JP2008074196A - 負圧倍力装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】作動開始初期における入力軸のストロークを効果的に短くし、かつ、適正なジャンピング量を得つつ、フィーリングを向上する。
【解決手段】入力軸11の前進開始で真空弁15が閉じて大気弁16が開き、大気が変圧室9に導入されてパワーピストン5が作動し、バルブボディ4および出力軸24が前進する。作動開始初期では、キー部材21および筒状部材27が初期位置に保持され、つまりバルブボディ4に対して後方に相対移動する。真空弁座13が弁体12を後方に押圧するので、弁体12が後方に相対移動し、大気弁16の開弁量が大きくなる。また、出力軸24からの反力でリアクションディスク23が後方に膨出してガイド30を後方に移動する。アーム部31bがガイド30で押圧されてバルブプランジャ10の段部10aに当接する。バルブプランジャ10の前進が抑制されるので、入力軸11のストロークが出力軸24のストロークより短くなる。
【選択図】図2
【解決手段】入力軸11の前進開始で真空弁15が閉じて大気弁16が開き、大気が変圧室9に導入されてパワーピストン5が作動し、バルブボディ4および出力軸24が前進する。作動開始初期では、キー部材21および筒状部材27が初期位置に保持され、つまりバルブボディ4に対して後方に相対移動する。真空弁座13が弁体12を後方に押圧するので、弁体12が後方に相対移動し、大気弁16の開弁量が大きくなる。また、出力軸24からの反力でリアクションディスク23が後方に膨出してガイド30を後方に移動する。アーム部31bがガイド30で押圧されてバルブプランジャ10の段部10aに当接する。バルブプランジャ10の前進が抑制されるので、入力軸11のストロークが出力軸24のストロークより短くなる。
【選択図】図2
Description
本発明は、ブレーキ倍力装置等に用いられる負圧倍力装置の技術分野に関し、特に、作動開始初期に負圧倍力装置の入力軸のストロークを短縮するとともに大きな出力を得ることのできる負圧倍力装置の技術分野に関するものである。
従来、乗用車等の自動車のブレーキシステムにおいては、ブレーキ倍力装置に負圧を利用した負圧倍力装置が用いられている。このような従来の一般的な負圧倍力装置では、ブレーキペダルの踏み込みによる通常ブレーキ作動時に入力軸が前進すると、この入力軸に連結されているバルブプランジャーも前進し、バルブボディに配設されている制御弁の弁体が同じくバルブボディに一体に形成された真空弁座に着座して真空弁が閉じるとともに、バルブプランジャーに形成された大気弁座が制御弁の弁体から離れて大気弁が開き、非作動時に負圧が導入されている変圧室が常時負圧が導入されている定圧室から遮断されかつ大気に連通される。すると、大気が開いた大気弁を通って変圧室に導入され、変圧室と定圧室との間に差圧が生じてパワーピストンが作動するので、バルブボディおよび出力軸が前進する。そして、真空弁および大気弁がともに閉じるバランス位置になると、負圧倍力装置は入力軸の入力(つまり、ペダル踏力)を所定のサーボ比で倍力して出力する。この負圧倍力装置の出力により、マスタシリンダのピストンが前進して、マスタシリンダがマスタシリンダ圧を発生し、このマスタシリンダ圧でホイールシリンダが作動して通常ブレーキが作動する。
このとき一般に、図4に示すように負圧倍力装置は、入力が小さいときは出力軸からの反力が入力軸に伝達されず、入力がある程度大きくなると反力手段により反力が入力軸に伝達されて実質的に所定の出力を発生するという、いわゆるジャンピング特性(ジャンピング量Jp1)を呈し、その後の中間負荷領域では図4に点線で示す所定のサーボ比で倍力する入出力特性を有している。
ブレーキペダルが解放されて入力軸が後退すると、大気弁座が制御弁の弁体に当接して大気弁が閉じるとともに真空弁座から弁体が離座して真空弁が開き、変圧室が大気から遮断されかつ定圧室に連通される。すると、変圧室に導入された大気が開いた真空弁および定圧室を通って負圧源に排出されて変圧室に負圧が導入されるので、変圧室と定圧室との間の差圧が消滅する。これにより、パワーピストンが後退するので、バルブボディおよび出力軸が後退してパワーピストン、バルブボディおよび出力軸が非作動位置になり、負圧倍力装置の出力が消滅する。したがって、マスタシリンダのピストンが非作動位置に後退してマスタシリンダ圧が消滅し、ホイールシリンダが非作動となって通常ブレーキが解除する。
ところで、マスタシリンダやホイールシリンダ等を含むブレーキシステムにおいては、マスタシリンダが作動してホイールシリンダにブレーキ液を送給開始してホイールシリンダが実際にブレーキ力を発生するまでに、所定量のブレーキ液をマスタシリンダから送給しなければならない。したがって、実際にブレーキ力が発生するまでのマスタシリンダのピストンのストロークはロスストロークとなり、このロスストローク分、マスタシリンダのピストンを長くストロークさせる必要がある。このため、負圧倍力装置の出力軸および入力軸のストロークも長くなり、結果としてペダルストロークが長くなる。
