JP2023039494A - 情報処理装置およびプログラム - Google Patents

Abstract

【課題】位置の決定を要する処理を行う際であっても指定の解除により文書画像を非表示とする場合と比較して、意図せず文書画像が非表示となることによるユーザの操作性の低下を抑制する。【解決手段】情報処理装置は、プロセッサを備え、プロセッサは、ユーザの操作を受け付ける操作画面にて、文書の内容に対応する文書画像の表示を指示する操作により、文書画像を表示し、ユーザの操作により指定される指定座標を、文書画像が表示された領域を含む予め定められた領域から外す操作が行われた場合に、文書画像を非表示とし、文書画像に対し、ユーザによる操作画面上の位置の決定を要する処理が指示された場合に、位置の決定を待機する待機状態へ移行し、待機状態では、指定座標を予め定められた領域から外す操作が行われても文書画像を非表示としないことを特徴とする。【選択図】図４

Description

本発明は、情報処理装置およびプログラムに関する。

特許文献１には、画像を用いた画像に係る指示内容（入力内容）の入力を支援する技術として、編集例となる画像の一覧を表示し、ユーザが選択することで、選択した画像に対応付くアノテーション情報に従って、アノテーション設定を自動的に行い、編集例に沿ったアノテーションを用いて指示内容を入力することができる情報処理装置について記載されている。
また、特許文献２には、文書データのサムネイル画像を表示する際に、文書の作成者が伝えたい情報を閲覧者に伝え易くする技術として、文書データにサムネイル制御オブジェクトを付加する構成について記載されている。例えば、文書全体のサムネイル画像を大きくせずに、スタンプや付箋アノテーションなど、一部の情報だけを拡大する構成について記載されている。

特開２０１７－１１７２３３号公報 特開２００８－４２３５９号公報

サムネイル画像やテキスト等により一覧として表示された文書の管理を行う際に、文書の指定操作を行うことで、指定された文書の内容に対応する文書画像の表示機能を備えた情報処理装置がある。
このような情報処理装置において、例えば一覧として表示された文書へのマウスオーバーにより文書が指定されている間は文書画像の表示を維持し、マウスオーバーが解除されると文書画像を非表示とする態様がある。この態様では、簡易な操作により文書画像の表示と非表示とを切り替えることができる。しかしながら、例えば文書画像の所望の位置へ注釈を貼り付ける場合のように、操作画面上の位置の決定を要する処理を行う際には、意図せず指定が解除されて文書画像が非表示となり、ユーザの操作性が低下する恐れがある。
本発明は、位置の決定を要する処理を行う際であっても指定の解除により文書画像を非表示とする場合と比較して、意図せず文書画像が非表示となることによるユーザの操作性の低下を抑制する。

請求項１に係る発明は、プロセッサを備え、前記プロセッサは、ユーザの操作を受け付ける操作画面にて、文書の内容に対応する文書画像の表示を指示する操作により、当該文書画像を表示し、前記ユーザの操作により指定される指定座標を、前記文書画像が表示された領域を含む予め定められた領域から外す操作が行われた場合に、当該文書画像を非表示とし、前記文書画像に対し、ユーザによる前記操作画面上の位置の決定を要する処理が指示された場合に、当該位置の決定を待機する待機状態へ移行し、前記待機状態では、前記指定座標を前記予め定められた領域から外す操作が行われても前記文書画像を非表示としないことを特徴とする情報処理装置である。
請求項２に係る発明は、前記位置の決定を要する処理は、前記位置が決定された場合に、当該位置にて画像またはテキストによる注釈を付与する処理であることを特徴とする、請求項１に記載の情報処理装置である。
請求項３に係る発明は、前記プロセッサは、前記文書画像に対し付与された注釈を、前記文書の対応する位置にて同様に付与することを特徴とする、請求項２に記載の情報処理装置である。
請求項４に係る発明は、前記プロセッサは、前記ユーザの操作に係る解除条件が成立した場合に、前記待機状態を解除することを特徴とする、請求項１～３のいずれか１項に記載の情報処理装置である。
請求項５に係る発明は、前記解除条件は、前記位置を決定する操作が行われることであり、前記プロセッサは、前記解除条件が成立した場合に、前記位置にて前記処理を行うとともに、前記待機状態を解除することを特徴とする、請求項４に記載の情報処理装置である。
請求項６に係る発明は、前記プロセッサは、前記ユーザによる予め定められた操作が行われた場合には、前記位置が決定されても前記待機状態を解除しないことを特徴とする、請求項５に記載の情報処理装置である。
請求項７に係る発明は、前記プロセッサは、前記待機状態において前記位置を決定する操作が前記予め定められた領域の外にて行われた場合は、前記文書画像を非表示とすることを特徴とする、請求項１～６のいずれか１項に記載の情報処理装置である。
請求項８に係る発明は、前記プロセッサは、前記指定座標が前記予め定められた領域にある状態にて、前記位置の決定を要する処理の指示を受け付けることを特徴とする、請求項１～７のいずれか１項に記載の情報処理装置である。
請求項９に係る発明は、前記プロセッサは、前記予め定められた領域に、前記位置の決定を要する処理を指示するための指示画像を表示し、前記ユーザの操作により前記指示画像が指定された場合に、前記待機状態へ移行することを特徴とする、請求項８に記載の情報処理装置である。
請求項１０に係る発明は、コンピュータに、ユーザの操作を受け付ける操作画面にて、文書の内容に対応する文書画像の表示を指示する操作により、当該文書画像を表示する機能と、前記ユーザの操作により指定される指定座標を、前記文書画像が表示された領域を含む予め定められた領域から外す操作が行われた場合に、当該文書画像を非表示とする機能と、前記文書画像に対し、ユーザによる前記操作画面上の位置の決定を要する処理が指示された場合に、当該位置の決定を待機する待機状態へ移行する機能と、前記待機状態では、前記指定座標を前記予め定められた領域から外す操作が行われても前記文書画像を非表示としない機能とを実現させるためのプログラムである。

