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JP2007226364A - 自動販売機の商品払出装置 - Google Patents

自動販売機の商品払出装置 Download PDF

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JP2007226364A JP2006044604A JP2006044604A JP2007226364A JP 2007226364 A JP2007226364 A JP 2007226364A JP 2006044604 A JP2006044604 A JP 2006044604A JP 2006044604 A JP2006044604 A JP 2006044604A JP 2007226364 A JP2007226364 A JP 2007226364A
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Akira Kusube
晃 楠部
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Kubota Corp
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Kubota Corp
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Abstract

【課題】駆動源としてのソレノイドの通電時間を短くした場合でも、商品が多数本払い出されるなどの不具合を生じることのない自動販売機の商品払出装置を提供する。
【解決手段】払出ユニット10に、下方から2番目の商品4の落下を規制するアッパーストッパ13と、収納搬送路2内の下端の商品4の落下を規制するロアストッパ15と、ソレノイド16により昇降される駆動アーム17に連動させて、アッパーストッパ13とロアストッパ15とを切り換えて回動させるアッパー駆動シャフト18およびロアロックシャフト19とを備え、ロアストッパ15が突出姿勢に達していない突出途中の状態ではアッパーストッパ13に当接してアッパーストッパ13が退避姿勢側に移動することを阻止し、ロアストッパ15がほぼ突出姿勢に達した際に、アッパーストッパ13から離反してアッパーストッパ13の退避姿勢側への移動を許容するロックカム30を設けた。
【選択図】図10

Description

本発明は自動販売機に関し、特に自動販売機における収納搬送路に収容された商品を下方側から払い出す商品払出装置に関する。
缶飲料やPETボトル飲料などの商品を販売する、いわゆるサーペンタイン式の自動販売機は知られている。
この種の自動販売機においては、前面扉により前面開口部が開閉される自動販売機本体内に、缶体などの商品を収納する収納搬送路がそれぞれ上下に蛇行状に延びるようにして前後方向に複数列配設されている。収納搬送路の下端部間には、1列おきに、収納した商品を順次払い出す商品払出装置が設けられている。商品払出装置は一対の払出ユニットを互いに背中合わせの状態で配置し、前後に隣り合う収納搬送路の間に各払出ユニットが臨んで対面する状態で配置構成されている。
この種の払出ユニットとしては、特許文献1などに開示されたものがある。この払出ユニットは、収納搬送路の下端部に臨むように配置され、複数の開口窓などが形成された箱枠状の枠体内に、この枠体により回動自在に軸支され、収納搬送路内に突出することにより収納搬送路の下方から2番目の商品の落下を規制するアッパーストッパと、アッパーストッパの下方において横方向に沿って配置されたロア支持シャフトと、このロア支持シャフトにて回動自在に軸支され、収納搬送路内に突出することにより収納搬送路内の下端の商品の落下を規制するロアストッパと、駆動源としてのソレノイドと、このソレノイドにより駆動アームを昇降させ、この駆動アームの昇降動作に連動させる駆動手段とが設けられた構成とされている。
そして、ソレノイドに通電していない販売待機時では、アッパーストッパが収納搬送路内に突出する突出姿勢とさせ、ロアストッパが払出ユニットの枠体内に収容された退避姿勢とさせることで、最下端の商品も含めて収納搬送路から商品が払い出されることを阻止し、この状態から販売指示などがあった際にソレノイドに通電することで、アッパーストッパを収納搬送路内に突出させて、収納搬送路の下方から2番目の商品の落下を規制し、続けてロアストッパを枠体内に収容させた退避姿勢として、最下端の商品だけを払い出すよう構成している。
なお、この後、ソレノイドへの通電を停止することで、再度、ロアストッパを収納搬送路内に突出させた突出姿勢とするとともに、アッパーストッパを退避姿勢とさせて、ロアストッパにより商品の払出を阻止する。
特開2003−178365公報
しかしながら、上記従来構成においては、ソレノイドに通電することにより下端の商品を払い出し、この後、ソレノイドへの通電を停止して、ロアストッパを突出姿勢に戻す動作を行うが、ソレノイドの通電時間が短いと、商品が大きかったり、滑りが悪かったりして、商品が完全には払い出されていない状態でソレノイドの通電が停止された状態となり、この結果、ロアストッパが突出姿勢に戻るタイミングが遅れて、ロアストッパが突出姿勢に戻る前に、アッパーストッパが退避姿勢に切り換えられたり、ロアストッパが突出姿勢に戻れなくなったりすることがあり、この場合には、商品の払出を規制できなくなって、多数本の商品が一度に払い出されるという不具合を生じていた。
このような不具合を防止するには、ソレノイドの通電時間を長めにして、商品の種類にかかわらず、商品が完全に払い出された後に、ソレノイドの通電を停止すればよく、これにより、ロアストッパが突出姿勢に戻るタイミングが遅れることを防止できて、確実にロアストッパが突出姿勢に戻ってから、アッパーストッパを退避姿勢に切り換えることができ、また、確実にロアストッパを突出姿勢に戻すことができる。
しかし、自動販売機においては、収納搬送路内の商品を入れ換える場合など、ソレノイドの通電、解除動作を連続して多数回(例えば30回ほど)行わなければならないが、1回の通電時間が長いと、ソレノイドが損傷してしまうことがある。
本発明は上記課題を解決するもので、駆動源としてのソレノイドの通電時間を短くした場合でも、商品が多数本払い出されるなどの不具合を生じることのない自動販売機の商品払出装置を提供することを目的とするものである。
