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JP3656146B2 - 粉末食品組成物 - Google Patents

粉末食品組成物 Download PDF

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JP3656146B2
JP3656146B2 JP03494597A JP3494597A JP3656146B2 JP 3656146 B2 JP3656146 B2 JP 3656146B2 JP 03494597 A JP03494597 A JP 03494597A JP 3494597 A JP3494597 A JP 3494597A JP 3656146 B2 JP3656146 B2 JP 3656146B2
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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、良好な流動性を有し、固結が防止された粉末食品組成物に関する。
【0002】
本明細書で使用する用語の意味を、下記に定義しておく。
【0003】
「粉末」:粉粒体と同義で、0.1mm(100μm)以下の粉体ばかりでなく、0.1mmを越える粒体も包含する。
【0004】
「固結」:主として吸湿等により粒子相互が融・溶着して集合し、指等の軽い力で破砕できない塊状態を言う。
【0005】
「凝塊」:粒子相互が単に集合した塊で、指等の軽い力で破砕可能な状態を言う。
【0006】
以下の説明で、単位「%」、「部」は、特に断らない限り、それぞれ「重量%」、「部」を意味する。
【0007】
【発明の背景】
(1) 粉末醤油、粉末ソース、粉末エキス類、粉末香辛料等の粉末調味料や、該粉末調味料等を小麦粉に混合したホットケーキミックス、クッキーミックス、から揚げ粉等の小麦粉ミックスは、それらの粉体(粉末)全体としての流動性が、一般的に悪い。
【0008】
このため、これらの粉末調味料・小麦粉ミックスの輸送、計量、包装等に際しての取扱作業性が、良好でないという問題点があった。
【0009】
また、粉末調味料においては、食品全体に、均一に供することができないという利用上の問題点があった。例えば、粉末焼そばソースは麺全体に均一にふりかけることが好ましいが、流動性が悪いため固まって添加され、麺全体にソースを広げることが困難であった。食塩添加こしょう(以下、「塩こしょう」と称す。)のような粉末香辛料でも不均一に添加され、香辛料の味の濃い部分と薄い部分が生じていた。
【0010】
さらに、小麦粉ミックスにおいては、それ自身流動性の良好でない小麦粉に、油脂類が添加されることが多く、更に流動性が悪くなって、使用時において包装袋からの取り出しが困難である等の問題があった。
【0011】
従って、このように流動性の悪い粉末食品においては、流動性を改良する方法が望まれていた。
【0012】
(2) 他方、上記のような粉末調味料や小麦粉ミックスは、吸湿性が高く固結しやすいという問題があった。例えば、即席麺の添付スープのような粉末調味料は吸湿防止のため密閉系の状態で流通している。しかしながら、該粉末調味料が、流通・貯蔵時において、気温の大きな変化にさらされると、包装内の湿度が上下し、水蒸気や水滴となった水分を取り込み、開封前に固結することもしばしば見受けられた。また、から揚げ粉のような小麦粉ミックスにおいても、吸湿しやすい粉末調味料が混合されているため固結は常に問題となっていた。
【0013】
従って、従来からこのような吸湿性が高く固結しやすい粉末食品においては、固結を防止する方法が望まれていた。
【0014】