請求項１の発明によれば、位置の決定を要する処理を行う際であっても指定の解除により文書画像を非表示とする場合と比較して、意図せず文書画像が非表示となることによるユーザの操作性の低下を抑制する。
請求項２の発明によれば、注釈を付与する位置の決定に際し、意図せず文書画像が非表示となることを抑制する。
請求項３の発明によれば、文書画像に対し付与された注釈を文書に付与しない場合と比較して、文書に対する注釈の付与が容易になる。
請求項４の発明によれば、ユーザは、文書画像の表示と非表示とを任意に切り替えることができる。
請求項５の発明によれば、位置を決定する操作が行われても待機状態が解除されない場合と比較して、処理が行われた後の文書画像の非表示が容易になる。
請求項６の発明によれば、位置を決定する操作が行われると必ず待機状態が解除される場合と比較して、文書画像に対する連続した処理が容易になる。
請求項７の発明によれば、位置を決定する操作とは異なる操作により文書画像を非表示とする構成と比較して、文書画像の非表示が円滑に行われる。
請求項８の発明によれば、指定座標を予め定められた領域の内に移動させた後であっても、処理を指示することができる。
請求項９の発明によれば、キー操作により位置の決定を要する処理の指示を受け付ける場合と比較して、指示に際し意図せず文書画像が非表示となることを抑制する。
請求項１０の発明によれば、位置の決定を要する処理を行う際であっても指定の解除により文書画像を非表示とする場合と比較して、意図せず文書画像が非表示となることによるユーザの操作性の低下を抑制する。

本実施の形態に係る情報処理システムの全体構成の一例を示す図である。 本実施の形態に係るサーバ装置のハードウェア構成の一例を示す図である。 本実施の形態が適用されるクライアント装置のハードウェア構成の一例を示す図である。 クライアント装置の操作画面の一例を示す図である。 サーバ装置の機能構成の一例を示す図である。 クライアント装置の機能構成の一例を示す図である。 クライアント装置における、文書画像の表示に係る処理手順の例を示すフローチャートである。 サーバ装置における処理手順の例を示すフローチャートである。 クライアント装置における、文書画像へのアノテーション付与に係る処理手順の例を示すフローチャートである。 文書処理サービスを利用する際の操作画面の表示例を示す図であり、（Ａ）は文書画像が表示された状態、（Ｂ）はアノテーション付与モードに移行した状態の表示例を示している。 マーカ画像を付与する位置を決定する際の、操作画面の表示例を示す図である。 文書をテキストにて一覧表示する場合の操作画面の一例である。

以下、添付図面を参照して、本発明の実施の形態について説明する。
［情報処理システム１のシステム構成］
図１は、本実施の形態に係る情報処理システム１の全体構成の一例を示す図である。
図示するように、この情報処理システム１は、文書を格納するための格納場所を提供するサーバ装置１０と、ユーザにより使用される複数のクライアント装置２０（２０ａ，２０ｂ，… ）とが、通信回線８０を介して接続されることにより構成されている。この通信回線８０は、例えば、インターネット等の回線であり、サーバ装置１０とクライアント装置２０との間の情報通信に用いられる。
なお、本実施の形態において、「文書」とは、サーバ装置１０等にて記憶されている電子文書のことである。電子文書は、何らかの情報を電子化したものであり、情報の種類や形式およびデータ構造等については特に限定されない。

サーバ装置１０は、文書を格納するための格納場所を提供する情報処理装置である。本実施の形態に係るサーバ装置１０は、クライアント装置２０のユーザに対し、文書管理サービスおよび文書処理サービス等を提供する。
ここで、本実施の形態に係るサーバ装置１０は、文書管理サービスとして、クライアント装置２０から送られた要求に応じ、受信した文書の格納場所への格納や、格納した文書の取り出しおよび送信等を行う。
また、文書処理サービスとして、クライアント装置２０から送られた要求に応じ、指定された文書の内容を変更する処理の他、文書の作成、削除、複製等の処理を行う。

クライアント装置２０は、サービスの利用に際してユーザが使用する情報処理装置である。本実施の形態が適用されるクライアント装置２０は、ユーザの操作に基づいて、サーバ装置１０に対し、文書の格納や取り出し、内容の変更等の処理を要求する。
クライアント装置２０としては、例えば、パーソナルコンピュータ、タブレット端末、スマートフォン等が挙げられる。

［サーバ装置１０のハードウェア構成］
図２は、本実施の形態に係るサーバ装置１０のハードウェア構成の一例を示す図である。
図示するように、本実施の形態に係るサーバ装置１０は、文書管理サービスまたは文書処理サービスの提供に際して予め定められたプログラムに従ってデジタル演算処理を実行する演算処理部１１と、格納された文書等が記録される例えばＨＤＤ（Hard Disk Drive）にて実現される２次記憶部１２と、通信回線８０を介して情報の送受信を行う通信部１３とを有している。

演算処理部１１は、プロセッサの一例として装置全体を制御するＣＰＵ１１ａ、ＣＰＵ１１ａの作業用メモリ等として用いられるＲＡＭ１１ｂ、ＣＰＵ１１ａにより実行される文書管理プログラム等が格納されるＲＯＭ１１ｃを備えている。また、書き換え可能で電源供給が途絶えた場合にもデータを保持できる不揮発性メモリ１１ｄ、演算処理部１１に接続される通信部１３等の各部を制御するインターフェース部１１ｅを備えている。不揮発性メモリ１１ｄは、例えば、電池によりバックアップされたＳＲＡＭやフラッシュメモリ等で構成される。

２次記憶部１２には、格納された文書が記憶される他、演算処理部１１により実行されるプログラムが記憶されている。演算処理部１１がこの２次記憶部１２に記憶されたプログラムを読み込むことによって、本実施の形態のサーバ装置１０の各処理が実行される。
また、本実施の形態においては、２次記憶部１２には、クライアント装置２０の操作画面４００（後述）に表示するための各種画像や、文書または文書画像４２０に付与するためのアノテーション画像５２０（後述）等のデータが記憶されている。

［クライアント装置２０のハードウェア構成］
図３は、本実施の形態に係るクライアント装置２０のハードウェア構成の一例を示す図である。
本実施の形態が適用されるクライアント装置２０は、サーバ装置１０が提供するサービスの利用に際して予め定められたプログラムに従ってデジタル演算処理を実行する演算処理部２１と、サーバ装置１０から受信したデータ等が記録される例えばＨＤＤ（Hard Disk Drive）にて実現される２次記憶部２２と、通信回線８０を介して情報の送受信を行う通信部２３とを有している。また、ユーザからの入力操作を受け付けるキーボード、ポインティングデバイス、タッチパネルなどの入力部２４と、ユーザに対して画像やテキスト情報などを表示する液晶ディスプレイパネルや有機ＥＬ（Electro Luminescence）ディスプレイパネルなどからなる表示部２５とを有している。

