JP2655145B2 - 内燃機関の制御装置 - Google Patents
内燃機関の制御装置Info
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- JP2655145B2 JP2655145B2 JP62078196A JP7819687A JP2655145B2 JP 2655145 B2 JP2655145 B2 JP 2655145B2 JP 62078196 A JP62078196 A JP 62078196A JP 7819687 A JP7819687 A JP 7819687A JP 2655145 B2 JP2655145 B2 JP 2655145B2
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- combustion engine
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- F02—COMBUSTION ENGINES; HOT-GAS OR COMBUSTION-PRODUCT ENGINE PLANTS
- F02D—CONTROLLING COMBUSTION ENGINES
- F02D41/00—Electrical control of supply of combustible mixture or its constituents
- F02D41/02—Circuit arrangements for generating control signals
- F02D41/14—Introducing closed-loop corrections
- F02D41/1401—Introducing closed-loop corrections characterised by the control or regulation method
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- F—MECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
- F02—COMBUSTION ENGINES; HOT-GAS OR COMBUSTION-PRODUCT ENGINE PLANTS
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- Chemical & Material Sciences (AREA)
- Combustion & Propulsion (AREA)
- Mechanical Engineering (AREA)
- General Engineering & Computer Science (AREA)
- Electrical Control Of Air Or Fuel Supplied To Internal-Combustion Engine (AREA)
Description
【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、自動車用エンジン等の内燃機関の制御装置
に係り、特に運転性,乗り心地等を改善するに好適な制
御装置に関する。
に係り、特に運転性,乗り心地等を改善するに好適な制
御装置に関する。
自動車産業の分野では、従来より大気汚染防止による
環境保全およびエネルギ資源節約への社会的関心が高ま
るにつれて燃料経済性、排気浄化性等の向上が要求され
てきた。また、運転性、乗り心地等マンマシン系として
の性能向上も近年強く要求されるに至っている。このた
め、自動車用ガソリンエンジンの運転状態を総合的に制
御し要求される性能向上を実現する制御装置の開発が広
く進められている。
環境保全およびエネルギ資源節約への社会的関心が高ま
るにつれて燃料経済性、排気浄化性等の向上が要求され
てきた。また、運転性、乗り心地等マンマシン系として
の性能向上も近年強く要求されるに至っている。このた
め、自動車用ガソリンエンジンの運転状態を総合的に制
御し要求される性能向上を実現する制御装置の開発が広
く進められている。
例えば、マイコン(マイクロコンピュータ)を用い、
冷却水温センサ、排気ガス中の酸素の有無を検出するO2
センサなどエンジンの運転状態を表わす各種のデータを
抽出するセンサからの信号を取り込み、空気供給量、燃
料供給量、点火時期、アイドル回転数及び排気ガス還流
量など種々の制御を行なって常に最適なエンジンの運転
状態が得られるようにした電子式エンジン制御装置(以
下、EECという)が使用されるようになってきた。
冷却水温センサ、排気ガス中の酸素の有無を検出するO2
センサなどエンジンの運転状態を表わす各種のデータを
抽出するセンサからの信号を取り込み、空気供給量、燃
料供給量、点火時期、アイドル回転数及び排気ガス還流
量など種々の制御を行なって常に最適なエンジンの運転
状態が得られるようにした電子式エンジン制御装置(以
下、EECという)が使用されるようになってきた。
このようなEECを燃料噴射タイプの内燃機関に適用し
たシステムの一例が特開昭55−134721号公報により提案
されており、この従来例を第3図及び第4図で説明す
る。
たシステムの一例が特開昭55−134721号公報により提案
されており、この従来例を第3図及び第4図で説明す
る。
第3図はエンジンの制御系全体を概括的に示した一部
断面図で、図において、吸入空気はエアクリーナ92、ス
ロットルチャンバ94、吸気管96を通り、シリンダ98の中
に供給される。シリンダ98内で燃焼したガスは、シリン
ダ98から排気管70を通り、大気中へ排出される。
断面図で、図において、吸入空気はエアクリーナ92、ス
ロットルチャンバ94、吸気管96を通り、シリンダ98の中
に供給される。シリンダ98内で燃焼したガスは、シリン
ダ98から排気管70を通り、大気中へ排出される。
スロットルチャンバ94には、燃料を噴射するためのイ
ンジェクタ72が設けられており、このインジェクタ72か
ら噴出した燃料はスロットルチャンバ94の空気通路内で
霧化され、吸入空気と混合して混合気を形成し、この混
合気は吸気管96を通って、吸気弁20の開弁により、シリ
ンダ98の燃焼室へ供給される。
ンジェクタ72が設けられており、このインジェクタ72か
ら噴出した燃料はスロットルチャンバ94の空気通路内で
霧化され、吸入空気と混合して混合気を形成し、この混
合気は吸気管96を通って、吸気弁20の開弁により、シリ
ンダ98の燃焼室へ供給される。
インジェクタ72の出口近傍には絞り弁74が設けられて
いる。絞り弁74は、アクセルペダルと機械的に連動する
ように構成され、運転者により駆動される。
いる。絞り弁74は、アクセルペダルと機械的に連動する
ように構成され、運転者により駆動される。
スロットルチャンバ94の絞り弁74の上流には、空気通
路22が設けられ、この空気通路22には電気的発熱体から
なる熱線式空気流量計、即ち流量センサ24が配設され、
空気流速に応じて変化する電気信号AFが取り出される。
この発熱体(ホットワイヤ)からなる流量センサ24はバ
イパス空気通路22内に設けられているので、シリンダ8
からのバックファイア時に生じる高温ガスから保護され
ると共に、吸入空気中のごみなどによって汚染されるこ
とからも保護される。このバイパス空気通路22の出口は
ベンチュリの最狭部近傍に開口され、その入口はベンチ
ュリの上流側に開口されている。
路22が設けられ、この空気通路22には電気的発熱体から
なる熱線式空気流量計、即ち流量センサ24が配設され、
空気流速に応じて変化する電気信号AFが取り出される。
この発熱体(ホットワイヤ)からなる流量センサ24はバ
イパス空気通路22内に設けられているので、シリンダ8
からのバックファイア時に生じる高温ガスから保護され
ると共に、吸入空気中のごみなどによって汚染されるこ
とからも保護される。このバイパス空気通路22の出口は
ベンチュリの最狭部近傍に開口され、その入口はベンチ
ュリの上流側に開口されている。
インジェクタ72には、燃料タンク30からフューエルポ
ンプ32を介して加圧された燃料が常時供給され、制御回
路60から噴射信号がインジェクタ72に与えられたとき、
インジェクタ72から吸入管6の中に燃料が噴射される。
ンプ32を介して加圧された燃料が常時供給され、制御回
路60から噴射信号がインジェクタ72に与えられたとき、
インジェクタ72から吸入管6の中に燃料が噴射される。