上記課題を解決するために本発明は、略上下方向に延びるように配設されて複数の商品を収納可能な収納搬送路と、収納搬送路の下端部に臨むように配置された払出ユニットとを備え、この払出ユニットに、回動自在に軸支され、収納搬送路内に突出することにより収納搬送路の下方から2番目の商品の落下を規制するアッパーストッパと、アッパーストッパの下方において横方向に沿って配置されたロア支持シャフトと、このロア支持シャフトにて回動自在に軸支され、収納搬送路内に突出することにより収納搬送路内の下端の商品の落下を規制するロアストッパと、駆動源としてのソレノイドにより昇降される駆動アームの昇降動作に連動させて、アッパーストッパが収納搬送路内に突出する突出姿勢となりロアストッパが払出ユニット側に退避した退避姿勢となる状態と、アッパーストッパが払出ユニット側に退避した退避姿勢となりロアストッパが収納搬送路内に突出する突出姿勢となる状態とに切り換えてアッパーストッパおよびロアストッパを回動させる駆動手段とが設けられた自動販売機の商品払出装置であって、ロアストッパが突出姿勢に達していない突出途中の状態ではアッパーストッパに当接してアッパーストッパが退避姿勢側に移動することを阻止する一方、ロアストッパがほぼ突出姿勢に達した際に、アッパーストッパから離反してアッパーストッパの退避姿勢側への移動を許容するロックカムを設けたことを特徴とする。
この構成において、ソレノイドなどの駆動源に通電して、駆動アームを介して、アッパーストッパが収納搬送路内に突出する突出姿勢となりロアストッパが払出ユニット側に退避した退避姿勢となる状態とすることで、収納搬送路の下方から2番目の商品の落下を規制することができ、この後、駆動源の通電を停止すると、アッパーストッパは退避姿勢側に移動しようとし、また、ロアストッパは突出姿勢に移動しようとする。この場合に、ロックカムによって、ロアストッパが突出姿勢に達していない突出途中の状態ではロックカムがアッパーストッパに当接してアッパーストッパが退避姿勢側に移動することが阻止されるため、必ず、ロアストッパがほぼ突出姿勢に達した後に、アッパーストッパが退避姿勢側へ移動する。この結果、ソレノイドなどの駆動源に対する通電時間を短くした場合でも、確実にロアストッパが突出姿勢に戻ってから、アッパーストッパを退避姿勢に切り換えることができ、多数本の商品が一度に払い出されることを確実に防止できる。
また、本発明のロックカムは、カム付勢ばねによりロアストッパに当接する側に付勢された状態でロア支持シャフトにて回動自在に軸支されており、ロアストッパが突出姿勢に近接した際にロアストッパに当接するロアストッパ当接部と、ロアストッパが退避姿勢側にある際に、アッパーストッパに形成された突部に当接するアッパーストッパ当接部と、アッパーストッパ当接部に続いて切欠かれてロアストッパ当接部がロアストッパに当接してロックカムがロアストッパとともに回動した際にアッパーストッパの突部が嵌り込んでアッパーストッパの退避姿勢側への回動を許容する切欠部とを有していることを特徴とする。
この構成において、商品の払出指示があってソレノイドなどの駆動源に通電すると、アッパーストッパが突出姿勢となり、収納搬送路の下方から2番目の商品の払い出しが阻止され、一方、ロアストッパが突出姿勢のロックが解除されて、最下端の商品がが払い出される。この際、ロックカムはカム付勢ばねの付勢力により、ロアストッパとともに回動しようとするが、アッパーストッパの突部にロックカムのアッパーストッパ当接部が当接して、ロックカムの回動が規制される。次に、ソレノイドなどの駆動源への通電を停止すると、駆動アームが下降され始めて、アッパーストッパは退避姿勢側に回動しようとするが、アッパーストッパの突部がロックカムのアッパーストッパ当接部に当接しているので、アッパーストッパが退避姿勢側に回動することが阻止されて突出姿勢のままとされ、アッパーストッパにより商品の落下が継続して阻止される。この後、ロアストッパが突出姿勢側に回動して所定の傾斜状態に達した段階で、ロックカムのロアストッパ当接部がロアストッパに当接して、ロアストッパとともにロックカムが回動し、ロアストッパがほぼ突出姿勢に達した段階で、アッパーストッパの突部がロックカムの切欠部内に嵌り込み、アッパーストッパが自由に回動できる状態となって、退避姿勢側に回動する。これにより、ソレノイドなどの駆動源に対する通電時間を短くした場合でも、必ず、ロアストッパがほぼ突出姿勢に達した後に、アッパーストッパが退避姿勢側へ移動され、この結果、多数本の商品が一度に払い出されることを確実に防止できる。
また、本発明においては、ロアストッパは付勢ばねにより突出方向に付勢されており、駆動アームに取り付けられたロアロック用シャフトが、ロアストッパに形成されたアーム部の端部に当接することで、突出姿勢を保持するよう構成されていることを特徴とする。
また、本発明は、駆動アームの下端部の少なくとも一部が、下方から見てロアロック用シャフトの直上方に重なる形状に形成されていることを特徴とする。
この構成により、商品の盗難等を目的として、下方から棒体などが挿入されるなどして、棒体の先端で、駆動アームを押上げて商品の払い出しを行わせようとした場合でも、プレート部の下端面が下方から見てロアロック用シャフトに隠れるような配置となるため、棒体の先端をプレート部の下端面に当接させることが困難となり、ひいては盗難を防止することができる。
以上のように本発明によれば、ロアストッパが突出姿勢に達していない突出途中の状態ではアッパーストッパに当接してアッパーストッパが退避姿勢側に移動することを阻止する一方、ロアストッパがほぼ突出姿勢に達した際に、アッパーストッパから離反してアッパーストッパの退避姿勢側への移動を許容するロックカムを設けたので、ソレノイドなどの駆動源に対する通電時間を短くした場合でも、確実にロアストッパが突出姿勢に戻ってから、アッパーストッパを退避姿勢に切り換えることができ、多数本の商品が一度に払い出されることを確実に防止でき、良好な信頼性を確保できる。
また、本発明のロックカムとして、カム付勢ばねによりロアストッパに当接する側に付勢された状態でロア支持シャフトにて回動自在に軸支されており、ロアストッパが突出姿勢に近接した際にロアストッパに当接するロアストッパ当接部と、ロアストッパが退避姿勢側にある際に、アッパーストッパに形成された突部に当接するアッパーストッパ当接部と、アッパーストッパ当接部に続いて切欠かれてロアストッパ当接部がロアストッパに当接してロックカムがロアストッパとともに回動した際にアッパーストッパの突部が嵌り込んでアッパーストッパの退避姿勢側への回動を許容する切欠部とを有する構成としたことにより、ロアストッパが突出姿勢に戻る直前に、ロックカムのロアストッパ当接部がロアストッパに当接して、ロアストッパが水平な突出姿勢よりも極めて大きく上方に回動すること(いわゆるオーバーシュート)が抑制され、ロアストッパの挙動が安定するとともに、素早く水平な突出姿勢に戻ることができ、商品を安定した姿勢で良好に受けることができる。
