JP2009210933A - クリーニング機構、および画像形成装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】従来の静電気力を利用して残留トナーを除去するクリーニング機構では、中間転写ベルトが中抵抗の物質の場合には、十分なクリーニング効果を発揮できなかった。
【解決手段】中間転写体8の表面に残留した現像剤を少なくとも電気力によって除去するためのクリーニング部材111と、クリーニング部材111から現像剤を回収するための回収部112と、中間転写体8の裏面側の、クリーニング部材111に対向する位置に設けられたクリーニング用対向電極部材23とを有するクリーニング装置の上流側に残留現像剤帯電装置を備える。残留現像剤帯電装置は、中間転写体8の表面の現像剤の帯電の程度を制御するためにクリーニング部材111に印加されるバイアスとは逆極性のバイアスが印加される帯電制御部材118と、中間転写体8の裏面側の、帯電制御部材118に対向する位置に設けられた帯電制御用対向電極部材117とを有している。
【選択図】図2
【解決手段】中間転写体8の表面に残留した現像剤を少なくとも電気力によって除去するためのクリーニング部材111と、クリーニング部材111から現像剤を回収するための回収部112と、中間転写体8の裏面側の、クリーニング部材111に対向する位置に設けられたクリーニング用対向電極部材23とを有するクリーニング装置の上流側に残留現像剤帯電装置を備える。残留現像剤帯電装置は、中間転写体8の表面の現像剤の帯電の程度を制御するためにクリーニング部材111に印加されるバイアスとは逆極性のバイアスが印加される帯電制御部材118と、中間転写体8の裏面側の、帯電制御部材118に対向する位置に設けられた帯電制御用対向電極部材117とを有している。
【選択図】図2
Description
本発明は、プリンタ、複写機、およびファクシミリなどの画像形成装置、および画像形成装置に用いるクリーニング機構に関する。
近年、モノクロだけでなくフルカラーの画像形成装置もよく用いられている。このようなフルカラーの画像形成装置としては、1ドラム方式とタンデム型の2種類が良く用いられており、いずれの方式にしてもマゼンダ、イエロー、シアン、ブラックの4種類の色のトナーが重ね合わされてフルカラーの画像が形成される。
タンデム型の画像形成装置を例に挙げて、画像形成について説明すると、タンデム型の画像形成装置には、マゼンダ、イエロー、シアン、ブラックの4つの画像形成部が別々に設けられている。そして、各色のトナー毎に感光体ドラム上で形成されたトナー画像が、中間転写ベルト上で一旦重ね合わされる。次に、重ね合わされたトナー画像が、中間転写ベルト上から紙等の記録媒体に転写され、記録媒体上に定着される。
上記中間転写ベルトから記録媒体に転写する際は、転写率が100%ではないため、中間転写ベルト上にトナーが残留するが、トナーが残留したままにすると、汚れなどとして次の画像に現れ、画像不良が発生する。そのため、中間転写ベルトから残留トナーを除去するためのクリーニング機構が設けられている。
そして、中間転写ベルトから残留トナーを除去する方法として、静電気力を利用した方式が用いられることがある。しかし、二次転写後に中間転写ベルトに残留したトナーの帯電特性は、二次転写バイアスの印加等で片方の帯電極性にそろっていないことが一般的であり、その点が静電気力でクリーニングを行う場合の課題となっていた。すなわち、正または負のいずれかのバイアスを印加することで静電気力によって残留トナーを吸着して除去するが、同極性に帯電した残留トナーは吸着することができず中間転写ベルト上から除去できない。
この課題を解決するために、クリーニング部の上流側に、中間転写ベルト上の残留トナーの帯電極性をそろえる機構を設けたクリーニング機構が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
図6に、特許文献1で提案されている、画像形成装置の中間転写ベルト表面のクリーニングを行うクリーニング機構の部分拡大図を示す。
図6に示したようなクリーニング機構が、記録紙への二次転写後、次の現像画像が感光体から一次転写されるまでの間の中間転写ベルト206の位置に配置されており、二次転写後の中間転写ベルト206表面に残留しているトナーを除去する。
ハウジング205内には、中間転写ベルト206表面のクリーニングを行うためのクリーニング部材202、バイアスローラ203およびクリーニングブレード204と共に、クリーニング部材202よりも上流側に導電性部材201が設けられている。
導電性部材201には、負のバイアスが印加される。一方、バイアスローラ203には正のバイアスが印加され、このバイアスローラ203に接触するブラシを有するクリーニング部材202には、バイアスローラ203を介して正のバイアスが印加される。
導電性部材201には、負のバイアスが印加されるので、クリーニング部材202に付与されている極性(この場合は、正極性)とは逆極性(この場合は、負極性)の電荷が、導電性部材201の部分を通過する中間転写ベルト206上の残留トナーに付与される。これにより、これまで二次転写後に正に帯電して除去できなかった中間転写ベルト206上の残留トナーも、前もって負の電荷が付与されることにより、クリーニング部材202によって吸着できるようになる。
このように、クリーニング部材202の上流側に、クリーニング部材202とは逆極性の電荷を残留トナーに付与する導電性部材201を配置したことにより、クリーニング効果を向上させている。
特開2001―109351号公報
しかしながら、特許文献1で提案されている上記のクリーニング機構では、中間転写ベルトに例えば中抵抗(体積抵抗率107〜1011Ω・cm程度)の物質を用いた場合には、十分なクリーニング効果を発揮できない、という問題があった。
例えば、図6において、中間転写ベルト206として裏面に導電性の基材で形成されているようなベルトを用いた場合には、中間転写ベルト206を接地しておくことにより、
