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JP2009128463A - 揺動体装置の製造方法、該製造方法により製造された揺動体装置によって構成される光偏向器及び光学機器 - Google Patents

揺動体装置の製造方法、該製造方法により製造された揺動体装置によって構成される光偏向器及び光学機器 Download PDF

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JP2009128463A
JP2009128463A JP2007301251A JP2007301251A JP2009128463A JP 2009128463 A JP2009128463 A JP 2009128463A JP 2007301251 A JP2007301251 A JP 2007301251A JP 2007301251 A JP2007301251 A JP 2007301251A JP 2009128463 A JP2009128463 A JP 2009128463A
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silicon substrate
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Takahisa Kato
貴久 加藤
Kazutoshi Torashima
和敏 虎島
Takahiro Akiyama
貴弘 秋山
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Canon Inc
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Abstract

【課題】異なる共振周波数のマイクロ揺動体を同じエッチングマスクで製造することができ、有効反射面積の低下及び共振周波数の製造ばらつきを抑制することが可能となる揺動体装置の製造方法を提供する。
【解決手段】単結晶シリコン基板に、個々の揺動体が複数連結された繰り返し形状によるパターンを有するエッチングマスクを形成する工程と、エッチングマスクをマスクとして、単結晶シリコン基板をエッチングし、単結晶シリコン基板に繰り返し形状を形成する工程と、個々の揺動体として用いられる際に必要とされる共振周波数を規定する揺動体の可動部6及び支持基板の幅を決定し、ダイシングによって切断するダイシング工程と、を有する構成とする。
【選択図】図6

Description

本発明は、ねじり振動自在に可動部が弾性支持された揺動体装置の製造方法、該製造方法により製造された揺動体装置によって構成される光偏向器及び光学機器に関する。
特に、この製造方法によって製造された揺動体装置は、光偏向器、光偏向器を用いた画像形成装置等の光学機器に用いられる。
例えば、光の偏向走査によって画像を投影するプロジェクションディスプレイや、電子写真プロセスを有するレーザービームプリンタ、デジタル複写機等の画像形成装置に好適に利用されるものである。
従来から、半導体プロセスによってウエハから製造される微小機械部材はマイクロメータオーダの加工が可能であり、これらを用いて様々な微小機能素子が実現されている。
このような技術によって形成される揺動体に設けられた反射面をねじり振動し光走査を行う光偏向器は、ポリゴンミラー等の回転多面鏡を使用した光走査光学系に比べて、次の様な特徴がある。
すなわち、光偏向器を小型化することが可能であること、消費電力が少ないこと、等の特徴がある。
また、このような光偏向器を、揺動体のねじり振動の共振周波数付近で駆動することにより、更に低消費電力とできる。
特に、上記揺動体装置による光偏向器を用いて、画像形成装置を構成する場合は、大きな反射面積を備えた揺動体装置を必要とする。
従来において、上記のような揺動体を含む微小機械部材を製造するに際し、例えば、特許文献1では、半導体プロセスで用いられるエッチングによってウエハから製造する方法が開示されている。
また、このようなエッチングに際し、特許文献2では異方性エッチングを用いることが開示されている。
このようなエッチングプロセスによって微小機械部材を製造する場合、ウエハあたりの部材の製造個数を多くするほど、安価に製造することが可能となる。
また、アルカリ水溶液によるシリコンの異方性エッチングを用いてマイクロ揺動体のバネを製造すれば、大きな応力を受けるバネ表面を平滑にすることができる。
これにより、この平滑な表面によって応力集中を回避し、良好な耐久性を備えたバネを有するマイクロ揺動体を製造することができる。
また、特許文献3には単結晶シリコン基板を異方性エッチングして半導体加速度センサを製造する際に、補正パターンを用いる技術が開示されている。
特開平5−27193号公報 米国特許出願公開第2005/0141070号明細書 特開平7−58345号公報
しかしながら、上記のような微小機械部材である揺動体をウエハからエッチングによって製造する場合、異なる共振周波数を有する揺動体を製造するためには、異なるエッチングマスクが必要となる。
そのため、エッチングマスクの製造工程を、製品に必要な共振周波数の種類毎に変えることが必要となることから、製造工程の複雑化や、効率の低下が生じることとなる。