また、駆動アームを、その下端部の少なくとも一部が、下方から見てロアロック用シャフトの直上方に重なる形状に形成することで、商品の盗難等を目的として、下方から棒体などが挿入されるなどして、棒体の先端で、駆動アームを押上げて商品の払い出しを行わせようとした場合でも、棒体の先端をプレート部の下端面に当接させることが困難となり、盗難を防止できる。
以下、本発明の実施の形態にかかる自動販売機の商品払出装置を図面に基づき説明する。なお、商品払出装置以外の自動販売機の主要構成は従来のものと同じであるため、商品払出装置の箇所についてのみ説明する。
図1に示すように、この自動販売機の商品払出装置1においても、一対の払出ユニット10を互いに背中合わせの状態で配置し、略上下方向に延びる収納搬送路2を挟んで払出ユニット10に対向する位置に商品幅規制板3を設けた状態で配置構成されており、各払出ユニット10が各収納搬送路2の下端部に対面するように配置されている。
図2〜図7に示す(図2〜図4は販売待機時の状態を示し、図5〜図7は商品払出時の状態を示している)ように、各払出ユニット10は、複数の開口窓などが形成された金属製で略箱枠形状の枠体11と、枠体11に略水平に支持されたアッパー支持シャフト12により回動自在に軸支され、収納搬送路2内に突出することにより収納搬送路2の下方から2番目の商品4とこれより上方の商品4の落下を規制するアッパーストッパ13と、枠体11におけるアッパー支持シャフト12の直下位置で略水平に支持されたロア支持シャフト14により回動自在に軸支され、収納搬送路2内に突出することにより収納搬送路2内の下方から1番目(すなわち、最下端)の商品4の落下を規制するロアストッパ15と、払出ユニット10の枠体11における収納搬送路2に面しない裏面側上部に配置され、その出退部16aを昇降させる駆動源としての薄形のソレノイド16と、上端がソレノイド16の出退部16aに係止され、中央部に、アッパーストッパ13を連動させる駆動手段としてのアッパー駆動シャフト18が挿通され、下端部が、ロアストッパ15を突出姿勢にロックするもう一つの駆動手段としてのロアロック用シャフト19を支持し、アッパーストッパ13を払出ユニット10側に退避した(大部分が払出ユニット10内に収容された)退避姿勢から収納搬送路2内に突出する突出姿勢にわたって回動させ、また、ロアストッパ15を収納搬送路2内に突出する突出姿勢にロックさせる駆動アーム17と、枠体11の裏側における下方中央寄り位置に固定されて、アッパー支持シャフト12およびロア支持シャフト14の幅方向中央部が回転自在に挿通されているとともにアッパー駆動シャフト18の一端部およびロアロック用シャフト19の一端部を昇降可能な姿勢で案内する樹脂製の案内部材20と、ソレノイド16の出退部16aを突出姿勢側に付勢するソレノイド戻しばね21と、ロアストッパ15を突出姿勢側に付勢するロアストッパ付勢ばね22と、枠体11の裏面上部に取り付けられて商品4の売切を検知するための売切検知スイッチ25と、売切検知スイッチ25から収納搬送路2内に突出するように取り付けられ、収納搬送路2の下方から2番目の商品4に当接して売切の有無を検知する売切検知レバー23と、売切検知レバー23を収納搬送路2側に付勢するレバー付勢ばね29、枠体11の端辺に沿って装着され、ソレノイド16や売切検知スイッチ25の電線を通して案内するハーネスガイド28などを備えている。
なお、この実施の形態においては、図1などに示すように、商品幅規制板3における各収納搬送路2の下端部に対応する箇所に、収納搬送路2側に突出する突部3aが形成されており、アッパーストッパ13により商品4の払出を阻止した際に、この突部3aによっても商品4の払出を良好に阻止できるよう構成されているが、これに限るものではない。
また、図2、図5に示すように、ソレノイド16や駆動アーム17などは片側(図2、図5に示すように、払出ユニット10を背面側から見て左側)に偏って配置され、アッパーストッパ13の駆動アーム17との係合部分であるアッパー駆動シャフト18、ロアロック用シャフト19、案内部材20、ソレノイド戻しばね21、後述するロアストッパ15のロアアーム部材24などもこれに対応して片側に偏って設けられている。
以下、各部について説明する。
アッパーストッパ13はその下端部に形成されたボス部13aに、略水平に配設されたアッパー支持シャフト12が挿通された状態で回動自在に軸支されている。また、背面側に膨出する膨出部13bに異形溝13cが形成されているとともに、この異形溝13c内にアッパー駆動シャフト18が係合可能とされており、ソレノイド16の駆動による駆動アーム17およびアッパー駆動シャフト18の昇降動作に伴って、アッパーストッパ13に形成された異形溝13c並びに異形溝13cに続く当接部13dがアッパー駆動シャフト18に摺接しながら回動する構成とされ、アッパーストッパ13の先端の商品受け面13fで商品4を斜め下方から受けて、商品4が落下することを阻止する構成とされている。なお、異形溝13cはアッパーストッパ13における幅方向中央寄り箇所まで形成されているが、アッパーストッパ13における幅方向中央寄り端部には形成されておらず、この端部に設けられた壁片部13fにより、アッパー駆動シャフト18が、アッパーストッパ13の幅方向中央側(背面側から見て右側)に移動しないよう位置規制されている。また、駆動アーム17はその中央部両側が折曲されるとともに、この折曲部に長孔17aが形成され、この長孔17aにアッパー駆動シャフト18が挿通されている。
ロアストッパ15は、筒状に湾曲されたボス部26aに、略水平に配設されたロア支持シャフト14が挿通され、収納搬送路2内に大きく突出する突出姿勢と枠体11に沿った退避姿勢とにわたって回動自在に支持され、金属板(例えば、ステンレス板)などの剛性の大きな材料で形成されて最下端の商品4を受けるベース板26と、樹脂により一体成形され、ロア支持シャフト14が挿通されるボス部24a、ベース板26を受ける荷重受け部24b、およびこの荷重受け部24bから略円弧状に膨出しているアーム部24cを有するロアアーム部材24とで構成されている。上述したように、ロアアーム部材24は、片側に偏って設けられている一方、ベース板26は、枠体11に対応して横方向に長尺に形成されている。ベース板26の一部にはロアアーム部材24を係止するフック部(図示せず)が形成され、このフック部により互いを係止させた状態で、ロア支持シャフト14に共にボス部24a、26aが挿通されることにより、ロアストッパ15として一体的に回動するよう構成されている。なお、駆動アーム17はその下端部がカール状に湾曲されているとともに、このカール状部17bにロアロック用シャフト19が挿通されている。また、このロアロック用シャフト19の挿通箇所に、ソレノイド戻しばね21の一端が係止されており、ソレノイド戻しばね21の他端は、枠体11の下辺部に設けられた係止用起立片部11pに係止されている。
