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JP2009206041A - 有機発光装置およびその製造方法 - Google Patents

有機発光装置およびその製造方法 Download PDF

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JP2009206041A
JP2009206041A JP2008049788A JP2008049788A JP2009206041A JP 2009206041 A JP2009206041 A JP 2009206041A JP 2008049788 A JP2008049788 A JP 2008049788A JP 2008049788 A JP2008049788 A JP 2008049788A JP 2009206041 A JP2009206041 A JP 2009206041A
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substrate
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Hiroki Takahashi
弘樹 高橋
Eri Fukumoto
絵理 福本
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Abstract

【課題】有機層から放出された光のうち、電極間に沿う方向に放出された光の少なくとも一部を、観察者または照明対象の物体の方へ取り出すことを可能とする。
【解決手段】第1基板11と、前記第1基板11に対向して形成された透明な第2基板12と、前記第1基板11と前記第2基板12との間で前記第1基板11側に形成された第1電極13と、前記第1基板11と前記第2基板12との間で前記第2基板12側に形成された透明な第2電極14と、前記第1電極11と前記第2電極12との間に設けられた有機層15と有する有機発光装置1において、前記第1電極13上に形成されていて前記第2電極14側に向いた傾斜した反射面を側面に有する反射部16を有することを特徴とする。
【選択図】図1

Description

本発明は、有機発光装置およびその製造方法に関するものである。
有機電場発光(EL)デバイスは、有機発光ダイオード(OLED)デバイスとも称され、現在、市場に出ている他のフラットパネルディスプレイより有利な周知の点がいくつかある。これらの利点としては、発光が明るいこと、比較的視野角が広いこと、そして、例えば背面照明を用いた液晶ディスプレイと比べ、電力消費量が少ないこと、が挙げられる。
有機発光ダイオードデバイスの応用としては、アクティブマトリックス式画像表示装置、パッシブマトリックス式画像表示装置、および、例えば選択式デスクトップ型照明のような面照明装置が挙げられる。これらの広範な応用分野に対して個別具体的に適用される有機発光ダイオードデバイス構成とは無関係に、すべての有機発光ダイオードが同一の一般原理で機能する。有機電場発光(EL)媒体の構造物(以下、有機層という)は2つの電極間に挟み込まれる。これらの電極のうち少なくとも一方は透光性を持っている。
これらの電極は、従来型ダイオードの電極との相似性によりアノードおよびカソードと通称されている。これらの電極間に、アノードを電源の正側端子に接続し、かつ、カソードを負側端子に接続するように電位を印加した時、有機発光ダイオードは順方向バイアスされたと言われる。アノードから正電荷キャリヤ(正孔)が有機層中の発光層に注入され、かつ、カソードから負電荷キャリヤ(電子)が注入される。
このような電荷キャリヤ注入により、電極から有機層を通る電流が発生する。有機層中の帯域内で正孔と電子が再結合する結果、発光帯域または界面と呼ばれる帯域から光が放出される。
放出された光は、透明電極を通して、観察者の方へ、または照明対象の物体の方へ、向けられる。
透明電極を有機発光ダイオードデバイスの基板と発光要素の間に配置した場合、当該デバイスは底面発光型有機発光ダイオードデバイスと称され、反対に、透明電極を基板と発光要素の間に配置しない場合、当該デバイスは上面発光型有機発光ダイオードデバイスと称される。
光は電極を通して放出されるので、放出光が通る電極は、放出光が吸収されないように十分な光透過性を有することが重要である。このような電極に典型的に用いられる従来型材料として、インジウム錫酸化物(ITO)および極薄金属層があげられる。
インジウム錫酸化物の比抵抗は例えば1.4×10-8Ω・cm程度と高いものである。そのため、必要な電流が各画素に印加されず、配線長の長いところ、すなわち端子部から遠い位置にある画素では、特に輝度が不足することとなり、輝度の不均一性が生じ、表示品位を落としてしまう。
例えば、照明等に代表されるような全面一括発光型の有機エレクトロルミネッセンス(以下、有機ELという)パネルを、液晶パネル用バックライトに適用する場合、面内輝度分布の要求が厳しくなってくる。
しかし、有機ELパネルでは、透明電極の抵抗値は透過率を確保するために薄膜化すると高くなり、面内で均一な輝度を得ることが難しい。
この解決方法として、補助配線を形成する技術が開示されている(例えば、特許文献1参照。)。
また、有機層の発光帯域または界面と呼ばれる帯域から放出された光は四方八方に発光されるため、観察者の方、または照明対象の物体の方へ、取り出すことができる光は極一部である。これは光の取り出し効率と呼ばれ、発光した光のうち、正面へ取り出せるのは約20%程度と報告されている。
特開2007−108469号公報
