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JP2945326B2 - ガスタンクの解体方法 - Google Patents

ガスタンクの解体方法

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Publication number
JP2945326B2
JP2945326B2 JP21194396A JP21194396A JP2945326B2 JP 2945326 B2 JP2945326 B2 JP 2945326B2 JP 21194396 A JP21194396 A JP 21194396A JP 21194396 A JP21194396 A JP 21194396A JP 2945326 B2 JP2945326 B2 JP 2945326B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
gas tank
roof
roof truss
cutting
piston ring
Prior art date
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Expired - Lifetime
Application number
JP21194396A
Other languages
English (en)
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JPH1037490A (ja
Inventor
恒男 李原
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
IMAZU KENSETSU KK
Original Assignee
IMAZU KENSETSU KK
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by IMAZU KENSETSU KK filed Critical IMAZU KENSETSU KK
Priority to JP21194396A priority Critical patent/JP2945326B2/ja
Publication of JPH1037490A publication Critical patent/JPH1037490A/ja
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ガスタンクの解体
方法に関し、特に、ピストンリングを有効活用すること
によって、低コストかつ短期間に解体工事を完了させる
ことのできるガスタンクの解体方法に関する。
【0002】
【従来の技術】ガスタンクの形状は、時代とともに円柱
形状から球形に変わっているが、現在は、昭和30年当
時に建設された円柱状のガスタンクの解体時期にあたっ
ている。かかる円柱状のガスタンクを撤去する場合、従
来は、ガスタンクを下部から上部に向けて、順次、輪切
りにして解体していた。すなわち、ガスタンク全体を特
殊なジャッキで支持して、ガスタンクの最下部を5m程
度輪切りにし、これを撤去し後、改めて残余のガスタン
クをジャッキで支持し、次の5m程度を輪切りにしてい
た。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、この工
法では、ジャッキによってガスタンクを中空に支持しな
ければならず、しかも、水平状態を維持したままガスタ
ンクを降下させなければならないので、工期が長くかか
り、しかも、コンピュータ制御の必要性などに伴ってコ
ストも高くなるという問題点があった。この発明は、こ
の問題点に着目してなされたものであって、工期が短く
コストも安いガスタンクの解体方法を提供することを目
的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
め、本発明の解体方法では、(a) ピストンリングの外周
部に、複数個の支持部材を円周状に取り付けた状態でピ
ストンリングを上昇させ、(b) 前記支持部材をガスタン
クの屋根トラスに固定した後、ガスタンクの屋根板およ
び屋根トラスを前記支持部材の外側で切断し、(c) その
後、ピストンリングを降下させることによって、ガスタ
ンクの屋根をガスタンクの中に収容し、(d) 続いて、ガ
スタンクの上部から下部に向けて、ガスタンク側壁を切
断除去するようにしている。そして、支持部材は、その
頂部を断面コ字形として、このコ字形部分で屋根トラス
を挟持するようにしている。なお、ガスタンクの屋根板
および屋根トラスの切断作業は、ガスタンクの屋根板
の切断作業、屋根トラスの斜材および水平ブレスの切
断作業、屋根トラスの下弦材の切断作業、屋根トラ
スの上弦材の切断作業の順に行われるのが好ましい。
【0005】
【発明の実施の態様】以下、実施例に基づいて本発明を
更に詳細に説明する。図1は、本発明の適用対象となる
ガスタンク1を図示したものであり、この実施例では、
直径58m、高さ90m、鉄骨総重量1966t、容量
