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JP2017045990A - ウェハの表面処理装置 - Google Patents

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JP2017045990A JP2016163862A JP2016163862A JP2017045990A JP 2017045990 A JP2017045990 A JP 2017045990A JP 2016163862 A JP2016163862 A JP 2016163862A JP 2016163862 A JP2016163862 A JP 2016163862A JP 2017045990 A JP2017045990 A JP 2017045990A
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Abstract

【課題】ゲッタリング能を低下させることなく、生産性の向上を図ることができるウェハの表面処理装置構造を提供する。【解決手段】ウェハWを保持して回転させる基板保持機構と、基板保持機構に保持されたウェハWの一面側に押圧されてウェハWの一面を鏡面に仕上げ研磨をするドレッサと、備えるウェハの表面処理装置において、ドレッサ19は、ウエット状態で、ウェハWの一面側にEG層30を設けて鏡面状に仕上げるEGパッド23を有する、構成とした。【選択図】図2

Description

本発明はウェハの表面処理装置に関するものであり、特に、半導体ウエハ(以下、単に「ウェハ」という)の表面をゲッタリング能を持たせて研磨するためのウェハの表面処理装置に関するものである。
シリコンからなる薄厚の半導体デバイスは、シリコン単結晶からスライスしたウェハ、すなわちシリコンウェハに回路を形成することにより製造される。
半導体プロセスにおける問題点の一つとして、シリコンウェハの中の不純物である重金属の混入が挙げられる。シリコンウェハの表面側に形成されるデバイス領域へ重金属が拡散した場合、デバイス特性に著しい悪影響をもたらす。そこで、シリコンウェハに混入した重金属がデバイス領域に拡散するのを抑制するため、ゲッタリング法を採用するのが一般的である。ゲッタリングは、シリコン基板の表面にデバイス形成を行うデバイス前工程での重金属汚染防止を目的としている。
図13は、従来技術において、研削前におけるシリコンウェハの部分断面図である。図13に示されるように、一般的なウェハWの表面51側には、無欠陥層52が形成され、その無欠陥層52の表面に複数個の半導体素子56が設けられている。また、これら半導体素子56を保護するために、裏面研削時には、表面保護フィルム57がウェハWの表面51に貼り付けられる。一方、ウェハWの裏面53側には、エクストリンシック・ゲッタリング(Entrinsic Gettering)層(通称、「EG層」)54が形成されている。さらに、無欠陥層52とEG層54との間には、バルク欠陥層、すなわちイントリンシック・ゲッタリング(intrinsic getterring)層55(通称、「IG層55」)が形成されている。
そして、これらEG層54とIG層55のゲッタリング効果により、デバイス前工程での重金属汚染の防止を図るようにしている(例えば、特許文献1参照)。
特開2010−287855号公報。
しかしながら、近年の薄化されたウェハWでは、ウェハW内にIG層55を深さ方向(厚み方向)に精度良く生成することが困難であった。
そこで、最近の薄化プロセスでは、IG層55は作らずに、ドライポリッシュにスクラッチ砥粒を含ませてなるゲッタリングドライポリッシュ等のハイメッシュ砥石を使用して、EG層54だけを形成している場合もある。しかしながら、ドライポリッシュでEG層54を形成する場合では、ウェハWにおける裏面の研削・研磨と同時に鏡面状をしたEG層を形成することが困難であり、別々に行うことも少なくなかった。このため、生産性がよくなく、コストアップになっているという問題点があった。
そこで、ゲッタリング能を低下させることなく、生産性の向上を図ることができるウェハの表面処理装置構造とするために解決すべき技術的課題が生じてくるのであり、本発明はこの課題を解決することを目的とする。
本発明は上記目的を達成するために提案されたものであり、請求項1記載の発明は、ウェハを保持して回転させる基板保持機構と、前記基板保持機構に保持された前記ウェハの一面を鏡面状に仕上げ研磨するドレッサと、備えるウェハの表面処理装置において、前記ドレッサは、ウエット状態で、前記ウェハの一面側にゲッタリング層を設けて前記鏡面状に仕上げる表面処理パッドを有する、ウェハの表面処理装置を提供する。
この構成によれば、ウェハの一面における研削ダメージを除去して鏡面状に仕上げるのと同時に、ウェハ裏面にゲッタリング層を形成することができる。しかも、ウエット状態で加工処理を行うので、表面処理パッドとウェハとの間の潤滑性が得られ、ウェハの裏面全体の加工を均一にすることが可能になる。
請求項2記載の発明は、請求項1に記載の構成において、前記表面処理パッドは、少なくともSiC砥粒を混入させた樹脂材と、該樹脂材を含浸させた不織布と、で構成されて
いるウェハの表面処理装置を提供する。
この構成によれば、SiC砥粒を混入させた樹脂材を不織布に含浸してなる表面処理パッドを使用して、ウェハの一面の研削ダメージを除去してその一面を鏡面状に仕上げるのと同時に、その一面にゲッタリング層を形成することができる。
