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JP2005212259A - 放射線硬化型樹脂の連続複製方法およびその方法による樹脂成形物 - Google Patents

放射線硬化型樹脂の連続複製方法およびその方法による樹脂成形物 Download PDF

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Abstract

【課題】微細形状パターンがシャープ性に優れ、かつ歪みやカールがなく、放射線硬化樹脂を使用した複製にも耐えうる平面状金属原版のロール状に固定する方法で、多品種少ロットに対応でき、低コストのロール状金属原版を用いて、連続に複製する放射線硬化型樹脂の連続複製方法の提供。
【解決手段】樹脂フィルム上に放射線硬化型樹脂を塗布する工程と、該フィルムをニップロールで原版ロールに密着貼り合わせる工程と、該フィルム側から放射線照射機で放射線硬化型樹脂を硬化せしめる工程と、該硬化された放射線硬化型樹脂を原版ロールから剥離ロールで剥離する工程とでなる放射線硬化型樹脂の連続複製方法で、前記原版ロール9は、二つの組合わせで略円筒形状を形成する瓦状金属支持体3の外周に平面状金属原版1を巻き付けられている放射線硬化型樹脂の連続複製方法である。
【選択図】図2

Description

本発明は、微細形状の凹凸パターンを連続に大量複製する樹脂成形方法に関するものであり、特に、紫外線又は電子線硬化樹脂を使用し、レリーフホログラム等微細形状の凹凸パターンを有する平面状原版から連続に樹脂成形する放射線硬化型樹脂の連続複製方法およびその方法により得られる樹脂成形物に関する。
従来、例えばCD、DVD、レリーフホログラム、回折格子又はマイクロレンズやスクリーンなどに用いられるフレネルレンズ板やレンチキュラー板及び液晶装置のバックライトや拡散板などの微細形状パターンの樹脂成形物を連続的に大量複製するにあたり、代表的な手法として、以下のものが知られている。
(1)プレス法
この方法は、熱可塑性樹脂を、加熱されたスタンパを用いて押圧し、成型物を作製する手法であるが、このプレス法は熱可塑性樹脂を用いるため、耐熱性に乏しく、角のある形状のパターンの場合、丸みを帯びてしまうことが多く、シャープ性に欠ける危惧があるという問題点があった。
(2)キャスティング法
この方法は、溶融軟化された熱可塑性樹脂を、スタンパの凹凸形成面に塗布または注入し、前記樹脂を固化させて成型物を作製する手法であるが、このキャスティング法は局所的な温度偏りが存在し、歪みやカールが起こり易いという問題点があった。
(3)放射線硬化型樹脂法
近年では、上記プレス法やキャスティング法のような熱可塑性樹脂ではなく、紫外線(UV)や電子線(EB)等に代表される電離放射線の照射によって硬化するタイプの樹脂を使用し、成型物を作製する手法がある。この方法は耐熱性、成形性もよく、上記問題点を解決する手法で、本発明は、この放射線硬化型樹脂法を用いた製造方法である。
また、連続的複製に使用されるロール状の金属原版を作製する方法としては、直接金属ロールに旋盤でパターン切削することは可能であるが、曲面である金属ロールの表面に微細パターンを切削することは至難の技である。また、サブミクロンの大きさのパターンを形成するには、レーザーや電子線描画装置を使用した方法が最適ではあるが、金属ロール上に形成するには、曲面へのレジストを塗布、曲面でのレーザー又は電子線描画、さらに曲面での現像、エッチング、レジスト除去といった工程を行なわなければならないが、各工程でパターンずれ、描画精度、各種のムラ等問題があり、光学部材形成用の原版として使用できるレベルではない。
一方、上記ロール状の金属原版を作製する方法として、平面状で作製された金属原版をロール状にする方法があり、その一つとして接着剤や粘着材を使用してロールに平面状金属原版を貼りつける方法があり(例えば、特許文献1及び特許文献2参照。)、この他に平面状金属原版の端に凸部を設け、ロール上に溝を掘り凹部を設け、嵌め合わせることでロールに平面状金属原版を取りつける方法がある(例えば、特許文献3参照。)。
以下に上記先行技術文献を示す。
特開平7−314567号公報 特開平2001−310340号公報 特開平5−135413号公報
