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JP2010003872A - 酸化亜鉛膜のドライエッチング方法 - Google Patents

酸化亜鉛膜のドライエッチング方法 Download PDF

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JP2010003872A JP2008161341A JP2008161341A JP2010003872A JP 2010003872 A JP2010003872 A JP 2010003872A JP 2008161341 A JP2008161341 A JP 2008161341A JP 2008161341 A JP2008161341 A JP 2008161341A JP 2010003872 A JP2010003872 A JP 2010003872A
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Mitsuru Ichikawa
満 市川
Fumiyasu Sezaki
文康 瀬崎
Kunita Yoshikawa
訓太 吉河
Takashi Kuchiyama
崇 口山
Kenji Yamamoto
憲治 山本
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Kaneka Corp
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Abstract

【課題】加工精度や加工速度の高い酸化亜鉛膜のドライエッチング方法を提供する。
【解決手段】酸化亜鉛膜をドライエッチングで所望の形状に加工する際、メタンおよび水素を含む混合ガス雰囲気中でエッチングまたはクリーニング処理をおこない、前記エッチングまたはクリーニング処理の途中からメタンガスの供給を止めるあるいは段階的もしくは連続的にメタンの供給を減少させて供給するプロセスガス中のメタンをゼロとして、メタンを含まない好ましくは水素のみの雰囲気中で継続的にエッチングまたはクリーニング処理をおこなうことにより、酸化亜鉛膜上へのアモルファスカーボン系の堆積物を発生させることなく安定的に高い精度を有する加工方法を提供し、課題を解決する。
【選択図】図2