また、ロア支持シャフト14には、一端がロアストッパ15のベース板26に下方から当接され、他端が枠体11の係止部11dに係止されたロアストッパ付勢ばね22が外装され、このロアストッパ付勢ばね22により、ロアストッパ15は収納搬送路2内に突出する突出姿勢側に付勢されている。
枠体11には、アッパーストッパ13やロアストッパ15が出退する開口部11eが形成されているとともに、この開口部11eに臨む左右辺部から裏面側に起立する第1、第2起立片部11f、11gと、開口部11eに臨む上辺部から裏面開口部側に起立する第3起立片部11jとが形成されている。また、案内部材20が、枠体11の第3起立片部11jに形成された上部支持用起立片部11bと開口部11eに臨む下辺部分に形成された下部支持用起立片部11cとにより上下から挟持された姿勢で、アッパーストッパ13およびロアストッパ15の裏面側箇所における中央寄り箇所において上下に延びるように枠体11に固定されている。また、第1、第2起立片部11f、11gにそれぞれ2つずつ形成された孔部11h、11iによってアッパー支持シャフト12とロア支持シャフト14が略水平姿勢に支持されている。なお、案内部材20に形成された孔部20a、20bはいわゆるばか孔とされ、単にアッパー支持シャフト12とロア支持シャフト14とが挿通されているだけである。
また、ハーネスガイド28に近接して配置されている第1起立片部11fと、開口部11eの左右方向中央寄りにおいて上下に延びるように配置されている案内部材20とには、アッパー駆動シャフト18を昇降可能に案内する長孔11m、20cと、ロアロック用シャフト19を昇降可能に案内する長孔11n、20dとが形成され、これらの長孔11m、20c、11n、20dによって、アッパー駆動シャフト18とロアロック用シャフト19とが水平姿勢で昇降可能に案内されている。
さらに、枠体11における左右の端辺と、上下の端辺とには、それぞれ背面側に起立する第4〜第7の起立片部11q、11r、11s、11tが形成され、枠体11における背面視して左の端辺に形成された第4の起立片部11qには、図示しないが、組立時に、アッパー支持シャフト12とロア支持シャフト14、アッパー駆動シャフト18とロアロック用シャフト19をそれぞれ挿通させる孔部が形成され、また、背面視して右側の端辺から起立する第5起立片部11rによって、アッパー支持シャフト12とロア支持シャフト14とが、背面側から見て右側に移動しないよう位置規制されている。また、枠体11の下部における幅方向中央には、背面側に起立する第8の起立片部11uが上下に延びるように形成され、この第8の起立片部11uによってロアロック用シャフト19が背面側から見て右側に移動しないよう位置規制されている。さらに、枠体11の開口部11eに対して背面視して左側から臨む第1起立片部11fに対して、近接して取り付けられるハーネスガイド28によって、アッパー支持シャフト12、ロア支持シャフト14、アッパー駆動シャフト18およびロアロック用シャフト19がそれぞれ背面側から見て左側に移動しないよう位置規制されている。
図2〜図4に示すように、ソレノイド16に通電していない状態(販売待機状態)では、ソレノイド戻しばね21の付勢力で駆動アーム17が下方に引っ張られ、駆動アーム17の中央部に挿通されたアッパー駆動シャフト18も下方側に位置してアッパーストッパ13の異形溝13cにおける最も奥の箇所に係合し、このアッパー駆動シャフト18を介してアッパーストッパ13が退避姿勢となる。また、駆動アーム17の下部に取り付けられたロアロック用シャフト19も下方側に位置して、このロアロック用シャフト19がロアストッパ15に設けられたロアアーム部材24のアーム部24c端部に当接してロアストッパ15を突出姿勢とする。これにより、収納搬送路2の最下端の商品4の落下がロアストッパ15にて規制されて収納搬送路2の商品4は保持される。
ソレノイド16に通電すると、図5〜図7に示すように、ソレノイド16の出退部16aが上昇するため、駆動アーム17が上動され、これに伴って、アッパー駆動シャフト18およびロアロック用シャフト19も上動する。アッパーストッパ13は、その異形溝13cに続く当接部13dがアッパー駆動シャフト18に当接して突出姿勢となる。一方、ロアロック用シャフト19がロアアーム部材24のアーム部24c端部から離脱してロアストッパ15が退避可能な姿勢となる。これにより、収納搬送路2の下方より2番目の商品4の落下がアッパーストッパ13にて規制されて収納搬送路2の下方より2番目より上方の商品4は保持されながら、収納搬送路2の最下端の商品4によりロアストッパ15が収納搬送路2より退避する側に押込まれ、前記最下端の商品4の落下を規制するものがなくなってこの商品4だけが払い出される。
しかしながら、上記構成において、ソレノイド16の通電時間を短めに設定して、商品4が収納搬送路2の下端部から完全には払い出されていない状態でソレノイド16の通電が停止された場合には、ロアストッパ15が突出姿勢に戻る前、すなわち、ロアロック用シャフト19がロアアーム部材24のアーム部24c端部に当接していない状態で、アッパーストッパ13が退避姿勢に切り換えられることとなり、この場合には、ロアストッパ15が突出姿勢を維持できず、退避姿勢まで自由に回動可能な状態で、商品4が下方に流れ込むこととなり、商品4の払出を規制できなくなって、多数本の商品4が一度に払い出されるという不具合を生じる。また、このような不具合を防止すべく、ソレノイド16の通電時間を長めに設定すると、収納搬送路内の商品を入れ換える場合など、ソレノイド16の通電、解除動作を連続して多数回行った際に、ソレノイド16が損傷してしまうことがある。
これに対処すべく、本発明においては、上記構成に加えて、ロアストッパ15が突出姿勢に達していない突出途中の状態ではアッパーストッパ13に当接してアッパーストッパ13が退避姿勢側に移動することを阻止する一方、ロアストッパ15がほぼ突出姿勢に達した際に、アッパーストッパ13から離反してアッパーストッパ13の退避姿勢側への移動を許容するロックカム30を設けている。
図2〜図7に示すように、このロックカム30は、ロア支持シャフト14にて回動自在に軸支されており、ロア支持シャフト14に外装されたカム付勢ばね31によりロアストッパ15を構成するロアアーム部材24の荷重受け部24bに設けられた規制突部24b’(図4(a)参照)側に当接する方向に付勢されている。そして、図8、図9に示すように、ロックカム30には、カム付勢ばね31の一端が係止されるばね係止部30aと、ロアストッパ15が突出姿勢に近接した際にロアアーム部材24における荷重受け部24bの規制突部24b’に当接するロアストッパ当接部30bと、アッパーストッパ13のボス部13aに形成された突部13gに当接するアッパーストッパ当接部としてのボス当接部30cと、ボス当接部30cに続いて切欠かれた切欠部30dとを有している。