そこで、ブレーキシステムにおけるこのようなロスストロークが存在しても、ペダルストロークつまり負圧倍力装置の入力軸のストロークを短くすることのできる負圧倍力装置が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
この特許文献1に開示されている負圧倍力装置は、バルブボディの内周部に相対摺動可能に嵌合され、その後端部に真空弁座を有するスリーブを備えている。このスリーブはばねにより真空弁の閉方向に常時付勢されているとともに、負圧倍力装置の非作動時に、バルブボディの後退限を規制するキー部材でその後退限が規制されている。そして、ブレーキペダルの踏み込みで入力軸が前進すると、前述と同様に真空弁が閉じるとともに大気弁が開き、大気が変圧室に導入されてパワーピストン、バルブボディおよび出力軸が前進して、負圧倍力装置が出力する。
負圧倍力装置の作動開始後、キー部材がバルブボディに形成されたストッパに当接してバルブボディとともに前進するまでは、スリーブはばねにより初期位置に保持されるとともに、真空弁と大気弁とのバランス位置が保持されるので、バルブボディのみが入力軸に対して相対的に前進する。したがって、バルブボディおよび出力軸のストロークが入力軸のストロークより長くなる。換言すると、真空弁座がバルブボディに一体に形成された従来の一般的な負圧倍力装置と比較して、出力軸の同じストロークに対して入力軸のストロークが短くなり、結果としてペダルストロークが短くなる。
そして、ロスストロークが消滅してブレーキシステムに実質的にブレーキ力が発生すると、このときのマスタシリンダの圧力で反力手段が作動することにより、ブレーキの反力が入力軸を介してブレーキペダルに伝達される。すなわち、負圧倍力装置はジャンピング特性を発揮する。その場合、反力手段は、負圧倍力装置の出力軸を摺動可能に貫通する第1の反力ピストンと、マスタシリンダのピストンを摺動可能に貫通しかつマスタシリンダの圧力を受ける第2反力ピストンと、マスタシリンダの圧力が所定圧以下のときこれらの第1および第2反力ピストンを所定間隙を持って離間させるとともにマスタシリンダの圧力が所定圧を超えたとき収縮して第1および第2反力ピストンを互いに当接させる反力スプリングとからなっている。第1および第2反力ピストンが互いに当接することで、反力がこれらの第1および第2反力ピストンを介して入力軸およびブレーキペダルに伝達される。
また、このときの負圧倍力装置のジャンピング量Jp2は、真空弁座がバルブボディに対して後方に相対移動するので、図4に一点鎖線で示すように真空弁座がバルブボディに一体に設けられてバルブボディに対して後方に相対移動しない従来の一般的な負圧倍力装置のジャンピング量Jp1に比べて大きくなる。
特開平5−193486号公報。
しかしながら、この特許文献1に開示の負圧倍力装置では、作動開始後における入力軸のストロークが短くなるものの、マスタシリンダの圧力が所定圧を超えて第1および第2反力ピストンが互いに当接するまでは、入力軸に反力が伝達されなく、入力軸のストロークがほとんど抑制されない。このため、入力軸のストローク短縮量は必ずしも十分ではなく、更に向上させるための余地がある。特に、反力が入力軸に伝達されるまでの負圧倍力装置の作動開始初期における入力軸のストロークを短縮する余地がある。
また、前述のようにジャンピング量が大きくなることで、より適正なジャンピング量を得ることができるが、ジャンピング量が大きくなりすぎると、初期作動フィーリングが悪くなることが考えられる。
また、反力を入力軸およびブレーキペダルに伝達するための反力手段が2つの第1および第2反力ピストンと反力スプリングとから構成されるばかりでなく、これらの第1および第2反力ピストンと反力スプリングとを負圧倍力装置の出力軸およびマスタシリンダのピストン内に設けなければならないので、反力手段の構造が複雑なものとなっている。
本発明はこのような事情に鑑みてなされたものであって、その目的は、作動開始初期における入力軸のストロークを効果的に短くし、かつ、適正なジャンピング量を得つつ、フィーリングを向上することのできる負圧倍力装置を提供することである。
前述の課題を解決するために、請求項1の発明の負圧倍力装置は、シェルによって形成される空間内に対して進退自在に配設され、前記シェルを気密にかつ摺動自在に貫通するバルブボディと、このバルブボディに連結されるとともに前記空間内を負圧が導入される定圧室と作動時に大気が導入される変圧室とに区画するパワーピストンと、前記バルブボディに移動自在に配設されたバルブプランジャと、このバルブプランジャに連結され前記バルブボディ内に進退自在に配設された入力軸と、前記パワーピストンの作動により前記バルブボディとともに移動して出力を発する出力軸と、前記バルブボディ内に配設され、前記バルブプランジャの前進または後退により制御されて前記定圧室と前記変圧室との間を遮断または連通する真空弁と、前記バルブボディ内に配設され、前記バルブプランジャの前進または後退により制御されて前記変圧室と大気との間を連通または