JP2010151256A - 流体封入式防振装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】可動板の仕切部材への当接によって発生する異音の防振対象部材への伝達を低減して、防振性能や静粛性の更なる向上を実現し得る、新規な構造の流体封入式防振装置を提供する。
【解決手段】第二の取付部材14の防振対象部材20に対する固定部36を第一の取付部材12と反対の開口部側に設ける。第二の取付部材14で支持される仕切部材48を挟んで第一の取付部材12側に受圧室98を形成し反対側に平衡室100を形成すると共に、仕切部材48の内部に中間室102を形成して中間室102を受圧室98および平衡室100の何れかに連通する高周波オリフィス通路112を形成する。中間室102と受圧室98との間に弾性可動膜52を配設すると共に、中間室102と平衡室100との間に変位量を制限された可動板90を配設することにより、第二の取付部材14の軸方向で可動板90を弾性可動膜52よりも固定部36が設けられた側に位置させた。
【選択図】図1
【解決手段】第二の取付部材14の防振対象部材20に対する固定部36を第一の取付部材12と反対の開口部側に設ける。第二の取付部材14で支持される仕切部材48を挟んで第一の取付部材12側に受圧室98を形成し反対側に平衡室100を形成すると共に、仕切部材48の内部に中間室102を形成して中間室102を受圧室98および平衡室100の何れかに連通する高周波オリフィス通路112を形成する。中間室102と受圧室98との間に弾性可動膜52を配設すると共に、中間室102と平衡室100との間に変位量を制限された可動板90を配設することにより、第二の取付部材14の軸方向で可動板90を弾性可動膜52よりも固定部36が設けられた側に位置させた。
【選択図】図1
Description
本発明は、例えば、自動車用のエンジンマウント等に用いられる防振装置に係り、特に内部に封入された流体の流動作用を利用して防振効果を得るようにした流体封入式防振装置に関するものである。
従来から、振動伝達系を構成する部材間に介装されて、それらを防振連結又は防振支持する防振装置が知られている。この防振装置は、第一の取付金具と第二の取付金具を本体ゴム弾性体によって連結した構造を有している。更に、防振装置の一種としては、内部に封入された流体の共振作用等に基づく防振効果を利用することで、防振性能の向上を図った流体封入式防振装置も提案されており、例えば、自動車用のエンジンマウント等への適用が検討されている。この流体封入式防振装置は、壁部の一部を本体ゴム弾性体で構成されて、圧力変動が惹起される受圧室と、壁部の一部をダイヤフラムで構成されて、容積変化が容易に許容される平衡室とを備えており、それら受圧室と平衡室に非圧縮性流体が封入されていると共に、それら受圧室と平衡室を相互に連通するオリフィス通路が形成された構造を有している。そして、振動入力時には、受圧室と平衡室の相対的な圧力変動に基づいて、オリフィス通路を通じての流体流動が共振状態で積極的に生ぜしめられて、流体の流動作用に基づく防振効果が発揮されるようになっている。
ところで、流体封入式防振装置では、オリフィス通路が予めチューニングされた周波数の振動入力時に、流体の共振作用に基づく優れた防振効果が発揮される。一方、オリフィス通路のチューニング周波数よりも高周波数の振動入力時には、オリフィス通路が反共振によって実質的に遮断されることから、著しい高動ばね化による防振性能の悪化が問題となる。そこで、例えば、特許文献1等に開示されているように、受圧室の液圧を平衡室に逃がして吸収することにより高動ばね化を防止する液圧吸収機構を備えた流体封入式防振装置も提案されている。この液圧吸収機構としては、例えば、硬質のハウジングに対して可動板を板厚方向で微小変位可能に収容配置すると共に、可動板の一方の面に受圧室の圧力を及ぼすと共に、他方の面に平衡室の圧力を及ぼして、振動入力時に生じる受圧室と平衡室の相対的な圧力変動に基づいて可動板が微小変位せしめられるようにした、所謂、可動板構造が知られている。
ところが、特許文献1に示されているような可動板構造では、硬質のハウジングに対して可動板が打ち当てられることによって発生する当接打音が問題となり易い。即ち、可動板が収容配置されるハウジングは、一般に、仕切部材を利用して形成されており、振動伝達系を構成する部材(例えば、車両ボデー等)に固定される第二の取付金具によって支持されている。それ故、可動板がハウジングに打ち当てられると、その衝撃力が仕切部材から第二の取付金具を介して車両ボデー等に伝達されるのである。
しかも、特許文献1に示されているように、可動板は、一般的に、受圧室と中間室や平衡室とを隔てるように配置されており、仕切部材において車両ボデー等からの距離が大きくなり易い。その結果、仕切部材から第二の取付金具に伝達された衝撃力が、共振現象によって増幅されて車両ボデー等に伝達されて、乗室において乗員が体感し得る程の大きな異音や振動となるおそれがあった。
ここにおいて、本発明は、上述の如き事情を背景として為されたものであって、その解決課題とするところは、可動板の仕切部材への当接によって発生する異音の防振対象部材への伝達を低減して、防振性能や静粛性の更なる向上を実現し得る、新規な構造の流体封入式防振装置を提供することにある。
以下、このような課題を解決するために為された本発明の態様を記載する。なお、以下に記載の各態様において採用される構成要素は、可能な限り任意な組み合わせで採用可能である。また、本発明の態様乃至は技術的特徴は、以下に記載のものに限定されることなく、明細書全体および図面に記載されたもの、或いはそれらの記載から当業者が把握することの出来る発明思想に基づいて認識されるものであることが理解されるべきである。
すなわち、本発明は、第一の取付部材を筒状とされた第二の取付部材の一方の開口部側に離隔配置して、それら第一の取付部材と第二の取付部材を本体ゴム弾性体によって連結すると共に、壁部の一部が本体ゴム弾性体で構成された受圧室と壁部の一部が可撓性膜で構成された平衡室を形成して、それら受圧室と平衡室に非圧縮性流体を封入すると共に、それら受圧室と平衡室を相互に連通する低周波オリフィス通路を形成した流体封入式防振装置において、第二の取付部材の防振対象部材に対する固定部を第二の取付部材における第一の取付部材と反対の開口部側に設ける一方、第二の取付部材で仕切部材を支持せしめて、第二の取付部材の軸方向に仕切部材を挟んで第一の取付部材側に受圧室を形成し反対側に平衡室を形成すると共に、仕切部材の内部に中間室を形成して中間室を受圧室および平衡室の何れかに連通するように低周波オリフィス通路よりも高周波にチューニングされた高周波オリフィス通路を形成する一方、中間室と受圧室との間に弾性可動膜を配設すると共に、中間室と平衡室との間に変位量を制限された可動板を配設することにより、第二の取付部材の軸方向で可動板を弾性可動膜に比して、第二の取付部材の防振対象部材に対する固定部が設けられた方の開口部側に位置せしめたことを特徴とする。
