JP2016164216A - 低摩擦性及び低摩耗性の摺動部材用フッ素樹脂組成物 - Google Patents
低摩擦性及び低摩耗性の摺動部材用フッ素樹脂組成物 Download PDFInfo
- Publication number
- JP2016164216A JP2016164216A JP2015044584A JP2015044584A JP2016164216A JP 2016164216 A JP2016164216 A JP 2016164216A JP 2015044584 A JP2015044584 A JP 2015044584A JP 2015044584 A JP2015044584 A JP 2015044584A JP 2016164216 A JP2016164216 A JP 2016164216A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- composition
- alkali metal
- particles
- ptfe
- wear
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Classifications
-
- Y—GENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
- Y02—TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
- Y02T—CLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES RELATED TO TRANSPORTATION
- Y02T10/00—Road transport of goods or passengers
- Y02T10/80—Technologies aiming to reduce greenhouse gasses emissions common to all road transportation technologies
- Y02T10/86—Optimisation of rolling resistance, e.g. weight reduction
Landscapes
- Sliding-Contact Bearings (AREA)
- Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)
Abstract
【課題】本発明は、軟質金属又は軟質合金からなる摺動相手材に対して低摩擦性および、低摩耗性であり、摺動相手材を損傷または摩耗させない、摺動部材に適した組成物を提供することを課題とする。【解決手段】本発明は、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)と、チタン酸アルカリ金属の多孔質球状粒子とを含むフッ素樹脂組成物であって、前記多孔質球状粒子は、チタン酸アルカリ金属粒子が凝集して形成され、且つ、5〜100μmの平均粒径を有することを特徴とするフッ素樹脂組成物である。【選択図】なし
Description
本発明は、一般産業機械、および、自動車などのシールリングなどに使用される低摩擦性及び低摩耗性に優れた組成物、特に、軟質金属又は軟質合金からなる摺動相手材に損傷を与えない摺動部材として適したポリテトラフルオロエチレン(PTFE)組成物に関する。
ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)は摩擦係数が低く、耐熱性や耐薬品性が非常に優れているが、摩耗やクリープ変形を受けやすい。そこで、耐摩耗性や耐クリープ性を改善するために各種の充填材を配合した組成物が、摺動部材やシール部材として多く利用されている。近年、自動車の省エネルギー化が求められ、自動車部品は軽量化のため、アルミニウム及びアルミニウム合金などの軽量軟質金属が使われ始めている。このため摺動部材にも、
軽量軟質金属に対して良好な摺動性能が得られる材料が求められている。このような対軟質金属と組合せて使用される摺動部材としては、自己摩耗が少なく、且つ相手材への攻撃性が小さい(相手材を損傷しない)摺動部材が望まれている。
軽量軟質金属に対して良好な摺動性能が得られる材料が求められている。このような対軟質金属と組合せて使用される摺動部材としては、自己摩耗が少なく、且つ相手材への攻撃性が小さい(相手材を損傷しない)摺動部材が望まれている。
また、充填材入りPTFEに使用される充填材としては、一般的に、炭素繊維、ガラス繊維、コークス、ブロンズなどの無機充填材が耐摩耗材として使用され、また、黒鉛や二硫化モリブテンなどが固体潤滑剤として添加されている。しかしながら、アルミニウム合金などの軟質金属に対する摺動部材として使用した場合、自己摩耗が激しく、相手材を損傷させるため、好適には使用できなかった。また、充填材として炭素繊維とウィスカ(硫酸カルシウム、酸化亜鉛、炭酸カルシウムおよび硫酸マグネシウム)を入れたフッ素樹脂も開示されている(特許文献1、2)が、炭素繊維はアルミニウム合金と比較し高いモース硬度を持つため、摺動条件によっては相手材を損傷させ、また、炭素繊維は高価であるため使用しづらい。特許文献3、4では、相手材である軟質金属を傷つけない充填材として、耐熱性有機樹脂(芳香族ポリエーテルケトン、芳香族ポリエステル、アラミド)が用いられているが、これら耐熱性有機樹脂は非常に高価であるために普及していない。
一方、特許文献5には、熱硬化性樹脂を結合成分として、チタン酸アルカリ多孔質球状粒子とその他充填材を含むブレーキ用摩擦材が記載され、特許文献6には、3チタン酸ナトリウムまたは5チタン酸ナトリウムが配合されたブレーキ部材用摩擦材が記載されている。しかしながら、これらは何れもブレーキ部材用摩擦材の改良に関するものである。また、特許文献7には、PTFEと薄片状のチタン酸カリウム粒子からなる摺動部材用フッ素樹脂組成物が記載され、特許文献8には、PTFEと特定の繊維径・硬度の繊維フィラーと潤滑剤(黒鉛)を含む、耐摩耗性に優れ、シリンダを傷つけないピストンリングが記載されている。しかしながら、これらのフッ素樹脂組成物は、軟質金属又は軟質合金からなる摺動相手材に対する摺動部材としては不十分であった。このように、自己摩耗性が低く、軟質金属又は軟質合金からなる摺動相手材に損傷を与えない摺動部材として適した安価な材料が求められている。
本発明は、軟質金属又は軟質合金からなる摺動相手材に対して低摩擦性及び、低摩耗性であり、摺動相手材を損傷や摩耗させない、摺動部材に適した組成物を提供することを課題とする。
本発明は、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)に、チタン酸アルカリ金属粒子が凝集して形成されたチタン酸アルカリ金属の多孔質球状粒子を配合することにより、上記目的を達成したものである。すなわち、本発明は、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)と、チタン酸アルカリ金属の多孔質球状粒子とを含むフッ素樹脂組成物であって、多孔質球状粒子は、チタン酸アルカリ金属粒子が凝集して形成され、且つ、5〜100μmの平均粒径を有することを特徴とするフッ素樹脂組成物である。本発明では、70〜95重量%のポリテトラフルオロエチレン(PTFE)と、5〜30重量%のチタン酸アルカリ金属の多孔質球状粒子とを含むことが好ましい。また、本発明では、多孔質球状粒子が、10〜50μmの球状粒子であることが好ましい。さらに、多孔質球状粒子を構成するチタン酸アルカリ金属粒子は、平均粒径が0.1〜2.0μmであることが好しく、また、チタン酸アルカリ金属粒子の結晶構造がトンネル型であることが好ましい。更に、本発明は、任意成分として、固体潤滑剤を含むことが好ましい。また、本発明の別の態様は、上記のフッ素樹脂組成物から製造された摺動部材である。そして、本発明の摺動部材は、摺動相手金属として、アルミニウム又はアルミニウム合金と組合せて使用することが好ましい。
