【０００１】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ガラス微粒子堆積体を脱水・透明ガラス化するガラス母材の焼結装置及びガラス母材の焼結方法に関する。
【０００２】
【従来の技術】
従来、ガラス光ファイバ等の製造に用いるガラス母材を製造するには、ガラス原料ガスを火炎加水分解させてガラス微粒子を生成し、これを出発ガラスロッド等に堆積させてガラス微粒子堆積体（多孔質ガラス母材）とし、これを脱水、燒結して透明ガラス化することが知られている。また、ガラス微粒子堆積体の製造には、ＶＡＤ法（気相軸付法）、ＯＶＤ法（外付け気相蒸着法）等が知られている。
【０００３】
ＯＶＤ法は、例えば、反応炉内で回転する出発ガラスロッドの外周に、ＳｉＣｌ４等のガラス原料ガスを、Ｈ２ガス，Ｏ２ガス等の燃焼用ガスとともにバーナで吹き付け、火炎加水分解反応によりガラス微粒子を生成して堆積させ、ガラス微粒子堆積体を作製する。ＶＡＤ法は、回転する出発ガラスロッドの下方にバーナを配して、ガラス原料ガスと燃焼用ガスを吹き付け、火炎加水分解反応により生成されるガラス微粒子を軸方向に堆積させてガラス微粒子堆積体を作製する。
【０００４】
ガラス微粒子堆積体の脱水・透明ガラス化は、一般的には、ガラス微粒子堆積体をカーボン又は石英等の耐熱材で形成された炉心管の外周にヒータを配した焼結装置を用いて行なわれる。透明ガラス化の方法には種々の方法があるが、例えば、炉心管内を塩素含有雰囲気にして、脱水と透明ガラス化の加熱処理を同時に行なう方法がある。また、塩素ガスとヘリウムガスで脱水加熱を行なった後に、温度を上げてヘリウムガスのみで加熱し透明ガラス化するなどの方法も知られている。これらの加熱処理を行なうための焼結装置には、今までに種々の構成のものが提案されている。
【０００５】
図４は、従来の焼結装置の一例（例えば、特許文献１参照）を示す概略図である。図中、２０はガラス微粒子堆積体、２１はガラスロッド、２２は炉心管、２３は接合部、２４はヒータ、２５は断熱材、２６は炉体、２７はガス供給口、２８はガス排気口を示す。
【０００６】
図において、ガラス微粒子堆積体２０は、ＳｉＯ２粒子生成の出発棒とされたガラスロッド２１により、炉心管２２の貫通部および炉体２６の貫通部を通じて、炉心管２２内の炉心室の中央部に吊り下げ支持されている。炉心管２２は、高純度のカーボンで形成され、長尺の大型のガラス微粒子堆積体２０を収納するために、複数に分割したものを多段に積重ねて構成されている。炉心管２２の積重ね部分の接合部２３の具体構造は明らかでないが、カーボン製のパッキン等を装填して封止している。炉心管２２と炉体２６との間には、ヒータ２４と断熱部材２５が配されている。
【０００７】
炉心管２７内には、ガラス微粒子堆積体２０を脱水、焼結処理するためのガスがガス供給口２７から供給され、ガス排気口２８から排出される。脱水、焼結処理用のガスとしては、例えば、ヘリウムと塩素ガスが用いられる。また、炉体２６にもガス供給口とガス排出口が設けられていて、ヒータ２４および断熱材２５が酸化による劣化を生じないように、アルゴンガス等の不活性ガスを供給し、排気するようになっている。
【０００８】
【特許文献１】
特開２００２−６８７７０号公報
【０００９】
【発明が解決しようとする課題】
炉心管２２内は１５００℃前後の高温に加熱され、また、有害な塩素ガスを用いて使用されるため炉心管２２には、通常、耐熱性・耐食性に優れたカーボン又は石英等の材料で形成される。しかし、これらの材料は、材質的には密封性は備えているものの硬質で脆いという性質がある。このため、分割されて積重ねられる炉心管２２の接合部２３を、ネジ、ボルト等を用いて直接締め付けて連結することができず密封が難しい。密封の精度を向上させるために接合部の接合面を平滑にし、また、シール部材を強固なものに変更する等を試みても、密封状態を向上させることは困難であった。この結果、炉心管内のガスが漏洩し、作製されるガラス母材の品質不良や炉体の腐食を引き起こす恐れがあった。
【００１０】
本発明は、上述した実情に鑑みてなされたもので、炉心管の接合部での密封性を高め、炉心管外部へのガス漏れ発生を防止することができるガラス母材の焼結装置及び焼結方法の提供を課題とする。
【００１１】
【課題を解決するための手段】
本発明によるガラス母材の焼結装置は、分割形成された炉心管をフランジ部で連結し、炉心管内に収納したガラス微粒子堆積体を炉心管外周に配したヒータにより加熱し、脱水・透明ガラス化するガラス母材の焼結装置であって、フランジ部の接合面外周を取り囲む凹溝を有する押圧部材と、押圧部材を内径方向に付勢する付勢手段とを有し、凹溝はフランジ部を楔作用で封止する形状としたものである。
