JP2010252190A - アンテナ - Google Patents
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Abstract
【課題】移動体の進行方向に対して左右の横方向から到来する電波を良好に受信することが可能で、デジタルTV放送を良好に受信可能なアンテナを提供する。
【解決手段】自動車のフロントガラスに設置されてデジタルTV放送帯の電波を受信可能なアンテナ55であって、デジタルTV放送帯にある特定周波数の1波長λに対応する長さの線状導体51を、この線状導体51で囲まれた領域がT字状になるように環状に折り曲げ、線状導体51の両端部は、線状導体51の折り曲げが完了した状態で近接させ、両端部を給電端子53,54としたものである。給電端子53,54は、線状導体51によって囲まれたT字の横棒に対応する第1の領域Hと、T字の縦棒に対応する第2の領域Vとが接する部分の近傍に設ける。第2の領域Vはアンテナの中心線に対してオフセットしても良い。
【選択図】図3
【解決手段】自動車のフロントガラスに設置されてデジタルTV放送帯の電波を受信可能なアンテナ55であって、デジタルTV放送帯にある特定周波数の1波長λに対応する長さの線状導体51を、この線状導体51で囲まれた領域がT字状になるように環状に折り曲げ、線状導体51の両端部は、線状導体51の折り曲げが完了した状態で近接させ、両端部を給電端子53,54としたものである。給電端子53,54は、線状導体51によって囲まれたT字の横棒に対応する第1の領域Hと、T字の縦棒に対応する第2の領域Vとが接する部分の近傍に設ける。第2の領域Vはアンテナの中心線に対してオフセットしても良い。
【選択図】図3
Description
本発明はアンテナに関し、特に、車両等の移動体の電波受信可能領域に取り付けることにより、移動体の前方又は移動体の横方向から到来する電波を効率良く受信することが可能なアンテナに関する。
従来、移動体、例えば自動車等の車両には、AMラジオやFMラジオ等の放送を聴取するための受信機が搭載されていたが、近年、目的地までの経路探索や道案内、周辺施設の検索等を行うカーナビゲーション装置が搭載されることが多い。そして、多くのカーナビゲーション装置にはアナログテレビ放送、或いはワンセグ放送や12セグ放送(地上波デジタルテレビ放送:以後DTVという)を受信する受信機が搭載されている。
このため、近年の車両にはAMラジオ用の中波(MW)とFMラジオ用やTV用の超短波(VHF)を受信するためのアンテナに加えて、DTV用の極超短波(UHF)帯の電波の受信を可能にするアンテナが搭載されてきている。また、カーナビゲーション装置には自車位置を検出するためのGPS(全地球測位システム)用のアンテナが必要であり、近年搭載車両が増えているETC(自動料金収受システム)にも電波を受信するアンテナが必要である。よって、近年の車両には数多くのアンテナが必要であり、アンテナの数が増えるにつれて、アンテナの小型化や車両のデザインを損なわないアンテナの見栄えの良さが要求されている。
これらのアンテナを、移動体である自動車に取り付ける場合のアンテナの設置場所は、車両のフロントガラスが一般的である。アンテナがフロントガラスに取り付けられる場合は、運転視界の妨げにならないフロントガラスの上部に設置されるために、アンテナは透明なフィルムシートの上に形成され、粘着材でフロントガラスに貼り付けられる(特許文献1参照)。このようなフィルムアンテナには横長のループアンテナが形成されることが多い。
ところが、フロントガラスの上部に取り付けられるDTVを受信するためのループアンテナは、その指向性が車両前方であったので、車両が進行方向を変更すると受信しにくくなるという問題があった。これを解消するために、本願発明者は共同発明者と共に特許文献2に示されるような指向性に変化を持たせたループアンテナを案出し、これをフロントガラスの上部に最小限の数だけ設けることにより、DTVの受信指向性を向上させた、安価で設置が簡単な車両用アンテナ装置を提案した。
ここで、特許文献2に記載の車両用アンテナ装置について、図1と図2とを用いて簡単に説明する。図1(b)は通常の透明フィルム24に形成されたループアンテナ10Aの構成を示すものであり、シート状の透明フィルム24の上に、銀ペーストや銅箔等の導体によって形成された矩形状のアンテナ導体23と、アンテナ導体23に給電を行う給電端子11,12を備えている。給電端子11,12は、ループアンテナ10Aを左右に二分する中心線に対して対称な位置に近接して設けられている。このループアンテナ10Aを自動車のフロントガラスの上部に設置し、自動車の上方から見た図を図2(b)に示す。2は自動車のルーフ部2であり、ループアンテナ10Aの指向性は、車両の進行方向Fを向く。
