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JP2023110325A - カメラシステム、移動体、カメラシステムの制御方法、及びコンピュータプログラム - Google Patents

カメラシステム、移動体、カメラシステムの制御方法、及びコンピュータプログラム Download PDF

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JP2023110325A JP2022011697A JP2022011697A JP2023110325A JP 2023110325 A JP2023110325 A JP 2023110325A JP 2022011697 A JP2022011697 A JP 2022011697A JP 2022011697 A JP2022011697 A JP 2022011697A JP 2023110325 A JP2023110325 A JP 2023110325A
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Abstract

【課題】撮像モードに応じて最適な階調圧縮処理を行う事が可能なカメラシステムを提供する。【解決手段】カメラシステムは、被写体を撮像し画像信号を生成し、2つ以上の入出力変換パラメータに基づいて画像信号に階調圧縮処理を行い、入出力変換パラメータを設定する撮像システム制御手段を有する撮像システムと、2つ以上の撮像モードで撮像システムから画像を取得する画像処理システムとから構成される。撮像システムの制御手段は、画像処理システムにおける撮像モードに基づいて、階調圧縮手段に入出力変換パラメータを設定する。【選択図】図5

Description

本発明は、カメラシステム、移動体、カメラシステムの制御方法、及びコンピュータプログラム等に関するものである。
近年の車載カメラシステムにおいては、異なる露出条件で取得した複数の画像を合成することでダイナミックレンジの拡大(HDR)を行うものが多い。ダイナミックレンジ拡大の代表的な例として、異なる露光時間で取得した複数の画像を合成して1枚のダイナミックレンジ拡大画像を生成する技術がある。具体的には、長い露光時間で取得した画像の低輝度側の画素と、短い露光時間で取得した画像の高輝度側の画素を合成して1枚の合成画像を生成する。このような処理を行う事で、暗部の階調を保持しつつ、かつ明るい被写体も白飛びせずに表現出来る、高ダイナミックレンジの画像を取得する事が可能となる。
しかし、このダイナミックレンジ拡大技術を用いて複数の画像を合成すると、輝度値のbit深度が大きくなり伝送レートが膨大となってしまう。カメラ出力の伝送帯域には限りがあるため、ダイナミックレンジ拡大技術を用いて生成した合成画像を出力するためには、合成画像のデータ量を削減する事が必要不可欠となる。又、このようなデータ量の増大は、ダイナミックレンジ拡大だけでなく、カメラの高解像度化によっても問題化している。
特許文献1では、車両の走行状態に基づいて撮像領域内に部分領域を設定し、その部分領域よりも外側の解像度を低くすることで、画像データを圧縮する技術が提案されている。又、特許文献2では、カメラで撮像されたオリジナル画像を段階的に圧縮した複数の縮小画像を生成し、圧縮レベルの高い縮小画像から順に移動物体の検出を行う事で、移動物体を早期に検出し、かつ検出処理の負荷も軽減させる技術が提案されている。
特開2018-56838号公報 特開2014-146135号公報
上記特許文献1や特許文献2の技術を用いて解像度を減らす事で、出力画像のデータ量を削減する事が可能となるが、解像度の低下によりビューイング向けの画質性能やセンシング向けの物体認識性能等が低下する。従って、本来の目的(画像の視認、物体認識など)に対して性能面で悪影響を与える可能性がある。
これに対して、人間の視覚特性に合わせて例えば低輝度画素に対して多めに階調を割り当て、高輝度画素に対して少なめに階調を割り当てる事で階調を圧縮することができる。
しかし、例えば自動運転車が車載カメラを用いてセンシングを行う際に、ビューイング時の入出力変換パラメータと同じように低輝度画素に階調を多く割り当てると、中間輝度から高輝度領域に割り当てられる階調が少なくなってしまう。そのため、中間輝度から高輝度領域の被写体に対するセンシング性能が低下する場合がある。特に自動運転による走行中に、信号機や道路交通標識などの中間輝度から高輝度領域の被写体の認識を誤ると、自動運転車が自己位置推定を誤ったり、事故につながる恐れがある。
そこで本発明は、撮像モードに応じて最適な階調圧縮処理を行う事が可能なカメラシステムを提供することを目的とする。
上記目的を達成する為、本出願に係るカメラシステムは、
被写体を撮像し画像信号を生成する撮像手段と、
2つ以上の入出力変換パラメータに基づいて前記画像信号に階調圧縮処理を行うための階調圧縮手段と、
前記階調圧縮手段における前記入出力変換パラメータを設定する撮像システム制御手段とを有する撮像システムと、
2つ以上の撮像モードで前記撮像システムから画像を取得する画像処理システムとから構成され、
前記撮像システム制御手段は、前記画像処理システムにおける前記撮像モードに基づいて、前記階調圧縮手段における前記入出力変換パラメータを設定することを特徴とする。
本発明によれば、撮像モードに応じて最適な階調圧縮処理を行う事が可能なカメラシステムが出来る。
