JP2004111080A - 有機el素子 - Google Patents
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Abstract
【課題】発光の高効率化および長寿命化を達成することができる有機EL素子を提供する。
【解決手段】ホール・電子再結合に応答して光を放射する蛍光材料とキャリアの注入を持続するホスト材料からなる有機発光層1と、上記ホスト材料とは異なるキャリア輸送性材料からなるキャリア輸送層2とを、陽極3と陰極4の間に備えた有機EL素子に関する。キャリア輸送層2の有機発光層1と接する部分に、キャリア輸送性材料に有機発光層1のホスト材料を混合して形成され、有機発光層のホスト材料を15〜85質量%の比率で含有する混合層5を設ける。キャリア輸送層2と有機発光層1の間に異種材料の界面が存在しないようにすることができ、キャリア輸送層2から有機発光層1へのキャリア(電子やホール)の注入効率を高めることができる。
【選択図】 図1
【解決手段】ホール・電子再結合に応答して光を放射する蛍光材料とキャリアの注入を持続するホスト材料からなる有機発光層1と、上記ホスト材料とは異なるキャリア輸送性材料からなるキャリア輸送層2とを、陽極3と陰極4の間に備えた有機EL素子に関する。キャリア輸送層2の有機発光層1と接する部分に、キャリア輸送性材料に有機発光層1のホスト材料を混合して形成され、有機発光層のホスト材料を15〜85質量%の比率で含有する混合層5を設ける。キャリア輸送層2と有機発光層1の間に異種材料の界面が存在しないようにすることができ、キャリア輸送層2から有機発光層1へのキャリア(電子やホール)の注入効率を高めることができる。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、フラットパネルディスプレイ、液晶表示機用バックライト、照明用光源などに用いられる有機EL素子に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
フラットパネルディスプレイ、液晶表示機用バックライト、照明光源などに用いられる発光体として、フラットパネルディスプレイの薄型化、液晶表示機を備える電子機器の小型化や薄型化、あるいは照明器具の形状の自由化などのために、薄く、軽量であり、かつ高効率であるものが近年ますます要求されるようになっている。そしてこのような要求に応じることができるものとして、有機EL素子(有機エレクトロルミネッセンス素子)が注目されている。
【0003】
有機EL素子が低電圧で発光することは、イーストマン・コダック社のC.W.Tangらにより、電極間に二層の薄膜を積層した構成の素子において初めて示された(Appl.Phys.Lett.,51,12,913(1987))。そしてこれ以降、有機EL素子は、電池などの10V程度の低電圧で100〜100000cd/m2程度の高輝度の発光が可能なこと、蛍光物質を構成する材料の組み合せで多数の色を発光させることが可能なこと、非常に薄い面発光体として使用可能なこと、などから産業界で注目され、素子構成に改良を加えた種々の薄膜構成の有機EL素子が検討されている。
【0004】
ここで、有機EL素子の基本的な素子構成は、陽極/有機発光層/陰極であるが、その他、陽極/ホール輸送層/有機発光層/電子輸送層/陰極の構成、陽極/ホール注入層/ホール輸送層/有機発光層/電子輸送層/陰極の構成、陽極/ホール注入層/有機発光層/電子輸送層/電子注入層/陰極の構成、陽極/ホール注入層/有機発光層/電子注入層/陰極の構成など、種々の構成のものが挙げられる。
【0005】
そして近時、有機EL素子の開発は急速に進み、既に一部は実用化されているが、更なる発光の高効率化、長寿命化が望まれている。そこで例えば、特許文献1では、有機発光層のホスト材料にホール輸送層のホール輸送性材料や電子輸送層の電子輸送性材料を含有させることによって、発光の高効率化及び長寿命化を図っている。また特許文献2では、キャリア輸送層中のキャリア輸送性材料に発光色素を含有させることによって、発光の長寿命化を図っている。