また、上記したように、揺動体装置による光偏向器を用いて、画像形成装置を構成する場合は、大きな反射面積を備えた揺動体装置を必要とするが、エッチングによって、マイクロ揺動体に四角形の反射面を形成する場合には、つぎのような問題が生じる。
エッチングによって、マイクロ揺動体に四角形の反射面を形成する場合においては、反射面の頂点が丸く形成されてしまうことから、有効反射面積を低下させてしまうこととなる。
特に、異方性エッチングでは、これらを回避するため、頂点形成予定部分に補正パターンを形成する手法が用いられる(特許文献3参照)。しかし、これによると余分なパターンが必要となるだけでなく、このような余分なパターンを用いても、頂点を直角に形成することは困難である。
これらに対処するために、大きな領域を反射面に当てた場合には、素子の大型化を招くという問題が生じる。
また、このようなエッチングによる頂点の加工誤差は、可動部分の慣性モーメントの誤差となるため、共振周波数の製造ばらつきを増大させてしまうこととなる。
本発明は、上記課題に鑑み、異なる共振周波数のマイクロ揺動体を同じエッチングマスクで製造することができ、有効反射面積の低下及び共振周波数の製造ばらつきを抑制することが可能となる揺動体装置の製造方法の提供を目的とするものである。
また、本発明は、上記製造方法により製造された揺動体装置によって構成される光偏向器及び光学機器の提供を目的とするものである。
本発明は、以下のように構成した揺動体装置の製造方法、該製造方法により製造された揺動体装置によって構成される光偏向器及び光学機器を提供するものである。
本発明の揺動体装置の製造方法は、
支持基板と、ねじりバネと、前記支持基板に対して前記ねじりバネによってねじり軸まわりに揺動可能に支持された可動部を備え、前記ねじり軸まわりに少なくとも1つの共振周波数を有する揺動体を、
単結晶シリコン基板にエッチングを施して製造する揺動体の製造方法であって、
前記単結晶シリコン基板に、前記支持基板と前記可動部との間に前記ねじりバネを備えた個々の揺動体が複数連結された繰り返し形状によるパターンを有するエッチングマスクを形成するマスク形成工程と、
前記エッチングマスクをマスクとして、前記単結晶シリコン基板をエッチングし、該単結晶シリコン基板に前記個々の揺動体が複数連結された繰り返し形状を形成するエッチング工程と、
前記エッチング工程で形成された前記繰り返し形状中の個々の揺動体に対して、それらが個々の揺動体として用いられる際に必要とされる共振周波数を規定する可動部及び支持基板の幅を決定し、
前記可動部及び前記支持基板を前記複数の揺動体の隣接間において、前記決定された幅にダイシングによって切断するダイシング工程と、
を有することを特徴とする。
また、本発明の揺動体装置の製造方法は、前記ダイシング工程を経た後に、前記単結晶シリコン基板において前記複数の揺動体を連結している領域を切断し、個々の揺動体に分離する分離工程を有することを特徴とする。
また、本発明の揺動体装置の製造方法は、前記エッチングは、結晶異方性エッチング溶液を用いたエッチングであることを特徴とする。
また、本発明の揺動体装置の製造方法は、前記ダイシング工程の後、
更に、前記可動部に、前記共振周波数を調整する調整部を形成する周波数調整部位の形成工程を含むことを特徴とする。
また、本発明の揺動体装置の製造方法は、前記周波数調整部位の形成工程の後、
更に、前記調整部の一部を除去することにより前記共振周波数を調整するトリミング工程を含むことを特徴とする。
また、本発明の光偏向器は、上記したいずれかに記載の揺動体装置の製造方法によって製造された揺動体装置と、
該揺動体装置における前記揺動体の上に配置された光偏向素子と、を有することを特徴とする。
また、本発明の光学機器は、光源と、感光体または画像表示体と、上記光偏向器と、を有し、前記光偏向器が、前記光源からの光を前記光偏向器により偏向し、前記光の少なくとも一部を、前記感光体または前記画像表示体上に入射することを特徴とする。
本発明によれば、異なる共振周波数のマイクロ揺動体を同じエッチングマスクで製造することができ、有効反射面積の低下及び共振周波数の製造ばらつきを抑制することが可能となる揺動体装置の製造方法を実現することができる。
また、上記製造方法により製造された揺動体装置によって構成される光偏向器及び光学機器を実現することができる。
本発明を実施するための最良の形態を、以下の実施例により説明する。
つぎに、本発明の実施例を説明する。
[実施例1]
本発明の実施例1として、本発明の単結晶シリコン基板にエッチングを施して製造する揺動体の製造方法の構成例について説明する。
図1に、本実施例における製造方法で製造されたマイクロ揺動体の構成例について説明する図を示す。
図2は、本実施例におけるマイクロ揺動体によって構成された光偏向器を説明する図であり、図2(a)はその上面図、図2(b)はその可動部を示す図2(a)のC−C’断面図である。
図3から図7は、本発明の実施例におけるマイクロ揺動体の製造方法を説明する図である。
図1において、2は支持基板、3はねじりバネ、6は可動部、14はねじり軸、16は可動部の頂点付近を示している。