しかしながら、上記の熱プレス法やキャスティング法で提案されてきた平面状金属原版をロール状にする方法を、放射線硬化型樹脂法に適用するには困難な問題がある。なぜなら、原版から複製品の剥離において、熱プレス法、キャスティング法、放射線硬化型樹脂法の順に剥離が重くなり、熱プレス法やキャスティング法で使用できていた方法でも版の固定が不十分であるからである。また、一般に放射線硬化型樹脂法では、転写に使用する材料は低粘度の液体であるため、隙間や継ぎ目に容易に入り込み、突起欠陥や剥離不良を起こしやすいという問題点があった。
また、上記で説明した接着剤や粘着剤を使用する方法では軸のロールの再利用は難しく、多品種少ロットの対応ではコスト高となってしまうという問題点があった。さらに上記平面状原版の端の凹凸部の嵌合法では、UV等で硬化させる時の熱で平面状金属原版が伸びたりし、寸法制度等に欠けるという問題点があった。
本発明は、かかる従来技術の問題点を解決するものであり、その課題とするところは、得られる微細形状の凹凸パターンがシャープ性に優れ、かつ歪みやカールがなく、放射線硬化樹脂を使用した複製にも耐えうる平面状金属原版のロール状に固定する方法で、かつ多品種少ロットに対応できる低コストのロール状金属原版を用いて、微細形状の凹凸パターンを連続に複製する放射線硬化型樹脂の連続複製方法およびその方法による樹脂成形物を提供することにある。
本発明に於いて上記課題を達成するために、まず請求項1の発明では、樹脂フィルム上に放射線硬化型樹脂を塗布する工程と、該放射線硬化型樹脂が塗布されたフィルムをニップロールで、内部に冷却ロールを有する原版ロールに密着貼り合わせる工程と、該貼り合わせられたフィルムのフィルム側から紫外線または電子線を照射し放射線硬化型樹脂を硬化せしめる工程と、該硬化されたフィルム上の放射線硬化型樹脂を原版ロールから薄利ロールで剥離する工程とでなる放射線硬化型樹脂の連続複製方法であって、前記原版ロールは、複数の組合わせで略円筒形状を形成する各金属支持体の外周に微細パターンが形成された平面状金属原版を巻き付け固定されていることを特徴とする放射線硬化型樹脂の連続複製方法としたものである。
また、請求項2の発明では、上記金属支持体の外周面は鏡面でなり、内周面には平面状金属原版の両端を固定する固定冶具を備え、軸方向両端には該固定冶具の位置を調整する位置調整冶具を備えていることを特徴とする請求項1記載の放射線硬化型樹脂の連続複製方法としたものである。
また、請求項3の発明では、上記固定冶具には、平面状金属原版を張力調整して金属支持体に取り付ける張力調整機構を備えていることを特徴とする請求項2記載の放射線硬化型樹脂の連続複製方法としたものである。
また、請求項4の発明では、上記平面状金属原版は、厚みが50〜500μmの範囲でなり、ニッケルおよびその合金またはその化合物のいずれかの材料からなる電鋳法で製造されていることを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の放射線硬化型樹脂の連続
複製方法連続複製方法としたものである。
また、請求項5の発明では、上記樹脂フィルムはコロナ処理、プラズマ処理のいずれかによって易接着処理されたポリエチレンテレフタレートであることを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載の放射線硬化型樹脂の連続複製方法としたものである。
また、請求項6の発明では、上記放射線硬化型樹脂は、常温で粘度300〜3000mPa・sの範囲の液体状の紫外線硬化型アクリル系樹脂であることを特徴とする請求項1乃至5のいずれかに記載の放射線硬化型樹脂の連続複製方法としたものである。
さらにまた、請求項7の発明では、上記請求項1乃至6のいずれかに記載の放射線硬化型樹脂の連続複製方法を用いた樹脂成形物としたものである。
本発明は以上の構成であるから、下記に示す如き効果がある。
即ち、上記請求項1に係る発明によれば、原版ロールを、複数の組合わせで略円筒形状を形成する各金属支持体の外周に微細パターンが形成された平面状金属原版を巻き付け固定されているものとすることによって、接着剤や粘着剤を用いて平面状金属原版をロールに貼り付ける従来の方法に比べ多品種小ロット対応が可能で、コストが嵩まない放射線硬化型樹脂の連続複製方法とすることができる。