請求項3記載の発明は、請求項1に記載の構成において、前記表面処理パッドは、少なくともSiC砥粒を混入させた樹脂材と、該樹脂材を混入させたポリウレタン樹脂又はメラミン素材と、で構成されているウェハの表面処理装置を提供する。
この構成によれば、SiC砥粒を混入させた樹脂材を、ポリウレタン又はメラミン素材に含浸してなる表面処理パッドを使用して、ウェハの一面の研削ダメージを除去してその一面を鏡面状に仕上げるのと同時に、その一面にゲッタリング層を形成することができる。
請求項4記載の発明は、請求項1、2又は3に記載の構成において、前記表面処理パッドによる前記鏡面仕上げ加工時に、前記ウェハと前記表面処理パッドの間にアルカリ液を供給する手段を備える、ウェハの表面処理装置を提供することができる。
この構成によれば、前記ドレッサによる前記鏡面仕上げ加工時に、前記ウェハと前記パッドとの間にアルカリ液を供給して潤滑性を与えるゲッタリング層を形成することができる。
請求項5記載の発明は、請求項1、2、3又は4に記載の構成において、前記表面処理パッドの研磨面を研磨するドレッシング工程と、研磨助剤と共に前記ウェハの一面を鏡面化しつつ、該一面に前記ゲッタリング層を形成する生地研磨工程と、を順に実施するウェハの表面処理装置を提供する。
この構成によれば、ドレッシング工程と、生地研磨工程を順に経て、ウェハの一面側における鏡面状の仕上げとゲッタリング層の形成を連続して行うことができるので、生産性の向上が期待できる。
請求項6記載の発明は、請求項5に記載の構成において、前記生地研磨工程は、前記ウェハの一面を粗研磨する第1生地研磨工程と、前記ウェハの一面を精研磨する第2生地研磨工程とでなる、ウェハの表面処理装置を提供する。
この構成よれば、第1生地研磨工程で粗研磨して鏡面加工を行った後、連続して第2生地研磨工程で精研磨してゲッタリング層を形成することができるので、生産性の向上が期待できる。
請求項7記載の発明は、請求項5又は6に記載の構成において、前記表面処理パッドの研磨面を整えるパッドドレッサを備える、ウェハの表面処理装置を提供する。
この構成によれば、ウェハの一面を研磨する前に、パッドドレッシング工程で表面処理パッドの研磨面を研磨して整え、その後、研磨工程においてゲッタリング層を形成することができるので、研磨加工が安定する。
請求項8記載の発明は、請求項1記載の構成において、前記ウェハと前記表面処理パッドとの間にアルカリ性の研磨助剤を供給しながら、前記表面処理パッドを前記ウェハに押圧し、前記基板保持機構及び前記表面処理パッドを回転させて、前記ウェハの一面を鏡面状に研磨すると共に前記ゲッタリング層を生成する表面処理工程を実施するウェハの表面処理装置を提供する。
この構成によれば、表面処理パッドがウェハの一面の研削ダメージを除去して鏡面状に仕上げると共にウェハにゲッタリング層を生成するため、研磨工程とEG層生成工程との間に重金属がウェハ内に混入することを抑制することができる。さらに、ウェハの研磨とゲッタリング層の生成を並行して行うため、従来のようにこれらを独立して行う場合と比べて、表面処理工程を効率良く行うことができる。
請求項9記載の発明は、請求項8記載の構成において、前記表面処理工程の後に、前記ウェハと前記表面処理パッドとの間に純水を供給しながら、前記基板保持機構及び前記表面処理パッドを回転させて、前記ウェハの一面に残存する研磨助剤を洗い流すリンス工程を実施するウェハの表面処理装置を提供する。
この構成によれば、表面処理工程後にウェハ上に残存した研磨助剤を洗い流すことにより、ウェハが研磨助剤で腐食することを抑制できる。
請求項10記載の発明は、請求項9記載の構成において、前記リンス工程において、前記ウェハと前記表面処理パッドとが非接触状態で回転するウェハの表面処理装置を提供する。
この構成によれば、ウェハと表面処理パッドとが回転することでウェハと表面処理パッドとの間に介在する純水中に水流が形成されることにより、ウェハ上に残存した研磨助剤がスムーズに洗い流されるため、ウェハが研磨助剤で腐食することを抑制できる。
請求項11記載の発明は、請求項10記載の構成において、前記リンス工程において、前記基板保持機構及び前記表面処理パッドを相対的に逆回転させるウェハの表面処理装置を提供する。
この構成によれば、ウェハと表面処理パッドとが相対的に逆向きに回転することでウェハと表面処理パッドとの間に介在する純水中に複雑な水流が形成されることにより、ウェハ上に残存した研磨助剤がスムーズに洗い流されるため、ウェハが研磨助剤で腐食することをさらに抑制できる。
請求項12記載の発明は、請求項9乃至11の何れか1項記載の構成において、前記表面処理工程及び前記リンス工程の間に、前記表面処理パッドの加工面にパットドレッサを押圧して該加工面を払拭するドレッシング工程を実施するウェハの表面処理装置を提供する。
この構成によれば、リンス工程の前に、パットドレッサによって表面処理パッドに残存した研磨助剤が取り除かれるため、リンス工程において研磨助剤が表面処理パッドからウェハに研磨助剤が移って、ウェハが研磨助剤で腐食することを抑制できる。
