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JP2006120974A - プラズマcvd装置 - Google Patents

プラズマcvd装置 Download PDF

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JP2006120974A
JP2006120974A JP2004309312A JP2004309312A JP2006120974A JP 2006120974 A JP2006120974 A JP 2006120974A JP 2004309312 A JP2004309312 A JP 2004309312A JP 2004309312 A JP2004309312 A JP 2004309312A JP 2006120974 A JP2006120974 A JP 2006120974A
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Koji Taguchi
貢士 田口
Taku Iwade
卓 岩出
Masamitsu Yamashita
雅充 山下
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SAKIGAKE HANDOTAI KK
Toray Engineering Co Ltd
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SAKIGAKE HANDOTAI KK
Toray Engineering Co Ltd
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Abstract

【課題】プラズマダメージやパーティクルによる薄膜及び基板の劣化を簡単な装置構成で抑制できるプラズマCVD装置を提供する。
【解決手段】チャンバー2と、チャンバー2内の圧力を真空圧力まで減圧する減圧部4と、チャンバー2内に設けられ成膜の対象となる基板Kを保持するための基板保持部3と、形成すべき薄膜に応じて選択されたガスをチャンバー2内に導入するガス導入部5と、ガスの分子をプラズマエネルギーにより活性化するプラズマ発生部6とを有するプラズマCVD装置1において、複数の貫通穴が形成されチャンバー2内を下室21と上室22とに隔絶するシールド板SPを備え、下室21はガス導入部5に連接し、上室22は減圧部4に連接するとともに内部に基板保持部3を備え、基板保持部3は基板Kをその薄膜被形成面KFを鉛直下方に向けて保持可能とされる。
【選択図】 図1

