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JP2021146143A - 洗濯機 - Google Patents

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JP2021146143A
JP2021146143A JP2020052050A JP2020052050A JP2021146143A JP 2021146143 A JP2021146143 A JP 2021146143A JP 2020052050 A JP2020052050 A JP 2020052050A JP 2020052050 A JP2020052050 A JP 2020052050A JP 2021146143 A JP2021146143 A JP 2021146143A
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厚 磯前
Atsushi Isomae
厚 磯前
昌 坂東
Akira Bando
昌 坂東
祐広 秋葉
Sukehiro Akiba
祐広 秋葉
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Hitachi Global Life Solutions Inc
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Abstract

【課題】洗濯物の汚れを減少させるために必要な洗剤量を投入し、洗浄性能の向上と投入洗剤量の節約が可能な洗濯機を提供する。【解決手段】洗濯物が収容され、回転自在に支持された洗濯槽と、洗濯槽を内包する水を溜める外槽と、洗濯槽内への洗濯処理液を供給する洗濯処理液自動投入部と、洗濯槽内に収容された洗濯物の重量を算出する洗濯物重量算出部と、外槽内に給水された水の電導度を測定する電導度測定部と、洗濯物重量算出部で算出された洗濯物の重量と、電導度測定部で測定された電導度と、に基づいて洗濯物の汚れ濃度を判定する汚れ濃度判定部と、洗い工程、すすぎ工程、脱水工程の各工程の実行を制御する制御部と、を有し、洗濯処理液自動投入部は、汚れ濃度判定部で判定された汚れ濃度に基づいて、外槽内へ投入する洗濯処理液量を決定し、決定された洗濯処理液量を外槽内に投入する。【選択図】図8

Description

本発明は、衣類等の洗濯物を洗濯する洗濯機に関する。
洗濯機では、洗剤自動投入機構を用いて、洗濯物の重量に応じた最適な洗剤量を投入することが可能な構成が提案されている。
特許文献1によると、洗剤自動投入機構を搭載した洗濯機に、汚れ検知部として、洗濯水の汚れ濃度を検知する濁度センサを利用して洗濯水の汚れ濃度を検知することによって洗濯物の汚れ度合いを検知することにより、洗濯物の汚れ度合いをリアルタイムかつタイムリーに検知することができる効果が得られる構成を提案している。
特開2018−121898号公報
従来の一般的な洗濯機では、投入する洗剤量は洗い運転前に洗濯物の量で決められているため、洗濯物の汚れに応じた洗剤量を投入できず、洗浄不足になる問題がある。また、洗濯物の汚れは小さいが、洗剤量を過剰に投入してしまい、洗濯槽内での洗剤の過剰発泡を誘発する問題がある。
また洗剤は種類ごとに洗浄力が異なり、更に水道水の水温や硬度などの水質によって洗浄力が増減する。
本発明は、洗剤自動投入機構を備える洗濯機にて、洗濯物の汚れを減少させるために必要な洗剤量を投入し、洗浄性能の向上と投入洗剤量の節約が可能な洗濯機を提供することを目的とする。