請求項13記載の発明は、請求項1記載の構成において、前記表面処理パッドは、前記基板保持機構に対向して配置され、砥粒を混入した樹脂材をパッド基材に含浸させて成るEGパッドを有し、前記研磨助剤が前記樹脂材を加水分解させて前記砥粒の少なくとも一部を前記表面処理パッドから遊離させて、前記EGパッドで前記ウェハを押圧すると共に前記基板保持機構及び前記EGパッドを回転させることにより、前記ウェハに前記ゲッタリング層を生成するウェハの表面処理装置を提供する。
この構成によれば、EGパッドに含まれる砥粒(固定砥粒)がウェハの一面に押し当てられると共に、EGパッドから遊離した砥粒(遊離砥粒)がEGパッド上をランダムに転動することにより、ゲッタリング層内に様々な向きのスクラッチがランダムに形成されるため、ゲッタリング層内でスクラッチが局所的に疎らになることを抑制して、重金属を高精度で捕捉可能なゲッタリング層を形成することができる。
請求項14記載の発明は、請求項13記載の構成において、前記樹脂材は、ポリウレタン樹脂であるウェハの表面処理装置を提供する。
この構成によれば、研磨助剤がポリウレタン樹脂から成る樹脂材を加水分解させることにより、EGパッドに含まれる砥粒の一部が遊離砥粒として遊離し、ゲッタリング層内に様々な向きのスクラッチがランダムに形成されるため、ゲッタリング層内でスクラッチが局所的に疎らになることを抑制して、重金属を高精度で捕捉可能なゲッタリング層を形成することができる。
請求項15記載の発明は、請求項14記載の構成において、前記基板保持機構及び前記表面処理パッドは、相対的に逆回転するウェハの表面処理装置を提供する。
この構成によれば、ウェハとEGパッドとが相対的に逆向きに回転することでウェハとEGパッドとの間に介在する研磨助剤中に複雑な水流が形成されることにより、この水流によって遊離砥粒がEGパッド及びウェハの間をランダムに転動し易くなり、ゲッタリング層内に様々な向きのスクラッチがランダムに形成されるため、ゲッタリング層内でスクラッチが局所的に疎らになることを抑制して、重金属を高精度で捕捉可能なゲッタリング層を形成することができる。
請求項16記載の発明は、請求項13乃至15の何れか1項記載の構成において、前記表面処理パッドは、前記基板保持機構の上方に配置されているウェハの表面処理装置を提供する。
この構成によれば、遊離砥粒を含む研磨助剤がウェハ上に残存して、遊離砥粒が表面処理パッド及びウェハの間で長期に亘って転動することにより、ゲッタリング層内にスクラッチが効率的に形成されるため、高密度のスクラッチから成るゲッタリング層を形成することができる。
請求項17記載の発明は、請求項13乃至16の何れか1項記載の構成において、前記表面処理パッドは、前記EGパッドを支持するパッド支持体と、前記EGパッドと前記パッド支持体との間に介装され、前記EGパッドより軟らかいサブパッドと、を備えているウェハの表面処理装置を提供する。
この構成によれば、ウェハのうねりや反りに応じてサブパッドが変形することにより、EGパッドがウェハの表面形状に追従してウェハにゲッタリング層を生成するため、ウェハの表面形状にかかわらず、重金属を高精度で捕捉可能なゲッタリング層を形成することができる。
本発明によれば、ウェハの一面における研削ダメージを除去して鏡面状に仕上げると同時に、ウェハWの裏面にゲッタリング層を形成することができるので、ゲッタリング能を低下させることなく、半導体プロセスにおける生産性の向上を図ることができる。また、ウエット状態で加工処理を行うので、表面処理パッドとウェハとの間の潤滑性が得られ、ウェハの裏面全体の加工を均一にすることが可能になり、加工精度が向上する。
本発明の一実施例を適用したウェハの表面処理装置の概略構成平面図である。 図1に示した同上ウェハの表面処理装置におけるテクスチャリングユニットの部分側面図で、(a)はEGパッドユニットを説明する図、(b)はパットドレスユニットを説明する図である。 図1に示した同上ウェハ処理において処理されたウェハの一例を示し、(a)はその全体図、(b)はその部分拡大断面図、(c)はその部分拡大斜視図である。 同上ウェハの表面処理装置のテクスチャリングユニットにおける加工処理手順を説明する模式図で、(a)は第1ドレス工程の説明図、(b)は第1生地研磨工程の説明図、(c)は第2生地研磨工程の説明図、(d)はリンス工程の説明図、(e)は第2ドレス工程の説明図、(f)は水研磨工程の説明図である。 同上ウェハの表面処理装置のテクスチャリング処理の手順を説明するフローチャートである。 本発明の変形例を適用したウェハの表面処理装置の概略構成平面図である。 図6に示したウェハの表面処理装置における研磨・テクスチャリングユニットの部分側面図で、(a)はEGパッドユニットを説明する図、(b)はパットドレスユニットを説明する図である。 図6に示すウェハの表面処理装置を用いてウェハを加工処理する手順を説明する模式図で、(a)は研削工程の説明図、(b)は研磨、テクスチャリング工程の説明図、(c)はクリーニング工程の説明図、(d)はリンス工程の説明図である。 ウェハにEG層を生成する様子を模式的に示す図である。 表面処理パッドとウェハとのオフセット量を示す平面模式図である。 表面処理パッドに含まれる砥石の回転軌道を示す図である。 ウェハ周縁に形成されたスクラッチの向きを示す画像である。 チルト機構を備えた表面処理パッドを示す模式図であり、(a)はその平面図、(b)はその側面図である。 従来技術のウェハの表面処理装置において研削されたウェハの一例を示し、(a)はその部分断面図、(b)はその部分拡大斜視図である。