吸気弁20から吸入された混合気はピストン50により圧
縮され、点火プラグ(図示していない)によるスパーク
により燃焼し、この燃焼は運転エネルギに変換される。
シリンダ98は冷却水54により冷却される。この冷却水の
温度は水温センサ56により計測され、この計測値TWはエ
ンジン温度として利用される。
縮され、点火プラグ(図示していない)によるスパーク
により燃焼し、この燃焼は運転エネルギに変換される。
シリンダ98は冷却水54により冷却される。この冷却水の
温度は水温センサ56により計測され、この計測値TWはエ
ンジン温度として利用される。
排気管70にはO2センサ142が設けられ、排気ガス中のO
2の有無を計測して計測値λを出力する。
2の有無を計測して計測値λを出力する。
また、図示しないクランク軸にはエンジンの回転に応
じて基準クランク角度毎に及び一定角度(例えば0.5
度)毎に基準角信号及びポジション信号を出すクランク
角センサが設けられている。
じて基準クランク角度毎に及び一定角度(例えば0.5
度)毎に基準角信号及びポジション信号を出すクランク
角センサが設けられている。
このクランク角センサの出力、水温センサ56の出力信
号TW、O2センサ142の出力信号λ及び発熱体24からの電
気信号ATはマイクロコンピュータなどからなる制御回路
60に入力され、この制御回路60の出力によってインジェ
クタ72及び点火コイルが駆動される。
号TW、O2センサ142の出力信号λ及び発熱体24からの電
気信号ATはマイクロコンピュータなどからなる制御回路
60に入力され、この制御回路60の出力によってインジェ
クタ72及び点火コイルが駆動される。
さらに、スロットルチャンバ54には絞り弁74を跨いで
吸気管96に連通するバイパス26が設けられ、このバイパ
ス26には開閉制御されるバイパスバルブ61が設けられて
いる。
吸気管96に連通するバイパス26が設けられ、このバイパ
ス26には開閉制御されるバイパスバルブ61が設けられて
いる。
このバイパスバルブ61は絞り弁74を迂回して設けられ
たバイパウス26に臨ませられ、パルス電流によって開閉
制御され、そのリフト量によりバイパス26の断面積を変
更するもので、このリフト量は制御回路60の出力によっ
て駆動部が駆動され制御される。即ち、制御回路60によ
って駆動部の制御のため開閉周期信号が発生され、駆動
部はこの開閉周期信号によってバイパスバルブ61のリフ
ト量を調節する。
たバイパウス26に臨ませられ、パルス電流によって開閉
制御され、そのリフト量によりバイパス26の断面積を変
更するもので、このリフト量は制御回路60の出力によっ
て駆動部が駆動され制御される。即ち、制御回路60によ
って駆動部の制御のため開閉周期信号が発生され、駆動
部はこの開閉周期信号によってバイパスバルブ61のリフ
ト量を調節する。
排気ガス還流(以下EGRと記す)制御弁90は排気管70
と吸入管96との間の通路を制御し、排気管70から吸入管
96へのEGR量が制御される。
と吸入管96との間の通路を制御し、排気管70から吸入管
96へのEGR量が制御される。
従って、第3図のインジェクタ72を制御して空燃比
(A/F)の制御と燃料増量制御とを行ない、バイパスバ
ルブ61とインジェクタ72によりアイドル時のエンジン回
転数制御(ISC)を行なうことができ、さらにEGR量の制
御を行なうことができる。
(A/F)の制御と燃料増量制御とを行ない、バイパスバ
ルブ61とインジェクタ72によりアイドル時のエンジン回
転数制御(ISC)を行なうことができ、さらにEGR量の制
御を行なうことができる。
第4図はマイコンを用いた制御回路60の全体構成図
で、セントラル・プロセッシング・ユニット102(以下C
PUと記す)とリード・オンリ・メモリ105(以下ROMと記
す)とランダム・アクセス・メモリ106(以下RAMと記
す)と入出力回路108とから構成されている。上記CPU10
2はROM104内に記憶された各種のプログラムにより、入
出力回路108からの入力データを演算し、その演算結果
を再び入出力回路108へ戻す。これらの演算に必要な中
間的な記憶はRAM106を使用する。CPU102、ROM104、RAM1
06、入出力回路108間の各種データのやり取りはデータ
・バスとコントロール・バスとアドレス・バスからなる
バスライン110によって行なわれる。
で、セントラル・プロセッシング・ユニット102(以下C
PUと記す)とリード・オンリ・メモリ105(以下ROMと記
す)とランダム・アクセス・メモリ106(以下RAMと記
す)と入出力回路108とから構成されている。上記CPU10
2はROM104内に記憶された各種のプログラムにより、入
出力回路108からの入力データを演算し、その演算結果
を再び入出力回路108へ戻す。これらの演算に必要な中
間的な記憶はRAM106を使用する。CPU102、ROM104、RAM1
06、入出力回路108間の各種データのやり取りはデータ
・バスとコントロール・バスとアドレス・バスからなる
バスライン110によって行なわれる。
入出力回路108には第1のアナログ・ディジタル・コ
ンバータ122(以下ADC1と記す)と第2のアナログ・デ
ィジタル・コンバータ124(以下ADC2と記す)と角度信
号処理回路126と1ビット情報を入出力する為のディス
クリート入出力回路128(以下DIOと記す)との入力手段
を持つ。
ンバータ122(以下ADC1と記す)と第2のアナログ・デ
ィジタル・コンバータ124(以下ADC2と記す)と角度信
号処理回路126と1ビット情報を入出力する為のディス
クリート入出力回路128(以下DIOと記す)との入力手段
を持つ。
ADC1にはバッテリ電圧検出センサ132(以下VBSと記
す)と冷却水温センサ56(以下TWSと記す)と大気温セ
ンサ136(以下TASと記す)と調整電圧発生器138(以下V
RSと記す)スロットルセンサ140(以下OTHSと記す)とO
2センサ142(以下O2Sと記す)との出力がマルチ・プレ
クサ162(以下MPXと記す)に加えられ、MPX162により、
この内の1つ選択してアナログ・ディジタル変換回路16
4(以下ADCと記す)へ入力する。ADC164の出力であるデ
ィジタル値はレジスタ166(以下REGと記す)に保持され
る。
す)と冷却水温センサ56(以下TWSと記す)と大気温セ
ンサ136(以下TASと記す)と調整電圧発生器138(以下V
RSと記す)スロットルセンサ140(以下OTHSと記す)とO
2センサ142(以下O2Sと記す)との出力がマルチ・プレ
クサ162(以下MPXと記す)に加えられ、MPX162により、
この内の1つ選択してアナログ・ディジタル変換回路16
4(以下ADCと記す)へ入力する。ADC164の出力であるデ
ィジタル値はレジスタ166(以下REGと記す)に保持され
る。
また流量センサ24(以下AFSと記す)の出力はADC2・1
24へ入力され、アナログ・ディジタル変換回路172(以
下ADCと記す)を介してディジタル変換されレジスタ174
(以下REGと記す)へセットされる。
24へ入力され、アナログ・ディジタル変換回路172(以
下ADCと記す)を介してディジタル変換されレジスタ174
(以下REGと記す)へセットされる。
角度センサ146(以下ANGLSと記す)からは基準クラン
ク角、例えば180度クランク角を示す信号(以下REFと記
す)と微少角、例えば1度クランク角を示す信号(以下
POSと記す)とが出力され、角度信号処理回路126へ加え
られ、ここで波形整形される。
ク角、例えば180度クランク角を示す信号(以下REFと記
す)と微少角、例えば1度クランク角を示す信号(以下
POSと記す)とが出力され、角度信号処理回路126へ加え
られ、ここで波形整形される。
DIO(128)には絞り弁74が全閉位置に戻っているとき
に動作するアイドル・スイッチ148(以下IDLE−SWと記
す)とトップ・ギア・スイッチ150(以下TOP−SWと記
す)とスタータ・スイッチ152(以下START−SWと記す)
とが入力される。
に動作するアイドル・スイッチ148(以下IDLE−SWと記
す)とトップ・ギア・スイッチ150(以下TOP−SWと記
す)とスタータ・スイッチ152(以下START−SWと記す)
とが入力される。
次にCPUの演算結果に基づくパルス出力回路及び制御
対象について説明する。インジェクタ制御回路1134(以
下INJCと記す)は演算結果のディジタル値をパルス出力
