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JP3506649B2 - スイッチング電源回路及びその制御方法 - Google Patents

スイッチング電源回路及びその制御方法

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JP3506649B2
JP3506649B2 JP2000073177A JP2000073177A JP3506649B2 JP 3506649 B2 JP3506649 B2 JP 3506649B2 JP 2000073177 A JP2000073177 A JP 2000073177A JP 2000073177 A JP2000073177 A JP 2000073177A JP 3506649 B2 JP3506649 B2 JP 3506649B2
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circuit
power supply
signal
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智次 荒井
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NEC Tokin Corp
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Publication date
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、スイッチング電
源回路に係り、特に商用電源等の交流電源の高調波電流
を抑制すると共に外形を小型化したスイッチング電源回
路及びその制御方法に関する。
【0002】
【従来の技術】コンデンサ・インプット型のスイッチン
グ電源回路は、商用電源等の交流電源を整流してコンデ
ンサで平滑化した後、DC−DCコンバータによって所
要の直流電圧レベルに変換し、入力電圧や負荷の変動に
対しても負帰還制御によって出力電圧を一定に保持する
ものである。
【0003】この種のスイッチング電源回路には、従来
では例えば図4に示すように、整流回路1、平滑コンデ
ンサ2、スイッチング回路3、トランス4、整流回路
5、平滑コンデンサ6、電圧変化検出回路7、及び制御
回路8が備えられている。整流回路1は、商用電源等の
交流電源inを全波整流(又は、半波整流)して第1の
脈動電圧を出力するものである。平滑コンデンサ2は、
アルミ電解コンデンサで構成され、第1の脈動電圧を平
滑化して直流電圧V2を出力するものである。スイッチ
ング回路3は、与えられた制御信号CTAに基づいて直
流電圧V2をオン/オフ制御し、所定の周波数f(例え
ば、20kHz〜500kHz)で制御信号CTAに対
応したパルス幅の交流電圧V3を出力するものである。
【0004】トランス4は、交流電圧V3を所定の電圧
の交流電圧V4に変圧するものである。整流回路5は、
交流電圧V4を整流して脈動電圧V5を出力するもので
ある。平滑コンデンサ6は、アルミ電解コンデンサで構
成され、脈動電圧V5を平滑化して直流電圧V6を図示
しない負荷に供給するものである。電圧変化検出回路7
は、直流電圧V6の変化を検出して検出信号V7を出力
するものである。制御回路8は、検出信号V7に基づい
たパルス幅の前記制御信号CTAを所定の周波数fでス
イッチング回路3に与えるものである。
【0005】このスイッチング電源回路では、交流電源
inが整流回路1で全波整流されて第1の脈動電圧が出
力され、この第1の脈動電圧が平滑コンデンサ2で平滑
化されて直流電圧V2が出力される。直流電圧V2は、
スイッチング回路3で制御信号CTAに基づいてオン/
オフ制御され、制御信号CTAに対応したパルス幅で周
波数fの交流電圧V3が出力される。交流電圧V3はト
ランス4で交流電圧V4に変圧され、この交流電圧V4
が整流回路5で整流されて脈動電圧V5が出力される。
脈動電圧V5は平滑コンデンサ6で平滑化され、直流電
圧V6が負荷に供給される。また、直流電圧V6は、電
圧変化検出回路7で変化が検出され、検出信号V7が出
力される。検出信号V7は制御回路8に入力され、検出
信号V7のレベルが基準値よりも低くなったとき、スイ
ッチング回路3のオン状態の時間が長くなるように制御
信号CTAのパルス幅が制御され、直流電圧V6が一定