本実施例において、固定された支持基板2に対し、ねじりバネ3によってねじり軸14まわりに揺動可能に支持され、ねじり軸14回りに少なくとも1つの共振周波数を有する可動部6を備えたマイクロ揺動体が構成されている。
ここで、可動部6は、支持基板2に2本で1対のねじりバネ3で支持された構造となっている。
両端の支持基板2は、機械的に固定され、2本で1対のねじりバネ3は可動部6をねじり軸14を中心に弾性的に、ねじり振動自在に支持するものである。
したがって、ねじり軸14まわりのねじり振動の共振周波数は、つぎの(式1)で表される。

f=1/(2・π)・√(2・K/I) (式1)

ここで、Kは1つのねじりバネ3のねじり軸14まわりのねじりバネ定数、Iは可動部6のねじり軸14まわりの慣性モーメントを示している。
そして、このマイクロ揺動体による光偏向器の構成例は、図2のようになる。図2(a)に示すように、可動部6は反射面4を有している。
一方、図2(b)に示すように、可動部6の反射面4形成面の反対側に、永久磁石7が図示の方向に着磁され構成されている。
図示しない駆動手段は、図2(b)の磁場方向15の方向かその反対方向に磁場を交互に発生するよう構成される。
このとき、駆動手段は、可動部6を共振周波数fにほぼ一致した周波数で駆動する。そのため、省電力な駆動を実現できる。
つぎに、図3から図7を用いて本実施例のマイクロ揺動体の製造方法について説明する。
本実施例のマイクロ揺動体の製造方法は、この共振周波数fが異なるマイクロ揺動体を効果的に製造する方法を提供するものである。
また、可動部6の頂点(例えば、1つの頂点を破線16で示す)がエッチングを用いてもほぼ直角に精度よく形成されるため、反射面4の有効反射面積を大きくすることが可能となる。
図3は、本実施例のマイクロ揺動体を製造する際に用いるシリコン基板100の上面図である。
このように、一般に半導体製造に用いるシリコン基板を用いて、1枚のウエハに複数のマイクロ揺動体を製造可能である。
以下、図4から図6を用いて、本実施例の製造方法における工程について、各工程が施される順番に説明する。
図4から図6における(a)から(c)は、本実施例の製造方法を説明する工程図である。
図4(a)はマスク形成工程における上面図、図4(b)はマスク形成工程における図4(a)のA−A’断面図、図4(c)はマスク形成工程における図4(a)のB−B’断面図である。
図4は、本実施例のマイクロ揺動体の製造方法におけるマスク形成工程を説明する図である。
本実施例のマスク形成工程において、前記単結晶シリコン基板に、前記支持基板と前記可動部との間に前記ねじりバネを備えた個々の揺動体が複数連結された繰り返し形状によるパターンを有するエッチングマスクを形成する。
具体的には、シリコン基板100を図示しない保持基板に貼り付けて、貼り付け面ではない面にエッチングマスク101を図4(a)のように作製する。
この工程では、母材となるシリコン基板100の厚さに応じて様々な材料を用いてエッチングマスク101を作製可能である。
例えば、エッチングマスク101として、アルミニウムを蒸着し、フォトリソグラフを用いてアルミニウムを図4(a)のようにパターニングすることで作製することができる。
本実施例のマスク形成工程によれば、エッチングマスクは、図4(b)に示すように、後の工程でねじりバネとなる領域の輪郭に沿って形状が形成される。
一方、図4(c)に示すように、後に可動部となる個所は、個々の完成品であるマイクロ揺動体にわたって図のように連続に連結した形状となっている。
次に、エッチング工程において、シリコン基板100を、つぎのようにエッチングする。
図5に、本発明の実施例1のマイクロ揺動体の製造方法におけるエッチング工程を説明する図を示す。
図5(a)はエッチング工程における上面図、図5(b)はエッチング工程における図5(a)のA−A’断面図、図5(c)はエッチング工程における図5(a)のB−B’断面図である。
次に、本実施例のエッチング工程では、前記エッチングマスクをマスクとして、前記単結晶シリコン基板をエッチングし、該単結晶シリコン基板に前記個々の揺動体が複数連結された繰り返し形状を形成する。
具体的には、図5(a)(b)(c)に示すように、図4のマスク形成工程で製造されたエッチングマスク101の輪郭に従ったエッチング穴がシリコン基板100に形成される。
このとき、シリコン基板100は図示しない保持基板に貼り付けられているため、シリコン基板100を完全に貫通する穴をエッチングすることが可能である。エッチングは、一般に行われるシリコンの深堀りドライエッチングを用いて行うことができる。
エッチングが終了したらエッチングマスク101を除去する。
このようにして図5(b)に示すように、ねじりバネ3がこの工程で形成される。
次に、ダイシング工程において、まず、前記エッチング工程で形成された前記繰り返し形状中の個々の揺動体に対して、それらが個々の揺動体として用いられる際に必要とされる共振周波数を規定する可動部及び支持基板の幅を決定する。そして、前記可動部及び前記支持基板を前記複数の揺動体の隣接間において、前記決定された幅にダイシングによって切断する。
具体的には、上記エッチング工程において作製されたねじりバネ3が形成されたシリコン基板100を、つぎのように切断する。
図6は本実施例のマイクロ揺動体の製造方法におけるダイシング工程を説明する図である。