本発明は、ゲッタリング能を低下させることなく、生産性の向上を図ることができるウェハの表面処理装置構造とするという目的を達成するために、ウェハを保持して回転させる基板保持機構と、前記基板保持機構に保持された前記ウェハの一面を鏡面状に仕上げ研磨するドレッサと、備えるウェハの表面処理装置において、前記ドレッサは、ウエット状態で、前記ウェハの一面側にゲッタリング層を設けて前記鏡面状に仕上げる表面処理パッドを有する、構成としたことにより実現した。
以下、本発明の実施形態によるウェハの表面処理装置を図1乃至図5を参照しながら、好適な実施例について詳細に説明する。
図1は本発明を適用したウェハの表面処理装置の一実施例を示す概略構成平面である。図1に示されるウェハの表面処理装置10は、複数のウェハW(例えばシリコン・ウェハ)を格納するカセット11a、11bと、4つの基板保持機構としてのチャック部12a〜12dを備えていてインデックス回転するターンテーブル13と、4つのチャック部12a〜12dを洗浄する洗浄ユニット14と、ウェハWを搬送する搬送ロボット15とを含んでいる。
さらに、図1に示されるように、ウェハの表面処理装置10においては、粗研削ユニット16、仕上げ研削ユニット17、研磨ユニット18及びテクスチャリングユニット19がターンテーブル13の外周に沿って順番に配置されている。なお、粗研削ユニット16は、粗研削砥石(図示しない)によりウェハWの裏面20bを粗研削し、仕上げ研削ユニット17は仕上げ研削砥石(図示しない)により裏面20bを仕上げ研削する。さらに、研磨ユニット18は、後述する研磨布を用いつつ、ウェハWの裏面を研磨する。
図2は、ウェハWの一面を鏡面状に仕上げ研磨をするドレッサであるテクスチャリングユニット19の部分側面図である。テクスチャリングユニット19は、図2の(a)に示されるEGパッドユニット19aと、図2の(b)に示されるパットドレスユニット19bとでなる。
図2の(a)に示される前記EGパッドユニット19aは、アーム21の先端にモータ22が懸架されている。そのモータ22の出力軸22aには、円板状をしたパッド支持体32が水平回転可能に取り付けられている。また、パッド支持体32の下面には同じく円板状をしたサブパッド33が樹脂性接着剤34を介して接着固定され、更にサブパッド33の下面には同じく円板状をした表面処理パッドとしてのEGパッド23が樹脂材34を介して接着固定され、これらパッド支持体32、サブパッド33、EGパッド23が一体化されている。したがって、これらパッド支持体32、サブパッド33、EGパッド23は、アーム21と一体にウェハWの厚さ方向に下降可能であり、また水平方向に回動可能である。
そのEGパッド23は、厚みが4.8mm程の円板状に形成された不織布に、0.6μm程度の微細なSiC(シリコン珪素)や、タングステン、アルミナ等の砥粒を樹脂材内に混合させ、その樹脂を、厚みが4.8mm程の円板状に形成された不織布に含浸させてなる。その不織布に樹脂材と共に含浸された砥粒は、ウェハWの裏面20bに極微細なダメージを与えてゲッタリング層(EG層30)を形成するのに寄与する。なお、不織布の代わりに、ポリウレタン樹脂やメラミン素材を使用し、それらの素材内にSiC、タングステン、アルミナ等の砥粒を混入させたものでもよい。一方、サブパッド33は、厚みが0.9mm程の円板状に形成され、EGパッド23よりも硬さの低いものを用い、加工時における面追従に寄与するようにして設けられている。
図2の(b)に示されるパットドレスユニット19bは、図示しないモータの出力軸26に、パッドドレッサ27が水平回転可能に取り付けられている。なお、パッドドレッサ27は、本例ではEGパッド23の下面(パッド面)と対向する円板状に形成された不織布28の上面(パッド面)に、ダイヤモンド砥粒を樹脂材内に含浸させた研磨層29を設けてなる研削面ダイヤモンドドッサである。
そして、ウェハの表面処理装置10では、前記テクスチャリングユニット19において、ウェハWの一面、すなわちウェハWの裏面20b側に極微細なダメージを与えて、ゲッタリング能を有するEG層30を設けつつ、鏡面状に仕上げる加工を行うことができるようになっている。なお、テクスチャリングユニット19にあっては、図示しないがウェハWとEGパッド23との間に、アルカリ液及び水(純水)を供給可能になっている。なお、ここでのアルカリ液は、例えばアミン系(ピペラジン等)を含む溶液(5〜10%)を希釈して使用する。
以下、本発明のウェハの表面処理装置10の動作について説明する。まず、搬送ロボット15によって、カセット11aから一つのウェハWが取り出されて、ウェハWを保持して回転させる基板保持機構としてのチャック部12aまで搬送される。
ウェハWは、その裏面20bが上方を向いた状態でチャック部12aに吸引保持される。そのチャック部12aは洗浄ユニット14により予め洗浄されているものとする。その後、ターンテーブル13がインデックス回転し、チャック部12aは粗研削ユニット16まで移動される。このとき、別のチャック部12dには別のウェハWが搬送ロボットにより搬送され、同様な処理が行われる。しかし、このことは公知であるので説明を省略する。
粗研削ユニット16においてはウェハWの裏面20bが粗研削砥石(図示しない)により公知の手法で粗研削される。次いで、ターンテーブル13がインデックス回転して、チャック部12aは粗研削ユニット16から仕上げ研削ユニット17まで移動される。仕上げ研削ユニット17においては、ウェハWの裏面20bは仕上げ研削砥石(図示しない)により公知の手法で仕上げ研削される。
