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JP3092267B2 - 遠心ファン - Google Patents

遠心ファン

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Publication number
JP3092267B2
JP3092267B2 JP03314673A JP31467391A JP3092267B2 JP 3092267 B2 JP3092267 B2 JP 3092267B2 JP 03314673 A JP03314673 A JP 03314673A JP 31467391 A JP31467391 A JP 31467391A JP 3092267 B2 JP3092267 B2 JP 3092267B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
bell mouth
angle
centrifugal fan
blade
spiral casing
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JP03314673A
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JPH05149297A (ja
Inventor
匡史 東田
政和 平居
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Daikin Industries Ltd
Original Assignee
Daikin Industries Ltd
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Publication date
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  • Structures Of Non-Positive Displacement Pumps (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本願発明は、空気調和機用の送風
機として使用される遠心ファンに関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来から良く知られている遠心ファンと
しては、図7および図8に示すように、渦巻ケーシング
1内に多翼ロータ2を配設し、前記渦巻ケーシング1に
おける吸込口3の口縁に吸込空気を誘引するベルマウス
4を形成したものがある。符号5は多翼ロータ2の外周
に仮想円筒状に多数配設されたブレード、6はこれらブ
レード5,5・・の内端をを支持しているエンドフレー
ト、7は前記ブレード5,5・・の外端を支持している
エンドリング、8は多翼ロータ2の回転軸、9は回転軸
8の端部を支持するボスである。
【0003】上記のような従来公知の遠心ファンの場
合、ベルマウス4の形状は、多翼ロータ2の回転軸8上
に中心をもつ真円とされており、その高さも全周に亘っ
て均等とされている。
【0004】ところで、このような構成の遠心ファンに
おいて、ブレード5の前縁および後縁付近の風速を測定
すると、図9ないし図12に示すように、逆流F2′が
生じている部分があることが分かっている。図9ないし
図12においてθは渦巻ケーシング1の巻き始め位置P
からのスクロール角度、F1は吸込空気流、F2は吐出空
気流である。
【0005】図9ないし図12によれば、ブレード5が
有効に仕事をしている部分(即ち、吐出空気流F2が吸
込空気流F1側へ逆流していない部分)と、逆流F2′が
発生している部分との境界である吸込点Aの位置は、前
記スクロール角度θに応じて異なっていることがわか
る。このため、前記吸込点Aよりベルマウス4側におい
ては、吸込空気流F1と逆流F2′との衝突が生じること
となり、騒音や圧力特性の低下を招くこととなってい
る。
【0006】なお、上記のような逆流を防止するため
に、渦巻ケーシングの巻き始めから所定のスクロール角
度(即ち、180°)までの領域におけるベルマウスの
出口口縁に外周方向の返りを形成するようにしたものが
提案されている(例えば、実開平2ー126098号公
報参照)。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】上記公知例の場合、ベ
ルマウスにおける返りの形成範囲は、渦巻ケーシングの
巻き始めからスクロール角度が180°となる範囲とさ
れているが、上記したように、逆流が発生する領域は上
記範囲ばかりではないので、十分な対策とは言えず、よ
り効果的に逆流発生を防止する工夫が必要となってい
る。このことは、低騒音化が特に要求される空気調和機
