JP2509019Y2 - 管理用多連ラベル - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本考案は管理用多連ラベルに係り、特に被着体に貼着
して用いられる単位ラベルおよび管理用に用いられる単
位ラベルを互いに切り離し可能に備えた管理用多連ラベ
ルに関する。

（従来の技術） 商品の種類の多様化および流通経路の複雑化にともな
って、商品に貼着されるラベルも従来の単なる品名表示
の機能にとゞまらず、内容および出荷日等の詳細な情報
の表示や在庫管理機能を備えたものが要求され、ラベル
の表示形態もコンピュータに直結されたリーダーで表示
データが読みとられるバーコード形式のものが主流を占
めるようになっている。

これにともなってラベルの形態も従来のように単に商
品に貼着して用いられるものに加えて、各流通段階で商
品管理の手段それ自体として機能するものが要求される
ようになっている。

このため、たとえば、特定のバーコードによって同一
の内容を表示する複数のラベルを互いに分離可能に配置
し、流通の各過程でこれらを順次分離して管理に用いる
ようにした多連ラベル等が提案されている。

しかし、最終段階まで商品に貼着されるラベルについ
てはその被着面への接着強度をより確実なものとする一
方、途中の過程で必要に応じて分離して保管されるラベ
ルについてはこれらを非接着性とする必要があり、これ
らの一連のラベルに対して粘着剤を選択的にパターンコ
ートすることは特別な加工装置を用いない限り極めて困
難な作業となる。

（課題を解決するための技術） 前記従来技術の課題は、上面側に互いに切り離し可能
な複数の区分の単位ラベル表示域を有するラベルを感圧
性接着剤層を介して支持シートの上面に形成したシリコ
ン剥離処理面に仮着させてなる管理用多連ラベルにおい
て、 前記ラベルの下面全体に感熱性接着剤層を形成し、か
つ感熱性接着剤層と加熱時に融着する熱可塑性樹脂から
なる中間シートおよび前記感圧性接着剤層を前記ラベル
の特定の単位ラベル表示域に対応する領域にのみ形成
し、前記ラベルの前記特定の単位ラベル表示域を前記感
圧性接着剤層の下面で、また前記以外の表示域を前記感
熱性接着剤層の下面で夫々支持シートの上面のシリコン
剥離処理面から剥離するようにしたことを特徴とする前
記管理用多連ラベルによって解決される。

（作用） 本考案の管理用多連ラベルにおいては、複数に区分さ
れた単位ラベル表示域からなるラベル体が、感圧性接着
剤層を介してたとえばシリコン剥離紙等の支持シート上
に保持され、必要に応じて各単位ラベル表示域が他の部
分から選択的に分離されて商品への貼着又は管理用に用
いられる。

ここで特定の単位ラベル表示域の下面に対応する領域
の感圧性接着剤層のみが支持シートの剥離処理面と組合
わされており、ラベルはこの部分で必要に応じて支持シ
ートから剥がされ、下面に露出した感圧性接着剤層によ
って商品等に接着される。

一方他の単位ラベル表示域の下面にはこのような接着
剤−剥離処理面の組合せが存在しないため、これらは前
記特定の単位ラベル表示域から分離して管理用ラベルと
して集札されデータ管理に用いられる。

本考案においては、前記ラベルの裏面に感熱接着性層
および中間シートを形成し、これらを介してラベルを感
圧性接着剤層を介して支持シートの剥離処理面に結合さ
せると共に、前記特定の単位ラベル表示域に対応する部
分以外の領域では前記中間シートおよび感圧性接着剤層
を除去してある。

従ってラベルの下面が感圧性接着剤層により支持シー
トの剥離処理面に仮着されている前記領域では特定の単
位ラベル表示域が他のラベル表示域から切り離されて被
着体に接着される。一方その他の単位ラベル表示域は下
面の感熱接着性層でのところでシリコン剥離処理面から
はがして集札、保管され商品管理等に用いられる。

実施例 以下本考案の実施例を図面によって詳細に説明する。

第１図は本考案の実施例の平面図、第２および第３図
はその製造工程を説明するための断面図である。

第１図に示す本実施例の管理用多連ラベルは、商品等
の被着体に貼着して用いる単位ラベル2A、各流通過程で
データ管理用に用いられる単位ラベル2B、2Cからなり、
各単位ラベル2A〜2Cには商品の情報を含むバーコードが
印刷されている。３は各単位ラベル2A〜2Cを互いに切離
なすためのミシン目である。

第2aおよび2b図に示すように、ラベル１の下面にポリ
オレフィン系組成物からなる感熱接着性層４を30μｍの
厚さで熱間押出その他の加工によりラミネートする。一
方厚さ約100μｍのシリコン剥離紙５のシリコン処理面
６に対して感圧性接着剤層７を介して厚さ20μの配向ポ
リプロピレン（OPP）フィルム８を結合させる。