図1(c)は、特許文献2で提案されたループアンテナ10Bの構成を示すものであり、シート状の透明フィルム24の上に導体によって形成された矩形状のアンテナ導体23と、アンテナ導体23に給電を行う給電端子11,12を備えている。ループアンテナ10Bでは、給電端子11,12は、ループアンテナ10Bを左右に二分する中心線に対して左側の端部に近接して設けられている。このループアンテナ10Bを自動車のフロントガラスの上部に設置し、自動車の上方から見た図を図2(c)に示す。2は自動車のルーフ部2であり、ループアンテナ10Bの指向性は、車両の進行方向Fに対して右側Rを向く。
図1(d)は、特許文献2で提案されたループアンテナ10Cの構成を示すものであり、シート状の透明フィルム24の上に導体によって形成された矩形状のアンテナ導体23と、アンテナ導体23に給電を行う給電端子11,12を備えている。ループアンテナ10Bでは、給電端子11,12は、ループアンテナ10Bを左右に二分する中心線に対して右側の端部に近接して設けられている。このループアンテナ10Cを自動車のフロントガラスの上部に設置し、自動車の上方から見た図を図2(a)に示す。2は自動車のルーフ部2であり、ループアンテナ10Cの指向性は、車両の進行方向Fに対して左側Lを向く。
図1(a)は、図1(b)から(d)で説明したループアンテナ10A〜10Cを自動車のフロントガラス1の左右の上部に取り付けて構成した車両用アンテナ装置50の構成を示すものであり、自動車のフロントガラス1とその周囲を車室内側から見たものである。アンテナ装置50は、DTVを受信するためのものであり、フロントガラス1の両端側にある2つのループアンテナ10Aと、これに隣接配置されたループアンテナ10B,10Cとから構成されている。4つのループアンテナ10A,10B,10Cにはそれぞれコネクタ20と同軸ケーブル22からなる給電回路が接続される。
ループアンテナ10A,10B,10Cで受信した信号は、それぞれコネクタ20を介して同軸ケーブル22を備えた給電回路に入力される。この同軸ケーブル22は自動車のAピラー3に沿って配設され、図示しないDTV用のチューナに接続される。8は自動車のインストルメントパネル9に設置されたカーナビゲーション装置であり、DTV用のチューナからの画像信号が入力される。
従って、図1(a)に示すようにループアンテナ10A,10B,10Cがフロントガラス1の上部のルーフ部2の近傍に配置されたアンテナ装置50の、垂直方向の指向性は、図2(d)に示すように自動車60の進行方向Fに対して斜め上方となり、水平方向の指向性は自動車60を上方から見た図2(e)に示すように車両の進行方向Fに対して左前方向Lと右前方向Rになる。このため、自動車60が進行方向を変更してもDTVの電波が良好に受信できるようになり、アンテナ装置50の受信性能が向上した。
なお、以上の説明において破線で示したアンテナの指向性は、指向性がおよそこの方向になるということを示すものであり、正確な指向性図ではない。
しかしながら、特許文献2において提案された車両用アンテナ装置では、自動車の進行方向の前方、或いは斜め前方から到来するDTVの電波を受信するには適しているが、自動車の進行方向に対して左右の横方向から到来する電波の受信に対しては若干受信性能に難点があるという問題点があった。そこで、自動車の前後からの到来波は受信せず、自動車の上下、横方からの到来波は受信することができるモノポールアンテナをフロントガラスに設置することが考えられるが、モノポールアンテナは自動車のボディにアースを接続することが必要で、取付作業性が悪いという問題があった。
そこで、本発明は、アンテナの設置面に対して左右の横方向から到来する電波を良好に受信することが可能であり、特に、DTV放送を良好に受信することができる、安価で設置が簡単なアンテナを提供することを目的とするものであり、受信機を内蔵した自動車等の移動体に取り付けられると、移動体の進行方向に対して左右の横方向から到来するDTV放送等の電波を良好に受信することができるアンテナを提供することを目的とするものである。
前記目的を達成する本発明に係るアンテナは、所定周波数帯の電波を受信するアンテナであって、受信周波数帯にある特定周波数の1波長に対応する長さの線状導体を、この線状導体で囲まれた領域がT字状になるように環状に折り曲げ、線状導体の両端部は、線状導体の折り曲げが完了した状態で近接させ、両端部を給電端子としたことを特徴とするアンテナである。
