[go: up one dir, main page]
More Web Proxy on the site http://driver.im/

JP2011231547A - 天井スラブ構造 - Google Patents

天井スラブ構造 Download PDF

Info

Publication number
JP2011231547A
JP2011231547A JP2010103908A JP2010103908A JP2011231547A JP 2011231547 A JP2011231547 A JP 2011231547A JP 2010103908 A JP2010103908 A JP 2010103908A JP 2010103908 A JP2010103908 A JP 2010103908A JP 2011231547 A JP2011231547 A JP 2011231547A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
plate
unidirectional
slab structure
ceiling slab
closing plate
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2010103908A
Other languages
English (en)
Inventor
Hajime Muto
肇 武藤
Takaaki Hiroshige
隆明 廣重
Toshiaki Ito
利明 伊藤
Joji Kurumado
城二 車戸
Shuji Ishikawa
修次 石川
Tatsuya Kobuki
達哉 小吹
Katsuhiko Hirano
克彦 平野
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Takenaka Komuten Co Ltd
Original Assignee
Takenaka Komuten Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Takenaka Komuten Co Ltd filed Critical Takenaka Komuten Co Ltd
Priority to JP2010103908A priority Critical patent/JP2011231547A/ja
Publication of JP2011231547A publication Critical patent/JP2011231547A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Building Environments (AREA)

Abstract

【課題】天井スラブに設備収納用の凹部を組み込み、階高を変えることなく広い空間を供給できる天井スラブ構造を提供する。
【解決手段】複数の矩形状の一方向版4と少なくとも一つの閉塞板16とからなる基層2を具備し、それら一方向版は、隣合う2辺のうちの1辺に沿う一方向の両端部を、建築物の構造部分に支承させる固定端部8とし、残る端部を非固定端部として、他辺の方向に配列するとともに、少なくとも2枚の一方向版の非固定端部10側の対向端面の間に、上記一方向版の他辺の長さより短い間隙を設けており、閉塞板は、非固定端部の上部間に各一方向版の1辺の略全長に亘って架設しており、閉塞板の下面と閉塞板下方の2枚の一方向版の対向端面部分とで各種設備を収納するための下方開口の収納凹溝18を形成している。
【選択図】図1