(3) これらの問題を解決する手段として、粉末状の澱粉や、マルトデキストリン、糖類等が混合されてきたが、もともとこれらの粉体自体が高い流動性を備えていないため、流動性の改良効果は極めて小さかった。さらに、これらの粉体は水分を吸収結合する力が弱く、粉末調味料の包装内で生成した水分を取り込むことができず、十分な固結防止効果も得られていなかった。また、流動性改良のため粒状のコーングリッツが使用されることもあったが、風味や虫の発生に問題があり、汎用性がなかった。
【0015】
(4) 本発明は、上記にかんがみて、流動性が高く、しかも、固結も発生し難い粉末食品組成物を提供することを目的とする。
【0016】
【発明の概要】
本発明は、上記課題を下記構成により解決するものである。
【0017】
流動性が高い粉末食品組成物は、粒度分布が200メッシュオン〜32メッシュパスの範囲の粒子サイズからなる顆粒状澱粉を粉末食品に組成物全体量に対して0.5〜50%混合することにより提供される。
【0018】
流動性が高く、さらに、固結も発生し難い粉末食品組成物は、粒度分布が200メッシュオン〜32メッシュパスの範囲の粒子サイズからなり、水分(湿潤基準含水率)が6%以下である顆粒状澱粉を粉末食品に組成物全体量に対して0.5〜50%混合することにより提供される。
【0019】
本発明は顆粒状に造粒された澱粉が、従来の粉末状の澱粉に比べて極めて流動性が高く、粉末調味料に混合するだけで流動性を改良できることを見出したことによるものである。また、その顆粒状澱粉を6重量%以下の水分に低水分化することにより流動性がさらに向上し、その上、水分を吸収結合する力が増大し、粉末調味料の包装内で蒸発した水分を取り込み、固結の防止作用を奏することを見出したことによるものである。
【0020】
【発明の実施の形態】
(1) 本発明で粉末調味料に混合する顆粒状澱粉とは、複数の澱粉粒子を造粒(凝集・付着・結合)することにより得られた顆粒状の澱粉を意味する。
【0021】
その粒子サイズは、200メッシュオン(目開き74μm)〜32メッシュパス(目開き495μm)の範囲の粒子サイズからなるものとする。
【0022】
ここで、32メッシュパスより大きい顆粒では高い流動性や固結防止作用は得られるものの、粉末食品の粒子サイズとの相違が大きく、見掛上違和感を感じたり、顆粒状澱粉と粉末食品が輸送中に分離してしまい全体の流動性改良効果が得られない。逆に、200メッシュオンより小さいとそれ自体の流動性が悪くなり全体の改良効果が得られない。
【0023】
さらに好ましい粒子サイズの範囲は、150メッシュオン(目開き104μm)〜48メッシュパス(目開き295μm)の範囲とする。より高い流動性改良効果が得られると共に、粉末食品の粒子サイズに類似したサイズでもあるので、汎用性も高くなる。
【0024】
(2) 本発明で吸湿等に伴う固結発生を防止するためには、顆粒状澱粉の水分は、6%以下とする。顆粒状澱粉の水分を吸収結合する能力は、顆粒状澱粉の水分量とまわりの雰囲気の温度と湿度によって決定される澱粉の平衡水分量との差に起因する。「6%」の数値は、顆粒状澱粉が水吸収結合力を有し固結防止作用を奏するためには、粉末食品がさらされると想定される雰囲気の条件から、求めたものである。
【0025】
(3) 上記顆粒状澱粉は、造粒によって作成してものを、通常、棚式乾燥機や流動乾燥機等の各種の乾燥機によって乾燥することにより6%以下に低水分化して調製する。
【0026】
ここで、顆粒状澱粉の造粒法は、転動造粒、押出造粒、圧縮造粒、噴霧乾燥造粒、流動層造粒、破砕造粒、攪拌造粒等のいずれの造粒法も用いることができる。しかし、造粒法の種類は、顆粒状澱粉の強度の点で影響を及ぼすため、該顆粒状澱粉を混合した粉末食品組成物の使用・喫食態様を考慮して選択する。
【0027】