演算処理部２１は、プロセッサの一例として装置全体を制御するＣＰＵ２１ａ、ＣＰＵ２１ａの作業用メモリ等として用いられるＲＡＭ２１ｂ、ＣＰＵ２１ａにより実行される処理プログラム等が格納されるＲＯＭ２１ｃを備えている。また、書き換え可能で電源供給が途絶えた場合にもデータを保持できる不揮発性メモリ２１ｄ、演算処理部２１に接続される入力部２４等の各部を制御するインターフェース部２１ｅを備えている。不揮発性メモリ２１ｄは、例えば、電池によりバックアップされたＳＲＡＭやフラッシュメモリ等で構成されており、サーバ装置１０に対する各種要求等を記憶している。

２次記憶部２２には、サーバ装置１０から受信したデータ等が記憶される他、演算処理部２１により実行されるプログラムが記憶されている。演算処理部２１がこの２次記憶部２２に記憶されたプログラムを読み込むことによって、本実施の形態のクライアント装置２０の各処理が実行される。

入力部２４は、ユーザが操作の入力を行うポインティングデバイス等の装置である。
例えば入力部２４がマウス等の場合、ユーザがカーソルの移動操作やクリック操作を行うことにより、表示部２５の画面上の座標および位置や、表示されたテキストおよび画像等を指定することができる。また、入力部２４がタッチパネル等の場合、ユーザは、指等をタッチパネルに接触させる操作や、この指等が接触した状態を予め定められた時間より長く維持する操作を行うことにより、画面上の座標および位置や表示された画像を指定することができる。なお、この場合、入力部２４は、表示部２５と一体となって設けられる。
入力部２４としては、上記したポインティングデバイス等の装置の他に、キー入力操作を行うキーボード等を備えてもよい。
本実施の形態では、基本的に、入力部２４としてマウスを用いた場合の操作について説明する。

ここで、プロセッサの一例であるＣＰＵ１１ａ，２１ａにより実行されるプログラムは、磁気記録媒体（磁気テープ、磁気ディスクなど）、光記録媒体（光ディスクなど）、光磁気記録媒体、半導体メモリなどのコンピュータが読取可能な記録媒体に記憶した状態で、演算処理部１１，２１へ提供される。また、ＣＰＵ１１ａ，２１ａによって実行されるプログラムは、インターネットなどの通信手段を用いてダウンロードしてもよい。
なお、プロセッサとは広義的なプロセッサを指し、ＣＰＵ等の汎用的なプロセッサや、ＧＰＵ（Graphics Processing Unit）、ＦＰＧＡ（Field Programmable Gate Array）、ＡＳＩＣ（Application Specific Integrated Circuit）、プログラマブル論理デバイス等、専用のプロセッサを含むものである。
また、プロセッサの動作は、１つのプロセッサによって成すのみでなく、物理的に離れた位置に存在する複数のプロセッサが協働して成すものであってもよい。そしてプロセッサの各動作の順序は、記載した順序のみに限定されるものではなく、変更してもよい。

図４は、本実施の形態に係る操作画面４００の一例を示す図である。
クライアント装置２０の表示部２５は、図４に示すように、ユーザの操作を受け付ける操作画面４００を表示する。操作画面４００は、文書管理サービスや文書処理サービスの利用に際して提供されるワークスペースである。操作画面４００には、例えば、文書管理サービスにて管理されている文書Ａ，Ｂ，Ｃ，…が、文書アイコン４１０ａ，４１０ｂ，４１０ｃ，…（以下、まとめて「文書アイコン４１０」と記載する場合がある）を用いて一覧として表示される。なお、この文書アイコン４１０については詳細を後述する。

操作画面４００には、文書アイコン４１０の他に、文書の内容に対応する画像である文書画像４２０、文書または文書画像４２０に係る各種処理をメニューとして表示するメニュー画像５０、文書に対する操作を簡易化するために用意されたツールバー４３０等が表示される。なお、この文書に対する操作としては、文書を保存、印刷、回転、検索、暗号化する操作、２以上の文書を束ねる操作等が挙げられる。
その他、操作画面４００においては、図４に示すように、対応する文書の名前等のテキストを文書アイコン４１０に関連付けて表示してもよい。また、このテキストを、文書画像４２０に関連付けて表示してもよい。

文書アイコン４１０は、文書を指定する操作を受け付ける画像である。より詳しくは、文書アイコン４１０は、文書管理サービスにて管理されている文書のうち、自身と対応する文書を指定する操作を受け付ける。また、本実施の形態では、文書アイコン４１０は、この文書の指定に伴い、対応する文書画像４２０を表示する旨の指示を受け付ける。ユーザは例えば、文書アイコン４１０ａに対するマウスオーバー操作（図１０を用いて後述）により、文書Ａに対応する文書画像４２０の表示を指示する。
なお、文書アイコン４１０としては、文書毎に用意されたサムネイル画像の他に、文書の種類等に応じた共通の画像等を用いても良い。

文書画像４２０は、ユーザにより指定された文書に対応する画像である。この文書画像４２０は、例えば文書内のある１ページの内容を含んでおり、図４の例では、３ページから成る文書Ａの１ページ目の内容を含む画像が、文書画像４２０として表示されている。ユーザは、この文書画像４２０を確認することで、文書をサーバ装置１０から受信することなく、内容を閲覧することができる。なお、文書アイコン４１０としてサムネイル画像を表示する場合、文書画像４２０は、サムネイル画像を拡大した画像であっても良い。
ここで、文書画像４２０を表示する大きさや位置は、図４に示した例に限定されるものではない。例えば、表示部２５および操作画面４００の形状や大きさ、ユーザの設定等に基づいて変更可能としても良い。

メニュー画像５０は、文書または文書画像４２０に係る各種処理をメニューとして表示する画像であり、この各種処理を夫々指示するための指示画像を複数備えている。図４の例では、メニュー画像５０は、この指示画像として、ページ変更アイコン５１およびアノテーションアイコン５２（５２ａ，５２ｂ，５２ｃ，５２ｄ，…）を備えている。
ページ変更アイコン５１は、複数のページから成る文書について、文書画像４２０として表示するページを変更する処理を指示するための指示画像である。