Description

本発明は、天井スラブ構造、特に各種設備をコンパクトに収納できる空間を有する天井スラブ構造に関する。
従来の建築物では、床スラブと天井板との間に、照明、スプリンクラー、空調・換気などの各種設備を収納することが行われている(特許文献1〜3)。給電線や給水線や給気ダクトなど、当該設備の機能に必要なエネルギーや物などを供給するライン(以下「配管・配線手段」という)のルートを人目に晒さずに収納することが可能である。
他方、研究機関やビジネスオフィスの執務室などでは、開放感のある広い空間を確保するために、天井板を除去して上の階の床スラブの下面を天井面とする高天井構造が普及しつつある。
こうした高天井構造の床スラブとして、スラブの下面に平行な複数の貫通孔を対向端面の間に穿設したボイドスラブを採用し、貫通孔内に、天井の適所に付設した照明器具や空調機などの設備の配管・配線手段を配したものが提案されている(特許文献4)。
特開2003−74142 特開平8−084783 特開2000−213766 特開平6−313342
特許文献1〜3の構成では、各設備の機能を満足するためにスペースを天井裏に確保しようとすると、天井裏の空間が大きくなり、階高の上昇を招く結果となる。
特許文献4の構成では、階高を変えずにある程度空間を広げることができるが、スラブ内に設けられるのは配管や空気流路だけであり、設備本体は例えばスラブの下面に付設しなければならない。その設備本体が嵩張るときには、空間利用上の自由度が制限され、また建築デザインとしても不利である。
本発明の第1の目的は、天井スラブに設備収納用の凹部を組み込み、階高を増加させることなく高天井の空間を供給できる天井スラブ構造を提供することである。
本発明の第2の目的は、スラブの端面同士の間に設備収納用の凹部を設けかつ簡易に構築できる構成を有する天井スラブ構造を提案することである。
本発明の第3の目的は、スラブの端面同士の間に設備収納用の凹部を設けかつ耐火性能に優れた天井スラブ構造を提案することである。
本発明の第4の目的は、スラブの端面同士の間に設備収納用の凹部を設けかつ十分な強度を有する天井スラブ構造を提案することである。
第1の手段は、複数の矩形状の一方向版と少なくとも一つの閉塞板とからなる基層を具備し、
それら一方向版は、隣合う2辺のうちの1辺に沿う一方向の両端部を、建築物の構造部分に支承させる固定端部とし、残る端部を非固定端部として、他辺の方向に配列するとともに、
少なくとも2枚の一方向版の非固定端部側の対向端面の間に、上記一方向版の他辺の長さより短い間隙を設けており、
閉塞板は、非固定端部の上部間に各一方向版の1辺の略全長に亘って架設しており、
閉塞板の下面と閉塞板下方の2枚の一方向版の対向端面部分とで、照明用、消防用などの各種設備を収納するための下方開口の収納凹溝を形成している。
本手段では、図1の如く天井スラブを構成する複数の一方向版4の端面間の隙間を、図3に示す下面開放の収納凹溝18に形成している。当該隙間の上面は閉塞板16で閉塞する。収納凹溝は一方向版の長手方向に亘るから、設備本体及び配管・配線手段を無理なく収納できる。また一方向版の厚さdの範囲内に収納凹溝が収まるから、天井を高くできる。図示例では、収納凹溝の形成に伴いスラブの強度をトップコンクリートの鉄筋量やPC鋼線のプレストレス量で調整しているが、発明の必須条件ではない。
「一方向版」は、一方向の両端部だけで支持できるように設けた板材である。「収納凹溝」は、配線ルートを兼ねて長く延びている。「閉塞板」は、収納凹溝の上面を閉塞する機能を有する板状部材であり、耐荷重性を有しかつ火災の熱に或る程度耐え得ることが望ましい。少なくとも閉塞板及びその周囲を耐火材料で覆うことが好適である。
第2の手段は、第1の手段を有し、かつ上記一方向版をプレキャストコンクリート板とし、隣接するプレキャストコンクリート板の対向端部の上に閉塞板の両端部を載置している。
本手段では、一方向版をプレキャストコンクリート板とし、図3の如く隣接する2つのプレキャストコンクリート板の対向端部の上に閉塞板16の端部を載せている。収納凹溝に対応する構造を有する型枠を用いてコンクリートスラブを打設する場合に比べて作業手順が簡単となる。好適な図示例では、プレキャストコンクリート板の対向端部の上面を浅く陥没させて、閉塞板係合用の係止凹部12としている。
第3の手段は、第2の手段を有し、かつ上記一方向版及び閉塞板の上に付設された表層を含み、
この表層をトップコンクリートで形成するとともに、
その打設作業の際にコンクリートが一方向版の間隙から流れ落ちないように、間隙全部を閉塞板で閉塞している。
本手段では、図2の如く、一方向版及び閉塞板の上に、コンクリート製の表層22を設けることを提案している。表層の主たる機能は、閉塞板を火災の熱から保護することである。表層は、コンクリートを現場打ちして基層の表面全体を覆うこと望ましい。火災を確実に遮断するためである。現場打ちの作業において閉塞板は型枠の一部を兼ねており、故に型枠の底部分を組立て解体する手数が省略できる。表層を形成するコンクリートを鉄筋入りコンクリートとすると、配筋量を調整することで、一方向版にかかる荷重を規制することができる。
第4の手段は、第2の手段又は第3の手段を有し、かつ上記一方向版を、その一方向の両端面の間を貫通する複数の孔を穿設することで肉抜きした孔空き板としている。
本手段の一方向版は、図2に示すように孔空き板であり、その厚さの割りに軽量である。収納凹溝を深くかつ一方向版を厚く形成する必要がある場合に有利である。
第5の手段は、第2の手段から第4の手段のいずれかを有し、かつ上記一方向版を、一方向へテンションをかけたプレストレストコンクリート版としている。
本手段では、一方向版をプレストレストコンクリート版(PC版)としている。プレストレス量を調整することで、収納凹溝を設けることによる一方向版の荷重増大に対処するためである。
第6の手段は、第1の手段から第5の手段のいずれかを有し、かつ収納凹溝内に設備を収納させている。
本手段では、実際に収納凹溝に設備26を収納させた構成に言及している。本手段において「収納凹溝に設備を収納させる」とは、図3の如く収納凹溝の長手方向から見て、鉛直方向の設備のうち大半の部分が収まっていることをいうものとする。これにより天井空間が広がり、空間利用の自由度が広がる。