遮断する大気弁と、前記出力軸からの反力が所定の大きさになったときこの反力を前記バルブプランジャーに伝達する反力手段とを少なくとも備え、前記真空弁は真空弁部とこの真空弁部が着離座可能な真空弁座とを有するとともに、前記大気弁は大気弁部と前記バルブプランジャに設けられて前記大気弁部が着離座可能な大気弁座とを有している負圧倍力装置において、前記反力が前記反力手段により前記バルブプランジャに伝達されない作動開始初期に、前記大気弁が開くように前記大気弁の前記大気弁部を押圧する弁制御手段が設けられており、前記作動開始初期に、前記バルブプランジャの前進と前記弁制御手段による前記大気弁部の前記バルブボディに対する後方相対移動とにより前記大気弁部が前記大気弁座から離座するようになっており、更に、前記作動開始初期に、前記反力を前記バルブプランジャにこの前記バルブプランジャの前進に対向する方向に伝達する初期反力伝達手段が設けられていることを特徴としている。
また、請求項2の発明は、前記初期反力伝達手段が、てこ作用により前記反力を前記バルブプランジャに伝達するアームを備えていることを特徴としている。
このように構成された本発明の負圧倍力装置によれば、負圧倍力装置の作動開始初期において、初期反力伝達手段によりバルブプランジャおよび入力軸の各前進をバルブボディの前進に比べ小さくなるように出力に応じて抑制しているので、入力軸のストロークを効果的に短縮しつつ、必要かつ適正なジャンピング量と十分な反力を得ることができる。これにより、作動初期の出力を大きくすることができる。このようにして、負圧倍力装置の応答性をより一層高くすることができる。
更に、初期反力伝達手段に、てこ作用により反力をバルブプランジャに伝達するアームを用いているので、簡単な機械式構成で作動開始初期における入力軸のストローク(ペダルストローク)を短縮しつつ反力を得ることをより確実に実行でき、信頼性を高くできるとともにコンパクトに構成することができる。
したがって、この負圧倍力装置をブレーキシステムにおけるブレーキ倍力装置に用いることで、ブレーキ作動開始初期に小さいペダルストロークで、マスタシリンダ以降のブレーキシステムのロスストロークを効果的に解消することができる。
したがって、この負圧倍力装置をブレーキシステムにおけるブレーキ倍力装置に用いることで、ブレーキ作動開始初期に小さいペダルストロークで、マスタシリンダ以降のブレーキシステムのロスストロークを効果的に解消することができる。
以下、図面を用いて本発明を実施するための最良の形態について説明する。
図1は本発明に係る負圧倍力装置の実施の形態の一例を非作動状態で示す断面図、図2は図1に示す負圧倍力装置における真空弁および大気弁の部分を拡大して示す部分拡大断面図である。なお、以下の説明において、「前」および「後」はそれぞれ図において「左」および「右」を示す。
図1は本発明に係る負圧倍力装置の実施の形態の一例を非作動状態で示す断面図、図2は図1に示す負圧倍力装置における真空弁および大気弁の部分を拡大して示す部分拡大断面図である。なお、以下の説明において、「前」および「後」はそれぞれ図において「左」および「右」を示す。
まず、この例の負圧倍力装置において、特許文献1に記載の従来の負圧倍力装置と同じ構成部分および特許文献1に記載の負圧倍力装置と構成が異なるが、本発明に直接関係しない構成部分について簡単に説明する。図1および図2において、1は負圧倍力装置、2はフロントシェル、3はリヤシェル、4は両シェル2,3によって形成される空間内に対して進退自在に配設されるとともにリヤシェル3を気密にかつ摺動自在に貫通するバルブボディ、5はバルブボディ4に取り付けられたパワーピストン部材6とバルブボディ4および両シェル2,3間に設けられたダイヤフラム7とからなるパワーピストン、8は両シェル2,3内の空間をパワーピストン5で区画された2つの室の一方で、通常時負圧が導入される定圧室、9は前述の2つの室の他方で、負圧倍力装置1の作動時大気圧が導入される変圧室、10はバルブプランジャ、11は図示しないブレーキペダルに連結され、かつバルブプランジャ10を作動制御する入力軸、12はバルブボディ4に支持され、大気弁部12aと真空弁部12bとこれらを一体移動可能に連結する連結具12cとを有し大気弁および真空弁に共通の弁体、13は弁体12の真空弁部12bが着座可能な環状の真空弁座、14はバルブプランジャ10に形成され、弁体12の大気弁部12aが着座可能な環状の大気弁座、15は真空弁部12bと真空弁座13とにより構成される真空弁、16は大気弁部12aと大気弁座14とにより構成される大気弁、17は互いに直列に配設された真空弁15と大気弁16とからなり、変圧室9を定圧室8と大気とに選択的に切り換え制御する制御弁、18は弁体12を真空弁部12bが真空弁座13に着座する方向に常時付勢する第1弁制御スプリング、19は大気導入通路、20は真空通路、21はバルブボディ4に形成されたキー孔4aに挿通されてこのバルブボディ4に対するバルブプランジャ10の相対移動を、キー孔4aの軸方向幅により規定される所定量に規制し、かつバルブボディ4およびバルブプランジャ10の各後退限を規定するキー部材、22は間隔部材、23はリアクションディスク、24は出力軸、25はリターンスプリング、26は図示しない負圧源からの負圧を定圧室8に導入する負圧導入口である。