実施例1の車載カメラシステム100の機能ブロック図である。 実施例1の露光制御方法を説明するための概念図である。 (A)は、実施例1のHDR合成部105の構成の概要を示す機能ブロック図、(B)は、輝度補正部303での処理を説明するための図、(C)は、実施例1において、画像合成部304により合成画像を生成する方法を説明するための図である。 (A)は、実施例1の階調圧縮部106の構成の概要を示す機能ブロック図、(B)はビューイング用パラメータ記憶部401に記憶された入出力変換パラメータのパラメータ特性の例を示す図である。(C)はセンシング用パラメータ記憶部402に記憶された入出力変換パラメータのパラメータ特性の例を示す図である。 実施例1の画像処理システム制御フローを説明するためのフローチャートである。 実施例1の階調圧縮部106で用いる入出力変換パラメータの切り替え時に遷移用パラメータを用いる場合の概念図である。 実施例2における車載カメラシステム700の機能ブロック図である。 実施例2の画像処理システム制御フローを説明するためのフローチャートである。
以下、図面を参照して本発明の実施形態を説明する。ただし、本発明は以下の実施形態に限定されるものではない。なお、各図において、同一の部材または要素については同一の参照番号を付し、重複する説明は省略または簡略化する。
<第1の実施形態>
図1は、実施例1における車載カメラシステム100の機能ブロック図である。車載カメラシステム100は、撮像システム101と、画像処理システム102の2つのシステムから構成されている。尚、本実施例では、車載カメラシステム100は、移動体としての自動車に搭載されているものとするが、移動体は自動車には限定されない。
尚、図1に示される機能ブロックの一部は、車載カメラシステム100に含まれる不図示のコンピュータに、不図示の記憶媒体としてのメモリに記憶されたコンピュータプログラムを実行させることによって実現されている。しかし、それらの一部又は全部をハードウェアで実現するようにしても構わない。ハードウェアとしては、専用回路(ASIC)やプロセッサ(リコンフィギュラブルプロセッサ、DSP)などを用いることができる。
尚、撮像システム101内の機能ブロックは、夫々同じ筐体に内蔵されていなくても良く、互いに信号路を介して接続された別々の装置により構成しても良い。同様に、画像処理システム102内の機能ブロックも、夫々同じ筐体に内蔵されていなくても良く、互いに信号路を介して接続された別々の装置により構成しても良い。
先ず、撮像システム101について説明する。撮像システム101は、撮像システム制御部103、撮像部104、HDR合成部105、階調圧縮部106等から構成されている。
撮像システム制御部103は、撮像システム101全体の制御を行う。主に、撮像部104、HDR合成部105、階調圧縮部106の制御や、画像処理システム102との情報のやり取りを行う。又、撮像システム制御部103には、コンピュータとしてのCPUが内蔵されており、記憶媒体としてのメモリに記憶されたコンピュータプログラムに基づき撮像システムの各部の動作を制御する制御部として機能する。詳細については、後述する。
撮像部104は、図示しない光学系を含み、光学系により形成された被写体の光学像を、撮像する例えばCMOSイメージセンサ等の撮像素子を含む。撮像素子は複数の画素を含み、各画素は入射光を光電変換する光電変換素子(フォトダイオード)を含む。撮像部104は、光電変換素子から出力されるアナログ電気信号をデジタル信号に変換するAD変換機能を持つ。又、撮像部104は被写体を撮像し画像信号を生成すると共に撮像システム制御部103から入力される露光制御信号に従って露光時間の制御を行う機能を有する。尚、撮像素子のゲインを切り替えられるように構成しても良い。
又、本実施例では、撮像部104は移動体としての自動車の例えば前後、左右に夫々配置され、自動車の周囲の被写体を撮像するための複数のカメラから構成されている。
図2は、実施例1の露光制御方法を説明するための概念図であり、本実施例における露光制御方法について、図2を用いて説明する。
図2において、VDは各フレームの開始タイミングを示す信号である。撮像システム制御部103から撮像部104にVDの制御信号が送信され、VD信号が立上がった際に1フレーム分の画像を取得するためのリセットや読み出しなどの制御などが開始される。
Reset信号は、光電変換素子をリセット電源に接続して光電変換素子の電位をリセット(基準)電位にするための制御信号であり、Reset信号がHighの期間にリセット制御が実行される。
Read信号は、光電変換素子で発生した電荷を読み出すための制御信号であり、Read信号が立上がったタイミングで電荷読み出し制御が開始される。
露光期間は、Resetの立下りタイミングからReadの立上りまでの期間であり、光電変換素子に光が照射されている状態で電荷を蓄積させる期間を示す。露光時間の長さに応じて光電変換素子内で発生する電荷量が変化する。つまり、露光時間の長さによって入射光に対する出力輝度のレベルが変化する。本実施例では、1フレーム目では短い露光時間による撮影を行い、続く2フレーム目では長い露光時間による撮影を行う。
3フレーム目以降は、1フレーム毎に短秒露光、長秒露光を交互に繰り返す露光制御を行う。本実施例では長秒露光と短秒露光の2種類の露光条件を用いて説明するが、3種類以上の露光条件を組み合わせても良い。露光条件を増やすことで、ダイナミックレンジ拡大処理の機能を向上させることができる。
図2のグラフのセンサ出力に示した期間は、撮像部104がRead制御に従って光電変換素子から読み出した電気信号をデジタル輝度信号に変換し、更にHDR合成部105に出力する期間を示している。
HDR合成部105は、撮像部104から2種類の異なる露光条件で取得した2つの画像信号を用いて、HDR合成処理を行うためのものである。本実施例におけるHDR合成方法について、図3を用いて説明する。
図3(A)は、実施例1のHDR合成部105の構成の概要を示す機能ブロック図である。HDR合成部105は、長秒露光画像メモリ301、短秒露光画像メモリ302、輝度補正部303、画像合成部304などから構成される。
