JP2018099868A - 液体吐出装置及び回路基板 - Google Patents
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Abstract
【課題】残留振動信号の信号劣化が生じる恐れを低減し、精度良く吐出部の状態を検出することが可能な液体吐出装置を提供する。【解決手段】第1圧電素子を含み、第1圧電素子を駆動する第1駆動信号に基づいて動作する吐出する第1吐出部と、第1駆動信号と、第1圧電素子が第1駆動信号により駆動された後に発生する第1残留振動を示す第1残留振動信号と、を転送する回路基板470と、第1残留振動信号に基づき、第1吐出部の状態を判定する判定回路と、を備え、回路基板は第1残留振動信号を転送する第1配線415と、第1駆動信号を転送する第2配線と、第1配線と接続され、第1残留振動信号を回路基板に入力する第1入力端子と、第1配線と接続され、第1残留振動信号を判定回路に出力する第力端子と、を含み、第1配線と第1入力端子と第1出力端子405とは回路基板の第1層471に形成され、第2配線は、第1層とは異なる第2層に設けられている。【選択図】図16
Description
本発明は、液体吐出装置及び回路基板に関する。
インクを吐出して画像や文書を印刷するインクジェットプリンターなどの液体吐出装置には、圧電素子(例えばピエゾ素子)を用いたものが知られている。圧電素子は、ヘッド(インクジェットヘッド)において複数の吐出部のそれぞれに対応して設けられ、それぞれが制御基板から出力された駆動信号に従って駆動されることにより、吐出部のノズルから所定のタイミングで所定量のインク(液体)が吐出されて、ドットが形成される。特許文献1には、ヘッドを駆動するための信号を、制御基板から吐出ヘッドに伝送する配線が設けられた中継基板が開示されている。
制御基板と吐出ヘッドとを伝送する信号には、ノズルに対応して設けられた圧電素子を駆動する駆動信号や、駆動信号の圧電素子への印加を制御する制御信号の他に、吐出ヘッドの残留振動を検出し、吐出の状態を判定するための検出信号が含まれる。そして、これらの信号を転送する配線が形成された回路基板において、その配線レイアウトによっては、信号転送時に当該信号の劣化が生じる可能性がある。
検出信号に信号劣化が生じると、吐出部の状態を正確に判断することができず、吐出部の状態を誤って判断することにより、余分なメンテナンス処理を実行してしまう可能性がある。
本発明は、以上のような問題に鑑みてなされたものであり、本発明のいくつかの態様によれば、回路基板において吐出ヘッドの残留振動に基づく残留振動信号の信号劣化が生じる恐れを低減し、精度良く吐出部の状態を検出することが可能な液体吐出装置を提供することができる。また、本発明のいくつかの態様によれば、残留振動信号の信号劣化が生じるおそれを低減することが可能な回路基板を提供することができる。
本発明は前述の課題の少なくとも一部を解決するためになされたものであり、以下の態様または適用例として実現することが可能である。
[適用例1]
本適用例に係る液体吐出装置は、第1圧電素子を含み、前記第1圧電素子を駆動する第1駆動信号に基づいて動作する第1吐出部と、前記第1駆動信号と、前記第1圧電素子が前記第1駆動信号により駆動された後に発生する第1残留振動を示す第1残留振動信号と、を転送する回路基板と、前記第1残留振動信号に基づき、前記第1吐出部の状態を判定する判定回路と、を備え、前記回路基板は、前記第1残留振動信号を転送する第1配線と、前記第1駆動信号を転送する第2配線と、前記第1配線と接続され、前記第1残留振動信号を前記回路基板に入力する第1入力端子と、前記第1配線と接続され、前記第1残留振動信号を前記判定回路に出力する第1出力端子と、を含み、前記第1配線と前記第1入
力端子と前記第1出力端子とは、前記回路基板の第1層に形成され、前記第2配線は、前記第1層とは異なる第2層に設けられている。
本適用例に係る液体吐出装置は、第1圧電素子を含み、前記第1圧電素子を駆動する第1駆動信号に基づいて動作する第1吐出部と、前記第1駆動信号と、前記第1圧電素子が前記第1駆動信号により駆動された後に発生する第1残留振動を示す第1残留振動信号と、を転送する回路基板と、前記第1残留振動信号に基づき、前記第1吐出部の状態を判定する判定回路と、を備え、前記回路基板は、前記第1残留振動信号を転送する第1配線と、前記第1駆動信号を転送する第2配線と、前記第1配線と接続され、前記第1残留振動信号を前記回路基板に入力する第1入力端子と、前記第1配線と接続され、前記第1残留振動信号を前記判定回路に出力する第1出力端子と、を含み、前記第1配線と前記第1入
力端子と前記第1出力端子とは、前記回路基板の第1層に形成され、前記第2配線は、前記第1層とは異なる第2層に設けられている。
本適用例に係る液体吐出装置では、回路基板において、第1残留振動信号を転送する第1配線と、第1駆動信号を転送する第2配線と、は異なる配線層に設けられている。したがって、本適用例に係る液体吐出装置によれば、回路基板において、第1配線により転送される第1残留振動信号と、第2配線により転送される第1駆動信号との相互干渉により、第1残留振動信号が劣化するおそれを低減することが可能となり、精度よく第1吐出部の状態を検出することができる。
また、本適用例に係る液体吐出装置では、回路基板において、第1残留振動信号が入力される第1入力端子と、第1残留振動信号が転送される第1配線と、第1残留振動信号を出力する第1出力端子とが、回路基板の同一層(第1層)に設けられている。したがって、回路基板の他の層と接続するためのビア等が不要となり、第1残留振動信号が劣化する恐れをさらに低減することが可能となり、精度よく第1吐出部の状態を検出することができる。
[適用例2]
上記適用例に係る液体吐出装置において、前記回路基板は、前記第1残留振動信号をデジタル信号に変換するAD変換回路を含み、前記AD変換回路は、前記第1層に設けられ、前記第1配線は、前記AD変換回路を介して前記第1出力端子に接続されていてもよい。
上記適用例に係る液体吐出装置において、前記回路基板は、前記第1残留振動信号をデジタル信号に変換するAD変換回路を含み、前記AD変換回路は、前記第1層に設けられ、前記第1配線は、前記AD変換回路を介して前記第1出力端子に接続されていてもよい。
本適用例に係る液体吐出装置では、回路基板から出力される第1残留振動信号はデジタル信号に変換され出力される。よって、回路基板から判定回路に至るまで、第1残留振動信号を精度よく転送ることが可能となり、判定回路は、さらに精度よく第1吐出部の状態を判定することができる。
[適用例3]
上記適用例に係る液体吐出装置において、第2圧電素子を含み、前記第2圧電素子の駆動により動作する第2吐出部をさらに含み、前記第1配線は、前記第1残留振動信号と、前記第2圧電素子が駆動した後に発生する第2残留振動を示す第2残留振動信号と、を時分割に転送してもよい。
上記適用例に係る液体吐出装置において、第2圧電素子を含み、前記第2圧電素子の駆動により動作する第2吐出部をさらに含み、前記第1配線は、前記第1残留振動信号と、前記第2圧電素子が駆動した後に発生する第2残留振動を示す第2残留振動信号と、を時分割に転送してもよい。
本適用例に係る液体吐出装置では、第1配線は、第1残留振動信号と第2残留振動信号とを時分割に転送する。これにより、残留振動信号を転送するための配線数を削減することが可能となり、回路基板を小型化することが可能となる。
[適用例4]
上記適用例に係る液体吐出装置において、前記回路基板は、前記第1層と前記第2層とは異なる第3層と、前記第1圧電素子の前記第1駆動信号が印加される一端とは異なる他端に印加され、基準の電圧を供給する基準電圧信号を転送する第3配線と、を含み、前記第3配線は、前記第3層に設けられ、前記回路基板の平面視において、前記第3配線と、前記第2配線とは、少なくとも一部が重なるように設けられていてもよい。
上記適用例に係る液体吐出装置において、前記回路基板は、前記第1層と前記第2層とは異なる第3層と、前記第1圧電素子の前記第1駆動信号が印加される一端とは異なる他端に印加され、基準の電圧を供給する基準電圧信号を転送する第3配線と、を含み、前記第3配線は、前記第3層に設けられ、前記回路基板の平面視において、前記第3配線と、前記第2配線とは、少なくとも一部が重なるように設けられていてもよい。
本適用例に係る液体吐出装置では、圧電素子の一端に印加される第1駆動信号が転送される第2配線と、圧電素子の他端に印加される基準電圧信号が転送される第3配線とは、回路基板の平面視において、少なくともその一部が重なるように設けられていることで、第2配線及び第3配線に流れる電流により生じた電磁界が互いにキャンセルされ、配線のインピーダンスを低減することが可能となる。これにより、第1駆動信号、及び基準電圧
信号の少なくとも一つが劣化するおそれを低減することが可能となり、精度よく液体を吐出することができる。
信号の少なくとも一つが劣化するおそれを低減することが可能となり、精度よく液体を吐出することができる。
さらに、本適用例に係る液体吐出装置では、第1駆動信号、及び基準電圧信号の少なくとも一つが劣化するおそれを低減することが可能となることから、第1圧電素子に印加される電圧信号の精度が向上し、よって、第1圧電素子が駆動された後に発生する第1残留振動の精度も向上することから、精度良く吐出部の状態を検出できる可能性がある。
[適用例5]
上記適用例に係る液体吐出装置において、前記第1圧電素子を駆動する第2駆動信号を含み、前記回路基板は、前記第2駆動信号を転送する第4配線と、前記第1層と前記第2層と前記第3層と異なる第4層と、を含み、前記第4配線は、前記第4層に設けられ、前記第3層は、前記第2層と前記第4層との間に設けられ、前記回路基板の平面視において、前記第3配線と前記第4配線とは、少なくとも一部が重なるように設けられていてもよい。
上記適用例に係る液体吐出装置において、前記第1圧電素子を駆動する第2駆動信号を含み、前記回路基板は、前記第2駆動信号を転送する第4配線と、前記第1層と前記第2層と前記第3層と異なる第4層と、を含み、前記第4配線は、前記第4層に設けられ、前記第3層は、前記第2層と前記第4層との間に設けられ、前記回路基板の平面視において、前記第3配線と前記第4配線とは、少なくとも一部が重なるように設けられていてもよい。
本適用例に係る液体吐出装置では、第1圧電素子を駆動する第2駆動信号が転送される第4配線と、基準電圧信号が転送される第3配線とは、回路基板の平面視において、少なくともその一部が重なるように設けられていることで、第4配線、及び第3配線に流れる電流により生じた電磁界を互いに相殺することが可能となり、当該配線のインピーダンスを低減することが可能となる。これにより、第2駆動信号、及び基準電圧信号の少なくとも一つが劣化するおそれをさらに低減することが可能となり、精度よく液体を吐出することができる。
さらに、本適用例に係る液体吐出装置では、基準電圧信号を転送する第3配線は、第1駆動信号が転送される第2配線の配線領域と、第2駆動信号が転送される第4配線の配線領域との間に介在し、少なくとも配線領域の一部が重なるように設けられている。即ち、第1駆動信号が第1圧電素子に供給される信号経路と、第2駆動信号が圧電素子に供給される信号経路との配線の線路長の差を小さくすることが可能となる。したがって、第1駆動信号が圧電素子に供給する信号経路と、第2駆動信号が圧電素子に供給する信号経路のインピーダンス差を小さくすることが可能となり、第1駆動信号、第2駆動信号の少なくとも一つが劣化するおそれを低減することが可能となり、精度よく液体を吐出することができる。
さらに、本適用例に係る液体吐出装置では、第1駆動信号、第2駆動信号、及び基準電圧信号の少なくとも一つが劣化するおそれを低減することが可能となることから、第1圧電素子に印加される電圧信号の精度が向上し、よって、第1圧電素子が駆動された後に発生する第1残留振動の精度も向上することから、精度良く吐出部の状態を検出できる可能性がある。
[適用例6]
本適用例に係る回路基板は、第1圧電素子が第1駆動信号により駆動された後に発生する第1残留振動を検出し、前記第1残留振動を示す第1残留振動信号を転送する第1配線と、前記第1圧電素子を駆動する前記第1駆動信号を転送する第2配線と、前記第1配線と接続され、前記第1残留振動信号を入力する第1入力端子と、前記第1配線と接続され、前記第1残留振動信号を出力する第1出力端子と、を含み、前記第1配線と前記第1入力端子と前記第1出力端子とは、第1層に形成され、前記第2配線は、前記第1層とは異なる第2層に設けられている。
本適用例に係る回路基板は、第1圧電素子が第1駆動信号により駆動された後に発生する第1残留振動を検出し、前記第1残留振動を示す第1残留振動信号を転送する第1配線と、前記第1圧電素子を駆動する前記第1駆動信号を転送する第2配線と、前記第1配線と接続され、前記第1残留振動信号を入力する第1入力端子と、前記第1配線と接続され、前記第1残留振動信号を出力する第1出力端子と、を含み、前記第1配線と前記第1入力端子と前記第1出力端子とは、第1層に形成され、前記第2配線は、前記第1層とは異なる第2層に設けられている。
本適用例に係る回路基板では、第1残留振動信号を転送する第1配線と、第1駆動信号
を転送する第2配線と、は異なる配線層に設けられている。したがって、本適用例に係る回路基板によれば、第1配線により転送される第1残留振動信号と、第2配線により転送される第1駆動信号との相互干渉により、第1残留振動信号が劣化するおそれを低減することが可能となり、精度よく第1吐出部の状態を検出することができる。
を転送する第2配線と、は異なる配線層に設けられている。したがって、本適用例に係る回路基板によれば、第1配線により転送される第1残留振動信号と、第2配線により転送される第1駆動信号との相互干渉により、第1残留振動信号が劣化するおそれを低減することが可能となり、精度よく第1吐出部の状態を検出することができる。
本適用例に係る回路基板では、第1残留振動信号が入力される第1入力端子と、第1残留振動信号が転送される第1配線と、第1残留振動信号を出力する第1出力端子とが、回路基板の同一層(第1層)に設けられている。したがって、回路基板の他の層と接続するためのビア等が不要となり、第1残留振動信号が劣化する恐れをさらに低減することが可能となり、精度よく第1吐出部の状態を検出することができる。
以下、本発明の好適な実施形態について図面を用いて詳細に説明する。用いる図面は説明の便宜上のものである。なお、以下に説明する実施形態は、特許請求の範囲に記載された本発明の内容を不当に限定するものではない。また以下で説明される構成の全てが本発明の必須構成要件であるとは限らない。
1 第1実施形態
1.1 液体吐出装置の概要