本発明の組成物からは、JIS K 7218(A法)に基づくアルミニウム合金(ADC−12)に対する摩耗係数が10.0×10-6(cm3・sec/kg・m・hr)以下という低い摩耗係数を有する成形体を作製することが出来る。本発明の組成物から製造された摺動部材は、アルミニウム又はアルミニウム合金部材で作成されたシリンダ等の軟質金属材料の摺動部材として使用する場合、自己摩耗が少なく、また、軟質金属又は軟質合金からなる摺動相手材への相手材の摩耗が少なく、耐摩耗性に優れる。このため、本発明の組成物は、軟質金属又は軟質合金からなる摺動相手材に対する摺動部材の原料として適している。
[定義]
本明細書において、「球状粒子」とは、粒子のアスペクト比が1〜2であるものをいう。
「多孔質球状チタン酸アルカリ金属粒子」とは、チタン酸アルカリ金属粒子が凝集して形成された多孔質で球状の粒子をいい、「多孔質球状粒子」と呼ぶ場合もある。
「平均粒径」とは、レーザー回折・散乱法によって得られる粒度分布における積算値50%(体積基準)での粒径を意味する。
「数ミクロン以下」とは、概ね「0.1〜2.0μm」の大きさを意味する。
本明細書において、「球状粒子」とは、粒子のアスペクト比が1〜2であるものをいう。
「多孔質球状チタン酸アルカリ金属粒子」とは、チタン酸アルカリ金属粒子が凝集して形成された多孔質で球状の粒子をいい、「多孔質球状粒子」と呼ぶ場合もある。
「平均粒径」とは、レーザー回折・散乱法によって得られる粒度分布における積算値50%(体積基準)での粒径を意味する。
「数ミクロン以下」とは、概ね「0.1〜2.0μm」の大きさを意味する。
本発明は、多孔質球状チタン酸アルカリ金属粒子を含むフッ素樹脂組成物、および、このフッ素樹脂から製造される摺動部材に関する。本発明のフッ素樹脂組成物は、ポリテトラフルオロエチレンと、多孔質球状チタン酸アルカリ金属粒子を含むことを特徴とする。
<1>ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)
本発明の組成物を構成する「ポリテトラフルオロエチレン」は、テトラフルオロエチレン(TFE)の単独重合体(TFEのホモポリマー)、TFEと共重合可能な単量体が1重量%以下の範囲で含まれるTFE共重合体(変性PTFE)の何れでも良く、またはその両者を組合せて使用することもできる。
本発明の組成物を構成する「ポリテトラフルオロエチレン」は、テトラフルオロエチレン(TFE)の単独重合体(TFEのホモポリマー)、TFEと共重合可能な単量体が1重量%以下の範囲で含まれるTFE共重合体(変性PTFE)の何れでも良く、またはその両者を組合せて使用することもできる。
この変性PTFEにおいて、TFEと共重合可能な単量体(コモノマー)としては、不飽和結合を含みラジカル重合が可能な単量体であれば、特に限定されることなく使用できるが、耐熱性および耐薬品性などのPTFEの優れた性能を維持するためには、フッ素を含有する単量体を使用することが好ましい。ここに共重合可能な単量体としては、例えば、炭素数3以上、好ましくは炭素数3〜6個のパーフルオロアルケン、炭素数1〜6個のパーフルオロ(アルキルビニルエーテル)、クロロトリフルオロエチレンなどが挙げられる。これらの中では、ヘキサフルオロプロピレン(HFP)、パーフルオロ(メチルビニルエーテル)(PMVE)、パーフルオロ(エチルビニルエーテル)(PEVE)、パーフルオロ(プロピルビニルエーテル)(PPVE)、およびパーフルオロ(ブチルビニルエーテル)(PPVE)、クロロトリフルオロエチレンが好適である。
変性PTFEでは、コモノマーの存在により、分子鎖同士が滑りにくくなるため、樹脂の強度、弾性係数が大きくなり、耐クリープ性も改善される。しかし、コモノマーの量が1重量%を超えると、PTFEの摺動性が低下すると共に、融点以上の温度で流動性を示すようになるため、高温下での使用には適さない。また、圧縮成形した組成物を融点以上で加熱焼成する方法(フリーベーキング法)による成形品の作製が困難となる。このため、コモノマーの含有量は0.01〜0.5質量%であることが好ましい。
本発明のPTFEの重合方法としては、例えば、懸濁重合や乳化重合等の公知の重合方法を利用できる。本発明のフッ素樹脂組成物には、懸濁重合によって得られた粉末PTFE(モールディングパウダー)を使用することが好ましい。懸濁重合によって得られたPTFEは、乳化重合で得られた場合と比較して、せん断応力による繊維化を起しにくいため、常温の乾式混合が可能である。また、成形時の投入作業においても、粉が固まることがなく取扱い性に優れている。なお、通常、PTFEは高融点を有することから、いずれも通常の成形条件下では溶融加工性を有さない。
PTFEは、圧縮成形等の手段で成形可能な分子量を有していれば特に制限はなく、成形材料として使用することができる。PTFEの融点は分子量と相関していることが知られているが、例えば、融点が約327℃の重合体は、機械的強度および耐熱性が良好な摺動部品等用の成形樹脂として好適に使用することができる。また、このPTFEは、通常パウダー状態で各種製品の成形に使用される。
パウダー状態のPTFEを使用する場合、その平均粒径は100μm以下、好ましくは5〜100μm、より好ましくは10〜50μmの範囲である。平均粒径がこの範囲にあるPTFEは、各種充填材との均一混合性に優れている。そのようなPTFEは、懸濁重合法によって直接パウダー状に製造することができる。また、この範囲の平均粒径を有しているものであれば、市販のモールディンググレードのパウダーを使用することもできる。市販のPTFEモールディングパウダーとしては、三井・デュポンフロロケミカル(株)製 7−J、三井・デュポンフロロケミカル(株)製 70−J等が挙げられる。
<2>多孔質球状チタン酸アルカリ金属粒子
本発明は、多孔質球状チタン酸アルカリ金属粒子を含むことを特徴とするものである。そして、この多孔質球状粒子は、チタン酸アルカリ金属粒子が凝集して形成されている。このチタン酸アルカリ金属は、
本発明は、多孔質球状チタン酸アルカリ金属粒子を含むことを特徴とするものである。そして、この多孔質球状粒子は、チタン酸アルカリ金属粒子が凝集して形成されている。このチタン酸アルカリ金属は、
M2 Tin O2n+1 … (1)
(式中、Mは, アルカリ金属、nは, 2〜8の整数)の形で表される。
(式中、Mは, アルカリ金属、nは, 2〜8の整数)の形で表される。
このチタン酸アルカリ金属は、上記の(1)式で示される層状もしくはトンネル型構造を有するチタン酸アルカリ金属(層状構造型: 2チタン酸アルカリ金属,3チタン酸アルカリ金属,4チタン酸アルカリ金属等,トンネル構造型: 6チタン酸アルカリ金属,8チタン酸アルカリ金属等)である。本発明の組成物は、軟質金属等との摺動部材に使用されるため、軟化点が高く、耐熱性に優れ、硬度が硬いトンネル構造型を有する6チタン酸アルカリ金属,8チタン酸アルカリ金属を使用することが好ましい。なおアルカリ金属であれば、特に限定されないが、ナトリウムまたはカリウムであることが好ましい。また、チタン酸アルカリ金属は、化合物の結晶粒子同士が結合した単一結晶相を有する多孔質粒子(単相多孔質粒子)、または2種ないし3種の化合物の結晶粒子同士が結合した複合結晶相を有する多孔質粒子(複相多孔質粒子)であり、または単相多孔質粒子の2種ないし3種の混合物、もしくは単相多孔質粒子と複相多孔質粒子の混合物等であってよい。