なお、従来の負圧倍力装置と同様に、この例の負圧倍力装置1においても、出力軸24がフロントシェル2を移動可能に貫通しているとともに、定圧室8がこの貫通部において図示しない適宜のシール手段で大気と気密に遮断されている。また同様に、バルブボディ4がリヤシェル3を移動可能に貫通しているとともに、変圧室9がこの貫通部において図示したカップシール(図には符号は付されていない)で大気と気密に遮断されている。
また、間隔部材22の前端面とこの間隔部材22の前端面に対向するリアクションディスク23の後端面との間には、軸方向の所定大きさの第1間隙C1が形成されている。なお、図1および図2には第1間隙C1が間隔部材22とリアクションディスク23との間に設けられるように示されているが、実際には、バルブプランジャ10と間隔部材22との間および間隔部材22とリアクションディスク23との間の各間隙の合計が第1間隙C1に設定される。
次に、この例の負圧倍力装置1の、従来と異なる特徴部分の構成について説明する。
図2に示すように、この例の負圧倍力装置1では、バルブボディ4の軸方向の内孔には、真空弁座部材である筒状部材27がOリング等のシール部材28で気密に摺動可能に嵌合されている。図3に部分的に拡大して示すように、この筒状部材27は、その前端面から前方に延びる係合腕部27aを有している。係合腕部27aは周方向に所定間隔を置いて複数本設けられており、それらの内周側の前端部には、キー部材21に当接可能なストッパ部27b(図2に図示)が形成されている。更に、筒状部材27の後端に、前述の真空弁座13が形成されている。
図2に示すように、この例の負圧倍力装置1では、バルブボディ4の軸方向の内孔には、真空弁座部材である筒状部材27がOリング等のシール部材28で気密に摺動可能に嵌合されている。図3に部分的に拡大して示すように、この筒状部材27は、その前端面から前方に延びる係合腕部27aを有している。係合腕部27aは周方向に所定間隔を置いて複数本設けられており、それらの内周側の前端部には、キー部材21に当接可能なストッパ部27b(図2に図示)が形成されている。更に、筒状部材27の後端に、前述の真空弁座13が形成されている。
バルブボディ4の内孔に径方向内側に突出して設けられたばね支持部4bと筒状部材27との間には、弁制御手段である第2弁制御スプリング29が縮設されており、この第2弁制御スプリング29のばね力により、筒状部材27が常時後方に付勢されている。そして、負圧倍力装置1の作動初期に、第2弁制御スプリング29のばね力で筒状部材27がバルブボディ4に対して後方に相対移動することで、弁体12の真空弁部12bおよび大気弁部12aを後方に突き上げるように設定されている。
また、図2に示す負圧倍力装置1の非作動時には、リヤシェル3に当接して後方の移動が規制されているキー部材4に、筒状部材27のストッパ部27bが当接して、筒状部材27の 後方移動も規制される。このように、負圧倍力装置1の非作動時にキー部材4の後方移動が規制された状態では、キー部材4はバルブボディ4の段部4dから離間している。このときのキー部材4の後端面とバルブボディ4の段部4dとの間の軸方向の距離は所定距離αに設定されている。この所定距離αは、負圧倍力装置1の非作動時におけるキー部材4の後端面とキー孔4aの後端との距離より短く設定されている。
図2に示すように、バルブボディ4の先端部には、ガイド30がバルブボディ4に対して相対移動可能に設けられている。そして、負圧倍力装置1の非作動時には、ガイド30とバルブボディ4の段部4cとの間に、所定大きさの第2間隙C2が設定されている。したがって、図2に示す負圧倍力装置1の作動時には、ガイド30はこの第2間隙C2の分だけバルブボディ4に対して相対移動可能となっている。このガイド30は間隔部材22を摺動可能にガイドするようになっている。また、ガイド30の後端部の所定位置には後方に突出する反力作用部30aが設けられている。
更に、バルブボディ4にはガイド30との間に、初期反力伝達手段である初期反力伝達部材31が設けられている。この初期反力伝達部材31はバルブボディ4の内孔の内周面に固定支持されたベース部31aとこのベース部31aに支持されたアーム部31bとから構成されている。ガイド30の後端とベース部31aの前端との間にも、図2に示す負圧倍力装置1の非作動時には、第2間隙C2と同じ大きさの第3間隙C3が設定されている。また、アーム部31bは比較的小さな弾性係数の弾性部材から構成されていて、この弾性部材の小さな弾性力で間隔部材22の方へつまり図2において反時計回りに常時付勢されている。そして、負圧倍力装置1の非作動時には、このアーム部31bはガイド30の反力作用部30aに当接された状態に保持される。このアーム部31bの保持状態では、アーム部31bの先端部(図2において、上端部)は、これに対向するバルブプランジャ10の段部10aに当接しないようにされている。