なお、アッパーストッパ13のボス部13aに形成された突部13gは、側面視して商品に当接する当接部13dとは逆方向に突出するように形成され、突部13gの一部にはロックカム30に係合可能な窪み形状の係合部13hが形成されている。また、ロックカム30を付勢するカム付勢ばね31は、ロックカム30を介して、ロアストッパ15を突出姿勢側に付勢するロアストッパ付勢ばね22と、逆方向に付勢するようになっており、付勢力はロアストッパ付勢ばね22よりも小さいものが用いられている。
図1の右側部分、図2〜図4、図10(a)に示すように、商品4の払出指示がない販売待機状態では、アッパーストッパ13が退避姿勢とされ、ロアストッパ15が突出姿勢にロックされ、ロアストッパ15により最下端の商品4が受けられている。この際、図4(b)に示すように、ロックカム30の切欠部30dにアッパーストッパ13の突部13gが突入されているため、アッパーストッパ13はロックカム30によっては位置規制されていない。また、ロックカム30はカム付勢ばね31により、ロックカム30のロアストッパ当接部30bがロアアーム部材24の荷重受け部24bの規制突部24b’に当接する姿勢に保持されている(図4(a)参照)。
商品4の払出指示があって、ソレノイド16に通電すると、図5〜図7および図10(b)に示すように、駆動アーム17が上昇されて、これに伴って、アッパー駆動シャフト18およびロアロック用シャフト19も上昇する。そして、アッパー駆動シャフト18の上昇により、アッパーストッパ13が突出姿勢に回動されて、下から2番目の商品4が下方に落下することが阻止される。また、ロアロック用シャフト19がロアアーム部材24のアーム部24c先端から離脱してロアストッパ15が突出姿勢を維持できなくなるので、最下端の商品4がその自重により、ロアストッパ15を退避姿勢側に回動させ、最下端の商品4が払い出される。この際、図12(a)に示すように、ロックカム30はカム付勢ばね31の付勢力により、ロアストッパ15とともにa方向に回動しようとするが、アッパーストッパ13の突部13gにおける係合部13hに、ロックカム30の切欠部30dに臨む切欠壁部30eが当接して、ロックカム30の回動が規制される。
次に、ソレノイド16への通電を停止すると、図11(a)に示すように、駆動アーム17がソレノイド戻しばね21の付勢力で下方に引っ張られる。これに伴い、駆動アーム17が下降され始めて、アッパー駆動シャフト18は、アッパーストッパ13の異形溝13cにおける開口部寄り部分に嵌入した位置となり、アッパーストッパ13は、商品4からアッパーストッパ13を退避姿勢側に押し戻そうとする力を受けて、退避姿勢側に回動しようとする。しかしながら、ロアストッパ15がまだ退避姿勢に近い状態では、ロックカム30が図12(b)に示すような姿勢であるので、アッパーストッパ13の係合部13hがロックカム30の切欠壁部30eに続くボス当接部30cに当接し、この結果、アッパーストッパ13が退避姿勢側に回動することが阻止される。したがって、この状態では、アッパーストッパ13により商品4の落下が継続して阻止されている。
この後、図11(b)に示すように、ロアストッパ15がロアストッパ付勢ばね22の付勢力によって突出姿勢側に回動すると、ロアストッパ15が所定の傾斜状態に達した段階で、図12(c)に示すように、ロックカム30のロアストッパ当接部30bがロアアーム部材24における荷重受け部24bの規制突部24b’に当接し、この後は、ロアストッパ15とともにロックカム30がb方向に回動する。そして、ロアストッパ15が水平姿勢に近づいた段階で、ロックカム30の切欠壁部30dに続くボス当接部30cが、アッパーストッパ13の係合部13hから離脱し、アッパーストッパ13の係合部13hは、ロックカム30の切欠部30d内に嵌り込み自在な状態となるため、アッパーストッパ13が自由に回動できる状態となって、退避姿勢側に回動する。
この結果、例えソレノイド16の通電時間が短い場合でも、必ず、ロアストッパ15が突出姿勢にほぼ達した後に、アッパーストッパ13が退避姿勢側へ移動する。この結果、確実にロアストッパ15が突出姿勢に戻ってから、アッパーストッパ13を退避姿勢に切り換えることができ、多数本の商品が一度に払い出されることを確実に防止できて良好な信頼性を確保できる。また、ソレノイド16の通電時間が短くて済むので、ソレノイド16の通電、解除動作を連続して多数回行った場合でも、ソレノイド16が損傷してしまうことはなく、これによっても信頼性が向上する。
また、上記実施の形態においては、ロアストッパ15を突出姿勢側に付勢するロアストッパ付勢ばね22と比較して、ロックカム30を介して、逆方向に、かつロアストッパ付勢ばね22よりも小さな付勢力ロックカム30をで付勢するカム付勢ばね31を設けて、ロアストッパ15が水平な突出姿勢に戻る直前に、ロックカム30のロアストッパ当接部30bがロアアーム部材24の荷重受け部24bに当接して、ロアストッパ15が水平姿勢よりも極めて大きく上方に回動すること(いわゆるオーバーシュート)が抑制されるように構成したので、ロアストッパ15の挙動が安定するとともに、素早く水平な突出姿勢に戻ることができ、商品4を安定した姿勢で良好に受けることができる。また、ロアストッパ15の挙動が安定するので、ロアストッパ15の挙動が大きい場合のように、ロアストッパ15が突出姿勢にロックされ難くなる(ロアアーム部材24のアーム部24cの先端がロアロック用シャフト19に低速で安定した状態で当接し難くなる)ことが防止され、これによっても信頼性が向上する。
また、上記実施の形態においては、図13(a)、(b)および図14(a)、(b)に示すように、アッパーストッパ13を出退させるアッパー駆動シャフト18と、ロアストッパ15を突出姿勢にロックさせるロアロック用シャフト19とを、それぞれヘッダ部のない、単なる棒状の部材で構成したので、図13(c)、(d)や図15(a)、(b)に示すように、ヘッダ部18a,19aを有するアッパー駆動シャフト18やロアロック用シャフト19を用いた場合と比較して、ヘッダ部18a,19aの配設スペースt1、t2分の無駄なスペースの削減を図ることができるとともに、組立性の向上、アッパー駆動シャフト18やロアロック用シャフト19の単価の低下も図ることができる。なお、図14(b)、図15(b)における11x、11yは、枠体11の背面側より見て左辺となる第4起立片部11qに形成され、組付け時にロアロック用シャフト19を挿通させる通し孔であり、図示しないが、同様に、第4起立片部11qには、アッパー支持シャフト12、アッパー駆動シャフト18、ロア支持シャフト14を組付け時に挿通させるための通し孔が形成されている。