本実施形態に係る液体吐出装置の一例としての印刷装置は、外部のホストコンピューターから供給された画像データに応じてインクを吐出させることによって、紙などの印刷媒体にインクドット群を形成し、これにより、当該画像データに応じた画像(文字、図形等を含む)を印刷するインクジェットプリンターである。また、液体吐出装置としては、プリンター等の印刷装置の他、例えば、液晶ディスプレイ等のカラーフィルターの製造に用いられる色材吐出装置、有機ELディスプレイ、FED(面発光ディスプレイ)等の電極形成に用いられる電極材料吐出装置、バイオチップ製造に用いられる生体有機物吐出装置、立体造形装置(いわゆる3Dプリンター)、捺染装置等を挙げることができる。
1.1 液体吐出装置の概要
本実施形態に係る液体吐出装置の一例としての印刷装置は、外部のホストコンピューターから供給された画像データに応じてインクを吐出させることによって、紙などの印刷媒体にインクドット群を形成し、これにより、当該画像データに応じた画像(文字、図形等を含む)を印刷するインクジェットプリンターである。また、液体吐出装置としては、プリンター等の印刷装置の他、例えば、液晶ディスプレイ等のカラーフィルターの製造に用いられる色材吐出装置、有機ELディスプレイ、FED(面発光ディスプレイ)等の電極形成に用いられる電極材料吐出装置、バイオチップ製造に用いられる生体有機物吐出装置、立体造形装置(いわゆる3Dプリンター)、捺染装置等を挙げることができる。
図1は、液体吐出装置1を模式的に示した平面図であり、図2は、液体吐出装置1の側面図である。ここで、液体吐出装置1の幅方向(図1において紙面下から上の方向)を「第1の方向X」と称する。また、第1従動ローラー43から第2搬送ローラー72へ向かう方向を「第2の方向Y」と称する。また、第1の方向X及び第2の方向Yの双方に交差し、液体吐出装置1の高さ方向(図1において紙面垂直方向)を「第3の方向Z」と称する。なお、本実施形態では、各方位(X、Y、Z)の関係を直交とするが、各構成の配置が必ずしも直交するものに限定されるものではない。
本実施形態の液体吐出装置1は、被噴射媒体である記録シートSを搬送するだけで印刷を行う、ラインヘッド方式のインクジェットプリンターである。
液体吐出装置1は、複数のヘッドユニット32と、ヘッドユニット32が搭載されたベース3と、インクを貯留したインクタンク等の液体貯留手段4と、第1搬送手段5と、第2搬送手段6と、装置本体7と、を含み構成される。
ヘッドユニット32は、図3に示すように複数の駆動ユニット320(320−1〜320−4)が、記録シートSの搬送方向と交差する記録シートSの幅方向(第1の方向X)に並んでいる。また、各駆動ユニット320における記録シートSとの対向面(第3の方向Z)では、駆動ユニット320に設けられたインクを吐出する多数のノズル651が第1の方向Xに所定の間隔おきに並んでいる。なお、図3では、ヘッドユニット32を第3の方向Zから見たときの駆動ユニット320とノズル651の位置を仮想的に示す。第2の方向Yで隣り合う駆動ユニット320(例えば、駆動ユニット320−1と駆動ユニット320−2)の端部のノズル651の位置は少なくとも一部が重複しており、ヘッドユニット32の第3の方向Z側の面では、記録シートSの幅以上に亘って、ノズル651が第1の方向Xに所定の間隔おきに並んでいる。即ち、ヘッドユニット32の下を停まることなく搬送される記録シートSに対してヘッドユニット32がノズル651からインクを吐出することで、液体吐出装置1は、記録シートSに印刷を行う。
なお、図3では、紙面の都合上、ヘッドユニット32に属する駆動ユニット320を4個(320−1〜320−4)として示しているがこれに限るものではない。つまり、駆動ユニット320は4個より多くても少なくてもよい。また、図3の駆動ユニット320は千鳥格子状に配置されているが、このような配置に限るものではない。
図1、及び図2に戻り、ベース3は、第2の方向Yに並設された2つのヘッドユニット32を保持している。
液体貯留手段4は、ヘッドユニット32にインクを供給する。本実施形態では、液体貯留手段4は、装置本体7に固定され、液体貯留手段4からチューブ等の供給管8を介して
インクをヘッドユニット32に供給する。
インクをヘッドユニット32に供給する。
第1搬送手段5は、ヘッドユニット32の第2の方向Yの一方側に設けられている。第1搬送手段5は、第1搬送ローラー42と、第1搬送ローラー42に従動する第1従動ローラー43と、を含み構成される。第1搬送ローラー42は、記録シートSのインクが着弾する着弾面S1とは反対側の裏面S2側に設けられており、第1駆動モーター41の駆動力によって駆動される。また、第1従動ローラー43は、記録シートSの着弾面S1側に設けられており、第1搬送ローラー42との間で記録シートSを挟持する。このような第1従動ローラー43は、不図示のばね等の付勢部材によって記録シートSを第1搬送ローラー42側に向かって押圧している。
第2搬送手段6は、第2駆動モーター71、第2搬送ローラー72、第2従動ローラー73、搬送ベルト74及びテンションローラー75を具備する。
第2搬送ローラー72は、第2駆動モーター71の駆動力によって駆動される。搬送ベルト74は、無端ベルトからなり、第2搬送ローラー72と第2従動ローラー73との外周に掛けられている。このような搬送ベルト74は、記録シートSの裏面S2側に設けられている。テンションローラー75は、第2搬送ローラー72と第2従動ローラー73との間に設けられて、搬送ベルト74の内周面に当接し、ばね等の付勢部材76の付勢力によって搬送ベルト74に張力を付与している。これにより、搬送ベルト74は、第2搬送ローラー72と第2従動ローラー73との間でヘッドユニット32に相対向する面が平坦になっている。
即ち、本実施形態における液体吐出装置1では、第1搬送手段5及び第2搬送手段6によって記録シートSを、第2の方向Yに搬送する。そして、ヘッドユニット32からインクを噴射させて、噴射したインクを記録シートSの着弾面S1に着弾させることで、印刷を行う。
なお、本実施形態では、液体吐出装置1として、ヘッドユニット32が装置本体7に固定されて、記録シートSを搬送するだけで印刷を行う、ラインヘッド方式のインクジェットプリンターを例示したが、特にこれに限定されず、例えば、ヘッドユニット32を記録シートSの搬送方向である第2の方向Yと交差する第1の方向Xに移動するキャリッジに搭載して、ヘッドユニット32を第1の方向Xに移動しながら印刷を行う、シリアル方式のインクジェットプリンターであっても良い。
1.2 液体吐出装置の電気的構成
図4、及び図5は、液体吐出装置1の電気的な構成を示すブロック図である。
図4、及び図5は、液体吐出装置1の電気的な構成を示すブロック図である。
本実施形態の液体吐出装置1は、前述のとおり、2つのヘッドユニット32が備えられているが、これらは、同様の構成である為、図4、及び図5では1つのヘッドユニット32で代表して説明を行い、残りのヘッドユニット32の図示および説明を省略する。
図4に示すように、液体吐出装置1は、制御ユニット10と、ヘッドユニット32と、を含み構成される。また、制御ユニット10とヘッドユニット32とは、制御信号コネクター170,280、駆動信号コネクター180,290、フレキシブルフラットケーブル190,191を介して電気的に接続される。
制御ユニット10は、制御部100と、第1搬送モータードライバー40と、第2搬送モータードライバー70と、制御信号送信部110と、状態信号判定部120と、駆動回路50と、を含み構成される。
制御部100は、ホストコンピューターから画像データ等の各種の信号が供給されたときに、各部を制御するための各種の制御信号等を出力する。
詳細には、制御部100は、第1搬送モータードライバー40に対して制御信号Ctr1を供給する。第1搬送モータードライバー40は、制御信号Ctr1に従って、第1駆動モーター41を駆動する。また、制御部100は、第2搬送モータードライバー70に対して制御信号Ctr2を供給する。第2搬送モータードライバー70は、制御信号Ctr2に従って、第2駆動モーター71を駆動する。第1駆動モーター41および第2駆動モーター71は、制御部100からの制御信号に基づいて、第1駆動モーター41および第2駆動モーター71を駆動し、記録シートSを所定の方向に搬送する。
また、制御部100は、ホストコンピューターからの各種の信号に基づき、吐出部600(図5参照)に設けられた圧電素子60(図5参照)の駆動を制御する複数種類の原制御信号として、原クロック信号sSck、原印刷データ信号sSI、原ラッチ信号sLAT,原チェンジ信号sCH及び原切替期間指定信号sRTを生成し、パラレル形式で制御信号送信部110に出力する。なお、複数種類の原制御信号には、これら信号の一部が含まれていなくてもよいし、他の信号が含まれていてもよい。
また、制御部100は、駆動回路50に、デジタルのデータdA1,dB1,dA2,dB2,dA3,dB3,dA4,dB4を供給する。
また、制御部100は、メンテナンスユニット80に、吐出部600におけるインクの吐出状態を正常に回復させるためのメンテナンス処理を実行させる。メンテナンスユニット80は、メンテナンス処理として、吐出部600内の増粘したインクや気泡等をチューブポンプ(図示省略)により吸引するクリーニング処理(ポンピング処理)や、吐出部600のノズル近傍に付着した紙粉等の異物をワイパーにより拭き取るワイピング処理を行う。
制御信号送信部110は、制御部100から供給される複数種類の原制御信号(原クロック信号sSck、原印刷データ信号sSI、原ラッチ信号sLAT,原チェンジ信号sCH及び原切替期間指定信号sRT)を、1つのシリアル形式のシリアル制御信号に変換(シリアライズ)する。このとき、シリアル制御信号には、複数種類の原制御信号とともに、高速シリアルデータ転送に用いられる転送用クロック信号が埋め込まれる。
さらに、制御信号送信部110は、変換されたシリアル制御信号を差動信号d1,d2,d3,d4に変換し出力する。制御信号送信部110は、例えば、シリアル制御信号をLVDS(Low Voltage Differential Signaling)転送方式の差動信号d1,d2,d3,d4に変換し出力する。LVDS転送方式の差動信号はその振幅が350mV程度であるため高速データ転送を実現することができる。なお、差動信号d1,d2,d3,d4は、LVDS以外のLVPECL(Low Voltage Positive Emitter Coupled Logic)やCML(Current Mode Logic)等の各種の高速転送方式の差動信号であっても良い。
即ち、制御信号送信部110は、制御部100から供給される複数種類の原制御信号(原クロック信号sSck、原印刷データ信号sSI、原ラッチ信号sLAT,原チェンジ信号sCH及び原切替期間指定信号sRT)に基づき差動信号d1,d2,d3,d4を出力する。制御信号送信部110から出力された原制御信号に基づく差動信号d1,d2,d3,d4は、ヘッドユニット32に設けられた制御信号受信部260(図5参照)に供給される。なお、本実施形態において、差動信号d1,d2,d3,d4は、各々が1対の差動信号で構成される。
状態信号判定部120(「判定回路」の一例)は、ヘッドユニット32から供給される残留振動信号Vrbgに基づいて吐出部600の状態を判定する。例えば、状態信号判定部120は、吐出部600毎に、ローパスフィルターあるいはバンドパスフィルターによって残留振動信号Vrbgからノイズ成分を除去した整形波形信号を生成し、当該整形波形信号の周波数(周期)や振幅の減衰率などを計測し、当該計測結果に基づき、吐出不良があるか否か等を判定してもよい。
制御部100は、状態信号判定部120の判定結果に応じた処理も行う。制御部100は、状態信号判定部120により吐出不良があると判定された場合には、メンテナンスユニット80にメンテナンス処理を実行させるための制御信号を生成してもよい。また、例えば、制御部100は、状態信号判定部120により吐出不良があると判定された場合には、吐出不良の吐出部600に代えて吐出不良のない吐出部600により記録シートSへの記録(印刷)を補完する補完記録処理を行うための原印刷データ信号sSIを生成してもよい。吐出部600に吐出異常が生じた場合であっても、補完記録処理を実行することで、印刷処理を停止してメンテナンス処理を行うことなく、印刷処理を継続することが可能となる。
駆動回路50は、駆動回路50−A1,50−B1,50−A2,50−B2,50−A3,50−B3,50−A4,50−B4を含み構成される。
駆動回路50−A1は、制御部100から出力されたデジタルのデータdA1に基づき、ヘッドユニット32に設けられた圧電素子60(図5参照)を駆動するための駆動信号COMA1を生成し、ヘッドユニット32に供給する。
具体的には、駆動回路50−A1は、入力されるデジタルのデータdA1が、駆動信号COMA1の波形をアナログ/デジタル変換したデータであれば、駆動回路50−A1は、データdA1をデジタル/アナログ変換した後にD級増幅して駆動信号COMA1を生成し、ヘッドユニット32に供給する。また、例えばデジタルのデータdA1が駆動信号COMA1の傾きとの対応関係を想定するデータであれば、駆動回路50−A1は、データdA1で規定される各区間の長さと傾きとの対応関係を満たすアナログ信号を生成した後にD級増幅して駆動信号COMA1を生成し、ヘッドユニット32に供給する。
なお、本実施形態における駆動回路50−A1,50−B1,50−A2,50−B2,50−A3,50−B3,50−A4,50−B4は、出力する駆動信号が異なるのみであって、回路的な構成は同一であってもよい。その為、以下の駆動回路50−B1,50−A2,50−B2,50−A3,50−B3,50−A4,50−B4の説明では、各駆動回路に入力されるデジタルのデータ、および生成される駆動信号について説明を行い、回路の詳細の説明を省略する。
駆動回路50−B1は、制御部100から出力されたデジタルのデータdB1に基づき、ヘッドユニット32に設けられた圧電素子60(図5参照)を駆動するための駆動信号COMB1を生成し、ヘッドユニット32に供給する。
駆動回路50−A2は、制御部100から出力されたデジタルのデータdA2に基づき、ヘッドユニット32に設けられた圧電素子60(図5参照)を駆動するための駆動信号COMA2を生成し、ヘッドユニット32に供給する。
駆動回路50−B2は、制御部100から出力されたデジタルのデータdB2に基づき、ヘッドユニット32に設けられた圧電素子60(図5参照)を駆動するための駆動信号
COMB2を生成し、ヘッドユニット32に供給する。
COMB2を生成し、ヘッドユニット32に供給する。
駆動回路50−A3は、制御部100から出力されたデジタルのデータdA3に基づき、ヘッドユニット32に設けられた圧電素子60(図5参照)を駆動するための駆動信号COMA3を生成し、ヘッドユニット32に供給する。
駆動回路50−B3は、制御部100から出力されたデジタルのデータdB3に基づき、ヘッドユニット32に設けられた圧電素子60(図5参照)を駆動するための駆動信号COMB3を生成し、ヘッドユニット32に供給する。
駆動回路50−A4は、制御部100から出力されたデジタルのデータdA4に基づき、ヘッドユニット32に設けられた圧電素子60(図5参照)を駆動するための駆動信号COMA4を生成し、ヘッドユニット32に供給する。
