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JP2010509729A - キャビティエレクトロルミネセント素子およびその製造方法 - Google Patents

キャビティエレクトロルミネセント素子およびその製造方法 Download PDF

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JP2010509729A JP2009536226A JP2009536226A JP2010509729A JP 2010509729 A JP2010509729 A JP 2010509729A JP 2009536226 A JP2009536226 A JP 2009536226A JP 2009536226 A JP2009536226 A JP 2009536226A JP 2010509729 A JP2010509729 A JP 2010509729A
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Abstract

本発明の側面は、エレクトロルミネセント素子およびそれを作製する方法を含む。ある実施形態においては、素子は、基板(202)と、正孔注入電極層(204)と、誘電体層(206)と、エレクトロルミネセント層(212)と、電子注入電極層(208)と、キャビティ(210)とを含む。ある実施形態においては、正孔注入電極層(204)は、基板(202)の上方に配置され、誘電体層(206)は、正孔注入層(204)の上方に配置され、電子注入電極層(208)は、誘電体層(206)の上方に配置される。ある実施形態においては、本順序が反転される。ある実施形態においては、キャビティ(210)は、少なくとも誘電体層(206)を通って延在し、および/または電極層(例えば、正孔注入電極層(204)および/または電子注入電極層(208))のうちの1つ以上を通って延在してもよい。

Description

(関連出願の引用)
本出願は、米国仮特許出願第60/859,072号(2006年11月14日出願)、および同第60/955,834号(2007年8月14日出願)の米国特許法119条(e)項(1)の優先権を主張するものであり、両出願は、その全体を参考として本明細書に援用される。
フラットパネルディスプレイ等のエレクトロルミネセントディスプレイで使用するエレクトロルミネセント素子は、産業においては周知であって、Friendらの特許文献1、Peiらの特許文献2、Yangの特許文献3、およびBaigentらの非特許文献1に記載される。そのような素子は、エレクトロルミネセント材料の層が、電子注入電極層と正孔注入電極層との間に「挟持される」構成で配置される、多層薄膜構成の好適な基板上に製造され得る。電極層を横断して電圧勾配が適用される際に、正孔および電子はそれぞれ、正孔注入電極層および電子注入電極層からエレクトロルミネセント材料に注入され、このことは、正孔および電子がエレクトロルミネセント材料内で結合される際に、電極層のうちの1つを通って光の放出を生じる。
一般に、上記に開示されるもの等のエレクトロルミネセントディスプレイで使用するエレクトロルミネセント素子は、光がそれを通って放出されるように透過性である電極を含む。例えば、Heegerらの特許文献4を参照。しかしながら、ごくわずかな透過性材料だけが電極としての役割を果たすのに十分な導電性を呈するので、使用することができる材料の選択肢は非常に限られている。そのような光学的に半透過性の電極材料のうちの1つが、酸化インジウムスズ(ITO)である。
しかしながら、ITOは、エレクトロルミネセント素子の電極としての使用に関していくつかの欠点がある。例えば、ITOは半透過性の材料に過ぎず、したがってエレクトロルミネセント素子に電極材料として使用される場合に、内部反射の源となり得る。さらに、大部分の金属類と比較して、ITOの伝導性は低い。これらの特徴は、ITOが電極層として使用される際に、伝播効率の損失をもたらす。さらに、ITOは、化学安定性に欠け、そのため、それを電極材料として使用することは、複雑な製造プロセスをもたらす。したがって、ITOは、ディスプレイ用途で使用することには最適な材料ではない。
上述される重層または「挟持」構造以外の構成がエレクトロルミネセント素子での使用に提案されてきた。例えば、Yuの特許文献5は、アノードと、カソードと、エレクトロルミネセントフィルムとを含む表面セル構成であって、アノードおよびカソードは、エレクトロルミネセントフィルムの同一側と電気接触している表面セル構成を開示する。さらに、Smelaらの非特許文献2は、短い距離で隔てられていても、電界発光することができる、互いにかみ合う電極を有するダイオードを開示する。なお、さらに、Peiらの特許文献6は、電子注入電極層と正孔注入電極層との間に配置される誘電体材料の層を含み、エレクトロルミネセント材料で充填されたキャビティを採用する、キャビティ発光エレクトロルミネセント素子(CLED)を記載する。しかしながら、これらの素子の1つ以上の構成は、実際の発光域が素子面積のごく一部のみであるために、明度が低いか、または、電極層、例えば、カソード層として低仕事関数の材料を使用すること妨げる複雑な製造方法を必要とする。
米国特許第5,247,190号明細書 米国特許第5,682,043号明細書 米国特許第5,723,873号明細書 米国特許第5,869,350号明細書 米国特許第5,677,546号明細書 米国特許第6,593,687号明細書
Baigentら、"Conjugated Polymer Light−Emitting Diodes on Silicon Substrates",Appl.Phys.Letter,(1994),65(21):2636−38 Smelaら、"Planar microfabricated Polymer Light−Emitting Diodes",Semicond.Sci.Technol.,(1998),13:433−39
したがって、当該技術分野においては、従来の素子構成に固有の制約を克服する構成を有し、簡易化された製造プロセスを利用し、そして、エレクトロルミネセントディスプレイ素子に採用される際に、高性能かつ明るいディスプレイを提供する、エレクトロルミネセント素子に対するニーズが存在する。本発明は、これらおよびその他のニーズを満たす。
本発明の側面は、エレクトロルミネセント素子およびそれを作製するための方法を含む。ある実施形態においては、素子は、基板と、正孔注入電極層と、誘電体層と、エレクトロルミネセント層と、電子注入電極層と、キャビティとを含む。ある実施形態においては、正孔注入電極層は、基板の上方に配置され、誘電体層は、正孔注入層の上方に配置され、電子注入電極層は、誘電体層の上方に配置される。ある実施形態においては、本順序が反転される。
ある実施形態においては、キャビティは、少なくとも誘電体層を通って延在し、および/または電極層(例えば、正孔注入電極層および/または電子注入電極層)の1つ以上を通って延在してもよい。ある実施形態においては、エレクトロルミネセント層は、キャビティ内に配置され、正孔注入電極層、誘電体層、および電子注入電極層と接触している。ある実施形態においては、エレクトロルミネセント層は、正孔注入電極層と電子注入電極層との間に挟入される。ある実施形態においては、エレクトロルミネセント層は、ポリマー材料を含み、ある実施形態においては、エレクトロルミネセント層は、1つ以上の小分子を含む。
ある実施形態においては、電極層(例えば、電子注入電極層または正孔注入電極層)は、キャビティの上方に配置され、基板を通る光を誘導するために構成される。ある実施形態においては、電極層(例えば、電子注入電極層または正孔注入電極層)は、キャビティの上方に配置され、その全体に及ぶ。また、製造された素子のエレクトロルミネセントディスプレイでの使用も、本明細書で提供する。
一般的な方法に従い、図面の様々な機構は、一定の尺度で描写されていない場合がある。むしろ、様々な機構の寸法は、明確化のために、適宜拡大または縮小されている場合がある。図面には、以下の図が含まれる。
図1(従来技術)は、電子注入電極層が基板上に成膜され、素子の残留物が電子注入電極層の上に成膜された、例示的エレクトロルミネセント素子を図式的に描写する。 図2は、電子注入電極層は、エレクトロルミネセント材料の上方に成膜され、エレクトロルミネセント材料は、電子注入電極層と誘電体層との間に挟入される層を形成し、キャビティは、誘電体層および正孔注入電極層の両方を通って延在するが、電子注入電極を通って延在しない、本発明のエレクトロルミネセント素子を描写する。 図3は、電子注入電極層は、エレクトロルミネセント材料の上方に成膜され、エレクトロルミネセント材料は、電子注入電極層と誘電体層との間に挟入される層を形成し、キャビティは、誘電体層を通って延在するが、正孔注入電極層または電子注入電極層を通って延在しない、本発明のエレクトロルミネセント素子を描写する。 図4は、電子注入電極層は、エレクトロルミネセント材料の上方に成膜され、エレクトロルミネセント材料は、キャビティを充填するが、電子注入電極層と誘電体層との間に挟入されず、キャビティは、誘電体層および正孔注入電極層の両方を通って延在するが、電子注入電極層を通って延在しない、本発明のエレクトロルミネセント素子を描写する。 図5は、電子注入電極層は、エレクトロルミネセント材料の上方に成膜され、エレクトロルミネセント材料は、キャビティを充填するが、電子注入電極層と誘電体層との間に挟入されず、キャビティは、誘電体層を通って延在するが、正孔注入電極層または電子注入電極層を通って延在しない、本発明のエレクトロルミネセント素子を描写する。 図6は、電子注入電極層は、エレクトロルミネセント材料の上方に成膜され、エレクトロルミネセント材料は、キャビティを充填し、電子注入電極層と正孔注入電極層との間に挟入され、キャビティは、誘電体層および正孔注入電極層を通って延在するが、誘電体層が存在せず、むしろエレクトロルミネセント材料は、正孔注入電極層および電子注入電極層を分離する目的を果たす、本発明のエレクトロルミネセント素子を描写する。 図7A、7B、7C、7D、7E、7F、および7Gは、集合的に図7と称され、エレクトロルミネセント素子を製造するための方法を図示する。図7A、7B、および7Cは、正孔注入電極層と、誘電体層と、電子注入電極層と、を備える、基板上への重層構造体の形成を図示する。図7Dおよび7Eは、リソグラフィおよびエッチング技術を使用することによる、重層構造体を通るキャビティの形成を図示する。図7Fおよび7Gは、コーティング材料と内面との間の共形接触を達成するための、エレクトロルミネセントコーティング材料のキャビティの内面への塗布を図示する。 図7A、7B、7C、7D、7E、7F、および7Gは、集合的に図7と称され、エレクトロルミネセント素子を製造するための方法を図示する。図7A、7B、および7Cは、正孔注入電極層と、誘電体層と、電子注入電極層とを備える、基板上への重層構造体の形成を図示する。図7Dおよび7Eは、リソグラフィおよびエッチング技術を使用することによる、重層構造体を通るキャビティの形成を図示する。図7Fおよび7Gは、コーティング材料と内面との間の共形接触を達成するための、エレクトロルミネセントコーティング材料のキャビティの内面への塗布を図示する。 図7A、7B、7C、7D、7E、7F、および7Gは、集合的に図7と称され、エレクトロルミネセント素子を製造するための方法を図示する。図7A、7B、および7Cは、正孔注入電極層と、誘電体層と、電子注入電極層とを備える、基板上への重層構造体の形成を図示する。図7Dおよび7Eは、リソグラフィおよびエッチング技術を使用することによる、重層構造体を通るキャビティの形成を図示する。図7Fおよび7Gは、コーティング材料と内面との間の共形接触を達成するための、エレクトロルミネセントコーティング材料のキャビティの内面への塗布を図示する。 図7A、7B、7C、7D、7E、7F、および7Gは、集合的に図7と称され、エレクトロルミネセント素子を製造するための方法を図示する。図7A、7B、および7Cは、正孔注入電極層と、誘電体層と、電子注入電極層と、を備える、基板上への重層構造体の形成を図示する。図7Dおよび7Eは、リソグラフィおよびエッチング技術を使用することによる、重層構造体を通るキャビティの形成を図示する。図7Fおよび7Gは、コーティング材料と内面との間の共形接触を達成するための、エレクトロルミネセントコーティング材料のキャビティの内面への塗布を図示する。 図7A、7B、7C、7D、7E、7F、および7Gは、集合的に図7と称され、エレクトロルミネセント素子を製造するための方法を図示する。図7A、7B、および7Cは、正孔注入電極層と、誘電体層と、電子注入電極層とを備える、基板上への重層構造体の形成を図示する。図7Dおよび7Eは、リソグラフィおよびエッチング技術を使用することによる、重層構造体を通るキャビティの形成を図示する。図7Fおよび7Gは、コーティング材料と内面との間の共形接触を達成するための、エレクトロルミネセントコーティング材料のキャビティの内面への塗布を図示する。 図7A、7B、7C、7D、7E、7F、および7Gは、集合的に図7と称され、エレクトロルミネセント素子を製造するための方法を図示する。図7A、7B、および7Cは、正孔注入電極層と、誘電体層と、電子注入電極層とを備える、基板上への重層構造体の形成を図示する。図7Dおよび7Eは、リソグラフィおよびエッチング技術を使用することによる、重層構造体を通るキャビティの形成を図示する。図7Fおよび7Gは、コーティング材料と内面との間の共形接触を達成するための、エレクトロルミネセントコーティング材料のキャビティの内面への塗布を図示する。 図7A、7B、7C、7D、7E、7F、および7Gは、集合的に図7と称され、エレクトロルミネセント素子を製造するための方法を図示する。図7A、7B、および7Cは、正孔注入電極層と、誘電体層と、電子注入電極層とを備える、基板上への重層構造体の形成を図示する。図7Dおよび7Eは、リソグラフィおよびエッチング技術を使用することによる、重層構造体を通るキャビティの形成を図示する。