JP2013151223A - Bearing device for driving wheel - Google Patents
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Abstract
Description
この発明は、車両の駆動車輪を車体に回転自在に支持するための複列転がり軸受と等速ジョイントを一体化した駆動車輪用軸受装置に関する。 The present invention relates to a drive wheel bearing device in which a double row rolling bearing and a constant velocity joint for rotatably supporting a drive wheel of a vehicle on a vehicle body are integrated.
特許文献1に駆動車輪用の車輪軸受装置が記載してある。すなわち、ディスクホイールを取り付けるためのハブを複列転がり軸受を介して車体に回転自在に支持するとともに、ハブに設けた貫通孔に駆動軸を挿入して、ジョイント内輪を駆動軸の端部に固定し、ジョイント外輪相当部分をハブの内部に形成し、両者間にボールを介在させることにより、複列転がり軸受よりもアウトボード側で、ボールタイプの等速ジョイントを構成している。 Patent Document 1 describes a wheel bearing device for a drive wheel. In other words, a hub for mounting a disc wheel is rotatably supported on the vehicle body via a double-row rolling bearing, and a drive shaft is inserted into a through hole provided in the hub, and the joint inner ring is fixed to the end of the drive shaft. A portion corresponding to the outer ring of the joint is formed inside the hub, and a ball is interposed between the two to constitute a ball type constant velocity joint on the outboard side of the double row rolling bearing.
図6を参照して説明すると、車輪用軸受装置110は、ハブ112の軸部114の外周に内輪122を取り付けて、軸部114の外周面と内輪122の外周面を複列転がり軸受120の内輪軌道面としている。複列転がり軸受120の外輪軌道面を有する外方部材125は車体のステアリングナックル128に取り付ける。軸部114と内輪122に形成した内輪軌道面と外方部材125に形成した外輪軌道面との間に複列の転動体として玉126、127を配置して、外方部材125に対して軸部114、内輪122を回転可能に支持している。軸部114と内輪122は、軸部114の端部116をかしめて複列転がり軸受120の内輪122の側端部124に当てることにより一体化してある。このように複列転がり軸受120を介して車輪用軸受装置110を車体に取り付ける。
Referring to FIG. 6, in the wheel bearing
軸部114の中心には貫通孔118が形成してあり、その貫通孔118に駆動軸140が挿入してある。そして、複列転がり軸受120よりもアウトボード側に、軸部114と駆動軸140とを揺動可能に連結する等速ジョイント130が配設してある。等速ジョイント130を構成する内側継手部材としての内輪134は駆動軸140の端部に固定してあり、外側継手部材としての外輪相当部分132は軸部114の貫通孔118の内周面に形成してある。すなわち、貫通孔118のアウトボード側の端部を部分球面状の内周面とし、その内周面に軸方向に延びるボール溝136を円周方向に等間隔に形成してある。
A through
特許文献1に記載された車輪用軸受装置には次のような利点がある。すなわち、ハブ112の貫通孔118の内部に等速ジョイント130が形成されているため、等速ジョイント130から直接、ハブ112に駆動軸140のトルクを伝えることができる。その結果、ハブの軸部と等速ジョイント外輪の軸部とのスプライン結合を廃止することができる。したがって、当該スプライン結合部で発生していた異音の問題も解消する。また、等速ジョイント130からその外周にあるハブ112の軸部114へ直接トルクを伝達できるため、等速ジョイント外輪の小型化が可能となり、等速ジョイント130の、ひいては車輪用軸受装置110の小型化および軽量化を図ることができる。
The wheel bearing device described in Patent Document 1 has the following advantages. That is, since the
ハブは、一方では複列転がり軸受の内側軌道を有し、他方では等速ジョイントの外側継手部材に相当する部分にボール溝を有し、車両重量を支持しながら駆動力の伝達も行うという複合的な機能を担うものである。しかも、外側継手部材に相当する部分を一体的に有し、さらに軌道輪の固定のために端部をかしめる場合もある。そのため、適切な材料、熱処理条件等の選択が必要である。 The hub, on the one hand, has the inner raceway of the double row rolling bearing, and on the other hand, has a ball groove in the part corresponding to the outer joint member of the constant velocity joint, and transmits the driving force while supporting the vehicle weight. It bears a typical function. In addition, there is a case in which a portion corresponding to the outer joint member is integrally formed and the end portion is caulked for fixing the bearing ring. Therefore, it is necessary to select appropriate materials, heat treatment conditions, and the like.