に変換する回路である。従って燃料噴射量に相当したパ
ルス幅を有するパルスINJがINJC1134で作られ、ANDゲー
ト1136を介してインジェクタ12へ印加される。
対象について説明する。インジェクタ制御回路1134(以
下INJCと記す)は演算結果のディジタル値をパルス出力
に変換する回路である。従って燃料噴射量に相当したパ
ルス幅を有するパルスINJがINJC1134で作られ、ANDゲー
ト1136を介してインジェクタ12へ印加される。
点火パルス発生回路1138(以下IGNCと記す)は点火時
期をセットするレジスタ(以下ADVと記す)と点火コイ
ルの一次電流通電開始時間をセットするレジスタ(以下
DWLと記す)とを有し、CPUよりこれらデータがセットさ
れる。セットされたデータに基づいてパルスIGNを発生
し、点火コイルに一次電流を供給するための増幅器62へ
ANDゲート1140を介してこのパルスIGNを加える。
期をセットするレジスタ(以下ADVと記す)と点火コイ
ルの一次電流通電開始時間をセットするレジスタ(以下
DWLと記す)とを有し、CPUよりこれらデータがセットさ
れる。セットされたデータに基づいてパルスIGNを発生
し、点火コイルに一次電流を供給するための増幅器62へ
ANDゲート1140を介してこのパルスIGNを加える。
バイパスバルブ61の開弁率は制御回路(以下ISCCと記
す)1142からANDゲート1144を介して加えられるパルスI
SCによって制御される。ISCC1142はパルス幅をセットす
るレジスタISCDとパルス周期をセットするレジスタISCP
とを持っている。
す)1142からANDゲート1144を介して加えられるパルスI
SCによって制御される。ISCC1142はパルス幅をセットす
るレジスタISCDとパルス周期をセットするレジスタISCP
とを持っている。
EGR制御弁90を制御するEGR量制御パルス発生回路1178
(以下EGRCと記す)にはパルスのハイ・ロー状態の時間
間隔比率(デューティ)を表わす値をセットするレジス
タEGRDとパルスの周期を表わす値をセットするレジスタ
EGRPとを有している。このEGRCの出力パルスEGRはANDゲ
ート1156を介してトランジスタ90に加えられる。
(以下EGRCと記す)にはパルスのハイ・ロー状態の時間
間隔比率(デューティ)を表わす値をセットするレジス
タEGRDとパルスの周期を表わす値をセットするレジスタ
EGRPとを有している。このEGRCの出力パルスEGRはANDゲ
ート1156を介してトランジスタ90に加えられる。
また、1ビットの入出力信号は回路DIO(128)により
制御される。入力信号としては、IDLE−SW信号、START
−SW信号、TOP−SW信号がある。また、出力信号として
は燃料ポンプを駆動するためのパルス出力信号がある。
このDIOは端子を入力端子として使用するかを決定する
ためのレジスタDDR192と、出力データをラッチするため
のレジスタDOUT194とが設けられている。
制御される。入力信号としては、IDLE−SW信号、START
−SW信号、TOP−SW信号がある。また、出力信号として
は燃料ポンプを駆動するためのパルス出力信号がある。
このDIOは端子を入力端子として使用するかを決定する
ためのレジスタDDR192と、出力データをラッチするため
のレジスタDOUT194とが設けられている。
モードレジスタ1160は入出力回路108内部の色々な状
態を指令する命令を保持するレジスタ(以下MODと記
す)であり、例えばこのモードレジスタ1160に令名セッ
トすることによりANDゲート1136、1140、1144、1156を
全て動作状態にさせたり、不動作状態にさせたりする。
このようにMODレジスタ1160に命令セットすることによ
り、INJC、IGNC、ISCC及びEGRCの出力の停止や起動を制
御できる。
態を指令する命令を保持するレジスタ(以下MODと記
す)であり、例えばこのモードレジスタ1160に令名セッ
トすることによりANDゲート1136、1140、1144、1156を
全て動作状態にさせたり、不動作状態にさせたりする。
このようにMODレジスタ1160に命令セットすることによ
り、INJC、IGNC、ISCC及びEGRCの出力の停止や起動を制
御できる。
DIO(128)にはフューエル・ポンプ32を制御するため
の信号DIO1が出力される。
の信号DIO1が出力される。
したがって、このようにEECを適用すれば、A/Fの制御
など内燃機関に関するほとんど全ての制御を適切に行な
うことができ、自動車用として厳しい排ガス規制も充分
にクリア可能であり、しかも燃費の優れたエンジンを得
ることができる。
など内燃機関に関するほとんど全ての制御を適切に行な
うことができ、自動車用として厳しい排ガス規制も充分
にクリア可能であり、しかも燃費の優れたエンジンを得
ることができる。
ところで、このようなEECにおけるA/Fの制御では、例
えば吸入空気量を表わすデータAF24とエンジン回転速度
Nとからインジェクタ72の制御データを得、その結果を
O2センサ142のデータによりフィードバック制御で補正
し、所定のA/Fが得られるようにしていることは周知で
あり、この種の制御技術によれば、機械部品、センサや
アクチュエータのばらつき、経時変化及び環境変化など
により、噴射パルスが最適の空燃比状態を得る値からず
れた場合にも、排ガス中の特定成分濃度がO2センサ142
で検出され、この検出値に応じたフィードバック補正が
行なわれるため、噴射パルスは常に最適値に制御され
る。
えば吸入空気量を表わすデータAF24とエンジン回転速度
Nとからインジェクタ72の制御データを得、その結果を
O2センサ142のデータによりフィードバック制御で補正
し、所定のA/Fが得られるようにしていることは周知で
あり、この種の制御技術によれば、機械部品、センサや
アクチュエータのばらつき、経時変化及び環境変化など
により、噴射パルスが最適の空燃比状態を得る値からず
れた場合にも、排ガス中の特定成分濃度がO2センサ142
で検出され、この検出値に応じたフィードバック補正が
行なわれるため、噴射パルスは常に最適値に制御され
る。
しかしながら、このような制御は、機関の運転状態が
定常状態であるか、ゆるやかに変化している状態では有
効に作用するが、急激に運転状態が変化するような過渡
運転状態においては、空燃比のフィードバック補正が運
転状態に追従できないため、機関の空燃比状態が最適値
から大きくずれる。このため、排ガス中の有害成分の低
減を図るための触媒コンバータの浄化効率が大幅に悪化
する。
定常状態であるか、ゆるやかに変化している状態では有
効に作用するが、急激に運転状態が変化するような過渡
運転状態においては、空燃比のフィードバック補正が運
転状態に追従できないため、機関の空燃比状態が最適値
から大きくずれる。このため、排ガス中の有害成分の低
減を図るための触媒コンバータの浄化効率が大幅に悪化
する。
一方、このように空燃比が大きくずれた場合に、噴射
パルスを最適化する方法として学習制御が提案されてい
る。学習制御の一例として、特開昭57−26229号公報が
ある。この方法によれば、機関がアイドル運転状態にあ
る際の排ガス中の特定成分濃度によって決まる空燃比補
正係数の平均値を求め、該平均値が所定範囲内に収まる
ように誤差補正量を学習制御によって定め、機関がアイ
ドルとは異なる所定回転速度の運転状態にある際の排ガ
ス中の特定成分濃度によって決まる空燃比補正係数の平
均値を求め、その平均値が所定範囲内に収まるような誤
差補正量を学習制御により求め、アイドル時とアイドル
以外の各々の誤差補正量から回転速度に応じて変動する
成分を回転速度の関数として求めて、全体の誤差補正量
を定めている。
パルスを最適化する方法として学習制御が提案されてい
る。学習制御の一例として、特開昭57−26229号公報が
ある。この方法によれば、機関がアイドル運転状態にあ
る際の排ガス中の特定成分濃度によって決まる空燃比補
正係数の平均値を求め、該平均値が所定範囲内に収まる
ように誤差補正量を学習制御によって定め、機関がアイ
ドルとは異なる所定回転速度の運転状態にある際の排ガ
ス中の特定成分濃度によって決まる空燃比補正係数の平
均値を求め、その平均値が所定範囲内に収まるような誤
差補正量を学習制御により求め、アイドル時とアイドル
以外の各々の誤差補正量から回転速度に応じて変動する
成分を回転速度の関数として求めて、全体の誤差補正量
を定めている。
しかしながら、この種の方法は、アイドル時とアイド