になるように負帰還制御される。また、検出信号V7の
レベルが基準値よりも高くなったとき、スイッチング回
路3のオン状態の時間が短くなるように制御信号CTA
のパルス幅が制御され、直流電圧V6が一定になるよう
に負帰還制御される。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来のスイッチング電源回路では、次のような問題点があ
った。図5は、図4における交流電源inの電圧波形v
a及び電流波形iaを示す図であり、縦軸に電圧値Vと
電流値I、及び横軸に時間tがとられている。従来のス
イッチング電源回路では、同図に示すように、電流波形
iaのピークによって電圧波形(正弦波)vaの頂上付
近で瞬間的にパルス状の大電流が流れ、交流電源in側
に高調波電流が流れる。この高調波電流によって交流電
源inが汚染され、この交流電源inに接続されている
他の電子機器に障害が発生したり、送電損失が大きくな
るという問題点がある。例えば、このスイッチング電源
回路が接続されている交流電源inに例えば映像機器や
音声機器が共通に接続されている場合、これらの映像機
器の画質や音声機器の音質が高調波電流によって劣化す
るという悪影響がある。そのため、現在では、この高調
波電流に対する規制が設けられている。また、このスイ
ッチング電源回路は、平滑コンデンサ2,6が比較的形
状の大きいアルミ電解コンデンサで構成されているの
で、外形を小型化することが困難である。そのため、こ
のスイッチング電源回路を小型の装置に搭載することが
できないという問題があった。
【0007】この問題を解決するために、独自の回路構
成によって高調波対策が行われたスイッチング電源回路
が提案されている。このようなスイッチング電源回路と
しては、例えば、“トランジスタ技術(CQ出版社)、
[1998−4]、佐藤守男著、「電源高調波対策技術
と設計事例」、P.321”(以下、文献という)に記
載されるものがあった。図6は、前記文献に記載された
スイッチング電源回路の一例を示す回路図である。この
スイッチング電源回路には、同図に示すように、整流回
路11、コイル12、ダイオード13、コンデンサ1
4、コンデンサ15、Nチャネル型MOSFET(以
下、「NMOS」という)16、トランス17、ダイオ
ード18、コイル19、ダイオード20、及びコンデン
サ21が備えられている。コンデンサ15,21は、ア
ルミ電解コンデンサで構成されている。
【0008】このスイッチング電源回路では、NMOS
16がオフ状態になると、トランス17の1次巻線17
aに生ずるフライバック電圧によって電流経路“イ”で
示した電流が流れ、コンデンサ14が充電される。つぎ
に、NMOS16がオン状態になると、コンデンサ14
は放電する。放電の電流経路“ロ”は交流電源を必ず通
るので、交流電流が強制的に引き出される。そのため、
整流回路11の出力端子間の電圧がコンデンサ15の電
圧より低い区間でも電流が流れる。これにより、コンデ
ンサ・インプット型のスイッチング電源回路では電流が
流れなかった区間でも電流が流れ、導通角(すなわち、
交流電流が流れている期間)が拡がり、交流電源in側
に高調波電流が流れることはない。さらに、コンデンサ
14の放電の電流経路“ロ”で示される電流によってコ
イル12が励磁されるので、そのエネルギは電流経路
“ハ”で示される電流となって放出され、交流電流が強
制的に引き出される。そして、このエネルギは、コンデ
ンサ14からコイル12及びコンデンサ15へ移動す
る。その後、コンデンサ15の電圧はNMOS16でオ
ン/オフ制御され、図4のスイッチング電源回路とほぼ
同様の動作が行われる。
【0009】ところが、このスイッチング電源回路で
は、交流電源in側の高調波電流の問題は改善されてい
るが、図4のスイッチング電源回路と比較して部品点数
が多く、さらに、コンデンサ15,21がアルミ電解コ
ンデンサで構成されているので、図4のスイッチング電
源回路と同様に、外形を小型化することが困難であり、
小型の装置に搭載することができないという問題があ
る。また、このスイッチング電源回路の他、各電源メー
カでは、各社独自の回路構成によって高調波対策を行っ
たスイッチング電源回路が開発されているが、いずれも
回路が複雑化したり、部品点数が増加するという課題が
あった。
【0010】この発明は、上述の事情に鑑みてなされた
もので、交流電源の高調波電流を抑制すると共に外形を
小型化したスイッチング電源回路及びその制御方法を提