解決しようとする問題点は、有機層の発光帯域または界面と呼ばれる帯域から放出された光は四方八方に発光されるため、発光した光のうちの極一部しか観察者または照明対象の物体の方へ取り出せない点である。
本発明は、有機層から放出された光のうち、電極間に沿う方向に放出された光の少なくとも一部を、観察者または照明対象の物体の方へ取り出すことを可能にする。
本発明の有機発光装置は、第1基板と、前記第1基板に対向して形成された透明な第2基板と、前記第1基板と前記第2基板との間で前記第1基板側に形成された第1電極と、前記第1基板と前記第2基板との間で前記第2基板側に形成された透明な第2電極と、前記第1電極と前記第2電極との間に設けられた有機層と有する有機発光装置において、前記第1電極上に形成されていて前記第2電極側に向いた傾斜した反射面を側面に有する反射部を有することを特徴とする。
本発明の有機発光装置では、第1電極上に形成されていて側面に第2電極側に向いた傾斜した反射面を有する反射部を有することから、有機層から放出された光のうち、第1電極と第2電極との間に沿う方向に放出された光の少なくとも一部が第2電極方向に放出されるようになる。
本発明の有機発光装置の製造方法は、第1基板上に第1電極を形成する工程と、前記第1電極上に前記第2電極側に向いた傾斜した反射面を有する反射部を形成する工程と、前記絶縁膜パターン間に有機層を形成する工程と、前記有機層を前記第1電極との間に挟み、かつ前記反射部に接続する透明な第2電極と、前記第2電極上に透明な第2基板を形成する工程とを順に有することを特徴とする。
本発明の有機発光装置の製造方法では、第1電極上に第2電極側に向いた傾斜した反射面を有する反射部を形成することから、有機層から放出された光のうち、第1電極と第2電極との間に沿う方向に放出された光の少なくとも一部が第2電極方向に放出されるようになる。
本発明の有機発光装置は、有機層から放出された光のうち、第1電極と第2電極との間に沿う方向に放出された光の少なくとも一部が第2電極方向に放出されるため、光の取り出し効率を高めることができるので、輝度を向上させることができるという利点がある。
本発明の有機発光装置の製造方法は、有機層から放出された光のうち、第1電極と第2電極との間に沿う方向に放出された光の少なくとも一部が第2電極方向に放出されるため、光の取り出し効率を高めることができるので、輝度を向上させることができるという利点がある。
本発明の有機発光装置に係る一実施の形態(第1実施例)を、図1の概略構成断面図によって説明する。図1はパネルの一断面の一例を示したものである。また、図1では、照明等に用いる全面一括発光型のものとして第1電極を金属単層膜で示した。一方、図示はしていないが、ディスプレイ等に用いるものでは、第1基板上にTFT(Thin Film Transistor)等の素子、配線等が配置され、それらを被覆する絶縁層が形成され、この絶縁層上に第1電極が形成された構造となる。以下、一例として、全面一括発光型の構造を説明する。
図1に示すように、第1基板11と、この第1基板11に対向して透明な第2基板12が設けられている。
上記第1基板11には、例えばガラス基板を用いる。また、有機発光装置を駆動するTFT(Thin Film Transistor)等の素子、配線等を搭載した基板(例えばガラス基板)上に絶縁層が形成されているものであってもよい。
上記第2基板12には、例えばガラス基板を用いる。
上記第1基板11と上記第2基板12との間で上記第1基板11側には第1電極13が形成され、上記第2基板12側には透明な第2電極14が形成されている。
上記第1電極13には、例えば銀(Ag)、アルミニウム(Al)等の光反射性の高い金属膜を用いる。また、上記第1電極12を陽極として用いる場合、仕事関数がなるべく大きなものがよく、例えば、ニッケル、銀、金、白金、パラジウム、セレン、ロジウム、ルテニウム、イリジウム、レニウム、タングステン、モリブデン、クロム、タンタル、ニオブやこれらの合金、酸化物、もしくは、酸化錫、ITO、酸化亜鉛、酸化チタン等が好ましい。
なお、有機発光装置1がディスプレイ用途の場合、上記第1電極13は陽極となり、通常のフォトリソグラフィー技術とエッチング技術を用いて、画素形状に対応させたパターニングがなされる。
上記第2電極14は、例えば透明電極で形成される。この透明電極には、一例として、インジウムスズ酸化(ITO)膜、インジウム亜鉛酸化膜、酸化亜鉛膜等を用いる。
また、上記第2電極14を陰極として用いる場合には、仕事関数がなるべく小さな陰極材料膜として、例えば、マグネシウム、カルシウム、インジウム、リチウム、アルミニウム、銀やこれらの合金の膜を、次に説明する有機層15から発光される光が透過する厚さの膜厚に、上記透明電極と有機層15との間に形成することが好ましい。
上記第1電極13と上記第2電極14との間には有機層15が形成されている。この有機層15は、実際には電子輸送層、発光層、正孔輸送層の積層となっている。また上記有機層15は、その膜厚を厚膜化することにより、高輝度化、長寿命化することができ、また色ムラも改善することができる。
さらに、上記第1電極13上には上記第2電極14側に向いた傾斜した反射面を側面に有する反射部16が形成されている。
上記反射部16は、上記第1電極13上に形成されていて、上記第2電極14側に向いた傾斜面を側面に有する絶縁膜パターン17と、上記第1電極13と離間されていて上記絶縁膜パターン17の傾斜面に形成された反射膜18を有する。
上記絶縁膜パターン17は、例えば有機レジストやポリイミドなどで形成されている。有機物で形成される上記絶縁膜パターン17は、一般的には熱処理等を行うことで、パターン側面をテーパー形状に作製することができる。その傾斜角は、第1電極12表面に対して、例えば30度から60度程度とする。要するに、上記有機層15で発光される光を、上記第2電極14方向(図面上方向)に反射できる角度であればよい。
