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JP2913517B2 - 画像形成装置 - Google Patents

画像形成装置

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Publication number
JP2913517B2
JP2913517B2 JP3005468A JP546891A JP2913517B2 JP 2913517 B2 JP2913517 B2 JP 2913517B2 JP 3005468 A JP3005468 A JP 3005468A JP 546891 A JP546891 A JP 546891A JP 2913517 B2 JP2913517 B2 JP 2913517B2
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JP
Japan
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JP3005468A
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JPH05176164A (ja
Inventor
祐士 豊村
誠一郎 平塚
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Panasonic Holdings Corp
Original Assignee
Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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Publication date
Application filed by Matsushita Electric Industrial Co Ltd filed Critical Matsushita Electric Industrial Co Ltd
Priority to JP3005468A priority Critical patent/JP2913517B2/ja
Priority to US07/772,829 priority patent/US5287209A/en
Priority to DE4133474A priority patent/DE4133474C2/de
Priority to GB9121404A priority patent/GB2250397B/en
Publication of JPH05176164A publication Critical patent/JPH05176164A/ja
Application granted granted Critical
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  • Dot-Matrix Printers And Others (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は高画質の記録画像を得る
ための画像形成装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来からパーソナルコンピュータ、ワー
クステーション等の出力端末として、種々の原理のプリ
ンタが提案されているが、特に電子写真プロセスとレー
ザ技術を用いたレーザビームプリンタ(以下LBPとい
う)は記録速度と印字品質の点で優位性が高く、急速に
普及しつつある。
【0003】一方市場ではLBPのフルカラー化に対す
る要求が高まってきているが、フルカラーLBPの場
合、従来の文字,線画に加えて、画像データが出力対象
となるため、一般的なLBPの2値データ処理に対し
て、多階調出力を前提とした画像処理を行う必要があ
る。
【0004】一般にLBP等の電子写真プロセスを応用
した画像出力機器の場合、電子写真プロセス自体の安定
性に問題があるため、電子写真プロセス自体が有する安
定した階調数は多くみて3,4階調が確保できる程度で
ある。
【0005】例えばLBPや通常の熱転写プリンタのよ
うに、出力階調数の不十分な画像出力機器で中間調画像
を記録する手段として、2値ディザ法がよく用いられて
いる。しかしながら、この2値ディザ法は十分な階調性
を得るために大きいサイズのディザマトリックスを用い
なければならず、解像力の低下や原稿の網点とディザパ
ターンの干渉によるモアレの発生といった画質劣化が生
じるなどの問題点があった。
【0006】上記の問題点を改善するために従来、多値
ディザ法が提案されている。この多値ディザ法について
図13に示す画像処理装置の構成を示すブロック図を用い
て説明する。説明を簡単にするため、伝送あるいは蓄積
された画像データは既に画像メモリ1に格納されている
ものとする。
【0007】画像メモリ1には赤R,緑G,青Bの輝度
データが格納されており、それぞれ1画素あたり8ビッ
ト×3=24ビットの情報量を有している。これらの画素
データは、主走査方向カウンタ2及び副走査方向カウン
タ3によりアドレス演算部4を介してアクセスされ、前
記輝度データR,G,Bは揃って先頭から読み出され
る。
【0008】このR,G,Bは輝度信号であるから、濃
度変換部5で濃度変換を施し濃度信号シアンC,マゼン
タM,イエローY(印刷の3原色)に変換する。この変換
は通常ROMもしくはRAM等の記憶デバイスに変換テ
ーブルを設定し、輝度データ値をアドレスとして内容を
アクセスする。実際のテーブル内容は、例えば図14のグ
ラフに示す変換特性(横軸:輝度及びアドレス,縦軸:
濃度及びメモリ内容)に基づく値が書き込まれている。
【0009】濃度変換された画素データは3色揃って色
補正部6に入力される。この色補正部6では濃度データ
に対して周知の技術である下色除去(UCR…Under C
olorRemoval)。墨版生成、及びマスキング等が行われ
る。色補正部6によって画像データには墨(ブラック:
BK)が追加され、1画素当りの情報量は事実上8×4
=32ビットになっている。
【0010】次にこれらの4色データはデータセレクタ
7により、例えば転送先がフルカラープリンタのプリン
トエンジン14であれば、例えばBK,C,M,Yの順に
データの転送が行われる。
【0011】一方、主走査方向カウンタ2と副走査方向
カウンタ3のアドレス出力のうち、各々の下位3ビット
はディザ閾値マトリクス格納用の記憶デバイス8に接続
されており、画像の空間座標によって一意に定まる閾値
を出力するこの記憶デバイス8をアクセスするアドレス
は全部で6ビット、すなわち64個のデータにアクセスが
