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JP2005041783A - 清涼剤 - Google Patents

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Publication number
JP2005041783A
JP2005041783A JP2003200099A JP2003200099A JP2005041783A JP 2005041783 A JP2005041783 A JP 2005041783A JP 2003200099 A JP2003200099 A JP 2003200099A JP 2003200099 A JP2003200099 A JP 2003200099A JP 2005041783 A JP2005041783 A JP 2005041783A
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JP
Japan
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refreshing
menthyl
agent
trimethylglycine
menthol
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Pending
Application number
JP2003200099A
Other languages
English (en)
Inventor
Yoshiyuki Saruwatari
欣幸 猿渡
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Osaka Organic Chemical Industry Co Ltd
Original Assignee
Osaka Organic Chemical Industry Co Ltd
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Publication date
Application filed by Osaka Organic Chemical Industry Co Ltd filed Critical Osaka Organic Chemical Industry Co Ltd
Priority to JP2003200099A priority Critical patent/JP2005041783A/ja
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Abstract

【課題】水溶性、清涼感の発現の遅延性および清涼感の持続性に優れた清涼剤を提供すること。
【解決手段】一般式(I):
【化1】
Figure 2005041783

(式中、Xは陰イオンを示す)で表されるN,N,N−トリメチルグリシンメンチルエステル塩を含有してなる清涼剤、ならびにさらに、1−メントール、乳酸メンチルおよびメンチルグリセリルエーテルからなる群より選ばれた少なくとも1種の清涼感調整剤を含有してなる前記清涼剤。
【選択図】 なし

