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JP2558530B2 - 車両用ドアロック装置 - Google Patents

車両用ドアロック装置

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Publication number
JP2558530B2
JP2558530B2 JP24578289A JP24578289A JP2558530B2 JP 2558530 B2 JP2558530 B2 JP 2558530B2 JP 24578289 A JP24578289 A JP 24578289A JP 24578289 A JP24578289 A JP 24578289A JP 2558530 B2 JP2558530 B2 JP 2558530B2
Authority
JP
Japan
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latch
ratchet
door
lever
open
Prior art date
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Application number
JP24578289A
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English (en)
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JPH03107081A (ja
Inventor
重宣 黒木
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Minebea AccessSolutions Inc
Original Assignee
Honda Lock Manufacturing Co Ltd
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Publication date
Application filed by Honda Lock Manufacturing Co Ltd filed Critical Honda Lock Manufacturing Co Ltd
Priority to JP24578289A priority Critical patent/JP2558530B2/ja
Publication of JPH03107081A publication Critical patent/JPH03107081A/ja
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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は、車両用ドアロック装置に関するものであ
り、特にキーを使用することなくドアの施錠を行う所謂
キーレスロック機構に関するものである。
(従来の技術) 従来、この種のキーレスロック機構を備えた車両用ド
アロック装置としては、特公昭48−20573号公報あるい
は特開昭59−52077号公報に開示されたものが知られて
いる。
ところで、これらの公報に開示されたものにおいて
は、ドア開状態のとき開扉用ハンドルを引き操作した状
態でなければロッキングレバーをロック位置に回動させ
ることができないようにされており、これによりキーを
車内に置き忘れたままドアを施錠してしまうことを防止
するようにされている。そして、かかる従来のものにお
いては、ドアロックボディの表側に、車体側ピラーに固
設されたストライカと噛合する回転ラッチと、該回転ラ
ッチの外周面に形成される係止段部に係合してラッチの
逆転を阻止するラチェットとを配設すると共に、該ラチ
ェットに植設したラチェットピンをボディの切欠穴より
背面側に突出させており、背面側を被覆するバックプレ
ートの上下に各々枢支されるオープンレバーとロッキン
グレバーとを連結するリンクに設けた押当部を解錠状態
では前記ラチェットピンと係合可能とし、開扉用ハンド
ルを引くとオープンレバーが揺動してリンクを押し下
げ、前記押当部がラチェットピンを押し込めるので、ラ
チェットは回動してラッチの係止段部より離脱してラッ
チを開放するようにされている。また、ロッキングレバ
ーを解錠位置から施錠位置へ回動させると前記リンクも
位置変位し、該リンクに設けた前記押当部がラチェット
ピンと非係合な状態となるので、開扉用ハンドルの操作