【００１２】
また、本発明によるガラス母材の焼結方法は、分割形成された炉心管をフランジ部で連結し、炉心管内に収納したガラス微粒子堆積体を炉心管外周に配したヒータにより加熱し、脱水・透明ガラス化するガラス母材の焼結方法であって、フランジの接合部外周を押圧部材の凹溝で取り囲み、押圧部材を内径方向に付勢し、フランジ部を凹溝の楔作用で封止して焼結を行なうようにしたものである。
【００１３】
【発明の実施の形態】
図１及び図２により実施の形態を説明する。図１は焼結装置主要部の概略図を示す図、図２はフランジ部の封止構造の一例を示す図である。図中、１は炉心管、２は本体部、２ａはフランジ部、３は蓋部、３ａはフランジ部、４はヒータ、５はガス導入部、６はガス排気部、７はガラス微粒子堆積体、８はガラスロッド、１０，１０ａ，１０ｂは押圧部材、１１は凹溝、１１ａは凹溝側壁、１１ｂは凹溝底壁、１２は間隙、１３はシールガス供給部、１４はシールガス排出部、１５はエアシリンダ機構を示す。
【００１４】
本発明は、炉心管１は、耐熱性、耐食性に優れたカーボン又は石英で形成し、少なくとも本体部２と蓋部３の二つに分割され、分割された炉心管のつなぎ目はそれぞれに一体に設けたフランジ部２ａと３ｂで連結される。炉心管１の下部側にはガス導入部５が設けられ、上部側にはガス排気部６が設けられ、脱水・透明ガラス化に必要な塩素ガス、ヘリウムガス等が導入される。蓋部３側には、ガラス微粒子堆積体７の端部から延びているガラスロッド８を貫通する孔を有し、ガラスロッド上端を吊下げ支持装置（図示せず）に連結させている。前記蓋の孔付近に吸引装置（図示せず）を配置し、孔から漏れたガスは、この吸引装置で吸引排除する。炉心管１の外周には、リング状の複数のヒータ４を配し、炉心管内に収納されたガラス微粒子堆積体７を加熱する。
【００１５】
本体部２と蓋部３を連結するフランジ部２ａ，３ａには、内側に凹溝１１を有する環状の押圧部材１０がフランジ部外周を囲うように配される。この押圧部材１０は、例えば、図２に示すように、フランジ部２ａ，３ａの外側から取付けられるように、２分割した半円形状の押圧部材１０ａ，１０ｂで形成する。しかし、３以上の複数に分割形成してもよいものである。
【００１６】
押圧部材１０ａ，１０ｂは、内側に形成された凹溝１１でフランジ部２ａと３ａとを上下から挟むようにして組み付けられる。凹溝１１は側壁１１ａと底壁１１ｂとからなる断面Ｕ字状で形成され、側壁１１ａは、楔作用でフランジ部２ａ，３ａの外周エッジを押圧する開口側が拡開した傾斜面で形成される。押圧部材１０ａ，１０ｂの外側には、押圧部材１０ａ，１０ａを内方に付勢する付勢手段が配される。この付勢手段としては、例えば、流体駆動を用いたエアシリンダ機構１５を用いることができる。
【００１７】
以上のように構成された焼結装置で、ガラス微粒子堆積体７を炉心管１内に収納した後、炉心管本体部２のフランジ部２ａと炉心管蓋部３のフランジ部３ａの位置を一致させる。次いで、エアシリンダ機構１５を作動させて押圧部材１０ａ，１０ｂを内径方向に押圧する。エアシリンダ機構１５は、過度の押圧力が生じないように一定の押圧力に制御され、押圧部材１０ａ，１０ｂに過度の力が加わらないようにされ、炉心管が割れないようにされる。
【００１８】
押圧部材１０ａ，１０ｂが内径方向に押圧され移動することにより、凹溝１１がフランジ部２ａ，３ａの外周を取り囲み、凹溝側壁１１ａがフランジ部２ａ，３ａの外周エッジに当たって、楔作用でフランジ部２ａ，３ａの接合面を互いに密接させる。フランジ部２ａ，３ａは、外周部を押圧部材１０ａ，１０ｂによって直接押圧され、接合面の隙間を効果的に狭めることができる。この結果、単に本体部と蓋部を軸方向に押圧する構成と比べて密封性を飛躍的に向上させることができる。
【００１９】
また、押圧部材１０ａ，１０ｂを内径方向に押し込んだ際に、フランジ部２ａ，３ａの外周面と凹溝１１の底壁１１ｂとの間に間隙１２が生じる。ガス供給部１３とガス排出部１４をこの間隙１２に連通させ、この間隙１２に不活性ガス等のシールガスを供給、排出する。これにより、フランジ部２ａと３ａ間の微小な隙間からガスが漏れたとしても、間隙に供給されるシールガスとともにガス排出部より排出される。こうして、炉心管内のガスがつなぎ目から炉心管外部に拡散するのを完全に防止することができる。
【００２０】
シールガスのガス供給部１３とガス排出部１４は、押圧部材１０ａ，１０ｂの任意の位置に設けることができるが、前記の押圧部材１０ａと１０ｂとが接する端部分に設けるのが好ましい。これは、ガス供給部１３またはガス排出部１４を覆うハウジングが、押圧部材１０ａとが接する部分を覆うことで、この部分のシールを兼ねることができるからである。