また、上記請求項2に係る発明によれば、金属支持体の外周面が鏡面で、内面には固定冶具を備え、軸方向両端には位置調整冶具を備えているので、平面状金属原版の両端を挿み張力を与え、固定冶具をネジ押し込みで軸方向への微調整を可能にする放射線硬化型樹脂の連続複製方法とすることができる。
また、上記請求項3に係る発明によれば、固定冶具に、平面状金属原版を張力調整して金属支持体に取り付ける張力調整機構を備えているので、平面状金属原版の端に凸部を設け、ロール上に溝を掘り凹部を設け、嵌め合わせる従来の方法に比べ、UV等照射の熱で平面状金属原版が伸びたり歪んだりしない放射線硬化型樹脂の連続複製方法とすることができる。
また、上記請求項4から6に係る発明によれば、平面状金属原版を、厚みが50〜500μmの範囲で、ニッケルおよびその合金またはその化合物のいずれかの材料からなる電鋳法で製造されているものを用い、樹脂フィルムを、コロナ処理、プラズマ処理のいずれかによって易接着処理されたポリエチレンテレフタレートを用い、放射線硬化型樹脂には、常温で粘度300〜3000mPa・sの範囲の液体状の紫外線硬化型アクリル系樹脂を用いているので、耐熱性に優れ、かつ剥離工程での剥離がし易い放射線硬化型樹脂の連続複製方法とすることができる。
さらにまた、上記請求項7に係る発明によれば、上記請求項1乃至6のいずれかに記載の放射線硬化型樹脂の連続複製方法を用いて得られた樹脂成形物は、微細形状の凹凸パターンがシャープで歪みやカール等がなく、かつ低コストの樹脂成形物とすることができる。
以下本発明を実施するための最良の形態を図面を用いて詳細に説明する。
上記請求項1に係る発明は、例えば図1の模式図に示すように、樹脂フィルム11上に
放射線硬化型樹脂10をコーター5で塗布する工程と、放射線硬化型樹脂11が塗布されたフィルムを気泡混入しないようにニップロール6の押圧で、内部に冷却ロール(図示せず)を有する原版ロール9に密着貼り合わせる工程と、該貼り合わせられたフィルムのフィルム側から紫外線または電子線を照射する放射線照射機7で放射線硬化型樹脂を硬化せしめる工程と、該硬化されたフィルム上の放射線硬化型樹脂を原版ロール9から剥離ロール8で剥離する工程とでなる放射線硬化型樹脂の連続複製方法であって、図2の模式図に示すように、原版ロール9は、二つの組合わせで略円筒形状を形成する瓦状金属支持体3の外周に微細パターンが形成された平面状金属原版1を巻き付け固定されている放射線硬化型樹脂の連続複製方法である。このような固定方法であれば、瓦状金属支持体3の内側で固定することが可能なため、転写表面側である外周には固定治具や原版端面のバリによる凹凸の影響がない。
また、本発明に使用する瓦状金属支持体3は、円筒の半割だけではなく、3ツ割でも使用可能である。しかし、4ツ割以上になると瓦状金属支持体同士の継ぎ目が多くなることから適当ではない。
また、図1に示すように、放射線硬化型樹脂10を使用した連続複製においては、樹脂の硬化時の反応熱や紫外線照射機からの熱が金属原版に蓄積され、ロングランを行なうと金属原版が高温になり、金属の線膨張係数にしたがって伸びてしまい、微細パターンの形状が変化するだけでなく、金属原版の寿命を縮めることになる。そこで図2に示すように、金属原版1を冷却することが必要となるが、本発明によれば、冷却ロール4を軸ロールとして使い、該軸ロールの外周に、金属原版1を固定した瓦状金属支持体3を取りつけるため、外部に冷却装置が不要となる。
図3及び図4は、瓦状金属支持体3の内側にある原版固定治具13の周辺部を図示しており、図3に示すように、請求項3に係る発明では、固定冶具13に、平面状金属原版1を張力調整して瓦状金属支持体3に取り付ける張力調整機構を備えていて、この張力調整機構は張力調整ネジ14を矢印の方向に差し込み調整することで瓦状金属支持体3と金属原版1との隙間が少なく密着するようにする。この瓦状金属支持体3と金属原版1が密着せずに浮きが存在すると、連続複製中に金属原版1が微移動することを繰り返して金属疲労し、原版に穴が空き、最後には原版が切断されることになる。
また、図2に示すような半割の瓦状金属支持体3を使用し、原版ロール9にするには2枚の平面状金属原版1が必要となる。2枚以上の金属原版を使用する際、原版同士の継ぎで隣接する原版のパターン配列を合わせたい場合が生じることがある。上記請求項2に係る発明では、例えば図4に示すように幅方向左右に微調整できる位置調整ネジ15が瓦状金属支持体3の両側面に設置するようにしたものである。