によりオープンレバーを揺動させても前記押当部がラチ
ェットピンに作用せず、従って、ラチェットとラッチと
の係合は保たれたままでロック状態を維持するようにさ
れている。かかる構造のドアロック装置に、ドア開状態
ではアウトサイドハンドルまたはインサイドハンドルを
引かない限りロックノブによる施錠操作をなし得ないよ
うにした所謂キーレスロック機構が前記リンクに設けら
れており、この従来のものにあっては、ドア開状態とド
ア閉状態ではラチェットの回動角が異なるように、ラチ
ェットの爪がハーフラッチまたはフルラッチの係止段部
に係合しているときよりも、該爪がラッチの外周に当接
しているときの方がラチェットが大きく回動するように
ラッチ半径を大きく設定してある。従って、ラチェット
ピンは、ドア閉状態のときはラッチに近づいており、ド
ア開状態ではラッチより遠去かる方に位置変位する。こ
のラチェットピンの位置変位を利用して前記リンクにド
ア開状態のときにラチェットピンの下動を許容する切欠
溝と、ラチェットピンが該切欠溝の奥端にあるときにド
ア開状態におけるロッキングレバーを解錠位置から施錠
位置へ回動し得ないように阻止する阻止片とをロッキン
グレバーの施錠側への回動方向に設けている。この阻止
片を介してラチェットピンに作用する力がラチェットの
回動力として作用しないように、この力の方向はラチェ
ットピンとラチェットの軸を結ぶ線上に合致するように
設定してある。尚、ドア解錠状態では、ラチェットピン
は阻止片と非干渉位置に上動しラチェットピンとリンク
の前記押当片とが当接するので、ハンドルを引くとリン
クが下動して押当片がラチェットピンを押し込め、ラチ
ェットを回動させてラッチとラチェットとの係合が外れ
る。また、このハンドル引き操作時には、ロッキングレ
バーの施錠方向への回動も自由である。
(発明が解決しようとする課題) しかしながら、上記従来のものにあっては、ドア開状
態でロッキングレバーを解錠位置から施錠位置へと回動
する動きをリンクに設けた阻止片が直接的にラチェット
ピンにかかるようにしたものであるので、その力がラチ
ェットの回動力として作用しないようにラチェットピン
とラチェット軸とを結ぶ線上に作用力を設定せねばなら
ず、設計上自由度がないという不具合がある。
(課題を解決するための手段) 本発明は、上記のような問題点を解決することを目的
とするものであり、その手段として、 車体側のストライカに係合して回転するラッチと、該
ラッチとを係合する方向にバネ付勢され、ラッチの外周
面に設けた係止段部に係合してラッチを閉扉位置に保持
するラチェットとを備え、 オープンレバーの揺動により作動片を介してラチェッ
トを回動させ、ラッチを開放するようにした車両用ドア
ロック装置において、 ドアロック装置に対し前記オープンレバーと作動片と
を水平方向に重合させて同軸上に軸支し、同じく水平方
向に配置され、ロッキングレバーの揺動に連動して水平
方向に変位し、前記オープンレバーと作動片とを連携・
非連携とする連結部材を備えたことより構成したもので
ある。
さらに、前記連結部材に設けた係合片と係合する係合
突起を備え、ドア開状態のときにはラチェットがドア閉
位置とは異なる位置に回動して作動片を揺動させて前記
係合片を前記係合突起との係合位置に変位させ、ロッキ
ングレバーの施錠位置への変位を不能にしたものであ
る。
(実施例) 以下、本発明の実施例を図面に基づいて説明する。
第1図は本発明に係る車両用ドアロック装置を示す正
面図、第2図はその背面図、第3図はその右側図、第4
図は第3図におけるA−A断面図、第5図は第2図にお
けるB−B断面図、第6図はラッチがハーフラッチ位置
あるいはフルラッチ位置に保持された状態を示す正面
図、第7図はラチェットの正面図、第8図はドア開状態
においてオープンレバーによりリンクを揺動させた状態
を示す背面図、第9図はドア開状態においてロッキング
レバーをロック位置に回動させた状態を示す背面図、第
10図はドア閉状態におけるアンロックを示す背面図、第
11はドア閉,ロック状態でハンドルを引いた状態を示す
背面図である。
第1図に示すように、車両のドア側に組み込まれるド
アロックの合成樹脂製のボディ1の表側には、その略中
央部に車体側のピラーに固設されたストライカ4を進入
させるための進入路5と凹所8とが形成されており、該
凹所8内には、前記ストライカ4に係合して閉扉方向
(反時計方向)に回動するラッチ6と、該ラッチ6の外
周に設けた係合段部(後述するハーフ係合段部16または
フル係合段部17)に係合してラッチ6を閉扉位置に保持
するラチェット7とが前記進入路5を挟んでそれぞれ配