Description

本発明は酸化亜鉛膜を加工する際の該酸化亜鉛膜のドライエッチング方法に関するものである。
近年、透明電極は太陽電池、イメージセンサ、フラットパネルディスプレイ等の電極として欠かせないものとなっている。この透明電極として、酸化亜鉛(ZnO)は従来から材料が安価で高い透明性を有する良好な結晶が得られる利点を有しているため、当該膜の成長条件や加工条件についての研究開発がなされている。
ZnO膜を前述の各種用途に使用するためには、ZnO膜の加工が必要であり、再現性が高く、所望の形状を得るためにさまざまなエッチング方法が検討されている。このエッチング方法には化学薬品に試料を浸漬させるウェットエッチング方法と気相のエッチング媒体を利用するドライエッチング方法に大別される。ウェットエッチング方法では、エッチングの反応が等方的に進行するために、ZnO膜を凹凸形状に加工する際には所望の形状へ加工する加工精度が劣化するという問題点を有している。また、ウェットエッチングでは、エッチング残渣が液体内に浮遊し、デバイス上に残ってしまうという問題もある。
一方、ドライエッチング方法では、プラズマ中に生成される化学的に活性なイオンが直進性を有するため、被加工物に対し垂直に入射する事でエッチング反応に異方性を有し、加工形状が所望の形状に忠実となる利点を有する。
一般的なドライエッチング方法としては、反応性イオンエッチング(RIE:Reactive Ion Etching)法が用いられている。RIE法では、平行平板電極持った真空容器内にエッチングガスを導入し、高周波電力を電極に印加することで、高周波電界に加速された電子がエッチングガスを電離イオン化してプラズマ状態となる。プラズマ中で発生したラジカルやイオンは、電極上に設置された基板表面にて反応を起こしエッチングされる。
RIE法におけるエッチング反応メカニズムとしては、ラジカルが吸着する事で生成した二次生成物を離脱することで反応を進める化学反応が支配的なエッチング反応と、加速された正イオンが基板に衝突して物理的に掘り出されるスパッタ効果が支配的なエッチング反応の2種類が挙げられる。
従来のドライエッチングに関しては、エッチング媒体としてフッ素系のガスが良く用いられているが、酸化亜鉛膜に対するエッチングレートが遅く、量産には不利である。
酸化亜鉛膜のドライエッチングに関しては、ドライエッチング処理にメタンおよびアルゴンを含むプロセスガスを用いたことが知られている(特許文献1)。
また、ガラス基板上に製膜されたIn:Sn(ITO)から成る透明導電膜にドライエッチング加工を施す際にITO膜を加熱しながら、水素及び炭化水素の混合ガスを用いた反応性ドライエッチングを用いることが知られている(特許文献2)。
特開平11−335874号公報 特開平3−77209号公報
しかしながら、上述のドライエッチング方法では、以下に説明するような種々の問題点があった。
前記特許文献1に記載されたドライエッチング方法では、メタンの希釈ガス材料としてアルゴンを用いており、エッチング反応としてアルゴンイオンによるスパッタ効果が支配的なエッチング反応となるため、エッチング処理後の表面形状が荒れてしまい所望の形状が得られにくいという問題点がある。
また、前記特許文献2に記載されたドライエッチング方法では、透明導電膜を加熱しない場合には透明導電性膜上にアモルファスカーボン系の堆積物が発生して、所定形状のエッチング結果が得られないという問題点がある。
この発明は以上のような事情を考慮してなされたものであり、本発明により加工精度の高い酸化亜鉛膜の加工方法を提供することを目的とする。
本発明は以下の構成を有するものである。
1). 酸化亜鉛膜のドライエッチングまたはクリーニング方法において、メタンおよび水素を含む混合ガス雰囲気中でエッチングまたはクリーニング処理をおこない、前記エッチングまたはクリーニング処理の途中からメタンの供給を止めるあるいは段階的もしくは連続的にメタンの供給を減少させてエッチングまたはクリーニング処理をおこなう事を特徴とする酸化亜鉛膜のドライエッチング方法。
2). 酸化亜鉛膜のドライエッチングまたはクリーニング方法において、メタンおよび水素を含む混合ガス雰囲気中でエッチングまたはクリーニング処理をおこない、前記エッチングまたはクリーニング処理の途中からメタンの供給を止めるあるいは段階的もしくは連続的にメタンの供給を減少させて、メタンを用いないプロセスガスを供給してエッチングまたはクリーニング処理をおこなう事を特徴とする1)記載の酸化亜鉛膜のドライエッチング方法。
3). 前記エッチングまたはクリーニング処理に使用する混合ガスのメタンの供給を止めるあるいは段階的もしくは連続的にメタンの供給を減少させる直前の混合ガスがメタンと水素合計中メタンの割合が20体積%以下の範囲である事を特徴とする1)または2)に記載の酸化亜鉛膜のドライエッチング方法。
4). エッチングまたはクリーニング処理を行うチャンバー内のガス雰囲気中にメタンが実質的に0になってからエッチングまたはクリーニング処理を終えることを特徴とする1)〜3)いずれかに記載の酸化亜鉛膜のドライエッチング方法。
本発明によって、メタンを含むプロセスガスを用いる事で酸化亜鉛とメタンが反応して揮発性のZn(CH等の反応生成物となって基板から脱離してドライエッチングをおこなうことができる。さらにこのエッチング反応は基板に対して垂直方向に強く現れるため異方性を有しており、エッチング条件によっては非常に速いレートを達成する事が可能であり、量産化が可能である。
また本発明のエッチングまたはクリーニングの方法において、エッチング処理途中でメタンの供給を止めるあるいは段階的もしくは連続的にメタンの供給を減少させて、プロセスガスのメタン混合比を低下させることを特徴とし、好ましくは最終的にはメタン用いない状態でプロセスガスを供給し、エッチングまたはクリーニング処理の雰囲気に実質的にメタンを用いない(実質ゼロの場合も含む)状態で上記処理を行う事により、アモルファスカーボン系の反応生成物による悪影響を回避でき、確実な高エッチングレート、高い均一性を実現した酸化亜鉛膜のクリーニング方法を提供することができる。
以下において本発明に係る酸化亜鉛膜のエッチングまたはクリーニングの方法の好ましい実施形態について図面を参照しつつ説明する。なお本願の各図において、厚さや長さなどの寸法関係については図面の明瞭化と簡略化のため適宜変更されており、実際の寸法関係を表してはいない。また、各図において、同一の参照符号は同一部分または相当部分を表している。
ここで説明するエッチング処理の実施形態は、図1に示すように、透明基板1上に形成した光電変換装置2を形成し、この光電変換装置2上に酸化亜鉛膜3を製膜し、さらに酸化亜鉛膜3の表面にマスク用金属電極4を作製したものである。