図6(a)はダイシング工程における上面図、図6(b)はダイシング工程における図6(a)のA−A’断面図、図6(c)はダイシング工程における図6(a)のB−B’断面図である。
本実施例のダイシング工程では、図6(a)に示すように、幅19Aのピッチでシリコン基板100をY方向に切断する。
この切断工程は、一般にシリコン基板を切断するダイシング装置や、レーザ加工等を用いることが可能である。
切断しろを考慮して予めエッチングマスク101を形成すれば、この工程で図6(c)に示すように、幅19Bの可動部6が形成される。
以下の説明では、可動部の幅とは、図6(c)の19Bに示されている、ねじり軸に垂直な寸法を言う。
次に、前記ダイシング工程を経た後の分離工程において、前記単結晶シリコン基板において前記複数の揺動体を連結している領域を切断し、個々の揺動体に分離する。本実施例の分離工程では、図6(a)に示すように複数の揺動体が連結している支持基板を横方向に切断することで、個々の揺動体に分離する(つまり、図6(a)のX方向に切断する)。分離工程においても、ダイシング装置やレーザ加工装置等を用いることができる。
尚、分離工程はダイシング工程よりも先となってもよい。つまり、本実施例の場合は、複数の揺動体が連結している支持基板を横方向(X方向)に切断し(分離工程)、その後、幅19Aのピッチでシリコン基板100を縦方向(Y方向)に切断してもよい(ダイシング工程)。
つぎに、本実施例によるダイシング工程を用い、共振周波数が異なるマイクロ揺動体を製造する方法について説明する。
図7に、本実施例のダイシング工程によって、共振周波数が異なるマイクロ揺動体を製造する方法を説明する上面図を示す。
図7において、図5までは全く同一の工程を経た後、ダイシング工程での切断ピッチのみが図6とは異なっている状態が示されている。
本実施例のダイシング工程を用い、図7に示すように、図6(a)で示した幅19Aのピッチよりも小さいピッチによる19Cで、シリコン基板100を切断する。
これにより、図6(c)で示した幅より小さい幅の19Cののピッチによる可動部を有するマイクロ揺動体を作製可能となる。
共振周波数は、慣性モーメントIに前述した式1のように関係している。可動部6の慣性モーメントIは、幅19B、19Cの方向の寸法にほぼ3乗で変化するため、可動部の幅を変えることで、異なる共振周波数を有するマイクロ揺動体を製造可能となる。
以上のように、本実施例の工程によれば、異なる共振周波数のマイクロ揺動体を同じエッチングマスクで製造することができるだけでなく、可動部の頂点を直角な形状に形成することができる。
すなわち、本実施例の工程によれば、前述した従来例のエッチング工程による場合のように頂点が丸くならず、直角な形を形成することができるから、大きな反射面を有するマイクロ揺動体1を1枚のシリコン基板100に多く製造することが可能となる。
つぎに、以上の本実施例の工程を従来例との比較において、更に詳細に説明する。
図8は本実施例のマイクロ揺動体の製造方法を、従来例との比較において説明する図であり、図8(a)は従来例におけるエッチング工程を経た後のシリコン基板の上面図、図8(b)は本発明のエッチング工程を経た後のシリコン基板を示す上面図である。
図9は、従来例におけるエッチング工程を経た後、切り離された可動部である図8(a)のQ−Q’断面図である。
図9に示すように、エッチング工程によって、加工される穴の形状は、特徴的なエッチング誤差を示しており、ノッチ部25A、25Bとして示すように、加工の入り込みが発生する。
ノッチ部25Aは、エッチングマスク101のエッジが早くエッチングされることにより形成されるものであり、ノッチ部25Bは、貫通の際、貼り付け基板の面でエッチングのラジカルやイオン等が反射されることにより、エッチングが横に進む現象である。
図10に、以上のような従来例のエッチング工程によって生じたエッチング誤差を有する可動部6の頂点の形状を示す。
図10(a)は、図1の破線16で示される領域と同じ個所を想定した、エッチングマスクが形成されていた面、図10(b)は、貼り付け面側の可動部6の上面図である。
図示のように、エッチングのノッチ部25A、25Bによって表裏いずれの頂点も角が丸く形成されてしまう。
また、特に図10(b)に示すように貼り付け面側の幅は、ノッチ25Bによって小さく形成されてしまう。
以上のように、従来のエッチング工程では、反射面となる可動部6の頂点が丸く形成され、幅もエッチングマスクより小さく形成されてしまう。
したがって、所望の反射面積を形成するためには、エッチングマスクを大きく形成する必要があり、1枚のシリコン基板100で製造できるマイクロ揺動体1が少なくなってしまうこととなる。
一方、本発明の製造方法によれば、ダイシング工程によって、図9に相当する可動部6の形成を行った際、ダイシング工程では、エッチングよりも直角な形状が形成される。
そのため、頂点が丸くなるのを防ぐことができ、大きな反射面を有するマイクロ揺動体1を1枚のシリコン基板100に多く製造することが可能となる。
また、図8(b)に示すように、本実施例の製造方法では、エッチング工程後、個々のマイクロ揺動体1のねじりバネや可動部となる領域が、リブ構造20として連結されて形成される。