図7Fおよび7Gは、コーティング材料と内面との間の共形接触を達成するための、エレクトロルミネセントコーティング材料のキャビティの内面への塗布を図示する。 図8A、8B、8C、8D、および8Eは、集合的に図8と称され、ルミネセント素子のキャビティ接触型重層構造体を作製するための別の方法を図示する。図8Aおよび8Bは、重層構造体への所望のキャビティの形状の犠牲部材の形成を図示する。図8Cおよび8Dは、犠牲部材周囲の基板上への、基板と、正孔注入電極層と、誘電体層とを備える重層構造体の形成を図示する。図8Eは、重層構造体のキャビティの内面を暴露するための、犠牲部材の除去を図示する。 図8A、8B、8C、8D、および8Eは、集合的に図8と称され、ルミネセント素子のキャビティ接触型重層構造体を作製するための別の方法を図示する。図8Aおよび8Bは、重層構造体への所望のキャビティの形状の犠牲部材の形成を図示する。図8Cおよび8Dは、犠牲部材周囲の基板上への、基板と、正孔注入電極層と、誘電体層とを備える重層構造体の形成を図示する。図8Eは、重層構造体のキャビティの内面を暴露するための、犠牲部材の除去を図示する。 図8A、8B、8C、8D、および8Eは、集合的に図8と称され、ルミネセント素子のキャビティ接触型重層構造体を作製するための別の方法を図示する。図8Aおよび8Bは、重層構造体への所望のキャビティの形状の犠牲部材の形成を図示する。図8Cおよび8Dは、犠牲部材周囲の基板上への、基板と、正孔注入電極層と、誘電体層とを備える重層構造体の形成を図示する。図8Eは、重層構造体のキャビティの内面を暴露するための、犠牲部材の除去を図示する。 図8A、8B、8C、8D、および8Eは、集合的に図8と称され、ルミネセント素子のキャビティ接触型重層構造体を作製するための別の方法を図示する。図8Aおよび8Bは、重層構造体への所望のキャビティの形状の犠牲部材の形成を図示する。図8Cおよび8Dは、犠牲部材周囲の基板上への、基板と、正孔注入電極層と、誘電体層とを備える重層構造体の形成を図示する。図8Eは、重層構造体のキャビティの内面を暴露するための、犠牲部材の除去を図示する。 図8A、8B、8C、8D、および8Eは、集合的に図8と称され、ルミネセント素子のキャビティ接触型重層構造体を作製するための別の方法を図示する。図8Aおよび8Bは、重層構造体への所望のキャビティの形状の犠牲部材の形成を図示する。図8Cおよび8Dは、犠牲部材周囲の基板上への、基板と、正孔注入電極層と、誘電体層とを備える重層構造体の形成を図示する。図8Eは、重層構造体のキャビティの内面を暴露するための、犠牲部材の除去を図示する。 図9は、主題発明に係る、ポリマーOLEDエレクトロルミネセント素子を含む、例示的キャビティを図式的に描写する。 図10は、主題発明に係る、小分子OLEDエレクトロルミネセント素子を含む、例示的キャビティを図式的に描写する。 図11は、主題発明に係る、OLEDエレクトロルミネセント素子内にキャビティを形成するための例示的方法を図式的に描写する。 図12は、主題発明に係る、OLEDエレクトロルミネセント素子を含むキャビティ内にカラーディスプレイを形成するための例示的方法を図式的に描写する。
本発明がさらに説明される前に、本発明は、記載される特定の実施形態に限定されず、当然ながら変化し得ることが理解される。また、本明細書で使用される専門用語は、特定の実施形態を説明する目的のためだけのものであり、限定することを意図されないことが理解される。定義されていない限り、本明細書で使用されるすべての技術および科学用語は、本発明が属する技術分野に精通する者によって一般に理解されるものと同一の意味を有する。
値域が提供されるところでは、介在する各値、文脈が明確に規定しない限り、下限の単位の1/10までの値、範囲の上限と下限の間の値、およびいずれかのその他の提示された値または提示された範囲に介在する値は、本発明に包含されることが理解される。これらのより狭い範囲の上限および下限は、より狭い範囲に独立して含まれ得、提示された範囲の具体的に除外されたいかなる制限にも従うことを条件として、本発明にも包含される。提示された範囲が、制限のうちの1つまたは両方を含む場合、これらの含まれる制限のいずれかまたは両方を除外する範囲もまた、本発明に含まれる。
本願を通して、様々な公報、特許、および公開された特許出願に言及する。本願において参照されるこれらの公報、特許、および公開された特許出願の開示は、参照することにより、それらの全体が本開示に組み込まれる。公報、特許、または公開された特許出願の出願者による本明細書における言及は、該公報、特許、または公開された特許出願の出願者による、従来技術としての承認ではない。
本明細書および添付の特許請求の範囲で使用されるように、単数形「a」、「an」、および「the」は、文脈が明確に規定しない限り、複数の指示対象を含むことに留意されたい。したがって、例えば、「電極層」への言及は、2つ以上の電極層を包含し、「ポリマー」は、異なるポリマー等の混合物を含む。特許請求の範囲は、いずれかの任意の要素を除外するように記載され得ることにさらに留意されたい。このように、本記述は、特許請求の要素の列挙に関連する、「単独で」、「唯一の」等のような排他的な専門用語の使用、または「否定的な」制限の使用のための先行規定として役立つように意図される。
本開示を読むことによって、当該技術分野に精通するものにとって明らかとなるように、本明細書に記載され、図示される個別の実施形態のそれぞれは、別個の構成要素および機構を有し、これらは、本発明の範囲または精神から逸脱することなく、その他のいくつかの実施形態のいずれかの機構から容易に分離することができ、または容易にそれと組み合わせることができる。いかなる列挙される方法も、列挙される事象の順序で、または論理的に可能ないずれかのその他の順序で、実行することができる。
本明細書で使用される「アレイ」という用語は、キャビティ等の特徴の均一で規則正しい2次元パターンを指す。アレイは、必ずしもではないが、通常、少なくとも約100、および好ましくは少なくとも約1000のキャビティを備える。
「絶縁耐力」という用語は、電気的に絶縁性の材料が、電気的破壊、すなわち機械的完全性を失うことなく、電界への暴露に耐える能力を指すために本明細書で使用される。絶縁耐力は、電子的および熱的の2つの成分を有するように記載される場合がある。電子的破壊は、電子の過度の遊離によって生じ、通常、低温での電気的破壊プロセスを決定付ける。一方、熱的破壊は、材料の不均質による、局所的加熱によって生じ、高温での電気的破壊プロセスを決定付ける。一般的に、絶縁耐力は、センチメートル当たりのボルトを単位として計算される。
「エレクトロルミネセント」という用語は、電位および/または電流の印加を受けて、電磁放射線、好ましくは可視範囲の電磁放射線を放出する材料または素子を説明するために、本明細書で使用される。電子および正孔がエレクトロルミネセント材料に注入される際に、電子と正孔との結合を受けて光が放出され、そのために電界発光を生じる。
「エッチング液」という用語は、一般的な意味で使用され、固形物から化学的に材料を除去することができる物質を指す。「等方性エッチング液」は、「異方性エッチング液」が、例えば、固形物の結晶配向、またはエッチングを助長する光の光エネルギー粒子の方向に従って、特定の方向に特異的に固体表面から材料を除去するのに対して、一様方向の態様で固体表面から材料を除去するエッチング液である。
「電気接触」という用語は、電流の流れ、すなわち、電子または正孔の一方の物体からもう一方の物体への移動を可能にする、2つの物体間の接続を指すために本明細書で使用され、これは、必ずしもではないが、通常、2つの物体間の機械的な直接接触を示唆する。
「発光調整剤」という用語は、エレクトロルミネセント材料の発光スペクトルを変化させる化合物を指す。発光調整剤は、それ自体がエレクトロルミネセントまたはルミネセント材料であり得る。
「任意の(optional)」または「任意に(optionally)」は、その後に続く事象または状況が生じても生じなくてもよいこと、および説明が、該事象または状況が生じる事例と、生じない事例とを含むことを意味する。例えば、「任意の基板」を備えるエレクトロルミネセント素子は、基板は存在してもしなくてもよいこと、および説明がいずれかの状態を含むことを意味する。
「基板」という用語は、一般的な意味で本明細書において使用され、上に他の層が成膜される物体または基層を意味する。例として、「基板」という用語は、エレクトロルミネセント素子またはエレクトロルミネセント素子を備えるより大きなシステムの製作に適していると判断される、いずれかの種類の基層を指す。具体的に、基板は、本発明の重層構造体の取り扱いに十分な機械的強度を提供するために使用される。したがって、用語は、エレクトロルミネセント素子の製作プロセス中に受ける処理の様々な段階のいずれかの途中、またはその後、例えば、正孔注入層の成膜中またはその後等に上に成膜された材料を有する基板も指し得る。
多層を備える基板の説明において、「上」層、「最頂」層、または「下」層を指す場合がある。広くは、「上」層は、より下と説明される層の後に成膜されるものを指す。成膜が、地球の中心からより遠いという一般的な意味で、「下」層の上方に配置される「上」層で必ず行われなければいけないことを、本専門用語によって示唆することは、意図されない。同様に、基板または基板の層の「上」または「上方」に成膜することが述べられる場合、成膜された材料は、材料が既に追加された基板の側面に追加されることだけが意味される。成膜が、地球の中心に向かって流れるという一般的な意味で、下方に流れる材料で行われるということは、含意されない。同様に、層Aが層Bの「上方」にあると記載される場合、層Aと層Bとの間に他の材料が存在しないことは、含意されない。
ここで、「透過性」という用語は、状況において適切な量の光を伝播できると解釈される。透過性材料は、考慮中の用途において十分に透過性であるならば、板ガラスほど透過性である必要はない。また、透過性材料は、遮断することが望ましい場合、または特定の用途において問題ではない場合に、特定の周波数の範囲のみを通過させ、その他のものを遮断してもよい。ここで、「光」は、可視光に加え、赤外線および紫外線を包含することを理解されたい。
例えば、本発明に関連して有用である、アリール置換されたポリ(アリレンビニレン類)の分子構造体の説明においては、次の定義を適用する。
本明細書で使用される際、「アルキル」という用語は、必ずしもではないが、典型的に、シクロペンチル、シクロヘキシル等のシクロアルキル基に加え、メチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、n−ブチル、イソブチル、t−ブチル、オクチル、2−エチルへキシル、デシル等の1〜約24の炭素原子を含む、分岐または非分岐飽和炭化水素基を指す。一般に、この場合もやはり、必ずしもではないが、本明細書のアルキル基類は、1〜約12の炭素原子を含む。「低級アルキル」という用語は、炭素原子が1〜6、好ましくは炭素原子が1〜4のアルキル基を意味する。「置換アルキル」は、1つ以上の置換基で置換されたアルキルを指し、「ヘテロ原子含有アルキル」、および「ヘテロアルキル」という用語は、少なくとも1つの炭素原子がヘテロ原子で置換されたアルキルを指す。
本明細書で使用される際、「アルコキシ」という用語は、単一の末端エーテル結合によって結合したアルキル基を意味し、つまり、「アルコキシ」基は、アルキルが上記のように定義される場合、−−O−アルキルとして表すことができる。「低級アルコキシ」基は、1〜6、より好ましくは1〜4の炭素原子を含むアルコキシ基を意味する。
本明細書で使用される際、特に指定のない限り、「アリール」という用語は、単一芳香族環、または融合もしくは共有結合した多重芳香族環を含む、一価芳香族置換基を指す。好ましいアリール基類は、例えば、フェニル、ナフチル、ビフェニル、フルオレニル等のうちの1つの芳香族環、または2つの融合もしくは結合した芳香族環を含む。「置換アリール」は、1つ以上の置換基で置換されたアリール部分を指し、「ヘテロ原子含有アリール」および「ヘテロアリール」という用語は、少なくとも1つの炭素原子がヘテロ原子で置き換えられたアリールを指す。
本明細書で使用される際、特に指定のない限り、「アリレン」という用語は、単一芳香族環、または融合もしくは共有結合した多重芳香族環を含む、二価芳香族置換基を指す。好ましいアリレン基類は、1つの芳香族環、または2つの融合もしくは結合した芳香族環を含む。「置換アリレン」は、1つ以上の置換基で置換されたアリレン部分を指し、「ヘテロ原子含有アリレン」、および「ヘテロアリレン」という用語は、少なくとも1つの炭素原子がヘテロ原子で置き換えられたアリレンを指す。
「アラルキル」という用語は、アリール置換基を有するアルキル基を指し、「アラルキレン」という用語は、アリール置換基を有するアルキレン基を指し、「アルカリル」という用語は、アルキル置換基を有するアリール基を指し、「アルカリレン」という用語は、アルキル置換基を有するアリレン基を指す。
「ハロ」および「ハロゲン」という用語は、従来の意味で使用され、クロロ、ブロモ、フルオロ、またはヨード置換基を指す。「ハロアルキル」、「ハロアルケニル」、または「ハロアルキニル」(または「ハロ化アルキル」、「ハロ化アルケニル」、「ハロ化芳香族」、または「ハロ化アルキニル」)という用語は、それぞれ、基中の水素原子のうちの少なくとも1つがハロゲン原子で置き換えられた、アルキル、アルケニル、芳香族、またはアルキニル基を指す。
「ヘテロ原子含有」という用語は、1つ以上の炭素原子が炭素以外、例えば、窒素、酸素、硫黄、リン、またはシリコンの原子で置き換えられた、分子または分子断片を指す。同様に、「ヘテロアルキル」という用語は、ヘテロ原子含有アルキル置換基を指し、「複素環式」という用語は、ヘテロ原子含有環状置換基を指し、「ヘテロアリール」という用語は、ヘテロ原子含有アリール置換基を指し、その他同様となる。