また、仕上げ研削後にターンテーブル13は再びインデックス回転して、チャック部12aは仕上げ研削ユニット17から研磨ユニット18及びテクスチャリングユニット19まで移動される。研磨ユニット18においては、図2に示す研磨ヘッド(図示しない)によりウェハWの裏面20b(研削面)はウェットポリッシュされる。
研磨後は、テクスチャリング処理が行われる。図3は、そのテクスチャリング処理をされた後のウェハWの一例を示すもの、同図(a)はそのウェハWを裏面側から見た全体斜視図、同図(b)はそのウェハWの部分拡大断面図、同図(c)はその部分拡大斜視図である。図3に示すウェハWは、表面20a側に無欠陥層31が形成され、その無欠陥層31の表面に複数個の半導体素子20cが設けられている。また、これら半導体素子20cを保護するために、裏面研削時には、保護フィルム20dがウェハWの表面20aに貼り付けられている。一方、裏面20b側には、エクストリンシック・ゲッタリング(Entrinsic Gettering)層(通称、「EG層」)30が形成されている。そのEG層30は、引っ掻き傷状にしてなり、面粗さ(Ra)1.0nm〜Ra1.7nmで形成される。なお、本例では、無欠陥層31とEG層30との間にIG層を設けていない構造を開示しているが、IG層を設けた構造であってもよい。
図4は、そのテクスチャリング処理の手順を説明する模式図であり、図5はその処理手順を説明するフローチャートである。そこで、次にウェハの表面処理装置10におけるテクスチャリング処理を、図5のフローチャート(ステップS1〜S6)に従い、また必要に応じて図4の加工処理模式図、及び、図2に示すテクスチャリングユニット19の部分側面図を用いて説明する。
(1)まず、ウェハWへの加工処理を行うのに先だって、EGパッド23に対するドレッシング処理を行う。この処理では、図2の(b)に示すように、EGパッド23がアーム21と共に水平回動され、そのEGパッド23がパッドドレッサ27の上方に移動される。その後、モータ22の駆動によりEGパッド23を回転させながら、そのEGパッド23をアーム21と一体にウェハWの厚さ方向に下降させ、同じく図示せぬモータにより回転しているパッドドレッサ27上に、すなわち図4の(a)に示すようにEGパッド23を研磨層29上に3秒程、軽く押し付け、EGパッド23の研磨面のドレッシングを行い、目立てを行ってEGパッド23における研磨面の形状を整える(ステップS1:第1ドレス工程)。
(2)次に、図2の(a)に示すように、目立て(ドレッシング)が終わったEGパッド23がアーム21と共に水平回動されて、チャック部12aの上方に移動される。その後、EGパッド23を回転させながら、そのEGパッド23をウェハWの厚さ方向に下降させる。そして、図4の(b)に示すように、そのEGパッド23の下面を同じく回転しているチャック部12a上のウェハWの裏面20bに10秒程、押圧力0Vで軽く接触させるとともに、その間に研磨助剤としてアルカリ液を供給し、そのアルカリ液でウェハWとEGパッド23との間に潤滑性を付与しながら生地研磨(ポリッシング)、すなわちウェハWの裏面20b(研削面)を粗研磨し、そのウェハWの裏面20bの全体を鏡面化しつつ、そのウェハWの裏面20b側に極微細なダメージを与えて、その裏面20bにゲッタリング能を有するスクラッチ面(微細層)、すなわちEG層30を形成する(ステップS2:第1生地研磨工程)。
(3)次に、同じく図2の(a)に示す位置において、そのEGパッド23を更にアーム21と一体にウェハWの厚さ方向に下降させ、図4の(c)に示すように、回転しているチャック部12a上のウェハWの裏面20bにEGパッド23の下面を、約30Vの押圧力を加えて軽く接触させる。また、第1生地研磨工程と同じように、その間に同じく研磨助剤としてアルカリ液を供給して、ウェハWとEGパッド23との間に潤滑性を付与しながら100秒程、EGパッド23でウェハWの裏面20bを生地研磨(ポリッシング)、すなわちウェハWの裏面20bを精研磨し、そのウェハWの裏面20bの全体を鏡面化しつつ、該ウェハWの裏面20b側にスクラッチ面、すなわちEG層30を更に形成する(ステップS3:第2生地研磨工程)。
(4)また、次に、同じく図2の(a)に示す位置において、図4の(d)に示すように、回転しているチャック部12a上のウェハWの裏面20bとEGパッド23の下面との間に、水(純水)を供給しながら押圧力約0Vで軽く30秒程接触させ、供給された水でリンス処理をし、そのウェハWの裏面20bのアルカリ分を洗い流して除去する(ステップS4:リンス工程)。
(5)また、次に再びEGパッド23に対するドレッシング処理を行う。この処理では、図2の(b)に示すように、EGパッド23がアーム21と共に水平回動されて、そのEGパッド23がパッドドレッサ27の上方に移動される。その後、モータ22の駆動によりEGパッド23を回転させながら、そのEGパッド23をアーム21と一体にウェハWの厚さ方向に下降させる。そして、同じく図示せぬモータにより回転しているパッドドレッサ27上に、すなわち図4の(e)に示すように研磨層29上にEGパッド23の下面を軽く3秒程押し付け、そのEGパッド23の下面のドレッシングを行い、目立てを行う(ステップS5:第2ドレス工程)。
