底板31の4辺に側板32を有する底の浅い上面が開放された箱体からなるが、チップ型LED20a〜20dの収納部には、図示しない遮光カバーが被せられる。
【0019】
チップ型LED20a〜20dは、導光板10の光入射面11に対して、光漏れによる損失を少なくするため、好ましくはほぼ等しい間隔をもって光入射面11に直づけに近い状態で配置される
【0020】
チップ型LED20a〜20dのうち、最外側の両端に位置するチップ型LED20a,20dが端部側光源であり、このチップ型LED20a,20dが配置される光入射面11の光源対向部には、チップ型LED20a,20dをそれらの光軸L1,L2が導光板10の中心線CL(その延長線を含む)と所定の角度で交差するように配置するための傾斜面41a,41bが形成されている。
【0021】
お、導光板10の中心線CLとは、光入射面11の中央から反光入射面側に向けて導光板10の面積を2等分するように引かれた仮想線である。
【0022】
本発明において、端部側光源であるチップ型LED20a,20dは光入射面11の両端部に配置され、これに対応して光入射面11の両端部に上記傾斜面41a,41bが形成される。
【0023】
これによれば、端部側光源であるチップ型LED20a,20dからの光が、従来では暗くなりがちであった導光板10の両端側にも向けられることになるため、導光板10の全体が明るくなる。
【0024】
また、図に示すように、端部側光源であるチップ型LED20aの光照射領域と、隣接するチップ型LED20bの光照射領域とが、従来のものより導光板10の光入射面11側寄りの位置で重なり合うため(もう一方の端部側光源であるチップ型LED20dと、それに隣接するチップ型LED20cについても同じ)、光入射面11側の明暗による照明ムラが解消される。
【0025】
なお、光拡散板13で覆われた領域が液晶表示素子Pに対する実質的な光出射面となるため、先の図に示した暗領域Bが光拡散板13の外側(光入射面11側)に出るように、傾斜面41a,41bの角度を選択することが好ましい。
【0026】
また、本発明によれば、に示すように、中間に配置されるチップ型LED20b,20cについても、それらの光入射面11の光源対向部に、チップ型LED20b,20cをそれらの光軸L3,L4が導光板10の中心線CL(その延長線を含む)と所定の角度で交差するように配置するための傾斜面41c,41d形成されこれによりチップ型LED20b,20c間における暗領域Bを光拡散板13の外側に位置させることできる。
【0027】
このことは、光入射面11と光拡散板13の端部との距離を狭くできることにつながり、したがって、導光板10の小型化が可能もしくは同じ大きさであれば相対的に光拡散板13による光出射面積を広げることができることを意味している。なお、図においては、中間に配置される光源対向部を突出させて傾斜面41c,41dを形成したが、図に示すように、光源対向部を窪ませて傾斜面41c,41dを形成してもよい。
【0028】
次に、図により、発明の参考実施形態について説明する。上記実施形態と異なる点は二つの発光ダイオード素子が配設されたチップ型光源を使用する点で、その他の構成要素は上記実施形態と同じであってよい。
【0029】
この参考実施形態によると、導光板10の光入射面11に対して、例えば3個の光源がほぼ等間隔で配置される。この3個の光源のうち、中央に配置される光源20は、上記実施形態と同じく一つの発光ダイオード素子が配設されたチップ型発光ダイオード光源であり、その両端に配置される光源21a,21bは、同一パッケージ内に二つの発光ダイオード素子が配設されたチップ型光源(以下、ツインLEDと表記する。)である。このようなツインLEDとしては、例えばシチズン電子社製の高輝度白色LED型番CL−430Sなどがある。
【0030】
ツインLED21a,21bは、2つの光軸L51,L52を持つが、この参考実施形態においては、光軸L51,L52が平行ではなく、互いに交差しない異なる2つの方向に線対称的に配向されていて、従来のチップ型LED20よりも、光照射領域角度が広角であるものが好ましく採用される。
【0031】
したがって、ツインLED21a,21bを端部側光源として、光入射面11の両端側に配置することにより、上記実施形態で説明した傾斜面を特に設けなくても、従来では暗くなりがちであった導光板10の両端側にもより多くの光が照射され、導光板10全体の明るさが増すことになる。
【0032】
また、ツインLED21a,21bは、光照射領域角度が広角であるため、その光照射領域と中央のチップ型LED20の光照射領域とが、上記実施形態と同じく、従来のものより導光板10の光入射面11側寄りの位置(好ましくは、光拡散板13の外側)で重なり合うようにすることができ、これにより光入射面11側の明暗による照明ムラが解消される。