【００２１】
図３は押圧部材を内径方向に付勢する付勢手段の他の例を示す図である。図中、１６は締め付けバンド、１６ａは端部片、１７はボルト、１８はスプリング、１９はナットを示し、その他の符号は、図１，図２で用いた符号を用いることにより説明を省略する。
【００２２】
この図３に示す付勢手段は、押圧部材１０ａ，１０ｂの外周を締め付ける締め付けバンド１６を用いることにより、押圧部材１０ａ，１０ｂを内径方向に付勢するようにしたものである。締め付けバンド１６は２つに分割した半円構造の例を示したが、単一の環状構造のものであってもよく、３以上に分割した構造のものであってもよい。径方向への締め付けは、例えば、締め付けバンド１６の両端に設けた端部片１６ａを、ボルト１７にスプリング１８を介在させてナット１９で締めることにより行なうことができる。
【００２３】
締め付けバンド１６の径を縮小する締め付けにより、押圧部材１０ａ，１０ｂは内径方向に付勢され移動される。締め付けバンド１６の過度の締め付けは、スプリング１８により緩和され、押圧部材１０ａ，１０ｂに過度の力が加わらないようにされる。押圧部材１０ａ，１０ｂが内径方向に付勢され移動することにより、図２の例と同様に、凹溝１１がフランジ部２ａ，３ａの外周を取り囲み、凹溝側壁１１ａがフランジ部２ａ，３ａの外周エッジに当たって、楔作用でフランジ部２ａ，３ａの接合面を互いに密接させる。
【００２４】
なお、締め付けバンド１６と押圧部材１０ａ，１０ｂとの間に、断熱部材等を介在させることにより、締め付けバンド１６が炉心管からの熱伝導を低減し、熱膨張歪で締め付け力が低下するのを防止することができる。締め付けバンド１６による付勢は、金属バンドを用いた簡単な構成であるので、図２の例と比べ安価に実現することができる。また、フランジ部２ａと３ａの接合面の間に、多孔質カーボン製の緩衝材をいれてもよい。この緩衝材は、パッキン材としても作用する。
【００２５】
【発明の効果】
上述したように、本発明によれば、炉心管の分割接合部分から管内の有害ガスが外部に拡散するのを効率よく大幅に抑制することができる。また、封止部に形成される間隙を利用してシールガスを流すことにより、炉心管内のガスが外部に漏れるのを完全に防止することができる。また、本発明により、ガラス母材の品質不良や炉体の腐食が抑えられて、人的安全性を高めることができる。
【図面の簡単な説明】
【図１】本発明によるガラス母材の焼結装置主要部の概略を示す図である。
【図２】本発明による炉心管フランジ部の封止構造の一例を示す図である。
【図３】本発明による炉心管フランジ部の封止構造の他の例を示す図である。
【図４】従来の技術を説明する図である。
【符号の説明】
１…炉心管、２…本体部、２ａ…フランジ部、３…蓋部、３ａ…フランジ部、４…ヒータ、５…ガス導入部、６…ガス排気部、７…ガラス微粒子堆積体、８…ガラスロッド、１０，１０ａ，１０ｂ…押圧部材、１１…凹溝、１１ａ…凹溝側壁、１１ｂ…凹溝底壁、１２…間隙、１３…シールガス供給部、１４…シールガス排出部、１５…エアシリンダ機構、１６…締め付けバンド、１６…端部片、１７…締め付けネジ、１８…スプリング、１９…ナット。[0001]
TECHNICAL FIELD OF THE INVENTION
The present invention relates to a glass base material sintering apparatus and a glass base material sintering method for dehydrating and transparently vitrifying a glass fine particle deposit.
[0002]
[Prior art]
Conventionally, to produce a glass preform used for producing glass optical fibers and the like, a glass raw material gas is flame-hydrolyzed to produce glass fine particles, which are deposited on a starting glass rod or the like to form a glass fine particle deposit (porous material). It is known that a transparent glass is obtained by dehydrating and sintering the base material. In addition, a VAD method (a gas-phase shaping method), an OVD method (an external gas-phase vapor deposition method), and the like are known as methods for manufacturing a glass fine particle deposit.
