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JP3477384B2 - 光磁気記録媒体 - Google Patents

光磁気記録媒体

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JP3477384B2
JP3477384B2 JP33744698A JP33744698A JP3477384B2 JP 3477384 B2 JP3477384 B2 JP 3477384B2 JP 33744698 A JP33744698 A JP 33744698A JP 33744698 A JP33744698 A JP 33744698A JP 3477384 B2 JP3477384 B2 JP 3477384B2
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magnetic
recording
magneto
curie temperature
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    • G11B11/10Recording on or reproducing from the same record carrier wherein for these two operations the methods are covered by different main groups of groups G11B3/00 - G11B7/00 or by different subgroups of group G11B9/00; Record carriers therefor using recording by magnetic means or other means for magnetisation or demagnetisation of a record carrier, e.g. light induced spin magnetisation; Demagnetisation by thermal or stress means in the presence or not of an orienting magnetic field
    • G11B11/105Recording on or reproducing from the same record carrier wherein for these two operations the methods are covered by different main groups of groups G11B3/00 - G11B7/00 or by different subgroups of group G11B9/00; Record carriers therefor using recording by magnetic means or other means for magnetisation or demagnetisation of a record carrier, e.g. light induced spin magnetisation; Demagnetisation by thermal or stress means in the presence or not of an orienting magnetic field using a beam of light or a magnetic field for recording by change of magnetisation and a beam of light for reproducing, i.e. magneto-optical, e.g. light-induced thermomagnetic recording, spin magnetisation recording, Kerr or Faraday effect reproducing
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    • G11B11/10586Record carriers characterised by the selection of the material or by the structure or form characterised by the selection of the material
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    • G11B11/10593Details for improving read-out properties, e.g. polarisation of light
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    • G11B11/10584Record carriers characterised by the selection of the material or by the structure or form characterised by the form, e.g. comprising mechanical protection elements

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、磁気光学効果を利
用してレーザ光により情報の記録/再生を行う光磁気記
録媒体に関するものである。
【0002】
【従来の技術】繰り返し書き換え可能な大容量の情報記
録媒体として、磁気光学効果を用いた光磁気記録の高密
度記録化が進んでおり、数々の研究、検討がなされてい
る。
【0003】このような光磁気記録媒体では、媒体上に
集光された光ビームのビーム径に対して、記録用磁区で
ある記録ビット径および記録ビット間隔が小さくなって
くると、再生特性が劣化してくるという欠点が生じてく
る。
【0004】この原因は、目的とする記録ビット上に集