このような本発明に従う構造とされた流体封入式防振装置においては、可動板が第二の取付部材の防振対象部材への固定部に対して近い位置に配設されている。即ち、第二の取付部材の防振対象部材に対する固定部を第二の取付部材における第一の取付部材と反対の開口部側に設けると共に、可動板を中間室と平衡室の間に配設することにより、可動板と固定部の離隔距離を小さく設定することが容易となる。これにより、可動板の打ち当たりによる衝撃力が第二の取付部材を介して防振対象部材に伝達される際に、第二の取付部材のこじり方向での共振によって増幅されるのを抑えて、防振対象部材に対する当接打音の伝達を低減することが出来る。
しかも、弾性可動膜が中間室と受圧室の間に配設されていることにより、第二の取付部材の軸方向において弾性可動膜が可動板よりも第一の取付部材側に位置せしめられている。それ故、可動板の固定部側への配置が容易となって、異音の伝達低減効果を有効に得ることが出来る。
さらに、可動板が中間室と平衡室の間に配設されていることにより、可動板が中間室よりも固定部側に位置せしめられている。それ故、可動板の配設位置から防振対象部材までの離隔距離をより小さく設定することが出来て、可動板の当接打音の伝達経路上における増幅がより効果的に低減される。
なお、高周波オリフィス通路は、低周波オリフィス通路よりも高周波数にチューニングされていれば良く、例えば、低周波オリフィス通路が低周波数にチューニングされていると共に、高周波オリフィス通路が中周波数にチューニングされていても良い。
また、本発明に従う構造とされた流体封入式防振装置においては、第二の取付部材に対して仕切部材を緩衝ゴム層を介して弾性的に嵌着支持せしめても良い。
このように、可動板が配設された仕切部材を第二の取付部材に対して弾性的に支持させることにより、可動板と仕切部材の当接によって生じる打音のエネルギーを、緩衝ゴム層の変形によって減衰することが出来る。それ故、仕切部材から第二の取付部材を介して車両ボデー等の防振対象部材に伝達される異音を低減することが出来る。
さらに、受圧室と平衡室を隔てる仕切部材が弾性的に支持されていることにより、振動入力時には、受圧室と平衡室の相対的な圧力変動によって仕切部材が変位せしめられて、相殺的な制振作用が発揮される。要するに、仕切部材を含むマス系と、緩衝ゴム層を含むバネ系とを有するダイナミックダンパが構成される。これによって、ダイナミックダンパの制振効果による防振性能の向上を図ることが出来る。
なお、嵌着ゴム層は、第二の取付部材の内周面に被着形成されていても良いし、仕切部材の外周面に被着形成されていても良い。更に、第二の取付部材および仕切部材の何れからも独立して別体で形成されていても良い。
また、本発明に従う構造とされた流体封入式防振装置では、仕切部材における中間室と平衡室との隔壁部分をその外周側が支持ゴム弾性体で支持されて弾性変位が許容された可動隔壁にて構成して、可動板を可動隔壁に設けると共に、支持ゴム弾性体で支持された可動隔壁の固有振動数を高周波オリフィス通路より更に高周波数にチューニングしてダイナミックダンパを構成することが望ましい。
これによれば、高周波オリフィス通路のチューニング周波数よりも高周波数の振動に対してダイナミックダンパによる相殺的な制振作用を得ることが出来て、より広い周波数の振動に対して有効な防振効果を得ることが出来る。しかも、ダイナミックダンパのマス成分を構成する可動隔壁を可動板のハウジングとして利用することにより、ダイナミックダンパ構成を有する流体封入式防振装置を少ない部品点数で実現することが出来る。
また、本発明に従う構造とされた流体封入式防振装置では、仕切部材が第二の取付部材に対して嵌着固定される外周筒状部を備えており、外周筒状部の中空孔内における平衡室側の開口部分に可動隔壁が支持ゴム弾性体を介して弾性支持されて組み付けられると共に、外周筒状部の中空孔における受圧室側の開口部が弾性可動膜で覆蓋されることにより、外周筒状部の中空孔内に中間室が形成されている一方、外周筒状部の筒状壁内には低周波用オリフィス通路が周方向に延びるように形成されていると共に、高周波用オリフィス通路が形成されている構造も採用可能である。
このように、弾性可動膜と可動板が仕切部材の外周筒状部に対して組み付けられていることから、外周筒状部を第二の取付部材に対して嵌着固定することによって弾性可動膜と可動板を第二の取付部材に対して容易に組み付けることが出来る。さらに、弾性可動膜と可動板が仕切部材の中空孔の両開口部を閉塞するように配設されていることにより、弾性可動膜が受圧室と中間室の間に容易に配置されると共に、可動板が中間室と平衡室の間に容易に配置される。更にまた、低周波オリフィス通路と高周波オリフィス通路を容易に形成することが出来ると共に、低周波オリフィス通路を周方向に延びるように形成することによって、低周波オリフィス通路の通路長を効率的に確保することが出来て、低周波オリフィス通路のチューニング自由度が大きくなる。
また、上記態様において、より好適には、弾性可動膜を外周筒状部に対して支持せしめる環状組付金具が弾性可動膜の外周縁部に固着されていると共に、外周筒状部の中空孔の平衡室側の開口部分には内方に向かって突出する支持片が形成されており、可動隔壁が第二の取付部材の軸方向でそれら環状組付金具と支持片の間に配設されて支持ゴム弾性体を介して弾性的に挟持されている。
これによれば、可動隔壁の弾性支持を容易に実現して、ダイナミックダンパ構成を実現することが出来る。なお、本態様において、支持ゴム弾性体は、少なくとも一部が弾性可動膜と一体形成されていても良い。
また、本発明に従う構造とされた流体封入式防振装置では、仕切部材における中間室と平衡室との隔壁部分において中間室と平衡室を連通する連通孔を形成して、連通孔を閉塞する弁体を設けると共に、弁体に対して閉塞方向の付勢力を及ぼす付勢手段を設けて、中間室側からの正圧作用に対しては閉塞状態が維持されるようにする一方、中間室側からの負圧作用に対しては付勢力に抗した弁体の開方向への作動が許容されるようにしても良い。
従来構造の流体封入式防振装置においては、第一の取付部材と第二の取付部材の間に大きな振動荷重が入力されると、防振装置から異音や振動が発せられる場合があった。かかる異音や振動の発生は、キャビテーションと解せられる気泡の崩壊に際して微小噴流が形成されて、その水撃圧が伝播されることに起因するものと考えられている。
かかる問題に対して、本態様では、弁体によって構成された一方向弁が設けられている。この一方向弁は、受圧室から中間室に及ぼされる負圧が所定値以上にならなければ開作動しないように付勢手段の付勢力が設定されており、受圧室にキャビテーションが生ずる程の大きな負圧が発生した場合にのみ、受圧室の負圧を伝達された中間室と平衡室との相対的な圧力差に基づいて、弁体が開作動せしめられる。これにより、受圧室に過大な負圧が発生した場合には中間室と平衡室が連通孔で連通されることとなり、平衡室から中間室への流体流入の許容によって、受圧室の負圧に対する中間室の補償能力が向上されて、受圧室における過大な負圧の発生が回避され得る。その結果、キャビテーションの発生が抑えられて、これに起因すると考えられる異音や振動の発生が効果的に抑えられる。