ル以外の処理が異なるためのプログラム量の増大、学習
制御により誤差補正量による収束性及び回転速度による
補正量の一義性に問題を有している上、上記したように
エンジンの負荷状態が急激に変化するような過渡状態に
おける補正については配慮されていなかった。
ル以外の処理が異なるためのプログラム量の増大、学習
制御により誤差補正量による収束性及び回転速度による
補正量の一義性に問題を有している上、上記したように
エンジンの負荷状態が急激に変化するような過渡状態に
おける補正については配慮されていなかった。
このように、従来の制御方法では、いずれもエンジン
運転状態が急激に変化する過渡運転状態で充分に排ガス
の悪化を抑える点について配慮がされておらず、特にエ
ンジンの急激な減速時に排ガス中にスパイク状に有害成
分を発生し、排ガスの悪化をもたらし易いという問題が
あった。
運転状態が急激に変化する過渡運転状態で充分に排ガス
の悪化を抑える点について配慮がされておらず、特にエ
ンジンの急激な減速時に排ガス中にスパイク状に有害成
分を発生し、排ガスの悪化をもたらし易いという問題が
あった。
つまり、例えば、運転者がアクセルを踏み込んでから
実際に自動車が加速される迄にいわゆるむだ時間(制御
の応答遅れ)ある。同様に、制御装置に与えられる運転
状態の目標値の急激な変化に対して制御の応答遅れがあ
る。その応答遅れのため、運転状態の目標値と内燃機関
からフィードバックされる運転状態の現在値との偏差
(制御偏差)は、その応答遅れの分だけ大きなものとな
る。そして、制御装置は、その大きな偏差を低減しよう
と動作するため、制御の行き過ぎ等が生じ、上記のよう
な問題が生ずる。
実際に自動車が加速される迄にいわゆるむだ時間(制御
の応答遅れ)ある。同様に、制御装置に与えられる運転
状態の目標値の急激な変化に対して制御の応答遅れがあ
る。その応答遅れのため、運転状態の目標値と内燃機関
からフィードバックされる運転状態の現在値との偏差
(制御偏差)は、その応答遅れの分だけ大きなものとな
る。そして、制御装置は、その大きな偏差を低減しよう
と動作するため、制御の行き過ぎ等が生じ、上記のよう
な問題が生ずる。
また、従来のエンジン制御においては、加速性に関す
る運転性を向上させる意味での回転速度の目標値追従制
御について何ら積極的な方策が講じられておらず、人間
工学的な面での加速感や乗り心地について配慮されてい
ないものであった。
る運転性を向上させる意味での回転速度の目標値追従制
御について何ら積極的な方策が講じられておらず、人間
工学的な面での加速感や乗り心地について配慮されてい
ないものであった。
このため、走行路面の上下、湾曲、および積載負荷な
どの機械的条件、並びに気温、晴雨、降雪、見通しなど
の環境条件、さらには高速道路、市街地、渋滞路などの
走行条件などの諸条件に適合した運転様式、特に加減速
の応答性および様態については、運転者の知識、ノウハ
ウや運転技術にその全てが一任されているために、時と
しては不快な前後加速度、急加速、運転ムラなどが発生
し、乗り心地の観点からその改善が強く要求されてい
た。
どの機械的条件、並びに気温、晴雨、降雪、見通しなど
の環境条件、さらには高速道路、市街地、渋滞路などの
走行条件などの諸条件に適合した運転様式、特に加減速
の応答性および様態については、運転者の知識、ノウハ
ウや運転技術にその全てが一任されているために、時と
しては不快な前後加速度、急加速、運転ムラなどが発生
し、乗り心地の観点からその改善が強く要求されてい
た。
本発明の目的は、エンジン運転状態が急激に変化する
過渡運転状態において、制御の行き過ぎなどによる弊害
を低減でき、しかも運転者各人の運転技能や特性、さら
には走行条件等に応じて適切な加速度パターンを得るこ
とができる内燃機関の制御装置を提供することにある。
過渡運転状態において、制御の行き過ぎなどによる弊害
を低減でき、しかも運転者各人の運転技能や特性、さら
には走行条件等に応じて適切な加速度パターンを得るこ
とができる内燃機関の制御装置を提供することにある。
上記目的を達成するため、本発明の内燃機関の制御装
置は、制御部と、線形モデルと、状態観測部と、遅延部
と、標準加速度パターン記憶部と、目標値発生部とを備
えてなることを特徴とし、各部の詳細構成は次のものと
する。
置は、制御部と、線形モデルと、状態観測部と、遅延部
と、標準加速度パターン記憶部と、目標値発生部とを備
えてなることを特徴とし、各部の詳細構成は次のものと
する。
線形モデルは、内燃機関の制御特性を応答遅れを除い
て模擬してなり、内燃機関に入力される操作入力を入力
とし、その操作入力に対応する内燃機関の運転状態の推
定値を求める。状態観測部は、内燃機関に入力される操
作入力および前記線形モデルにより求められた内燃機関
の運転状態の推定値とを入力とし、それらに基づいて状
態変数を求めるものである。遅延部は、線形モデルによ
り求められた内燃機関の運転状態の推定値を前記応答遅
れに相当する時間遅延させるものである。標準加速度パ
ターン記憶部は、内燃機関の運転状態に応じた加速度目
標値の時間変化を予めパターン化してなる複数の標準加
速度パターンを記憶するものである。目標値発生部は、
内燃機関の運転状態の検出値と遅延部により遅延された
運転状態の前記推定値とを入力してそれらの偏差を求め
るとともに、内燃機関の運転状態に対応する加速度パタ
ーンを前記標準加速度パターン記憶部に記憶されている
複数の標準加速度パターンの中から抽出し、抽出した加
速度パターンを前記偏差の内の加速度分に基づいて修正
し、修正した加速度パターンに基づいて加速度目標値を
求めるとともに、前記偏差に基づいて他の運転状態の目
標値を求め、アクセルペダル入力を入力として加速度目
標値を含む運転状態の目標値を発生するものとする。制
御部は、目標値発生部により発生された加速度目標値を
含む運転状態の目標値と線形モデルにより求められた推
定値とを入力とし、それらの偏差を減ずるように状態観
測部により求められた状態変数に基づいて内燃機関に入
力する操作入力を調整するものとする。
て模擬してなり、内燃機関に入力される操作入力を入力
とし、その操作入力に対応する内燃機関の運転状態の推
定値を求める。状態観測部は、内燃機関に入力される操
作入力および前記線形モデルにより求められた内燃機関
の運転状態の推定値とを入力とし、それらに基づいて状
態変数を求めるものである。遅延部は、線形モデルによ
り求められた内燃機関の運転状態の推定値を前記応答遅
れに相当する時間遅延させるものである。標準加速度パ
ターン記憶部は、内燃機関の運転状態に応じた加速度目
標値の時間変化を予めパターン化してなる複数の標準加
速度パターンを記憶するものである。目標値発生部は、
内燃機関の運転状態の検出値と遅延部により遅延された
運転状態の前記推定値とを入力してそれらの偏差を求め
るとともに、内燃機関の運転状態に対応する加速度パタ
ーンを前記標準加速度パターン記憶部に記憶されている
複数の標準加速度パターンの中から抽出し、抽出した加
速度パターンを前記偏差の内の加速度分に基づいて修正
し、修正した加速度パターンに基づいて加速度目標値を
求めるとともに、前記偏差に基づいて他の運転状態の目
標値を求め、アクセルペダル入力を入力として加速度目
標値を含む運転状態の目標値を発生するものとする。制
御部は、目標値発生部により発生された加速度目標値を
含む運転状態の目標値と線形モデルにより求められた推
定値とを入力とし、それらの偏差を減ずるように状態観
測部により求められた状態変数に基づいて内燃機関に入
力する操作入力を調整するものとする。
上記構成を有する本発明によれば、線形モデルにより
応答遅れを除いた内燃機関の運転状態の推定値を求め、
制御部はその推定値をフィードバック値として目標値と
の偏差に応じた操作入力を決定していることから、応答
遅れに起因する制御の行き過ぎを低減することができ
る。その結果、エンジン運転状態が急激に変化する過渡
運転状態において、制御の行き過ぎなどにより生ずる弊
害、例えば空燃比の悪化を低減できる。
応答遅れを除いた内燃機関の運転状態の推定値を求め、
制御部はその推定値をフィードバック値として目標値と
の偏差に応じた操作入力を決定していることから、応答
遅れに起因する制御の行き過ぎを低減することができ
る。その結果、エンジン運転状態が急激に変化する過渡
運転状態において、制御の行き過ぎなどにより生ずる弊
害、例えば空燃比の悪化を低減できる。
また、複数の加速度パターンを出力しうる加速度パタ