この発明の駆動車輪用軸受装置は、複列の内輪軌道と複列の外輪軌道と複列の転動体と各列の転動体を保持するための保持器とからなる複列転がり軸受と、
軸心部に貫通孔を有し、外周に車輪を取り付けるためのフランジを有し、前記複列転がり軸受により回転自在に支持されたハブと、
前記ハブに一体的に形成した外側継手部材に相当する部分と、前記ハブの貫通孔に挿入した駆動軸の端部に固定した内側継手部材と、前記外側継手部材と前記内側継手部材との間に介在して両者間のトルク伝達を担うボールとを有するアウトボード側等速ジョイントと
からなり、前記アウトボード側等速ジョイントを前記複列転がり軸受よりもアウトボード側に配置し、前記ハブの外周面および内周面に硬化層を設け、内部は未硬化の母材のままとしたことを特徴とするものである。
A drive wheel bearing device of the present invention includes a double row rolling bearing comprising a double row inner ring raceway, a double row outer ring raceway, a double row rolling element, and a cage for holding each row rolling element,
A hub having a through hole in the shaft center part, a flange for attaching a wheel to the outer periphery, and rotatably supported by the double row rolling bearing;
A portion corresponding to the outer joint member formed integrally with the hub, an inner joint member fixed to the end of the drive shaft inserted into the through hole of the hub, and between the outer joint member and the inner joint member And an outboard side constant velocity joint having a ball for transmitting torque between the two, and the outboard side constant velocity joint is disposed on the outboard side of the double row rolling bearing, A hardened layer is provided on the outer peripheral surface and the inner peripheral surface, and the inside is left as an uncured base material.
この発明によれば、ハブの外周面に設けた硬化層は、複列転がり軸受の軌道の疲労寿命、外力負荷による応力集中部の材料強度をアップさせ、内周面に設けた硬化層は、等速ジョイント外側継手部材の内周面とボール溝の寿命をアップさせる。また、内部(芯部)を未硬化の母材のままとすることで、材料の靭性(ねばり強さ)を出して亀裂敏感性を落とすことができるため、材料強度以上の応力が発生したときは塑性変形させて一発割損を避け、当該駆動車輪用軸受装置を搭載した車両の緊急停止時の安全を確保するのに役立つ。 According to this invention, the hardened layer provided on the outer peripheral surface of the hub increases the fatigue life of the raceway of the double row rolling bearing, the material strength of the stress concentration portion due to external force load, and the hardened layer provided on the inner peripheral surface is The life of the inner peripheral surface of the constant velocity joint outer joint member and the ball groove is increased. In addition, by leaving the inside (core) as an uncured base material, the toughness (stickiness strength) of the material can be obtained and the crack sensitivity can be reduced, so when stress exceeding the material strength occurs It is useful for ensuring safety at the time of emergency stop of a vehicle equipped with the drive wheel bearing device by avoiding a single breakage by plastic deformation.