「ヒドロカルビル」は、アルキル基類、アルケニル基類、アリール基類等の分岐または非分岐、飽和または不飽和種を含む、1〜約30の炭素原子、好ましくは1〜約24の炭素原子、最も好ましくは1〜約12の炭素原子を含む、一価ヒドロカルビルラジカルを指す。「低級ヒドロカルビル」という用語は、炭素原子が1〜6、好ましくは炭素原子が1〜4のヒドロカルビル基を意味する。「ヒドロカルビレン(hydrocarbylene)」という用語は、分岐または非分岐、飽和または不飽和種等を含む、1〜約30の炭素原子、好ましくは1〜約24の炭素原子、最も好ましくは1〜約12の炭素原子を含む、二価ヒドロカルビル部分を意味する。「低級ヒドロカルビレン」という用語は、1〜6の炭素原子、好ましくは1〜4の炭素原子のヒドロカルビレン基を意味する。「置換ヒドロカルビル」は、1つ以上の置換基で置換されたヒドロカルビルを指し、「ヘテロ原子含有ヒドロカルビル」および「ヘテロヒドロカルビル」という用語は、少なくとも1つの炭素原子がヘテロ原子で置き換えられた、ヒドロカルビルを指す。同様に、「置換ヒドロカルビレン」は、1つ以上の置換基で置換されたヒドロカルビレンを指し、「ヘテロ原子含有ヒドロカルビレン」および「ヘテロヒドロカルビレン」という用語は、少なくとも1つの炭素原子がヘテロ原子で置き換えられた、ヒドロカルビレンを指す。
「ルイス酸」は、非共有であるか、またはπ軌道にあるかのいずれかである有効電子対を有する化合物を指す「ルイス塩基」と対比して、空軌道を有するいずれかの種を指す。典型的に、ルイス酸は、完全に空のシェルを有する、電子が2つ不足している元素を含む、化合物を指す。
前述の定義のいくつかにそれとなく述べたように、「置換ヒドロカルビル」、「置換ヒドロカルビレン」、「置換アルキル」、「置換アルケニル」等のような「置換」によって、ヒドロカルビル、ヒドロカルビレン、アルキル、アルケニル、またはその他の部分において、炭素原子に結合された少なくとも1つの水素原子が、ヒドロキシル、アルコキシ、チオ、アミノ、ハロ、シリル等の官能基である1つ以上の置換基によって置き換えられることが意味される。可能な置換基のリストの前に「置換」という用語が現れる場合、用語は、その群のすべての要素に適用されることが意図される。つまり、「置換アルキル、アルケニル、およびアルキニル」という句は、「置換アルキル、置換アルケニル、および置換アルキニル」と解釈される。同様に、「任意に置換アルキル、アルケニル、およびアルキニル」は、「任意に置換アルキル、任意に置換アルケニル、および任意に置換アルキニル」と解釈される。
基本的な有機化学用語のその他の定義は、米国特許第6,593,687号および同第7,098,297号に見ることができ、これらは、これらの定義を採用する目的で、参照することによって本明細書に組み込まれる。
当該技術分野に精通する者に既知の製造プロセスに関する関連情報は、例えば、Sami Franssila、Introduction to Microfabrication(John Wiley & Sons、2004)に見ることができる。また、Sorab K.Ghandhi、VLSI Fabrication Principles(John Wiley & Sons、2d ed.1994)も参照され得る。
主題発明の側面は、エレクトロルミネセント素子および同物を作製するための方法を含む。ある実施形態においては、素子は、基板と、正孔注入電極層と、誘電体層と、エレクトロルミネセント層と、電子注入電極層と、キャビティとを含む。ある実施形態においては、正孔注入電極層は、基板の上方に配置され、誘電体層は、正孔注入層の上方に配置され、電子注入電極層は、誘電体層の上方に配置される。ある実施形態においては、本順序が反転される。
ある実施形態においては、キャビティは、少なくとも誘電体層を通って延在し、および/または電極層(例えば、正孔注入電極層および/または電子注入電極層)の1つ以上を通って延在してもよい。ある実施形態においては、エレクトロルミネセント層は、キャビティ内に配置され、正孔注入電極層、誘電体層、および電子注入電極層と接触している。ある実施形態においては、エレクトロルミネセント層は、正孔注入電極層と電子注入電極層との間に挟入される。
ある実施形態においては、エレクトロルミネセント層は、ポリマー材料を含み、ある実施形態においては、エレクトロルミネセント層は、1つ以上の小分子を含む。ある実施形態においては、電極層(例えば、電子注入電極層または正孔注入電極層)は、キャビティの上方に配置され、基板を通る光を誘導するために構成される。ある実施形態においては、電極層(例えば、電子注入電極層または正孔注入電極層)は、キャビティの上方に配置され、その全体に及ぶ。また、製造された素子のエレクトロルミネセントディスプレイでの使用も、本明細書で提供する。
最初に、対象エレクトロルミネセント素子が記載され、該素子を製造するための方法、ならびにエレクトロルミネセント(例えば、フラットパネル)ディスプレイの生産でのそれらのそれぞれの使用の説明が続く。
(エレクトロルミネセント素子)
上記に要約されるように、主題発明の側面は、エレクトロルミネセント素子である。ある実施形態においては、エレクトロルミネセント素子は、基板を含む。「基板」という用語は、一般的な意味で本明細書において使用され、上に他の層が成膜され得る物体または基層を意味する。上に本発明の重層構造体を提供することができる土台として使用するのに十分な機械的強度である限り、いかなる好適な基板も使用することができる。
したがって、基板は、エレクトロルミネセント素子が採用される所望の用途により、いずれかの多数の当業者に周知の材料で構成されてもよい。例えば、ある実施形態においては、エレクトロルミネセント材料内での正孔および電子の結合によって生成される放射線は、基板を通って放出され、伝播される電磁放射線(例えば、光)の生成を生じる。したがって、ある実施形態においては、基板は、放出された放射線に対して透過性または半透過性であり得る。
様々なシリコン、セラミック、およびポリマー材料は、放出された可視線を伝播するのに十分な光透過性を有する。したがって、主題発明と共に使用するのに好適な基板は、シリコン、セラミック、プラスチック、および/またはポリマー材料を含む、透過性もしくは半透過性基材であり得る。
好適な基板材料は、結晶質または非結晶質であってよい。好適なシリコン由来材料には、二酸化シリコン、ソーダ石灰ガラスおよびホウケイ酸ガラス等の様々なシリコン系ガラスが挙げられるが、これらに限定されない。好適な透過性または半透過性セラミックには、酸化アルミニウム、酸化ジルコニウム、塩化ナトリウム、ダイヤモンド、および/または同類のものが挙げられるが、これらに限定されない。放出された放射線を伝播する透過性または半透過性ポリマー材料の実施例には、ポリエチレンナフタレート、ポリカーボネート、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエステル、ポリイミド、ポリアミド類、ポリアクリレート類、およびポリメタクリレート類が挙げられるが、これらに限定されない。
基板は、剛性または可塑性であってよく、いずれかの好適な形状および構成であってよい。したがって、ある実施形態においては、可塑性ポリマー基板が提供される。任意で、基板および/または対象素子のその他の層の1つ以上の間に、絶縁層を含むことができる。さらに、基板は、素子の重層構造体から取り外し可能であってもよい。さらに、ある実施形態においては、基板は、シリコン等の半導体材料を含んでもよく、集積回路をさらに含んでもよく、この場合、エレクトロルミネセント素子は、集積回路駆動素子の統合部分を備えてもよい。
ある実施形態においては、エレクトロルミネセント素子は、基板の上方に配置される電極層を含む。ある実施形態においては、電極層は、基板の直上または間接的に上方に配置される。「直上」によって、電極層は、基板の直上にあり、それと実際に接触していることが意味される。「間接的に上方」によって、電極層は、基板の直上になく、それと実際に接触しておらず、むしろ介在層またはコーティング(例えば、絶縁層)が正孔注入電極層を基板から分離することが意味される。例として、電極層は、電極層が基板と直接接触するように、基板の直上に配置されてもよく、または中間層(例えば、障壁層)が基板と電極層との間に挟入されてもよい。具体的に、基板がプラスチックである場合、1つ以上の障壁層が基板と電極層との間に配置されてもよい。このような中間層は、基板および/または電極層の全長に沿って続いていても続いていなくてもよい。
ある実施形態においては、基板の上方に配置される電極層は、アノード層である。ある実施形態においては、アノード層は、正孔注入電極層を含む。正孔注入電極層は、アノード層であってもよく、またはアノード層に付随する(例えば、接触する)かを問わず、別個の層であってもよい。したがって、ある実施形態においては、アノード層は、基板と直接接触しており、かつ正孔注入層と直接接触している。ある実施形態においては、アノード層は、基板と接触し、誘電体層は、アノード層の上方に配置され、正孔注入層は、誘電体層の上方に配置される。ある実施形態においては、また、正孔輸送層が含まれ、例として、正孔輸送層は、正孔注入層と接触するように配置される層であって、該正孔注入層は、アノード層または誘電体層と接触するように配置され得る、層であり得る。
ある実施形態においては、基板の上方に配置される電極層は、カソード層である。ある実施形態においては、カソード層は、電子注入層を含む。電子注入層は、カソード層であってもよく、またはカソード層に付随する(例えば、接触する)かを問わず、別個の層であってもよい。したがって、ある実施形態においては、カソード層は、基板と直接接触しており、電子注入層と直接接触している。ある実施形態においては、カソード層は、基板と接触し、誘電体層は、カソード層の上方に配置され、電子注入層は、誘電体層の上方に配置される。ある実施形態においては、電子輸送層もまた含まれ、例として、電子輸送層は、カソード層または誘電体層と接触するように配置され得る電子注入層と接触するように配置される層であり得る。
したがって、正孔注入電極層が参照される場合、指示対象は、正孔注入層およびアノード層(同一要素である場合もない場合もある)を含み得、さらに、電子注入電極層が参照される場合、指示対象は、電子注入層およびカソード層(同一要素である場合もない場合もある)の両方を含み得る。
ある実施形態においては、正孔注入電極層(例えば、アノード層を含み得る、またはそれと同一であり得る)は、基板の上方に配置される。正孔注入電極層は、正孔を関連材料、例として、エレクトロルミネセント材料に注入することができる、いずれかの好適な材料から構成することができる。例えば、様々な金属性、ポリマー、セラミック、および半導体材料は、正孔注入電極層と接触している関連エレクトロルミネセント材料に正孔を注入することが可能であり得る。ある実施形態においては、正孔注入電極層は、金属性材料、例として、高導電性を有する材料を含む。ある実施形態においては、正孔注入電極層は、高仕事関数材料を含む。したがって、ある実施形態においては、正孔注入電極層は、金もしくは銅、または高伝導性およびエレクトロルミネセント素子のその他の構成要素に対して化学的不活性であるその他の金属性材料等の金属を含む。正孔注入電極材料として使用するのに好適なその他の金属類および/またはその他の材料には、フラーレン類、炭素ナノチューブに加え、ニッケル、パラジウム、白金、クロム、モリブデン、タングステン、マンガン、ニッケル、コバルト、酸化金属類、およびそれらの組み合わせならびに合金が挙げられるが、これらに限定されない。例として、下部電極層がアノード層であり得る場合、アノードは、酸化インジウムスズ(ITO)を含んでもよい。
ある実施形態においては、正孔注入電極層は、導電性ポリマー材料、小分子有機および/または無機層を含んでもよい。例として、正孔注入電極層は、正孔輸送層に加えて、アノード層を含んでもよい。したがって、正孔注入電極層は、ポリアニリン、ポリピロールおよびポリ(3,4−エチレンジオキシ−2,5−チオフェン)、トリフェニラミン、テトラ−N−フェニルベンジジン、N,N´−ジ−[(1−ナフチル)−N,N´−ジフェニル]−1,1´−ビフェニル)−4,4´−ジアミン、およびこれらの派生物ならびに類似物等であるがこれらに限定されない、ポリマー材料を含んでもよい。さらに、導電性カルコゲニド類、例えば、酸化金属類、混合酸化金属類および硫化金属、ならびに混合硫化金属等の特定のセラミック材料もまた好適であり得る。
ある実施形態においては、電極層は、積層体、複合物、または材料の混合物として構成される。さらに、電極層は、約200〜約10,000オングストローム、例として、約1000〜約2000オングストローム等の約400〜約5000オングストロームの厚さを有してもよい。
したがって、ある実施形態においては、正孔注入電極層は、電極層自体であってもよく、およびその他の実施形態においては、正孔注入層は、電極層(電気伝導層)に有機(小分子または導電性ポリマーのいずれか)の層を追加したものであってもよい。
ある実施形態においては、エレクトロルミネセント素子は、正孔注入電極層の上方に配置される誘電体層を含む。ある実施形態においては、誘電体層は、正孔注入電極層の直上または間接的に上方に配置される。「直上」によって、誘電体層は、正孔注入電極層の直上にあり、それと実際に接触していることが意味される。「間接的に上方」によって、誘電体層は、正孔注入電極層の直上になく、それと実際に接触しておらず、むしろ介在層またはコーティングが誘電体層を正孔注入電極層から分離することが意味される。
誘電体層は、電気的障壁を提供するため、および電極層間の電気的短絡を防ぐための電極間の障壁としての機能を果たすことができる、いずれかの好適な材料で構成されてよい。したがって、ある実施形態においては、誘電体層は、実質的にピンホールを有さず、約10オームcm以上、好ましくは約1012オームcm以上の電気抵抗を有する高抵抗材料から構成される。好適な高抵抗材料には、窒化ケイ素、窒化ホウ素、窒化アルミニウム、酸化ケイ素、酸化チタン、酸化アルミニウム、ポリイミド、ポリフッ化ビニリデン、パラレン(paralene)、ならびに様々なゾル−ゲル材料およびセラミック前駆体ポリマー類が挙げられるが、これらに限定されない。