上記の課題を解決するために、本発明の洗濯機は、洗濯物が収容され、回転自在に支持された洗濯槽と、洗濯槽を内包する水を溜める外槽と、洗濯槽内への洗濯処理液を供給する洗濯処理液自動投入部と、洗濯槽内に収容された洗濯物の重量を算出する洗濯物重量算出部と、外槽内に給水された水の電導度を測定する電導度測定部と、洗濯物重量算出部で算出された洗濯物の重量と、電導度測定部で測定された電導度と、に基づいて洗濯物の汚れ濃度を判定する汚れ濃度判定部と、洗い工程、すすぎ工程、脱水工程の各工程の実行を制御する制御部と、を有し、洗濯処理液自動投入部は、汚れ濃度判定部で判定された汚れ濃度に基づいて、外槽内へ投入する洗濯処理液量を決定し、決定された洗濯処理液量を外槽内に投入する構成とする。
本発明によれば、洗剤自動投入機構を備える洗濯機にて、洗濯物の汚れを減少させるために必要な洗剤量を投入し、洗浄性能の向上と投入洗剤量の節約が可能な洗濯機を提供することができる。
本発明に係る洗濯機の斜視図である。 本発明に係る洗濯機の正面図である。 本発明に係る洗濯機の上面図である。 本発明に係る洗濯機の図3のA−A断面図である。 本発明に係る洗濯機における外槽を示す斜視図である。 本発明に係る洗濯機の電導度検出手段の構造を示す図である。 本発明に係る洗濯機の制御系を示すブロック図である。 本発明に係る洗濯機で洗剤自動投入機能を設定した場合の制御フローである。
以下、本発明の一実施例について、図面を用いて説明する。
まず、図1と、図2および図3を参照しながら洗濯機(ドラム式洗濯乾燥機)の全体構成について説明する。
図1は、本実施形態のドラム式洗濯機を示す外観斜視図である。図2は、本実施形態のドラム式洗濯機を示す上面図である。図3は、前面パネル5を仮想的に取り外して内部構成の一部を図示している。
図1〜図3に示すように、ドラム式洗濯機1は、筐体2の前面に、衣類などの洗濯物を出し入れする際に開閉されるドア3を備えている。筐体2は、合成樹脂製のベース4に、前面パネル5、右側面パネル6、左側面パネル(不図示)、背面パネル(不図示)、上面パネル(トップパネル)7と、水を給水ホース8を介して給水する給水ユニット93と、操作パネル12と、洗剤を投入する洗剤投入口25と、洗濯処理液である洗剤と柔軟剤が充填(保持)された洗濯処理液タンク(洗剤タンク32、柔軟剤タンク33)と、その洗剤処理液タンクのタンク蓋体31と、を備えた洗濯処理液自動投入手段30(図2参照)と、を備えて構成されている。
また、洗濯処理液タンクに保持された洗剤などの洗濯処理液は、吐出口56から投入領域39に吐出され、第二の洗剤供給管41、第一の洗剤供給管14を経由して外槽15内に供給される。
図4は図3におけるA−A断面図を示し、説明のために水受け槽である円筒状の外槽15と回転ドラム20の一部を仮想的に破断して図示している。
図4に示すように、ドラム式洗濯機1は、筐体2内にダンパ21を介して弾性支持される外槽15と、洗濯物80が収容され、外槽15内に回転自在に支持される洗濯槽である回転ドラム20と、を備えている。
給水ホース8から流れた水は、給水電磁弁27を介して、第二の給水管40を経由して搬送ポンプ34から第二の洗剤供給管41を経由して外槽15内に供給される。
また、第一の洗剤供給管14の外槽15近傍には逆止弁16が設けられ、洗剤投入口25から外槽15に向けて流れる洗剤液は通過するが、逆に外槽15から洗剤投入口25に向けて外槽15内の圧力が上昇した際の空気や、あるいは洗濯乾燥機の場合には高湿空気が通過することを抑制できる。
回転ドラム20の前端側には内部に同心に設けた複数の層に流体を閉じ込めた流体バランサ22が設けられて、回転ドラム20と一体に回転することで洗濯物80のアンバランスによる回転ドラム20の振動を低減する構成である。回転ドラム20は、側壁に遠心脱水用の多数の小孔(図示せず)を有し、ドラムモータ24によって回転する。
外槽15は、円筒形状を呈し、洗濯槽である回転ドラム20を同軸上に内包し、水を溜められ、前面が開口している。また、外槽15の前面の開口部には、ゴム製のベローズ17が設けられ、ドア3を閉じることで外槽15を外部に対して水封するようになっている。