Description

本発明は、プラズマ励起及び表面反応により薄膜を気相成長させるプラズマCVD装置に関する。
従来、半導体デバイス、ディスプレイデバイス及びマイクロマシーンデバイスなどの製造に代表される微細加工技術には、薄膜を形成する技術が必須であり、この薄膜形成方法としてプラズマCVD(化学気相成長)法が広く採用されている。プラズマCVD法は、形成すべき薄膜の種類に応じて選択されたガスを反応室(チャンバー)に導入し、反応室でプラズマを発生させ、このプラズマ中で反応ガスの分離、励起及び解離を行い、分解された粒子の結合を基板上で行うものである。この方法においては、いわゆる熱CVD法に比べて基板温度が低くて済むという利点がある。
プラズマCVD法による装置には、容量結合型CVD装置や誘導結合型CVD装置があるが、いずれも基板がプラズマに直接曝されるために、薄膜及び基板がダメージを受けやすい。また、上記装置においては、反応ガスが基板に蒸着する以前の成膜空間中において、プラズマによる反応がすでに生じており、クラスタ状の粒子が次々と成長しはじめている。そして、更に反応が進んでクラスタ同志が結合して、その多くがパーティクル(成膜ダスト)の要因となる。このようにして発生したパーティクルが基板を汚染した場合、後処理で形成される半導体層の電気特性の劣化及び断線などの不良を引き起こし得る。
上述したようなプラズマダメージを低減する装置として、例えば特開2003−273033号公報の装置が開示されている。この装置では、プラズマ発生部を基板から分離し、更にプラズマ発生部を複数のライン状に配列させることにより、プラズマダメージを低減すると共に効率よくプラズマ励起を行うことができる。
また、パーティクルによる基板の汚染を軽減できる装置として、例えば特開平6−196294号公報の装置が開示されている。この装置では、試料室壁の内側に防着部材を配設し、この防着部材内に恒温液体を循環させることで、防着部材上に付着した付着物の剥離を抑制することにより、上記汚染を軽減する。
特開2003−273033号公報 特開平6−196294号公報
しかしながら、上述の各公報に開示の装置は、いずれも部品点数が多いと共に装置構成が複雑であることから、装置コストが高くつくという問題があった。本発明は、このような問題に鑑みてなされたものであり、プラズマダメージやパーティクルによる薄膜及び基板の劣化を簡単な装置構成で抑制できるプラズマCVD装置を提供することを目的とする。
上述の目的を達成するために、請求項1の発明は、チャンバー2と、前記チャンバー2内の圧力を真空圧力まで減圧する減圧部4と、前記チャンバー2内に設けられ成膜の対象となる基板Kを保持するための基板保持部3と、形成すべき薄膜に応じて選択されたガスを前記チャンバー2内に導入するガス導入部5と、前記ガスの分子をプラズマエネルギーにより活性化するプラズマ発生部6とを有するプラズマCVD装置1において、複数の貫通穴が形成され前記チャンバー2内を下室21と上室22とに隔絶するシールド板SPを備え、前記下室21は前記ガス導入部5に連接し、前記上室22は前記減圧部4に連接するとともに内部に前記基板保持部3を備え、前記基板保持部3は前記基板Kをその薄膜被形成面KFを鉛直下方に向けて保持可能とされてなる。
請求項1の発明によると、プラズマ発生部6によりエネルギーを得ることによって活性化したガスの分子の一部は、シールド板SPの貫通孔を通り抜け、基板K上で化学反応を起こして基板Kにおける薄膜被形成面KF上に蒸着する。これにより成膜が行われる。ここで、プラズマはシールド板SPによってプラズマ生成室21内に閉じこめられるので、基板Kが直接多量のプラズマに曝されることが抑制され、薄膜及び基板Kがプラズマダメージを受けることが防止される。また、シールド板SPはパーティクルの通過も抑制するので、薄膜被形成面KFがパーティクルで汚染されることが防止される。
また、基板保持部3は基板Kを、基板Kにおける薄膜被形成面KFを鉛直方向下方に向けて保持可能であり、基板Kはその薄膜被形成面KFが鉛直下方となって保持されるため、パーティクルが複数の貫通孔を通過した場合であっても、基板Kの薄膜被形成面KFに達するまでに自重により落下する。仮に基板Kの薄膜被形成面KFに達した場合であっても、薄膜被形成面KFにパーティクルが堆積することは極めて少なくなる。
以上の作用効果は、複数の貫通孔が形成されたシールド板SPをチャンバー2内に設け、基板Kを薄膜被形成面KFを鉛直方向下方に向けて保持可能とするという簡単な構成で実現できるため、装置の低コスト化を図ることができる。
請求項2の発明では、前記シールド板SPには、前記複数の貫通孔が1インチ四方あたりに400個以上形成されてなる。請求項2の発明によると、シールド板SPによる請求項1の作用効果がより一層顕著となると共に、安定した放電状態が得られる。
請求項3の発明では、前記ガスがヘキサメチルジシラザンガスを含んでなる。請求項3の発明によると、ヘキサメチルジシラザンガスは、形成すべき薄膜が窒素やシリコンを構成元素として含む場合、例えばシリコン窒化膜である場合の原料ガスとして次の点で優れる。すなわち、ヘキサメチルジシラザンは、従来使用していたシランガス等の原料ガスと違って爆発性及び腐食性がないため、チャンバー2をそれらに耐え得るものとする必要がなく装置コストが大幅に低減できる。更に、ヘキサメチルジシラザンは低温での薄膜形成を可能とするため、熱による薄膜及び基板Kのダメージが少ない。これにより、SiN,SiCN,SiON,SiO薄膜の形成も容易となる。
