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JP2812640B2 - 排水処理装置および排水処理方法 - Google Patents

排水処理装置および排水処理方法

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JP2812640B2
JP2812640B2 JP14934993A JP14934993A JP2812640B2 JP 2812640 B2 JP2812640 B2 JP 2812640B2 JP 14934993 A JP14934993 A JP 14934993A JP 14934993 A JP14934993 A JP 14934993A JP 2812640 B2 JP2812640 B2 JP 2812640B2
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water tank
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tank
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博 牧野
喜弘 浜口
俊二 細田
和之 坂田
孝 今井
重俊 岡谷
聡 西尾
剛 高橋
憲治 松浦
憲幸 田中
照朗 永易
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Sharp Corp
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Sharp Corp
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Publication date
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  • Removal Of Specific Substances (AREA)
  • Purification Treatments By Anaerobic Or Anaerobic And Aerobic Bacteria Or Animals (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、排水中のフッ素およ
び界面活性剤などの有機物や過酸化水素を効果的に生物
化学反応処理できる排水処理方法および排水処理装置に
関する。
【0002】
【従来の技術】最近の脱フロン時代に至って、フロン全
廃という時代のニーズに合わせて、特に半導体工場や液
晶工場では洗浄用フロンの代替として、各種の界面活性
剤、アルコール系有機溶剤,フッ素系溶剤などが使用さ
れている。また、工程の微細化の方向からも、上記界面
活性剤,有機溶剤などが使用されている。
【0003】特に、超純水と界面活性剤の組み合わせに
よる洗浄は、その洗浄性及び部品ダメージ性から判断し
て、フロン全廃を実現するための重要な代替洗浄手段と
して期待されている。このため、時代とともに、半導体
工場や液晶工場においては、ウェハ製造プロセスで使用
するフッ素および界面活性剤を含んだ排水が増加しつつ
ある。
【0004】一般論として、まず、フッ素については、
特に半導体工場の場合、フッ素含有排水におけるフッ素
濃度が30〜300ppm程度の場合が多い。そして、そ
のような濃度のフッ素を含む流入水は、消石灰, ポリ塩
化アルミニウム, 高分子凝集剤等の薬品を添加して、難
溶性のフッ化カルシウムやフッ化アルミニウムを生成さ
せ、さらに、上記フッ化カルシウムやフッ化アルミニウ
ムを、凝集剤によってより大きなフロックにし、この生
成したフロックを、その後、沈降分離させることによっ
て、排水処理する。
【0005】一方、界面活性剤については、最近の半導
体工場及び液晶工場においては、微細化が更に進む予定
であるので、超純水による水洗浄では水の表面張力のた
め微細な部分に対しては洗浄が困難になる。このため、
超純水に界面活性剤やアルコール類等の有機物を混入さ
せて表面張力を小さくして微細な部分を洗浄する方法が
普及しつつある。しかし、それらの界面活性剤等は、物
質の分子式、構造式、発泡性および殺菌性などからし
て、微生物分解が困難な物質である。しかし、それにも
かかわらず、今後、半導体工場や液晶工場では微細化が
さらに進む予定であるので、この微細化に比例してフッ
素含有排水に界面活性剤等が多く含まれる傾向にある。
従って、上記フッ素の処理と同時に、上記界面活性剤を
主体にした有機物を含む排水を合理的かつ経済的に処理
することが必要となっている。
【0006】また、一方で、フッ素を含む超純水も、ウ
ェハに対する洗浄効果があるので、今後も、半導体工場
や液晶工場の排水中にフッ素が含まれる傾向にあり、同
時に、半導体工場や液晶工場において使用される薬品の
中にも微細化対応として界面活性剤を多く含む傾向にあ
る。上記薬品の代表的な例として、界面活性剤入バッフ
ァード弗酸がある。
【0007】従来、各種の産業施設や半導体工場および
液晶工場等から排出され、フッ素および界面活性剤を含
有した排水の処理方法としては、この排水中のフッ素に
対して大量の消石灰を加えて、難溶解性のフッ化カルシ
ウムを生成させ、上記フッ素を化学物理的に沈澱除去す
る一方、界面活性剤等の有機物に対しては、上記フッ素
処理後に、フッ素を処理する槽とは別の処理水槽内で、
リン酸や尿素などの栄養剤を添加しながら微生物学的
(生物学的)に処理するようにしたものがある。
【0008】また、微生物による排水処理設備を保有し
ていない半導体工場や液体工場では、生産工程におい
て、できるだけ界面活性剤などの有機物を回収し、別の
場所に設置してあるタンクに貯留して、業者引き取りを
行い処理していた。
【0009】また、従来、フッ素および界面活性剤を含
有する排水の処理装置としては、たとえば、図8の系統
図に示すようなものがある。図8は、微生物処理を含む
二段の凝集沈澱処理システムの系統図である。なお、図
7は、微生物処理を含まない二段の凝集沈澱システムで
ある。この図7に示すシステムは、図8に示したシステ
ムから、接触酸化槽28を取り除いたシステムと同じで
ある。
【0010】図7において、まず、排水は、原水槽14
へ流入し、水量及び水質をある程度調整した後、ポンプ
9によって第1反応槽15へ移送される。
【0011】次に、消石灰が添加された第1反応槽15
において、撹拌機12によって、排水の撹拌反応処理を
行い、フッ化カルシウムにして、溶解しているフッ素を
反応させた後、アルミ剤が添加された第2反応槽16に
移送され、撹拌反応処理を行い、未反応のフッ素を更に
フッ化アルミニウムとして、フッ素を反応処理する。ま
た、微細なフッ化カルシウムやフッ化アルミニウムのフ
ロックをアルミ剤が添加されることによって生成する水
酸化アルミニウムによって包み込む反応を行う。
【0012】次に、第1凝集槽17は、第1反応槽15
での反応によって生じた微細なフッ化カルシウムのフロ
ック及び第2反応槽16での反応によって生じた微細な
フッ化アルミニウムのフロックに高分子凝集剤を添加す
ることによって、より大きなフロックを形成させ、第1
沈殿槽18によって、固液分離を行う。この際、第1沈
殿槽18において固液分離されるフロック等のスラリー
の大部分は、過剰の消石灰による水酸化物であり、フッ
化カルシウムやフッ化アルミニウム等の反応物も含まれ
るが量としては少ない。
【0013】次に、上記工程では、フッ素濃度を目的水
質である15ppm以下にすることができないため、排水
を第3反応槽19、第2凝集槽20及び第2沈殿槽21
へ順に移送し、排水のPHが放流基準の範囲にはいるよ
うに、PH調整槽22を通した後、排水を放流する。
【0014】また、第1沈殿槽18及び第2沈殿槽21
から集められたスラリーは、汚泥濃縮槽5で濃縮され、
脱水機6によって規定の含水率のケーキにまで脱水され
る。
【0015】次に、図8に示すもう1つの従来例を説明
する。この排水処理装置において、フッ素及び界面活性
剤を含有した排水は、まず、原水槽14へ流入する。原
水槽14に流入したフッ素含有排水は水量および水質を
ある程度調整された後、原水槽ポンプ9によって第1反
応槽15に移送される。その後、フッ素含有排水は、上
記第1反応槽15において、消石灰を添加され、撹拌機
12によって撹拌反応処理される。フッ素と消石灰中の
カルシウムと反応時間が短い場合、相当の消石灰が添加
される。また、フッ素含有排水のPHがかなり低い場
合、中和のために相当の消石灰が添加される。
【0016】次に、上記排水は、さらに、第2反応槽1
6においてアルミ剤が添加され、第1反応槽15での未
反応のフッ素がフッ化アルミニウムに反応処理される。
【0017】次に、上記排水は、第1凝集槽17におい
て、高分子凝集剤が添加されて反応し、第1反応槽15
で反応し発生した微細なフッ化カルシウムおよび第2反
応槽16で反応し発生した微細なフッ化アルミニウムの
フロックが、より大きなフロックに成長させられる。そ
して、上記排水は、第1沈澱槽18で固液分離させられ
る。第1沈澱槽18において固液分離されるフロックな
どの汚泥の大部分は、過剰の消石灰に由来する水酸化物
である。上記汚泥にはフッ化カルシウムやフッ化アルミ
ニウム等の反応物も含まれるが、量としては少なく大部
分は未反応の薬品に起因する汚泥である。
【0018】次に、上記排水は、充填物29が充填され
ている接触酸化槽28に導入され、この槽28に存在す
る好気性の微生物によって、界面活性剤が処理される。
上記充填物29は、塩化ビニル製やプラスチック製の波
形の濾材である。
【0019】しかし、この接触酸化槽28では、微生物
にとって培養条件がよい栄養剤等を添加した場合でも、
界面活性剤がもつ分子式、構造式、殺菌性および発泡性
によって、界面活性剤を容易には微生物分解処理できな
い。そのため、処理水に発泡性が残り、この処理水の発
泡性をなくするために、新たに消泡剤等を添加する必要
があった。
【0020】また、上記排水処理装置は、第1反応槽1
5から第1沈澱槽18までの第一段の凝集沈澱設備での
処理だけでは、処理水のフッ素濃度を15ppm以下の目
的水質まで下げることができないから、第3反応槽1
9、第2凝集槽20および第2沈澱槽21などで構成し
た二段目の凝集沈澱設備を有している。
【0021】第3反応槽19において、ポリ塩化アルミ
ニウム等の酸性薬品を使用したことに起因して、あるい
は、第3反応槽19での反応時間が短いことに起因し
て、第2沈澱槽21でのPHが放流基準の範囲に入らな
いことがあるので、上記二段目の凝集沈澱設備は中和槽
(PH調整槽)22を備えている。尚、汚泥濃縮槽5は、
第1沈澱槽18および第2沈澱槽21からの汚泥を集め
て濃縮するための槽である。汚泥濃縮槽5で濃縮された
汚泥は脱水機6によって規定の含水率のケーキまで脱水
される。
【0022】
【発明が解決しようとする課題】ところで、半導体工場
のフッ素含有排水におけるフッ素濃度は、30〜300
ppmの範囲で常に激しく変動するので、フッ素と消石灰
との反応においてフッ素に対する消石灰の必要量は、実
績としては化学反応理論量の3倍以上である。
【0023】また、半導体工場におけるフッ素含有排水
は、酸を使用するウェハ製造プロセスの工程からの排水
であるので、一般にPHが低く約2〜3の範囲であるこ
とが多い。
【0024】このため、上記半導体工場で発生する排水
は、フッ素を含み、かつ、pHが低く、水質が変動する
排水であるので、フッ素処理および中和反応に要する上
記消石灰等の薬品の使用量も多い。この結果として、最
終的に排出される脱水ケーキ等の廃棄物の量が多量にな
り、処分コストのみならず将来の廃棄物処分場の確保に
も不安があるという問題がある。すなわち、脱水機6に
よって脱水された発生するケーキは多量であり、かつそ
れら多量の脱水ケーキは産業廃棄物として埋め立て処分
されているのである。つまり、半導体工場や液晶工場か
らはフッ素や界面活性剤等の有機物を含む排水が多量に
発生するため、それらの処理設備や処理水質のみならず
発生増大する廃棄物対策を含めて、検討課題となってい
るのである。そして、それら半導体工場や液晶工場から