アノテーションアイコン５２は、文書画像４２０に注釈を付与する処理、いわゆるアノテーション付与を指示するための指示画像である。本実施の形態では、このアノテーションアイコン５２に対するクリック操作が行われることで、対応するアノテーションの付与が指示され、アノテーション付与モードに移行する。そして、このアノテーション付与モードにおいて、文書画像４２０上でクリック操作が行われると、クリック操作が行われた位置をアノテーション付与の位置として決定する。なお、このアノテーション付与モードについては、詳細を後述する。

図４の例では、アノテーションアイコン５２として、マーカアイコン５２ａ、付箋アイコン５２ｂ、テキストアイコン５２ｃ、スタンプアイコン５２ｄが表示されている。マーカアイコン５２ａは、決定された２つの位置の間に、直線状のマーカ画像５２０ａを付与する処理を指示するための指示画像である。また、付箋アイコン５２ｂは、決定された位置に電子的な付箋としての付箋画像５２０ｂを付与する処理を指示するための指示画像である。さらに、テキストアイコン５２ｃは、決定された位置にテキストによる注釈であるテキストアノテーション５２０ｃを付与する処理を指示するための指示画像である。さらにまた、スタンプアイコン５２ｄは、決定された位置に電子的な印鑑またはスタンプとしてのスタンプ画像５２０ｄを付与する処理を指示するための指示画像である。
なお、アノテーションとして付与されるマーカ画像５２０ａ、付箋画像５２０ｂ、テキストアノテーション５２０ｃ、スタンプ画像５２０ｄ等を、まとめてアノテーション画像５２０と呼ぶ。

このように、本実施の形態に係るアノテーション付与は、ユーザの操作により決定した文書画像４２０上の位置に画像またはテキストによる注釈を付与する処理であり、ユーザの操作による操作画面４００上の位置の決定を要する処理の一例である。なお、アノテーション付与に際し決定する位置の数は、マーカ画像５２０ａを付与する場合のように、２つ以上であっても良い。
また、付与するアノテーションの種類は、上記した例に限定されるものではない。例えば、決定された２つの位置を対角とする矩形の画像を付与する処理や、ドラッグ操作等により連続して決定された複数の位置に対応する曲線の画像を付与する処理等であっても良い。

［サーバ装置１０の機能構成］
次に、サーバ装置１０の機能構成について説明する。
図５は、サーバ装置１０の機能構成の一例を示す図である。図示するように、サーバ装置１０は、演算処理部１１にて実現される、通信処理部１１１と、文書管理部１１２と、文書画像生成部１１３と、文書処理部１１４とを有する。なお、図２と同様の構成については、同じ符号を付して説明を省略する。

通信処理部１１１は、通信部１３が送信または受信する情報を処理する。
また、通信処理部１１１は、ユーザの操作に基づいてクライアント装置２０から送信され通信部１３が受信した情報から、自装置に対する要求を取得する。そして、文書管理部１１２、文書画像生成部１１３、文書処理部１１４に対し、取得した要求に対応するように指示する。
さらに、クライアント装置２０からの要求に応じ、文書管理部１１２、文書画像生成部１１３、文書処理部１１４が生成または取得したデータや情報を送信する処理を行う。

文書管理部１１２は、サーバ装置１０が提供する文書管理サービスとして、クライアント装置２０からの要求に基づいて文書の管理を行う。例えば、クライアント装置２０から文書の格納を要求された場合に、受信した文書を２次記憶部１２の格納場所へ格納する処理を行う。また例えば、クライアント装置２０から格納された文書の送信を要求された場合に、２次記憶部１２の格納場所に格納された文書を取り出す処理を行う。そして、通信処理部１１１に対し、取り出した文書をクライアント装置２０へ送信するように指示する。

文書画像生成部１１３は、格納場所に格納された文書に対応する文書画像４２０を生成する。例えば、クライアント装置２０により文書が指定されて文書画像４２０を要求された場合に、２次記憶部１２の格納場所から文書を取り出して参照し、対応する文書画像４２０を生成する処理を行う。そして、通信処理部１１１に対し、生成した文書画像４２０をクライアント装置２０へ送信するように指示する。

文書処理部１１４は、サーバ装置１０が提供する文書処理サービスとして、クライアント装置２０からの要求に基づいて指定された文書の処理を行う。文書処理部１１４は例えば、クライアント装置２０により文書へのアノテーション付与が要求された場合に、２次記憶部１２の格納場所から文書を取り出し、指定された種類のアノテーション画像５２０を文書中の指定された位置に付与した後、再度格納場所へ格納する処理を行う。なお、この文書の取り出し、アノテーションの付与、格納の一連の処理を、「文書の更新」と呼ぶ。
また例えば、文書処理部１１４は、クライアント装置２０により文書の削除や複製が要求された場合に、２次記憶部１２の格納場所から文書を取り出し、対象となる文書を削除または複製する。

［クライアント装置２０の機能構成］
次に、本実施の形態が適用されるクライアント装置２０の機能構成について説明する。
図６は、クライアント装置２０の機能構成の一例を示す図である。図示するように、クライアント装置２０は、演算処理部２１にて実現される、操作判定部２１１と、通信処理部２１２と、画像取得部２１３と、表示制御部２１４と、文書画像出力部２１５と、アノテーション画像出力部２１６とを有する。なお、図３と同様の構成については、同じ符号を付して説明を省略する。

操作判定部２１１は、操作画面４００（図４参照）に対し、入力部２４を介したユーザ操作が行われたか否かを判定する。このユーザ操作とは、例えば、操作画面４００上にて指定する座標を変更するカーソルの移動操作、画像やアイコン等の指定や位置の決定のためのマウスオーバー操作やクリック操作、ドラッグ操作等である。また、操作判定部２１１は、文書画像４２０へのアノテーション付与を指示する操作およびアノテーション画像５２０を付与する位置を決定する操作が行われた場合に、付与するアノテーションの種類と決定された位置を示すアノテーション付与情報を生成する。

通信処理部２１２は、通信部２３が送信または受信する情報を処理する。
通信処理部２１２は、操作判定部２１１が判定したユーザ操作に基づいて、サーバ装置１０に対する要求を行う。例えば、ユーザにより文書管理サービスまたは文書処理サービスの利用を開始するための操作が行われた場合に、サーバ装置１０に対し操作画面４００に表示するための各種画像や、文書画像４２０に付与するためのアノテーション画像５２０を要求する。また例えば、文書アイコン４１０を指定する操作が行われた場合に、サーバ装置１０に対し対応する文書画像４２０を要求する。
また、通信処理部２１２は、サーバ装置１０が要求に応じて送信した画像や文書等を、２次記憶部２２に記憶させる処理を行う。