本発明の多孔質球状チタン酸アルカリ金属粒子は、チタン酸アルカリ金属粒子の凝集体から構成される。そして、この多孔質球状粒子には、凝集体内に数ミクロン以下(0.1〜2.0μm)の気孔が存在する。また、凝集体を構成するチタン酸アルカリ金属粒子は、平均粒径が数ミクロン以下(0.1〜2.0μm)であることが好ましい。多孔質球状粒子の平均粒径は5〜100μmであり、好ましくは10〜70μm、更に好ましくは15〜50μmである。平均粒径が5μより小さいと、混合時の取扱性が悪化し、混合機フィルターの目詰まりが発生しやすく、混合機内圧の上昇によって、粉体の漏れが発生しやすく、また、帯電による凝集が発生しやすく、粉体が均一に混合されなくなる。その結果、組成物の成形品に凝集物を生じさせ、この凝集物は樹脂と密着されていないため、使用時の摺動中に脱離を引き起しやすく、摩耗特性を悪化させることがある。また、成形品中の凝集物が存在する部分は、破断起点となることから、引張特性を悪化させることになる。一方、平均粒径が100μmより大きいと、組成物の成形品に粗大な粒子が存在することとなり、PTFE密着面との間に大きな界面が出来やすく、引張応力に対する破断起点となりやすく、引張特性が悪化する。また、摺動時には粗大粒子は脱落しやすいため、耐摩耗性能も劣化する場合がある。
このような多孔質球状チタン酸アルカリ金属粒子は、特許文献5、特許文献9に記載の方法により製造できる。具体的には、水可溶性のアルカリ源を溶解した水溶液に粒径1μm以下のチタン源を混合してスラリーを調製し、このスラリーを700〜1200℃の雰囲気中に噴霧して焼成することによるか、または、噴霧乾燥後に700〜1200℃で焼成することによって達成することができる。また、上記球状チタン酸アルカリ金属は、粒径1μm以下のチタン源と、粒径100μm以下の粉末アルカリ金属源とを乾式混合し、700〜1200℃で焼成することによっても製造することができる。例えば、6チタン酸アルカリ金属の単相多孔質粒子は、精製アナターゼ(TiO2) 粉末と炭酸カリウム(K2CO3) 粉末とを、TiO2/K2Oのモル比が約6となる割合に混合し、適量の水(固形分の約2倍量)を加えてスラリーを調製する。これを湿式噴霧乾燥機で処理して造粒粉となし、焼成処理(1100℃× 1Hr)する。焼成反応生成物を解砕処理(振動ふるい)に付して球形状を有する粒子からなる(K2Ti6O13粒径)粉末を得ることができる。また、多孔質球状チタン酸アルカリ金属粒子として市販されている、大塚化学株式会社製 商品名:テラセス(登録商標)DSRを使用しても良い。
本発明の組成物は、好ましくは、アルミニウム又はアルミニウム合金部材に対する摺動部材の製造に使用されるため、含有される充填材は、相手材である軟質金属を傷つけないように硬すぎないことが望まれる。具体的には、モース硬度が3〜4である充填材が好ましい。モース硬度が3より小さいと、耐摩耗性の改善効果が不十分となる。4より大きいと、相手材である軟質金属を傷つける恐れがある。チタン酸アルカリ金属はモース硬度が約4であることから、本発明の摺動部材としての用途に適している。本発明の多孔質球状チタン酸アルカリ金属粒子は、そのモース硬度が約4であって、数ミクロン以下の粒子の凝集体からなる凝集体内に数ミクロン以下の気孔が存在する多孔質粒子状の比較的軟らかい材料であることから、相手軟質材料の摩耗を自己が摩耗することにより低減させるが、著しく組成物の自己摩耗が進行するほど軟らかくはないため、組成物の自己摩耗を低減することを可能とする。また、PTFE樹脂よりも硬いチタン酸アルカリ金属粒子が組成物中に存在することによって、組成物中のPTFE樹脂の移動を阻害し、組成物のはみ出し変形に起因する損傷等による機能低下も防止することが可能になる。
<3>他の充填材
また、本発明の組成物には、本発明の目的を損なわない範囲において、必要に応じ、他の充填材を配合することができる。より具体的には、無機又は有機の粉末や繊維を配合することもできる。例えば、ガラス充填材(例えばガラス繊維またはガラス球)、アルミナ粉末、硫酸カルシウム、炭酸カルシウムまたは青銅粉末等のような親水性充填材、チタン酸カリウム繊維、タルク、酸化亜鉛粉末、炭素繊維、二硫化モリブデン、黒鉛粉末等のような半親水性充填材、ポリイミド、ポリアミド、ポリフェニレンサルファイド、ポリエーテルエーテルケトン等のような有機充填材等が利用できる。ただし、摺動条件によっては、相手材となる軟質金属の傷つき防止のため、モース硬度が5以上の充填材を加えることは好ましくない。一般的に、モース硬度5以上の充填材としては、炭素繊維、ガラス、ステンレスなどが挙げられる。これらの中では、ガラス繊維や炭素繊維など高硬度の繊維状充填材は、軟質金属を傷つける恐れがある。一方で、この組成物には、固体潤滑剤、酸化安定剤、耐熱安定剤、耐候安定剤、難燃剤、顔料などの1種または2種以上の各種添加剤を含有していてもよい。追加成分として、固体潤滑剤を数%配合することは、自己潤滑性の向上に有用である。固体潤滑剤としては、黒鉛、二硫化モリブデン、窒化ホウ素などが挙げられる。これらの中では、黒鉛が好ましく用いられる。
また、本発明の組成物には、本発明の目的を損なわない範囲において、必要に応じ、他の充填材を配合することができる。より具体的には、無機又は有機の粉末や繊維を配合することもできる。例えば、ガラス充填材(例えばガラス繊維またはガラス球)、アルミナ粉末、硫酸カルシウム、炭酸カルシウムまたは青銅粉末等のような親水性充填材、チタン酸カリウム繊維、タルク、酸化亜鉛粉末、炭素繊維、二硫化モリブデン、黒鉛粉末等のような半親水性充填材、ポリイミド、ポリアミド、ポリフェニレンサルファイド、ポリエーテルエーテルケトン等のような有機充填材等が利用できる。ただし、摺動条件によっては、相手材となる軟質金属の傷つき防止のため、モース硬度が5以上の充填材を加えることは好ましくない。一般的に、モース硬度5以上の充填材としては、炭素繊維、ガラス、ステンレスなどが挙げられる。これらの中では、ガラス繊維や炭素繊維など高硬度の繊維状充填材は、軟質金属を傷つける恐れがある。一方で、この組成物には、固体潤滑剤、酸化安定剤、耐熱安定剤、耐候安定剤、難燃剤、顔料などの1種または2種以上の各種添加剤を含有していてもよい。追加成分として、固体潤滑剤を数%配合することは、自己潤滑性の向上に有用である。固体潤滑剤としては、黒鉛、二硫化モリブデン、窒化ホウ素などが挙げられる。これらの中では、黒鉛が好ましく用いられる。
<4>本発明のフッ素樹脂組成物
本発明のフッ素樹脂組成物は、上記のように、PTFEと、多孔球状チタン酸アルカリ金属粒子を含むことを特徴とするものである。そして、上記のように、この多孔球状粒子の存在により、相手軟質材料の摩耗を自己が摩耗することで低減させるだけでなく、組成物の自己摩耗をも低減することを可能とするものである。このような効果を発揮させるためには、多孔球状粒子を2重量%以上含ませることが好ましく、5重量%以上であることが更に好ましい。多孔球状粒子が、2重量%より少ないと、PTFEの耐摩耗性を向上させる作用が不十分である。また、多孔球状粒子の含有量が多過ぎると、組成物の特性や成形性に悪影響があるため、多孔球状粒子の含有量は、40重量%以下が好ましく、30重量%以下が更に好ましい。このように、本発明では、多孔質粒子の含有量は、2〜40重量%の範囲が好ましく、5〜30重量%の範囲が更に好ましく、8〜25重量%の範囲が特に好ましい。その結果、本発明のフッ素樹脂組成物中におけるPTFEの含有量は、60〜98重量%であることが好ましく、70〜95重量%であることが更に好ましく、75〜92重量%であることが特に好ましい。