次に、この例の負圧倍力装置1をブレーキシステムに適用して、その作動を説明する。
(負圧倍力装置の非作動時)
負圧倍力装置1の定圧室8には負圧導入口26を通して常時負圧が導入されている。また、図1および図2に示す負圧倍力装置1の非作動状態では、キー部材21がリヤシェル3に当接して後退限となっている。したがって、このキー部材21によってバルブボディ4およびバルブプランジャ10が後退限にされ、更にパワーピストン5、入力軸11および出力軸24も後退限となっている。この非作動状態では、弁体12の大気弁部12aが大気弁座14に着座している。また、筒状部材27のストッパ部27bがキー部材21に当接して筒状部材27の後方移動が規制され、バルブボディ4に対する筒状部材27の初期位置が規定されている。筒状部材27のこの状態では、弁体12の真空弁部12bが真空弁座13から離座している。したがって、変圧室9は大気から遮断されかつ定圧室8に連通して変圧室9に負圧が導入されており、変圧室9と定圧室8との間に実質的に差圧が生じていない。更に、アーム部31bの先端部がバルブプランジャ10の段部10aに当接していないとともに、第1ないし第3の間隙C1,C2,C3がともに設定されている。
(負圧倍力装置の非作動時)
負圧倍力装置1の定圧室8には負圧導入口26を通して常時負圧が導入されている。また、図1および図2に示す負圧倍力装置1の非作動状態では、キー部材21がリヤシェル3に当接して後退限となっている。したがって、このキー部材21によってバルブボディ4およびバルブプランジャ10が後退限にされ、更にパワーピストン5、入力軸11および出力軸24も後退限となっている。この非作動状態では、弁体12の大気弁部12aが大気弁座14に着座している。また、筒状部材27のストッパ部27bがキー部材21に当接して筒状部材27の後方移動が規制され、バルブボディ4に対する筒状部材27の初期位置が規定されている。筒状部材27のこの状態では、弁体12の真空弁部12bが真空弁座13から離座している。したがって、変圧室9は大気から遮断されかつ定圧室8に連通して変圧室9に負圧が導入されており、変圧室9と定圧室8との間に実質的に差圧が生じていない。更に、アーム部31bの先端部がバルブプランジャ10の段部10aに当接していないとともに、第1ないし第3の間隙C1,C2,C3がともに設定されている。
(通常ブレーキ作動)
負圧倍力装置1の非作動状態で、通常ブレーキを行うためにブレーキペダルが通常速度で踏み込まれると、入力軸11が前進(前方へ移動)してバルブプランジャ10が前進する。これにより、弁体12の真空弁部12bが真空弁座13に着座した後大気弁座14が弁体12の大気弁部12aから離れ、真空弁15が閉じた後、大気弁16が開く。すなわち、変圧室9が定圧室8から遮断されるとともに大気に連通される。したがって、大気が大気導入通路19および開いている大気弁16を通って変圧室9に導入される。その結果、変圧室9と定圧室8との間に差圧が生じてパワーピストン5が前進し、更にバルブボディ4とともに出力軸24が前進して、図示しないマスタシリンダのピストンが前進する。
負圧倍力装置1の非作動状態で、通常ブレーキを行うためにブレーキペダルが通常速度で踏み込まれると、入力軸11が前進(前方へ移動)してバルブプランジャ10が前進する。これにより、弁体12の真空弁部12bが真空弁座13に着座した後大気弁座14が弁体12の大気弁部12aから離れ、真空弁15が閉じた後、大気弁16が開く。すなわち、変圧室9が定圧室8から遮断されるとともに大気に連通される。したがって、大気が大気導入通路19および開いている大気弁16を通って変圧室9に導入される。その結果、変圧室9と定圧室8との間に差圧が生じてパワーピストン5が前進し、更にバルブボディ4とともに出力軸24が前進して、図示しないマスタシリンダのピストンが前進する。
この負圧倍力装置1の作動開始初期では、バルブボディ4の前進により、キー部材21も前進しリヤシェル3から離間するので、筒状部材27が第2弁制御スプリング29のばね力でバルブボディ4に対して後方に相対移動する。これにより、筒状部材27が弁体12の真空弁部12bを後方に押圧するので、弁体12の真空弁部12bおよび大気弁部12aがともにバルブボディ4に対して後方に相対移動する。
一方、出力軸24の前進により、出力軸24からの反力がリアクションディスク23に作用され、図3に示すようにリアクションディスク23が後方に膨張する。このリアクションディスク23の膨張により、ガイド30がバルブボディ4に対して相対的に後方に移動する。すると、ガイド30の反力作用部30aがアーム部31bを後方に押圧するので、アーム部31bが後方に撓んでアーム部31bの先端部がバルブプランジャ10の段部10aに当接する。そして、アーム部31bは、ベース部31aとの連結部を支点とし、ガイド30の反力作用部30aを作用点とし、更にアーム部31bの先端部のバルブプランジャ10当接部を力点とするてこ作用で、バルブプランジャ10を後方に押圧する。このとき、バルブプランジャ10の押圧力は、反力に応じかつてこ作用に応じた大きさの力でとなる。すると、アーム部31bの先端部によってバルブプランジャ10の前進が抑制され、バルブボディ4の方がバルブプランジャ10より大きく前進する。したがって、真空弁座13がバルブボディ4に相対移動不能に一体に設けられる従来の一般的な負圧倍力装置1に比べて、出力軸24のストロークが入力軸11のストロークより大きくなる。つまり、従来の一般的な負圧倍力装置1に比べて、ペダルストロークが短縮される。