画像取得部２１３は、表示制御部２１４、文書画像出力部２１５またはアノテーション画像出力部２１６からの指示に応じて、操作画面４００に表示するための画像を２次記憶部２２から取り出す。
表示制御部２１４は、操作判定部２１１が判定した内容に基づいて、画像取得部２１３が２次記憶部２２から取り出した画像やテキスト等を操作画面４００に表示する他、表示された画像やテキスト等の大きさや位置等の表示の態様を制御する。

文書画像出力部２１５は、文書アイコン４１０が指定されたという操作判定部２１１の判定に基づいて、画像取得部２１３に対し、対応する文書画像４２０を２次記憶部２２から取り出すように指示する。そして、取り出された文書画像４２０を表示部２５に出力し、文書画像４２０を表示する。

アノテーション画像出力部２１６は、アノテーションアイコン５２が指定されたという操作判定部２１１の判定に基づいて、画像取得部２１３に対し、対応するアノテーション画像５２０を２次記憶部２２から取り出すように指示する。そして、取り出されたアノテーション画像５２０を表示部２５に出力し、ユーザ操作により決定された文書画像４２０上の位置に表示することで、文書画像４２０へのアノテーション付与を行う。

［文書処理サービスの利用］
次に、文書処理サービスの利用に際し、サーバ装置１０およびクライアント装置２０が行う処理について、図４～１０を用いて説明する。
図７は、クライアント装置２０における、文書画像４２０の表示に係る処理手順の例を示すフローチャートである。
図８は、サーバ装置１０における処理手順の例を示すフローチャートである。
図９は、クライアント装置２０における、文書画像４２０へのアノテーション付与に係る処理手順の例を示すフローチャートである。
図１０（Ａ），（Ｂ）は、文書処理サービスを利用する際の操作画面４００の表示例を示す図であり、図１０（Ａ）は文書画像４２０が表示された状態、図１０（Ｂ）はアノテーション付与モードに移行した状態の表示例を示している。
なお、図７～１０において、図１～６と同様の構成については、同じ符号を付して説明を省略する。

図１０（Ａ），（Ｂ）に示すように、本実施の形態における表示部２５は、操作画面４００や文書画像４２０等に加え、画面上の座標を指し示すカーソル２４０を表示している。このカーソル２４０は、マウス等の入力部２４を介して入力されるユーザの操作により移動する。本実施の形態において、ユーザは、指定したい座標をカーソル２４０により指し示す操作を行うことで、この座標を指定して指定座標とすることができる。なお、画像やテキストの表示領域内の座標を指定座標とする操作を、画像やテキストへの「マウスオーバー操作」と呼ぶ。

ここで、本実施の形態においては、文書アイコン４１０に対するマウスオーバー操作により、文書画像４２０が表示される。また、文書画像４２０の表示と非表示とを簡易な操作により切り替えることを目的に、表示された文書画像４２０に対するマウスオーバー操作が行われた後に、このマウスオーバー操作が解除されると、文書画像４２０が非表示となる構成としている。換言すると、カーソル２４０が指し示す指定座標を、予め定められた領域の一例である文書画像４２０の表示領域から外す操作が行われた場合に、文書画像４２０が非表示となる。

（文書画像４２０の表示に係る処理）
図７を参照して、まず、クライアント装置２０の操作判定部２１１は、文書アイコン４１０へのマウスオーバー操作が行われたか否かを判定する（ステップ７０１）。図１０（Ａ）のカーソル２４０（位置Ｃ）のように、文書アイコン４１０へのマウスオーバー操作が行われていない場合には（ステップ７０１でＮＯ）、文書アイコン４１０が指定されるまで待機する。カーソル２４０（位置Ａ）のように、文書アイコン４１０ａへのマウスオーバー操作が行われている場合には（ステップ７０１でＹＥＳ）、文書画像４２０を表示する指示として受け付ける。この指示に基づいて、通信処理部２１２は、サーバ装置１０に対して文書Ａに対応する文書画像４２０を要求する（ステップ７０２）。

図８を参照して、サーバ装置１０の通信処理部１１１は、クライアント装置２０から文書画像４２０の要求を取得する（ステップ８０１）。ステップ８０２にて、文書画像生成部１１３は、指定された文書Ａを２次記憶部１２から取り出し、対応する文書画像４２０の生成を行う。文書Ａが複数ページから成る文書である場合は、まず、文書の最初のページ（１ページ目）の文書画像４２０を生成する。

ステップ８０３では、通信処理部１１１は、生成された文書画像４２０をクライアント装置２０へ送信する。ステップ８０４にて、通信処理部１１１は、文書Ａの最終ページの文書画像４２０を送信したか否かを判定する。最終ページの文書画像４２０が送信されていない場合（ステップ８０４でＮＯ）、例えば文書Ａの１ページ目に対応する文書画像４２０を送信した場合には、ステップ８０２に戻り、２ページ目以降の文書画像４２０を生成する。このようにして、文書Ａの１ページ目から最終ページまでの文書画像４２０が生成されるまで、ステップ８０２～８０４の処理を繰り返す。そして、最終ページの文書画像４２０が送信された場合には（ステップ８０４でＹＥＳ）、ステップ８０５へ移行し、クライアント装置２０からの要求を待機する。

図７に戻り、クライアント装置２０の通信処理部２１２は、サーバ装置１０から文書画像４２０を受信し（ステップ７０３）、２次記憶部２２へ記憶する。そして、文書画像出力部２１５は、文書画像４２０を取り出して、表示部２５へ出力して表示する（ステップ７０４）。また、図１０（Ａ）に示すように、本実施の形態においては、文書画像４２０の表示領域内に、メニュー画像５０が表示される。

ステップ７０５では、操作判定部２１１は、文書画像４２０に対するマウスオーバー操作が行われたか否かを判定する。換言すると、操作判定部２１１は、指定座標が文書画像４２０の表示領域内にあるか否かを判定する。そして、図１０（Ａ）のカーソル２４０（位置Ａ）に示すように、文書画像４２０へのマウスオーバー操作が行われていない場合には（ステップ７０５でＮＯ）、文書画像４２０の表示を継続する。図１０（Ａ）のカーソル２４０（位置Ｂ）に示すように、文書画像４２０へのマウスオーバー操作が行われた場合には（ステップ７０５でＹＥＳ）、ステップ７０６へ移行する。