光された光ビームのビーム径内に、隣接する記録ビット
が入るために、個々の記録ビットを分離して再生するこ
とができなくなることにある。
【0005】上記の欠点を解消するために、記録媒体の
構成や再生方法を工夫して記録密度を改善する試みがな
され、例えば磁壁移動を利用した磁区拡大再生方式など
が提案されている。
【0006】ここでは、従来技術として特開平6−29
0496号公報(以下、従来例1と記す)に開示された
磁壁移動を利用した磁区拡大再生技術について説明す
る。
【0007】この光磁気記録媒体では多層構造の磁性膜
を交換結合させ、記録層104の微小記録磁区を磁区拡
大層101で拡大することによって、再生信号の振幅を
大きくし、結果的に高密度記録を可能としている。その
構成を図7(a)に示す。なお、各層中の矢印は膜中の
遷移金属の副格子磁化の方向を示し、各層において磁化
方向が相互に逆向きの磁区間には磁壁(ブロッホ磁壁)
110が形成されている。矢印のない層は非磁性層であ
り、また磁性層でありながら一部矢印のない部分はキュ
リー温度以上に達して磁気秩序を失った部分を示してい
る。
【0008】この光磁気記録媒体に必須の条件として
は、 1.室温から再生時の温度範囲において、微小磁区を安
定に保持する記録層104を有している。 2.少なくとも中間層102のキュリー温度TC102付近
で、記録層104、中間層102、磁区拡大層101が
交換結合している。 3.中間層102が前記キュリー温度TC102を越えて磁
気秩序をなくし、それ以上の温度の領域では記録層10
4から磁区拡大層101までの交換結合を断ち切る。 4.磁区拡大層101の磁壁抗磁力が小さく、かつ温度
勾配により磁壁エネルギー勾配が生じるので、中間層1
02の働きにより交換結合を断ち切られた領域におい
て、記録層104の磁区104aから転写された部分を
基点として磁壁110が移動する。その結果、前記領域
での磁化は、磁区104aの磁化と同じ方向に揃う。 の4点にまとめられる。
【0009】図7(b)は、光磁気記録媒体にレーザー
光を照射しながら、向かって右にディスクが移動した時
のトラック中心における温度分布を示す図である。この
とき、ディスクは高い線速度で移動しているため、膜温
度が最大となる位置はビームスポットの進行方向に対し
てビームスポット中心よりも後ろ側になる。図7(c)
は磁区拡大層101における磁壁エネルギー密度σ10
1の円周方向における分布を示す図である。通常磁壁エ
ネルギー密度は温度の上昇とともに減少し、キュリー温
度以上で0になる。したがって、円周方向に図7(b)
で示されるような温度勾配があると磁壁エネルギー密度
σ101は図7(c)に示されるように高温側に向かって
減少していく。
【0010】ここで、円周方向における位置xに存在す
る各層の磁壁に対しては次式のような力F101が作用し
ている。 F101=−dσ101/dx この力F101は、磁壁エネルギーの低い方に磁壁を移動
させるように作用し、磁区拡大層101は他の磁性層に
比べ磁壁抗磁力が小さく磁壁移動度が大きいので、中間
層102からの交換結合力が遮断されると、この力F
101によって磁壁を磁壁エネルギーの低い方に移動させ
る。
【0011】図7(a)において、ディスクにまだレー
ザー光が照射される前、すなわち室温の部分では3つの
磁性層は交換結合しており記録層104に記録された磁
区は磁区拡大層101に転写されている。このとき、互
いに逆向きの磁化方向をもつ磁区の間には磁壁が各層に
存在することになる。膜温度が中間層102のキュリー
温度TC102以上の部分では、中間層102の磁化が消失
して、磁区拡大層101と記録層104との交換結合が
切れるために、磁区拡大層101では磁壁を保持する力
がなくなり、磁壁に加わる力F101にしたがって高温側
に磁壁が移動する。このとき磁壁が移動する速度は、媒
体の移動速度に比べて充分に速い。したがって、記録層
104に保存された磁区よりも大きな磁区が磁区拡大層
101に転写されることになる。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述の
従来例1に示されるような媒体では、中間層102のキ
ュリー温度TC102以上に昇温した領域において記録層1
04から磁区拡大層101への交換結合が断ち切られた
ことによって、磁区拡大層101での磁壁移動が可能と
なる一方で、記録層104の記録磁区から発生する浮遊
磁界による静磁的な結合力を無視することができなくな
るという問題があった。
【0013】他の磁性層などから発生する磁界と磁性層
自身の持つ磁気モーメントによって生じる静磁力に比べ
て、交換力は磁性層同士が界面において電子のやりとり
を伴うため、静磁力は交換力に比べると無視できるほど
小さい。しかしながら、上述のように交換結合が断ち切
られた状態においては、静磁結合力は無視できない。例
えば特開平10―40600号公報などで知られている
超解像技術などでは記録層からの静磁結合を積極的に利
用して、再生層の磁化の方向を、記録層の磁化の方向に
従わせている。
【0014】すなわち、従来例1に示されているような
媒体構成においても、記録層104から発生する磁界に
よって磁区拡大層101に静磁結合力が働いて記録層の
磁化方向に従ってしまい、磁区拡大層101の磁壁移動
を妨げ、磁区拡大の障害となっていた。従来例1の実施
例ではその解決手段として、各磁性層を補償組成にして
発生磁界を低減する方法が提案されているが、ビームス
ポット内における温度分布が一様ではないため、磁化の
大きさにも分布が生じ、その結果少なくともビームスポ
ット内のいずれかの領域では記録層からの磁界が発生す
る。しかも従来例1の実施例では、記録層104と磁区
拡大層101との間の中間層102が10nm程度と比
較的薄いので、記録層からの発生磁界を磁区拡大層10
1が非常に近い距離で受けることになる。距離が近いほ
ど磁区拡大層101の受ける静磁結合力は大きくなるの
で、その影響はますます無視できなくなり結果的に磁区
拡大層101の磁壁移動を妨げる。