第1の手段に係る発明によれば、閉塞板の下面と閉塞板下方の2枚の一方向版の対向端面部分とで下方開口の収納凹溝を形成したから、設備全体を収納することができ、階高を増加させることなく高天井の空間を提供することができる。
第2の手段に係る発明によれば、一方向版をプレキャストコンクリート板としたから、その板同士の間隙に閉塞板を設置するだけで、容易に収納凹溝を形成できる。
第3の手段に係る発明によれば、表層としてコンクリートを打設するから閉塞板を上層階の火炎から保護できる。
第4の手段に係る発明によれば、一方向版として孔空き板を採用したから、収納凹溝の深さを確保しながら、スラブの重量増加を抑制できる。
第5の手段に係る発明によれば、一方向版をPC版としたから、耐力性が高まる。
第6の手段に係る発明によれば、収納凹溝内に設備を収納したから、空間利用の自由度が広がる。
本発明の第1の実施形態に係る天井スラブ構造を下から見上げた図(天井伏せ図)である。 図1の天井スラブ構造の縦断面図である。 図1の天井スラブ構造の収納凹溝を長手方向から見た縦断面図である。 図3の収納凹溝の端部分をIV−IV方向から見た縦断面図である。 図1の天井スラブ構造の一部をV−V方向から見た縦断面図である。 図1の天井スラブ構造の構築手順の説明図である。 図5の一部の変形例を示す図である。 図5の一部の他の変形例を示す図である。
図1から図8は、本発明の実施形態に係る天井スラブ構造1を示している。
天井スラブは建築物の床面積全体に亘って構成されているが、本明細書では、説明の簡単のため、その構成のうち対向する2辺を建築物の構造部分で支承された部分を天井スラブ構造1と称するものとする。
天井見上げ図である図1において、建築物の構造部分として、天井スラブ構造の2辺を支える2本の平行な梁などのビーム材Bが図面の左右方向に描かれている。各ビーム材は柱Cの柱頭に固定されている。図中、Vは換気ダクトである。
本実施形態の天井スラブ構造1は、図2に示す如く基層2と表層22と設備26とで構成されている。もっとも設備を除いた構成を天井スラブ構造としてもよい。
基層2は、複数の一方向版4と閉塞板16とで構成している。
上記一方向版4は、図1に示す如く、一方向(図示のビーム材Bと直交する方向)に長い矩形状のコンクリート板であり、当該一方向に鉄筋を配向したり、或いは緊張させる(プレストレスをかける)ことで曲げ荷重に耐えるように形成している。
上記一方向版4の長手方向の両端部は、固定端部8として、図5に示すように上記ビーム材Bの上端部に支承されている。同図では、一つのビーム材Bの上に2つの天井スラブ構造1の各一方向版の長手方向の端部が相互に対峙して、ビーム材Bの上に載置されているが、このような構成でなくても構わない。また一方向版4の短手方向の端部のうち、隣接する一方向版の対応端部と向かい合うものは、非固定端部10としている。
上記一方向版4の非固定端部10の上面は浅く陥没して、一方向版の短手方向及び上方に開放した係止凹部12に形成している。この係止凹部は、一方向版の長手方向全長に亘って形成する。係止凹部12の深さは閉塞板16の厚さと同じとするとよい。14は、非固定端部の端面の間に形成された溝部である。
上記一方向版4は、完全な平板である必要はないが、例えば断面T字形の小梁の如き構造を含まない。天井空間の利用の自由度を阻害するからである。図示例において、各一方向版4の巾wは一定である。
この一方向版4は、プレキャストコンクリート板とすることが好適である。仮に本発明の天井スラブ構造の全部を現場打ちのコンクリートで形成するとすれば、底面側に収納凹溝を有する型枠を組み立てて、コンクリートを流し込み、養生期間を経て型枠を解体しなければならない。それよりも天井スラブ構造の基層2の部分にプレキャストコンクリートを用いた方が作業を早くかつ簡単に行うことができる。
図示例の一方向版4は、図3に示すように上記一方向に延びる貫通孔6を有する孔空きのコンクリート板としている。
一方向版4を孔空きとする理由は、自重を抑えながら剛性を得るためである。仮に図示例の孔空きコンクリート板を、同様の収納凹溝の深さ、及び収容容積を確保した孔無しのコンクリート版に置き換えるとすると建物重量が増え、架構計画に影響を与えるからである。すなわち、主架構の断面が増となる不都合を生ずることになる。
上記貫通孔6は、一方向版4の巾(w)方向の全長厚さに亘って一定の間隔aを存して均等に設ける。また各貫通孔6は、一方向版4の上面及び下面との間に所定の間隙aを存して厚さ方向に長く形成している。上記間隔a、aは一方向版4の強度確保に必要な長さとする。
一方向版4をビーム材Bに架設するときには、図6(A)に示すように、一定数(図示例では2枚)の一方向版4に一つの割合で、隣り合う一方向版4の非固定端部10の間には間隙Gを設ける。
上記閉塞板16は、上記間隙の上方を覆うように両端部を係止凹部12に係合させて、2つの一方向版4の間に架設している。この閉塞板は一方向版の長手方向全長に亘って設けられ、後述のフレッシュコンクリートが流れ落ちない程度に一方向版の非固定端部上面を閉塞している。
上記閉塞板16は、一定の荷重を支えることが可能な剛性板であり、燃えにくい材料(例えば鋼板)で形成している。また閉塞板16の形状は、上方から見て帯板状であり、一方向版4に比べて薄い平板である。
上記一方向版4の非固定端部と閉塞板16とで下方開放の収納凹溝18を形成する。すなわち、収納凹溝18は、一方向版の厚さdの範囲内で設けられている。従って設備が収納凹溝内に収まるときには、天井スラブ全体の下面から設備が下方へ突き出すことがなく好適である。上記収納凹溝18の巾は、一方向版4にかかる荷重が一方向版4の支持力を超えないように設計する。これについては後述する。
図示例では、上記収納凹溝18の断面形状は、横長の長方形状である。しかしながら、この形状は設備の構造に合わせて適宜変更することができる。また収納凹溝18の下端部は狭窄部20とすることができる。
上記収納凹溝18の長手方向の両端部は、本実施形態では、図4に示すように閉塞端部19となっている。図示例では、ビーム材Bの上にコンクリート止めプレート24Aを固定して、収納凹溝18の内部を周囲から区画させている。この構成は適宜変更できる。この閉塞端部側においては、収納凹溝18の内から外へ配管・配線手段が延びる。これについては後述する。