供することを目的としている。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、請求項1記載の発明は、スイッチング電源回路に係
り、交流電源を全波整流して第1の脈動電圧を生成する
第1の整流回路と、入力された制御信号に基づいて前記
第1の脈動電圧をオン/オフ制御することにより、前記
交流電源の周波数よりも高い所定の周波数及び前記制御
信号に対応したパルス幅をもつ第1の交流電圧を生成す
るスイッチング回路と、前記第1の交流電圧を変圧して
所定の電圧値の第2の交流電圧を生成する変圧回路と、
前記第2の交流電圧を整流して第2の脈動電圧を生成す
る第2の整流回路と、前記第2の脈動電圧を平滑化して
直流電圧を生成し、該直流電圧を負荷に印加する平滑回
路と、前記直流電圧に含まれるリプル成分には反応せ
ず、前記直流電圧に含まれるリプルの周期よりも長い周
期における前記直流電圧の変化を検出して検出信号を生
成する電圧変化検出回路と、入力される前記検出信号の
レベルに基づき、前記第1の交流電圧のパルス幅を負帰
還制御するための前記制御信号を生成する制御回路とを
備え、かつ、前記電圧変化検出回路は、前記直流電圧と
前記直流電圧の設定値に対応した基準電圧とを比較して
第1の比較結果信号を出力する基準電圧比較部と、前記
第1の比較結果信号を電気的に絶縁した状態で伝達して
第2の比較結果信号を出力する絶縁部と、前記第2の比
較結果信号から前記直流電圧に含まれるリプル周波数よ
りも低い周波数成分のみを通過させて前記検出信号を生
成するローパスフィルタとを備えてなると共に、前記検
出信号は、前記ローパスフィルタから、直接、前記制御
回路に入力される構成になされていることを特徴ととし
ている。
【0012】請求項2記載の発明は、請求項1記載のス
イッチング電源回路に係り、前記平滑回路は、アルミ電
解コンデンサよりも単位容量当りの体積の小さいコンデ
ンサで構成されていることを特徴としている。
【0013】請求項3記載の発明は、請求項1又は2記
載のスイッチング電源回路に係り、前記平滑回路は、ア
ルミ電解コンデンサよりも単位容量当りの体積の小さい
電気二重層コンデンサで構成されていることを特徴とし
ている。
【0014】
【0015】 また、請求項4記載の発明は、交流電源
を全波整流して第1の脈動電圧を生成する第1の整流回
路と、入力された制御信号に基づいて前記第1の脈動電
圧をオン/オフ制御することにより、前記交流電源の周
波数よりも高い所定の周波数及び前記制御信号に対応し
たパルス幅をもつ第1の交流電圧を生成するスイッチン
グ回路と、前記第1の交流電圧を変圧して所定の電圧値
の第2の交流電圧を生成する変圧回路と、前記第2の交
流電圧を整流して第2の脈動電圧を生成する第2の整流
回路と、前記第2の脈動電圧を平滑化して直流電圧を生
成し、該直流電圧を負荷に印加する平滑回路とを備えた
スイッチング電源回路に係り、前記直流電圧に含まれる
リプル成分には反応せず、前記直流電圧に含まれるリプ
ルの周期よりも長い周期における前記直流電圧の変化を
検出して検出信号を生成する電圧変化検出処理と、生成
先から直接入力される前記検出信号のレベルに基づき、
前記第1の交流電圧のパルス幅を負帰還制御するための
前記制御信号を生成する制御信号生成処理とを行い、前
記電圧変化検出処理は、前記直流電圧のレベルと該直流
電圧の設定値に対応した基準電圧とを比較して第1の比
較結果信号を出力する基準電圧比較処理と、前記第1の
比較結果信号を電気的に絶縁した状態で伝達して第2の
比較結果信号を出力する比較結果信号の伝達処理と、前
記第2の比較結果信号から前記直流電圧に含まれるリプ
ルの周波数よりも低い周波数成分のみを通過させて前記
検出信号として直接前記制御回路に出力する低域通過処
理とを行うことを特徴としている。
【0016】
【0017】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して、この発明
の実施の形態について説明する。図1は、この発明の実
施形態であるスイッチング電源回路の電気的構成を示す
ブロック図である。この形態のスイッチング電源回路に
は、同図に示すように、第1の整流回路31、ノイズフ
ィルタ32、スイッチング回路33、変圧回路(例え
ば、トランス)34、第2の整流回路35、平滑回路3
6、電圧変化検出回路37、及び制御回路38が備えら
れている。整流回路31は、交流電源inを整流して第
1の脈動電圧を出力するものである。ノイズフィルタ3