用の送風機として使用される遠心ファンにおいて解決を
要する重要な課題となってきている。
【0008】本願発明は、上記課題を解決するためにな
されたもので、遠心ファンにおける逆流発生を可及的に
防止し得るようにすることを目的とするものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】請求項1の発明では、上
記課題を解決するための手段として、図面に示すよう
に、渦巻ケーシング1内に多翼ロータ2を配設し、前記
渦巻ケーシング1における吸込口3の口縁に吸込空気を
誘引するベルマウス4を形成してなる遠心ファンにおい
て、前記渦巻ケーシング1の巻き始め位置Pからのスク
ロール角度θが0°〜270°の領域では、前記スクロ
ール角度θが増加するに従って、前記多翼ロータ2の回
転軸8を中心とした前記ベルマウス4の半径を徐々に増
大させ、前記スクロール角度θが270°〜360°の
領域では、前記スクロール角度θが増加するに従って、
前記多翼ロータ2の回転軸8を中心とした前記ベルマウ
ス4の半径を徐々に減少させるようにしている。
【0010】請求項2の発明では、上記課題を解決する
ための手段として、図面に示すように、渦巻ケーシング
1内に多翼ロータ2を配設し、前記渦巻ケーシング1に
おける吸込口3の口縁に吸込空気を誘引するベルマウス
4を形成してなる遠心ファンにおいて、前記渦巻ケーシ
ング1の巻き始め位置Pからのスクロール角度θが0°
〜270°の領域では、前記スクロール角度θが増加す
るに従って、前記ベルマウス4の高さを徐々に減少さ
せ、前記スクロール角度θが270°〜360°の領域
では、前記スクロール角度θが増加するに従って、前記
ベルマウス4の高さを徐々に増大させるようにしてい
る。
【0011】
【作用】請求項1の発明では、上記手段によって次のよ
うな作用が得られる。
【0012】即ち、前記渦巻ケーシング1の巻き始め位
置Pからのスクロール角度θが0°〜270°の領域で
は、前記スクロール角度θが増加するに従って、前記多
翼ロータ2の回転軸8を中心とした前記ベルマウス4の
半径を徐々に増大させ、前記スクロール角度θが270
°〜360°の領域では、前記スクロール角度θが増加
するに従って、前記多翼ロータ2の回転軸8を中心とし
前記ベルマウス4の半径を徐々に減少させるようにし
たことにより、逆流の大きい領域でのベルマウス4の半
径が小さくなって、ブレード5の後縁から多翼ロータ2
の吸込側へ回り込む逆流と主流との衝突が抑制される一
方、逆流の小さい領域でのベルマウス4の半径が大きく
なって、ブレード5の有効作用部分を最大限に生かせる
こととなる。
【0013】請求項2の発明では、上記手段によって次
のような作用が得られる。
【0014】即ち、前記渦巻ケーシング1の巻き始め位
置Pからのスクロール角度θが0°〜270°の領域で
は、前記スクロール角度θが増加するに従って、前記ベ
ルマウス4の高さを徐々に減少させ、前記スクロール角
度θが270°〜360°の領域では、前記スクロール
角度θが増加するに従って、前記ベルマウス4の高さを
徐々に増大させるようにしたことにより、逆流の大きい
領域でのベルマウス4の高さが大きくなって、ブレード
5の後縁から多翼ロータ2の吸込側へ回り込む逆流と主
流との衝突が抑制される一方、逆流の小さい領域でのベ
ルマウス4の高さが小さくなって、ブレード5の有効作
用部分を最大限に生かせることとなる。
【0015】
【発明の効果】請求項1の発明によれば、渦巻ケーシン
グ1内に多翼ロータ2を配設し、前記渦巻ケーシング1
における吸込口3の口縁に吸込空気を誘引するベルマウ
ス4を形成してなる遠心ファンにおいて、前記渦巻ケー
シング1の巻き始め位置Pからのスクロール角度θが0
°〜270°の領域では、前記スクロール角度θが増加
するに従って、前記多翼ロータ2の回転軸8を中心とし
前記ベルマウス4の半径を徐々に増大させ、前記スク
ロール角度θが270°〜360°の領域では、前記ス
クロール角度θが増加するに従って、前記多翼ロータ2
の回転軸8を中心とした前記ベルマウス4の半径を徐々
に減少させるようにして、逆流の大きい領域でのベルマ
ウス4の半径が小さくなって、ブレード5の後縁から多
翼ロータ2の吸込側へ回り込む逆流と主流との衝突が抑
制される一方、逆流の小さい領域でのベルマウス4の半
径が大きくなって、ブレード5の有効作用部分を最大限
に生かせるようにしたので、逆流と吸込空気流との衝突
に起因して生じていた騒音が大幅に低減できるととも
に、圧力特性も向上するという優れた効果がある。
【0016】請求項2の発明によれば、渦巻ケーシング
1内に多翼ロータ2を配設し、前記渦巻ケーシング1に
おける吸込口3の口縁に吸込空気を誘引するベルマウス
4を形成してなる遠心ファンにおいて、前記渦巻ケーシ
ング1の巻き始め位置Pからのスクロール角度θが0°