外槽15底面の最下部には、排水口が設けてあり、排水ホース11が接続されている。排水ホース11の途中には循環ポンプ(不図示)、糸屑フィルタ(不図示)、排水弁10が設けてあり、排水弁10を閉じて給水することで外槽15に水を溜め、排水弁10を開いて外槽15内の水を機外へ排出する。
また、乾燥機能を備えた洗濯乾燥機の場合には、外槽15には乾燥風路13が接続されており、外槽15内の湿り空気を排出して、図示しない例えばヒータや送風手段を備えた乾燥手段によって乾燥させる。
図5は、本実施形態のドラム式洗濯機における外槽15を示す斜視図である。電導度センサ63は、洗濯に使用される液体の電導度を検出する電気伝導度センサ(硬度センサ、汚れセンサ、洗剤種類判定センサ)であり、外槽15の内底部66の底壁60寄りの位置に配置されている。底壁60の背面(内面)には、水、洗剤、漂白剤等を含む液体を給水口15aから外槽15の下方部分に導くための給水経路65が形成されている。
<洗剤投入口>
図3に示す通り、洗剤投入口25は、例えば洗剤投入部25aと、柔軟剤投入部25b、とを備え、それぞれ1回分の粉末洗剤、柔軟剤、または液体洗剤、を投入することができる。洗剤投入口25に投入された粉末洗剤、柔軟剤、ないし液体洗剤は洗濯工程の所定の時点で第一の給水管9を経由して給水され、水とともに第一の洗剤供給管14を経由して、外槽15内部に投入される。
<洗濯処理液自動投入手段>
ドラム式洗濯機1の上面には、詳細は後述する洗濯処理液自動投入手段30が設けられ、その上面には開閉式のタンク蓋体31が設けられている。タンク蓋体31の下部には少なくとも1つ以上の洗濯処理液タンク(洗剤タンク32、柔軟剤タンク33)が設けられており、一例として洗濯処理液タンクを2式設け、その一方は複数回の洗濯を行うことができる量の液体洗剤を保持できる容量を備えた洗剤タンク32であり、他方は複数回の洗濯を行うことができる量の例えば柔軟剤を保持できる容量を備えた柔軟剤タンク33とすることができる。
タンク蓋体31を開いた状態においては、タンク蓋体31を開いた開口から洗剤タンク32と柔軟剤タンク33とを上方に引き抜くことができ、また再度セットすることができる。
なお以下、柔軟剤タンク33と洗剤タンク32との共通の構成を説明する際には、単に「タンク」と称する場合がある。
洗濯処理液自動投入手段30は、タンクに収容された洗濯処理液を計量して適量の洗濯処理液を外槽15に自動で投入する装置である。洗濯処理液自動投入手段30は、複数回分の液体洗剤を搬送する搬送ポンプ34(図2参照)を備えている。搬送ポンプ34は、タンクに収容された洗濯処理液を計量してタンクの内部から1回分の洗濯処理液を外部に搬送する搬送手段として機能する。
<電導度検出手段>
図6は、電導度検出手段である電導度センサの構造の一例を示す図であり、図6(a)は電極の斜視図、図6(b)は中央部縦断面図である。
図6(b)に示すように、電導度センサ63は、洗濯前の水道水、洗濯(洗い、すすぎ、脱水)時の洗濯水の電導度の検出するセンサであり、合成樹脂製のセンサベース71、一対の電極72A、72Bを備えて構成されている。また、電導度センサ63は、非導電性の樹脂製のセンサベース71と導線性金属製の電極72A、72Bとがインサート成型により一体に構成されている。
センサベース71は、電極72A、72Bが支持される電極支持部71a、この電極支持部71aを外槽15に固定するための固定部71bを有している。電極支持部71aは、円筒部71c1と、この円筒部71c1の上部を覆う上面部71c2(上面)とを有し、この上面部71c2に帯状に傾斜して延びる溝部71dが形成されている。なお、溝部71dは、円筒部71c1を正面視して凹部状に斜めに切欠形成して傾斜した流水路19aを形成している。
また、溝部71dの側壁19b、19bには、電極72A、72Bが前記側壁19b、19bの側面に面一の状態に露出して互いに対向して配置されている。また、溝部71dの底面71d4の中央には、リブ71eが電極72A、72Bに沿って形成されている。