撮像部104から出力された画像信号のうち、長秒露光で取得された画像は長秒露光画像メモリ301に記憶される。又、短秒露光で取得された画像は短秒露光画像メモリ302に記憶される。輝度補正部303は、短秒露光で取得された画像の輝度レベルを長秒露光で取得された画像相当の輝度レベルに合わせるための補正を行う。この補正によって長秒露光で取得された画像と短秒露光で取得された画像を違和感なく、つなぎ合わせて合成する事が出来る。
図3(B)は、輝度補正部303での処理を説明するための図である。図3(B)において、横軸は被写体の光量、縦軸は撮像部104の出力輝度を示す。
3Aは長秒露光時における被写体の光量に対する出力輝度を示すグラフ、3Bは短秒露光時における被写体の光量に対する出力輝度を示すグラフ、3B’は3Bの出力輝度に対して輝度補正部303により輝度補正処理が行われた後のグラフを示す。又、縦軸に記載しているSatは、光電変換素子の飽和レベルを示している。
3Aは露光時間が長いため、被写体の光量が大きくなるとすぐにSatレベルに到達する。3Bは露光時間が短いため、3Aよりも被写体の光量が大きくなってからSatレベルに到達する。輝度補正部303は、3Bの輝度出力に対し、所定のゲインを乗算することにより3Aと3Bの輝度出力を合わせる。具体的には、長秒露光時の露光時間を短秒露光時の露光時間で除算したものをゲインとして、そのゲインを短秒露光画像の輝度出力に乗算することで、長秒露光で取得した画像の輝度出力と、短秒露光で取得した画像の輝度出力を同等の輝度値にする。
画像合成部304は、3Aの輝度出力と3B’の輝度出力を合成することで、長秒露光画像と短秒露光画像を合成させた1枚のダイナミックレンジ拡大画像を生成する。
図3(C)は、実施例1において、画像合成部304により合成画像を生成する方法を説明するための図である。図3(C)において、横軸は入力輝度を表し、縦軸は長秒露光画像と短秒露光画像の合成比率を示す。又、横軸のα~βの輝度は、長秒露光画像と短秒露光画像の切り替え付近の輝度であり、理想的にはβの輝度を図3(B)のSat近傍の輝度に設定する事が好ましい。
入力輝度値がα以下では長秒露光画像の輝度値3Aを100%用いる。輝度値がα~βの範囲では、長秒露光画像の輝度値3Aと、短秒露光画像の輝度値3B’夫々に対して図3(C)のグラフに示すような合成比率を乗算し、それらの結果を足し合わせる。輝度値がβ以上では、短秒露光画像の輝度値3B’を100%用いる。このような処理を行うことで、長秒露光により取得した画像と短秒露光により取得した画像を合成し、ダイナミックレンジを拡大させた1枚の合成画像を生成する事が出来る。
HDR合成部105により生成されたダイナミックレンジ拡大画像は階調圧縮部106に出力される。
階調圧縮部106は、HDR合成部105により出力されたダイナミックレンジ拡大画像に対して、階調を圧縮するための入出力変換パラメータに基づいて階調圧縮処理を行う。
尚、図2,図3では、被写体を異なる露光時間で夫々撮像して得られた画像を合成した画像信号を出力することによってダイナミックレンジ拡大画像を生成している。しかし、被写体を異なる感度(ゲイン)で夫々撮像して得られた画像を合成した画像信号を出力することによってダイナミックレンジ拡大画像を生成しても良い。
本実施例における階調圧縮処理方法について、図4を用いて説明する。
図4(A)は、実施例1の階調圧縮部106の構成の概要を示す機能ブロック図である。階調圧縮部106は、ビューイング用パラメータ記憶部401、センシング用パラメータ記憶部402、階調圧縮処理部403等から構成される。
ビューイング用パラメータ記憶部401は、ビューイングを行う際に階調圧縮部106で使用する画像を視認するのに適した入出力変換パラメータを記憶している。
図4(B)はビューイング用パラメータ記憶部401に記憶された入出力変換パラメータのパラメータ特性の例を示す図である。図4(B)の横軸は入力輝度で、縦軸は出力輝度を示している。本実施例では、24bitの入力輝度を12bitの出力輝度に変換するグラフを記載しているが、bit数はこの例に限定されない。
図4(B)のパラメータ特性では、人間の目が明部よりも暗部に対する敏感度が高いという視覚特性に基づいて、所定の輝度値以下に対してセンシング用パラメータより多くの階調を割り当てている。即ち、ビューイング用パラメータは、所定の輝度値以下に対する出力輝度の傾きが例えば図4(C)に示されるセンシング用パラメータより大きくなるように設定されている。一方、前記所定の輝度値より大きい中間輝度に対する出力輝度の傾きは、センシング用パラメータより小さくなるように設定されている。
このようなパラメータ特性にする事で、暗部の階調の表現力を向上させ、ビューイングに適した画質の表示が出来る。
センシング用パラメータ記憶部402は、センシングを行う際に階調圧縮部106で使用する画像認識を行うのに適した入出力変換パラメータを記憶している。
図4(C)はセンシング用パラメータ記憶部402に記憶された入出力変換パラメータのパラメータ特性の例を示す図である。図4(C)の横軸は入力輝度で、縦軸は出力輝度を示している。尚、図4(C)でも24bitの入力輝度を12bitの出力輝度に変換するグラフを記載しているが、bit数はこの例に限定されない。
図4(C)のグラフに示されるように、物体認識を行う場合は輝度値に依らず機械的に物体の輝度差を用いて特徴量を検出する事が多いため、本実施例においては全ての輝度に対して略均等に階調を割り当てている
即ち、センシング用パラメータは、所定の入力輝度値以下に対する出力輝度の傾きがビューイング用パラメータより小さくなるように設定されており、所定の輝度値以下に対してビューイング用パラメータより階調の割り当てが少ない。一方、前記所定値より大きい中間輝度に対する出力輝度の傾きは、ビューイング用パラメータより大きくなるように設定されている。これは画像認識において中間輝度の階調が十分に必要であるからである。本実施例では略均等に階調を割り当てているので、リニアな特性(カーブ)になっているが、物体認識の方法、特性、アルゴリズム仕様などに応じて、入出力変換パラメータの特性は適宜変更して良い。