(6)また、次に目立て(ドレッシング)が終わったEGパッド23がアーム21と共に水平回動されて、そのEGパッド23がチャック部12aの上方に移動される。その後、EGパッド23を回転させながら、そのEGパッド23をウェハWの厚さ方向に下降させる。そして、図4の(f)に示すように、そのEGパッド23の下面を同じく回転しているチャック部12a上のウェハWの裏面20bに30秒程、押圧力0Vで軽く接触させて水研磨(ポリッシング)し、そのウェハWの裏面20bにゲッタリング機能を有するスクラッチ面、すなわち最終的に面粗さ(Ra)が1.0nm〜Ra1.7nmをしたEG層30を形成する(ステップS6:水研磨工程)。
以上説明したように、本発明によるウェハの表面処理装置10によれば、ウェハWの裏面における研削ダメージを除去して鏡面仕上げをするのと同時に、EG層30、すなわちゲッタリング層(EG層30)を形成することができるので、ゲッタリング能を低下させることなく、半導体プロセスにおける生産性の向上を図ることができる。また、ウエット状態で加工処理を行うので、表面処理パッドとウェハとの間の潤滑性が得られ、ウェハの裏面全体の加工を均一にすることが可能となり、加工精度が向上する。
次に、本発明の変形例を適用したウェハの表面処理装置40について、図面に基づいて説明する。図6は、ウェハの表面処理装置40の概略構成平面図である。図7は、ウェハの表面処理装置40における研磨・テクスチャリングユニット41の部分側面図である。
ウェハの表面処理装置40は、上述したウェハの表面処理装置10と比較して、研磨ユニット18、テクスチャリングユニット19が一体化されて、研磨・テクスチャリングユニット41を構成している点が異なり、その余の構成は共通する。したがって、上述したウェハの表面処理装置10と共通する構成については、同一の符号を付し、重複する説明を省略する。
研磨・テクスチャリングユニット41では、アーム21の先端に懸架されたモータ22の下端にパッド支持体32を介してEGパッド23が設けられている。EGパッド23は、厚みが4.8mm程の円板状に形成されたポリウレタン樹脂製のパッド基材に、0.6μm程度の微細なSiCや、タングステン、アルミナ等の砥粒を樹脂材内に混合させ、その樹脂をパッド基材に含浸させてなる。サブパッド24は、厚みが0.9mm程の円板状に形成され、EGパッド23よりも硬さの低いものを用いている。なお、砥粒を混同させる樹脂材は、ポリウレタンに限定されるものではないことは云うまでもない。また、図7(a)中の符号35は、EGパッド23の加工面23aにアルカリ性の研磨助剤又は純水を供給する供給ラインである。供給ライン35は、図示しない研磨助剤及び純水の供給源に接続されている。
次に、ウェハの表面処理装置40の動作について説明する。まず、搬送ロボット15によって、カセット11aから一つのウェハWが取り出されて、ウェハWを保持して回転させる基板保持機構としてのチャック部12aまで搬送される。
ウェハWは、裏面Waが上方を向いた状態でチャック部12aに吸引保持される。チャック部12aは、洗浄ユニット14により予め洗浄されている。その後、ターンテーブル13がインデックス回転し、チャック部12aは、粗研削ユニット16まで移動される。このとき、別のチャック部12dには、別のウェハWが搬送ロボットにより搬送され、同様な処理が行われる。
粗研削ユニット16においては、ウェハWの裏面Waが粗研削砥石(図示しない)により公知の手法で粗研削される。次いで、ターンテーブル13がインデックス回転して、チャック部12aは、粗研削ユニット16から仕上げ研削ユニット17まで移動される。仕上げ研削ユニット17においては、ウェハWの裏面Waは仕上げ研削砥石(図示しない)により仕上げ研削される。
ターンテーブル13は再びインデックス回転して、チャック部12aは、仕上げ研削ユニット17から研磨・テクスチャリングユニット18まで移動される。
研削工程後のウェハWの裏面Waには、図8(a)に示すような研削痕が存在する。そこで、研磨・テクスチャリングユニット18では、図8(b)に示すように、EGパッド23がアーム21と共に水平回動して、チャック部12aの上方に移動する。その後、EGパッド23とウェハWをそれぞれ回転させながら、EGパッド23を下降させて、EGパッド23をウェハWに押圧させる。また、EGパッド23とウェハWとの間には、図示しない供給ラインを介してアルカリ性の研磨助剤が供給される。このようにして、ウェハWの裏面Waの研削痕を除去して裏面Waを鏡面状に研磨するウェットポリッシュとウェハWにEG層30を生成するテクスチャリング処理とを並行して行う研磨・テクスチャリング工程(表面処理工程)が実行される。
具体的には、EGパッド23に含まれる砥粒(以下、「固定砥粒」)A1とEGパッド23から遊離した砥粒(以下、「遊離砥粒」)A2とが協働して、研磨加工とテクスチャリング処理を行う。固定砥粒A1がウェハWの裏面Waに押圧された状態でEGパッド2とウェハWとが回転し、遊離砥粒A2がEGパッド23上を転動する。遊離砥粒A2は、樹脂性接着剤27が研磨助剤によって膨潤し加水分解することにより、図9に示すようにEGパッド23に含まれる固定砥粒A1の一部がEGパッド23から遊離したものである。
また、ウェハWの裏面Waの表層側が研磨助剤に触れて酸化膜(SiO2)がSiOHに改質することで軟化し、ウェハWの裏面Waが研磨し易くなっている。さらに、ウェハW上を遊離砥粒A2が転動することにより、ウェハWに遊離砥粒A2が食い込む等の外力で強制的に行う研磨ではなく、自然な力でウェハWに極微細なスクラッチを形成することにより、ウェハW内にEG層30を生成する。