【0033】
別の見方をすれば、図に示した暗領域Bが従来のものより導光板10の光入射面11側寄りとなるため、その分、光入射面11と光拡散板13の端部との距離を狭くできる。したがって、上記実施形態と同じく、導光板10の小型化が可能もしくは同じ大きさであれば相対的に光拡散板13による光出射面積を広げることができる。
【0034】
また、ツインLED21a,21bは発光量が大きいため、使用する光源の個数を減らして部品コストの低減を図ることもできる。例えば、導光板10の大きさにもよるが、図参考実施形態において、中央の1素子入りチップ型LED20を省いて、2つのツインLED21a,21bで済ませることもできる
【0035】
この参考実施形態においても、図に示すように、ツインLED21a,21bを光入射面11の両端部に配置し、これに対応して光入射面11の両端の光源対向部に、その光軸L51,L52が導光板10の中心線CL側に傾くような傾斜面41e,41fを形成することが好ましく、これによれば、図に示した暗領域Bを上記実施形態1と同じく、光入射面11側寄りに位置させることができる。
【0036】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、導光板の所定の辺の側面を光入射面として、その光入射面に複数の光源を対向して配置してなるサイドライト型バックライト装置において、複数の光源のうち、両端に配置される2個の端部側光源と対向する光入射面の光源対向部に、端部側光源をその光軸が導光板の中心側に向くように配置するための第1傾斜面を形成するとともに、端部側光源の間に存在する複数の中間側光源と対向する光源対向部にも、各中間側光源をその光軸が導光板の中心側に向くように配置するための第2傾斜面を形成したことにより、スペース増やコスト負担などを招くことなく、光源から照射される光を導光板全域に均一に行き渡らせるようにして、液晶表示素子に対する照明のより高度な均整化を実現することができる。
【0037】
また、隣接する光源の間で不可避的に生ずる暗領域を、従来のものよりも光入射面側寄りに位置させることができるため、実質的に液晶表示素子に対する光出射面を構成する光拡散板と光入射面との距離を短くすることができる。したがって、導光板の小型化が可能となり、もしくは導光板を同じ大きさのままとすれば、相対的に光拡散板を大きくすることができることになり、いずれにしても導光板の有効利用面積の拡大が図れる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態に係るバックライト装置を示す要部平面図。
【図2】上記実施形態の他の例を示す模式的平面図。
【図3】本発明の参考実施形態を示す模式的な平面図。
【図4】上記参考実施形態の他の例を示す模式的平面図。
【図】従来例に係るバックライト装置を示す模式的断面図。
【図】従来例に係るバックライト装置の全体構成を示す平面図。
【図】従来例における光源の光照射領域を示す要部平面図。
【符号の説明】
10 導光板
11 光入射面
12 光出射面
13 光拡散板
14 光反射板
20 光源(チップ型LED)
21 光源(ツインLED)
30 保持ケース
31 底板
32 側板
41a〜41f 傾斜面
P 液晶表示素子
L 光軸
CL 中心線

Claims (4)

  1. 液晶表示素子の裏面側に配置される導光板と、上記導光板の所定の一つの辺の側面を光入射面として、その光入射面と対向的に配置される複数の光源とを含み、上記各光源からの光を上記導光板を介して上記液晶表示素子に照射する液晶表示素子用バックライト装置において、
    上記光入射面は、上記複数の光源のうち、両端に配置される2個の端部側光源と対向する光源対向部に、上記端部側光源をその光軸が上記導光板の中心側に向くように配置するための第1傾斜面を備えているとともに、上記端部側光源の間に存在する複数の中間側光源と対向する光源対向部にも、上記各中間側光源をその光軸が上記導光板の中心側に向くように配置するための第2傾斜面を備えていることを特徴とする液晶表示素子用バックライト装置。
  2. 上記第1傾斜面が、上記光入射面の両端部に形成されている請求項1に記載の液晶表示素子用バックライト装置。
  3. 上記第2傾斜面は、上記中間側光源と対向する光源対向部を突出させて形成されている請求項1または2に記載の液晶表示素子用バックライト装置。
  4. 上記第2傾斜面は、上記中間側光源と対向する光源対向部を窪ませて形成されている請求項1または2に記載の液晶表示素子用バックライト装置。
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