固定部71bは、センサベース71の底面を構成する部材であり、電極支持部71aの下端部から略三角板形状の取り付け部71fを有している。取り付け部71fは、電極支持部71aに対して外側方に向けて突出して形成され、取り付け部71fの3つの角部には、ねじ挿通孔71f1が形成されている。
取り付け部71fには、ねじ挿通孔71f1と電極支持部71aとの間に、電極支持部71aを取り囲むようにして形成された環状部71gが上方に突出して形成されている。環状部71gの上端部71g1は、上下方向(高さ方向)において、電極支持部71aの鉛直方向(高さ方向)の略中間部まで延びて形成されている。
センサベース71の電極支持部71aは、底側が開放しており、電極支持部71aに設けられた電極72A、72Bの一部が円筒部71c1内において下方に向けて突出している。
図6(a)に示すように、電極72A、72Bは、いずれも同一の平板形状であり、前記溝部71d内に突出する検出部72a、電極支持部71aに固定される樹脂固定部72、検出用のコネクタ(図示せず)が接続されるコネクタ接続部72cを有している。このように、電極72A、72Bを平板形状とすることにより、電極面積を棒状の電極に比べて広く確保することができ、安定した電導度の検知が可能になる。
検出部72aは、略矩形状に形成され、樹脂固定部72bやコネクタ接続部72cよりも表面積が大きくなるように形成されている。また、検出部72aは、その長さLが溝部71dの長さLmよりも短く形成されている。また、検出部72aの上端縁部72a1は、円弧状に形成されている。このように上端縁部72a1が、円弧状に形成されることにより、角部を無くすことで糸屑などのゴミの引っ掛かりを防止することができる。
樹脂固定部72bは、検出部72aと同じ幅の第1固定部72b1と、検出部72aよりも幅狭の第2固定部72b2とを有している。第1固定部72b1は、略T字状の貫通孔72b3を有している。第2固定部72b2は、両端縁部が第1固定部72b1からコネクタ接続部72cにかけて先細り形状となるテーパ部72b4を有している。
図6(b)に示すように、電極支持部72Aの裏側(溝部71dが形成される面とは反対側の面)には、溝部71dの側壁19b、19bに対応する位置において、下方へ突出する突条部71hが形成されている。この突条部71hには、前記貫通孔71b3が位置するようになっている。これにより、インサート成型時の樹脂が貫通孔72b3を介して繋がることで、電極72A、72Bがセンサベース71に対して強固に支持される。また、貫通孔72b3の面積を実施形態のように大きく確保することにより、電極72A(72B)がセンサベース71に対してより強固に支持される。
電導度センサ63は、図5に記載の通り、窪みの左側に配置される。このとき、電導度センサ63の溝部71dは、外槽15の外周壁15cに沿ってほぼ連続した面となるように構成されている。これにより、例えば、洗濯運転時の脱水工程において、回転ドラム20の貫通孔から外槽15に排出されたすすぎ水の一部や、給水経路65から流れ落ちた液体が溝部71d(電導度センサ63の流水露19a)を通過しやすくなる。また、溝部71dの左右の側壁19b、19bは、それぞれ僅かに窪んだ凹み部(図示せず)を有し、この凹み部に電極72A、72Bがそれぞれ嵌まるようにして配置されている。このため、電極72A、72Bは、側壁19b、19bにおいて、表面のみを露出して、側壁19b、19bにそれぞれ略面一の状態に設けられているので、糸屑等が引っ掛かることがない。
外槽15の外周壁15c、電導度センサ63の溝部71dの底面71d4は、窪みの底面部に対して大きく傾斜している。この底面71d4の傾斜角度は、例えば6度に設定されている。電導度センサ63の溝部71dの底面71d4が、このような傾斜角度に設定されることで、水が電導度センサ63上に停滞して電極72A、72Bが腐蝕するのを防止することができる。