駆動回路50−B4は、制御部100から出力されたデジタルのデータdB4に基づき、ヘッドユニット32に設けられた圧電素子60(図5参照)を駆動するための駆動信号COMB4を生成し、ヘッドユニット32に供給する。
図5は、本実施形態のヘッドユニット32の電気的構成を示す図である。
ヘッドユニット32は、制御信号受信部260と、選択制御部210−1,210−2,210−3,210−4と、複数の選択部230と、ヘッド20−1,20−2,20−3,20−4と、切替部250と、増幅出力部240と、を含み構成される。
制御信号受信部260は、制御信号送信部110から供給された原制御信号に基づく差動信号d1,d2,d3,d4を受信し、受信した差動信号d1,d2,d3,d4をシリアル制御信号に変換する。その後、変換されたシリアル制御信号に基づいて、吐出部600からのインクの吐出を制御する制御信号c1,c2,c3,c4、および切替期間指定信号RTを生成(復元)し、選択制御部210−1,210−2,210−3,210−4のそれぞれに供給する。
詳細には、制御信号受信部260は、LVDS転送方式の差動信号d1,d2,d3,d4を受信し、当該差動信号d1,d2,d3,d4を差動増幅してシリアル制御信号に変換する。そして、シリアル制御信号に埋め込まれている転送用クロック信号を復元し、当該転送用クロック信号に基づいて、シリアル制御信号に含まれている複数種類の原制御信号(原クロック信号sSck、原印刷データ信号sSI、原ラッチ信号sLAT,原チェンジ信号sCH及び原切替期間指定信号sRT)を復元(デシリアライズ)することで、制御信号c1,c2,c3,c4および切替期間指定信号RTを生成する。そして、制御信号受信部260は、生成した制御信号c1,c2,c3,c4を選択制御部210−1,210−2,210−3,210−4のそれぞれに、また切替期間指定信号RTを各選択部に供給する。
即ち、本実施形態では、制御信号受信部260は、制御信号c1,c2,c3,c4のそれぞれに含まれる、原制御信号から復元されたクロック信号Sck、印刷データ信号SI、ラッチ信号LAT、およびチェンジ信号CHを含むパラレル形式の複数種類の信号と、選択部230に提供される切替期間指定信号RTとを出力する。なお、クロック信号Sck、印刷データ信号SI、ラッチ信号LAT,チェンジ信号CHおよび切替期間指定信号RTの詳細については、後述する。
選択制御部210−1は、選択部230のそれぞれに対して駆動信号COMA1を選択
すべきか非選択とすべきかを、制御信号c1に含まれるクロック信号Sck、印刷データ信号SI、ラッチ信号LAT、およびチェンジ信号CHによって指示する。
すべきか非選択とすべきかを、制御信号c1に含まれるクロック信号Sck、印刷データ信号SI、ラッチ信号LAT、およびチェンジ信号CHによって指示する。
選択制御部210−1の出力信号を受け取る選択部230のそれぞれは、選択制御部210−1の指示に従って、駆動信号COMA1を選択し、ヘッド20−1が有する圧電素子60のそれぞれの一端に駆動信号として供給する。なお、図5では、この駆動信号の電圧を駆動電圧Voutと表記している。また、駆動信号COMB1は、吐出部600のそれぞれの吐出不良を検査するための信号である。なお、圧電素子60の駆動電圧Voutが印加される一端とは異なる他端には、それぞれ基準の電圧である共通電圧VBSが共通に印加されている。
また、当該選択部230のそれぞれは、制御信号受信部260から出力される切替期間指定信号RTに基づいて選択信号Swを生成し、切替部250に出力する。本実施形態では、選択信号Swは、切替期間指定信号RTがハイレベル、かつ、駆動信号COMB1が選択されているときのみハイレベルとなる信号である。
切替部250は、当該選択部230から出力される選択信号Swがローレベルのときは、ヘッド20−1に含まれる対応する吐出部600が有する圧電素子60の一端に駆動電圧Voutが印加されるように制御し、当該選択信号Swがハイレベルのときは、当該圧電素子60の一端に駆動電圧Voutが印加されないように制御する。圧電素子60は、駆動信号が印加されることで変位する。圧電素子60は、ヘッド20−1における複数の吐出部600のそれぞれに対応して設けられる。そして、圧電素子60は、駆動電圧Voutと共通電圧VBSとの電位差に応じて変位してインクを吐出させる。
本実施形態では、切替期間指定信号RTは、印刷期間では常にローレベルであり、検査期間では、ローレベルとハイレベルを周期的に繰り返す。すなわち、印刷期間ではすべての吐出部600に駆動電圧Voutが常に印加される。また、検査期間では、非検査対象の吐出部600(駆動電圧Voutとして駆動信号COMB1を選択しない選択部230に対応する吐出部600)には駆動電圧Voutが常に印加されるが、検査対象の吐出部600(駆動電圧Voutとして駆動信号COMB1を選択する選択部230に対応する吐出部600)には駆動電圧Voutが印加された後、一定期間は駆動電圧Voutが印加されず、この一定期間は当該吐出部600が有する圧電素子60の一端に現れる信号が残留振動信号Vrb−1として切替部250から出力される。
増幅出力部240は、ヘッドユニット32の状態を示す残留振動信号Vrb−1を増幅した残留振動信号Vrbg−1を生成し、状態信号判定部120に出力する。
選択制御部210−2は、上述した選択制御部210−1の説明に対し、制御信号受信部260から供給される制御信号が制御信号c2であること、駆動信号が駆動信号COMA2,COMB2であること、駆動するヘッドがヘッド20−2であること、切替部250から増幅出力部240に出力される信号が残留振動信号Vrb−2であること、増幅出力部240の出力が残留振動信号Vrbg−2であること、以外は選択制御部210−1の説明と同様である為、詳細の説明を省略する。
選択制御部210−3は、上述した選択制御部210−1の説明に対し、制御信号受信部260から供給される制御信号が制御信号c3であること、駆動信号が駆動信号COMA3,COMB3であること、駆動するヘッドがヘッド20−3であること、切替部250から増幅出力部240に出力される信号が残留振動信号Vrb−3であること、増幅出力部240の出力が残留振動信号Vrbg−3であること、以外は選択制御部210−1の説明と同様である為、詳細の説明を省略する。
選択制御部210−4は、上述した選択制御部210−1の説明に対し、制御信号受信部260から供給される制御信号が制御信号c4であること、駆動信号が駆動信号COMA4,COMB4であること、駆動するヘッドがヘッド20−4であること、切替部250から増幅出力部240に出力される信号が残留振動信号Vrb−4であること、増幅出力部240の出力が残留振動信号Vrbg−4であること、以外は選択制御部210−1の説明と同様である為、詳細の説明を省略する。
これより、状態信号判定部120に入力される残留振動信号Vrbgは、残留振動信号Vrbg−1,Vrbg−2,Vrbg−3,Vrbg−4を含む信号である。
以上のように本実施形態において、選択制御部210−1,210−2,210−3,210−4は、供給される制御信号、および制御信号にともない動作させる選択部が異なるのみであり、同様の構成を有する。この為、選択制御部210−1,210−2,210−3,210−4について特に区別する必要がない場合には、「−(ハイフン)」以下を省略し、単に符号を「選択制御部210」として説明する。
また本実施形態において、ヘッド20−1,20−2,20−3,20−4は、供給される駆動信号が異なるのみであり、同様の構成を有する。この為、ヘッド20−1,20−2,20−3,20−4について特に区別する必要がない場合には、「−(ハイフン)」以下を省略し、単に符号を「ヘッド20」として説明する。
また本実施形態において、駆動信号COMA1,COMB1,COMA2,COMB2,COMA3,COMB3,COMA4,COMB4は、駆動信号の波形が異なるのみであり、同様の構成を有する。この為、特に区別する必要がない場合には、駆動信号COMA1,COMA2,COMA3,COMA4を単に駆動信号COMAとし、また、駆動信号COMB1,COMB2,COMB3,COMB4を単に駆動信号COMBとして説明する。なお、駆動信号COMAと駆動信号COMBとは、選択部230に従い同一のヘッド20に対し出力される駆動信号である。
また本実施形態において、残留振動信号Vrb−1,Vrb−2,Vrb−3,Vrb−4は、残留検出信号が検出されるヘッドが異なるのみであり、同様の構成を有する。この為、特に区別する必要がない場合には、「−(ハイフン)」以下を省略し、単に符号を「残留振動信号Vrb」として説明する。
1.3 吐出部の構成
図6は、ヘッド20において、1つの吐出部600に対応した概略構成を示す図である。図6に示されるように、ヘッド20は、吐出部600と、リザーバー641とを含む。
図6は、ヘッド20において、1つの吐出部600に対応した概略構成を示す図である。図6に示されるように、ヘッド20は、吐出部600と、リザーバー641とを含む。
リザーバー641は、インクの色毎に設けられており、インクが供給口661からリザーバー641に導入される。なお、インクは、装置本体7に搭載された液体貯留手段4から供給口661まで供給管8を介して供給される。
吐出部600は、圧電素子60と振動板621とキャビティー(圧力室)631とノズル651とを含む。このうち、振動板621は、図6において上面に設けられた圧電素子60によって変位(屈曲振動)し、インクが充填されるキャビティー631の内部容積を拡大/縮小させるダイヤフラムとして機能する。ノズル651は、ノズルプレート632に設けられるとともに、キャビティー631に連通する開孔部である。キャビティー631は、内部に液体(例えば、インク)が充填され、圧電素子60の変位により、内部容積が変化する。ノズル651は、キャビティー631に連通し、キャビティー631の内部
容積の変化に応じてキャビティー631内の液体を液滴として吐出する。
容積の変化に応じてキャビティー631内の液体を液滴として吐出する。
図6で示される圧電素子60は、圧電体601を一対の電極611,612で挟んだ構造である。この構造の圧電体601にあっては、電極611,612により印加された電圧に応じて、電極611,612、振動板621とともに図6において中央部分が両端部分に対して上下方向に撓む。具体的には、圧電素子60は、駆動電圧Voutの電圧が高くなると、上方向に撓む一方、駆動電圧Voutの電圧が低くなると、下方向に撓む構成となっている。この構成において、上方向に撓めば、キャビティー631の内部容積が拡大するので、インクがリザーバー641から引き込まれる一方、下方向に撓めば、キャビティー631の内部容積が縮小するので、縮小の程度によっては、インクがノズル651から吐出される。
なお、圧電素子60は、図示した構造に限られず、圧電素子60を変形させてインクのような液体を吐出させることができる型であればよい。また、圧電素子60は、屈曲振動に限られず、いわゆる縦振動を用いる構成でもよい。
また、圧電素子60は、ヘッド20においてキャビティー631とノズル651とに対応して設けられ、選択部230にも対応して設けられる。この為、圧電素子60、キャビティー631、ノズル651および選択部230のセットは、ノズル651毎に設けられることになる。
1.4 吐出部の吐出不良と残留振動との関係
ところで、吐出部600がインク滴を吐出するための動作を行ったにもかかわらず、ノズル651からインク滴が正常に吐出されない場合、即ち吐出不良が発生する場合がある。この吐出不良が発生する原因としては、(1)キャビティー631内への気泡の混入、(2)キャビティー631内のインクの乾燥等に起因するキャビティー631内のインクの増粘又は固着、(3)ノズル651の出口付近への紙粉等の異物の付着、等が挙げられる。
ところで、吐出部600がインク滴を吐出するための動作を行ったにもかかわらず、ノズル651からインク滴が正常に吐出されない場合、即ち吐出不良が発生する場合がある。この吐出不良が発生する原因としては、(1)キャビティー631内への気泡の混入、(2)キャビティー631内のインクの乾燥等に起因するキャビティー631内のインクの増粘又は固着、(3)ノズル651の出口付近への紙粉等の異物の付着、等が挙げられる。
まず、キャビティー631内に気泡が混入した場合には、キャビティー631内を満たすインクの総重量が減り、イナータンスが低下するものと考えられる。また、気泡がノズル651付近に付着している場合には、その径の大きさだけノズル651の径が大きくなったと看做される状態となり、音響抵抗が低下するものと考えられる。その為、キャビティー631内に気泡が混入して吐出不良が生じた場合には、吐出状態が正常である場合と比較して、残留振動の周波数が高くなる。また、音響抵抗の低下などにより、残留振動の振幅の減衰率が小さくなる。
次に、ノズル651付近のインクが乾燥して固着した場合、キャビティー631内のインクは、キャビティー631内に閉じこめられたような状況となる。このような場合、音響抵抗が増加するものと考えられる。その為、キャビティー631内のノズル651付近のインクが固着した場合には、吐出状態が正常である場合と比較して、残留振動の周波数が極めて低くなるとともに、残留振動が過減衰となる。
次に、ノズル651の出口付近に紙粉等の異物が付着した場合、キャビティー631内から紙粉等の異物を介してインクが染み出してしまう為、イナータンスが増加するものと考えられる。また、ノズル651の出口付近に付着した紙粉の繊維によって音響抵抗が増大するものと考えられる。その為、ノズル651の出口付近に紙粉等の異物が付着した場合には、吐出状態が正常である場合と比較して、残留振動の周波数が低くなる。
以上より、状態信号判定部120は、残留振動信号Vrbgの周波数や振幅の減衰率(
減衰時間)に基づき、吐出不良の有無等を判定することができる。
減衰時間)に基づき、吐出不良の有無等を判定することができる。
1.5 吐出部の駆動信号の構成
記録シートSにドットを形成する方法としては、インク滴を1回吐出させて、1つのドットを形成する方法のほかに、単位期間にインク滴を2回以上吐出可能として、単位期間において吐出された1以上のインク滴を着弾させ、当該着弾した1以上のインク滴を結合させることで、1つのドットを形成する方法(第2方法)や、これら2以上のインク滴を結合させることなく、2以上のドットを形成する方法(第3方法)がある。
記録シートSにドットを形成する方法としては、インク滴を1回吐出させて、1つのドットを形成する方法のほかに、単位期間にインク滴を2回以上吐出可能として、単位期間において吐出された1以上のインク滴を着弾させ、当該着弾した1以上のインク滴を結合させることで、1つのドットを形成する方法(第2方法)や、これら2以上のインク滴を結合させることなく、2以上のドットを形成する方法(第3方法)がある。
本実施形態では、第2方法によって、1つのドットについては、インクを最多で2回吐出させることで、「大ドット」、「中ドット」、「小ドット」及び「非記録(ドットなし)」の4階調を表現させる。