すなわち、ヘッダ部18a,19aを有するアッパー駆動シャフト18やロアロック用シャフト18を用いた場合には、ヘッダ部18a,19aを配設するために、ハーネスガイド28と、枠体11における背面側より見て開口部11eの左側に臨む第1起立片部11fとの間のスペースを大きめに確保しなければならず、この結果、アッパーストッパ13やロアストッパ15の有効幅がこれに対応して小さくなるが、本実施の形態では、ヘッダ部18a,19aがない分だけアッパーストッパ13やロアストッパ15の有効幅を大きめに取ることができる。
また、ヘッダ部18a,19aがあると、組付け時にヘッダ部18a,19aがない側を確認して挿入しなければならないため、組立性(組立時の作業能率)が低いが、本実施の形態では、ヘッダ部18a,19aの確認動作が不要であるので、その分、組立時の作業能率が向上する。なお、ヘッダ部18a,19aを設けていないため、アッパー駆動シャフト18については、図13(b)に示すように、アッパーストッパ13における幅方向中央寄り端部に形成された壁片部13fにより、アッパー駆動シャフト18が背面側から見て右側に移動しないよう位置規制され、また、ロアロック用シャフト19については、図14に示すように、枠体11の下部における幅方向中央において背面側に起立するように形成された第8の起立片部11uによって、ロアロック用シャフト19が背面側から見て右側に移動しないよう位置規制されている。
なお、払出ユニット10の組立は以下のようにして行う。まず、枠体11にソレノイド16や売切検知レバー23、売切検知スイッチ25、案内部材20、駆動アーム17などを取り付ける一方、ハーネスガイド28を取り付けていない状態で、枠体11の開口部11e内に、アッパーストッパ13を配置するとともに、アッパー支持シャフト12を、背面視して枠体11の左側の通し孔などから、この枠体11とアッパーストッパ13のボス部13a、案内部材20を通して、アッパー支持シャフト12の右端が、背面視して枠体11の右側端辺から起立する第5起立片部11rに当接するまで挿通させる。また、アッパー駆動シャフト18を、背面視して枠体11の左側から、この枠体11とアッパーストッパ13の異形溝13c、案内部材20を通して、アッパーストッパ13の壁片部13fに当接するまで挿通させる。また、ロアアーム部材24にベース板26を組付けた状態で、枠体11の開口部11e内に、ロアストッパ15(ロアアーム部材24とベース板26)、ロックカム30、カム付勢ばね31、ロアストッパ付勢ばね22を配置するとともに、ロア支持シャフト14を、背面視して枠体11の左側から、この枠体11とロアアーム部材24およびベース板26のボス部24a、26a、案内部材20、ロックカム30、カム付勢ばね31、ロアストッパ付勢ばね22を通して、ロア支持シャフト14の右端が、背面視して枠体11の右側端辺から起立する第5起立片部11rに当接するまで挿通させ、また、カム付勢ばね31やロアストッパ付勢ばね22の各端部を係止させる。また、ロアロック用シャフト19を、背面視して枠体11の左側から、この枠体11と駆動アーム17のカール状部17b、案内部材20を通して、枠体11の第8の起立片部11uに当接するまで挿通させる。そして、この後に、ハーネスガイド28を枠体11に取り付けて、これらのシャフト(アッパー支持シャフト12、ロア支持シャフト14、アッパー駆動シャフト18、ロアロック用シャフト19)が、背面側から見て左側に移動しないように位置規制する。そして、最後に、ハーネスガイド28に、ソレノイド16や売切検知スイッチ25のハーネスを係止させ、また、ソレノイド戻しばね21をロアロック用シャフト19の挿通箇所と枠体11の下辺部に設けられた係止用起立片部11pとにわたって係止させる。このようにして組み立てることで、ヘッダ部がないアッパー駆動シャフト18およびロアロック用シャフト19を用いながら、払出ユニット10を良好に組み立てることができる。
また、ヘッダ部のないアッパー駆動シャフト18やロアロック用シャフト19を用いることで、これらの部品価格の低下も図ることができる。なお、アッパー駆動シャフト18の位置規制をするためのアッパーストッパ13の壁片部13fは、アッパーストッパ13において一体成形することで、アッパーストッパ13の部品価格の増加は殆どない。また、ロアロック用シャフト19の位置規制をするための枠体11の第8の起立片部11uについても、他の起立片部と同様にプレス加工で同時に形成するため、製造コストの増加は殆どない。
また、この実施の形態においては、図16(a)、(b)に示すように、駆動アーム17の下部が、ロアロック用シャフト19を保持するカール状部17bと、そのカール状部17bの両側方で幅方向に広がるプレート部17cが設けられているが、このプレート部17cの途中部分で折り曲げられて傾斜する折曲テーパ面部17dが設けられており、この折曲テーパ面部17dにより、プレート部17cの下端が、背面視して、ロアロック用シャフト19の裏側(すなわち、枠体11の表面側)となり、また、下方から見てロアロック用シャフト19の直上方に重なる形状に形成されている。
つまり、図17(a)、(b)に示すような、折曲テーパ面部17dが設けられておらず、プレート部17cが下方に単に延ばされただけの形状であると、プレート部17cの下端面が、ロアロック用シャフト19の直ぐ後方に出っ張るように露出する配置となる。したがって、この構成において、払出ユニット10間の隙間や、背面側に背中合わせに配設されている払出ユニット10の枠体11の開口部11eなどを通して、盗難などの目的のために、棒体43が下方や背面側から挿入された場合に、棒体43の先端で、プレート部17cの下端面に当接させて駆動アーム17を押上げ、商品4を払い出させることが可能となる。これに対して、上記のように、折曲テーパ面部17dを設けて、プレート部17cの下端が、下方から見てロアロック用シャフト19の直上方に重なる形状に形成することで、折曲テーパ面部17dの下端が、下方から見てロアロック用シャフト19に隠れるような配置となり、この結果、棒体43が挿入された場合でも、棒体43の先端を折曲テーパ面部17dの下端面(プレート部17cの下端面でもある)に当接させることが困難となり、ひいては盗難を防止することができる。なお、折曲テーパ面部17dを設ける代わりに、緩い湾曲形状としても、その下端面の配置が同じであれば、同様の作用効果を得ることができる。