ここで、上記2つのパラメータ記憶部に入出力変換パラメータを設定する方法について説明する。本実施例では、撮像システム101を起動させる際に、撮像システム制御部103が画像処理システム102からビューイング用とセンシング用の両方の入出力変換パラメータを取得する。取得された入出力変換パラメータのうち、図4(B)に示すようなビューイング用の入出力変換パラメータをビューイング用パラメータ記憶部401に記憶させる。又、図4(C)に示すようなセンシング用の入出力変換パラメータをセンシング用パラメータ記憶部402に記憶させる。
尚、本実施例では起動時にビューイング用とセンシング用の両方の入出力変換パラメータを取得しているが、他のタイミングでも良く、システム制御仕様に合わせて適切なタイミングで設定すれば良い。
又、本実施例では、画像処理システム102から入出力変換パラメータの情報を取得する前提で説明しているが、図4(A)に示すように、撮像システム101内に、別途、撮像制御用ROM404を設けて自動的に読み出しても良い。そうする事で、他のシステムとの情報の通信無しに、撮像システム101内だけで入出力変換パラメータの設定を完結させる事が出来る。
尚、入出力変換パラメータの情報を画像処理システム102から取得するか、撮像制御用ROM404から取得するかを図4(A)に示すように、スイッチにより選択できるようにしても良い。又、画像処理システム102は、例えばネットワークを介して外部のサーバ等から入出力変換パラメータを取得できるようにしても良い。それにより入出力変換パラメータのバージョンアップを容易に行うことができる。
又、本実施例では、パラメータ記憶部をビューイング用とセンシング用の2つ設けているが、1つだけでも良いし、3つ以上設けても良い。1つだけ設ける場合は、階調圧縮部106の回路規模は小さくなる。しかし、階調圧縮処理の設定を切り替える際には、撮像システム制御部103から入出力変換パラメータをその都度取得し、設定し直す必要がある為、切り替えに時間を要する。3つ以上設ける場合は、設定を切り替えるのは早いが、階調圧縮部106の回路規模が増大する。パラメータ記憶部の数は、許容されるシステム規模や要求される切り替え速度などに合わせて決定すれば良い。
本実施例の階調圧縮処理部403は、2つ以上の入出力変換パラメータに基づいて階調圧縮処理を行うように構成されており、撮像システム制御部103からの情報に基づいて、入出力変換パラメータを選択する。即ち、階調圧縮処理部403は、ビューイング用パラメータ記憶部401に設定されたビューイング用の入出力変換パラメータと、センシング用パラメータ記憶部402に設定されたセンシング用の入出力変換パラメータのどちらかを選択する。選択された入出力変換パラメータに基づいて、HDR合成部105から出力された合成画像の輝度値に対応する出力輝度値を出力する事で階調圧縮処理を行う。階調圧縮部106により階調圧縮処理が行われた後、画像処理システム102に出力される。
画像処理システム102は、受信部107、伸長部108、画像処理部109、画像処理システム制御部110、運転モード検出部111、物体検出部112、表示部113等から構成される。
本実施例における画像処理システム102は撮像モードに対応した2つの運転モードを持ち、この2つの運転モードにおいて夫々異なる撮像モードで撮像システム101から画像を取得する。即ち、画像処理システム102は2つ以上の撮像モードで前記撮像システムから画像を取得する画像処理ステップを有する。
本実施例では、運転モードの1つ目は運転者が電子ミラーを見ながら主に手動で運転を行う手動運転モード、2つ目は画像処理システム102が車の周囲にある物体を画像認識しながら自動で運転を行う自動運転モードである。手動運転モードの場合は、ビューイング用のシステム制御を行い、自動運転モードの場合は、センシング用のシステム制御を行う。尚、自動運転モードとは、移動体としての自動車の運転(操舵やブレーキや発進停止等)を全て自動で行うものに限定されず、手動運転を支援するために物体認識等を用いて自動的にブレーキをかけたり警告するものを含む。
受信部107は、階調圧縮部106から出力された画像信号を受信するためのものである。受信された画像信号は、伸長部108に出力され、伸長処理が行われる。具体的には、階調圧縮部106により圧縮された輝度値を、例えば階調圧縮処理前と略同等の輝度値になるように伸長する。伸長部108は、階調圧縮部106と同様、ビューイング用とセンシング用の2種類の伸長パラメータを持ち、運転モードに応じて適切な伸長パラメータを設定する。
ビューイング用とセンシング用の伸長パラメータは、夫々図4(B)、(C)に示したビューイング用とセンシング用の圧縮特性の縦軸と横軸を夫々逆にした特性を有する。尚、本実施例では、センシング用の圧縮特性は図4(C)に示すようにリニアなので、センシング用の伸長パラメータもリニアとする。
伸長部108により伸長処理が行われた後、画像処理部109に出力される。
画像処理部109は、現像処理やホワイトバランス処理、その他にも運転モード等に応じて必要な画像処理を行う。例えば運転モードが手動運転モードの場合、運転者がビューイングを行うのに適した画質となるような画像処理を行う。各種画像処理を行った後は、運転者が画像を視認するための表示部113に、画像を表示させるための処理も行いビューイング用画像を生成する。尚、自動運転モードにおいても画像処理部109から出力されたビューイング用画像を表示部113に表示させるようにしても良い。