中間転写ベルト206の表面側に配置されている導電性部材201と、中間転写ベルト206裏面の導電性の基材との間に電位差が生じるため、導電性部材201へのバイアスの印加により十分な静電気力を発揮でき、中間転写ベルト206上の残留トナーに電荷を付与できる。同様に、クリーニング部材202についても中間転写ベルト206裏面の導電性の基材との間に電位差が生じるので、十分な静電気力を発揮でき、中間転写ベルト206上の残留トナーを吸着できる。
中間転写ベルト206の表面側に配置されている導電性部材201と、中間転写ベルト206裏面の導電性の基材との間に電位差が生じるため、導電性部材201へのバイアスの印加により十分な静電気力を発揮でき、中間転写ベルト206上の残留トナーに電荷を付与できる。同様に、クリーニング部材202についても中間転写ベルト206裏面の導電性の基材との間に電位差が生じるので、十分な静電気力を発揮でき、中間転写ベルト206上の残留トナーを吸着できる。
しかし、中間転写ベルト206として中抵抗の物質で形成されたベルトを用いた場合には、中間転写ベルト206の表面側に配置されている導電性部材201にバイアスを印加しても、中間転写ベルト206との間に十分な電位差が発生せず、静電気力も十分に発揮できないので、中間転写ベルト206に十分な電荷を付与できない。同様に、クリーニング部材202についても十分な静電気力を発揮させることができないので、中間転写ベルト206上の残留トナーを十分に吸着できず、中間転写ベルト206上にトナーが残ってしまう。
なお、本明細書において「中抵抗」とは、体積抵抗率が107〜1011Ω・cm程度のものをいう。
本発明は、上記従来の課題を考慮して、中間転写体として中抵抗のものを用いた場合でも、中間転写体上に残留した現像剤を除去できる、クリーニング機構および画像形成装置を提供することを目的とする。
上述した課題を解決するために、第1の本発明は、
中間転写体の表面に残留した現像剤を少なくとも電気力によって除去するためのクリーニング部材と、前記クリーニング部材から前記現像剤を回収するための回収部と、前記中間転写体の裏面側の、前記クリーニング部材に対向する位置に設けられたクリーニング用対向電極部材とを有するクリーニング装置と、
前記中間転写体の表面に残留した前記現像剤の帯電の程度を制御するために前記クリーニング装置の上流側に配置された、前記クリーニング部材に印加されるバイアスとは逆極性のバイアスが印加される帯電制御部材と、前記中間転写体の裏面側の、前記帯電制御部材に対向する位置に設けられた帯電制御用対向電極部材とを有する残留現像剤帯電装置と、を備えたクリーニング機構である。
中間転写体の表面に残留した現像剤を少なくとも電気力によって除去するためのクリーニング部材と、前記クリーニング部材から前記現像剤を回収するための回収部と、前記中間転写体の裏面側の、前記クリーニング部材に対向する位置に設けられたクリーニング用対向電極部材とを有するクリーニング装置と、
前記中間転写体の表面に残留した前記現像剤の帯電の程度を制御するために前記クリーニング装置の上流側に配置された、前記クリーニング部材に印加されるバイアスとは逆極性のバイアスが印加される帯電制御部材と、前記中間転写体の裏面側の、前記帯電制御部材に対向する位置に設けられた帯電制御用対向電極部材とを有する残留現像剤帯電装置と、を備えたクリーニング機構である。
また、第2の本発明は、
前記クリーニング用対向電極部材および前記帯電制御用対向電極部材は、1つの対向電極部材で構成されている、第1の本発明のクリーニング機構である。
前記クリーニング用対向電極部材および前記帯電制御用対向電極部材は、1つの対向電極部材で構成されている、第1の本発明のクリーニング機構である。
また、第3の本発明は、
前記クリーニング部材は、導電性のファーブラシローラであり、
前記回収部は、
前記ファーブラシローラに接し、前記ファーブラシローラから前記現像剤を回収する回収ローラと、
前記回収ローラから前記現像剤を取り除くブレードとを有する、第1の本発明のクリーニング機構である。
前記クリーニング部材は、導電性のファーブラシローラであり、
前記回収部は、
前記ファーブラシローラに接し、前記ファーブラシローラから前記現像剤を回収する回収ローラと、
前記回収ローラから前記現像剤を取り除くブレードとを有する、第1の本発明のクリーニング機構である。
また、第4の本発明は、
前記帯電制御用対向電極部材は、前記中間転写体の裏面に接触する導電性のブラシ形状であり、前記中間転写体の裏面のクリーニングも行う、第1の本発明のクリーニング機構である。
前記帯電制御用対向電極部材は、前記中間転写体の裏面に接触する導電性のブラシ形状であり、前記中間転写体の裏面のクリーニングも行う、第1の本発明のクリーニング機構である。
また、第5の本発明は、
前記中間転写体は、中間転写ベルトである、第1〜第3のいずれかの本発明のクリーニング機構である。
前記中間転写体は、中間転写ベルトである、第1〜第3のいずれかの本発明のクリーニング機構である。
また、第6の本発明は、
表面に現像剤画像が形成される複数の像担持体と、
前記像担持体毎に形成された複数の現像剤画像が転写されて重ね合わされる前記中間転写ベルトと、
前記中間転写ベルトを挟んで前記複数の像担持体のそれぞれに対向するように設けられている一次転写部材と、
前記中間転写ベルトから記録媒体上に前記現像剤画像を二次転写するための二次転写部材と、
前記記録媒体への二次転写後に前記中間転写ベルトの表面に残留した現像剤を取り除くための第5の本発明のクリーニング機構と、を備えた画像形成装置である。
表面に現像剤画像が形成される複数の像担持体と、
前記像担持体毎に形成された複数の現像剤画像が転写されて重ね合わされる前記中間転写ベルトと、
前記中間転写ベルトを挟んで前記複数の像担持体のそれぞれに対向するように設けられている一次転写部材と、
前記中間転写ベルトから記録媒体上に前記現像剤画像を二次転写するための二次転写部材と、
前記記録媒体への二次転写後に前記中間転写ベルトの表面に残留した現像剤を取り除くための第5の本発明のクリーニング機構と、を備えた画像形成装置である。
また、第7の本発明は、
複数の現像剤画像が順に表面に形成される1つの像担持体と、