この4階調を表現するために、本実施形態では、駆動信号COMAには、ドット形成の1周期における前半パターンと後半パターンとを持たせている。1周期のうち、前半・後半において駆動信号COMAを圧電素子60に供給するか否かを、表現すべき階調に応じて選択(又は選択しない)する構成となっている。さらに、本実施形態では、「検査」に対応する駆動電圧Voutを生成するために、駆動信号COMBも用意している。
図7は、駆動信号COMA,COMBの波形を示す図である。図7に示されるように、駆動信号COMAは、ラッチ信号LATが立ち上がってからチェンジ信号CHが立ち上がるまでの期間T1に配置された台形波形Adp1と、チェンジ信号CHが立ち上がってから次にラッチ信号LATが立ち上がるまでの期間T2に配置された台形波形Adp2とを連続させた波形となっている。期間T1と期間T2からなる期間を周期Taとして、周期Ta毎に、記録シートSに新たなドットが形成される。
本実施形態において、台形波形Adp1、Adp2とは、互いに異なる波形である。このうち、台形波形Adp1は、当該圧電素子60に対応するノズル651から所定量、具体的には中程度の量のインクをそれぞれ吐出させる波形である。また、台形波形Adp2は、台形波形Adp1とは異なる波形となっている。台形波形Adp2が圧電素子60の一端に供給されたとしたならば、当該圧電素子60に対応するノズル651から上記所定量よりも少ない量のインクを吐出させる波形である。
駆動信号COMBは、期間T1に配置された台形波形Bdp1と、期間T2に配置された一定の電圧Vcの波形とを連続させた波形となっている。台形波形Bdp1は、ノズル651の開孔部付近のインクを振動させて、検査に必要な所望の残留振動を発生させるための波形である。台形波形Bdp1が圧電素子60の一端に供給されたとしても、当該圧電素子60に対応するノズル651からインクは吐出されない。
なお、台形波形Adp1、Adp2、Bdp1の開始タイミングでの電圧と、終了タイミングでの電圧とは、いずれも電圧Vcで共通である。すなわち、台形波形Adp1、Adp2、Bdp1は、それぞれ電圧Vcで開始し、電圧Vcで終了する波形となっている。
図8は、本実施形態における「大ドット」、「中ドット」、「小ドット」、「非記録」及び「検査」のそれぞれに対応する駆動電圧Voutの波形を示す図である。
図8に示されるように、「大ドット」に対応する駆動電圧Voutは、期間T1における駆動信号COMAの台形波形Adp1と期間T2における駆動信号COMAの台形波形Adp2と、を連続させた波形となっている。この駆動電圧Voutが圧電素子60の一
端に供給されると、期間T1において、当該圧電素子60に対応したノズル651から、中程度の量のインクが吐出され、期間T2において、当該圧電素子60に対応したノズル651から、小程度の量のインクが吐出さる。この為、周期Taにおいて記録シートSには、それぞれのインクが着弾し合体して大ドットが形成されることになる。
端に供給されると、期間T1において、当該圧電素子60に対応したノズル651から、中程度の量のインクが吐出され、期間T2において、当該圧電素子60に対応したノズル651から、小程度の量のインクが吐出さる。この為、周期Taにおいて記録シートSには、それぞれのインクが着弾し合体して大ドットが形成されることになる。
「中ドット」に対応する駆動電圧Voutは、期間T1における駆動信号COMAの台形波形Adp1と、期間T2では圧電素子60が有する容量性によって保持された直前の電圧Vcと、を連続させた波形となっている。この駆動電圧Voutが圧電素子60の一端に供給されると、周期Taにおいて、当該圧電素子60に対応したノズル651から、中程度の量のインクが1回吐出される。この為、周期Taにおいて記録シートSには中ドットが形成されることになる。
「小ドット」に対応する駆動電圧Voutは、期間T1では圧電素子60が有する容量性によって保持された直前の電圧Vcと、期間T2では駆動信号COMAの台形波形Adp2と、を連続させた波形となっている。この駆動電圧Voutが圧電素子60の一端に供給されると、周期Taにおいて、当該圧電素子60に対応したノズル651から、小程度の量のインクが1回吐出される。この為、周期Taにおいて記録シートSには小ドットが形成されることになる。
「非記録」に対応する駆動電圧Voutは、期間T1および期間T2において、圧電素子60が有する容量性によって保持された直前の電圧Vcを連続させた波形となっている。即ち、周期Taにおいて、当該圧電素子60は駆動せずインクは吐出されない。この為、記録シートSにドットは形成されない。
「検査」に対応する駆動電圧Voutは、期間T1では駆動信号COMBの台形波形Bdp1となり、期間T2では圧電素子60が有する容量性によって保持された直前の電圧Vcとなっている。検査用の駆動電圧Voutが圧電素子60の一端に供給されると、当該圧電素子60を有する吐出部600は、期間T1において振動して残留振動が発生するが、インクは吐出されない。なお、本実施形態では、検査対象でない吐出部600には、すべて「非記録」に対応する駆動電圧Voutが印加される。
1.6 選択制御部及び選択部の構成
図9は、図5における選択制御部210の構成を示す図である。図9に示されるように、選択制御部210には、制御信号受信部260から出力された制御信号c1,c2,c3,c4のそれぞれに含まれるクロック信号Sck、印刷データ信号SI、ラッチ信号LAT及びチェンジ信号CHが供給される。選択制御部210では、シフトレジスター(S/R)212とラッチ回路214とデコーダー216との組が、圧電素子60(ノズル651)のそれぞれに対応して設けられている。
図9は、図5における選択制御部210の構成を示す図である。図9に示されるように、選択制御部210には、制御信号受信部260から出力された制御信号c1,c2,c3,c4のそれぞれに含まれるクロック信号Sck、印刷データ信号SI、ラッチ信号LAT及びチェンジ信号CHが供給される。選択制御部210では、シフトレジスター(S/R)212とラッチ回路214とデコーダー216との組が、圧電素子60(ノズル651)のそれぞれに対応して設けられている。
印刷データ信号SIは、m個の吐出部600のそれぞれに対して、「大ドット」、「中ドット」、「小ドット」、「非記録」及び「検査」のいずれかを選択するための3ビットの印刷データ(SIH,SIM,SIL)を含む、合計3mビットの信号である。
印刷データ信号SIは、クロック信号Sckに同期して制御信号受信部260からシリアルで供給される。シフトレジスター212は、シリアルで供給される印刷データ信号SIを、それぞれのノズル651に対応した3ビット分の印刷データ(SIH,SIM,SIL)毎に、いったん保持するための構成である。
詳細には、圧電素子60(ノズル)に対応した段数のシフトレジスター212が互いに縦続接続されるとともに、シリアルで供給された印刷データ信号SIが、クロック信号S
ckに従って順次後段に転送される構成となっている。
ckに従って順次後段に転送される構成となっている。
なお、圧電素子60の個数をm(mは複数)としたときに、シフトレジスター212を区別するために、印刷データ信号SIが供給される上流側から順番に1段、2段、…、m段と表記している。
m個のラッチ回路214の各々は、m個のシフトレジスター212の各々で保持された3ビットの印刷データ(SIH,SIM,SIL)をラッチ信号LATの立ち上がりでラッチする。
m個のデコーダー216の各々は、m個のラッチ回路214の各々によってラッチされた3ビットの印刷データ(SIH,SIM,SIL)をデコードして、ラッチ信号LATとチェンジ信号CHとで規定される期間T1、T2ごとに、選択信号Sa,Sbを出力して、選択部230での選択を規定する。
図10は、デコーダー216におけるデコード内容を示す図である。デコーダー216は、例えばラッチされた3ビットの印刷データ(SIH,SIM,SIL)が(1,0,0)であれば、選択信号Sa,Sbの論理レベルを、期間T1ではそれぞれH,Lレベルとし、期間T2ではそれぞれL,Lレベルとして、出力するということを意味している。
なお、選択信号Sa,Sbの論理レベルについては、クロック信号Sck、印刷データ信号SI、ラッチ信号LAT及びチェンジ信号CHの論理レベルよりも、レベルシフター(図示省略)によって、高振幅論理にレベルシフトされる。
図11は、図5における圧電素子60(ノズル651)の1個分に対応する選択部230の構成を示す図である。
図11に示されるように、選択部230は、インバーター(NOT回路)232a,232bと、トランスファーゲート234a,234bと、AND回路236とを有する。
デコーダー216からの選択信号Saは、トランスファーゲート234aにおいて丸印が付されていない正制御端に供給される一方で、インバーター232aによって論理反転されて、トランスファーゲート234aにおいて丸印が付された負制御端に供給される。同様に、選択信号Sbは、トランスファーゲート234bの正制御端に供給される一方で、インバーター232bによって論理反転されて、トランスファーゲート234bの負制御端に供給される。
トランスファーゲート234aの入力端には、駆動信号COMAが供給され、トランスファーゲート234bの入力端には、駆動信号COMBが供給される。トランスファーゲート234a,234bの出力端同士は共通接続され、当該共通接続端子を介して駆動電圧Voutが切替部250に出力される。
トランスファーゲート234aは、選択信号SaがHレベルであれば、入力端および出力端の間を導通(オン)させ、選択信号SaがLレベルであれば、入力端と出力端との間を非導通(オフ)させる。トランスファーゲート234bについても同様に選択信号Sbに応じて、入力端および出力端の間をオンオフさせる。
AND回路236は、選択信号Sbと切替期間指定信号RTとの論理積を表す信号を、選択信号Swとして切替部250に出力する。
次に、選択制御部210と選択部230との動作について図12を参照して説明する。
印刷データ信号SIは、制御信号受信部260からクロック信号Sckに同期してシリアルで供給されて、ノズル毎に対応するシフトレジスター212において順次転送される。そして、制御信号受信部260がクロック信号Sckの供給を停止させると、シフトレジスター212のそれぞれには、ノズルに対応した3ビットの印刷データ(SIH,SIM,SIL)が保持された状態になる。なお、印刷データ信号SIは、シフトレジスター212における最終m段、…、2段、1段のノズルに対応した順番で供給される。
ここで、ラッチ信号LATが立ち上がると、ラッチ回路214のそれぞれは、シフトレジスター212に保持された3ビットの印刷データ(SIH,SIM,SIL)を一斉にラッチする。図12において、LT1、LT2、…、LTmは、1段、2段、…、m段のシフトレジスター212に対応するラッチ回路214によってラッチされた3ビットの印刷データ(SIH,SIM,SIL)を示している。
デコーダー216は、ラッチされた3ビットの印刷データ(SIH,SIM,SIL)で規定されるドットのサイズに応じて、期間T1,T2のそれぞれにおいて、選択信号Sa,Sbの論理レベルを図10に示されるような内容で出力する。
すなわち、デコーダー216は、当該印刷データ(SIH,SIM,SIL)が(1,1,0)であって、大ドットのサイズを規定する場合、選択信号Sa,Sbを、期間T1においてH,Lレベルとし、期間T2においてもH,Lレベルとする。また、デコーダー216は、当該印刷データ(SIH,SIM,SIL)が(1,0,0)であって、中ドットのサイズを規定する場合、選択信号Sa,Sbを、期間T1においてH,Lレベルとし、期間T2においてL,Lレベルとする。また、デコーダー216は、当該印刷データ(SIH,SIM,SIL)が(0,1,0)であって、小ドットのサイズを規定する場合、選択信号Sa,Sbを、期間T1においてL,Lレベルとし、期間T2においてH,Lレベルとする。また、デコーダー216は、当該印刷データ(SIH,SIM,SIL)が(0,0,0)であって、非記録を規定する場合、選択信号Sa,Sbを、期間T1においてL,Lレベルとし、期間T2においてL,Lレベルとする。また、デコーダー216は、当該印刷データ(SIH,SIM,SIL)が(0,0,1)であって、検査を規定する場合、選択信号Sa,Sbを、期間T1においてL,Hレベルとし、期間T2においてもL,Hレベルとする。
選択部230は、印刷データ(SIH,SIM,SIL)が(1,1,0)のとき、期間T1では選択信号Sa,SbがH,Lレベルであるので駆動信号COMA(台形波形Adp1)を選択し、期間T2でもSa,SbがH,Lレベルであるので駆動信号COMA(台形波形Adp2)を選択する。その結果、図8に示した「大ドット」に対応する駆動電圧Voutが生成される。
また、選択部230は、印刷データ(SIH,SIM,SIL)が(1,0,0)のとき、期間T1では選択信号Sa,SbがH,Lレベルであるので駆動信号COMA(台形波形Adp1)を選択し、期間T2ではSa,SbがL,Lレベルであるので駆動信号COMA,COMBのどちらも選択しない。その結果、図8に示した「中ドット」に対応する駆動電圧Voutが生成される。
また、選択部230は、印刷データ(SIH,SIM,SIL)が(0,1,0)のとき、期間T1では選択信号Sa,SbがL,Lレベルであるので駆動信号COMA,COMBのどちらも選択せず、期間T2ではSa,SbがH,Lレベルであるので駆動信号COMB(台形波形Adp2)を選択する。その結果、図8に示した「小ドット」に対応す
る駆動電圧Voutが生成される。
る駆動電圧Voutが生成される。
また、選択部230は、印刷データ(SIH,SIM,SIL)が(0,0,0)のとき、期間T1では選択信号Sa,SbがL,Lレベルであるので駆動信号COMA,COMBのどちらも選択せず、期間T2においても選択信号Sa,SbがL,Lレベルであるので駆動信号COMA,COMBのどちらも選択しない。その結果、図8に示した「非記録」に対応する駆動電圧Voutが生成される。
また、選択部230は、印刷データ(SIH,SIM,SIL)が(0,0,1)のとき、期間T1では選択信号Sa,SbがL,Hレベルであるので駆動信号COMB(台形波形Bdp1)を選択し、期間T2でもSa,SbがL,Hレベルであるので駆動信号COMB(一定の電圧Vc)を選択する。その結果、図8に示した「検査」に対応する駆動電圧Voutが生成される。
なお、選択信号Sa,SbがL,Lレベルの期間において、駆動信号COMA,COMBのどちらも選択されない為、圧電素子60の一端はオープンとなる。しかし、圧電素子60が有する容量性によって、駆動電圧Voutは直前の電圧Vcに保持される。
なお、図7及び図12に示した駆動信号COMA,COMBはあくまでも一例である。実際には、ヘッドユニット32の移動速度や印刷媒体の性質などに応じて、予め用意された様々な波形の組み合わせが用いられる。