ーン記憶部を備え、目標値発生部により制御状態に応じ
た加速度パターンを定めるとともに、制御偏差に基づい
て加速度パターンを修正し、その修正した加速度パター
ンに基づいて加速度の目標値を発生するようにしている
から、その自動車の運転者の運転技能、特性あるいは走
行条件に適合した加速度パターンを得ることができ、加
速性、運転性、乗り心地等が改善される。
ーン記憶部を備え、目標値発生部により制御状態に応じ
た加速度パターンを定めるとともに、制御偏差に基づい
て加速度パターンを修正し、その修正した加速度パター
ンに基づいて加速度の目標値を発生するようにしている
から、その自動車の運転者の運転技能、特性あるいは走
行条件に適合した加速度パターンを得ることができ、加
速性、運転性、乗り心地等が改善される。
次に、本発明に係る実施例について説明する。
バードウェア構成 本発明の実施例のバードウェア構成については、専用
ハードウェアを構成してもよいが、第3図および第4図
で説明した従来のEECと同じか、もしくは第5図に示す
ように、第4図の制御回路に加速度センサ25(以下GSと
記す)を追加して前後加速度を測定する構成とし、本発
明の目的達成に合せてマイコンを含む制御回路60の制御
動作を適合させるべく、ROM104に格納されているプログ
ラムの一部を変更することにより実現可能である。
ハードウェアを構成してもよいが、第3図および第4図
で説明した従来のEECと同じか、もしくは第5図に示す
ように、第4図の制御回路に加速度センサ25(以下GSと
記す)を追加して前後加速度を測定する構成とし、本発
明の目的達成に合せてマイコンを含む制御回路60の制御
動作を適合させるべく、ROM104に格納されているプログ
ラムの一部を変更することにより実現可能である。
概要 本発明の目的を達成するためには、発進および定速走
行からの加減速等の場合のような短時間の運転状態の変
動を充分に制御できなければならない。しかし、本件の
ような過渡状態の制御は理論上でも難しいとされている
上、自動車の場合には運転者がアクセルペダルを踏み込
んでから自動車が実際に加速するまでに多少の時間間
隔、いわゆるむだ時間があるため、一層の困難を招くの
である。このむだ時間が自動車の運転におよぼす弊害
は、多くの運転者が経験するところのものである。発生
原因は、空気燃料混合気の到達遅れ、気筒ごとに順次爆
発していくための緩やかなトルクの立上り、エンジン構
造物の慣性、その他である。
行からの加減速等の場合のような短時間の運転状態の変
動を充分に制御できなければならない。しかし、本件の
ような過渡状態の制御は理論上でも難しいとされている
上、自動車の場合には運転者がアクセルペダルを踏み込
んでから自動車が実際に加速するまでに多少の時間間
隔、いわゆるむだ時間があるため、一層の困難を招くの
である。このむだ時間が自動車の運転におよぼす弊害
は、多くの運転者が経験するところのものである。発生
原因は、空気燃料混合気の到達遅れ、気筒ごとに順次爆
発していくための緩やかなトルクの立上り、エンジン構
造物の慣性、その他である。
このような技術的な難しさの中で、上記の目的を達成
するために本発明は(1)むだ時間による応答遅れの補
償を目的とする応答の予測手段、(2)過渡状態の確実
な制御を目的とした加速度の制御手段、を採用した。
するために本発明は(1)むだ時間による応答遅れの補
償を目的とする応答の予測手段、(2)過渡状態の確実
な制御を目的とした加速度の制御手段、を採用した。
上記予測手段は、次のような線形モデルである。すな
わち、本線形モデルは過渡運転における連続的に変化す
る運転状態のなかの特徴的な有限個数の運転状態の近傍
において、実エンジンの挙動特性を線形近似したもので
ある。予測手段に用いられる線形モデルとしては、これ
ら複数の線形モデルから実エンジンの運転状態に最も近
い上記特徴的な運転状態において近似された線形モデル
が選択される。特筆すべきは、これらの線形モデルは実
際には存在するむだ時間を有さず、現制御時期の操作入
力に対する現制御時期の1サンプル時期先の制御時期に
おけるエンジンの応答例えば加速度、回転速度、空燃比
等の予測値を与える。
わち、本線形モデルは過渡運転における連続的に変化す
る運転状態のなかの特徴的な有限個数の運転状態の近傍
において、実エンジンの挙動特性を線形近似したもので
ある。予測手段に用いられる線形モデルとしては、これ
ら複数の線形モデルから実エンジンの運転状態に最も近
い上記特徴的な運転状態において近似された線形モデル
が選択される。特筆すべきは、これらの線形モデルは実
際には存在するむだ時間を有さず、現制御時期の操作入
力に対する現制御時期の1サンプル時期先の制御時期に
おけるエンジンの応答例えば加速度、回転速度、空燃比
等の予測値を与える。
上記加速度制御手段は次のごとき効用をもつ。すなわ
ち、過渡運転状態の制御においてはエンジンの応答はい
うまでもなく刻々と変化しており、さらには制御目標値
自体が変動する場合も考えられる。この状況下でエンジ
ンの運転状態を充分に把握するには、回転速度および空
燃比だけでは不充分であり、それぞれの時間変化分を監
視する必要がある。特に、回転速度の時間微分値もしく
は車体速度の時間微分値として与えられる前後加速度を
把握することは、これが運転性、加速性あるいは乗り心
地を直接左右する要因でもあることから、過度運転状態
の制御には極めて重要である。換言すれば、前後加速度
の把握によりこの操作が可能となり、過渡運転状態をよ
り詳細に制御することができるため運転性、加速性およ
び乗り心地の向上を実現できるのである。
ち、過渡運転状態の制御においてはエンジンの応答はい
うまでもなく刻々と変化しており、さらには制御目標値
自体が変動する場合も考えられる。この状況下でエンジ
ンの運転状態を充分に把握するには、回転速度および空
燃比だけでは不充分であり、それぞれの時間変化分を監
視する必要がある。特に、回転速度の時間微分値もしく
は車体速度の時間微分値として与えられる前後加速度を
把握することは、これが運転性、加速性あるいは乗り心
地を直接左右する要因でもあることから、過度運転状態
の制御には極めて重要である。換言すれば、前後加速度
の把握によりこの操作が可能となり、過渡運転状態をよ
り詳細に制御することができるため運転性、加速性およ
び乗り心地の向上を実現できるのである。
第1実施例 第1図および第2図に本発明の第1実施例を示す。ま
ず、この実施例において開示される内容は、大別して目
標値発生器3および標準加速度パターン記憶器4を含む
加速度制御に関する第1の系と、線系モデル1、状態観
測器2、を含む排ガス対策に関する第2の系とに分けら
れる。以下に各要素を個別に説明する。
ず、この実施例において開示される内容は、大別して目
標値発生器3および標準加速度パターン記憶器4を含む
加速度制御に関する第1の系と、線系モデル1、状態観
測器2、を含む排ガス対策に関する第2の系とに分けら
れる。以下に各要素を個別に説明する。
線形モデル1は、制御対象6である機関と同一の入
力、すなわちスロットル開度θth、燃料噴射時間TI、排
気還流量δPR、および点火時期δIT、(ただしδは標準
設定値からの偏差を表わす)を受け入れ、対する出力と
して、車体の前後加速度G、機関の回転速度N、空燃比
A/Fのそれそれの推定値、、 を与える。線形モデル1は、有限個の運転状態すなわち
G、N、A/Fにおける特徴的な値の組合せのそれぞれに
ついて各1個ずつ設けており、これらはG、N、A/Fの
値のそれぞれの近傍における制御対象6の入力θth、
TI、δPR、δITのそれぞれに対する応答を線形近似して
定めたものであり、G、N、A/Fの値の組合せ、つまり
運転状態に応じてこれら有限個の線形モデルの中からた
だ一つが設定されるか、または特性が類似する複数の線
形モデルを平均化もしくは合成した線形モデルが作成さ
れ、推定値、、 の算出に使用される。線形モデル1について特筆される
べきことは、これが制御対象6の入力に対する応答を説
明するものでありながら制御対象6に存在する応答遅れ
時間いわゆるむだ時間を有さないことである。この特徴
から、任意の運転状態における制御体対象6に任意の入
力を加えたとき、むだ時間を経過した御に現われる出力
の推定値を即座に得ることができるのであり、本発明の
第1の要点はこの点に帰するのである。
力、すなわちスロットル開度θth、燃料噴射時間TI、排
気還流量δPR、および点火時期δIT、(ただしδは標準
設定値からの偏差を表わす)を受け入れ、対する出力と
