JP2557150B2 - 人工心肺装置 - Google Patents
人工心肺装置Info
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- JP2557150B2 JP2557150B2 JP3264977A JP26497791A JP2557150B2 JP 2557150 B2 JP2557150 B2 JP 2557150B2 JP 3264977 A JP3264977 A JP 3264977A JP 26497791 A JP26497791 A JP 26497791A JP 2557150 B2 JP2557150 B2 JP 2557150B2
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Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は主に開心術時に用いられ
る人工心肺装置に関し、さらに詳しくは、患者のそばに
セットすることができ、体外血液循環回路の血液充填量
と体外循環に伴う血液の溶血量を最小限にすることがで
きる人工心肺装置に関する。
る人工心肺装置に関し、さらに詳しくは、患者のそばに
セットすることができ、体外血液循環回路の血液充填量
と体外循環に伴う血液の溶血量を最小限にすることがで
きる人工心肺装置に関する。
【0002】
【従来の技術と発明が解決しようとする課題】従来か
ら、開心術時には、患者の心機能と肺機能とを代行させ
る人工心肺装置が必要とされ、そのような機能を合わせ
有する装置として、特開平2−41172号公報および
特開平2−95378号公報に記載された血液処理装置
が提案されている。同公報に記載の血液処理装置に内蔵
される遠心ポンプは、入口および出口を有するポンプ室
内で羽根車を回転させて、ポンプ室内に供給された血液
を人工肺に送出することができるようになっている。
ら、開心術時には、患者の心機能と肺機能とを代行させ
る人工心肺装置が必要とされ、そのような機能を合わせ
有する装置として、特開平2−41172号公報および
特開平2−95378号公報に記載された血液処理装置
が提案されている。同公報に記載の血液処理装置に内蔵
される遠心ポンプは、入口および出口を有するポンプ室
内で羽根車を回転させて、ポンプ室内に供給された血液
を人工肺に送出することができるようになっている。
【0003】しかしながら、従来から公知の遠心ポンプ
をそのまま人工心肺装置に応用しただけでは次のような
問題点が残る。例えば、図19に示すように、ハウジン
グ200の空間内に、円錐状の上端面を有する円柱状の
台座201とその外周面に放射状に設けられた複数個の
羽根202とからなる羽根車を備え、図示しないモータ
ーによりシャフト203が回転すると、血液が図中の血
液流204のように流れる構造を有する遠心ポンプを人
工心肺装置にそのまま適用すると、この血液ポンプは台
座201の外周付近において渦流205が発生し、血球
に非常に大きな応力がかかるので、血球が破壊されて溶
血が生じる。
をそのまま人工心肺装置に応用しただけでは次のような
問題点が残る。例えば、図19に示すように、ハウジン
グ200の空間内に、円錐状の上端面を有する円柱状の
台座201とその外周面に放射状に設けられた複数個の
羽根202とからなる羽根車を備え、図示しないモータ
ーによりシャフト203が回転すると、血液が図中の血
液流204のように流れる構造を有する遠心ポンプを人
工心肺装置にそのまま適用すると、この血液ポンプは台
座201の外周付近において渦流205が発生し、血球
に非常に大きな応力がかかるので、血球が破壊されて溶
血が生じる。
【0004】また、図20に示すように、ハウジング2
06の空間内に、全体が略円錐形になっている台座20
7とその曲面上に台座207の頂点より一定の距離離れ
た位置から放射状に設けられた複数個の板状の羽根20
8とからなる羽根車を備え、図示しないモーターにより
シャフト209が回転すると、血液が図中の血液流21
0のように流れる構造を有する遠心ポンプを人工心肺装
置にそのまま適用すると、前記台座207の底面がこの
台座207を収納するハウジング206の内底面のほぼ
全体を覆う程度の面積を有するので、前記図19に示す
血液ポンプにおけるような渦流の発生が見られないが、
溶血の発生を満足すべきレベルまで効果的に抑制するこ
とができず、また血液の吐出効率も十分ではない。さら
に、その羽根208が湾曲板(上方からみて)であるの
で、台座207との一体成形に際し、製造が難しいとい
う問題があった。
06の空間内に、全体が略円錐形になっている台座20
7とその曲面上に台座207の頂点より一定の距離離れ
た位置から放射状に設けられた複数個の板状の羽根20
8とからなる羽根車を備え、図示しないモーターにより
シャフト209が回転すると、血液が図中の血液流21
0のように流れる構造を有する遠心ポンプを人工心肺装
置にそのまま適用すると、前記台座207の底面がこの
台座207を収納するハウジング206の内底面のほぼ
全体を覆う程度の面積を有するので、前記図19に示す
血液ポンプにおけるような渦流の発生が見られないが、
溶血の発生を満足すべきレベルまで効果的に抑制するこ
とができず、また血液の吐出効率も十分ではない。さら
に、その羽根208が湾曲板(上方からみて)であるの
で、台座207との一体成形に際し、製造が難しいとい
う問題があった。
【0005】本発明は上記事情を改善するためになされ
たものである。すなわち、本発明の目的は、小型で患者
のそばに容易にセットすることができるとともに、体外
血液循環回路の血液充填量を最小限にすることができ、
しかも体外循環中の血液の溶血量を最小にすることがで
きる人工心肺装置を提供することにある。
たものである。すなわち、本発明の目的は、小型で患者
のそばに容易にセットすることができるとともに、体外
血液循環回路の血液充填量を最小限にすることができ、
しかも体外循環中の血液の溶血量を最小にすることがで
きる人工心肺装置を提供することにある。
【0006】
【前記課題を解決するための手段】前記目的を達成する
ための請求項1に記載の本発明は、血液導入口および血
液排出口を有するケース内にガス透過性の中空繊維束を
備えてなる人工肺と、略円錐状の台座の曲面に複数個の
羽根を台座の頂点より一定の距離をもって離れた位置か
らほぼ放射状に立設してなる羽根車をハウジング内に備
え、前記台座の底面が前記ハウジングの内底面のほぼ全
体を覆う直径30〜55mmの円形に形成されていると
共に、前記複数個の羽根が各々入り口角が20〜50度
であるストレート板で構成されており、かつ前記羽根の
前記曲面に沿う長さLと、前記放射状に配置された羽根
の放射方向先端における、羽根車の回転軸に平行な高さ
Hとの比(L/H)が2.5〜6.0であり、前記中空
繊維間に血液を供給する遠心ポンプとを一体に構成して
なることを特徴とする人工心肺装置である。
ための請求項1に記載の本発明は、血液導入口および血
液排出口を有するケース内にガス透過性の中空繊維束を
備えてなる人工肺と、略円錐状の台座の曲面に複数個の
羽根を台座の頂点より一定の距離をもって離れた位置か
らほぼ放射状に立設してなる羽根車をハウジング内に備
え、前記台座の底面が前記ハウジングの内底面のほぼ全
体を覆う直径30〜55mmの円形に形成されていると
共に、前記複数個の羽根が各々入り口角が20〜50度
であるストレート板で構成されており、かつ前記羽根の
前記曲面に沿う長さLと、前記放射状に配置された羽根
の放射方向先端における、羽根車の回転軸に平行な高さ
Hとの比(L/H)が2.5〜6.0であり、前記中空
繊維間に血液を供給する遠心ポンプとを一体に構成して
なることを特徴とする人工心肺装置である。
【0007】前記人工心肺装置の好ましい態様として
は、前記請求項1に記載の人工心肺装置において、前記
ケースの外周表面に前記血液導入口が設けられ、その血
液導入口が血液導入管になって外側に突出し、その血液
導入管に前記遠心ポンプが装着されてなる人工心肺装置
を挙げることができる(請求項2)。前記人工心肺装置
の他の好ましい態様としては、前記請求項1に記載の人
工心肺装置において、前記ケースが、前記中空繊維束の
軸中心に直交する面において環状になるように束ねられ
た中空繊維束を収納し、そのケースの内側外周表面に血
液導入口が設けられ、前記環状ケースの内側空間領域で
前記血液導入口に前記遠心ポンプが装着されてなる人工
心肺装置を挙げることができる(請求項3)。
は、前記請求項1に記載の人工心肺装置において、前記
ケースの外周表面に前記血液導入口が設けられ、その血
液導入口が血液導入管になって外側に突出し、その血液
導入管に前記遠心ポンプが装着されてなる人工心肺装置
を挙げることができる(請求項2)。前記人工心肺装置
の他の好ましい態様としては、前記請求項1に記載の人
工心肺装置において、前記ケースが、前記中空繊維束の
軸中心に直交する面において環状になるように束ねられ
た中空繊維束を収納し、そのケースの内側外周表面に血
液導入口が設けられ、前記環状ケースの内側空間領域で
前記血液導入口に前記遠心ポンプが装着されてなる人工
心肺装置を挙げることができる(請求項3)。
【0008】前記人工心肺装置の他の好ましい態様とし
ては、前記請求項3に記載の人工心肺装置において、前
記環状のケースの内側空間領域に熱交換器が設けられて
なる人工心肺装置を挙げることができる(請求項4)。
前記人工心肺装置の他の好ましい態様として、前記請求
項1に記載の人工心肺装置において、前記中空繊維束の
端面部に血液排出口を設けるとともに前記ケース内に遠
心ポンプが収納されてなる人工心肺装置を挙げることが
できる(請求項5)。
ては、前記請求項3に記載の人工心肺装置において、前
記環状のケースの内側空間領域に熱交換器が設けられて
なる人工心肺装置を挙げることができる(請求項4)。
前記人工心肺装置の他の好ましい態様として、前記請求
項1に記載の人工心肺装置において、前記中空繊維束の
端面部に血液排出口を設けるとともに前記ケース内に遠
心ポンプが収納されてなる人工心肺装置を挙げることが
できる(請求項5)。
【0009】前記人工心肺装置の他の好ましい態様とし
て、前記請求項1に記載の人工心肺装置において、前記
ケースの外周表面に遠心ポンプが装着され、遠心ポンプ
から血液導入口を介して直接にケース内の中空繊維束に
血液が導入されるようになっている人工心肺装置を挙げ
ることができる(請求項6)。本発明の他の好ましい態
様として、血液リザーバーと熱交換器とをさらに一体に
有する前記請求項1に記載の人工心肺装置を挙げること
ができる(請求項7)。
て、前記請求項1に記載の人工心肺装置において、前記
ケースの外周表面に遠心ポンプが装着され、遠心ポンプ
から血液導入口を介して直接にケース内の中空繊維束に
血液が導入されるようになっている人工心肺装置を挙げ
ることができる(請求項6)。本発明の他の好ましい態
様として、血液リザーバーと熱交換器とをさらに一体に
有する前記請求項1に記載の人工心肺装置を挙げること
ができる(請求項7)。
【0010】本発明の他の好ましい態様として、前記台
座の直径(R;単位はmm)と前記比(L/H)とが下
記の関係を満たしてなる遠心ポンプを備える前記請求項
1に記載の人工心肺装置を挙げることができる(請求項
8)。 30≦R≦55、 2.5≦L/H≦6、 L/H≧0.133R−2.33、 L/H≦0.133R+0.51 本発明の他の好ましい態様として、前記略円錐状の台座
がその上面から下面までを貫通する血液流通孔を有する
遠心ポンプを備える前記請求項1に記載の人工心肺装置
を挙げることができる(請求項9)。
座の直径(R;単位はmm)と前記比(L/H)とが下
記の関係を満たしてなる遠心ポンプを備える前記請求項
1に記載の人工心肺装置を挙げることができる(請求項
8)。 30≦R≦55、 2.5≦L/H≦6、 L/H≧0.133R−2.33、 L/H≦0.133R+0.51 本発明の他の好ましい態様として、前記略円錐状の台座
がその上面から下面までを貫通する血液流通孔を有する
