[go: up one dir, main page]
More Web Proxy on the site http://driver.im/

JP2013183125A - 化合物半導体素子エピタキシャル成長基板 - Google Patents

化合物半導体素子エピタキシャル成長基板 Download PDF

Info

Publication number
JP2013183125A
JP2013183125A JP2012047840A JP2012047840A JP2013183125A JP 2013183125 A JP2013183125 A JP 2013183125A JP 2012047840 A JP2012047840 A JP 2012047840A JP 2012047840 A JP2012047840 A JP 2012047840A JP 2013183125 A JP2013183125 A JP 2013183125A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
layer
substrate
compound semiconductor
epitaxial growth
semiconductor device
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2012047840A
Other languages
English (en)
Inventor
Takaaki Akoin
高明 安居院
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sharp Corp
Original Assignee
Sharp Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sharp Corp filed Critical Sharp Corp
Priority to JP2012047840A priority Critical patent/JP2013183125A/ja
Publication of JP2013183125A publication Critical patent/JP2013183125A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Classifications

    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
    • Y02E10/00Energy generation through renewable energy sources
    • Y02E10/50Photovoltaic [PV] energy
    • Y02E10/544Solar cells from Group III-V materials
    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02PCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES IN THE PRODUCTION OR PROCESSING OF GOODS
    • Y02P70/00Climate change mitigation technologies in the production process for final industrial or consumer products
    • Y02P70/50Manufacturing or production processes characterised by the final manufactured product

Landscapes

  • Photovoltaic Devices (AREA)

Abstract

【課題】GaAs基板、特に長辺が100mm以上のGaAs基板に、基板保護層、フッ素系エッチング液で選択エッチング可能な中間層を介して高効率多接合型化合物太陽電池をエピタキシャル成長させる場合に、基板保護層の格子定数を調整してAlAs中間層の格子とのズレを補完することで、太陽電池特性を向上することができる化合物半導体素子エピタキシャル成長基板を提供する。
【解決手段】GaAs基板上にエピタキシャル成長によって化合物半導体素子層が形成された化合物半導体素子エピタキシャル成長基板であって、GaAs基板と化合物半導体素子層との間に、GaAs基板と異なる材料で形成され、格子定数が5.6343Å以上5.6610Å以下である基板保護層と、GaAs基板と化合物半導体素子層とを分離するためのAlAs中間層とがこの順で形成されている、化合物半導体素子エピタキシャル成長基板。
【選択図】図1