また、ここでは、圧電素子60が、電圧の上昇に伴って上方向に撓む例で説明したが、電極611,612に供給する電圧を逆転させると、圧電素子60は、電圧の上昇に伴って下方向に撓むことになる。この為、圧電素子60が、電圧の上昇に伴って下方向に撓む構成では、図7及び図12に例示した駆動信号COMA,COMBは、電圧Vcを基準に反転した波形となる。
1.7 切替部の構成
図13は、切替部250の構成を示す図である。図13に示されるように、切替部250は、m個の吐出部600がそれぞれ有する圧電素子60の一端と接続されるm個のスイッチ252−1〜252−mを含み、m個のスイッチ252−1〜252−mは、それぞれ、m個の選択部230から出力されるm個の選択信号Sw(Sw−1〜Sw−m)の各々によって制御される。
図13は、切替部250の構成を示す図である。図13に示されるように、切替部250は、m個の吐出部600がそれぞれ有する圧電素子60の一端と接続されるm個のスイッチ252−1〜252−mを含み、m個のスイッチ252−1〜252−mは、それぞれ、m個の選択部230から出力されるm個の選択信号Sw(Sw−1〜Sw−m)の各々によって制御される。
具体的には、スイッチ252−i(iは1〜mのいずれか)は、Sw−iがローレベルのときは、駆動電圧Vout−iをi番目の吐出部600が有する圧電素子60の一端に印加する。また、スイッチ252−iは、Sw−iがハイレベルのときは、駆動電圧Vout−iをi番目の吐出部600が有する圧電素子60の一端に印加せず、当該圧電素子60の一端に発生する信号を残留振動信号Vrbとして選択する。印刷期間では、切替期間指定信号RTがローレベルであり、m個の選択信号Sw(Sw−1〜Sw−m)はすべてローレベルであるから、m個の吐出部600には、「大ドット」、「中ドット」、「小ドット」、「非記録」のずれかに相当する駆動電圧Vout(Vout−1〜Vout−m)が供給される。また、検査期間では、検査対象となるi番目(iは1〜mのいずれか)の吐出部600には、選択信号Sw−iがローレベル(切替期間指定信号RTがローレベル)のときは「検査」に相当する駆動電圧Vout−iが供給され、選択信号Sw−iがハイレベル(切替期間指定信号RTがハイレベル)のときは、i番目の吐出部600からの信号が残留振動信号Vrbとして切替部250から出力される。また、検査期間において、その他の選択信号Sw−j(jは1〜mのうちiを除くいずれか)はローレベルであり、非検査対象の吐出部600には「非記録」に相当する駆動信号が供給される。
即ち、本実施形態では、切替期間指定信号RTは、全ての選択部230に対し共通供給される。例えば、ヘッド20−1のいずれかの吐出部600に含まれる圧電素子60に対し「検査」に相当する駆動信号が供給された時、ヘッド20−1に含まれる「検査」に相当しない他の吐出部600、およびヘッド20−2,20−3,20−4に含まれるすべての吐出部600は、「非記録」に相当する駆動信号が供給される。
このとき、「検査」に相当するヘッド20−1のいずれかの吐出部600に含まれる圧電素子60の残留振動信号Vrb−1のみが増幅出力部240を介した残留振動信号Vrbgとして状態信号判定部120に伝送される。同様に、切替期間指定信号RTに従い、ヘッド20−1,20−2,20−3,20−4のいずれかに含まれる吐出部600が順次「検査」の対象となる。即ち、切替期間指定信号RTに従い、ヘッド20−1,20−2,20−3,20−4のいずれかの吐出部600に含まれる圧電素子60は、時分割に「検査」の対象となり、それぞれの残留振動信号Vrbが増幅された残留振動信号Vrbgは時分割に状態信号判定部120に伝送される。
図14に、検査期間における切替期間指定信号RT、検査対象の吐出部600に印加される駆動電圧Vout及び残留振動信号Vrbの波形の一例を示す。なお、図14には、増幅出力部240(図5参照)から出力される残留振動信号Vrbgの波形も示されている。図14に示されるように、切替期間指定信号RTがローレベルのときは検査対象の吐出部600に駆動電圧Vout(検査用の駆動信号COMB)が印加される。また、切替期間指定信号RTがハイレベルのときは検査対象の吐出部600に駆動電圧Voutが印加されず、当該吐出部600に駆動電圧Voutを印加された後の残留振動による波形が残留振動信号Vrbに現れる。そして、この残留振動信号Vrbが増幅出力部240によって増幅されて残留振動信号Vrbgとなり、この残留振動信号Vrbgが制御ユニット10に設けられた状態信号判定部120に送信される。即ち、本実施形態における残留振動信号Vrbgは、吐出部600に駆動電圧Voutを印加された後の残留振動による波形が増幅されたアナログ信号である。
1.8 ヘッドユニットの構成
図15は、ヘッドユニット32の構成を示す分解斜視図である。なお、図15に図示された(X、Y、Z)の三軸は、図1及び図2に図示した「第1の方向X」、「第2の方向Y」、「第3の方向Z」と同じ方向を示す。
図15は、ヘッドユニット32の構成を示す分解斜視図である。なお、図15に図示された(X、Y、Z)の三軸は、図1及び図2に図示した「第1の方向X」、「第2の方向Y」、「第3の方向Z」と同じ方向を示す。
ヘッドユニット32は、液体としてインクを噴射するヘッド本体310と、ヘッド本体310に固定された流路部材370と、を備える。
ヘッド本体310は、ヘッド20を有する複数の駆動ユニット320と、複数の駆動ユニット320を保持するホルダー330と、ホルダー330に固定された中継基板340と、供給部材350と、複数の駆動ユニット320を固定する固定板360と、を備える。
駆動ユニット320は、ヘッド20を含み構成され、図3に示した通りインクを噴射するノズル651が第1の方向Xに並設された列が複数列、本実施形態では、2列設けられている。各駆動ユニット320のノズル651が設けられた面とは第3の方向Zの反対側の面には、駆動ユニット320の内部に設けられた不図示のインターポーザー基板と接続される駆動配線322が導出されている。なお、ヘッド20は、駆動ユニット320の内部でインターポーザー基板等を介して駆動配線322と電気的に接続されている。
ホルダー330は、第3の方向Zの固定板360が設けられる側に、複数の駆動ユニッ
ト320を収容する不図示の収容部が設けられている。収容部は、第3の方向Zの固定板360が設けられる側に開口する凹形状を有し、固定板360によって固定された複数の駆動ユニット320を収容し、さらに、収容部の開口は固定板360によって封止される。すなわち、収容部と固定板360とによって形成された空間の内部に駆動ユニット320が収容される。
ト320を収容する不図示の収容部が設けられている。収容部は、第3の方向Zの固定板360が設けられる側に開口する凹形状を有し、固定板360によって固定された複数の駆動ユニット320を収容し、さらに、収容部の開口は固定板360によって封止される。すなわち、収容部と固定板360とによって形成された空間の内部に駆動ユニット320が収容される。
また、ホルダー330には、供給部材350から供給されたインクを駆動ユニット320に供給するための連通流路332が設けられている。連通流路332は、1つの駆動ユニット320に対して2つ設けられている。すなわち、1つの駆動ユニット320に設けられたノズル651の各列に対応して連通流路332が設けられている。
さらに、ホルダー330には、収容部に設けられた駆動ユニット320と電気的に接続された駆動配線322を、第3の方向Zの収容部が設けられた面と、第3の方向Z側において異なる面に挿通するための配線挿通孔333が設けられている。駆動配線322は、ホルダー330の配線挿通孔333に挿通されることで、収容部と固定板360とによって形成された空間から導出される。
ホルダー330の駆動配線322が導出された側には、中継基板340が保持されている。中継基板340には、厚さ方向である第3の方向Zに貫通する駆動配線接続孔341を有し、駆動配線322は、中継基板340の駆動配線接続孔341を挿通し、中継基板340と電気的に接続されている。
また、中継基板340には、ホルダー330の連通流路332に対応した位置に挿入孔342が設けられている。挿入孔342は、供給部材350に設けられた突出部(不図示)を挿入する。突出部は、供給部材350とホルダー330の連通流路332とを接続することで、供給部材350からホルダー330へのインクの供給を行う。
さらに、中継基板340の、第2の方向Yの両側のそれぞれに、制御信号コネクター280、駆動信号コネクター290が設けられている。そして、中継基板340はフレキシブルフラットケーブル190,191(図4参照)を介して制御ユニット10と電気的に接続される。
供給部材350は、ホルダー330と第3の方向Z側で固定されている。また、供給部材350には、流路部材370から供給されたインクをホルダー330の連通流路332に供給するための、供給流路352が設けられている。供給流路352は、供給部材350の第3の方向Zの両面に開口して設けられている。なお、供給流路352は、流路部材370の流路と、中継基板340の挿入孔342およびホルダー330の連通流路332との位置に応じて第1の方向X、又は第2の方向Yに延びる流路を有するものであってもよい。
また、供給部材350には、制御信号コネクター280、駆動信号コネクター290のそれぞれに対応する位置に第3の方向Zに貫通する貫通孔353が設けられている。即ち、フレキシブルフラットケーブル190,191(図4参照)は、供給部材350の貫通孔353を挿通し、制御信号コネクター280、駆動信号コネクター290に接続される。
また、ホルダー330の収容部の開口を塞ぐ固定板360には、各駆動ユニット320のノズル651を露出する露出開口部361が設けられている。露出開口部361は、本実施形態では、駆動ユニット320毎に独立して設けられており、隣り合う駆動ユニット320の間は、固定板360によって封止されている。なお、固定板360は、露出開口
部361の周縁部において、駆動ユニット320と固定されている。
部361の周縁部において、駆動ユニット320と固定されている。
流路部材370は、第3の方向Z側においてヘッド本体310の供給部材350側に固定される。流路部材370は、複数のフィルターユニット390が第2の方向Yに積層されて構成されている。また、フィルターユニット390は、内部に複数の流路部材395が設けられており、インクに含まれる気泡や異物などを除去し、ヘッド本体310に設けられた供給部材350にインクを供給する。
本実施形態におけるヘッドユニット32は、流路部材370から供給されたインクをヘッド本体310に設けられた供給流路352、連通流路332を介して駆動ユニット320に供給する。そして、前述の駆動信号COMA,COMBに基づいて駆動ユニット320に設けられたヘッド20内の圧電素子60を駆動することで、ノズル651からインク滴を噴射(又は検査)する。
1.9 中継基板の構成
図16〜図21は、本実施形態における中継基板340の構成を示す図である。
図16〜図21は、本実施形態における中継基板340の構成を示す図である。
図16は、中継基板340を第1の配線層471から見た平面図であって、中継基板340の第1の配線層471の構成を示す図である。図17は、中継基板340を第1の配線層471から見た平面透視図であって、中継基板340の第2の配線層472の構成を示す図である。図18は、中継基板340を第1の配線層471から見た平面透視図であって、中継基板340の第3の配線層473の構成を示す図である。図19は、中継基板340を第1の配線層471から見た平面透視図であって、中継基板340の第4の配線層474の構成を示す図である。図20は、中継基板340を第1の配線層471から見た平面透視図であって、中継基板340の第5の配線層475の構成を示す図である。図21は、中継基板340を第1の配線層471から見た平面透視図であって、中継基板340の第6の配線層476の構成を示す図である。
本実施形態の中継基板340は、図16〜図21に示す第1の配線層471(本実施形態では、基板470の表面とする。)、第2の配線層472、第3の配線層473、第4の配線層474、第5の配線層475、第6の配線層476(本実施形態では基板470の裏面とする。)の順に積層された基板470に構成されている。なお、基板470は、当該配線層以外の配線層を含む構成であってもよい。
基板470(「回路基板」の一例)の平面形状は、一対の短辺481,482と一対の長辺483,484とを含んで形成された略矩形である。図16から図21に示す図では、短辺481から短辺482へ向かう方向、即ち、長辺483と略平行な方向を「長辺方向x」、長辺483から長辺484へ向かう方向、即ち、短辺481と略平行な方向を「短辺方向y」とし説明を行う。
また、基板470には、前述のとおり駆動ユニット320と電気的に接続する駆動配線322を挿通するための駆動配線接続孔341と、供給部材350とホルダー330の連通流路332とを接続することで、供給部材350からホルダー330へのインクの供給を行う吐出部を挿入するための挿入孔342が設けられている。
1.9.1 第1の配線層の構成
図16に示す通り、中継基板340の第1の配線層471は、制御信号受信部260と、制御信号コネクター280と、駆動信号コネクター290と、入出力電極451,452,453,454と、を含み構成されている。さらに、第1の配線層471には、上記構成を接続する複数の配線と、基板470の別の配線層と接続するための複数のビアと、
を含む。
図16に示す通り、中継基板340の第1の配線層471は、制御信号受信部260と、制御信号コネクター280と、駆動信号コネクター290と、入出力電極451,452,453,454と、を含み構成されている。さらに、第1の配線層471には、上記構成を接続する複数の配線と、基板470の別の配線層と接続するための複数のビアと、
を含む。
制御信号コネクター280は、長辺方向xに沿って併設された制御電極401,402,403,404,405,406を含む複数の電極を含み、基板470の長辺483側に設けられている。具体的には、制御信号コネクター280は、長辺方向xに沿って短辺481側から制御電極401、402,403,404,405,406の順で一列に設けられる。なお、これらの各電極は2つ以上の電極を含み構成されても良い。
制御信号コネクター280は、図4に示す通り、制御ユニット10とフレキシブルフラットケーブル191を介し接続される。そして、制御信号コネクター280は、制御ユニット10に設けられた制御信号送信部110から差動信号d1,d2,d3,d4を中継基板340に入力するとともに、吐出部600で検出した残留振動信号Vrbgを状態信号判定部120に対し出力する。
制御電極401は、制御配線411に接続される。制御電極401は、制御信号コネクター280にフレキシブルフラットケーブル191を介し入力される、例えば差動信号d1を受け取り、制御配線411に出力する。前述のとおり本実施形態では、差動信号d1は、1対の差動信号である。その為、本実施形態における制御配線411は、当該信号を転送するための少なくとも2本の配線を含み構成されている。同様に、制御電極401は、当該信号を入出力するための少なくとも2個の電極を含み構成されている。