【0015】本発明は、上記従来の問題点を解決するた
めになされたものであり、その目的は、記録層104か
ら発生する磁界を抑制し、良好な磁壁移動、磁区拡大を
実現し、加えてさらに信号強度を上げることのできる光
磁気記録媒体を提供することを目的とする。
【0016】
【課題を解決するための手段】請求項1に記載の光磁気
記録媒体は、第1の磁性層,第2の磁性層,第4の磁性
層が少なくともこの順番に積層されており、第1の磁性
層は他の磁性層に比べて磁壁抗磁力が小さく、第2の磁
性層はそのキュリー温度TC2が他の磁性層に比べてキュ
リー温度よりも低く、第4の磁性層は、前記第1磁性層
に比べ室温での保磁力が大きい垂直磁化膜である光磁気
記録媒体において、第2の磁性層と第4の磁性層との間
に、少なくともTC2付近で垂直磁化状態で、且つTC2
近より高い温度では面内磁化状態となる第3の磁性層を
有しており、第1、第2、第3、第4の磁性層が交換結
合していることを特徴とする。
【0017】請求項2に記載の光磁気記録媒体は、請求
項1に記載の光磁気記録媒体において、第3の磁性層の
キュリー温度が、第4の磁性層のキュリー温度よりも低
いことを特徴とする。
【0018】請求項3に記載の光磁気記録媒体は、請求
項1または請求項2に記載の光磁気記録媒体において、
第3の磁性層と第4の磁性層との間に、キュリー温度が
第2の磁性層のキュリー温度TC2以上第4の磁性層のキ
ュリー温度TC4以下である第5の磁性層を有しているこ
とを特徴とする。
【0019】請求項4に記載の光磁気記録媒体は、請求
項1乃至請求項3のいずれかに記載の光磁気記録媒体に
おいて、第1の磁性層の光入射側に、キュリー温度が、
第1の磁性層のキュリー温度TC1よりも高い第6の磁性
層を有していることを特徴とする。
【0020】請求項5に記載の光磁気記録媒体は、請求
項4に記載の光磁気記録媒体において、第3の磁性層の
キュリー温度TC3は、第1の磁性層のキュリー温度TC1
よりも高いことを特徴とする。
【0021】
【発明の実施の形態】まず、図1を参照して本発明の原
理を説明する。
【0022】図1は本発明の光磁気記録媒体の模式的断
面図である。この媒体の磁性層は第1の磁性層(磁区拡
大層1)、第2の磁性層(中間層2)、第3の磁性層
(マスク層3)、第4の磁性層(記録層4)が順次積層
されて形成されている。各層中の矢印は膜中の遷移金属
の副格子磁化の方向を示し、各層において磁化方向が相
互に逆向きの磁区間には磁壁(ブロッホ磁壁)10が形
成されている。矢印のない部分はキュリー温度以上に達
して磁気秩序を失った部分を示している。
【0023】本発明では、従来技術に比べて記録層4と
中間層2との間にマスク層3を設けている。この磁気マ
スク層3は少なくとも中間層2のキュリー温度TC2付近
で垂直磁化状態となって、記録層4から磁区拡大層1ま
での交換結合を可能とし、TC2付近以上の温度では面内
磁化状態となるように磁気特性が調整されている。
【0024】このような媒体においては、TC2付近では
従来技術と同じく記録層4から磁区拡大層1までの記録
磁区の転写を交換結合によって実現する。一方、TC2
上の領域では、マスク層3が面内磁化状態となっている
ため記録層4と磁気ループを形成して膜面垂直方向磁界
の発生を抑えることができる。これにより、記録層4か
ら磁区拡大層1への静磁結合力の影響を低減でき、磁壁
の移動にとっての障害をなくすことができる。
【0025】以下に、本発明を適用した具体的な実施の
形態について図面を参照しながら詳細に説明する。
【0026】(実施の形態1)図2は、本実施の形態の
光磁気記録媒体の構成を示す図である。透明基板15上
に干渉層16,第1の磁性層(磁区拡大層1)、第2の
磁性層(中間層2)、第3の磁性層(マスク層3)、第
4の磁性層(記録層4)、保護層17が順次形成されて
いる。
【0027】透明基板15としては、例えば、ガラス、
ポリカーボネート、ノルボルネン系樹脂などを用いるこ
とができる。光磁気記録媒体を構成する各層は、例えば
スパッタ装置による連続スパッタリング、あるいは真空
蒸着などによって被着形成できる。特に、各磁性層1,
2,3,4は、真空を破ることなく連続成膜されること
で、お互いに交換結合を実現している。干渉層16は、
磁気光学効果を高めるためと磁性層の保護のために設け
られ、例えばSi34、AlN、AlSiN、Si
2、SiO、ZnS、MgF2などの透明誘電材料が使
用できる。磁性層の保護に形成される保護層17にも干
渉層16と同様の材料を用いることができる。干渉層1
6及び保護層17は、本発明の本質とは無関係であるの
でここでは詳細な説明は省略する。
【0028】また、図2において各層中の矢印は膜中の
遷移金属副格子磁化の方向を示し、各磁性層内で磁化方
向が相互に逆向きの磁区間には磁壁(ブロッホ磁壁)1
0が形成されている。
【0029】記録層4は希土類―遷移金属非晶質合金、
例えばTbFeCo、DyFeCo、TbDyFeCo
などの、微小な記録ビットが形成でき、かつ形成された
記録ビットが安定に保存できるような垂直磁気異方性お
よび保磁力の大きい材料を用いることができ、記録情報
はこの層の磁区が上向きか下向きかで保持される。ま
た、ガーネット類、Pt/Co、Pd/Coなどの垂直
磁化膜を用いて、他の層に磁気的に情報転写できる構成
としてもよい。なお、記録層4の室温での保磁力は、後
述の磁区拡大層1の室温での保磁力より大きい。
【0030】中間層2は、他の磁性層と同様に希土類−
遷移金属非晶質合金が用いられ、キュリー温度TC2が7
0℃前後と他の磁性層1,3,4よりも低く設定された
垂直磁化膜であり、TC2以下の温度では記録層4と交換
結合している。例えば、TbFeCo、TbDyFeC
o、DyFeCo、TbFeAl、TbFeCoAl、
TbDyFeAl、DyFeAlなどのうちキュリー温
度の低い材料が使用できる。磁性希釈元素を用いる場合
はAlに限らずCuなど他の元素でもよい。
【0031】磁区拡大層1は、他の磁性層に比べ磁壁抗
磁力が小さく、磁壁移動度が大きくなるように、例えば