Description

本発明は、エピタキシャル成長によって低コストで製造できる化合物半導体素子エピタキシャル成長基板に関する。
太陽電池のようにエピタキシャルさせた化合物半導体素子層を大面積で大量に必要とする場合、材料コストや化合物半導体素子層の作製時間が可能な限り小さいことが要求される。このうち、材料コストにおいては、半導体基板のコストの割合が大きいので、化合物半導体素子層を形成した後に半導体基板を薄くしたり、化合物半導体素子層から半導体基板を剥離して再利用するなどの手法により、材料コストを低減させるような開発が行われている。その中で、最もコスト低減に繋がる方法は半導体基板を化合物半導体素子層から剥離して再利用する方法である。
エピタキシャル成長用の半導体基板と、エピタキシャル成長させた化合物半導体素子層を分離した後、半導体基板を再度使用する技術として、従来、たとえば、半導体基板の表面にポーラス形状を形成し、その後、化合物半導体素子層をエピタキシャル成長させ、ポーラス形状を形成した部分(中間層)に存在する多数の空孔を切り取り面にした、半導体基板と化合物半導体素子層を機械的に分離する方法が知られている。しかし、この方法では、半導体基板の表面にポーラス形状が残るため、表面加工による平坦化や清浄化が必要となる。
また、半導体基板の表面より極浅い部分にイオン注入によって原子変位層を形成し、その後、化合物半導体素子層をエピタキシャル成長させ、原子変位層(中間層)を切り取り面にして、半導体基板と化合物半導体素子層を機械的に分離することによって半導体基板を再度使用する方法も従来から知られている。しかし、この方法では半導体基板の表面に損傷が残るため、表面加工による平坦化や清浄化が必要となる。
最も一般的な半導体基板の再利用方法として、半導体基板の表面に選択エッチングできる中間層を形成した後、化合物半導体素子層をエピタキシャル成長させて、中間層をエッチング除去することで半導体基板と化合物半導体素子層とを化学処理により分離する方法も、半導体基板を再度使用する技術として知られている。しかし、この方法では、半導体基板の表面に化学変化による変質層が残るため、やはり表面加工による平坦化、清浄化が必要となる。
その後、たとえば特開2006−80305号公報(特許文献1)では、半導体基板と化合物半導体素子層との間に、半導体基板側から順に半導体基板の材料とは異なる材料からなる基板保護層を形成し、次に半導体基板と化合物半導体素子層とを分離可能な中間層を積層することで、中間層を除去して半導体基板を除去後に、基板保護層をエッチングで除去することだけで、半導体基板を再利用できることが示された。
しかし、高効率多接合型化合物半導体太陽電池の場合、化合物半導体素子層自体に塩酸系溶液でエッチング可能なInGaPなどを用いており、中間層に塩酸系溶液でエッチング可能なInGaP、AlInGaPを用いると、化合物半導体素子層自体をエッチングするので好ましくない。そこで一般的にはフッ酸系溶液でエッチング可能なAlAs系を中間層に使用している。しかし、AlAsはGaAs基板と完全に格子整合できないので、特に長辺が100mm以上の大面積の基板を用いて成長する場合に太陽電池特性が低下することが課題であった。
特開2006−80305号公報
本発明は、上記課題を解決するためになされたものであり、その目的とするところは、GaAs基板、特に長辺が100mm以上のGaAs基板に、基板保護層、フッ素系エッチング液で選択エッチング可能な中間層を介して高効率多接合型化合物半導体太陽電池をエピタキシャル成長させる場合に、基板保護層の格子定数を調整してAlAs中間層の格子とのズレを補完することで、太陽電池特性を向上することができる化合物半導体素子エピタキシャル成長基板を提供することである。
本発明は、GaAs基板上にエピタキシャル成長によって化合物半導体素子層が形成された化合物半導体素子エピタキシャル成長基板であって、GaAs基板と、当該GaAs基板上に順次形成された化合物半導体素子層との間に、GaAs基板と異なる材料で形成され、格子定数が5.6343Å以上5.6610Å以下である基板保護層と、GaAs基板と化合物半導体素子層とを分離するためのAlAs中間層とがこの順で形成されている化合物半導体素子エピタキシャル成長基板である。
本発明の化合物半導体素子エピタキシャル成長基板において、前記GaAs基板の長辺が100mm以上であることが好ましい。