【0006】
【特許文献1】
特開2001−52870号公報(請求項1、請求項5など)
【特許文献2】
特開平7−65958号公報(請求項、第5頁など)
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、上記の特許文献1や特許文献2のものでは、発光の高効率化や長寿命化はまだ十分とはいえないものであり、従って本発明は、発光の高効率化および長寿命化を達成することができる有機EL素子を提供することを目的とするものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明の請求項1に係る有機EL素子は、ホール・電子再結合に応答して光を放射する蛍光材料とキャリアの注入を持続するホスト材料からなる有機発光層1と、上記ホスト材料とは異なるキャリア輸送性材料からなるキャリア輸送層2とを、陽極3と陰極4の間に備えた有機EL素子において、キャリア輸送層2の有機発光層1と接する部分に、キャリア輸送性材料に有機発光層1のホスト材料を混合して形成され、有機発光層1のホスト材料を15〜85質量%の比率で含有する混合層5を設けて成ることを特徴とするものである。
【0009】
また請求項2の発明は、請求項1において、キャリア輸送層2が電子輸送性の層2aであり、混合層5aに含有するキャリア輸送性材料が電子輸送性の材料であることを特徴とするものである。
【0010】
また請求項3の発明は、請求項1において、キャリア輸送層2がホール輸送性の層2bであり、混合層5bに含有するキャリア輸送性材料がホール輸送性の材料であることを特徴とするものである。
【0011】
また請求項4の発明は、請求項1乃至3のいずれかにおいて、混合層5に含有するキャリア輸送性材料は、キャリアの注入を持続するホスト材料よりもキャリア輸送性が高い材料であることを特徴とするものである。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を説明する。
【0013】
本発明に係る有機EL素子は、陽極3と陰極4の間に有機発光層1とキャリア輸送層2とを備えて形成されるものである。キャリア輸送層2はキャリア(すなわち電子あるいはホール)を輸送するキャリア輸送性材料からなるものであり、このキャリア輸送層2は、キャリア輸送性材料として電子輸送性材料を用いた電子輸送層2a、あるいはキャリア輸送性材料としてホール輸送性材料を用いたホール輸送層2bとして形成されるものである。電子輸送層2aとホール輸送層2bはいずれか一方のみを備えてもよく、両方を備えるようにしてもよい。
【0014】
図1は有機EL素子の層構成の一例を示すものであり、基板10の表面上に透明導電膜などからなる陽極3を積層し、陽極3の表面上にホール輸送層2bを介して有機発光層1を積層すると共に、さらにこの有機発光層1の上に電子輸送層2aを介して陰極4が積層してある。これを基本構成として有機EL素子、すなわち有機エレクトロルミネッセンス素子を形成することができるものであり、陽極3に正電圧を、陰極4に負電圧を印加すると、電子輸送層2aを介して有機発光層1に注入された電子と、ホール輸送層2bを介して有機発光層1に注入されたホールとが、有機発光層1内、又は有機発光層1とホール輸送層2bの界面等にて再結合して発光が起こるものである。ここで、有機発光層1を複数層に形成することによって、任意の色調において発光効率の高い有機電界発光素子を得ることができ、特に白色など、単一の発光性有機材料からなる単一層の有機発光層1では実現が難しい発光色を容易に、かつ必要に応じて任意に得ることが可能になる。
【0015】
有機EL素子を構成する上記の各部材の材料には、従来から使用されている公知のものを適宜使用することができる。すなわち、上記の基板10としては、有機発光層1で発光された光が基板10を通して出射されるものである場合には、光透過性を有するものが使用されるが、無色透明のものの他に、多少着色されているものや、スリガラス状のものであってもよい。例えば、ソーダライムガラス、無アルカリガラスなどの透明ガラス板、ポリエステル、ポリオレフィン、ポリアミド、エポキシ樹脂、フッ素系樹脂などの樹脂から任意の方法で作製されたプラスチックフィルムやプラスチック板などを用いることができる。
