JP3552085B2 - 座標入力装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、情報処理機器等に用いられる入力装置に関し、より詳しくは表示装置における指示座標を検出するための座標入力装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
一般に、表示装置における表示制御回路では、表示中に水平同期信号を定期間隔(以下、この期間を水平期間という。)で出力しており、この水平期間のうち、表示回路によって規定されている水平走査期間内で、表示データの供給を行っている。
【0003】
この水平期間においては、供給される表示データやクロック信号等の表示制御信号が絶えず変化しているため、表示回路内で誘導電位等のノイズが発生する。このため、表示装置の座標入力装置がノイズの影響を受けて指示座標を誤って検出するといった問題が生じていた。
【0004】
こうした問題を解消した座標入力装置が、特開平9−190283号公報に
開示されている(以下、従来例1という。)。図3に示すように、この従来例1の座標入力装置31では、座標入力のタイミングを制御するタイミング回路20が、インバータ21、分周回路22、水平同期回路23、期間検出回路24、表示データ供給回路25及びAND回路26で構成されている。分周回路22は、インバータ21により反転された信号XCXの周波数を分周して分周信号である複数の基準信号を作成し、水平同期回路23及び期間検出回路24に供給する。また、分周回路22から出力された信号は、VRAMにおける表示データを格納するアドレスを指示する信号として用いられる。水平同期回路23は上記基準信号を計数し、予め定める数毎に水平同期信号Hsynを出力する。期間検出回路24は上記基準信号を計数し、計数結果に基づいて1水平走査期間が終了し、次の水平走査期間が始まるまでの間(以下、この期間を座標検出可能期間という。)、ローレベルとなる検出信号を出力する。この検出信号をCPU36が読み出すことにより、座標検出可能期間を知ることができる。従って、座標入力装置31がこの期間中に座標検出を行うことにより、ノイズの影響を受けることなく指示座標を検出することができる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
上記従来例1による場合には、A/Dコンバータが座標信号であるアナログデータを取り込み終わるまで、座標検出可能期間を確保して置かなければならない。しかしながら、水平期間は表示回路の制約により一定時間に規定されており、1水平期間の間隔内に水平走査期間と座標検出可能期間とがあるため、1水平期間中の座標検出可能期間を増やすと、その分水平走査期間が短くなる。その場合には、表示クロックの周波数を高くする必要があり、ベースとなる周波数を高くした結果、消費電力が増えてしまうという問題が生じる。
【0006】
従って、座標検出可能期間をできる限り短く設定することが要求されるが、A/Dコンバータがアナログデータを取り込むのに要する時間はA/Dコンバータの性能により規定されるため、ある一定時間よりも短くすることはできない。
【0007】
このため、座標検出可能期間とA/Dコンバータがアナログデータを取り込む時間とをできる限り同じ時間にすると共に、A/D変換動作の開始タイミングを座標検出可能期間の開始時点に一致させる必要が生じてくる。
【0008】
そこで、従来例1では、CPUがソフトウェアにて水平同期信号に同期した検出信号のポーリングを行って、座標検出可能期間を検知するようにしている。この場合には、検出信号からA/Dコンバータがアナログデータの取り込みを開始するまでの期間を、微妙なソフトチューニングを行って調整する必要がある。
【0009】
従って、ソフトウェアの開発作業が大きな負担となり、設計期間が長期化して、コストアップ招くことになっていた。
【0010】
本発明は、こうした従来技術の課題を解決するものであり、ソフトウェアによるポーリングを行うことなく、座標検出可能期間を最適に自動設定することができると共に、ノイズの影響を受けることなく指示座標を正確かつ高速に検出することができる座標入力装置を提供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】