設されている。
前記ラッチ6は、シャフト9により回動自在に軸支さ
れている。ラッチ6の背面にはピン11が突設されてお
り、該ピン11は前記ボディ1に形成された円弧溝12内に
摺動自在に配置されている。そして、該円弧溝12の一端
面と前記ピン11との間には、スプリング13が圧縮状態で
保持されており、これによりラッチ6は常に開扉方向
(時計方向)に付勢されている。このラッチ6は、公知
の略円板状の回転ラッチであり、ドア閉時に前記ストラ
イカ4が係入すべくその半径方向には係合溝14が穿設さ
れており、該係合溝14を挟んで形成される2つの脚部に
は、後述するラチェット7の係止面41に噛合するハーフ
係合段部16とフル係合段部17とが各々形成されている。
前記ラチェット7もまた、略円板状をしており、前記ラ
ッチ6との対向面は、ラッチ6の回動軌跡に沿って円弧
状に切欠いたカム面18と、該カム面18に連続して円周方
向に形成された係止面41と、該係止面41の端部より半径
方向に突出した突部22とから成っている。また、ラチェ
ット7を軸支する軸孔19は、素材の状態で前記カム面18
にその一部が開口するように形成したので(第7図参
照)、ラチェット7のシャフト20をラッチ6の回動軌跡
に近接させることができ、その結果、ドアロック装置を
従来に比して小型化することができる。尚、カム面18に
設けた開口部42(第7図)の幅は、軸孔19の径と略等し
いか又は小さくなるようにされている。前記カム面18に
は、樹脂材からなる緩衝部材36がモールド成形により設
けられており、該緩衝部材36により前記回動軸孔19の開
口部42を閉塞し、さらに軸孔19にも円筒状に延出させた
ので、これによりラチェット7が回動するに際して異音
を発することはない。ここで、突部22には、樹脂材から
なる緩衝部材38がモールド成形により設けられており、
これによりラッチ6のハーフ係合段部16及びフル係合段
部17に突部22が当接するに際しての衝突音を回避するこ
とができるようにされている。また、突部22の下面に
は、前記緩衝部材38と一体の樹脂材により突子39が設け
られている。ラチェット7の下方には、該ラチェット7
の外周に沿ってスプリング取付け溝40が形成されてい
る。該スプリング取付け溝40の一端面と前記突部22の下
面との間には、スプリング23が圧縮状態で保持されてお
り、これによりラチェット7は常にラッチ6と係合する
方向(反時計方向)に付勢されている。ここで、スプリ
ング23の一端部は前記突子39に嵌合固定されており、こ
れによりスプリング23の一端部近傍がスプリング取付け
溝40の壁面に当たらないようにすることができるので、
壁面とコイルスプリング23との摺接によるフリクション
を軽減することができ、その結果、ラチェット7の回動
を円滑にすることができる。尚、このラチェット7に
は、その背面にシャフト20を挟んで係止面41と対向する
側にピン43が植設されている。そして、該ピン43はボテ
ィ1の切欠穴52より背面側に臨ませてある。
第2図,第5図に示すように、前記ボディ1の背面側
には、バックプレート3が取り付けられており、該バッ
クプレート3の上側には、一端がアウトハンドルに連結
され他端がインサイドハンドルに連結されたオープンレ
バー27が、その下側には一端がドアシリンダ錠に連結さ
れ他端がロックノブに連結されたロッキングレバー25が
それぞれ軸支されている。さらに、オープンレバー27と
同軸上に一端が前記ピン43に当接する作動片23が軸支さ
れている。
前記オープンレバー27は、その略中央部がバックプレ
ート3に軸支されて略水平に配設されている。また、オ
ープンレバー27の一端部とバックプレート3の上方に設
けた係止部44との間には、スプリング28が係止されてお
り、これによりオープンレバー27は常に閉方向(時計方
向)に付勢されている。そして、このオープンレバー27
は開扉用ハンドル(図示せず)の操作により揺動させる
ことができるようにされている。すなわち、一端はアウ
トハンドル操作により連結ロッド50を介して、他端はイ
ンサイドハンドル操作により連結レバー51を介して反時
計方向に揺動させることができる。
前述したように、前記作動片23は、その略中央部が前
記オープンレバー27に重合して同軸上にバックプレート
3に軸支され、一端は前記ラチェット7のピン43に当接
している。このため、オープンレバー27を第2図の反時
計方向に揺動させるとオープンレバー27の押当部27aが
後述するロッド24bを押し下げ、このロッド24bを介して
作動片23は同方向に回動し、他端側に当接するピン43を