発生する産業廃棄物は増加の一途をたどっており、処分
場の確保も含めて増大する廃棄物対策が早急に必要にな
っている。
【0025】上記問題について、繰り返し、以下に細述
する。従来の消石灰などを添加してフッ素を処理する方
法は、フッ素含有排水のPHが低い上に、フッ素含有排
水のフッ素濃度が激しく変動するので、その中和反応に
要する消石灰の量を適正に制御して反応制御することが
困難である。従って、結果的に過剰の消石灰が必要であ
る。一般に、半導体工場の場合、実績としてフッ素量に
対して、前記したように化学反応理論量の3倍以上の消
石灰を添加していた。3倍以上の消石灰を添加するか
ら、未反応のカルシウムも多くなって、水酸化物等の汚
泥の発生量が多くなる。そして、上記汚泥をフィルター
プレスなどの脱水機によって脱水しても含水率が65%
程度であるから、結果として脱水ケーキのボリュームが
多くなっていた。一方、消石灰の必要量が実績として、
理論量の3倍以上となる別の理由は、フッ素含有排水と
添加される消石灰との反応時間を一般的に30分以内に
設計するので、過剰の消石灰を注入しないとフッ素の充
分な除去率が確保できず、一段目の凝集沈澱での目標値
(一般に20〜30ppm)まで達しないからである。逆
に、反応時間を充分とって設計した場合には、反応槽の
容量を3倍以上にしなければならなくなる上に、撹拌機
もより大きくしなければならないので、敷地面積および
建設のコストの点から判断しても、合理的ではなく、経
済的ではない。
【0026】また、界面活性剤の処理については、特に
界面活性剤が微生物に対して殺菌性を有するので、界面
活性剤の微生物処理が難しいという技術上の問題があ
る。
【0027】一方、処理水中のフッ素濃度に対する規制
も年々厳しくなり、最近の工場では行政基準を考慮した
フッ素の規制値が数ppmと一桁のケースが多いが、処理
水中のフッ素濃度を一桁に維持するためには、現実の実
装置では、アルミ剤をフッ素濃度に対して10倍以上添
加しないと目的のフッ素濃度まで下げることができなか
った。また、図7に示したように、接触酸化槽28を有
していない排水処理装置では、上記界面活性剤などの有
機物を含んだ排水を微生物処理できないので、特にCO
Dを中心とした放流水質が悪化するという問題を抱えて
いる。
【0028】これに対し、今日、排水の合理的かつ経済
的な処理および廃棄物の減量化は社会的ニーズであり、
かつ、地球環境を守る意味からもそれらは重要であり、
特に半導体工場や液晶工場からの処理水質の確実なる確
保と廃棄物の減量化は早急に解決すべき課題となってい
る。
【0029】ところで、従来、上記フッ素を含む排水
と、過酸化水素を含む排水とは、別々に排水処理するよ
うにしていた。その理由は、フッ素含有排水に過酸化水
素が混入していると、凝集沈殿の機能に悪影響を与え、
さらに、過酸化水素そのものがCOD源になって放流水
のCOD値を上昇させるからである。
【0030】すなわち、上記過酸化水素水を含む排水に
ついては、たとえば、過水(過酸化水素水)分解薬品
(たとえば、クリバーター(商品名))を添加して排水処
理するようにしていた。あるいは、たとえば、過水濃度
が1000ppm以下の過水含有排水は、図9に示すよ
うに、過水原水槽55に導入され、水量と水質をある程
度調整された後、ポンプ59によって触媒としての活性
炭が充填された過水分解塔56に移送される。そして、
この過水分解塔56において、上記過水含有排水は、活
性炭を触媒として、水と酸素ガスに分解され、分解後は
過水処理水槽57に導入されて、排水処理されていた。
【0031】しかしながら、フッ素および過酸化水素を
排出する生産工程における配管の区分けの際、生産装置
の数が多いことや、生産装置自体の構造が複雑であるこ
とに起因して、過水がフッ素含有排水に混入することを
確実に防止することが困難であるので、過水およびフッ
素を含有した排水を1つの装置で処理できる排水処理装
置が望まれている。
【0032】また、従来例において、原水槽14は、水
量水質の調整のみを行う槽であり、滞留時間の関係で槽
容量が大規模であるのに対して、フッ素との反応処理機
能が全くなく、投資効率の観点から言えば、効果的な槽
ではなかった。従って、原水槽を排水の処理に関して効
果的に設計し、投資効率を向上させることが望まれてい
る。
【0033】また、半導体工場や液晶工場等において
は、従業員が利用する食堂、風呂、トイレ等からの生活
排水が必ず存在し、それらの生活排水を処理するための
生活排水処理設備から、栄養バランスの良い生活系余剰
汚泥が発生し、この余剰汚泥は半導体工場や液晶工場で
は特に有効に再利用する方法はなく、費用を払って処分
していた。
【0034】そこで、本発明の目的は、廃棄物が少なく
て、界面活性剤などの有機物を含んだ排水に対して処理
水質が優れていて、建設費が安価な合理的かつ経済的な
排水処理方法および排水処理装置を提供することにあ
る。また、本発明の目的は、フッ素及び界面活性剤含有
排水の処理コスト及び脱水ケーキの発生を低減し、か
つ、生活系余剰汚泥の処理をも行う手段を提供すること
にある。また、本発明の目的は、フッ素と過水の両方を
含有した排水を同時に処理できる排水処理装置および排
水処理方法を提供することにある。
【0035】
【課題を解決するための手段】請求項1に記載の本発明
の排水処理装置は、フッ素を含有する排水を導入する手
段及び撹拌する手段を有し、炭酸カルシウム鉱物が充填
された第1水槽と、上記第1水槽によって処理された排
水を導入する手段及び撹拌する手段を有し、アルミ剤が
添加され、且つ、炭酸カルシウム鉱物が充填された第2
水槽とを備えたことを特徴とする排水処理装置である。
【0036】請求項2に記載の本発明の排水処理方法
は、フッ素を含有する排水を撹拌しながら、炭酸カルシ
ウム鉱物が充填された上記第1水槽で、上記排水と炭酸
カルシウムとを反応させて、上記排水のフッ素濃度を所
定値まで低減させる工程と、該工程で処理された排水を
撹拌しながら、アルミ剤が添加され、且つ、炭酸カルシ
ウム鉱物が充填された上記第2水槽で、上記排水とアル
ミ剤及び炭酸カルシウム鉱物と反応させて、上記排水の
フッ素濃度を所定値まで低減し、かつPHを所定範囲の
値にする工程とを有することを特徴とする排水処理方法
である。
【0037】請求項3に記載の本発明の排水処理装置
は、フッ素と有機物とを含有する排水を導入する手段及
び撹拌する手段を有し、炭酸カルシウム鉱物が充填され
た第1水槽と、上記第1水槽によって処理された排水を
導入する手段及び撹拌する手段を有し、アルミ剤が添加
され、且つ、炭酸カルシウム鉱物が充填された第2水槽
と、上記第2水槽によって処理された排水を導入する手
段及び撹拌する手段を有し、高分子凝集剤が添加された
第3水槽と、上記第3水槽からの排水を固液分離し、上
づみ液を放出する手段を有する第4水槽と、上記第4水
槽で沈殿形成された汚泥を沈降分離することによって濃
縮する第5水槽と、上記第5水槽で濃縮された汚泥を脱
水する脱水装置とを備えたことを特徴とする排水処理装
置である。
【0038】請求項4に記載の本発明の排水処理方法
は、フッ素と有機物とを含有する排水を撹拌しながら、
炭酸カルシウム鉱物が充填された上記第1水槽で、上記
排水と炭酸カルシウムとを反応させて、上記排水のフッ
素濃度を所定値まで低減させる工程と、該工程で処理さ
れた排水を撹拌しながら、アルミ剤が添加され及び炭酸
カルシウム鉱物が充填された上記第2水槽で、上記排水
とアルミ剤及び炭酸カルシウム鉱物と反応させて、上記
排水のフッ素濃度を所定値まで低減し、かつPHを所定
範囲の値にする工程と、該工程で発生した汚泥を沈降分
離することによって濃縮する工程と、該工程で濃縮され
た汚泥を脱水する工程とを有することを特徴とする排水
処理方法である。
【0039】請求項5に記載の本発明の排水処理装置
は、上記第2水槽からの排水を導入し、上記第3水槽へ
排水を導出する手段と汚泥固定化手段とを有する第6水
槽と、上記第4水槽で沈殿形成された汚泥を上記第5水
槽又は上記第6水槽へ搬送する搬送手段とを有すること
を特徴とする、請求項3に記載の排水処理装置である。
【0040】請求項6に記載の本発明の排水処理装置
は、上記第6水槽にバチラス・スブチリス・クボタ菌を
導入する手段を有することを特徴とする、請求項5に記
載の排水処理装置である。
【0041】請求項7に記載の本発明の排水処理装置
は、上記バチラス・スブチリス・クボタ菌と生活系余剰
汚泥とを上記第6水槽へ導入する手段を有することを特
徴とする、請求項6に記載の排水処理装置である。
【0042】請求項8に記載の本発明の排水処理装置
は、上記第1水槽に設けられた上記撹拌する手段がオゾ
ンを含む空気によるばっ気撹拌であることと上記第2水
槽に設けられた上記撹拌する手段がオゾンを含まない空
気によるばっ気撹拌であることとを特徴とする、請求項
1,3,5,6,7のいずれかに記載の排水処理装置であ
る。
【0043】また、請求項9に記載の発明は、排水を導
入する排水導入手段と、上記排水を撹拌し、この撹拌力
が強弱に調整される撹拌手段と、炭酸カルシウム鉱物が
充填された充填部とを有する第1水槽と、上記第1水槽
から排水を導入する排水導入手段と、上記排水を撹拌
し、この撹拌力が強弱に調整される撹拌手段と、炭酸カ
ルシウム鉱物とが充填された充填部を有し、アルミ剤が
添加される第2水槽とを備えたことを特徴としている。
【0044】また、請求項10に記載の発明は、炭酸カ
ルシウム鉱物が充填された第1水槽に排水を導入する工
程と、上記第1水槽内で上記排水と上記炭酸カルシウム
鉱物とを反応させて、上記排水のフッ素濃度を所定値ま
で低減させる工程と、上記排水を、上記第1水槽から、
炭酸カルシウム鉱物とが充填された第2水槽に導入する
工程と、上記第2水槽内の排水を撹拌しながら、アルミ
剤を添加し、上記第2水槽内で、上記アルミ剤及び上記
炭酸カルシウム鉱物と、上記排水とを反応させ、かつ、
上記炭酸カルシウム鉱物を曝気したときに上記炭酸カル
シウム鉱物から剥離する微生物と、上記排水とを反応さ
せ、さらに、上記反応生成物を凝集させて、上記排水の
フッ素濃度と過酸化水素濃度を所定値まで低減させ、か
つ、上記排水のPH値を所定範囲の値にする工程とを有
することを特徴としている。
【0045】また、請求項11に記載の発明は、請求項
9に記載の排水処理装置において、上記第1水槽および
第2水槽は、管内空間を上部と下部とに仕切る多孔板を
含み、管壁が網目状になっている網状管を有しており、
上記網状管の上部空間には炭酸カルシウム鉱物が充填さ
れており、上記網状管の下部空間は非充填の空気溜まり
部とされていることを特徴としている。
【0046】また、請求項12に記載の発明は、請求項
9に記載の排水処理装置において、上記撹拌手段は、散
気管を含む曝気手段を含むことを特徴としている。
【0047】また、請求項13に記載の発明は、請求項
12に記載の排水処置装置において、上記第1水槽から
第2水槽に導入する排水のPH値を計測するPH計と上
記排水のフッ素濃度を計測するフッ素濃度計とを有し、
上記PH計が計測したPH値と上記フッ素濃度計が計測
したフッ素濃度とに基づいて、上記撹拌手段の曝気手段
の曝気出力を制御する曝気出力制御手段を有することを
特徴としている。
【0048】また、請求項14に記載の発明は、排水を
導入する排水導入手段と、上記排水を撹拌し、この撹拌
力が強弱に調整される撹拌手段と、炭酸カルシウム鉱物
が充填された充填部とを有する第1水槽と、上記第1水
槽から排水を導入する排水導入手段と、上記排水を撹拌
し、この撹拌力が強弱に調整される撹拌手段と、炭酸カ
ルシウム鉱物と活性炭とが充填された充填部を有し、ア
ルミ剤が添加される第2水槽とを備えたことを特徴とし
ている。
【0049】また、請求項15に記載の発明は、炭酸カ
ルシウム鉱物が充填された第1水槽に排水を導入する工
程と、上記第1水槽内で上記排水と上記炭酸カルシウム
鉱物とを反応させて、上記排水のフッ素濃度を所定値ま
で低減させる工程と、上記排水を、上記第1水槽から、
炭酸カルシウム鉱物と活性炭とが充填された第2水槽に
導入する工程と、上記第2水槽内の排水を撹拌しなが
ら、アルミ剤を添加し、上記第2水槽内で、上記アルミ
剤および上記炭酸カルシウム鉱物および上記活性炭と、
上記排水とを反応させ、かつ、上記炭酸カルシウム鉱物