ガイド30がバルブボディ4に対して第2間隙C2だけ後方に相対移動すると、図3に示すようにガイド30はバルブボディ4の段部4cに当接してそれ以上バルブボディ4に対して後方に相対移動しなくなる。したがって、反力よりリアクションディスク23およびガイド30を介してバルブプランジャ10に加えられる力はそれ以上に大きくはならない。
一方、バルブボディ4の更なる前進に伴い、筒状部材27が第2弁制御スプリング29のばね力でキー部材21とともにバルブボディ4に対して後方に所定距離αだけ相対移動すると、図3に示すようにキー部材21がバルブボディ4の段部4dに当接する。すると、筒状部材27およびキー部材21はともにバルブボディ4に対する後方への相対移動が停止し、それ以上後方に移動しない。これにより、真空弁座13、真空弁部12b、および大気弁部12aもバルブボディ4に対して後方へ相対移動しなく、真空弁座13がバルブボディ4に対して固定されるとともに、筒状部材27による大気弁部12aの後方相対移動が停止する。
このように、負圧倍力装置1のこの作動開始初期には、大気弁部12aがバルブボディ4に対して後方へ相対移動することで、前述の従来の一般的な負圧倍力装置に比べて、バルブプランジャ10の前進と筒状部材27による大気弁部12aのバルブボディ4に対する後方相対移動とにより、同じ入力ストローク(つまり、バルブプランジャ10の同じ前進ストローク)で大気弁部12aと大気弁座14との離間量が大きくなる。すなわち、同じ入力ストロークでの大気弁16の開弁量が所定量βだけ大きくなる。この所定量βの大きさは前述の所定距離αの大きさに等しくなる。
ペダルストロークが短縮されることにより、マスタシリンダ以降のブレーキシステムにおける前述のロスストロークが入力軸11の短いストローク(つまり、短いペダルストローク)で効果的に吸収されるようになる。
前述のロスストロークが消滅すると、負圧倍力装置1は実質的に出力を発生し、この出力でマスタシリンダがマスタシリンダ圧を発生し、このマスタシリンダ圧でホイールシリンダが作動してブレーキ力を発生する。
図3に示すように、入力が更に大きくなって、リアクションディスク23の変形が大きくなり、間隔部材22が後方へ押し上げられると、間隔部材22とバルブプランジャ10とが直接接触して、反力がアーム部31bを介さずバルブプランジャ10に直接伝達されるとともに、更にバルブプランジャ10から入力軸11を介してブレーキペダルに伝達されるようになる。すなわち、負圧倍力装置1は入力に対応した出力を実質的に発生し、図4に示すジャンピング特性が発揮される。
また、大気弁部12aがバルブボディ4に対して後方へ相対移動することで、真空弁と大気弁とがともに閉じるバランス位置がバルブボディ4に対し、真空弁座がバルブボディに一体に形成された従来の一般的な負圧倍力装置に比べて後方に移動する。
また、大気弁部12aがバルブボディ4に対して後方へ相対移動することで、真空弁と大気弁とがともに閉じるバランス位置がバルブボディ4に対し、真空弁座がバルブボディに一体に形成された従来の一般的な負圧倍力装置に比べて後方に移動する。
前述のように大気弁16の開弁量が前述の従来の一般的な負圧倍力装置に比べて大きくなる、つまり真空弁と大気弁との前述のバランス位置がバルブボディに対して後方に移動するので、このときのジャンピング量Jiは、図4に実線で示すように前述の従来の負圧倍力装置のジャンピング量Jp1に比べて大きくなる。したがって、負圧倍力装置1の出力が従来の一般的な負圧倍力装置と比べて同じ入力に対して大きくなる。
また、前述の特許文献1に記載の負圧倍力装置では、反力が第1および第2反力ピストンを介して入力軸に伝達されるまで出力が大きくなるので、この例の負圧倍力装置1のジャンピング量Jiは、図4に示すように特許文献1に記載の負圧倍力装置のジャンピング量Jp2に比べて小さくなる。したがって、作動開始初期における入力軸のストロークを効果的に短くしつつ、特許文献1に記載の負圧倍力装置に比べて適正なジャンピング量を得つつ、フィーリングが向上する。
負圧倍力装置1の出力がペダル踏力による入力軸11の入力のサーボ比で倍力された所定の出力になると、図3に示すように従来の負圧倍力装置と同様に大気弁部12aが大気弁座14に着座して大気弁16も閉じて中間負荷のバランス状態となる(真空弁15は、真空弁部12bが第2真空弁座13に着座して既に閉じている)。これにより、ホイールシリンダがペダル踏力を倍力した比較的大きなブレーキ力を発生し、このブレーキ力で通常ブレーキが作動する。
(通常ブレーキ作動解除)