ステップ７０６では、操作判定部２１１は、文書画像４２０に対するマウスオーバー操作が解除されたか否かを判定する。換言すると、操作判定部２１１は、指定座標を文書画像４２０の表示領域から外す操作が行われたか否かを判定する。そして、文書画像４２０へのマウスオーバー操作が解除されていない場合には（ステップ７０６でＮＯ）、文書画像４２０の表示を継続する。例えば、図１０（Ａ）においてカーソル２４０を位置Ｂから位置Ｃに移動する操作が行われ、文書画像４２０へのマウスオーバー操作が解除された場合には（ステップ７０６でＹＥＳ）、ステップ７０７へ移行する。

なお、文書画像４２０へのマウスオーバー操作が解除された場合であっても、連続して（すなわち、カーソル２４０が文書画像４２０の表示領域および文書アイコン４１０ａの表示領域のいずれからも外れた状態を経ることなく）文書アイコン４１０ａへのマウスオーバー操作が行われた場合は、文書画像４２０の表示を継続するようにしてもよい。その後の処理は、ステップ７０２へ移行した場合と同様である。

ステップ７０７では、操作判定部２１１は、アノテーション付与モードであるか否かを判定する。本実施の形態においては、アノテーションアイコン５２へのクリック操作によりアノテーション付与の指示が行われた後であって、且つ、アノテーション付与の位置を決定するクリック操作を待機している状態であるか否かを判定する。アノテーション付与モードでない場合には（ステップ７０７でＮＯ）、ステップ７０９に移行して、文書画像４２０を非表示とする。アノテーション付与モードである場合には（ステップ７０７でＹＥＳ）、ステップ７０８に移行する。

ステップ７０８では、操作判定部２１１は、クリック操作が行われたか否かを判定する。クリック操作が行われていない場合には（ステップ７０８でＮＯ）、ステップ７０６に戻り、文書画像４２０の表示を継続する。クリック操作が行われた場合には（ステップ７０８でＹＥＳ）、ステップ７０９に移行して、文書画像を非表示とする。
ステップ７０８，７０９に示すように、本実施の形態では、アノテーション付与モードにおいて、アノテーション付与の位置を決定するためのクリック操作が、文書画像４２０の表示領域の外で行われた場合には、文書画像４２０を非表示とする。文書画像４２０の非表示と位置の決定とを同じ操作とすることで、異なる操作とする場合と比較して、文書画像４２０を非表示とする操作が円滑に行われる。

なお、文書画像４２０が表示されてから非表示となるまでの間（ステップ７０４～７０９）に、文書画像４２０へのアノテーション付与が行われる場合がある。このアノテーション付与に係る処理については、図９を用いて詳細を後述する。

ステップ７１０では、通信処理部２１２は、サーバ装置１０に対して文書の更新を要求する。より詳しくは、サーバ装置１０に対してアノテーション付与情報を送信するとともに、文書画像４２０に対して付与されたアノテーション画像５２０を、文書Ａの対応するページの対応する位置にて同様に付与することを要求する。
図８を参照して、サーバ装置１０の通信処理部１１１は、クライアント装置２０から文書の更新の要求を取得する（ステップ８０６）。そして、ステップ８０７にて、文書処理部１１４は、クライアント装置２０から受信したアノテーション付与情報を参照して文書の更新を行う。
以上の処理手順により、文書画像４２０の表示に係る処理は終了する。

（文書画像へのアノテーション付与に係る処理）
次に、文書画像４２０が表示されてから非表示となるまでの間に行われる、文書画像４２０へのアノテーション付与の処理について説明する。
図９を参照して、文書画像４２０およびメニュー画像５０が表示されている状態において、操作判定部２１１は、アノテーションアイコン５２（図４参照）へのクリック操作が行われたか否かを判定する（ステップ９０１）。アノテーションアイコン５２へのクリック操作が行われていない場合には（ステップ９０１でＮＯ）、ユーザ操作を待機する。アノテーションアイコン５２へのクリック操作が行われた場合（ステップ９０１でＹＥＳ）、アノテーション付与モードへ移行し（ステップ９０２）、対応するアノテーション画像５２０を付与する位置の決定を待機する。

例えば、図１０（Ｂ）に示すスタンプアイコン５２ｄへクリック操作を行うと、アノテーション付与モードへ移行して、スタンプ画像５２０ｄを付与する位置の決定を待機する。なお、この際、スタンプ画像５２０ｄがカーソル２４０の移動に追従する構成とすることで、ユーザは、どの位置にスタンプ画像５２０ｄが付与されるかを把握し易くなる。
また、本実施の形態においては、アノテーションアイコン５２へのクリック操作やアノテーション画像５２０を付与する位置の決定に際し、文書画像４２０へのマウスオーバー操作が行われることになる（図７のステップ７０５でＹＥＳ）。しかしながら、アノテーション付与モードにおいては、図１０（Ｂ）のようにカーソル２４０を文書画像４２０の表示領域から外す操作が行われた場合であっても、その位置でクリック操作が行われなければ、文書画像４２０の表示が継続される（図７のステップ７０６でＹＥＳ且つステップ７０７でＹＥＳ且つステップ７０８でＮＯ）。

図９に戻り、ステップ９０３では、操作判定部２１１は、文書画像４２０の表示領域内でクリック操作が行われたか否かを判定する。なお、マーカ画像５２０ａ（図４参照）を付与する場合のように、複数の位置の決定を要する処理に際しては、必要な回数のクリック操作が行われたか否かを判定する。クリック操作が行われていない場合には（ステップ９０３でＮＯ）、アノテーション付与モードを継続する。文書画像４２０の表示領域内でクリック操作が行われた場合には（ステップ９０３でＹＥＳ）、クリック操作が行われた位置に、対応するアノテーション画像５２０を付与し（ステップ９０４）、アノテーション付与モードを解除する（ステップ９０５）。
このようにして、文書画像４２０へのアノテーション付与に係る処理は終了する。なお、その後、図７のステップ７０６～７１０および図８のステップ８０６，８０７の処理が行われることで、文書Ａが更新される。