と上記活性炭を曝気したときに上記炭酸カルシウム鉱物
と活性炭から剥離する微生物と、上記排水とを反応さ
せ、さらに、上記反応生成物を凝集させて、上記排水の
フッ素濃度と過酸化水素濃度を所定値まで低減させ、か
つ、上記排水のPH値を所定範囲の値にする工程とを有
することを特徴としている。
【0050】また、請求項16に記載の発明は、請求項
16に記載の排水処理装置において、上記第1水槽およ
び第2水槽は、管内空間を上部と下部とに仕切る多孔板
を含み、管壁が網目状になっている網状管を有してお
り、上記第1水槽が有する網状管の上部空間には炭酸カ
ルシウム鉱物が充填されており、上記網状管の下部空間
は非充填の空気溜まり部とされており、上記第2水槽が
有する網状管の上部空間には炭酸カルシウム鉱物と活性
炭とが充填されており、上記網状管の下部空間は非充填
の空気溜まり部とされていることを特徴としている。
【0051】また、請求項17に記載の発明は、請求項
16に記載の排水処理装置において、上記撹拌手段は、
散気管を含む曝気手段を含むことを特徴としている。
【0052】また、請求項18に記載の発明は、請求項
19に記載の排水処置装置において、上記第1水槽から
第2水槽に導入する排水のPH値を計測するPH計と上
記排水のフッ素濃度を計測するフッ素濃度計とを有し、
上記PH計が計測したPH値と上記フッ素濃度計が計測
したフッ素濃度とに基づいて、上記撹拌手段の曝気手段
の曝気出力を制御する曝気出力制御手段を有することを
特徴としている。
【0053】
【作用】上記請求項1乃至4記載の本発明を用いると、
排水に含まれるフッ素及び有機物を除去した後、従来よ
り少ない脱水ケーキが形成される。
【0054】また、上記請求項5記載の本発明を用いる
と、上記第6水槽に汚泥固定手段によって、第4水槽か
らの汚泥を第6水槽に固定化させ、上記第6水槽に存在
する微生物を培養し、従来より高度の有機物の処理を行
う。
【0055】また、上記請求項6記載の本発明を用いる
と、生活系余剰汚泥を栄養分として培養されたBSK菌
によって、上記請求項5記載の本発明より更に高度の有
機物の処理を行うことができる。
【0056】また、上記請求項7記載の本発明を用いる
と、BSK菌によって生活系余剰汚泥を処理すると共
に、BSK菌は栄養分を得て、より繁殖し、上記請求項
6記載の本発明より高度に第4水槽からの汚泥を処理す
ることができる。
【0057】さらに、上記請求項8記載の本発明を用い
ると、オゾンにより排水に含まれる有機物を酸化分解
し、且つ、フッ素と炭酸カルシウム鉱物との反応を促進
する触媒の働きをし、且つ、排水がレジスト等の混入に
より着色した場合に酸化脱色する。
【0058】請求項9に記載の発明の排水処理装置は、
排水を導入する排水導入手段及び撹拌強度が調整可能な
撹拌手段を有し、炭酸カルシウム鉱物があらかじめ充填
された充填部を有する第1水槽を備えているので、上記
排水が含むフッ素と上記炭酸カルシウム鉱物とが反応
し、上記排水中のフッ素が処理される。また、上記炭酸
カルシウム鉱物の表面に生成したフッ化カルシウムの結
晶性反応物は、上記撹拌手段の撹拌によって、上記炭酸
カルシウム鉱物の表面から剥離するから、上記炭酸カル
シウム鉱物と上記フッ素との反応が促進され、上記フッ
素処理が効率良く行われる。また、上記炭酸カルシウム
鉱物の表面には、微生物が自然発生し易いから、上記炭
酸カルシウム鉱物は、微生物の固定化担体の役目を果た
す。そして、上記微生物は上記排水中のフッ素を食べて
体内に濃縮する。特に、今後、体内にフッ素を蓄積する
能力が顕著な微生物が見つけ出された場合に、その微生
物を利用することによって、フッ素の処理能力は格段に
向上する。
【0059】また、請求項9に記載の排水処理装置は、
さらに、第2水槽において、排水にアルミ剤が添加さ
れ、このアルミ剤と、上記排水が含むフッ素とが反応
し、フッ化アルミニウムが生成される。また、上記アル
ミ剤から水酸化アルミニウムが発生し、この水酸化アル
ミニウムがフロック化に、この水酸化アルミニウムフロ
ックが持つ吸着作用によって、上記フッ化アルミニウム
が上記水酸化アルミニウムフロックに吸着される。ま
た、この第2水槽においても、炭酸カルシウム鉱物及び
炭酸カルシウム鉱物に生息した微生物によるフッ素の処
理が、さらに進む。
【0060】また、請求項10に記載の発明の排水処理
方法によれば、上記した排水処理が行われ、上記排水の
フッ素濃度が所定値に低減され、上記排水のPH値が、
中性に近い所定の範囲の値になされる。
【0061】また、請求項11に記載の発明の排水処理
装置によれば、上記炭酸カルシウム鉱物を収納する網状
管を有し、この網状管の下部を非充填の空気溜まり部と
したので、上記下部から空気を供給すれば、上記炭酸カ
ルシウム鉱物に効率良く空気が供給される。したがっ
て、上記炭酸カルシウム鉱物に空気に由来する微生物が
繁殖し易くなり、微生物による排水処理能率が向上され
る。
【0062】また、請求項12に記載の発明によれば、
上記撹拌手段は散気管を含む曝気手段を含むから、上記
散気管からの空気の供給によって、上記網状管が配備さ
れた水槽内排水が撹拌され、槽内が好気的になる。した
がって、好気性の微生物が排水中の有機物を処理し易く
なり、排水処理能率が向上する。
【0063】また、請求項13に記載の発明の排水処理
装置は、排水のPH値と、排水のフッ素濃度とを計測
し、このPH値とフッ素濃度とに基づいて、上記撹拌手
段の曝気出力を制御するから、上記排水に応じて、排水
処理能力が最適に制御される。
【0064】また、請求項14に記載の発明の排水処理
装置によれば、第2水槽に、炭酸カルシウム鉱物に加え
て活性炭が充填されているから、請求項11に記載の発
明の上記した作用に加えて、上記活性炭が排水中の過酸
化水素を分解処理する作用を有する。したがって、請求
項15の発明によれば、フッ素および過酸化水素を含有
した排水が同時に処理される。
【0065】また、請求項15に記載の発明の排水処理
方法によれば、上記炭酸カルシウム鉱物とアルミ剤とが
排水中のフッ素を処理し、かつ、上記活性炭が上記排水
中の過酸化水素を処理し、上記排水中のフッ素濃度と過
酸化水素濃度が所定値まで低減させられ、上記排水中の
PH値が所定範囲の値にさせられる。
【0066】また、請求項16に記載の発明の排水処理
装置は、第1水槽が、炭酸カルシウム鉱物を充填した網
状管を有し、第2水槽が、炭酸カルシウム鉱物と活性炭
とを充填した網状管を有し、かつ、上記網状管の下部空
間は、非充填の空気溜まり部であるから、上記網状管の
下部から空気を供給すれば、上記炭酸カルシウム鉱物に
効率良く空気が供給される。従って、上記炭酸カルシウ
ム鉱物に空気に由来する微生物が繁殖し易くなり、微生
物による排水処理能率が向上される。また、上記第2水
槽においては、上記炭酸カルシウム鉱物だけでなく上記
活性炭にも効率良く空気が供給されるから、上記活性炭
にも空気に由来する微生物が繁殖し易くなり、微生物に
よる排水処理効率が向上される。
【0067】また、請求項17に記載の発明の排水処理
装置は、上記撹拌手段は散気管を含む曝気手段を含むか
ら、上記散気管からの空気の供給によって、上記網状管
が配備された水槽内排水が撹拌され、槽内が好気的にな
る。したがって、好気性の微生物が排水中の有機物を処
理し易くなり、排水処理能率が向上する。
【0068】また、請求項18に記載の発明の排水処理
装置によれば、排水のPH値と、排水のフッ素濃度とを
計測し、このPH値とフッ素濃度とに基づいて、上記撹
拌手段の曝気出力を制御するから、上記排水に応じて、
排水処理能力が最適に制御される。
【0069】請求項9に記載の発明の排水処理装置また
は請求項10に記載の排水処理方法によれば、第1水槽
において、フッ素含有排水のフッ素濃度は、15〜20
ppmまで低下させることが可能になり、PHは7に近づ
く。また、第1水槽において水、炭酸ガス及び沈澱物と
してのフッ化カルシウムを発生する。
【0070】また、上記第2水槽において、フッ素濃度
は3ppm程度となり、PHはさらに7に近づく。また、
アルミ剤から水酸化アルミニウムが発生し、この水酸化
アルミニウムフロックの持つ吸着作用により上記第2水
槽において発生したフッ化アルミニウムが水酸化アルミ
ニウムに吸着させられる。
【0071】さらに、請求項14,15に記載の発明に
よれば、上記第1及び第2水槽に充填された炭酸カルシ
ウム鉱物と活性炭の表面に空気中から混入した微生物が
繁殖し、または第2水槽に添加された微生物が時間の経
過とともに繁殖し、その後、微生物のもつ緩衝作用によ
って排水が中性にちかづき、また、それら微生物によっ
て生物学的に有機物が処理される。そして、その微生物
は炭酸カルシウム鉱物及び活性炭から強ばっ気によって
剥離した際に微生物凝集性を発揮することとなる。一
方、上記したように、炭酸カルシウム鉱物及び活性炭に
固定化されている微生物は、通常の状態で、ある程度、
フッ素を体内に取り込む作用をも有している。
【0072】ここで、水酸化アルミニウムは浄水場にお
いても、アルミ剤を添加しているので発生する物質であ
るが、微生物を含めて魚類に対しても、比較的化学的に
優しい物質であるから微生物の活動には、ほとんど影響
しない。
【0073】さらに、以下に、上記のフッ素含有排水に
おけるフッ素処理に関係するが、従来の排水処理法と、
上記請求項9〜18に記載の発明との相異点を説明す
る。従来、例えば、炭酸カルシウムを消石灰の代わりに
添付してフッ素を処理する方法があった(特公昭56−
10120参照)。しかし、この従来例は、炭酸カルシ
ウムを利用する点では、上記発明と共通性があるが、従
来法はあくまでも炭酸カルシウムを滞留時間の短い反応
槽に添加する内容であるから、結果として未反応の炭酸
カルシウムも発生してスラッジが多量に発生する欠点が
ある。これに対し、本発明は炭酸カルシウムを添加する
のではなく、たとえば具体的には、あらかじめ数ケ月分
程度の炭酸カルシウム鉱物を第1水槽に充填してばっ気
によってフッ素に対しての反応を進めるから、フッ素と
の反応が化学式どおり確実におこなわれ、約6ケ月の運
転実験結果によれば、スラッジ発生量が上記従来例に比
べて、極端に少なかった。また、従来、単に反応槽に炭
酸カルシウムを添加する方法はあったが、本発明は、水
量水質の調整機能と排水中のフッ素とカルシウムとの反
応及び結果としての中和機能を合わせ持つ独特の反応調
整槽となる第1,第2水槽を備えているから、上記単に
炭酸カルシウムを添加する方法とは、根本的に異なって
おり、フッ素を含有した排水の処理能力が格段に優れて
いるのである。
【0074】また、従来、単にアルミ剤を添加している
だけの処理方法はあったが、単にアルミ剤を添加してい
るだけの処理方法では、フッ素の処理には過剰のアルミ
剤を添加しないとフッ素の濃度が下がらないから、アル
ミ剤としての薬品使用量が多量であるという欠点がある
(特開昭51−32060参照)。これに対して、本発明
は、炭酸カルシウム鉱物及び活性炭を水槽内に充填して
いるから、炭酸カルシウム鉱物及び活性炭を強く曝気す
るかあるいは槽内撹拌することによって、上記炭酸カル
シウム鉱物と活性炭から微生物が剥離し、自然発生する
微生物の凝集性を利用することができる(活性汚泥もあ
る程度の凝集性を持っているがそのことと同様の内
容)。つまり、本発明によれば、非処理物であるフッ素
が凝集されるから、少量のアルミ剤の添加により、効果
的にフッ素が処理されるのである。したがって、本発明
によれば、従来法と比較してアルミ剤の使用量の低減を
図ることができる。なお、微生物を多く繁殖させる必要
がある場合は、生活系の余剰汚泥をあらかじめ直接第2
水槽に添加して、炭酸カルシウム鉱物及び活性炭の表面
に、それら生活系の余剰汚泥に起因する微生物を固定化
しておいてもよい。また上記生活系の余剰汚泥を第2水
槽に常時添加し続けても良い。そして、経験的なことで
あるが、排水を十分にばっ気した場合には、アルミ剤の
フッ素処理効果を向上させることができ、アルミ剤の添
加量を削減できる。いずれにしても、本発明は、フッ素
の処理に微生物を利用している点が従来と基本的に異な
る。
【0075】
【実施例】以下、本発明を図示の実施例により詳細に説
明する。
【0076】図1は請求項1及び請求項3記載の本発明