可能である。この場合、記憶デバイス8に格納されるデ
ィザ閾値マトリクスは例えば図15に示した8×8のディ
ザ閾値マトリクス等が考えられる。
【0012】記憶デバイス8から出力された閾値は、比
較器9に入力されデータセレクタ7から出力された濃度
レベル信号10の濃度データ8ビットのうちの下位6ビッ
トと比較される。比較器9では、濃度データが閾値より
大きいか等しければ、例えば「1」を比較結果11として出
力する。また、濃度データが閾値より小さければ、例え
ば「0」を比較結果11として夫々出力する。
【0013】一方、データセレクタ7から出力される濃
度データのうち上位2ビットは、画素値再決定用の記憶
デバイス12に入力されるよう接続されており、比較器9
から出力される比較結果11の1ビットと共に合計3ビッ
トのデータをアクセスし、最終出力値13を出力する。
【0014】図16に多値ディザ法における出力値の一例
を示し、データセレクタ7の出力の上位2ビットを濃度
レベル信号10、比較器9の比較出力を比較結果11とした
ときの、最終出力値13の例を示す。
【0015】以上は、多値ディザをハードウェア化する
際に取られる手段であり、図16で示したように最終出力
値13の多値レベル数は0,3F,7F,BF,FFの5
つ、即ち、5値ディザとなる。
【0016】一般に多値レベルが少ない画像出力機器で
フルカラー画像を出力する場合、ここで示したような、
多値ディザ法等が広く採用されている。例えば画像出力
機器そのものの出力可能階調数が4値であっても、8×
8等の比較的大きなディザ閾値マトリクスを組み合わせ
れば、疑似階調により下式のように
【0017】
【数1】
【0018】階調を得ることができる。
【0019】
【発明が解決しようとする課題】上記、従来の技術で説
明したように、LBPや熱転写プリンタのようにプロセ
スあるいは転写原理そのものの階調数が少ない画像出力
機器には、多値ディザ法を含めて疑似的な面積階調技術
が広く用いられている。
【0020】これらはディザ閾値、マトリクスの網点タ
イプのものを工夫(1つのマトリクス内で複数のドット
集中を発生させ解像度と階調性の両立を狙った閾値マト
リクスを採用)したり、画像出力機器の最小記録ドット
の解像度向上、あるいは濃度レベルに応じてディザマト
リクスを変則的に切り換える等によりある程度の画質を
得ることが可能となった。
【0021】しかし多値ディザの場合でも階調数を増加
させたい場合に解像度の劣化は避けられず、また原理的
に1つの画素内で中間の濃度レベルを用いるために記録
画像の濃度むらが生じやすい。
【0022】また視覚特性上、低階調部ほど滑らかさが
必要なのにもかかわらず、数個の離散的な能度レベルし
か持たないため、最低濃度の記録画素が白地に形成され
るときに、ザラツキ感やテクスチャが発生し、特に低階
調部で画質を劣化させている。
【0023】更に画素の成長に伴って熱定着後の四方の
隣接ドットが完全に融着する、いわゆるツブレ発生の制
御と、ツブレを積極的に利用した高濃度なベタ部分の再
現は両立できない。すなわちツブレを完全に制御した階
調レベルとディザマトリクスの設定では、確かに高濃度
部の階調性は向上するが、絶対的な濃度レベルが不足が
ちになり、一方ツブレを許容してしまうと絶対的な濃度
レベルは確保できるが、高濃度域の階調性は損なわれて
しまうのである。
【0024】本発明の目的は上述の問題点を解決し、解
像度の劣化が少なく、テクスチャの発生がなく、全ての
濃度域に対して階調性に優れ、特に高濃度域におけるツ
ブレを抑制するとともに、絶対的な最高濃度を確保でき
る高品位な記録画像が得られる画像形成装置を提供する
ことにある。
【0025】
【課題を解決するための手段】本発明の画像形成装置
は、入力画像データを分割して生成した複数の画素より
構成される各ブロック内の画素位置に応じて、それぞれ
画素の濃度レベルをドットの記録を行うためのドット
記録濃度レベルに変換する変換テーブルを用意し、画素
の濃度レベルをドット記録濃度レベルに変換して階調記
録を行う画像形成装置であって、変換テーブルは、少な
くとも、画素の濃度レベルを、第1の濃度レベルに達す
るまでは画素の濃度レベルに応じて徐々に高くなるよう
なドット記録濃度レベルに変換し、第1の濃度レベルに
達したあと最高濃度レベルに達する直前までは画素の濃
度レベルが第1の濃度レベルに達したときのドット記録
濃度レベルに変換し、最高濃度レベルに達すると最大の
ドット記録濃度レベルに変換する第1の変換テーブル
と、画素の濃度レベルを、第2の濃度レベルに達するま
ではドットの記録を行わないドット記録濃度レベルに変
換し、第2の濃度レベルに達すると、第1の変換テーブ
ルにおいて画素の濃度レベルが第1の濃度レベルに達し
たときのドット記録濃度レベルまでは少なくとも、画素
の濃度レベルに応じて徐々に高くなるようなドット記録
濃度レベルに変換する第2の変換テーブルとを有するも
のである。
【0026】
【作用】本発明によれば、画素の濃度レベルにおいて
覚の解像度が高くない低濃度レベル、すなわち第2の濃
度レベル未満の場合には、ブロック内の複数の画素を、
それぞれドットの記録を行わないドット記録濃度レベル
と、画素の濃度レベルに応じて徐々に高くなるようなド
ット記録濃度レベルとに変換し、画素の濃度レベルにお
いて視覚の解像度が高い高濃度レベル、すなわち第2の
濃度レベル以上の場合には、画素の濃度レベルが高くな
るほど、ブロック内の複数の画素を、これら複数の画素
にそれぞれ対応するドット記録濃度レベルの値が徐々に
高い値をとるよう変換することができ、さらに、画素の
濃度レベルが特定の濃度レベル以上最高濃度レベル未満
の場合には、画素の濃度レベルに関わらず、ブロック内
の特定の画素に対応するドット記録濃度レベルの値を、
画素の濃度レベルが特定の濃度レベルに達したときのド
ット記録濃度レベルとし、画素の濃度レベルが最高濃度
レベルの場合には、ブロック内の特定の画素に対応する
ドット記録濃度レベルの値を最大値とすることができ
る。
【0027】そして、特に高濃度域におけるツブレを抑
制するとともに、絶対的な高濃度を確保できる高品位な
記録画像が得られる。
【0028】
【実施例】図1は、本発明の一実施例に係る画像形成装
置の構成を示すブロック図である。図において、15は画
像処理装置であって、濃度変換部15-1,変換テーブル15
-2,墨/UCR部15-3,色補正部15-4,データセレクタ
15-5,階調処理部15-6で構成され、入力側には、デジタ
ルデータ出力装置16が、また、出力側にはプリントエン
ジン14が接続される。
【0029】上記、デジタルデータ出力装置16は、図示
されないイメージスキャナやビデオカメラなどからの画