顆粒状澱粉が製造される際に用いられる原料澱粉は、市販されている天然澱粉例えば、コーンスターチ、馬鈴薯澱粉、タピオカ澱粉、ワキシーコーンスターチ、小麦澱粉、米澱粉、サゴ澱粉等、および、これらの加工澱粉、例えば、アルファー化澱粉、部分アルファー化澱粉、デキストリン、酸処理澱粉、酸化澱粉、酵素処理澱粉、酢酸澱粉、リン酸澱粉、コハク酸澱粉、オクテニルコハク酸澱粉、ヒドロキシプロピル澱粉等いずれも用いることができる。また、アルファー化、デキストリン化、酸処理、酸化処理、酵素処理等とエステル化、エーテル化を組み合わせたものもよい。
【0028】
しかし、原料澱粉は、顆粒状澱粉を混合した粉末食品組成物の使用・喫食態様を考慮して選択する。
【0029】
例えば、麺類の粉末スープは顆粒状澱粉に低粘性もしくは溶解性が求められるため、酸処理や酸化処理により低粘度化、または可溶化された澱粉が使用される。逆に、スープに粘度を付与したい場合は馬鈴薯澱粉やタピオカ澱粉、および、それらの加工澱粉が適している。また、塩こしょうのような香辛料では澱粉の糊化特性は関係なく、流動性の改良が求められるためコーンスターチが良好である。小麦粉ミックスのように、水、バター、卵、牛乳等と混合して加熱調理される場合は、煮上げるタイプの澱粉が選択され、さらに、調理後の保存が求められる場合は耐老化性のあるエステル化やエーテル化の加工澱粉が有効である。
【0030】
なお、顆粒状澱粉は澱粉を主原料とするものであるが、造粒のためのバインダーとして、各種糖類、天然ガム類、ゼラチン、セルロース等の結着剤を使用しても良い。
【0031】
(5) 上記顆粒状澱粉は、粉末食品に混合して本発明の粉末食品組成物とする。
【0032】
粉末食品組成物における顆粒状澱粉の混合量(含有量)は、通常、粉末食品組成物の全体量に対して0.5〜50%とする。
【0033】
0.5%未満では流動性の改良が見られず、また、粉末食品の包装内で生成する水分を十分に吸収結合できず密閉系の粉末食品の固結防止効果が得られない。逆に、50%より多く混合すると顆粒状澱粉の粉っぽさや糊っぽさ等の食感が粉末食品本来の食味に悪影響を付与してしまう。
【0034】
ここで粉末食品としては、粉末調味食品・スープや穀粉ミックス等、通常粉末食品として流通しているあらゆるものを包含するが、特に、流動性の悪い粉末調味料・小麦粉ミックスに効果が顕著であり望ましい。
【0035】
▲1▼粉末調味食品としては、醤油、味噌、ソース、ミリン、アミノ酸系うまみ調味料、核酸系うまみ調味料等の調味料類;畜肉エキス、魚介類エキス、野菜エキス等のエキス類;こしょう、チリペッパー、シナモン、ナツメグ等の香辛料類;トマト、タマネギ、ニンジン等の粉末野菜類;及び、これらの粉末素材どうしやその他糖類、食塩、油脂、デキストリン等を混合した加工調味料を挙げることができる。
【0036】
加工調味料の例としては、即席麺に添付されている粉末調味料が代表的な例であり、また、酢豚、八宝菜のもと等の調味料ミックスも例として挙げられる。
【0037】
▲2▼粉末スープとしては、コーンクリーム、ポタージュ、蟹、ふかひれ等のインスタントタイプ、または、調理タイプのスープミックス、味噌汁、とん汁、あさり汁等の即席味噌汁ミックスを挙げることができる。
【0038】
▲3▼穀粉ミックスとしては、ホットケーキミックス、クッキーミックス、ドーナッツミックス、お好み焼ミックス、たこ焼きミックス、てんぷら粉、から揚げ粉等小麦粉を主原料としたプレミックス等の小麦粉ミックス;及び、柏餅ミックス、大福餅ミックス等の米粉ミックスを挙げることができる。
【0039】
顆粒状澱粉と粉末食品との混合方法は、そのまま粉体混合するだけでよい。例えばビニール袋に両者を入れて軽く振るのも良いし、ミキサー等の混合機による混合でも良い。
【0040】
【発明の作用・効果】
本発明の顆粒状澱粉を添加した粉末食品組成物は、後述の実施例で示す如く、粉末食品の流動性改良効果が顕著であり、しかも、所定水分以下の顆粒澱粉を使用した場合は、更に、固結防止効果が加わる。
【0041】