本発明の座標入力装置は、表示領域が複数本の表示ラインで構成され、各表示ラインが複数の画素で構成されており、各表示ラインに対して、一定の間隔で水平同期信号が出力される水平期間が設定されて、該水平期間内の水平走査期間に各表示ラインの表示が行われる表示装置と、該表示装置上で指示された座標をアナログ座標信号として出力する座標検出手段と、該表示装置における1ライン表示期間中の所定期間、表示制御信号をマスクするマスク状態および座標検出可能状態を示す制御信号を発生し、該制御信号に基づいて、該表示制御信号をマスクする表示制御回路と、該表示制御回路にて発生した該制御信号に基づいてA/D変換器を起動し、該座標検出手段により検出された前記アナログ座標信号をデジタル信号に変換してデジタル座標信号を出力するA/D変換部とを有し、前記表示制御回路は、1水平期間中に水平走査期間分と座標検出可能期間分のカウント値を一定の間隔でカウントする水平カウンタと、前記制御信号を発生するタイミングとなる該水平カウンタのカウント値が設定されるタイミング設定部と、該タイミング設定部で設定されたカウント値と該水平カウンタのカウント値とを比較して該水平カウンタのカウント値が該タイミング設定部に設定されたカウント値に等しくなった場合に前記制御信号を発生する比較回路とを有することを特徴とし、そのことにより上記目的が達成される。
【0013】
以下に、本発明の作用について説明する。
【0014】
上記構成によれば、表示制御回路が、表示領域が複数本の表示ラインで構成された表示装置における1ライン表示期間中の所定期間、表示制御信号をマスクして、表示制御信号が変化することによって発生するノイズを押さえる。それと共に、表示制御回路が、ノイズ特性に合わせたタイミング設定部の設定に基づいて、マスク状態に対応した座標検出可能状態を示す制御信号を発生して、ノイズを押さえている期間に対応した座標検出可能期間をA/D変換部に知らせる。A/D変換部は、この制御信号に従って座標検出手段により検出されたアナログ座標信号をデジタルに変換してデジタル座標信号を出力する。従って、ソフトウェアによるポーリングを行うことなく、座標検出可能期間が最適に自動設定され、ノイズの影響を受けることなく指示座標を正確かつ高速に検出することが可能となる。
【0015】
また、タイミング設定部の設定により、1ライン表示期間中に複数の制御信号を発生する構成とすると、1ライン表示期間中に複数回、指示座標を検出することが可能となる。
【0016】
【発明の実施の形態】
以下に、本発明の実施の形態を図面に基づいて具体的に説明する。
【0017】
(実施形態1)
図1に本発明の座標入力装置の構成例を示す。この座標入力装置は、表示装置2において、表示領域が複数本の表示ラインで構成され、各表示ラインが複数の画素で構成されている表示パネル6と、この表示パネル6に重ねて配置され、表示パネル6上における押圧等の指示に対応した座標をアナログで検出する座標検出手段としてのタブレット5と、この表示パネル6における1水平期間中の所定期間、表示制御信号DCをマスクすると共に、マスク状態に対応した座標検出可能状態を示す制御信号SCを発生する表示制御回路1と、この表示制御回路1に設けられ、制御信号SCを発生するタイミングを設定するタイミング設定部8と、制御信号SCに基づいてA/D変換制御部14がA/Dコンバータ13を起動し、タブレット5により検出されたアナログ座標信号TAをデジタルに変換してデジタル座標信号CDを出力するA/D変換部3とによって構成され、表示制御回路1及びA/D変換部3がシステムバス7を介してCPU4に接続されている。
【0018】
次に、上記した座標入力装置の個々の構成について更に詳しく説明する。
【0019】
まず、表示装置2について、その表示部分が、例えばデューティ駆動方式の液晶表示パネル6であるとすると、この表示パネル6には複数の電極が設けられており、図示しない電源回路から供給される所定の電位が各電極に印加される。この電極は、表示パネル6の画素数によって1行又は1列の画素数分と同じ本数を持ち、それぞれ液晶ドライバ15,16の出力が割り当てられている。これらの液晶ドライバ15,16は、表示制御回路1から表示制御信号DCを受けとり、電極を介して各画素にON,OFFの電圧を与え、これによって画像が表示パネル6上で表示される。