表層22は、耐火層として一方向版4及び閉塞板16の上面全体を覆っている。閉塞板16は構造的に薄いので、表層22によって火災から保護するようにしている。表層22は、コンクリートで形成することが好適である。
表層22を形成するトップコンクリートは、重量過剰とならない範囲で適当な耐火性能を得られる程度に厚く設ける。好適な一例として70mm〜85mmの厚さとすることができる。またトップコンクリートの機能を損なう部位に有害な亀裂が発生することを防止するために、図3に示すように、トップコンクリートの適所(例えば閉塞板の端部直上)に亀裂誘発目地23を設けることができる。
上記トップコンクリートは、後述のように工事現場で打設するとよい。例えば図5に示すように、ビーム材Bの両側にそれぞれ一方向版4を配置するときには、トップコンクリートは両一方向版の固定端部8の間に入る。そしてビーム材Bから突出したピンPにより、ビーム材Bに対して定着させている。
さらに上記表層22は、鉄筋入りのトップコンクリートとすることが好適である。鉄筋の配筋量を調整することで、各一方向版4にかかる荷重が設計許容量の範囲に収まるようにするためである。
表層22の鉄筋量及び一方向版のプレストレス量は、トップコンクリート及び一方向版の自重と天井スラブにかかる荷重の想定値などとから定める。隙間なく並べた一方向版の上にトップコンクリートを設ける場合に比べて、間隙Gをとることによる一方向版一枚当りの荷重の増大を、緊張材や鉄筋の量での増加で相殺するようにしなければならない。図示例の構成は、収納凹溝18同士の端間距離が2000mm、収納凹溝の巾を300mmであるものとして描いているが、この場合には一方向版及びトップコンクリートの支持荷重を約15%程度大きくする必要がある。
上記表層22の上には、必要により支承材を介して床材Fを載置するとよい。
設備26は、設備本体28と配管・配線手段34a、34b…とからなる。図3に示す設備本体28は、照明装置30及びスプリンクラー32とを兼備する。さらに蛍光灯30a、非常用照明灯30b、ダウンライト30cの如く複数の照明装置を付設することができる。このように複数種類の設備をまとめて一つの収納凹溝18に組み込むことで作業性が高まる。
上記配管・配線手段34a…は、収納凹溝18に沿って延びている。図3において符号34aで示す配管・配線手段は、スプリンクラー用の給水管である。配管・配線手段としては、給水管の他に給電線や通信線も設けるが、図3では省略している。収納凹溝を通って閉塞端部19に至った配管・配線手段は、その種類に応じて適当な経路を経由して、水源・電源などに至る。給水管である配管・配線手段34aは、天井面に取り付けた目隠しカバー(図示せず)を通すようにしてもよい。給電線である配管・配線手段34bは、例えば閉塞板を貫通してトップコンクリート内部に埋め込むようにすることができる。
上記設備26は、図示しない固定手段により収納凹溝18内に固定されており、収納凹溝内に収まっている。これにより天井の体裁が良くなり、デザイン設計の邪魔となることがない。また研究室などにおいて大型の実験装置などを搬入しようとした場合に天井側でひっかかるなどの不都合もなくなる。
図示例では、設備本体28及び配管・配線手段34a…は、鉛直方向の全部分が収納凹溝に収まっている。しかしながら、“収納凹部に収納させる”とは例えば照明設備のうちの非常灯、消防設備のうちの感知器やスプリンクラーヘッドなど、比較的小型の器具が天井面から突出している構造を除外する意味ではない。
本実施形態の構造を構築するときには、次の手順で行う。まず図6(A)に示すように対向するビーム材Bの間に、間欠的に間隙Gを存して複数の一方向版4を架設する。なお、上記ビーム材Bのフランジは、柱CのダイアフラムCに接合されている。
上記間隙Gは等間隔でとることが望ましい。間隙の配置に偏りがあると、各一方向版4にかかる荷重も不均等となる可能性があるからである。
次に図6(B)に示すように、かつその間隙を覆うように隣り合う一方向版4の非固定端部10の上面の間に閉塞板16を架設する。具体的には、一方向版の係止凹部12に閉塞板16の両端部を嵌め込む。
この状態で、閉塞板16は係止凹部12間の隙間に落ち込み、とくに図示例では、係止凹部を除く一方向版上面部分と閉塞板16の上面とが面一になる。閉塞板16が係止凹部12に正しく嵌合していないときには、面一などの状態にならないから、目視により間隙Gが閉塞されているか否かを確認できる。
さらに図6(C)に示すように床の周囲を囲むようにコンクリート止めプレート24Bを設置し、鉄筋(図示せず)を配筋した後に型枠内にフレッシュコンクリートを流し込み、トップコンクリートを打設する。コンクリートが硬化すると、閉塞板16が固定される。
一方向版4の両端部は、ビーム材Bなどの構造部分に係合させたから、上記収納凹溝18も自動的に床スラブの外周部に連絡することになり、配線ルートの確保が容易である。
しかして図6(D)に示すように設備26を収納凹溝18内に下方から嵌め込む。
上記構成によれば、床スラブを構成する一方向版4の端面の間に設備を収めるための収納凹溝18を設けているから、階高を変えずに高く広い天井空間を構成できる。特に設備26のほぼ全部を収納凹溝18内に収めたときには、天井面が実質的にフラットになる。天井から設備の一部が突き出ている場合と比較すると、室内デザインの設計や空調計画などへの差し障りが少なくなり、空間利用の自由度が広まる。
図7及び図8は、本発明の実施例を示している。これらの例では、ビーム材Bの上端部を表層22内に埋め込み、かつビーム材に付設した支持部材Sで一方向版4の固定端部8を支持している。
1…天井スラブ構造
2…基層 4…一方向版 6…貫通孔 8…固定端部 10…非固定端部
12…係止凹部 14…溝部 16…閉塞板 18…収納凹溝
19…閉塞端部 20…狭窄部 22…表層 23…目地
24A、24B…コンクリート止めプレート
26…設備 28…設備本体
30、30a、30b、30c…照明器具
32…スプリンクラー 34a、34b…配管・配線手段
B…ビーム材 C…柱 C…ダイアフラム
F…床材 G…間隙 P…ピン
…換気ダクト S…支持部材
、a…隙間 w…一方向版の巾 d…一方向版の厚さ