一方、運転モードが自動運転モードの場合、画像処理システム102がセンシングを行うのに適した画像処理を行う。即ち、物体検出部112が物体を検出する前に、例えば輪郭強調処理や色強調処理等の画像強調処理を事前に行う。尚、センシングを行うのに適したこれらの画像強調処理を施した画像は、人間が画像を観察するためのビューイングにおいて最適とならないので、前述のように表示部113に画像処理部109から出力されたビューイング用画像を表示させても良い。
その場合には、画像処理部109はセンシングを行うのに適した画像強調処理と、ビューイング用画像のための処理を同時に行うことになり負荷が増大する。従って、画像処理部をセンシングを行うのに適した画像強調処理を行うセンシング用の画像処理部と、ビューイング用画像のための処理を行うビューイング用画像処理部の2つを別々に設けても良い。
画像処理システム制御部110は、運転モードの検出や運転制御、前述した受信部107、伸長部108、画像処理部109の制御、撮像システム101への運転モードに関する情報の送信など、画像処理システム102全体の制御を行う。又、画像処理システム制御部110には、コンピュータとしてのCPUが内蔵されており、記憶媒体としてのメモリに記憶されたコンピュータプログラムに基づき画像処理システム102の各部の動作を制御する制御部として機能する。
運転モード検出部111は、運転モードを検出するためのものであり、移動体に設けた移動体駆動制御装置から運転モード情報を取得する。尚、移動体駆動制御装置は移動体の移動を行うための駆動源としてのモータやエンジンの駆動制御を行うためのコンピュータを内蔵した装置であり、複数の運転モードを有する。
運転モード検出部111は、具体的には、現在の運転モードが、手動運転モードと自動運転モードのうちどちらの状態であるかを検出する。その検出結果から、画像処理システム制御部110は、ビューイング用の制御を行うか、センシング用の制御を行うかを判断する。そして画像処理システム制御部110は、撮像システム制御部103に、センシングとビューイングのうちどちらの状態であるかという情報を送信する。これを受信した撮像システム制御部103は、階調圧縮部106の入出力変換パラメータを、図4(B)と図4(C)のうち適切な方のパラメータに設定する。
物体検出部112は、運転モードが自動運転モードの場合に物体検出を行う。具体的には、画像処理部109からの出力画像に対して、物体の色や輪郭、特徴量などの情報から画像認識を行いた物体検出処理を行う。画像認識を行いた物体検出処理としては、例えばテンプレートマッチングなどの手法を用いても良い。画像処理システム制御部110は、物体検出結果を不図示の移動体駆動制御装置に送信し、移動体駆動制御装置は物体検出結果に基づき操舵、アクセル、ブレーキ等の、自動運転制御を行う。
表示部113は、撮像システムから取得された画像を表示するためのものであり、運転モードが手動運転モードの場合などに、運転者が車の周囲の状況を視認(ビューイング)するために用いる。具体的には、画像処理部109から出力されたビューイング用画像を表示させる。尚、前述のように、自動運転モードにおいても画像処理部109においてビューイング用画像を生成して表示部113で表示させるようにしても良い。本実施例では表示部113は例えば電子ミラーの形態を有するが、運転者が画像を視認できるものであればこの限りではない。又、運転者がリアルタイムで視認するための表示部113とは別に、ドライブレコーダーなどの記録部に画像を記録しても良い。
更に、画像処理システム102は、通信部を設けて移動体の外部とネットワークを通して双方向通信をし、例えば画像を送信して外部サーバ等の記録部に画像を記録しても良い。尚、これらの記録部に記録する画像はビューイング用画像に限らず、センシング用画像であっても良いし、或いは伸長部108で伸長する前の階調が圧縮された画像であっても良い。
図5は、実施例1の画像処理システム制御フローを説明するためのフローチャートであり、実施例1における画像処理システムの制御フローについて、図5を用いて説明する。尚、車載カメラシステム100の内部のコンピュータが、メモリに記憶されたコンピュータプログラムを実行することによって図5のフローチャートの各ステップの動作が行われる。
ステップS501では、車載カメラシステム100のコンピュータが階調圧縮部106に対して入出力変換パラメータの初期設定を行う。具体的には、階調圧縮部106に予め記憶させた2つの入出力変換パラメータのうち、センシング用の入出力変換パラメータ(図4(C))を初期設定値として選択する。尚、本実施例では、自動運転モードに適した環境であるものとしてセンシングを優先し初期値として設定した。しかし、もし認識する被写体が少ないなど自動運転に不向きな環境であれば、ビューイング用の入出力変換パラメータ(図4(B))を初期値として設定しても良い。
ステップS502では、画像処理システム制御部110が、運転モード検出部111を用いて、現在の運転モードが自動運転モードと手動運転モードのうちどちらの状態であるかを検出する。
ステップS503では、ステップS502で検出された運転モードが自動運転モードであるかどうかを画像処理システム制御部110が判定する。判定結果が自動運転モードである場合はセンシング用のシステム制御を行うためにステップS504に進む。判定結果が自動運転モードでなかった場合はビューイング用のシステム制御を行うためにステップS505に進む。
ステップS504では、階調圧縮部106にセンシング用の入出力変換パラメータを設定する。具体的には、画像処理システム制御部110から撮像システム制御部103に、現在センシングを行っている状態であるという情報を送信する。そしてその情報を受信した撮像システム制御部103は、階調圧縮部106が図4(C)の入出力変換パラメータを使用するように設定する。入出力変換パラメータを設定して階調圧縮を行わせた後、再びステップS502の処理に戻る。