【0020】
ここで、表示制御信号DCとは、水平走査期間中に変化するデータ転送クロック信号CLT、表示データDD等からなる水平方向系表示信号と、1水平期間が終了するたびに変化するラッチパルスLP、水平同期信号Hsyn、及び液晶電圧交流化信号CV等によって構成される垂直方向系表示信号とを総称する信号である。
【0021】
タブレット5は、座標入力手段であって、例えば押圧式のタブレットとしてペン又は指等により押圧された箇所の座標をアナログ座標信号TAとして出力する。このアナログ座標信号TAは、A/D変換部3のA/Dコンバータ13に入力されデジタルに変換されデジタル座標信号CDが検出される。尚、タブレット5における座標の検出方法は、公知の技法として知られているため、ここではその説明を省略する。
【0022】
このタブレット5は、円滑な操作性を確保するため、通常、表示パネル6と一体型になっていることが多い。従って、表示制御信号DCが変化すると、表示パネル6の表示回路内の静的であった電圧、つまり液晶ドライバ15,16の出力である各画素の電極電圧が変化して、誘導電位等に起因するノイズが発生する。即ち、表示パネル6とタブレット5が一体型となっている場合には、表示パネル6の表示回路とタブレット5とが距離的に近い配置となっているため、特にノイズの影響を受けやすくなる。
【0023】
表示制御回路1は、表示制御信号DCを作成する表示系信号生成回路10と、A/D変換制御信号SCを発生するタイミングを変更するためのタイミング設定信号SRの設定値を記憶するレジスタ等からなるタイミング設定部8と、このタイミング設定部8により規定されるタイミング設定信号SRと表示系信号生成回路10内の水平カウンタ11の出力HCとが入力されA/D変換制御信号SCを発生させる比較回路9とから構成される。
【0024】
この表示系信号生成回路10は、1水平期間中、表示装置2により規定されるタイミングで表示制御信号DCを出力する回路であり、1水平期間中に一定の間隔でカウントされる水平カウンタ11と、1水平期間が終了すると逐次カウントされる垂直カウンタ12とを有し、システムバス7を介してCPU4に接続されており、表示制御信号PDが入力される。また、タイミング設定部8は、システムバス7を介してCPU4に接続されており、CPU4からの指令信号STにより、設定値SRが入力され記憶される。
【0025】
次に、上記した本発明の座標入力装置に関する各部の動作について以下に説明する。
【0026】
1水平期間中には、上記したように水平走査期間と座標検出可能期間とがある。このため水平カウンタ11は、表示パネル6の水平方向の画素数に相当する水平走査期間分と座標検出可能期間分とをカウントする。垂直カウンタ12は、表示パネル6の垂直方向の画素数分をカウントする。
【0027】
表示パネル6の仕様によって異なるが、通常のデューティ駆動による液晶表示パネルの場合には1フレーム周波数は70Hz程度に設定される。この1フレーム周波数とは、表示パネル6のすべての画素を走査する周波数をいい、1画面描画時間の逆数で表される。従って、この場合は、垂直カウンタ12がカウントアップされ元の値に戻るまでの時間は1/70(秒)になる。
【0028】
本発明の座標入力装置における水平表示動作は、具体的には、まず水平カウンタ11の出力HCが所定のカウント値(例えば0)になったら、表示制御回路1が水平同期信号Hsynを出力し、その後水平走査期間中に水平方向系表示信号であるデータ転送クロックCLT及び表示クロックCLDを出力する。次に、水平カウンタ11の出力HCが水平走査期間の終了を示すカウント値になったら、座標検出可能期間に入り、この期間中は表示制御信号DCを例えばローレベルに固定しマスク状態とする。次に、座標検出可能期間が終了したら、即ち1水平期間が終了したら垂直カウンタ12をカウントアップさせ、水平カウンタ11のカウント値を元に戻し、垂直方向系表示信号である水平同期信号Hsyn、ラッチパルスLP、液晶交流化信号CVを出力する。上記の水平表示動作を垂直カウンタ12のカウント数分繰り返すことにより、1画面の表示を行う。