なお、傾斜角が小さすぎると、例えば30度よりも小さすぎると、発光面積(有機層15の形成面積)がすくなくなり、発光効率を低下させることになる。一方、傾斜角が大きすぎると、例えば60度を超えると、後に説明する反射膜18で反射した反射光が第2電極14の有機層15側の面で反射され、第2電極14の外側へ取り出すことが困難になる。
また、上記絶縁膜パターン17の膜厚は上記有機層15の膜厚にも依存するが、数μm〜数十μmとする。また、上記絶縁膜パターン17の幅は、その高さと傾斜面の傾斜角によるが、できうる限り狭い幅とし、また上記絶縁膜パターン17の間隔は、画素サイズにもよるが、例えば数十μm〜数百μmとする。
上記反射膜18は、導電膜で形成されていて、例えば、光反射性の高い金属膜、例えばアルミニウム(Al)、銀(Ag)等の膜で形成されている。そして、上記絶縁膜パターン17の傾斜面に、上記第1電極13と離間して形成されている。少なくとも、第1電極13と反射膜18とは、電気的に絶縁される距離だけ離す必要がある。また、反射光率を考慮して、反射膜18は、少なくとも上記絶縁膜パターン17の傾斜面の半分以上に形成されることが好ましい。
さらに、上記反射膜18は上記第2電極14に接続されている。
このように、上記第1電極13上に、上記絶縁膜パターン17と上記反射膜18からなる反射部16が形成されている。したがって、この反射部16の反射膜18は、上記第2電極14側(図面上側)に向いた傾斜した反射面を有する。
なお、上記第2電極14上に透明な封着膜19を形成して上記第2基板12が形成されていてもよい。
上記説明では、上記第1電極13を陽極とし、第2電極14を陰極とした場合を説明したが、第1電極13を陰極、第2電極14を陽極としてもよい。
この場合、第1電極13を、仕事関数がなるべく小さな陰極材料膜として、例えば、マグネシウム、カルシウム、インジウム、リチウム、アルミニウム、銀やこれらの合金の膜で形成することが好ましい。
また、第2電極14を、仕事関数がなるべく大きなものがよく、例えば、酸化スズ、ITO、酸化亜鉛、酸化チタン等の透明電極材料が好ましい。
また、上記反射部16は、あまり微細な間隔や大きな幅を持つ形状に形成されると、いわゆる開口率が低下するため、輝度低下を招き、好ましくない。したがって、上記説明したように、上記絶縁膜パターン17の幅は、その高さと傾斜面の傾斜角によるが、できうる限り狭い幅とし、また上記絶縁膜パターン17の間隔は、例えば数十μm〜数百μmとしている。
上記有機発光装置1では、図2に示すように、有機層15から放出された光のうち、第1電極13と第2電極14との間に沿う方向に放出された光Lrの少なくとも一部が上記絶縁膜パターン17の第2電極14側に向いた傾斜面に形成された上記反射膜18によって第2電極14方向に放出されるため、光の取り出し効率を高めることができるので、輝度を向上させることができるという利点がある。
さらに、上記第1電極13を光反射性の高い金属膜で形成することで、第1電極13側に発光される光を第2電極14側に反射することができる。これによっても、光の取り出し効率をさらに高めることができるので、輝度をさらに向上させることができる
また、上記有機層15が複数の発光画素のそれぞれに設けられていて、上記各有機層15の一方側を挟む上記第2電極14は、この複数の発光画素の共通電極として用いられている場合、上記第2電極14に接続されている上記反射膜18は、第2電極14の補助電極としての機能を果たす。このように第2電極14に上記反射膜18からなる補助電極が接続されることにより、透明電極を用いた第2電極14による電圧降下を抑制し、均一な輝度を得ることができる。
次に、本発明の有機発光装置に係る一実施の形態(第2実施例)を、図3の概略構成断面図によって説明する。図3はパネルの一断面の一例を示したものである。また、図3では、照明等に用いる全面一括発光型のものとして第1電極を金属単層膜で示した。一方、図示はしていないが、ディスプレイ等に用いるものでは、第1基板上にTFT(Thin Film Transistor)等の素子、配線等が配置され、それらを被覆する絶縁層が形成され、この絶縁層上に第1電極が形成された構造となる。以下、一例として、全面一括発光型の構造を説明する。
図3に示すように、第1基板11と、この第1基板11に対向して透明な第2基板12が設けられている。
上記第1基板11には、例えばガラス基板を用いる。また、有機発光装置を駆動するTFT(Thin Film Transistor)等の素子、配線等を搭載した基板(例えばガラス基板)上に絶縁層が形成されているものであってもよい。
上記第2基板12には、例えばガラス基板を用いる。
上記第1基板11と上記第2基板12との間で上記第1基板11側には第1電極13が形成され、上記第2基板12側には透明な第2電極14が形成されている。
上記第1電極13には、例えば銀(Ag)、アルミニウム(Al)等の光反射性の高い金属膜を用いる。また、上記第1電極12を陽極として用いる場合、仕事関数がなるべく大きなものがよく、例えば、ニッケル、銀、金、白金、パラジウム、セレン、ロジウム、ルテニウム、イリジウム、レニウム、タングステン、モリブデン、クロム、タンタル、ニオブやこれらの合金、酸化物、もしくは、酸化錫、ITO、酸化亜鉛、酸化チタン等が好ましい。
なお、有機発光装置2がディスプレイ用途の場合、上記第1電極13は陽極となり、通常のフォトリソグラフィー技術とエッチング技術を用いて、画素形状に対応させたパターニングがなされる。
上記第2電極14は、例えば透明電極で形成される。この透明電極には、一例として、インジウムスズ酸化(ITO)膜、インジウム亜鉛酸化膜、酸化亜鉛膜等を用いる。