像信号を入力とし、A/D変換や所定の画像処理を施し
たり、画像データを一旦メモリに格納されていてもよい
し、直接通信手段からの画像信号のインターフェースで
あってもよい。
【0030】次に動作を、図2ないし図6を用いて説明
する。
【0031】いま、プリントエンジン14が起動するとと
もに、デジタルデータ出力装置16はデジタル画像データ
を画像処理装置15に転送を開始する。画像処理の対象と
なるデータはRGB各色8ビットの計24ビットである。
この画像処理装置15に入力されたRGBデータは輝度デ
ータであり、濃度変換部15-1で輝度データから濃度デー
タ、即ち、印刷の3原色であるC,M,Y(シアン,マ
ゼンタ,イエロー)に変換される。
【0032】一般にこの変換は変換テーブル15-2を構成
するRAM,ROM等の記憶デバイス上に変換テーブル
データを書き込んでおき、例えば入力データ値を適当に
オフセットしてアクセスすれば容易に実現できる。通
常、濃度変換部15-1で入力画像の単色濃度,全体濃度,
コントラスト,下地色制御等(濃度及び色調整)を行うこ
とができる。
【0033】RGB(輝度)データは、濃度変換後CMY
(濃度)データ17,18,19に変換されており、このCMY
データ17,18,19を用いて次に墨/UCR部15-3におい
て、UCR(下色除去),墨版生成を行う。UCRはCM
Yデータ17,18,19の共通分量に対して一定の割合でデ
ータを削減する。基本的にはこの削減量を墨版として生
成する。元来UCR及び墨版生成の目的は、1画素単位
でCMYの共通量をブラックBK(墨)で置き換え、色材
(トナー)の節約を行うことである。
【0034】しかし最近では純粋にトナー節約のために
UCR及び墨版生成を行うことはほとんどなく、例えば
高濃度域の階調性劣化防止、コントラストの確保、高濃
度域のグレーバランス確保等を目的としており、UCR
及び墨版の量を積極的に変化させ、更に高画質な画像を
出力することが可能である。上記処理によりUCR,墨
版生成後は、Cデータ20,Mデータ21,Yデータ22及び
Bkデータ23が発生している。
【0035】この後、無彩色成分であるBkデータ23以
外は色補正部15-4に入力される。この色補正部15-4では
マスキング等の処理が彩色成分(CMY)に対して施され
る。マスキングは各色色材の不要吸収帯の影響を補正す
るのが目的である。
【0036】例えばC(シアン)色材はC以外の波長領域
で不要吸収帯を有する。具体的には例えばY(イエロー)
色成分を有する。またM(マゼンタ)に対しても同様にY
が含まれる。従ってYを記録する際には、CとMが記録
されるべき濃度に応じてCとMに含まれるY成分を減じ
る必要がある。通常はCMYのデジタル信号に対して3
×3のマトリクス演算、もしくは演算結果をROM等の
記憶デバイスに書き込んでおき、これを各色アクセス
後、加減算し結果を得る。
【0037】従来、3×3の線形マスキング(1次マス
キング)が主流であったが、1次マスキングは効果が不
十分であり最近では2次以上の非線形マスキング、また
は色補正自体をブラックボックス内で行う写像と捉え、
CMY空間以外で写像関数を求める色補正方式も多数あ
る。
【0038】次に色補正部15-4により入力データのCデ
ータ20,Mデータ21,Yデータ22は夫々C’データ24,
M’データ25,Y’データ26に変換される。一方Bkデ
ータ23は、無彩色データであるので色補正には関与しな
い。
【0039】上記、色補正部15-4により補正を施された
C’データ24,M’データ25,Y’データ26(以上が彩
色データ)及びBkデータ23(無彩色データ)は、データセ
レクタ15-5により1色のデータのみが選択され、階調処
理部15-6に入力され、本発明に関わる画像信号の階調処
理を行う。階調処理を行った出力画像信号37(図2参照)
はプリントエンジン14に送られ、本発明の目的とする高
画質の記録画像が得られる。
【0040】ここで本発明に関わる階調処理の内容を図
2を用いて詳細に説明する。この図2は、図1における
階調処理部15-6の構成を示すブロック図であり、図中、
27は水平同期信号発生回路であって、画像の水平同期信
号28を出力する。ここで、水平同期信号の発生源として
は、例えばレーザビームプリンタの場合であれば、レー
ザ走査光学系(図示せず)からのビームディテクト信号に
波形整形を施して用いることができる。29は水平2進カ
ウンタであり、水平同期信号28をカウントし、この水平
同期信号28が入力されるごとに水平2進カウンタ出力30
のON−OFFが入れ替わる。
【0041】31は垂直同期信号発生回路であって、画像
の垂直同期信号32を出力する。この垂直同期信号の発生
源としては、例えばデータ転送クロックをそのまま使用
できる。33は垂直2進カウンタであり、垂直同期信号32
をカウントし、この垂直同期信号32が入力されるごとに
垂直2進カウンタ出力34のON−OFFが入れ替わる。
【0042】以上の各信号をより詳細に説明するため、
図3に水平同期信号28と垂直同期信号32と水平2進カウ
ンタ出力30と垂直2進カウンタ出力34の時間軸方向の変
化を示す。水平同期信号28は1ライン分データの転送毎
(ライン周期)に1度、ラインデータの先頭で発生し、垂
直同期信号32は1ライン中の個々のデータに対応(画素
周期)して発生し、発生回数は1ライン中に含まれる画
素の数と等しい。これらの信号をそれぞれの2進カウン
タ29及び33で計数すれば、水平2進カウンタ出力30と垂
直2進カウンタ出力34の組合せは4通りになる。
【0043】すなわち、図3に示すように水平2進カウ
ンタ出力=0、垂直2進カウンタ出力=0のときを状態
A、水平2進カウンタ出力=1、垂直2進カウンタ出力
=0のときを状態B、水平2進カウンタ出力=0、垂直
2進カウンタ出力=1のときを状態C、水平2進カウン
タ出力=1、垂直2進カウンタ出力=1のときを状態D
と夫々定めれば、画素の空間的な位置に応じて各カウン
タ出力の状態は一意に対応し、各画素位置に対応するカ
ウンタ出力の状態は図4に示すように状態A,状態B,
状態C,状態Dに分類される。
【0044】以下、A,B,C,Dの符号を空間に規則
的に配置された画素位置を示す符号として用いれば、画
像全体をA位置,B位置,C位置,D位置の画素から成
る2×2画素の各領域に分割できる。
【0045】さて、図2にもどり、35は階調変換テーブ
ルであり、入力画像信号36と水平2進カウンタ出力30と
垂直2進カウンタ出力34をメモリアドレスとしてテーブ
ルに階調変換後の画素レベルをもつ。アドレスラインは
10ビットで構成され入力画像信号36はそのうち下位8ビ
ットに割り付けられ、垂直2進カウンタ出力34は第9ビ