遠心ポンプを備える前記請求項1に記載の人工心肺装置
を挙げることができる(請求項9)。
【0011】
【作用】前記人工心肺装置においては、人工肺における
中空繊維束に酸素ガスが供給される。人工肺と遠心ポン
プとが一体に形成されているので、遠心ポンプにより血
液導入口を介してケース内に血液が導入され、中空繊維
束中を血液が流れることにより、あるいは中空繊維束中
を流れた血液が血液排出口を介して遠心ポンプによりケ
ースから排出されると、中空繊維束を介して血液のガス
交換が行なわれ、血液中の酸素濃度が高められる。この
場合、人工肺と遠心ポンプとが一体に構成されているの
で、従来のように、人工肺と血液ポンプとをチューブで
接続する煩雑さがなくなり、人工肺と遠心ポンプとを接
続するチューブ内に収容される分の血液充填量をなくす
ることができる。
中空繊維束に酸素ガスが供給される。人工肺と遠心ポン
プとが一体に形成されているので、遠心ポンプにより血
液導入口を介してケース内に血液が導入され、中空繊維
束中を血液が流れることにより、あるいは中空繊維束中
を流れた血液が血液排出口を介して遠心ポンプによりケ
ースから排出されると、中空繊維束を介して血液のガス
交換が行なわれ、血液中の酸素濃度が高められる。この
場合、人工肺と遠心ポンプとが一体に構成されているの
で、従来のように、人工肺と血液ポンプとをチューブで
接続する煩雑さがなくなり、人工肺と遠心ポンプとを接
続するチューブ内に収容される分の血液充填量をなくす
ることができる。
【0012】この人工心肺装置に使用される遠心ポンプ
においては、円錐状の台座の底面がハウジングの内底面
のほぼ全体を覆うので、血液の渦流の発生がなく、した
がって、血液にかかる応力が少ない。また、前記遠心ポ
ンプにおいては、台座が略円錐形であり、この曲面に羽
根としてストレート板が立設されているので、血液の流
れが円滑であり、遠心ポンプ内を流れる血液にたとえば
剪断力や渦による応力のかかりが少なく、しかも、台座
の底面が直径30〜55mmの略円形に形成されている
から、溶血の発生が効果的に抑制されている。
においては、円錐状の台座の底面がハウジングの内底面
のほぼ全体を覆うので、血液の渦流の発生がなく、した
がって、血液にかかる応力が少ない。また、前記遠心ポ
ンプにおいては、台座が略円錐形であり、この曲面に羽
根としてストレート板が立設されているので、血液の流
れが円滑であり、遠心ポンプ内を流れる血液にたとえば
剪断力や渦による応力のかかりが少なく、しかも、台座
の底面が直径30〜55mmの略円形に形成されている
から、溶血の発生が効果的に抑制されている。
【0013】さらにまた、本発明の人工心肺装置におけ
る遠心ポンプでは、血液流入側の先端を連ねる円の接線
と、血液流入側の羽根の接線とのなす角度、すなわち入
口角βが20〜50度であるので、良好なポンプ吐出効
率を維持しながら、溶血の発生を抑えることができる。
る遠心ポンプでは、血液流入側の先端を連ねる円の接線
と、血液流入側の羽根の接線とのなす角度、すなわち入
口角βが20〜50度であるので、良好なポンプ吐出効
率を維持しながら、溶血の発生を抑えることができる。
【0014】人工肺と遠心ポンプとを一体に組み込む態
様として、以下の例を挙げることができる。すなわち、
円筒状ケースの内部に中空繊維束を収納すると共に円筒
状ケース両端の内部で樹脂で前記中空繊維束を円筒状ケ
ース内に固定し、このようにして内部に中空繊維束を収
納した円筒状ケースの一端部には酸素ガス導入口を設
け、円筒状ケースの他端部には、酸素ガスとガス交換す
ることにより混入してきた炭酸ガスを含有する混合ガス
を排出する混合ガス排出口を設け、さらに円筒状ケース
の外周表面における端部近傍それぞれに、円筒上ケース
の外側に突出する血液導入管および血液排出管を設けて
なる人工肺部と、この血液導入管に装着された遠心ポン
プ部とからなる態様を挙げることができる。かかる態様
においては、前記人工肺部を従来のダイヤライザー等で
代替することができ、装置構成を簡単にすることができ
る。
様として、以下の例を挙げることができる。すなわち、
円筒状ケースの内部に中空繊維束を収納すると共に円筒
状ケース両端の内部で樹脂で前記中空繊維束を円筒状ケ
ース内に固定し、このようにして内部に中空繊維束を収
納した円筒状ケースの一端部には酸素ガス導入口を設
け、円筒状ケースの他端部には、酸素ガスとガス交換す
ることにより混入してきた炭酸ガスを含有する混合ガス
を排出する混合ガス排出口を設け、さらに円筒状ケース
の外周表面における端部近傍それぞれに、円筒上ケース
の外側に突出する血液導入管および血液排出管を設けて
なる人工肺部と、この血液導入管に装着された遠心ポン
プ部とからなる態様を挙げることができる。かかる態様
においては、前記人工肺部を従来のダイヤライザー等で
代替することができ、装置構成を簡単にすることができ
る。
【0015】一方、ケースが、前記中空繊維束の軸中心
に直交する断面において円状になるように束ねられた中
空繊維束を収納し、そのケースの内側外周表面に血液導
入口が設けられ、前記環状ケースの内側空間領域で前記
血液導入口に前記遠心ポンプが装着されてなるように、
人工心肺装置を構成すると、ケースの内側空間領域に遠
心ポンプが収納された状態になるので、全体形状が簡素
になり、使い勝手が向上する。しかも環状に束ねられた
中空繊維束の環の内側から外側に向かって血液の流れが
形成されるので、ガス交換の効率が著しく向上する。
に直交する断面において円状になるように束ねられた中
空繊維束を収納し、そのケースの内側外周表面に血液導
入口が設けられ、前記環状ケースの内側空間領域で前記
血液導入口に前記遠心ポンプが装着されてなるように、
人工心肺装置を構成すると、ケースの内側空間領域に遠
心ポンプが収納された状態になるので、全体形状が簡素
になり、使い勝手が向上する。しかも環状に束ねられた
中空繊維束の環の内側から外側に向かって血液の流れが
形成されるので、ガス交換の効率が著しく向上する。
【0016】また、ケースの内側空間領域に熱交換器を
装着すると、血液の温度調節が容易になる。前記中空繊
維束の端面部に血液排出口を設けるとともに前記ケース
内に遠心ポンプが収納されてなるように、請求項5に記
載の構成を採用すると、この構成によっても人工心肺装
置の全体形状が簡素になる。
装着すると、血液の温度調節が容易になる。前記中空繊
維束の端面部に血液排出口を設けるとともに前記ケース
内に遠心ポンプが収納されてなるように、請求項5に記
載の構成を採用すると、この構成によっても人工心肺装
置の全体形状が簡素になる。
【0017】前記ケースの外周表面に遠心ポンプが装着
され、遠心ポンプから血液導入口を介して直接にケース
内の中空繊維束に血液が導入されるようになっている、
前記請求項6に記載の構成の人工心肺装置にすると、中
空繊維束を収納するケース外に遠心ポンプを設けるの
で、ケースの大きさに拘束されない規模の遠心ポンプを
設けることができ、血液導入量を任意に調整することの
できる装置にすることができる。
され、遠心ポンプから血液導入口を介して直接にケース
内の中空繊維束に血液が導入されるようになっている、
前記請求項6に記載の構成の人工心肺装置にすると、中
空繊維束を収納するケース外に遠心ポンプを設けるの
で、ケースの大きさに拘束されない規模の遠心ポンプを
設けることができ、血液導入量を任意に調整することの
できる装置にすることができる。
【0018】何れの態様の人工心肺装置においても、患
者から取り出された血液は、循環血液回路を流れ、遠心
ポンプから人工肺を経たのち、あるいは人工肺から遠心
ポンプを経たのち、循環血液回路を流れて患者の体内に
回収される。
者から取り出された血液は、循環血液回路を流れ、遠心
ポンプから人工肺を経たのち、あるいは人工肺から遠心
ポンプを経たのち、循環血液回路を流れて患者の体内に
回収される。
【0019】上記いずれの態様においても、この人工心
肺装置を使用した血液回路における血液の流れを図示す
ると、例えば図18のようになり、人間の心臓81に接
続された血液循環回路82に、人工肺83と遠心ポンプ
84とを一体に組み合わせてなる人工心肺装置と、例え
ば血液リザーバー85と熱交換器86とを取り付け、血
液は矢印のようにこれらの機器と心臓81との間を循環
する。なお、遠心ポンプ84は、図18に示すようにフ
レキシブルシャフト87を介して、コントローラ88に
内蔵されたモータの駆動軸に接続するのが好ましい。
肺装置を使用した血液回路における血液の流れを図示す
ると、例えば図18のようになり、人間の心臓81に接
続された血液循環回路82に、人工肺83と遠心ポンプ
84とを一体に組み合わせてなる人工心肺装置と、例え
ば血液リザーバー85と熱交換器86とを取り付け、血
液は矢印のようにこれらの機器と心臓81との間を循環
する。なお、遠心ポンプ84は、図18に示すようにフ
レキシブルシャフト87を介して、コントローラ88に
内蔵されたモータの駆動軸に接続するのが好ましい。
【0020】この発明のさらに他の態様として、前記血
液リザーバーと、血液導入口および血液排出口を有する
ケース内にガス透過性の中空繊維束を備えてなる人工肺
と、前記中空繊維間に血液を供給する遠心ポンプと、血
液を加温する熱交換器とを一体に組み込んだ人工心肺装
置を挙げることができる。前記人工心肺装置では、従来
において、手術中の患者の側に並べ立てられていた、血
液リザーバー、血液ポンプ、血液加温装置およびこれら
を接続する血液チューブにより占有されていた面積を小
さくすることが可能になる。したがって、手術中におけ
る術者の自由度が高まる。また、床面やその他の部署に
這わされていた血液チューブがなくなり、少なくともこ
の発明の人工心肺装置と患者の血管とを結ぶ血液チュー
ブだけで良いので、血液回路の充填血液量をそれだけ低
減することになる。このように、血液リザーバー、熱交
換器、遠心ポンプおよび人工肺をこのように配列する
と、血液の流れにおいて、血液リザーバーよりも上流側
に圧力損失を有するユニットがないので、落差脱血し易
いという利点がある。熱交換器で血液を加温してから加
温された血液を人工肺に送り込むことになるので、人工
肺で酸素を富化した血液が熱交換器で加温されることに
よる気泡の発生が低減される。遠心ポンプにより人工肺
に血液を送り込むことにより、逆に人工肺から遠心ポン
プで血液を吸引するときに生じる人工肺での陰圧による
血液が受ける打撃が低減される。
液リザーバーと、血液導入口および血液排出口を有する
ケース内にガス透過性の中空繊維束を備えてなる人工肺
と、前記中空繊維間に血液を供給する遠心ポンプと、血
液を加温する熱交換器とを一体に組み込んだ人工心肺装
置を挙げることができる。前記人工心肺装置では、従来
において、手術中の患者の側に並べ立てられていた、血
液リザーバー、血液ポンプ、血液加温装置およびこれら
を接続する血液チューブにより占有されていた面積を小
さくすることが可能になる。したがって、手術中におけ
る術者の自由度が高まる。また、床面やその他の部署に
這わされていた血液チューブがなくなり、少なくともこ
の発明の人工心肺装置と患者の血管とを結ぶ血液チュー
ブだけで良いので、血液回路の充填血液量をそれだけ低
減することになる。このように、血液リザーバー、熱交
換器、遠心ポンプおよび人工肺をこのように配列する
と、血液の流れにおいて、血液リザーバーよりも上流側
に圧力損失を有するユニットがないので、落差脱血し易
いという利点がある。熱交換器で血液を加温してから加
温された血液を人工肺に送り込むことになるので、人工
肺で酸素を富化した血液が熱交換器で加温されることに
よる気泡の発生が低減される。遠心ポンプにより人工肺
に血液を送り込むことにより、逆に人工肺から遠心ポン
プで血液を吸引するときに生じる人工肺での陰圧による
血液が受ける打撃が低減される。
【0021】本発明では、小型でしかも特定の遠心ポン
プと人工肺とが一体に組み合わされているので、ローラ
ーポンプを用いる場合に見られる弊害を無くすことがで
きる。また、本発明の人工心肺装置は、小型であるので
患者のそばに容易にセットすることができる。
プと人工肺とが一体に組み合わされているので、ローラ