上記本発明の放射線硬化型樹脂の連続複製方法に使用する放射線照射機とは、可視光、紫外線又は電子線の何れかを照射する装置をいい、また上記請求項6に係る発明の放射線硬化型樹脂とは、熱硬化樹脂とは異なり、可視光、紫外線(UV)、電子線(EB)等の放射線によって硬化する樹脂をいう。代表的なラジカル重合反応する樹脂として、分子中にアクリロイル基を有するアクリル樹脂であり、エポキシアクリレート系,ウレタンアクリレート系、ポリエステルアクリレート系、ポリオールアクリレート系のオリゴマー、ポリマーと単官能・2官能・あるいは多官能重合性(メタ)アクリル系モノマー、例えばテトラヒドロフルフリルアクリレート、2ーヒドロキシエチルアクリレート、2ーヒドロキシー3ーフェノキシプロピルアクリレート、ポリエチレングリコールジアクリレート、ポリプロピレングリコールジアクリレート、トリメチロールプロパントリアクリレート、ペンタエリトリトールトリアクリレート、ペンタエリトリトールテトラアクリレートなどのモノマー、オリゴマー、ポリマーなどの混合物が使用される。
また、上記放射線硬化型樹脂に配合されるものとして、光重合開始剤があり、この光重合開始剤は、EBで硬化させる場合は必要無いが、紫外線や可視光で硬化する場合は必要である。重合開始剤として例えばベンゾフェノン、ジエチルチオキサントン、ベンジルジメチルケタール、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニルプロパン−1−オン、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、2−メチル−1−〔4−(メチルチオ)フェニル〕−2−モリフォリノプロパン−1、アシルホスフィンオキサイドなどがあるが、光重合開始剤は100%反応するわけではなく、未反応のものが成形されたレンズの性能に悪影響を及ぼすことから、0.1〜7重量%の範囲、好ましくは0.5〜5重量%で、未硬化部が残らない程度に添加量をとどめるべきである。また、可視光で硬化させる場合は、光重合開始剤の他に色素を配合することがある。
また、上記請求項6に係る発明の放射線硬化型樹脂の粘度が常温(25℃)で300mPa・sに満たない樹脂では、複製装置の幅方向に樹脂が広がることを制御が難しく、粘度が常温(25℃)で3000mPa・sを越える樹脂では、金属原版と樹脂塗布したフィルムの貼り合わせの際に強いニップ圧を必要とし、結果として金属原版の寿命を縮めることになる。よって本発明においては、粘度が常温(25℃)で300m〜3000mPa・sの範囲の放射線硬化型樹脂を使用することが好適である。
また、金属原版と放射線硬化型樹脂を塗布したフィルムをニップロールを介して貼り合わせし、紫外線又はEBで硬化させた後、金属原版から硬化樹脂を剥離する際に、未表面処理のフィルムでは、金属原版上に樹脂残りが発生することがある。そこで、上記請求項5に係る発明では、このフィルムとして、コロナ処理、プラズマ処理のいずれかによって易接着処理されたポリエチレンテレフタレートを使用することとしたもので、フィルムと樹脂の密着性を強くし、金属原版上の樹脂残りを防ぐようにすることができる。
また、上記本発明の放射線硬化型樹脂の連続複製方法に使用する微細形状の凹凸パターンを有する金属原版の作製方法は、例えばレーザーや電子線描画装置にてフォトレジストもしくは電子線(EB)レジストに微細形状のパターンを記録し、このパターン上に蒸着法やスパッタ法にて金属導電膜を形成し、この金属導電膜の表面に電鋳にて金属を電着させ、金属のみ剥離、洗浄して金属原版とするものである。
上記電鋳法とは、電気分解による電着を利用し、鋳型で鋳物を作るように原形と同じものを精密に複製する方法をいい、物質の表面を金属薄膜で被覆する電気メッキ等の技術をいう。金属製原版の材料としては、ニッケル、その合金またはその化合物のうちいずれかの他、銅、銀、金、クロム、チタン、鉄、亜鉛のいずれか一種からなる金属、これら二種以上からなる合金またはこれらのうち少なくとも一種を含む化合物等が挙げられる。それら金属原版の材料の中でも、上記請求項4に係る発明では、電鋳適性や放射線硬化樹脂との剥離性を考慮するとニッケルやニッケル・コバルト合金が好適である。
さらにまた、上記金属原版の厚みは、ロール状に曲げるためには、50μmに満たないと薄すぎて局所的な凹み等が簡単に発生してしまいハンドリングが悪く、また、500μmを越えると金属の剛性が顕著になることに加え、曲げるのに強い力を必要とするため本発明の放射線硬化型樹脂の連続複製方法においては、金属原版の厚みを50μm〜500μmの範囲とするのが好適である。