即ち、澱粉に限らず、粉末状の物質を顆粒状にすれば流動性が向上することは周知であるが、本発明の如く、粉末食品に特定粒径の澱粉顆粒を添加した場合、該粉末食品の流動性が顕著に改良されることは、本発明者らが知るかぎり、従来の技術文献に示唆すらされておらず、意外性を有する顕著な効果であり、本発明は十分な進歩性を有するものである。。
【0042】
なお、本発明の開発に先立ち、先行技術文献の調査を行った結果、下記のような文献が存在した。しかし、いずれの文献も本発明の粉末食品への顆粒状澱粉添加による流動性改良等を示唆する記載はなく、本発明の発明性に影響を与えるものではない。
【0043】
(1) 澱粉を含む顆粒状食品の製造方法に関するものとして、特開昭58−224648・60−184378号公報、特開平7−213250号公報等がある。これらの文献は、いずれも、調味料等の食品素材を澱粉を用いて造粒する方法が開示されているに過ぎない。
【0044】
(2) 顆粒状澱粉の製造方法に関するものとして、特開昭57−144951号公報が存在する。顆粒馬鈴薯澱粉の製造方法が開示されているが、ダマができない易溶性、及び、飛散防止、唐揚等への利用をうたっているに過ぎない。
【0045】
(3) 顆粒状食品の利用に関するものとして、特開昭61−104748号公報があるが、顆粒澱粉を利用して油脂を含浸させる技術が開示されているに過ぎない。
【0046】
【試験例】
以下に、本発明の効果を確認するために行った試験例について説明をする。なお、粒径画分の「○○メッシュパス〜○○メッシュオン」は、「○○パス〜○○オン」と簡略表示する。
【0047】
A.顆粒状澱粉の調製
表1に本試験例で使用する各顆粒状澱粉の粒径、篩分け後の乾燥時間、及び水分を示す。各顆粒状澱粉の調製は下記の如く行った。
【0048】
(1) 万能攪拌混合機(品川工業所社製、「5DM−r型」)の受器にコーンスターチ800gを取り、水400gを攪拌しながらスプレーにて添加し、添加後さらに20分間攪拌を続けた後、80℃で60分間乾燥して造粒した。
【0049】
該造粒集合物を、下記各メッシュの篩いを用いて、篩分けをして、顆粒状澱粉A1〜A6を調製した。
【0050】
24メッシュ(目開き701μm)、32メッシュ(目開き495μm)
48メッシュ(目開き295μm)、100メッシュ(目開き147μm)
150メッシュ(目開き104μm)、200メッシュ(目開き74μm)
325メッシュ(目開き44μm)
(2) 上記(1) で調製したA3について、更に、80℃の乾燥機で表示の各時間乾燥して、種々の水分含量を有する顆粒状澱粉B1〜B4を調製した。
【0051】
また、同じく調製したA4についても、更に、80℃の乾燥機で60分間乾燥してC1を調製した。
【0052】
(3) 直径28cm、高さ24cmの円筒形のスチールドラムに酢酸タピオカ澱粉(日本コーンスターチ製、「タップル25」)196g、グアーガム(大日本製薬製、「グアパック」)4gを混合して入れ、45rpmの速度でドラムを回転させながら水110gをスプレーにて添加し、添加後さらに10分間回転を続け、45℃で10時間乾燥した。その後、篩分けして、表示の粒子サイズの顆粒状澱粉D1を調製した。
【0053】
【表1】
Figure 0003656146
【0054】
B.評価試験方法
後述の各試験例における粉末食品組成物の各評価試験の方法を下記に示す。
【0055】
(1) 流動性評価
調製した各顆粒状澱粉を混合した粉末調味料組成物の流動性をパウダーテスター(ホソカワミクロン社製)により圧縮度、安息角、スパチュラ角を測定し、 R.L.Carrの流動性評価法(化学工学協会編「化学工学便覧改訂4版」第988頁表13・6参照)に準じて点数化した合計点で評価した。点数が高いほど流動性が良いことを示している。
【0056】
(2) 分離性評価