一方、受圧室に正圧が発生した場合や、オリフィス通路の作動およびダイナミックダンパの作動が発現される程度の振動入力に伴う圧力変動に対しては、弁体による連通孔の閉塞状態が維持される。これにより、オリフィス通路を通じての流体流動量や可動隔壁の変位によるダイナミックダンパ効果を有効に確保しつつ、キャビテーションに起因すると考えられる異音や振動の発生を抑えることが出来る。
さらに、弁体および付勢手段を備えた上記態様に従う構造の流体封入式防振装置では、弁体に対して付勢力を及ぼす付勢手段を、金属製のコイルスプリングを用いて構成することが望ましい。
このようにすれば、たとえコイルスプリングの座面が傾斜している等の理由でコイルスプリングに多少の屈曲や捻れが生じたとしても、弁体に対してコイルスプリングの周方向で略均一に付勢力を及ぼすことが出来る。これにより、連通孔の閉塞状態をより安定して維持することが出来て、流体の漏れをより有効に抑えることが出来る。更に、コイルスプリングのばね特性はストローク長を調節すること等によって容易且つ安定的に調節可能であることから、弁体に及ぼす付勢力を容易かつ精度良く調節設定することが出来る。また、弁体の開閉に伴う繰り返しの伸縮にも優れた耐久性を得ることが出来る。更に、例えばゴム等のような減衰を有さないことから、弁体のより速やかな開閉作動を実現することが出来る。
更にまた、弁体を備えた上記態様に従う構造の流体封入式防振装置では、弁体をゴム弾性体によって形成すると共に、弁体を連通孔における受圧室側の開口部に重ね合わせて連通孔を弁体によって遮断することが望ましい。
本態様によれば、弁体がゴム弾性体によって形成されていることから、弁体が可動隔壁の閉塞部位に打ち当たる際の当接打音をより軽減することが出来る。また、連通孔の閉塞状態におけるシール性をより向上することが出来る。更に、弁体が連通孔における受圧室側の開口部側から重ね合わされることによって、付勢手段による弁体の付勢方向と受圧室の正圧が弁体に及ぼされる方向が略等しくされて、連通孔の閉塞状態がより安定して維持され得る。なお、本態様において、連通孔における受圧室側の開口部とは、連通孔の受圧室への開口端部のみをいうものではなく、例えば連通孔の中間部分に弁体の配設スペースを設けて、かかる中間部分への受圧室側の開口部側から弁体が重ね合わされるようにしても良い。
また、本発明に従う構造とされた流体封入式防振装置において、好適には、高周波オリフィス通路が低周波オリフィス通路の一部を共用して形成されている。
本態様によれば、低周波オリフィス通路と高周波オリフィス通路の形成スペースが、それらオリフィス通路を独立して形成する場合よりも小さくなる。それ故、オリフィス通路の形成部材の小型化や、オリフィス通路の設計自由度の向上を実現することが出来る。なお、高周波オリフィス通路が低周波オリフィス通路の一部を共用するとは、例えば、低周波オリフィス通路の通路長方向中間部分を中間室に連通する連通路を形成して、低周波オリフィス通路における連通路よりも受圧室側又は平衡室側の端部を高周波オリフィス通路として利用すること等を言う。
以下、本発明を更に具体的に明らかにするために、本発明の実施形態について、図面を参照しつつ、詳細に説明する。
図1には、本発明に従う構造とされた流体封入式防振装置の一実施形態として、自動車用エンジンマウント10が示されている。エンジンマウント10は、第一の取付部材としての第一の取付金具12と、第二の取付部材としての第二の取付金具14を、本体ゴム弾性体16によって相互に連結した構造とされている。そして、第一の取付金具12がパワーユニット18に取り付けられると共に、第二の取付金具14が車両ボデー20に取り付けられることにより、パワーユニット18が車両ボデー20に対して防振連結されるようになっている。なお、以下の説明において、上下方向とは、原則として、図1中の上下方向を言う。
より詳細には、第一の取付金具12は、略円柱形状を有しており、金属等で形成された高剛性の部材とされている。また、第一の取付金具12の上端部には、外周側に広がるフランジ部22が一体形成されている。更に、第一の取付金具12には、上端面に開口して中心軸上を上下方向に延びるボルト孔24が形成されている。そして、ボルト孔24に螺着される図示しない取付用ボルトによって、第一の取付金具12がパワーユニット18に取り付けられるようになっている。
一方、第二の取付金具14は、薄肉大径の略円筒形状を有しており、第一の取付金具12と同様に高剛性の部材とされている。また、第二の取付金具14は、軸方向中間部分に形成された段差部26を挟んで軸方向上側が大径筒部28とされていると共に、下側が小径筒部30とされている。また、第二の取付金具14には、ブラケット32が装着されている。ブラケット32は、高剛性の部材であって、第二の取付金具14に外嵌固定される筒状嵌着部34の外周面に複数の固定部としての取付用脚部36が固定された構造を有している。そして、取付用脚部36が、図示しない固定ボルトによって車両ボデー20に取り付けられることにより、第二の取付金具14がブラケット32を介して車両ボデー20に取り付けられている。なお、第二の取付金具14に嵌着固定されたブラケット32の取付用脚部36は、第二の取付金具14の下端側に配置されており、取付用脚部36におけるフランジ状の締結部分が第二の取付金具14の下端よりも下方に突出せしめられている。
そして、第一の取付金具12が、その下端部を第二の取付金具14の上側開口部に挿し入れられて離隔配置されており、それら第一の取付金具12と第二の取付金具14が本体ゴム弾性体16によって弾性的に連結されている。本体ゴム弾性体16は、厚肉大径の略円錐台形状を有しており、その小径側端部に対して第一の取付金具12が挿し込まれて加硫接着されていると共に、大径側端部が第二の取付金具14における段差部26と大径筒部28に重ね合わされて加硫接着されている。なお、本実施形態では、本体ゴム弾性体16が、第一の取付金具12と第二の取付金具14を備えた一体加硫成形品として形成されている。
さらに、本体ゴム弾性体16の大径側端面には、逆すり鉢状の大径凹所38が開口形成されている。更にまた、本体ゴム弾性体16の大径側端面の外周縁部には、緩衝ゴム層としてのシールゴム層40が一体形成されており、下方に向かって延び出して、第二の取付金具14における小径筒部30の内周面に被着形成されている。
また、第二の取付金具14の下端部には、可撓性膜としてのダイヤフラム42が取り付けられている。ダイヤフラム42は、略円板形状を有する薄肉のゴム膜で形成されており、軸方向に充分な弛みを有している。また、ダイヤフラム42の外周縁部には、環状の固定金具44が加硫接着されている。そして、固定金具44が第二の取付金具14における小径筒部30の下端部に挿し入れられて、シールゴム層40を介して第二の取付金具14に嵌着固定されている。