【0029】
このような表示動作にあっては、表示系信号生成回路10の水平カウンタ11の出力HCを参照することにより、水平走査期間及び座標検出可能期間の開始タイミングを検知することができる。これにより、座標検出可能期間の開始タイミングを知らせるA/D変換制御信号SCの制御をすることが可能になる。
【0030】
例えば、タイミング設定部8は、A/D変換制御信号SCを発生するタイミングを変更するためのタイミング設定信号SRの設定値を、CPU4からの指令信号STによりシステムバス7を介して変更できるようにする。これは、表示制御信号系以外に起因するノイズが有った場合に、そのタイミングをずらしてアナログ座標信号TAのA/D変換を行うことができるようにするためである。
【0031】
具体的には、タイミング設定部8に設定した座標検出可能期間の開始タイミングとなる水平カウンタ11のカウント設定値SRと、水平カウンタ11の実際のカウント値HCとを比較回路9を用いて比較する構成とし、表示動作中に水平カウンタ11がカウントアップされ、そのカウント値HCが設定値SRと同じになった場合に、比較回路9からA/D変換制御信号SCにパルスを出力するようにする。このA/D変換制御信号SCは、A/D変換開始のトリガを選択するレジスタ等からなるA/D変換制御部14に入力される。尚、CPU4とA/D変換制御部14とをシステムバス7を介して接続し、CPU4からのA/D変換制御信号SC2によっても、ソフトポーリングにより最適なタイミングを検出して、A/D変換の制御をできるようにすることも可能である。
【0032】
このA/D変換制御部14では、A/Dコンバータ13を制御信号SC3により起動するのに、表示制御回路1からのA/D変換制御信号SC、又はCPU4からのA/D変換制御信号SC2によるかを選択できる。例えば、表示制御回路1から接続されているA/D変換制御信号SCのトリガによってA/D変換を開始するように設定を行うと、A/D変換制御信号SCが変化するタイミングにて、自動的にA/D変換が行われる。他方、CPU4からのA/D変換制御信号SC2により、A/D変換を開始するように設定を行うと、ソフトポーリングにより最適なタイミングを検出して、A/D変換を開始することになる。
【0033】
上記A/Dコンバータ13及びA/D変換制御部14を有するA/D変換部3は、A/Dコンバータ13がA/D変換を終了したことを知らせるためのA/D変換終了信号CTをシステムバス7を介してCPU4に出力すると共に、デジタル座標信号CDをシステムバス7を介してCPU4に出力する構成になっている。従って、タブレット5から出力されたアナログ座標信号TAは、A/Dコンバータ13に入力され、アナログ信号からデジタル信号に変換される。A/D変換が終了すると、A/D変換部3がA/D変換終了信号CTによりCPU4にA/D変換が終了したことを知らせる。CPU4は、A/D変換終了信号CTを受け取った後、A/D変換したデジタル座標信号CDをシステムバス7を介して読み出す。
【0034】
次に、図2に基づいて、本発明の座標入力装置における座標検出可能期間を規定する制御信号と、表示制御信号及びノイズとの関係について説明する。
【0035】
図2(1)に示す液晶電源交流化信号CVは、表示パネル6に印加する電圧の極性を所定時間ごとに変化させるための信号であり、この実施形態1では、1水平期間ごとに時間t1のタイミングで信号レベルが切り替わる。その際、図2(4)に示すように、タブレットのアナログ座標信号TAに大きな電源ノイズNS1が発生する。
【0036】
また、図2(2)に示す水平同期信号Hsynについても、その立ち上がりエッジが発生する時間t2において、図2(4)に示すようにタブレットのアナログ座標信号TAに大きなノイズNS2が発生する。これらのノイズNS1及びNS2は垂直方向系表示信号に起因するものである。
【0037】