[0003]
In the OVD method, for example, a glass raw material gas such as SiCl 4 is sprayed on a periphery of a starting glass rod rotating in a reaction furnace together with a combustion gas such as H 2 gas and O 2 gas by a burner, and a flame hydrolysis reaction is performed. Glass particles are generated and deposited to produce a glass particle deposit. In the VAD method, a burner is arranged below a rotating starting glass rod, a glass raw material gas and a combustion gas are blown, and glass fine particles generated by a flame hydrolysis reaction are deposited in an axial direction to form a glass fine particle deposit. Make it.
[0004]
Dehydration and vitrification of the glass fine particle deposit are generally performed using a sintering apparatus in which a heater is arranged around a furnace tube formed of a heat-resistant material such as carbon or quartz. . There are various methods for transparent vitrification. For example, there is a method in which the inside of a furnace tube is made into a chlorine-containing atmosphere and dehydration and heat treatment for transparent vitrification are performed simultaneously. There is also known a method of performing dehydration heating with chlorine gas and helium gas, increasing the temperature, and heating with helium gas alone to form a transparent glass. Various types of sintering apparatuses have been proposed for performing these heat treatments.
[0005]
FIG. 4 is a schematic view showing an example of a conventional sintering apparatus (for example, see Patent Document 1). In the figure, reference numeral 20 denotes a glass particle deposit, 21 denotes a glass rod, 22 denotes a furnace tube, 23 denotes a joint, 24 denotes a heater, 25 denotes a heat insulating material, 26 denotes a furnace body, 27 denotes a gas supply port, and 28 denotes a gas exhaust port. Is shown.