図7は、洗濯機の制御装置100のブロック図である。制御装置100は、マイコン110を中心に構成される。マイコン110は、運転パターンデータベース111と、工程制御部112と、回転速度算出部113と、衣類重量算出部114と、電導度測定部115と、水温判定部116と、硬度判定部117と、洗剤種類判定部118と、汚れ濃度判定部119と、水温・硬度影響算出部120と、洗剤種類・汚れ濃度影響算出部121と、洗い時間決定部122と、洗い動作再設定部123、を備えている。
マイコン110は、表示器の動作スイッチ12aに接続される操作ボタン入力回路(不図示)や水位センサ134、温度センサ135、振動センサ136、回転検知センサ137、電導度センサ63、洗剤残量検出手段79a、柔軟剤残量検出手段79b、送風ファン28、ヒータ18、循環ポンプ23、と接続され、使用者のボタン操作や洗濯工程での各種情報信号を受ける。表示器の操作スイッチは、使用者により運転コースを入力することができるようになっており、入力された信号をマイコン110に出力するようになっている。
電導度センサ63は、外槽15の内部に貯留された水の電導度を検出することができるようになっており、検出された信号は、マイコン110に出力されるようになっている。
制御部であるマイコン110は、動作スイッチ12aから入力された運転コースにあった運転パターンを運転パターンデータベース111から呼び出し、洗濯または/及び乾燥を開始する機能を有する。工程制御部112は、運転パターンデータベース111から呼び出された運転パターンに基づき、洗い工程、すすぎ工程、脱水工程、乾燥工程の各工程を運転制御する機能を有する。
各工程では、工程制御部112は、表示器、給水ユニット93、給水電磁弁27、排水弁10、タンクから洗剤乃至柔軟剤を供給するための供給弁(不図示)、洗剤自動投入手段である搬送ポンプ34、を制御する機能を有する。
回転速度算出部113は、電動機24の回転を検出する回転検出装置からの検出値に基づき、電動機24の回転速度を算出する機能を有する。
衣類重量算出部114は、回転速度算出部113で算出された回転速度と、モータ電流検出装置の検出値に基づいて、回転ドラム20内の洗濯物の重量を算出する機能を有する。洗濯物の重量が増加することにより回転ドラム20を回転させるための負荷が大きくなり、電動機24に流れるモータ電流が多く必要になることから、電動機24のモータ電流と回転速度により洗濯物の重量を算出することができる。
電導度測定部115は、電導度センサ63からの検出値を用いて、外槽15内に給水された水道水や、洗濯水の電導度を測定する機能を有する。
洗剤量・洗い時間決定部116は、電導度測定部115が測定した電導度等に基づいて、洗剤量および衣類の洗い時間を決定する機能を有する。
水温測定部117は、温度センサ135が測定した温度に基づいて、外槽15内に給水された水道水や洗濯液の温度を判定する機能を有する。
硬度判定部118は、電導度測定部115が測定した電導度等に基づいて、給水された水道水の硬度を判定する機能を有する。
洗濯処理液種類判定部である洗剤種類判定部119は、電導度測定部115が測定した電導度等に基づいて、投入された洗剤などの洗濯処理液の種類を判定する機能を有する。
汚れ濃度判定部120は、衣類重量算出部114が判定した洗濯物の重量と、電導度測定部115が判定した洗濯水の電導度等に基づいて、洗濯水に溶出した汚れの濃度を判定する機能を有する。
水温・硬度影響算出部121は、水温判定部117が判定した水温と硬度判定部118が判定した硬度等により、水温・硬度の影響を受けて変化した洗浄力の変化量を判定する機能を有する。
洗剤・汚れ影響算出部122は、洗剤種類判定部119が判定した洗剤種類と汚れ濃度判定部120が判定した汚れ濃度等により、洗剤種類・汚れ濃度の影響を受けて変化した洗浄力の変化量を判定する機能を有する。
洗い動作再設定部123は、水温・硬度影響算出部121と洗剤・汚れ影響算出部122が判定した洗浄力の変化量等により、洗い時間やドラム回転時間を決定する機能を有する。