【0016】
上記の陽極3は有機発光層1にホールを注入するための電極であり、この陽極3としては、仕事関数の大きい金属、合金、電気伝導性化合物、あるいはこれらの混合物からなる電極材料を用いるのが好ましく、特に仕事関数が4eV以上の電極材料を用いるのが好ましい。このような電極材料としては、具体的には、金などの金属、CuI、ITO(インジウムチンオキサイド)、SnO2、ZnO、IZO(インジウムジンクオキサイド)等の導電性透明材料があげられる。例えばこれらの電極材料を基板10の上に真空蒸着法やスパッタリング法等の方法で成膜することによって、陽極3を薄膜として作製することができる。有機発光層1における発光を陽極3を透過させて基板10から外部に照射する場合には、陽極3の光透過率を10%以上にすることが好ましい。また、陽極3のシート抵抗は数百Ω/□以下であることが好ましく、特に100Ω/□以下であることが好ましい。さらに陽極3の膜厚は、陽極3の光透過率、シート抵抗等の特性を上記のように制御するために、材料により異なるが、通常500nm以下に設定するのが好ましく、より好ましくは10〜200nmの範囲である。
【0017】
また上記の陰極4は、有機発光層1に電子を注入するための電極であり、この陰極4としては、仕事関数の小さい金属、合金、電気伝導性化合物及びこれらの混合物からなる電極材料を用いることが好ましく、仕事関数が5eV以下の電極材料を用いるのが好ましい。このような電極材料としては、アルカリ金属、アルカリ金属のハロゲン化物、アルカリ金属の酸化物、アルカリ土類金属等や、これらと他の金属との合金などを用いることができるものであり、例えばナトリウム、ナトリウム−カリウム合金、リチウム、マグネシウム、アルミニウム、マグネシウム−銀混合物、マグネシウム−インジウム混合物、アルミニウム−リチウム合金、Al/Al2O3混合物、Al/LiF混合物などを例として挙げることができる。
【0018】
陰極4は、例えば上記の電極材料を、真空蒸着法やスパッタリング法等の方法により、薄膜に形成することによって作製することができる。また、有機発光層1における発光を陰極4を透過させて外部に照射する場合には、陰極4の光透過率を10%以上にすることが好ましい。ここで、陰極2の膜厚は、陰極4の光透過率等の特性を上記のように制御するために、材料により異なるが、通常500nm以下に設定するのが好ましく、好ましくは100〜200nmの範囲とするのがよい。
【0019】
上記の有機発光層1は、ホスト材料に蛍光材料を分散してドープした有機材料よりなるものである。このホスト材料はキャリアの注入を持続する材料であり、電子輸送性の材料、ホール輸送性の材料のいずれとも使用することができ、後述のホール輸送層2bを構成するホール輸送性材料や、電子輸送層2aを構成する電子輸送性材料を用いることができる。
【0020】
また有機発光層1に用いる蛍光材料はホール・電子再結合に応答して光を放射するものであり、この蛍光材料としては、公知の任意のものを挙げることができる。例えば、アントラセン、ナフタレン、ピレン、テトラセン、コロネン、ペリレン、フタロペリレン、ナフタロペリレン、ジフェニルブタジエン、テトラフェニルブタジエン、クマリン、オキサジアゾール、ビスベンゾキサゾリン、ビススチリル、シクロペンタジエン、キノリン金属錯体、トリス(8−ヒドロキシキノリナート)アルミニウム錯体、トリス(4−メチル−8−キノリナート)アルミニウム錯体、トリス(5−フェニル−8−キノリナート)アルミニウム錯体、アミノキノリン金属錯体、ベンゾキノリン金属錯体、トリ−(p−ターフェニル−4−イル)アミン、1−アリール−2,5−ジ(2−チエニル)ピロール誘導体、ピラン、キナクリドン、ルブレン、ジスチルベンゼン誘導体、ジスチルアリーレン(DSA)誘導体、及び各種蛍光色素などを挙げることができるが、これらに限定されるものではない。
【0021】