2は、コイル32aとコンデンサ32bとで構成された
LCフィルタであり、スイッチング回路33におけるス
イッチングの周波数のノイズを抑制するものである。ス
イッチング回路33は、例えばMOSFETなどのスイ
ッチング素子で構成され、与えられた制御信号CTBに
基づいて前記第1の脈動電圧をオン/オフ制御すること
により、所定の周波数f(例えば、20kHz〜500
kHz)及び制御信号CTBに対応したパルス幅をもつ
第1の交流電圧V33を出力するものである。トランス
34は、交流電圧V33を変圧して所定の電圧の第2の
交流電圧V34を生成するものである。整流回路35
は、交流電圧V34を整流して第2の脈動電圧V35を
出力するものである。
【0018】平滑回路36は、所定の容量値を有し、ア
ルミ電解コンデンサよりも単位容量当りの体積の小さい
電気二重層コンデンサで構成され、脈動電圧V35を平
滑化して直流電圧V36を図示しない負荷に供給するも
のである。この電気二重層コンデンサは、100Hz又
は120Hzの周波数において脈動電圧V35を十分に
平滑化できる特性を有する。例えば、直流電圧V36に
含まれるリプル成分の波高値をこの直流電圧V36の1
%以内に抑える場合、電気二重層コンデンサのインピー
ダンスは、負荷インピーダンスの1%以下に設定され
る。電圧変化検出回路37は、直流電圧V36に含まれ
るリプルの周期よりも長い周期における直流電圧V36
の変化を検出して検出信号V37を出力するものであ
る。この電圧変化検出回路37が直流電圧V36に含ま
れるリプル成分に反応すると、直流電圧V36がリプル
成分に対応して制御され、負荷に供給される出力電流と
直流電圧V36とが比例しなくなる。そのため、電圧変
化検出回路37は、直流電圧V36に含まれるリプル成
分には反応しない構成になっている。制御回路38は、
検出信号V37のレベルに基づき、前記第1の交流電圧
V33のパルス幅を負帰還制御するための前記制御信号
CTBを生成するものである。
【0019】図2は、図1中の電圧変化検出回路37の
電気的構成を示すブロック図である。この電圧変化検出
回路37には、基準電圧比較部37a、絶縁部37b、
及びLPF37cが備えられている。基準電圧比較部3
7aは、直流電圧V36と該直流電圧V36の設定値に
対応した基準電圧とを比較して比較結果信号V37aを
出力するものである。絶縁部37bは、例えばホトカプ
ラで構成され、比較結果信号V37aを電気的に絶縁し
た状態で伝達して比較結果信号V37bを出力するもの
である。LPF37cは、比較結果信号V37bを入力
し、この比較結果信号V37bから直流電圧V36に含
まれるリプルの周波数よりも低い周波数成分のみを通過
させて検出信号V37として出力するものである。例え
ば、交流電源inの周波数が50Hzで整流回路31が
全波整流回路である場合、直流電圧V36に含まれるリ
プルの周波数は100Hzになるので、LPF37cの
遮断周波数は、100Hzよりも低い周波数(例えば、
10Hz程度)に設定される。
【0020】図3は、図1における交流電源inの電圧
波形vb及び電流波形ibを示す図であり、縦軸に電圧
値Vと電流値I、及び横軸に時間tがとられている。た
だし、この図では、従来技術における図5中の電流波形
iaも表示されている。これらの図を参照して、この形
態のスイッチング電源回路の動作を説明する。交流電源
inが整流回路31で全波整流されて第1の脈動電圧が
出力され、この第1の脈動電圧がノイズフィルタ32を
介して伝送され、このノイズフィルタ32から脈動電圧
V32が出力される。脈動電圧V32は、スイッチング
回路33で制御信号CTBに基づいてオン/オフ制御す
ることにより、制御信号CTBに対応したパルス幅で周
波数fの交流電圧V33が出力される。交流電圧V33
はトランス34で交流電圧V34に変圧され、この交流
電圧V34が整流回路35で整流されて脈動電圧V35
が出力される。脈動電圧V35は平滑コンデンサ36で
平滑化され、直流電圧V36が負荷に供給される。ま
た、直流電圧V36は、電圧変化検出回路37で直流電
圧V36に含まれるリプルの周期よりも長い周期におけ
る変化が検出され、検出信号V37が出力される(電圧
変化検出処理)。
【0021】この場合、直流電圧V36は、基準電圧比
較部37aで基準電圧と比較され、基準電圧比較部37
aから比較結果信号V37aが出力される(基準電圧比
較処理)。比較結果信号V37aは絶縁部37bに入力
され、絶縁部37bから比較結果信号V37bが出力さ