20万m3 程度のガスタンク1について、その解体方法
を説明する。図1に示す通り、ガスタンク1の側壁1a
には、5段の歩廊2a〜2eと、屋外階段3と、エレベ
ータ4とが設けられており、また、ガスタンク1の屋根
5には、手摺部5aと、換気口5bとが設けられてい
る。一方、ガスタンク1の内部には、302t程度の重
量のピストンリング6が昇降可能に設けられており、こ
のピストンリング6には、700t程度のコンクリート
ウエイトが載置されている。なお、図2は、ピストンリ
ング6の形状図を図示したものである。
【0006】図3は、ガスタンク1の解体方法を概略的
に示すフローチャートである。初期状態では、ピストン
リング6は降下状態にあるが、この初期状態で、ガスタ
ンク1の屋根5の重量分だけコンクリートウエイトを除
去する(ST1)。この実施例では、屋根5の重量が2
78t程度であるので、この重量分のコンクリートウエ
イトをピストンリング6から除去する。また、屋根5の
手摺部5aに垂直ネットを張るなどの作業を行う(ST
2)。次に、屋根5の荷重をピストンリング6で支える
ために、ピストンリング6の外周部に26個の補強支保
工7を取り付ける(ST3)。補強支保工7の具体的な
取付手順は、図4のフローチャートの通りであり、先
ず、ピストンリング6の外周部に作業用の足場8を組み
立てる(ST30)。なお、図5は、補強支保工7の取
付完了状態を示しているが、ピストンリング6の歩廊床
6aと梁鉄骨6bとの間に取り付けられた足場8が図示
されている。足場8は、より詳細には図6の通りであ
り、図6には、昇降タラップ8aと、番線で結束された
2枚敷き足場板からなる作業床8b,8bとが示されて
いる。
【0007】次に、足場8の中央位置に、サポート受台
9を取り付ける(ST31)。図7に示すように、サポ
ート受台9は、矩形状のベース9aに、断面コ字型の2
本の鉄骨9b,9cを背中合わせに立設したものであ
り、2本の鉄骨9b,9cには、断面L字型の多数の帯
板9d…9dが溶接されている。その後、トラスの下に
安全ネット12を張る一方(ST32)、トラス上足場
板の敷込みを行い(ST33)、強力サポート10とサ
ポート控え11とを取り付ける(ST34)。図8は、
強力サポート10と、サポート控え11とを示す平面図
であり、強力サポート10から三方向にサポート控え1
1a,11b,11cが立設されている。そして、サポ
ート控え11aは、梁鉄骨6bに溶着され、サポート控
え11b,11cは、ピストントラス筋交6c,6cに
溶着されている。なお、図9は、補強支保工7の組立の
完了したピストンリング6を略記したものであり、26
個の補強支保工7-1〜7-26 の取付位置と安全ネット1
2の平面形状とが示されている。
【0008】以上説明した図4のST30〜ST34の
処理によって、補強支保工7の組立が完了するので(図
3のST3)、降下状態にあったピストンリング6を上
昇させる(ST4)。図10は、ピストンリング6が、
屋根トラス13の直下に位置している状態を概略的に図
示している。また、図11は、屋根トラス13の伏図と
補強支保工7の配置状態を図示したものである。次に、
切断箇所CUT の直ぐ内側であって、屋根トラス13の最
外部のリベット止め接合部13a,13bについて補強
溶接を行う(ST5)。接合部13a,13bの箇所に
補強溶接を行うのは、屋根の切断による余分の荷重にも
屋根トラス13が耐えれるようにするためである。な
お、図12は、補強溶接の作業状況を図示したものであ
り、屋根トラス上に足場板を番線結束して安全帯を使用
して溶接作業を行っている。続いて、強力サポート10
を屋根トラス13の下弦材13Lに固定する(ST
6)。強力サポート10の頂部10aは、断面コ字型に
なっており(図13(b)参照)、この頂部10aで屋
根トラス下弦材13Lを挟持すると共に、チェーン14
を掛け回して強力サポート10を固定する。また、コ字
型部分の底面には滑り止めのパッキンゴムが設けられて
いる。
【0009】以上の処理によって、屋根切断の準備作業
が完了するので、次に、屋根板などの切断作業に移行す
る(ST7)。切断作業は、詳細には、図14のフロー
チャートST71〜ST74と、図15の略図〜の
通りである。先ず、外周部から2100mmの位置で、
屋根板5cの全周を切断して(CUT)、図示の通り
に折り曲げる(ST71)。次に、屋根トラスの下弦材
13Lに足場板を敷き、上弦材13Hより安全帯をとっ
て斜材13Sと水平ブレスとを切断する(ST72:C
UT)。その後、ピストントラス6bの足場より屋根
トラス13の下弦材13Lを切断する(ST73:CU
T)。最後に、屋根5の手摺5aより安全帯を掛けて
上弦材13Hを図示の姿勢にて切断する(ST74:C
UT)。このようにして切断作業を完了させると、2
78t程度の屋根荷重は、支保工7を介してピストンリ
ング6に加わることになる。そして、この状態のまま、
ピストンリング6を降下させることによって、切断した
屋根5をガスタンク1の下に降下させる(ST8)。な
お、この実施例では、安全設備に1日、鉄板切りに6人