粉末調味料の粒子サイズと大きく異なる粒径の顆粒状澱粉は輸送中に分離してしまう。分離が生じないような粒子サイズを知るため、顆粒状澱粉30部をそれぞれ粉末調味料70部に添加し強く振って混合する。その後軽く振とうを繰り返し顆粒状澱粉が分離するか目視で観察する。大きすぎる顆粒状澱粉は表面に浮き出てくる傾向がある。
【0057】
(3) 固結防止性評価
粉末調味料と試料を所定の割合で混合し、ビニル袋にいれて密閉し、50℃の乾燥機で60分間加熱し、混合品の固結の状態を目視にて観察する。
【0058】
C.試験例
(1) 流動性に対する顆粒状澱粉粒子サイズの影響−1
A1〜A7の各顆粒状澱粉10部を粉末ソース90部に添加混合して、上記流動性評価及び分離性評価を行った。
【0059】
それらの結果を表2に示す(粉末ソースのみの流動性指数も参考に記す。)。粒子サイズが過大であるA1を用いた試験例1−1では流動性改良は見られるものの分離が生じ、また、粒子サイズが過小であるA6を用いた試験例1−6では流動性改良の効果が見られなかった。一方、本発明の範囲内の粒子サイズであるA2〜A5を用いた試験例1−2〜1−5では、分離が生じず、良好な流動性が得られた。
【0060】
(2) 流動性に対する顆粒状澱粉粒子サイズの影響−2
A1〜A7の各顆粒状澱粉30部を薄力小麦粉70部に添加混合して、上記流動性評価及び分離性評価を行った。
【0061】
それらの結果を表2に示す(薄力小麦粉のみの流動性指数も参考に記す。)。粒子サイズが過大であるA1を用いた試験例2−1では流動性改良は見られるものの分離が生じ、また、粒子サイズが過小であるA6を用いた試験例2−6では流動性改良の効果が見られなかった。一方、本発明の範囲内の粒子サイズであるA2〜A5を用いた試験例2−2〜2−5では、分離が生じず、良好な流動性が得られた。
【0062】
【表2】
Figure 0003656146
【0063】
(3) 流動性に対する顆粒状澱粉添加量の影響−1
A3の顆粒状澱粉を、全体量に対して表示の各%となるように、粉末ソースに添加混合し、流動性を評価した。また、顆粒状澱粉を添加混合した各々の粉末ソースを焼そばに振り掛けて試食しその食味を調べた。
【0064】
それらの結果を表3に示す(粉末ソースのみの流動性指数も参考に記す。)。試験例3−2の添加量で流動性改良効果が見られ、添加量が多くなるにつれて効果も増大したが、試験例3−5の添加量では粉っぽさが感じられ良くなかった。
【0065】
(4) 流動性に対する顆粒状澱粉添加量の影響−2
A3の顆粒状澱粉を、全体量に対して表示の各%となるように、薄力小麦粉に添加混合し、流動性を評価した。また、顆粒状澱粉を添加混合した薄力小麦粉でホットケーキを、配合処方:
薄力粉 63部、砂糖 30部、コーン油 4部、ベーキングパウダー 3部
で作りその食感を調べた。
【0066】
それらの結果を表3に示す(薄力粉のみの流動性指数も参考に記す。)。試験例4−2の添加量で流動性改良が見られ、添加量が多くなるにつれて効果も増大したが、試験例4−5では粉っぽさが感じられ良くなかった。
【0067】
【表3】
Figure 0003656146
【0068】
(5) 固結防止性に対する顆粒状澱粉の水分の影響
A3及びB1〜B4の顆粒状澱粉10部を粉末醤油90部に添加混合し、固結防止性を評価した。
【0069】
それらの結果を表4に示す(粉末醤油のみの固結防止評価も参考に記す。)。水分が本発明の範囲内であるB3、B4を用いた試験例5−4、5−5の場合、固結防止性が見られた。
【0070】
【表4】
Figure 0003656146
【0071】
(6) 固結防止性に対する顆粒状澱粉の添加量の影響
B3の顆粒澱粉を、全体量に対して表示の各%となるように粉末醤油に添加混合し、固結防止性を評価した。
【0072】
結果を表5に示す(粉末醤油のみの固結防止評価も参考に記す。)。6−2以上の添加量で固結防止性が見られた。