これにより、第二の取付金具14の上側開口部が本体ゴム弾性体16によって閉塞されていると共に、下側開口部がダイヤフラム42によって閉塞されており、本体ゴム弾性体16とダイヤフラム42の軸方向対向面間に流体室46が形成されている。この流体室46は、外部から隔離されており、非圧縮性流体が封入されている。なお、封入される非圧縮性流体としては、特に限定されるものではないが、水やアルキレングリコール,ポリアルキレングリコール,シリコーン油やそれらの混合液等が好適に採用される。特に、流体の流動作用に基づく防振効果を有効に得るために、0.1Pa・s以下の低粘性流体が望ましい。
また、流体室46には、仕切部材48が配設されており、第二の取付金具14によって支持されている。仕切部材48は、全体として厚肉の略円板形状を有しており、略円筒形状を有する外周筒状部としての仕切部材本体50と、仕切部材本体50の上側開口部を閉塞する弾性可動膜としての可動ゴム膜52と、仕切部材本体50の下側開口部を閉塞する可動隔壁54とを、含んで形成されている。
仕切部材本体50は、略円筒形状を有しており、金属や硬質の合成樹脂等で形成されている。また、仕切部材本体50の下側開口部には、内フランジ状の支持片56が一体形成されている。更に、支持片56の上面には、環状の支持ゴム弾性体58が重ね合わされて固着されている。この支持ゴム弾性体58の外周縁部には、上方に向かって突出する環状の下側外周支持部60が一体形成されている。また、仕切部材本体50の外周縁部には周方向に二周弱の所定長さで延びる周溝62が形成されており、外周面に開口されている。
また、仕切部材本体50には、可動ゴム膜52が取り付けられている。可動ゴム膜52は、略円板形状を有するゴム弾性体であって、その外周縁部には、下方に向かって突出する筒状の弾性支持筒部64が一体形成されている。この弾性支持筒部64の外周縁部には、下方に向かって突出する環状の上側外周支持部66が一体形成されている。
さらに、可動ゴム膜52には、支持金具68が加硫接着されている。支持金具68は、略円環板形状を有しており、径方向中間部分に設けられた段差を挟んで内周側が外周側よりも下方に位置する段付形状とされている。そして、支持金具68の段差および段差よりも内周部分が、可動ゴム膜52の外周縁部に設けられた弾性支持筒部64に対して埋設固着されることにより、略円環板形状を有する支持金具68の中央孔が可動ゴム膜52によって閉塞されている。なお、本実施形態では、可動ゴム膜52が支持金具68を備えた一体加硫成形品として形成されている。
かかる可動ゴム膜52の一体加硫成形品は、支持金具68の段差よりも外周部分が、仕切部材本体50の上面に重ね合わされて固定されることにより、仕切部材本体50に取り付けられている。また、可動ゴム膜52の仕切部材本体50への装着下、仕切部材本体50の中央孔の上側開口部が、可動ゴム膜52によって閉塞されている。なお、本実施形態では、仕切部材本体50の上端面から上方に突出する係止爪70が、支持金具68に貫通形成された係止孔72に対して挿通されて係止されることにより、支持金具68が仕切部材本体50に対して位置決め固定されるようになっている。また、可動ゴム膜52の仕切部材本体50への装着下、弾性支持筒部64の下端面と、支持ゴム弾性体58の上端面が、軸方向に離隔して対向配置されている。
また、可動ゴム膜52に一体形成された弾性支持筒部64と、仕切部材本体50の支持片56で支持された支持ゴム弾性体58との軸方向間には、可動隔壁54が配設されている。可動隔壁54は、全体として逆向きの略灰皿形状を有する隔壁本体74と、全体として略円板形状を有する底板部材76とを有しており、隔壁本体74の下側開口部を底板部材76で覆蓋することにより形成されている。また、隔壁本体74の径方向中間部分には、筒状の壁部が形成されており、可動隔壁54の内部に形成された空間が、該壁部の外周側に形成された可動板収容領域78と、該壁部の内周側に形成された弁体収容領域80とに、二分されている。また、可動隔壁54における隔壁本体74の上底壁部には、可動板収容領域78の壁部を貫通する外周上側透孔82が形成されていると共に、弁体収容領域80の壁部を貫通する中央上側透孔84が形成されている。一方、底板部材76には、可動板収容領域78の壁部を貫通する外周下側透孔86が形成されていると共に、弁体収容領域80の壁部を貫通する複数の連通孔としての中央下側透孔88が周方向で互いに離隔して形成されている。
また、可動隔壁54内部の外周部分に形成された可動板収容領域78には、可動板としての可動ゴム板90が配設されている。可動ゴム板90は、略円環板形状を有するゴム弾性体で形成されており、隔壁本体74に設けられた隔壁に外挿された態様で可動板収容領域78に収容配置されて、軸方向での微小な変位を許容されている。また、可動ゴム板90は、可動隔壁54に対して軸方向に微小な隙間を有しており、該隙間によって可動ゴム板90の板厚方向での微小変位が許容されると共に、可動隔壁54との当接によって可動ゴム板90の軸方向での変位量が制限されている。
また、可動隔壁54内部の径方向中央部分に形成された弁体収容領域80には、略円環形状を有するゴム弾性体で形成された弁体としての環状ゴム板92が配設されており、底板部材76における中央下側透孔88の形成部位に対して上側から重ね合わされている。更に、環状ゴム板92と隔壁本体74の上底壁部との間には、付勢手段として金属製のコイルスプリング94が配設されている。そして、底板部材76に対して上側から重ね合わされた環状ゴム板92が、コイルスプリング94によって軸方向下向きに付勢されて、底板部材76に押し付けられている。これにより、底板部材76に貫通形成された複数の中央下側透孔88が、環状ゴム板92によって遮断されている。なお、コイルスプリング94の下端部には、環状の位置決め金具が嵌め付けられて、環状ゴム板92とコイルスプリング94の間に介在されていると共に、コイルスプリング94の下端部と弁体収容領域80の周壁部との間に介在されている。これにより、弁体収容領域80よりも小径とされたコイルスプリング94が、位置決め金具によって弁体収容領域80内で径方向に位置決めされている。なお、コイルスプリングを軸方向上方に向かって次第に大径となるテーパ形状として、その上端が弁体収容領域80の内径と同じ直径とされることにより、コイルスプリングがその上端部の当接によって弁体収容領域80内で位置決めされるようになっていても良い。
かくの如き構造とされた可動隔壁54は、筒状とされた仕切部材本体50の中央孔に嵌め入れられて、可動ゴム膜52における弾性支持筒部64の下端面と、仕切部材本体50に形成された支持片56との軸方向対向面間に挟持されている。本実施形態では、可動隔壁54が、ゴム弾性体で形成された弾性支持筒部64と支持片56の上面に重ね合わされた支持ゴム弾性体58との間に挟み込まれて弾性的に支持されており、可動隔壁54が軸方向への微小変位を許容されている。