制御電極402は、制御配線412に接続される。制御電極402は、制御信号コネクター280にフレキシブルフラットケーブル191を介し入力される、例えば差動信号d2を受け取り、制御配線412に出力する。前述のとおり本実施形態では、差動信号d2は、1対の差動信号である。その為、本実施形態における制御配線412は、当該信号を転送するための少なくとも2本の配線を含み構成されている。同様に、制御電極402は、当該信号を入出力するための少なくとも2個の電極を含み構成されている。
制御電極403は、制御配線413に接続される。制御電極403は、制御信号コネクター280にフレキシブルフラットケーブル191を介し入力される、例えば差動信号d3を受け取り、制御配線413に出力する。前述のとおり本実施形態では、差動信号d3は、1対の差動信号である。その為、本実施形態における制御配線413は、当該信号を転送するための少なくとも2本の配線を含み構成されている。同様に、制御電極403は、当該信号を入出力するための少なくとも2個の電極を含み構成されている。
制御電極404は、制御配線414に接続される。制御電極404は、制御信号コネクター280にフレキシブルフラットケーブル191を介し入力される、例えば差動信号d4を受け取り、制御配線414に出力する。前述のとおり本実施形態では、差動信号d4は、1対の差動信号である。その為、本実施形態における制御配線414は、当該信号を転送するための少なくとも2本の配線を含み構成されている。同様に、制御電極404は、当該信号を入出力するための少なくとも2個の電極を含み構成されている。
制御電極405(「第1出力端子」の一例)は、残留振動信号配線415に接続される。制御電極405は、吐出部600で検出された残留振動信号Vrbgを、フレキシブルフラットケーブル191を介し状態信号判定部に出力する。
ここで、残留振動信号配線415(「第1配線」の一例)は、後述する入出力電極451,452,453,454と共通に電気的に接続され、残留振動信号Vrbgを転送する配線である。
ここで、本実施形態における残留振動信号Vrbgとは、前述のとおり例えばヘッド20−1に設けられた吐出部600(「第1吐出部」の一例)に含まれる圧電素子60(「第1圧電素子」の一例)に対し、駆動信号COMB1(「第1駆動信号」の一例)を供給し、駆動信号COMB1により駆動した後に発生する残留振動(「第1残留振動」の一例)を示す残留振動信号Vrb−1が、増幅出力部240により増幅された残留振動信号Vrbg−1(「第1残留振動信号」の一例)を含む信号である。
本実施形態では、切替期間指定信号RTに従い、各駆動ユニット320のヘッド20の吐出部600に含まれる圧電素子60が順次検査され、残留振動信号Vrbgは、圧電素子60毎に時分割に状態信号判定部120に転送される。例えば、ヘッド20−1の吐出部600(「第1吐出部」の一例)に含まれる圧電素子60(「第1圧電素子」の一例)が駆動した後に発生した残留振動信号Vrb−1を増幅した残留振動信号Vrbg−1(「第1残留振動信号」の一例)と、ヘッド20−2の吐出部600(「第2吐出部」の一例)に含まれる圧電素子60(「第2圧電素子」の一例)が駆動した後に発生した残留振動信号Vrb−2を増幅した残留振動信号Vrbg−2(「第2残留振動信号」の一例)とは、時分割に残留振動信号配線415によって、状態信号判定部120に転送される。
これにより、複数の圧電素子60に対し個別に残留振動信号Vrbを転送するための配線が不要となり、中継基板340を小型化することができる。なお、本実施形態においては4つの駆動ユニット320を一つの残留振動信号配線415で時分割に転送しているが、4つ以上の駆動ユニット320を一つの配線で時分割に転送しても良い。また、例えば2つの駆動ユニット320を一つの配線で時分割に転送し、当該配線を2つ設ける構成であってもよい。
また、残留振動信号Vrbgが入力される入出力電極451(「第1入力端子」の一例),452,453,454と、状態信号判定部120に対し出力する制御信号コネクター280と、残留振動信号Vrbgが転送される残留振動信号配線415とは、第1の配線層471(「第1層」の一例)に形成されている。
これにより、残留振動信号配線415はビア等を設ける必要が無く、吐出部600で検出された残留振動信号Vrbgを精度よく転送することが可能となる。
制御電極406は、ビア426に接続される。制御電極406には中継基板340と制御ユニット10との基準電位を一致させるための一定電位が入力される。そして、ビア426を介し、第2の配線層472(図17参照)と電気的に接続される。
制御信号受信部260は、図4および図5により説明したとおり、LVDS転送方式の差動信号d1,d2,d3,d4を受信し、変換・復元することで、制御信号c1,c2,c3,c4、および切替期間指定信号RTを生成(復元)し出力する。なお、本実施形態において、制御信号受信部260は、ワンチップのIC(Integrated Circuit)で構成されていてもよく、また複数の部品から構成されていてもよい。
制御信号受信部260は、制御配線411,412,413,414と、ビア421,422,423,424と、に接続されている。
制御配線411は、制御電極401に入力された例えば差動信号d1を転送し、制御信号受信部260に当該差動信号を入力する。また、1対の制御配線411には、通信を安定させるための終端抵抗410が当該配線間に制御信号受信部260と並列に設けられている。このとき、差動信号d1を転送する制御配線411と、差動信号d1が入力される制御電極401と、制御信号受信部260とは、第1の配線層471に設けられる。さら
に、制御配線411には、ビア等は設けられず、終端抵抗410と、制御電極401と、制御信号受信部260と、以外とは接続されない。
に、制御配線411には、ビア等は設けられず、終端抵抗410と、制御電極401と、制御信号受信部260と、以外とは接続されない。
このように配線することで、制御配線411には、差動信号d1を制御信号受信部260に安定して転送するために必要な構成のみが接続される。これにより、制御配線411は、極力短く配線することが可能となり、安定した伝送が実現される。
同様に、制御配線412は、制御電極402に入力された例えば差動信号d2を転送し、制御信号受信部260に当該差動信号を入力する。また、1対の制御配線412には、通信を安定させるための終端抵抗410が当該配線間に制御信号受信部260と並列に設けられている。
同様に、制御配線413は、制御電極403に入力された例えば差動信号d3を転送し、制御信号受信部260に当該差動信号を入力する。また、1対の制御配線413には、通信を安定させるための終端抵抗410が当該配線間に制御信号受信部260と並列に設けられている。
同様に、制御配線414は、制御電極404に入力された例えば差動信号d4を転送し、制御信号受信部260に当該差動信号を入力する。また、1対の制御配線414には、通信を安定させるための終端抵抗410が当該配線間に制御信号受信部260と並列に設けられている。
なお、終端抵抗410は、制御信号受信部260の近傍に設けられていることが好ましい。これにより伝送信号の反射や干渉をより低減することが可能となる。また、終端抵抗410は、図16に示す並列終端に限らず、直列終端、テブナン終端、RC終端等であっても良い。
ビア421は、第1の配線層471と第3の配線層473とを挿通し、第3の配線層473に設けられた制御配線431(図18参照)と電気的に接続される。即ち、制御信号受信部260は、ビア421を介し、制御配線431と電気的に接続さる。
ビア422は、第1の配線層471と第3の配線層473とを挿通し、第3の配線層473に設けられた制御配線432(図18参照)と電気的に接続される。即ち、制御信号受信部260は、ビア422を介し、制御配線432と電気的に接続さる。
ビア423は、第1の配線層471と第3の配線層473とを挿通し、第3の配線層473に設けられた制御配線433(図18参照)と電気的に接続される。即ち、制御信号受信部260は、ビア423を介し、制御配線433と電気的に接続さる。
ビア424は、第1の配線層471と第3の配線層473とを挿通し、第3の配線層473に設けられた制御配線434(図18参照)と電気的に接続される。即ち、制御信号受信部260は、ビア424を介し、制御配線434と接続さる。
即ち、制御信号受信部260は、差動信号d1,d2,d3,d4を転送する制御配線411,412,413,414と、差動信号に基づく制御信号c1,c2,c3,c4および切替期間指定信号RTを転送する制御配線431,432,433,434とに接続されている。
ここで、制御信号c1,c2,c3,c4は、前述のとおりクロック信号Sck、印刷データ信号SI、ラッチ信号LAT、およびチェンジ信号CHを含む信号である。その為
、ビア421,422,423,424のそれぞれは、クロック信号Sck、印刷データ信号SI、ラッチ信号LAT、およびチェンジ信号CHに切替期間指定信号RTを加えた少なくとも5つの信号を転送する必要がる。これより、ビア421,422,423,424のそれぞれは、少なくとも5つのビアを含み構成されている。
、ビア421,422,423,424のそれぞれは、クロック信号Sck、印刷データ信号SI、ラッチ信号LAT、およびチェンジ信号CHに切替期間指定信号RTを加えた少なくとも5つの信号を転送する必要がる。これより、ビア421,422,423,424のそれぞれは、少なくとも5つのビアを含み構成されている。
駆動信号コネクター290は、長辺方向xに沿って併設された駆動電極501,502,503,504,505,506,507,508,509,510,511,512を含む複数の電極を含み、基板470の長辺484側に設けられている。具体的には、制御信号コネクター280は、長辺方向xに沿って短辺481側から駆動電極501,502,503,504,505,506,507,508,509,510,511,512の順で一列に設けられる。なお、これらの電極は2つ以上の電極を含み構成されても良い。
駆動信号コネクター290は、図4に示す通り、制御ユニット10とフレキシブルフラットケーブル190を介し接続される。そして、駆動信号コネクター290は、駆動回路50から出力された駆動信号COMA,COMB、および共通電圧VBSを中継基板340に入力する。
駆動電極501,502,503には、一つの駆動ユニット320に搭載されてヘッド20を駆動するための駆動信号COMA1,COMB1、および共通電圧VBSが入力される。具体的には、駆動電極501には、駆動信号COMA1が入力され、駆動電極501に接続されたビア521に出力する。また、駆動電極502には、共通電圧VBSが入力され、駆動電極502に接続されたビア522に出力する。また、駆動電極503には、駆動信号COMB1が入力され、駆動電極503に接続されたビア523に出力する。
駆動電極504,505,506には、一つの駆動ユニット320に搭載されてヘッド20を駆動するための駆動信号COMA2,COMB2、および共通電圧VBSが入力される。具体的には、駆動電極504には、駆動信号COMA2が入力され、駆動電極504に接続されたビア524に出力する。また、駆動電極505には、共通電圧VBSが入力され、駆動電極505に接続されたビア525に出力する。また、駆動電極506には、駆動信号COMB2が入力され、駆動電極506に接続されたビア526に出力する。
駆動電極507,508,509には、一つの駆動ユニット320に搭載されてヘッド20を駆動するための駆動信号COMA3,COMB3、および共通電圧VBSが入力される。具体的には、駆動電極507には、駆動信号COMA3が入力され、駆動電極507に接続されたビア527に出力する。また、駆動電極508には、共通電圧VBSが入力され、駆動電極508に接続されたビア528に出力する。また、駆動電極509には、駆動信号COMB3が入力され、駆動電極509に接続されたビア529に出力する。
駆動電極510,511,512には、一つの駆動ユニット320に搭載されてヘッド20を駆動するための駆動信号COMA4,COMB4、および共通電圧VBSが入力される。具体的には、駆動電極510には、駆動信号COMA4が入力され、駆動電極510に接続されたビア530に出力する。また、駆動電極511には、共通電圧VBSが入力され、駆動電極511に接続されたビア531に出力する。また、駆動電極512には、駆動信号COMB4が入力され、駆動電極512に接続されたビア532に出力する。
入出力電極451は、ビア441,541,542,543、および残留振動信号配線415と接続される。
入出力電極452は、ビア442,544,545,546、および残留振動信号配
線415と接続される。
線415と接続される。
入出力電極453は、ビア443,547,548,549、および残留振動信号配線415と接続される。
入出力電極454は、ビア444,550,551,552、および残留振動信号配線415と接続される。
本実施形態における中継基板340の第1の配線層471によれば、駆動信号COMA,COMB、および共通電圧VBSが入力される駆動信号コネクター290と、差動信号d1,d2,d3,d4などが入力される制御信号コネクター280とは、別々のコネクターにより構成される。さらに、駆動信号コネクター290は基板470の長辺484側に設けられ、制御信号コネクター280が基板470の長辺483側に設けられ、複数の配線を介して配置されることで、中継基板340に入力される際にも互いの信号の干渉を低減することが可能となる。
1.9.2 第2の配線層の構成
図17は、中継基板340の第2の配線層472を、第1の配線層471側から見た透視図である。
図17は、中継基板340の第2の配線層472を、第1の配線層471側から見た透視図である。
中継基板340の第2の配線層472は第1の配線層471に隣接する層であり、一定電位配線436と、複数のビアにより構成される。
図17に示すように中継基板340の第2の配線層472は、中継基板340の基準電位層であり、回路グランド等の一定電位配線436が第2層の略前面にわたり設けられている。このように一定電位配線436を広く、且つ大きくとることにより中継基板340の基準電位を安定することが可能となり、動作を安定させることが可能となる。
一定電位配線436は、ビア426を介し第1の配線層471に設けられた制御信号コネクター280の制御電極406と接続される。これにより、一定電位配線436の電位は、制御ユニット10の基準電位と一致する。
このとき、本実施形態においては、基板470の平面視において、第1の配線層471に設けられた制御配線411,412,413,414が配線される領域と重なる、第2の配線層472の領域には、一定電位配線436を含む他の配線は設けられていない。