このため、シリコン基板全体にわたって強度が増し破損をしにくい構成となる。また、保持基板との貼り付けに局所的な強度むらが生じる場合でも、リブ構造20によって連結していることにより、一部が剥がれて、不良品となる確率を下げ歩留まりを向上することができる。
[実施例2]
本発明の実施例2として、本発明の揺動体装置の製造方法を適用したマイクロ揺動体の製造方法と該方法により製造されたマイクロ揺動体を用いた光偏向器の構成例について説明する。
図11に、本発明の実施例2におけるマイクロ揺動体を用いた光偏向器を説明する図を示す。
図11(a)は本実施例の光偏向器を示す上面図、図11(b)は図11(a)に示される光偏向器を反射面側から見た上面図、図11(c)は本実施例の光偏向器の第2可動部を示す図11(b)のD−D’断面図である。
図12から図15は、本発明の実施例におけるマイクロ揺動体の製造方法を説明する図である。
図11において、2は支持基板、4は反射面、5は調整部、7は永久磁石、31は第1ねじりバネ、32は第2ねじりバネ、14はねじり軸、16は第1可動部の頂点付近、61は第1可動部、62は第2可動部、を示している。
本実施例において、固定された支持基板2に対し、ねじりバネ31、32によってねじり軸14まわりに揺動可能に支持され、
ねじり軸14回りに少なくとも2つの共振周波数を有する第1可動部61、第2可動部62を備えたマイクロ揺動体が構成されている。
ここで、第1可動部61は、第2可動部62に1本の第1ねじりバネ31で支持され、第2可動部62は、支持基板2に1本の第2ねじりバネ32で支持されている。
また、支持基板2は、機械的に固定され、ねじり軸14を中心に、2つの可動部をねじり振動自在に支持する。そして、ねじり軸14に対して、ねじり振動の共振周波数を2つ有している。
本実施例のマイクロ揺動体では、この2つの共振周波数は1対2の関係となるように、マイクロ揺動体の寸法が設計されている。
そして、図11(b)に示すように、第1可動部61はアルミで形成された反射面4を有している。
一方、図11(a)(c)に示すように、第2可動部62に、永久磁石7が図示の方向に着磁され構成されている。
図示しない駆動手段は、図11(c)の磁場方向15の方向かその反対方向に磁場を交互に発生するよう構成される。
このとき、駆動手段は、マイクロ揺動体を2つの共振周波数にほぼ一致した2つの周波数で駆動する。そのため、このとき、同時に励起するこの2つの周波数の振幅を適切な比とすれば、第1可動部61は、周波数が2倍の関係となる正弦波の合成波形となる。
そして、光源からの光を反射面4で反射すれば、正弦波で走査するときと比べて、良好な等角速度の光走査を広い角度にわたって行うことができる。
更に、本実施例のマイクロ揺動体には調整部5が形成されている。
調整部5は第1可動部61、第2可動部62のねじり軸14から最も離れた個所に、ねじり軸14と平行に伸びる片持ち梁構造として形成される。
これら調整部5は、この部分をレーザ加工等の方法で除去することにより、2つの可動部の慣性モーメントをそれぞれ独立に調整可能となる。片持ち梁構造として形成されるため、加工の際の熱や加工屑の影響が反射面4に及びにくくなる。
以下、図12から図15を用いて、本実施例の製造方法における工程について、各工程が施される順番に説明する。
図12から図15における(a)から(c)は、本実施例の製造方法を説明する工程図であり、図12(a)はシリコン基板100の一部を拡大した上面図、図12(b)は(a)のE−E’断面図、図12(c)は(a)のD−D’断面図である。
図12は、本実施例のマイクロ揺動体の製造方法におけるマスク形成工程を説明する図である。
本実施例のマスク形成工程において、面方位が(100)方向であるシリコン基板100の両面にエッチングマスク101を図12(a)のように作製する。図12(a)に示した長方形のマスクパターンはそれぞれの辺が、シリコン基板100の<110>方向にアライメントして形成されている。
この工程では、後に続くエッチング工程のエッチング溶液の種類に応じて様々な材料を用いてエッチングマスク101を作製可能である。
例えば、エッチングマスク101として、窒化シリコン膜を化学気相合成法で成膜し、フォトリソグラフを用いて図のようにエッチングマスク101としてパターニングすることができる。
本実施例のエッチング工程により、図12(b)に示すように、後に第1可動部61または第2可動部62と成る個所は連続なエッチングマスクが形成される。一方図12(c)に示すように、第1ねじりバネ31、第2ねじりバネ32が形成される個所には、輪郭に沿って表裏同一のエッチングマスクが形成される。
次に、エッチング工程において、シリコン基板100を、つぎのようにエッチングする。
図13に、本発明の実施例2のマイクロ揺動体の製造方法におけるエッチング工程を説明する図を示す。
図13(a)はエッチング工程における上面図、図13(b)はエッチング工程における図13(a)のE−E’断面図、図13(c)はエッチング工程における図13(a)のD−D’断面図である。
本実施例のエッチング工程では、図13(a)(b)(c)に示すように、図12のマスク形成工程で製造されたエッチングマスク101の輪郭に従ったエッチング穴がシリコン基板100に形成される。
このとき、シリコン基板100は両面から、シリコン結晶異方性エッチング溶液によってエッチングされる。