れる。比較結果信号V37bは、LPF37cで直流電
圧V36に含まれるリプルの周波数成分が除去され、L
PF37cから直流電圧V36に含まれるリプルの周波
数よりも低い周波数成分のみの検出信号V37が出力さ
れる(低域通過処理)。
【0022】検出信号V37は制御回路38に入力さ
れ、検出信号V37のレベルが基準値よりも低くなった
とき、スイッチング回路33のオン状態の時間が長くな
るように制御信号CTBのパルス幅が制御され、直流電
圧V36が一定になるように負帰還制御される。また、
検出信号V37のレベルが基準値よりも高くなったと
き、スイッチング回路33のオン状態の時間が短くなる
ように制御信号CTBのパルス幅が制御され、直流電圧
V36が一定になるように負帰還制御される(制御信号
生成処理)。このスイッチング電源回路では、整流回路
31の後段に平滑コンデンサがないので、図3に示すよ
うに、電流波形ibは電圧波形vbと同様の正弦波にな
り、電流波形iaのようなピークは生じない。そのた
め、交流電源in側には高調波電流が流れない。
【0023】以上のように、この実施形態では、整流回
路31の後段に平滑コンデンサがないので、簡単な回路
構成で交流電源in側に流れる高調波電流が抑制される
と共に外形が小型化される。そのため、このスイッチン
グ電源回路が接続されている交流電源inに映像機器や
音声機器が共通に接続されている場合、これらの映像機
器の画質や音声機器の音質の劣化が回避される。さら
に、平滑回路36が電気二重層コンデンサで構成されて
いるので、従来のアルミ電解コンデンサを使用したもの
と比較してスイッチング電源回路の外形が小型化され
る。そのため、このスイッチング電源回路を小型の装置
に搭載することができる。その上、電圧変化検出回路3
7は、直流電圧V36に含まれるリプル成分には反応し
ない構成になっているので、直流電圧V36に含まれる
リプルの周波数よりも低い周波数の直流電圧V36の変
化が検出され、負荷に供給される出力電流と直流電圧V
36とを比例させることができる。
【0024】以上、この発明の実施形態を図面により詳
述してきたが、具体的な構成はこの実施形態に限られる
ものではなく、この発明の要旨を逸脱しない範囲の設計
の変更等があってもこの発明に含まれる。例えば、交流
電源inは、商用電源に限らず、例えば自家発電機から
出力される交流電源でもよい。平滑回路36は、電気二
重層コンデンサに限らず、アルミ電解コンデンサよりも
単位容量当りの体積の小さいものが開発されたときに
は、これに置き換えてもよい。また、図1において、整
流回路35と平滑回路36との間に例えば抵抗等の突入
電流制限手段を追加し、脈動電圧V35をこの突入電流
制限手段を介して平滑回路36に供給してもよい。
【0025】
【発明の効果】以上説明したように、この発明の構成に
よれば、第1の整流回路の後段に平滑コンデンサがない
ので、簡単な回路構成で交流電源側に流れる高調波電流
を抑制できると共に外形を小型化できる。そのため、こ
のスイッチング電源回路が接続されている交流電源に例
えば映像機器や音声機器が共通に接続されている場合、
これらの映像機器の画質や音声機器の音質の劣化を回避
できる。さらに、平滑回路が電気二重層コンデンサで構
成されているので、従来のアルミ電解コンデンサを使用
したものと比較してスイッチング電源回路の外形を小型
化できる。そのため、このスイッチング電源回路を小型
の装置に搭載できる。その上、電圧変化検出回路は、直
流電圧に含まれるリプル成分には反応しない構成になっ
ているので、前記直流電圧に含まれるリプルの周波数よ
りも低い周波数の直流電圧の変化が検出され、負荷に供
給される出力電流と直流電圧とを比例させることができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施形態であるスイッチング電源回
路の電気的構成を示すブロック図である。
【図2】同図1中の電圧変化検出回路37の電気的構成
を示すブロック図である。
【図3】同図1における交流電源inの電圧波形vb及
び電流波形ibを示す図である。
【図4】従来のスイッチング電源回路のブロック図であ
る。
【図5】図4における交流電源inの電圧波形va及び
電流波形iaを示す図である。
【図6】文献に記載されたスイッチング電源回路の回路
図である。
【符号の説明】
31,35 整流回路 33 スイッチング回路 34 トランス(変圧回路) 36 平滑回路 37 電圧変化検出回路 37a 基準電圧比較部 37c LPF 38 制御回路