GdCo、GdFeCo、GdFe、NdGdFeCo
などの垂直磁気異方性の小さな希土類−遷移金属非晶質
合金や、ガーネットなどのバブルメモリ用材料を使用で
きる。
【0032】マスク層3には、希土類―遷移金属非晶質
合金を使用でき、例えばGdCo、GdFeCo、Tb
FeCo、DyFeCo、GdTbFeCo、GdDy
FeCo、TbDyFeCoなどが望ましい。マスク層
3は、少なくとも中間層2のキュリー温度TC2付近にお
いて垂直磁化状態となって記録層4と交換結合し、TC2
付近以上では面内磁化状態となる磁気特性を有してい
る。このマスク層は、キュリー温度TC2付近では垂直磁
化となるため、他の磁性層1,2,4と交換結合して、
記録層4の記録磁区を磁区拡大層1へ転写する。そし
て、TC2付近以上では面内磁化状態となり、記録層4と
の磁気ループを形成し、従来記録層4から発生していた
浮遊磁界を実質的にマスクする役割を果たす。さらに、
記録層4の記録を容易に行うため、マスク層3のキュリ
ー温度TC3は記録層4のキュリー温度TC4に比べて低く
設定することが望ましい(TC3<TC4)。
【0033】なお、図2に示したマスク層3の面内磁化
状態領域では、面内磁化状態であることをわかりやすく
示すため、便宜上矢印(遷移金属副格子磁化の方向)を
面内同方向に向いているように現している。しかし、実
際には記録層4の各記録磁区と磁気ループを形成してい
るため、すべて同方向を向いているとは限らない。本発
明におけるマスク層3の目的としては磁気ループを形成
して記録層4からの発生磁界を抑制することにある。以
上のことは実施の形態2,3,4の各図においても同様
である。
【0034】また、マスク層3の磁気特性は本実施の形
態の積層構成をとった状態で実現すればよく、マスク層
3単層では常時面内磁化膜であっても構わない。
【0035】各層の膜厚は、例えば干渉層16が70n
m、磁区拡大層1が30nm、中間層2が10nm、マ
スク層3が20nm、記録層4が40nm、保護層17
が20nm程度が望ましい。なお干渉層16の膜厚は本
発明で評価を行ったレーザー波長680nmの評価機で
多重干渉を最適に行うために決定した値であり、レーザ
ー波長が異なる場合はそれぞれの最適値にする必要があ
る。これらの膜厚はあくまで一例であり、本実施の形態
で説明する内容を達成することができれば、特に数値を
限定するものではない。
【0036】また、この構成に、さらにAl、AlT
a、AlTi、AlCrなどのAl合金、Cuなどから
なる金属層を付加して、熱的な特性を調整することも可
能である。また、高分子樹脂からなる保護コートを付与
してもよい。成膜後の基板を貼り合わせても構わない。
【0037】次に本実施の形態の光磁気記録媒体の記録
・再生動作について説明する。
【0038】(記録動作)本発明の光磁気記録媒体への
データ信号の記録は、媒体を移動させながら、記録層4
がキュリー温度TC4前後になるようなパワーのレーザー
光を照射しながら外部磁界を変調して行うか、もしくは
一定方向の磁界を印加しながらレーザーパワーを変調し
て行う。後者の場合、光スポット内の所定領域のみがT
C4になるようにレーザー光の強度を調整すれば、ビーム
スポット径より小さい記録磁区が形成でき、その結果、
光の回折限界以下の周期の信号を記録することができ
る。
【0039】(再生動作)再生は、媒体を移動させなが
ら、光磁気記録媒体がキュリー温度TC2以上の所定の温
度になるようなパワーのレーザー光を照射することで行
う。
【0040】図2において、ディスクにまだレーザー光
が照射される前、すなわち室温の部分では4つの磁性層
は交換結合しており記録層4に記録された磁区は磁区拡
大層1に転写されている。このとき、互いに逆向きの磁
化方向をもつ磁区の間には磁壁10が各層に存在するこ
とになる。
【0041】レーザー光が照射されて膜温度が中間層2
のキュリー温度TC2以上となった部分では、中間層2の
磁化が消失して磁区拡大層1と記録層4との交換結合が
切れるために、磁区拡大層1では磁壁を保持する力がな
くなり、磁壁に加わる力F1(従来例におけるF101に対
応)にしたがって高温側に磁壁が移動する。この際、マ
スク層3はTC2以上の部分で面内磁化状態となって記録
層4と磁気ループを形成しているので、記録層4からの
発生磁界を抑制している。この効果により、従来記録層
4から磁区拡大層1に働いていた静磁結合を断ち切るこ
とができる。その結果、磁壁を保持していた磁気的な拘
束を、交換結合だけでなく静磁結合においても解放する
ことができるので、磁壁の移動をさらに円滑に行うこと
ができる。
【0042】このとき磁壁が移動する速度は、媒体の移
動速度に比べて充分に速い。したがって、記録層4に保
存された磁区よりも大きな磁区が円滑に磁区拡大層1に
転写されることになる。
【0043】このように、本発明の光磁気記録媒体を用
いた場合、ビームスポットのほぼ前縁に位置する温度T
C2付近の磁区4aを、ビームスポット内に拡大し転写し
て再生し、大きな振幅の再生信号で再生することができ
るため、線記録密度を上げた場合にも光学的な回折限界
に左右されることなく、充分に大きい振幅の再生信号を
得ることができる。
【0044】ここまではトラック中心部分における断面
図を考え、磁壁の移動について説明してきたが、実際の
トラックは一定の幅を持っておりディスク半径方向にも
温度勾配が生じるので、この方向についての磁壁の移動
も考慮する必要がある。すなわち、ディスク半径方向に
磁壁移動が起こり隣接トラックの記録磁区が拡大される
とクロストークすなわち信号干渉が大きくなるので、こ
れを制限することを考慮しなければならない。そのため
にはトラックの境界で磁壁移動を制限する必要がある。
【0045】その手段として、ひとつには一般に光磁気
記録媒体でトラックの識別に利用される基板上の矩形の
案内溝を100nm程度あるいはそれ以上として従来よ
り深くする。また、例えば、ランドを情報トラックとし
て情報記録再生を行い、それぞれのトラックをグルーブ
で分離する。この構成だとランド上に積層された磁性層