前記複数の現像剤画像が転写されて重ね合わされる前記中間転写ベルトと、
前記中間転写ベルトを挟んで前記像担持体に対向するように設けられている一次転写部材と、
前記中間転写ベルトから記録媒体上に前記現像剤画像を二次転写するための二次転写部材と、
前記記録媒体への二次転写後に前記中間転写ベルトの表面に残留した現像剤を取り除くための第5の本発明のクリーニング機構と、を備えた画像形成装置である。
複数の現像剤画像が順に表面に形成される1つの像担持体と、
前記複数の現像剤画像が転写されて重ね合わされる前記中間転写ベルトと、
前記中間転写ベルトを挟んで前記像担持体に対向するように設けられている一次転写部材と、
前記中間転写ベルトから記録媒体上に前記現像剤画像を二次転写するための二次転写部材と、
前記記録媒体への二次転写後に前記中間転写ベルトの表面に残留した現像剤を取り除くための第5の本発明のクリーニング機構と、を備えた画像形成装置である。
本発明により、中間転写体として中抵抗のものを用いた場合でも、中間転写体上に残留した現像剤を除去できる、クリーニング機構および画像形成装置を提供できる。
以下、本発明にかかる画像形成装置の一例である複写機について図面を参照しながら説明する。
(実施の形態1)
図1は、本発明の実施の形態1における複写機の正面の構成断面図である。
図1は、本発明の実施の形態1における複写機の正面の構成断面図である。
図1に示すように、本実施の形態1の複写機1は、底部に画像形成される用紙を収納するための複数の給紙カセット2を備えている。また、複写機1は、その上部に、露光ランプ、レンズ、ミラー等により原稿の画像を読み取る原稿読み取り部3を備えている。
また、本実施の形態1の複写機1は、タンデム方式を用いたカラー複写機であり、水平方向に順に配置されたブラック画像形成部4、イエロー画像形成部5、シアン画像形成部6、およびマゼンダ画像形成部7を備えている。これら画像形成部によって形成された画像を重ね合わせるための中間転写ベルト8が配置されている。また、中間転写ベルト8上で重ね合わされたトナー画像を用紙に転写する二次転写部9と、転写されたトナー画像を用紙に定着させる定着部10が設けられている。
なお、トナーは、本発明の現像剤の一例であり、トナー画像は、本発明の現像剤画像の一例である。
また、二次転写部9の用紙搬送方向(矢印E参照)上流側には、レジストローラ25が設けられており、二次転写部9と定着部10の間には、用紙を搬送するための搬送ベルト26が設けられている。また、定着部10を通過した用紙を複写機1外へと排出するための排出ローラ対12が側面に設けられており、排出ローラ対12によって排出された用紙が載置される排出トレイ13が設けられている。なお、図1には、用紙の搬送方向が矢印Eで示されている。
次に、画像形成部について説明するが、4つの画像形成部4、5、6、7の基本的構成は同じであるため、ブラック画像形成部4を例に挙げて説明する。
図1に示すように、ブラック画像形成部4は、アモルファスシリコン製の感光体ドラム40、帯電器41、現像器42およびクリーニング部43、除電器44等から構成されている。また、ブラック画像形成部4の帯電器41によって帯電された感光体ドラム40の表面を光走査することによって静電潜像を形成するレーザースキャナーユニット(以下、LSUと呼ぶ)46が、感光体ドラム40の上方に設けられている。同様に、他の画像形成部5、6、7も、感光体ドラム50、60、70、帯電器51、61、71、現像器52、62、72、クリーニング部53、63、73、除電器54、64、74およびLSU56、66、76等を有している。
なお、本実施の形態1の複写機1では、各帯電器41、51、61、71は、各感光体ドラム40、50、60、70の表面をプラスに帯電するものとする。そして、各感光体ドラム40、50、60、70表面のトナー画像を形成させる部分の電位を、露光によってゼロ近傍に落とし、その見かけ上電位の低くなった露光部分にプラスに帯電したトナーを現像するもの(反転現像)とする。他の実施の形態における複写機についても同様である。
また、中間転写ベルト8を挟んで感光体ドラム40、50、60、70のそれぞれに対向するように一次転写ローラ14、15、16、17が配置されている。また、現像器42、52、62、72には、感光体ドラム40、50、60、70の表面にトナーを供給するために、感光体ドラム40、50、60、70に当接して配置されている現像ローラ45、55、65、75が設けられている。
なお、中間転写ベルト8は、例えば、走行性と高画質を両立させるために、樹脂ベルト上にゴム等の弾性部材の層を設けたものが用いられている。つまり、中間転写ベルト8として、導電性ではない中抵抗(体積抵抗率107〜1011Ω・cm程度)のものを用いる。
また、二次転写部9は、電圧が印加される二次転写ローラ92と、二次転写ローラ92に対向して中間転写ベルト8の内側に設けられた従動ローラ21とを有している。この従動ローラ21は接地されている。また、ブラック画像形成部4の下流側近傍の中間転写ベルト8の内側には、駆動ローラ24が設けられており、駆動ローラ24の回転により中間転写ベルト8が矢印A方向に回転する。また、マゼンダ画像形成部7の上流側近傍には、中間転写ベルト8の内側に従動ローラ22が設けられている。
上記従動ローラ22の上流側であって、二次転写部9の下流側には、中間転写ベルト8の表面の残留トナーを取り除くためのクリーニング機構11が配置されている。
なお、感光体ドラム40、50、60、70が、本発明の複数の像担持体の一例にあたり、中間転写ベルト8が、本発明の中間転写体の一例にあたる。また、一次転写ローラ14、15、16、17が、本発明の一次転写部材の一例にあたり、二次転写ローラ92が、本発明の二次転写部材の一例にあたる。
次に、本発明の一例であるクリーニング機構11について説明する。
図2(a)は、本実施の形態1のクリーニング機構11部分の模式図を示している。なお、図2(a)に示すクリーニング機構11部分は、図1で示したクリーニング機構11と同じ向きから見た図を示しているので、図2(a)に示す中間転写ベルト8の下側の面が、中間転写ベルト8の表側の面、すなわちトナー画像が転写される側の面である。