本発明のフッ素樹脂組成物は、上記のように、PTFEと、多孔球状チタン酸アルカリ金属粒子を含むことを特徴とするものである。そして、上記のように、この多孔球状粒子の存在により、相手軟質材料の摩耗を自己が摩耗することで低減させるだけでなく、組成物の自己摩耗をも低減することを可能とするものである。このような効果を発揮させるためには、多孔球状粒子を2重量%以上含ませることが好ましく、5重量%以上であることが更に好ましい。多孔球状粒子が、2重量%より少ないと、PTFEの耐摩耗性を向上させる作用が不十分である。また、多孔球状粒子の含有量が多過ぎると、組成物の特性や成形性に悪影響があるため、多孔球状粒子の含有量は、40重量%以下が好ましく、30重量%以下が更に好ましい。このように、本発明では、多孔質粒子の含有量は、2〜40重量%の範囲が好ましく、5〜30重量%の範囲が更に好ましく、8〜25重量%の範囲が特に好ましい。その結果、本発明のフッ素樹脂組成物中におけるPTFEの含有量は、60〜98重量%であることが好ましく、70〜95重量%であることが更に好ましく、75〜92重量%であることが特に好ましい。
本発明の組成物からの成形品は、ピストンリング等の摺動部材として使用することが出来る。この際に、ピストンの溝へピストンリングを装着する時に、ピストンリングを冶具などで引き延ばして装着するため、ピストンリングはある程度の伸びを示すことが好ましい。例えば、引張試験における伸び率は、200(%)以上であることが好ましく、250(%)以上あることが更に好ましい。本発明の組成物は、フッ素樹脂を主成分として含むことから、本発明の組成物から製造された成形品は上記のような伸び率を有することが出来る。
<5>摺動部材の製造方法
本発明のフッ素樹脂組成物を各種形状の成形品(摺動部材やシール材等)に製造する方法は、とくに限定されるものではなく、公知のフッ素樹脂組成物の成形法によって目的とする各種成形品を成形することができる。上記の各成分を添加した後、ヘンシェルミキサーのような適当な混合器で均一に混合して、フッ素樹脂組成物を得る。フッ素樹脂組成物の成形は、従来のフッ素樹脂の成形と同様に、圧縮成形法や押出成形法により行うことができる。例えば、圧縮成形法により予備成形し、得られた予備成形体をフッ素樹脂の融点以上の温度(通常は330〜390℃)に加熱して焼成することにより、一次成形体を得る。冷却後、この一次成形体を加工素材として、切削加工などにより、所望の摺動部材の形状に加工する。
本発明のフッ素樹脂組成物を各種形状の成形品(摺動部材やシール材等)に製造する方法は、とくに限定されるものではなく、公知のフッ素樹脂組成物の成形法によって目的とする各種成形品を成形することができる。上記の各成分を添加した後、ヘンシェルミキサーのような適当な混合器で均一に混合して、フッ素樹脂組成物を得る。フッ素樹脂組成物の成形は、従来のフッ素樹脂の成形と同様に、圧縮成形法や押出成形法により行うことができる。例えば、圧縮成形法により予備成形し、得られた予備成形体をフッ素樹脂の融点以上の温度(通常は330〜390℃)に加熱して焼成することにより、一次成形体を得る。冷却後、この一次成形体を加工素材として、切削加工などにより、所望の摺動部材の形状に加工する。
<6>本発明の摺動部材の用途
本発明の摺動部材は相手部材に対して相対的に摺動するように使用されるものであり、例えば、軸受、シールリング、ピストンリング等の用途に使用可能である。本発明の摺動部材を上記用途に使用すると、摺動部材は表面の動摩擦係数が有効に低減されており、無潤滑下でもほとんど摩耗せず、しかも相手部材の摩耗も有効に防止できる。
本発明の摺動部材は相手部材に対して相対的に摺動するように使用されるものであり、例えば、軸受、シールリング、ピストンリング等の用途に使用可能である。本発明の摺動部材を上記用途に使用すると、摺動部材は表面の動摩擦係数が有効に低減されており、無潤滑下でもほとんど摩耗せず、しかも相手部材の摩耗も有効に防止できる。
本発明の摺動部材は相手部材が金属又は金属合金からなるような用途に使用されることが好ましく、特に相手部材が軟質金属又は軟質金属合金からなる用途が適している。相手部材が金属からなる場合、わずかに摩耗した金属が研磨材として作用するので、摺動部材および相手部材の摩耗は顕著になる傾向がある。特に軟質金属からなる相手部材の摩耗は一層、著しい。しかしながら、本発明においては、そのような場合においても、摺動部材および相手部材の摩耗防止効果をより有効に発揮できる。
相手部材の構成金属として、例えば、アルミニウム、ステンレス、鉄、銅、亜鉛、ニッケル等およびそれらの合金が挙げられる。これらの金属のうち、本発明の摺動部材は、特に摩耗しやすい軟質金属、例えば、アルミニウム、銅、亜鉛、ニッケル、およびそれらの合金に対して好ましい効果を示す。それらの中でも、アルミニウム又はアルミニウム合金に対しては非常に好ましい性能を有する。
[実施例]
以下、実施例により本発明を詳細に説明するが、本発明は下記の実施例に限定されるものではない。なお、実施例、比較例で使用された物性測定方法は下記のとおりである。
以下、実施例により本発明を詳細に説明するが、本発明は下記の実施例に限定されるものではない。なお、実施例、比較例で使用された物性測定方法は下記のとおりである。
[物性測定方法]
(1)平均粒径
本発明のフッ素樹脂組成物を構成するPTFEやチタン酸アルカリ金属粒子、その他充填材の平均粒径は、レーザー回折式の粒度分布測定器(Sympatec GmbH、HELOS & RODOS)を用い、乾式法により、エアー分散圧2barで測定を行い、積算値50%(体積基準)での粒径(d50)を平均粒径とした。
(1)平均粒径
本発明のフッ素樹脂組成物を構成するPTFEやチタン酸アルカリ金属粒子、その他充填材の平均粒径は、レーザー回折式の粒度分布測定器(Sympatec GmbH、HELOS & RODOS)を用い、乾式法により、エアー分散圧2barで測定を行い、積算値50%(体積基準)での粒径(d50)を平均粒径とした。
(2)摩擦・摩耗試験
充填材入りフッ素樹脂組成物(粉末混合物)を金型(直径50mmの円柱型)に入れて、23〜25℃の雰囲気下で49〜60MPaの加圧下で予備成形した後、370℃で3時間焼成し、直径50mm、高さ100mmの円柱状成形体(ビレット)を得た。この円柱状成形体(ビレット)から切削加工によってリング(外径25.7mm、内径20mm、高さ20mm)を製造して試験片とした。オリエンテック株式会社製、鈴木松原式摩擦摩耗試験機を用い、その試験片についてJISK7218(A法)(JISハンドブック26、プラスチックI試験。2005年日本規格協会)に準拠して、摩耗量の測定を行なった。相手材としてADC−12(アルミニウム合金、JIS H5302記載)を用いて、荷重8.0kg/cm2、摺動速度0.5m/secの条件下で24時間摺動試験を行って摩耗量の測定を行い、試験終了後の摩耗量を、摩耗係数(cm3・sec/kg・m・hr)および動摩擦係数で表した。