まず、図1に示す駆動車輪用軸受装置は、ハブ10と、複列転がり軸受20と、等速ジョイント30とで構成されている。
First, the drive wheel bearing device shown in FIG. 1 includes a
ハブ10は、図1の左側から順にホイールパイロット12とフランジ14と軸部16とを備えた回転体で、軸心部に貫通孔18を有している。フランジ14はハブ10の外周に一体的に形成してあり、このフランジ14に図示しないディスクホイールを取り付け、ハブボルト15にホイールナット(図示せず)を締め付けて締結するようになっている。このとき、ホイールパイロット12によってディスクホイールの心出しがなされる。軸部16の外周面には、フランジ14の付け根側から軸端部に向かって、第一の内輪軌道16a、肩16b、小径部16c、かしめ部16dが順に形成してある。ハブ10の貫通孔18は、図1の左側から順に、外端部18a、ジョイント外輪相当部分18b、中間部18c、内端部18dとなっている。
The
ハブ10の軸部16の小径部16cにハブ10とは別体の軌道輪22が取り付けてある。軌道輪22の外周面には肩面22aと第二の内輪軌道22bが形成してある。軌道輪22を小径部16cにはめ合わせて、軌道輪22の端面を肩16bに当てた状態で、小径部16cの軸端部分を外径側に曲げ拡げる、つまり、かしめることによって、軌道輪22を固定する。なお、図1はかしめ後の状態を示している。ハブ10に直接形成した第一の内輪軌道16aと軌道輪22に形成した第二の内輪軌道22bとで複列転がり軸受20の内輪軌道を構成する。つまり、ハブ10と軌道輪22は複列転がり軸受20の軸受内輪に相当する。
A
複列転がり軸受20の軸受外輪に相当する外方部材24は、内周に複列の外輪軌道24a、24bを有し、外周には車体のステアリングナックル(図示せず)にボルトで締結するためのねじ孔付きフランジ24cが一体的に形成してある。外方部材24の一方の端面にはステアリングナックルの孔とはめ合わせるための円筒形状の突部(ステアリングナックルパイロット)24dが設けてある。
外方部材24の両端部にはシール28a、28bが装着してある。一方のシール28aは、ハブ10のフランジ14の根元に形成したシール面16eにシールリップを弾性的に接触させた状態で、外方部材の端部内周面24eに取り付けてある。もう一方のシール28bは、軌道輪22の肩面22aと外方部材24の端部内周面24fとの間に取り付けてある。
An
内輪軌道16a、22bと外輪軌道24a、24bとの間に複列の転動体すなわち玉26a、26bが介在させてある。符号26aはアウトボード側の玉列すなわちアウタ列を指し、符号26bはインボード側の玉列すなわちインナ列を指している。図2に示すように、アウタ列26aのピッチ円径PCDoはインナ列26bのピッチ円径PCDiよりも大きい。図2に接触角を符号αで示してあり、アウタ列26aもインナ列26bも接触角は同じであってもよい。ここで、接触角は、軸受中心軸に垂直な平面(ラジアル平面)と、軌道輪によって転動体へ伝えられる力の合力の作用線とがなす角度と定義される。また、軌道輪によって一列の転動体へ伝えられる力の合力が軸受中心軸と交わる点を作用点といい、図2に符号Po、作用点Piで示してある。アウトボード側の作用点Poとインボード側の作用点Piとの間隔を軸受スパンという。ここでは軸受スパンを(Po〜Pi)と表すこととする。
Double row rolling elements, that is,
上述のように構成された複列転がり軸受20の外方部材24を車体に固定すると、ハブ10が複列転がり軸受20によって回転自在に支持される。
When the
等速ジョイント30は、内側継手部材としての内輪32と、外側継手部材としての上記ジョイント外輪相当部分18bと、トルク伝達部材としてのボール36と、ボール36を保持するためのケージ38とで構成される。
The constant velocity joint 30 includes an
内輪32は、ハブ10の貫通孔18に挿入した駆動軸90の端部に固定してある。内輪32と駆動軸90とは、たとえばスプラインまたはセレーションにより、トルク伝達可能にはめ合わせて、止め輪92で抜け止めがしてある。内輪32は部分球面状の外周面32aを有し、その外周面32aに軸方向に延びるボール溝32bが円周方向に等間隔に形成してある。
The
ジョイント外輪相当部分18bは、部分球面状の内周面34aを有し、その外周面34aに軸方向に延びるボール溝34bが円周方向に等間隔に形成してある。
内輪32のボール溝32bとジョイント外輪相当部分18bのボール溝34bとは対をなし、各対のボール溝32b、34b間に1個ずつボール36が介在させてある。
The joint outer ring
The
ボール36はケージ38のポケット38a内に収容されている。ポケット38aはケージ38の円周方向に所定の間隔で配置してあり、各ポケット38aはケージ38を半径方向に貫通している。ケージ38の内周面および外周面は部分球面状で、内周面は内輪32の外周面32aと球面接触し、外周面はジョイント外輪相当部分18bの内周面34aと球面接触する。
The