介してラチェット7を第6図の時計方向に回動させるこ
とができるので、該ラチェット7と前記ラッチ6との係
合を解いて、ラッチ6を開扉位置に復帰させることがで
きる。また、作動片23には、その他端側に長孔23aが穿
設されており、該長孔23aには後述するリンク24の一端
に穿設したロッド24bが摺動自在に嵌入されている。
前記ロッキングレバー25は、バックプレート3に軸支
され三つのアーム25a,25b及び25cが形成されている。ロ
ッキングレバー25のアーム25bは、ドアの内側に設けた
ロックノブ(図示せず)に連結されており、車内から該
ロックノブに連結されたレバー31を回動させてロックノ
ブを操作することにより、ロッキングレバー25をロック
位置IIあるいはアンロック位置Iに回動させてドアロッ
ク装置の施解錠を行うことができるようにされている。
また、ロッキングレバー25のアーム25aには、リンク24
の一端が回動自在に連結されており、該リンク24の他端
より垂下してオープンレバー27と作動片23との回動軌跡
内に臨ませたロッド24bは作動片23の前記長孔23aに摺動
自在に嵌入されている。このため、ロッキングレバー25
を回動させれば、リンク24の前記ロッド24bを作動片23
の長孔23a内で変位させることができる。
また、前記バックプレート3には、前記作動片23の揺
動範囲内に略長方形状の角孔26が穿設されており、該角
孔26の上縁には角孔26の内方に向けて係合突起26aが設
けられている。一方、リンク24の前記ロッド24bには、
その先端部に逆三角形状の係合片24aが形成されてお
り、該係合片24aは前記角孔26内に突出した係合突起26a
と同一面に配置されている。そして、ドア閉状態では係
合片24aと係合突起26aとは非係合状態である(第10図参
照)。一方、ドアが開状態にあるときには、ラッチ6は
ストライカ4を開放し、ラチェット7の係止面41端部が
ラッチ6の両脚よりも半径を小さくしたラッチ6の外周
面に当接しているので、ラチェット7はラッチ6に近づ
く方向に回動し、従ってラチェット7のピン43は逆回り
に下動する。従って、該ピン43に当接する作動片23は第
2図の時計方向に回動し、他端側長孔23a内に係入して
いるリンク24のロッド24bを角孔26の上縁に向けて引き
上げ、ロッド24b先端に設けた逆三角形の係合片24aが上
縁に当接する。この状態においては係合片24と係合突起
26aとが係合位置にあるので、リンク24を移動させるこ
とはできず、従って、ロッキングレバー25をロック位置
IIに回動させることはできない。この場合には、オープ
ンレバー27をスプリング28の付勢力に抗して反時計方向
に揺動させることにより、オープンレバー27の押当部27
aがリンク24のロッド24bを下動させるので、係合片24a
と係合突起26aとの係合を解くことができる。従って、
ロッキングレバー25はロック位置IIに回動させることが
できる(第8図,第9図参照)。尚、係合片24aと係合
突起26aとには、それぞれ互いに噛み合う方向にテーパ
ー面が形成されており(第2図(a)参照)、これによ
り確実な係合状態を得ることができるようにされてい
る。上述したように、ロッキングレバー25の回動阻止を
ロッド24bの係合片24aとバックプレート3の係合突起26
aとに担わせるようにしたことにより、従来のようにラ
チェット7にはロッキングレバー25の施錠方向への回動
力が作用することはない。
第2図,第3図に示すように、前記ボディ1には、そ
の下部に揺動レバー34の一端が回動自在に軸支されてお
り、該揺動レバー34は前記ロッキングレバー25の回動面
に垂直な面内で揺動することができるようにされてい
る。ここで、揺動レバー34の軸支は次のようになされて
いる。すなわち、第4図に示すように、揺動レバー34の
一端に形成した軸部34aを、ボディ1に形成した凹部35
に嵌合させ、該凹部35をバックプレート3によって閉塞
することによりなされている。このようにして揺動レバ
ー34を軸支するようにしたので、その軸支構造が簡単で
あると共に、取付けも容易に行うことができる。また、
揺動レバー34の略中央部には、その長手方向と直交して
長孔34bが形成されており、該長孔34bには前記ロッキン
グレバー25のアーム25cが挿通されている。さらに、揺
動レバー34の他端部には、ドアシリンダ錠(図示せず)
と一体的に作動するキーロッド35が連結されており、キ
ー操作によって該キーロッド35を上下動させることによ
り、揺動レバー34を介してロッキングレバー25をロック
位置IIあるいはアンロック位置Iに回動させてドアロッ