そして有機発光層1は、ホスト材料が90.0〜99.5質量部、蛍光材料が0.5〜10.0質量部(合計100質量部)になるように、主材料であるホスト材料に蛍光材料をドープして形成するのが好ましい。また有機発光層1の厚みは特に限定されないが、0.5〜500nmが好ましく、より好ましくは0.5〜200nmである。
【0022】
ホール輸送層2bを構成するホール輸送性の材料としては、ホールを輸送する能力を有し、陽極3からのホール注入効果を有するとともに、有機発光層1や発光性有機化合物に対して優れたホール注入効果を有し、さらに電子のホール輸送層2bへの移動を防止し、かつ薄膜形成能力の優れた化合物を用いることができる。具体的にはフタロシアニン誘導体、ナフタロシアニン誘導体、ポルフィリン誘導体、N,N’−ビス(3−メチルフェニル)−(1,1’−ビフェニル)−4,4’−ジアミン(TPD)や4,4’−ビス[N−(ナフチル)−N−フェニル−アミノ]ビフェニル(α−NPD)等の芳香族ジアミン化合物、オキサゾール、オキサジアゾール、トリアゾール、イミダゾール、イミダゾロン、スチルベン誘導体、ピラゾリン誘導体、テトラヒドロイミダゾール、ポリアリールアルカン、ブタジエン、4,4’,4”−トリス(N−(3−メチルフェニル)N−フェニルアミノ)トリフェニルアミン(m−MTDATA)、及びポリビニルカルバゾール、ポリシラン、ポリエチレンジオキサイドチオフェン(PEDOT)等の導電性高分子など、高分子材料が挙げられるが、これらに限定されるものではない。尚、有機発光層1のホスト材料としてホール輸送性材料を用いる場合、ホール輸送層2bはこの有機発光層1のホスト材料として用いられる材料以外のホール輸送性材料を選択して形成するものである。
【0023】
また電子輸送層2aを構成する電子輸送性の材料としては、電子を輸送する能力を有し、陰極4からの電子注入効果を有するとともに、有機発光層1や発光性有機化合物に対して優れた電子注入効果を有し、さらにホールの電子輸送層2aへの移動を防止し、かつ薄膜形成能力の優れた化合物を用いることができる。具体的には、フルオレン、バソフェナントロリン、バソクプロイン、アントラキノジメタン、ジフェノキノン、オキサゾール、オキサジアゾール誘導体、トリアゾール、イミダゾール、アントラキノジメタン等やそれらの化合物、金属錯体化合物もしくは含窒素五員環誘導体を挙げることができる。上記の金属錯体化合物としては、具体的には、トリス(8−ヒドロキシキノリナート)アルミニウム、トリス(2−メチル−8−ヒドロキシキノリナート)アルミニウム、トリス(8−ヒドロキシキノリナート)ガリウム、ビス(10−ヒドロキシベンゾ[h]キノリナート)ベリリウム、ビス(10−ヒドロキシベンゾ[h]キノリナート)亜鉛、ビス(2−メチル−8−キノリナート)(o−クレゾラート)ガリウム、ビス(2−メチル−8−キノリナート)(1−ナフトラート)アルミニウム等があるが、これらに限定されるものではない。また上記の含窒素五員環誘導体としては、オキサゾール、チアゾール、オキサジアゾール、チアジアゾールもしくはトリアゾール誘導体が好ましい。具体的には、2,5−ビス(1−フェニル)−1,3,4−オキサゾール、2,5−ビス(1−フェニル)−1,3,4−チアゾール、2,5−ビス(1−フェニル)−1,3,4−オキサジアゾール、2−(4’−tert−ブチルフェニル)−5−(4”−ビフェニル)1,3,4−オキサジアゾール、2,5−ビス(1−ナフチル)−1,3,4−オキサジアゾール、1,4−ビス[2−(5−フェニルチアジアゾリル)]ベンゼン、2,5−ビス(1−ナフチル)−1,3,4−トリアゾール、3−(4−ビフェニルイル)−4−フェニル−5−(4−t−ブチルフェニル)−1,2,4−トリアゾール等があるが、これらに限定されるものではない。尚、有機発光層1のホスト材料として電子輸送性材料を用いる場合、電子輸送層2aはこの有機発光層1のホスト材料として用いられる材料以外の電子輸送性材料を選択して形成するものである。
【0024】