本発明の化合物半導体素子エピタキシャル成長基板において、前記基板保護層の厚みが前記AlAs中間層の厚み以上である場合には、前記基板保護層の格子定数は前記AlAs中間層の格子定数と同じであることが好ましく、また、前記基板保護層の厚みが前記AlAs中間層の厚み未満であり、前記基板保護層の格子定数は前記AlAs中間層の格子定数より大きいことが好ましい。
本発明の化合物半導体素子エピタキシャル成長基板によれば、長辺が100mm以上の大面積のGaAs基板を用いた場合でも、中間層において化合物半導体素子層を分離した後でも高い特性が維持された化合物半導体太陽電池を製造することができる。
本発明の好ましい一例の化合物半導体素子エピタキシャル成長基板1を模式的に示す図である。 図1に示した本発明の化合物半導体素子エピタキシャル成長基板1を用いて化合物半導体太陽電池を作製する途中の状態を模式的に示す図である。 図1に示した本発明の化合物半導体素子エピタキシャル成長基板1を用いて化合物半導体太陽電池を作製する途中の状態を模式的に示す図である。 図1に示した本発明の化合物半導体素子エピタキシャル成長基板1を用いて化合物半導体太陽電池を作製する途中の状態を模式的に示す図である。 図1に示した本発明の化合物半導体素子エピタキシャル成長基板1を用いて作製された化合物半導体太陽電池51を模式的に示す断面図である。 図1に示した本発明の化合物半導体素子エピタキシャル成長基板1を用いて作製された化合物半導体太陽電池51を模式的に示す上面図である。
図1は、本発明の好ましい一例の化合物半導体素子エピタキシャル成長基板1を模式的に示す図である。本発明の化合物半導体素子エピタキシャル成長基板1は、図1に示すように、GaAs基板2上に基板保護層3、AlAs中間層4および化合物半導体素子層5が順次積層されてなる基本構造を備える。ここで、GaAs基板の「上方向」とは、GaAs基板の厚み方向一方に沿った方向を指す。
本発明におけるGaAs基板2は、その厚みに特に制限はないが、100〜10000μmの範囲内であることが好ましく、300〜1000μmの範囲内であることがより好ましい。GaAs基板2の厚みが100μm未満である場合、成長中にひずみやすく、ハンドリングの際に割れやすくなる虞があるためであり、またGaAs基板2の厚みが10000μmを超える場合には、GaAs基板が重くなってしまいハンドリングが困難となってしまう虞があるためである。
本発明におけるGaAs基板2は、その大きさについて特に制限されるものではないが、長辺が100mm以上であることが好ましい。本発明は、このような大面積のGaAs基板2でも、高効率な化合物半導体太陽電池を作製することができる。ここで、GaAs基板の長辺は、GaAs基板の厚み方向に対し垂直な方向に関し、最も長い辺を意味し、また、GaAs基板が円形である場合には、その径が長辺となるものとする。
本発明に用いられるGaAs基板2は、Zn、Si、nonドープであってよく、特に限定されない。
本発明における基板保護層3は、GaAs基板とは異なる材料で形成され、格子定数が5.6343Å以上5.6610Å以下であることを特徴とする。基板保護層3の格子定数が5.6343Å未満である場合、ならびに、5.6610Åを超える場合には、太陽電池特性が低下してしまう。太陽電池の特性が低下してしまう理由としては、結晶性に関係するVocの低下が大きいことが挙げられ、このような観点から、基板保護層3の格子定数は5.6343Å以上5.6511Å以下であることが好ましい。
このような基板保護層3の格子定数は、基板保護層3の厚み(「t1」とする)とAlAs中間層4の厚み(「t2」とする)」とに関係しており、基板保護層3の厚みがAlAs中間層4の厚み以上である(t1≧t2)場合には、基板保護層3の格子定数は、上述した範囲の中でも、AlAs中間層4の格子定数(=5.6610Å)と同じとすることが好ましい。一方、基板保護層3の厚みがAlAs中間層4の厚み未満である(t1<t2)場合には、基板保護層3の格子定数は、上述した範囲の中でも、AlAs中間層4の格子定数よりも大きくすることが好ましい。
本発明における基板保護層3の形成材料としては、GaAs基板と異なる材料、たとえばInGaP、AlInGaPなどから、基板保護層3の格子定数が上述した範囲内となる組成を好適に用いることができる。このような組成として、たとえば、InGaPでは、In0.46Ga0.54P(格子定数:5.6427Å)などが例示される。