図2(a)に示すように、クリーニング機構11は、中間転写ベルト8の裏面側(内側)に配置される対向ローラ23と、中間転写ベルト8を挟んで対向ローラ23に対向して配置されているファーブラシローラ111と、ファーブラシローラ111に当接して配置されている回収ローラ112と、回収ローラ112上のトナーを取り除くためのゴム製のブレード113とを備えている。また、ゴム製のブレード113の下方には、回収されたトナーをトナー廃棄ボックス(図示せず)に搬送するための搬送スパイラル115が配置されている。
図2(b)は、ファーブラシローラ111の断面構成図を示している。ファーブラシローラ111は、ローラ部111aに繊維111bを巻き付けたものである。この繊維による機械的な作用によって、中間転写ベルト8の表面から残留トナーが掻き取られる。
なお、ファーブラシローラ111が、本発明のクリーニング部材の一例にあたり、対向ローラ23が、本発明のクリーニング用対向電極部材の一例にあたる。また、回収ローラ112およびブレード113を合わせた構成が、本発明の回収部の一例にあたる。そして、これらを合わせた構成が、本発明のクリーニング装置の一例にあたる。
また、本実施の形態1のクリーニング機構11は、これらのクリーニング装置の構成の上流側に、中間転写ベルト8の裏面側に配置される対向ローラ117と、中間転写ベルト8を挟んで対向ローラ117に対向して配置されている帯電制御用ローラ118を備えている。帯電制御用ローラ118は、導電性材料で形成された円筒形状のローラである。
なお、帯電制御用ローラ118が、本発明の帯電制御部材の一例にあたり、対向ローラ117が、本発明の帯電制御用対向電極部材の一例にあたる。そして、これらを合わせた構成が、本発明の残留現像剤帯電装置の一例にあたる。
そして、これらファーブラシローラ111、回収ローラ112、ブレード113、搬送スパイラル115、および帯電制御用ローラ118を下から覆うように筐体116が設けられている。
ファーブラシローラ111の回転方向Bは、中間転写ベルト8と接する部分において中間転写ベルト8の回転方向Aと対向する方向である。そして、回収ローラ112の回転方向Cは、ファーブラシローラ111と接する部分において回転方向Bと同方向である。
また、帯電制御用ローラ118の回転方向Dは、中間転写ベルト8と接する部分において中間転写ベルト8の回転方向Aと同じ方向である。
また、回収ローラ112の軸受けは、片方が導電性であり、この軸受けを通して回収ローラ112に電圧を供給する電圧印加部114が設けられている。一方、ファーブラシローラ111の軸受けは非導電性となっており、回収ローラ112に印加した電圧はロス無くクリーニング電圧として作用できるようになっている。感光体ドラム40、50、60、70に供給されるトナーはプラスに帯電しているため、ファーブラシローラ111の表面がマイナスに帯電するように、回収ローラ112には電圧印加部114から約−10μAの電流が印加される。また、回収ローラ112に対向して配置している対向ローラ23は接地されている。
そのため、回収ローラ112から、ファーブラシローラ111、中間転写ベルト8を介して対向ローラ23のグランドとの間に電流が流れ、ファーブラシローラ111と中間転写ベルト8の間で電界が形成され、中間転写ベルト8上のトナーが静電気的な作用によってファーブラシローラ111へと移動する。
また、ファーブラシローラ111よりも上流側に配置されている導電性の帯電制御用ローラ118の軸受けは、片方が導電性であり、この軸受けを通して帯電制御用ローラ118に電圧を供給する電圧印加部119が設けられている。帯電制御用ローラ118に対向して配置している対向ローラ117は接地されており、電圧印加部119から帯電制御用ローラ118にはプラスの電流が印加される。
そのため、帯電制御用ローラ118と対向ローラ117のグランドとの間に電流が流れ、帯電制御用ローラ118と中間転写ベルト8の間で電界が形成され、中間転写ベルト8上のプラスに帯電されていない残留トナーもプラスに帯電されるので、静電気的な作用によるファーブラシローラ111への吸着がされ易くなる。
次に、本実施の形態1の複写機1の動作について説明する。
原稿読み取り部3によって読み取られた画像データに基づいて、ブラック画像形成部4、イエロー画像形成部5、シアン画像形成部6およびマゼンダ画像形成部7において、帯電器により一様に帯電された感光体ドラム40、50、60、70の表面にLSU46、56、66、76により静電潜像が形成され、現像器42、52、62、72により可視化されたトナー画像が形成される(図1参照)。この時感光体ドラム40、50、60、70上のトナーはプラスに帯電しており、マイナスの電圧が印加された一次転写ローラ14、15、16、17によって、マゼンダ、シアン、イエロー、ブラックの順でトナー画像が中間転写ベルト8上に重ね合わされる。
なお、一次転写により感光体ドラム40、50、60、70上に残ったトナーはクリーニング部43、53、63、73により除去され、感光体ドラム40、50、60、70の表面は除電器44、54、64、74により帯電が除去される。
同時に、給紙カセット2から用紙が給紙され、レジストローラ25で一旦停止され、中間転写ベルト8上のトナー画像が形成された領域(画像形成領域)の移動タイミングに合わせて二次転写部9へと送り出される。
そして、二次転写部9によって中間転写ベルト8上の重ね合わされたトナー画像が用紙上に転写される。ここで、トナー画像はプラスに帯電しているため、二次転写ローラ92には、その表面がマイナスに帯電するように電圧が印加される。この二次転写の際には定電流制御が行われる。次に、定着部10にてトナー画像が定着された用紙が、排出ローラ対12を通って排出トレイ13上へ排出される(図1参照)。なお、かぶりトナーおよび浮遊トナーが付着することを防止するため、用紙が通過した後には、再び表面がプラスに帯電するように二次転写ローラ92の印加電圧が切り替えられる。