そして本発明では、キャリア輸送層2の少なくとも有機発光層1と接する部分に、キャリア輸送層2の形成に用いられるキャリア輸送性材料に有機発光層1の形成に用いられるホスト材料を混合した混合層5を設けるようにしてある。すなわち、キャリア輸送層2は電子輸送層2aやホール輸送層2bとして形成されるが、電子輸送層2aの有機発光層1と接する部分に電子輸送性材料に有機発光層1のホスト材料を混合した混合層5aを設けるものであり、またホール輸送層2bの有機発光層1と接する部分にホール輸送性材料に有機発光層1のホスト材料を混合した混合層5bを設けるものである。このとき、混合層5に含有するキャリア輸送性材料は、有機発光層1のホスト材料よりもキャリア輸送性が高い材料であることが望ましい。
【0025】
ここで、キャリア輸送層2として電子輸送層2aとホール輸送層2bを備える場合、いずれか一方に混合層5を形成するようにしてもよく、また両方に混合層5を形成するようにしてもよい。有機発光層1を複数の層を積層した構成に形成する場合は、混合層5はキャリア輸送層2が直接接する側の有機発光層1のホスト材料を混合して形成されるものである。また混合層5はキャリア輸送層2の厚み方向の一部のみに形成するようにしてもよく、あるいはキャリア輸送層2の層の全体をキャリア輸送性材料に有機発光層1のホスト材料を混合した混合層5として形成するようにしてもよい。混合層5をキャリア輸送層2の厚み方向の一部に形成する場合、混合層5の層厚はキャリア輸送層2の層厚の10%以上であることが望ましい。
【0026】
このように、キャリア輸送層2の有機発光層1と接する部分に、キャリア輸送性材料に有機発光層1のホスト材料を混合した混合層5を設けることによって、キャリア輸送層2と有機発光層1の接合部分にキャリア輸送層2の材料と有機発光層1の材料を存在させることができ、キャリア輸送層2と有機発光層1の間に異種材料の界面が存在しないようにすることができるものである。従って、キャリア輸送層2から有機発光層1へのキャリア(電子やホール)の注入効率を高めることができ、発光の高効率化および長寿命化を達成することが容易になるものである。この混合層5においてキャリア輸送性材料と有機発光層1のホスト材料との混合比率は、有機発光層1のホスト材料の含有率が15〜85質量%になるように設定するものであり、特に30〜70質量%になるように設定するのが好ましい。キャリア輸送性材料と有機発光層1のホスト材料との比率がこの範囲から外れると、キャリア輸送層2から有機発光層1へのキャリアの注入効率を高める効果が不十分になり、発光の高効率化および長寿命化を十分に達成することができない。
【0027】
【実施例】
次に、本発明を実施例によって具体的に説明する。
【0028】
(実施例1)
厚み0.7mmの透明ガラス基板10の一方の表面に、ITO(インジウム−スズ酸化物)をスパッタしてシート抵抗7Ω/□の透明電極からなる陽極3を形成したITOガラス(三容真空社製)を用い、これをアセトン、純水、イソプロピルアルコールで15分間超音波洗浄した後、乾燥させ、さらにUVオゾン洗浄した。
【0029】
次に、このITOガラス基板10を真空蒸着装置にセットし、1×10−6Torr(1.33×10−4Pa)の減圧下、4,4’−ビス[N−(ナフチル)−N−フェニル−アミノ]ビフェニル(株式会社同仁化学研究所製:以下α−NPDと略す)を1〜2Å/sの蒸着速度で300Å厚に蒸着し、陽極3の上にホール輸送層2bを形成した。続いて、ホール輸送性材料であるα−NPDと有機発光層1のホスト材料であるジスチリルビフェニル誘導体「DPVBi」とを1:1の質量比で、1〜2Å/sの蒸着速度で100Å厚に共蒸着し、混合層5bを形成した。
【0030】
次に、この混合層5bの上に、黄色発光層として、ホスト材料であるジスチリルビフェニル誘導体「DPVBi」に蛍光材料であるルブレン(アクロス社製)を0.5質量%ドープした層を50Åの厚みに蒸着すると共に、その上に青色発光層として、ホスト材料であるジスチリルビフェニル誘導体「DPVBi」に蛍光材料である末端にカルバゾリル基を有するDSA誘導体「BCZVBi」を4質量%ドープした層を300Åの厚みに蒸着し、有機発光層1を形成した。
【0031】