ステップS505では、ビューイング用の入出力変換パラメータを設定する。具体的には、画像処理システム制御部110から撮像システム制御部103に、自動運転モードでないという情報を送信する。そしてその情報を受信した撮像システム制御部103は、階調圧縮部106が図4(B)のビューイング用の入出力変換パラメータを使用するように設定する。入出力変換パラメータを設定して階調圧縮を行わせた後、再びステップS502の処理に戻る。このように、本実施例では、2つ以上の入出力変換パラメータに基づいて画像信号に階調圧縮処理を行う階調圧縮ステップを有する。
又、以上説明したように、撮像システム制御部103は、画像処理システム102における運転モード(撮像モード)に基づいて階調圧縮部106における入出力変換パラメータを設定する撮像システム制御ステップを実行する。それによって、撮像画像の使用目的や用途に応じた最適な階調圧縮処理を行う事が可能となり、階調圧縮処理に伴うビューイング向けの画質の劣化や、センシング向けの物体認識性能の低下を抑える事が出来る。
尚、本実施例では、階調圧縮部106に記憶させるパラメータとして、センシング用とビューイング用の2つの入出力変換パラメータを用いて説明したが、これらに加え、更に他のパラメータも用いても良い。例えば、撮像モード(運転モード)として暗視モードを設け、暗視モードにおいて、暗視モード用の入出力変換パラメータに切替えるようにしても良い。即ち、例えば運転モードとして更に夜間用の暗視ビューイングモードを設け、通常のビューイングモードに対して暗部への階調を更に多めに割り当てた暗視ビューイング用の入出力変換パラメータを新たに持たせても良い。
又、運転モードとして更に夜間用の暗視センシングモードを設け、通常のセンシングモードに対して暗部への階調を多めに割り当てた新たな暗視センシング用の入出力変換パラメータを持たせても良い。入出力変換パラメータの種類が多ければ多いほど、目的や用途に応じてより適切な階調圧縮処理を行う事が出来る。
又、3つ以上の入出力変換パラメータを切り替える場合には、優先度の高いパラメータから順に階調圧縮部106に設定し、優先度が変わった場合に階調圧縮部106に設定する入出力変換パラメータを上書きしながら更新していっても良い。例えば、日中は階調圧縮部106に通常のセンシング用とビューイング用の入出力変換パラメータの2種類を記憶させておき、夜間には暗視センシング用と暗視ビューイング用の入出力変換パラメータを階調圧縮部106に上書きし直しても良い。このような制御を行うことで、階調圧縮部106の回路規模を抑えつつ、多種類の入出力変換パラメータの切り替えを即時に行う事が可能となる。
又、本実施例では、図4(B)と図4(C)の入出力変換パラメータを直接切り替える前提で説明したが、図4(B)と図4(C)の間に遷移用パラメータをいくつか持たせて、その遷移用パラメータを介して徐々に切り替えても良い。
図6は、実施例1の階調圧縮部106で用いる入出力変換パラメータの切り替え時に遷移用パラメータを用いる場合の概念図である。
例えば、図6に示すように、図4(B)と図4(C)の入出力変換パラメータの間に遷移用パラメータを3種類(6a、6b、6c)設ける。センシング用のパラメータからビューイング用のパラメータに切り替える際には、時間経過とともにセンシング用パラメータから、6a、6b、6cの遷移用パラメータを経由後、ビューイング用のパラメータとなるように徐々に変更しても良い。このような制御を行うことで、階調性能が急激に変化した事により異常な運転(急発進、急ブレーキ、急旋回など)が発生する可能性を低減出来る。
更に、入出力変換パラメータを徐々に変化させる際に、運転者の心理状態や、移動体の操作状況、移動体の速度、被写体の輝度分布(ヒストグラム)などに応じて、入出力変換パラメータの切り替え方を変更しても良い。例えば、運転モードを手動運転モードから自動運転モードに切替える際に、運転者が心理的に不安でまだ自動運転モードに切替えたくないと考えている場合がある。そのような運転者の心理状態は運転者の顔画像などに基づきAIにより判別可能である。
又、頻度は少なくても操舵が定期的に行われているなどの操作履歴情報から運転者の心理状況を判別することも可能である。そのような運転者の心理状態や、操作履歴がある場合や、車速が速く自動運転モードに切替えるとリスクが大きい場合には、切り替えを所定時間以上遅延させるようにしても良い。
更に、輝度分布に基づき、輝度のヒストグラムの度数が高い部分の階調が低い部分の階調よりも高くなるように入出力変換パラメータのカーブを変更しても良い。又、度数の偏りが所定レベル以上の場合には、度数が所定値より高い部分のみの階調を検出するようなセンシング用の入出力変換パラメータのカーブに切り替えても良い。このように、移動体の運転者の心理状態、移動体の操作状況、移動体の速度、被写体の輝度分布の少なくとも1つに応じて入出力変換パラメータの切り替え方を変更することで、より最適な階調特性を得ることができる。
又、例えば通常のセンシングモードから暗視センシングモードに切り替える際に、被写体の明るさの変化が日没のように遅い場合は切り替えを通常よりも遅めに遷移させ、トンネルの入出口などのように急激に変化した場合は遷移を早める方法などもある。そうすることで、入出力変換パラメータの切り替えの遅延時間を、運転状況や環境条件に応じて適切に制御することが出来る。
更に、センシング用のパラメータからビューイング用のパラメータに切り替える際の切り替え応答時間と、ビューイング用のパラメータからセンシング用のパラメータに切り替える際の切り替え応答時間を異ならせても良い。
以上述べたように、運転モード等の撮像モードに応じて階調圧縮部106に適切な入出力変換パラメータを設定することで、階調圧縮処理に伴うビューイング向けの画質性能や、センシング向けの物体認識性能が低下するのを最小限に抑える事が出来る。
<第2の実施形態>