本発明によると、プラズマダメージやパーティクルによる薄膜及び基板の劣化を簡単な装置構成で抑制できるプラズマCVD装置が提供される。
以下、図1及び図2を参照しながら本発明を実施するための最良の形態について説明する。図1は本発明に係るプラズマCVD装置1の正面一部断面図、図2は本発明の要部を示す分解斜視一部切断図である。図1に示すように、プラズマCVD装置1は、チャンバー2、シールド板SP、基板保持部3、真空発生部4、ガス導入部5、誘導コイル6、圧力センサ7、並びに真空発生部4、ガス導入部5及び誘導コイル6などの動作制御を行う図示しない制御装置などを備える。
チャンバー2は、外側胴部2A、内側胴部2B、上蓋2C及び下蓋2Dなどから構成される。外側胴部2Aは、円筒状の透明ガラス体からなり、その下半部における外周面には、誘導コイル6が捲回される。また、上半部の内側には、外側胴部2Aと同心となるように、円筒状のステンレス製の内側胴部2Bが上蓋2Cにボルト等の固定部材により固定された状態で内挿される。
上蓋2Cは、外側胴部2A及び内側胴部2Bの上側開口部を密閉するスチール製のフランジ板であり、チャンバー2内を真空排気するための排気口24が設けられる。排気口24は、配管によりバルブ41を介して真空ポンプ42と連接する。排気口24を上蓋2Cに設けることにより、プラズマ生成室21で発生した活性化した分子の吸引性がよい。下蓋2Dは、外側胴部2Aの下側開口部を密閉するスチール製のフランジ板であり、第1及び第2の反応ガスを導入するための導入口23が設けられる。導入口23は、配管によりバルブ51を介してガス導入タンク52と連接する。第1の反応ガスとして、例えばアンモニアガスまたは窒素ガスが用いられ、第2の反応ガスとして、気化させたヘキサメチルジシラザン(HMDS)が用いられる。この場合は、シリコン窒化膜が形成目的の薄膜となる。
図2に示すように、内側胴部2Bにおける下側開口部には、本発明の特徴となるシールド板SPが取り付けられる。シールド板SPは、厚さが1mm以下の金属製網であり、縦横等間隔に格子状の網目(メッシュ)が形成されている。この網目は1インチ四方あたりに400(縦20×横20)個形成されている。なお、1インチ四方あたりの網目数を400個よりも多くし、より一層緻密なものとしてもよい。チャンバー2において、シールド板SPを境に下部にはプラズマ生成室21が形成され、上部には薄膜形成室22が形成される。
また、内側胴部2Bの内側には、基板保持部3が上蓋2Cに固定された状態で配設される。基板保持部3は、基板保持台31及びリング状部材32からなり、基板保持台31の内部には、基板Kを加熱するための電熱線33が組み込まれている。なお、基板Kの加熱手段として、光源などを用いてもよい。リング状部材32は、基板保持台31にボルト等の固定部材により固定可能であり、基板保持台31とリング状部材32との間に基板Kを、その薄膜被形成面KFを鉛直方向下方に向けた状態で挟持することにより保持可能である。
次に、上のように構成されたプラズマCVD装置1における成膜処理の手順について説明する。成膜処理は、基板取り付けステップ、昇温ステップ、真空引きステップ、ガス導入ステップ、プラズマ励起ステップ及び終了ステップで実現される。
基板取り付けステップにおいて、まず上蓋2Cを開け、これと一体となった基板保持部3を薄膜形成室22の中から取り出す。そして、基板Kを基板保持台31に取り付ける。基板Kの取り付けは、基板保持台31とリング状部材32との間に基板Kを挟持することで行う。なお、基板Kの面の向きは、基板保持台31を薄膜形成室22の中に入れたときに、基板Kの薄膜被形成面KFが鉛直方向下方に向くようにする。
昇温ステップにおいて、基板保持台31の内部に設けられた電熱線33に通電することにより基板Kの温度をプロセスに応じた温度まで上昇させる。真空引きステップにおいて、真空ポンプ42を作動させることにより、チャンバー2内の空気を内圧が約0.1Pa以下になるまで排気する。
ガス導入ステップにおいて、まずガス導入部5により、形成すべき薄膜に応じた種類の第1のガスとして、アンモニアガスまたは窒素ガスをプラズマ生成室21に導入する。これらのガスは、形成目的であるシリコン窒化膜の窒素源となる。次に、形成すべき薄膜に応じた種類の第2のガスとして、気化させたヘキサメチルジシラザン(HMDS)をプラズマ生成室21に導入する。ヘキサメチルジシラザンは、形成目的であるシリコン窒化膜の窒素源及びシリコン源となる。
このときチャンバー2内の圧力が0.01〜10torr程度となるようにバルブ51により調整する。ヘキサメチルジシラザンは、爆発性及び腐食性がないため、チャンバー2をそれらに耐え得るものとする必要がなく装置コストが大幅に低減できる。更に、ヘキサメチルジシラザンは低温での薄膜形成を可能とするため、熱による基板Kのダメージが少ない。これにより、SiN,SiCN,SiON,SiO膜の形成も容易となる。