の一実施例のフッ素又はフッ素と有機物を含有する排水
(以下「排水」という。)処理装置の概念図、図2は請求
項5記載の本発明の一実施例の排水処理装置の概念図、
図3は請求項6及び請求項7記載の本発明の一実施例の
排水処理装置を示す。図4は請求項8記載の本発明の一
実施例の排水処理装置を示す。
【0077】図1乃至図4において、1は第1反応調整
槽であり、炭酸カルシウム鉱物7が充填されており、か
つ、ブロワー10、散気管8及びブロワー10と散気管
8とを接続するための配管11から成るばっ気装置が設
けられているが、図5に示すような、ばっ気装置の代わ
りに機械的撹拌機12も適用可能である。また、第1反
応調整槽1の水位は炭酸カルシウム鉱物7が埋没するよ
うに調整されており、第1反応調整槽1の容量の50%
程度は水量の調整に用いられる。また、2は第2反応調
整槽であり、炭酸カルシウム鉱物7が充填されており、
且つ、アルミ剤(図示せず)が添加されており、第1反応
調整槽1と同様のばっ気装置が設けられている。
【0078】なお、本発明の実施例1乃至4に用いられ
ている炭酸カルシウム鉱物7は、天然の石灰岩を粉砕し
たもので、重質炭酸カルシウムや寒水石と呼ばれる商品
としても存在する。また、消石灰が強アルカリであるの
に対し、天然に存在する炭酸カルシウム鉱物水溶液の中
で小魚類を飼育することもできる化学的に安全な物質で
あり、表面がでこぼこしているので、微生物が繁殖しや
すい。
【0079】また、第1反応調整槽1に充填されている
炭酸カルシウム鉱物7の粒径は、流入直後の排水のPH
は3以下の酸性であり、粒度の粗いほうが良いため、第
2反応調整槽2に充填されている炭酸カルシウム鉱物7
の粒径よりも大きく、たとえば、第1反応調整槽1の炭
酸カルシウム鉱物は直径5〜7cm程度のものを、第2反
応調整槽2の炭酸カルシウム鉱物は直径約2cm程度のも
のが用いられるが、絶対的条件ではない。
【0080】さらに、アルミ剤はフッ素濃度が15〜2
0ppm以下で、かつ、中性に近いほど、フッ素除去が効
果的におこなわれるため、第1反応調整槽1において、
まず炭酸カルシウム鉱物7によって、フッ素濃度を15
〜20ppm程度にし、かつ、PHを7に近づけ、第2反
応調整槽2において、更に高度のフッ素除去を行うため
に、アルミ剤を用いて、フッ素濃度を5ppm程度にまで
低減させる。
【0081】また、3は凝集槽、4は第1沈殿槽、5は
汚泥凝縮槽、6は脱水機、12は撹拌機、13はかき寄
せ機、24は塩化ビニリデンからなる紐状接触材(以
下、「接触材」という。)、25はBSK菌培養槽、2
6は汚泥微生物混合槽、27は加温装置、30はオゾン
発生器、31はフィルター、32はオゾン混合部、33
は充填物を示す。
【0082】請求項1及び請求項3記載の本発明の排水
処理装置は、従来の原水槽14において炭酸カルシウム
鉱物7が充填されており、かつ、撹拌手段として、ばっ
気装置又は機械的撹拌装置を設け、排水の中和処理及び
排水に含まれているフッ素を炭酸カルシウムと反応させ
ることによって、排水のフッ素濃度を低減させる処理を
行えるため、従来よりも排水処理装置の規模は縮小され
ている。
【0083】上記撹拌手段としては、ばっ気装置の方
が、ばっ気空気によって、好気的に行われるため、微生
物が排水内に混入しやすく、より適当である。
【0084】また、請求項5記載の本発明の排水処理装
置は、第2反応調整槽2からの排水及び沈殿槽4からの
汚泥が流入する汚泥固定化槽23が設けられており、汚
泥固定化槽23には、沈殿槽4から返送された汚泥を固
定するために接触材24が充填されている。なお、接触
材24の材料として、塩化ビニリデンの他に軽量で、耐
腐食性、耐アルカリ性及び耐酸性を有する物質であれば
使用可能であり、なるべく汚泥との接触面積が広くなる
ようするのがよい。具体的には、塩化ビニリデンの放射
状の輪状体のエレメントを多数有する紐状の商品を利用
することができる。
【0085】また、請求項6及び請求項7記載の本発明
の排水処理装置には、加温装置27が設けられ、BSK
菌又は、BSK菌とBSK菌の栄養分となる生活系余剰
汚泥とが充填されているBSK菌培養槽25及びBSK
菌培養槽25からのBSK菌と沈殿槽4からの汚泥とを
混合し、汚泥固定化槽23に該混合物を搬送する汚泥微
生物混合槽26が設けられている。なお、BSK菌は、
好気性の微生物で納豆菌と同様に枯草菌の一種で自然界
に存在している菌であり、臭気に対して脱臭能力が高く
生活系余剰汚泥が発する臭気を効果的に脱臭する。
【0086】更に、請求項8記載の本発明の排水処理装
置には、ブロワー10から排気管8までの空気配管の途
中に、空気の汚れを除去するためのフィルター31とオ
ゾン発生器30が設置され、散気管8よりオゾンを含ん
だ空気を吐出している。そして、水中にオゾンをより溶
解するために、排気処理に用いるスクラバー等に使用さ
れるセラミックス製やプラスチック製の充填物33を、
具体的には、ラシヒリング、ベルルサドル、インタロッ
クサドル、テラレット、ポールリング等をオゾン混合部
32に充填し、気液の反応効率の向上を図っている。
【0087】なお、オゾン発生量は排水量1M3あたり
20mg/H以上がより効果的であるが、最適値は処理水
のフッ素濃度及びCOD濃度から、オゾン発生量を予め
実験によって求めて、決定すればよい。 (実施例1) 次に、図1を用いて、請求項1乃至4記載の本発明の一
実施例の排水処理工程を説明する。
【0088】まず、フッ素及び界面活性剤含有排水(以
下「排水」という。)を第1反応調整槽1に移送する。
ここで、炭酸カルシウム鉱物7が埋没するように水量を
調整し、炭酸カルシウム鉱物7によるフッ素の除去及び
中和処理を行い、フッ素濃度を15〜20ppm、PHを
4〜5とする。該処理の際の水温は、20℃以上であれ
ばよいが、25℃以上が効果的であり、該中和処理は、
排水処理設備のうち前半工程で計画するのが望ましい。
この第1反応調整槽1における反応時間は、排水に含有
されたフッ素の濃度、排水の流入量及び流入水質によっ
て決定されるが、従来に比べてかなり長時間であり、通
常、12時間以上とする。また、上記ばっ気撹拌の際に
は、空気中に存在する微生物が排水に混入され、炭酸カ
ルシウム鉱物7の表面で繁殖し、この微生物の緩衝作用
によっても排水は中性に近づく。なお、空気ばっ気にお
ける空気量は水槽容量1M3当たり1日20M3以上で設
計するのが好ましい。
【0089】第1反応調整槽1に流入直後の排水は、P
Hが3以下の酸性であるため、炭酸カルシウム鉱物7を
溶解させながらカルシウムをイオン化させて、上記フッ
素をフッ化カルシウムの微細なフロックとして処理し、
それに伴い、炭酸ガスと水とを生成する。従来は、過剰
の消石灰(Ca(OH)2)を添加していたため、水酸化物が
発生していたが、本発明においては、第1反応調整槽1
において、十分な時間をかけて、化学反応式通りに炭酸
カルシウムとの反応をおこなうため、上記水酸化物の発
生もなく、従来より脱水ケーキの生成量は減少し、排水
に含まれるフッ素を60%以上を除去することができ
る。
【0090】一方、一部の反応として、溶解しているフ
ッ素が炭酸カルシウム鉱物7と反応して、フッ化カルシ
ウム鉱物(蛍石)に変化する現象も発生する。この現象は
排水中のフッ素濃度が高ければ高い程、微細なフッ化カ
ルシウムの沈殿物になるのではなく、フッ化カルシウム
鉱物に変化する傾向にある。この蛍石は、蛍石→フッ酸
→精製フッ酸→IC工場等で使用→排水→蛍石というサ
イクルの中で、フッ素生成の際の原料として再利用でき
る。上記フッ化カルシウム鉱物への変化は以下に記載の
実施例2乃至4の第1反応調整槽1においても生じる。
【0091】次に、フッ素濃度が15〜20ppmで、か
つ、中性に近づいた排水は、第2反応調整槽2に移送さ
れ、アルミ剤としてのポリ塩化アルミニウムや硫酸バン
ドと呼ばれる硫酸アルミニウムが約500〜1000pp
m程度添加される。なお、滞留時間を6時間以上にする
のが好ましい。このアルミ剤と排水に含まれるフッ素と
が反応し、フッ化アルミニウムとなり、かつ、余分なア
ルミ剤が素早く水酸化アルミニウムのフロックに変化
し、フッ化アルミニウムを吸着することにより、排水の
フッ素濃度を5ppm程度にまで低減する。この水酸化ア
ルミニウムのフロックは中性付近で発生しやすいことが
知られている。
【0092】しかし、上記アルミ剤である酸性薬品の添
加により排水のPHが低下し、このため、従来は苛性ソ
ーダ等のアルカリ薬品を添加して中性にちかづけていた
が、本発明では、第1反応調整槽1及び第2反応調整槽
2に炭酸カルシウム鉱物7を充填していることにより、
炭酸カルシウム鉱物7による中和および炭酸カルシウム
鉱物表面に繁殖する、空気中からの微生物による中和を
自動的にかつ安全に行い、PHを5.8〜8.6程度にす
る。このため、従来必要であったPH調整槽をも不必要
となる。
【0093】以上、第2反応調整槽2において、排水に
含まれるフッ素を60%以上除去でき、また、界面活性
剤等の有機物をCOD(Chemical Oxygen Demand)と
してとらえた場合、除去率は40%以上が期待できる。
【0094】次に、排水を凝集槽3に移送し、第1及び
第2反応調整槽1,2で発生した微細なフロックを高分
子凝集剤を約数ppm添加することによって、大きく且つ
しっかりしたフロックに成長させる。この凝集槽3にお
ける撹拌は上記フロックを壊さないようにするために、
ゆっくりした機械的撹拌が適している。また、反応時間
は15分程度でよい。
【0095】次に、排水を沈殿槽4に移送し、数分間に
1回程度の回転数でかき寄せ機13を用いて、固液分離
を行い、上澄み液としての排水は放出し、沈殿形成した
汚泥は、汚泥濃縮槽5において、かき寄せ機13を用い
てかき寄せられ、沈降分離によって、3時間以上かけて
濃縮し、その後、上記処理によって濃縮された汚泥をフ
ィルタープレス等の脱水機6によって脱水し、廃棄物と
しての脱水ケーキを生成する。 (実施例2) 次に、図2を用いて、請求項5記載の本発明の実施例の
排水処理工程を説明する。
【0096】まず、実施例1と同様に排水を第1反応調
整槽1に移送し、炭酸カルシウム鉱物7によるフッ素の
除去及び中和処理を行う。たとえば、空気ばっ気にもち
いる空気量を水槽容量1M3あたり1日20M3以上の条
件で、フッ素濃度が100ppm、PHが2.5の流入水は
第1反応調整槽1の出口で40ppm以下、PHが4〜5
となる。
【0097】つぎに、フッ素濃度が40ppmの排水は、
第2反応調整槽2に移送され、アルミ剤としてのポリ塩
化アルミニウムや硫酸バンドと呼ばれる硫酸アルミニウ
ムが添加され、排水のフッ素濃度を16ppm程度にまで
下げられ、PHは5〜7となる。
【0098】次に、排水を汚泥固定化槽23を経由し
て、排水を凝集槽3に移送し、第1及び第2反応調整槽
1,2で発生した微細なフロックを高分子凝集剤によっ
て、大きく且つしっかりしたフロックに成長させる。
【0099】次に、排水を沈殿槽4に移送し、数分間に
1回程度の回転数でかき寄せ機13を用いて、固液分離
を行い、上澄み液としての排水は放出し、沈殿形成した
未反応のアルミニウムやカルシウム及びフッ素を含む汚
泥は、汚泥固定化槽23に返送される。
【0100】なお、汚泥返送率は、当初100%とする
が、汚泥固定化槽23での汚泥濃度が3000ppm以上
になると、汚泥返送率100%運転では、凝集槽3にお
ける排水及び沈殿槽4における上澄み液に汚泥が混入す
るため、汚泥返送率は凝集槽3における排水及び沈殿槽
4における上澄み液に汚泥が混入しない範囲まで低下さ
せる。この際、上記汚泥の30%以上が接触材24に付
着固定され、接触材24に存在する隙間に嫌気性の微生
物が繁殖し、汚泥を消化し、汚泥の量が減少する。
【0101】尚、汚泥固定化槽23におけるフッ素の除
去率は60%以上期待でき、また、界面活性剤等の有機
物をCODとしてとらえた場合の除去率は40%以上が
期待できる。
【0102】次に、上述の実施例1と同様に、汚泥濃縮
槽5により汚泥を濃縮し、脱水機6によって脱水処理
し、脱水ケーキを形成する。
【0103】以上、実施例2の処理工程を用いれば、例
えば、容量約5リットルの第1反応調整槽1、容量約5
リットルの第2反応調整槽2、容量約2.5リットルの