内輪32のボール溝32bの曲率中心と、外輪相当部分18bのボール溝34bの曲率中心とは、ジョイント中心に対して、軸線方向に互いに反対側に等距離だけオフセットしている。すなわち、内輪32のボール溝32bの曲率中心は、ジョイント中心Oから図2の右側へある距離(仮にF1とする)だけオフセットさせてあり、外輪相当部分18bのボール溝34bの曲率中心は、ジョイント中心Oから図2の左側へ等距離(F1)だけオフセットさせてある。その結果、対をなすボール溝32b、34bで形成されるボールトラックは、軸線方向の一方から他方へ、図2に即していうならば左側から右側へ向けて、漸次縮小したくさび形状を呈する。したがって、そのボールトラック内に収容されたボール36は、等速ジョイント30が作動角をとって回転するとき、言い換えれば内輪32とジョイント外輪相当部分18bとが角度をなした状態で回転すると、くさび形状の広がる方向に向かう力を受ける。すべてのボール36はケージ38によって同一平面に保持されるため、上記の力を受けるボール36と180度反対位相にあるボール36は逆向きの力を受けることとなる。このようにして、ボール中心から内輪32の回転軸線までの距離と、ボール中心からジョイント外輪相当部分18bの回転軸線までの距離とが常に等しく、したがって作動角に関係なく角速度が一定となる。
The center of curvature of the
等速ジョイント30は複列転がり軸受20よりもアウトボード側(図1の左側)に位置している。具体的には、等速ジョイント30のボール36の軸方向位置が、複列転がり軸受20のアウタ列26aよりもアウトボード側(図1の左側)に位置している。より具体的に述べるならば、図2に示すように、等速ジョイント30の中心Oが複列転がり軸受20の軸受スパン(Po〜Pi)の内側に配置してある。なお、図1は等速ジョイント30が作動角をとっていない状態、つまり内輪32とジョイント外輪相当部分18bが同軸状態にある場合を示しているが、最大作動角をとったときでもボール36がアウタ列26aよりもアウトボード側に位置することは明らかである。
The constant velocity joint 30 is located on the outboard side (left side in FIG. 1) from the double
等速ジョイント30のボール36の数は任意であるが、たとえば6個または8個のボールを用いたものが知られている。8個のボールを用いた場合、6個のボールを用いた場合に比べて、ボール数が増える分だけボール1個あたりの負荷容量が少なくてすむため、ボール径を小さくすることができる。その結果、ピッチ円径を小さくすることが可能となり、それに伴い外径も小さくなる。したがって、等速ジョイントの小型化、コンパクト化が実現し、ひいては駆動車輪用軸受装置全体のコンパクト化が可能となる。
The number of the
等速ジョイント30のボール36は複列転がり軸受20の玉26a、26bよりも大径である。図2に示すように、ボール36のピッチ円径をPCDj、インナ列のピッチ円直径をPCDi、アウタ列のピッチ円直径をPCDoとすると、等速ジョイント30が作動角をとっていない状態では、PCDj<PCDi<PCDoの関係にある。また、インナ列の内輪軌道22bの外径がボール36のPCDjと同程度であるのに対してアウタ列の内輪軌道16aの外径はボール36の外接円と同程度である。
The
等速ジョイント30の内部に充填したグリースの漏れを防止し、かつ、外部から異物が侵入するのを防止するための手段として、ブーツアセンブリ40とエンドキャップ48が取り付けてある。
ブーツアセンブリ40はハブ18の内端部18dの開口部分を密閉するためのもので、ブーツ本体42とブーツアダプタ44とからなる。ブーツ本体42はゴムやエラストマーといった可撓性材料を図示するような円すい台形状に成形したものである。ブーツアダプタ44は金属製の二段円筒状で、小径部44aと大径部44bと両者をつなぐフランジ部44cとを含んでいる。小径部44aをハブ10の貫通孔18の内端部18dに圧入するとともに、フランジ部44をハブ10のかしめ部16dに当てて位置決めをする。小径部44aに環状溝を設けてOリングを装着するようにしてもよい。大径部44bの端縁を内側に折り曲げてブーツ本体42の大径部42aを巻き締めることにより両者を一体化してある。ブーツ本体42の小径部42bは駆動軸90に形成したブーツ溝94にはめ込み、ブーツバンド46で締め付けて固定する。
エンドキャップ48は金属薄板を盆状にプレス成形したもので、ハブ10の貫通孔18の外端部18aに圧入する。
A
The
The
述べたように、複列転がり軸受20の転動体列26a、26bのうちアウタ列26aのピッチ円径をインナ列26bのピッチ円径よりも大きくすることで、アウタ列26aの内側にジョイント外輪相当部分18bをもぐり込ませるだけの余裕ができる。したがって、アウタ列26aと等速ジョイント30との軸方向寸法を短縮することが可能となり、その結果、駆動車輪用軸受装置全体のコンパクト化、軽量化が実現する。
As described above, by making the pitch circle diameter of the
このことを図2に即して述べるならば、アウトボード側等速ジョイント30の中心Oを複列転がり軸受20の軸受スパン(Po〜Pi)の内側に配置する、言い換えればアウトボード側等速ジョイント30の中心Oをインボード側に寄せることにより、軸方向寸法が短縮できる。また、単にアウトボード側等速ジョイント30の中心Oが複列転がり軸受20の軸受スパン(Po〜Pi)の内側に来るようにアウトボード側等速ジョイント30をインボード側に寄せただけでは、アウトボード側等速ジョイント30の外輪ボール溝34bとアウタ列26a用の内輪軌道16aとの間の肉厚を確保するのが困難になる。そこで、アウタ列26aのピッチ円径PCDoを大きく、具体的にはインナ列26bのピッチ円径PCDiよりも大きくすることにより、当該肉厚を確保することができる。