本発明において、基板保護層3の厚みは、特に制限はされないが、0.05〜0.2μmの範囲内であることが好ましく、0.05〜0.1μmの範囲内であることがより好ましい。基板保護層3の厚みが0.05μm未満である場合には、エッチング時に基板を保護することができなくなる傾向にあるためであり、また、基板保護層3の厚みが0.2μmを超える場合には、本来の目的である基板保護を果たすのに十分であるためである。
本発明における基板保護層3は、エッチングの選択比が80%以上、より好適には98%以上の割合でエッチングできるものであることが好ましい。このようなエッチング選択比であることによって、後述するように基板保護層3と化合物半導体素子層5とを分離した後に、GaAs基板2上の基板保護層3のみを効率的にエッチング除去することで、平坦、かつ、清浄な表面が保持されたGaAs基板2を簡便に回収することができ、化合物半導体素子エピタキシャル成長基板の製造に再利用することができる。
基板保護層3と化合物半導体素子層5との間に形成されるAlAs中間層4は、GaAs基板2と化合物半導体素子層5とを分離するために形成されるものであって、GaAs基板2および化合物半導体素子層5をエッチングすることのない液体または気体によってエッチングできる材料であるAlAsで形成される。エッチングのための液体または気体としては、たとえば、フッ酸系水溶液、塩酸系溶液、硫酸系溶液、アンモニア系水溶液、水酸化カリウム系溶液、塩素系ガス、フッ素系ガスなどが挙げられる。
AlAs中間層4は、その厚みが0.01〜0.5μmの範囲内であることが好ましく、0.01〜0.1μmの範囲内であることがより好ましい。AlAs中間層4の厚みが0.01μm未満であると、GaAs基板上にAlAs中間層が形成されていない領域が発生する傾向にあるためであり、また、AlAs中間層4の厚みが0.5μmを超えると、エッチング量が増加し、エッチング速度が低下する傾向にあるためである。
化合物半導体素子層5は、上記AlAs中間層4上にエピタキシャル成長によって形成される1層以上の層であれば特に制限はなく、用途に応じて従来公知の適宜の材料にて形成することができる。化合物半導体素子層5は、高効率の化合物半導体太陽電池が得られるという点で、裏面電界層、ベース層、エミッタ層、窓層の構造物をトンネル接合を介して二層構造とするのが好ましい。図1に示す例では、化合物半導体素子層5において、AlAs中間層4上に、エッチング停止のためのInGaP層11を形成し、その上に、p型GaAsで形成されたコンタクト層12、p型InGaPで形成されたBSF(Back Surface Field)層13、p型GaAsで形成されたベース層14、n型GaAsで形成されたエミッタ層15およびn型InGaPで形成された窓層16がこの順で、エピタキシャル成長により積層されてなる。図1に示す例では、さらに、前記窓層16の上に、トンネル接合層17であるn型InGaP層およびp型AlGaAs層を介して、p型InGaPで形成されたBSF層18、p型GaAsで形成されたベース層19、n型GaAsで形成されたエミッタ層20、ならびに、n型InGaPで形成された窓層21がこの順で、エピタキシャル成長により積層されてなる。図1に示す例では、前記窓層21の上に、さらにn型GaAsで形成されたコンタクト層22がエピタキシャル成長により積層される。各層の厚みは、その機能に応じ、好ましい範囲に適宜選択することができる。勿論、図1に示した化合物半導体素子層5の積層構造はあくまで例示であって、本発明における化合物半導体素子層5はこれに限定されるものではない。
本発明の化合物半導体素子エピタキシャル成長基板1は、上述したようにGaAs基板2と化合物半導体素子層5との間に、GaAs基板2と異なる材料で形成された基板保護層3と、GaAs基板2と化合物半導体素子層5とを分離するためのAlAs中間層4とを備えるものである。このような本発明の化合物半導体素子エピタキシャル成長基板1によれば、AlAs中間層4において化合物半導体素子層5とGaAs基板2とを分離させることができ、これにより、分離後のGaAs基板2上の基板保護層3を除去することで、平坦、かつ、清浄な表面を保持したGaAs基板2を得ることができる。
上述した構造を備える本発明の化合物半導体素子エピタキシャル成長基板1は、たとえば以下の手順にて製造することができる。