例えば、本実施例では、水酸化カリウム水溶液を用いている。
このような結晶異方性エッチング溶液を用いることにより、エッチングによって形成される2つのねじりバネの断面は図13(c)に示すように、(111)等価面で囲まれた特徴的な多角形となる。
エッチングが終了した後、エッチングマスク101を除去する。このようにして、第1ねじりバネ31、第2ねじりバネ32がこの工程で形成される。
次に、ダイシング工程において、上記エッチング工程において作製されたねじりバネ31が形成されたシリコン基板100を、つぎのように切断する。
図14は本実施例のマイクロ揺動体の製造方法におけるダイシング工程を説明する図である。
図14(a)はダイシング工程における上面図、図14(b)はダイシング工程における図14(a)のE−E’断面図、図14(c)はダイシング工程における図14(a)のD−D’断面図である。
本実施例のダイシング工程では、図14(a)に示すように、幅19Aのピッチでシリコン基板100を切断する。
この切断工程は、一般にシリコン基板を切断するダイシング装置や、レーザ加工等を用いることが可能である。
切断しろを考慮して予めエッチングマスク101を形成すれば、この工程で図14(b)に示すように、幅19Bの第1可動部61および第2可動部62が形成される。
本実施例の製造工程でも、図7に示すように、このダイシング工程のピッチを変更することにより、異なる幅の可動部を形成可能である。
したがって、同じマスク形成工程で異なる周波数を有する2つの可動部を備えたマイクロ揺動体を形成可能となる。
図15は、周波数調整部位の形成工程を示す上面図である。
図14のダイシング工程で、本実施例のマイクロ揺動体は図15(a)のような形状に形成される。
このとき、第1連結部22A、22B、第2連結部23A、23Bによって、第1可動部61、第2可動部62、支持基板2は連結されている。
そして、図15(b)に示すように、まず第1連結部22A、22Bをレーザ加工で切断する。
このとき、第1可動部61が第2可動部62から切り離されてねじり振動可能となる。
したがって、図15(b)の状態で第1可動部61と第1ねじりバネ31で形成される部分的な振動子の共振周波数を調べ、切断部24A、24Bの切断量を調整し、第1可動部61を所望の値にすることができる。
更に、第2連結部も同様にレーザ加工で切断し、図15(c)のように、調整部5を有する2つの可動部と2つのねじりバネで構成される本実施例のマイクロ揺動体を製造することができる。
更に、2つの共振周波数を下記のようなトリミング工程によって所望の値に調整することが可能である。
まず、マイクロ揺導体の2つの共振周波数を、駆動手段の駆動周波数を掃引することにより測定する。
測定された共振周波数が、所望の共振周波数と誤差が生じていた場合、調整部5の一部を例えばレーザにより除去し、慣性モーメントを調整することにより共振周波数を目標値に調整することが可能である。
調整部5は前述の通り、片持ち梁構造として形成されるため、加工の熱や加工屑の影響が反射面4に及びにくくなる。
以上のような製造方法で形成される本実施例のマイクロ揺動体は、エッチング工程がシリコン結晶異方性エッチング溶液を用いているため、ねじりバネの表面を滑らかにすることができる。
したがって、ねじり振動の際、応力の集中を防ぎ信頼性の高い揺動体とすることができる。
そして、光偏向器として用いた場合も寿命の長い光偏向器とすることができる。
つぎに、従来例のエッチング工程を用いた場合、可動部の頂点部分がエッチングによって丸く形成されてしまうことについて説明する
図16に、従来例のエッチング工程を用いた場合について説明する図を示す。
図16(a)は従来例によるマスク形成工程を説明する上面図であり、図16(b)従来例によるエッチング工程を説明する上面図である。
図16(a)には、従来例のシリコン結晶異方性エッチング溶液を用いて、図11(b)の破線16のような可動部の頂点を形成する場合について説明する。
その際、図16(a)はマスク形成工程では、2つの隣接するマイクロ揺動体の頂点を示している。
図16(b)には、エッチング工程において図16(a)のエッチングマスクを用いて形成された頂点の様子を示している。
図16(b)に示すように、従来例を用いた場合では、18Aのように頂点部分がエッチングによって丸く形成されてしまう。
これは、シリコン結晶異方性エッチングでは、頂点部分はエッチングが早く進んでしまうことによる。
そのため、図16(a)のような補正パターン21を頂点形成予定部分に作製する必要があった。
しかし、このような補正パターン21を用いても、頂点を直角に形成することは困難であり、図16(b)のように丸く形成されてしまう。
このような可動部を用いて、反射面を形成した場合は、図17(a)に示すように、反射面4の全面積に対して、有効反射面積17は小さくなってしまう。
これに対して、図17(b)に示すように、本実施例の製造方法によれば、ダイシング工程で可動部の形状を決定するため、頂点が丸くならず、エッチングよりも直角な形状を形成することができ、有効反射面積17を大きく形成することが可能となる。
また、本実施例によれば、図16(a)(b)に示すように、従来のエッチング工程を用いると頂点部分を形成するための補正パターン21が必要となる。