以下、本発明の実施例2について説明する。実施例1では、階調圧縮部から画像処理部までの画像伝送パスを1つしか設けていなかったのに対し、実施例2では2つ設けている。目的としては、ビューイングとセンシングを同時に行いたい場合に、ビューイング用の画像とセンシング用の画像夫々に最適な階調圧縮処理を行い、かつそれらを両方同時に出力するためである。
本実施例では、その2つのパスをパスAとパスBとしており、2画像同時出力を行わない場合はパスAを優先して使用し、2画像同時出力を行う際にパスAに加え、パスBも用いる仕様とする。但し、上記に限定せず1画像出力と2画像出力を切り替えられれば他の方法でも構わない。
図7は、実施例2における車載カメラシステム700の機能ブロック図である。本実施例における図7の700~713の構成は、図1の100~113の構成と対応しており、かつ同等の機能を持つ。(但し、階調圧縮部A706、受信部A707、伸長部A708、画像処理部A709については、パスAとパスBを区別するため、各部の名称の後にパスAであることを示すAを付記している)
以下、図1と重複する内容は省略し、本実施例における差分のみに限定して説明する。
尚、図7に示される機能ブロックの一部は、車載カメラシステム700に含まれる不図示のコンピュータに、不図示の記憶媒体としてのメモリに記憶されたコンピュータプログラムを実行させることによって実現されている。しかし、それらの一部又は全部をハードウェアで実現するようにしても構わない。ハードウェアとしては、専用回路(ASIC)やプロセッサ(リコンフィギュラブルプロセッサ、DSP)などを用いることができる。
尚、撮像システム701内の機能ブロックは、夫々同じ筐体に内蔵されていなくても良く、互いに信号路を介して接続された別々の装置により構成しても良い。同様に、画像処理システム702内の機能ブロックも、夫々同じ筐体に内蔵されていなくても良く、互いに信号路を介して接続された別々の装置により構成しても良い。
実施例2では、実施例1の構成に加えて、更に階調圧縮部B714、受信部B715、伸長部B716、画像処理部B717を設ける。又、それらの機能は、階調圧縮部A706(106)、受信部A707(107)、伸長部A708(108)、画像処理部A709(109)と同等である。
本実施例では、センシング用の画像を優先的に使用し、必要に応じてビューイング用の画像も用いるように構成している。即ち、階調圧縮部A706(第1の階調圧縮手段)にはセンシング用の入出力変換パラメータ(図4(C))を、階調圧縮部B714(第2の階調圧縮手段)にはビューイング用の入出力変換パラメータ(図4(B))を予め記憶させている。ビューイング用の画像を優先的に使用したい場合は、ビューイングとセンシングのパラメータを逆にしても良いし、パラメータは変更せず、パスAとパスBの優先度を入れ替えても良い。
受信部B715は、受信部A707と同様に、階調圧縮部B714から出力された画像信号を受信する処理を行う。
伸長部A708には、センシング用の伸長パラメータを設定し、伸長部B716にはビューイング用の伸長パラメータを設定する。
画像処理部A709は、画像処理システム102がセンシングを行うのに適した画像処理を行う。又、物体検出部712が物体を検出する前に、事前に画像強調処理なども行う。
画像処理部B717は、運転者がビューイングを行うのに適した画質となるような画像処理を行う。各種画像処理を行った後は、運転者が画像を視認するための表示部713に画像を表示させるための処理も行う。
図8は、実施例2の画像処理システム制御フローを説明するためのフローチャートであり、実施例2における画像処理システム制御フローについて、図8を用いて説明する。尚、車載カメラシステム700の内部のコンピュータが、メモリに記憶されたコンピュータプログラムを実行することによって図8のフローチャートの各ステップの動作が行われる。
ステップS801では、車載カメラシステム700の内部のコンピュータが階調圧縮部A706と階調圧縮部B714(第2の階調圧縮手段)に対して入出力変換パラメータの初期設定を行う。具体的には、階調圧縮部A706に予め記憶させたセンシング用の入出力変換パラメータ(図4(C))を初期値として設定する。又、階調圧縮部B714には、階調圧縮部B714に予め記憶させたビューイング用の入出力変換パラメータ(図4(B))を初期値として設定する。
ステップS802は実施例1のステップS502と同様であるため、説明を省略する。
ステップS803では、画像処理システム制御部710は、運転モードの判定結果に基づいて、センシングとビューイングの両方の機能が必要かどうかを判定する。両方の機能が必要な運転モードであると判定された場合、画像処理システム制御部710から撮像システム制御部703にその情報を送信する。
その場合ステップS804において、その情報を受信した撮像システム制御部703は、パスAとパスBの両方を有効化し、HDR処理部705から階調圧縮部A706と階調圧縮部B714の両方に合成画像を出力させる。
ステップS803において、画像処理システム制御部710により、センシングとビューイングの両方の機能を必要としない運転モードであると判定された場合、ステップS805において、パスAのみを有効化する。そして、撮像システム制御部703は、HDR処理部705から階調圧縮部A706のみに合成画像を出力させる。
ステップS804、ステップS805を実行後、再びステップS802に戻る。
以上のように、センシング用とビューイング用の両方の画像を要する運転モードの場合、異なる2つの階調圧縮部を用いて、センシングに適した階調圧縮処理を行った画像と、ビューイングに適した階調圧縮処理を行った画像を同時に生成する。それにより、階調圧縮処理に伴う性能低下を最小限に抑えた、ビューイング用とセンシング用の両方の画像を同時に出力する事が出来る。