ーポンプを用いる場合に見られる弊害を無くすことがで
きる。また、本発明の人工心肺装置は、小型であるので
患者のそばに容易にセットすることができる。
【0022】
【実施例】次に、本発明を実施例に基いて図面を参照し
ながら説明する。
ながら説明する。
【0023】図1に本発明の一実施例である人工心肺装
置を示す。図1に示す人工心肺装置は、主要構成要素と
して、図2に示す遠心ポンプ1と人工肺16とを一体に
組み合わせてなるものである。図2において、1は遠心
ポンプ、1aは血液導入口、1bは血液吐出口、1cは
ハウジング、11は羽根車を収納する空間、12は血液
の入り口ポート、13は血液の出口ポート、15は円錐
状の台座、14はストレート板で構成された羽根、7は
シャフト、8はベアリング、9はVリング、10aはO
リングである。
置を示す。図1に示す人工心肺装置は、主要構成要素と
して、図2に示す遠心ポンプ1と人工肺16とを一体に
組み合わせてなるものである。図2において、1は遠心
ポンプ、1aは血液導入口、1bは血液吐出口、1cは
ハウジング、11は羽根車を収納する空間、12は血液
の入り口ポート、13は血液の出口ポート、15は円錐
状の台座、14はストレート板で構成された羽根、7は
シャフト、8はベアリング、9はVリング、10aはO
リングである。
【0024】ハウジング1cの空間11内には台座15
および羽根14で構成される羽根車が回転自在に収納さ
れ、シャフト7を介して図示しないモーターで回転され
ると、血液が入口ポート12から空間11内に流入し、
出口ポート13より吐出されるように構成されている。
羽根車は図3にも示すように略円錐状の台座15の曲面
上に複数の羽根14が略放射状に立設された構造となっ
ており、各羽根14は台座15の頂点より一定距離dだ
け離れた位置から台座15の外周端縁付近まで形成され
ている。
および羽根14で構成される羽根車が回転自在に収納さ
れ、シャフト7を介して図示しないモーターで回転され
ると、血液が入口ポート12から空間11内に流入し、
出口ポート13より吐出されるように構成されている。
羽根車は図3にも示すように略円錐状の台座15の曲面
上に複数の羽根14が略放射状に立設された構造となっ
ており、各羽根14は台座15の頂点より一定距離dだ
け離れた位置から台座15の外周端縁付近まで形成され
ている。
【0025】羽根車の構成材料は、軽量で十分な強度を
有し、溶血を減少させるものであれば何でも良い。その
好適な例としてポリカーボネート樹脂、硬質塩化ビニル
樹脂、ポリプロピレン等のプラスチック、中でも特にポ
リカーボネート樹脂を好ましいプラスチックとして挙げ
ることができる。
有し、溶血を減少させるものであれば何でも良い。その
好適な例としてポリカーボネート樹脂、硬質塩化ビニル
樹脂、ポリプロピレン等のプラスチック、中でも特にポ
リカーボネート樹脂を好ましいプラスチックとして挙げ
ることができる。
【0026】そして台座15と羽根14とは、かかるプ
ラスチックを用いて一体成形で製造することが好まし
い。なお、プラスチックと言っても、従来の血液ポンプ
でよく用いられるアクリル樹脂などでは、ひびが入るこ
とがあるので好ましくない。本発明では、台座15の底
面は直径30〜55mmの略円形であり、それは前記ハ
ウジング1の内底面のほぼ全体を覆う。台座15の底面
が上記範囲の略円形に形成されていると、通常、溶血を
0.1〜g/100リットル以下に、時には0.05g
/100リットル以下にさえ抑えることができる。
ラスチックを用いて一体成形で製造することが好まし
い。なお、プラスチックと言っても、従来の血液ポンプ
でよく用いられるアクリル樹脂などでは、ひびが入るこ
とがあるので好ましくない。本発明では、台座15の底
面は直径30〜55mmの略円形であり、それは前記ハ
ウジング1の内底面のほぼ全体を覆う。台座15の底面
が上記範囲の略円形に形成されていると、通常、溶血を
0.1〜g/100リットル以下に、時には0.05g
/100リットル以下にさえ抑えることができる。
【0027】台座15の底面の直径が30mm未満では
溶血が生じ易く、たとえば26mmであると、0.10
9g/100リットル前後の溶血となる。また、台座1
5の底面の直径が55mmを超えると、プライミング量
が大になるので好ましくない。図2に示すように、略円
錐状の台座15の頂角αについては、120〜160度
とするのが良い。頂角αが120度未満ではポンプ効率
が悪くなり、160度を超えると血液の流入時に不要な
渦流が発生し易くなるからである。
溶血が生じ易く、たとえば26mmであると、0.10
9g/100リットル前後の溶血となる。また、台座1
5の底面の直径が55mmを超えると、プライミング量
が大になるので好ましくない。図2に示すように、略円
錐状の台座15の頂角αについては、120〜160度
とするのが良い。頂角αが120度未満ではポンプ効率
が悪くなり、160度を超えると血液の流入時に不要な
渦流が発生し易くなるからである。
【0028】本発明における好適な羽根14は、次に示
す条件を満たしている。まずこの羽根14は、湾曲板で
はなくストレート板(直板)である。このように羽根1
4をストレート板で構成すると、血液の流れがスムーズ
になり溶血が少なくなるとともに、湾曲板の場合と違っ
て台座15との一体成形を容易に行うことができる。
す条件を満たしている。まずこの羽根14は、湾曲板で
はなくストレート板(直板)である。このように羽根1
4をストレート板で構成すると、血液の流れがスムーズ
になり溶血が少なくなるとともに、湾曲板の場合と違っ
て台座15との一体成形を容易に行うことができる。
【0029】この羽根14は台座15の曲面上に等間隔
に形成するのが好ましく、羽根の枚数は複数であれば特
に限定はしないが、通常は6枚程度とするのがよい。次
に、この羽根14は図3に示すように血液流入側14a
の先端を連ねる円(破線)の接線と、血液流入側14a
の接線とのなす角度、すなわち入口角βが20〜50
度、好ましくは20〜30度の範囲にあることが必要で
ある。
に形成するのが好ましく、羽根の枚数は複数であれば特
に限定はしないが、通常は6枚程度とするのがよい。次
に、この羽根14は図3に示すように血液流入側14a
の先端を連ねる円(破線)の接線と、血液流入側14a
の接線とのなす角度、すなわち入口角βが20〜50
度、好ましくは20〜30度の範囲にあることが必要で
ある。
【0030】βがこの範囲にあると、良好なポンプ吐出
効率を維持しながら、溶血の発生を抑えることができ
る。βが20度未満であると、ポンプ効率が悪くなるの
で好ましくないし、またβが50度を超えると、溶血量
が増加するのでこれも好ましくない。
効率を維持しながら、溶血の発生を抑えることができ
る。βが20度未満であると、ポンプ効率が悪くなるの
で好ましくないし、またβが50度を超えると、溶血量
が増加するのでこれも好ましくない。
【0031】さらに、この羽根14は図5に示すように
台座15の曲面に沿う長さLと放射状に配置された羽根
の放射方向先端における、羽根車の回転軸に平行な高さ
Hとの比L/Hが2.5〜6の範囲になければならな
い。この条件を満たすと、本発明の人工心肺装置におけ
る遠心ポンプは吐出効率を良好に維持することができ
る。それに対し、L/Hが2.5未満の場合は溶血量が
増加し、また6を上回るとポンプ効率が悪くなるので、
いずれも好ましくない。
台座15の曲面に沿う長さLと放射状に配置された羽根
の放射方向先端における、羽根車の回転軸に平行な高さ
Hとの比L/Hが2.5〜6の範囲になければならな
い。この条件を満たすと、本発明の人工心肺装置におけ
る遠心ポンプは吐出効率を良好に維持することができ
る。それに対し、L/Hが2.5未満の場合は溶血量が
増加し、また6を上回るとポンプ効率が悪くなるので、
いずれも好ましくない。
【0032】さらに好ましい羽根14は、前記台座の直
径(R;単位はmm)と前記比(L/H)とが下記の関
係を満たしている。下記の関係を満たす羽根14は、ポ
ンプの吐出効率が良好であると共に溶血の防止を図るこ
とができる。 30≦R≦55、 2.5≦L/H≦6、 L/H≧0.133R−2.33、 L/H≦0.133R+0.51。
径(R;単位はmm)と前記比(L/H)とが下記の関
係を満たしている。下記の関係を満たす羽根14は、ポ
ンプの吐出効率が良好であると共に溶血の防止を図るこ
とができる。 30≦R≦55、 2.5≦L/H≦6、 L/H≧0.133R−2.33、 L/H≦0.133R+0.51。
【0033】本発明では上述した条件等の他に次の条件
を満たすことも好ましい。まず、羽根14については、
血流に大きな剪断力を与えず溶血をより少なくするた
め、図4に示すように血液流入側14aの先端が鋭角を
なす(紙面に垂直方向から見て)よりは半円(肉厚をT
とすれば半径T/2)に丸みを以て形成されていたほう
が良く、そして血液流出側14bも、羽根車がA方向に
回転したとき、血流が強く接触する片面側Bが先端近傍
から緩やかに湾曲して先端で丸みを有している方がよ
い。
を満たすことも好ましい。まず、羽根14については、
血流に大きな剪断力を与えず溶血をより少なくするた
め、図4に示すように血液流入側14aの先端が鋭角を
なす(紙面に垂直方向から見て)よりは半円(肉厚をT
とすれば半径T/2)に丸みを以て形成されていたほう
が良く、そして血液流出側14bも、羽根車がA方向に
回転したとき、血流が強く接触する片面側Bが先端近傍
から緩やかに湾曲して先端で丸みを有している方がよ
い。
【0034】次に、本発明の人工心肺装置においては、
この装置をできるだけ小型にするのが好ましい。人工心
肺装置を小型にするには、遠心ポンプを小型にするのが
良い。そこで、たとえば最大血流量が10リットル/分
程度の小型の遠心ポンプを得たいのであれば、血液の入
口ポート3の径Cを10mm前後、出口ポート13の径
Dを4〜8mm、台座15の高さhを6〜12mm、羽
根14とハウジング内壁との隙間l(英小文字のエル)
を0.8〜1.5mm、ハウジング内壁の傾斜角度γを
30度前後とすることが望ましい。
この装置をできるだけ小型にするのが好ましい。人工心
肺装置を小型にするには、遠心ポンプを小型にするのが
良い。そこで、たとえば最大血流量が10リットル/分
程度の小型の遠心ポンプを得たいのであれば、血液の入
口ポート3の径Cを10mm前後、出口ポート13の径
Dを4〜8mm、台座15の高さhを6〜12mm、羽
根14とハウジング内壁との隙間l(英小文字のエル)
を0.8〜1.5mm、ハウジング内壁の傾斜角度γを
30度前後とすることが望ましい。
【0035】本発明においては、前記遠心ポンプは前記
実施態様に限定されない。たとえば、台座15には、そ
の上面から下面までを貫通する任意の数の血液流通孔が
設けられていてもよい。図6はその一例として2個の血
液流通孔15a、15aを設けた台座15を示す。
実施態様に限定されない。たとえば、台座15には、そ
の上面から下面までを貫通する任意の数の血液流通孔が
設けられていてもよい。図6はその一例として2個の血
液流通孔15a、15aを設けた台座15を示す。
【0036】また、図1においてハウジング1を上部ハ
ウジング1dと下部ハウジング1eとに分割し、上部ハ
ウジング1dをキャップとしてハウジング同士を着脱自
在に組み合わせてもよい。さらに、シール方式もVリン
グ9、Oリング10aの外にオイルシール、メカニカル
シール、あるいはこれらの変形方式を採用することがで
きる。
ウジング1dと下部ハウジング1eとに分割し、上部ハ
ウジング1dをキャップとしてハウジング同士を着脱自
在に組み合わせてもよい。さらに、シール方式もVリン
グ9、Oリング10aの外にオイルシール、メカニカル
シール、あるいはこれらの変形方式を採用することがで
きる。
【0037】遠心ポンプ1におけるシャフト7は、図1
に示すように、フレキシブルシャフトを介して制御用コ
ンソール2に接続されている。すなわち、図1に示すよ
うに、2はモータ3を筐体4に内蔵した制御用コンソー
ルで、この制御用コンソール2は下記の如く遠心ポンプ