ット目、水平2進カウンタ出力30は第10ビット目に割り
付けられる。
【0046】ここで、階調変換テーブル35について図5
と図6を用いてさらに詳細に説明する。図5は階調変換
テーブル35の内容を示したものである。入力画像信号36
を8ビット(256レベル)とすると、1つの画素に対する
階調特性を表すにはテーブル内において256アドレス必
要であり、本実施例においては、複数の画素を1つのブ
ロックとし優先順位を決めるため、例えば、A,B,
C,Dに分類された4つの階調特性を持たせているので
合計1024アドレスとなる。
【0047】すなわち、図5においてアドレス000H
−0FFHにはA位置の画素に対する階調特性を表すデ
ータが、アドレス100H−1FFHにはC位置の階調
特性を表すデータが、アドレス200H−2FFHには
B位置の階調特性を表すデータが、アドレス300H−
3FFHにはD位置の階調特性を表すデータが夫々格納
されている。
【0048】図6は本実施例における階調変換特性(横
軸:入力画像レベル,縦軸:出力)をグラフで示したも
のである。本実施例ではA位置(1)の画素の優先度を最
高に設定し、以下B位置(2),C位置(3)と続き、D位置
(4)の画素の優先度を最低に設定している。更にA位置
(1)とC位置(3)の画素の階調特性には、入力に対して単
調増加的に出力が増す第1領域(ア)と、入力に対して
飽和濃度より低い一定濃度レベルを出力する第2領域
(イ)と、入力に対して飽和濃度を出力する第3領域(ウ)
が設定されている。
【0049】本実施例におけるA位置(1)、すなわち優
先度が最高の画素位置に対応した階調特性は、入力画像
レベルが00Hから3FHまで(第1領域(ア))の出力は
連続的に増加し、入力画像レベルが3FHからFBHま
で(第2領域(イ))の出力はBFHに保たれ、入力画像レ
ベルがFBHを越えた場合(第3領域(ウ))はFFHを出
力するように設定される。
【0050】B位置(2)、すなわち、A位置の次に優先
度が高い画素位置に対応した階調特性は、入力画像レベ
ルが3FH未満のとき00Hを出力し、入力画像レベル
が3FHから7FHまで出力は連続的に増加し、入力画
像レベルが7FHを越えた場合の出力はFFHに固定さ
れる。
【0051】C位置(3)、すなわちB位置の次に優先度
が高い画素位置に対応した階調特性は、入力画像レベル
が7FH未満のとき00Hを出力し、入力画像レベルが
7FHからBFHまで(第1領域(ア))の出力は連続的に
増加し、入力画像レベルがBFHからFBHまで(第2
領域(イ))の出力はBFHに保たれ、入力画像レベルが
FBH越えた場合(第3領域(ウ))はFFHを出力するよ
う設定される。
【0052】D位置(4)、すなわち優先度が最低の画素
位置に対応した階調特性は、入力画像レベルがBFH未
満のとき00Hを出力し、入力画像レベルがBFHから
FFHまで出力は連続的に増加しFFHに至る。
【0053】このように本実施例においては、切り出し
た画像ブロック内の複数の各画素に対して優先度を付与
して画素を形成させるとともに、特定の優先度を有する
画素に対してドットが単調増加的に成長する領域と、ド
ットが完全に成長するのを抑制し疑似的に飽和させる領
域と、ドットを完全に成長させる領域が生ずるよう階調
変換テーブル35の特性を設定する。
【0054】次に本発明の他の実施例を図7ないし図9
により説明する。本実施例は2つの画素を1つのブロッ
クとし優先順位を決める場合である。
【0055】図7は、図1における階調処理部15-6の構
成を示すブロック図であり、前述した図2において垂直
同期信号発生回路31及び垂直2進カウンタ33を省略し、
水平同期信号発生回路27、水平2進カウンタ29及び階調
変換テーブル35で構成される。
【0056】上記、水平2進カウンタ29は水平同期信号
28をカウントし、この水平同期信号が入力されるごとに
水平2進カウンタ出力30のON−OFFが入れ替わり、
偶数ライン(OFF)か、奇数ライン(ON)かの区別を行
う。また、階調変換テーブル35は、入力画像信号36と水
平2進カウンタ出力30をメモリアドレスとしてテーブル
に階調変換後の画素レベルをもつ。
【0057】ここで、階調変換テーブル35について図8
と図9を用いてさらに詳細に説明する。図8は階調変換
テーブル35の内容を示したものである。入力画像信号を
8ビット(256レベル)とすると、1つの階調特性を表す
にはテーブル内において256アドレス必要であり、本実
施例においては偶数ラインと奇数ラインの2つの階調特
性を持たせているので合計512アドレスとなる。
【0058】すなわち、アドレス00H−FFHは偶数
ラインの階調特性を表し、アドレス100H−1FFH
は奇数ラインの階調特性を表している。
【0059】図9は本実施例における階調変換特性をグ
ラフで示したものである。いま、画像濃度が低い、例え
ば入力画像レベルが図9において7FH未満の場合には
奇数ラインの画素は記録せずに偶数ラインの画素のドッ
トの大きさを調節して階調再現し、画像濃度が中〜高の
場合、例えば入力画像レベルが7FH〜F7Hの場合に
は偶数ラインの画素のドットは予め定められた、最大出
力未満のレベル、例えばCFHを保って記録し、奇数ラ
インの画素のドットの大きさを調節して階調再現する。
更に画像濃度が非常に高い場合、例えば入力画像レベル
がF8H以上の場合には偶数ラインの画素のドットを最
大出力で記録する。
【0060】これらを言い替えると、水平方向に隣合う
偶数ラインと奇数ライン上の2つの画素に対して優先度
を設定し、偶数ラインの画素を優先して記録ドットを成
長させ、更に優先度の高い偶数ラインに対してドットが
単調増加的に成長する領域と、ドットが完全に成長する
のを抑制し疑似的に飽和させた領域と、ドットを完全に
成長させる領域が生ずるよう階調変換テーブル35の特性
を設定する。
【0061】ところで、電子写真方式のプリンタにおい
ては画素形成に際して各画素のドットを一様に成長させ
るよりも、上述してきたように特定の画素のドットを優
先させて成長させたほうが感光体上に静電潜像のミクロ
な領域に強い電界が生じ記録画像の階調性が向上する。
【0062】一般に自然画像では隣接する画素間の相関
は非常に高いため、本実施例に従えば容易にブロック内
の画素成長に優先度、もしくは、ライン毎の成長に優先
度、すなわち、差異を与えることができ、潜像レベルで
階調性の向上がはかれる。そればかりか結果的に画像に
特定の空間周波数成分を重畳させるため、例えば駆動系
の発する駆動ムラ等に対する耐性も向上する。
【0063】このように本実施例は画像に特定の空間周
波数成分を有するノイズを重畳させる新規な手段である
とともに、前記のノイズレベルが例えばディザマトリク