負圧倍力装置1の大気弁16および真空弁15がともに閉じている状態から、通常ブレーキを解除するために、ブレーキペダルを解放すると、入力軸11およびバルブプランジャ10がともにバルブボディ4に対して相対的に後退(後方へ移動)する。これにより、バルブプランジャ10の大気弁座14が弁体12の大気弁部12aを後方に押圧するので、真空弁部12bが第2真空弁座13から離座し、真空弁15が開く。すると、変圧室9が開いた真空弁15および真空通路20を介して定圧室8に連通するので、変圧室9に導入された空気は、開いた真空弁15、真空通路20、定圧室8および負圧導入口26を介して真空源に排出される。
負圧倍力装置1の大気弁16および真空弁15がともに閉じている状態から、通常ブレーキを解除するために、ブレーキペダルを解放すると、入力軸11およびバルブプランジャ10がともにバルブボディ4に対して相対的に後退(後方へ移動)する。これにより、バルブプランジャ10の大気弁座14が弁体12の大気弁部12aを後方に押圧するので、真空弁部12bが第2真空弁座13から離座し、真空弁15が開く。すると、変圧室9が開いた真空弁15および真空通路20を介して定圧室8に連通するので、変圧室9に導入された空気は、開いた真空弁15、真空通路20、定圧室8および負圧導入口26を介して真空源に排出される。
これにより、変圧室9の圧力が低くなって変圧室9と定圧室8との差圧が小さくなるので、リターンスプリング25のばね力により、パワーピストン5、バルブボディ4および出力軸24が後退し、負圧倍力装置1の出力が低下する。バルブボディ4の後退に伴い、マスタシリンダのピストンのリターンスプリングのばね力によってマスタシリンダのピストンおよび出力軸24も後退し、通常ブレーキが解除開始される。
キー部材21が図2に示すようにリヤシェル3に当接すると、キー部材21および筒状部材27は停止してそれ以上後退しなくなる。しかし、バルブボディ4、バルブプランジャ10および入力軸11が更に後退するので、キー部材21および筒状部材27はバルブボディ4に対して前方へ相対的に移動することになる。
そして、バルブプランジャ10が図2に示すようにキー部材21に当接してそれ以上後退しなくなり、更に、バルブボディ4のキー孔4aの前端が図2に示すようにキー部材21に当接して、バルブボディ4がそれ以上後退しなくなる。
一方、負圧倍力装置1の出力低下に伴い出力軸24からの反力も小さくなるので、リアクションディスク23の膨出量が小さくなる。すると、リアクションディスク23がガイド30を押圧する力が低下するので、ガイド30がアーム部31bを押圧する力も小さくなる。これにより、アーム部31bの弾性復元力でガイド30がリアクションディスク23の膨出量の縮小に応じてバルブボディ4に対して前方へ相対移動する。こうして、負圧倍力装置1は図1および図2に示す初期の非作動状態になる。したがって、マスタシリンダが非作動状態になってマスタシリンダ圧が消滅するとともに、ホイールシリンダも非作動状態になってブレーキ力が消滅して、通常ブレーキが解除される。
このようにブレーキシステムに適用したこの例の負圧倍力装置1によれば、負圧倍力装置1の作動開始初期において、初期反力伝達部材31によりバルブプランジャ10の前進をバルブボディ4の前進に比べ小さくなるように出力に応じて抑制しているので、入力軸11のストロークを効果的に短縮しつつ出力軸24の大きなストロークを得ることができる。したがって、ブレーキ作動開始初期に小さいペダルストロークで、マスタシリンダ以降のブレーキシステムのロスストロークを効果的に解消することができる。
また、負圧倍力装置1の作動開始初期において、初期反力伝達部材32によりバルブプランジャ10および入力軸11の各前進をバルブボディ4の前進に比べ小さくなるように出力に応じて抑制しているので、入力軸11のストロークを効果的に短縮しつつ、必要かつ適正なジャンピング量と十分な反力を得ることができる。これにより、負圧倍力装置1の作動初期の出力を大きくすることができる。このようにして、負圧倍力装置1の応答性をより一層高くすることができる。
更に、初期反力伝達部材31に弾性部材からなるアーム部31bを用いているので、簡単な機械式構成で作動開始初期における入力軸のストローク(ペダルストローク)を短縮しつつ大きな出力を得ることをより確実に実行でき、信頼性を高くできるとともにコンパクトに構成することができる。
なお、前述の例では、作動開始初期に反力が伝達されるアーム部31bのてこ作用でバルブプランジャ10の前進を抑制しているが、本発明の初期反力伝達部材31はこれに限定されることなく、作動開始初期にバルブプランジャ10の前進を抑制することができ、かつ負圧倍力装置に適用できるものであれば、どのような構造でもよい。
また、前述の例では、真空弁15および大気弁16が、共通の弁体12を有するものとしているが、本発明はこれに限定されることはなく、真空弁15および大気弁16は個別の弁体を有するようにすることもできる。その場合、筒状部材27は少なくとも大気弁16の大気弁部12aを後方に押圧するようにする。