ク装置の施解錠を行うことができるようにされている。
また、上述したように、前記揺動レバー34はドアシリン
ダ錠とキーロッド35により直結されており、ドアシリン
ダ錠を操作しない限り揺動レバー34を揺動させることは
できないので、例えば不正部材を用いても、ロッキング
レバー25には触れ得ず解錠させることはできず、車両の
盗難防止性を向上させることができる。
次に、以上のように構成されたドアロック装置の作動
について説明する。
第1図のドア開状態よりドアを閉じると、ラッチ6は
車体側ピラーに固設されたコ字状のストライカ4の脚部
に噛合して反時計回りに回動し、第6図(a)のハーフ
ラッチ位置を経て第6図(b)のフルラッチ位置まで回
動する。このとき、ラチェット7のピン43は、ドア開状
態ではストライカ4の進入路5に対し遠い位置にある
が、ドア閉状態のハーフラッチ,フルラッチ位置では進
入路5に近づいた位置にある(第6図(a),(b)参
照)。これは、ラチェット7がラッチ6に噛み合うハー
フラッチ,フルラッチの噛合点とラッチ6のシャフト9
との半径距離を、ドア開状態のときラチェット7のカム
面18の端縁がラッチ6の外周面に当接する半径距離より
も大きくしていることによるものである。このピン43の
動きは背面側で当接している作動片23を回動させる。す
なわち、ドア開状態ではピン43はボディ1の切欠穴52の
最下端にあって当接する作動片23を押し込め、他端側長
孔23a内のロッド24bをバックプレート3に穿設した角孔
26の上縁に位置付ける(第2図参照)。ドアを閉じると
ラッチ6はストライカ4に噛合して第6図(b)のフル
ラッチ位置まで回動し、ラチェット7のピン43は上動す
る。従って、該ピン43は、係合する作動片23を回動さ
せ、第10図におけるボディ1の中間位置に移行し、他端
側長孔23a内に係入するリンク24のロッド24bをバックプ
レート3の角孔26の上縁より離れる方向に移行させ、ロ
ッド24b先端に設けた係合片24aと角孔26上縁に内方に向
けて突出させた係合突起26aとは非係合位置となる。
この状態でアウトサイドハンドルを引くと、オープン
レバー27は第10図で反時計回りに回動し、ロッド24bと
対向位置にあるオープンレバー27の押当部27aがロッド2
4bを介して作動片23をさらに同方向に回動させ、他端側
に係合するラチェット7のピン43を切欠穴52の上縁まで
引き上げる。従って、第6図(b)のフルラッチ状態で
ピン43が上動するので、ラチェット7は時計回りに回動
しラッチ6との係合が外れてストライカ4を開放し開扉
を可能とする。
また、ドアを閉じたフルラッチ状態(第6図(b),
第10図)で施錠操作をする場合は、ドアシリンダ錠また
はロックノブ操作によりロッキングレバー25をアンロッ
ク位置Iからロック位置IIへと回動させると、連結する
リンク24の他端側のロッド24bが係合突起26aに干渉され
ることなく長孔23aの右側縁まで移行する。この位置に
ロッド24bがあるときにオープンレバー27を揺動させて
も第11図のようにオープンレバー27の前記押当部27aに
隣接して切欠27bを設けているので、ロッド24bは押し込
まれない。従って、作動片23は揺動しないので、ラチェ
ット7のピン43も動かず、ラチェット7はラッチ6の逆
転を拘束してドアロックの施錠状態を維持する。
次に、キーを使用することなく車外から施錠する所謂
キーレスロック作用について説明する。
第1図,第2図のドア開状態では、リンク24の係合片
24aが角孔26の上縁に当接した状態にあり、このとき、
第2図に示すように、リンク24の係合片24aが係合突起2
6aに係合しているので、このままではロッキングレバー
25をロック位置Iに回動させることはできない。すなわ
ち、車内に配設したロックノブを操作することはできな
い。従って、キーを車内に置き忘れたままロックノブを
操作してドアを閉じて施錠してしまうことを防止するこ
とができる。かかるミス操作を避けるため、意識的な施
錠操作を要求する。すなわち、開扉用ハンドルを操作
し、オープンレバー27をスプリング28の付勢力に抗して
開方向に揺動させると、該オープンレバー27によってリ
ンク24のロッド24bが押し下げられ、これによりロッド2
4bの端部に設けた係合片24aと前記係合突起26aとの係合
が解かれるので(第8図)、この状態ではロックノブを
操作してロッキングレバー25をロック位置IIに回動させ
ることができる(第9図)。このようにしてロッキング
レバー25をロック位置IIに回動させた後にドアを閉める
と、車体側のストライカ4がラッチ6の係合溝14に係合