1とフレキシブルシャフト5を介して連結されている。
に示すように、フレキシブルシャフトを介して制御用コ
ンソール2に接続されている。すなわち、図1に示すよ
うに、2はモータ3を筐体4に内蔵した制御用コンソー
ルで、この制御用コンソール2は下記の如く遠心ポンプ
1とフレキシブルシャフト5を介して連結されている。
【0038】すなわち、フレキシブルシャフト5の一端
部は遠心ポンプ1のシャフト7に連結され、フレキシブ
ルシャフト5の他端部は制御用コンソール2内のモータ
3の回転軸6に連結されている。フレキシブルシャフト
5としては、軸方向を自由に変えられるように、伝動軸
にたわみ性を持たせたものが用いられる。
部は遠心ポンプ1のシャフト7に連結され、フレキシブ
ルシャフト5の他端部は制御用コンソール2内のモータ
3の回転軸6に連結されている。フレキシブルシャフト
5としては、軸方向を自由に変えられるように、伝動軸
にたわみ性を持たせたものが用いられる。
【0039】以上の構成において、モータ3が回転する
と、その回転力はフレキシブルシャフト5を介して遠心
ポンプ1に伝えられる結果、同ポンプが作動する。逆に
モータ3の回転が停止すれば、同様にフレキシブルシャ
フト5を介して、遠心ポンプ1が作動を停止する。一
方、図1において、16は遠心ポンプと一体に組み合わ
された人工肺であり、両端部がそれ以外の部分よりも大
径の筒状ケーシング17内に熱可塑性樹脂製の中空繊維
束18が装填されている。
と、その回転力はフレキシブルシャフト5を介して遠心
ポンプ1に伝えられる結果、同ポンプが作動する。逆に
モータ3の回転が停止すれば、同様にフレキシブルシャ
フト5を介して、遠心ポンプ1が作動を停止する。一
方、図1において、16は遠心ポンプと一体に組み合わ
された人工肺であり、両端部がそれ以外の部分よりも大
径の筒状ケーシング17内に熱可塑性樹脂製の中空繊維
束18が装填されている。
【0040】19a、19bはこの中空繊維束18の両
端部を筒状ケーシング17の両端部に固定する一対の支
持体、20a,20bは筒状ケーシング17の両端部に
装着されたキャップである。筒状ケーシング17の周側
面には、血液を体温付近に維持するための保温器10が
取り付けられている。
端部を筒状ケーシング17の両端部に固定する一対の支
持体、20a,20bは筒状ケーシング17の両端部に
装着されたキャップである。筒状ケーシング17の周側
面には、血液を体温付近に維持するための保温器10が
取り付けられている。
【0041】筒状ケーシング17の周側部であって一方
の端部近傍には前記遠心ポンプ1の前記血液吐出口1b
が連結され、他方の端部近傍には血液排出口21aが突
出して形成されている。支持体19a,19bは合成樹
脂で形成され、筒状ケーシング17と略同径で厚味のあ
る円盤状をなし、中空繊維束18の両端部を一体に固め
るとともに、血液流路とガス流路を区別している。中空
繊維束18の開口端部は支持体19a,19bの外側面
に露出している。
の端部近傍には前記遠心ポンプ1の前記血液吐出口1b
が連結され、他方の端部近傍には血液排出口21aが突
出して形成されている。支持体19a,19bは合成樹
脂で形成され、筒状ケーシング17と略同径で厚味のあ
る円盤状をなし、中空繊維束18の両端部を一体に固め
るとともに、血液流路とガス流路を区別している。中空
繊維束18の開口端部は支持体19a,19bの外側面
に露出している。
【0042】キャップ20aには酸素ガス導入口22b
が突出して形成され、キャップ20bには酸素ガスと炭
酸ガスとの混合ガスを排出するための混合ガス排出口2
2aが突出して形成されている。血液は、図1中の矢印
に示すように、遠心ポンプ1の血液吐出口1bを経て中
空繊維束18の中を通り、血液排出口21aから排出さ
れる。
が突出して形成され、キャップ20bには酸素ガスと炭
酸ガスとの混合ガスを排出するための混合ガス排出口2
2aが突出して形成されている。血液は、図1中の矢印
に示すように、遠心ポンプ1の血液吐出口1bを経て中
空繊維束18の中を通り、血液排出口21aから排出さ
れる。
【0043】また、酸素ガスは、矢印に示すように酸素
ガス導入口22bからキャップ20a内に入り、中空繊
維束18における各中空繊維の内側を血液とは逆の方向
に流れ、混合ガス排出口22aから混合ガスとして排出
される。中空繊維外側を流れる血液中の炭酸ガスは中空
繊維の壁を介して内側の酸素ガスとガス交換される。
ガス導入口22bからキャップ20a内に入り、中空繊
維束18における各中空繊維の内側を血液とは逆の方向
に流れ、混合ガス排出口22aから混合ガスとして排出
される。中空繊維外側を流れる血液中の炭酸ガスは中空
繊維の壁を介して内側の酸素ガスとガス交換される。
【0044】上記実施例の人工心肺装置においては、人
工肺16と遠心ポンプとしての遠心ポンプ1とを一体に
組み合わせてあるため、装置そのものが非常に小型化・
軽量化し、患者のベッドサイドに容易にセットすること
ができる。そして、人工心肺装置の主要構成要素を一々
塩化ビニル樹脂製チューブで接続する作業が不要になる
から、作業者の負担が著しく軽減すること、遠心ポンプ
1はローラーポンプなどと違って溶血が殆ど起こらない
こと、その遠心ポンプ1と人工心肺16とはチューブを
往復させて連結することがないので、体外血液循環回路
の血液充填量を著しく低減すること、などの効果を奏す
ることができる。
工肺16と遠心ポンプとしての遠心ポンプ1とを一体に
組み合わせてあるため、装置そのものが非常に小型化・
軽量化し、患者のベッドサイドに容易にセットすること
ができる。そして、人工心肺装置の主要構成要素を一々
塩化ビニル樹脂製チューブで接続する作業が不要になる
から、作業者の負担が著しく軽減すること、遠心ポンプ
1はローラーポンプなどと違って溶血が殆ど起こらない
こと、その遠心ポンプ1と人工心肺16とはチューブを
往復させて連結することがないので、体外血液循環回路
の血液充填量を著しく低減すること、などの効果を奏す
ることができる。
【0045】ただし、本発明は前記実施例に限定されな
い。本発明の他の好ましい態様として、図7〜図16に
示す人工心肺装置を採用することができる。まず、図7
および図8に示す人工心肺装置は、両開口部をその一部
を除いて塞いだ筒状のケーシング23内に、そのケーシ
ングの中心軸を共有するように挿入された有底の内筒体
24を有し、上記筒状ケーシング23の内壁と上記内筒
体24の外壁との間に閉鎖空間23aを有する。
い。本発明の他の好ましい態様として、図7〜図16に
示す人工心肺装置を採用することができる。まず、図7
および図8に示す人工心肺装置は、両開口部をその一部
を除いて塞いだ筒状のケーシング23内に、そのケーシ
ングの中心軸を共有するように挿入された有底の内筒体
24を有し、上記筒状ケーシング23の内壁と上記内筒
体24の外壁との間に閉鎖空間23aを有する。
【0046】この閉鎖空間23aは、ケーシング23の
中心軸に直交する平面について見ると環状(あるいはド
ーナッツ状)になっている。図7においては、この内筒
体24は上記内筒体24の底部24aを上にし、その開
口部24bを下にして、前記ケーシング23の内部に設
けられている。底部24aの外側には遠心ポンプ室25
が設けられている。この遠心ポンプ室25は、その両側
部に血液導入口26aを有していてこの血液導入口26
aによって前記閉鎖空間23aと連続している。遠心ポ
ンプ室25は、またその頂部に血液導入管27を備えて
いる。
中心軸に直交する平面について見ると環状(あるいはド
ーナッツ状)になっている。図7においては、この内筒
体24は上記内筒体24の底部24aを上にし、その開
口部24bを下にして、前記ケーシング23の内部に設
けられている。底部24aの外側には遠心ポンプ室25
が設けられている。この遠心ポンプ室25は、その両側
部に血液導入口26aを有していてこの血液導入口26
aによって前記閉鎖空間23aと連続している。遠心ポ
ンプ室25は、またその頂部に血液導入管27を備えて
いる。
【0047】そして、上記遠心ポンプ室25の内部に
は、略円錐形状の台座28aと、その円錐面に立設して
なる複数の羽根車28bとが収納されている。この台座
28aは、前記前記底部24aを貫通する回転軸28c
に支持される。その回転軸28cの回転軸は外周に軸受
け28fを有するとともにフレキシブルジョイント28
dを介してフレキシブルシャフト28eに接続され、フ
レキシブルシャフト28eは、図示しない制御用コンソ
ール内のモータの回転軸に連結されている。一方、上記
閉鎖空間23aには両端部をそれぞれ支持体29a、2
9bで固定した中空繊維束30が充填されている。中空
繊維束30は、前記閉鎖空間23aの図3における水平
断面が環状を呈しているので、この中空繊維束30の水
平断面も環状をなしている。
は、略円錐形状の台座28aと、その円錐面に立設して
なる複数の羽根車28bとが収納されている。この台座
28aは、前記前記底部24aを貫通する回転軸28c
に支持される。その回転軸28cの回転軸は外周に軸受
け28fを有するとともにフレキシブルジョイント28
dを介してフレキシブルシャフト28eに接続され、フ
レキシブルシャフト28eは、図示しない制御用コンソ
ール内のモータの回転軸に連結されている。一方、上記
閉鎖空間23aには両端部をそれぞれ支持体29a、2
9bで固定した中空繊維束30が充填されている。中空
繊維束30は、前記閉鎖空間23aの図3における水平
断面が環状を呈しているので、この中空繊維束30の水
平断面も環状をなしている。
【0048】各支持体29a、29bと筒状ケーシング
23の両端部との間は小室31a、31bが形成されて
おり、小室31bには酸素ガス導入口32bが、また小
室31aには酸素と炭酸ガスとの混合ガスを排出する混
合ガス排出口32aが設けられている。なお、214b
は支持体29aの上部近傍の筒形ケーシングに設けられ
た血液排出口である。この実施例においても、その遠心
ポンプは前記図1に示す実施例におけるのと同様の構造
の遠心ポンプが採用される。
23の両端部との間は小室31a、31bが形成されて
おり、小室31bには酸素ガス導入口32bが、また小
室31aには酸素と炭酸ガスとの混合ガスを排出する混
合ガス排出口32aが設けられている。なお、214b
は支持体29aの上部近傍の筒形ケーシングに設けられ
た血液排出口である。この実施例においても、その遠心
ポンプは前記図1に示す実施例におけるのと同様の構造
の遠心ポンプが採用される。
【0049】この実施例の人工心肺装置は次のように動
作する。すなわち、血液導入管27からポンプ室25内
に血液が送られてくる。台座28の回転により羽根車2
8bが回転する。送られて来た血液が血液導入口26a
を通って閉鎖空間23a内に入る。閉鎖空間23aにお
いては、酸素ガスが酸素ガス導入口32bから小室31
bに導入され、小室31bから中空繊維束30中を通っ
て小室31aに至る。閉鎖空間23a中に送り込まれた
血液は、前記中空繊維間を流通する。この実施例におい
ては、血液と酸素ガスとは中空繊維を介して向流接触す
ることになる。中空繊維の膜を通じて、血液中のガス交
換が行なわれる。すなわち、中空繊維中に血液中の炭酸
ガスが供給され、血液中には酸素ガスが供給される。炭
酸ガスを含んだ混合ガスは小室31aに至り、混合ガス
排出口32aから排出される。酸素に富んだ血液は血液
排出口29bから排出され、人体内に戻される。
作する。すなわち、血液導入管27からポンプ室25内
に血液が送られてくる。台座28の回転により羽根車2
8bが回転する。送られて来た血液が血液導入口26a
を通って閉鎖空間23a内に入る。閉鎖空間23aにお
いては、酸素ガスが酸素ガス導入口32bから小室31
bに導入され、小室31bから中空繊維束30中を通っ
て小室31aに至る。閉鎖空間23a中に送り込まれた
血液は、前記中空繊維間を流通する。この実施例におい
ては、血液と酸素ガスとは中空繊維を介して向流接触す
ることになる。中空繊維の膜を通じて、血液中のガス交
換が行なわれる。すなわち、中空繊維中に血液中の炭酸
ガスが供給され、血液中には酸素ガスが供給される。炭