ス等で規定されたような空間的に定められた周期的な閾
値に影響をうけず、画素の持つアナログに近い(例えば2
56階調)濃度レベルそのものに由来することが大きな特
徴であり、これまでのディザ法等の離散的なノイズレベ
ル(例えば4階調)を与える階調再現法と大きく異なる。
【0064】上記、実施例では、ブロック内の画素に対
して厳密に成長する順番が保証される訳ではない、例え
ば1つのブロック内で、最高優先度の画素が完全に成長
しない場合でも、最低優先度の画素が成長する場合があ
る。特にデータに起伏のある画像、例えば文字・線画等
画像のエッジが急峻な部分では、ブロックのとりかたに
よって画素の成長順位が逆転する場合がある。
【0065】すなわち、本実施例における優先度とは画
素の成長順位を定めるものではなく、各画素が成長する
入力濃度レベルを規定しているにすぎない。しかし一般
的な自然画では隣接画素の相関は非常に高いから、ある
程度空間的にマクロな領域の入力濃度レベルに応じて階
調再現にかかわる(成長段階にある)画素が選択され、結
果的に成長順位が規定されたのと同じ効果が得られる。
【0066】また完全に画素成長の順位が決まっていな
いことは、解像度の劣化を最小に抑制する。例えば何等
かの方法で、ブロック内の画素データを処理し、データ
を各画素位置に優先度をつけて再配置するような手段に
おいては、実際には画像データが存在しない(或はその
値が小さい)場所にデータの重み付けが行われる可能性
を有し、解像度は確実に劣化する。しかし本実施例で
は、例えば線画等であっても画素値がある程度大きく高
濃度であれば(文字や線画は最大濃度で出力する場合が
殆どである)、対象となる画素は確実に成長するため解
像度は全く劣化しないことになる。
【0067】また本実施例では、全ての濃度領域で視覚
特性上殆どアナログ的な濃度制御ができるから、白地に
突然高濃度の記録ドットが現れることはなく、特に自然
画等の滑らかな画像に対して低階調部のザラツキ感を抑
制し、かつ低階調部の階調性を大幅に改善することが可
能である。
【0068】すなわち、滑らかな画像に対しては、特に
低階調部で階調性を重視した特性を示し、文字や線画等
の通常高濃度で表される部分に対しては解像度を重視し
た特性を示すのである。
【0069】一方特定の優先度の画素の成長を抑制する
過程は、中〜高濃度域で隣接画素のドットが重なり合う
ツブレの現象を効率よく抑制し、この濃度領域での階調
性を向上させる。
【0070】更に優先度の高い画素の入力画像レベルが
非常に大きいとき最高濃度レベルでドットを記録する過
程は、例えば高濃度のベタ領域で非常に高濃度の再現が
必要な場合のみに対応する。従って本実施例によれば画
素の成長に伴って熱定着後の四方の隣接ドットが完全に
融着する、いわゆるツブレ発生の抑制と、ツブレを積極
的に利用した高濃度なベタ部分の再現を両立させること
が可能となる。
【0071】このように本実施例においては、従来問題
となっているツブレを抑制した階調レベルとディザマト
リクスの設定では高濃度部の階調性は向上するが、その
反面、絶対的な濃度レベルが不足がちになり、また、一
方ツブレを許容してしまうと絶対的な濃度レベルは確保
できるが、その反面高濃度域の階調性が損なわれてしま
うという従来欠点を効果的に解決することができる。
【0072】以上述べてきたことは、例えば2×2画素
に対し優先度を設けて階調表現を行う場合、優先度の最
も高い画素に対して詳述してきた3領域(入力に対して
単調増加的に出力が増す第1領域と、入力に対して飽和
濃度より低い一定濃度レベルを出力する第2領域と、入
力に対して飽和濃度を出力する第3領域)を設定するこ
とも、優先度の最も低い画素以外の画素に対して3つの
領域を設定することも、容易に変更できる。
【0073】すなわち上記3領域を任意の数の画素、任
意の優先度の画素、任意の位置の画素に設定できる。ま
た疑似的な飽和領域である第2領域の出力レベルの設定
も行える。これらの変更は階調変換テーブルの内容を変
更するだけであり非常に容易に行うことができる。
【0074】本実施例では2×2のブロックを設定して
詳細に説明したが、ブロックのサイズにかかわらず実施
ができる。しかも、優先してドットを成長させる画素は
1つに限ることなく複数個でもよい。この変更はブロッ
クの大きさに応じて(各方向のサイズが異なっていても
よい)カウンタのカウントビット数を変更し、カウンタ
の出力状態数分の階調変換テーブル領域を確保し、各階
調変換テーブル内容を記述するだけで実現できる。
【0075】また、図7ないし図9で説明した前記他の
実施例においては、簡単のために隣接する2画素に優先
度を与えて説明したが、これに限定されることなく、任
意の大きさに設定することが可能で、しかも、優先して
ドットを成長させる画素は1つに限ることなく複数個で
あってもよい。
【0076】また例えば4ラインに対し優先度を設けて
階調表現を行う場合、優先度の最も高いドットを完全に
成長させないことも、優先度の最も低いドット以外のド
ットを完全に成長させないことも、容易に変更できる。
【0077】更に任意のラインと優先度の関係も階調変
換テーブルの書換えで容易に行え、ライン毎に優先度を
簡単に設定できる。これらの変更はカウンタのビット数
とカウンタの出力ステータス数分のテーブル領域とテー
ブル内容とを変更するのみであり非常に容易に行える。
【0078】また本実施例に従えば優先度の高いドット
と低いドットは結果的にそれぞれ1つずつで、グループ
を形成するため、解像度は殆ど維持されたままである。
仮に4ライン分のラインデータに対して優先度を設けた
としても、視覚的な変調が施されるブロックサイズは1
×4であり解像度は通常のディザ法で4×4のディザマ
トリクスを採用した場合と比較して非常に高く保たれ
る。
【0079】次に、上記各実施例に記載した階調処理を
採用したレーザビームプリンタ(LBP)について図10な
いし図12を用いて詳細に説明する。
【0080】電子写真プロセス技術を応用したカラー画
像を形成するLBPは、感光層を有する感光体上へ各色
に対応した光線を選択的に照射して結像し、複数の所定
のカラー成分の中の特定の成分にそれぞれ対応する複数
の静電潜像をそれぞれの所定のトナーで現像し、それら
の単色のトナー像を重ね合わせることにより1枚の転写
材にカラー画像を形成する方法を採用している。
【0081】図10はLBPの要部構成を示す側断面図、
図11は感光体基準検知機構の要部斜視図、図12は中間転
写体基準検知機構の要部斜視図である。
【0082】図10において、38はベルト状の感光体で継
ぎ目38aを有する閉ループ状の樹脂等のベルト基材の外
周面上に、セレン(Se)あるいは有機光導電体(OPC)
等の感光層が薄膜状に塗布されている。このベルト状の