まず、縦型MOCVD(Metal Organic Chemical Vapor Deposition)装置を用い、GaAs基板2上に、基板保護層3、AlAs中間層4を順次成長させて積層していく。基板保護層3をInGaPで形成する場合、たとえば、TMI(トリメチルインジウム)、TMG(トリメチルガリウム)およびPH3(ホスフィン)を原料に用いることができる。またAlAs中間層4の成長には、TMA(トリメチルアルミニウム)、AsH3(アルシン)を原料として用いることができる。
さらに、その上に、化合物半導体素子層5をエピタキシャル成長させる。図1に示した例の積層構造を有する化合物半導体素子層5を形成する場合、InGaP層11、コンタクト層12であるp型GaAs層、BSF層13であるp型InGaP層、ベース層14であるp型GaAs層、エミッタ層15であるn型GaAs層、窓層16であるn型InGaP層が順次エピタキシャル成長により積層される。また、トンネル接合層17であるInGaP層およびAlGaAs層を介して、BSF層18であるp型InGaP層、ベース層19であるp型GaAs層、エミッタ層20であるn型GaAs層、窓層21であるn型InGaP層、コンタクト層22であるn型GaAs層がエピタキシャル成長により順次積層される。
化合物半導体素子層5の形成において、InGaP層の成長には上述と同様にTMI、TMGおよびPH3を原料に用いることができ、GaAs層の成長にはTMGとAsH3を原料として用いることができ、また、AlGaAs層の成長には、TMA、TMGおよびAsH3を原料に用いることができる。また、たとえば化合物半導体素子層5にInGaAs層を用いる場合には、TMI、TMGおよびAsH3を原料に用いることができ、AlInP層を用いる場合には、TMA、TMIおよびPH3を原料に用いることができ、また、AlInGaAs層を用いる場合には、TMA、TMI、TMGおよびAsH3を原料に用いることができる。また、GaAs層、InGaP層およびAlInP層の全ての成長において、n型層形成のための不純物にSiH4(モノシラン)を用い、p型層形成のための不純物にDEZn(ジエチル亜鉛)を用いることができる。また、トンネル接合を形成するAlGaAs層の成長には、TMI、TMGおよびAsH3を原料に用い、p型不純物として、CBr4(四臭化炭素)を用いることができる。
成長温度としては、トンネル接合層以外の層は、600〜700℃の範囲内であるのが、少数キャリア寿命を向上させる点で好ましく、トンネル接合層は、500〜600℃の範囲内であるのが、不純物の再蒸発を防止し、高濃度にドーピングできる点で好ましい。
図1に示した本発明の化合物半導体素子エピタキシャル成長基板1を用いることで、以下のような手順で化合物半導体太陽電池を作製することができる。ここで、図2〜図4は、図1に示した本発明の化合物半導体素子エピタキシャル成長基板1を用いて化合物半導体太陽電池を作製する途中の状態をそれぞれ模式的に示す図である。
まず、図1に示した化合物半導体素子エピタキシャル成長基板1のn型GaAsで形成されたコンタクト層22上に、フォトリソグラフィによりレジストパターンを形成した後、コンタクト層22の一部をアルカリ水溶液を用いたエッチングにより除去する。その後、残されたコンタクト層22の表面上に再度フォトリソグラフィによりレジストパターンを形成し、抵抗加熱蒸着装置およびEB(Electron Beam)蒸着装置を用いて、たとえばAuGe/Ni/Au/Agの積層体からなる電極層31を形成する。
次に、メサエッチングパターンを形成した後、アルカリ水溶液および酸溶液を用いてメサエッチングを行なう。そして、EB蒸着法により、たとえばTiO2膜(たとえば厚さ55nm)およびAl23膜(たとえば厚さ85nm)の積層体を形成して反射防止膜32を形成することで、図2に示す構造を得ることができる。
その後、メサエッチパターンを形成して、酸およびアルカリエッチングを行って、図3に示すようにAlAs中間層4を露出させる。
次に、メサエッチング部以外のセル受光面にワックス33を塗布して、プラスチック板などの支持基板34を接着して図4のような構造にする。その後、フッ酸溶液に浸してメサエッチング部分からセル下層部のAlAs中間層4をエッチング除去することで化合物半導体素子層5とGaAs基板2とを分離する。その後、裏面のp型GaAs層上にたとえばAu(たとえば厚さ0.1μm)/Ag(たとえば厚さ3μm)の積層体からなる金属層35を形成し、ワックスをとることで、化合物半導体太陽電池51が作製できる。図5および図6は、このようにして作製された、化合物半導体太陽電池51の模式図であり、図5は断面図、図6は上面図である。