本発明に係るアンテナによれば、アンテナの設置面に対して左右の横方向から到来する電波を良好に受信することが可能であり、特に、DTV放送を良好に受信することができる。このため、本発明に係るアンテナを自動車等の移動体に取り付けると、移動体の進行方向の左右方向から到来する電波を良好に受信することができるので、これを移動体の進行方向から到来する電波を良好に受信できるループアンテナと組み合わせて使用すれば、移動体の移動方向が変わっても電波、特にDTV用の電波を良好に受信することができ、アンテナの受信性能が向上するという効果がある。
これは、例えば、移動体である車両にループアンテナと本発明に係るアンテナを設置した場合、ループアンテナは車両の横方向からの到来波は受信せずに車両の前後方向からの到来波を受信し、逆に、本発明に係るアンテナは車両の横方からの到来波を受信することができるからである。これにより、ユーザに対して安定した受信品質を確保することができるアンテナを提供することが可能となる。
以下添付図面を用いて本発明に係るアンテナの実施の形態を、自動車のフロントガラスにアンテナが設置される具体的な実施例に基づいて、詳細に説明する。なお、図1、図2で説明した構成部材と同じ構成部材については同じ符号を付して説明する。
図3(a)は、本発明に係るアンテナを構成する線状導体51の長さと受信電波の1波長λとの関係を示すものである。本発明では、アンテナによって受信したい周波数帯の中にある特定の周波数fの電波の1波長λに対応する長さの線状導体51を用意する。特定の周波数fは受信したい周波数帯の中心周波数fcでなくても良い。尚、線状導体51の長さは、必ずしも自由空間を伝播する電波の1波長λに等しいものではなく、線状導体51で構成したアンテナを車両の誘電体部分に設置した時に、最も良く前述の特定周波数fの電波を受信できる長さであるが、ここでは便宜上、1波長λの電波を受信する線状導体51の長さもλと記載する。
この発明では、図3(a)に示した線状導体51を折り曲げ、この線状導体51で囲まれた領域が図3(b)に示すようなT字状になるようにして、アンテナ55を形成する。この時、線状導体51の両端部には端子53,54をそれぞれ設け、線状導体51を折り曲げ終わった時に端子53,54は近接させてこれらを給電端子とする。そして、これらの給電端子53,54にコネクタ20を接続し、このコネクタ20を同軸ケーブル22で受信装置52に接続すれば、車両用アンテナ装置50となる。
図4は、図3(a)に示した本発明に係るアンテナ55において、線状導体51が形成する領域と給電端子53,54との関係を示すものである。線状導体51を、線状導体51で囲まれる領域がT字状になるように折り曲げると、T字状の領域には、T字の横棒に対応する第1の領域Hと、T字の縦棒に対応する第2の領域Vがある。この発明に係るアンテナ55では、波長λの電波を良好に受信するために、第2の領域Vの長手方向の長さLを波長λの1/4の長さにする。また、第1の領域Hの上辺から第2の領域Vの下辺までの長さ(Y+L)を波長λの1/4の長さにしても、波長λの電波を良好に受信することができる。
なお、アンテナ55を自動車のフロントガラスに設置する際に、運転者の視界を妨げないように、或いは自動車のデザインを損なわないようにするために、アンテナ55のサイズを小型化することが可能である。これは、前述の長さLや長さ(Y+L)は正確に受信希望周波数の波長λの1/4の長さにしなくても、それに近い長さであれば波長λの電波を良好に受信することができるからであり、その結果、ユーザに対してより付加価値の高い製品を提供できるからである。
因みに、実験の結果、第1の領域Hを構成する平行な線状導体51の幅Yは波長λの1/40の長さにし、第2の領域Vを構成する平行な線状導体51の幅Xは波長λの1/20の長さにすれば、受信感度が良いことが分かった。また、第1の領域Hと第2の領域Vが接する部分(接続部分)Cの近傍に給電端子53,54を設ければ受信感度が良いことも分かった。
図5(a)〜(f)は、本発明に係るアンテナ55における給電端子53,54の好ましい設置位置を示す第1から第6の実施例を示すものである。図5(a)に示す第1の実施例では、給電端子53,54は第2の領域Vの左側の第1の領域Hの底辺部にある。図5(b)に示す第2の実施例では、給電端子53,54は第2の領域Vの右側の第1の領域Hの底辺部にある。図5(c)に示す第3の実施例では、給電端子53,54は第2の領域Vの左側の側辺部にある。図5(d)に示す第4の実施例では、給電端子53,54は第2の領域Vの右側の側辺部にある。図5(e)に示す第5の実施例では、給電端子53,54は第2の領域Vの左側の第1の領域Hの底辺部と第2の領域Vの左側の側辺部にそれぞれある。図5(f)に示す第6の実施例では、給電端子53,54は第2の領域Vの右側の第1の領域Hの底辺部と第2の領域Vの右側の側辺部にそれぞれある。