なお、上述の実施形態においては自動車などの移動体にカメラシステムを搭載した例について説明した。しかし、本実施形態の移動体は、自動車などの車両に限らず、列車、船舶、飛行機、ロボット、ドローンなどの移動をする移動装置であればどのようなものであってもよい。
また、移動体をリモートでコントロールする場合にも本実施形態を適用することができる。
以上、本発明をその好適な実施例に基づいて詳述してきたが、本発明は上記実施例に限定されるものではなく、本発明の主旨に基づき種々の変形が可能であり、それらを本発明の範囲から除外するものではない。
尚、本実施例における制御の一部又は全部を上述した実施例の機能を実現するコンピュータプログラムをネットワーク又は各種記憶媒体を介してカメラシステム等に供給するようにしてもよい。そしてそのカメラシステム等におけるコンピュータ(又はCPUやMPU等)がプログラムを読み出して実行するようにしてもよい。その場合、そのプログラム、及び該プログラムを記憶した記憶媒体は本発明を構成することとなる。
100:車載カメラシステム
101:撮像システム
102:画像処理システム
103:撮像システム制御部
104:撮像部
105:HDR合成部
106:階調圧縮部
107:受信部
108:伸長部
109:画像処理部
110:画像処理システム制御部
111:運転モード検出部
112:物体検出部
113:表示部
301:長秒露光画像メモリ
302:短秒露光画像メモリ
303:輝度補正部
304:画像合成部
401:ビューイング用パラメータ記憶部
402:センシング用パラメータ記憶部
403:階調圧縮処理部
404:撮像制御用ROM
700:車載カメラシステム
701:撮像システム
702:画像処理システム
703:撮像システム制御部
704:撮像部
705:HDR合成部
706:階調圧縮部A
707:受信部A
708:伸長部A
709:画像処理部A
710:画像処理システム制御部
711:運転モード検出部
712:物体検出部
713:表示部
714:階調圧縮部B
715:受信部B
716:伸長部B
717:画像処理部B

Claims (12)

  1. 被写体を撮像し画像信号を生成する撮像手段と、
    2つ以上の入出力変換パラメータに基づいて前記画像信号に階調圧縮処理を行うための階調圧縮手段と、
    前記階調圧縮手段における前記入出力変換パラメータを設定する撮像システム制御手段とを有する撮像システムと、
    2つ以上の撮像モードで前記撮像システムから画像を取得する画像処理システムとから構成され、
    前記撮像システム制御手段は、前記画像処理システムにおける前記撮像モードに基づいて、前記階調圧縮手段における前記入出力変換パラメータを設定することを特徴とするカメラシステム。
  2. 前記2つ以上の前記入出力変換パラメータは、画像を視認するのに適したビューイング用パラメータと、画像認識を行うのに適したセンシング用パラメータを少なくとも含むことを特徴とする請求項1に記載のカメラシステム。
  3. 前記ビューイング用パラメータは、所定の入力輝度値以下の階調が前記センシング用パラメータよりも多いことを特徴とする請求項2に記載のカメラシステム。
  4. 前記画像処理システムは、前記撮像モードに対応した自動運転モードと手動運転モードの2つの運転モードを有し、
    前記撮像システム制御手段は、前記自動運転モードの場合は前記センシング用パラメータ、前記手動運転モードの場合は前記ビューイング用パラメータとなるように、前記入出力変換パラメータを設定することを特徴とする請求項2又は3に記載のカメラシステム。
  5. 前記撮像システム制御手段は、前記階調圧縮手段に設定する前記入出力変換パラメータを切り替える際に、遷移用のパラメータを介して前記入出力変換パラメータを切り替えることを特徴とする請求項1~4のいずれか1項に記載のカメラシステム。
  6. 前記撮像システム制御手段は、移動体の運転者の心理状態、移動体の操作状況、移動体の速度、被写体の輝度分布の少なくとも1つに応じて、前記入出力変換パラメータの切り替え方を変更することを特徴とする請求項1~5のいずれか1項に記載のカメラシステム。
  7. 前記画像処理システムは更に暗視モードを有し、前記暗視モードにおいて、暗視モード用の入出力変換パラメータに切替えることを特徴とする請求項1~6のいずれか1項に記載のカメラシステム。
  8. 前記階調圧縮手段は前記センシング用パラメータで階調圧縮処理を行う第1の階調圧縮手段と、前記ビューイング用パラメータで階調圧縮処理を行う第2の階調圧縮手段とを有することを特徴とする請求項2に記載のカメラシステム。
  9. 前記撮像手段は、被写体を異なる露光時間又は感度で夫々撮像して得られた画像を合成した前記画像信号を出力することを特徴とする請求項1~8のいずれか1項に記載のカメラシステム。
  10. 請求項1~9のいずれか1項に記載のカメラシステムと、
    前記撮像システムから取得された画像を表示する表示手段を有することを特徴とする移動体。
  11. 被写体を撮像し画像信号を生成する撮像ステップと、
    2つ以上の入出力変換パラメータに基づいて前記画像信号に階調圧縮処理を行う階調圧縮ステップと、
    前記階調圧縮ステップにおける前記入出力変換パラメータを設定する撮像システム制御ステップと、
    2つ以上の撮像モードで前記撮像システム制御ステップより画像を取得する画像処理ステップと、を有し、
    前記撮像システム制御ステップにおいて、前記画像処理ステップにおける前記撮像モードに基づいて、前記階調圧縮ステップにおける前記入出力変換パラメータを設定することを特徴とするカメラシステムの制御方法。
  12. 請求項1~9のいずれか1項に記載のカメラシステム又は請求項10に記載の移動体の各手段をコンピュータにより制御するためのコンピュータプログラム。
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