そのため、個々のマイクロ揺動体を近接して配置できないため、1枚のシリコン基板から製造できるマイクロ揺動体の個数が少なくなってしまう。
また、補正パターン21のエッチングマスクはエッチング工程の終点では、シリコンがエッチングされてしまうため、エッチングマスクのみが片持ち梁構造となる。
これらは、破れてエッチング液を汚したり、他の部位に貼りついたりしてエッチングの誤差要因となったり、歩留まりが低下する等の問題点が生じる。
一方、本実施例の製造方法によれば、エッチング工程では、頂点部分がないため補正パターンが不必要であり、上記従来例における問題点を低減することが可能となる。
[実施例3]
実施例3では、本発明の揺動体装置を適用して構成した光偏向器を用いた光学機器の構成例について説明する。
ここでは、光学機器として画像形成装置を示している。
図18に、本実施例における画像形成装置の構成例を説明する概略斜視図を示す。
図18において、3001はレーザ光源、3002はレンズあるいはレンズ群、3003は本発明の揺動体装置により構成された光偏向器、3004は書き込みレンズ或いはレンズ群、3005はドラム状の感光体である。
本実施例の画像形成装置は、光源と、感光体と、本発明の揺動体装置を適用して構成される揺動体の上に配置された光偏向素子を備えた光偏向器とを有している。
そして、前記光源からの光を前記光偏向器により偏向し、前記光の少なくとも一部を、前記感光体上に入射するように構成されている。
レーザ光源3001から射出されたレーザ光は、光の偏向走査のタイミングと関係した所定の強度変調を受けている。具体的には、図18に示されるように、この強度変調光は、レンズ或いはレンズ群3002を通って、上記した各実施例の揺動体装置を用いて構成された光偏向器3003により、入射光を1次元に走査する。
この走査されたレーザ光は書き込みレンズ3004により、感光体3005上へ画像を形成する。
走査方向と直角な方向に回転軸の回りに回転される感光体3005は、図示しない帯電器により一様に帯電されており、この上に光を走査することによりその走査部分に静電潜像が形成される。
次に、図示しない現像器により静電潜像の画像部分にトナー像が形成され、これを、例えば、図示しない用紙に転写・定着することで用紙上に画像が形成される。
所望の周波数を有する本発明の光偏向器3003により、画像を形成することが可能となる。
また、本実施例の光偏向器を用いれば光の偏向走査の角速度を感光体3005上の仕様範囲内で略等角速度とする様なこともできる。
更に、本発明の揺動体装置を適用して構成した光偏向器を用いることにより、走査位置変動が少なくなり、鮮明な画像を生成できる画像形成装置とできる。
上記説明では、光学機器として画像形成装置を構成した例について説明したが、本発明はこのような構成に限定されるものではない。
例えば、光源と、画像表示体と、本発明の揺動体装置を適用して構成した光偏向器と、を有し、前記光源からの光を前記光偏向器により偏向した光を、前記画像表示体上に入射するようにしてプロジェクションディスプレイを構成するようにしてもよい。
本発明の実施例1におけるマイクロ揺動体を説明する上面図である。 本発明の実施例1におけるマイクロ揺動体を用いた光偏向器を説明する図であり、図2(a)は本実施例の光偏向器を示す上面図、図2(b)は本実施例の光偏向器の可動部を示す図2(a)のC−C’断面図である。 本発明の実施例1におけるマイクロ揺動体を製造する際に用いるシリコン基板の上面図である。 本発明の実施例1のマイクロ揺動体の製造方法におけるマスク形成工程を説明する図である。図4(a)はマスク形成工程における上面図、図4(b)はマスク形成工程における図4(a)のA−A’断面図、図4(c)はマスク形成工程における図4(a)のB−B’断面図である。 本発明の実施例1のマイクロ揺動体の製造方法におけるエッチング工程を説明する図である。図5(a)はエッチング工程における上面図、図5(b)はエッチング工程における図5(a)のA−A’断面図、図5(c)はエッチング工程における図5(a)のB−B’断面図である。 本発明の実施例1のマイクロ揺動体の製造方法におけるダイシング工程を説明する図である。図6(a)はダイシング工程における上面図、図6(b)はダイシング工程における図6(a)のA−A’断面図、図6(c)はダイシング工程における図6(a)のB−B’断面図である。 本発明の実施例1のマイクロ揺動体の製造方法におけるダイシング工程によって、共振周波数が異なるマイクロ揺動体を製造する方法を説明する上面図である。 本発明の実施例1のマイクロ揺動体の製造方法を、従来例との比較において説明する図である。図8(a)は従来例におけるエッチング工程を経た後のシリコン基板の上面図、図8(b)は本発明のエッチング工程を経た後のシリコン基板を示す上面図である。 従来例におけるエッチング工程を経た後、切り離された可動部である図8(a)のQ−Q’断面図である。 従来例のエッチング工程によって生じたエッチング誤差を有する可動部の頂点の形状を示すである。図10(a)は図1の破線で示される領域と同じ個所を想定した、エッチングマスクが形成されていた面、図10(b)は貼り付け面側の可動部の上面図である。 本発明の実施例2におけるマイクロ揺動体を用いた光偏向器を説明する図である。