If this is described with reference to FIG. 2, the center O of the outboard side constant velocity joint 30 is arranged inside the bearing span (Po to Pi) of the double
ここでも、単に同じ軸方向位置でアウタ列26aのピッチ円径PCDoを大きくするだけでなく、複列転がり軸受20の軸受スパン(Po〜Pi)と接触角αを変えることなくピッチ円径PCDoを大きくすることで、アウタ列26aの内輪軌道16aの位置が半径方向だけでなく軸方向へも移動することになるため、より多くの肉厚を確保することができる。このことを説明するため、図2のアウタ列26aの転動体を表す実線円の近くに、二点鎖線で二つの円が示してある。一つはインナ列26bと同じピッチ円径PCDi上にあり、もう一つはアウタ列26aと同じピッチ円径PCDo上にある。前者は、ピッチ円径を変えないとアウトボード側等速ジョイント30の外輪ボール溝34bとの間にほとんど肉厚が確保できないことを示している。後者は、単にピッチ円径を大きくしただけでは、あまり大きな肉厚の確保は望めないことを示している。
Here, not only the pitch circle diameter PCDo of the
アウタ列26aとインナ列26bの転動体サイズは目的に応じて種々の組み合わせが可能である。アウタ列26aとインナ列26bとで転動体サイズを同じにしてもよく、あるいは異ならせてもよい。アウタ列26aとインナ列26bの転動体サイズを同じにした場合、転動体の誤組み、すなわちサイズの異なる転動体を組み込む心配がなくなる。また、部品種類(サイズの異なる転動体)を増やすことなく、生産できる。一方、アウタ列の転動体サイズを小さくして転動体数を増やすことにより、軸受剛性を高めることができる。すなわち、ピッチ円径を大きくしたアウタ列は軸受寿命に余裕ができるので、その分、転動体サイズを小さくすることが可能になり転動体数を増やし、軸受剛性に振り分けることが可能である。
Various combinations of the rolling element sizes of the
次に、図1および図3〜5を参照して、ハブ10の材料と表面硬化処理について述べる。ここで、図3は図1と同じ図であるが、断面を表すハッチングを省略して、代わりに硬化層をハッチングで表したものである。図4は図3におけるハブのみ取り出して高周波焼入れによる硬化層を示したもの、図5は図4と類似の図で浸炭焼入れによる硬化層を示したものである。わかりやすさを優先させて図3〜5では符号も大部分省略してあるため符号については図1を参照されたい。
Next, the material of the
まず、ハブ10の材料に炭素量0.30〜0.80wt%の中、高炭素鋼を用いる場合を例にとって述べる。図3および図4にハッチングで示すように、外周面に一連の硬化層が設けてあり、内周面にも硬化層が設けてある。これらの硬化層は表面硬化層であって、母材内部(芯部)は未硬化のままである。
First, a case where high carbon steel having a carbon content of 0.30 to 0.80 wt% is used as the material of the
ハブ10の外周面については、軌道面16aをはじめ、車輪取付フランジ14のインナー側の基部にあるシールランド16eから肩16b、小径段部16cにわたって、高周波焼入れによって表面硬さ58〜64HRCの範囲の硬化層が形成させてある。
ハブ10のアウトボード側端部に装着されたシール28aのシールリップが摺接するハブ10の外周面、つまり、シール摺接部から軌道面16aを経て小径段部16cに及ぶ領域に表面硬化層を形成する。表面硬化層のうち、シールランド16eはシール28aのシールリップが摺接する部分であるため、耐摩耗性が要求される。軌道面16aは転動体26aが転動する部分であるため、高い転動疲労寿命が要求される。肩16bは軌道輪22と当接する部分であり、小径段部16cは軌道輪22と嵌合する部分であるため、耐クリープ性、耐フレッティング性が要求される。
The outer peripheral surface of the
A hardened surface layer is formed on the outer peripheral surface of the
ハブ10の内周面については、ジョイント外輪相当部分18bの内周面34aとボール溝34bに硬化層が形成してある。内周面34aはゲージ38の外周面と球面接触する部分であり、ボール溝34bはボール36が転動しながらトルクを伝達する部分であることから、所定の表面硬さが要求される。
As for the inner peripheral surface of the
表面硬化層を形成するための熱処理には高周波焼入れが適している。高周波焼入れは、誘導加熱の特色を有効に生かして硬化層を自由に選定し、耐摩耗性を与えたり疲労強度を改善したりすることができる。誘導加熱は、電磁誘導現象を利用して金属内で電気エネルギーを直接熱エネルギーに変えて発熱させる方法で、これを利用した高周波熱処理には多くの特徴がある。特に、局部加熱ができ、硬化層深さの選定が自由であり、また硬化層以外には著しく熱影響を与えないように制御できるので、母材の性能を保持できる。したがって、ハブ10の上記各部16a〜16c、34а、34bには所望の表面硬化層を形成させつつ、内部(芯部)は未焼入れの母材のまま残す、といった設定、操作が可能である。