また、上記第2電極14を陰極として用いる場合には、仕事関数がなるべく小さな陰極材料膜として、例えば、マグネシウム、カルシウム、インジウム、リチウム、アルミニウム、銀やこれらの合金の膜を、次に説明する有機層15から発光される光が透過する厚さの膜厚に、上記透明電極と有機層15との間に形成することが好ましい。
上記第1電極13と上記第2電極14との間には有機層15が形成されている。この有機層15は、実際には電子輸送層、発光層、正孔輸送層の積層となっている。また上記有機層15は、その膜厚を厚膜化することにより、高輝度化、長寿命化することができ、また色ムラも改善することができる。
さらに、上記第1電極13上には上記第2電極14側に向いた傾斜した反射面を側面に有する反射部21が形成されている。
上記反射部21は、上記第1電極13上に形成された絶縁膜パターン22と、この絶縁膜パターン22上に形成されていて上記第2電極14側に向いた傾斜面を側面に有する反射部本体23とを有する。この反射部本体23は、導電膜で形成されていて上記第2電極14に接続されている。
上記絶縁膜パターン22は、例えば有機レジストやポリイミドなどで形成されている。
また、上記絶縁膜パターン22の膜厚は、上記第1電極13と上記反射部本体23との絶縁が保たれる膜厚とし、例えば少なくとも100nm〜200nm程度の厚さに形成される。また上記絶縁膜パターン22は、あまり微細な間隔や大きな幅を持つ形状に形成されると、いわゆる開口率が低下するため、輝度低下を招き、好ましくないので、上記反射部本体23の高さと傾斜面の傾斜角にもよるが、できうる限り狭い幅とし、また上記絶縁膜パターン22の間隔は、例えば数十μm〜数百μmとすることが好ましい。
また、上記反射部本体23は、例えばアルミニウム(Al)、銀(Ag)等の光反射性の高い金属膜で形成されている。また、上記第2電極14の補助配線の機能も持たせるため、厚く形成されることが好ましい。しかし、厚膜化した場合に膜自体の応力によって上記絶縁膜パターン22から剥がれない程度の膜厚にする必要があり、また、上記有機膜15の膜厚にも依存する。これらのことを鑑み、上記絶縁膜パターン22と上記有機膜15とを合わせた膜厚が数μm〜数十μmとなるように、上記反射部本体23の膜厚を決定する。
例えば、上記反射部本体23がアルミニウム(Al)系の金属膜で形成されている場合には、ウエットエッチングによって傾斜面を形成することができる。このエッチングのエッチング液には、例えば、リン酸、硝酸、酢酸などの混合液を用いる。その混合体積比率は、例えば、リン酸:50%〜70%、硝酸:20%、酢酸:20%、水:10%〜30%などで、処理条件としては、膜厚にも依存するが、例えば30℃、250秒程度のディッピング方式やシャワー方式がとられる。このアルミニウム(Al)のテーパエッチングに関しては、[online]、2007年7月24日、三洋半導体株式会社、林純薬工業株式会社、[平成20年1月23日検索]インターネット<URL:www.hpc-j.co.jp/news/img/eching.pdf>等に開示されている。また、上記反射部本体23が銀(Ag)系の金属膜で形成されている場合には、上記エッチング液には、例えば、硝酸、硫酸などのエッチング液を用いることで、上記アルミニウム系金属膜と同様に、所望の傾斜面を得ることができる。
上記反射部本体23の側面に形成される傾斜面の傾斜角は、例えば上記第1電極13表面に対して例えば30度から60度程度を有する。要するに、後に形成される有機層15で発光される光を、上記第2電極14方向(図面上方向)に反射できる角度であればよい。
なお、傾斜角が小さすぎると、例えば30度よりも小さすぎると、発光面積がすくなくなり、発光効率を低下させることになる。一方、傾斜角が大きすぎると、例えば60度を超えると、反射部本体23の側面で反射した反射光が第2電極14の有機層15側の面で反射され、第2電極14の外側へ取り出すことが困難になる。
さらに、上記反射部本体23は上記第2電極14に接続されている。
このように、上記第1電極13上に、上記絶縁膜パターン22と上記反射部本体23からなる反射部21が形成されている。したがって、この反射部21の反射部本体23は、上記第2電極14側(図面上側)に向いた傾斜した反射面を有する。
なお、上記第2電極14上に透明な封着膜19を形成して上記第2基板12が形成されていてもよい。
上記説明では、上記第1電極13を陽極とし、第2電極14を陰極とした場合を説明したが、第1電極13を陰極、第2電極14を陽極としてもよい。
この場合、第1電極13を、仕事関数がなるべく小さな陰極材料膜として、例えば、マグネシウム、カルシウム、インジウム、リチウム、アルミニウム、銀やこれらの合金の膜で形成することが好ましい。
また、第2電極14を、仕事関数がなるべく大きなものがよく、例えば、酸化スズ、ITO、酸化亜鉛、酸化チタン等の透明電極材料が好ましい。
また、上記反射部16は、あまり微細な間隔や大きな幅を持つ形状に形成されると、いわゆる開口率が低下するため、輝度低下を招き、好ましくない。したがって、上記説明したように、上記絶縁膜パターン17の幅は、その高さと傾斜面の傾斜角によるが、できうる限り狭い幅とし、また上記絶縁膜パターン17の間隔は、例えば数十μm〜数百μmとしている。
上記有機発光装置2では、図4に示すように、有機層15から放出された光のうち、第1電極13と第2電極14との間に沿う方向に放出された光Lrの少なくとも一部が上記第2電極14側に向いた傾斜面を有する上記反射部本体23によって第2電極14方向に放出されるため、光の取り出し効率を高めることができるので、輝度を向上させることができるという利点がある。