なお、本明細書において、化合物の化学式において化合物を構成する元素の組成比が記載されておらず、その組成について特に言及されていないものについては、その組成比は特に限定されず、適宜設定することが可能であることを意味している。
また、本明細書において、化合物の化学式において化合物を構成する元素の組成比が記載されている場合でも、本発明はその組成比の構成に限定されるものではない。
以下、実験例を挙げて本発明をより詳細に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
<実験例1>
まず、MOCVD法を用い、半導体基板であるp型GaAs基板2上に、図1に示した層構造を作製した。すなわち、100mm径のGaAs基板2(1E19cm-3、Znドープ)をMOCVD装置に投入し、まず、基板保護層3であるIn0.46Ga0.54P層を0.05μm形成し、続いてエッチング分離のためのAlAs中間層4を0.05μm形成し、エッチング停止のためにIn0.48Ga0.52Pを0.1μm形成し、その上に化合物半導体素子層5を順次エピタキシャル成長させた。
成長温度は700℃として、GaAs層の形成には原料としてTMGとAsH3を用いた。AlAs層の形成にはTMAlおよびAsH3を用いた。InGaP層の形成にはTMI、TMGおよびPH3を用いた。全ての成長においてn型層形成のための不純物にSiH4を用い、p型層形成のための不純物にDEZnを用いた。トンネル接合を形成するAlGaAs層の成長にはTMAl、TMGおよびAsH3を用い、p型不純物をしてCBr4を用いた。
エピタキシャル層表面のコンタクト層上にフォトリソグラフィ法によって、電極パターンの窓開けをしたレジストを形成し、抵抗加熱蒸着装置およびEB蒸着装置を用いて、AuGe(12%)(厚み:0.1μm)/Ni(厚み:0.02μm)/Au(厚み:0.1μm)/Ag(厚み:5μm)の積層体からなる電極層を形成し、その後フォトリソグラフィー法にてn型GaAs層を除去して受光面を露出させた。
次に、EB蒸着法により、TiO2膜(厚み:55nm)およびAl23膜(厚み:85nm)の積層体を形成して反射防止膜を形成した。
続いて、フォトリソグラフィ法により、メサエッチングパターンの窓開けをしたレジストを形成し、窓開けされた部分のエピタキシャル層を酸溶液およびアルカリ水溶液にてエッチングし、AlAs中間層を露出させた。
次に、メサエッチング部分以外のセル受光面にワックスを塗布して支持基板であるプラスチックを接着させて、図4のように形成した。その後、フッ酸水溶液に投入してメサエッチング部分からAlAs中間層4を溶かすことで、化合物半導体素子層5とGaAs基板2とを分離した。
その後、裏面のp型GaAs層上にAu(厚み:0.1μm)/Ag(厚み:3μm)の積層体からなる金属層35を形成し、ワックスをとることで、図5に示すような化合物半導体太陽電池を100mm径のGaAs基板に2枚作製することができた。
その後、キセノンランプとハロゲンランプを光源とするソーラーシュミレーター測定装置を用いて、太陽電池に100mW/cm2、AM1.5の光を照射した時の電流−電圧測定を行った。基板保護層のInGaP層の組成をIn0.50Ga0.50P(格子定数:5.6595Å)とした場合、In0.48Ga0.52P(格子定数:5.6511Å)とした場合、In0.46Ga0.54P(格子定数:5.6427Å)とした場合、In0.45Ga0.55P(格子定数:5.6385Å)とした場合、In0.44Ga0.56P(格子定数:5.6343Å)とした場合、それぞれの電流電圧測定から得られた太陽電池特性(Voc(開放電圧)、Jsc(短絡電流密度)、FF(曲線因子およびEff(変換効率))の比較を表1に示す。
Figure 2013183125
1 化合物半導体素子エピタキシャル成長基板、2 GaAs基板、3 基板保護層、4 AlAs中間層、5 化合物半導体素子層、11 InGaP層、12 コンタクト層、13 BSF層、14 ベース層、15 エミッタ層、16 窓層、17 トンネル接合層、18 BSF層、19 ベース層、20 エミッタ層、21 窓層、22 コンタクト層、31 電極層、32 反射防止膜、33 ワックス、34 支持基板、35 金属層、51 化合物半導体太陽電池。