もグルーブで分離される。他にもグルーブを情報トラッ
クとして情報記録再生して各トラックをランドで分離す
る構成、あるいはランド、グルーブ両方に情報を記録再
生して案内溝境界すなわち段差部で分離する構成でも構
わない。実際には、段差部分にも多少膜が堆積して磁性
層がつながってしまうが、他の部分と比較して膜厚が非
常に薄くなるので案内溝段差部における磁気的な結合は
無視することができる。
【0046】他の手段としては、例えば基板の案内溝が
U字型になっている場合は、案内溝の部分の磁性層に高
出力レーザーを照射してアニール処理し、面内磁化膜な
どに磁気特性を変えて隣接トラック間を磁気的に分離す
ることができる。
【0047】以上のように隣接トラック間を磁気的に分
離すると、記録磁区がトラックの幅一杯に拡大されても
隣接トラックの境界を越えて磁壁が移動することはお互
いにないので、ディスク円周方向にはひとつのトラック
幅の範囲内でのみ拡大し、隣接トラックの記録磁区との
クロストーク(信号干渉)をなくすことができる。さら
に隣接トラック境界で磁壁の生成、消滅をともなわない
ので、トラック方向に容易に磁壁が移動することができ
る。
【0048】また、本発明の光磁気記録媒体を作製する
場合において、干渉層16を成膜した後、膜表面にAr
イオンの加熱照射、あるいはスパッタエッチング処理し
て表面を平滑化することで磁壁の移動を滑らかにするこ
ともできる。これにより、媒体の線速度をさらに上げる
ことができる。
【0049】以下に、本実施の形態1で説明した光磁気
記録媒体の特性測定結果を示す。
【0050】実施例1として干渉層16:AlN70n
m、磁区拡大層1:GdFeCo30nm(キュリー温
度TC1>300℃)、中間層2:TbFeCo10nm
(TC2=70℃)、マスク層3:GdFeCo20nm
(TC3=200℃)、記録層4:TbFeCo40nm
(TC4=230℃)、保護層17:AlN20nmとし
た媒体を作製した。また、比較のために比較例1として
マスク層のない構成、すなわち干渉層16:AlN70
nm、磁区拡大層1:GdFeCo30nm(TC1>3
00℃)、中間層2:TbFeCo10nm(TC2=7
0℃)、記録層4:TbFeCo40nm(TC4=23
0℃)、保護層17:AlN20nmの媒体をあわせて
作製した。
【0051】評価はレーザー波長680nmの評価機で
行った。まず、実施例1、比較例1について、磁区拡大
再生を評価するためにマーク長依存性を測定した。ここ
で示すCNRのマーク長依存性は、マーク長に対応する
長さの記録磁区をマーク長の2倍の長さの記録磁区ピッ
チで連続形成した時の信号対雑音比(C/N比)を表す
ものである。記録磁区長は0.5μmから0.2μmま
でで行った(図3)。これによると各0.2μmの記録
磁区長でも40dB前後の再生特性を得ることができて
いる。
【0052】そこで、マスク層3の膜厚を0nmから1
00nmまで変化させて作製した試料について評価を行
った。記録磁区0.2μmでの信号特性の評価結果を表
1に示す。
【0053】
【表1】
【0054】表1から分かるように、実施例1は比較例
1と比較してC/N最高値で2.0dB程度の上昇、ま
た40dB以上のC/Nを得られる再生パワーの許容範
囲を5%程度拡大することができた。また、マスク層3
の膜厚が60nmまでの範囲で従来よりも高い再生信号
特性を得ることができた。
【0055】これは以下の理由によるものと考えられ
る。実施例1では、比較例1に比べて記録層4と磁区
拡大層1との静磁結合をマスク層3で断ち切ることがで
きるため、磁区拡大層1における磁壁の移動を円滑に実
現することができる。磁壁移動を実現する温度分布条
件も緩和されるので、C/Nの最高値が上昇し、再生パ
ワーの許容範囲を拡大することができる。すなわち、同
条件でさらなる高密度化が可能となる。
【0056】なお、本実施の形態1ではマスク層3のキ
ュリー温度TC3を記録層4のキュリー温度TC4に比べて
低くした(TC3<TC4)ため、比較例1に比べても記録
時の記録感度を損なうことなく、同様の記録特性を得る
ことができた。なぜなら、記録時は媒体がTC4付近に達
してマスク層3は磁気秩序を失っているので、磁化反転
をともなう記録の障害にはならないからである。
【0057】(実施の形態2)図4に本発明の光磁気記
録媒体の実施の形態2の模式的断面図を示す。本実施の
形態2ではマスク層3と記録層4との間に第5の磁性層
(第2中間層5)が設けているほかは、実施の形態1と
共通の構成である。ここでは混乱を避けるため、実施の
形態1で説明した中間層2を第1中間層2と表記する。
【0058】第2中間層5は第1中間層2と同様の磁気
特性を示し、既に述べた第1中間層2と同様の材料を用
いることができる。共通の材料を用いると成膜時に効率
的であるが、以下に説明する目的を達成することができ
れば他の材料を用いても構わない。本実施の形態2では
第1中間層2、第2中間層5ともTbFeCo10nm
とした。
【0059】第2中間層5は、すでに実施の形態1で説
明した第1中間層2と同様に、記録層4からマスク層3
までの交換結合を可能とし、キュリー温度TC5もほぼT
C2と等しい。この媒体構成をとれば、TC2以下で交換結
合による記録層4から磁区拡大層1までの記録磁区の転
写を実現し、TC2以上の領域においてはマスク層3によ
って静磁結合を抑制することができる。また、TC2以上
の領域での記録層4とマスク層3の形成する磁気ループ
が、磁気秩序を失った第2中間層5を仲立ちとする静磁
的なものとなり、記録層4からの発生磁界をループとし
て導いて抑制することができる。
【0060】さらに、次の利点がある。記録層4のキュ
リー温度TC4よりもマスク層3のキュリー温度TC3を高
く(TC3>TC4)設定した場合、記録時(TC4付近以
上)にはマスク層3はまだ磁気秩序を保っている。しか
しながら、記録層4は磁気秩序を失った第2中間層5を
挟んでいるので、マスク層3と交換結合しないので影響
をうけることなく、低い記録磁界で記録できる。すなわ
ち、マスク層3のキュリー温度TC3についての制約が緩