ある実施形態においては、誘電体層は、エレクトロルミネセント効率を向上し、電力消費を減少するように構成される。したがって、ある実施形態においては、誘電体層は薄い。例として、ある実施形態においては、「薄い」という用語は、誘電体層が電極間の距離を減少でき、したがって電界発光を生成するのに必要な電圧を減少することができることを意味する。具体的に、ある実施形態においては、誘電体層は、厚さが約1マイクロメートルを超えない。例として、ある実施形態においては、誘電体層は、約100〜約5000オングストローム、例として、約500〜約2000オングストロームの厚さを有してもよい。ある実施形態においては、誘電体層は、厚さが100nmを超える、120を超える、150を超える、または200nmを超える。
しかしながら、特定の状況において、過度の電圧が印加される場合、誘電体材料は壊れる可能性があることに留意されたい。したがって、主題発明のエレクトロルミネセント素子で使用するのに好適な誘電体材料は、誘電体層によって互いから分離され、エレクトロルミネセント材料と接触している、正孔注入電極層と電子注入電極層との間に作動電圧が印加される際に、エレクトロルミネセント材料が光子を放出するのに必要とされる作動電圧に耐えるのに十分な絶縁耐力の厚さを有する。したがって、誘電体材料層は、作動電圧を少なくとも約2ボルト上回る電圧に耐えるのに十分な絶縁耐力の厚さを有してもよい。例えば、素子は、5ボルトの電位が印加される場合に光を放出するように構成される場合、誘電体層は、少なくとも約7ボルトに耐えられるべきである。
ある実施形態においては、エレクトロルミネセント素子は、基板の上方に配置される電子注入電極層を含む。ある実施形態においては、電子注入電極層は、基板の上方および正孔注入電極層の上方に配置され、また、以下に記載されるように、キャビティの境界を少なくとも部分的に示す、誘電体層(含まれる場合)の上方に配置されてもよい。
ある実施形態においては、電子注入電極層は、誘電体層の直上または間接的に上方に配置される。「直上」によって、電子注入電極層は、誘電体層の直上にあり、それと実際に接触していることが意味される。「間接的に上方」によって、電子注入電極層は、誘電体層の直上になく、それと実際に接触しておらず、むしろ介在層またはコーティングが電子注入電極層を誘電体層から分離する、例として、障壁層が含まれ得ることが意味される。ある実施形態においては、電子注入電極層は、基板の上方に配置され、正孔注入電極層は、誘電体層の直上または間接的に上方に配置される。
電子注入電極層は、電子を関連エレクトロルミネセント材料に注入することができる、いずれかの好適な材料で構成されてもよい。例えば、様々な金属性、ポリマー、セラミック、および半導体材料は、リチウム、バリウム、ベリリウム、マグネシウム、カルシウム、ナトリウム、カリウム、セシウム、ストロンチウム、ホウ素、アルミニウム、ガリウム、インジウム、銀、およびそれらの合金のような金属類等のエレクトロルミネセント材料に電子を注入することが可能であり得る。ある実施形態においては、電子注入電極層は、低仕事関数材料(例えば、Li−AlまたはMg−Al)を含む合金を含み、および/または2層構造を含んでもよく、すなわち電子注入層は、伝導層(例えば、Ca/Al、Ba/Al、またはMg/Ag)によって被覆されてもよい、低仕事関数の金属または該低仕事関数の金属元素を含む化合物(例えば、フッ化リチウム、酸化リチウム、酸化バリウム、バリウムアセチルアセトネート)を含んでもよい。ある実施形態においては、電子注入層は、電子注入層および/または輸送層に加えて、カソード層を含む。
したがって、電子注入層は、カソード金属自体(例として、Li−AlまたはMg−Ag合金カソードである、およびそれを使用する場合)、または電極層(AlまたはAg等)に電子注入層(Ca、Li、Mg、LiF、またはさらには有機化合物の薄層等)を追加したものであり得る。ある実施形態においては、「カソード」という用語は、電極金属に電子注入層を追加したものを指し、ある実施形態においては、「カソード」という用語は、電子注入層のみを指す。例えば、「Ca/Alカソード」は、一般に「Caカソード」と称され得る。
ある実施形態においては、電子注入電極層は、積層体、複合物、または材料の混合物として構成される。さらに、電子注入電極層は、約200〜約10,000オングストローム、例として、約1000〜約2000オングストローム等の約400〜約5000オングストロームの厚さを有してもよい。ある実施形態においては、電子注入電極層は、約10〜約200オングストロームの低仕事関数の金属の薄層等の2つの層の複合物であり、これは、エレクトロルミネセント材料および/または誘電体層、ならびに銀またはアルミニウム等のより厚い金属の最上層と接触していてもよい。ある実施形態においては、電子注入電極層は、基板を通る光を誘導するために構成される。
ある実施形態においては、エレクトロルミネセント素子は、少なくとも誘電体層(存在する場合)を通って延在し、さらに電極層、例として、正孔注入層または電子注入層を通って延在してもよい、キャビティを含む。例として、ある実施形態においては、キャビティは、誘電体層および最下部電極層(例えば、基板に対して)の両方を通って延在する。ある実施形態においては、キャビティは、誘電体層を通って延在するが、電極層を通って延在しない。該実施形態において、最下部電極層(例えば、正孔注入層または電子注入層)は、電気化学的放射線(例えば、光)に対して少なくとも半透過性の材料を備える。
ある実施形態においては、キャビティは、基板、正孔注入電極層、誘電体層、および電子注入電極層の1つ以上によって、境界が少なくとも部分的に示される。例として、ある実施形態においては、キャビティは、正孔注入電極層および電子注入電極層によって境界が示され、誘電体材料層(含まれる場合)および/または基板もしくは基板をコーティングする材料の一部分によって、境界が少なくとも部分的にさらに示されてもよい。具体的に、ある実施形態においては、キャビティは、基板、正孔注入電極層、誘電体層、および電子注入電極層の一部分によって境界が示される。ある実施形態においては、キャビティは、正孔注入電極層、誘電体層、および電子注入電極層の一部分によって境界が示される。ある実施形態においては、キャビティは、基板、正孔注入電極層、および電子注入電極層の一部分によって境界が示される。
ある実施形態においては、キャビティは、キャビティの内腔中に配置されるエレクトロルミネセント層を含む。ある実施形態においては、キャビティは、エレクトロルミネセント材料等の材料で充填されてもよい。ある実施形態においては、充填する材料、例えば、エレクトロルミネセント材料は、キャビティの寸法を完全に充填するが、キャビティの寸法を越えてあふれ出ない、または材料は、キャビティと電子注入電極層との間の介在層と見なされ得るように、キャビティと電子注入電極層との間に存在しない。ある実施形態においては、充填する材料、例えば、エレクトロルミネセント材料は、キャビティの寸法を完全に充填し、キャビティと電子注入電極層との間の介在層と見なされ得るように、キャビティと電子注入電極層との間に存在する材料層を形成するように、キャビティの寸法を越えてあふれ出る。
ある実施形態においては、キャビティは、電子注入電極層を通って延在しない。むしろ、ある実施形態においては、電子注入電極層は、1つ以上の側面上のキャビティの境界を少なくとも部分的に示す。例として、ある実施形態においては、電子注入電極層は、キャビティの上方に配置され、その長さは、キャビティ(例えば、横方向に)全体に及ぶ。ある実施形態においては、電子注入電極層は、キャビティの境界を示すが、しかしながら、キャビティを充填するエレクトロルミネセント材料は、キャビティの寸法を越えてあふれ出て、キャビティと電子注入電極層との間に存在する材料層を形成する。ある実施形態においては、電子注入電極層は、キャビティの境界を示し、キャビティを充填するエレクトロルミネセント材料は、キャビティの寸法を越えてあふれ出ず、キャビティと電子注入電極層との間に材料層を形成しない。
したがって、上記を参照して見られるように、キャビティは、エレクトロルミネセント素子の構成要素の様々な部分によって境界が示される。したがって、キャビティの境界を示すエレクトロルミネセント素子の構成要素の部分の様々な表面は、本明細書において、「キャビティの内壁面」であるとして参照される。したがって、キャビティ内に配置されたエレクトロルミネセント層は、基板、基板をコーティングする材料、正孔注入電極層、誘電体層、および電子注入電極層の1つ以上と接触してもよい。例として、ある実施形態においては、キャビティ内に配置されたエレクトロルミネセント層は、基板、正孔注入電極層、誘電体層、および電子注入電極層の表面と接触する。ある実施形態においては、キャビティ内に配置されたエレクトロルミネセント層は、正孔注入電極層、誘電体層、および電子注入電極層と接触する。例として、ある実施形態においては、キャビティ内に配置されたエレクトロルミネセント層は、基板と接触しない。ある実施形態においては、キャビティ内に配置されたエレクトロルミネセント層は、正孔注入電極層および電子注入電極層と接触する。例として、ある実施形態においては、キャビティ内に配置されたエレクトロルミネセント層は、誘電体層と接触しない。
主題発明のキャビティは、正孔および電子の両方が、キャビティ内に包含されたエレクトロルミネセント層に注入されるようにできる限り、いかなる好適な構成も有することができる。例えば、ある実施形態においては、キャビティは、軸対称である。ある実施形態においては、キャビティは、キャビティの軸に沿って一定の断面積を含む。ある実施形態においては、キャビティは、誘電体層で、正孔注入電極層より小さな断面積を有する。
図1を参照して見られるように、当業者に既知のエレクトロルミネセント素子が示される。素子(100)は、基板(102)と、正孔注入電極層(104)と、誘電体層(106)と、電子注入電極層(108)と、を含む。また、素子は、エレクトロルミネセントコーティング材料(112)を含む、キャビティ(110)も含む。
図2を参照して見られるように、主題発明に係るエレクトロルミネセント素子が示される。素子(200)は、基板(202)と、正孔注入電極層(204)と、誘電体層(206)と、電子注入電極層(208)と、を含む。また、素子は、エレクトロルミネセントコーティング材料(212)を含む、キャビティ(210)も含む。
図2を参照して見られるように、エレクトロルミネセントコーティング材料(212)は、電子注入電極層(208)を誘電体層(206)から分離する材料層を形成する。具体的に、ある実施形態においては、エレクトロルミネセントコーティング材料(212)は、キャビティを完全に充填するだけでなく、あふれ出て、電子注入電極層(208)と誘電体層(206)との間に挟入される、別個の材料層を形成する。
さらに、図2に関連して見られるように、キャビティ(210)は、誘電体層(206)および正孔注入電極層(204)の両方を通って延在し、したがって誘電体層(206)、正孔注入電極層(204)、および基板の頂面によって境界が示される。電子注入電極層(208)は、キャビティ(212)全体に及ぶ。
図2は、基板の上方に配置された底層である正孔注入電極層、および基板から離れた最頂層として配置されている電子注入電極層に関して記載されてきたが、電極層の順序は、反転されてもよく、例えば、電子注入電極層は、基板の上方に配置された底層であってもよく、正孔注入電極層は、基板から離れた最頂層として配置されてもよいことに留意されたい。
図3を参照して見られるように、主題発明に係るエレクトロルミネセント素子が示される。素子(300)は、基板(302)と、正孔注入電極層(304)と、誘電体層(306)と、電子注入電極層(308)とを含む。また、素子は、エレクトロルミネセントコーティング材料(312)を含む、キャビティ(310)も含む。
図3を参照して見られるように、エレクトロルミネセントコーティング材料(312)は、電子注入電極層(308)を誘電体層(306)から分離する材料層を形成する。具体的に、ある実施形態においては、エレクトロルミネセントコーティング材料(312)は、キャビティを完全に充填するだけでなく、あふれ出て、電子注入電極層(308)と誘電体層(306)との間に挟入される、別個の材料層を形成する。
さらに、図3を参照して見られるように、キャビティ(310)は、誘電体層(306)を通って延在するが、キャビティ(310)は、正孔注入電極層(304)を通って延在しない。したがって、キャビティは、誘電体層(306)および正孔注入電極層(304)によって境界が示される。電子注入電極層(308)は、キャビティ(312)全体に及ぶ。
図3は、基板の上方に配置された底層である正孔注入電極層、および基板から離れた最頂層として配置されている電子注入電極層に関して記載されてきたが、電極層の順序は、反転されてもよく、例えば、電子注入電極層は、基板の上方に配置された底層であってもよく、正孔注入電極層は、基板から離れた最頂層として配置されてもよいことに留意されたい。
図4を参照して見られるように、主題発明に係るエレクトロルミネセント素子が示される。素子(400)は、基板(402)と、正孔注入電極層(404)と、誘電体層(406)と、電子注入電極層(408)と、を含む。また、素子は、エレクトロルミネセントコーティング材料(412)を含む、キャビティ(410)も含む。
図4を参照して見られるように、エレクトロルミネセントコーティング材料(412)は、完全にキャビティ(410)内に含まれる。具体的に、ある実施形態においては、キャビティ(410)は、誘電体層(406)および正孔注入電極層(404)の両方を通って延在し、したがって、誘電体層(406)、正孔注入電極層(404)、基板(402)の頂面、およびキャビティ(412)の全体に及び、その境界を示す電子注入電極層(408)によって境界が示される。