Induction hardening is suitable for the heat treatment for forming the hardened surface layer. Induction hardening can make full use of the characteristics of induction heating and freely select a hardened layer to give wear resistance and improve fatigue strength. Induction heating is a method of generating heat by directly converting electrical energy into thermal energy in a metal using an electromagnetic induction phenomenon, and there are many features of high-frequency heat treatment using this. In particular, local heating can be performed, the depth of the hardened layer can be freely selected, and control other than the hardened layer can be controlled so as not to significantly affect the heat, so that the performance of the base material can be maintained. Therefore, it is possible to perform setting and operation such that a desired hardened surface layer is formed on each of the
一方、ハブ10の内端部16dは塑性加工(かしめ)を施す部分であるため延性が要求されるため、内端部16dには硬化層を設けず、未硬化の母材のままとしてある。つまり、スムーズなかしめを可能ならしめるために内端部16dには延性が要求される。したがって、内端部16dについては、加工性や強度(剛性)などを考慮して最適な表面硬さに設定しなければならない。最適な表面硬さによる延性がなければ、内端部16dをかしめた後、スプリングバック等によって十分なかしめが行われず、複列転がり軸受10の予圧抜けが発生するおそれがある。十分なかしめをするには加工工数、管理が煩雑になってしまう。
On the other hand, since the
ハブ10の材料としては、上述の中、高炭素鋼に代えて浸炭鋼を用いてもよい。浸炭鋼ははだ焼き鋼とも呼ばれ、炭素量0.3wt%未満の低炭素鋼である。この場合、図5に示すように、浸炭焼入れにより硬化層を形成させることができる。図示するとおり、ハブ10の内端部16dを除き、外周面と内周面に硬化層が設けてあり、外周面の硬化層は符号16e、16a、16b、16cで示した部分を含めてすべて連続し、内周面の硬化層も符号34a、34bで示した部分を含めてすべて連続している。さらに、ハブ10の外端部12の端面にも硬化層があり、これを介して外周面の硬化層と内周面の硬化層が連続している。浸炭焼入れは表面から適当な深さまで硬化させ、比較的硬さの低い心部(コア)を形成することにより、硬さと靭性を兼ね備え、耐衝撃性に優れている。かしめを可能ならしめるため硬化層を形成させない、つまり、未焼入れのまま残すべきハブ10の内端部16dには防炭を施す。
As a material of the
中、高炭素鋼を用い、高周波焼入れすることで、必要な箇所を狙った硬化範囲、硬化深さが可能であり、浸炭焼入れに比べて安価に焼入れすることができる。浸炭鋼を用いて浸炭焼入れをする場合でも、同様の強度効果を得ることができる。また、ハブの内端部に防炭を施すことで当該部分を未硬化のまま残すことができるため、(揺動)かしめが可能である。 By using high and medium carbon steel and induction hardening, a hardening range and a hardening depth aiming at a necessary part are possible, and it can be hardened at a lower cost than carburizing and hardening. Even when carburizing and quenching using carburized steel, the same strength effect can be obtained. Further, since the portion can be left uncured by applying a carbon-proof to the inner end portion of the hub, (swinging) caulking is possible.