和されるので、自由な媒体設計が可能となる。具体的に
はキュリー温度TC3を高くすることによってマスク層3
の面内磁化を大きくすることができ、より静磁結合力を
抑制し、マスク効果を得ることができる。
【0061】なお、本実施の形態2では第2中間層5の
キュリー温度TC5をほぼTC2と等しく設定したが、記録
感度の改善の効果を得るだけのためには、第2中間層5
のキュリー温度TC5が記録層4のキュリー温度TC4より
も低ければよく、TC4付近の記録温度において第2中間
層5が磁気秩序を失っていればよい。
【0062】以下に、本実施の形態2で説明した、光磁
気記録媒体の特性測定結果を示す。
【0063】実施例2として干渉層16:AlN70n
m、磁区拡大層1:GdFeCo30nm(TC1>30
0℃)、第1中間層2:TbFeCo10nm(TC2
70℃)、マスク層3:GdFeCo20nm(TC3
300℃)、第2中間層5:TbFeCo10nm(T
C5=70℃)、記録層4:TbFeCo40nm(TC4
=230℃)、保護層17:AlN20nmとした媒体
を作製した。マタ、同様の構成で第2中間層5の膜厚を
変化させた媒体を作製し、実施の形態1と同様に記録磁
区0.2μmでの信号特性を評価した結果を表2に示
す。
【0064】
【表2】
【0065】表2から分かるように、実施例2は比較例
1に比較するとC/N最高値で3.0dB程度、また4
0dB以上のC/Nを得られる再生パワーの許容範囲を
5%程度拡大することができた。また、第2中間層5の
膜厚が50nmまでの範囲で従来よりも高い再生信号特
性を得ることができた。
【0066】これは以下の理由によるものと考えられ
る。実施例2では、比較例1に比べて記録層4と磁区
拡大層1との静磁結合を断ち切ることができるため、磁
区拡大層1における磁壁の移動を円滑に実現することが
できる。実施例1に比べても、マスク層3のキュリー
温度TC3を高く設定することができるため磁化も大き
く、高いマスク効果が得られる。このため、上記したよ
うに、C/Nの最高値が上昇し、さらに磁壁移動を実現
する温度分布の条件もある程度緩和されたために再生パ
ワーの許容範囲を拡大することができた。
【0067】以上説明したように、実施の形態2の構成
によれば、さらに良好な特性を得ることができ、より高
密度化が可能となる。
【0068】(実施の形態3)図5に本発明の光磁気記
録媒体の実施の形態3の模式的断面図を示す。本実施の
形態3では磁区拡大層1の光入射側に再生層6が設けら
れており、磁区拡大層1と交換結合しているほかは、実
施の形態1と共通の構成である。すなわち、干渉層1
6:AlN70nm、再生層6:GdFeCo20nm
(キュリー温度TC6>300℃)、磁区拡大層1:Gd
FeCo30nm(キュリー温度TC1=160℃)、中
間層2:TbFeCo10nm(TC2=70℃)、マス
ク層3:GdFeCo20nm(TC3=200℃)、記
録層4:TbFeCo40nm(TC4=230℃)、保
護層17:AlN20nmとした媒体を作製した。
【0069】再生層6としては再生時に大きなカー回転
角を得られ、またそのためにもキュリー温度TC6が高い
材料であることが望ましい。すなわち、磁区拡大層1よ
りも高い再生信号特性を得るため、本実施の形態3では
C6>300℃(TC6>TC1)のGdFeCo20nm
としたが、以下に説明する目的を達成することができれ
ば他の材料を用いても構わない。
【0070】磁区拡大層1の磁気特性として、キュリー
温度TC1を再生時の最高到達温度よりも低く設定してお
き、再生時に最高温度付近で磁気秩序を失うものとす
る。再生層6の磁気特性としては磁区拡大層1が磁気秩
序を有している場合は交換結合を介してその磁化方向に
倣い、かつ磁区拡大層1が磁気秩序を失っている領域で
は面内磁化状態となるように設定されている。なお、こ
の磁気特性は各磁性膜が積層された状態で満足すればよ
く、再生層6単層では常時面内磁化膜であっても構わな
い。
【0071】本構成によれば、以下の利点がある。すで
に実施の形態1、2で述べたようにマスク層3が記録層
4からの発生磁界を抑制することができ、磁区拡大層1
の磁壁移動を円滑に動作させることができる。また、磁
区拡大層1が磁区を拡大させる際、中間層2のキュリー
温度TC2付近の磁区が拡大されるが、同トラック内でT
C2の点はビームスポット始端部(媒体進行方向の逆方向
側)と終端部(媒体進行方向側)の両側4a,4bに存
在し、その両方から高温部に向かって磁壁が移動する。
その際、最高温度領域で磁区拡大層1が磁気秩序を失う
ように設定してあるので、再生層6に転写される拡大磁
区のうち、ビームスポット内に入っているのはビームス
ポット始端部からの拡大磁区のみとなる。すなわち、再
生に際して常にビームスポットの、ある一点の記録磁区
のみを拡大転写して読み出すことが可能となる。
【0072】さらに、磁区拡大層1がTC1以上で磁化を
失っている領域では、再生層6は面内磁化状態となって
おり光磁気信号をマスクしているので、再生にとって余
分なノイズをマスクすることとなる。
【0073】また、再生層6はカー回転角を大きく設定
してあるので、高品質の光磁気信号を再生することがで
きる。しかも、磁区拡大層1を直接再生する訳ではない
ため、カー回転角を大きくとる材料を用いる必要がなく
なったので、キュリー温度も高くする必要も無く、磁壁
抗磁力の小さな媒体を自由に設計することができる。
【0074】以下に、本実施の形態3で説明した、光磁
気記録媒体の特性測定結果を示す。
【0075】実施例3として干渉層16:AlN70n
m、再生層6:GdFeCo20nm(TC6>300
℃)、磁区拡大層1:GdFeCo30nm(TC1=1
60℃)、中間層2:TbFeCo10nm(TC2=7
0℃)、マスク層3:GdFeCo20nm(TC3=2
00℃)、記録層4:TbFeCo40nm(TC4=2
30℃)、保護層17:AlN20nmとした媒体を作
製した。
【0076】実施の形態1,2と同様に評価した結果、
実施例3は比較例1に比較するとC/N最高値で4dB