酸ガスを含んだ混合ガスは小室31aに至り、混合ガス
排出口32aから排出される。酸素に富んだ血液は血液
排出口29bから排出され、人体内に戻される。
【0050】図9および図10に示す人工心肺装置は、
両開口部をその一部を除いて塞いだ筒状のケーシング3
3内に、そのケーシング33の中心軸を共有するように
挿入された内筒体34を有し、上記筒状ケーシング33
の内壁と上記内筒体34の外壁との間に閉鎖空間33a
を有する。この閉鎖空間33aは、ケーシング33の中
心軸に直交する平面について見ると環状(ドーナッツ
状)になっていて、図7および図8に示す人工心肺装置
の場合に同じである。
両開口部をその一部を除いて塞いだ筒状のケーシング3
3内に、そのケーシング33の中心軸を共有するように
挿入された内筒体34を有し、上記筒状ケーシング33
の内壁と上記内筒体34の外壁との間に閉鎖空間33a
を有する。この閉鎖空間33aは、ケーシング33の中
心軸に直交する平面について見ると環状(ドーナッツ
状)になっていて、図7および図8に示す人工心肺装置
の場合に同じである。
【0051】図9においては、この内筒体34は上記内
筒体34の底部34aを下にして設けられている。この
底部34aはこの内筒体34の内部に向かう円錐形に形
成され、しかもその円錐形の先端で、血液導入穴34b
が開口している。底部34aの外側(図9においては下
方)には遠心ポンプ室34cが設けられている。この遠
心ポンプ室34cは、その側部に環状に開口する血液導
入口34dを有していてこの血液導入口34dによって
前記閉鎖空間33aと連続している。またこの内筒体3
4の内部には、熱交換用媒体の流通するコイル38が設
けられている。この内筒体34の前記底部34aに相対
向する端部には、血液導入管41、熱媒体の導入口45
および熱交換媒体の排出口46が設けられている。
筒体34の底部34aを下にして設けられている。この
底部34aはこの内筒体34の内部に向かう円錐形に形
成され、しかもその円錐形の先端で、血液導入穴34b
が開口している。底部34aの外側(図9においては下
方)には遠心ポンプ室34cが設けられている。この遠
心ポンプ室34cは、その側部に環状に開口する血液導
入口34dを有していてこの血液導入口34dによって
前記閉鎖空間33aと連続している。またこの内筒体3
4の内部には、熱交換用媒体の流通するコイル38が設
けられている。この内筒体34の前記底部34aに相対
向する端部には、血液導入管41、熱媒体の導入口45
および熱交換媒体の排出口46が設けられている。
【0052】他方、上記遠心ポンプ室34cの内部に
は、略円錐形状の台座34eと、その円錐面に立設して
なる複数の羽根車34fとが収納されている。この台座
34eは、遠心ポンプ室34cの底部34kを貫通する
回転軸34gに支持される。その回転軸34gは外周に
軸受け34jを有するとともに、フレキシブルジョイン
ト34hを介してフレキシブルシャフト34iに接続さ
れ、フレキシブルシャフト34iは、図示しない制御用
コンソール内のモータの回転軸に連結されている。
は、略円錐形状の台座34eと、その円錐面に立設して
なる複数の羽根車34fとが収納されている。この台座
34eは、遠心ポンプ室34cの底部34kを貫通する
回転軸34gに支持される。その回転軸34gは外周に
軸受け34jを有するとともに、フレキシブルジョイン
ト34hを介してフレキシブルシャフト34iに接続さ
れ、フレキシブルシャフト34iは、図示しない制御用
コンソール内のモータの回転軸に連結されている。
【0053】一方、上記閉鎖空間33aには両端部をそ
れぞれ支持体36a、36bで固定した中空繊維束35
が充填されている。中空繊維束35は、前記閉鎖空間3
3aの図5における水平断面が環状を呈しているので、
この中空繊維束35の水平断面も環状をなしている。各
支持体36a、36bと筒状ケーシング33の両端部と
の間は小室37a、37bが形成されており、小室37
aには酸素ガス導入口44が、また小室37bには酸素
と炭酸ガスとの混合ガス排出口43が設けられている。
れぞれ支持体36a、36bで固定した中空繊維束35
が充填されている。中空繊維束35は、前記閉鎖空間3
3aの図5における水平断面が環状を呈しているので、
この中空繊維束35の水平断面も環状をなしている。各
支持体36a、36bと筒状ケーシング33の両端部と
の間は小室37a、37bが形成されており、小室37
aには酸素ガス導入口44が、また小室37bには酸素
と炭酸ガスとの混合ガス排出口43が設けられている。
【0054】この実施例の人工心肺装置は次のように動
作する。すなわち、血液導入管41から内筒体34内に
血液が導入される。この内筒体34内のコイル38に熱
媒体が流通しているので、導入された血液が適度の温度
に加温される。加温された血液は、血液導入穴34bを
通って遠心ポンプ室34c内に入る。回転する羽根車3
4fによって、血液は血液導入口34dを通って閉鎖空
間33a内に入る。
作する。すなわち、血液導入管41から内筒体34内に
血液が導入される。この内筒体34内のコイル38に熱
媒体が流通しているので、導入された血液が適度の温度
に加温される。加温された血液は、血液導入穴34bを
通って遠心ポンプ室34c内に入る。回転する羽根車3
4fによって、血液は血液導入口34dを通って閉鎖空
間33a内に入る。
【0055】閉鎖空間33aにおいては、酸素ガスが酸
素ガス導入口44から小室37aに供給され、小室37
aから中空繊維束35中を通って小室37bに至る。閉
鎖空間33a中に送り込まれた血液は、前記中空繊維間
を流通する。なお、この実施例においても、その遠心ポ
ンプは前記図1に示す実施例におけるのと同様の構造の
遠心ポンプが採用される。
素ガス導入口44から小室37aに供給され、小室37
aから中空繊維束35中を通って小室37bに至る。閉
鎖空間33a中に送り込まれた血液は、前記中空繊維間
を流通する。なお、この実施例においても、その遠心ポ
ンプは前記図1に示す実施例におけるのと同様の構造の
遠心ポンプが採用される。
【0056】この実施例においては、血液と酸素ガスと
は中空繊維を介して向流接触することになる。中空繊維
の膜を通じて、血液中のガス交換が行なわれる。すなわ
ち、中空繊維中に血液中の炭酸ガスが供給され、血液中
には酸素ガスが供給される。炭酸ガスを含んだ混合ガス
は小室37bに至り、混合ガス排出口43から排出され
る。酸素に富んだ血液は血液排出口42から排出され、
人体内に戻される。
は中空繊維を介して向流接触することになる。中空繊維
の膜を通じて、血液中のガス交換が行なわれる。すなわ
ち、中空繊維中に血液中の炭酸ガスが供給され、血液中
には酸素ガスが供給される。炭酸ガスを含んだ混合ガス
は小室37bに至り、混合ガス排出口43から排出され
る。酸素に富んだ血液は血液排出口42から排出され、
人体内に戻される。
【0057】図11および図12に示す人工心肺装置
は、図9および図10に示す人工心肺装置に血液リザー
バー47を取り付けてなる外は、図9および図10に示
す人工心肺装置と同様の構造を有する。図11および図
12に示す人工心肺装置においては、血液導入口41は
血液リザーバー47の底部に連結されている。なお、こ
の実施例においても、前記図2に示す構造の遠心ポンプ
が採用されている。
は、図9および図10に示す人工心肺装置に血液リザー
バー47を取り付けてなる外は、図9および図10に示
す人工心肺装置と同様の構造を有する。図11および図
12に示す人工心肺装置においては、血液導入口41は
血液リザーバー47の底部に連結されている。なお、こ
の実施例においても、前記図2に示す構造の遠心ポンプ
が採用されている。
【0058】この人工心肺装置にあっては、人体から抜
き出した血液を一旦リザーバー47に貯留しておくこと
の外は前記図9および図10に示す人工心肺装置と同様
の作用を有する。ただし、リザーバー47に一旦血液を
貯留しておくので、遠心ポンプが空回りすることがな
い。
き出した血液を一旦リザーバー47に貯留しておくこと
の外は前記図9および図10に示す人工心肺装置と同様
の作用を有する。ただし、リザーバー47に一旦血液を
貯留しておくので、遠心ポンプが空回りすることがな
い。
【0059】図13および図14に示す人工心肺装置
は、筒状のケーシング48内に中空繊維束49が重点さ
れている。この中空繊維束49の一端は、中央に開口部
49aを有する支持体50aで支持され、中空繊維束4
9の他端は支持体50bで固定されている。支持体50
aの開口部49aには漏斗状の隔壁55aが装着され、
この漏斗状の隔壁55aに相対向するケーシング断面に
は隔壁板55bが張設されている。
は、筒状のケーシング48内に中空繊維束49が重点さ
れている。この中空繊維束49の一端は、中央に開口部
49aを有する支持体50aで支持され、中空繊維束4
9の他端は支持体50bで固定されている。支持体50
aの開口部49aには漏斗状の隔壁55aが装着され、
この漏斗状の隔壁55aに相対向するケーシング断面に
は隔壁板55bが張設されている。
【0060】ケーシング48内では、前記隔壁55aと
隔壁板55bとで遠心ポンプ室55が形成される。この
遠心ポンプ室55におけるケーシング48の周側面に
は、血液排出口54が開口している。遠心ポンプ室55
内には、前記隔壁板55bを貫通する支持軸55cに支
持された円錐形の台座55dが配置され、その台座55
dの円錐面には複数の羽根車55eが植設されている。
この遠心ポンプにおいても、前記図2に示すような、特
定の直径を有する台座、特定の寸法、形状を有する羽根
が採用されている。
隔壁板55bとで遠心ポンプ室55が形成される。この
遠心ポンプ室55におけるケーシング48の周側面に
は、血液排出口54が開口している。遠心ポンプ室55
内には、前記隔壁板55bを貫通する支持軸55cに支
持された円錐形の台座55dが配置され、その台座55
dの円錐面には複数の羽根車55eが植設されている。
この遠心ポンプにおいても、前記図2に示すような、特
定の直径を有する台座、特定の寸法、形状を有する羽根
が採用されている。
【0061】なお、前記支持軸55cには軸受け55g
が装着されるととともにフレキシブルジョイント55f
が接続されていて、前記図1〜12に示す人工心肺装置
と同様の構造になっている。一方、前記支持体50aと
前記隔壁55aとで小室53aが形成され、この小室5
3aにおけるケーシング48の周側面には、酸素ガス導
入口51が設けられている。他方、前記支持体50bと
ケーシング48の端面とで小室53bが形成される。こ
の小室53bにおけるケーシングの周側面には、酸素ガ
スと炭酸ガスとの混合ガス排出口52が設けられてい
る。なお、56は支持体50bよりわずかに上部にある
ケーシング48の周側面に設けられた血液導入口であ
る。
が装着されるととともにフレキシブルジョイント55f
が接続されていて、前記図1〜12に示す人工心肺装置
と同様の構造になっている。一方、前記支持体50aと
前記隔壁55aとで小室53aが形成され、この小室5
3aにおけるケーシング48の周側面には、酸素ガス導
入口51が設けられている。他方、前記支持体50bと
ケーシング48の端面とで小室53bが形成される。こ
の小室53bにおけるケーシングの周側面には、酸素ガ
スと炭酸ガスとの混合ガス排出口52が設けられてい
る。なお、56は支持体50bよりわずかに上部にある
ケーシング48の周側面に設けられた血液導入口であ
る。
【0062】図13および図14に示す人工心肺装置
は、血液導入口56からケーシング48内に血液が導入
される。導入された血液は、中空繊維束49の間を通っ
て開口部49aに集まり、この開口部49aから遠心ポ
ンプ室55内に導入される。遠心ポンプ室55内では、
羽根車55eが回転しているので、導入された血液は血
液排出口54から排出される。
は、血液導入口56からケーシング48内に血液が導入
される。導入された血液は、中空繊維束49の間を通っ
て開口部49aに集まり、この開口部49aから遠心ポ
ンプ室55内に導入される。遠心ポンプ室55内では、