図4は、基板の上方に配置された底層である正孔注入電極層、および基板から離れた最頂層として配置されている電子注入電極層に関して記載されてきたが、電極層の順序は、反転されてもよく、例えば、電子注入電極層は、基板の上方に配置された底層であってもよく、正孔注入電極層は、基板から離れた最頂層として配置されてもよいことに留意されたい。
図5を参照して見られるように、主題発明に係るエレクトロルミネセント素子が示される。素子(500)は、基板(502)と、正孔注入電極層(504)と、誘電体層(506)と、電子注入電極層(508)とを含む。また、素子は、エレクトロルミネセントコーティング材料(512)を含む、キャビティ(510)も含む。
図5を参照して見られるように、エレクトロルミネセントコーティング材料(512)は、完全にキャビティ(510)内に含まれる。具体的に、ある実施形態においては、キャビティ(510)は、誘電体層(406)を通って延在するが、正孔注入電極層(504)通って延在せず、したがって、誘電体層(506)、正孔注入電極層(404)、およびキャビティ(512)の全体に及び、その境界を示す電子注入電極層(508)によって境界が示される。
図5は、基板の上方に配置された底層である正孔注入電極層、および基板から離れた最頂層として配置されている電子注入電極層に関して記載されてきたが、電極層の順序は、反転されてもよく、例えば、電子注入電極層は、基板の上方に配置された底層であってもよく、正孔注入電極層は、基板から離れた最頂層として配置されてもよいことに留意されたい。
図6を参照して見られるように、主題発明に係るエレクトロルミネセント素子が示される。素子(600)は、基板(602)と、正孔注入電極層(604)と、電子注入電極層(608)と、を含む。また、素子は、エレクトロルミネセントコーティング材料(612)を含む、キャビティ(610)も含む。
図6を参照して見られるように、エレクトロルミネセントコーティング材料(612)は、電子注入電極層(608)を正孔注入電極層(604)から分離する材料層を形成する。具体的に、ある実施形態においては、エレクトロルミネセントコーティング材料(612)は、キャビティを完全に充填するだけでなく、あふれ出て、電子注入電極層(608)と正孔注入電極層(604)との間に挟入される、別個の材料層を形成する。
さらに、図6を参照して見られるように、キャビティは、正孔注入電極層(604)および基板(602)の頂面によって境界が示される。電子注入電極層(608)は、キャビティ(612)全体に及ぶ。
図6は、基板の上方に配置された底層である正孔注入電極層、および基板から離れた最頂層として配置されている電子注入電極層に関して記載されてきたが、電極層の順序は、反転されてもよく、例えば、電子注入電極層は、基板の上方に配置された底層であってもよく、正孔注入電極層は、基板から離れた最頂層として配置されてもよいことに留意されたい。
したがって、ある実施形態においては、エレクトロルミネセント材料層は、最頂(例えば、基板に対して)電極層を誘電体層から分離する。例として、図2および3を参照。ある実施形態においては、最頂電極層は、誘電体層と直接接触する。例として、図4および5を参照。ある実施形態においては、誘電体層がなく、むしろ、エレクトロルミネセント層が正孔注入電極層を電子注入電極層から分離する。例として、図6を参照。
さらに、ある実施形態においては、電子注入電極層は、キャビティの境界を示し、さらに、直接または間接的に、キャビティの少なくとも全長を被覆してもよい。したがって、ある実施形態においては、電子注入電極層は、キャビティを直接被覆する。「キャビティを直接被覆すること」によって、電子注入電極層は、介在層の存在なく、キャビティの片側の境界を示し、それを直接被覆することが意味される。したがって、キャビティがエレクトロルミネセント材料等の材料で充填されるとしても、充填材料または別の材料のいずれもが、キャビティの寸法を越えてあふれ出ないか、またはキャビティの片側の境界を示し、それを直接被覆する、キャビティと電子注入電極層との間の介在層と見なされ得るように、キャビティと電子注入電極層との間には存在しない。例として、図4および5を参照。
ある実施形態においては、電子注入電極層は、キャビティの上方に配置されて、その境界を示すが、キャビティを間接的に被覆する。「キャビティを間接的に被覆すること」は、電子注入電極層がキャビティの上方に配置され、その長さの全体にわたって(例えば、完全に)その境界を示し、及ぶとしても、介在層は、介在層が電子注入電極層とキャビティとの間に存在するように、電子注入電極層とキャビティの片側との間に存在することを意味する。例として、ある実施形態においては、キャビティを充填する材料、例えば、エレクトロルミネセント材料は、キャビティと電子注入電極層との間に中間層または介在層を形成するように、キャビティの寸法からあふれ出る。例として、図2および3を参照。さらに、上述されるように、電子注入電極層および正孔注入電極層の位置は、反転されてもよい。
上述されるように、ある実施形態においては、エレクトロルミネセント素子は、エレクトロルミネセント材料、例として、エレクトロルミネセント層を含む。ある実施形態においては、エレクトロルミネセント材料は、素子のキャビティ内に少なくとも部分的に配置される。例として、ある実施形態においては、エレクトロルミネセント材料は、素子のキャビティを実質的に、または完全に充填する。ある実施形態においては、エレクトロルミネセント材料は、延在層を形成し、例として、エレクトロルミネセント材料は、キャビティの寸法を充填するだけでなく、電極層(例えば、電子注入層)を誘電体層から分離する付加層を形成してもよい。
エレクトロルミネセント材料は、正孔注入層から正孔を受け取り、電子注入層から電子を受け取り、注入された正孔および電子が結合する際に、電磁放射線(例えば、光)を放出することができる、任意の好適な材料から構成されてよい。したがって、ある実施形態においては、エレクトロルミネセント材料は、任意の数の有機または小分子等の多層等の有機もしくは無機化合物またはその混合物を含んでもよい。例として、エレクトロルミネセント層は、ポリマー材料を含んでもよく、または1つ以上の小分子材料から構成されてもよい。しかしながら、材料は、少なくとも1つのエレクトロルミネセント化合物、例として、有機、無機、または小分子のエレクトロルミネセント化合物を含まなければならない。ある実施形態においては、エレクトロルミネセント化合物は、単純有機分子または複合ポリマーもしくはコポリマーを含んでもよい。例えば、単純有機ルミネセント分子には、トリス(8−ヒドロキシキノリナト)−アルミニウムまたはペリレンを挙げることができる。
ある実施形態においては、エレクトロルミネセント材料は、ポリマーまたはコポリマーを含む。好適なポリマーまたはコポリマーの分子構造体は、炭素系またはシリコン系基幹を含むことができる。ポリマー類およびコポリマー類は、直鎖、分岐、架橋、またはいずれかのそれらの組み合わせであってもよく、約5000から1,000,000を超える程の広範囲の分子量を有してもよい。コポリマー類の場合、コポリマー類は、交互コポリマー、ブロックコポリマー、ランダムコポリマー、グラフトコポリマー、またはそれらの組み合わせであってもよい。本発明に関連して有用な好適なエレクトロルミネセントポリマー類の実施例には、ポリパラフェニレン類、ポリチオフェン類、ポリフェニレンビニレン類、ポリチエニルビニレン類、ポリフルオレン類、1,3,4−オキサジアゾール含有ポリマー類、およびそれらの様々な派生物ならびにコポリマー等の共役ポリマー類が挙げられるが、これらに限定されない。
例示的なエレクトロルミネセントポリマーは、次の化学式(I)の一般構造を有するアリールアミン置換されたポリ(アリレン−ビニレン)ポリマーであって、
Figure 2010509729
式中、Arは、1〜3の芳香族環を含む、アリレン、ヘテロアリレン、置換アリレン、または置換ヘテロアリレンであり、
は、アリール置換基であり、化学式−Ar−N(R)のものであり、式中、Arは、Arに定義されるものと同様であり、RおよびRは、独立してヒドロカルビル、置換ヒドロカルビル、ヘテロ原子含有ヒドロカルビル、または置換ヘテロ原子含有ヒドロカルビルであり、
およびRは、独立して、ヒドリド、ハロ、シアノ、ヒドロカルビル、置換ヒドロカルビル、ヘテロ原子含有ヒドロカルビル、および置換ヘテロ原子含有ヒドロカルビルから成る群より選択される、またはRおよびRは、三重結合をともに形成してもよい。
その他の部分は、次の通りであってもよい。
Arは、5員もしくは6員アリレン、ヘテロアリレン、置換アリレン、または置換ヘテロアリレン基であってもよく、または融合もしくは結合した、1〜3の該基を含んでもよい。好ましくは、Arは、1つまたは2つの芳香族環から構成され、最も好ましくは、5員もしくは6員アリレン、ヘテロアリレン、置換アリレン、または置換ヘテロアリレンである、単一芳香族環から構成される。アリール置換基中のアリレン結合部分であるArは、同じように定義される。
置換基RおよびRは、一般にヒドリドであるが、ハロ(特にクロロまたはフルオロ)もしくはシアノ、または置換もしくは非置換アルキル、アルコキシ、アルケニル、アルキニル、アリール、およびヘテロアリールであってもよい。
およびRは、同一であっても異なってもよく、記載されるように、ヒドロカルビル、置換ヒドロカルビル、ヘテロ原子含有ヒドロカルビル、または置換ヘテロ原子含有ヒドロカルビルである。例えば、RおよびRは、アルキル、アルコキシ置換されたアルキル、ポリエーテル置換されたアルキル、ニトロ置換されたアルキル、ハロ置換されたアルキル、アリール、アルコキシ置換されたアリール、ポリエーテル置換されたアリール、ニトロ置換されたアリール、ハロ置換されたアリール、ヘテロアリール、アルコキシ置換されたヘテロアリール、ポリエーテル置換されたヘテロアリール、ニトロ置換されたヘテロアリール、ハロ置換されたヘテロアリール等であってもよい。ある実施形態においては、置換基は、アリール、例えば、フェニル、アルコキシ置換されたフェニル(特に、メトキシフェニル等の低級アルコキシ置換されたフェニル)、ポリエーテル置換されたフェニル(特に、−−CH(OCHCHOCHまたは−−(OCHCHOCHであって、nは、一般に1〜12、好ましくは1〜6、最も好ましくは1〜3である、基で置換されたフェニル)、およびハロ置換されたフェニル(特に、フッ化または塩化フェニル)である。
米国特許第6,414,104号に記載される別の例示的なエレクトロルミネセントポリマー材料は、下記の化学式(II)の一般的な構造を有するモノマー単位を含む、アリール置換されたポリ(アリレン−ビニレン)ポリマーである。
Figure 2010509729
式中、X、Y、およびZは、独立して、Rが、ハロ、シアノ、アルキル、置換アルキル、ヘテロ原子含有アルキル、アリール、ヘテロアリール、置換アリール、もしくは置換ヘテロアリールである、または隣接する炭素原子上の2つのR部分が、結合され、追加の環状基を形成する、N、CH、およびCRから成る群より選択され、
Arは、上記に定義される通りであり、
ArおよびArは、独立して、1つまたは2つの芳香族環を含むアリール、ヘテロアリール、置換アリール、および置換ヘテロアリールから成る群より選択され、
およびRは、上記に定義される通りである。
上記の化学式(I)において、X、Y、およびZがすべてCHである場合、ポリマーは、ポリ(フェニレンビニレン)派生物である。X、Y、およびZのうちの少なくとも1つがNである場合、芳香族環は、例えば、置換もしくは非置換ピリジニル、ピリダジニル、ピリミジニル、ピラジニル、1,2,4−トリアジニル、または1,2,3−トリアジニルとなる。例として、X、Y、およびZのうちの1つは、CHであってもよく、その他の2つは、CH、またはRがヘテロ原子含有アルキル、例として、アルコキシ、またはnが1〜12、例として、1〜3等の1〜6であってもよい、ポリエーテル置換基−CH(OCHCHOCHもしくは−(OCHCHOCH基であってもよい、CRのいずれかであってもよい。
ポリマーは、少なくとも1つの追加の種類のモノマー単位を有するホモポリマーまたはコポリマーであってもよい。好ましくは、ポリマーがコポリマーである場合に、追加のモノマー単位は、また、例えば、下記の化学式(III)を有するアリレン−ビニレンモノマー単位である。
Figure 2010509729
式中、R、R、およびRは、前述で定義された通りであり、qは、0〜4を含めた整数値である。
化学式(I)の構造を有する具体的なポリマー類の例は、ポリ(2−(4−ジフェニルアミノ−フェニル)−1,4−フェニレンビニレン、およびポリ(2−(3−ジフェニルアミノフェニル)−1,4−フェニレンビニレンである。
米国特許第6,414,104号に開示される具体的なポリマー類の実施例は、ポリ(2−(4−ジフェニルアミノ−フェニル)−1,4−フェニレンビニレン、およびポリ(2−(3−ジフェニルアミノフェニル)−1,4−フェニレンビニレンである。
また、本発明での使用に適切なエレクトロルミネセントポリマー類は、米国特許第6,723,828、同第6,800,722号、および同第7,098,297号に開示され、これらの両方は、参照することによって本明細書に組み込まれる。これらの参照される特許において、下記の化学式(IV)の構造を有するモノマー単位を含有する共役ポリマーが開示される。
Figure 2010509729
式中、ArおよびArは、独立して、単環式、二環式、および多環式アリレン、ヘテロアリレン、置換アリレン、および置換ヘテロアリレン基から成る群より選択され、
Lは、アルキレン、アルケニレン、置換アルキレン、置換アルケニレン、ヘテロアルキレン、ヘテロアルケニレン、置換ヘテロアルキレン、置換ヘテロアルケニレン、アリレン、ヘテロアリレン、置換アリレン、または置換ヘテロアリレンであり、
mは、0または1であり、
nは、0または1であり、
およびQは、独立して、H、アリール、ヘテロアリール、置換アリール、置換ヘテロアリール、アルキル、および置換アルキルから成る群より選択され、Qは、mが1であり、QおよびQがH以外であるという条件で、アルキルおよび置換アルキルから成る群より選択され、
は、マイナスの電荷を帯びた対イオンである。