汚泥固定化槽23及び容量約3リットルの沈殿槽4等を
用いて、以上の工程を実施した場合、PHが2.4、フ
ッ素濃度が135ppm、CODが26ppmであるフッ素及
び界面活性剤含有排水を処理した場合、従来の方法によ
る処理排水の水質がPHが7.4、フッ素濃度が6.5pp
m、CODが5.7ppmであるのに対し、PHが7.6、フ
ッ素濃度が5.7ppm、CODが5.3ppmとなり、発生し
た汚泥容量は従来の約30%以下である。 (実施例3) 次に、図3を用いて、請求項6記載の本発明及び請求項
7記載の本発明の一実施例の排水処理工程を説明する。
【0104】まず、実施例1と同様に排水を第1反応調
整槽1に移送し、炭酸カルシウム鉱物7によるフッ素の
除去及び中和処理を行う。たとえば、空気ばっ気にもち
いる空気量を水槽容量1M3あたり1日20M3以上の条
件で、フッ素濃度が120ppm、PHが2.5の流入水は
第1反応調整槽1の出口で48ppm以下、PHが4〜5
となる。
【0105】次に、フッ素濃度が48ppmの排水は、第
2反応調整槽2に移送され、アルミ剤としてのポリ塩化
アルミニウムや硫酸バンドと呼ばれる硫酸アルミニウム
が添加され、排水のフッ素濃度を19.2ppm程度にまで
下げられ、PHは5〜7となる。
【0106】次に、排水を汚泥固定化槽23を経由し
て、排水を凝集槽3に移送し、第1及び第2反応調整槽
1,2で発生した微細なフロックを高分子凝集剤によっ
て、大きく且つしっかりしたフロックに成長させる。
【0107】次に、排水を沈殿槽4に移送し、数分間に
1回程度の回転数でかき寄せ機13を用いて、固液分離
を行い、上澄み液としての排水は放出し、沈殿形成した
未反応のアルミニウムやカルシウム及びフッ素を含む汚
泥は、汚泥固定化槽23に返送される。
【0108】次に、排水を沈殿槽4に移送し、数分間に
1回程度の回転数でかき寄せ機13を用いて、固液分離
を行い、上澄み液としての排水は放出し、沈殿形成した
未反応のアルミニウムやカルシウム及びフッ素を含む汚
泥は、効果的に培養するための加温装置及び好気性を維
持するための散気管を備えたBSK菌培養槽25から送
られたBSK菌又は生活系余剰汚泥及びBSK菌と汚泥
微生物混合槽26において混合され、汚泥固定化槽23
に返送される。
【0109】なお、汚泥返送率は、当初100%とする
が、汚泥固定化槽23での汚泥濃度が4000ppm以上
になると、汚泥返送率100%運転では、凝集槽3にお
ける排水及び沈殿槽4における上澄み液に汚泥が混入す
るため、汚泥返送率は、凝集槽3における排水及び沈殿
槽4における上澄み液に汚泥が混入しない範囲まで低下
させる。
【0110】本実施例においては、上述の実施例2にお
いて汚泥濃度3000ppm以上で汚泥返送率を低下させ
ていたのに対し、汚泥濃度が4000ppmになるまで汚
泥返送率100%で運転できる。これは、集合体(コロ
ニー)自体に粘着性を有するBSK菌を返却汚泥に混合
しているので、実施例2の場合よりも、高濃度に汚泥を
接触材24に固定することができるからである。この
際、上記汚泥の60%以上が塩化ビニリデンからなる接
触材24に付着固定され、接触材24に存在する隙間に
嫌気性の微生物が繁殖し、汚泥を消化し、請求項5記載
の本発明を用いた場合よりも、汚泥の量が減少する。
【0111】尚、汚泥固定化槽23におけるフッ素の除
去率は70%以上期待でき、また、界面活性剤等の有機
物をCODとしてとらえた場合の除去率は50%以上が
期待できる。
【0112】次に、上述の実施例1と同様に、汚泥濃縮
槽5により汚泥を濃縮し、脱水機6によって脱水処理
し、脱水ケーキを形成する。
【0113】以上、実施例3の処理工程を用いれば、例
えば、容量約5リットルの第1反応調整槽1、容量約5
リットルの第2反応調整槽2、容量約2.5リットルの
汚泥固定化槽23及び容量約3リットルの沈殿槽等を用
いて、以上の工程を実施した場合、PHが2.2、フッ
素濃度が152ppm、CODが41ppmであるフッ素及び
界面活性剤含有排水を処理した場合、従来の方法による
処理排水の水質がPHが7.3、フッ素濃度が6.8pp
m、CODが6.5ppmであるのに対し、PHが7.5、フ
ッ素濃度が5.1ppm、CODが5.2ppmとなり、発生し
た汚泥容量は従来の約20%以下であった。 (実施例4) 次に、図4を用いて、請求項8記載の本発明の一実施例
の排水処理工程を説明する。
【0114】まず、実施例1と同様に排水を第1反応調
整槽1に移送する。ここで、炭酸カルシウム鉱物7が埋
没するように水量を調整し、炭酸カルシウム鉱物7によ
るフッ素の除去及び中和処理を行い、フッ素濃度を15
〜20ppm、PHを4〜5とする。該処理の際の水温
は、20℃以上であればよいが、25℃以上が効果的で
あり、該中和処理は、排水処理設備のうち前半工程で計
画するのが望ましい。この第1反応調整槽1における反
応時間は、排水に含有されたフッ素の濃度、排水の流入
量及び流入水質によって決定されるが、従来に比べてか
なり長時間であり、通常、10時間以上とする。また、
上記ばっ気撹拌の際には、オゾンを含む空気によってば
っ気されるので、排水中の界面活性剤等の有機物がオゾ
ンによって強力に酸化され、その結果として、排水中の
CODの値も低下する。
【0115】また、一方、一部の反応として、溶解して
いるフッ素が炭酸カルシウム鉱物と反応して、フッ化カ
ルシウム鉱物に変化する反応が生じるが、ここで、オゾ
ンを含む空気は上記フッ化カルシウム鉱物への変化に関
する触媒的作用をも奏する。
【0116】なお、オゾンを含む空気量は水槽容量1M
3当たり1日20M3以上で設計するのが好ましく、水槽
の形状もオゾンを含む空気を排水が極力接触するよう
に、水槽の深さをオゾンを含まない空気によるばっ気撹
拌を行う場合の水槽より深くするのが好ましい。
【0117】また、充填物33が充填されたオゾン混合
物32においてオゾンを含む空気は排水と効率良く気液
の接触が行われる。
【0118】つぎに、第1反応調整槽1に流入直後の排
水は、PHが3以下の酸性であるため、炭酸カルシウム
鉱物7を溶解させながらカルシウムをイオン化させて、
上記フッ素をフッ化カルシウムの微細なフロックとして
処理し、一方、フッ素をフッ素生成の原料となるフッ化
カルシウム鉱物として処理するため、フッ化カルシウム
の沈殿物は発生せず、すなわち、極力廃棄物を発生しな
いシステムとなる。
【0119】以上、第1反応調整槽1において、排水に
含まれるフッ素を60%以上処理され、オゾンによる有
機物の酸化、即ち、界面活性剤やアルコール等の有機物
をCODとしてとらえた場合、除去率は20%以上が期
待できる。
【0120】次に、フッ素濃度が15〜20ppmで、か
つ、中性に近づいた排水は、第2反応調整槽2に移送さ
れ、アルミ剤としてのポリ塩化アルミニウムや硫酸バン
ドと呼ばれる硫酸アルミニウムが約500〜1000pp
m程度添加される。なお、滞留時間を6時間以上にする
のが好ましい。このアルミ剤と排水に含まれるフッ素と
が反応し、フッ化アルミニウムとなり、かつ、余分なア
ルミ剤が素早く水酸化アルミニウムのフロックに変化
し、フッ化アルミニウムを吸着することにより、排水の
フッ素濃度を5ppm程度にまで低減する。この水酸化ア
ルミニウムのフロックは中性付近で発生しやすいことが
知られている。また、第2反応調整槽2のばっ気空気に
はオゾンを含んでいないので、第1反応調整槽1の排水
中に含まれていたオゾンは第2反応調整槽2において脱
気され、オゾンによる第2水槽以降の工程で各水槽に存
在する微生物に対する影響を抑制する。よって、本実施
例の他に、図2及び図3に示す第1反応調整槽1にオゾ
ンを含む空気によるばっ気撹拌を行っても同様の効果が
得られる。
【0121】以上、第2反応調整槽2において、排水に
含まれるフッ素を60%以上除去でき、また、界面活性
剤等の有機物をCOD(Chemical Oxygen Demand)とし
てとらえた場合、除去率はオゾンの微生物に対する影響
もあるが、35%以上が期待できる。
【0122】次に、排水を凝集槽3に移送し、第1及び
第2反応調整槽1,2で発生した微細なフロックを高分
子凝集剤を約数ppm添加することによって、大きく且つ
しっかりしたフロックに成長させる。この凝集槽3にお
ける撹拌は上記フロックを壊さないようにするために、
ゆっくりした機械的撹拌が適している。また、反応時間
は15分程度でよい。
【0123】次に、排水を沈殿槽4に移送し、数分間に
1回程度の回転数でかき寄せ機13を用いて、固液分離
を行い、上澄み液としての排水は放出し、沈殿形成した
汚泥は、汚泥濃縮槽5において、かき寄せ機13を用い
てかき寄せられ、沈降分離によって、3時間以上かけて
濃縮し、その後、上記処理によって濃縮された汚泥をフ
ィルタープレス等の脱水機6によって脱水し、廃棄物と
しての脱水ケーキを生成する。
【0124】以上、実施例4に記載の処理工程を用いれ
ば、例えば、容量約5リットルの第1反応調整槽1、容
量約5リットルの第2反応調整槽2、容量約1リットル
の凝集槽3及び容量約3リットルの沈殿槽4を用いて、
以上の工程を実施した場合、PHが2.4、フッ素濃度
が135ppm、CODが26ppmであるフッ素及び界面活
性剤含有排水を処理した場合、従来の方法による処理水
の水質がPHが7.4、フッ素濃度が6.5ppm、COD
が5.7ppmであるのに対して、PHが7.1、フッ素濃
度が5.3ppm、CODが4.8ppmとなり、発生した汚泥
容量は従来の約20%以下となる。
【0125】図6は、請求項18に記載の発明の一実施
例のフッ素及び過酸化水素含有排水(以下「排水」とい
う。)処理装置の概念図である。図6において、301
は第1反応調整槽である。この第1反応調整槽301に
は、炭酸カルシウム鉱物307が充填されている。さら
に、この第1反応調整槽301には、散気管308と炭
酸カルシウム鉱物撹拌用散気管331という2種類の散
気管を含む撹拌装置が設けられている。
【0126】上記炭酸カルシウム鉱物307は、上記第
1反応調整槽301内に設けられた網状管315に充填
されている。上記網状管315は、その上部をなす投入
カバー320と、下部を構成する多孔板333および網
状管空気溜316とを有している。上記多孔板333
は、炭酸カルシウム鉱物307が網状管315から落下
しないようにする役割を有している。
【0127】上記2種類の散気管308および331の
内、上記散気管308は、第1反応調整槽301内の水
流撹拌および槽内溶存酸素を維持するという役割を持っ
ている。また、もうひとつの散気管である炭酸カルシウ
ム鉱物撹拌用散気管331は網状管315内の炭酸カル
シウム鉱物307を空気によって撹拌し、フッ素とカル
シウムの反応を積極的に向上させるという役割を果たす
ようになっている。つまり、この炭酸カルシウム鉱物撹
拌用散気管331は、上記炭酸カルシウム鉱物307の
表面に発生したフッ化カルシウムの結晶性反応物を上記
炭酸カルシウム鉱物307表面から剥離させる役割を有
している。
【0128】一方、網状管空気溜316は、炭酸カルシ
ウム鉱物撹拌用散気管331から吐出する空気が網状管
315から外部に飛び出さないようして、上記空気が効
率よく網状管315内を上昇できるようにする役割を有
している。
【0129】図6における上記2種の散気管308と3
31とを含む撹拌装置は、ばっ気撹拌装置である。この
撹拌装置は、第1−回転数制御ブロワー310と、第2
−回転数制御ブロワー311と、散気管308と、炭酸
カルシウム鉱物撹拌用散気管331と、制御盤318
と、PH計321と、フッ素計332と、回転数制御ブ
ロワー311,312と散気管308,331などとを接
続する配管312とを含んでいる。なお、上記撹拌装置
は、図8に示すような、機械的撹拌機13や、水中で使
用する水中撹拌機を備えるようにしてもよい。しかし、
機械的撹拌機13よりも散気管のばっ気による撹拌の方
が、槽内の溶存酸素を維持し微生物を繁殖させるために
は、より適合している。
【0130】上記第1反応調整槽301に流入するフッ
素含有排水中のフッ素濃度が50ppm以下の時には上記
排水のPHは3〜5の範囲であることが多い。そのよう
な時には、上記散気管308および331から供給する
撹拌用の空気量は、槽301の容積1M3(立方メート