そして、用紙への転写の後に中間転写ベルト8上に残留したトナーは、クリーニング機構11によって取り除かれる。
中間転写ベルト8上のトナー画像を用紙上に二次転写させる際、用紙の表面がマイナスに帯電するように二次転写ローラ92に電圧が印加されることにより、中間転写ベルト8上に残留したトナーの帯電極性は正負が混在したものとなる。
上述したように、対向ローラ117は接地されており、帯電制御用ローラ118には電圧印加部119から正の電圧が印加されている。そのため、帯電制御用ローラ118と中間転写ベルト8の間に電圧差が生じ、中間転写ベルト8上のプラスに帯電していなかった残留トナーも、プラスに帯電される。
そして、対向ローラ23は接地されており、回収ローラ112には電圧印加部114から負の電圧が印加されている。そのため、回収ローラ112とファーブラシローラ111の間、およびファーブラシローラ111と中間転写ベルト8の間に電圧差が生じ、プラスに帯電している中間転写ベルト8上の残留トナーが、静電気的にファーブラシローラ111および回収ローラ112へと順に送られることになる。
そして、回収ローラ112に移動したトナーは、ブレード113によって回収ローラ112から取り除かれ、搬送スパイラル115によってトナー廃棄ボックスへと搬送される。
最後に、読み取られた画像データ分の印刷が終了すると、感光体ドラム40、50、60、70、中間転写ベルト8および二次転写ローラ92等の動作が停止され、画像形成動作が終了する。
本実施の形態1のクリーニング機構11では、バイアスを印加する帯電制御用ローラ118の対向電極として、接地された対向ローラ117を設けているので、中抵抗の中間転写ベルト8を用いた場合でも、帯電制御用ローラ118と対向ローラ117との間に十分な電位差を生じさせることができるので、中間転写ベルト8上の残留トナーに対して十分な静電気力を発揮させることができ、中間転写ベルト8上の残留トナーの帯電極性をそろえることができる。
また同様に、回収ローラ112を介してバイアスを印加するファーブラシローラ111の対向電極として、接地された対向ローラ23を設けているので、中抵抗の中間転写ベルト8を用いた場合でも、ファーブラシローラ111と対向ローラ23との間に十分な電位差を生じさせることができるので、中間転写ベルト8上の残留トナーに対して十分な静電気力を発揮させることができ、中間転写ベルト8上の残留トナーを効果的に吸着することができる。
(実施の形態2)
図3に、本発明の実施の形態2の複写機のクリーニング機構部分の模式図を示す。
図3に、本発明の実施の形態2の複写機のクリーニング機構部分の模式図を示す。
本実施の形態2の複写機は、実施の形態1と同様のタンデム方式の複写機であり、その全体構成図は、図1の通りである。図3において、図2に示した実施の形態1のクリーニング機構の構成と同じ構成部分には、同じ符号を用いている。
図2に示す実施の形態1の構成では、クリーニング装置用の対向電極(対向ローラ23)と残留現像剤帯電装置用の対向電極(対向ローラ117)とを個別に設けていたのに対し、本実施の形態2のクリーニング機構は、これらの2つの対向電極を1つの対向電極で共通化した点が異なる。以下、実施の形態1の複写機と異なる部分について説明する。
実施の形態1では、帯電制御部材として帯電制御用ローラ118を用いたのに対し、本実施の形態2のクリーニング機構では、帯電制御部材として、ファーブラシローラ111に近接させて配置した帯電制御用ブラシ121を用いている。
帯電制御用ブラシ121の柄の部分は、導電性材料で形成されており、電圧印加部119から正の電圧が印加される。また、帯電制御用ブラシ121のブラシ部分の各繊維の先端が、中間転写ベルト8の表面に接触するように配置されている。
そして、中間転写ベルト8を挟んで帯電制御用ブラシ121の対向する位置に対向ローラ120が配置されている。対向ローラ120は、接地されており、帯電制御用ブラシ121に正の電圧が印加される際の対向電極となる。
また、対向ローラ120は、中間転写ベルト8を挟んでファーブラシローラ111とも対向しており、回収ローラ112を介してファーブラシローラ111に負の電圧が印加された場合の対向電極となる。
そして、これらファーブラシローラ111、回収ローラ112、ブレード113、搬送スパイラル115、および帯電制御用ブラシ121を下から覆うように筐体116が設けられている。
なお、対向ローラ120が、本発明のクリーニング用対向電極部材の一例にあたり、また、本発明の帯電制御用対向電極部材の一例にもあたる。そして、ファーブラシローラ111、対向ローラ120、回収ローラ112およびブレード113を合わせた構成が、本発明のクリーニング装置の一例にあたる。また、帯電制御用ブラシ121が、本発明の帯電制御部材の一例にあたり、帯電制御用ブラシ121と対向ローラ120を合わせた構成が、本発明の残留現像剤帯電装置の一例にあたる。
次に、図3に示した本実施の形態2のクリーニング機構の動作について説明する。なお、本実施の形態2の複写機の、中間転写ベルト8のクリーニング動作以外の画像複写に関する動作は、実施の形態1の複写機と同じなので説明を省略する。
図1に示すように、二次転写部9によって中間転写ベルト8上の重ね合わされたトナー画像が用紙上に転写された後、中間転写ベルト8のその二次転写された部分は、図3に示す本実施の形態2のクリーニング機構11を通過する。
対向ローラ120は接地されており、帯電制御用ブラシ121には電圧印加部119から正の電圧が印加されている。二次転写ローラ92への電圧印加等によって帯電極性が混在したトナーが表面に残留している中間転写ベルト8部分が、帯電制御用ブラシ121の部分を通過する際に、帯電制御用ブラシ121と中間転写ベルト8の間に電圧差が生じ、中間転写ベルト8上のプラスに帯電していなかった残留トナーも、プラスに帯電される。
接地された対向ローラ23に対向しているファーブラシローラ111に当接している回収ローラ112に電圧印加部114から負の電圧が印加されているため、回収ローラ112とファーブラシローラ111の間、およびファーブラシローラ111と中間転写ベルト8の間に電圧差が生じるので、帯電制御用ブラシ121部分を通過した後に中間転写ベルト8がファーブラシローラ111の部分を通過する際には、プラスに帯電している中間転写ベルト8上の残留トナーが、静電気の力によってファーブラシローラ111および回収ローラ112へと順に送られることになる。