研磨・テクスチャリング工程の後に、図8(c)に示すように、EGパッド23の加工面23aに対してクリーニング工程を行う。この工程では、EGパッド23がアーム21と共に水平回動され、EGパッド23がパッドドレッサ27の上方に移動される。その後、モータ22の駆動によりEGパッド23を回転させながら、そのEGパッド23をアーム21と一体にウェハWの厚さ方向に下降させ、同じく図示せぬモータにより回転しているパッドドレッサ27上にEGパッド23を軽く押し付け、EGパッド23の加工面23aから厚み方向の所定範囲を払拭し、EGパッド23の加工面23aに残存する研磨助剤を取り除く。これにより、後述するリンス工程において、加工面23aに残留した研磨助剤がウェハWに移ることを回避できる。
クリーニング工程の後に、図8(d)に示すように、ウェハWの裏面Waに対してリンス工程を行う。この工程では、EGパッド23がアーム21と共に水平回動して、チャック部12aの上方に移動する。その後、EGパッド23を下降させてウェハWに接近させる。そして、回転しているチャック部12a上のウェハWの裏面WaとEGパッド23の加工面との間に純水を供給しながら、ウェハWとEGパッド23を互いに逆向きに回転させる。EGパッド23は、ウェハWに非接触状態で近接して配置されており、この状態でウェハWとEGパッド23を互いに逆向きに回転させることにより、ウェハWの裏面Wa上に水流を形成することができる。このようにして、供給された水でリンス処理をし、ウェハWの裏面Waに残存する研磨助剤を洗い流して除去する。
次に、EG層30を構成するスクラッチについて、図面に基づいて説明する。図10は、EGパッド23とウェハWとのオフセット量を示す平面模式図である。図11は、EGパッド23に含まれる砥石の回転軌道を示す図である。図12は、ウェハW周縁に形成されたスクラッチの向きを示す画像である。
図10に示すように、EGパッド23の回転軸a1とチャック部12aの回転軸a2とは、任意の距離(以下、「オフセット量」という)だけ離間している。図10に示すように、オフセット量に応じてEGパッド23に含まれる固定砥粒A1の回転軌道、すなわちスクラッチの密度・方向性は異なるため、ウェハWに付与したいEG層30のゲッタリング能に応じて、オフセット量は任意に調整される。すなわち、図11(a)に示すオフセット量ゼロの固定砥粒A1の回転軌道は、チャック部12aの回転軸a2と一致するウェハWの中心oから周方向に僅かに湾曲しながら外周に向かうのに対して、図11(b)、(c)に示すように、オフセット量が大きくなるにしたがって、固定砥粒A1の回転軌道は、EGパッド23の周方向に大きく湾曲する。また、ウェハWに形成されるスクラッチは、ウェハWの外側に向かるほど疎らになる。さらに、図12に示すように、ウェハWの周縁では、スクラッチの向きが揃うように規則的に形成されがちである。
このような固定砥粒A1が付与するスクラッチに加えて、EGパッド23は、EGパッド23上を転動する遊離砥粒A2がスクラッチを形成する。遊離砥粒A2は、上述した固定砥粒A1のように規則的には動かず、EGパッド23とウェハWとの間をランダムに動く。したがって、規則的に動く固定砥粒A1とランダムに動く遊離砥粒A2とが協働してウェハWにスクラッチを付与することにより、EG層30内のスクラッチが局所的に疎らになることを抑制できる。
なお、EG層30内のスクラッチの密度のバラつきを軽減するために、図13に示すように、EGパッド23がチルト機構42を備えるものであっても構わない。
チルト機構42は、EGパッド23の先端側に配置された1つの固定支持部43と、EGパッド23の基端側に配置された2つの可動支持部44と、を備えている。固定支持部43と可動支持部44とは、図示しないモータを収容するスピンドル等の固定部材に対して相対的に傾斜可能なチルトテーブル45に取り付けられている。
固定支持部43は、チルトテーブル45を固定部材に締結するボルト等である。
可動支持部44は、チルトテーブル45と固定部材との間に介装されており、例えば、ボールネジを螺進させることによってチルトテーブル45と固定部材とを離間させる公知のボールネジ機構等である。
2つの可動支持部44、44がそれぞれ独立してチルトテーブル45を固定部材に対して遠近移動させることにより、固定支持部43を支点としてチルトテーブル45が任意の角度で傾斜する。これにより、EGパッド23がウェハWの裏面Waに一様でなく局所的に押圧されることにより、EG層30内のスクラッチの密度を部分的に変更することができる。
以上説明したように、本発明によるウェハの表面処理装置40によれば、EGパッド26がウェハWの裏面Waの研削ダメージを除去して鏡面状に仕上げると共にウェハWにEG層30を生成するため、研磨工程とEG層生成工程との間に重金属がウェハW内に混入することを抑制することができる。
また、EGパッド26に含まれる固定砥粒A1がウェハWの裏面Waに押し当てられると共に、EGパッド26から遊離した遊離砥粒がEGパッド26上をランダムに転動することにより、EG層30内に様々な向きのスクラッチがランダムに形成されるため、EG層30内でスクラッチが局所的に疎らになることを抑制して、重金属を高精度で捕捉可能なEG層30を形成することができる。
なお、本発明は、本発明の精神を逸脱しない限り種々の改変を為すことができ、そして、本発明が該改変されたものに及ぶことは当然である。