充填材入りフッ素樹脂組成物(粉末混合物)を金型(直径50mmの円柱型)に入れて、23〜25℃の雰囲気下で49〜60MPaの加圧下で予備成形した後、370℃で3時間焼成し、直径50mm、高さ100mmの円柱状成形体(ビレット)を得た。この円柱状成形体(ビレット)から切削加工によってリング(外径25.7mm、内径20mm、高さ20mm)を製造して試験片とした。オリエンテック株式会社製、鈴木松原式摩擦摩耗試験機を用い、その試験片についてJISK7218(A法)(JISハンドブック26、プラスチックI試験。2005年日本規格協会)に準拠して、摩耗量の測定を行なった。相手材としてADC−12(アルミニウム合金、JIS H5302記載)を用いて、荷重8.0kg/cm2、摺動速度0.5m/secの条件下で24時間摺動試験を行って摩耗量の測定を行い、試験終了後の摩耗量を、摩耗係数(cm3・sec/kg・m・hr)および動摩擦係数で表した。
(3)引張試験
均一に混合して得たフッ素樹脂組成物を、予備成形(23〜25℃の雰囲気下、49〜60MPaの加圧下)した後、380℃で30分焼成し、円盤状成形体(ASTM 3インチ金型を使用、直径76mm、高さ1.5〜2.0mm)を得た。この成形体から引張試験打抜き金型を使用して試験片を得た。この試験片を、株式会社東洋精機製作所製、ストログラフR型引張試験機を用いて、ASTM D−4894に準拠して、引張伸度(%)、引張強度(MPa)の測定を行なった。
均一に混合して得たフッ素樹脂組成物を、予備成形(23〜25℃の雰囲気下、49〜60MPaの加圧下)した後、380℃で30分焼成し、円盤状成形体(ASTM 3インチ金型を使用、直径76mm、高さ1.5〜2.0mm)を得た。この成形体から引張試験打抜き金型を使用して試験片を得た。この試験片を、株式会社東洋精機製作所製、ストログラフR型引張試験機を用いて、ASTM D−4894に準拠して、引張伸度(%)、引張強度(MPa)の測定を行なった。
[原材料]
実施例および比較例では、下記の材料を使用した。
(a)ポリテトラフルオロエチレン(PTFE):三井・デュポンフロロケミカル株式会社製 モールディングパウダー 商品名テフロン(登録商標)7−J(TFE単独重合体:平均粒径35μm、融点327℃)
(b)ガラス繊維:日東紡績株式会社製品(平均繊維径10.5μm、平均繊維長20μm)
(c)炭素繊維:呉羽化学工業社株式会社製品(平均繊維径14.5μm、平均繊維長100μm)
(d)ブロンズ粉:福田金属箔粉工業株式会社製品(平均粒径26μm)
(e)コークス粉:新日本テクノカーボン株式会社製品(平均粒径25μm)
(f)黒鉛(グラファイト):オリエンタル産業株式会社製品(平均粒径20μm)
(g)6チタン酸ナトリウム:大塚化学株式会社製品 商品名テラセス(登録商標)DSR
(h)チタン酸リチウムカリウム:大塚化学株式会社製品 商品名テラセス(登録商標)L
(i)チタン酸マグネシウムカリウム:大塚化学株式会社製品 商品名テラセス(登録商標)PM
(j)チタン酸カリウム:大塚化学株式会社製品 商品名テラセス(登録商標)TF
実施例および比較例では、下記の材料を使用した。
(a)ポリテトラフルオロエチレン(PTFE):三井・デュポンフロロケミカル株式会社製 モールディングパウダー 商品名テフロン(登録商標)7−J(TFE単独重合体:平均粒径35μm、融点327℃)
(b)ガラス繊維:日東紡績株式会社製品(平均繊維径10.5μm、平均繊維長20μm)
(c)炭素繊維:呉羽化学工業社株式会社製品(平均繊維径14.5μm、平均繊維長100μm)
(d)ブロンズ粉:福田金属箔粉工業株式会社製品(平均粒径26μm)
(e)コークス粉:新日本テクノカーボン株式会社製品(平均粒径25μm)
(f)黒鉛(グラファイト):オリエンタル産業株式会社製品(平均粒径20μm)
(g)6チタン酸ナトリウム:大塚化学株式会社製品 商品名テラセス(登録商標)DSR
(h)チタン酸リチウムカリウム:大塚化学株式会社製品 商品名テラセス(登録商標)L
(i)チタン酸マグネシウムカリウム:大塚化学株式会社製品 商品名テラセス(登録商標)PM
(j)チタン酸カリウム:大塚化学株式会社製品 商品名テラセス(登録商標)TF
(実施例1)
平均粒径35μmのPTFEモールディングパウダー(商品名テフロン(登録商標)7−J、融点327℃)90重量%と、6チタン酸ナトリウムの多孔質球状粒子(大塚化学株式会社製品 商品名テラセス(登録商標)DSR)10重量%からなる組成物を、ヘンシェルミキサーで均一に混合した。得られた組成物を23〜25℃の雰囲気下で49〜60MPaの加圧下で予備成形した後、370℃で3時間焼成し、直径50mm、高さ100mmの円柱状成形体(ビレット)を得た。円柱状成形体(ビレット)から一部を切り出し、重量と体積を測定して比重を算出したところ、2.161g/cm3であった(表2)。この円柱状成形体から切削加工によってリング(外径25.7mm、内径20mm、高さ20mm)を製造して試験片とした。そして、JISK7218(A法)に準拠して、摩耗量の測定を行なった。摩耗量、摩擦係数の結果を表3に示す。摺動試験後の相手材(ADC−12)の表面を目視で観察したところ、摩耗による損傷は見られなかった(表3)。
平均粒径35μmのPTFEモールディングパウダー(商品名テフロン(登録商標)7−J、融点327℃)90重量%と、6チタン酸ナトリウムの多孔質球状粒子(大塚化学株式会社製品 商品名テラセス(登録商標)DSR)10重量%からなる組成物を、ヘンシェルミキサーで均一に混合した。得られた組成物を23〜25℃の雰囲気下で49〜60MPaの加圧下で予備成形した後、370℃で3時間焼成し、直径50mm、高さ100mmの円柱状成形体(ビレット)を得た。円柱状成形体(ビレット)から一部を切り出し、重量と体積を測定して比重を算出したところ、2.161g/cm3であった(表2)。この円柱状成形体から切削加工によってリング(外径25.7mm、内径20mm、高さ20mm)を製造して試験片とした。そして、JISK7218(A法)に準拠して、摩耗量の測定を行なった。摩耗量、摩擦係数の結果を表3に示す。摺動試験後の相手材(ADC−12)の表面を目視で観察したところ、摩耗による損傷は見られなかった(表3)。
また、上記予備成形体を、380℃で30分焼成し、円盤状成形体(ASTM 3インチ金型を使用、直径76mm、高さ1.5〜2.0mm)を得た。この成形体から引張試験打抜き金型を使用して試験片を得た。この試験片を、ASTM D−4894に準拠して、引張伸度、引張強度の測定を行なった。引張伸度、引張強度の結果を表3に示す。
(実施例2)
実施例1で用いたPTFEモールディングパウダー80重量%と、6チタン酸ナトリウム(テラセス(登録商標)DSR)の重量を20重量%とからなる組成物を、実施例1と同様にヘンシェルミキサーで均一に混合した。得られた組成物を実施例1と同様に成形し、その物性を測定した。摺動試験後の相手材(ADC−12)の表面を目視で観察したところ、摩耗による損傷は見られなかった。結果を表3に示す。
実施例1で用いたPTFEモールディングパウダー80重量%と、6チタン酸ナトリウム(テラセス(登録商標)DSR)の重量を20重量%とからなる組成物を、実施例1と同様にヘンシェルミキサーで均一に混合した。得られた組成物を実施例1と同様に成形し、その物性を測定した。摺動試験後の相手材(ADC−12)の表面を目視で観察したところ、摩耗による損傷は見られなかった。結果を表3に示す。
(実施例3)