なお、本実施形態では、可動隔壁54の外周面と仕切部材本体50の内周面が径方向に所定距離を隔てて対向配置されている。更に、それら可動隔壁54の外周面と仕切部材本体50の内周面との間に、弾性支持筒部64と一体形成された上側外周支持部66と、支持ゴム弾性体58と一体形成された下側外周支持部60とが、介在されており、可動隔壁54が仕切部材本体50に対して軸直角方向で弾性的に位置決めされている。
このような構造とされた仕切部材48は、軸直角方向に広がるように流体室46内に配設されて、仕切部材本体50がシールゴム層40を介して第二の取付金具14に対して弾性的に嵌着支持されている。これにより、流体室46が仕切部材48を挟んで上下に二分されており、仕切部材48を挟んだ上側には、壁部の一部が本体ゴム弾性体16で形成されて、圧力変動が惹起される受圧室98が形成されている。一方、仕切部材48を挟んだ下側には、壁部の一部がダイヤフラム42によって形成されて、容積変化が容易に許容される平衡室100が形成されている。
また、仕切部材48の内部には、可動ゴム膜52と可動隔壁54の軸方向対向面間に中間室102が形成されている。即ち、略円筒形状とされた仕切部材本体50の中央孔の下側開口部分に可動隔壁54が配設されて弾性支持されていると共に、上側開口部を覆蓋するように可動ゴム膜52が配設されている。これにより、それら可動ゴム膜52と可動隔壁54の軸方向対向面間に、受圧室98および平衡室100から隔てられた中間室102が形成されている。換言すれば、中間室102は、受圧室98と平衡室100の軸方向間に形成されており、可動ゴム膜52によって受圧室98から隔てられていると共に、可動隔壁54によって平衡室100から隔てられている。要するに、本実施形態では、第一の取付金具12側から順に、受圧室98と、可動ゴム膜52と、中間室102と、可動隔壁54と、平衡室100とが、軸方向で直列的に配置されている。なお、中間室102には、受圧室98および平衡室100と同様に非圧縮性流体が封入されている。
また、仕切部材48が第二の取付金具14によって支持されていることにより、周溝62の外周側開口部が第二の取付金具14によって覆われて、周方向に延びるトンネル状の通路が形成されている。更に、周溝62の長さ方向一方の端部が、上側連通孔104を通じて受圧室98に連通されていると共に、他方の端部が、下側連通孔106を通じて平衡室100に連通されている。これにより、仕切部材本体50には、受圧室98と平衡室100を相互に連通する低周波オリフィス通路としての第一のオリフィス通路108が形成されている。本実施形態において、第一のオリフィス通路108は、エンジンシェイクに相当する10Hz程度の低周波数にチューニングされている。なお、本実施形態では、第一のオリフィス通路108が周方向に延びるように形成されていることにより、第一のオリフィス通路108の通路長を効率的に長く確保することが出来て、低周波数のチューニングが容易となっている。
さらに、第一のオリフィス通路108の通路長方向中間部分には、内周側の壁部を径方向に貫通する中間連通孔110が形成されている。そして、受圧室98と中間室102が、中間連通孔110と第一のオリフィス通路108の受圧室98側の一部を利用して相互に連通されていることにより、第一のオリフィス通路108よりも高周波数にチューニングされた高周波オリフィス通路としての第二のオリフィス通路112が仕切部材本体50に形成されている。本実施形態において、第二のオリフィス通路112は、アイドリング振動に相当する15〜45Hz程度の中周波数にチューニングされている。
また、可動隔壁54における可動板収容領域78と外周透孔82,86とによって中間室102と平衡室100を相互に連通する第三のオリフィス通路114が形成されている。本実施形態において、第三のオリフィス通路114は、ロックアップこもり音に相当する45〜100Hz程度の高周波数にチューニングされている。第一,第二,第三のオリフィス通路108,112,114のチューニングは、通路断面積(A)と通路長(L)の比(A/L)を変更することで、調節することが出来る。なお、可動板収容領域78に可動ゴム板90が収容配置されていることから、第三のオリフィス通路114は、可動隔壁54と可動ゴム板90の隙間を利用して形成されている。
また、可動隔壁54が中間室102と平衡室100を仕切るように配設されることにより、可動ゴム板90の上面には、外周上側透孔82を通じて中間室102の圧力が及ぼされていると共に、下面には、外周下側透孔86を通じて平衡室100の圧力が及ぼされている。これにより、可動ゴム板90が、中間室102と平衡室100の相対的な圧力変動によって、板厚方向に微小変位せしめられるようになっており、中間室102の圧力変動を平衡室100に逃がして吸収する液圧吸収機構が、可動ゴム板90によって構成されている。
また、受圧室98と中間室102の間に可動ゴム膜52が配設されており、ロックアップこもり音等に相当する高周波小振幅振動の入力時には、可動ゴム膜52の微小変形によって受圧室98の液圧が中間室102に伝達されるようになっている。なお、エンジンシェイクに相当する大振幅振動の入力時には、可動ゴム板90による上下の外周透孔82,86の何れか一方の遮断によって、受圧室98と中間室の相対的な液圧変動が規制されて、可動ゴム膜52の変形が制限されるようになっている。
また、可動隔壁54が仕切部材本体50に対して支持ゴム弾性体58を介して上下方向に変位可能な状態で弾性支持されていることによって、マス系として可動隔壁54を含み、バネ系として支持ゴム弾性体58を含んだ一つの副振動系(ダイナミックダンパ)が構成されている。本実施形態では、可動隔壁54の固有振動数が、自動車の高速走行こもり音等に相当する高周波数域にチューニングされている。なお、可動隔壁54の固有振動数は、可動隔壁54や支持ゴム弾性体58の形成材料や形状を変更することによってチューニングすることが可能である。かかる固有振動数のチューニングにおいて、可動隔壁54を含んで構成されるダイナミックダンパのマス成分としては、可動隔壁54の質量に加えて、可動隔壁54と一体変位する可動隔壁54と可動ゴム膜52の間の流体マスも考慮する必要がある。一方、ダイナミックダンパのバネ成分としては、支持ゴム弾性体58のバネ成分のみならず、可動ゴム膜52のバネ成分や受圧室98および平衡室100のバネ成分(拡張ばね成分)等も考慮する必要がある。上記の事情から、可動隔壁54の固有振動数のチューニングは、好適には、エンジンマウント10のパワーユニット18への装着状態下で実施される。
さらに、本実施形態では、仕切部材本体50がシールゴム層40を介して小径筒部30に対して弾性的に支持されている。これにより、マス系として仕切部材48を含み、バネ系としてシールゴム層40を含むもう一つの副振動系(ダイナミックダンパ)が構成されている。その結果、本実施形態では、可動隔壁54と支持ゴム弾性体58を含んで構成されたダイナミックダンパと、仕切部材本体50とシールゴム層40を含んで構成されたダイナミックダンパによる直列的な2自由度系の振動モデルが実現されている。ここにおいて、仕切部材48の固有振動数は、第二のオリフィス通路112のチューニング周波数よりも高周波数域であれば、要求される制振特性等を考慮して、可動隔壁54の固有振動数よりも高周波数域にチューニングされていても良いし、低周波数域にチューニングされていても良い。なお, 仕切部材48の固有振動数のチューニングは、仕切部材48やシールゴム層40の形成材料や形状を変更することによって可能であるが、好適には、可動隔壁54と同様に、エンジンマウント10のパワーユニット18への装着状態下で実施される。