感光体38は2本の感光体搬送ローラ39a,39bによって垂
直平面を形成するように支持され、駆動モータ(図示せ
ず)によって感光体搬送ローラが回転し、ベルト状の感
光体38を矢印A方向に周回動する。
【0083】ベルト状の感光体38の周面には矢印Aで示
す感光体回転方向の順に帯電器40,露光光学系41,ブラ
ック(BK),シアン(C),マゼンタ(M),イエロー(Y)
の各色の現像器42BK,42C,42M,42Y,中間転写体
ユニット43,感光体クリーニング装置44,除電器45及び
感光体基準検知センサー46が設けられている。
【0084】ここで、各色現像器42BK〜42Yはそれぞ
れ各色に対応したトナーを収納している。トナーの色の
選択は、それぞれ各色に対応し回動自在に両端を機体本
体に軸支された離接カム48BK,48C,48M,48Yが色
選択信号に対応して回転し選択された現像器例えば42B
Kをベルト状の感光体38に当接させることにより行われ
る。選択されていない残りの現像器42C,42M,42Yは
ベルト状の感光体38から離間している。
【0085】上記帯電器40はタングステンワイヤ等から
なる帯電線40aと金属板からなるシールド板40b及びグリ
ッド板40Cによって構成されている。この帯電線40aへ
高電圧を印加することによって帯電線40aがコロナ放電
を起こしグリッド板40Cを介してベルト状の感光体38を
一様に帯電する。
【0086】47は前記露光光学系41から発射される画像
データの露光光線である。LBPでは、この露光光線47
は階調変換装置から画像信号をレーザドライブ回路(図
示せず)により光強度変調あるいはパルス幅変調された
画像信号を半導体レーザ(図示せず)に印加することによ
って得られ、ベルト状の感光体38上に複数の所定のカラ
ー成分の中の特定の成分にそれぞれ対応する複数の静電
潜像を形成する。
【0087】図11に示すように、感光体基準検知センサ
ー46はベルト状の感光体38の継ぎ目38aの位置を検出す
るものであり、該ベルト状の感光体38の一端部で継ぎ目
38aに対して予め定められた位置に配置されたスリット
等の感光体基準マーク38bを検知する。
【0088】49は感光体クラッチ機構であり、駆動源
(図示せず)からの動力をON−OFFして感光体38の回
動を制御するものであり、感光体搬送ローラ39bの駆動
軸に設けられている。
【0089】次に図10に戻り、中間転写体ユニット43は
導電性の樹脂等からなる継ぎ目のないループベルト状の
中間転写体43Aと、この中間転写体を支持している2本
の中間転写体搬送ローラ43B,43Cと、中間転写体43A
へベルト状の感光体38上のトナー像を転写するため中間
転写体43Aを間に挾んでベルト状の感光体38に対向して
配置される中間転写体転写ローラ43Dとを有している。
【0090】ここでベルト状の感光体38の表面周長L1
は中間転写体43Aの表面周長L2と名目上等しいが、そ
のばらつきの範囲において常にL1≦L2の関係が成り
立つように設定されている。
【0091】次に図12に示すように、43Eは中間転写体
43Aの基準位置を検出する中間転写体基準検知センサー
であり、中間転写体43Aの一端部に配置されたスリット
等の中間転写体基準マーク43aで基準位置を検知する。
【0092】次に図10に戻り、43Fは中間転写体43A上
の残留トナーを掻き取るための中間転写体クリーニング
装置であり、この中間転写体43A上に合成像を形成して
いる間は中間転写体43Aから離間しており、クリーニン
グに供する時のみ当接する。
【0093】50は転写材51を収納している転写体カセッ
トである。この転写材51は転写体カセット50から半月形
をした給紙ローラ52によって1枚ずつ用紙搬送路53へ送
り出される。
【0094】54は転写材51と中間転写体43A上に形成さ
れた合成像の位置を一致させるため一次的に転写材51を
停止待機させるためのレジストローラであり、従動ロー
ラ55と圧接している。56は中間転写体43A上に形成され
た合成像を転写材51に転写するための転写ローラであ
り、合成像を転写材51に転写する時のみ中間転写体43A
と接触回転する。
【0095】57は内部に熱源を有するヒートローラ57a
と加圧ローラ57bとからなる定着器であり、転写材51上
に転写された合成像をヒートローラ57aと加圧ローラ57b
の挾持回転に伴い圧力と熱によって転写材51に定着させ
カラー画像を形成する。
【0096】以上のように構成されたLBPについて、
以下その動作について説明する。
【0097】ベルト状の感光体38と中間転写体43Aは、
それぞれ駆動源(図示せず)により駆動され、互いの周速
が同一の一定速度になるように制御される。更に中間転
写体43Aは基準位置を決定するための中間転写体基準マ
ーク43aを検知する中間転写体基準検知センサー43Eに
より予め画像形成領域を設定してあり、この領域内にお
いてベルト状の感光体38の継ぎ目38aが中間転写体転写
ローラ43Dで重ならないように位置調整をし、同期をと
られ駆動されている。
【0098】この状態で先ず高圧電源に接続された帯電
器40内の帯電線40aに高圧を印加しコロナ放電を行わ
せ、ベルト状の感光体38の表面を一様に−700V〜−800
V程度に帯電させる。
【0099】次にベルト状の感光体38を矢印A方向に回
転させ一様に帯電された該感光体38の表面上に複数のカ
ラー成分の中の所定の例えばブラック(BK)に相当する
レーザビームの露光光線47を照射すると、ベルト状の感
光体38上の照射された部分は電荷が消え静電潜像が形成
される。このとき、この静電潜像は中間転写体43Aの基
準位置を検出する中間転写基準検知センサー43Eからの
信号により予め設定されている中間転写体43A上の画像
領域内の位置にベルト状の感光体38の継ぎ目38aを避け
て形成される。
【0100】一方、現像に寄与するブラックトナーの収
納されている現像器42BKは色選択信号による離接カム
48BKの回転により矢印B方向に押されベルト状の感光
体38に当接する。この当接に伴い該感光体38上に形成さ
れた静電潜像部にトナーが付着してトナー像を形成し現
像が終了する。現像が終了した現像器42BKは離接カム
48BKの180度回転により、ベルト状の感光体38との当
接位置から離間位置へ移動する。
【0101】現像器42BKによりベルト状の感光体38上
に形成されたトナー像は中間転写体43Aに各色毎にベル
ト状の感光体38と接触配置された中間転写体転写ローラ
43Dに高圧を印加することにより転写される。そしてベ
ルト状の感光体38から中間転写体43Aへ転写されなかっ
た残留トナーは感光体クリーニング装置44により除去さ
れ、さらに除電器45により残留トナーが掻き取られたベ