して、車体の前後加速度G、機関の回転速度N、空燃比
A/Fのそれそれの推定値、、 を与える。線形モデル1は、有限個の運転状態すなわち
G、N、A/Fにおける特徴的な値の組合せのそれぞれに
ついて各1個ずつ設けており、これらはG、N、A/Fの
値のそれぞれの近傍における制御対象6の入力θth、
TI、δPR、δITのそれぞれに対する応答を線形近似して
定めたものであり、G、N、A/Fの値の組合せ、つまり
運転状態に応じてこれら有限個の線形モデルの中からた
だ一つが設定されるか、または特性が類似する複数の線
形モデルを平均化もしくは合成した線形モデルが作成さ
れ、推定値、、 の算出に使用される。線形モデル1について特筆される
べきことは、これが制御対象6の入力に対する応答を説
明するものでありながら制御対象6に存在する応答遅れ
時間いわゆるむだ時間を有さないことである。この特徴
から、任意の運転状態における制御体対象6に任意の入
力を加えたとき、むだ時間を経過した御に現われる出力
の推定値を即座に得ることができるのであり、本発明の
第1の要点はこの点に帰するのである。
線形モデル1の選定は、制御対象6の出力G、N、A/
Fと線形モデル1から得た推定値、、 をむだ時間要素7により制御対象6に存在するむだ時間
L秒分だけ遅らせた値との偏差によって修正される。こ
の偏差は、線形モデル1のもつ誤差あるいは制御対象6
における負荷変動などを意味する。また、この修正過程
を経験として蓄積し再度同様の状況に直面した場合にこ
の修正過程を再生する構成とすれば学習制御を実現する
ことができる。
Fと線形モデル1から得た推定値、、 をむだ時間要素7により制御対象6に存在するむだ時間
L秒分だけ遅らせた値との偏差によって修正される。こ
の偏差は、線形モデル1のもつ誤差あるいは制御対象6
における負荷変動などを意味する。また、この修正過程
を経験として蓄積し再度同様の状況に直面した場合にこ
の修正過程を再生する構成とすれば学習制御を実現する
ことができる。
次に、状態観測器2について説明する。本実施例のよ
うに制御対象6に対して複数の入力および出力を考慮す
る場合の制御則の構成法の一つとしてよく知られた状態
観測器を用いる方法がある。状態加速器2の機能を説明
する。まず、線形モデル1における入力θth、TI、δ
PR、δITをまとめてベクトルUと記し、出力としての推
定値、、 をまとめてベクトルと記し、線形モデル1の挙動を裏
付ける内部状態をベクトルと記すと、線形モデル1の
状態方程式はnを現時点、n−1を一つ前のサンプル時
点とすれば (n)=A(n−1)−BU(n−1) ……(1) (n−1)=C(n−1) ……(2) ただし、 U=[θth TI δPR δIT]t(tは転置) ……(3) となる。ここで、A、B、Cはいずれも定数行列であ
り、これらは(5)式に示す制御対象6の伝達関数行列
T(Z)により(6)式によって定まる。ここでZはサ
ンプル値のZ変換を示し、 また、例えばT11(Z)はθthに対するの伝達関数、 T22(Z)はTIに対するの伝達関数、T34(Z)はδIT
に対する の伝達関数等等である。
うに制御対象6に対して複数の入力および出力を考慮す
る場合の制御則の構成法の一つとしてよく知られた状態
観測器を用いる方法がある。状態加速器2の機能を説明
する。まず、線形モデル1における入力θth、TI、δ
PR、δITをまとめてベクトルUと記し、出力としての推
定値、、 をまとめてベクトルと記し、線形モデル1の挙動を裏
付ける内部状態をベクトルと記すと、線形モデル1の
状態方程式はnを現時点、n−1を一つ前のサンプル時
点とすれば (n)=A(n−1)−BU(n−1) ……(1) (n−1)=C(n−1) ……(2) ただし、 U=[θth TI δPR δIT]t(tは転置) ……(3) となる。ここで、A、B、Cはいずれも定数行列であ
り、これらは(5)式に示す制御対象6の伝達関数行列
T(Z)により(6)式によって定まる。ここでZはサ
ンプル値のZ変換を示し、 また、例えばT11(Z)はθthに対するの伝達関数、 T22(Z)はTIに対するの伝達関数、T34(Z)はδIT
に対する の伝達関数等等である。
新たな行列Gを行列(A−GC)の固有値がすべて単位
円内にあるように選べば、(7)式によって内部状態変
数の推定値が得られる。
円内にあるように選べば、(7)式によって内部状態変
数の推定値が得られる。
(n)=(A−GC)X(n−1)+BU(n−1) +G(n−1) ……(7) この推定された状態変数と前後加速度、回転速度お
よび空燃比のそれぞれの目標値G*、N*、(A/F)*
(以下Y*と記す)と線形モデル1による推定値、
、 の偏差とからLQI最適レギュレータ制御を行う。評価関
数Jを(8)式とする。ここで、Q、Rは重み行列であ
る。
よび空燃比のそれぞれの目標値G*、N*、(A/F)*
(以下Y*と記す)と線形モデル1による推定値、
、 の偏差とからLQI最適レギュレータ制御を行う。評価関
数Jを(8)式とする。ここで、Q、Rは重み行列であ
る。
ただし、 δ(n)=(n)−(n−1) ……(9) δU(n)=U(n)−U(n−1) ……(10) 評価関数Jを最小とする最適制御入力U*(n)は となる。(11)式において最適ゲインKは と決定される。このとき行列Pは(13)式のRiccati方
程式の解である。
程式の解である。
ただし、 以上のように、(7)式に基づいて状態観測器2から
状態変数の推定量が得られ、これから(11)式に基づ
いて制御器から最適制御U*が発生されるのである。
状態変数の推定量が得られ、これから(11)式に基づ
いて制御器から最適制御U*が発生されるのである。
次に、目標値発生器3について述べる。目標値発生器
3にはアクセルペダル入力APと線形モデル1の推定値
に基づく・e-LSと制御対象6の出力G,N,A/F(以下Y
と記す)との偏差(以下ΔYと記す)とが入力され、制
御量の目標値Y*を出力する。目標値Y*は過渡運転状
態の制御を行う場合は時変数として発生され、時間によ
って変化する様態を予め設定するかもしくはサンプル時
点に応じて算出される。
3にはアクセルペダル入力APと線形モデル1の推定値
に基づく・e-LSと制御対象6の出力G,N,A/F(以下Y
と記す)との偏差(以下ΔYと記す)とが入力され、制
御量の目標値Y*を出力する。目標値Y*は過渡運転状
態の制御を行う場合は時変数として発生され、時間によ
って変化する様態を予め設定するかもしくはサンプル時
点に応じて算出される。
本発明では、過渡運転状態において特に制御を要する
ものとして前後加速度Gを取り挙げている。
ものとして前後加速度Gを取り挙げている。
しかし、前後加速度を直接の制御対象とせず、機関の
回転速度Nおよび空燃比A/Fだけを制御対象とする場
合、すなわち第2図に示す制御系においても本発明が適
用できることは特に示さないが明らかである。前後加速
度Gについて特に問題となるのは、例えば第6図(a)
のようにアクセルペダル入力APがステップ状に加えられ
た場合、前後加速度には通常同図(b)のような振動い
わゆるガクガク振動が現われ、従来より搭乗者の不快感
を招く大きな要因となっていた。これに対し本発明で
は、同図(c)のごとく予め目標とする前後加速度Gの
時間変化の様態G*を定めておき、実際の前後加速度G
がG*を追従すべく制御することで、前後不快感を解消
してその上に運転性,加速性,乗り心地などを同時に向
上させることを特徴としている。同図(d)はG*の様
態に対応する回転速度である。
回転速度Nおよび空燃比A/Fだけを制御対象とする場
合、すなわち第2図に示す制御系においても本発明が適
用できることは特に示さないが明らかである。前後加速
度Gについて特に問題となるのは、例えば第6図(a)
のようにアクセルペダル入力APがステップ状に加えられ
た場合、前後加速度には通常同図(b)のような振動い
わゆるガクガク振動が現われ、従来より搭乗者の不快感
を招く大きな要因となっていた。これに対し本発明で
は、同図(c)のごとく予め目標とする前後加速度Gの
時間変化の様態G*を定めておき、実際の前後加速度G
がG*を追従すべく制御することで、前後不快感を解消
してその上に運転性,加速性,乗り心地などを同時に向
上させることを特徴としている。同図(d)はG*の様
態に対応する回転速度である。
ところが、目標前後加速度G*の一意性は、自動車体
の機械的特性,路面・環境・負荷条件、あるいは運転者