図2(3)に示すデータ転送クロックCLTは、水平走査期間の始まりである時間t3から座標検出可能期間の始まりである時間t4まで出力される。このときに発生するノイズNS3は水平方向系表示信号により起因するノイズであり、上記垂直方向系表示信号によるノイズNS1及びNS2に比べノイズレベルが小さい。
【0038】
図2(5)に示す座標検出可能期間を規定するA/D変換制御信号SCは、タイミング設定部8の設定値SRと、水平カウンタ11のカウント値HCとが一致した時間t5のタイミングで、A/D変換制御信号SCにパルス信号が出力される。図2(5)に示すように、例えば、このパルス信号の位置が設定値SRを−1から+3に変更することにより順次シフトする。従って、ノイズ特性に合わせてA/D変換制御信号SCにおけるパルス信号の位置を適宜変えることができるので、座標入力装置における最適な座標検出可能期間を設定することができる。
【0039】
上記したように、本発明によれば、表示制御回路1が、水平期間中の一定の期間、表示制御信号DCをマスクして表示制御信号DCが変化することによって発生するノイズを押さえる。それと共に、表示制御回路1が、ノイズ特性に合わせたタイミング設定部8の設定に基づいて、マスク状態に対応した座標検出可能状態を示すA/D変換制御信号SCを発生して、ノイズを押さえている期間に対応した座標検出可能期間をA/D変換部3に知らせる。A/D変換部3は、このA/D変換制御信号SCに従ってA/D変換制御部14がA/Dコンバータ13を起動し、タブレット5により検出されたアナログ座標信号TAをデジタルに変換してデジタル座標信号CDを出力する。
【0040】
従って、ソフトウェアによるポーリングを行うことなく、座標検出可能期間が最適に自動設定され、ノイズの影響を受けることなく指示座標を正確かつ高速に検出することが可能となる。
【0041】
(参考例)
以下に、参考例について説明するが、この参考例の基本構成は、図1に示した上記実施形態1と同じ構成であるため、ここでは相違する部分についてのみ説明する。
上記実施形態1の説明で既に述べたように、表示制御信号DCは、データ転送クロックCLD、表示データDD等の水平方向系表示信号と、ラッチパルスLP、水平同期信号Hsyn、液晶交流化信号CV等の垂直方向系表示信号に分けられる。この垂直方向系表示信号は、液晶に供給する電圧を交流化させ液晶の劣化を防ぐための信号であること等により、これらの信号が変化する際には、特に大きなノイズが発生する。
【0042】
これに対し、水平方向系表示信号に起因するノイズは、検出信号をグラウンドラインでシールドする等のハードウェア上でのノイズ対策を行うことにより、検出信号への影響がほとんど無視できるようになる。このため、上記した座標検出可能期間まで待たなくても、検出されたアナログ座標信号のA/DコンバータによるA/D変換を開始させることができ、この場合には、ソフトウェアを変更するだけで1水平期間中に複数回の座標検知を行うことが可能となる。
【0043】
具体的には、図2(6)に示すように、1水平期間中に複数回のパルスを出力するA/D変換制御信号SC’を出力するように、レジスタ等からなるタイミング設定部8にタイミング設定信号SR’のカウント設定値を設定する。この設定値SR’と水平カウンタ11のカウント値HCとを比較回路9を用いて比較を行い、両者が一致したらA/D変換制御信号SC’にパルスを出力する構成とする。これにより、時間t6、t7のタイミングでA/D変換制御信号SC’に2つのパルス信号を出力することが可能となる。
【0044】
即ち、上記ハードウェア上でのノイズ対策と併せてタイミング設定部の設定変更を行うこの実施形態2によれば、上記実施形態1では1水平期間中に1回しか座標検知を行えなかったものが、複数回行えるようになる。
【0045】
尚、上述した各実施形態では、表示装置として液晶表示パネルと感圧型タブレットを用いる例を示したが、本発明はこれに限るものではなく、表示装置としてはEL(エレクトロルミネッセンス)表示装置や他の方式の表示装置であってもよく、タブレットとしては静電誘導型や電磁誘導型などの他の方式であってもよい。
【0046】
【発明の効果】