EB描画装置を使用して空間周波数1000本/mmの回折格子パターンをEBレジスト上に描画し、現像・洗浄した後、パターン上にニッケル蒸着により約200Å厚の導電膜を形成した。次にスルファミン酸ニッケルを主成分としたメッキ浴の電着層に入れ、3
00μm厚になるまで電着を行なった後、EBレジストから剥離して平面状金属原版とした。
上記で得られた金属原版の裏面の平面性を高めるため、バグ研磨を行なった後、金属原版を2分割された瓦状金属支持体に固定し、金属原版の張り具合と幅方向の位置調整を行なった後、冷却ロールに取りつけて原版ロールとし、この原版ロールを紫外線照射複製装置に装備し、粘度1000mPa・sのアクリル系紫外線硬化樹脂(新中村化学社製)を使用し、コロナ処理されたPET(ポリエチレンテレフタレート)フィルムを用いて、10m/minの速度で連続複製を長さ1000mまで行なった。
上記で得られた複製品と金属原版のパターンは、格子深さ、格子形状、ラインピッチともにほぼ一致する結果となった。また、使用済みの金属原版は、瓦状金属支持体から容易に取り外すことが可能であり、再度、利用可能であることを確認した。
本発明の放射線硬化型樹脂の連続複製方法の一実施の形態を模式的に示す説明図である。 本発明の放射線硬化型樹脂の連続複製方法に使用する原版ロールの一事例を模式的に示す説明図である。 本発明の放射線硬化型樹脂の連続複製方法に使用する原版ロールの作製の一事例を模式的に示す拡大図である。 本発明の放射線硬化型樹脂の連続複製方法に使用する原版ロールの作製の他の一事例を模式的に示す拡大図である。
符号の説明
1‥‥金属原版
2‥‥固定ネジ
3‥‥瓦状金属支持体
4‥‥冷却ロール
5‥‥コーター
6‥‥ニップロール
7‥‥放射線照射機
8‥‥剥離ロール
9‥‥原版ロール
10‥‥放射線硬化型樹脂
11‥‥樹脂フィルム
12‥‥巻き取りロール
13‥‥固定冶具
14‥‥張力調整ネジ
15‥‥位置調整ネジ

Claims (7)

  1. 樹脂フィルム上に放射線硬化型樹脂を塗布する工程と、該放射線硬化型樹脂が塗布されたフィルムをニップロールで、内部に冷却ロールを有する原版ロールに密着貼り合わせる工程と、該貼り合わせられたフィルムのフィルム側から紫外線または電子線を照射し放射線硬化型樹脂を硬化せしめる工程と、該硬化されたフィルム上の放射線硬化型樹脂を原版ロールから剥離ロールで剥離する工程とでなる放射線硬化型樹脂の連続複製方法であって、前記原版ロールは、複数の組合わせで略円筒形状を形成する各金属支持体の外周に微細パターンが形成された平面状金属原版を巻き付け固定されていることを特徴とする放射線硬化型樹脂の連続複製方法。
  2. 上記金属支持体の外周面は鏡面でなり、内周面には平面状金属原版の両端を固定する固定冶具を備え、軸方向両端には該固定冶具の位置を調整する位置調整冶具を備えていることを特徴とする請求項1記載の放射線硬化型樹脂の連続複製方法。
  3. 上記固定冶具には、平面状金属原版を張力調整して金属支持体に取り付ける張力調整機構を備えていることを特徴とする請求項2記載の放射線硬化型樹脂の連続複製方法。
  4. 上記平面状金属原版は、厚みが50〜500μmの範囲でなり、ニッケルおよびその合金またはその化合物のいずれかの材料からなる電鋳法で製造されていることを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の放射線硬化型樹脂の連続複製方法連続複製方法。
  5. 上記樹脂フィルムはコロナ処理、プラズマ処理のいずれかによって易接着処理されたポリエチレンテレフタレートであることを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載の放射線硬化型樹脂の連続複製方法。
  6. 上記放射線硬化型樹脂は、常温で粘度300〜3000mPa・sの範囲の液体状の紫外線硬化型アクリル系樹脂であることを特徴とする請求項1乃至5のいずれかに記載の放射線硬化型樹脂の連続複製方法。
  7. 上記請求項1乃至6のいずれかに記載の放射線硬化型樹脂の連続複製方法を用いた樹脂成形物。
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