次に、この有機発光層1の上に、電子輸送性材料であるバソフェナントロリン(株式会社同仁化学研究所製)と有機発光層1のホスト材料であるジスチリルビフェニル誘導体「DPVBi」とを1:1の質量比で共蒸着し、100Å厚の電子輸送層2a(層全体が混合層5aでもある)を形成した。続いてナトリウムディスペンサー(SAES Getters社製)を用いてNaを5Åの厚みで蒸着し、最後に、Alを10Å/sの蒸着速度で厚み1500Å蒸着して陰極4を形成した。
【0032】
この後、これらの各層を蒸着して形成したITOガラス基板10を露点−76℃以下のドライ窒素雰囲気のグローブボックスに大気に曝露することなく搬送した。一方、通気性を有する袋に吸水剤として酸化バリウムの粉末を入れてこれをガラス製の封止板に粘着剤で貼り付けると共に封止板の外周部に紫外線硬化樹脂製のシール剤を塗布したものを予め用意した。そしてグローブボックス内においてITOガラス基板10に封止板をシール剤で貼り合わせ、UV照射してシール剤を硬化させることによって封止板で各層を封止した有機EL素子を得た。
【0033】
(実施例2)
実施例1において、ホール輸送層2bをα−NPDを400Å厚に蒸着して形成(α−NPDとジスチリルビフェニル誘導体「DPVBi」からなる混合層5bは形成しない)するようにした他は、実施例1と同様にして有機EL素子を得た。
【0034】
(比較例1)
実施例1において、ホール輸送層2bをα−NPDを400Å厚に蒸着して形成(α−NPDとジスチリルビフェニル誘導体「DPVBi」からなる混合層5bは形成しない)するようにした。また電子輸送層2aをバソフェナントロリンを100Å厚に蒸着して形成(ジスチリルビフェニル誘導体「DPVBi」は混合しない)するようにした。あとは実施例1と同様にして有機EL素子を得た。
【0035】
上記のようにして実施例1〜2及び比較例1で得た有機EL素子を電源(東陽テクニカ社製「KEITHLEY236モデル」)に接続し、発光輝度を輝度計(ミノルタ社製「LS−110」)で測定した。また有機EL素子を初期輝度1000cd/m2の定電流で連続駆動させることによって寿命試験を行ない、輝度が半減する半減寿命を測定した。その結果を表1に示す。
【0036】
【表1】
【0037】
表1にみられるように、各実施例の有機EL素子は初期発光特性が優れており、また半減寿命が長いことが確認される。
【0038】
【発明の効果】
上記のように本発明の請求項1に係る有機EL素子は、ホール・電子再結合に応答して光を放射する蛍光材料とキャリアの注入を持続するホスト材料からなる有機発光層と、上記ホスト材料とは異なるキャリア輸送性材料からなるキャリア輸送層とを、陽極と陰極の間に備えた有機EL素子において、キャリア輸送層の有機発光層と接する部分に、キャリア輸送性材料に有機発光層のホスト材料を混合して形成され、有機発光層のホスト材料を15〜85質量%の比率で含有する混合層を設けるようにしたので、キャリア輸送層と有機発光層の接合部分にキャリア輸送層の材料と有機発光層の材料を存在させて、キャリア輸送層と有機発光層の間に異種材料の界面が存在しないようにすることができるものであり、キャリア輸送層から有機発光層へのキャリア(電子やホール)の注入効率を高めることができ、発光の高効率化および長寿命化を達成することができるものである。
【0039】
また請求項2の発明は、請求項1において、キャリア輸送層が電子輸送性の層であり、混合層に含有するキャリア輸送性材料が電子輸送性の材料であるので、電子輸送層と有機発光層の接合部分に電子輸送性材料と有機発光層のホスト材料を存在させて、電子輸送層と有機発光層の間に異種材料の界面が存在しないようにすることができるものであり、電子輸送層から有機発光層への電子の注入効率を高めることができ、発光の高効率化および長寿命化を達成することができるものである。
【0040】
また請求項3の発明は、請求項1において、キャリア輸送層がホール輸送性の層であり、混合層に含有するキャリア輸送性材料がホール輸送性の材料であるので、ホール輸送層と有機発光層の接合部分にホール輸送性材料と有機発光層のホスト材料を存在させて、ホール輸送層と有機発光層の間に異種材料の界面が存在しないようにすることができるものであり、ホール輸送層から有機発光層への電子の注入効率を高めることができ、発光の高効率化および長寿命化を達成することができるものである。