Claims (4)

  1. GaAs基板上にエピタキシャル成長によって化合物半導体素子層が形成された化合物半導体素子エピタキシャル成長基板であって、
    GaAs基板と化合物半導体素子層との間に、GaAs基板と異なる材料で形成され、格子定数が5.6343Å以上5.6610Å以下である基板保護層と、GaAs基板と化合物半導体素子層とを分離するためのAlAs中間層とがこの順で形成されている、化合物半導体素子エピタキシャル成長基板。
  2. 前記GaAs基板の長辺が100mm以上であることを特徴とする、請求項1に記載の化合物半導体素子エピタキシャル成長基板。
  3. 前記基板保護層の厚みが前記AlAs中間層の厚み以上であり、前記基板保護層の格子定数は前記AlAs中間層の格子定数と同じである、請求項1または2に記載の化合物半導体素子エピタキシャル成長基板。
  4. 前記基板保護層の厚みが前記AlAs中間層の厚み未満であり、前記基板保護層の格子定数は前記AlAs中間層の格子定数より大きい、請求項1または2に記載の化合物半導体素子エピタキシャル成長基板。

JP2012047840A 2012-03-05 2012-03-05 化合物半導体素子エピタキシャル成長基板 Pending JP2013183125A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2012047840A JP2013183125A (ja) 2012-03-05 2012-03-05 化合物半導体素子エピタキシャル成長基板

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2012047840A JP2013183125A (ja) 2012-03-05 2012-03-05 化合物半導体素子エピタキシャル成長基板

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2013183125A true JP2013183125A (ja) 2013-09-12

Family

ID=49273548

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2012047840A Pending JP2013183125A (ja) 2012-03-05 2012-03-05 化合物半導体素子エピタキシャル成長基板

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2013183125A (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2017505989A (ja) * 2014-01-15 2017-02-23 ザ リージェンツ オブ ザ ユニヴァシティ オブ ミシガン 印刷法によるエピタキシャルリフトオフ太陽電池の小型放物面型集光器との統合
TWI743610B (zh) * 2018-12-10 2021-10-21 日商菲爾尼克斯股份有限公司 半導體基板、半導體基板的製造方法以及半導體元件的製造方法

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2017505989A (ja) * 2014-01-15 2017-02-23 ザ リージェンツ オブ ザ ユニヴァシティ オブ ミシガン 印刷法によるエピタキシャルリフトオフ太陽電池の小型放物面型集光器との統合
TWI743610B (zh) * 2018-12-10 2021-10-21 日商菲爾尼克斯股份有限公司 半導體基板、半導體基板的製造方法以及半導體元件的製造方法

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US10680126B2 (en) Photovoltaics on silicon
US7488890B2 (en) Compound solar battery and manufacturing method thereof
US6300558B1 (en) Lattice matched solar cell and method for manufacturing the same
US7635638B2 (en) Compound semiconductor device epitaxial growth substrate, semiconductor device, and manufacturing method thereof
JP4471584B2 (ja) 化合物太陽電池の製造方法
JP2011134952A (ja) 多接合型化合物半導体太陽電池
JP2010182951A (ja) 化合物半導体太陽電池および化合物半導体太陽電池の製造方法
JP2009141135A (ja) 積層型化合物半導体太陽電池
US10121933B2 (en) Semiconductor device and the manufacturing method thereof
CN109285909B (zh) 一种多结太阳能电池及其制作方法
JP6060652B2 (ja) 太陽電池及びその製造方法
TWI496314B (zh) Compound semiconductor solar cell manufacturing laminated body, compound semiconductor solar cell and manufacturing method thereof
CN109285908B (zh) 一种晶格失配的多结太阳能电池及其制作方法
JP2013183125A (ja) 化合物半導体素子エピタキシャル成長基板
JP6536220B2 (ja) 化合物半導体太陽電池及びその製造方法
JP4804571B2 (ja) 化合物太陽電池およびその製造方法
JP5634955B2 (ja) Iii−v族化合物半導体膜の製造方法および化合物半導体太陽電池の製造方法
JP2005347402A (ja) 裏面反射型化合物半導体太陽電池およびその製造方法
JP2013197485A (ja) エピタキシャル基板及びこれを用いた半導体素子の製造方法
US20190035965A1 (en) Group iii-v compound semiconductor solar cell, method of manufacturing group iii-v compound semiconductor solar cell, and artificial satellite
JP2014086654A (ja) 化合物半導体太陽電池および化合物半導体太陽電池の製造方法
JP2013115415A (ja) 化合物半導体太陽電池
JP2009065208A (ja) 化合物太陽電池およびその製造方法
JP5980826B2 (ja) 化合物半導体太陽電池および化合物半導体太陽電池の製造方法
CN117497625A (zh) 一种多结太阳电池及其制备方法、电子设备