また、この実施の形態においては、図2、図16(a)などに示すように、駆動アーム17の中央部と下部との間の箇所にくびれ部17f、17gが設けられ、このくびれ部17f、17gから下方ほど幅方向に広がるようにしてプレート部17cが形成されているが、背面視して左側のくびれ部17fと右側のくびれ部17gとの上下位置がずらされて形成されている。
このように構成することにより、駆動アーム17の耐久性を向上させることができる。
つまり、図17(a)に示すように、両方のくびれ部17f、17gを同じ上下方向の高さに、すなわち左右対称な形状に形成した場合には、くびれ部17f、17gの最も窪んだ箇所を繋ぐ直線距離が、極めて小さくなり、また、駆動アーム17の水平方向に沿う断面積がこの箇所で急激に小さくなるため、このくびれ部17f、17g間の箇所に応力が集中し易くなり、耐久性が低くなる。
これに対して、本実施の形態の構成によれば、背面視して左側のくびれ部17fと右側のくびれ部17gとの上下位置がずらされて形成されているので、くびれ部17f、17gの最も窪んだ箇所を繋ぐ直線距離が、比較的大きくなり、また、駆動アーム17の水平方向に沿う断面積の変動が小さくなり、この結果、くびれ部17f、17g間の応力の集中が緩和され、耐久性が向上する。
なお、上記実施の形態では、枠体11における開口部11eの左右方向中央寄りにおいて上下に延びるように案内部材20を配設し、この案内部材20により、アッパー支持シャフト12およびロア支持シャフト14の幅方向中央部を回転自在に支持するとともにアッパー駆動シャフト18の一端部およびロアロック用シャフト19の一端部を昇降可能な姿勢で受ける構成としたが、これに代えて、図18(a),(b)に示すように、同様な位置に、枠体11の開口部11e内において上下に繋がる縦ガイド部11vを形成するとともに、この縦ガイド部11vの左右両側から表側に立設する第9、第10の起立片部11w、11zを形成し、これらの起立片部11w、11zに、アッパー支持シャフト12およびロア支持シャフト14を支持する孔部11wa、11wb、11za、11zbと、案内部材20と同様なアッパー駆動シャフト18を昇降可能に案内する長孔11wc、11zcと、ロアロック用シャフト19を昇降可能に案内する長孔11wd、11zdとを形成してもよい。
この構成によれば、案内部材20を省くことができて部品点数を低減することができるとともに、枠体に案内部材20を組付ける手間も省くことができるので、製造コストの低減化を図ることができる。なお、縦ガイド部11vおよび起立片部11w、11zは、枠体11によって容易に一体形成できる。
また、上記実施の形態においては、図2などに示すように、ロアロック用シャフト19の挿通箇所に、ソレノイド戻しばね21の一端を係止させ、ソレノイド戻しばね21の他端を、枠体11の下辺部に設けた係止用起立片部11pに係止させ、ソレノイド戻しばね21の引張力により、ソレノイド16の出退部16aを突出状態に戻す構造としたが、これに限るものではない。
例えば、これに代えて、図19に示すように、ソレノイド16の出退部(いわゆるプランジャ部)16a内に、出退部16aを突出方向に付勢する圧縮ばねからなるソレノイド戻しばね44を内装し、ソレノイド16に通電していない場合には、ソレノイド戻しばね44の付勢力により、ソレノイド16の出退部16aが突出して駆動アーム17およびアッパー駆動シャフト18、ロアロック用シャフト19が下方に移動されるように構成してもよい。
これによれば、図2に示すようなソレノイド戻しばね21の配設空間を設けなくてもよいので、その分だけ枠体11(すなわち払出ユニット10)の上下長さを短くでき、これにより、払出ユニット10をこの分だけ下方寄りに配置できて、それだけ、収納搬送路2の経路長さを長くすることが可能となる。したがって、商品の収納数を増加することが可能となる。
また、上記実施の形態においては、図2などに示すように、アッパー支持シャフト12を枠体11により水平姿勢で支持させ、このアッパー支持シャフト12で支持したアッパーストッパ13の回動する腕部分の長さ(回転半径)がその幅方向の各箇所において全て同一である場合を述べたが、これに限るものではない。
例えば、図20、図21に示すように、アッパーストッパ13を回転自在に支持するアッパー支持シャフト12を、アッパ駆動シャフト18と係合する側(すなわち、アッパ駆動シャフト18により駆動される側:この実施の形態では背面視して左側)よりも、アッパ駆動シャフト18と係合しない側(アッパ駆動シャフト18により駆動される側と繋がっているため、一体的に回動する側:この実施の形態では背面視して右側)が僅か(寸法d)に(例えば、数mm)下方に傾斜するように配置するとともに、販売待機時において、アッパーストッパ13の先端(図20における上端の辺)が水平となる形状に形成する(または、アッパー支持シャフト12の傾斜角度よりも小さい角度で、アッパ駆動シャフト18により駆動される側よりもアッパ駆動シャフト18と係合しない側が下方に傾斜する形状としてもよい)。
この構成を採用すると、アッパー支持シャフト12で支持したアッパーストッパ13の回動する腕部分の長さ(回転半径)が、アッパ駆動シャフト18と係合する側(左側部分)よりも、アッパ駆動シャフト18と係合しない側(右側部分)の方が、アッパー支持シャフト12を上下方向にずらした寸法d分だけ大きくなる。したがって、図21(b)、図22に示すように、アッパーストッパ13を突出させた際には、アッパーストッパ13の先端が、アッパ駆動シャフト18により駆動(右側部分)される側よりも、これとともに一体的に出退する側が突出量が大きくなり、この結果、収納搬送路2内の商品4の重量がアッパーストッパ13に作用して、アッパーストッパ13が若干変形し、特に、アッパ駆動シャフト18により位置規制されていない側(右側部分)が大きめに変形した場合でも、商品4(特に、小径の瓶などの小径商品)に対して確実に位置規制でき、アッパーストッパ13により商品4が下方に抜け出ることを防止できずに、商品4が多数本出るなどの不具合が発生することを防止できる。
なお、これに代えて、図23に示すように、アッパーストッパ13におけるアッパ駆動シャフト18に係合されていない左右両側が、商品4の荷重や落下時の衝撃力により変形して撓んだ場合でも、商品4を確実に位置規制できるように、アッパーストッパ13の幅方向端部側ほど回動する腕部分の長さ(回転半径)が大きくなるような形状に形成してもよい。