【0041】
また請求項4の発明は、請求項1乃至3のいずれかにおいて、混合層に含有するキャリア輸送性材料は、キャリアの注入を持続するホスト材料よりもキャリア輸送性が高い材料であるので、有機発光層へのキャリア注入効率を高めることができ、発光の高効率化を達成することができるものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態の一例を示す概略断面図である。
【符号の説明】
1 有機発光層
2 キャリア輸送層
2a 電子輸送層
2b ホール輸送層
3 陽極
4 陰極
5 混合層
【発明の属する技術分野】
本発明は、フラットパネルディスプレイ、液晶表示機用バックライト、照明用光源などに用いられる有機EL素子に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
フラットパネルディスプレイ、液晶表示機用バックライト、照明光源などに用いられる発光体として、フラットパネルディスプレイの薄型化、液晶表示機を備える電子機器の小型化や薄型化、あるいは照明器具の形状の自由化などのために、薄く、軽量であり、かつ高効率であるものが近年ますます要求されるようになっている。そしてこのような要求に応じることができるものとして、有機EL素子(有機エレクトロルミネッセンス素子)が注目されている。
【0003】
有機EL素子が低電圧で発光することは、イーストマン・コダック社のC.W.Tangらにより、電極間に二層の薄膜を積層した構成の素子において初めて示された(Appl.Phys.Lett.,51,12,913(1987))。そしてこれ以降、有機EL素子は、電池などの10V程度の低電圧で100〜100000cd/m2程度の高輝度の発光が可能なこと、蛍光物質を構成する材料の組み合せで多数の色を発光させることが可能なこと、非常に薄い面発光体として使用可能なこと、などから産業界で注目され、素子構成に改良を加えた種々の薄膜構成の有機EL素子が検討されている。
【0004】
ここで、有機EL素子の基本的な素子構成は、陽極/有機発光層/陰極であるが、その他、陽極/ホール輸送層/有機発光層/電子輸送層/陰極の構成、陽極/ホール注入層/ホール輸送層/有機発光層/電子輸送層/陰極の構成、陽極/ホール注入層/有機発光層/電子輸送層/電子注入層/陰極の構成、陽極/ホール注入層/有機発光層/電子注入層/陰極の構成など、種々の構成のものが挙げられる。
【0005】
そして近時、有機EL素子の開発は急速に進み、既に一部は実用化されているが、更なる発光の高効率化、長寿命化が望まれている。そこで例えば、特許文献1では、有機発光層のホスト材料にホール輸送層のホール輸送性材料や電子輸送層の電子輸送性材料を含有させることによって、発光の高効率化及び長寿命化を図っている。また特許文献2では、キャリア輸送層中のキャリア輸送性材料に発光色素を含有させることによって、発光の長寿命化を図っている。
【0006】
【特許文献1】
特開2001−52870号公報(請求項1、請求項5など)
【特許文献2】
特開平7−65958号公報(請求項、第5頁など)
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、上記の特許文献1や特許文献2のものでは、発光の高効率化や長寿命化はまだ十分とはいえないものであり、従って本発明は、発光の高効率化および長寿命化を達成することができる有機EL素子を提供することを目的とするものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明の請求項1に係る有機EL素子は、ホール・電子再結合に応答して光を放射する蛍光材料とキャリアの注入を持続するホスト材料からなる有機発光層1と、上記ホスト材料とは異なるキャリア輸送性材料からなるキャリア輸送層2とを、陽極3と陰極4の間に備えた有機EL素子において、キャリア輸送層2の有機発光層1と接する部分に、キャリア輸送性材料に有機発光層1のホスト材料を混合して形成され、有機発光層1のホスト材料を15〜85質量%の比率で含有する混合層5を設けて成ることを特徴とするものである。