〜270°の領域では、前記スクロール角度θが増加す
るに従って、前記ベルマウス4の高さを徐々に減少さ
せ、前記スクロール角度θが270°〜360°の領域
では、前記スクロール角度θが増加するに従って、前記
ベルマウス4の高さを徐々に増大させるようにして、逆
流の大きい領域でのベルマウス4の高さが大きくなっ
て、ブレード5の後縁から多翼ロータ2の吸込側へ回り
込む逆流と主流との衝突が抑制される一方、逆流の小さ
い領域でのベルマウス4の高さが小さくなって、ブレー
ド5の有効作用部分を最大限に生かせるようにしたの
で、逆流と吸込空気流との衝突に起因して生じていた騒
音が大幅に低減できるとともに、圧力特性も向上すると
いう優れた効果がある。
【0017】
【実施例】以下、添付の図面を参照して、本願発明の幾
つかの好適な実施例を説明する。
【0018】実施例1 図1および図2には、本願発明の実施例1にかかる遠心
ファンが示されている。本実施例は、請求項1の発明に
対応するものである。
【0019】本実施例の遠心ファンの主要構成は、従来
技術の項において説明したものと同様である。
【0020】即ち、本実施例の遠心ファンは、渦巻ケー
シング1内に多翼ロータ2を配設し、前記渦巻ケーシン
グ1における吸込口3の口縁に吸込空気を誘引するベル
マウス4を形成して構成されている。符号5は多翼ロー
タ2の外周に仮想円筒状に多数配設されたブレード、6
はこれらブレード5,5・・の内端をを支持しているエ
ンドフレート、7は前記ブレード5,5・・の外端を支
持しているエンドリング、8は多翼ロータ2の回転軸、
9は回転軸8の端部を支持するボスである。
【0021】ところで、前記ブレード5の全長をL、図
9ないし図12におけるブレード5の吸込側端部から吸
込点A(即ち、逆流発生部分との境界)までの寸法を
L′とする時、渦巻ケーシング1の巻き始め位置Pから
のスクロール角度θと前記両者の比L′/Lとの関係を
調べたところ、図3に示すように、L′/Lは、θ=0
°〜270°の領域では徐々に減少(約0.3→0)
し、θ=270°〜360°の領域では徐々に増大(約
0→0.3)する特性を示すことが判明した。
【0022】そこで、本実施例では、ベルマウス4の形
状を、前記θーL′/L特性曲線に倣うように、渦巻ケ
ーシング1の巻き始め位置Pからのスクロール角度θに
関してL′/Lが減少している領域(即ち、θ=0°〜
270°)では前記ベルマウス4の半径が徐々に増大
(約87→120mm)し、逆にL′/Lが増大してい
る領域(即ち、θ=270°〜360°)では前記ベル
マウス4の半径が徐々に減少(約120→87mm)す
るように規定している。なお、この場合、ベルマウス4
の中心および開口面積は真円とした時と同じとされる。
【0023】上記のように構成したことにより、逆流の
大きい領域(即ち、θ=0°〜約170°およびθ=約
315°〜360°)でのベルマウス4の半径が小さく
なって、ブレード5の後縁から多翼ロータ2の吸込側へ
回り込む逆流と主流との衝突が抑制される一方、逆流の
小さい領域(即ち、θ=約170°〜約315°)での
ベルマウス4の半径が大きくなって、ブレード4の有効
作用部分を最大限に生かせることとなっている。従っ
て、逆流と吸込空気流との衝突に起因して生じていた騒
音が大幅に低減できるとともに、圧力特性も向上するの
である。
【0024】実施例2 図4および図5には、本願発明の実施例2にかかる遠心
ファンが示されている。本実施例は、請求項2の発明に
対応するものである。
【0025】本実施例の遠心ファンの主要構成も、従来
技術の項において説明したものと同様である。
【0026】本実施例では、ベルマウス4の形状を、図
6に示すθーL′/L特性曲線(図3と同じ)に倣うよ
うに、渦巻ケーシング1の巻き始め位置Pからのスクロ
ール角度θに関してL′/Lが減少している領域(即
ち、θ=0°〜270°)では前記ベルマウス4の高さ
が徐々に減少(約29→約12mm)し、逆にL′/L
が増大している領域(即ち、θ=270°〜360°)
では前記ベルマウス4の高さが徐々に増大(約12→約
29mm)するように規定している。なお、この場合に
も、ベルマウス4の中心および開口面積は真円とした時
と同じとされる。
【0027】上記のように構成したことにより、逆流の
大きい領域(即ち、θ=0°〜約170°およびθ=約
315°〜360°)でのベルマウス4の高さが高くな
って、ブレード5の後縁から多翼ロータ2の吸込側へ回
り込む逆流と主流との衝突が抑制される一方、逆流の小
さい領域(即ち、θ=約170°〜約315°)でのベ
ルマウス4の高さが低くなって、ブレード4の有効作用
部分を最大限に生かせることとなっている。従って、逆
流と吸込空気流との衝突に起因して生じていた騒音が大
幅に低減できるとともに、圧力特性も向上するのであ
る。
【0028】本願発明は、上記各実施例の構成に限定さ