程度、また40dB以上のC/Nを得られる再生パワー
の許容範囲を10%程度拡大することができた。よっ
て、実施例3によれば、さらなる高密度化が可能とな
る。
【0077】これは、以下の理由によるものと考えられ
る。比較例1に比べて記録層4と磁区拡大層1との静
磁結合を断ち切ることができたため、磁区拡大層1にお
ける磁壁の移動を円滑に実現することができる。実施
例1に比べても、磁区拡大層1は磁気光学効果の大きい
材料でなくともよいのでキュリー温度TC1を高くする必
要がない、すなわち磁壁抗磁力が小さく磁壁移動の容易
な材料を使用することができ、磁区拡大が容易となる。
再生層6は磁気光学効果が高くキュリー温度TC6を高
く設定でき、材料も選択することができるため高い信号
特性が得られる。
【0078】なお、本実施の形態3では、特にマスク層
3のキュリー温度TC3を磁区拡大層1のキュリー温度T
C1よりも高く設定した。すなわち、磁区拡大層1が磁化
を持ち磁壁移動できるすべての領域においてマスク層3
は面内磁化状態をとるので、確実に磁区拡大層1への静
磁結合を抑制することができる。
【0079】また、本発明の趣旨は、実施の形態3で説
明した媒体構成に限定されるものではない。たとえば実
施の形態3の媒体構成に加えて、実施の形態2で説明し
たように記録層4とマスク層3との間に第2中間層5を
設けても実施の形態2と同様に効果が得られる。
【0080】(実施の形態4)図6に本発明の光磁気記
録媒体の実施の形態4の模式的断面図を示す。本実施の
形態4では磁区拡大層1と再生層6との間に第2の干渉
層(透明誘電体層7)が設けられているほかは、実施の
形態3と共通の構成である。透明誘電体層7は干渉層1
6と同様の光透過性を示し、既に述べた干渉層16と同
様の材料を用いることができる。共通の材料を用いると
成膜時に効率的であるが、以下に説明する目的を達成す
ることができれば他の材料を用いても構わない。本実施
の形態4では干渉層16:AlN70nm、透明誘電体
層7:AlN20nmとした。
【0081】透明誘電体層7の役割を以下に説明する。
図6において、透明誘電体層7は磁区拡大層1と再生層
6との交換結合を断ち切り、静磁結合を実現している。
すでに述べたように磁区拡大層1に拡大磁区が転写され
ると、同方向に磁化が揃うため磁界を発生し、静磁結合
磁界となって再生層6に作用する。再生層6は室温で垂
直磁化状態であるが、ある温度以上で面内磁化状態とな
るため、従来の静磁結合型超解像方式とは逆に、再生ビ
ームによって昇温された部分では面内磁化状態となり光
磁気信号をもたない。本実施の形態の方式の場合、微小
記録磁区を転写読み出しするのではなく、すでに磁区拡
大層1において拡大転写された磁区を静磁結合によって
転写読み出しするので、再生層6の垂直磁化領域を広く
とることが可能である。すなわち、従来の静磁結合型超
解像媒体では微小磁区を静磁結合で同じサイズで転写
し、且つまわりの磁区をマスクする必要があったため、
垂直磁化状態の面積を微小に絞る必要があったが、本発
明の媒体では、すでに拡大転写された磁区をさらに転写
するため、再生層6における垂直磁化領域は狭める必要
が無い。つまり、拡大された磁区を再生層6に転写でき
るので、大きな振幅の再生信号を得られる。
【0082】さらに、従来の静磁結合型超解像媒体では
微小磁区から発生する非常に小さな磁界を利用して静磁
結合する必要があったため、記録層と再生層の距離は交
換結合をおこさない範囲でできるだけ近づける必要があ
った。しかしながら、本発明の構成では、磁区拡大層1
においてすでに拡大された磁区からの大きな発生磁界を
利用して再生層6に転写するため透明誘電体層7の膜厚
をある程度まで大きく設定することができる。これによ
り、再生層6のカー効果およびファラディー効果を両方
利用することが可能になった上に、さらに光の多重干渉
を最適化し大きな振幅の再生信号を得ることができる。
【0083】再生層6と磁区拡大層1とは静磁結合で磁
化方向を揃えていることは既に述べた。そこで、少なく
とも室温から磁区拡大層1のキュリー温度までの範囲に
おいて、再生層6と磁区拡大層1の希土類−遷移金属の
副格子磁化の極性をともに同じにしておけば、両層にお
いて副格子磁化の方向も揃うことになる。例えば、本実
施の形態4では再生層6と磁区拡大層1を前記温度範囲
において、ともに希土類金属副格子磁化優勢な組成とし
た。これにより、本発明において多重干渉で利用できる
磁気光学効果、すなわち再生層6のカー効果、再生層6
のファラディー効果、磁区拡大層1のカー効果の三つの
効果によって生じる偏光の回転角をすべて同じ方向へ揃
えることができるので、より大きな回転角を得ることが
でき、大きな振幅の再生信号を得ることができる。
【0084】このように、本発明の光磁気記録媒体を用
いた場合、ビームスポットの始端部に位置する温度TC2
付近の磁区を、ビームスポット内に拡大し転写して再生
し、大きな振幅の再生信号で再生することができるた
め、線記録密度を上げた場合にも光学的な回折限界に左
右されることなく、充分に大きい振幅の再生信号を得る
ことができる。
【0085】また、磁区拡大層1は磁壁移動領域におい
て、いずれの磁性層とも交換結合をしていないため、磁
壁移動が容易となる。すなわち磁区の拡大が容易とな
る。
【0086】加えて、静磁結合力についても、マスク層
3によって、記録層4からの発生磁界を抑制しているの
で、再生層6は磁区拡大層1の拡大磁区からの転写磁界
のみを受けることになり、記録層4からの磁界によるノ
イズを低減できる。
【0087】以下に、本実施の形態4で説明した、光磁
気記録媒体の特性測定結果を示す。実施例4として、干
渉層16:AlN70nm、再生層6:GdFeCo2
0nm(キュリー温度TC6>300℃)、透明誘電体層
7:AlN20nm、磁区拡大層1:GdFeCo30
nm(キュリー温度TC1=160℃)、中間層2:Tb
FeCo10nm(TC2=70℃)、マスク層3:Gd
FeCo20nm(TC3=200℃)、記録層4:Tb