一定電位配線436は、中継基板340において共通に設けられている為、例えば駆動信号COMA,COMB等の振幅の大きな電圧により、若干の変動が生じる可能性がある。一方、制御配線411,412,413,414で転送する信号は、前述のとおり、LVDS転送方式の差動信号d1,d2,d3,d4であり、その振幅が350mV程度と非常に小さな振幅の信号である。その為、一定電位配線436に生じる微弱な変動により信号が干渉し、不具合が生じる可能性がある。
本実施形態によれば、基板470の平面視において第1の配線層471に設けられた制御配線411,412,413,414が配線される領域には、一定電位配線436が設けられないことで、制御配線411,412,413,414で転送される差動信号d1,d2,d3,d4は、一定電位配線436を含む配線の影響を低減することができ、信号の精度を向上できる可能性がある。
なお、本実施形態において、第2の配線層472にはビア426を除く他のビアは第2
の配線層を挿通するのみであり、その説明を省略する。
の配線層を挿通するのみであり、その説明を省略する。
1.9.3 第3の配線層の構成
図18は、中継基板340の第3の配線層473を、第1の配線層471側から見た透視図である。
図18は、中継基板340の第3の配線層473を、第1の配線層471側から見た透視図である。
図18に示すように中継基板340の第3の配線層473には、制御配線431,432,433,434と、複数のビアにより構成される。
制御配線431は、ビア421とビア441とに接続される。制御配線431は、ビア421を介し、制御信号受信部260と接続され、例えば制御信号c1および切替期間指定信号RTをビア441に転送する。そして、制御信号c1および切替期間指定信号RTはビア441を介して、入出力電極451から、例えばヘッド20−1を含む駆動ユニット320に出力される。
即ち、制御配線431は、駆動信号COMA,COMB、共通電圧VBSが転送される配線が設けられる配線層とも、差動信号d1,d2,d3,d4が転送される配線が形成される配線層とも異なる第3の配線層473に設けられる。
同様に、制御配線432は、ビア422とビア442とに接続される。制御配線432は、ビア422を介し、制御信号受信部260と接続され、例えば制御信号c2および切替期間指定信号RTをビア442に転送する。そして、制御信号c2および切替期間指定信号RTはビア442を介して、入出力電極452から、例えばヘッド20−2を含む駆動ユニット320に出力される。
同様に、制御配線433は、ビア423とビア443とに接続される。制御配線433は、ビア423を介し、制御信号受信部260と接続され、例えば制御信号c3および切替期間指定信号RTをビア443に転送する。そして、制御信号c3および切替期間指定信号RTはビア443を介して、入出力電極453から、例えばヘッド20−3を含む駆動ユニット320に出力される。
同様に、制御配線434は、ビア424とビア444とに接続される。制御配線434は、ビア424を介し、制御信号受信部260と接続され、例えば制御信号c4および切替期間指定信号RTをビア444に転送する。そして、制御信号c4および切替期間指定信号RTはビア444を介して、入出力電極454から、例えばヘッド20−4を含む駆動ユニット320に出力される。
本実施形態では、制御信号c1,c2,c3,c4および切替期間指定信号RTを転送する配線は、差動信号d1、d2,d3,d4を転送する配線が設けられる配線層とも、駆動信号COMA,COMB、共通電圧VBSが転送される配線が設けられる配線層とも、異なる配線層に設けられる。
制御信号c1,c2,c3,c4はそれぞれが、4つの信号により構成されている為、中継基板340において転送する配線数は多くなる。本実施形態によれば、制御信号c1,c2,c3,c4および切替期間指定信号RTを転送する配線を個別の層に設けることにより、基板470の配線を分散し設けることが可能となり、基板470を小型化することが可能となる。
1.9.4 第4の配線層,第5の配線層および第6の配線層の構成
図19は、中継基板340の第4の配線層474を、第1の配線層471側から見た透
視図である。図20は、中継基板340の第5の配線層475を、第1の配線層471側から見た透視図である。図21は、中継基板340の第6の配線層476を、第1の配線層471側から見た透視図である。
図19は、中継基板340の第4の配線層474を、第1の配線層471側から見た透
視図である。図20は、中継基板340の第5の配線層475を、第1の配線層471側から見た透視図である。図21は、中継基板340の第6の配線層476を、第1の配線層471側から見た透視図である。
図19から図21に示す第4の配線層474、第5の配線層475、および第6の配線層476には、駆動信号COMA,COMB、および共通電圧VBSを転送するための配線が設けられている。
図19に示す駆動配線561(「第4配線」の一例)は第4の配線層474(「第4層」の一例)に設けられ、ビア521と、ビア541とに接続される。ビア521には、駆動電極501を介して、例えば駆動信号COMA1(「第2駆動信号」の一例)が供給される。また、ビア541は入出力電極451に接続され、入出力電極451を介して例えばヘッド20−1を含む駆動ユニット320と電気的に接続さる。即ち、駆動配線561は、駆動電極501から入力された駆動信号COMA1を、入出力電極451を介して例えばヘッド20−1を含む駆動ユニット320に転送する。
図20に示す駆動配線562(「第3配線」の一例)は第5の配線層475(「第3層」の一例)に設けられ、ビア522と、ビア542とに接続される。ビア522には、駆動電極502を介して、例えば共通電圧VBS(「基準電圧信号」の一例)が供給される。また、ビア542は入出力電極451に接続され、入出力電極451を介して例えばヘッド20−1を含む駆動ユニット320に電気的に接続される。即ち、駆動配線562は、駆動電極502から入力された共通電圧VBSを、入出力電極451を介して例えばヘッド20−1を含む駆動ユニット320に転送する。
図21に示す駆動配線563(「第2配線」の一例)は第6の配線層476(「第2層」の一例)に設けられ、ビア523と、ビア543とに接続される。ビア523には、駆動電極503を介して、例えば駆動信号COMB1が供給される。また、ビア543は入出力電極451に接続され、入出力電極451を介して例えばヘッド20−1を含む駆動ユニット320に電気的に接続される。即ち、駆動配線563は、駆動電極503から入力された駆動信号COMB1を、入出力電極451を介して例えばヘッド20−1を含む駆動ユニット320に転送する。
即ち、駆動配線561,562,563とは、1つのヘッド20−1の吐出部600に含まれる圧電素子60を駆動するための信号を出力する。
さらに、駆動信号COMA1を転送する駆動配線561と、駆動信号COMB2を転送する駆動配線563と、共通電圧VBSを転送する駆動配線562とは、それぞれが差動信号d1,d2,d3,d4を転送する制御配線411,412,413,414が設けられた配線層とも、制御信号c1,c2,c3,c4を転送する制御配線431,432,433,434が設けられた配線層とも、残留振動信号配線415が設けられた配線層とも、異なる配線層に設けられる。
微弱な電圧の差動信号d1,d2,d3,d4が転送される配線層と、小さな振幅電圧の制御配線411,412,413,414が転送される配線層と、大きな振幅電圧の駆動信号COMA1,COMB1、共通電圧VBSが転送される配線層と、を異なる配線層とすることで、信号の相互干渉を低減することが可能となる。
さらに、本実施形態における駆動配線561,562,563は、基板470の平面視において、第4の配線層474に設けられた駆動配線561と、第5の配線層475に設けられた駆動配線562とは、少なくとも一部が重なるように設けられる。また、第6の配線層476に設けられた駆動配線563と、第5の配線層475に設けられた駆動配線562とは、少なくとも一部が重なるように設けられる。即ち、第5の配線層475に設けられた駆動配線562は、第4の配線層474に設けられた駆動配線561の配線領域と、第6の配線層476に設けられた駆動配線563の配線領域とが対向する領域に少なくとも一部が重なるように設けられる。
本実施形態では、駆動信号COMA1および駆動信号COMB1を転送する駆動配線561および駆動配線563に流れる電流と、共通電圧VBSを転送する駆動配線562に流れる電流は互いに異なる方向に流れる。その為、駆動配線561および駆動配線563と、駆動配線562とを、基板470において隣接する配線層で互いに対向するように配置することにより、駆動配線561および駆動配線563に電流が流れることにより生じた電磁界と、駆動配線562に電流が流れることにより生じた電磁界とが相殺される。これにより、駆動配線561、駆動配線562、および駆動配線563に生じるインピーダンスが低減され、吐出特性を安定させることが可能となる。
さらに、本実施形態におけるヘッド20−1に含まれる圧電素子60は、駆動信号COMA1,COMB1に基づく駆動電圧Voutと共通電圧VBSとの電位差により駆動する。本実施形態のように、共通電圧VBSが転送される駆動配線562を設ける配線層を、駆動信号COMA1が転送される駆動配線561が設けられる配線層と、駆動信号COMB1が転送される駆動配線562が設けられる配線層との間の配線層とすることで、駆動信号COMA1と共通電圧VBSとの電位差と、駆動信号COMB1と共通電圧VBSとの電位差との、相関関係を略一定にすることが可能となり、ヘッド20−1に含まれる圧電素子60を安定して駆動することが可能となる。
図19に示す駆動配線564は第4の配線層474に設けられ、ビア524と、ビア544とに接続される。ビア524には、駆動電極504を介して、例えば駆動信号COMA2が供給される。また、ビア544は入出力電極452に接続され、入出力電極452を介して例えばヘッド20−2を含む駆動ユニット320と電気的に接続される。即ち、駆動配線564は、駆動電極504から入力された駆動信号COMA2を、入出力電極452を介して例えばヘッド20−2を含む駆動ユニット320に転送する。
図20に示す駆動配線565は第5の配線層475に設けられ、ビア525と、ビア545とに接続される。ビア525には、駆動電極505を介して、例えば共通電圧VBSが供給される。また、ビア545は入出力電極452に接続され、入出力電極452を介して例えばヘッド20−2を含む駆動ユニット320に電気的に接続される。即ち、駆動配線564は、駆動電極504から入力された共通電圧VBSを、入出力電極452を介して例えばヘッド20−2を含む駆動ユニット320に転送する。
図21に示す駆動配線566は第6の配線層476に設けられ、ビア526と、ビア546とに接続される。ビア526には、駆動電極506を介して、例えば駆動信号COMB2が供給される。また、ビア546は入出力電極452に接続され、入出力電極452を介して例えばヘッド20−2を含む駆動ユニット320に電気的に接続される。即ち、駆動配線566は、駆動電極506から入力された駆動信号COMB2を、入出力電極452を介して例えばヘッド20−2を含む駆動ユニット320に転送する。
即ち、駆動配線564,565,566とは、1つのヘッド20−2の吐出部600に含まれる圧電素子60を駆動するための信号を出力する。さらに、駆動配線561,562,563と同様に、駆動配線564,565とは、平面視においてそれぞれの配線領域の少なくとも一部が重なるように配置され、また、駆動配線565,566とも、平面視において、それぞれの配線領域の少なくとも一部が重なるように配置されることで、吐出特性を安定させることが可能となる。
図19に示す駆動配線567は第4の配線層474に設けられ、ビア527と、ビア547とに接続される。ビア527には、駆動電極507を介して、例えば駆動信号COMA3が供給される。また、ビア547は入出力電極453に接続され、入出力電極453を介して例えばヘッド20−3を含む駆動ユニット320と電気的に接続される。即ち、駆動配線567は、駆動電極507から入力された駆動信号COMA3を、入出力電極453を介して例えばヘッド20−3を含む駆動ユニット320に転送する。
図20に示す駆動配線568は第5の配線層475に設けられ、ビア528と、ビア548とに接続される。ビア528には、駆動電極508を介して、例えば共通電圧VBSが供給される。また、ビア548は入出力電極453に接続され、入出力電極453を介して例えばヘッド20−3を含む駆動ユニット320に電気的に接続される。即ち、駆動配線568は、駆動電極508から入力された共通電圧VBSを、入出力電極453を介して例えばヘッド20−3を含む駆動ユニット320に転送する。
図21に示す駆動配線569は第6の配線層476に設けられ、ビア529と、ビア549とに接続される。ビア529には、駆動電極509を介して、例えば駆動信号COMB3が供給される。また、ビア549は入出力電極453に接続され、入出力電極453を介して例えばヘッド20−3を含む駆動ユニット320に電気的に接続される。即ち、駆動配線569は、駆動電極509から入力された駆動信号COMB3を、入出力電極453を介して例えばヘッド20−3を含む駆動ユニット320に転送する。
即ち、駆動配線567,568,569とは、1つのヘッド20−3の吐出部600に含まれる圧電素子60を駆動するための信号を出力する。さらに、駆動配線561,562,563と同様に、駆動配線567,568とは、平面視においてそれぞれの配線領域の少なくとも一部が重なるように配置され、また、駆動配線568,569とも、平面視において、それぞれの配線領域の少なくとも一部が重なるように配置されることで、吐出特性を安定させることが可能となる。
図19に示す駆動配線570は第4の配線層474に設けられ、ビア530と、ビア550とに接続される。ビア530には、駆動電極510を介して、例えば駆動信号COMA4が供給される。また、ビア550は入出力電極454に接続され、入出力電極454を介して例えばヘッド20−4を含む駆動ユニット320と電気的に接続される。即ち、駆動配線570は、駆動電極510から入力された駆動信号COMA4を、入出力電極454を介して例えばヘッド20−4を含む駆動ユニット320に転送する。
図20に示す駆動配線571は第5の配線層475に設けられ、ビア531と、ビア551とに接続される。ビア531には、駆動電極511を介して、例えば共通電圧VBSが供給される。また、ビア551は入出力電極454に接続され、入出力電極454を介して例えばヘッド20−4を含む駆動ユニット320に電気的に接続される。即ち、駆動配線571は、駆動電極511から入力された共通電圧VBSを、入出力電極454を介して例えばヘッド20−4を含む駆動ユニット320に転送する。