ル)当たりについて、1日当たり、20M3(立方メート
ル)程度で良い。一方、上記第1反応調整槽301に流
入するフッ素含有排水中のフッ素濃度が200ppm以上
の時は、上記排水のPHも低くPH2.5以下の事が多
い。そのような時は、上記散気管308および331か
ら供給する撹拌用空気量は、槽301の容積1M3(立方
メートル)当たりについて、1日当たり、60M3(立方
メートル)以上であることが必要になる。
【0131】この実施例は、検出器としてのPH計32
1からの信号とフッ素計332からの信号が、制御盤3
18に内蔵されている調節器に伝達されるようになって
いる。そして、上記調節器は、上記第1−回転数制御ブ
ロワー310と第2−回転数制御ブロワー311の回転
数を制御して、散気管331と308から槽301,3
02に供給される空気量を最適にし、最適な空気量によ
って槽301,302内を撹拌するようにしている。
【0132】したがって、上述のフッ素濃度が50ppm
以下または200ppm以上のいずれのときにも、PH計
321によるPH管理とフッ素計332によるフッ素濃
度管理で撹拌用の空気量を制御し、反応を効果的に行う
ことができる。つまり、上記PH計321が計測したP
H値と、上記フッ素計332が計測したフッ素濃度値と
に基づき、上記制御盤318は、上記上記第1−回転数
制御ブロワー310および第2−回転数制御ブロワー3
19の回転数を制御し、上記排水中のフッ素濃度が高く
てPHが低いときには、上記ブロワーを高回転させ、上
記排水中のフッ素濃度が低くてPHが高いときには上記
ブロワーを低回転させる。
【0133】この実施例で、PH計321とフッ素計3
32の取り付け位置を、第1反応調整槽301の排水出
口にしている。なぜならば、上記取付位置を第1反応調
整槽301の排水入口にした場合には、この排水入口に
流入する流入排水のフッ素濃度と酸濃度の変動すなわち
PHの変動が、上記排水出口における変動よりも大きい
から、上記空気供給量を最適に制御管理することができ
ないからである。また一方、上記取付位置を、第2反応
調整槽302の排水出口にした場合には、空気量制御の
対応が遅れてしまうことも、上記取付位置を第1反応調
整槽301の排水出口に設置している理由である。
【0134】また、上記第1反応調整槽301の水位
は、炭酸カルシウム鉱物307が常に槽内排水に水没す
るように、槽301の水位を計測するレベル計(図示せ
ず)によってポンプ309を制御して槽301の水位を
制御するようになっている。そして、図7に示すよう
に、調整槽301の水位が、必ず網状管315の投入カ
バー320よりも上に位置するように、槽301内の水
量調整がなされる。したがって、上記投入カバー320
下の炭酸カルシウム鉱物307は、常に排水に浸されて
いるから、排水のフッ素とカルシウムとの反応が促進さ
れる。
【0135】一方、第2反応調整槽302には、網状管
315に炭酸カルシウム鉱物307と活性炭334が充
填されている。さらに、上記槽302には、アルミ剤
(図示せず)が添加されている。また、上記第2反応調整
槽302には、上記第1反応調整槽301と同様に、2
種類の散気管308と331が設けられている。
【0136】なお、本発明の上記実施例に用いられてい
る炭酸カルシウム鉱物307は、天然の石灰岩を粉砕し
たものであり、重質炭酸カルシウムや寒水石(商品名)と
しても存在する。また、消石灰の水溶液は、強アルカリ
であるのに対して、天然に存在する炭酸カルシウム鉱物
水溶液は中性を示すから、上記炭酸カルシウム鉱物水溶
液の中でメダカやタナゴなどの小魚類を飼育することが
できる。上記炭酸カルシウム鉱物は、化学的に安全な物
質であり、表面がでこぼこしているので、微生物が繁殖
し易い。したがって、この炭酸カルシウム鉱物307の
存在によって、排水中の有機物が処理され易くなる。
【0137】また、第1反応調整槽301に設けた網状
管315に充填された炭酸カルシウム鉱物307の粒径
を、第2反応調整槽302に充填された炭酸カルシウム
鉱物307の粒径よりも大きく設定している。なぜなら
ば、最初の第1反応調整槽302内の排水はPHが3以
下の酸性であり、このPHが3以下の酸性の排水と反応
させるためには、炭酸カルシウム鉱物307の粒度が粗
い方が適しているからである。具体的には、第1反応調
整槽301内の炭酸カルシウム鉱物307の粒径を、直
径1〜1.5cm程度とし、第2反応調整槽302内の炭
酸カルシウム鉱物307の粒径を、直径0.5〜1cm程
度にしたが、絶対的条件ではない。この1cm程度の粒径
の炭酸カルシウム鉱物307は、上記散気管308と散
気管331による空気撹拌と曝気によって容易に踊るか
ら、効果的な撹拌を実現でき、フッ素とカルシウムとの
反応が効果的に行われる。
【0138】上記第2反応調整槽302が備える網状管
315の下部に充填した活性炭334の種類は、特に限
定されるものではなく、ヤシガラ系でも石炭系でもよ
い。また、選定すべき炭酸カルシウム鉱物のサイズにつ
いても、市販の粒径5〜10mmの製品を選定すればよ
い。要は、上記活性炭334が上記網状管315から、
こぼれ出なければ良いのである。また、活性炭334に
排水を通過させると、その排水のPHが上昇する傾向が
ある。具体的には、活性炭334は、アルカリ側に働く
物質であるから、特にPHの低いフッ素含有排水を処理
するためには、より好都合である。さらに、活性炭は、
多孔質であり、その多孔に微生物が繁殖しやすいから、
微生物の固定化担体として適している。
【0139】更に、凝集剤として上記第2反応調整槽3
02に添加されたアルミ剤は、槽302内の排水を効果
的に除去する。ここで、上記槽302内の排水中のフッ
素濃度が15〜20ppm以下で、かつ、上記排水が十分
ばっ気されており、さらに、上記排水が中性に近いほ
ど、上記アルミ剤による上記排水のフッ素除去が効果的
に行われることが経験的実績として判明している。従っ
て、この実施例では、第1反応調整槽301において、
排水を、まず炭酸カルシウム鉱物307との反応によっ
て、第1反応調整槽301の出口でフッ素濃度を15〜
20ppm程度にし、かつ、ばっ気しながら中性に近づけ
る。その後、更に次のステップのフッ素除去を行うため
に、第2反応調整槽302において、凝集剤としてのア
ルミ剤を添加して、上記排水のフッ素濃度を3ppm程度
にまで低減させる。
【0140】また、この実施例の凝集槽303には、ア
ルミ剤などの無機の凝集剤と高分子凝集剤を添加するこ
とが可能になっている。また、この実施例の沈澱槽30
4では、上記排水の固液分離がなされる。また、図6に
おいて、305は汚泥濃縮槽であり、306はフィルタ
ープレス等の脱水機であり、313は撹拌機であり、3
14はかき寄せ機である。
【0141】この実施例の排水処理装置は、従来の原水
槽14に対応する第1反応調整槽301に炭酸カルシウ
ム鉱物307が充填されており、かつ調整槽301,3
02に、撹拌手段及び曝気手段としての散気管308,
331もしくは、水中撹拌機などの機械的撹拌装置を設
けたものである。従って、この実施例によれば、上記第
1反応調整槽301によって、上記排水を中和処理し、
上記排水に含まれているフッ素を、炭酸カルシウム鉱物
307と反応させることによって、排水のフッ素濃度を
低減させる処理を行うことができる。従って、上記実施
例によれば、シンプルな全体構成によって、従来問題で
あった薬品の取り扱い管理工数を削減できる。すなわ
ち、この実施例によれば、排水処理装置の機械的管理規
模を、従来よりも格段に縮小させることができ、機器の
メンテナンスコストも削減できる。また、この実施例
は、排水処理装置の機械的管理規模が従来に比べて縮小
されている上に、従来の排水処理設備にはない有機物処
理機能を有している。
【0142】尚、上記したように、上記実施例の上記撹
拌手段としては、機械的撹拌手段を使用するよりも、ば
っ気空気によって槽内を好気雰囲気にするばっ気装置を
使用するほうが、好気性の微生物が排水中の有機物を処
理し易くなる。
【0143】次に、請求項15に記載の発明の一実施例
のフッ素及び過酸化水素(過水)含有排水の処理方法を、
図6を参照しながら説明する。この実施例は、上記図6
に示した排水処理装置を用いて実行される。
【0144】まず、フッ素濃度が時間によって30〜3
00ppmの範囲で変動し、かつ、過水濃度が時間によっ
て10〜50ppmの範囲で変動するフッ素及び過水含有
排水(以下「排水」という。)を上記第1反応調整槽301
に移送する。
【0145】ここで、上記第1反応調整槽301内に設
けた炭酸カルシウム鉱物307が常に排水に埋没するよ
うに、ポンプ309の吐出水量と制御水位を調整してお
く。そして、上記第1反応調整槽301内で、炭酸カル
シウム鉱物307による排水中フッ素の除去及び中和処
理を行う。上記処理は、排水温度20℃以上で実施可能
であり、特に30〜40℃程度が最適である。
【0146】上記第1反応調整槽301の排水出口で、
排水のフッ素濃度が15〜20ppmになるように、上記
第1反応調整槽301での反応時間を十分に取り、か
つ、槽301内を強力にばっ気して、撹拌しながら上記
反応が行なわれるようにする。
【0147】上記第1反応調整槽301の容量が240
リットルであり、かつ、上記排水の流入によるフッ素の
流入濃度が120ppmの時には、上記第1反応調整槽3
01内の約3時間以内の排水滞留時間によって、排水の
フッ素濃度を15〜20ppmにできる。この第1反応調
整槽301における反応時間は、排水に含有しているフ
ッ素濃度および酸濃度および曝気空気量によって決定さ
れる。実験例からすれば、上記第1反応調整槽301に
おいて、3時間以上の滞留時間があれば十分である。
【0148】また、一方で上記散気管308および33
1によるばっ気撹拌の際には、空気中に存在する微生物
が槽内排水に混入される。この微生物の混入に関して
は、特に第2反応調整槽302の方が第1反応調整槽3
01よりも条件が良いものの、それぞれの槽において炭
酸カルシウム鉱物307と活性炭334の表面に上記微
生物が繁殖する。そして、上記排水は、それら微生物の
緩衝作用によっても中性に近づけられる。
【0149】上記第1反応調整槽301に流入した直後
の排水は、PHが3以下の酸性であるから、上記排水は
槽301内の炭酸カルシウム鉱物307を溶解させなが
らカルシウムをイオン化させて、上記排水中のフッ素を
フッ化カルシウムの微細なフロック及び結晶性の反応物
にして処理する。そして、その処理の結果として炭酸ガ
スと水とを生成する。
【0150】従来は、排水中のフッ素を処理するため
に、排水に過剰の消石灰(Ca(OH)2)を添加していた
ので、大量の消石灰に由来する水酸化物が大量に発生し
ていたが、本発明の実施例では、化学反応式通りに、フ
ッ素とカルシウムとの反応をおこさせることができる。
したがって、この実施例によれば、上記水酸化物の発生
もなく、従来例と比較してスラッジの発生量が格段に減
少する。
【0151】上記第1反応調整槽301において、フッ
素濃度が15〜20ppmになり、かつ、中性に近づいた
過水濃度が10〜50ppmの排水は、つぎに、配管12
とポンプ309とを介して、第2反応調整槽302に移
送され、第2反応調整槽302においてアルミ剤として
のポリ塩化アルミニウムや硫酸バンドが添加される。そ
して、このアルミ剤と排水中のフッ素とが反応し、フッ
化アルミニウムが生成する。しかも、余分なアルミ剤
は、素早く水酸化アルミニウムのフロックに変化し、上
記フッ化アルミニウムを吸着する。このことによって、
排水のフッ素濃度を3ppm以下まで低減させることがで
きる。
【0152】上記水酸化アルミニウムのフロックは、酸
性よりも中性付近で発生しやすいことが知られている。
従来は、上記アルミ剤である酸性薬品を排水に添加する
と、排水のPHが低下するから、排水に苛性ソーダなど
のアルカリ薬品を添加して中性にちかづけていた。これ
に対し、この実施例では、上記第1反応調整槽301に
設けた炭酸カルシウム鉱物307と、第2反応調整槽3
02に設けた炭酸カルシウム鉱物307によって、排水
を中和し、かつ、炭酸カルシウム鉱物307と活性炭3
34表面に繁殖する空気からの微生物によって排水を自
動的かつ安全に中和を行っている。従って、この実施例