×1日、斜材や下弦材の切断に6人×2日、上弦材の切
断に6人×1日、ピストン降下に1日を要して工事を完
了させることができる。
【0010】続いて、ガスタンク1の側壁1aの解体作
業を行う(ST9)。図16のフローチャートに示すよ
うに、側壁1aの解体作業に際しては、安全施設を設置
した後(ST90)、上段の歩廊2H と下段の歩廊2L
の間に、モンキータラップ15を設置する(ST9
1)。すなわち、図17(a)(b)に示すように、タ
ラップ上部のコ字形部分15aを歩廊床に嵌め込み、コ
字形部分15aの上下を吊りボルトにて貫通固定する。
また、最下段タラップ足を取付ピース17を用いて側壁
1aに溶接にて固定する。その後、下段の歩廊2L から
上方に向け作業を進め、取付ピースを用いてタラップ1
5と側壁1aとを溶着してゆく。次に、垂直ネットを張
り(ST92)、図19の切断線CUT のように側壁1a
を切断して、切断した側壁1aを順次に撤去してゆく
(ST93)。以上のST90〜ST93の処理は、ガ
スタンク1の上部から下部に向けて繰り返し行われる
が、地上からの距離が所定長L(=14.9m程度)に
達したら、後は、ニブラーによる解体作業とする(ST
95)。
【0011】
【発明の効果】以上説明したように、本発明では、ピス
トンリングの外周部に、複数個の支持部材を円周状に取
り付けた状態でピストンリングを上昇させ、前記支持部
材をガスタンクの屋根トラスに固定した後、ガスタンク
の屋根板および屋根トラスを前記支持部材の外側で切断
し、その後、ピストンリングを降下させることによっ
て、ガスタンクの屋根をガスタンクの中に収容してい
る。したがって、特殊なジャッキによってガスタンクを
中空に支持する必要はなくなり、コンピュータ制御など
が必要なくなるので設備費用や人件費が安価となる。ま
た、工期が短くて、従来方法が4〜5ヶ月要する工事を
2ヵ月程度で完了させることができる。なお、工事の安
全性も高く、ピストンリングは、屋根解体時の支保工と
してだけでなく、側壁解体時の変形防止や作業足場とし
ても活用できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】ガスタンクの外観状態を図示したものである。
【図2】ピストンリングの平面図(a)と正面図(b)
である。
【図3】ガスタンクの解体方法の手順を示すフローチャ
ートである。
【図4】補強支保工の組立について詳細な手順を示すフ
ローチャートである。
【図5】補強支保工の組立を完了したピストンリングの
要部正面図である。
【図6】作業足場の平面図(a)と正面図(b)であ
る。
【図7】サポート受台の正面図(a)要部側面図(b)
と、サポート受台のベースの平面図である。
【図8】サポートとサポート控えの取付状態を示す平面
図である。
【図9】補強支保工の組立を完了したピストンリングの
平面図である。
【図10】屋根トラスまでピストンリングを上昇させた
状態を示す正面図である。
【図11】屋根トラスの平面図(a)と正面図(b)で
ある。
【図12】屋根トラスの補強溶接作業を示す図面であ
る。
【図13】サポートを屋根トラスに固定した状態を示す
要部正面図である。
【図14】切断作業の内容を詳細に示すフローチャート
である。
【図15】切断作業の内容を示す図面である。
【図16】側壁の解体手順を示すフローチャートであ
る。
【図17】モンキータラップの設置方法を示す図面であ
る。
【図18】側壁の切断箇所を示す図面である。
【符号の説明】
1 ガスタンク 1a ガスタンク側壁 5c 屋根板 6 ピストンリング 7 支持部材(支保工) 13 屋根トラス

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ピストンリングの外周部に、複数個の支
    持部材を円周状に取り付けた状態でピストンリングを上
    昇させ、 前記支持部材をガスタンクの屋根トラスに固定した後、
    ガスタンクの屋根板および屋根トラスを前記支持部材の
    外側で切断し、 その後、ピストンリングを降下させることによって、ガ
    スタンクの屋根をガスタンクの中に収容し、 続いて、ガスタンクの上部から下部に向けて、ガスタン
    ク側壁を切断除去するようにしたガスタンクの解体方法
    であって、 前記支持部材は、その頂部が断面コ字形になっており、
    このコ字形部分で屋根トラスを挟持するようになってい
    るガスタンクの解体方法。
  2. 【請求項2】 ガスタンクの屋根板および屋根トラスの
    切断作業は、 ガスタンクの屋根板の切断作業、屋根トラスの斜材およ
    び水平ブレスの切断作業、屋根トラスの下弦材の切断作
    業、屋根トラスの上弦材の切断作業の順に行われる請求
    項1に記載のガスタンクの解体方法。
JP21194396A 1996-07-22 1996-07-22 ガスタンクの解体方法 Expired - Lifetime JP2945326B2 (ja)

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