さらに、上記第1電極13を光反射性の高い金属膜で形成することで、第1電極13側に発光される光を第2電極14側に反射することができる。これによっても、光の取り出し効率をさらに高めることができるので、輝度をさらに向上させることができる
また、上記有機層15が複数の発光画素のそれぞれに設けられていて、上記各有機層15の一方側を挟む上記第2電極14は、この複数の発光画素の共通電極として用いられている場合、上記第2電極14に接続されている上記反射部本体23は、第2電極14の補助電極としての機能を果たす。しかも、比較的厚膜にすることができるため、低抵抗の補助配線となる。このように第2電極14に上記反射部本体23からなる補助電極が接続されることにより、透明電極を用いた第2電極14による電圧降下を抑制し、均一な輝度を得ることができる。
次に、本発明の有機発光装置に係る一実施の形態(第3実施例)を、図5の概略斜視図によって説明する。
図5に示すように、全面一括発光型の有機発光装置では、ディスプレイ用途の有機発光パネルのようなRGBの各画素を分離する必要はなく、各画素を分離するような構造物も必要ない。本発明では、全面一括発光型の有機発光装置に適用した場合、上記有機発光装置1の反射部16は、例えばストライプ状に形成することができる。
図面では、有機発光装置1の反射部16を示したが、有機発光装置2の反射部21も同様に格子状に形成することができる。
次に、本発明の有機発光装置に係る一実施の形態(第2実施例)を、図6の概略斜視図によって説明する。
図6に示すように、全面一括発光型の有機発光装置では、ディスプレイ用途の有機発光パネルのようなRGBの各画素を分離する必要はなく、各画素を分離するような構造物も必要ない。本発明では、全面一括発光型の有機発光装置に適用した場合、上記有機発光装置1の反射部16は、例えば格子状に形成することができる。
図面では、有機発光装置1の反射部16を示したが、有機発光装置2の反射部21も同様に格子状に形成することができる。
次に、本発明の有機発光装置の製造方法に係る一実施の形態(第1実施例)を、図7および図8の製造工程断面図によって説明する。この製造方法は、前記有機発光装置の第1実施例の構成を製造する一例であり、前記説明した構成部品と同一のものには同一の符号を付与した。
図7(1)に示すように、第1基板11上に第1電極13を形成する。
上記第1基板11には、例えばガラス基板を用いる。また、有機発光装置を駆動するTFT(Thin Film Transistor)等の素子、配線等を搭載した基板(例えばガラス基板)上に絶縁層が形成されているものであってもよい。
上記第1電極13には、例えば銀(Ag)、アルミニウム(Al)等の光反射性の高い金属膜を用いる。また、上記第1電極13を陽極として用いる場合、仕事関数がなるべく大きなものがよく、例えば、ニッケル、銀、金、白金、パラジウム、セレン、ロジウム、ルテニウム、イリジウム、レニウム、タングステン、モリブデン、クロム、タンタル、ニオブやこれらの合金、酸化物、もしくは、酸化錫、ITO、酸化亜鉛、酸化チタン等が好ましい。
上記第1電極13の成膜には、例えば、スパッタリング法、蒸着法等の一般に有機発光装置の金属膜、金属化合物膜の成膜に用いられている成膜技術を用いることができる。
本有機発光装置がディスプレイ用途の場合、上記第1電極13は陽極となり、通常のフォトリソグラフィー技術とエッチング技術を用いて、画素形状に対応させたパターニングがなされる。
次に、上記第1電極13上に後に形成される第2電極側に向いた傾斜した反射面を有する反射部を形成する。この反射部の形成は、まず、図7(2)に示すように、上記第1電極13上に絶縁膜を形成した後、通常のリソグラフィー技術とエッチング技術によって、上記絶縁膜をパターニングして、後に形成される第2電極側(図面上側)に向いた傾斜面を側面に有する絶縁膜パターン17を形成する。
上記絶縁膜パターン17は、例えば有機レジストやポリイミドなどで形成される。有機物で形成される上記絶縁膜パターン17は、一般的には熱処理等を行うことで、パターン側面をテーパー形状に作製することができる。その傾斜角は、第1電極13表面に対して、例えば30度から60度程度とする。要するに、後に形成される有機層で発光される光を、後に形成される第2電極方向(図面上方向)に反射できる角度であればよい。
なお、傾斜角が小さすぎると、例えば30度よりも小さすぎると、発光面積(有機層の形成面積)がすくなくなり、発光効率を低下させることになる。一方、傾斜角が大きすぎると、例えば60度を超えると、後に形成される反射膜で反射した反射光が第2電極の有機層側の面で反射され、第2電極の外側へ取り出すことが困難になる。
また、上記絶縁膜パターン17の膜厚は後に形成される有機層の膜厚にも依存するが、数μm〜数十μmとする。また、上記絶縁膜パターン17の間隔は、画素サイズにもよるが、例えば数十μm〜数百μmとする。
次に、図7(3)に示すように、上記第1電極13と離間して上記絶縁膜パターン17の傾斜面(側面)に反射膜18を形成する。この反射膜18は導電膜で形成される。例えば、光反射性の高い金属膜、例えばアルミニウム(Al)、銀(Ag)等の膜で形成される。
なお、上記反射膜18は、例えば図示したように、第1電極13とは離間して絶縁膜パターン17の側面から上面にかけて形成されることが好ましい。
このようにして、上記第1電極13上に、上記絶縁膜パターン17と上記反射膜18からなる反射部16が形成される。したがって、この反射部16の反射膜18は、後に形成される第2電極側(図面上側)に向いた傾斜した反射面を有する。
上記反射膜18の形成方法は、例えば斜め蒸着法を用いることができる。