図8は、洗濯乾燥機で除菌コースを設定した場合の基本的な制御フローである。
使用者が回転ドラム20に洗濯物、ここでは毛布や布団を入れ、ドア3を閉じ、操作パネル18上の電源スイッチ(不図示)を押すと、マイコン110は洗濯乾燥機の状態確認および初期設定を行う(S101)。操作パネル12の表示器を点灯し、操作ボタンからの指示入力にしたがって洗剤・柔軟剤自動投入の設定する(S102)。
ステップS103において、操作パネル12のスタートスイッチ(不図示)からの指示入力を監視して処理を分岐する。
ステップS104において、制御装置100は、回転ドラム20に投入された衣類の重量(布量)を検出する工程を実行する(布量センシング)。具体的には、制御装置100は、洗濯物重量算出部である衣類重量算出部114により、電動機24を駆動して回転ドラム20を回転させるとともに、注水前の衣類の重量(布量)を算出する。
ステップS105において、制御装置100は、洗剤量・運転時間を算出する工程を実行する(洗剤量運転時間算出)。具体的には、制御装置100は、給水電磁弁27を制御して、外槽15の給水口(不図示)に直接給水する。制御装置100の電導度測定部115は、外槽15の内底部に配置された電導度センサ63を介して、給水された水の電導度(硬度)を検出する。また、温度センサ135で、給水された水の温度を検出する。その後、給水電磁弁27を制御して、外槽15への給水を終了する。
制御装置100は、ステップS104で検出した布量、水の電導度(硬度)、水の温度に基づいて、マップ検索により、投入する洗剤量と運転時間を決定する。(ステップS105)なお、外槽15に給水して水の電導度(硬度)および水温を検出するものとして説明したが、これに限られるものではない。例えば、前回運転時の水の電導度(硬度)および水温をマイコン110の記憶部(不図示)に記憶しておき、それを用いてもよい。
ステップS106において、制御装置100は、洗濯処理液自動投入部である洗剤自動投入手段30の洗剤供給弁35a及び搬送ポンプ34を動作させることで液体洗剤がタンクから洗濯槽内に自動で投入される洗剤自動投入1工程(第1洗濯処理液自動投入部)を実行する。なお、洗剤自動投入1工程は、S104で検知した洗濯物の重量に基づいて、投入量を決定する。このため、使用者による洗剤収納部25への洗剤投入は不要となる。この時、洗剤自動投入装置30による液体洗剤の投入量は、コース運転開始時においては、洗濯物量に対応した標準洗剤量よりも少ない洗剤量、つまり同一洗濯物量で洗濯物の汚れレベルが標準よりも小さい時の洗剤量の値が適用される。
ステップS107において、制御装置100は、洗剤溶かし給水工程を実行する。例えば、制御装置100は、給水電磁弁27を制御して、洗剤自動投入手段30の洗剤投入経路を介して外槽15に給水する。この時、洗剤自動投入手段30の洗剤投入経路に残った液体洗剤が、給水されるごとに水で洗い流される。
ステップS108において、所定水量まで給水すると、制御装置100は、給水電磁弁27を制御して、給水を停止させる。そして、制御装置100は、洗剤溶かし動作を実行する(洗剤溶かし動作)。
ステップS109において、汚れ濃度判定部120は、洗剤種類に応じて、汚れ濃度判定のための基準値を計算する(汚れ判定基準値測定)。この計算は、汚れが溶け出す前に計測された電導度に基づき、衣類重量算出部114により算出される衣類重量に対応したテーブルより給水量を判定し、洗剤液がどれだけ薄まるか求める。これにより、汚れ濃度判定に必要な、汚れていない洗濯液の電導度を基準に取り、汚れ濃度判定部120の精度を高めることができる。
すすぎ運転が1回でもよい濃縮タイプの液体洗剤は、すすぎ運転が2回の液体洗剤と比較して、電導度が小さくなっているため、汚れ濃度判定部120での判定結果より、すすぎ回数を変更しても良い。