そして、回収ローラ112に移動したトナーは、ブレード113によって回収ローラ112から取り除かれ、搬送スパイラル115によってトナー廃棄ボックスへと搬送される。
接地している回収ローラ120の電位を基準として、その基準電位よりも低い電圧を電圧印加部119から帯電制御用ブラシ121に印加し、その基準電位よりも高い電圧を電圧印加部114から回収ローラ112に印加することで、実施の形態1のクリーニング機構と同様の効果を得ることができる。
クリーニング部材としてのファーブラシローラ111と、帯電制御部材としての帯電制御用ブラシ121を近接するように配置することで、それぞれの対向電極を1つの対向電極(対向ローラ120)で共有化することができるので、実施の形態1の構成のクリーニング機構よりも小型化できる。
なお、本実施の形態2では、帯電制御部材として帯電制御用ブラシ121を用いることとしたが、対向電極を共有できるようにファーブラシローラ111に近接させて配置すれば、これ以外の形状の帯電制御部材を用いてもよく、例えば、実施の形態1と同様の導電性の帯電制御用ローラを用いてもよいし、ファーブラシローラを用いてもよい。
(実施の形態3)
図4に、本発明の実施の形態3の複写機のクリーニング機構部分の模式図を示す。
図4に、本発明の実施の形態3の複写機のクリーニング機構部分の模式図を示す。
本実施の形態3の複写機は、実施の形態1と同様のタンデム方式の複写機であり、その全体構成図は、図1の通りである。図4において、図2および図3に示した実施の形態1および2のクリーニング機構の構成と同じ構成部分には、同じ符号を用いている。
以下、実施の形態1の複写機と異なる部分について説明する。
図2に示す実施の形態1の構成では、帯電制御用対向電極として対向ローラ117を用いていたのに対し、本実施の形態3のクリーニング機構では、中間転写ベルト8の裏面に接触して配置される対向電極用ブラシ122を用いている。
対向電極用ブラシ122の柄の部分は、導電性材料で形成されており、接地されている。また、対向電極用ブラシ122のブラシ部分の各繊維の先端が、中間転写ベルト8の裏面に接触するように配置されている。
また、図2に示す実施の形態1の構成では、帯電制御部材として帯電制御用ローラ118を用いていたのに対し、本実施の形態3のクリーニング機構では、実施の形態2と同様に、中間転写ベルト8の表面に接触して配置される帯電制御用ブラシ121を用いている。帯電制御用ブラシ121には電圧印加部119から正の電圧が印加されている。
中間転写ベルトを用いる画像形成装置では、装置内を浮遊するトナーや紙粉、ベルトまたはローラ等の削れカス等の異物が、中間転写ベルトの裏面(画像転写用の面とは反対側の面)に付着して性能を損ねてしまうことが知られている。これらの異物が中間転写ベルトの裏側に堆積すると、クリーニング部材と対向電極間の電気抵抗が上昇し、十分な電位差が得られなくなり十分な静電気力を発揮できなくなってしまう。また、これらの異物によって中間転写ベルトの裏面が傷つき、その傷つきが中間転写ベルトの表面側に影響を及ぼして、画像不良が発生してしまう。
本実施の形態3で用いる対向電極用ブラシ122は、帯電制御用ブラシ121の対向電極であるとともに、中間転写ベルト8の裏面に接触するように配置したブラシ状であり、中間転写ベルト8の裏面に付着した異物を除去するクリーニング機能も備えている。
従来は、中間転写ベルトの裏面に付着した異物を除去するために、中間転写ベルトの表面をクリーニングする部材とは別に、中間転写ベルトの裏面をクリーニングする部材を設けていた。これに対し、本実施の形態3の構成のクリーニング機構11では、中間転写ベルト8の表面の残留トナーを帯電させる残留現像剤帯電装置(帯電制御用ブラシ121および対向電極用ブラシ122)が、中間転写ベルト8の裏面のクリーニングの機能も兼ねているので、中間転写ベルト8の裏面をクリーニングする部材を別に設ける必要がなく、従来よりも部品点数を減らすことができる。
なお、本実施の形態3では、帯電制御部材として帯電制御用ブラシ121を用いることとしたが、帯電制御用対向電極として中間転写ベルト8の裏面のクリーニング機能を持つ対向電極用ブラシ122を用いさえすれば、帯電制御部材として帯電制御用ブラシ121以外のものを用いるようにしてもよい。例えば、実施の形態1と同様の導電性の帯電制御用ローラ118を用いてもよいし、ファーブラシローラを用いてもよい。
次に、本実施の形態3のクリーニング機構の実施例について以下に説明する。
図4に示すファーブラシローラ111として、外径がφ25mm、繊維密度が240kF/inch2で、繊維の太さが2Dのポリエステル導電糸を用いる。中間転写ベルト8として、体積抵抗値1010Ω・cmの中抵抗の材料を用いる。
対向ローラ23は、中間転写ベルト8に、幅約2mmで接触させる。
回収ローラ112として、外径がφ18mmのSUS製のものを用い、ファーブラシローラ111にニップ量1.5mmで接触させる。また、回収ローラ112に接触させるブレード113としてウレタンブレードを用い、帯電制御用ブラシ121を、図4に示すようにブレード113のホルダー板金に取り付ける。
帯電制御用ブラシ121および対向電極用ブラシ122には、共に、繊維密度が120kF/inch2、繊維の太さが6Dのポリエステル導電糸で、抵抗値が100V印加時に105Ω以下である低抵抗のブラシを用いる。
本実施の形態3のクリーニング機構として、この実施例のような材質の部材を用いて構成することにより、中間転写ベルト8の裏面の清掃を行うとともに、中間転写ベルト8の表面の残留トナーの帯電制御も行うことができ、画像汚れおよび中間転写ベルト8の傷等の防止を実現できる。
(実施の形態4)
図5に、本発明の実施の形態4の複写機の中間転写ベルト近傍の拡大構成図を示す。本実施の形態4の複写機は、実施の形態1〜3のタンデム方式の複写機とは異なり、1ドラム方式の複写機である。