以上のような文書処理サービスを利用することで、ユーザは、クライアント装置２０が文書を開いて編集するためのプログラムを備えていない場合であっても、文書に対するアノテーション付与を行うことができる。また、文書をクライアント装置２０にダウンロードせずにサーバ装置１０に格納したままで処理を行うことができるため、複数のクライアント装置２０により同じ文書に対する処理を行う場合に、文書のダウンロードと格納を行う手間が削減される。

また、本実施の形態におけるクライアント装置２０は、ユーザによりアノテーション付与が指示された場合に、待機状態の一例であるアノテーション付与モードに移行し、このアノテーション付与モードにおいては、文書画像４２０の表示領域から指定座標を外す操作が行われても、文書画像４２０を非表示としない構成としている。このように構成することで、位置の決定を要する処理であるアノテーション付与を行う場合であっても文書への指定の解除により文書画像４２０を非表示とする場合と比較して、意図せず文書画像４２０が非表示となることによるユーザの操作性の低下を抑制する。

さらに、本実施の形態におけるクライアント装置２０は、アノテーション付与モードにおいて、文書画像４２０上の決定された位置に、画像やテキストによるアノテーション画像５２０を付与する処理を行う。このように構成することで、注釈を付与する位置の決定に際し、意図せず文書画像が非表示となることを抑制する。
さらにまた、文書画像４２０に対して付与されたアノテーション画像５２０を、対応する文書の対応する位置にて同様に付与するための処理として、サーバ装置１０に対し文書の更新を要求する。このように構成することで、文書画像４２０に対し付与されたアノテーション画像５２０を文書に付与しない場合と比較して、文書に対するアノテーション付与が容易になる。なお、この態様において、文書画像４２０は、対応する文書に対するアノテーション付与を受け付けるための画像としても機能する。

［変形例等］
（アノテーション付与モードの解除）
上記した本実施の形態では、図９のステップ９０３～９０５に示したように、位置を決定する操作が行われることにより、アノテーション付与を行うとともに、アノテーション付与モードを解除する。このように構成することで、位置を決定する操作が行われてもアノテーション付与モードが解除されない場合と比較して、処理が行われた後の文書画像４２０の非表示が容易になる。
ただし、位置を決定する操作は、アノテーション付与モードを解除するための解除条件の一例であって、他の操作が行われた場合、例えば予め定められたキー操作等が行われた場合にアノテーション付与モードを解除する構成としても良い。このように、ユーザの操作に係る解除条件が成立した場合にアノテーション付与モードを解除する構成とすることで、ユーザは、文書画像４２０の表示と非表示とを任意に切り替えることができる。なお、解除条件は複数設けても構わない。

また、アノテーションアイコン５２へのダブルクリック操作や、予め定められたキー操作等、ユーザによる予め定められた操作が行われている場合には、位置を決定する操作が行われアノテーション画像５２０が付与されても、アノテーション付与モードを解除しない構成としても良い（以降、この状態を「連続モード」と呼ぶ場合がある）。例えば、図１０（Ｂ）において、予め定められた操作が行われた上で１つ目のスタンプ画像５２０ｄを付与する位置が決定された場合には、アノテーション付与モードを解除せずに、２つ目以降のスタンプ画像５２０ｄを付与する位置の決定を待機する構成としても良い。このように構成することで、位置を決定する操作が行われると必ずアノテーション付与モードが解除される場合と比較して、文書画像４２０に対する連続した処理が容易になる。

（文書画像の非表示）
上記した本実施の形態では、文書画像４２０の表示領域の外にてクリック操作が行われた場合に、文書画像４２０を非表示としたが、例外を設けても良い。
図１１は、マーカ画像５２０ａを付与する位置を決定する際の、操作画面４００の表示例を示す図である。
図のように文書画像４２０の左端から右端に亘ってマーカ画像５２０ａを付与したい場合、破線で示すように、文書画像４２０の表示領域からはみ出した位置においてクリック操作が行われる可能性がある。このように、文書画像４２０からはみ出す可能性があるアノテーションの付与が指示されている場合には、例外的な処理として、文書画像４２０の表示領域の外でクリック操作が行われても、文書画像４２０を非表示としない構成としても良い。この場合、例えば、アノテーション画像５２０が付与された後に再度クリック操作を行うことにより、文書画像４２０を非表示としても良い。

（アノテーション付与の指示）
また、ユーザがアノテーション付与の指示を行う方法は、限定されない。例えば、予め定められたキー操作や、ツールバー４３０が備える指示画像に対する操作により、アノテーション付与の指示を行う構成としても良い。しかしながら、本実施の形態のように、文書画像４２０の表示領域内に表示されたアノテーションアイコン５２へのクリック操作により、アノテーション付与の指示を行う構成とすることで、キー操作により指示を行う場合と比較して、指示に際し意図せず文書画像４２０が非表示となることを抑制する。また、本実施の形態のように、文書画像４２０の表示領域内にてアノテーション付与の指示を受け付ける構成とすることで、指定座標を文書画像４２０の表示領域内に移動させた後であっても、アノテーション付与を指示することができる。

また、既に文書画像４２０に付与されたアノテーション画像５２０を指定することにより、付与する位置の変更を受け付ける構成としても良い。例えば、図４におけるスタンプ画像５２０ｄへのクリック操作により、アノテーション付与モードへと移行し、その後クリック操作により決定された位置にスタンプ画像５２０ｄを移動して付与し直す処理を行っても良い。この場合、スタンプ画像５２０ｄは、アノテーション付与を指示するための指示画像の一例となる。

（文書の一覧表示）
図４，１０では、文書管理サービスにて管理されている文書を、文書アイコン４１０を用いて一覧表示する例を示したが、テキスト等による一覧表示を行っても良い。
図１２は、文書をテキストにて一覧表示する場合の操作画面４００の一例である。この例では、文書Ａ，Ｂ，Ｃに夫々対応する文書テキスト４１１ａ，４１１ｂ，４１１ｃが表示されている。この場合、カーソル２４０（位置Ａ）のように、文書テキスト４１１ａに対するマウスオーバー操作を行うことで、文書Ａに対応する文書画像４２０の表示を指示することができる。