し、該ラッチ6はスプリング13の付勢力に抗してフルラ
ッチ位置に回動する。そして、ラッチ6のフル係合段部
17がラチェット7の係止面41に係合し、ラッチ6の逆転
が阻止される(第6図(b))。このとき、第9図に示
すように、リンク24のロッド24bはオープンレバー27の
切欠27bとの対向位置に移動しているので、開扉用ハン
ドルを操作してオープンレバー27を開方向(反時計方
向)に揺動させても、ロッド24bはオープンレバー27に
形成した切欠27bに嵌入するだけでリンク24(すなわ
ち、作動片23)を揺動させることはできない。従って、
作動片23にピン43を介して連結されているラチェット7
を回動させることはできないので、ラッチ6とラチェッ
ト7との係合を解くことはできず、所謂空振りロックさ
れた状態となる。
(発明の効果) 本発明では、以上のようにして車両用ドアロック装置
を構成したことより、ドア開状態では、開扉用ハンドル
を引かない限りロッキングレバーの施錠操作を阻止する
阻止部材を、回動体であるラチェットのピンによらず基
板に設けた係合片としたので、確実にロッキングレバー
操作のブロックが可能であると共に、ブロック力の作用
方向を特に留意する必要がないので、設計の自由度が増
すという優れた効果がある。また、係合突起は、ドア開
状態のときには基板に設けた係合片との係合位置にある
が、ドア閉状態のときには係合片から離脱する方向にラ
チェットピンに当接する作動片を介して変位するように
したので、ロッキングレバー施錠操作によりリンク先端
のロッドが作動片の長孔内をオープンレバーの切欠部へ
移行するに際し係合突起は係合片にブロックされること
がなく、キーレスロック操作が支障なく確実に行われる
という効果がある。さらに、オープンレバー、作動片及
び連結部材(リンク)を水平方向に配置させたので、縦
方向の寸法を小さくでき、従来に比して装置全体を小型
化することができるという優れた効果がある。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明に係る車両用ドアロック装置を示す正面
図、第2図はその背面図、第3図はその右側面図、第4
図は第3図におけるA−A断面図、第5図は第2図にお
けるB−B断面図、第6図はラッチがハーフラッチ位置
あるいはフルラッチ位置に保持された状態を示す正面
図、第7図はラチェットの正面図、第8図はドア開状態
においてオープンレバーによりリンクを揺動させた状態
を示す背面図、第9図はドア開状態においてロッキング
レバーをロック位置に回動させた状態を示す背面図、第
10図はドア閉状態におけるアンロックを示す背面図、第
11図はドア閉,ロック状態でハンドルを引いた状態を示
す背面図である。 3……バックプレート、4……ストライカ 6……ラッチ、7……ラチェット 23……作動片、24……リンク 24a……係合片、24b……ロッド 25……ロッキングレバー 26……角孔、26a……係合突起 27……オープンレバー、43……ピン

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】車体側のストライカに係合して回転するラ
    ッチと、該ラッチとを係合する方向にバネ付勢され、ラ
    ッチの外周面に設けた係止段部に係合してラッチを閉扉
    位置に保持するラチェットとを備え、 オープンレバーの揺動により作動片を介してラチェット
    を回動させ、ラッチを開放するようにした車両用ドアロ
    ック装置において、 ドアロック装置に対し前記オープンレバーと作動片とを
    水平方向に重合させて同軸上に軸支し、同じく水平方向
    に配置され、ロッキングレバーの揺動に連動して水平方
    向に変位し、前記オープンレバーと作動片とを連携・非
    連携とする連結部材を備えたことを特徴とする車両用ド
    アロック装置。
  2. 【請求項2】前記連結部材に設けた係合片と係合する係
    合突起を備え、ドア開状態のときにはラチェットがドア
    閉位置とは異なる位置に回動して作動片を揺動させて前
    記係合片を前記係合突起との係合位置に変位させ、ロッ
    キングレバーの施錠位置への変位を不能にしたことを特
    徴とする請求項(1)記載の車両用ドアロック装置。
  3. 【請求項3】前記係合突起はドアロック装置のバックプ
    レートに形成されることを特徴とする請求項(2)記載
    の車両用ドアロック装置。
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