ステップS110において、予洗い工程を実行する。回転ドラム20を低速で正逆回転させながら、循環ポンプ(不図示)を正回転させ、外槽15の底部に生成した高濃度の洗い水を外槽カバー(不図示)の上部に設けた散水口から回転ドラム20内の洗濯物に散布する。高濃度の洗い水は、洗剤の浸透作用で洗濯物にむらなく行き渡る。また、油汚れに対する溶解力が強いため、洗濯物から汚れを浮き上がらせる効果が非常に大きく、次工程の本洗いで容易に汚れを落とすことができる。洗濯物に洗い水が含まれた分外槽15内の水位が低下するので、電磁給水弁27を開き、外槽15内に給水を行いながら既定の水位になるまで予洗いを継続する。予洗い中に、布質判定動作を実施してもよい。これは、化繊と綿との含水量の違いから布質を判定するものである。具体的には、含水量が少ない衣類と多い衣類では、回転ドラム20を回転させるためのトルクが異なり、含水量が多い綿が多いほどトルクが高くなり、それを電動機24の電流値で検知する。
ステップS111において、制御装置110は、本洗い工程1を実行する。本洗い工程1とは、回転ドラム20の回転により回転ドラム20内の下方に溜まった衣類を持ち上げて、衣類に対する遠心力よりも重力が勝ることで、衣類を回転ドラム20内の上方から落下させることにより、衣類に機械的な力を与える工程である(たたき洗い)。
ステップS112において、汚れ濃度判定部120は、衣類の汚れ濃度を判定する(汚れ濃度判定)。具体的には、電導度測定部115は、洗濯液の電導度を、電導度センサ63により計測する。なお、電導度ECを計測する際は、給水電磁弁27による外槽15への給水、循環ポンプ(不図示)による循環、電動機24による回転ドラム20の回転は停止されていることが望ましい。
ステップS112における洗濯液は、ステップS110によって汚れが洗濯液に溶出している。つまり、ステップS109で算出した基準値とステップ112で計測した洗濯液の電導度の変化量(汚れ判定値)は汚れによって変化した値であり、衣類の汚れ具合を検出することが可能になる。なお、衣類に含まれる汚れ成分により汚れの変化量はプラスに変化する場合や、マイナスに変化する場合があるため、汚れの変化量を絶対値で判断してもよい。
汚れ判定値は、衣類の汚れ具合が均一である場合、衣類の量が多いほど汚れ判定値は大きくなる。汚れ濃度判定部120は、汚れ判定値と衣類重量算出部114により算出された衣類重量より、実験的に求めた関係式から汚れ濃度を計算する。汚れ濃度が計算されたら、工程制御部112は、汚れ濃度判定工程を終了する。
ステップS113において、ステップS112にて汚れ量(汚れ濃度)の計算値が予め設定していた基準値以上である時、洗濯処理液自動投入部である洗剤自動投入手段30は、洗剤自動投入2工程(第2洗濯処理液自動投入部)を実行する。洗剤自動投入2工程は、汚れ濃度判定部120で判定された汚れ濃度に基づいて、もしくは、汚れ濃度に加え、水温、硬度、洗濯処理液の種類、のいずれか1つに基づいて、外槽15内へ投入する洗濯処理液量を決定し、決定された洗濯処理液量を外槽15内に投入する。具体的には、汚れ量(汚れ濃度)、水質(水温、硬度)、洗剤種類などの運転中に判定した情報から、現時点での汚れ量(汚れ濃度)を減少させるための必要洗剤量を決定し、再度、洗剤自動投入手段30によって外槽15内へ洗剤を投入する。洗剤自動投入2工程にて必要洗剤量が外槽15に投入された後、ステップS113は終了し、再度ステップS111を行う。
なお、図8では、ステップS111の本洗い1の時に、汚れ濃度に基づいて洗濯処理液の投入を行うことで説明しているが、ステップS110の予洗いの時に、汚れ濃度に基づいて洗濯処理液の投入を行っても良い。つまり、ステップS110の後、ステップS112、ステップS113を実行しても良い。
また、洗剤自動投入2は、予め洗濯処理液を自動投入するか否か、投入有無を使用者が選択可能とし、投入有りの場合にだけ自動投入を実施しても良い。