また、エレクトロルミネセント材料は、様々なコポリマー類に加え、その他のポリマー類を有する、化学式(IV)中のポリマー類のブレンドを含んでもよい。
したがって、上記の観点において、ある実施形態においては、主題発明のエレクトロルミネセント素子は、基板と、正孔注入電極層と、誘電体層と、キャビティと、エレクトロルミネセント層と、電子注入電極層とを含む。正孔注入電極層は、基板の上方に配置されてもよい。誘電体層は、正孔注入層の上方に配置されてもよい。キャビティは、正孔注入電極層および誘電体層の両方を通って延在してもよい。エレクトロルミネセント層は、キャビティ内に配置されてもよく、正孔注入電極層および誘電体層と接触している。さらに、キャビティの上方に配置された電子注入電極層は、エレクトロルミネセント材料と接触しており、基板を通る光を誘導するために構成される。例として、ある実施形態においては、非透過性の特徴およびキャビティの上方への配置のため、電子注入電極層は、キャビティ内のエレクトロルミネセント材料内で生成され、基板を通る光をキャビティの外(例えば、キャビティの底面の外)に誘導するために構成される。ある実施形態においては、正孔注入電極層および電子注入電極層の位置は、電子注入層が基板の真上に配置され、キャビティが電子注入層を通って延在するように、反転される。
ある実施形態においては、主題発明のエレクトロルミネセント素子は、基板と、正孔注入電極層と、誘電体層と、電子注入電極層と、エレクトロルミネセント層と、キャビティとを含む。正孔注入電極層は、基板の上方に配置され、誘電体層は、正孔注入層の上方に配置され、電子注入電極層は、誘電体層の上方に配置される。さらに、エレクトロルミネセント層は、正孔注入電極層と電子注入電極層との間に挟入され、エレクトロルミネセント材料の一部分をもまた含むキャビティは、誘電体層を通って延在する。ある実施形態においては、正孔注入電極層および電子注入電極層の位置は、電子注入層が基板の真上に配置され、正孔注入層がエレクトロルミネセント層およびキャビティの上方に配置されるように反転される。
ある実施形態においては、主題発明のエレクトロルミネセント素子は、基板と、正孔注入電極層と、誘電体層と、キャビティと、電子注入電極層とを含む。正孔注入電極層は、基板の上方に配置され、誘電体層は、正孔注入層の上方に配置される。キャビティが含まれ、このキャビティは、正孔注入電極層の一部分を含む表面、および誘電体層の一部分を含む表面等の複数の内面を含む(すなわち、正孔注入電極層の一部分および誘電体層の一部分を含む複数の表面がキャビティの境界を構成する)。また、エレクトロルミネセント層も含まれ、このエレクトロルミネセント層は、キャビティ内(例えば、完全に内部)に配置され、キャビティの正孔注入電極層表面および誘電体層表面と接触している。さらに、電子注入電極層もまた存在し、電子注入電極層はエレクトロルミネセント層と接触しており、キャビティの上方に配置され、キャビティの全体に及ぶ。ある実施形態においては、正孔注入電極層および電子注入電極層の位置は反転され、その結果、電子注入層が基板の真上に配置され、正孔注入層がエレクトロルミネセント層の上方に配置され、かつキャビティの全体に及ぶ。
ある実施形態においては、主題発明の素子は、2つの別個の層を構成する、正孔注入層およびアノード層の両方を含む。ある実施形態においては、さらなる正孔輸送層が提供される。ある実施形態においては、主題発明の素子は、2つの別個の層を構成する、電子注入層およびカソード層の両方を含む。ある実施形態においては、さらなる電子輸送層が提供される。
例えば、ある実施形態においては、図9に示されるように、主題発明のエレクトロルミネセント素子は、上述されるように、2つの電極、すなわちアノードとカソードとの間に挟持される、配置された有機薄膜の多層を含む、有機発光ダイオード(OLED)を含むキャビティを備える。使用される有機材料の分子量に基づいて、本発明のCOLEDは、例えば、有機活性層がポリマー材料で作製される場合、OLED(またはcPLED)を含むポリマーキャビティであってもよく、または有機層が小分子で作製される場合、OLED(またはSMOLED)を含む小分子キャビティであってもよい。
したがって、主題発明のcPLED(90)は、2つの有機層、すなわち正孔注入(HI)層(100)と放出層(96)とをさらに含んでもよい。HI層(100)は、誘電体層(104)上に成膜されてもよく、アノード(94)層(例として、キャビティの境界を部分的に示すアノード層)上に部分的に成膜されてもよく、アノード層(例えば、酸化インジウム−スズ層)は、基板(92)の上方に配置される、ポリ(3,4−エチレンジオキシチオフェン)ポリ(スチレンスルホネート)または(PEDOTと簡略化される場合がある、PEDOT:PSS)等の導電性ポリマーを含んでもよい。放出層(96)は、HI層(100)の上面に成膜された発光ポリマー(LEP)層であってもよい。図9に示されるように、LEP層(96)は、キャビティ(106)内に含まれ、キャビティ(106)は、誘電体層(104)によって側面の境界が示され、アノード層(94)の上面に層を形成する正孔注入層(100)によって底面の境界が示される。次いで、例えば熱蒸着によって、電子注入層がLEP層(96)の上面に成膜されてもよく、カソード(98)層が電子注入層(102)の上面に成膜されてもよい。したがって、好適なカソード層は、電子注入(EI)層(102)(例えば、数〜数百Åの極薄であってもよい、Ca、Li、LiF、Mg、Ba、またはそれらの合金等の低仕事関数材料の層)もまた含んでもよく、必要な導電性を提供するために、AlまたはAg等の安定金属の薄膜(例えば、数百〜2000Å)(図示せず)によって覆われてもよい。
ある実施形態においては、図10に示されるように、主題発明のエレクトロルミネセント素子は、3つ以上の有機層、正孔注入(HI)層(100)と、正孔輸送(HT)層(101)と、1つ以上の放出(Em)層(96)と、電子輸送(ET)層(103)と、電子注入(EI)層(102)とを含んでもよい、cSMOLED(cOLEDと称される場合がある)(100)を備える。これらの有機層は、基板(93)の上方に配置されたアノード(94)およびカソード(98)等の2つの電極間に挟持されてもよい。
図10に示されるように、放出(Em)層(96)は、キャビティ(106)内に含まれ、キャビティ(106)は、誘電体層(104)によって側面の境界が示され、アノード層(94)の上面に層を形成する正孔注入層(100)によって底面の境界が示される。正孔輸送層(101)は、正孔注入層(100)の上面に配置される。放出層(96)は、正孔輸送層(101)の上面に配置され、電子輸送層(103)は、EM層(96)の上面に配置される。次いで、電子注入層(102)は、電子輸送層(103)の上面に配置されてもよい。次いで、カソード(98)層(例えば、金属導体層)は、電子注入層(103)の上方に配置されてもよい。
場合によっては、追加の正孔遮断層および/または電子遮断層もまた、素子の性能を最適化するために使用される(図示せず)。溶液から処理することができるポリマー材料とは異なり、小分子は、真空蒸着によって成膜されてもよい。ある実施形態においては、カソードに選択される実際の材料は、カソードと直接物理接触する有機材料の特性によって決定され得るが、カソードの構成は、cPLEDにおいて使用されるものと非常に類似する。
(エレクトロルミネセント素子の製造方法)
一側面において、主題発明は、上述されるエレクトロルミネセント素子を形成するための方法を提供する。ある実施形態においては、方法は、重層構造体を基板上に最初に提供するステップを伴い、重層構造体は、正孔注入電極層と、電子注入電極層とを含み、その間に挟入された誘電体層を含んでもよい。重層構造体は、キャビティを含み、キャビティは、誘電領域(含まれる場合には)と、正孔注入電極領域とを含む内部キャビティ表面が暴露されるように、誘電体層(含まれる場合には)を通って延在し、正孔注入電極層を通って延在してもよい。方法は、内部キャビティ表面をエレクトロルミネセントコーティング材料でコーティングするステップをさらに含み、その結果、正孔注入電極領域および電子注入電極領域とのエレクトロルミネセント材料の電気接触を提供する。
主題発明のエレクトロルミネセント素子を製造する方法において、基板および/または既に成膜された層の上に各層を成膜するために、様々な技術が使用されてもよい。そのような成膜技術には、蒸着、スパッタリング、化学蒸着、電気めっき、スピンコーティング、スクリーン印刷、および半導体製造技術分野に精通する者に既知のその他の技術が挙げられるが、これらに限定されない。さらに、成膜技術は、層材料に従って選択されてもよいことに留意されたい。例えば、金属は、蒸着、スパッタリング、電気めっき、化学蒸着等によって成膜されてもよい。
各層の十分に制御された厚さを達成するために、真空蒸着技術が採用されてもよい。該真空処理には、カソードアーク物理蒸着、電子ビーム蒸着、強化アーク物理蒸着、化学蒸着、マグネトロンスパッタリング、分子ビームエピタキシ、そのような技術の組み合わせ、および当該技術分野に精通する者に既知の様々なその他の技術が挙げられるが、これらに限定されない。当該技術分野に精通する者は、化学蒸着が、窒化ケイ素等の誘電体層材料を形成するのに特に適していることを理解するであろう。
通常、化学蒸着は、気体状の有機種を分解し、所望の膜を形成するのに十分高い温度まで、基板表面を加熱することを含む。加熱は、熱によって悪影響が及ぼされる、特定のプラスチック類等の特定の基板を使用できなくする場合がある。一方、物理蒸着は、基板としてプラスチック類を必ずしも除外しない。さらに、一部の基板加熱は、膜の付着を促進するために、物理蒸着において採用される場合がある。また、マグネシウムまたはカルシウム等の反応金属が電極層材料として使用される場合に、真空蒸着が要求され得ることにも留意されたい。
例として、ある実施形態においては、図11に示されるように、有機層およびCOLEDのカソードは、従来のOLEDのために開発されたものと同一プロセスを使用して生産されることができる。つまり、ポリマーCOLEDにおいて、HI層(例えば、PEDOT)およびLEP層は、スピンコーティングされ、Ca/Al等の通常のカソードの真空蒸着が続いてもよい。同様に、小分子COLEDは、特定の状況(例えば、基板が図2、4、6に示される構造のうちの1つを使用する場合)においては、角度蒸着(図11)が使用されてもよいが、確立された真空蒸着プロセスによって生産することができる。小分子COLEDの場合、成膜順は、正規のOLEDと同一であってよく、または反転されてもよい。つまり、「HI/HT/Em/ET/EI/カソード金属」(基板上の金属層がアノードとして機能する)または「EI/ET/Em/HT/HI/アノード金属」(基板上の金属層がカソードとして機能する)の順のいずれかである。
キャビティを形成するために、多種多様な方法が使用されてもよい。キャビティは、例えば、ナノインプリンティングを用いて形成されてもよい。あるいは、キャビティは、湿式または乾式エッチング手段によって形成されてもよい。キャビティの場所を画定するために、エッチングにおいてフォトレジストが使用されてもよい。エッチング液は、気体、液体、固体、もしくはそれらの組み合わせであってもよく、または、電磁放射線または電子等のさらなるエネルギー源を必要としてもよい。例えば、イオンミリングまたは反応性イオンエッチングが使用されてもよい。
エレクトロルミネセント材料は、エレクトロルミネセント材料自体の材料特性に依存する多数の技術のいずれかによって、内部キャビティ表面に塗布されてもよい。エレクトロルミネセント材料が本質的にポリマーである場合、コーティング材料は、その場所で、キャビティ表面上に形成されてもよく、または溶媒鋳造、スピンコーティング、スプレーコーティング、印刷、またはその他の技術によって、キャビティ表面に塗布されてもよい。
キャビティ表面は、エレクトロルミネセントコーティング材料が塗布される前に、容易に酸化され得るか、または汚染され得るので、エレクトロルミネセント材料の塗布直前に表面処理が採用されてもよい。表面処理の例には、乾式洗浄(例えば、プラズマへの暴露)、湿式エッチング、溶剤洗浄が挙げられるが、これらに限定されない。さらに、キャビティ表面は、キャビティ表面とエレクトロルミネセントコーティングとの間の向上した接着を提供するために、表面変質部分を付着させることによって、修正されてもよい。また、キャビティ表面の変質は、電極とエレクトロルミネセントコーティングとの間の正孔および/または電子の輸送を促進する材料またはコーティングを提供することを含む場合がある。
集合的に、図7は、重層構造体としてエレクトロルミネセント素子を基板上に形成するための一方法を図示する。図7Aは、上に本発明の重層構造体が成膜される、主題発明の好適な基板(70)を図示する。図7Bは、基板(70)上への正孔注入電極層(72)の成膜を図示する。図7Cは、正孔注入電極層(72)上への誘電体層(74)の成膜を図示する。図7Dおよび7Eは、リソグラフィおよび/またはエッチング技術を使用することによる、誘電体層および正孔注入電極層(それぞれ、72および74)を通るキャビティ(80)の形成を図示する。図7Dは、エッチング液が重層構造体に塗布された後の、重層構造体へのキャビティ(80)の成形の開始を図示する。図7Eは、開口部(82)から延在し、重層構造体全体を通り、基板(70)で終わる、完全に成形されたキャビティ(80)を図示する。キャビティ(80)は、基板(71)の表面、正孔注入電極領域(73)の表面、および誘電領域(75)の表面によって囲まれている。図7Eは、円筒形状を有するキャビティ(80)を形成できることを図示するが、重層構造体に、1つ以上の等方性または異方性エッチング液を選択的に適用することによって、その他の形状のキャビティ(例えば、キャビティは、90°の角度の壁ではなく、むしろ90°未満の角度、例として約45°以下の角度で境界が示されるように、キャビティの側壁の輪郭が先細または円形であってもよい)を形成することもできる。