図11(a)は本実施例の光偏向器を示す上面図、図11(b)は図11(a)に示される光偏向器を反射面側から見た上面図、図11(c)は本実施例の光偏向器の第2可動部を示す図11(b)のD−D’断面図である。 本発明の実施例2のマイクロ揺動体の製造方法におけるマスク形成工程を説明する図である。図12(a)はシリコン基板100の一部を拡大した上面図、図12(b)は(a)のE−E’断面図、図12(c)は(a)のD−D’断面図である。 本発明の実施例2のマイクロ揺動体の製造方法におけるエッチング工程を説明する図である。図13(a)はエッチング工程における上面図、図13(b)はエッチング工程における図13(a)のE−E’断面図、図13(c)はエッチング工程における図13(a)のD−D’断面図である。 本発明の実施例2のマイクロ揺動体の製造方法におけるダイシング工程を説明する図である。図14(a)はダイシング工程における上面図、図14(b)はダイシング工程における図14(a)のE−E’断面図、図14(c)はダイシング工程における図14(a)のD−D’断面図である。 本発明の実施例2のマイクロ揺動体の製造方法における周波数調整部位の形成工程を説明する上面図である。 従来例のエッチング工程を用いた場合について説明する図を示す。図16(a)は従来例によるマスク形成工程を説明する上面図、図16(b)従来例によるエッチング工程を説明する上面図である。 (a)は従来例による有効反射面積を説明する上面図、(b)は本実施例によるの有効反射面積を説明する上面図である。 本発明の実施例3における画像形成装置の構成を説明するための斜視図である。
符号の説明
1:マイクロ揺動体
2:支持基板
3:ねじりバネ
4:反射面
5:調整部
6:可動部
7:永久磁石
14:ねじり軸
15:磁場方向
16:可動部(反射面)の頂点周辺
17:有効反射面積
18A:従来の反射面の頂点
18B:本発明の反射面の頂点
19A:ダイシングの幅
19B:可動部または、第1可動部の幅
20:リブ構造
21:補正パターン
22A、22B:第1連結部
23A、23B:第2連結部
24A、24B:レーザ切断部
25A、25B:ノッチ部
31:第1ねじりバネ
32:第2ねじりバネ
61:第1可動部
62:第2可動部
100:単結晶シリコン基板
101:エッチングマスク
102:貼り合わせ面
103:表面
3001:光源(レーザ光源)
3003:光偏向器(光走査系)
3005:感光体

Claims (7)

  1. 支持基板と、ねじりバネと、前記支持基板に対して前記ねじりバネによってねじり軸まわりに揺動可能に支持された可動部を備え、前記ねじり軸まわりに少なくとも1つの共振周波数を有する揺動体を、
    単結晶シリコン基板にエッチングを施して製造する揺動体の製造方法であって、
    前記単結晶シリコン基板に、前記支持基板と前記可動部との間に前記ねじりバネを備えた個々の揺動体が複数連結された繰り返し形状によるパターンを有するエッチングマスクを形成するマスク形成工程と、
    前記エッチングマスクをマスクとして、前記単結晶シリコン基板をエッチングし、該単結晶シリコン基板に前記個々の揺動体が複数連結された繰り返し形状を形成するエッチング工程と、
    前記エッチング工程で形成された前記繰り返し形状中の個々の揺動体に対して、それらが個々の揺動体として用いられる際に必要とされる共振周波数を規定する可動部及び支持基板の幅を決定し、
    前記可動部及び前記支持基板を前記複数の揺動体の隣接間において、前記決定された幅にダイシングによって切断するダイシング工程と、
    を有することを特徴とする揺動体の製造方法。
  2. 前記ダイシング工程を経た後に、前記単結晶シリコン基板において前記複数の揺動体を連結している領域を切断し、個々の揺動体に分離する分離工程を有することを特徴とする請求項1に記載の揺動体の製造方法。
  3. 前記エッチングは、結晶異方性エッチング溶液を用いたエッチングであることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の揺動体の製造方法。
  4. 前記ダイシング工程の後、
    更に、前記可動部に、前記共振周波数を調整する調整部を形成する周波数調整部位の形成工程を含むことを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載の揺動体の製造方法。
  5. 前記周波数調整部位の形成工程の後、
    更に、前記調整部の一部を除去することにより前記共振周波数を調整するトリミング工程を含むことを特徴とする請求項4に記載の揺動体の製造方法。
  6. 請求項1から5のいずれか1項に記載の揺動体装置の製造方法によって製造された揺動体装置と、
    該揺動体装置における前記揺動体の上に配置された光偏向素子と、
    を有することを特徴とする光偏向器。
  7. 光源と、感光体または画像表示体と、請求項6に記載の光偏向器と、
    を有し、前記光偏向器が、前記光源からの光を前記光偏向器により偏向し、前記光の少なくとも一部を、前記感光体または前記画像表示体上に入射することを特徴とする光学機器。
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