ところで、図5(a)に示した第1の実施例のように、給電端子53,54が第2の領域Vの左側の第1の領域Hの底辺部にある場合は、給電端子53,54の存在によって、第1の領域Hの左右のバランスが悪くなる。即ち、給電端子53,54は理想的には点であることが望ましいが、コネクタとの接続のためにランドパターンを形成する必要があり、給電点が左右何れかの方向にシフトされる。そこで、第1の実施例のような場合は、図6(a)に示すように、第1の領域Hを左右に2分割する中心線CHに対して第2の領域Vを右側にシフトしてバランスをとる。即ち、中心線CHに対して第2の領域Vの長手方向の中心線CVを右側にシフトする。
例えば、図6(a)に示す長さD1を50mmとした時に、長さD2が55mm、長さD3が45mmになるように、第2の領域Vを第1の領域Hに対して右側にシフトする。この結果、第2の領域Vの左右方向から到来する電波をバランス良く受信することができる。なお、この場合、長さLを65mm、長さXを20mm、長さYを10mmとすると、感度の良いアンテナ55となる。また、第2の領域Vの最大シフト量は30mm程度である。
図6(b)は、図5(b)に示した第2の実施例のように、給電端子53,54が第2の領域Vの右側の第1の領域Hの底辺部にある場合の実施例を示すものである。第2の実施例のような場合は、第1の領域Hを左右に2分割する中心線CHに対して第2の領域Vを左側にシフトすれば良い。シフトにおける寸法関係は図6(a)と同じであるので、同じ寸法には同じ符号を付してその説明を省略する。
図7(a)は、本発明に係るアンテナ55の具体的な構成を示す実施例であり、図7(b)は図7(a)のB−B線における断面を示すものである。アンテナ55は、線幅が0.3mm程度で中抜きのT字状に形成された線状導体51と、線状導体51の両端部に接続された矩形状の給電端子53,54とから構成されており、これらは透明なベースフィルム17上に導電性材料によって形成されている。ベースフィルム17の上面側には、銀ペーストや銅箔等の導電体からなる線状導体51と、これを保護する透明保護層4が設けられており、下面側には粘着材(接着力の弱い接着剤)5が塗布されている。この粘着材5は粘着材面から剥離可能なセパレータ6で覆われている。アンテナ55はセパレータ6を剥がして粘着材5を露出させ、粘着材5を自動車のフロントガラスの内側に貼り付けることによってフロントガラスに取り付けられる。
図8は、図7(a)に示した本発明に係るアンテナ55が、自動車のフロントガラス1の上部のルーフ部2の近傍に配置された場合の指向性を示すものである。アンテナ55の指向性は、自動車の進行方向Fに対して左右方向となる。このため、自動車はその両側から到来するDTVの電波を良好に受信できる。図7(a)に破線で示したアンテナ55の指向性は、指向性がおよそこの方向になるということを示すものであり、正確な指向性図ではない。
図9(a)、(b)は、前述のコネクタ20の外観、及びコネクタ20を分解した状態を示すものである。図9(a)に示すように、コネクタ20は、インナケース21とアウタケース25を合わせて構成されており、インナケース21の表面(接続端子53,54への取り付け面)には2つの開口部21A,21Bがあり、ばね性を有する接続端子31,32がこの開口部21A,21Bから突出している。コネクタ20は、そのインナケース21の表面が両面テープなどの接着材や粘着材によってアンテナの上に貼り付けられ、接続端子31,32が接続端子53,54に接続される。
接続端子31,32は、図9(b)に示すように、インナケース21とアウタケース25に内蔵された回路基板(誘電体基板)30の一方の面上に取り付けられており、この回路基板30に同軸ケーブル22が接続している。回路基板30には同軸ケーブル22の被覆部を受け入れる切欠部35があり、インナケース21とアウタケース25には、同軸ケーブル22の被覆部を受け入れる湾曲した凹部26がある。回路基板30の他方の面上には後述する集積回路40が実装されている。一般に、接続端子31がホット側(信号伝達側)の端子であり,接続端子32がアース側の端子である。
図10(a)は、図9(b)に示したコネクタ20の内部にある回路基板30の一般的な構成を、インナケース21とアウタケース25を除いて示すものである。接続端子31,32は回路基板30の裏面側に取り付けられており、スルホール33,34で回路基板30の表側に導かれる。この例では、スルホール33は、回路基板30の表側に実装されている集積回路40の入力端子に接続され、スルホール34は、同軸ケーブル22のアース線(外側導体)22Bに接続している。集積回路40はアンテナで受信された信号に対して増幅等の処理を施すものであり、処理された信号は、同軸ケーブル22の中心導体(内側導体)22Aに出力される。