この場合、剥離紙５のシリコン処理面６から前記第１
図に示す単位ラベル2B、2Cに対応する領域において感圧
性接着剤付のOPPフィルム８をダイカットにより除去す
る。このようにして単位ラベル2Aに対応する領域にのみ
OPPフィルム８が存在する剥離紙５に対して前記ラベル
１を載置し加熱圧着する（第３図）。

これによってラベル１裏面の感熱接着性層４はOPPフ
ィルム８に対しては完全に融着し、その他の部分ではシ
リコン処理面６に対して剥離可能に結合する。次いで、
この剥離紙５上でハーフダイカットを施して第１図に示
すような配置、形状の管理用多連ラベルとして整形す
る。

このようなラベルは目的に応じて任意の形態で使用さ
れるが、たとえばラベル１を剥離紙５からはがして商品
等の被着面に直接接着させる場合には、ラベルは単位ラ
ベル2Aの下面の前記OPPフィルム８のところで感圧性接
着剤層７によって固着される。

その後、工場出荷および店頭販売等の各流通段階でラ
ベル１の他の単位ラベル2B、Ｃを順次切取り線３に沿っ
て切り離し、夫々集札して商品のデータ管理のために用
いられる。

このように前記実施例においては管理用多連ラベル１
の中の特定の単位ラベル2Aのみが裏面に感圧性接着剤層
７を有するようにしてあるので、これら単位ラベルを商
品貼着およびデータ処理のための保存，整理の各目的に
応じて効率よく使い分けることができる。

またこのようなラベルの構成は予め裏面に感熱接着性
層４をラミネートしたラベル１と、感圧性接着剤層７を
介してOPPフィルム８を仮着した剥離紙５とを用意して
おけば、たとえば第１図に示すようなラベルの配置に対
応したパターンでOPPフィルム８をダイカットしかつこ
れに対してラベル１を熱着させるだけの工程によって簡
単に得られる。

すなわち、従来では粘着剤を選択的にパターンコート
とするためにはラベルに合せてその都度構成を変えたス
クリーン印刷法等を用いねばならなかったが、本実施例
ではOPPフィルムのダイカットと熱ラミ等の工程を組合
わせるだけでよく、実質的にワンパスの作業で最終製品
をつくることができる。

尚本考案におけるラベル１の構成は前記実施例の三連
のものに限らず、二連又は四連以上のものとすることも
でき、さらに下面に感圧性接着剤層７が露呈される特定
の単位ラベル2Aの他の単位ラベルに対する位置関係およ
び数も任意に変えることができる。。

また複数の単位ラベルの配置も図示の直線状のものに
限らず、たとえば第４図に示すような「田」の字型の配
置としてその中の任意の一つ（たとえば図中の2D）又は
それ以上のものの下面に感圧性接着剤層７を形成するよ
うにしてもよい。

（考案の効果） 以上のように本考案によれば、管理用多連ラベルを被
着体への固着ラベルと管理用ラベルとに目的に応じて効
果的に使い分けることができ、かつその製造がきわめて
容易である。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の一実施例の平面図、第２図はおよび第
３図はその製造工程を説明する断面図、第４図は本考案
の別の実施例の平面図、第５図は本考案のさらに別の実
施例の断面図、第６図はその平面図である。 図中： １、11……ラベル、 2A,2B,2C,（2D）,12A,12B,12C……単位ラベル ３……切取り線（ミシン目） ４、……感熱接着性層 ５、17……支持シート（剥離紙） ６、18……剥離処理面 ７、14……感圧性接着剤層 ８……ポリプロピレンフィルム

Claims (1)

(57)【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】上面側に互いに切り離し可能な複数の区分
   の単位ラベル表示域（2A、2B、2C、……）を有するラベ
   ル（１）を感圧性接着剤層（７）を介して支持シート
   （５）の上面に形成したシリコン剥離処理面（６）に仮
   着させてなる管理用多連ラベルにおいて、 前記ラベル（１）の下面全体に感熱性接着剤層（４）を
   形成し、かつ感熱性接着剤層（４）と加熱時に融着する
   熱可塑性樹脂からなる中間シート（８）および前記感圧
   性接着剤層（７）を前記ラベル（１）の特定の単位ラベ
   ル表示域（2A）に対応する領域にのみ形成し、前記ラベ
   ル（１）の前記特定の単位ラベル表示域（2A）を前記感
   圧性接着剤層（７）の下面で、また前記以外の表示域
   （2B、2C、……）を前記感熱性接着剤層（４）の下面で
   夫々支持シート（５）の上面のシリコン剥離処理面
   （６）から剥離するようにしたことを特徴とする前記管
   理用多連ラベル。