（予め定められた領域）
また、本実施の形態では、文書画像４２０の表示領域を用いて文書画像４２０の表示または非表示に係る判定を行ったが、他の領域を判定に用いる予め定められた領域としても構わない。例えば、図１２では、文書画像４２０の表示領域を包含するように背景画像４２１が表示されているが、この背景画像４２１の表示領域を判定に用いても良い。この態様において、アノテーション付与モードでない場合には、カーソル２４０（位置Ｂ）のように、指定座標が文書画像４２０の表示領域の外且つ背景画像４２１の表示領域内である場合には、文書画像４２０を非表示としない。一方、カーソル２４０（位置Ｃ）のように、指定座標が背景画像４２１の表示領域の外である場合には、文書画像４２０を非表示とする。このように、文書画像４２０の表示または非表示に係る判定に用いる予め定められた領域は、文書画像４２０の表示領域を含む領域であれば限定されない。
なお、図１２の例において背景画像４２１の表示領域を予め定められた領域とする場合、図示するように、メニュー画像５０を指定座標が文書画像４２０の表示領域の外且つ背景画像４２１の表示領域内に表示しても良い。このように構成することで、メニュー画像５０を文書画像４２０の表示領域内に表示する場合と比較して、ユーザの文書画像４２０に対する視認性の低下を抑制する。

（単独の装置による処理）
上記した本実施の形態では、クライアント装置２０にて文書画像４２０へのアノテーション付与が行われ、サーバ装置１０にて対応する文書へのアノテーション付与を行う構成について説明したが、これらの処理を単独の装置によって行っても良い。例えば、クライアント装置２０に、２次記憶部２２に記憶された文書Ａに対応する文書画像４２０を生成する機能と、文書Ａへのアノテーション付与を行う機能とを設けることで、クライアント装置２０単独での処理を行うことができる。

（ユーザ操作）
説明した各種ユーザ操作、例えば指示画像を指定するためのクリック操作や位置を決定するクリック操作、指定座標の移動等は、矛盾の無い範囲で他の操作に置き換えても良い。また、入力部２４として複数のデバイスを備える場合には、複数のデバイスの操作を組み合わせて用いても良い。しかしながら、上記した本実施の形態のように、各種ユーザ操作がマウス等単独のデバイスにて行われる構成とすることで、複数のデバイスの操作を組み合わせて用いる場合と比較して、ユーザの操作性が向上する。

（位置の決定を要する処理）
本実施の形態では、位置の決定を要する処理の一例として、文書画像４２０へのアノテーション付与について説明した。しかしながら、位置の決定を要する処理の種類は限定されるものではなく、例えば、ユーザが決定した位置に応じ決定された領域の表示内容を画像として取得する、キャプチャ処理であって良い。また例えば、ユーザが決定した位置または領域に表示されているテキスト情報を取得する処理であって良い。このようなアノテーション付与とは異なる処理が指示された場合にも、アノテーション付与モードと同様に、位置の決定を待機する待機状態に移行する。

１…情報処理システム、１０…サーバ装置、２０，２０ａ，２０ｂ…クライアント装置、１１ａ，２１ａ…ＣＰＵ、５２，５２ａ，５２ｂ，５２ｃ，５２ｄ…アノテーションアイコン、１１３…文書画像生成部、１１４…文書処理部、２１１…操作判定部、２１５…文書画像出力部、２１６…アノテーション画像出力部、２４０…カーソル、４００…操作画面、４１０，４１０ａ，４１０ｂ，４１０ｃ…文書アイコン、４２０…文書画像、５２０，５２０ａ，５２０ｂ，５２０ｃ，５２０ｄ…アノテーション画像

Claims (10)

1. プロセッサを備え、
   前記プロセッサは、
   ユーザの操作を受け付ける操作画面にて、文書の内容に対応する文書画像の表示を指示する操作により、当該文書画像を表示し、
   前記ユーザの操作により指定される指定座標を、前記文書画像が表示された領域を含む予め定められた領域から外す操作が行われた場合に、当該文書画像を非表示とし、
   前記文書画像に対し、ユーザによる前記操作画面上の位置の決定を要する処理が指示された場合に、当該位置の決定を待機する待機状態へ移行し、
   前記待機状態では、前記指定座標を前記予め定められた領域から外す操作が行われても前記文書画像を非表示としない
   ことを特徴とする情報処理装置。
2. 前記位置の決定を要する処理は、前記位置が決定された場合に、当該位置にて画像またはテキストによる注釈を付与する処理であることを特徴とする、請求項１に記載の情報処理装置。
3. 前記プロセッサは、前記文書画像に対し付与された注釈を、前記文書の対応する位置にて同様に付与することを特徴とする、請求項２に記載の情報処理装置。
4. 前記プロセッサは、前記ユーザの操作に係る解除条件が成立した場合に、前記待機状態を解除することを特徴とする、請求項１～３のいずれか１項に記載の情報処理装置。
5. 前記解除条件は、前記位置を決定する操作が行われることであり、
   前記プロセッサは、前記解除条件が成立した場合に、前記位置にて前記処理を行うとともに、前記待機状態を解除する
   ことを特徴とする、請求項４に記載の情報処理装置。
6. 前記プロセッサは、前記ユーザによる予め定められた操作が行われた場合には、前記位置が決定されても前記待機状態を解除しないことを特徴とする、請求項５に記載の情報処理装置。
7. 前記プロセッサは、前記待機状態において前記位置を決定する操作が前記予め定められた領域の外にて行われた場合は、前記文書画像を非表示とすることを特徴とする、請求項１～６のいずれか１項に記載の情報処理装置。
8. 前記プロセッサは、前記指定座標が前記予め定められた領域にある状態にて、前記位置の決定を要する処理の指示を受け付けることを特徴とする、請求項１～７のいずれか１項に記載の情報処理装置。
9. 前記プロセッサは、
   前記予め定められた領域に、前記位置の決定を要する処理を指示するための指示画像を表示し、
   前記ユーザの操作により前記指示画像が指定された場合に、前記待機状態へ移行する
   ことを特徴とする、請求項８に記載の情報処理装置。
10. コンピュータに、
    ユーザの操作を受け付ける操作画面にて、文書の内容に対応する文書画像の表示を指示する操作により、当該文書画像を表示する機能と、
    前記ユーザの操作により指定される指定座標を、前記文書画像が表示された領域を含む予め定められた領域から外す操作が行われた場合に、当該文書画像を非表示とする機能と、
    前記文書画像に対し、ユーザによる前記操作画面上の位置の決定を要する処理が指示された場合に、当該位置の決定を待機する待機状態へ移行する機能と、
    前記待機状態では、前記指定座標を前記予め定められた領域から外す操作が行われても前記文書画像を非表示としない機能と
    を実現させるためのプログラム。

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