ステップS112において、汚れ量(汚れ濃度)の計算値が基準値以下になるまで、S111、S112、S113を繰り返し行う。スッテプS112において、汚れ量(汚れ濃度)の計算値が基準値以下である時、S112を終了し、S114に進む。
ステップS114において、制御装置100は、すすぎ攪拌工程を実行する。制御装置100は、電動機24を制御して回転ドラム20を回転させ、循環ポンプ(不図示)を所定の流量(例えば3200r/min)となるように制御して、排水口から吸い込んだすすぎ水を外槽15の開口部に設けられたノズル(不図示)から回転ドラム20の内部に吐出させて、衣類をすすぐ。そして、所定の時間が経過すると、制御装置100は、すすぎ攪拌工程を終了し、ステップS115に進む。
ステップS115において、制御装置100は、脱水工程を実行する。具体的には、制御装置100は、排水弁10を開弁させるとともに、電動機24を制御して回転ドラム20を高速(例えば、1000r/min)で回転させ、衣類を遠心脱水する。そして、所定の時間が経過すると、制御装置100は、電動機24を停止させ、排水弁10を閉弁して、洗濯コース(洗い〜すすぎ〜脱水)を終了する。
1 ドラム式洗濯機
2 筐体
3 ドア
15 外槽
12 操作パネル
63 電導度センサ
20 回転ドラム
27 給水電磁弁
30 洗濯処理液自動投入手段
34 搬送ポンプ
79a 洗剤残量検出手段
79b 柔軟剤残量検出手段
100 制御装置
115 電導度測定部
120 汚れ濃度判定部
122 洗剤・汚れ影響算出部

Claims (4)

  1. 洗濯物が収容され、回転自在に支持された洗濯槽と、
    前記洗濯槽を内包する水を溜める外槽と、
    前記洗濯槽内への洗濯処理液を供給する洗濯処理液自動投入部と、
    前記洗濯槽内に収容された洗濯物の重量を算出する洗濯物重量算出部と、
    前記外槽内に給水された水の電導度を測定する電導度測定部と、
    前記洗濯物重量算出部で算出された洗濯物の重量と、前記電導度測定部で測定された電導度と、に基づいて洗濯物の汚れ濃度を判定する汚れ濃度判定部と、
    洗い工程、すすぎ工程、脱水工程の各工程の実行を制御する制御部と、を有し、
    前記洗濯処理液自動投入部は、前記汚れ濃度判定部で判定された前記汚れ濃度に基づいて、前記外槽内へ投入する洗濯処理液量を決定し、決定された洗濯処理液量を前記外槽内に投入する、ことを有することを特徴とする洗濯機。
  2. 請求項1記載の洗濯機であって、
    前記洗濯処理自動液投入部は、
    前記洗濯物重量算出部で算出された洗濯物の重量に基づいて前記外槽内に投入する洗濯処理液量を決定する第1洗濯処理液自動投入部と、
    前記汚れ濃度判定部で判定された前記汚れ濃度に基づいて、前記外槽内へ投入する洗濯処理液量を決定する第2洗濯処理液自動投入部と、
    を有する洗濯機。
  3. 請求項1又は請求項2に記載の洗濯機であって、
    前記洗濯処理液自動投入部は、前記洗い工程にて、洗濯処理液の投入有無を選択可能とし、洗濯処理液の投入有りが選択された場合、前記洗い工程の予洗い時に、前記洗濯処理液自動投入部によって洗濯処理液を投入する洗濯機。
  4. 請求項1乃至3のいずれか1項に記載の洗濯機であって、
    給水された水や洗濯水の温度を測定する水温測定部と、
    給水された水の硬度を判定する硬度判定部と、
    洗濯処理液の種類を判定する洗濯処理液種類判定部と、を有し、
    前記洗濯処理液自動投入部は、前記汚れ濃度判定部で判定された汚れ濃度に加え、前記水温測定部で判定された水温、前記硬度判定部で判定された硬度、前記洗濯処理液洗剤種類判定部で判定された洗濯処理液の種類、のいずれか1つに基づいて、前記外槽内へ投入する洗濯処理液量を決定し、決定された洗濯処理液量を前記外槽内に投入する、ことを有することを特徴とする洗濯機。
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