Claims (6)

  1. 複数の矩形状の一方向版と少なくとも一つの閉塞板とからなる基層を具備し、
    それら一方向版は、隣合う2辺のうちの1辺に沿う一方向の両端部を、建築物の構造部分に支承させる固定端部とし、残る端部を非固定端部として、他辺の方向に配列するとともに、
    少なくとも2枚の一方向版の非固定端部側の対向端面の間に、上記一方向版の他辺の長さより短い間隙を設けており、
    閉塞板は、非固定端部の上部間に各一方向版の1辺の略全長に亘って架設しており、
    閉塞板の下面と閉塞板下方の2枚の一方向版の対向端面部分とで、照明用、消防用などの各種設備を収納するための下方開口の収納凹溝を形成したことを特徴とする、天井スラブ構造。
  2. 上記一方向版をプレキャストコンクリート板とし、隣接するプレキャストコンクリート板の対向端部の上に閉塞板の両端部を載置したことを特徴とする、請求項1に記載の天井スラブ構造。
  3. 上記一方向版及び閉塞板の上に付設された表層を含み、
    この表層をトップコンクリートで形成するとともに、
    その打設作業の際にコンクリートが一方向版の間隙から流れ落ちないように、間隙全部を閉塞板で閉塞したことを特徴とする、請求項2に記載の天井スラブ構造。
  4. 上記一方向版を、その一方向の両端面の間を貫通する複数の孔を穿設することで肉抜きした孔空き板としたことを特徴とする、請求項2又は請求項3に記載の天井スラブ構造。
  5. 上記一方向版を、一方向へテンションをかけたプレストレストコンクリート版としたことを特徴とする、請求項2から請求項4のいずれかに記載した天井スラブ構造。
  6. 上記収納凹溝内に設備を収納させたことを特徴とする、請求項1から請求項5のいずれかに記載した天井スラブ構造。
JP2010103908A 2010-04-28 2010-04-28 天井スラブ構造 Pending JP2011231547A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2010103908A JP2011231547A (ja) 2010-04-28 2010-04-28 天井スラブ構造