図5に、本発明の実施の形態4の複写機の中間転写ベルト近傍の拡大構成図を示す。本実施の形態4の複写機は、実施の形態1〜3のタンデム方式の複写機とは異なり、1ドラム方式の複写機である。
本実施の形態4の複写機は、図5に示すように、1つの感光体ドラム100と、ブラック、イエロー、シアン、およびマゼンダの4種類のトナーを各色毎に感光体ドラム100に供給する現像装置101を備えている。この現像装置101は、ブラック現像器101K、イエロー現像器101Y、シアン現像器101C、およびマゼンダ現像器101Mを有しており、回転することによって各現像器を感光体ドラム100に対向する現像位置に順に移動させて、対向した色のトナー画像が感光体ドラム100の表面に形成される。
なお、1つの感光体ドラム100が、本発明の、1つの像担持体の一例にあたる。
また、各色毎のトナー画像を重ね合わせるための中間転写ベルト102が設けられている。中間転写ベルト102は、例えば、走行性と高画質を両立させるために、樹脂ベルト上にゴム等の弾性部材の層を設けたものが用いられている。つまり、中間転写ベルト102として、導電性ではない中抵抗のものが用いられている。
中間転写ベルト102の内側には、感光体ドラム100に対向する位置に一次転写ローラ103が設けられており、他に駆動ローラ104、従動ローラ105、106も設けられている。従動ローラ105は、中間転写ベルト102上のトナー画像を用紙に二次転写するための二次転写ローラ107と対向する位置に配置されており、駆動ローラ104は、中間転写ベルト102の回転方向(矢印H参照)を基準として、一次転写ローラ103の下流側であって従動ローラ105の上流側に設けられている。また、従動ローラ106は、一次転写ローラ103の上流側であって従動ローラ105の下流側に設けられている。なお、用紙の搬送方向が矢印Iで図示されている。
また、クリーニング機構108が、従動ローラ105と従動ローラ106の間に配置されている。このクリーニング機構は、図2に示した実施の形態1のクリーニング機構11と同様の構成を有するものであり、中間転写ベルト102の表面の残留トナーを静電気力によって除去する。
本実施の形態4の複写機では、1つの色のトナー画像が感光体ドラム100の表面に形成され、そのトナー画像が中間転写ベルト102に一次転写された後、他の色のトナー画像が感光体ドラム100の表面に形成され、先に転写されているトナー画像上に重ねて一次転写される。このように、感光体ドラム100上に順にトナー画像を形成し、中間転写ベルト102上に重ねて一次転写することで、中間転写ベルト102上にカラーのトナー画像が形成され、二次転写ローラ107によって紙等の記録媒体に転写される。
実施の形態1のタンデム方式の複写機と同様に、本実施の形態4の複写機でも、中間転写ベルト102上のトナー画像を記録媒体上に二次転写させる際、記録媒体の表面がマイナスに帯電するように二次転写ローラ107に電圧が印加されることにより、中間転写ベルト102上に残留したトナーの帯電極性は正負が混在したものとなる。
実施の形態1のクリーニング機構11と同様の構成を有するクリーニング機構108を備えたことにより、中間転写ベルト102上に残留したトナーを静電気力によって効率よく除去することができる。
このように、本実施の形態4のような1ドラム方式の複写機に対しても、本発明を適用できる。
なお、本実施の形態4のクリーニング機構108は、図2に示した実施の形態1のクリーニング機構11と同様の構成を有することとしたが、実施の形態2または3に記載のクリーニング機構を用いてもよく、その場合、実施の形態2または3と同様の効果が得られる。例えば、クリーニング機構108として、図4に示した実施の形態3のクリーニング機構を用いると、クリーニング機構108によって中間転写ベルト102の裏面に付着した異物のクリーニングも行うことができる。
なお、各実施の形態では、感光体ドラムの表面をプラスに帯電するものとして説明したが、感光体ドラムの表面をマイナスに帯電させる構成であっても本発明を適用できる。その場合には、クリーニング部材および帯電制御部材に印加するバイアスは、それぞれ、上記の各実施の形態で説明した極性と逆のバイアスを印加する。
また、各実施の形態では、クリーニング用対向電極および帯電制御用対向電極として、いずれも接地することとして説明したが、接地する代わりに、これらの対向電極に安定した電位が供給される構成であってもよい。
例えば、図2に示す実施の形態1において、回収ローラ112および帯電制御ローラ118を接地させるようにし、対向ローラ117にグランド電位よりも低い電圧を印加し、対向ローラ23にグランド電位よりも高い電圧を印加するようにしても、同様の効果が得られる。
クリーニング部材とクリーニング用対向電極間の電位差と、帯電制御部材と帯電制御用対向電極間の電位差の、2つの電位差が、いずれも安定した逆極性の電位差となる構成にすることにより、本発明の効果を発揮できる。
本発明に係るクリーニング機構および画像形成装置は、中間転写体として中抵抗のものを用いた場合でも、中間転写体上に残留した現像剤を除去できる効果を有し、プリンタ、複写機、およびファクシミリなどのクリーニング機構および画像形成装置として有用である。
1 複写機
2 給紙カセット
3 原稿読み取り部
4 ブラック画像形成部
5 イエロー画像形成部
6 シアン画像形成部
7 マゼンダ画像形成部
8 中間転写ベルト
9 二次転写部
10 定着部
11 クリーニング機構
12 排出ローラ対
13 排出トレイ
14、15、16、17 一次転写ローラ
21、22 従動ローラ
23、107、120 対向ローラ
24 駆動ローラ
25 レジストローラ
26 搬送ベルト
40、50、60、70 感光体ドラム
41、51、61、71 帯電器
42、52、62、72 現像器
43、53、63、73 クリーニング部
44、54、64、74 除電器
45、55、65、75 現像ローラ
46、56、66、76 LSU
100 感光体ドラム
101 現像装置
102 中間転写ベルト
103 一次転写ローラ
104 駆動ローラ