また、本実施形態では、可動隔壁54の弁体収容領域80に配設された環状ゴム板92とコイルスプリング94によって、一方向弁が構成されている。この一方向弁は、受圧室98および中間室102に正圧が及ぼされた場合には、環状ゴム板92の底板部材76への押付けが維持されて、中央下側透孔88が遮断状態に保持されるようになっている。一方、受圧室98に過大な負圧が及ぼされて、該負圧によって中間室102の圧力が著しく低下した場合には、環状ゴム板92がコイルスプリング94の付勢力に抗して底板部材76から軸方向上側に離隔変位されて、中央下側透孔88が連通状態に切り替えられるようになっている。本実施形態では、環状ゴム板92が底板部材76に対して受圧室98側から重ね合わされており、受圧室98に正圧が及ぼされた場合には、コイルスプリング94の付勢力と該正圧の作用とによって、中央下側透孔88が遮断状態に安定して保持されるようになっている。
かくの如き構造とされたエンジンマウント10は、第一の取付金具12がパワーユニット18に取り付けられるようになっていると共に、ブラケット32の取付用脚部36が車両ボデー20に対して固定されることによって、第二の取付金具14が車両ボデー20に取り付けられるようになっている。そこにおいて、取付用脚部36におけるフランジ状の締結部分が、第二の取付金具14の下端よりも下方に位置しており、エンジンマウント10の車両への装着下、第二の取付金具14と車両ボデー20との締結位置が、エンジンマウント10よりも下方に設定されている。これにより、仕切部材48に対して図1中の下側に形成された平衡室100が、エンジンマウント10において車両ボデー20に近い位置に配置されている。
さらに、仕切部材48において中間室102と平衡室100を仕切る隔壁部分(可動隔壁54)に対して、可動ゴム板90が収容配置されていることにより、図2の機能的モデル図にも示されているように、可動ゴム板90が軸方向で車両ボデー20により近い位置に配設されている。要するに、可動ゴム板90の板厚方向中央から第二の取付金具14の車両ボデー20に対する締結面(取付用脚部36の下面)までの軸方向離隔距離:dが、小さく設定されている。
特に本実施形態では、可動ゴム板90の軸方向での配設位置が、第二の取付金具14の軸方向中央よりも車両ボデー20側(平衡室100側である図1,2中の下側)に大きく偏っている。なお、本実施形態では、可動ゴム板90が、第一の取付金具12のパワーユニット18への締結面よりも、第二の取付金具14の車両ボデー20への締結面に対して、軸方向で近い位置に配設されている。
しかも、本実施形態では、仕切部材本体50の中央孔の平衡室100側開口部分に対して可動ゴム板90が配設されていると共に、仕切部材本体50の中央孔の受圧室98側開口部を覆うように可動ゴム膜52が配設されている。それ故、可動ゴム板90が可動ゴム膜52よりも車両ボデー20側に配置されている。更に、本実施形態では、可動ゴム板90の軸方向での配設位置が、仕切部材48の軸方向中央よりも車両ボデー20側に偏倚している。
このような構造とされた自動車用エンジンマウント10の車両装着下、エンジンシェイクに相当する低周波大振幅振動が入力されると、受圧室98と平衡室100の相対的な圧力変動に基づいて、第一のオリフィス通路108を通じての流体流動が生ぜしめられる。これにより、流体の流動作用に基づいた防振効果(高減衰効果)が発揮される。
なお、エンジンシェイクに相当する振動の入力時には、可動隔壁54に形成された上下の外周透孔82,86が可動ゴム板90によって覆蓋されて、第三のオリフィス通路114が遮断されている。更に、可動隔壁54は、マス−バネ系の共振周波数(可動隔壁54の固有振動数)がより高周波数にチューニングされていることにより、軸方向での微小変位が制限されている。更にまた、環状ゴム板92がコイルスプリング94の付勢力によって底板部材76に押し付けられた状態に保持されており、中央下側透孔88が遮断されている。これらによって、中間室102から平衡室100への液圧伝達が防止されて、受圧室98と中間室102の相対的な圧力変動が規制されており、第二のオリフィス通路112が実質的に遮断されている。以上の結果、第一のオリフィス通路108の流体流動量が有利に確保されて、目的とする防振効果が有効に発揮されるようになっている。
また、エンジンマウント10の車両装着下、アイドリング振動に相当する中周波数の小乃至中振幅振動入力時には、受圧室98と中間室102の相対的な圧力変動に基づいて、それら受圧室98と中間室102との間で第二のオリフィス通路112を通じて流体流動が生ぜしめられる。これにより、流体の流動作用に基づいた防振効果(低動ばね効果)が発揮される。
なお、アイドリング振動に相当する振動の入力時には、第一のオリフィス通路108が反共振的な作用によって実質的に遮断される。また、可動隔壁54の微小変位が制限されることにより、可動隔壁54の微小変位に基づく中間室102と平衡室100の間での液圧伝達が防止されている。更に、環状ゴム板92がコイルスプリング94の付勢力によって底板部材76に押し付けられた状態に保持されており、中央下側透孔88が遮断されている。一方、可動ゴム板90の微小変位によって中間室102と平衡室100が実質的に連通されており、中間室102の液圧が平衡室100に伝達されて吸収されるようになっている。これらによって、第二のオリフィス通路112の流体流動量が有利に確保されて、目的とする防振効果が有効に発揮されるようになっている。
また、エンジンマウント10の車両装着下、中速走行こもり音に相当する高周波小振幅振動が入力されると、可動ゴム膜52が共振状態で積極的に微小変形せしめられて、受圧室98の液圧が中間室102に伝達される。これにより、中間室102と平衡室100の間で相対的な圧力差が生ぜしめられて、第三のオリフィス通路114を通じて流体が流動せしめられる。その結果、第三のオリフィス通路114において流体の流動作用に基づく防振効果(低動ばね効果)が発揮される。なお、高周波小振幅振動の入力時には、可動ゴム板90が上下の外周透孔82,86を遮断することなく収容領域内で微小に変位することから、第三のオリフィス通路114が連通状態に保持される。