更に、前述の例では、本発明を1つのパワーピストン5を有するシングル型の負圧倍力装置に適用しているが、本発明は複数のパワーピストン5を有するタンデム型の負圧倍力装置に適用することもできる。
更に、前述の例では、本発明の負圧倍力装置をブレーキシステムに適用しているが、負圧倍力装置を用いる他のシステムや装置に適用することができる。
更に、前述の例では、本発明の負圧倍力装置をブレーキシステムに適用しているが、負圧倍力装置を用いる他のシステムや装置に適用することができる。
本発明の負圧倍力装置は、通常作動時の作動開始初期に負圧倍力装置の入力軸のストロークを短縮することのできる負圧倍力装置に利用可能であり、特に、車両のブレーキシステムに使用されるブレーキ倍力装置に好適に利用可能である。
1…負圧倍力装置、2…フロントシェル、3…リヤシェル、4…バルブボディ、5…パワーピストン、8…定圧室、9…変圧室、10…バルブプランジャ、10a…押圧面、11…入力軸、12…弁体、12a…大気弁部、12b…真空弁部、13…真空弁座、14…大気弁座、15…真空弁、16…大気弁、17…制御弁、18…第1弁制御スプリング、19…大気導入通路、20…真空通路、21…キー部材、22…間隔部材、23…リアクションディスク、24…出力軸、26…負圧導入口、27…筒状部材、29…第2弁制御スプリング、30…ガイド、30a…反力作用部、31…初期反力伝達部材、31b…アーム部
Claims (2)
- シェルによって形成される空間内に対して進退自在に配設され、前記シェルを気密にかつ摺動自在に貫通するバルブボディと、
このバルブボディに連結されるとともに前記空間内を負圧が導入される定圧室と作動時に大気が導入される変圧室とに区画するパワーピストンと、
前記バルブボディに移動自在に配設されたバルブプランジャと、
このバルブプランジャに連結され前記バルブボディ内に進退自在に配設された入力軸と、
前記パワーピストンの作動により前記バルブボディとともに移動して出力を発する出力軸と、
前記バルブボディ内に配設され、前記バルブプランジャの前進または後退により制御されて前記定圧室と前記変圧室との間を遮断または連通する真空弁と、
前記バルブボディ内に配設され、前記バルブプランジャの前進または後退により制御されて前記変圧室と大気との間を連通または遮断する大気弁と、
前記出力軸からの反力が所定の大きさになったときこの反力を前記バルブプランジャーに伝達する反力手段とを少なくとも備え、
前記真空弁は真空弁部とこの真空弁部が着離座可能な真空弁座とを有するとともに、前記大気弁は大気弁部と前記バルブプランジャに設けられて前記大気弁部が着離座可能な大気弁座とを有している負圧倍力装置において、
前記反力が前記反力手段により前記バルブプランジャに伝達されない作動開始初期に、前記大気弁が開くように前記大気弁の前記大気弁部を押圧する弁制御手段が設けられており、前記作動開始初期に、前記バルブプランジャの前進と前記弁制御手段による前記大気弁部の前記バルブボディに対する後方相対移動とにより前記大気弁部が前記大気弁座から離座するようになっており、
更に、前記作動開始初期に、前記反力を前記バルブプランジャにこの前記バルブプランジャの前進に対向する方向に伝達する初期反力伝達手段が設けられていることを特徴とする負圧倍力装置。 - 前記初期反力伝達手段は、てこ作用により前記反力を前記バルブプランジャに伝達するアームを備えていることを特徴とする請求項1記載の負圧倍力装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2006254390A JP2008074196A (ja) | 2006-09-20 | 2006-09-20 | 負圧倍力装置 |
Applications Claiming Priority (1)
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Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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CN103496364A (zh) * | 2013-09-03 | 2014-01-08 | 广东中博汽车零部件有限公司 | 预制动式真空助力器及其带制动主缸总成 |
CN104670197A (zh) * | 2013-11-29 | 2015-06-03 | 日立汽车系统株式会社 | 气压式助力装置 |
WO2016104619A1 (ja) * | 2014-12-25 | 2016-06-30 | 株式会社アドヴィックス | 負圧式倍力装置 |
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2006
- 2006-09-20 JP JP2006254390A patent/JP2008074196A/ja active Pending
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