が所望する運転性,加速性の多岐に亘る要因から容易に
失なわれる。この複雑な要因のそれぞれへの対応はもは
や単純な演算によってY*を算出する方法では不可能で
ある。すなわち、この場合には第1図に示すごとく、例
えば標準加速度パターン記憶器4を設け、前記種々の要
因の考えられる有限個の組合せのすべてについて予め定
められた前後加速度の目標G*を時変数データとして記
憶しておき、前記種々の要因に応じてつまり偏差Δも
しくは運転者あるいは車載するその他の計測器,制御器
からの信号signal8により、これら有限個の標準加速度
パターンの中からただ一つが選定されるか、または前記
要因が複数種同時発生した場合にそれぞれの要因に対応
する標準加速度パターンを平均化もしくは合成した標準
加速度パターンを作成する構成とする。また、N*,
(A/F)*はG*のデータに応じて算定されてもよく、
あるいはそれぞれに標準パターンとしてG*同様に標準
加速度パターン記憶器4に記憶されていてもよい。
の機械的特性,路面・環境・負荷条件、あるいは運転者
が所望する運転性,加速性の多岐に亘る要因から容易に
失なわれる。この複雑な要因のそれぞれへの対応はもは
や単純な演算によってY*を算出する方法では不可能で
ある。すなわち、この場合には第1図に示すごとく、例
えば標準加速度パターン記憶器4を設け、前記種々の要
因の考えられる有限個の組合せのすべてについて予め定
められた前後加速度の目標G*を時変数データとして記
憶しておき、前記種々の要因に応じてつまり偏差Δも
しくは運転者あるいは車載するその他の計測器,制御器
からの信号signal8により、これら有限個の標準加速度
パターンの中からただ一つが選定されるか、または前記
要因が複数種同時発生した場合にそれぞれの要因に対応
する標準加速度パターンを平均化もしくは合成した標準
加速度パターンを作成する構成とする。また、N*,
(A/F)*はG*のデータに応じて算定されてもよく、
あるいはそれぞれに標準パターンとしてG*同様に標準
加速度パターン記憶器4に記憶されていてもよい。
標準加速度パターン記憶器4には、前記線形モデル1
に基づいた標準加速度パターンが記憶されているため、
前述のΔYを目標値発生器3に入力することにより、実
際のエンジンと線形モデル1との間に誤差がある場合に
は、目標値発生器3において前記誤差を修正しながら目
標値を発生することができる。
に基づいた標準加速度パターンが記憶されているため、
前述のΔYを目標値発生器3に入力することにより、実
際のエンジンと線形モデル1との間に誤差がある場合に
は、目標値発生器3において前記誤差を修正しながら目
標値を発生することができる。
また、目標値が一定値もしくは緩やかにしか変化しな
い場合は定値目標G*,N*,(A/F)*に整定する制御
系として差し障えない。第1図の構成図に基づいて本発
明における演算過程を第7図に従って説明する。まず、
アクセルペダル入力APを検知し次第に演算を開始(80)
する。次に制御量の目標値の初期値Y0*を読込む(8
1)、このとき他の初期値についてはY0=O,Y1=O,0
=O,=Oとする。制御周期の次数nにおける第1回目
の操作量Uを作成する(82)する。(16)式に従って制
御対象6の出力すなわち制御量Ynと線形モデル1の推定
値n-1との偏差ΔYnを算出(83)する。Lはむだ時間
(秒)であるe-LSをn-1に作用させてYnとの同期をと
っている。
い場合は定値目標G*,N*,(A/F)*に整定する制御
系として差し障えない。第1図の構成図に基づいて本発
明における演算過程を第7図に従って説明する。まず、
アクセルペダル入力APを検知し次第に演算を開始(80)
する。次に制御量の目標値の初期値Y0*を読込む(8
1)、このとき他の初期値についてはY0=O,Y1=O,0
=O,=Oとする。制御周期の次数nにおける第1回目
の操作量Uを作成する(82)する。(16)式に従って制
御対象6の出力すなわち制御量Ynと線形モデル1の推定
値n-1との偏差ΔYnを算出(83)する。Lはむだ時間
(秒)であるe-LSをn-1に作用させてYnとの同期をと
っている。
Δn(n-1・e-LS−Yn) ……(16) 次に、Δnの僅少により必要に応じて線形モデル1
を再度選定,修正(84)する。この後の線形モデル1に
よって現時点の制御量の推定値nを推定(85)する。
操作量Umと推定値nから(7)式に従ってnを導出
(86)する。また、偏差Δnおよび信号Signalから標
準加速度パターンとしての時系列データG*を同記憶器
4より必要に応じて選定あるいは修正(87)する。得ら
れた時系列データG*に基づいて一つ先の制御同期n+
1に対する加速度目標値Gn+1*を抽出し、また算出もし
くは記憶器4から選定する方法で他の制御量Nn+1*,
(A/F)n+1*を算出し制御量の目標値Yn+1*を定める。
を再度選定,修正(84)する。この後の線形モデル1に
よって現時点の制御量の推定値nを推定(85)する。
操作量Umと推定値nから(7)式に従ってnを導出
(86)する。また、偏差Δnおよび信号Signalから標
準加速度パターンとしての時系列データG*を同記憶器
4より必要に応じて選定あるいは修正(87)する。得ら
れた時系列データG*に基づいて一つ先の制御同期n+
1に対する加速度目標値Gn+1*を抽出し、また算出もし
くは記憶器4から選定する方法で他の制御量Nn+1*,
(A/F)n+1*を算出し制御量の目標値Yn+1*を定める。
最後に、第n+1周期における目標値Yn+1*と第n+
1周期における制御対象6の出力の推定値であるnと
の偏差の積分値と、第n周期における内部状の推定値
nとから(11)に従って最適制御入力である操作量Un+1
*を算出し次の制御同期に移行して演算処理を繰り返
す。
1周期における制御対象6の出力の推定値であるnと
の偏差の積分値と、第n周期における内部状の推定値
nとから(11)に従って最適制御入力である操作量Un+1
*を算出し次の制御同期に移行して演算処理を繰り返
す。
以上のような構成とすれば、制御対象に存在するむだ
時間から受ける諸悪影響を回避すると同時に多変数入出
力系における最適制御問題を的確に解決し、自動車の機
体差,環境・負荷条件、さらには搭載者の感性にまで対
応した発進,加減速などの過渡運転状態の制御を可能と
する。
時間から受ける諸悪影響を回避すると同時に多変数入出
力系における最適制御問題を的確に解決し、自動車の機
体差,環境・負荷条件、さらには搭載者の感性にまで対
応した発進,加減速などの過渡運転状態の制御を可能と
する。
第2実施例 第8図に本発明の第2の実施例の構成図を示す。第1
の実施例との基本的相違点は制御量,操作量をともにス
カラー量とし、それぞれ回転速度N,スロットル開度θth
としている点である。線形モデル1は、入力をθthとし
前後加速度の推定値を得る。また、制御対象6の出力
として得られる前後加速度Gとをむだ時間L(秒)分
だけ遅らせてGと同期をとった・e-LSとの偏差により
線形モデル1を必要に応じて再選定あるいは修正する構
成とする。ここで線形モデル1はθthを入力,を出力
とする伝達関数である。制御器5へは、前後加速度の目
標値G*と推定値との偏差を、また回転速度の目標値
N*と制御対象6の回転速度Nと偏差の両者を入力す
る。制御器5ではP1制御もしくはPID制御を行う。特に
偏差N*−が大きいつまり、過渡運転状態では相対的
に偏差G*−の極小化を重点とし、後に偏差G*−
が小さいつまり定速運転状態では偏差N*−Nの極小化
を重点とするような重み付き制御則を設ける。これによ
り、前後加速度Gと回転速度Nの制御を相補的に実施で
き、かつ、時分割の要領で過渡運転時の前後加速度の目
標値系列への追従制御および定速運転の回転速度の定値
制御を実現できる。
の実施例との基本的相違点は制御量,操作量をともにス
カラー量とし、それぞれ回転速度N,スロットル開度θth
としている点である。線形モデル1は、入力をθthとし
前後加速度の推定値を得る。また、制御対象6の出力
として得られる前後加速度Gとをむだ時間L(秒)分
だけ遅らせてGと同期をとった・e-LSとの偏差により
線形モデル1を必要に応じて再選定あるいは修正する構
成とする。ここで線形モデル1はθthを入力,を出力
とする伝達関数である。制御器5へは、前後加速度の目
標値G*と推定値との偏差を、また回転速度の目標値
N*と制御対象6の回転速度Nと偏差の両者を入力す
る。制御器5ではP1制御もしくはPID制御を行う。特に