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H02M 3/28 H02M 7/06

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 交流電源を全波整流して第1の脈動電圧
    を生成する第1の整流回路と、 入力され制御信号に基づいて前記第1の脈動電圧をオ
    ン/オフ制御することにより、前記交流電源の周波数よ
    りも高い所定の周波数及び前記制御信号に対応したパル
    ス幅をもつ第1の交流電圧を生成するスイッチング回路
    と、 前記第1の交流電圧を変圧して所定の電圧値の第2の交
    流電圧を生成する変圧回路と、 前記第2の交流電圧を整流して第2の脈動電圧を生成す
    る第2の整流回路と、 前記第2の脈動電圧を平滑化して直流電圧を生成し、該
    直流電圧を負荷に印加する平滑回路と、 前記直流電圧に含まれるリプル成分には反応せず、前記
    直流電圧に含まれるリプルの周期よりも長い周期におけ
    る前記直流電圧の変化を検出して検出信号を生成する電
    圧変化検出回路と、入力される 前記検出信号のレベルに基づき、前記第1の
    交流電圧のパルス幅を負帰還制御するための前記制御信
    号を生成する制御回路とを備え、かつ、 前記電圧変化検出回路は、前記直流電圧と前記直流電圧
    の設定値に対応した基準電圧とを比較して第1の比較結
    果信号を出力する基準電圧比較部と、 前記第1の比較結果信号を電気的に絶縁した状態で伝達
    して第2の比較結果信号を出力する絶縁部と、 前記第2の比較結果信号から前記直流電圧に含まれるリ
    プル周波数よりも低い周波数成分のみを通過させて前記
    検出信号を生成するローパスフィルタとを備えてなると
    共に、 前記検出信号は、前記ローパスフィルタから、直接、前
    記制御回路に入力される構成になされている ことを特徴
    とするスイッチング電源回路。
  2. 【請求項2】 前記平滑回路は、 アルミ電解コンデンサよりも単位容量当りの体積の小さ
    いコンデンサで構成されていることを特徴とする請求項
    1記載のスイッチング電源回路。
  3. 【請求項3】 前記平滑回路は、 アルミ電解コンデンサよりも単位容量当りの体積の小さ
    い電気二重層コンデンサで構成されていることを特徴と
    する請求項1又は2記載のスイッチング電源回路。
  4. 【請求項4】 交流電源を全波整流して第1の脈動電圧
    を生成する第1の整流回路と、入力され制御信号に基
    づいて前記第1の脈動電圧をオン/オフ制御することに
    より、前記交流電源の周波数よりも高い所定の周波数及
    び前記制御信号に対応したパルス幅をもつ第1の交流電
    圧を生成するスイッチング回路と、前記第1の交流電圧
    を変圧して所定の電圧値の第2の交流電圧を生成する変
    圧回路と、前記第2の交流電圧を整流して第2の脈動電
    圧を生成する第2の整流回路と、前記第2の脈動電圧を
    平滑化して直流電圧を生成し、該直流電圧を負荷に印加
    する平滑回路とを備えたスイッチング電源回路におい
    て、 前記直流電圧に含まれるリプル成分には反応せず、前記
    直流電圧に含まれるリプルの周期よりも長い周期におけ
    る前記直流電圧の変化を検出して検出信号を生成する電
    圧変化検出処理と、生成先から直接入力される 前記検出信号のレベルに基づ
    き、前記第1の交流電圧のパルス幅を負帰還制御するた
    めの前記制御信号を生成する制御信号生成処理とを行
    い、前記電圧変化検出処理は、前記直流電圧のレベルと該直
    流電圧の設定値に対応した基準電圧とを比較して第1の
    比較結果信号を出力する基準電圧比較処理と、 前記第1の比較結果信号を電気的に絶縁した状態で伝達
    して第2の比較結果信号を出力する比較結果信号の伝達
    処理と、 前記第2の比較結果信号から前記直流電圧に含まれるリ
    プルの周波数よりも低い周波数成分のみを通過させて前
    記検出信号として直接前記制御回路に出力する低域通過
    処理 とを行うことを特徴とするスイッチング電源回路の
    制御方法。
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