本発明の実施の形態に係る自動販売機の商品払出装置の全体側面図である。 同商品払出装置における販売待機時の払出ユニットの背面図である。 同商品払出装置における払出ユニットと収納搬送路の下端部との図2におけるIII−III線矢視断面図である。 (a)および(b)は同商品払出装置における払出ユニットと収納搬送路の下端部との図2におけるIV(a)−IV(a)線矢視断面図およびIV(b)−IV(b)線要部矢視断面図である。 同商品払出装置における商品払出時の払出ユニットの背面図である。 同商品払出装置における払出ユニットと収納搬送路の下端部との図5におけるVI−VI線矢視断面図である。但し、ロアストッパは図外の商品により枠体側に押込まれて退避姿勢となった場合を示している。 (a)および(b)は同商品払出装置における払出ユニットと収納搬送路の下端部との図5におけるVII(a)−VII(a)線矢視断面図およびVII(b)−VII(b)線要部矢視断面図である。 (a)〜(d)は同商品払出装置におけるロックカムの平面図、左側面図、正面図および右側面図である。 (a)および(b)は同ロックカムの斜視図およびロックカムとその近傍箇所の斜視図である。 (a)および(b)は同商品払出装置における払出ユニットの動作を説明するための概略的な側面図で、(a)は販売待機時、(b)はソレノイド通電時の状態を示す。なお、実際にはロックカムは案内部材などよりも奥側にあるが、わかり易くするために手前側にあるように実線で示している。 (a)および(b)は同商品払出装置における払出ユニットの動作を説明するための概略的な側面図で、(a)はソレノイドへの通電を切った時、(b)はソレノイドへの通電を切ってから、ロアストッパが戻った状態を示す。なお、実際にはロックカムは案内部材などよりも奥側にあるが、わかり易くするために手前側にあるように実線で示している。 (a)〜(c)は同商品払出装置におけるロックカムとアッパーストッパとの要部側面断面図で、(a)はソレノイド通電時の状態、(b)はソレノイドへの通電を切った時の状態、(c)はソレノイドへの通電を切ってから、ロアストッパが戻った状態を示す。 (a)および(b)は同商品払出装置におけるアッパー駆動シャフトとアッパーストッパとの係合状態および組付け状態を簡略的に示す図、(c)および(d)は比較例としてのアッパー駆動シャフトとアッパーストッパとの係合状態および組付け状態を簡略的に示す図である。 (a)および(b)は本発明の実施の形態に係る商品払出装置におけるロアロックシャフトの組付け状態を簡略的に示す要部背面図および平面断面図である。 (a)および(b)は比較例としてのロアロックシャフトの組付け状態を簡略的に示す要部背面図および平面断面図である。 (a)および(b)は本発明の実施の形態に係る商品払出装置における駆動アームおよびその近傍箇所を簡略的に示す要部背面図および側面断面図である。 (a)および(b)は比較例としての商品払出装置における駆動アームおよびその近傍箇所を簡略的に示す要部背面図および側面断面図である。 (a)は本発明の他の実施の形態に係る商品払出装置の払出ユニットの変形例を示す背面図、(b)は払出ユニットの繋がる縦ガイド部を簡略的に示す側面図である。 本発明のさらに他の実施の形態に係る商品払出装置の払出ユニットにおける駆動アームの変形例を示す背面図である。 本発明のその他の実施の形態に係る商品払出装置の払出ユニットの変形例を示す背面図である。 (a)および(b)は同払出ユニットの側面断面図をそれぞれ示し、(a)は販売待機時、(b)は商品払出時の際の状態を示す。 同払出ユニットのアッパーストッパおよびその近傍箇所の、商品払出時の際の状態の概略的な平面図である。 同払出ユニットのアッパーストッパの変形例を示す図である。
符号の説明
1 商品払出装置
2 収納搬送路
3 商品幅規制板
4 商品
10 払出ユニット
11 枠体
12 アッパー支持シャフト
13 アッパーストッパ
14 ロア支持シャフト
15 ロアストッパ
16 ソレノイド(駆動源)
17 駆動アーム
18 アッパー駆動シャフト(駆動手段)
19 ロアロック用シャフト(駆動手段)
20 案内部材
21 ソレノイド戻しばね
22 ロアストッパ付勢ばね
24 ロアアーム部材
26 ベース板
30 ロックカム
31 カム付勢ばね

Claims (4)

  1. 略上下方向に延びるように配設されて複数の商品を収納可能な収納搬送路と、収納搬送路の下端部に臨むように配置された払出ユニットとを備え、
    この払出ユニットに、回動自在に軸支され、収納搬送路内に突出することにより収納搬送路の下方から2番目の商品の落下を規制するアッパーストッパと、アッパーストッパの下方において横方向に沿って配置されたロア支持シャフトと、このロア支持シャフトにて回動自在に軸支され、収納搬送路内に突出することにより収納搬送路内の下端の商品の落下を規制するロアストッパと、駆動源としてのソレノイドにより昇降される駆動アームの昇降動作に連動させて、アッパーストッパが収納搬送路内に突出する突出姿勢となりロアストッパが払出ユニット側に退避した退避姿勢となる状態と、アッパーストッパが払出ユニット側に退避した退避姿勢となりロアストッパが収納搬送路内に突出する突出姿勢となる状態とに切り換えてアッパーストッパおよびロアストッパを回動させる駆動手段とが設けられた自動販売機の商品払出装置であって、
    ロアストッパが突出姿勢に達していない突出途中の状態ではアッパーストッパに当接してアッパーストッパが退避姿勢側に移動することを阻止する一方、ロアストッパがほぼ突出姿勢に達した際に、アッパーストッパから離反してアッパーストッパの退避姿勢側への移動を許容するロックカムを設けた自動販売機の商品払出装置。
  2. ロックカムは、カム付勢ばねによりロアストッパに当接する側に付勢された状態でロア支持シャフトにて回動自在に軸支されており、ロアストッパが突出姿勢に近接した際にロアストッパに当接するロアストッパ当接部と、ロアストッパが退避姿勢側にある際に、アッパーストッパに形成された突部に当接するアッパーストッパ当接部と、アッパーストッパ当接部に続いて切欠かれてロアストッパ当接部がロアストッパに当接してロックカムがロアストッパとともに回動した際にアッパーストッパの突部が嵌り込んでアッパーストッパの退避姿勢側への回動を許容する切欠部とを有している請求項1記載の自動販売機の商品払出装置。
  3. ロアストッパは付勢ばねにより突出方向に付勢されており、駆動アームに取り付けられたロアロック用シャフトが、ロアストッパに形成されたアーム部の端部に当接することで、突出姿勢を保持するよう構成されている請求項1または2に記載の自動販売機の商品払出装置。
  4. 駆動アームの下端部の少なくとも一部が、下方から見てロアロック用シャフトの直上方に重なる形状に形成されている請求項3に記載の自動販売機の商品払出装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2010117913A (ja) * 2008-11-13 2010-05-27 Sanden Corp 自動販売機の商品搬出装置

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