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、清涼剤に関する。さらに詳しくは、頭皮頭髪化粧料、ボディケア用化粧料、口腔用化粧料などの化粧料や、皮膚外用医薬品などに好適に使用しうる清涼剤に関する。
【0002】
【従来の技術】
一般に、1−メントールは、食品類、練り歯磨き、チューインガム、うがい薬、貼布剤、頭髪育毛剤、制汗剤、シェービングクリーム、タバコのフレーバーなどに、清涼感を与える香料として広く用いられている。
【0003】
しかし、1−メントールは、昇華しやすい化合物であるため、例えば、皮膚などに塗布したときに長時間清涼感が持続せず、季節によっても感じ方が異なるが、30分間から1時間程度で清涼感は激減するという欠点がある。
【0004】
そこで、1−メントールが有する欠点を解消する清涼剤として、1−メントールの水酸基を化学修飾した乳酸メンチルやメンチルグリセリルエーテルが提案されている(例えば、特許文献1および特許文献2参照)。
【0005】
しかし、1−メントールを含むこれらの化合物は、いずれも水溶性に乏しいため、配合の際に、エタノールや界面活性剤を併用することが必要である。しかしながら、エタノールを多量に配合した場合には、皮膚に刺激を与えることがあるので特に敏感肌を持つ人に対して好ましくはなく、また容器などの種類に制約を受け、さらにエタノールは引火性があるので、安全性の面でも制約を受けるという欠点がある。
【0006】
また、界面活性剤を用いた場合、一般に脂溶性物質は経皮吸収されやすく、水溶性物質は経皮吸収されにくいところ、界面活性剤は、経皮吸収性を高める作用を呈するため、界面活性剤と清涼剤とを併用したときには、1−メントールが清涼感を発現するのと同じような時期に清涼感が発現されるという欠点がある。
【0007】
したがって、近年、水溶性に優れ、清涼感の持続性に優れた清涼剤の開発が望まれている。
【0008】
【特許文献1】
独国特許第2537339 号明細書
【特許文献2】
特開平9−217083号公報
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、前記従来技術に鑑みてなされたものであり、水溶性、清涼感の発現の遅延性および清涼感の持続性に優れた清涼剤を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
本発明は、一般式(I):
【0011】
【化2】
Figure 2005041783
【0012】
(式中、Xは陰イオンを示す)
で表されるN,N,N−トリメチルグリシンメンチルエステル塩(以下、単に「N,N,N−トリメチルグリシンメンチルエステル塩」という)を含有してなる清涼剤に関する。
【0013】
【発明の実施の形態】
本発明の清涼剤は、N,N,N−トリメチルグリシンメンチルエステル塩を含有するものである。本発明の清涼剤は、このようにN,N,N−トリメチルグリシンメンチルエステル塩を含有するので、優れた水溶性、優れた清涼感および優れた清涼感の持続性を発現する。
【0014】
N,N,N−トリメチルグリシンメンチルエステル塩において、一般式(I) 中のXは、陰イオンを示す。Xの具体例としては、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子などのハロゲン原子、OHなどが挙げられる。これらの中では、入手の容易性の観点から、ハロゲン原子が好ましく、塩素原子がより好ましい。
【0015】
N,N,N−トリメチルグリシンメンチルエステル塩は、例えば、1−メントールとモノクロル酢酸とをエステル化反応させた後、トリメチルアミンで4級化させることによって得ることができる。より具体的には、パラトルエンスルホン酸の存在下で、1−メントールとモノクロル酢酸とを酢酸エチル中で脱水エステル化させることにより、モノクロル酢酸メンチルエステルを調製する。モノクロル酢酸メンチルエステルを精製した後、加熱しながらモノクロル酢酸メンチルエステルにトリメチルアミン水溶液を徐々に加えて4級化反応を行うことにより、N,N,N−トリメチルグリシンメンチルエステル塩を得ることができる。
【0016】
なお、N,N,N−トリメチルグリシンメンチルエステル塩を調製する際に用いられる触媒、溶媒、反応基質などの量は、適宜調整すればよい。また、生成したN,N,N−トリメチルグリシンメンチルエステル塩の精製方法も任意であり、種々の方法を採用することができる。
【0017】
本発明の清涼剤を、例えば、皮膚に適用した場合には、その塗布から30分間〜1時間経過後に清涼感を発現させることができるとともに、清涼感を3〜4時間程度持続させることができる。したがって、本発明の清涼剤を清涼感の遅延性を発現させる目的で使用する場合には、N,N,N−トリメチルグリシンメンチルエステル塩は、清涼剤において、主成分(含有量:50〜100 重量%)とすることが好ましい。
【0018】
また、本発明の清涼剤を、清涼感を早期発現させるとともに清涼感の遅延性を発現させる目的で用いる場合には、N,N,N−トリメチルグリシンメンチルエステル塩と、1−メントール、乳化メンチルおよびメンチルグリセリルエーテルからなる群より選ばれた少なくとも1種の清涼感調整剤とを併用することが好ましい。
【0019】
清涼剤における清涼感調整剤の含有量は、清涼感の早期発現の程度および清涼感の遅延性の発現の程度によって異なるので一概には決定することができないため、目的とする清涼感の発現時期に応じて適宜調整することが好ましい。通常、清涼剤における清涼感調整剤の含有量は、0〜50重量%程度であることが好ましい。
【0020】
また、本発明の清涼剤には、本発明の目的が阻害されない範囲内で、任意成分を含有させることができる。かかる任意成分としては、例えば、水、香料、着色剤、賦形剤、防腐剤、pH調整剤などが挙げられるが、本発明は、かかる例示のみに限定されるものではない。なお、任意成分の量は、その種類によって一概に決定することができないため、その種類に応じて適宜調整することが好ましい。
【0021】
本発明の清涼剤は、例えば、さわやかでひんやりとした冷感や清涼感を持続することができるので、頭皮頭髪用化粧料、ボディケア用化粧料、口腔用化粧料などの化粧料に配合することができる。
【0022】
頭皮頭髪用化粧料としては、例えば、ヘアトニック、ポマード、ヘアスプレー、ヘアミスト、ムース、ジェル、ヘアワックス、シャンプー、リンス、トリートメント、ヘアクリーム等が挙げられるが、本発明は、かかる例示のみに限定されるものではない。
【0023】
ボディケア用化粧料としては、例えば、収斂性化粧水などの各種化粧水、アフターシェーブローションなどの各種ローション、乳液、マッサージクリームや栄養クリームなどの各種クリーム、アイパック剤やペースト状洗い流しパック剤などの各種パック剤などが挙げられるが、本発明は、かかる例示のみに限定されるものではない。