以上、図面に例示した実施例に基づいてこの発明の実施の形態を説明したが、この発明の実施をするにあたっては種々の改変が可能である。たとえば、以上の説明では、複列転がり軸受20の内輪軌道の一方(第一の内輪軌道16a)をハブ10に直接形成し、もう一方(第二の内輪軌道22b)をそのハブ10とは別体の軌道輪22に形成する場合を例にとったが、両方ともハブとは別体の軌道輪に形成するようにしてもよい。
また、複列転がり軸受としては転動体として玉を使用する玉軸受の場合を例にとったが、転動体として円すいころを使用することも可能である。
Although the embodiments of the present invention have been described based on the examples illustrated in the drawings, various modifications can be made in carrying out the present invention. For example, in the above description, one of the inner ring raceways (first
Further, as an example of a double row rolling bearing, a ball bearing using balls as rolling elements has been taken as an example. However, it is also possible to use tapered rollers as rolling elements.
10 ハブ
12 ホイールパイロット
14 フランジ
15 ハブボルト
16 軸部
16a 第一の内輪軌道
18 貫通孔
20 複列転がり軸受
22 軌道輪
22b 第二の内輪軌道
24 外方部材
24a、24b 外輪軌道
25 保持器
26a アウタ列
26b インナ列
28a、28b シール
30 アウトボードジョイント(固定式等速ジョイント)
32 内輪(内側継手部材)
34 外輪(外側継手部材)
36 ボール(トルク伝達部材)
38 ケージ
40 ブーツアセンブリ
42 ブーツ本体
44 ブーツアダプタ
46 ブーツバンド
48 エンドキャップ
90 駆動軸
DESCRIPTION OF
32 Inner ring (inner joint member)
34 Outer ring (outer joint member)
36 balls (torque transmission member)
38
Claims (11)
軸心部に貫通孔を有し、外周に車輪を取り付けるためのフランジを有し、前記複列転がり軸受により回転自在に支持されたハブと、
前記ハブに一体的に形成した外側継手部材に相当する部分と、前記ハブの貫通孔に挿入した駆動軸の端部に固定した内側継手部材と、前記外側継手部材と前記内側継手部材との間に介在して両者間のトルク伝達を担うボールとを有するアウトボード側等速ジョイントと
からなり、前記アウトボード側等速ジョイントを前記複列転がり軸受よりもアウトボード側に配置し、前記ハブの表面に硬化層を設け、内部は未硬化の母材のままとしたことを特徴とする駆動車輪用軸受装置。 A double-row rolling bearing comprising a double-row inner ring raceway, a double-row outer ring raceway, a double-row rolling element, and a cage for holding each row of rolling elements,
A hub having a through hole in the shaft center part, a flange for attaching a wheel to the outer periphery, and rotatably supported by the double row rolling bearing;
A portion corresponding to the outer joint member formed integrally with the hub, an inner joint member fixed to the end of the drive shaft inserted into the through hole of the hub, and between the outer joint member and the inner joint member And an outboard side constant velocity joint having a ball for transmitting torque between the two, and the outboard side constant velocity joint is disposed on the outboard side of the double row rolling bearing, A drive wheel bearing device characterized in that a hardened layer is provided on the surface, and the inside is left as an unhardened base material.
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2012013029A JP2013151223A (en) | 2012-01-25 | 2012-01-25 | Bearing device for driving wheel |
Applications Claiming Priority (1)
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Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US9821602B2 (en) | 2014-03-18 | 2017-11-21 | Hyundai Motor Company | Apparatus for transferring driving force at wheel for vehicle |
WO2024185760A1 (en) * | 2023-03-09 | 2024-09-12 | Ntn株式会社 | Wheel bearing device |
-
2012
- 2012-01-25 JP JP2012013029A patent/JP2013151223A/en active Pending
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