羽根車55eが回転しているので、導入された血液は血
液排出口54から排出される。
【0063】一方、酸素ガスが酸素ガス導入口51から
小室53aに供給され、小室53aから中空繊維束49
中を通って小室53bに至る。この人工心肺装置は、か
かる構造から酸素ガスと血液とが向流接触することにな
る。中空繊維の膜を通じて、血液中のガス交換が行なわ
れる。すなわち、中空繊維中に血液中の炭酸ガスが供給
され、血液中には酸素ガスが供給される。炭酸ガスを含
んだ混合ガスは小室53bに至り、混合ガス排出口52
から排出される。酸素に富んだ血液は血液排出口54か
ら排出され、人体内に戻される。
小室53aに供給され、小室53aから中空繊維束49
中を通って小室53bに至る。この人工心肺装置は、か
かる構造から酸素ガスと血液とが向流接触することにな
る。中空繊維の膜を通じて、血液中のガス交換が行なわ
れる。すなわち、中空繊維中に血液中の炭酸ガスが供給
され、血液中には酸素ガスが供給される。炭酸ガスを含
んだ混合ガスは小室53bに至り、混合ガス排出口52
から排出される。酸素に富んだ血液は血液排出口54か
ら排出され、人体内に戻される。
【0064】図15および図16に示す人工心肺装置
は、図9および図10に示す人工心肺装置と同様に、人
工肺と遠心ポンプと熱交換器とを一体に組み込んでな
る。すなわち、人工肺は、筒状のケーシング57内に中
空繊維束58を内蔵し、中空繊維束58の両端部は筒状
ケーシング57の両端部との間に第1小室59aおよび
第2小室59bを形成する支持体60a、60bによっ
て固定され、各中空繊維の両端は第1小室59aおよび
第2小室59bに開口している。
は、図9および図10に示す人工心肺装置と同様に、人
工肺と遠心ポンプと熱交換器とを一体に組み込んでな
る。すなわち、人工肺は、筒状のケーシング57内に中
空繊維束58を内蔵し、中空繊維束58の両端部は筒状
ケーシング57の両端部との間に第1小室59aおよび
第2小室59bを形成する支持体60a、60bによっ
て固定され、各中空繊維の両端は第1小室59aおよび
第2小室59bに開口している。
【0065】第1小室59aの内壁を形成するケーシン
グ57の端面には酸素ガス導入口61が開口し、また、
第1小室59aの内壁を形成するケーシング57の他端
面には、酸素ガスと炭酸ガスとの混合ガスを排出する混
合ガス排出口63が開口している。このケーシング57
の周側面には、支持体60bよりの位置に、血液導入穴
65aが開口する。また、このケーシング57の前記支
持体60aよりの周側面に血液排出口62が設けられて
いる。
グ57の端面には酸素ガス導入口61が開口し、また、
第1小室59aの内壁を形成するケーシング57の他端
面には、酸素ガスと炭酸ガスとの混合ガスを排出する混
合ガス排出口63が開口している。このケーシング57
の周側面には、支持体60bよりの位置に、血液導入穴
65aが開口する。また、このケーシング57の前記支
持体60aよりの周側面に血液排出口62が設けられて
いる。
【0066】筒状のケーシング57の外周面には、遠心
ポンプと熱交換器とを組み込んでなる他の筒状ケーシン
グ64が隣接して装着され、筒状ケーシング64とケー
シング57とは前記血液導入穴65aを共有している。
この遠心ポンプにおいても、前記図2に示すような、特
定の直径を有する台座、特定の寸法、形状を有する羽根
が採用されている。この筒状ケーシング64の一端部内
には、漏斗状の隔壁65bと筒状ケーシング66の断面
方向に張設された隔壁板65cと前記の血液導入穴65
aを有するケーシング周面とで遠心ポンプ室65dが形
成されている。
ポンプと熱交換器とを組み込んでなる他の筒状ケーシン
グ64が隣接して装着され、筒状ケーシング64とケー
シング57とは前記血液導入穴65aを共有している。
この遠心ポンプにおいても、前記図2に示すような、特
定の直径を有する台座、特定の寸法、形状を有する羽根
が採用されている。この筒状ケーシング64の一端部内
には、漏斗状の隔壁65bと筒状ケーシング66の断面
方向に張設された隔壁板65cと前記の血液導入穴65
aを有するケーシング周面とで遠心ポンプ室65dが形
成されている。
【0067】なお、前述のように、この遠心ポンプ室6
5dと前記ケーシング57とは前記血液導入穴65aに
よって連通している。この遠心ポンプ室65dには、隔
壁65cを水密に貫通する回転軸65hで回転自在に支
持されるとともに円錐形に形成された台座65eが内蔵
され、この台座65eの円錐表面には羽根車65fが植
設されている。
5dと前記ケーシング57とは前記血液導入穴65aに
よって連通している。この遠心ポンプ室65dには、隔
壁65cを水密に貫通する回転軸65hで回転自在に支
持されるとともに円錐形に形成された台座65eが内蔵
され、この台座65eの円錐表面には羽根車65fが植
設されている。
【0068】一方、この遠心ポンプ室65dに隣接して
熱交換器66が筒状ケーシング64内に設けられてい
る。なお、回転軸65hには軸受け65iが装着されて
いる。遠心ポンプ室65dにおける漏斗状の隔壁65b
の開口部は、筒状ケーシング64の断面方向に張設され
た支持体68bにおいて開口し、この支持体68bに相
対向するように他の支持体68aが筒状ケーシング64
の断面方向に張設されている。
熱交換器66が筒状ケーシング64内に設けられてい
る。なお、回転軸65hには軸受け65iが装着されて
いる。遠心ポンプ室65dにおける漏斗状の隔壁65b
の開口部は、筒状ケーシング64の断面方向に張設され
た支持体68bにおいて開口し、この支持体68bに相
対向するように他の支持体68aが筒状ケーシング64
の断面方向に張設されている。
【0069】この支持体68bと前記漏斗状の隔壁65
bと筒状ケーシング64の周側面とで第4小室67bが
形成され、他の支持体68aと筒状ケーシング64の端
面と筒状ケーシング64の周側面とで第3小室67aが
形成されている。第4小室67bにおける筒状ケーシン
グ64の周側面には、熱交換媒体導入口70が設けられ
ており、第3小室67aにおける筒状ケーシング64の
周側面には熱交換媒体排出口72が設けられている。
bと筒状ケーシング64の周側面とで第4小室67bが
形成され、他の支持体68aと筒状ケーシング64の端
面と筒状ケーシング64の周側面とで第3小室67aが
形成されている。第4小室67bにおける筒状ケーシン
グ64の周側面には、熱交換媒体導入口70が設けられ
ており、第3小室67aにおける筒状ケーシング64の
周側面には熱交換媒体排出口72が設けられている。
【0070】また、この一対の支持体68a,68b間
には、ステンレス等の金属で形成された複数のパイプ6
9が懸架され、各パイプ69の端部開口部は、前記小室
67a,67bでそれぞれ開口している。支持体68a
と支持体68bとの間に位置する筒状ケーシング64の
周側面には筒状ケーシング64内に通じる血液導入口7
1が設けられている。
には、ステンレス等の金属で形成された複数のパイプ6
9が懸架され、各パイプ69の端部開口部は、前記小室
67a,67bでそれぞれ開口している。支持体68a
と支持体68bとの間に位置する筒状ケーシング64の
周側面には筒状ケーシング64内に通じる血液導入口7
1が設けられている。
【0071】図15および図16に示される人工心肺装
置にあっては、前記図1〜14に示される人工心肺装置
と同様に、台座65eが回転している。この遠心ポンプ
においても、前記図2に示すような、特定の直径を有す
る台座、特定の寸法、形状を有する羽根が採用されてい
る。熱交換媒体は、熱交換媒体導入口70から第4小室
67bに導入され、パイプ69を通って第3小室67a
に導かれ、熱交換媒体排出口72から排出される。酸素
ガスは、酸素ガス導入口61から第1小室59aに導入
され、中空繊維束58の繊維中を通過して第2小室59
bに至り、混合ガス排出口63から排出される。
置にあっては、前記図1〜14に示される人工心肺装置
と同様に、台座65eが回転している。この遠心ポンプ
においても、前記図2に示すような、特定の直径を有す
る台座、特定の寸法、形状を有する羽根が採用されてい
る。熱交換媒体は、熱交換媒体導入口70から第4小室
67bに導入され、パイプ69を通って第3小室67a
に導かれ、熱交換媒体排出口72から排出される。酸素
ガスは、酸素ガス導入口61から第1小室59aに導入
され、中空繊維束58の繊維中を通過して第2小室59
bに至り、混合ガス排出口63から排出される。
【0072】そこで、人体から抜き取られた血液は、血
液導入口71から筒状ケーシング64内に導入され、パ
イプ69により適度の温度に加温される。加温された血
液は、開口部65fから遠心ポンプ室65d内に入り、
羽根車65fにより、血液導入穴65aを通ってケーシ
ング57内に導入される。ケーシング57内では、中空
繊維間を通過する内に中空繊維内を通る酸素ガスによっ
て血液のガス交換が行なわれる。
液導入口71から筒状ケーシング64内に導入され、パ
イプ69により適度の温度に加温される。加温された血
液は、開口部65fから遠心ポンプ室65d内に入り、
羽根車65fにより、血液導入穴65aを通ってケーシ
ング57内に導入される。ケーシング57内では、中空
繊維間を通過する内に中空繊維内を通る酸素ガスによっ
て血液のガス交換が行なわれる。
【0073】このガス交換の結果、酸素濃度の高まった
血液は血液排出口62からケーシング57の外に排出さ
れ、図示しない血液回路を経て人体内に戻される。ガス
交換の結果、炭酸ガスを含んだ酸素ガスは混合ガス排出
口63から排出される。
血液は血液排出口62からケーシング57の外に排出さ
れ、図示しない血液回路を経て人体内に戻される。ガス
交換の結果、炭酸ガスを含んだ酸素ガスは混合ガス排出
口63から排出される。
【0074】図17に示す人工心肺装置は、両開口部を
その一部を除いて塞いだ筒状のケーシング90内に、そ
のケーシング90の中心軸を共有するように挿入された
有底の内筒体91を有し、上記筒状のケーシング90の
内壁と上記内筒体91の外壁との間に閉鎖空間92を有
する。
その一部を除いて塞いだ筒状のケーシング90内に、そ
のケーシング90の中心軸を共有するように挿入された
有底の内筒体91を有し、上記筒状のケーシング90の
内壁と上記内筒体91の外壁との間に閉鎖空間92を有
する。
【0075】この閉鎖空間92は、ケーシング90の中
心軸に直交する平面について見ると環状になっている。
図17においては、この内筒体91は上記内筒体91の
底部91aを上にし、その開口部91bを下にして、前
記ケーシング90の内部に設けられている。底部91a
の外側には遠心ポンプ室93が設けられている。この遠
心ポンプ室93は、その両側部に環状に開口する血液排
出口93aを有していてこの血液排出口93aによって
前記閉鎖空間92と連続している。遠心ポンプ室93
は、またその頂部(前記底部91aに対向する部位)に
血液導入口93bを備えている。この血液導入口93b
は、筒状のケーシング90の上方端面に設けられたとこ
ろの、前記内筒体91の中心線の延長線を中心線とする
円筒形の凹陥部90aの底面90bに開口している。
心軸に直交する平面について見ると環状になっている。
図17においては、この内筒体91は上記内筒体91の
底部91aを上にし、その開口部91bを下にして、前
記ケーシング90の内部に設けられている。底部91a
の外側には遠心ポンプ室93が設けられている。この遠
心ポンプ室93は、その両側部に環状に開口する血液排
出口93aを有していてこの血液排出口93aによって
前記閉鎖空間92と連続している。遠心ポンプ室93
は、またその頂部(前記底部91aに対向する部位)に
血液導入口93bを備えている。この血液導入口93b
は、筒状のケーシング90の上方端面に設けられたとこ
ろの、前記内筒体91の中心線の延長線を中心線とする
円筒形の凹陥部90aの底面90bに開口している。
【0076】そして、上記遠心ポンプ室93の内部に
は、略円錐形状の台座94aと、その円錐面に立設して
なる複数の羽根車94bとが収納されている。この台座