もしくは、全面に反射膜18となる金属膜をスパッタリング法、蒸着法、有機金属気相成長法等の一般に用いられている金属成膜技術によって成膜し、通常のリソグラフィー技術とエッチングを行うことで、絶縁膜パターン17の傾斜面の途中まで金属膜を残すようにパターニングを行って形成することができる。
先の斜め蒸着法を用いることができれば、フォトリソグラフィーを行うための高価な露光装置やリソグラフィー工程およびエッチング工程の長い製造工程が不要になるため、低コストで反射膜18を形成することができる。
また、上記反射部16は、前記図5によって説明したように、ストライプ状に形成される。
もしくは、上記反射部16は、前記図6によって説明したように、格子状に形成される。
次に、図8(4)に示すように、上記反射部16間の上記第1電極13上に有機層15を形成する。この有機層15は、実際には電子輸送層、発光層、正孔輸送層の積層となっている。また上記有機層15は、その膜厚を厚膜化することにより、高輝度化、長寿命化することができ、また色ムラも改善することができる。
次に、図8(5)に示すように、上記有機層15を上記第1電極13との間に挟み、かつ上記反射部16の反射膜18に接続する透明な第2電極14を形成する。
上記第2電極14は、例えば透明電極で形成される。この透明電極には、一例として、インジウムスズ酸化(ITO)膜、インジウム亜鉛酸化膜、酸化亜鉛膜等を用いる。
また、上記第2電極14を陰極として用いる場合には、仕事関数がなるべく小さな陰極材料膜として、例えば、マグネシウム、カルシウム、インジウム、リチウム、アルミニウム、銀やこれらの合金の膜を、上記有機層15から発光される光が透過する厚さの膜厚に、上記透明電極と有機層15との間に形成することが好ましい。
上記第2電極14の成膜方法は、例えば、スパッタリング法、蒸着法等の一般に用いられている金属化合物の成膜技術を用いることができる。
次に、図8(6)に示すように、上記第2電極14上に透明な封着膜19を形成し、さらに透明な第2基板12を形成する。上記第2基板12には、例えばガラス基板を用いる。
このようにして、有機発光装置1を形成する。
上記有機発光装置1の製造方法では、有機層15から放出された光のうち、第1電極13と第2電極14との間に沿う方向に放出された光の少なくとも一部が上記絶縁膜パターン17の第2電極13側に向いた傾斜面に形成された上記反射膜18によって第2電極14方向に放出されるため、光の取り出し効率を高めることができるので、輝度を向上させることができるという利点がある。
また、上記有機層15が複数の発光画素のそれぞれに設けられていて、上記各有機層15の一方側を挟む上記第2電極14は、この複数の発光画素の共通電極として用いられ、上記反射膜18に接続させて透明な第2電極14を形成することにより、上記反射膜18は上記第2電極14の補助電極としての機能を果たす。このように第2電極14に上記反射膜18からなる補助電極が接続されることにより、透明電極を用いた第2電極14による電圧降下を抑制し、均一な輝度を得ることができる。
上記説明では、上記第1電極13を陽極とし、第2電極14を陰極とした場合を説明したが、第1電極13を陰極、第2電極14を陽極としてもよい。
この場合、第1電極13を、仕事関数がなるべく小さな陰極材料膜として、例えば、マグネシウム、カルシウム、インジウム、リチウム、アルミニウム、銀やこれらの合金の膜で形成することが好ましい。
また、第2電極14を、仕事関数がなるべく大きなものがよく、例えば、酸化スズ、ITO、酸化亜鉛、酸化チタン等の透明電極材料が好ましい。
次に、本発明の有機発光装置の製造方法に係る一実施の形態(第2実施例)を、図9および図10の製造工程断面図によって説明する。
図9(1)に示すように、第1基板11上に第1電極13を形成する。
上記第1基板11には、例えばガラス基板を用いる。また、有機発光装置を駆動するTFT(Thin Film Transistor)等の素子、配線等を搭載した基板(例えばガラス基板)上に絶縁層が形成されているものであってもよい。
上記第1電極13には、例えば銀(Ag)、アルミニウム(Al)等の光反射性の高い金属膜を用いる。また、上記第1電極13を陽極として用いる場合、仕事関数がなるべく大きなものがよく、例えば、ニッケル、銀、金、白金、パラジウム、セレン、ロジウム、ルテニウム、イリジウム、レニウム、タングステン、モリブデン、クロム、タンタル、ニオブやこれらの合金、酸化物、もしくは、酸化錫、ITO、酸化亜鉛、酸化チタン等が好ましい。
上記第1電極13の成膜には、例えば、スパッタリング法、蒸着法等の一般に有機発光装置の金属膜、金属化合物膜の成膜に用いられている成膜技術を用いることができる。
本有機発光装置がディスプレイ用途の場合、上記第1電極13は例えば陽極となり、通常のフォトリソグラフィー技術とエッチング技術を用いて、画素形状に対応させたパターニングがなされる。
次に、上記第1電極13上に後に形成される第2電極側に向いた傾斜した反射面を有する反射部を形成する。この反射部の形成は、まず、図9(2)に示すように、上記第1電極13上に絶縁膜24を形成する。
上記絶縁膜24は、例えば有機レジストやポリイミドなど形成される。その成膜方法は、例えば、スピンコートやスリットコートなどの塗布法を用い、その後、焼成(ベーキング)を行う。
さらに、上記絶縁膜24上に反射部本体を形成するための導電膜25を形成する。
上記導電膜24は、例えばアルミニウム(Al)、銀(Ag)等の光反射性の高い金属膜を用いる。上記導電膜24は、例えばスパッタリング法、蒸着法、有機金属気相成長法等の一般に用いられている金属成膜技術によって成膜される。