【0024】
口腔用化粧料としては、例えば、粉歯磨、潤製歯磨、練歯磨などの歯磨剤、うがい剤、チューインガムなどが挙げられるが、本発明は、かかる例示のみに限定されるものではない。
【0025】
化粧料には、その用途などに応じて任意成分を含有させることができる。かかる任意成分としては、例えば、乳化剤、香料、防腐剤、顔料、栄養剤、保湿剤、紫外線防止剤、育毛剤などが挙げられるが、本発明は、かかる例示のみに限定されるものではない。任意成分の量は、その種類や化粧料の種類などによって異なるので一概には決定することができないため、通常、本発明の目的が阻害されない範囲内で、それらの種類などに応じて決定することが好ましい。
【0026】
さらに、本発明の清涼剤は、例えば、医薬品、医薬部外品、食品、飲料などに配合することもできる。
【0027】
【実施例】
次に、本発明を実施例に基づいてさらに詳細に説明するが、本発明はかかる実施例のみに限定されるものではない。
【0028】
製造例1〔塩化N,N,N−トリメチルグリシンメンチルエステルの調製〕
1−メントール200g(1.332mol)、クロル酢酸150.4g(1.600mol)、シクロヘキサン200gおよびパラトルエンスルホン酸20g を500mL 容の5つ口フラスコに仕込み、75℃で5時間加熱還流させながら、発生する水を除去した。
【0029】
次に、容器内の反応混合物を10%水酸化ナトリウム水溶液800gで洗浄し、分液ロートで分離し、さらに精製水200gでpHが中性となるまで洗浄を繰り返した。得られた反応生成物を無水硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、エバポレーターでシクロヘキサンを完全に留去することにより、淡黄色粘稠液体270gを得た。
【0030】
得られた液体186g(0.801mol)を500mL 容の5つ口フラスコに仕込み、60℃に加熱した後、これにトリメチルアミン30%水溶液159g(0.810mol)を徐々に滴下した後、さらに室温で12時間攪拌した。50℃で1.33kPa の減圧下でこの液体を濃縮し、乾固させた後、シクロヘキサン500gを投入し、生成した白色固体を濾別した。得られた白色固体を十分に減圧乾燥させたところ、収量は、175gであった(収率75%)。
【0031】
得られた化合物は、以下の物性を有することから、塩化N,N,N−トリメチルグリシンメンチルエステル〔一般式(I) において、Xが塩素原子である化合物〕であることが確認された。
【0032】
(1)H−NMR(JEOL社製、品番:JNM−AL300、300MHz):δ=0.190ppm(CH, d, 3H)、0.300ppm[(CH, m, 6H] 、0.500ppm(−CH−, m, 2H)、0.976ppm(−CH−, m, 2H)、1.11ppm(−CH−, m, 3H) 、1.467ppm(CH, m, 1H) 、2.760ppm[(CH, s, 9H) 、3.780ppm(−CH−, s, 2H)
(2)IR 〔(株)島津製作所製、品番:FTIR−4200にて測定〕: 3478, 2955, 1743, 1493, 1258, 1211, 1016, 927 cm−1
(3) 質量分析(MS):256
(4) 元素分析
測定値:C:70.50 、H:12.40 、N :5.76 、O :11.34
計算値:C:70.20 、H:11.79 、N :5.46 、O :12.48
【0033】
実施例1および比較例1〜3
清涼剤として、製造例1で得られた塩化N,N,N−トリメチルグリシンメンチルエステルの10%水溶液(実施例1)、1−メントール10%エタノール溶液(比較例1)、乳酸メンチル10%エタノール溶液(比較例2)またはメンチルグリセリルエーテルの10%エタノール溶液(比較例3)を用いた。
【0034】
得られた清涼剤の物性として、水溶性、清涼感の発現の遅延性および清涼感の持続性を以下の方法にしたがって調べた。その結果を表1に示す。
【0035】
(1) 水溶性
清涼剤1gと水9gとを混合し、50℃で2時間加熱した後、室温にまで冷却したときの清涼剤水溶液の状態を観察し、以下の評価基準に基づいて水溶性を評価した。
〔評価基準〕
◎:無色透明の溶液
○:やや青みのある透明な溶液
×:結晶が沈殿している溶液
【0036】
(2) 清涼感の発現の遅延性および清涼感の持続性
清涼剤を気温27℃の恒温室にて、成人4人(男性2、女性2)の前腕部の約5cmの領域に10mLの量で塗布し、自然乾燥させた。清涼剤を皮膚に塗布した時点から、清涼感が発現されるまでの時間を測定し、その測定時間の平均値を清涼感の発現の遅延性の指標とした。その測定時間の平均値が大きいほど、清涼感の発現の遅延性に優れていることが示される。
【0037】
一方、清涼剤を皮膚に塗布した後、清涼感が発現されたと感じられる時点から清涼感が消失したと感じられるまでの時間(清涼感の持続時間)を測定し、その測定時間の平均値を清涼感の持続性の指標とした。その測定時間の平均値が大きいほど、清涼感の持続性に優れている。
【0038】
【表1】
Figure 2005041783
【0039】
表1に示された結果から、実施例1で得られた清涼剤は、N,N,N−トリメチルグリシンメンチルエステル塩が用いられているので、比較例1〜3で得られた従来の清涼剤と対比して、水溶性、清涼感の発現の遅延性および清涼感の持続性のいずれにも優れていることがわかる。
【0040】
【発明の効果】
本発明の清涼剤は、水溶性、清涼感の発現の遅延性および清涼感の持続性に優れているので、例えば、頭皮頭髪化粧料、ボディケア用化粧料、口腔用化粧料などの化粧料や、皮膚外用医薬品などに好適に使用することができる。

Claims (3)

  1. 一般式(I):
    Figure 2005041783
    (式中、Xは陰イオンを示す)
    で表されるN,N,N−トリメチルグリシンメンチルエステル塩を含有してなる清涼剤。
  2. Xが塩素原子である請求項1記載の清涼剤。
  3. さらに、1−メントール、乳酸メンチルおよびメンチルグリセリルエーテルからなる群より選ばれた少なくとも1種の清涼感調整剤を含有してなる請求項1または2記載の清涼剤。
JP2003200099A 2003-07-22 2003-07-22 清涼剤 Pending JP2005041783A (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN114555560A (zh) * 2019-09-30 2022-05-27 北伊利诺伊大学董事会 薄荷醇的衍生物及其用途
CN115872881A (zh) * 2022-11-14 2023-03-31 云南中烟工业有限责任公司 一种薄荷醇胺类化合物的合成方法及其在卷烟中的应用

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