94aは、前記底部91aを貫通する回転軸95に支持
される。その回転軸95は外周に軸受け95aを有する
とともにフレキシブルジョイント95bを介してフレキ
シブルシャフト(図示せず。)に接続され、フレキシブ
ルシャフトは、図示しない制御用コンソール内のモータ
の回転軸に連結されている。一方、上記閉鎖空間92に
は両端部をそれぞれ支持体96a、96bで固定した中
空繊維束97が充填されている。中空繊維束97は、前
記閉鎖空間92の図13における水平断面が環状を呈し
ているので、この中空繊維束97の水平断面も環状をな
している。
は、略円錐形状の台座94aと、その円錐面に立設して
なる複数の羽根車94bとが収納されている。この台座
94aは、前記底部91aを貫通する回転軸95に支持
される。その回転軸95は外周に軸受け95aを有する
とともにフレキシブルジョイント95bを介してフレキ
シブルシャフト(図示せず。)に接続され、フレキシブ
ルシャフトは、図示しない制御用コンソール内のモータ
の回転軸に連結されている。一方、上記閉鎖空間92に
は両端部をそれぞれ支持体96a、96bで固定した中
空繊維束97が充填されている。中空繊維束97は、前
記閉鎖空間92の図13における水平断面が環状を呈し
ているので、この中空繊維束97の水平断面も環状をな
している。
【0077】各支持体96a、96bと筒状ケーシング
90の両端部との間は小室98a、98bが形成されて
おり、小室98aには酸素ガス導入口99aが、また小
室98bには酸素と炭酸ガスとの混合ガスを排出する混
合ガス排出口99bが設けられている。なお、99cは
支持体96aの上部近傍の筒形のケーシング90に設け
られた血液排出口である。この遠心ポンプにおいても、
前記図2に示すような、特定の直径を有する台座、特定
の寸法、形状を有する羽根が採用されている。
90の両端部との間は小室98a、98bが形成されて
おり、小室98aには酸素ガス導入口99aが、また小
室98bには酸素と炭酸ガスとの混合ガスを排出する混
合ガス排出口99bが設けられている。なお、99cは
支持体96aの上部近傍の筒形のケーシング90に設け
られた血液排出口である。この遠心ポンプにおいても、
前記図2に示すような、特定の直径を有する台座、特定
の寸法、形状を有する羽根が採用されている。
【0078】前記遠心ポンプ室93における血液導入口
93bには、熱交換器付きの血液リザーバーが装着され
ている。すなわち、血液リザーバー100は、大径の血
液貯留部100aとその血液貯留部100aの底に設け
られると共に、前記凹陥部90aに一部挿入された小径
の熱交換器収納部100bとを備える。この血液貯留部
100aの上端開口部には、血液流入口101aが設け
られた蓋部材101で閉鎖されている。前記熱交換器収
納部100bの内部には、熱交換用媒体の流通するコイ
ル102が収容されている。
93bには、熱交換器付きの血液リザーバーが装着され
ている。すなわち、血液リザーバー100は、大径の血
液貯留部100aとその血液貯留部100aの底に設け
られると共に、前記凹陥部90aに一部挿入された小径
の熱交換器収納部100bとを備える。この血液貯留部
100aの上端開口部には、血液流入口101aが設け
られた蓋部材101で閉鎖されている。前記熱交換器収
納部100bの内部には、熱交換用媒体の流通するコイ
ル102が収容されている。
【0079】この実施例の人工心肺装置は次のように動
作する。すなわち、血液流入口101aから血液を血液
リザーバー100に血液を導入する。血液リザーバー1
00には、患者の血管に接続された血液回路からの血液
が貯留される外、手術中に発生する吸引血液を貯留して
も良い。血液リザーバー100に導入された血液は、熱
交換器収納部100bで所定の温度に加熱され、血液導
入口93bから遠心ポンプ室93内に血液が送られる。
台座94aの回転により羽根車94bが回転する。送ら
れて来た血液が血液排出口93aを通って閉鎖空間92
内に入る。閉鎖空間92においては、酸素ガスが酸素ガ
ス導入口99aから小室98aに導入され、小室98a
から中空繊維束97中を通って小室98bに至る。閉鎖
空間92中に送り込まれた血液は、前記中空繊維間を流
通する。この実施例においては、血液と酸素ガスとは中
空繊維を介して向流接触することになる。中空繊維の膜
を通じて、血液中のガス交換が行なわれる。すなわち、
中空繊維中に血液中の炭酸ガスが供給され、血液中には
酸素ガスが供給される。炭酸ガスを含んだ混合ガスは小
室98bに至り、混合ガス排出口99bから排出され
る。酸素に富んだ血液は血液排出口96bから排出さ
れ、人体内に戻される。
作する。すなわち、血液流入口101aから血液を血液
リザーバー100に血液を導入する。血液リザーバー1
00には、患者の血管に接続された血液回路からの血液
が貯留される外、手術中に発生する吸引血液を貯留して
も良い。血液リザーバー100に導入された血液は、熱
交換器収納部100bで所定の温度に加熱され、血液導
入口93bから遠心ポンプ室93内に血液が送られる。
台座94aの回転により羽根車94bが回転する。送ら
れて来た血液が血液排出口93aを通って閉鎖空間92
内に入る。閉鎖空間92においては、酸素ガスが酸素ガ
ス導入口99aから小室98aに導入され、小室98a
から中空繊維束97中を通って小室98bに至る。閉鎖
空間92中に送り込まれた血液は、前記中空繊維間を流
通する。この実施例においては、血液と酸素ガスとは中
空繊維を介して向流接触することになる。中空繊維の膜
を通じて、血液中のガス交換が行なわれる。すなわち、
中空繊維中に血液中の炭酸ガスが供給され、血液中には
酸素ガスが供給される。炭酸ガスを含んだ混合ガスは小
室98bに至り、混合ガス排出口99bから排出され
る。酸素に富んだ血液は血液排出口96bから排出さ
れ、人体内に戻される。
【0080】以上の実施例に明らかなように、本発明で
は、人工肺と遠心ポンプとが一体になった構成を有する
ので、従来のように、人工肺と血液ポンプとを血液チュ
ーブで連結する煩雑さから解放される。本発明の人工心
肺装置は、人工肺と一体になった血液ポンプが遠心ポン
プであり、しかも特定寸法の底面を有する台座、特定寸
法および形状の羽根を有することから、溶血現象が著し
く小さく抑制される。また、遠心ポンプと人工肺との間
に血液チューブが存在しないことと、人工肺をベッド近
くに持ってこれることから、血液充填量を小さくでき
る。
は、人工肺と遠心ポンプとが一体になった構成を有する
ので、従来のように、人工肺と血液ポンプとを血液チュ
ーブで連結する煩雑さから解放される。本発明の人工心
肺装置は、人工肺と一体になった血液ポンプが遠心ポン
プであり、しかも特定寸法の底面を有する台座、特定寸
法および形状の羽根を有することから、溶血現象が著し
く小さく抑制される。また、遠心ポンプと人工肺との間
に血液チューブが存在しないことと、人工肺をベッド近
くに持ってこれることから、血液充填量を小さくでき
る。
【0081】また、本発明に用いる遠心ポンプの動力伝
達方式も、前記実施例に限定されず、基本的には任意で
あるが、ベッドサイドの所有スペースを極力小さくする
という点で、前記一実施例のように制御用コンソールに
内蔵させた駆動用モータの出力軸と遠心ポンプの回転軸
とを脱着可能なフレキシブルシャフトで接続するのが好
ましい。
達方式も、前記実施例に限定されず、基本的には任意で
あるが、ベッドサイドの所有スペースを極力小さくする
という点で、前記一実施例のように制御用コンソールに
内蔵させた駆動用モータの出力軸と遠心ポンプの回転軸
とを脱着可能なフレキシブルシャフトで接続するのが好
ましい。
【0082】なお、遠心ポンプは、人工肺の前段に一体
に組み合わされていても、人工肺の後段に一体に組み合
わせされていても良い。さらに、人工肺そのものも前記
実施例に限定されず、酸素ガスと血液中の炭酸ガスとの
ガス交換可能な中空繊維を利用するタイプであれば、本
発明に用いることが可能である。
に組み合わされていても、人工肺の後段に一体に組み合
わせされていても良い。さらに、人工肺そのものも前記
実施例に限定されず、酸素ガスと血液中の炭酸ガスとの
ガス交換可能な中空繊維を利用するタイプであれば、本
発明に用いることが可能である。
【0083】(実施例1)図2〜図5に示されるように
構成された本発明の血液ポンプを用いて、溶血試験を行
ない、溶血量を測定した。なお、血液ポンプの羽根車と
して下記の羽根車を用いた。 羽根車 材質・・・・・・・・ポリカーボネート樹脂 台座の外径・・・・36mm 台座の高さ・・・・・7.5mm 羽根の入口角・・・20度 羽根長さLと羽根高さHとの比(L/H)・・3.5 羽根の数・・・・・・・・・6枚。
構成された本発明の血液ポンプを用いて、溶血試験を行
ない、溶血量を測定した。なお、血液ポンプの羽根車と
して下記の羽根車を用いた。 羽根車 材質・・・・・・・・ポリカーボネート樹脂 台座の外径・・・・36mm 台座の高さ・・・・・7.5mm 羽根の入口角・・・20度 羽根長さLと羽根高さHとの比(L/H)・・3.5 羽根の数・・・・・・・・・6枚。
【0084】溶血試験は、以下の条件下で行なった。 (イ) ポンプ前後差圧は100mmHgで一定にした。 (ロ) ポンプ流量は1〜5リットル/分について1リット
ル/分ごとに測定した。なお、このポンプ流量の範囲
は、開心術後の心補助装置による体外循環量として最も
多く使用される範囲である。 (ハ) 5時間連続運転時に、30分毎にサンプリングを行
ない、血漿中の遊離ヘモグロビン量をSLSヘモグロビ
ン法により測定し、溶血指標(I.H=Index ofHemoly
sis )を算出した。なお、I.Hはポンプ吐出量100
リットルあたりの遊離ヘモグロビンの変化量を表わし、
生体応用への許容量は0.1g以下とされている。結果
を図21に示す。
ル/分ごとに測定した。なお、このポンプ流量の範囲
は、開心術後の心補助装置による体外循環量として最も
多く使用される範囲である。 (ハ) 5時間連続運転時に、30分毎にサンプリングを行
ない、血漿中の遊離ヘモグロビン量をSLSヘモグロビ
ン法により測定し、溶血指標(I.H=Index ofHemoly
sis )を算出した。なお、I.Hはポンプ吐出量100
リットルあたりの遊離ヘモグロビンの変化量を表わし、
生体応用への許容量は0.1g以下とされている。結果
を図21に示す。
【0085】次に、前記血液ポンプを稼動して、その出
力特性(ポンプ吐出量、ポンプ前後差圧)を調べた。結
果を図22に示す。
力特性(ポンプ吐出量、ポンプ前後差圧)を調べた。結
果を図22に示す。
【0086】(比較例1)図19に示す従来の血液ポン
プを用いて実施例1と同様に溶血試験を行なうととも
に、ポンプ出力特性を調べた。なお羽根車の材質および
寸法等は前記実施例1におけるのと同様である。溶血試
験の結果を図21に、ポンプ出力特性を図23に示す。
プを用いて実施例1と同様に溶血試験を行なうととも
に、ポンプ出力特性を調べた。なお羽根車の材質および
寸法等は前記実施例1におけるのと同様である。溶血試
験の結果を図21に、ポンプ出力特性を図23に示す。
【0087】(比較例2)図20に示す従来の血液ポン
プを用いて実施例1と同様に溶血試験を行なうととも
に、ポンプ出力特性を調べた。なお羽根車の材質および
寸法等は前記実施例1におけるのと同様である。溶血試
験の結果を図21に示すとともにポンプ出力特性を図2
4に示す。
プを用いて実施例1と同様に溶血試験を行なうととも
に、ポンプ出力特性を調べた。なお羽根車の材質および
寸法等は前記実施例1におけるのと同様である。溶血試
験の結果を図21に示すとともにポンプ出力特性を図2
4に示す。
【0088】(実施例2)図2〜図5に示されるように
構成された本発明の血液ポンプを用いて、溶血試験を行
ない、溶血量を測定した。なお、血液ポンプの羽根車と
して下記の羽根車を用いた。 羽根車 材質・・・・・・・・ポリカーボネート樹脂 台座の外径・・・・50mm 台座の高さ・・・・10mm 羽根の入口角・・・20度 羽根長さLと羽根高さHとの比(L/H)・・5.3 羽根の数・・・・・・・・・6枚 前記実施例1と同様にして溶血試験をし、またポンプの