実施例1で用いたPTFEモールディングパウダー87重量%、6チタン酸ナトリウム(テラセス(登録商標)DSR)の重量を10重量%、黒鉛3重量%とからなる組成物を、実施例1と同様にヘンシェルミキサーで均一に混合した。得られた組成物を実施例1と同様に成形し、その物性を測定した。摺動試験後の相手材(ADC−12)の表面を目視で観察したところ、摩耗による損傷は見られなかった。結果を表3に示す。
実施例1で用いたPTFEモールディングパウダー87重量%、6チタン酸ナトリウム(テラセス(登録商標)DSR)の重量を10重量%、黒鉛3重量%とからなる組成物を、実施例1と同様にヘンシェルミキサーで均一に混合した。得られた組成物を実施例1と同様に成形し、その物性を測定した。摺動試験後の相手材(ADC−12)の表面を目視で観察したところ、摩耗による損傷は見られなかった。結果を表3に示す。
(比較例1)
実施例2において、6チタン酸ナトリウム(テラセス(登録商標)DSR)の代わりに、ガラス繊維(日東紡績株式会社製品)を使用した以外は、同様にして組成物を調製し、これを成形してその物性を評価した。結果を表3に示す。摩擦・摩耗試験では、試験片(リング)の自己摩耗が急激に起きてしまい(異常摩耗)、本測定条件では、測定不可能であった。
実施例2において、6チタン酸ナトリウム(テラセス(登録商標)DSR)の代わりに、ガラス繊維(日東紡績株式会社製品)を使用した以外は、同様にして組成物を調製し、これを成形してその物性を評価した。結果を表3に示す。摩擦・摩耗試験では、試験片(リング)の自己摩耗が急激に起きてしまい(異常摩耗)、本測定条件では、測定不可能であった。
(比較例2)
実施例1で用いたPTFEモールディングパウダー75重量%と、比較例1で使用したガラス繊維(日東紡績株式会社製品)20重量%と、黒鉛(オリエンタル産業株式会社製品)5重量%とからなる組成物を実施例1と同様にヘンシェルミキサーで混合した。得られた組成物を実施例1と同様に成形し、その物性を測定した。結果を表3に示す。
実施例1で用いたPTFEモールディングパウダー75重量%と、比較例1で使用したガラス繊維(日東紡績株式会社製品)20重量%と、黒鉛(オリエンタル産業株式会社製品)5重量%とからなる組成物を実施例1と同様にヘンシェルミキサーで混合した。得られた組成物を実施例1と同様に成形し、その物性を測定した。結果を表3に示す。
(比較例3)
実施例1において、6チタン酸ナトリウム(テラセスDSR)の代わりに、炭素繊維(呉羽化学工業社株式会社製品)を用いた以外は同様にして組成物を調製し、これを成形してその物性を評価した。摺動試験後の相手材(ADC−12)の表面を目視で観察したところ、摩耗による損傷が見られた。結果を表3に示す。
実施例1において、6チタン酸ナトリウム(テラセスDSR)の代わりに、炭素繊維(呉羽化学工業社株式会社製品)を用いた以外は同様にして組成物を調製し、これを成形してその物性を評価した。摺動試験後の相手材(ADC−12)の表面を目視で観察したところ、摩耗による損傷が見られた。結果を表3に示す。
(比較例4)
実施例1で用いたPTFEモールディングパウダー40重量%と、ブロンズ粉(福田金属箔粉工業株式会社製品)60重量%とからなる組成物を実施例1と同様にヘンシェルミキサーで均一に混合した。得られた組成物を実施例1と同様に成形し、その物性を測定した。結果を表3に示す。
実施例1で用いたPTFEモールディングパウダー40重量%と、ブロンズ粉(福田金属箔粉工業株式会社製品)60重量%とからなる組成物を実施例1と同様にヘンシェルミキサーで均一に混合した。得られた組成物を実施例1と同様に成形し、その物性を測定した。結果を表3に示す。
(比較例5)
実施例1で用いたPTFEモールディングパウダー70重量%と、コークス粉(新日本テクノカーボン株式会社製品)30重量%とからなる組成物を実施例1と同様にヘンシェルミキサーで均一に混合した。得られた組成物を実施例1と同様に成形し、その物性を測定した。結果を表3に示す。
実施例1で用いたPTFEモールディングパウダー70重量%と、コークス粉(新日本テクノカーボン株式会社製品)30重量%とからなる組成物を実施例1と同様にヘンシェルミキサーで均一に混合した。得られた組成物を実施例1と同様に成形し、その物性を測定した。結果を表3に示す。
(比較例6)
実施例1で用いたPTFEモールディングパウダー75重量%と、コークス粉(新日本テクノカーボン株式会社製品)23重量%と、黒鉛(オリエンタル産業株式会社製品)2重量%とからなる組成物を実施例1と同様にヘンシェルミキサーで均一に混合した。得られた組成物を実施例1と同様に成形し、その物性を測定した。結果を表3に示す。
実施例1で用いたPTFEモールディングパウダー75重量%と、コークス粉(新日本テクノカーボン株式会社製品)23重量%と、黒鉛(オリエンタル産業株式会社製品)2重量%とからなる組成物を実施例1と同様にヘンシェルミキサーで均一に混合した。得られた組成物を実施例1と同様に成形し、その物性を測定した。結果を表3に示す。
(比較例7)
実施例1で用いたPTFEモールディングパウダー85重量%と、黒鉛(オリエンタル産業株式会社製品)15重量%とからなる組成物を実施例1と同様にヘンシェルミキサーで均一に混合した。得られた組成物を実施例1と同様に成形し、その物性を測定した。結果を表3に示す。
実施例1で用いたPTFEモールディングパウダー85重量%と、黒鉛(オリエンタル産業株式会社製品)15重量%とからなる組成物を実施例1と同様にヘンシェルミキサーで均一に混合した。得られた組成物を実施例1と同様に成形し、その物性を測定した。結果を表3に示す。
(比較例8)
実施例2において、6チタン酸ナトリウム(テラセス(登録商標)DSR)の代わりに、チタン酸リチウムカリウム(大塚化学株式会社製品 商品名テラセスL)を使用した以外は、同様にして組成物を調製し、これを成形してその物性を評価した。結果を表3に示す。
実施例2において、6チタン酸ナトリウム(テラセス(登録商標)DSR)の代わりに、チタン酸リチウムカリウム(大塚化学株式会社製品 商品名テラセスL)を使用した以外は、同様にして組成物を調製し、これを成形してその物性を評価した。結果を表3に示す。
(比較例9)
実施例1において、6チタン酸ナトリウム(テラセス(登録商標)DSR)の代わりに、チタン酸マグネシウムカリウム(大塚化学株式会社製品 商品名テラセスPM)を用いた以外は同様にして組成物を調製し、実施例1と同様に円柱状成形体(ビレット)を成形したところ、円柱状成形体(ビレット)にクラックが発生したため、摩擦・摩耗試験は行えなかった。引張試験の結果は表3に示す。
実施例1において、6チタン酸ナトリウム(テラセス(登録商標)DSR)の代わりに、チタン酸マグネシウムカリウム(大塚化学株式会社製品 商品名テラセスPM)を用いた以外は同様にして組成物を調製し、実施例1と同様に円柱状成形体(ビレット)を成形したところ、円柱状成形体(ビレット)にクラックが発生したため、摩擦・摩耗試験は行えなかった。引張試験の結果は表3に示す。
(比較例10)
実施例2において、6チタン酸ナトリウム(テラセス(登録商標)DSR)の代わりに、チタン酸マグネシウムカリウム(大塚化学株式会社製品 商品名テラセスPM)を使用した以外は、同様にして組成物を調製し、これを成形してその物性を評価した。結果を表3に示す。
実施例2において、6チタン酸ナトリウム(テラセス(登録商標)DSR)の代わりに、チタン酸マグネシウムカリウム(大塚化学株式会社製品 商品名テラセスPM)を使用した以外は、同様にして組成物を調製し、これを成形してその物性を評価した。結果を表3に示す。
(参考例1)