によれば、従来必要であったPH調整槽が不必要にな
る。また、この実施例は、排水中のフッ素濃度が上昇し
た時は、自動的に通常の時よりも、散気管308と33
1によるばっ気を強くして、炭酸カルシウム鉱物307
の表面に固定化している微生物を剥離させて、それら剥
離した微生物のフロックが持つ凝集性によりフッ素を処
理するようにしている。このことによって、更に、アル
ミ剤の使用量を削減することができる。
【0153】次に、排水を、第2反応調整槽302か
ら、凝集槽303に移送し、第1及び第2反応調整槽3
01、302で発生した微細なフロックと微生物フロッ
クとを高分子凝集剤によって、大きくかつしっかりした
フロックに成長させる。この凝集剤303における撹拌
機313の撹拌は、上記フロックを壊さないようにする
ために、30rpm程度のゆっくりした機械的撹拌が適し
ている。この実施例によれば、従来例に比べて、高分子
凝集剤の使用量を約30%削減できた。
【0154】次に、排水を上記凝集槽303から沈澱槽
304に移送し、かき寄せ機314を用いて、排水の固
液分離を行う。上記排水の上澄液は、上記沈澱槽304
から放出する。一方、上記沈澱槽304に沈澱して形成
した汚泥は、汚泥濃縮槽305に送られ、汚泥濃縮槽3
05において、かき寄せ機314を用いてかき寄せら
れ、沈降分離によって濃縮される。
【0155】次に、上記処理によって濃縮された汚泥
を、汚泥濃縮槽305からフィルタープレス等を含む脱
水機306に移送して、上記汚泥を脱水機306によっ
て脱水し、産業廃棄物としての脱水ケーキを生成する。
【0156】次に、上記実施例と従来例とを比較するた
めに、図6に示した上記実施例の実験装置による実験結
果を以下に示す。
【0157】上記実施例に対応する実験装置では、第1
反応調整槽301の容量を240リットル、第2反応調
整槽302の容量を200リットルの規模にした。そし
て、図6に示した処理の流れにより実験した。一方、従
来例については酸原水槽の容量240リットルの規模で
図7にもとづくフローの内容で実験した。
【0158】 1)フッ素含有排水の原水の水質 PH 2.3 フッ素濃度 152ppm COD 18ppm 過酸化水素濃度 32ppm 2)図6に示した上記実施例に対応する実験装置による
処理水の水質 PH 7.2 フッ素濃度 1.2ppm COD 4.2ppm 過酸化水素濃度 1ppm以下 3)図7に示した従来例に対応する実験装置による処理
水の水質 PH 7.7 フッ素濃度 6.2ppm COD 16ppm 過酸化水素濃度 28ppm 4)汚泥発生量 上記実験において、汚泥発生量を測定したところ、上記
実施例の実験装置から発生する汚泥量は、上記図7に示
した従来例に対応する実験装置から発生する汚泥量の約
20%以下であった。
【0159】なお、図6に対応する請求項18,15に
記載の発明の上記実施例において、第2反応調整槽30
2に活性炭334を充填せずに、炭酸カルシウム鉱物3
07のみを充填した場合には、図5に対応する請求項1
3,10に記載の発明の実施例が実現される。即ち、図
6に対応する実施例と、図5に対応する実施例との相異
点は、第2反応調整槽に活性炭が充填されているか否か
という点である。
【0160】
【発明の効果】以上、詳細に説明した様に、請求項1〜
8に記載の発明を用いることにより、以下のような効果
を奏することができる。
【0161】まず、従来設けていた水量及び水質の調整
のみを行っていた原水槽において、炭酸カルシウムによ
るフッ素の除去及び排水の中和処理を行い、十分な反応
時間をとり過剰な薬品を用いないため、薬品費等のラン
ニングコストが低減し、従来汚泥の大部分であった水酸
化物が発生しないため、発生する汚泥の量が減少し、こ
れによって、図8及び図9に示すようなPH調整槽22
を設ける必要はなく、また、凝集槽、沈殿槽及び撹拌機
等の装置の縮小化が図れる。
【0162】また、フッ素除去と同時に、炭酸カルシウ
ム鉱物に繁殖した微生物及びBSK菌によって、新たに
微生物に対する栄養剤が添加できる生物処理設備を計画
することなく、界面活性剤等の有機物の生物学的処理が
可能となり、廃棄物の量も格段に減少する。
【0163】また、処理費のかかる生活系余剰汚泥を排
水処理用微生物の栄養剤として有効に利用でき、かつ、
余剰汚泥の消化作用により新たな余剰汚泥の発生が少な
く、廃棄物を減量化できる。
【0164】更に、オゾンを含む空気によるばっ気撹拌
を用いることにより、フッ素と有機物を同一の水槽で同
時に安定的に効率良く処理できるので、システム全体で
従来の方法と比較すると処理システムがよりシンプルで
あるため槽の数を減らすことができ、また、これらの槽
に付属する機械設備も少なくイニシアルコストの低減に
役立つ。
【0165】また、請求項9に記載の発明の排水処理装
置は、排水を導入する排水導入手段及び撹拌強度が調整
可能な撹拌手段を有し、炭酸カルシウム鉱物があらかじ
め充填された充填部を有する第1水槽を備えているの
で、上記排水が含むフッ素と上記炭酸カルシウム鉱物と
が反応し、上記排水中のフッ素が処理される。また、上
記炭酸カルシウム鉱物の表面に生成したフッ化カルシウ
ムの結晶性反応物は、上記撹拌手段の撹拌によって、上
記炭酸カルシウム鉱物の表面から剥離するから、上記炭
酸カルシウム鉱物と上記フッ素との反応が促進され、上
記フッ素処理を効率良く行うことができる。また、上記
炭酸カルシウム鉱物の表面には、微生物が自然発生し易
いから、上記炭酸カルシウム鉱物は、微生物の固定化担
体の役目を果たす。そして、上記微生物は上記排水中の
フッ素を食べて体内に濃縮する。特に、今後、体内にフ
ッ素を蓄積する能力が顕著な微生物が見つけ出された場
合に、その微生物を利用することによって、フッ素の処
理能力は格段に向上する。
【0166】また、請求項9に記載の排水処理装置は、
更に、第2水槽において、排水にアルミ剤が添加され、
このアルミ剤と、上記排水が含むフッ素とが反応し、フ
ッ化アルミニウムが生成される。また、上記アルミ剤か
ら水酸化アルミニウムが発生し、この水酸化アルミニウ
ムがフロック化し、この水酸化アルミニウムフロックが
持つ吸着作用によって、上記フッ化アルミニウムが上記
水酸化アルミニウムフロックに吸着される。また、この
第2水槽においても、炭酸カルシウム鉱物及び炭酸カル
シウム鉱物に生息した微生物によるフッ素の処理が、さ
らに進む。
【0167】また、請求項10に記載の発明の排水処理
方法によれば、上記した排水処理が行われ、上記排水の
フッ素濃度が所定値に低減され、上記排水のPH値が、
中性に近い所定の範囲の値になされる。
【0168】また、請求項11に記載の発明の排水処理
装置によれば、上記炭酸カルシウム鉱物を収納する網状
管を有し、この網状管の下部を非充填の空気溜まり部と
したので、上記下部から空気を供給すれば、上記炭酸カ
ルシウム鉱物に効率良く空気が供給される。したがっ
て、上記炭酸カルシウム鉱物に空気に由来する微生物が
繁殖し易くなり、微生物による排水処理能率を向上でき
る。
【0169】また、請求項12に記載の発明によれば、
上記撹拌手段は散気管を含む曝気手段を含むから、上記
散気管からの空気の供給によって、上記網状管が配備さ
れた水槽内排水が撹拌され、槽内が好気的になる。した
がって、好気性の微生物が排水中の有機物を処理し易く
なり、排水処理能率を向上できる。
【0170】また、請求項13に記載の発明の排水処理
装置は、排水のPH値と、排水のフッ素濃度とを計測
し、このPH値とフッ素濃度とに基づいて、上記撹拌手
段の曝気出力を制御するから、上記排水に応じて、排水
処理能力を最適に制御できる。
【0171】また、請求項14に記載の発明の排水処理
装置によれば、第2水槽に、炭酸カルシウム鉱物に加え
て活性炭が充填されているから、請求項11に記載の発
明の上記した効果に加えて、上記活性炭が排水中の過酸
化水素を分解処理する効果を有する。したがって、請求
項14の発明によれば、フッ素および過酸化水素を含有
した排水を同時に処理できる。
【0172】また、請求項15に記載の発明の排水処理
方法によれば、上記炭酸カルシウム鉱物とアルミ剤とが
排水中のフッ素を処理し、かつ、上記活性炭が上記排水
中の過酸化水素を処理し、上記排水中のフッ素濃度と過
酸化水素濃度を所定値まで低減させることができ、上記
排水中のPH値を所定範囲の値にすることができる。
【0173】また、請求項16に記載の発明の排水処理
装置は、第1水槽が、炭酸カルシウム鉱物を充填した網
状管を有し、第2水槽が、炭酸カルシウム鉱物と活性炭
とを充填した網状管を有し、かつ、上記網状管の下部空
間は、非充填の空気溜まり部であるから、上記網状管の
下部から空気を供給すれば、上記炭酸カルシウム鉱物に
効率良く空気が供給される。従って、上記炭酸カルシウ
ム鉱物に空気に由来する微生物が繁殖し易くなり、微生
物による排水処理能率を向上できる。また、上記第2水
槽においては、上記炭酸カルシウム鉱物だけでなく上記
活性炭にも効率良く空気が供給されるから、上記活性炭
にも空気に由来する微生物が繁殖し易くなり、微生物に
よる排水処理効率を向上できる。
【0174】また、請求項17に記載の発明の排水処理
装置は、上記撹拌手段は散気管を含む曝気手段を含むか
ら、上記散気管からの空気の供給によって、上記網状管
が配備された水槽内排水が撹拌され、槽内が好気的にな
る。したがって、好気性の微生物が排水中の有機物を処
理し易くなり、排水処理能率を向上できる。
【0175】また、請求項18に記載の発明の排水処理
装置によれば、排水のPH値と、排水のフッ素濃度とを
計測し、このPH値とフッ素濃度とに基づいて、上記撹
拌手段の曝気出力を制御するから、上記排水に応じて、
排水処理能力を最適に制御できる。
【0176】以上、説明した様に、請求項9から18の
発明は、従来水量および水質の調整のみを行っていた原
水槽に替えて、炭酸カルシウムによるフッ素の除去及び
排水の中和処理を行う第1水槽を用いているから、排水
処理装置の縮小化を図ることができる。また、過剰な薬
品を用いず、また、従来汚泥の大部分であった水酸化物
が発生しないため、排水処理装置から発生する汚泥の量
が格段に減少し、これによって、凝集槽、沈澱槽、及び
撹拌機などの装置の縮小化を図ることができる。上記の
ことにより、装置全体が簡素化し、装置の運転管理が容
易になるとともに、イニシアルコスト及びランニングコ
ストの低減を図ることができる。
【0177】また、効果的なフッ素および過水除去と同
時に、炭酸カルシウム鉱物に繁殖した微生物によって、
排水中の界面活性剤やアルコールなどの有機物の生物学
的処理ができる。以上のように本発明は、地球環境を保
全すべき時代にあって、省資源、省エネルギー及び環境
にやさしい排水処理システムを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 請求項1および請求項3記載の本発明の一実
施例のフッ素及び界面活性剤含有排水処理装置の概念図
である。
【図2】 請求項5記載の本発明の一実施例のフッ素及
び界面活性剤含有排水処理装置の概念図である。
【図3】 請求項6及び請求項7記載の本発明の一実施
例のフッ素及び界面活性剤含有排水処理装置の概念図で
ある。
【図4】 請求項8記載の本発明の一実施例のフッ素及
び界面活性剤含有排水処理装置の概念図である。
【図5】 請求項13に記載の発明の排水処理装置およ
び請求項10に記載の発明の排水処理方法の実施例を説
明する系統図である。
【図6】 請求項18に記載の発明の排水処理装置およ
び請求項15に記載の発明の排水処理方法の実施例を説
明する系統図である。
【図7】 従来の排水処理装置及び排水処理方法を説明
する系統図である。
【図8】 従来の生物処理手段を含む排水処理装置およ
び排水処理方法を説明する系統図である。
【図9】 従来の過酸化水素含有排水を処理する排水処
理装置の概念図である。
【符号の説明】
1…第1反応調整槽、2…第2反応調整槽、3…凝集
槽、4…沈殿槽、 5…汚泥濃縮槽、6…脱水機、7…炭酸カルシウム鉱
物、8…散気管、 9…ポンプ、10…ブロワー、11…配管、12…撹拌
機、 13…かき寄せ機、23…汚泥固定化槽、24…接触
材、 25…BSK菌培養槽、26…汚泥微生物混合槽、27
…加温装置 28…接触酸化槽、29…濾材、30…オゾン発生器、