出力特性を調べた。結果を図21および図25に前記実
施例1の結果と合わせて示した。
構成された本発明の血液ポンプを用いて、溶血試験を行
ない、溶血量を測定した。なお、血液ポンプの羽根車と
して下記の羽根車を用いた。 羽根車 材質・・・・・・・・ポリカーボネート樹脂 台座の外径・・・・50mm 台座の高さ・・・・10mm 羽根の入口角・・・20度 羽根長さLと羽根高さHとの比(L/H)・・5.3 羽根の数・・・・・・・・・6枚 前記実施例1と同様にして溶血試験をし、またポンプの
出力特性を調べた。結果を図21および図25に前記実
施例1の結果と合わせて示した。
【0089】(評価)結果は図21に示すように、従来
の血液ポンプではポンプ流量が低くなるにしたがって溶
血量が多くなるのに対して、本発明の血液ポンプでは1
〜5リットル/分のすべての範囲でI.H.の値が許容
値である0.1g/100リットルを充分に達成してい
る。前記実施例における遠心ポンプは、特に低流量域で
ある2リットル/分以下で従来の血液ポンプと比較して
溶血量の減少が顕著である。
の血液ポンプではポンプ流量が低くなるにしたがって溶
血量が多くなるのに対して、本発明の血液ポンプでは1
〜5リットル/分のすべての範囲でI.H.の値が許容
値である0.1g/100リットルを充分に達成してい
る。前記実施例における遠心ポンプは、特に低流量域で
ある2リットル/分以下で従来の血液ポンプと比較して
溶血量の減少が顕著である。
【0090】これにより前記実施例における遠心ポンプ
では従来の血液ポンプに比較して、溶血量が充分に低減
し、広い流量範囲に渡って、安全に使用可能であること
が確認できる。また、図22、図23、図24および図
25から明らかなように、本発明の血液ポンプは従来の
血液ポンプに比べ、ポンプ吐出効率に優れている。した
がって、上記実施例に示された遠心ポンプによって例示
される遠心ポンプを人工肺と一体化することによって、
溶血量の著しく減少した、ポンプ吐出効率に優れた、し
かもガス交換の効率の良い人工心肺装置が提供される。
では従来の血液ポンプに比較して、溶血量が充分に低減
し、広い流量範囲に渡って、安全に使用可能であること
が確認できる。また、図22、図23、図24および図
25から明らかなように、本発明の血液ポンプは従来の
血液ポンプに比べ、ポンプ吐出効率に優れている。した
がって、上記実施例に示された遠心ポンプによって例示
される遠心ポンプを人工肺と一体化することによって、
溶血量の著しく減少した、ポンプ吐出効率に優れた、し
かもガス交換の効率の良い人工心肺装置が提供される。
【0091】
【発明の効果】本発明の人工心肺装置においては、人工
肺と特定構造の遠心ポンプとを一体に組み合わせてある
ため、装置そのものが非常に小型化・軽量化し、患者の
ベッドサイドに容易にセットすることができる。
肺と特定構造の遠心ポンプとを一体に組み合わせてある
ため、装置そのものが非常に小型化・軽量化し、患者の
ベッドサイドに容易にセットすることができる。
【0092】そして、従来のように人工肺と遠心ポンプ
とをチューブで一々接続する作業が不要になるから、作
業者の負担が著しく軽減する。
とをチューブで一々接続する作業が不要になるから、作
業者の負担が著しく軽減する。
【0093】また、遠心ポンプはローラーポンプなどと
違って溶血が殆ど起こらないし、その遠心ポンプと人工
肺とはチューブを往復させて連結することがないので、
溶血現象を著しく小さく抑制しつつ体外血液循環回路の
血液充填量を著しく低減することができる。
違って溶血が殆ど起こらないし、その遠心ポンプと人工
肺とはチューブを往復させて連結することがないので、
溶血現象を著しく小さく抑制しつつ体外血液循環回路の
血液充填量を著しく低減することができる。
【図1】本発明の一実施例を示す人工心肺装置の説明図
である。
である。
【図2】本発明の血液ポンプの一例を示す部分的断面正
面図である。
面図である。
【図3】本発明の血液ポンプの羽根車の一例を示す平面
図である。
図である。
【図4】本発明の血液ポンプの一例において、羽根車の
羽根を示す平面図である。
羽根を示す平面図である。
【図5】図1の血液ポンプの要部を示す構成図である。
【図6】本発明の血液ポンプの他例において、羽根車の
台座を示す正面図である。
台座を示す正面図である。
【図7】本発明の実施例を示す人工心肺装置の概略断面
図である。
図である。
【図8】本発明の実施例を示す人工心肺装置の概略斜視
図である。
図である。
【図9】本発明の実施例を示す人工心肺装置の概略断面
図である。
図である。
【図10】本発明の実施例を示す人工心肺装置の概略斜
視図である。
視図である。
【図11】本発明の実施例を示す人工心肺装置の概略断
面図である。
面図である。
【図12】本発明の実施例を示す人工心肺装置の概略斜
視図である。
視図である。
【図13】本発明の実施例を示す人工心肺装置の概略断
面図である。
面図である。
【図14】本発明の実施例を示す人工心肺装置の概略斜
視図である。
視図である。
【図15】本発明の実施例を示す人工心肺装置の概略断
面図である。
面図である。
【図16】本発明の実施例を示す人工心肺装置の概略斜
視図である。
視図である。
【図17】本発明の実施例を示す人工心肺装置の概略断
面図である。
面図である。
【図18】本発明の人工心肺装置の使用方法を示す説明
図である。
図である。
【図19】従来の血液ポンプの一例を示す断面図であ
る。
る。
【図20】従来の血液ポンプの他の一例を示す断面図で
ある。
ある。
【図21】本発明と従来の血液ポンプを用いた溶血試験
結果を示すグラフである。
結果を示すグラフである。
【図22】本発明の血液ポンプのポンプ出力特性を示す
グラフである。
グラフである。
【図23】従来の血液ポンプ(比較例1)のポンプ出力
特性を示すグラフである。
特性を示すグラフである。
【図24】従来の血液ポンプ(比較例2)のポンプ出力
特性を示すグラフである。
特性を示すグラフである。
【図25】本発明の血液ポンプのポンプ出力特性を示す
グラフである。
グラフである。
1 遠心ポンプ 2 制御用コンソール 3 モータ 5 フレキシブルシャフト 6 駆動軸 7 回転軸 16 人工肺
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 佐々木 達哉 岩手県盛岡市愛宕町11−10
Claims (9)
- 【請求項1】 血液導入口および血液排出口を有するケ
ース内にガス透過性の中空繊維束を備えてなる人工肺
と、略円錐状の台座の曲面に複数個の羽根を台座の頂点
より一定の距離をもって離れた位置からほぼ放射状に立
設してなる羽根車をハウジング内に備え、前記台座の底
面が前記ハウジングの内底面のほぼ全体を覆う直径30
〜55mmの円形に形成されていると共に、前記複数個
の羽根が各々入り口角が20〜50度であるストレート
板で構成されており、かつ前記羽根の前記曲面に沿う長
さLと、前記放射状に配置された羽根の放射方向先端に
おける、羽根車の回転軸に平行な高さHとの比(L/
H)が2.5〜6.0であり、前記中空繊維間に血液を
供給する遠心ポンプとを一体に構成してなることを特徴
とする人工心肺装置。 - 【請求項2】 前記ケースの外周表面に前記血液導入口
が設けられ、その血液導入口が血液導入管になって外側
に突出し、その血液導入管に前記遠心ポンプが装着され
てなる前記請求項1に記載の人工心肺装置。 - 【請求項3】 前記ケースが、前記中空繊維束の軸中心
に直交する面において環状になるように束ねられた中空
繊維束を収納し、その環状ケースの内側外周表面に血液
導入口が設けられ、前記環状ケースの内側空間領域で前
記血液導入口に前記遠心ポンプが装着されてなる前記請
求項1に記載の人工心肺装置。 - 【請求項4】 前記環状ケースの内側空間領域に熱交換
器が設けられてなる前記請求項3に記載の人工心肺装
置。 - 【請求項5】 前記中空繊維束の端面部に血液排出口を
設けるとともに前記ケース内に遠心ポンプが収納されて
なる前記請求項1に記載の人工心肺装置。 - 【請求項6】 前記ケースの外周表面に遠心ポンプが装
着され、遠心ポンプから血液導入口を介して直接にケー
ス内の中空繊維束に血液が導入されてなる前記請求項1
に記載の人工心肺装置。 - 【請求項7】 血液リザーバーと熱交換器とをさらに一
体に有する前記請求項1に記載の人工心肺装置。 - 【請求項8】 前記台座の直径(R;単位はmm)と前
記比(L/H)とが下記の関係を満たしてなる遠心ポン
プを備える前記請求項1に記載の人工心肺装置 30≦R≦55、 2.5≦L/H≦6、 L/H≧0.133R−2.33、 L/H≦0.133R+0.51 - 【請求項9】 前記略円錐状の台座がその上面から下面
までを貫通する血液流通孔を有する遠心ポンプを備える
前記請求項1に記載の人工心肺装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3264977A JP2557150B2 (ja) | 1991-10-14 | 1991-10-14 | 人工心肺装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3264977A JP2557150B2 (ja) | 1991-10-14 | 1991-10-14 | 人工心肺装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0595998A JPH0595998A (ja) | 1993-04-20 |
JP2557150B2 true JP2557150B2 (ja) | 1996-11-27 |
Family
ID=17410846
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP3264977A Expired - Fee Related JP2557150B2 (ja) | 1991-10-14 | 1991-10-14 | 人工心肺装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2557150B2 (ja) |
Families Citing this family (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
ITMI20030148U1 (it) | 2003-04-01 | 2004-10-02 | Dideco Spa | Struttura di dispositivo per il trattamento di sangue in circolazione extracorporea |
WO2010124087A1 (en) * | 2009-04-23 | 2010-10-28 | Medtronic Inc. | Radial design oxygenator with heat exchanger |
CN111658864A (zh) * | 2020-07-14 | 2020-09-15 | 艾尔西亚斯生物医疗器械公司 | 一体化体外膜肺生命支持系统 |
CN113425930A (zh) * | 2021-06-28 | 2021-09-24 | 上海交通大学 | 一种超声直线电机驱动的逐层氧合人工泵肺辅助装置 |
CN114668967B (zh) * | 2022-03-14 | 2023-09-12 | 心擎医疗(苏州)股份有限公司 | 高水力学性能的离心式磁悬浮血泵 |
-
1991
- 1991-10-14 JP JP3264977A patent/JP2557150B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH0595998A (ja) | 1993-04-20 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
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