実施例1において、6チタン酸ナトリウム(テラセス(登録商標)DSR)の代わりに、チタン酸カリウム(大塚化学株式会社製品 商品名テラセス(登録商標)TF)を使用した以外は、同様にして組成物を調製し、これを成形してその物性を評価した。結果を表3に示す。
実施例1において、6チタン酸ナトリウム(テラセス(登録商標)DSR)の代わりに、チタン酸カリウム(大塚化学株式会社製品 商品名テラセス(登録商標)TF)を使用した以外は、同様にして組成物を調製し、これを成形してその物性を評価した。結果を表3に示す。
(参考例2)
実施例2において、6チタン酸ナトリウム(テラセス(登録商標)DSR)の代わりに、チタン酸カリウム(大塚化学株式会社製品 商品名テラセス(登録商標)TF)を使用した以外は、同様にして組成物を調製し、これを成形してその物性を評価した。結果を表3に示す。
実施例2において、6チタン酸ナトリウム(テラセス(登録商標)DSR)の代わりに、チタン酸カリウム(大塚化学株式会社製品 商品名テラセス(登録商標)TF)を使用した以外は、同様にして組成物を調製し、これを成形してその物性を評価した。結果を表3に示す。
*異常摩耗:急激な自己摩耗が発生して、測定不可能。
*ビレットクラック:円柱状成形体(ビレット)にクラックが発生し、試験片が得られない。
*ビレットクラック:円柱状成形体(ビレット)にクラックが発生し、試験片が得られない。
表3の結果から明らかなように、相手材としてADC−12(アルミニウム合金)を用いた摺動試験では、PTFEと、多孔質球状チタン酸アルカリ金属粒子(6チタン酸ナトリウム、テラセス(登録商標)DSR)から構成された実施例1および2のフッ素樹脂組成物は、PTFEと、固体潤滑剤としての黒鉛を含まない各種の充填材から構成された各比較例の樹脂組成物と比較して、多孔球状チタン酸アルカリ金属粒子(テラセス(登録商標)DSR)の寄与によって耐摩耗性が最も向上した。
また、相手材としてADC−12を用いた摺動試験で、PTFE、多孔質球状チタン酸アルカリ金属粒子(6チタン酸ナトリウム、テラセスDSR)と、黒鉛(グラファイト)から構成された実施例3の樹脂組成物は、耐摩耗性を維持しながら、摩擦係数を大幅に低減している。このことは同時に、多孔質球状チタン酸アルカリ金属粒子(テラセス(登録商標)DSR)は摩擦特性を悪化させることなく、機械的強度を改善可能であることを意味する。チタン酸アルカリ金属塩は比重も軽く、安価であるため、比重が重く、機械的強度改善に一般的に用いられているブロンズよりも、安価に機械的強度を改善することが可能である(表2および表3)。
また、PTFEと、トンネル結晶構造を有する板状チタン酸アルカリ金属粒子(チタン酸カリウム、テラセスTF)から構成された参考例1および2のフッ素樹脂組成物も良好な耐摩耗性を示した。なお、炭素繊維10%(比較例3)は炭素繊維が高硬度のため、軟質金属からなる相手材を傷つけ、且つ、コストが高いという問題がある。
本発明のフッ素樹脂組成物からは、アルミニウム及びアルミニウム合金のような軟質金属に対して低い摩耗係数及び摩擦係数を有する成形体を作製することが出来る。また、本発明のフッ素樹脂組成物は、アルミニウム等の軟質金属からなる相手材に対しても相手材を摩耗損傷し難く、且つ自己摩耗も少ないという優れた耐摩耗特性を有することから、各種の摺動部材に適用できる。このため、本発明のフッ素樹脂組成物および、それから製造された摺動部材は、油圧用シールリング、ピストンリング、ガス圧縮機用シールリング、高温高圧シール材、メカニカルシール、ガスケットなどの摺動部材として使用できる。
Claims (8)
- ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)と、チタン酸アルカリ金属の多孔質球状粒子とを含むフッ素樹脂組成物であって、
前記多孔質球状粒子は、チタン酸アルカリ金属粒子が凝集して形成され、且つ、5〜100μmの平均粒径を有することを特徴とするフッ素樹脂組成物。 - 70〜95重量%のポリテトラフルオロエチレン(PTFE)と、5〜30重量%のチタン酸アルカリ金属の多孔質球状粒子とを含むフッ素樹脂組成物であって、
前記多孔質球状粒子は、チタン酸アルカリ金属粒子が凝集して形成され、且つ、5〜100μmの平均粒径を有することを特徴とするフッ素樹脂組成物。 - 前記多孔質球状粒子が、10〜50μmの球状粒子である請求項1または2に記載の組成物。
- 前記チタン酸アルカリ金属粒子は、平均粒径が0.1〜2.0μmである請求項1〜3の何れか一項に記載の組成物。
- 前記チタン酸アルカリ金属粒子の結晶構造がトンネル型である請求項1〜4の何れか一項に記載の組成物。
- 更に、固体潤滑剤を含む請求項1〜5の何れか一項に記載の組成物。
- 請求項1〜6の何れか一項に記載のフッ素樹脂組成物から製造された摺動部材。
- 摺動相手金属が、アルミニウム又はアルミニウム合金である請求項7記載の摺動部材。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2015044584A JP2016164216A (ja) | 2015-03-06 | 2015-03-06 | 低摩擦性及び低摩耗性の摺動部材用フッ素樹脂組成物 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2015044584A JP2016164216A (ja) | 2015-03-06 | 2015-03-06 | 低摩擦性及び低摩耗性の摺動部材用フッ素樹脂組成物 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2016164216A true JP2016164216A (ja) | 2016-09-08 |
Family
ID=56875988
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2015044584A Pending JP2016164216A (ja) | 2015-03-06 | 2015-03-06 | 低摩擦性及び低摩耗性の摺動部材用フッ素樹脂組成物 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2016164216A (ja) |
Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2018070810A (ja) * | 2016-11-01 | 2018-05-10 | 曙ブレーキ工業株式会社 | 摩擦材 |
JP2019026664A (ja) * | 2017-07-26 | 2019-02-21 | Nok株式会社 | ポリテトラフルオロエチレン配合物、シール部材及び摺動部材 |
WO2021015193A1 (ja) * | 2019-07-25 | 2021-01-28 | ダイキン工業株式会社 | 樹脂組成物、成型品及びオートマチックトランスミッション |
CN113386431A (zh) * | 2020-03-11 | 2021-09-14 | 大同金属工业株式会社 | 滑动构件及其制造方法 |
CN115053065A (zh) * | 2020-05-28 | 2022-09-13 | 株式会社日立产机系统 | 压缩机 |
Citations (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH06329862A (ja) * | 1993-05-24 | 1994-11-29 | Kubota Corp | 摺動部材用ふっ素樹脂組成物 |