105、106 従動ローラ
107 二次転写ローラ
108 クリーニング機構
111 ファーブラシローラ
112 回収ローラ
113 ブレード
114、119 電圧印加部
115 搬送スパイラル
116 筐体
118 帯電制御用ローラ
121 帯電制御用ブラシ
122 対向電極用ブラシ
2 給紙カセット
3 原稿読み取り部
4 ブラック画像形成部
5 イエロー画像形成部
6 シアン画像形成部
7 マゼンダ画像形成部
8 中間転写ベルト
9 二次転写部
10 定着部
11 クリーニング機構
12 排出ローラ対
13 排出トレイ
14、15、16、17 一次転写ローラ
21、22 従動ローラ
23、107、120 対向ローラ
24 駆動ローラ
25 レジストローラ
26 搬送ベルト
40、50、60、70 感光体ドラム
41、51、61、71 帯電器
42、52、62、72 現像器
43、53、63、73 クリーニング部
44、54、64、74 除電器
45、55、65、75 現像ローラ
46、56、66、76 LSU
100 感光体ドラム
101 現像装置
102 中間転写ベルト
103 一次転写ローラ
104 駆動ローラ
105、106 従動ローラ
107 二次転写ローラ
108 クリーニング機構
111 ファーブラシローラ
112 回収ローラ
113 ブレード
114、119 電圧印加部
115 搬送スパイラル
116 筐体
118 帯電制御用ローラ
121 帯電制御用ブラシ
122 対向電極用ブラシ
Claims (7)
- 中間転写体の表面に残留した現像剤を少なくとも電気力によって除去するためのクリーニング部材と、前記クリーニング部材から前記現像剤を回収するための回収部と、前記中間転写体の裏面側の、前記クリーニング部材に対向する位置に設けられたクリーニング用対向電極部材とを有するクリーニング装置と、
前記中間転写体の表面に残留した前記現像剤の帯電の程度を制御するために前記クリーニング装置の上流側に配置された、前記クリーニング部材に印加されるバイアスとは逆極性のバイアスが印加される帯電制御部材と、前記中間転写体の裏面側の、前記帯電制御部材に対向する位置に設けられた帯電制御用対向電極部材とを有する残留現像剤帯電装置と、を備えたクリーニング機構。 - 前記クリーニング用対向電極部材および前記帯電制御用対向電極部材は、1つの対向電極部材で構成されている、請求項1に記載のクリーニング機構。
- 前記クリーニング部材は、導電性のファーブラシローラであり、
前記回収部は、
前記ファーブラシローラに接し、前記ファーブラシローラから前記現像剤を回収する回収ローラと、
前記回収ローラから前記現像剤を取り除くブレードとを有する、請求項1に記載のクリーニング機構。 - 前記帯電制御用対向電極部材は、前記中間転写体の裏面に接触する導電性のブラシ形状であり、前記中間転写体の裏面のクリーニングも行う、請求項1に記載のクリーニング機構。
- 前記中間転写体は、中間転写ベルトである、請求項1〜3のいずれかに記載のクリーニング機構。
- 表面に現像剤画像が形成される複数の像担持体と、
前記像担持体毎に形成された複数の現像剤画像が転写されて重ね合わされる前記中間転写ベルトと、
前記中間転写ベルトを挟んで前記複数の像担持体のそれぞれに対向するように設けられている一次転写部材と、
前記中間転写ベルトから記録媒体上に前記現像剤画像を二次転写するための二次転写部材と、
前記記録媒体への二次転写後に前記中間転写ベルトの表面に残留した現像剤を取り除くための請求項5に記載のクリーニング機構と、を備えた画像形成装置。 - 複数の現像剤画像が順に表面に形成される1つの像担持体と、
前記複数の現像剤画像が転写されて重ね合わされる前記中間転写ベルトと、
前記中間転写ベルトを挟んで前記像担持体に対向するように設けられている一次転写部材と、
前記中間転写ベルトから記録媒体上に前記現像剤画像を二次転写するための二次転写部材と、
前記記録媒体への二次転写後に前記中間転写ベルトの表面に残留した現像剤を取り除くための請求項5に記載のクリーニング機構と、を備えた画像形成装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2008055457A JP2009210933A (ja) | 2008-03-05 | 2008-03-05 | クリーニング機構、および画像形成装置 |
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Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2018022065A (ja) * | 2016-08-04 | 2018-02-08 | キヤノン株式会社 | 画像形成装置 |
US11334005B2 (en) | 2019-01-11 | 2022-05-17 | Hewlett-Packard Development Company, L.P. | Tiltable steering assembly to adjust position of endless belt in imaging system |
-
2008
- 2008-03-05 JP JP2008055457A patent/JP2009210933A/ja active Pending
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2018022065A (ja) * | 2016-08-04 | 2018-02-08 | キヤノン株式会社 | 画像形成装置 |
US11334005B2 (en) | 2019-01-11 | 2022-05-17 | Hewlett-Packard Development Company, L.P. | Tiltable steering assembly to adjust position of endless belt in imaging system |
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