なお、高周波小振幅振動の入力時には、第一,第二オリフィス通路108,112が、何れも、反共振的な作用によって実質的に遮断される。また、可動隔壁54は、マス−バネ系の共振周波数(可動隔壁54の固有振動数)がより高周波数にチューニングされていることにより、軸方向での微小な変位が制限される。更に、環状ゴム板92がコイルスプリング94の付勢力によって底板部材76に押し付けられた状態に保持されており、中央下側透孔88が遮断されている。これらによって、第三のオリフィス通路114の流体流動量が有利に確保されて、目的とする防振効果が有効に発揮されるようになっている。
本実施形態では、第二のオリフィス通路112が、第一のオリフィス通路108の受圧室98側の端部を利用して形成されている。それ故、それらオリフィス通路108,112をスペース効率良く形成することが出来て、オリフィス通路108,112を大きな設計自由度で形成することが出来る。
また、エンジンマウント10の車両装着下、高速走行こもり音に相当する更なる高周波の微小振幅振動が入力されると、受圧室98の液圧が、可動ゴム膜52の弾性変形によって中間室102に伝達される。その結果、中間室102と平衡室100の間に相対的な圧力変動が惹起されて、支持ゴム弾性体58の弾性変形と、可動ゴム膜52の外周縁部に一体形成された弾性支持筒部64の弾性変形とによって、可動隔壁54が軸方向に微小変位せしめられる。そして、可動隔壁54の共振状態での変位による相殺的な作用によって、有効な防振効果(低動ばね効果)が発揮されるようになっている。
しかも、本実施形態では、仕切部材48とシールゴム層40を含んでもう一つの副振動系が構成されていることから、受圧室98と平衡室100の相対的な圧力変動によって、もう一つの副振動系の共振作用による振動エネルギーの吸収効果が発揮される。これにより、可動隔壁54と支持ゴム弾性体58を含んだ副振動系と、仕切部材48とシールゴム層40を含んだ副振動系によって、直列的な2自由度系の振動モデルが実現されて、より優れたチューニング自由度と制振効果を得ることが可能とされている。
一方、走行時の段差乗越え等によって、第一の取付金具12と第二の取付金具14の間に大きな振動荷重が入力されて、受圧室98の圧力が著しく低下した場合には、可動隔壁54の中央に配設された環状ゴム板92が、コイルスプリング94の付勢力に抗して中間室102側に変位して、底板部材76から離隔される。これにより、環状ゴム板92による中央下側透孔88の遮断が解除されて、可動隔壁54の中央上側透孔84および中央下側透孔88と環状ゴム板92の中央孔とを通じて、中間室102と平衡室100が連通される。その結果、中間室102に伝達された受圧室98の負圧が、平衡室100からの流体の流入によって可及的速やかに解消されて、受圧室98の負圧に起因して発生するキャビテーション異音等を、低減乃至は回避することが出来る。
なお、受圧室98の負圧解消後には、環状ゴム板92がコイルスプリング94の付勢力によって底板部材76に押し付けられて、中央下側透孔88が遮断される。そこにおいて、本実施形態では、環状ゴム板92が、可動隔壁54内に収容配置されている。それ故、環状ゴム板92の当接による衝撃力が、車両ボデー20に伝達される経路上において、弾性支持筒部64および支持ゴム弾性体58とシールゴム層40によって緩衝されるようになっており、環状ゴム板92の当接に起因する打音の発生が低減乃至は回避されている。更に、本実施形態では、弁体がゴム弾性体で形成された環状ゴム板92とされている。それ故、当接時の打音が環状ゴム板92自体の弾性変形によっても緩衝されて低減されるようになっている。
ここにおいて、本実施形態に従う構造とされた自動車用エンジンマウント10では、可動ゴム板90を備えた可動隔壁54が、中間室102と平衡室100を隔てる位置に配設されている。これにより、可動ゴム板90と、第二の取付金具14を車両ボデー20に固定する締結点(ブラケット32における取付用脚部36の下面)との軸方向での離隔距離:dが、可動ゴム板90を受圧室98と平衡室100との隔壁部分に配設した場合よりも、小さく設定されている。
そこにおいて、振動入力時に可動ゴム板90の可動隔壁54への打ち当たりによって発生する衝撃力は、可動ゴム板90の軸方向での配設位置に関わらず略一定であることから、衝撃力の作用点となる可動ゴム板90の配設位置と第二の取付金具14の車両ボデー20への締結点との離隔距離が小さくなるに従って、衝撃力に起因して締結点に及ぼされるモーメントが小さく抑えられる。従って、可動ゴム板90と第二の取付金具14の車両ボデー20への締結点との距離が小さく設定されたエンジンマウント10では、可動ゴム板90の当接によって発生する異音や振動が、車両ボデー20に対して伝達されるのを低減乃至は回避することが出来る。
さらに、本実施形態では、可動ゴム板90が可動隔壁54に配設されており、可動隔壁54が、第二の取付金具14によって支持される仕切部材本体50に対して、弾性支持筒部64および支持ゴム弾性体58を介して弾性支持されている。それ故、可動ゴム板90の可動隔壁54への打ち当たりによる衝撃力が、車両ボデー20への伝達経路上において、ゴム弾性体で形成された弾性支持筒部64および支持ゴム弾性体58によって緩衝されるようになっている。従って、車両ボデー20への衝撃力の伝達に起因する異音の発生をより効果的に低減することが出来る。しかも、本実施形態では、仕切部材本体50がシールゴム層40を介して第二の取付金具14に対して嵌着されていることにより、可動ゴム板90の当接打音がシールゴム層40によっても緩衝されて低減されるようになっている。
また、ゴム弾性体で形成された可動ゴム膜52と可動ゴム板90が、硬質とされた仕切部材本体50の中央孔に配設されている。それ故、仕切部材本体50を第二の取付金具14に嵌着固定することにより、可動ゴム膜52と可動ゴム板90を第二の取付金具14の所定位置に容易に組み付けることが出来る。
以上、本発明の一実施形態について説明してきたが、これはあくまでも例示であって、本発明は、かかる実施形態における具体的な記載によって、何等、限定的に解釈されるものではない。
例えば、前記実施形態では、第二のオリフィス通路112が、第一のオリフィス通路108の一部を利用して形成されていたが、図3の機能的モデル図に示されているように、第二のオリフィス通路112は、第一のオリフィス通路108とは完全に独立して形成されていても良い。なお、図3の構造では、第二のオリフィス通路112が受圧室98と中間室102を相互に連通するように形成されている。また、図3の構造では、例えば、第二のオリフィス通路112がアイドリング振動に相当する中周波数域にチューニングされており、第三のオリフィス通路114(可動ゴム板90)と可動ゴム膜52がロックアップこもり音に相当する高周波数にチューニングされている。
また、前記実施形態における環状ゴム板92およびコイルスプリング94は必ずしも必要ではないが、弁体の付勢手段としては、必ずしも金属製のコイルスプリングに限定されるものではなく、例えばゴムや弾性を有する合成樹脂を用いたり,板ばね等を用いることも可能である。また、弁体としても、ゴム弾性体のみならず、金属や樹脂等の硬質の材料を用いることも可能である。