上記した本発明の座標入力装置によれば、表示制御回路により、表示装置における1ライン表示期間中の所定期間、表示制御信号をマスクして、表示制御信号が変化することによって発生するノイズを押さえると共に、ノイズ特性に合わせたタイミング設定部の設定に基づいて、マスク状態に対応した座標検出可能状態を示す制御信号を発生して、ノイズを押さえている期間に対応した座標検出可能期間をA/D変換部に知らせることができる。従って、A/D変換部は、この制御信号に従って座標検出可能期間が最適に自動設定されるので、ノイズの影響を受けることなく座標検出手段により検出されたアナログ座標信号をデジタルに変換してデジタル座標信号を出力することができ、指示座標を正確かつ高速に検出することができる。
【0047】
しかも、従来例のようなソフトウェアによるポーリングを行うことなく、自動的に最適なタイミングで座標検出可能期間を設定できるため、ポーリングにかかる時間をなくすことができ、ソフトウェア処理による待ち時間もなくすことができる。また、微妙なソフトチューニングをする必要もなくなるため、ソフトウェア開発にかかる期間を短縮できると共にコストも削減することができる。
【0048】
加えて、表示クロックの周波数を高くする必要もないので、消費電力の増加を抑えることもできる。
【0049】
更には、ハードウェア上でのノイズ対策と併せて、タイミング設定部の設定により、1ライン表示期間中に複数の制御信号を発生する構成とすると、1ライン表示期間中に複数回、指示座標を検出することが可能となるので、座標入力装置における座標検出にかかる時間を短縮することができ、情報処理機器等を用いた作業をより早くスムーズに処理することができるようになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の座標入力装置の構成例を示すブロック図である。
【図2】本発明の座標入力装置における座標検出可能期間を規定する制御信号と、表示制御信号及びノイズとの関係を示すタイミングチャートである。
【図3】従来の座標入力装置の構成例を示すブロック図である。
【符号の説明】
1 表示制御回路
2 表示装置
3 A/D変換部
4 CPU
5 タブレット(座標検出手段)
6 表示パネル
7 システムバス
8 タイミング設定部
9 比較回路
10 表示系信号生成回路
11 水平カウンタ
12 垂直カウンタ
13 A/Dコンバータ
14 A/D変換制御部
15,16 液晶ドライバ
Claims (1)
- 表示領域が複数本の表示ラインで構成され、各表示ラインが複数の画素で構成されており、各表示ラインに対して、一定の間隔で水平同期信号が出力される水平期間が設定されて、該水平期間内の水平走査期間に各表示ラインの表示が行われる表示装置と、
該表示装置上で指示された座標をアナログ座標信号として出力する座標検出手段と、
該表示装置における1ライン表示期間中の所定期間、表示制御信号をマスクするマスク状態および座標検出可能状態を示す制御信号を発生し、該制御信号に基づいて、該表示制御信号をマスクする表示制御回路と、
該表示制御回路にて発生した該制御信号に基づいてA/D変換器を起動し、該座標検出手段により検出された前記アナログ座標信号をデジタル信号に変換してデジタル座標信号を出力するA/D変換部とを有し、
前記表示制御回路は、1水平期間中に水平走査期間分と座標検出可能期間分のカウント値を一定の間隔でカウントする水平カウンタと、前記制御信号を発生するタイミングとなる該水平カウンタのカウント値が設定されるタイミング設定部と、該タイミング設定部で設定されたカウント値と該水平カウンタのカウント値とを比較して該水平カウンタのカウント値が該タイミング設定部に設定されたカウント値に等しくなった場合に前記制御信号を発生する比較回路とを有することを特徴とする座標入力装置。
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- 1998-06-08 JP JP15975898A patent/JP3552085B2/ja not_active Expired - Fee Related
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