れるものではなく、発明の要旨を逸脱しない範囲におい
て適宜設計変更可能なことは勿論である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本願発明の実施例1にかかる遠心ファンの側面
図である。
【図2】図1のII−II断面図である。
【図3】一般の遠心ファンにおける渦巻ケーシングの巻
き始め位置からのスクロール角度θと、ブレードの全長
Lとブレードの吸込側端部から吸込点(即ち、逆流発生
部分との境界)までの寸法L′との比L′/Lおよび本
実施例の遠心ファンにおけるベルマウスの半径との関係
を示す特性図である。
【図4】本願発明の実施例2にかかる遠心ファンの側面
図である。
【図5】図4のV−V断面図である。
【図6】一般の遠心ファンにおける渦巻ケーシングの巻
き始め位置からのスクロール角度θと、ブレードの全長
Lとブレードの吸込側端部から吸込点(即ち、逆流発生
部分との境界)までの寸法L′との比L′/Lおよび本
実施例の遠心ファンにおけるベルマウスの高さとの関係
を示す特性図である。
【図7】従来公知の遠心ファンの側面図である。
【図8】図7のVIII−VIII断面図である。
【図9】従来の遠心ファンにおける渦巻ケーシングの巻
き始め位置からのスクロール角度がそれぞれ0°となる
位置でのブレード前縁および後縁における空気流の風速
および風向を示す説明図である。
【図10】従来の遠心ファンにおける渦巻ケーシングの
巻き始め位置からのスクロール角度がそれぞれ90°と
なる位置でのブレード前縁および後縁における空気流の
風速および風向を示す説明図である。
【図11】従来の遠心ファンにおける渦巻ケーシングの
巻き始め位置からのスクロール角度がそれぞれ180°
となる位置でのブレード前縁および後縁における空気流
の風速および風向を示す説明図である。
【図12】従来の遠心ファンにおける渦巻ケーシングの
巻き始め位置からのスクロール角度がそれぞれ270°
となる位置でのブレード前縁および後縁における空気流
の風速および風向を示す説明図である。
【符号の説明】
1は渦巻ケーシング、2は多翼ロータ、3は吸込口、4
はベルマウス、5はブレード、8は回転軸、θは渦巻ケ
ーシングの巻き始め位置Pからのスクロール角度、Lは
ブレードの全長、L′はブレードの吸込側端部から吸込
点(即ち、逆流発生部分との境界)までの寸法。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭55−164799(JP,A) 特開 昭55−69799(JP,A) 特開 昭59−105999(JP,A) 実開 平2−126098(JP,U) 実開 昭59−167997(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) F04D 29/40 - 29/56

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 渦巻ケーシング(1)内に多翼ロータ
    (2)を配設し、前記渦巻ケーシング(1)における吸
    込口(3)の口縁に吸込空気を誘引するベルマウス
    (4)を形成してなる遠心ファンであって、前記渦巻ケ
    ーシング(1)の巻き始め位置(P)からのスクロール
    角度(θ)が0°〜270°の領域では、前記スクロー
    ル角度(θ)が増加するに従って、前記多翼ロータ
    (2)の回転軸(8)を中心とした前記ベルマウス
    (4)の半径を徐々に増大させ、前記スクロール角度
    (θ)が270°〜360°の領域では、前記スクロー
    ル角度(θ)が増加するに従って、前記多翼ロータ
    (2)の回転軸(8)を中心とした前記ベルマウス
    (4)の半径を徐々に減少させたことを特徴とする遠心
    ファン。
  2. 【請求項2】 渦巻ケーシング(1)内に多翼ロータ
    (2)を配設し、前記渦巻ケーシング(1)における吸
    込口(3)の口縁に吸込空気を誘引するベルマウス
    (4)を形成してなる遠心ファンであって、前記渦巻ケ
    ーシング(1)の巻き始め位置(P)からのスクロール
    角度(θ)が0°〜270°の領域では、前記スクロー
    ル角度(θ)が増加するに従って、前記ベルマウス
    (4)の高さを徐々に減少させ、前記スクロール角度
    (θ)が270°〜360°の領域では、前記スクロー
    ル角度(θ)が増加するに従って、前記ベルマウス
    (4)の高さを徐々に増大させたことを特徴とする遠心
    ファン。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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