エッチング液は、気体、液体、固体、もしくはそれらの組み合わせであってもよく、または、電磁放射線または電子等のさらなるエネルギー源を必要としてもよい。つまり、乾式(例えば、プラズマまたはイオンビームミリング)または湿式(例えば、化学)のエッチング技術が使用されてもよい。正孔注入電極領域と、誘電領域と、電子注入電極領域とを有する内部キャビティ表面を形成するためには、明らかに、エッチング液は、少なくとも1つの電極材料および誘電体材料を通ってエッチングできなければならない。したがって、エッチングプロセスは、ステッピングリソグラフィ、電子ビームリソグラフィ、レーザ干渉リソグラフィ、ナノインプリンティング等の半導体処理分野において一般的に既知のいずれかの好適なリソグラフィ技術を使用して行われてもよい。当該技術分野に精通する者は、所望の形状のキャビティを形成するために、エッチング液を選択し、塗布することができる。
いったんキャビティ(80)が形成されると、エレクトロルミネセント材料自体の材料特性に依存して、多数の技術のいずれかによって、キャビティを充填するために、キャビティ(80)の内部キャビティ表面にエレクトロルミネセント材料層(76)が塗布されてもよい。例として、コーティング材料が本質的にポリマーである場合、コーティング材料は、その場所で、キャビティ表面上に形成されてもよく、溶媒鋳造、スピンコーティング、スプレーコーティング、印刷、またはその他の技術によって、キャビティ表面に塗布されてもよい。図7Fは、キャビティのコーティング材料と内面との間の等角接触を達成するための、キャビティ(80)の内面へのエレクトロルミネセントコーティング材料(76)の塗布を図示する。
コーティング材料(76)は、図7Fに図示される重層構造体の誘電体層(74)の外面(77)上に、膜として塗布されてもよい。示されるように、エレクトロルミネセント材料(76)の一部分は、キャビティ(80)を充填する。しかしながら、エレクトロルミネセント材料のこのような塗布は、エレクトロルミネセントコーティング材料とキャビティの表面との間に空隙の空間を生じる場合がある。特にコーティング材料がポリマー材料である場合、コーティング材料を熱および/または真空下に置くことによって(または表面調整剤を使用して)、間隙は除去され得る。
キャビティの内面は、エレクトロルミネセント材料が塗布される前に修正されてもよい。キャビティ表面は、エレクトロルミネセントコーティング材料が塗布される前に、容易に酸化され得るか、または汚染され得るので、エレクトロルミネセント材料の塗布直前に、表面処理が採用されてもよい。表面処理の例には、乾式洗浄(例えば、プラズマへの暴露)、湿式エッチング、溶剤洗浄が挙げられるが、これらに限定されない。さらに、キャビティ表面は、キャビティ表面とエレクトロルミネセントコーティングとの間の向上した接着を提供するために、表面変質部分を付着させることによって、修正されてもよい。また、キャビティ表面変質は、電極とエレクトロルミネセントコーティングとの間の正孔および/または電子の輸送を促進する材料またはコーティングを提供することを含む場合がある。
図7Gは、エレクトロルミネセント材料層(76)上への電子注入層(78)の成膜、したがって重層構造体の形成を図示する。ある実施形態においては、エレクトロルミネセント材料(76)は、キャビティ(80)を充填するが、誘電体層(74)と電子注入層(78)との間に中間層を形成しないことに留意されたい。したがって、ある実施形態においては、電子注入層(78)は、誘電体層(74)上に直接成膜され、キャビティ(80)と、キャビティ(80)を少なくとも部分的に充填するエレクトロルミネセント材料層(76)とを被覆する。
さらに、層の成膜の順序は反転されることができる、すなわち、電子注入電極層は、基板上に成膜される最初の層であってもよいことに留意されたい。したがって、電子注入電極層は、キャビティが形成され、エレクトロルミネセント層が成膜され、正孔注入層および誘電体層(含まれる場合には)が成膜される前または後に成膜され得る。したがって、電子注入層または正孔注入層のいずれかは、キャビティおよび/またはいずれかの既に成膜された層(エレクトロルミネセント層、誘電体層等)の境界を示し、その全体に及び、それを被覆する層を形成してもよい。さらに、正孔注入層および/もしくは正孔輸送層、または電子注入層および/もしくは電子輸送層等の1つ以上の追加層もまた、成膜されてもよい。このような場合において、正孔注入層および/または正孔輸送層は、互いに接触し、および/またはアノード層と接触するように成膜されるべきであり、電子注入層および/または電子輸送層は互いに接触し、および/またはカソード層と接触するように成膜されるべきである。
図8は、エレクトロルミネセント素子が形成され得る別の方法を図示する。図8Aおよび8Bは、ルミネセント素子の重層構造体の所望のキャビティの形状の犠牲部材の形成を図示する。図8Aにおいて、フォトレジスト(81)は、基板(80)上に成膜される。次いでレジストは、所望のキャビティの形状の犠牲部材(83)を提供するために、図8Bに図示されるようなパターンで現像される。図8Cは、基板(80)上および犠牲部材(83)の周囲への正孔注入層(82)の成膜を図示する。同様に、図8Dは、正孔注入層(82)上および犠牲部材(83)の周囲への誘電体層(84)の成膜を図示する。犠牲部材が除去される際に、正孔注入層および誘電体層(82)を通るキャビティ(90)を有する重層構造体が形成される。図8Eに示されるように、重層構造体のキャビティの内面(90)は、正孔注入電極領域(85)および誘電体層領域(87)から構成される。次いで、重層構造体キャビティの内面は、上述されるように、エレクトロルミネセントコーティング材料でコーティングされ、重層構造体上に電子注入電極層が成膜される。
(実用性)
別の側面において、主題発明は、エレクトロルミネセント照明またはディスプレイ素子の生産における、上述されたエレクトロルミネセント素子の使用を目的とし、エレクトロルミネセントディスプレイ素子は、上述されるように、重層構造体と、各キャビティが正孔注入電極領域および誘電領域を含む内部キャビティ表面を有するように、各キャビティが重層構造体の一部分を通って延在する複数のキャビティとを含む。重層構造体は、好適な基板(例えば、透過性基板)と隣接し、エレクトロルミネセント材料は、各内部キャビティ表面の正孔注入電極および誘電領域と電気接触しており、電子注入電極層は、キャビティの上方に配置され、複数のキャビティ内に含まれたエレクトロルミネセント材料と電気接触している。
好ましくは、複数のキャビティはアレイに配置される。キャビティは、異なるサイズのものであり得、および/または規則的に、または不規則に分布し得る。不規則なサイズまたは不規則に分布しているキャビティを有することの考えられる理由は、キャビティのサイズおよび分布が、キャビティ内のエレクトロルミネセント材料によって放出される放射線の発光スペクトルに影響を及ぼし得るからである。
また、カラーディスプレイ用途の赤色、緑色、および/または青色パターンも提供され得る。例として、キャビティは、特定の波長(例えば、特定の色に対応する波長)の電磁放射線を放出するエレクトロルミネセント材料を含んでもよい。具体的には、重層構造体は、励起した際に、キャビティのエレクトロルミネセント材料が色を放出し、キャビティから放出される色がディスプレイのサブピクセルに対応するように製造されることができる。例えば、キャビティは、3つの領域(例えば、トリマー)であって、各トリマーがピクセルを形成し、各ピクセルが3つのサブピクセルを含み、各サブピクセルが、赤色、緑色、または青色の波長の電磁放射線を放出するエレクトロルミネセント材料を含む。
ある実施形態においては、カラー表示を生成するために、カラーフィルタが使用されてもよい。本実施形態において、図12aおよび12bに示されるように、フィルタ(120)を含むCOLEDが記載され、フィルタ(120)は、赤色、緑色、青色、白色、透明、またはその他の色のフィルタであってもよい。また、COLEDは、基板(122)と、アノード(124)と、有機層(126)と、カソード層(130)とを含み、正孔注入層および/または輸送層および/または電子注入層および/または輸送層等の追加層(図示せず)もまた含まれてもよい。
したがって、図12aに示されるように、白色光を発光するCOLEDは、すべてのピクセルに使用されてもよい。すなわち、すべてのサブピクセルは、白色光を発光する同一のCOLEDを含んでもよい。カラーフィルタを使用することによって、赤色(R)、緑色(G)、および青色(B)のカラーサブピクセルが獲得され得る。本アプローチにおいて、各サブピクセルは、ピクセルによって発光される白色光の3つの成分のうちの1つのみを使用するため、ディスプレイの効率が減少する可能性がある。本効率は、4ピクセルのアプローチ、図12bに示されるRGBWアプローチを使用することによって改善され得る。本アプローチにおいては、カラーフィルタを使用することなく、追加の白色サブピクセルが導入される。本ピクセルが、発光されるすべての光を効率的に使用するため、ディスプレイの全効率が向上され得る。
したがって、各ピクセルが赤色、緑色、および青色のサブピクセルのすべてを含むように、各ピクセルは、各サブピクセルが、赤色、緑色、または青色光のうちの1つを発光する、少なくとも3つのサブピクセルを含む。一般的に、各サブピクセルは、数十、数百、または数千のサブピクセルを含み得る。したがって、各キャビティは、これら3色のうちの1色を発光することができるエレクトロルミネセント材料で充填されてもよく、または白色光を発光するが、カラーフィルタに付随する材料で充填されてもよい。このように、カラーディスプレイ素子を生産するために、本発明のエレクトロルミネセント素子を使用することができる。
さらに、1つ以上の発光調整剤が、各キャビティ内のエレクトロルミネセント材料に追加されてもよい。好適な発光調整剤には、2−メチル−8−ヒドロキノリンアルミニウム、8−ヒドロキノリンアルミニウム、クマリン類、アクリジン類、キノロン、カルボスチリル類、フルロル類、フェノキサジン類、ローダミン類、およびフルオレセイン類等の有機または有機金属ルミネセント染料が挙げられるが、これらに限定されない。好適な発光性染料の選択において、当該技術分野に精通する者は、色およびルミネセント効率が、実験ルーチンを通して決定されることができる2つの重要な因子であることを理解するであろう。さらに、発光調整剤は、それら自体がポリマーエレクトロルミネセント材料であってもよい。緑色、橙色−赤色、および青色の光をそれぞれ発光するために、例えば、ポリ(1,4−フェニレンビニレン)、ポリ(2−メトキシ−5−(2−エチルヘキソキシ)−1,4−フェニレンビニレン)、およびポリ(9,9−ジオクチル−2,7−フルオレン)が適応されてもよい。その他の好適な調整剤には、青色色素15、ニッケルフタロシアニン、クロロアルミニウムフタロシアニン、ヒドロキシアルミニウムフタロシアニン、バナジルフタロシアニン、チタニルフタロシアニン、およびチタニルテトラフルオロフタロシアニン等のフタロシアニン類、黄色色素110および黄色色素173等のイソインドリノン類、黄色色素139および黄色色素185等のイソインドリン類、黄色色素151、黄色色素154、黄色色素175、黄色色素194、橙色色素36、橙色色素62、赤色色素175、および赤色色素208等のベンジミダゾロン類、黄色色素138等のキノフタロン類、赤色色素122、赤色色素202、および紫色色素19等のキナクリドン類、赤色色素123、赤色色素149、色素179、赤色色素224、および紫色色素29等のペリレン類、紫色色素23等のジオキサジン類、赤色色素88および紫色色素38等のチオインジゴ類、2,8−ジフルオロエピンドリジオン等のエピンドリジオン類、赤色色素168等のアンサンスロン類、イソビオラントロン等のイソビオラントロン類、青色色素60等のインダントロン類、黄色色素192等のイミダゾベンジミダゾロン類、橙色色素67等のピラゾロキナゾロン類、赤色色素254等のジケトピロロピロール類、Irgazin DPP RubinTR、Cromophtal DPP OrangeTR、Chromophtal DPP Flame Red FP(すべてチバガイギー(Ciba−Geigy)のもの)、ならびに赤色色素177等のビスアミノアントロン類等の色素および光吸収染料が挙げられるが、これらに限定されない。これらの調整剤は、所望のキャビティに発光調整剤を選択的に成膜するために、一般的なリソグラフィ技術を採用すること、またはインクジェット技術を使用することのいずれかによって追加することができる。エレクトロルミネセントポリマー材料を修正するために光硬化フォトレジスト技術が採用される場合、ポリマー材料を寸法的に安定化し、それが損傷することを防ぐために、ポリマー材料を架橋することが望ましい場合がある。
主題発明のエレクトロルミネセント素子のアレイまたはその他の配列においては、複数の別個のキャビティ(またはキャビティの群)のそれぞれの中のエレクトロルミネセント材料の活性は、素子を異なる程度の「オン」および「オフ」に切り替えることによって完全なカラー画像を形成できるようにするために、好適な電子制御下にあってもよい。これは、例えば、正孔注入電極層および/または電子注入電極層をパターン形成することによって、および/または電子を駆動するために、これらの層の一部分と適切に接続する追加のパターン形成された層を作成することによって、達成されてもよい。
したがって、上述を参照してわかるように、主題発明の実施形態は、当該分野のその他の技術より優れた、いくつかの利点を呈する。例として、当該分野において既知のLED素子を含む様々なキャビティにおいて、有機発光(例えば、放出)層は、キャビティ内に完全に含まれ、これは、本発明の様々な実施形態の要件ではない。さらに、当該分野において既知のLED素子を含む様々なキャビティにおいては当てはまらないが、本発明の様々な実施形態に複数の有機層が採用されてもよい。