[0006]
In the figure, a glass particle deposit body 20 is formed by a glass rod 21 used as a starting rod for the generation of SiO 2 particles, through a penetrating portion of a furnace tube 22 and a penetrating portion of a furnace body 26, at a central portion of a core chamber in the furnace tube 22. It is suspended and supported. The furnace tube 22 is formed of high-purity carbon, and is formed by stacking a plurality of divided pieces in multiple stages in order to accommodate the long and large glass particle deposit body 20. Although the specific structure of the joint portion 23 in the stacked portion of the furnace tube 22 is not clear, it is sealed by loading a packing made of carbon or the like. A heater 24 and a heat insulating member 25 are provided between the furnace tube 22 and the furnace body 26.
[0007]
In the furnace tube 27, a gas for dehydrating and sintering the glass particle deposit body 20 is supplied from a gas supply port 27 and discharged from a gas exhaust port 28. As the gas for the dehydration and sintering treatment, for example, helium and chlorine gas are used. The furnace body 26 is also provided with a gas supply port and a gas discharge port, and supplies and exhausts an inert gas such as argon gas so that the heater 24 and the heat insulating material 25 do not deteriorate due to oxidation. It has become.
[0008]
[Patent Document 1]
JP-A-2002-68770
[Problems to be solved by the invention]
Since the inside of the furnace tube 22 is heated to a high temperature of about 1500 ° C. and is used using harmful chlorine gas, the furnace tube 22 is usually formed of a material such as carbon or quartz having excellent heat resistance and corrosion resistance. Is done. However, these materials have a sealing property but are hard and brittle. For this reason, the joint portion 23 of the core tube 22 that is divided and stacked cannot be directly tightened and connected using screws, bolts, or the like, and sealing is difficult. It has been difficult to improve the sealing state even if an attempt is made to smooth the joining surface of the joining portion in order to improve the sealing accuracy and to change the sealing member to a stronger one. As a result, the gas in the furnace tube leaks, and there is a possibility that the quality of the glass base material to be produced is deteriorated or the furnace body is corroded.
[0010]
SUMMARY OF THE INVENTION The present invention has been made in view of the above circumstances, and has a glass base material sintering apparatus and a sintering apparatus capable of improving the hermeticity at a joint portion of a furnace tube and preventing gas leakage to the outside of the furnace tube. The task is to provide a knotting method.
[0011]
[Means for Solving the Problems]
The sintering apparatus for a glass base material according to the present invention is characterized in that the divided core tube is connected by a flange portion, and the glass fine particle deposit housed in the core tube is heated by a heater disposed on the outer periphery of the core tube, and the dewatered and transparent glass is heated. An apparatus for sintering a glass base material to be formed, comprising: a pressing member having a concave groove surrounding the outer periphery of a joining surface of a flange portion; and urging means for urging the pressing member in an inner diameter direction. The part is shaped to be sealed by wedge action.
[0012]
Further, in the method of sintering a glass preform according to the present invention, the divided core furnace tubes are connected by a flange portion, and the glass fine particle deposit housed in the furnace core tube is heated by a heater arranged on the outer periphery of the furnace core tube to perform dehydration / dehydration. A method of sintering a glass base material to be made into a transparent glass, wherein the outer periphery of a joint portion of a flange is surrounded by a concave groove of a pressing member, the pressing member is urged in an inner diameter direction, and the flange portion is sealed by a wedge action of the concave groove. Then, sintering is performed.