図10(b)は図10(a)に示した集積回路40の内部構成の一例を示すものである。集積回路40の内部にはアンテナ10に接続するマッチング回路及びフィルタ41、マッチング回路及びフィルタ41から出力される信号を増幅するアンプ42、アンプ42から出力される信号帯域を定めるフィルタ43がある。フィルタ43は直流を阻止するコンデンサ44を介して同軸ケーブル22の中心導体22Aに接続している。この同軸ケーブル22は電源重畳ケーブルであり、重畳された電源電圧(直流)は、交流成分を遮断するコイル45を通じてアンプ42に供給される。
図10(c)は、図10(a)に示した集積回路40の内部構成の別の例を示すものである。この回路には接続端子31,32に接続するバラン46が設けられている点が、図10(b)に示した回路と異なる。バラン46の2つの出力端子のうち、一方はマッチング回路及びフィルタ41に接続され、他方は接地されている。その他の構成は図10(b)の回路と同じであるので、これ以上の説明を省略する。
図11(a)から(d)は、本発明に係るアンテナ55を自動車のフロントガラス1の上端部に、単独で、或いはループアンテナと組み合わせて取り付けた実施例を示すものであり、フロントガラス1を車室内側から見たものである。図11(a)はアンテナ55が1つだけ取り付けられたた実施例を示すものである。図11(b)は、2つのアンテナ55が、2つのループアンテナ10と組み合わされて取り付けられた実施例を示すものである。アンテナ55の指向性が自動車の左右方向であるのに対して、ループアンテナ10の指向性は自動車の前方である。なお、アンテナ55とループアンテナ10との間は10mm程度開ければ良い。
従来の矩形状のループアンテナ10の場合、フロントガラス1の上端部(ルーフ部分に隣接する部分)に設置すると、金属製のルーフ部分が放送波を反射させるので、その指向性は自動車の前後方向しか確保できなかった。しかし、本発明に係るアンテナ55はT字形状のループアンテナであり、このようなアンテナであれば、フロントガラス1の上端部に設置すると自動車の左右方向(横方向)の指向性が確保できるようになる。
この結果、これまでは自動車のフロントガラス1に設置したループアンテナ10だけでは、自動車の前後方向の指向性しか得られなかったが、本発明に係るアンテナ55をフロントガラス1の上端部に設置することにより、自動車の左右方向の指向性を確保することができるようになり、アンテナの設計自由度が向上し、より安定した放送電波の受信性能を確保することができるようになった。このため、自動車のデザインを犠牲にすることがないアンテナをユーザに提供できるようになった。
一方、図11(c)はアンテナ55が2つ組み合わされて取り付けられた実施例を示すものである。ただし、フロントガラス1の左側の上部に取り付けられたアンテナ55は、第1の領域Hがフロントガラス1の上端部に平行に取り付けられているので、その指向性は自動車の左右方向である。一方、フロントガラス1の右側の上部に取り付けられたアンテナ55は、第1の領域Hがフロントガラス1の上端部に対して垂直方向に取り付けられているので、その指向性は自動車の前後方向である。
これは、一般に自動車のフロントガラスは45°以下の角度で地面に対して傾斜していることが多く、このようなフロントガラスの上端部に対してアンテナ55の第1の領域Hが垂直方向に取り付けられている場合には、アンテナ55の指向性が自動車の前後方向になるからである。
図11(d)はアンテナ55が4つ組み合わされて取り付けられた実施例を示すものである。この実施例では、フロントガラス1の左右の上部に、第1の領域Hがフロントガラス1の上端部に平行に取り付けられたアンテナ55と、第1の領域Hがフロントガラス1の上端部に対して垂直方向に取り付けられたアンテナ55とが組み合わされてそれぞれ配置されている。この結果、図11(d)の配置では、車両の前後方向と左右方向から到来する電波を共に受信することができる。
なお、フロントガラスに複数のアンテナを設置する場合は、複数のアンテナからの受信信号のうちの感度の良いものを取り出して出力するダイバーシティ装置を設置しても良いものである。また、前述の実施例では、アンテナを透明なフィルム上に形成する例を説明したが、この発明に係るアンテナは、自動車の窓ガラスに直接埋め込んで形成することもできる。