基板側から光を入射するタイプの光電変換装置にて用いられる透明基板1には、ガラス、透明樹脂等から成る板状部材やシート状部材が用いられる。光電変換装置2は光活性層を有する半導体素子であり、該光電変換装置はCVD、スパッタ、蒸着等の薄膜形成方法を用いて形成されることが好ましい。次に前記光電変換装置2上に酸化亜鉛膜3をCVDあるいはスパッタ法により製膜する。さらにその上にパターニング用マスクをかけて金属電極4を蒸着させて裏面電極とする。次に、酸化亜鉛膜3をエッチング装置を用いてドライエッチングする。
このエッチング装置には、たとえば反応性イオンエッチング法を活用した装置が用いられる。該装置は、平行平板型の電極間に高周波電源から印加される高周波によりプロセスガスをプラズマ化してエッチング処理をおこなう装置である。また、前記エッチング装置には、反応性イオンエッチング法以外にもプラズマによってラジカル及びイオンを生成し酸化半導体膜中の金属をガス化できるものであれば、たとえば、高周波誘導結合プラズマ法(ICP:Inductively Coupled Plasma)やマイクロ波プラズマエッチング法(ECR:Electron Cyclotron Resonance)等様々なプラズマ発生源を用いたものが適用できる。
エッチング装置内に導入されるプロセスガスにはメタンおよび水素の混合ガスが用いられる。前記プロセスガスとして使用するメタンと水素の混合ガスのメタンの供給を止めるあるいは段階的もしくは連続的にメタンの供給を減少させる直前の混合ガス中のメタンの混合割合は20体積%以下の範囲とすることが好適である。さらにはメタンの混合割合は10体積%以下、特には7体積%以下とすることで、エッチング処理中のアモルファスカーボン系堆積物の生成をさらに抑制することができるため好ましい。
また、上記混合ガス中のメタンの混合割合の下限は1体積%、さらには2体積%であることが好ましい。メタンの混合割合が低すぎるとエッチングまたはクリーニング処理における反応種が少なくなりエッチング処理の速度が低下する。
エッチングまたはクリーニング処理の途中からメタンの供給を止めるあるいは段階的もしくは連続的にメタンの供給を減少させてエッチングまたはクリーニング処理を行うことが特徴であるが、好ましくは最終的にはメタンを含まないプロセスガスを供給してエッチングまたはクリーニング処理を行うことが好ましい。メタンの量を調整して最終的には水素だけ供給してエッチングまたはクリーニング処理を行うことがさらに好ましい。
プロセスガスの供給方法としては、エッチングまたはクリーニング処理の途中からメタンガスの供給を止めてエッチング処理をおこなう事が好ましい。
処理の最終段階でメタンが実質的に存在しない雰囲気中でエッチングまたはクリーニング処理をおこなうことが好ましい。メタンの供給方法としては流量を段階的あるいは連続的に減少させても良いし、メタンの供給を速やかに停止してもよい。
なお、本発明に係る酸化亜鉛膜のエッチング方法の好ましい実施形態では、図示していないが基板上に作製した酸化亜鉛膜の凹凸形状を制御するために本発明のドライエッチング処理をおこなうことも可能である。
また、本発明におけるクリーニング処理とはCVD等の薄膜形成装置において装置内部に付着した酸化亜鉛膜をエッチングする処理の事であり、上記のエッチング処理に用いた処理と同様の処理を装置内で実行する事により、装置内部に付着した酸化亜鉛膜を装置を開放することなく安定的に除去する事ができる。
以下、本発明の酸化亜鉛膜のドライエッチング方法の具体的実施例を説明するが、本発明はこれらによって何ら限定されるものではない。
反応イオンエッチング装置:一般的な平行平板型の13.56MHzの高周波電源を用いてカソード電極に基板を設置する反応性イオンエッチング(RIE)方式のものを用いた((株)アルバック社製CE−300R)。試料を装置のチャンバー内に入れ、真空引きをおこなった後に、プロセスガスを流してプラズマを励起し、エッチングを実施した。
エッチングレートの算出:エッチング終了後、試料の膜厚を分光光度計およびエリプソメータにより評価し、ドライエッチングレートの算出をおこなった。
(実施例1)
酸化亜鉛膜を純メタン流量7sccm、水素流量140sccm、RFパワー200W、プロセス圧力30Paにて50秒間、その後、純メタンの供給を停止して水素ガスのみを流量140sccmで供給してドライエッチング処理を400秒間おこなった。本実施例におけるエッチング装置内に滞留する相対的なメタン量と水素量の比の時間変動について、各ガスの装置内の分圧の時間変動から換算した結果を図2に示す。
エッチング装置内のメタン量はメタンの供給を停止してから徐々に低下し、処理の最終段階では装置内に滞留するメタンは実質的に0となり、水素のみの雰囲気中でエッチング処理をおこなっている。以上の条件でドライエッチング処理をおこなった結果、酸化亜鉛膜のエッチングレートは、80オングストローム/minであり、安定して不揮発性の生成物を生成することなくエッチングできる事がわかった。
(実施例2)
酸化亜鉛膜を純メタン流量10sccm、水素流量140sccm、RFパワー200W、プロセス圧力30Paにて60秒間、その後、純メタンの供給を停止して水素ガスのみを流量140sccmで供給してドライエッチング処理を400秒間おこなった。本実施例においても実施例1の時と同様にエッチング装置内のメタン量はメタンの供給を停止してから徐々に低下し、処理の最終段階では装置内に滞留するメタンは実質的に0となり、水素のみの雰囲気中でエッチング処理をおこなっている。以上の条件でドライエッチング処理をおこなった結果、酸化亜鉛膜のエッチングレートは、100オングストローム/minであり、安定して不揮発性の生成物を生成することなくエッチングできる事がわかった。
(比較例1)
酸化亜鉛膜を室温、純メタン流量7sccm、水素流量140sccm、RFパワー200W、プロセス圧力30Paでドライエッチング処理をおこなった結果、酸化亜鉛膜のエッチングレートは、60オングストローム/minであった。
(比較例2)
酸化亜鉛膜を室温、純メタン流量10sccm、水素流量100sccm、RFパワー200W、プロセス圧力30Paの条件にてドライエッチング処理を実施した。以上の条件でドライエッチング処理をおこなった結果、酸化亜鉛膜のエッチングレートは、39オングストローム/minであった。
(比較例3)
酸化亜鉛膜を室温、純メタン流量30sccm、水素流量140sccm、RFパワー200W,プロセス圧力30Paの条件にてドライエッチング処理を実施した。本比較例の条件でエッチング処理をおこなった結果、不揮発性のアモルファスカーボン系の堆積物が発生してエッチングが進行しなくなった。
本発明によれば、基板上に作製された酸化亜鉛膜のドライエッチング処理が可能となり、基板上に安定的かつ均一な電気特性を持つ光電変換装置を提供する事が可能となる。
なお、加工の対象となる酸化亜鉛膜は光電変換装置の透明導電電極層として用いられるものばかりでなく、フラットパネルディスプレイやタッチパネル等に用いる透明導電体として種々の用途に用いられる。
本発明に係る酸化亜鉛膜野加工方法の位置実施形態を示す構造断面図 本発明に係る相対メタン/水素比の時間変動の一例
符号の説明
1 透明基板
2 光電変換装置
3 酸化亜鉛膜
4 金属電極層