[0013]
BEST MODE FOR CARRYING OUT THE INVENTION
An embodiment will be described with reference to FIGS. FIG. 1 is a diagram schematically showing a main part of a sintering apparatus, and FIG. 2 is a diagram showing an example of a sealing structure of a flange portion. In the figure, 1 is a furnace tube, 2 is a main body, 2a is a flange, 3 is a lid, 3a is a flange, 4 is a heater, 5 is a gas introduction unit, 6 is a gas exhaust unit, and 7 is a glass particulate deposit. , 8 are glass rods, 10, 10a, and 10b are pressing members, 11 is a concave groove, 11a is a concave groove side wall, 11b is a concave groove bottom wall, 12 is a gap, 13 is a seal gas supply unit, and 14 is a seal gas discharge unit. , 15 indicate an air cylinder mechanism.
[0014]
According to the present invention, the furnace tube 1 is made of carbon or quartz having excellent heat resistance and corrosion resistance, and is divided into at least two parts, a main body 2 and a lid 3, and the joints of the divided furnace tubes are integrally formed with each other. They are connected by the provided flange portions 2a and 3b. A gas inlet 5 is provided on the lower side of the furnace tube 1, and a gas exhauster 6 is provided on the upper side. Chlorine gas, helium gas and the like necessary for dehydration and vitrification are introduced. The lid 3 has a hole that penetrates a glass rod 8 extending from an end of the glass fine particle stack 7, and the upper end of the glass rod is connected to a suspension support device (not shown). A suction device (not shown) is arranged near the hole of the lid, and gas leaked from the hole is removed by suction with the suction device. A plurality of ring-shaped heaters 4 are arranged on the outer periphery of the furnace tube 1 to heat the glass particle deposit 7 stored in the furnace tube.
[0015]
An annular pressing member 10 having a concave groove 11 inside is arranged on the flange portions 2a and 3a connecting the main body portion 2 and the lid portion 3 so as to surround the outer periphery of the flange portion. As shown in FIG. 2, for example, the pressing member 10 is formed of semi-circular pressing members 10a and 10b divided into two so as to be attached from outside the flange portions 2a and 3a. However, it may be divided into three or more parts.
[0016]
The pressing members 10a and 10b are assembled so as to sandwich the flange portions 2a and 3a from above and below by the concave grooves 11 formed inside. The concave groove 11 is formed in a U-shaped cross section composed of a side wall 11a and a bottom wall 11b. The side wall 11a is formed by an inclined surface whose opening side for pressing the outer peripheral edges of the flange portions 2a, 3a by wedge action is expanded. . An urging means for urging the pressing members 10a, 10a inward is disposed outside the pressing members 10a, 10b. As the urging means, for example, an air cylinder mechanism 15 using fluid drive can be used.
[0017]
With the sintering apparatus configured as described above, after the glass fine particle deposit 7 is stored in the furnace tube 1, the positions of the flange portion 2 a of the furnace tube main body 2 and the flange portion 3 a of the furnace tube cover 3 match. Let it. Next, the air cylinder mechanism 15 is operated to press the pressing members 10a and 10b in the inner diameter direction. The air cylinder mechanism 15 is controlled to a constant pressing force so as not to generate an excessive pressing force, so that an excessive force is not applied to the pressing members 10a and 10b, and the core tube is not broken.
[0018]
When the pressing members 10a and 10b are pressed and moved in the inner diameter direction, the concave groove 11 surrounds the outer periphery of the flange portions 2a and 3a, and the concave groove side wall 11a hits the outer peripheral edge of the flange portions 2a and 3a, and the flange portion is formed by wedge action. The joining surfaces of 2a and 3a are brought into close contact with each other. The outer peripheral portions of the flange portions 2a and 3a are directly pressed by the pressing members 10a and 10b, and the gap between the joining surfaces can be effectively reduced. As a result, compared to a configuration in which the main body and the lid are simply pressed in the axial direction, the sealing performance can be dramatically improved.
[0019]
When the pressing members 10a and 10b are pushed in the inner diameter direction, a gap 12 is formed between the outer peripheral surfaces of the flange portions 2a and 3a and the bottom wall 11b of the concave groove 11. The gas supply unit 13 and the gas discharge unit 14 are communicated with the gap 12, and a seal gas such as an inert gas is supplied to and discharged from the gap 12. Thus, even if gas leaks from the minute gap between the flange portions 2a and 3a, the gas is discharged from the gas discharge section together with the seal gas supplied to the gap. In this way, it is possible to completely prevent the gas in the furnace tube from diffusing from the joint to the outside of the furnace tube.