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2010103908A JP2011231547A (ja) 2010-04-28 2010-04-28 天井スラブ構造

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2011231547A true JP2011231547A (ja) 2011-11-17

Family

ID=45321136

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2010103908A Pending JP2011231547A (ja) 2010-04-28 2010-04-28 天井スラブ構造

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2011231547A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP7549181B1 (ja) 2024-02-14 2024-09-11 美藤 雅康 コンクリート床盤内に埋設配管して成る床盤貯水槽。

Citations (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH05311793A (ja) * 1992-05-14 1993-11-22 Kajima Corp プレキャストコンクリート板を用いた床構造
JPH05340015A (ja) * 1992-06-08 1993-12-21 Supankuriito Corp:Kk コンクリート床構造

Patent Citations (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH05311793A (ja) * 1992-05-14 1993-11-22 Kajima Corp プレキャストコンクリート板を用いた床構造
JPH05340015A (ja) * 1992-06-08 1993-12-21 Supankuriito Corp:Kk コンクリート床構造

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP7549181B1 (ja) 2024-02-14 2024-09-11 美藤 雅康 コンクリート床盤内に埋設配管して成る床盤貯水槽。

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US11920346B2 (en) Module and method for producing a module, a building wall and a building
MXPA01011037A (es) Enrejado electrificado para techos.
JP2011231547A (ja) 天井スラブ構造
JP5748975B2 (ja) 鉄骨柱の耐火構造
RU133549U1 (ru) Сборно-монолитное перекрытие
WO2013014305A1 (es) Sistema de construcción modular
JP2006161406A (ja) 天井または床の耐火構造
KR102247571B1 (ko) 판진동 흡수구조를 갖는 층간소음 저감용 바닥 슬래브 및 이의 시공방법
JP6276561B2 (ja) 仕切り壁構造および壁の施工方法
KR102082334B1 (ko) 와이드빔을 이용한 무량판 시스템 및 이의 시공 방법
JP6045807B2 (ja) 耐震要素集約型構造物
JP2017066846A (ja) 柱梁架構
KR20150075428A (ko) 세라믹 화이버 블랭킷을 활용한 건식벽체시스템
RU26573U1 (ru) Сборно-разборная модульная конструкция перегородки
JP6475999B2 (ja) 建物の天井構造
JP2020159028A (ja) 柱と梁の架構構造及びこれを有する建物
KR101487693B1 (ko) 공동주택용 차음벽
JP6679300B2 (ja) 基礎構造及び建物
RU2199635C2 (ru) Сборно-монолитное перекрытие
JP7609400B2 (ja) 乾式床受け梁と、梁と床の納まり構造
ES2259018T3 (es) Forjado.
JP6994333B2 (ja) カーテンウォールおよび建物
CZ20014064A3 (cs) Prefabrikovaná prostorová buňka a budova sestavená z těchto prostorových buněk
KR101718103B1 (ko) 완충층을 구비한 중공체 및 이를 포함하는 중공슬래브
JP2005290930A (ja) 建物内装構造及びその施工方法

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20130326

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20131213

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20131218

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20140507