31…フィルター 32…オゾン混合部、33…充填物、 201,301…第1反応調整槽、202,302…第
2反応調整槽、 203,303…凝集槽、204,304…沈澱槽、 205,305…汚泥濃縮槽、206,306…脱水
機、 207,307…炭酸カルシウム鉱物、208,308
…散気管、 209,309…ポンプ、210,310…第1ブロワ
ー、 211,311…第2ブロワー、212,312…配
管、 213,313…撹拌機、214,314…かき寄せ
機、 215,315…網状管、216,316…網状管空気
溜、 217,317…傾斜壁、218,318…制御盤、 219,319…電気配線、220,320…投入カバ
ー、 221,321…PH計、222,322…原水槽、 223,323…第1反応槽、224,324…第2反
応槽、 225,325…第1凝集槽、226,326…第1沈
澱槽、 227,327…第3反応槽、228,328…第2凝
集槽、 229,329…第2沈澱槽、230,330…PH調
整槽、 231,331…炭酸カルシウム鉱物撹拌用散気管、 232,332…フッ素計、233,333…多孔板、
334…活性炭。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI C02F 9/00 501 C02F 9/00 501Z 502 502P 503 503Z 504 504A ZAB ZAB (31)優先権主張番号 特願平5−86996 (32)優先日 平5(1993)4月14日 (33)優先権主張国 日本(JP) (72)発明者 細田 俊二 大阪府大阪市阿倍野区長池町22番22号 シャープ株式会社内 (72)発明者 坂田 和之 大阪府大阪市阿倍野区長池町22番22号 シャープ株式会社内 (72)発明者 今井 孝 大阪府大阪市阿倍野区長池町22番22号 シャープ株式会社内 (72)発明者 岡谷 重俊 大阪府大阪市阿倍野区長池町22番22号 シャープ株式会社内 (72)発明者 西尾 聡 大阪府大阪市阿倍野区長池町22番22号 シャープ株式会社内 (72)発明者 高橋 剛 大阪府大阪市阿倍野区長池町22番22号 シャープ株式会社内 (72)発明者 松浦 憲治 大阪府大阪市阿倍野区長池町22番22号 シャープ株式会社内 (72)発明者 田中 憲幸 大阪府大阪市阿倍野区長池町22番22号 シャープ株式会社内 (72)発明者 永易 照朗 大阪府大阪市阿倍野区長池町22番22号 シャープ株式会社内 (56)参考文献 特開 昭54−7762(JP,A) 特開 昭50−127872(JP,A) 特開 昭54−144765(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) C02F 1/58 C02F 3/06 C02F 3/10 C02F 3/34 C02F 9/00

Claims (18)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 フッ素を含有する排水を導入する手段及
    び撹拌する手段を有し、炭酸カルシウム鉱物が充填され
    た第1水槽と、 上記第1水槽によって処理された排水を導入する手段及
    び撹拌する手段を有し、アルミ剤が添加され、且つ、炭
    酸カルシウム鉱物が充填された第2水槽とを備えたこと
    を特徴とする排水処理装置。
  2. 【請求項2】 フッ素を含有する排水を撹拌しながら、
    炭酸カルシウム鉱物が充填された上記第1水槽で、上記
    排水と炭酸カルシウムとを反応させて、上記排水のフッ
    素濃度を所定値まで低減させる工程と、 該工程で処理された排水を撹拌しながら、アルミ剤が添
    加され、且つ、炭酸カルシウム鉱物が充填された上記第
    2水槽で、上記排水とアルミ剤及び炭酸カルシウム鉱物
    と反応させて、上記排水のフッ素濃度を所定値まで低減
    し、かつPHを所定範囲の値にする工程とを有すること
    を特徴とする排水処理方法。
  3. 【請求項3】 フッ素と有機物とを含有する排水を導入
    する手段及び撹拌する手段を有し、炭酸カルシウム鉱物
    が充填された第1水槽と、 上記第1水槽によって処理された排水を導入する手段及
    び撹拌する手段を有し、アルミ剤が添加され、且つ、炭
    酸カルシウム鉱物が充填された第2水槽と、上記第2水
    槽によって処理された排水を導入する手段及び撹拌する
    手段を有し、高分子凝集剤が添加された第3水槽と、 上記第3水槽からの排水を固液分離し、上づみ液を放出
    する手段を有する第4水槽と、 上記第4水槽で沈殿形成された汚泥を沈降分離すること
    によって濃縮する第5水槽と、 上記第5水槽で濃縮された汚泥を脱水する脱水装置とを
    備えたことを特徴とする排水処理装置。
  4. 【請求項4】 フッ素と有機物とを含有する排水を撹拌
    しながら、炭酸カルシウム鉱物が充填された上記第1水
    槽で、上記排水と炭酸カルシウムとを反応させて、上記
    排水のフッ素濃度を所定値まで低減させる工程と、 該工程で処理された排水を撹拌しながら、アルミ剤が添
    加され及び炭酸カルシウム鉱物が充填された上記第2水
    槽で、上記排水とアルミ剤及び炭酸カルシウム鉱物と反
    応させて、上記排水のフッ素濃度を所定値まで低減し、
    かつPHを所定範囲の値にする工程と、 該工程で発生した汚泥を沈降分離することによって濃縮
    する工程と、 該工程で濃縮された汚泥を脱水する工程とを有すること
    を特徴とする排水処理方法。
  5. 【請求項5】 上記第2水槽からの排水を導入し、上記
    第3水槽へ排水を導出する手段と汚泥固定化手段とを有
    する第6水槽と、上記第4水槽で沈殿形成された汚泥を
    上記第5水槽又は上記第6水槽へ搬送する搬送手段とを
    有することを特徴とする、請求項3に記載の排水処理装
    置。
  6. 【請求項6】 上記第6水槽にバチラス・スブチリス・
    クボタ菌を導入する手段を有することを特徴とする、請
    求項5に記載の排水処理装置。
  7. 【請求項7】 上記バチラス・スブチリス・クボタ菌と
    生活系余剰汚泥とを上記第6水槽へ導入する手段を有す
    ることを特徴とする、請求項6に記載の排水処理装置。
  8. 【請求項8】 上記第1水槽に設けられた上記撹拌する
    手段がオゾンを含む空気によるばっ気撹拌であることと
    上記第2水槽に設けられた上記撹拌する手段がオゾンを
    含まない空気によるばっ気撹拌であることとを特徴とす
    る、請求項1,3,5,6,7のいずれかに記載の排水処理
    装置。
  9. 【請求項9】 排水を導入する排水導入手段と、上記排
    水を撹拌し、この撹拌力が強弱に調整される撹拌手段
    と、炭酸カルシウム鉱物が充填された充填部とを有する
    第1水槽と、上記第1水槽から排水を導入する排水導入
    手段と、上記排水を撹拌し、この撹拌力が強弱に調整さ
    れる撹拌手段と、炭酸カルシウム鉱物とが充填された充
    填部を有し、アルミ剤が添加される第2水槽とを備えた
    ことを特徴とする排水処理装置。
  10. 【請求項10】 炭酸カルシウム鉱物が充填された第1
    水槽に排水を導入する工程と、 上記第1水槽内で上記排水と上記炭酸カルシウム鉱物と
    を反応させて、上記排水のフッ素濃度を所定値まで低減
    させる工程と、 上記排水を、上記第1水槽から、炭酸カルシウム鉱物と
    が充填された第2水槽に導入する工程と、 上記第2水槽内の排水を撹拌しながら、アルミ剤を添加
    し、上記第2水槽内で、上記アルミ剤及び上記炭酸カル
    シウム鉱物と、上記排水とを反応させ、かつ、上記炭酸
    カルシウム鉱物を曝気したときに上記炭酸カルシウム鉱
    物から剥離する微生物と、上記排水とを反応させ、さら
    に、上記反応生成物を凝集させて、上記排水のフッ素濃
    度を所定値まで低減させ、かつ、上記排水のPH値を所
    定範囲の値にする工程とを有することを特徴とする排水
    処理方法。
  11. 【請求項11】 請求項9に記載の排水処理装置におい
    て、上記第1水槽および第2水槽は、管内空間を上部と
    下部とに仕切る多孔板を含み、管壁が網目状になってい
    る網状管を有しており、上記網状管の上部空間には炭酸
    カルシウム鉱物が充填されており、上記網状管の下部空
    間は非充填の空気溜まり部とされていることを特徴とす
    る排水処理装置。
  12. 【請求項12】 請求項9に記載の排水処理装置におい
    て、上記撹拌手段は、散気管を含む曝気手段を含むこと
    を特徴とする排水処理装置。
  13. 【請求項13】 請求項12に記載の排水処置装置にお
    いて、上記第1水槽から第2水槽に導入する排水のPH
    値を計測するPH計と上記排水のフッ素濃度を計測する
    フッ素濃度計とを有し、上記PH計が計測したPH値と
    上記フッ素濃度計が計測したフッ素濃度とに基づいて、
    上記撹拌手段の曝気手段の曝気出力を制御する曝気出力
    制御手段を有することを特徴とする排水処理装置。
  14. 【請求項14】 排水を導入する排水導入手段と、上記
    排水を撹拌し、この撹拌力が強弱に調整される撹拌手段
    と、炭酸カルシウム鉱物が充填された充填部とを有する
    第1水槽と、 上記第1水槽から排水を導入する排水導入手段と、上記
    排水を撹拌し、この撹拌力が強弱に調整される撹拌手段
    と、炭酸カルシウム鉱物と活性炭とが充填された充填部
    を有し、アルミ剤が添加される第2水槽とを備えたこと
    を特徴とする排水処理装置。
  15. 【請求項15】 炭酸カルシウム鉱物が充填された第1
    水槽に排水を導入する工程と、 上記第1水槽内で上記排水と上記炭酸カルシウム鉱物と
    を反応させて、上記排水のフッ素濃度を所定値まで低減
    させる工程と、 上記排水を、上記第1水槽から、炭酸カルシウム鉱物と
    活性炭とが充填された第2水槽に導入する工程と、 上記第2水槽内の排水を撹拌しながら、アルミ剤を添加
    し、上記第2水槽内で、上記アルミ剤および上記炭酸カ
    ルシウム鉱物および上記活性炭と、上記排水とを反応さ
    せ、かつ、上記炭酸カルシウム鉱物と上記活性炭を曝気
    したときに上記炭酸カルシウム鉱物と活性炭から剥離す
    る微生物と、上記排水とを反応させ、さらに、上記反応
    生成物を凝集させて、上記排水のフッ素濃度と過酸化水
    素濃度を所定値まで低減させ、かつ、上記排水のPH値
    を所定範囲の値にする工程とを有することを特徴とする
    排水処理方法。
  16. 【請求項16】 請求項14に記載の排水処理装置にお
    いて、上記第1水槽および第2水槽は、 管内空間を上部と下部とに仕切る多孔板を含み、管壁が
    網目状になっている網状管を有しており、 上記第1水槽が有する網状管の上部空間には炭酸カルシ
    ウム鉱物が充填されており、上記網状管の下部空間は非
    充填の空気溜まり部とされており、 上記第2水槽が有する網状管の上部空間には炭酸カルシ
    ウム鉱物と活性炭とが充填されており、上記網状管の下
    部空間は非充填の空気溜まり部とされていることを特徴
    とする排水処理装置。
  17. 【請求項17】 請求項14に記載の排水処理装置にお
    いて、上記撹拌手段は、散気管を含む曝気手段を含むこ
    とを特徴とする排水処理装置。
  18. 【請求項18】 請求項17に記載の排水処置装置にお
    いて、上記第1水槽から第2水槽に導入する排水のPH
    値を計測するPH計と上記排水のフッ素濃度を計測する
    フッ素濃度計とを有し、上記PH計が計測したPH値と
    上記フッ素濃度計が計測したフッ素濃度とに基づいて、
    上記撹拌手段の曝気手段の曝気出力を制御する曝気出力
    制御手段を有することを特徴とする排水処理装置。
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