ルト状の感光体38上の電荷は除去される。
【0102】次に例えばシアン(C)の色が選択される
と、離接カム48Cが回転し今度は現像器42Cをベルト状
の感光体38の方向へ押し該感光体38へ当接させシアン
(C)の現像を開始する。4色を使用する複写機あるいは
プリンタの場合は上記現像の動作を4回順次繰り返し行
い中間転写体43A上に4色BK,C,M,Yのトナー像
を重ね合成像を形成する。
【0103】このようにして形成された合成像は今まで
離間していた用紙転写ローラ56が中間転写体43Aに接触
し、該用紙転写ローラ56に高圧を印加すると共に圧力に
よって転写材カセット50から用紙搬送路53に沿って送ら
れてきた転写材51に一括転写される。続いてトナー像が
転写された転写材51は定着器57に送られ、ここでヒート
ローラ57aの熱と加圧ローラ57bの挾持圧によって定着さ
れカラー画像として出力される。
【0104】用紙転写ローラ56により転写材51上に完全
に転写されなかった中間転写体43A上の残留トナーは中
間転写体クリーニング装置43Fにより、除去される。
【0105】また、中間転写体クリーニング装置43Fは
1回の合成像が得られるまで、中間転写体43Aに対して
離間の位置にあり、合成像が得られ合成像が用紙転写ロ
ーラ56により転写材51に転写された後、接触状態にな
り、残留トナーが除去される。
【0106】以上の動作にて1枚の画像の記録を完了
し、高画質のカラー記録画像が得られる。
【0107】なお、プリンタは本実施例のレーザビーム
を用いた電子写真方式に限定されることなく熱転写方式
やインクジェット方式などに実施可能である。また同じ
電子写真方式であるLED方式や液晶シャター方式等で
あってもよい。
【0108】本実施例では階調再現が重要なフルカラー
プリンタをとりあげたが、もちろん単色のプリンタであ
ってもよい。さらに、本実施例ではカラー画像を中間転
写体に重ね合わせるようにしたが、感光体上に重ね合わ
せるか、転写紙上に重ね合わせるか、いずれであっても
よい。
【0109】
【発明の効果】以上説明したように本発明の画像形成装
置は、画素の濃度レベルにおいて視覚の解像度は高くな
いが階調特性は重要となる低濃度レベルの場合に、ブロ
ック内の複数の画素を、それぞれドットの記録を行わな
いドット記録濃度レベルと、画素の濃度レベルに応じて
徐々に高くなるようなドット記録濃度レベルとに変換す
ることで、ブロック内のそれぞれの画素に対応する濃度
レベルを特定の画素にまとめて、この特定の画素に対応
したドットにより記録を行うことができ、濃度の低い画
像を形成する場合、すべてのドットを濃度に応じて同じ
大きさで記録する画像形成装置に対し、解像度は低くな
るが階調特性を向上させることで所望の濃度を安定して
得ることができる。それと共に、画素の濃度レベルにお
いて視覚の解像度は高いが階調特性はさほど重要となら
ない高濃度レベルの場合に、画素の濃度レベルが高くな
るほど、ブロック内の複数の画素を、これら複数の画素
にそれぞれ対応するドット記録濃度レベルの値が徐々に
高い値をとるよう変換することで、ブロック内のそれぞ
れの画素に対応する濃度レベルを特定の画素にまとめ
て、この特定の画素に対応したドットにより記録を行う
状態からブロック内のそれぞれの画素に対応する濃度レ
ベルをそれぞれの画素に対応させて、それぞれの画素に
対応したドットにより記録を行う状態へと画素の濃度レ
ベルが高くなるにしたがって徐々に移行することがで
き、濃度レベルが高くなるにしたがい、低解像度,高階
調特性の状態から徐々に高解像度,低階調特性(画像形
成装置が本来持っている解像度,階調特性)の状態へと
移行することで、低濃度レベルから高濃度レベルにかけ
て視覚の特性に合わせた最適な画像を形成することがで
き、高画質の記録画像が得られる。さらに、画素の濃度
レベルが特定の濃度レベル以上最高濃度レベル未満の場
合には、画素の濃度レベルに関わらず、ブロック内の特
定の画素に対応するドット記録濃度レベルの値を、画素
の濃度レベルが特定の濃度レベルに達したときのドット
記録濃度レベルとし、画素の濃度レベルが最高濃度レベ
ルの場合には、ブロック内の特定の画素に対応するドッ
ト記録濃度レベルの値を最大値とすることで、例えば、
ドットの記録にトナーを用いた場合などドットが大きく
なるに伴って 熱定着後の隣接ドット同士が完全に融着す
る、いわゆるツブレ発生の抑制による高濃度レベルの階
調特性の向上と、ツブレを積極的に利用した高濃度なベ
タ部分の再現を両立させることが可能となり高品位な記
録画像が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例に係る画像形成装置の構成を
示すブロック図である。
【図2】頭1の階調処理部の構成を示すブロック図であ
る。
【図3】図2の各回路の動作を説明する出力波形図及び
カウンタ出力を示す図である。
【図4】図2の各画素位置に対応するカウンタ出力の状
態を示す図である。
【図5】図2の階調変換テーブルの内容を示す図であ
る。
【図6】図2の階調変換特性を示すグラフである。
【図7】本発明の他の実施例に係る階調処理部の構成を
示すブロック図である。
【図8】図7の階調変換テーブルの内容を示す図であ
る。
【図9】図7の階調変換特性を示すグラフである。
【図10】本発明が実施されるレーザビームプリンタの要
部構成を示す側断面図である。
【図11】図10の感光体基準検知機構の要部斜視図であ
る。
【図12】図10の中間転写体基準検知機構の要部斜視図で
ある。
【図13】従来の多値ディザ法による画像処理装置の構成
を示すブロック図である。
【図14】図13の濃度変換部における濃度変換特性を示す
グラフである。
【図15】従来の8×8のディザ閾値マトリクスの一例を
示す図である。
【図16】図13により得られる多値ディザ法における出力
値の一例である。
【符号の説明】
14…プリントエンジン、 15…画像処理装置、 15-1…
濃度変換部、 15-2…変換テーブル、 15-3…墨/UC
R部、 15-4…色補正部、 15-5…データセレクタ、
15-6…階調処理部、 16…デジタルデータ出力装置、
27…水平同期信号発生回路、 29…水平2進カウンタ、
31…垂直同期信号発生回路、 33…垂直2進カウン
タ、 35…階調変換テーブル。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭58−24270(JP,A) 特開 昭62−110363(JP,A) 特開 昭59−189780(JP,A) 特開 平1−269367(JP,A) 特開 昭59−163959(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) H04N 1/40 - 1/409 H04N 1/46 H04N 1/60