プラズマ励起ステップにおいて、誘導コイル6に高周波電力を印加する。このとき発生した高周波の磁界成分の時間変動で生じる誘導電流により、プラズマ放電を開始する。高周波のプラズマエネルギーを得ることによって活性化したガスの分子の一部は、シールド板SPの網目を通り抜け、基板K上で化学反応を起こして基板Kにおける薄膜被形成面KF上に蒸着する。このようにして所望の薄膜、すなわちシリコン窒化膜が形成される。
ここで、プラズマはシールド板SPによってプラズマ生成室21内に閉じこめられるので、基板Kが多量のプラズマに直接曝されることが抑制され、薄膜及び基板Kがプラズマダメージを受けることが防止される。また、シールド板SPは、パーティクルの通過も抑制する。更に、基板保持部3はプラズマ生成室21の上方に設けられ、基板Kはその薄膜被形成面KFが鉛直下方となっているため、パーティクルが網目を通過した場合であっても、基板Kの薄膜被形成面KFに達するまでに自重により落下する。仮に基板Kの薄膜被形成面KFに達した場合であっても、薄膜被形成面KFにパーティクルが堆積することは極めて少なくなる。所望の薄膜が形成された時点で終了ステップに入る。
終了ステップにおいて、まず、アンモニアガスまたは窒素ガス及びヘキサメチルジシラザンガスの導入を止める。次に真空ポンプ42を作動させることにより、薄膜形成室22のガスを内圧が約0.1Pa以下になるまで排気する。最後に、基板Kの温度を低下させる。そして、内圧を大気圧に戻し、上蓋2Cを取り外し、続いてリング状部材32を基板保持台31から取り外すことにより基板Kを取り出す。
本発明者らは、緻密度の異なるシールド板を数種類用いて、それぞれについて上のような成膜を行った結果、シールド板における複数の貫通孔(メッシュ)が1インチ四方あたりに400個以上の場合に、上記作用効果が最も顕著であると共に、安定した放電状態が得られるという実験結果を得た。
次に、プラズマCVD装置1において、シールド板SPを取り付けた場合と取り外した場合とで成膜を行ったときの実験結果について説明する。表1は実験条件、表2は実験結果を示す。
Figure 2006120974
Figure 2006120974
表2に示すように、プラズマCVD装置1においてシールド板SPを取り外した状態で成膜を行った場合は、成膜速度が速いものの屈折率が大きい。成膜速度が速いのは、基板Kが多量のプラズマに曝されているためである。また、屈折率の値から見て、この薄膜はシリコンや炭素を多く含んだ組成であるため、良好な絶縁性が得られ難い。一方、シールド板SPを取り付けた状態で成膜を行った場合は、成膜速度が遅いものの屈折率が小さいことから、良好な絶縁性を示す。その他の実験条件で成膜を行った場合でも、同様な傾向が得られた。また、シールド板SPを取り付けた場合には、取り外した場合に比べてプラズマダメージが抑制されるため、良好な界面特性が得られる。
このように、本発明に係るプラズマCVD装置1によると、複数の貫通孔が形成されたシールド板SPをチャンバー2内に設け、基板Kを薄膜被形成面KFを鉛直方向下方に向けて保持可能とするという簡単な構成で、プラズマダメージの問題もパーティクルの堆積の問題も解決することができる。つまり、質の良い成薄が簡単な装置構成で実現でき、装置の低コスト化を図ることができる。
上の実施形態において、シールド板SPにおける貫通孔は、縦横等間隔に形成された格子状の網目としたが、例えばパンチングにより円形状に形成されたものとすることも可能である。その他、プラズマCVD装置1の全体または各部の構成、構造、形状、材質、個数、反応ガスの種類、及び各種圧力値などは、本発明の主旨に沿って適宜変更することができる。
本発明に係るプラズマCVD装置の正面一部断面図である。 本発明の要部を示す分解斜視一部切断図である。
符号の説明
1 プラズマCVD装置
2 チャンバー
3 基板保持部
4 真空発生部(減圧部)
5 ガス導入部
6 誘導コイル(プラズマ発生部)
21 プラズマ生成室(下室)
22 薄膜形成室(上室)
K 基板
KF 薄膜被形成面
SP シールド板

Claims (3)

  1. チャンバーと、前記チャンバー内の圧力を真空圧力まで減圧する減圧部と、前記チャンバー内に設けられ成膜の対象となる基板を保持するための基板保持部と、形成すべき薄膜に応じて選択されたガスを前記チャンバー内に導入するガス導入部と、前記ガスの分子をプラズマエネルギーにより活性化するプラズマ発生部とを有するプラズマCVD装置において、複数の貫通穴が形成され前記チャンバー内を下室と上室とに隔絶するシールド板を備え、前記下室は前記ガス導入部に連接し、前記上室は前記減圧部に連接するとともに内部に前記基板保持部を備え、前記基板保持部は前記基板をその薄膜被形成面を鉛直下方に向けて保持可能とされてなることを特徴とするプラズマCVD装置。
  2. 前記シールド板には、前記複数の貫通孔が1インチ四方あたりに400個以上形成されてなる請求項1記載のプラズマCVD装置。
  3. 前記ガスがヘキサメチルジシラザンガスを含んでなる請求項1または請求項2記載のプラズマCVD装置。
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