[0020]
The gas supply section 13 and the gas discharge section 14 for the seal gas can be provided at arbitrary positions of the pressing members 10a and 10b, but are preferably provided at the end portions where the aforementioned pressing members 10a and 10b are in contact. This is because the housing that covers the gas supply unit 13 or the gas discharge unit 14 covers the portion in contact with the pressing member 10a, and can also serve as a seal for this portion.
[0021]
FIG. 3 is a diagram showing another example of the urging means for urging the pressing member in the inner diameter direction. In the drawing, reference numeral 16 denotes a tightening band, 16a denotes an end piece, 17 denotes a bolt, 18 denotes a spring, 19 denotes a nut, and the description of other reference numerals is omitted by using the reference numerals used in FIGS. .
[0022]
The urging means shown in FIG. 3 urges the pressing members 10a and 10b in the inner diameter direction by using a tightening band 16 for tightening the outer periphery of the pressing members 10a and 10b. The example in which the fastening band 16 has a semicircular structure divided into two has been described, but may be a single annular structure or a structure divided into three or more. Tightening in the radial direction can be performed, for example, by tightening end pieces 16a provided at both ends of the tightening band 16 with nuts 19 with bolts 17 interposed with springs 18.
[0023]
By the tightening to reduce the diameter of the tightening band 16, the pressing members 10a and 10b are urged and moved in the inner diameter direction. Excessive tightening of the tightening band 16 is alleviated by the spring 18 so that no excessive force is applied to the pressing members 10a and 10b. When the pressing members 10a and 10b are urged in the inner diameter direction and move, the concave groove 11 surrounds the outer circumferences of the flange portions 2a and 3a, and the concave groove side wall 11a is formed on the flange portions 2a and 3a, as in the example of FIG. At the outer peripheral edge, the joining surfaces of the flange portions 2a and 3a are brought into close contact with each other by a wedge action.
[0024]
By interposing a heat insulating member or the like between the tightening band 16 and the pressing members 10a and 10b, the tightening band 16 reduces the heat conduction from the core tube, and reduces the tightening force due to thermal expansion strain. Can be prevented. Since the urging by the tightening band 16 is a simple configuration using a metal band, it can be realized at a lower cost than in the example of FIG. A cushioning material made of porous carbon may be provided between the joining surfaces of the flange portions 2a and 3a. This cushioning material also functions as a packing material.
[0025]
【The invention's effect】
As described above, according to the present invention, it is possible to efficiently and drastically suppress the diffusion of harmful gas in the tube from the split joint portion of the core tube to the outside. Further, by flowing the sealing gas using the gap formed in the sealing portion, it is possible to completely prevent the gas in the furnace tube from leaking to the outside. Further, according to the present invention, poor quality of the glass base material and corrosion of the furnace body are suppressed, and human safety can be improved.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is a view schematically showing a main part of a sintering apparatus for a glass base material according to the present invention.
FIG. 2 is a view showing an example of a sealing structure of a core tube flange portion according to the present invention.
FIG. 3 is a view showing another example of the sealing structure of the core tube flange portion according to the present invention.
FIG. 4 is a diagram illustrating a conventional technique.
[Explanation of symbols]
DESCRIPTION OF SYMBOLS 1 ... Core tube, 2 ... Body part, 2a ... Flange part, 3 ... Cover part, 3a ... Flange part, 4 ... Heater, 5 ... Gas introduction part, 6 ... Gas exhaust part, 7 ... Glass fine particle deposit, 8 ... Glass rods, 10, 10a, 10b: pressing member, 11: concave groove, 11a: concave groove side wall, 11b: concave groove bottom wall, 12: gap, 13: seal gas supply unit, 14: seal gas discharge unit, 15 ... Air cylinder mechanism, 16: tightening band, 16: end piece, 17: tightening screw, 18: spring, 19: nut.