上記絶縁膜24の膜厚は、上記第1電極13と上記導電膜25との絶縁が保たれる膜厚とし、例えば少なくとも100nm〜200nm程度の厚さに形成される。また、上記導電膜25には、後に形成される第2電極の補助配線の機能も持たせるため、厚く形成することが好ましい。しかし、厚膜化した場合に膜自体の応力によって上記絶縁膜24から剥がれない程度の膜厚にする必要があり、また、後に形成される有機膜の膜厚にも依存する。これらのことを鑑み、上記絶縁膜24と上記有機膜16とを合わせた膜厚が数μm〜数十μmとなるように、上記導電膜25の膜厚を決定する。
次に、図9(3)に示すように、通常のレジスト塗布技術を用いて、上記導電膜25上にレジスト膜を形成する。
次いで、リソグラフィー技術によって、上記レジスト膜をパターニングして、反射部を形成するためのレジストパターン31を形成する。
その後、上記レジストパターン31をエッチングマスクに用いたエッチング技術によって、上記導電膜25をパターニングし、上記絶縁膜24上に後に形成される第2電極側(図面上方側)に向いた傾斜面を側面に有する反射部本体23を形成する。
例えば、上記導電膜25がアルミニウム(Al)系の金属膜で形成されている場合には、上記エッチングはウエットエッチングによって行う。このエッチングのエッチング液には、例えば、リン酸、硝酸、酢酸などの混合液を用いる。その混合体積比率は、例えば、リン酸:50%〜70%、硝酸:20%、酢酸:20%、水:10%〜30%などで、処理条件としては、膜厚にも依存するが、例えば30℃、250秒程度のディッピング方式やシャワー方式がとられる。このアルミニウム(Al)のテーパエッチングに関しては、[online]、2007年7月24日、三洋半導体株式会社、林純薬工業株式会社、[平成20年1月23日検索]インターネット<URL:www.hpc-j.co.jp/news/img/eching.pdf>等に開示されている。また、上記導電膜25が銀(Ag)系の金属膜で形成されている場合には、上記エッチング液には、例えば、硝酸、硫酸などのエッチング液を用いることで、上記アルミニウム系金属膜と同様に、所望の傾斜面を得ることができる。
上記ウエットエッチングによって、上記導電膜25で傾斜面を側面に有する反射部本体23が形成される。
上記反射部本体23の側面に形成される傾斜面の傾斜角は、例えば上記第1電極13表面に対して例えば30度から60度程度を有する。要するに、後に形成される有機層で発光される光を、後に形成される第2電極方向(図面上方向)に反射できる角度であればよい。
なお、傾斜角が小さすぎると、例えば30度よりも小さすぎると、発光面積がすくなくなり、発光効率を低下させることになる。一方、傾斜角が大きすぎると、例えば60度を超えると、反射部本体23の側面で反射した反射光が後に形成される第2電極の有機層側の面で反射され、第2電極の外側へ取り出すことが困難になる。
次いで、図10(4)に示すように、上記レジストパターン31をエッチングマスクに用いたエッチング技術によって、上記絶縁膜24をパターニングし、上記反射部本体23の下部に上記絶縁膜24で絶縁膜パターン22を形成する。このエッチングは、指向性の強いドライエッチングを用いる。例えば反応性イオンエッチングを用いる。
なお、上記エッチングをウエットエッチングで行うと、横方向にもエッチングが進み、反射部本体23の下面がオーバハング上に形成され、後に有機膜を形成したときに、オーバハング部分に空洞を生じる可能性がある。
その後、上記レジストパターン31を除去する。
なお、絶縁膜22のエッチングの前に上記レジストパターン31を除去し、上記反射部本体23をエッチングマスクにして絶縁膜22をエッチングすることもできる。
このようにして、上記第1電極13上に絶縁膜パターン22と反射部本体23とを有する反射部21が形成される。
また、上記反射部21は、前記図5によって説明したように、ストライプ状に形成される。
もしくは、上記反射部21は、前記図6によって説明したように、格子状に形成される。
次に、図10(5)に示すように、上記反射部21間の上記第1電極13上に有機層15を形成する。この有機層15は、実際には電子輸送層、発光層、正孔輸送層の積層となっている。また上記有機層15は、その膜厚を厚膜化することにより、高輝度化、長寿命化することができ、また色ムラも改善することができる。
次いで、上記有機層15を上記第1電極13との間に挟み、かつ上記反射部21の反射部本体23に接続する透明な第2電極14を形成する。
上記第2電極14は、例えば透明電極で形成される。この透明電極には、一例として、インジウムスズ酸化(ITO)膜、インジウム亜鉛酸化膜、酸化亜鉛膜等を用いる。
また、上記第2電極14を陰極として用いる場合には、仕事関数がなるべく小さな陰極材料膜として、例えば、マグネシウム、カルシウム、インジウム、リチウム、アルミニウム、銀やこれらの合金の膜を、上記有機層15から発光される光が透過する厚さの膜厚に、上記透明電極と有機層15との間に形成することが好ましい。
上記第2電極14の成膜方法は、例えば、スパッタリング法、蒸着法等の一般に用いられている金属化合物の成膜技術を用いることができる。
次に、図10(6)に示すように、上記第2電極14上に透明な封着膜19を形成し、さらに透明な第2基板12を形成する。上記第2基板12には、例えばガラス基板を用いる。
このようにして、有機発光装置2を形成する。
上記有機発光装置2の製造方法(第2実施例)では、有機層15から放出された光のうち、第1電極13と第2電極14との間に沿う方向に放出された光の少なくとも一部が上記反射部本体23の側面(傾斜面)よって第2電極14方向に放出されるため、光の取り出し効率を高めることができるので、輝度を向上させることができるという利点がある。