Claims (4)

  1. 酸化亜鉛膜のドライエッチングまたはクリーニング方法において、メタンおよび水素を含む混合ガス雰囲気中でエッチングまたはクリーニング処理をおこない、前記エッチングまたはクリーニング処理の途中からメタンの供給を止めるあるいは段階的もしくは連続的にメタンの供給を減少させてエッチングまたはクリーニング処理をおこなう事を特徴とする酸化亜鉛膜のドライエッチング方法。
  2. 酸化亜鉛膜のドライエッチングまたはクリーニング方法において、メタンおよび水素を含む混合ガス雰囲気中でエッチングまたはクリーニング処理をおこない、前記エッチングまたはクリーニング処理の途中からメタンの供給を止めるあるいは段階的もしくは連続的にメタンの供給を減少させて、メタンを用いないプロセスガスを供給してエッチングまたはクリーニング処理をおこなう事を特徴とする請求項1記載の酸化亜鉛膜のドライエッチング方法。
  3. 前記エッチングまたはクリーニング処理に使用する混合ガスのメタンの供給を止めるあるいは段階的もしくは連続的にメタンの供給を減少させる直前の混合ガスがメタンと水素合計中メタンの割合が20体積%以下の範囲である事を特徴とする請求項1または2に記載の酸化亜鉛膜のドライエッチング方法。
  4. エッチングまたはクリーニング処理を行うチャンバー内のガス雰囲気中にメタンが実質的に0になってからエッチングまたはクリーニング処理を終えることを特徴とする請求項1〜3いずれかに記載の酸化亜鉛膜のドライエッチング方法。
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