さらに、当該分野において既知のLED素子を含む様々なキャビティにおいては、頂部発光構成のみが使用できるのに対して、本発明の様々な実施形態に関しては、「頂部」発光構成および「底部」発光構成の両方が使用できる。さらに、本発明の素子の様々な構成の適応性を考えると、空気中で安定なカソードを使用する必要はない。むしろ、従来のOLEDのために開発されたカソードを使用することができる。これは、空気中で安定なカソードが必要であり、従来のOLEDのために開発されたカソードを使用できない、当該分野において既知のLED素子を含む様々なキャビティとは正反対である。したがって、本発明の素子は、ポリマーOLEDに加えて多層小分子OLEDと互換性を有し得、当該分野において既知のLED素子を含む様々なキャビティは、多層小分子OLEDとの互換性を有さない。
さらに、本発明のある実施形態においては、製作される素子が従来のOLEDのために開発された製造プロセスと完全に互換性を有する一方、当該分野において既知のLED素子を含む様々なキャビティは、従来のOLEDのために開発された製造プロセスとは互換性を有しない。例として、本発明の素子の特定の実施形態に関して、誘電体層における欠陥が素子の障害という結果になり得ないため、誘電体層の厚さは、素子の作動電圧および素子の製造歩留まりに大幅に影響を与えることがなく、広範囲に変更することができる。しかしながら、当該分野において既知のLED素子を含む様々なキャビティに関しては、最適な素子の性能を保証するために、誘電体層の厚さが狭い範囲(およそ100±20nm)内に制限され、さらに誘電体層は、欠陥が素子の障害を生じ得るので、欠陥があってはならない。
本発明における変形物は、エレクトロルミネセント素子の分野に精通する者に明らかとなるであろう。例えば、キャビティを有する重層構造体が、一般的なリソグラフィおよびエッチング技術によって形成され得る一方で、材料を重層構造体から除去するための別の方法として、または付加的に、レーザアブレーション等のその他の技術もまた採用されてもよい。また、本発明には、互いにかみ合う電極等のエレクトロルミネセントディスプレイ素子設計の既知の側面を組み込むことができる。また、層間接着を向上するため、または電子および/または正孔輸送等の電気特性を改善するために、追加層が各層間に形成されてもよいことに留意されたい。
また、当該技術分野に精通する者は、電子機器および包装等のその他の考慮すべき事柄もまた、いずれかのディスプレイにおいて最も重要な考慮すべき事柄であることを理解するであろう。これらのディスプレイで使用される反応金属およびルミネセント材料は、水分および空気の攻撃を受ける。したがって、ディスプレイは、適宜包装されるべきである。該包装は、積層または当該技術分野において既知のその他の技術を伴ってもよい。素子電子機器には、いずれかの所望のディスプレイ設計に適切な、市販されるシステムを含むことができる。
本発明は、具体的な実施形態に関して記載されてきたが、本発明の精神および範囲から逸脱することなく、様々な変更が行われてもよく、同等物が置換されてもよいことを、当該技術分野に精通する者によって理解されるべきである。さらに、本発明の目的、精神、および範囲に、特定の状況、材料、物質の構成、プロセス、加工ステップを適合するために、多くの修正がなされてもよい。すべての修正は、本明細書に添付される特許請求の範囲の範囲内であることが意図される。
本明細書に言及されるすべての特許、特許出願、および公報は、参照することによってそれらの全体が本明細書に組み込まれる。しかしながら、明確な定義を含む特許、特許出願、または公報は、参照することによって組み込まれるが、これらの明確な定義は、それらが見出される、組み込まれた特許、特許出願、または公報に適用され、本願の文脈の残りの部分、特に本願の特許請求の範囲には適用されないことを理解されたい。

Claims (53)

  1. エレクトロルミネセント素子であって、
    (a)基板と、
    (b)該基板の上方に配置される正孔注入電極層と、
    (c)該正孔注入層の上方に配置される誘電体層と、
    (d)該正孔注入電極層および該誘電体層を通って延在するキャビティと、
    (e)該キャビティ内に配置され、該正孔注入電極層および該誘電体層と接触するエレクトロルミネセント層と、
    (f)該キャビティの上方に配置され、該基板を通る光を誘導するために構成される電子注入電極層と
    を備える、素子。
  2. 前記基板は、透過性である、請求項1に記載のエレクトロルミネセント素子。
  3. アノードと、カソードとをさらに備える、請求項1に記載のエレクトロルミネセント素子。
  4. 前記アノードは、正孔注入電極層と接触している、請求項3に記載のエレクトロルミネセント素子。
  5. 前記カソードは、電子注入電極層と接触している、請求項3に記載のエレクトロルミネセント素子。
  6. 前記正孔注入電極層は、金、銅、ニッケル、パラジウム、白金、クロム、モリブデン、タングステン、マンガン、コバルト、酸化金属類、導電性ポリマー類、およびそれらの組み合わせならびに合金から成る群より選択される材料を備える、請求項1に記載のエレクトロルミネセント素子。
  7. 前記誘電体層は、約10オームcm以上の電気抵抗を有する高抵抗材料を備える、請求項1に記載のエレクトロルミネセント素子。
  8. 前記高抵抗材料は、窒化ケイ素、窒化ホウ素、窒化アルミニウム、酸化ケイ素、酸化アルミニウム、パラレン、ポリイミド、およびポリフッ化ビニリデンから成る群より選択される、請求項7に記載のエレクトロルミネセント素子。
  9. 前記エレクトロルミネセント層は、エレクトロルミネセントポリマーを備える、請求項1に記載のエレクトロルミネセント素子。
  10. 前記エレクトロルミネセントポリマーは、ポリパラフェニレン類、ポリチオフェン類、ポリフェニレンビニレン類、アリール置換されたポリアリレンビニレン類、ポリチエニルビニレン類、ポリフルオレン類、および1,3,4−オキサジアゾール含有ポリマー類から成る群より選択される共役ポリマーを備える、請求項9に記載のエレクトロルミネセント素子。
  11. 前記エレクトロルミネセントポリマーは、アリール置換されたポリアリレンビニレンである、請求項10に記載のエレクトロルミネセント素子。
  12. 前記エレクトロルミネセント材料は、非ポリマーエレクトロルミネセント分子を含む、請求項1に記載のエレクトロルミネセント素子。
  13. 前記非ポリマーエレクトロルミネセント分子は、トリス(8−ヒドロキシキノリナト)アルミニウムまたはペリレンである、請求項12に記載のエレクトロルミネセント素子。
  14. 前記非ポリマーエレクトロルミネセント分子は、無機である、請求項1に記載のエレクトロルミネセント素子。
  15. 前記電子注入電極層は、低仕事関数の金属を備える、請求項1に記載のエレクトロルミネセント素子。
  16. 前記低仕事関数の金属は、アルミニウム、バリウム、バリウムベリリウム、ホウ素、カルシウム、ガリウム、インジウム、リチウム、マグネシウム、ストロンチウム、およびそれらの組み合わせならびに合金から成る群より選択される金属を備える、請求項1に記載のエレクトロルミネセント素子。
  17. 少なくとも1つの電極層は、約200〜約2000オングストロームの厚さを有する、請求項1に記載のエレクトロルミネセント素子。
  18. 前記キャビティは、軸対称である、請求項1に記載のエレクトロルミネセント素子。
  19. 前記キャビティは、該キャビティの軸に沿って一定の断面積を有する、請求項1に記載のエレクトロルミネセント素子。
  20. 前記キャビティは、前記誘電体層であって、前記正孔注入電極層より小さな断面積を有する、請求項1に記載のエレクトロルミネセント素子。
  21. 前記基板と前記正孔注入電極層との間に挟入される絶縁層をさらに備える、請求項1に記載のエレクトロルミネセント素子。
  22. 前記基板は、取り外し可能である、請求項1に記載のエレクトロルミネセント素子。
  23. 前記基板は、反射を防ぐように構成される、請求項1に記載のエレクトロルミネセント素子。
  24. 正孔輸送層と、電子輸送層とをさらに備える、請求項1に記載のエレクトロルミネセント素子。
  25. 前記基板は、粗面を備える、請求項23に記載のエレクトロルミネセント素子。
  26. エレクトロルミネセント素子であって、
    (a)基板と、
    (b)該基板の上方に配置される正孔注入電極層と、
    (c)該正孔注入層の上方に配置される誘電体層と、
    (d)該誘電体層の上方に配置される電子注入電極層と、
    (e)該正孔注入電極層と前記電子注入電極層との間に挟入されるエレクトロルミネセント層と、
    (f)少なくとも該誘電体層を通って延在し、該エレクトロルミネセント層を備えるキャビティと
    を備える、素子。
  27. 前記基板は、透過性である、請求項26に記載のエレクトロルミネセント素子。
  28. 前記正孔注入電極層は、透過性である、請求項26に記載のエレクトロルミネセント素子。
  29. 前記正孔注入電極層は、ITOを備える、請求項26に記載のエレクトロルミネセント素子。
  30. アノードと、カソードとをさらに備える、請求項26に記載のエレクトロルミネセント素子。
  31. 前記アノードは、正孔注入電極層と接触している、請求項30に記載のエレクトロルミネセント素子。
  32. 前記カソードは、電子注入電極層と接触している、請求項30に記載のエレクトロルミネセント素子。
  33. 正孔輸送層と、電子輸送層とをさらに備える、請求項26に記載のエレクトロルミネセント素子。
  34. エレクトロルミネセント素子であって、
    (a)基板と、
    (b)該基板の上方に配置される正孔注入電極層と、
    (c)該正孔注入層の上方に配置される誘電体層と、
    (d)内面を有するキャビティであって、該内面は、該正孔注入電極層と、該誘電体層とを備える、キャビティと、
    (e)該キャビティ内に配置され、該キャビティの該内面の該正孔注入電極層および該誘電体層と接触しているエレクトロルミネセント層と、
    (f)該キャビティの上方に配置され、その全体に及ぶ電子注入電極層であって、該電子注入電極層は、該エレクトロルミネセント層と接触している、電子注入電極層と
    を備える、素子。
  35. 前記基板は、透過性である、請求項34に記載のエレクトロルミネセント素子。
  36. アノードと、カソードとをさらに備える、請求項34に記載のエレクトロルミネセント素子。
  37. 前記アノードは、正孔注入電極層と接触している、請求項36に記載のエレクトロルミネセント素子。
  38. 前記カソードは、電子注入電極層と接触している、請求項36に記載のエレクトロルミネセント素子。
  39. 正孔輸送層と、電子輸送層とをさらに備える、請求項34に記載のエレクトロルミネセント素子。
  40. エレクトロルミネセント素子を製造する方法であって、
    (a)基板を提供するステップと、
    (b)該基板を正孔注入電極層に接触させるステップと、
    (c)該正孔注入電極層を誘電体層に接触させるステップと、
    (d)キャビティが、該誘電体層および該正孔注入電極層を通って延在するように、該誘電体層および該正孔注入電極層内にキャビティを形成するステップであって、該キャビティは、いったん形成されると、誘電領域と正孔注入電極領域とを備える内部キャビティ表面を有する、ステップと、
    (e)該内部キャビティ表面をエレクトロルミネセント材料で被覆するステップであって、これにより、重層構造体を形成するために、エレクトロルミネセント材料が該内部キャビティ表面の該正孔注入領域および誘電領域と電気接触する、ステップと、
    (f)該電子注入電極層が、該キャビティ内で該エレクトロルミネセント材料と電気接触するように、該重層構造体を電子注入電極層に接触させるステップと
    を含む、方法。
  41. 前記キャビティは、前記正孔注入電極層および誘電体層の一部分をキャビティを形成するためのエッチング液でエッチングすることを介して形成される、請求項40に記載の方法。
  42. 前記エッチング液は、等方性のエッチング液を備える、請求項41に記載の方法。
  43. 前記エッチング液は、異方性のエッチング液を備える、請求項41に記載の方法。
  44. 前記方法は、化学蒸着を備える、請求項40に記載の方法。
  45. 前記内部キャビティ表面を修正することをさらに含む、請求項40に記載の方法。
  46. 前記修正することは、表面変質部分を前記内部キャビティ表面に取り付けることを含む、請求項45に記載の方法。
  47. 前記エレクトロルミネセント材料に減圧処理を施すことをさらに含む、請求項40に記載の方法。
  48. 前記エレクトロルミネセント材料に熱処理を施すことをさらに含む、請求項40に記載の方法。
  49. ステップ(e)は、前記エレクトロルミネセント材料を前記キャビティに印刷するステップを含む、請求項40に記載の方法。
  50. エレクトロルミネセントディスプレイ素子であって、
    (a)基板と、
    (b)該基板の上方に配置される正孔注入電極層と、
    (c)該正孔注入電極層の上方に配置される誘電体層と、
    (d)該誘電体層および該正孔注入電極層の一部分を通ってそれぞれ延在する複数のキャビティであって、それにより、各キャビティが誘電領域と正孔注入電極領域とを備える内部キャビティ表面を有する、複数のキャビティと、
    (e)該キャビティ内にあって、各内部キャビティ表面の該正孔注入電極および誘電領域と電気接触している、エレクトロルミネセント材料と、
    (f)該誘電体層の上方に配置され、該エレクトロルミネセント材料と電気接触している、電子注入電極層と
    の重層構造体を備える、エレクトロルミネセントディスプレイ素子。
  51. 前記複数のキャビティは、アレイに配設される、請求項50に記載のエレクトロルミネセントディスプレイ素子。
  52. 少なくとも1つのキャビティ内に発光調整剤をさらに備える、請求項51に記載のエレクトロルミネセントディスプレイ素子。
  53. 各キャビティは、約1〜12マイクロメートルの直径を有する、請求項50に記載のエレクトロルミネセントディスプレイ素子。
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