【0073】
【表5】
Figure 0003656146
【0074】
(7) 塩こしょうに対する流動性改良
A1〜A6の顆粒状澱粉20部を、塩こしょう80部に添加混合して、流動性及び分離性を評価した。対照例として、顆粒状澱粉の代わりにコーンスターチ、乳糖を添加混合したものについても同様に評価をした。
【0075】
結果を表6に示す(塩こしょうのみの流動性指数も参考に記す。)。粒子サイズが本発明の範囲内(200オン〜32パス)にあるA2〜A5を用いた試験例7−2〜7−5においては、分離もなく高い流動性改良効果が見られた。また、この範囲の顆粒状澱粉は、コーンスターチや乳糖に比べて高い流動性改良効果を示した。
【0076】
【表6】
Figure 0003656146
【0077】
(8) シナモンに対する流動性改良
A4の顆粒状澱粉5部をシナモン95部に添加混合して、流動性を評価した。その結果は、シナモンのみの流動性指数29が34となって当該シナモン組成物の流動性が改良された。
【0078】
(9) ナツメグに対する流動性改良
D1の顆粒状澱粉10部をナツメグ90部に添加混合して、流動性を評価した。その結果は、ナツメグのみの流動性指数47が56となって、当該ナツメグ組成物の流動性が改良された。
【0079】
(10)ホットケーキミックスに対する流動性改良
A2の顆粒状澱粉25部を、前述(4) で示す配合処方で調製したホットケーキミックス75部に添加混合して流動性を評価した。その結果は、添加前のホットケーキミックスのみ流動性指数12が顆粒澱粉添加後には31となり、流動性が改良された。
【0080】
(11) 粉末ソースに対する流動性改良と固結防止性
A3及びB4の顆粒状澱粉各5部を、粉末ソース95部に添加混合して、流動性及び固結防止性を評価した。対照例として、顆粒状澱粉の代わりにコーンスターチ、マルトデキストリン、乳糖を添加混合したものについても同様に評価をした。
【0081】
結果を表7に示す(粉末ソースのみの流動性指数も参考に記す。)。A3を用いた試験例11−1は高い流動性改良を示し、B4を用いた試験例11−2は高い流動性改良、固結防止性が見られた。
【0082】
【表7】
Figure 0003656146
【0083】
(12) 粉末醤油に対する流動性改良と固結防止性
A4及びC1顆粒状澱粉3部を、粉末醤油97部に添加混合して、流動性及び固結防止性を評価し、結果を表8に示した。なお、対照例として、顆粒状澱粉の代わりにコーンスターチ、マルトデキストリン、乳糖を添加混合したものにについても同様に評価をした。
【0084】
結果を表8に示す(粉末醤油のみの流動性指数も参考に記す。)。C1を用いた試験例12−2は高い流動性改良・固結防止効果が見られ、A4を用いた試験例12−1は高い流動性改良効果のみが見られた。
【0085】
【表8】
Figure 0003656146

Claims (4)

  1. 150メッシュオン(目開き104μm)〜32メッシュパス(目開き495μm)の範囲の粒子サイズからなる顆粒状コーンスターチを全体量に対して0.5〜50重量%含有する粉末食品組成物。
  2. 150メッシュオン(目開き104μm)〜48メッシュパス(目開き295μm)の範囲の粒子サイズからなる顆粒状コーンスターチを全体量に対して0.5〜50重量%含有する粉末食品組成物。
  3. 顆粒状コーンスターチの水分(湿潤基準含水率)が6重量%以下である請求項1又は2記載の粉末食品組成物。
  4. 150メッシュオン(目開き104μm)〜32メッシュパス(目開き495μm)の範囲の粒子サイズからなる顆粒状コーンスターチを全体量に対して0.5〜50重量%含有する粉末香辛料組成物。
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