また、前記実施形態では、可動ゴム板90が、可動隔壁54に設けられた収容領域の内面に対して、微小な隙間を隔てて収容配置されていることにより、可動ゴム板90の板厚方向への微小変位が許容されていたが、例えば、可動板の内周縁部と外周縁部に、板厚方向外側に突出する弾性突部が一体形成されて、可動板が弾性突部を介して収容領域の内面に当接した状態で配設されていても良い。このような構造では、中間室と平衡室の相対的な圧力変動によって弾性突部が圧縮変形されることにより、可動板の微小変位が実質的に許容される。これによれば、可動板の収容領域内面への当接による異音の発生をより効果的に防ぐことが出来る。なお、弾性突部が可動板の板厚方向に予圧縮された状態で、可動板を収容領域に収容配置することにより、当接打音を一層有利に抑えることも可能である。
また、前記実施形態においては、可動隔壁54と支持ゴム弾性体58を含んでダイナミックダンパが構成されていると共に、仕切部材48とシールゴム層40を含んで更にダイナミックダンパが構成されることによって、チューニング自由度の更なる向上と高周波数域の入力振動に対する防振効果の更なる向上が図られていたが、これらのダイナミックダンパ構成は必ずしも必要ではない。例えば、可動隔壁54や仕切部材48の固有振動数を、防振すべき振動の周波数域から外れた周波数域にチューニングして、可動隔壁54や仕切部材48が実質的にダイナミックダンパとして機能しないようにする等しても良い。なお、このことからも明らかなように、可動板が収容されるハウジングは、必ずしも仕切部材本体50に対して弾性支持されていなくても良い。更に、仕切部材48が第二の取付金具14に対して弾性支持されている必要もない。
また、第一のオリフィス通路108の平衡室100側の端部を利用して、中間室102と平衡室100を連通する高周波オリフィス通路を形成することも出来る。なお、その場合には、例えば、第一のオリフィス通路108の受圧室98側の端部と中間連通孔110によって形成されて受圧室98と中間室102を連通する流路のチューニング周波数が、防振すべき振動の周波数域から外れた周波数域に設定されて、該流路が実質的にオリフィス通路として機能しないようになっていても良い。なお、3つ以上のオリフィス通路を有する構造であっても良い。
また、前記実施形態においては、可動ゴム板90が円環板形状を有するゴム弾性体で形成されていたが、板形状であれば、例えば、円板形状等であっても良い。更に、可動板の形成材料は、打音の低減を有利に実現するためにゴム弾性体が望ましいが、特に限定されるものではなく、例えば、金属や硬質の合成樹脂で形成されていても良いし、それら金属や硬質の合成樹脂で形成された硬質板の表面をゴム弾性体で被覆した複合材で形成されていても良い。
また、本発明は、自動車用の流体封入式防振装置にのみ適用されるものではなく、列車用の流体封入式防振装置等にも適用可能である。更に、本発明は、エンジンマウント以外にも、ボデーマウントやメンバマウント等の各種流体封入式防振装置にも適用可能である。
10:エンジンマウント、12:第一の取付金具、14:第二の取付金具、16:本体ゴム弾性体、42:ダイヤフラム、48:仕切部材、50:仕切部材本体、52:可動ゴム膜、54:可動隔壁、58:支持ゴム弾性体、90:可動ゴム板、92:環状ゴム板、94:コイルスプリング、98:受圧室、100:平衡室、102:中間室、108:第一のオリフィス通路、112:第二のオリフィス通路
Claims (8)
- 第一の取付部材を筒状とされた第二の取付部材の一方の開口部側に離隔配置して、それら第一の取付部材と第二の取付部材を本体ゴム弾性体によって連結すると共に、壁部の一部が該本体ゴム弾性体で構成された受圧室と壁部の一部が可撓性膜で構成された平衡室を形成して、それら受圧室と平衡室に非圧縮性流体を封入すると共に、それら受圧室と平衡室を相互に連通する低周波オリフィス通路を形成した流体封入式防振装置において、
前記第二の取付部材の防振対象部材に対する固定部を該第二の取付部材における前記第一の取付部材と反対の開口部側に設ける一方、該第二の取付部材で仕切部材を支持せしめて、該第二の取付部材の軸方向に該仕切部材を挟んで該第一の取付部材側に前記受圧室を形成し反対側に前記平衡室を形成すると共に、該仕切部材の内部に中間室を形成して該中間室を該受圧室および該平衡室の何れかに連通するように前記低周波オリフィス通路よりも高周波にチューニングされた高周波オリフィス通路を形成する一方、該中間室と該受圧室との間に弾性可動膜を配設すると共に、該中間室と該平衡室との間に変位量を制限された可動板を配設することにより、該第二の取付部材の軸方向で該可動板を該弾性可動膜に比して、該第二の取付部材の該防振対象部材に対する固定部が設けられた方の開口部側に位置せしめたことを特徴とする流体封入式防振装置。 - 前記第二の取付部材に対して前記仕切部材を緩衝ゴム層を介して弾性的に嵌着支持せしめた請求項1に記載の流体封入式防振装置。
- 前記仕切部材における前記中間室と前記平衡室との隔壁部分をその外周側が支持ゴム弾性体で支持されて弾性変位が許容された可動隔壁にて構成して、前記可動板を該可動隔壁に設けると共に、該支持ゴム弾性体で支持された該可動隔壁の固有振動数を前記高周波オリフィス通路より更に高周波数にチューニングしてダイナミックダンパを構成した請求項1又は2に記載の流体封入式防振装置。
- 前記仕切部材が前記第二の取付部材に対して嵌着固定される外周筒状部を備えており、該外周筒状部の中空孔内における前記平衡室側の開口部分に前記可動隔壁が前記支持ゴム弾性体を介して弾性支持されて組み付けられると共に、該外周筒状部の該中空孔における前記受圧室側の開口部が前記弾性可動膜で覆蓋されることにより、該外周筒状部の該中空孔内に前記中間室が形成されている一方、該外周筒状部の筒状壁内には前記低周波オリフィス通路が周方向に延びるように形成されていると共に、前記高周波オリフィス通路が形成されている請求項3に記載の流体封入式防振装置。
- 前記仕切部材における前記中間室と前記平衡室との隔壁部分において該中間室と該平衡室を連通する連通孔を形成して、該連通孔を閉塞する弁体を設けると共に、該弁体に対して閉塞方向の付勢力を及ぼす付勢手段を設けて、該中間室側からの正圧作用に対しては閉塞状態が維持されるようにする一方、該中間室側からの負圧作用に対しては付勢力に抗した該弁体の開方向への作動が許容されるようにした請求項1乃至4の何れか一項に記載の流体封入式防振装置。
- 前記弁体に対して付勢力を及ぼす前記付勢手段を、金属製のコイルスプリングを用いて構成した請求項5に記載の流体封入式防振装置。
- 前記弁体をゴム弾性体によって形成すると共に、該弁体を前記連通孔における前記受圧室側の開口部に重ね合わせて、該連通孔を該弁体によって遮断した請求項5又は6に記載の流体封入式防振装置。
- 前記高周波オリフィス通路が前記低周波オリフィス通路の一部を共用して形成されている請求項1乃至7の何れか一項に記載の流体封入式防振装置。
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