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 入力画像データを分割して生成した複数
    の画素より構成される各ブロック内の画素位置に応じ
    て、それぞれの前記画素の濃度レベルをドットの記録を
    行うためのドット記録濃度レベルに変換する変換テーブ
    を用意し、前記画素の濃度レベルをドット記録濃度レ
    ベルに変換して階調記録を行う画像形成装置であって、 記変換テーブルは、少なくとも、 前記画素の濃度レベルを、第1の濃度レベルに達するま
    では前記画素の濃度レベルに応じて徐々に高くなるよう
    なドット記録濃度レベルに変換し、前記第1の濃度レベ
    ルに達したあと最高濃度レベルに達する直前までは前記
    画素の濃度レベルが前記第1の濃度レベルに達したとき
    のドット記録濃度レベルに変換し、前記最高濃度レベル
    に達すると最大のドット記録濃度レベルに変換する第1
    の変換テーブルと、 前記画素の濃度レベルを、第2の濃度レベルに達するま
    ではドットの記録を行わないドット記録濃度レベルに変
    換し、前記第2の濃度レベルに達すると、前記第1の変
    換テーブルにおいて前記画素の濃度レベルが前記第1の
    濃度レベルに達したときのドット記録濃度レベルまでは
    少なくとも、前記画素の濃度レベルに応じて徐々に高く
    なるようなドット記録濃度レベルに変換する第2の変換
    テーブルとを有することを特徴とする画像形成装置。
  2. 【請求項2】 入力された画像データに基づき、1つ1
    つのドットの大きさを変えることによって階調記録を行
    う画像形成装置であって、 前記画像データの濃度レベルを1つ1つのドットの大き
    さを変えドットの記録を行うための濃度レベルに変換す
    る変換テーブルを複数持ち、かつ変換前の濃度レベルに
    対する変換後の濃度レベルが前記変換テーブル各々で異
    なるとともに、記変換テーブルは少なくとも前記画像
    データの濃度レベルが高くなっていく過程において、 前記画像データの濃度レベルをこの濃度レベルが最高濃
    度レベルより低い第1の濃度レベルに達するまでは前記
    画像データの濃度レベルに応じて最大の大きさよりも小
    さい第1の大きさのドットを記録する濃度レベルまで徐
    々に高くなっていくようドットの記録を行う濃度レベル
    に変換し、 前記画像データの濃度レベルが前記第1の濃度レベルに
    達したあと前記最高濃度レベルに達する直前までは前記
    画像データの濃度レベルに関係なく前記第1の大きさの
    ドットの記録を行う濃度レベルに変換し、 前記画像データの濃度レベルが前記最高濃度レベルに達
    すると最大の大きさのドットの記録を行う濃度レベルに
    変換する第1の変換テーブルと、 前記画像データの濃度レベルをこの濃度レベルが第2の
    濃度レベルに達するまではドットの記録を行わない濃度
    レベルに変換し、 前記画像データの濃度レベルが前記第2の濃度レベルに
    達すると前記画像データの濃度レベルに応じて少なくと
    も前記第1の変換テーブルにおける前記第1の大きさの
    ドットを記録する濃度レベルまでは徐々に高くなってい
    くようドットの記録を行う濃度レベルに変換する第2の
    変換テーブルとからなる変換処理手段と、 1ブロックが複数の画素数で構成されるよう、前記画像
    データを記録する位置において区切ることにより複数の
    ブロックに分割するブロック分割手段と、 前記ブロック内における前記画素の位置に応じて異なる
    前記変換テーブルを順次選択して対応させ、前記変換テ
    ーブルに従い前記画像データの濃度レベルに応じてドッ
    トの記録を行うための濃度レベルを定め、この濃度レベ
    ルに応じてドットの大きさを変え記録を行う記録手段と
    を備えたことを特徴とする画像形成装置。
  3. 【請求項3】 入力された画素データに基づき、画素毎
    に一対一に対応するドットの大きさを変えることによっ
    て階調記録を行う画像形成装置であって、 前記画素データの濃度レベルを1つのドットの大きさを
    変えドットの記録を行うための濃度レベルに変換する変
    換テーブルを複数持ち、かつ変換前の濃度レベルに対す
    る変換後の濃度レベルが前記変換テーブル各々で異なる
    とともに、 記変換テーブルは少なくとも前記画素データの濃度レ
    ベルが高くなっていく過程において、 前記画素データの濃度レベルをこの濃度レベルが最高濃
    度レベルより低い第1の濃度レベルに達するまでは前記
    画素データの濃度レベルに応じて最大の大きさよりも小
    さい第1の大きさのドットを記録する濃度レベルまで徐
    々に高くなっていくようドットの記録を行う濃度レベル
    に変換し、 前記画素データの濃度レベルが前記第1の濃度レベルに
    達したあと前記最高濃度レベルに達する直前までは前記
    画素データの濃度レベルに関係なく前記第1の大きさの
    ドットの記録を行う濃度レベルに変換し、 前記画素データの濃度レベルが前記最高濃度レベルに達
    すると最大の大きさのドットの記録を行う濃度レベルに
    変換する第1の変換テーブルと、 前記画素データの濃度レベルをこの濃度レベルが第2の
    濃度レベルに達するまではドットの記録を行わない濃度
    レベルに変換し、 前記画素データの濃度レベルが前記第2の濃度レベルに
    達すると前記画素データの濃度レベルに応じて少なくと
    も前記第1の変換テーブルにおける前記第1の大きさの
    ドットを記録する濃度レベルまでは徐々に高くなってい
    くようドットの記録を行う濃度レベルに変換する第2の
    変換テーブルとからなる変換処理手段と、 1ブロックが複数の画素数で構成されるよう、前記画素
    データを記録する位置において区切ることにより複数の
    ブロックに分割するブロック分割手段と、 前記ブロック内における前記画素の位置に応じて異なる
    前記変換テーブルを順次選択して対応させ、前記変換テ
    ーブルに従い前記画素データの濃度レベルに応じてドッ
    トの記録を行うための濃度レベルを定め、この濃度レベ
    ルに応じてドットの大きさを変え記録を行う記録手段と
    を備えたことを特徴とする画像形成装置。
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