FeCo40nm(TC4=230℃)、保護層17:A
lN20nmとした媒体を作製した。
【0088】実施の形態1,2と同様に評価した結果、
実施例4は比較例1に比較するとC/N最高値で5.5
dB程度改善でき、また40dB以上のC/Nを得られ
る再生パワーの許容範囲を10%程度拡大することがで
きた。
【0089】これは以下の理由によるものと考えられ
る。実施例4では、比較例1に比べて記録層4と磁区
拡大層1との静磁結合を断ち切ることができたため、磁
区拡大層1における磁壁の移動を円滑に実現することが
できる。実施例1に比べても、磁区拡大層1は磁気光
学効果の大きい材料でなくともよいのでキュリー温度T
C1を高くする必要がない。すなわち、磁壁抗磁力が小さ
く磁壁移動の容易な材料を使用することができ、磁区拡
大が容易となる。再生層6は磁気光学効果が高くキュ
リー温度TC6を高く設定でき、材料も選択することがで
きるため高い信号特性が得られる。
【0090】また、実施例3に比べても透明誘電体層7
の膜厚を調整することによって、光の多重干渉を利用
し、大きな振幅の再生信号を得ることができた。これ
は、再生層6と磁区拡大層1とは静磁結合によって結合
しているので、磁区拡大層1は磁壁移動領域において、
いずれの磁性層とも交換結合をしていないため、磁壁移
動が容易となる、すなわち磁区の拡大が容易となるから
である。
【0091】これらにより、本実施例4によれば、C/
Nの最高値が上昇し、さらに磁壁移動を実現する温度分
布の条件もある程度緩和されたために再生パワーの許容
範囲を拡大することができる。すなわち同条件でさらな
る高密度化が可能となる。
【0092】また、この構成に加えて、透明誘電体層7
と磁区拡大層1との間に反射層を設けることによって、
本実施の形態4ですでに説明した再生層6の透過光を効
率よく反射し、しかも透明誘電体層7の膜厚をあわせて
多重干渉を最適化することにより、さらに高い信号特性
を得ることができる。反射層の材料としては反射率の高
い材料、例えばAlやAlNi、AlTa、AlTi、
AlCrなどのAl合金、Cuなどを用いることができ
る。
【0093】なお、本実施の形態の趣旨は、ここで説明
した媒体構成に限定されるものではない。たとえば実施
の形態4の媒体構成に加えて、実施の形態2で説明した
ように記録層4とマスク層3との間に第2中間層5を設
けても良い。この場合、実施の形態2と同様に効果が得
られる。
【0094】
【発明の効果】以上説明したように、本発明では、記録
層と中間層の間にマスク層を設けて、中間層のキュリー
温度以上の領域で、ノイズとなる記録層から磁区拡大層
への磁束の漏洩を抑制することができ、正確な磁区の拡
大が容易となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の光磁気記録媒体の原理を説明する図で
ある。
【図2】実施の形態1の光磁気記録媒体の構成を説明す
る断面模式図である。
【図3】実施の形態1の光磁気記録媒体の再生特性評価
結果を示す図である。
【図4】実施の形態2の光磁気記録媒体の構成を説明す
る断面模式図である。
【図5】実施の形態3の光磁気記録媒体の構成を説明す
る断面模式図である。
【図6】実施の形態4の光磁気記録媒体の構成を説明す
る断面模式図である。
【図7】従来の磁壁移動型磁区拡大光磁気記録媒体の再
生原理を説明する図である。
【符号の説明】
1 磁区拡大層 2 中間層 3 マスク層 4 記録層 5 第2中間層 6 再生層 7 透明誘電体層 10 ブロッホ磁壁 16 干渉層 17 保護層
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 高橋 明 大阪府大阪市阿倍野区長池町22番22号 シャープ株式会社内 (56)参考文献 特開 平6−290496(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G11B 11/105

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 第1の磁性層,第2の磁性層,第4の磁
    性層が少なくともこの順番に積層されており、第1の磁
    性層は他の磁性層に比べて磁壁抗磁力が小さく、第2の
    磁性層はそのキュリー温度TC2が他の磁性層に比べてキ
    ュリー温度よりも低く、第4の磁性層は、前記第1磁性
    層に比べ室温での保磁力が大きい垂直磁化膜である光磁
    気記録媒体において、 第2の磁性層と第4の磁性層との間に、少なくともTC2
    付近で垂直磁化状態で、且つTC2付近より高い温度では
    面内磁化状態となる第3の磁性層を有しており、 第1、第2、第3、第4の磁性層が交換結合しているこ
    とを特徴とする光磁気記録媒体。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の光磁気記録媒体におい
    て、 第3の磁性層のキュリー温度が、第4の磁性層のキュリ
    ー温度よりも低いことを特徴とする光磁気記録媒体。
  3. 【請求項3】 請求項1または請求項2に記載の光磁気
    記録媒体において、 第3の磁性層と第4の磁性層との間に、キュリー温度が
    第2の磁性層のキュリー温度TC2以上第4の磁性層のキ
    ュリー温度TC4以下である第5の磁性層を有しているこ
    とを特徴とする光磁気記録媒体。
  4. 【請求項4】 請求項1ないし請求項3のいずれかに記
    載の光磁気記録媒体において、 第1の磁性層の光入射側に、キュリー温度が、第1の磁
    性層のキュリー温度TC1よりも高い第6の磁性層を有し
    ていることを特徴とする光磁気記録媒体。
  5. 【請求項5】 請求項4に記載の光磁気記録媒体におい
    て、 第3の磁性層のキュリー温度TC3は、第1の磁性層のキ
    ュリー温度TC1よりも高いことを特徴とする光磁気記録
    媒体。
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