偏差N*−が大きいつまり、過渡運転状態では相対的
に偏差G*−の極小化を重点とし、後に偏差G*−
が小さいつまり定速運転状態では偏差N*−Nの極小化
を重点とするような重み付き制御則を設ける。これによ
り、前後加速度Gと回転速度Nの制御を相補的に実施で
き、かつ、時分割の要領で過渡運転時の前後加速度の目
標値系列への追従制御および定速運転の回転速度の定値
制御を実現できる。
以上の実施例によれば、むだ時間を有する機関の挙動
を実時間で推定することができ、また、この推定手段は
機関の運転状態および負荷条件に応じて最も優良な推定
を与えるように補正できるので、定速運転および加減速
時にかかわらず、制御量すなわち前後加速度,回転速度
あるいは空燃比の一つを、もしくは複数であるならばそ
れらを同時に制御することが可能となり、これにより燃
費費経済性,排気浄化性,加速性,運転性あるいは乗り
心地を大幅に向上させることができる。
を実時間で推定することができ、また、この推定手段は
機関の運転状態および負荷条件に応じて最も優良な推定
を与えるように補正できるので、定速運転および加減速
時にかかわらず、制御量すなわち前後加速度,回転速度
あるいは空燃比の一つを、もしくは複数であるならばそ
れらを同時に制御することが可能となり、これにより燃
費費経済性,排気浄化性,加速性,運転性あるいは乗り
心地を大幅に向上させることができる。
以上の通り本発明によれば、線形モデルにより応答遅
れを除去した内燃機関の運転状態の推定値を求め、制御
部はその推定値をフィードバック値とし、目標値との偏
差に応じて内燃機関の操作入力を求めていることから、
過渡運転状態における制御の行き過ぎに起因する弊害を
低減できる。
れを除去した内燃機関の運転状態の推定値を求め、制御
部はその推定値をフィードバック値とし、目標値との偏
差に応じて内燃機関の操作入力を求めていることから、
過渡運転状態における制御の行き過ぎに起因する弊害を
低減できる。
また、複数の加速度パターンを出力しうる加速度パタ
ーン記憶部と目標値発生部とを備えたものによれば、そ
の自動車の運転者の運転技能,特性あるいは走行条件に
適合した加速度を得ることができる。
ーン記憶部と目標値発生部とを備えたものによれば、そ
の自動車の運転者の運転技能,特性あるいは走行条件に
適合した加速度を得ることができる。
第1図は本発明の実施例を示すブロック図、第2図は同
ブロック図、第3図はエンジンの電子制御の一例を示す
概要図、第4図は従来の制御回路のブロック図、第5図
は本発明の制御回路のブロック図、第6図はアクセルペ
ダル入力と車体前後加速度等との時関的特性を示す特性
図、第7図は第2図の演算処理を示すフローチャーオ、
第8図は他の実施例を示すブロック図である。 1……線形モデル、2……状態観測器、3……目標値発
生器、4……標準加速度パターン記憶器、5……制御
器、6……制御対象、7……むだ時間要素。
ブロック図、第3図はエンジンの電子制御の一例を示す
概要図、第4図は従来の制御回路のブロック図、第5図
は本発明の制御回路のブロック図、第6図はアクセルペ
ダル入力と車体前後加速度等との時関的特性を示す特性
図、第7図は第2図の演算処理を示すフローチャーオ、
第8図は他の実施例を示すブロック図である。 1……線形モデル、2……状態観測器、3……目標値発
生器、4……標準加速度パターン記憶器、5……制御
器、6……制御対象、7……むだ時間要素。
Claims (1)
- 【請求項1】制御部と、線形モデルと、状態観測部と、
遅延部と、標準加速度パターン記憶部と、目標値発生部
とを備えてなり、 前記線形モデルは、内燃機関の制御特性を応答遅れを除
いて模擬してなり、内燃機関に入力される操作入力を入
力とし、その操作入力に対応する内燃機関の運転状態の
推定値を求めるものであり、 前記状態観測部は、内燃機関に入力される前記操作入力
および前記線形モデルにより求められた内燃機関の運転
状態の前記推定値とを入力とし、それらに基づいて状態
変数を求めるものであり、 前記遅延部は、前記線形モデルにより求められた内燃機
関の運転状態の前記推定値を前記応答遅れに相当する時
間遅延させるものであり、 前記標準加速度パターン記憶部は、内燃機関の運転状態
に応じた加速度目標値の時間変化を予めパターン化して
なる複数の標準加速度パターンを記憶するものであり、 前記目標値発生部は、内燃機関の運転状態の検出値と前
記遅延部により遅延された運転状態の前記推定値とを入
力してそれらの偏差を求めるとともに、内燃機関の運転
状態に対応する加速度パターンを前記標準加速度パター
ン記憶部に記憶されている複数の標準加速度パターンの
中から抽出し、抽出した加速度パターンを前記偏差のう
ちの加速度分に基づいて修正し、修正した加速度パター
ンに基づいて加速度目標値を求めるとともに、前記偏差
に基づいて他の運転状態の目標値を求めて、加速度目標
値を含む運転状態の目標値を発生するものであり、 前記制御部は、前記目標値発生部により発生された加速
度目標値を含む運転状態の目標値と前記線形モデルによ
り求められた推定値とを入力とし、それらの偏差を減ず
るように前記状態観測部により求められた状態変数に基
づいて内燃機関に入力する操作入力を調整するものであ
る内燃機関の制御装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP62078196A JP2655145B2 (ja) | 1987-03-31 | 1987-03-31 | 内燃機関の制御装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP62078196A JP2655145B2 (ja) | 1987-03-31 | 1987-03-31 | 内燃機関の制御装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS63246428A JPS63246428A (ja) | 1988-10-13 |
JP2655145B2 true JP2655145B2 (ja) | 1997-09-17 |
Family
ID=13655254
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP62078196A Expired - Lifetime JP2655145B2 (ja) | 1987-03-31 | 1987-03-31 | 内燃機関の制御装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2655145B2 (ja) |
Families Citing this family (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2997473B2 (ja) * | 1988-12-26 | 2000-01-11 | 株式会社日立製作所 | エンジンの適応制御方法 |
JP4132631B2 (ja) * | 2000-10-11 | 2008-08-13 | 富士重工業株式会社 | 車載電子制御装置の補正システム |
CN114278423B (zh) * | 2021-06-28 | 2023-10-13 | 天津大学 | 一种基于预测性扩张状态观测器的冷却液温度预测控制方法 |
Family Cites Families (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS6045743A (ja) * | 1983-08-22 | 1985-03-12 | Mazda Motor Corp | エンジンの燃料制御装置 |
JPH0629585B2 (ja) * | 1984-08-31 | 1994-04-20 | 三菱自動車工業株式会社 | 複合吸気式エンジンの燃料制御装置 |
JPS6223546A (ja) * | 1985-07-23 | 1987-01-31 | Japan Electronic Control Syst Co Ltd | 内燃機関の電子制御燃料噴射装置 |
-
1987
- 1987-03-31 JP JP62078196A patent/JP2655145B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPS63246428A (ja) | 1988-10-13 |
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