なお、以上説明した実施例では、アンテナの設置場所を自動車のフロントガラスとして説明したが、本発明に係るアンテナは、自動車のリヤガラス等のフロントガラス以外の窓ガラスや外装部材、自動車以外の車両、或いはポータブルタイプの可搬型電子機器にも適用可能である。また、本発明に係るアンテナは自動車のような移動体に搭載できるばかりでなく、前後方向と横方向の指向性を確保できるコンパクトなアンテナ装置に適用することが可能である。
1 フロントガラス
2 ルーフ部
5 粘着材
10 ループ状アンテナ
17 ベースフィルム
20 コネクタ
31,32 接続端子
51 線状導体
53,54 給電端子
55 本発明に係るアンテナ
H 第1の領域
V 第2の領域
2 ルーフ部
5 粘着材
10 ループ状アンテナ
17 ベースフィルム
20 コネクタ
31,32 接続端子
51 線状導体
53,54 給電端子
55 本発明に係るアンテナ
H 第1の領域
V 第2の領域
Claims (5)
- 所定周波数帯の電波を受信するアンテナであって、
前記受信周波数帯にある特定周波数の1波長に対応する長さの線状導体を、この線状導体で囲まれた領域がT字状になるように環状に折り曲げ、
前記線状導体の両端部は、前記線状導体の折り曲げが完了した状態で近接させ、
前記両端部を給電端子としたことを特徴とするアンテナ。 - 前記線状導体によって囲まれたT字状の領域の内、T字の横棒に対応する領域を第1の領域、T字の縦棒に対応する領域を第2の領域とした時に、
前記第2の領域の長手方向の長さを、前記特定周波数の1波長の1/4の長さに対応する長さとしたことを特徴とする請求項1に記載のアンテナ。 - 前記給電端子を、前記第1の領域と前記第2の領域が接する部分の近傍に設けたことを特徴とする請求項2に記載のアンテナ。
- 前記第2の領域を、その長手方向の中心線が、前記第1の領域の長手方向の中点に対して所定距離だけオフセットされた位置を通るように、前記第1の領域に接するようにしたことを特徴とする請求項2又は3に記載のアンテナ。
- 前記アンテナは、車両の窓ガラスの上部に、前記第1の領域の長手方向が前記窓ガラスの縁に対して平行になるように取り付けられることを特徴とする請求項1から4の何れか1項に記載のアンテナ。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2009101312A JP2010252190A (ja) | 2009-04-17 | 2009-04-17 | アンテナ |
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JP2009101312A JP2010252190A (ja) | 2009-04-17 | 2009-04-17 | アンテナ |
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JP2010252190A true JP2010252190A (ja) | 2010-11-04 |
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ID=43314000
Family Applications (1)
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JP2009101312A Withdrawn JP2010252190A (ja) | 2009-04-17 | 2009-04-17 | アンテナ |
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JP (1) | JP2010252190A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2014060515A (ja) * | 2012-09-14 | 2014-04-03 | Ehime Univ | 異なる周波数帯域の円偏波および直線偏波に共用できるループアンテナ |
-
2009
- 2009-04-17 JP JP2009101312A patent/JP2010252190A/ja not_active Withdrawn
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2014060515A (ja) * | 2012-09-14 | 2014-04-03 | Ehime Univ | 異なる周波数帯域の円偏波および直線偏波に共用できるループアンテナ |
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