また、上記有機層15が複数の発光画素のそれぞれに設けられていて、上記各有機層15の一方側を挟む上記第2電極14は、この複数の発光画素の共通電極として用いられ、上記反射部本体23に接続させて透明な第2電極14を形成することにより、上記反射部本体23は上記第2電極14の補助電極としての機能を果たす。このように第2電極14に上記反射部本体23からなる補助電極が接続されることにより、透明電極を用いた第2電極14による電圧降下を抑制し、均一な輝度を得ることができる。
また、上記反射部本体23は、膜応力等により剥がれが発生しない程度に、容易に厚く形成することができるので、第1実施例で説明した反射膜と比較して、補助電極としてより低抵抗なものとなる。
上記説明では、上記第1電極13を陽極とし、第2電極14を陰極とした場合を説明したが、第1電極13を陰極、第2電極14を陽極としてもよい。
この場合、第1電極13を、仕事関数がなるべく小さな陰極材料膜として、例えば、マグネシウム、カルシウム、インジウム、リチウム、アルミニウム、銀やこれらの合金の膜で形成することが好ましい。
また、第2電極14を、仕事関数がなるべく大きなものがよく、例えば、酸化スズ、ITO、酸化亜鉛、酸化チタン等の透明電極材料が好ましい。
本発明の有機発光装置に係る一実施の形態(第1実施例)を示した概略構成断面図である。 第1実施例の反射部の作用を説明した概略構成断面図である。 本発明の有機発光装置に係る一実施の形態(第2実施例)を示した概略構成断面図である。 第2実施例の反射部の作用を説明した概略構成断面図である。 本発明の有機発光装置に係る一実施の形態(第1実施例)を示した概略斜視図である。 本発明の有機発光装置に係る一実施の形態(第2実施例)を示した概略斜視図である。 本発明の有機発光装置の製造方法に係る一実施の形態(第1実施例)を示した製造工程断面図である。 本発明の有機発光装置の製造方法に係る一実施の形態(第1実施例)を示した製造工程断面図である。 本発明の有機発光装置の製造方法に係る一実施の形態(第2実施例)を示した製造工程断面図である。 本発明の有機発光装置の製造方法に係る一実施の形態(第2実施例)を示した製造工程断面図である。
符号の説明
1…有機発光装置、11…第1基板、12…第2基板、13…第1電極、14…第2電極、15…有機層、16…反射部

Claims (14)

  1. 第1基板と、
    前記第1基板に対向して形成された透明な第2基板と、
    前記第1基板と前記第2基板との間で前記第1基板側に形成された第1電極と、
    前記第1基板と前記第2基板との間で前記第2基板側に形成された透明な第2電極と、
    前記第1電極と前記第2電極との間に設けられた有機層と
    有する有機発光装置において、
    前記第1電極上に形成されていて前記第2電極側に向いた傾斜した反射面を側面に有する反射部を有する
    ことを特徴とする有機発光装置。
  2. 前記反射部は、
    前記第1電極上に形成されていて前記第2電極側に向いた傾斜面を側面に有する絶縁膜パターンと、
    前記第1電極と離間されて前記絶縁膜パターンの傾斜面に形成された反射膜
    を有することを特徴とする請求項1記載の有機発光装置。
  3. 前記反射膜は導電膜で形成されていて前記第2電極に接続されている
    ことを特徴とする請求項2記載の有機発光装置。
  4. 前記反射部は、
    前記第1電極上に形成された絶縁膜パターンと、
    前記絶縁膜パターン上に形成されていて前記第2電極側に向いた傾斜面を側面に有する反射部本体と
    を有することを特徴とする請求項1記載の有機発光装置。
  5. 前記反射部本体は導電体で形成されていて前記第2電極に接続されている
    ことを特徴とする請求項4記載の有機発光装置。
  6. 前記反射部はストライプ状に形成されている
    ことを特徴とする請求項1記載の有機発光装置。
  7. 前記反射部は格子状に形成されている
    ことを特徴とする請求項1記載の有機発光装置。
  8. 第1基板上に第1電極を形成する工程と、
    前記第1電極上に前記第2電極側に向いた傾斜した反射面を有する反射部を形成する工程と、
    前記絶縁膜パターン間に有機層を形成する工程と、
    前記有機層を前記第1電極との間に挟み、かつ前記反射部に接続する透明な第2電極と、
    前記第2電極上に透明な第2基板を形成する工程と
    を順に有することを特徴とする有機発光装置の製造方法。
  9. 前記反射部を形成する工程は、
    前記第1電極上に側面が前記第2電極側に向いた傾斜面を有する絶縁膜パターンを形成する工程と、
    前記第1電極と離間して前記絶縁膜パターンの傾斜面に反射膜を形成する工程と
    を有することを特徴とする請求項8記載の有機発光装置の製造方法。
  10. 前記反射膜を導電膜で形成して該反射膜に前記第2電極を接続する
    ことを特徴とする請求項9記載の有機発光装置の製造方法。
  11. 前記反射部を形成する工程は、
    前記第1電極上に絶縁膜を形成する工程と、
    前記絶縁膜上に前記第2電極側に向いた傾斜面を側面に有する反射部本体を形成する工程と、
    前記反射部本体の下部に前記絶縁膜で絶縁膜パターンを形成する工程と
    を有することを特徴とする請求項8記載の有機発光装置の製造方法。
  12. 前記反射部本体を導電膜で形成して該反射部本体に前記第2電極を接続する
    ことを特徴とする請求項11記載の有機発光装置の製造方法。
  13. 前記反射部をストライプ状に形成する
    ことを特徴とする請求項8記載の有機発光装置の製造方法。
  14. 前記反射部を格子状に形成する
    ことを特徴とする請求項8記載の有機発光装置の製造方法。
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