図21に示す駆動配線572は第6の配線層476に設けられ、ビア532と、ビア552とに接続される。ビア532には、駆動電極512を介して、例えば駆動信号COMB4が供給される。また、ビア552は入出力電極454に接続され、入出力電極454を介して例えばヘッド20−4を含む駆動ユニット320に電気的に接続される。即ち、駆動配線572は、駆動電極512から入力された駆動信号COMB4を、入出力電極454を介して例えばヘッド20−4を含む駆動ユニット320に転送する。
即ち、駆動配線570,571,572とは、1つのヘッド20−4の吐出部600に含まれる圧電素子60を駆動するための信号を出力する。さらに、駆動配線561,562,563と同様に、駆動配線570,571とは、平面視においてそれぞれの配線領域の少なくとも一部が重なるように配置され、また、駆動配線571,572とも、平面視において、それぞれの配線領域の少なくとも一部が重なるように配置されることで、吐出特性を安定させることが可能となる。
1.10 作用・効果
以上に説明したように、本実施形態に係る液体吐出装置1では、中継基板340において、残留振動信号Vrbgを転送する残留振動信号配線415と、駆動信号COMB1を転送する駆動配線561と、は異なる配線層に設けられている。したがって、本実施形態に係る液体吐出装置1によれば、中継基板340において、残留振動信号配線415により転送される残留振動信号Vrbgと、駆動配線561により転送される駆動信号COMB1との相互干渉により、残留振動信号Vrbgが劣化するおそれを低減することが可能となり、精度よく吐出部600の状態を検出することができる。
以上に説明したように、本実施形態に係る液体吐出装置1では、中継基板340において、残留振動信号Vrbgを転送する残留振動信号配線415と、駆動信号COMB1を転送する駆動配線561と、は異なる配線層に設けられている。したがって、本実施形態に係る液体吐出装置1によれば、中継基板340において、残留振動信号配線415により転送される残留振動信号Vrbgと、駆動配線561により転送される駆動信号COMB1との相互干渉により、残留振動信号Vrbgが劣化するおそれを低減することが可能となり、精度よく吐出部600の状態を検出することができる。
また、本実施形態に係る液体吐出装置1では、中継基板340において、残留振動信号Vrbgが入力される入出力電極451と、残留振動信号Vrbgが転送される残留振動信号配線415と、残留振動信号Vrbgを出力する制御信号コネクター280とが、中継基板340の同一層(第1の配線層)に設けられている。したがって、中継基板340の他の配線層と接続するためのビア等が不要となり、残留振動信号Vrbgが劣化する恐れをさらに低減することが可能となり、精度よく吐出部600の状態を検出することができる。
また、本実施形態に係る液体吐出装置1では、残留振動信号配線415は、ヘッド20−1の吐出部600に含まれる圧電素子60から出力された残留振動信号Vrbg−1と、ヘッド20−2の吐出部600に含まれる圧電素子60から出力された残留振動信号Vrbg−2とを時分割に転送する。これにより、残留振動信号Vrbgを転送するための配線数を削減することが可能となり、回路基板を小型化することが可能となる。
2 第2実施形態
次に、第2実施形態の液体吐出装置1について説明する。第2実施形態の液体吐出装置1は、第1実施形態に係る液体吐出装置1と基本的に同様の構成を有するが、ヘッドユニット32から出力される残留振動信号Vrbgがデジタル信号で出力される点が相違する。以下では、第1実施形態と重複する説明は省略、又は簡略し、主として第1実施形態と異なる内容について説明する。なお、同様の構成要素には同じ符号を付し、第1実施形態と重複する説明を省略し、第1実施形態と異なる内容について説明する。
次に、第2実施形態の液体吐出装置1について説明する。第2実施形態の液体吐出装置1は、第1実施形態に係る液体吐出装置1と基本的に同様の構成を有するが、ヘッドユニット32から出力される残留振動信号Vrbgがデジタル信号で出力される点が相違する。以下では、第1実施形態と重複する説明は省略、又は簡略し、主として第1実施形態と異なる内容について説明する。なお、同様の構成要素には同じ符号を付し、第1実施形態と重複する説明を省略し、第1実施形態と異なる内容について説明する。
第2実施形態の液体吐出装置1の概略構成については、第1実施形態(図1〜図3)と同様である為、その説明及び図示を省略する。第2実施形態の吐出部600の構成、及び駆動信号、駆動電圧Voutの波形については、第1実施形態(図6〜図8)と同様であり、その説明及び図示を省略する。第2実施形態の選択制御部210、選択部230、切替部250、及び増幅出力部240の構成については、第1実施形態(図9〜図14)と同様であり、その説明及び図示を省略する。第2実施形態のヘッドユニットの構成については、第1実施形態(図15)と同様であり、その説明及び図示を省略する。
第2実施形態の液体吐出装置1における電気的構成については、ヘッドユニット32において一部異なる。第2実施形態の液体吐出装置1における制御ユニット10の電気的構成は第1実施形態(図4)と同様であり、その説明及び図示を省略する。図22は、第2実施形態の液体吐出装置1におけるヘッドユニット32の電気的な構成を示すブロック図
である。
である。
第2実施形態におけるヘッドユニット32には、残留振動信号Vrbgが出力される経路においてA/D変換部270を含む。
A/D変換部270(「AD変換回路」の一例)は、増幅出力部240から出力されたアナログ信号である残留振動信号Vrbgを入力し、デジタル信号に変換し制御ユニット10の状態信号判定部120に対し出力する。
A/D変換部270は、アナログ信号の残留振動信号Vrbgを入力し、コンパレータ等の比較器等を用いデジタル信号に変換する。その後、変換されたデジタル信号を図4に示される状態信号判定部120に対し出力する。
図23は、第2実施形態における基板470の第1の配線層471の構成を示す平面図である。
A/D変換部270は、基板470の第1の配線層において、残留振動信号配線415に設けられる。具体的には、A/D変換部270は、一端を制御電極406と残留振動信号配線415を介し接続される。また、A/D変換部270は、他端を入出力電極451,452,453,454と残留振動信号配線415を介して接続される。即ち、残留振動信号Vrbgは、各入出力電極451,452,453,454から中継基板340に入力され、A/D変換部270によりデジタル信号に変換され、制御電極406を含む制御信号コネクター280からフレキシブルフラットケーブル191を介して状態信号判定部120に入力される。
第2実施形態の液体吐出装置1によれば、残留振動信号Vrbgは、中継基板340においてデジタル信号に変換されたのち、フレキシブルフラットケーブル191を介して、制御ユニット10に含まれる状態信号判定部120に入力される為、フレキシブルフラットケーブル191におけるノイズなどによる残留振動信号Vrbgの劣化を低減することが可能となり、精度よく液体を吐出することができる。
なお、第2実施形態において、中継基板340の第2の配線層472,第3の配線層473,第4の配線層474,第5の配線層475,第6の配線層476については、第1実施形態と同様であり、その説明及び図示を省略する。
また、第2実施形態において、A/D変換部270から出力された信号は、1本の残留振動信号配線415、及び1つの制御電極406から出力されている。A/D変換部270から出力されるデジタル信号はパラレル形式のデジタル信号でもよく、パラレル信号により出力される場合、A/D変換部270に接続される残留振動信号配線415は、複数の配線により構成されてもよく、また、制御電極405も複数の電極により構成されていてもよい。
また、第2実施形態において、A/D変換部270は、ワンチップのIC(Integrated
Circuit)で構成されていてもよく、また複数の部品から構成されていてもよい。さらに制御信号受信部260を含め、ワンチップのICで構成されていてもよい。
Circuit)で構成されていてもよく、また複数の部品から構成されていてもよい。さらに制御信号受信部260を含め、ワンチップのICで構成されていてもよい。
以上、本実施形態あるいは変形例について説明したが、本発明はこれら本実施形態あるいは変形例に限られるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において種々の態様で実施することが可能である。例えば、上記の実施形態、及び各変形例を適宜組み合わせることも可能である。
本発明は、実施形態で説明した構成と実質的に同一の構成(例えば、機能、方法、及び結果が同一の構成、あるいは目的、及び効果が同一の構成)を含む。また、本発明は、実施形態で説明した構成の本質的でない部分を置き換えた構成を含む。また、本発明は、実施形態で説明した構成と同一の作用効果を奏する構成または同一の目的を達成することができる構成を含む。また、本発明は、実施形態で説明した構成に公知技術を付加した構成を含む。
1…液体吐出装置、3…ベース、4…液体貯留手段、5…第1搬送手段、6…第2搬送手段、7…装置本体、8…供給管、10…制御ユニット、20…ヘッド、32…ヘッドユニット、40…第1搬送モータードライバー、41…第1駆動モーター、42…第1搬送ローラー、43…第1従動ローラー、50…駆動回路、60…圧電素子、70…第2搬送モータードライバー、71…第2駆動モーター、72…第2搬送ローラー、73…第2従動ローラー、74…搬送ベルト、75…テンションローラー、76…付勢部材、80…メンテナンスユニット、81…クリーニング機構、82…ワイピング機構、100…制御部、110…制御信号送信部、120…状態信号判定部、170,280…制御信号コネクター、180,290…駆動信号コネクター、190,191…フレキシブルフラットケーブル、210…選択制御部、212…シフトレジスター、214…ラッチ回路、216…デコーダー、230…選択部、232…インバーター、234…トランスファーゲート、236…AND回路、240…増幅出力部、250…切替部、252…スイッチ、260…制御信号受信部、270…A/D変換部、310…ヘッド本体、320…駆動ユニット、322…駆動配線、330…ホルダー、332…連通流路、333…配線挿通孔、340…中継基板、341…駆動配線接続孔、342…挿入孔、343,344…コネクター、350…供給部材、352…供給流路、353…貫通孔、360…固定板、361…露出開口部、370…流路部材、390…フィルターユニット、395…流路部材、401,402,403,404,405,406…制御電極、410…終端抵抗、411,412,413,414,431,432,433,434…制御配線、415…残留振動信号配線、436…一定電位配線、451,452,453,454…入出力電極、470…基板、471…第1の配線層、472…第2の配線層、473…第3の配線層、474…第4の配線層、475…第5の配線層、476…第6の配線層、481,482…短辺、483,484…長辺、501,502,503,504,505,506,507,508,509,510,511,512…駆動電極、561,562,563,564,565,566,567,568,569,570,571,572…駆動配線、421,422,423,424,426,441,442,443,444,521,522,523,524,525,526,527,528,529,530,531,532,541,542,543,544,545,546,547,548,549,550,551,552…ビア、600…吐出部、601…圧電体、611,612…電極、621…振動板、631…キャビティー、632…ノズルプレート、641…リザーバー、651…ノズル、661…供給口、S…記録シート、COMA,COMB…駆動信号
Claims (6)
- 第1圧電素子を含み、前記第1圧電素子を駆動する第1駆動信号に基づいて動作する第1吐出部と、
前記第1駆動信号と、前記第1圧電素子が前記第1駆動信号により駆動された後に発生する第1残留振動を示す第1残留振動信号と、を転送する回路基板と、
前記第1残留振動信号に基づき、前記第1吐出部の状態を判定する判定回路と、
を備え、
前記回路基板は、
前記第1残留振動信号を転送する第1配線と、
前記第1駆動信号を転送する第2配線と、
前記第1配線と接続され、前記第1残留振動信号を前記回路基板に入力する第1入力端子と、
前記第1配線と接続され、前記第1残留振動信号を前記判定回路に出力する第1出力端子と、
を含み、
前記第1配線と前記第1入力端子と前記第1出力端子とは、前記回路基板の第1層に形成され、
前記第2配線は、前記第1層とは異なる第2層に設けられている、
ことを特徴とする液体吐出装置。 - 前記回路基板は、
前記第1残留振動信号をデジタル信号に変換するAD変換回路を含み、
前記AD変換回路は、前記第1層に設けられ、
前記第1配線は、前記AD変換回路を介して前記第1出力端子に接続される、
ことを特徴とする請求項1に記載の液体吐出装置。 - 第2圧電素子を含み、前記第2圧電素子の駆動により動作する第2吐出部をさらに含み、
前記第1配線は、前記第1残留振動信号と、前記第2圧電素子が駆動した後に発生する第2残留振動を示す第2残留振動信号と、を時分割に転送する
ことを特徴とする請求項1または2に記載の液体吐出装置。 - 前記回路基板は、
前記第1層と前記第2層とは異なる第3層と、
前記第1圧電素子の前記第1駆動信号が印加される一端とは異なる他端に印加され、基準の電圧を供給する基準電圧信号を転送する第3配線と、
を含み、
前記第3配線は、前記第3層に設けられ、
前記回路基板の平面視において、
前記第3配線と、前記第2配線とは、少なくとも一部が重なるように設けられている、
ことを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の液体吐出装置。 - 前記第1圧電素子を駆動する第2駆動信号を含み、
前記回路基板は、
前記第2駆動信号を転送する第4配線と、
前記第1層と前記第2層と前記第3層と異なる第4層と、
を含み、
前記第4配線は、前記第4層に設けられ、
前記第3層は、前記第2層と前記第4層との間に設けられ、
前記回路基板の平面視において、
前記第3配線と前記第4配線とは、少なくとも一部が重なるように設けられている、
ことを特徴とする請求項4に記載の液体吐出装置。 - 第1圧電素子が第1駆動信号により駆動された後に発生する第1残留振動を検出し、前記第1残留振動を示す第1残留振動信号を転送する第1配線と、
前記第1圧電素子を駆動する前記第1駆動信号を転送する第2配線と、
前記第1配線と接続され、前記第1残留振動信号を入力する第1入力端子と、
前記第1配線と接続され、前記第1残留振動信号を出力する第1出力端子と、
を含み、
前記第1配線と前記第1入力端子と前記第1出力端子とは、第1層に形成され、
前記第2配線は、前記第1層とは異なる第2層に設けられている、
ことを特徴とする回路基板。
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