JPH0753214A (ja) * | 1993-08-10 | 1995-02-28 | Kawatetsu Mining Co Ltd | チタン酸アルカリ粉末、その製造方法、その含有複合材料及びチタン酸アルカリ焼結体の製造方法 |
JPH08252507A (ja) * | 1995-03-17 | 1996-10-01 | Tokico Ltd | ピストンリング |
JPH1171493A (ja) * | 1997-06-30 | 1999-03-16 | Ntn Corp | 耐圧摺動性四フッ化エチレン樹脂組成物 |
-
2015
- 2015-03-06 JP JP2015044584A patent/JP2016164216A/ja active Pending
Patent Citations (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH06329862A (ja) * | 1993-05-24 | 1994-11-29 | Kubota Corp | 摺動部材用ふっ素樹脂組成物 |
JPH0753214A (ja) * | 1993-08-10 | 1995-02-28 | Kawatetsu Mining Co Ltd | チタン酸アルカリ粉末、その製造方法、その含有複合材料及びチタン酸アルカリ焼結体の製造方法 |
JPH08252507A (ja) * | 1995-03-17 | 1996-10-01 | Tokico Ltd | ピストンリング |
JPH1171493A (ja) * | 1997-06-30 | 1999-03-16 | Ntn Corp | 耐圧摺動性四フッ化エチレン樹脂組成物 |
Cited By (11)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2018070810A (ja) * | 2016-11-01 | 2018-05-10 | 曙ブレーキ工業株式会社 | 摩擦材 |
JP2021143340A (ja) * | 2016-11-01 | 2021-09-24 | 曙ブレーキ工業株式会社 | 摩擦材 |
JP7128323B2 (ja) | 2016-11-01 | 2022-08-30 | 曙ブレーキ工業株式会社 | 摩擦材 |
JP2019026664A (ja) * | 2017-07-26 | 2019-02-21 | Nok株式会社 | ポリテトラフルオロエチレン配合物、シール部材及び摺動部材 |
WO2021015193A1 (ja) * | 2019-07-25 | 2021-01-28 | ダイキン工業株式会社 | 樹脂組成物、成型品及びオートマチックトランスミッション |
CN114174414A (zh) * | 2019-07-25 | 2022-03-11 | 大金工业株式会社 | 树脂组合物、成型品和自动变速器 |
CN114174414B (zh) * | 2019-07-25 | 2022-12-02 | 大金工业株式会社 | 树脂组合物、成型品和自动变速器 |
CN113386431A (zh) * | 2020-03-11 | 2021-09-14 | 大同金属工业株式会社 | 滑动构件及其制造方法 |
CN113386431B (zh) * | 2020-03-11 | 2023-08-18 | 大同金属工业株式会社 | 滑动构件及其制造方法 |
US12345296B2 (en) | 2020-03-11 | 2025-07-01 | Daido Metal Company Ltd. | Sliding member and method of manufacturing the same |
CN115053065A (zh) * | 2020-05-28 | 2022-09-13 | 株式会社日立产机系统 | 压缩机 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP2016164216A (ja) | 低摩擦性及び低摩耗性の摺動部材用フッ素樹脂組成物 | |
EP3070140B1 (en) | Method of making a friction material | |
JP5913976B2 (ja) | フッ素樹脂組成物及び摺動部材 | |
JP2022140773A (ja) | ポリテトラフルオロエチレン組成物 | |
US8338519B2 (en) | PTFE resin composition | |
JP3235223B2 (ja) | ポリフェニレンサルファイド樹脂組成物の製法 | |
JP5018303B2 (ja) | 摺動部材およびシール装置 | |
WO2001031237A1 (fr) | Bague d'etancheite | |
JP2003041083A (ja) | 変性ポリテトラフルオロエチレン組成物 | |
JP3660123B2 (ja) | 耐圧摺動性四フッ化エチレン樹脂組成物 | |
US20240026140A1 (en) | Compression molding composition, method for producing the same, and molded product | |
JPH1095889A (ja) | フッ素樹脂組成物およびスイベルジョイント用シール | |
JP3750590B2 (ja) | ポリテトラフルオロエチレン樹脂組成物 | |
JP3871506B2 (ja) | 耐圧摺動性四フッ化エチレン樹脂組成物 | |
JP5150924B2 (ja) | カーエアコン用軸シール材 | |
JPS62105623A (ja) | ポリテトラフルオロエチレンをベ−スとする成形体の製造方法 | |
JPH1121405A (ja) | 耐圧摺動性四フッ化エチレン樹脂組成物 | |
JPH1121406A (ja) | 耐圧摺動性四フッ化エチレン樹脂組成物 | |
JP2007314641A (ja) | フッ素樹脂組成物 | |
JPH1045989A (ja) | 樹脂組成物 | |
JP4039791B2 (ja) | 潤滑性樹脂組成物およびシールリング | |
WO2002053446A1 (fr) | Anneau d'etancheite et soupape de servodirection equipee de l'anneau d'etancheite | |
JP4321290B2 (ja) | テトラフルオロエチレン−エチレン共重合体樹脂組成物 | |
JP3646678B2 (ja) | ポリフェニレンサルファイド樹脂組成物 | |
JPH09157472A (ja) | ポリテトラフルオロエチレン粉末組成物及びその製造方法 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20180226 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20181024 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20181030 |
|
A02 | Decision of refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 Effective date: 20190423 |