以上説明したように、ウェハの裏面20bを加工処理する以外にも、各種の板状表面を処理する装置にも応用できる。
10、40 ウェハの表面処理装置
11a、11b カセット
12a〜12d チャック部(基板保持機構)
13 ターンテーブル
14 洗浄ユニット
15 搬送ロボット
16 粗研削ユニット
17 仕上げ研削ユニット
18 研磨ユニット
19 テクスチャリングユニット
19a EGパッドユニット(ドレッサ)
19b パットドレスユニット
20a ウェハの表面
20b ウェハの裏面
20c 半導体素子
20d 保護フィルム
21 アーム
22 モータ
22a 出力軸
23 EGパッド(表面処理パッド)
26 出力軸
27 パッドドレッサ
28 不織布
29 研磨層
30 EG層(ゲッタリング層)
31 無欠陥層
32 パッド支持体
33 サブパッド
34 樹脂性接着剤
41 研磨・テクスチャリングユニット
42 チルト機構
43 固定支持部
44 可動支持部
45 チルトテーブル

Claims (17)

  1. ウェハを保持して回転させる基板保持機構と、前記基板保持機構に保持された前記ウェハの一面を鏡面状に仕上げ研磨するドレッサと、備えるウェハの表面処理装置において、
    前記ドレッサは、ウエット状態で、前記ウェハの一面側にゲッタリング層を設けて前記鏡面状に仕上げる表面処理パッドを有する、ことを特徴とするウェハの表面処理装置。
  2. 前記表面処理パッドは、少なくともSiC砥粒を混入させた樹脂材と、該樹脂材を含浸させた不織布と、で構成されていることを特徴とする請求項1に記載のウェハの表面処理装置。
  3. 前記表面処理パッドは、少なくともSiC砥粒を混入させた樹脂材と、該樹脂材を混入させたポリウレタン樹脂又はメラミン素材と、で構成されていることを特徴とする請求項1に記載のウェハの表面処理装置。
  4. 前記表面処理パッドによる前記鏡面仕上げ加工時に、前記ウェハと前記表面処理パッドとの間にアルカリ液を供給する手段を備える、ことを特徴とする請求項1、2又は3に記載のウェハの表面処理装置。
  5. 前記表面処理パッドの研磨面を研磨するドレッシング工程と、研磨助剤と共に前記ウェハの一面を鏡面化しつつ、該一面に前記ゲッタリング層を形成する生地研磨工程と、を順に実施することを特徴とする請求項1、2、3又は4に記載のウェハの表面処理装置。
  6. 前記生地研磨工程は、前記ウェハの一面を粗研磨する第1生地研磨工程と、前記ウェハの一面を精研磨する第2生地研磨工程とでなる、ことを特徴とする請求項5に記載のウェハの表面処理装置。
  7. 前記表面処理パッドの研磨面を整えるパッドドレッサを備える、ことを特徴とする請求項5又は6に記載のウェハの表面処理装置。
  8. 前記ウェハと前記表面処理パッドとの間にアルカリ性の研磨助剤を供給しながら、前記表面処理パッドを前記ウェハに押圧し、前記基板保持機構及び前記表面処理パッドを回転させて、前記ウェハの一面を鏡面状に研磨すると共に前記ゲッタリング層を生成する表面処理工程を実施することを特徴とする請求項1記載のウェハの表面処理装置。
  9. 前記表面処理工程の後に、前記ウェハと前記表面処理パッドとの間に純水を供給しながら、前記基板保持機構及び前記表面処理パッドを回転させて、前記ウェハの一面に残存する研磨助剤を洗い流すリンス工程を実施することを特徴とする請求項8記載のウェハの表面処理装置。
  10. 前記リンス工程において、前記ウェハと前記表面処理パッドとが非接触状態で回転することを特徴とする請求項9記載のウェハの表面処理装置。
  11. 前記リンス工程において、前記基板保持機構及び前記表面処理パッドを相対的に逆回転させることを特徴とする請求項10記載のウェハの表面処理装置。
  12. 前記表面処理工程及び前記リンス工程の間に、前記表面処理パッドの加工面にパットドレッサを押圧して該加工面を払拭するドレッシング工程を実施することを特徴とする請求項9乃至11の何れか1項記載のウェハの表面処理装置。
  13. 前記表面処理パッドは、前記基板保持機構に対向して配置され、砥粒を混入した樹脂材をパッド基材に含浸させて成るEGパッドを有し、
    前記研磨助剤が前記樹脂材を加水分解させて前記砥粒の少なくとも一部を前記表面処理パッドから遊離させて、前記EGパッドで前記ウェハを押圧すると共に前記基板保持機構及び前記EGパッドを回転させることにより、前記ウェハに前記ゲッタリング層を生成することを特徴とする請求項1記載のウェハの表面処理装置。
  14. 前記樹脂材は、ポリウレタン樹脂であることを特徴とする請求項13記載のウェハの表面処理装置。
  15. 前記基板保持機構及び前記表面処理パッドは、相対的に逆回転することを特徴とする請求項14記載のウェハの表面処理装置。
  16. 前記表面処理パッドは、前記基板保持機構の上方に配置されていることを特徴とする請求項13乃至15の何れか1項記載のウェハの表面処理装置。
  17. 前記表面処理パッドは、
    前記EGパッドを支持するパッド支持体と、
    前記EGパッドと前記パッド支持体との間に介装され、前記EGパッドより軟らかいサブパッドと、
    を備えていることを特徴とする請求項13乃至16の何れか1項記載のウェハの表面処理装置。
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