【0009】
また請求項2の発明は、請求項1において、キャリア輸送層2が電子輸送性の層2aであり、混合層5aに含有するキャリア輸送性材料が電子輸送性の材料であることを特徴とするものである。
【0010】
また請求項3の発明は、請求項1において、キャリア輸送層2がホール輸送性の層2bであり、混合層5bに含有するキャリア輸送性材料がホール輸送性の材料であることを特徴とするものである。
【0011】
また請求項4の発明は、請求項1乃至3のいずれかにおいて、混合層5に含有するキャリア輸送性材料は、キャリアの注入を持続するホスト材料よりもキャリア輸送性が高い材料であることを特徴とするものである。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を説明する。
【0013】
本発明に係る有機EL素子は、陽極3と陰極4の間に有機発光層1とキャリア輸送層2とを備えて形成されるものである。キャリア輸送層2はキャリア(すなわち電子あるいはホール)を輸送するキャリア輸送性材料からなるものであり、このキャリア輸送層2は、キャリア輸送性材料として電子輸送性材料を用いた電子輸送層2a、あるいはキャリア輸送性材料としてホール輸送性材料を用いたホール輸送層2bとして形成されるものである。電子輸送層2aとホール輸送層2bはいずれか一方のみを備えてもよく、両方を備えるようにしてもよい。
【0014】
図1は有機EL素子の層構成の一例を示すものであり、基板10の表面上に透明導電膜などからなる陽極3を積層し、陽極3の表面上にホール輸送層2bを介して有機発光層1を積層すると共に、さらにこの有機発光層1の上に電子輸送層2aを介して陰極4が積層してある。これを基本構成として有機EL素子、すなわち有機エレクトロルミネッセンス素子を形成することができるものであり、陽極3に正電圧を、陰極4に負電圧を印加すると、電子輸送層2aを介して有機発光層1に注入された電子と、ホール輸送層2bを介して有機発光層1に注入されたホールとが、有機発光層1内、又は有機発光層1とホール輸送層2bの界面等にて再結合して発光が起こるものである。ここで、有機発光層1を複数層に形成することによって、任意の色調において発光効率の高い有機電界発光素子を得ることができ、特に白色など、単一の発光性有機材料からなる単一層の有機発光層1では実現が難しい発光色を容易に、かつ必要に応じて任意に得ることが可能になる。
【0015】
有機EL素子を構成する上記の各部材の材料には、従来から使用されている公知のものを適宜使用することができる。すなわち、上記の基板10としては、有機発光層1で発光された光が基板10を通して出射されるものである場合には、光透過性を有するものが使用されるが、無色透明のものの他に、多少着色されているものや、スリガラス状のものであってもよい。例えば、ソーダライムガラス、無アルカリガラスなどの透明ガラス板、ポリエステル、ポリオレフィン、ポリアミド、エポキシ樹脂、フッ素系樹脂などの樹脂から任意の方法で作製されたプラスチックフィルムやプラスチック板などを用いることができる。
【0016】
上記の陽極3は有機発光層1にホールを注入するための電極であり、この陽極3としては、仕事関数の大きい金属、合金、電気伝導性化合物、あるいはこれらの混合物からなる電極材料を用いるのが好ましく、特に仕事関数が4eV以上の電極材料を用いるのが好ましい。このような電極材料としては、具体的には、金などの金属、CuI、ITO(インジウムチンオキサイド)、SnO2、ZnO、IZO(インジウムジンクオキサイド)等の導電性透明材料があげられる。例えばこれらの電極材料を基板10の上に真空蒸着法やスパッタリング法等の方法で成膜することによって、陽極3を薄膜として作製することができる。有機発光層1における発光を陽極3を透過させて基板10から外部に照射する場合には、陽極3の光透過率を10%以上にすることが好ましい。また、陽極3のシート抵抗は数百Ω/□以下であることが好ましく、特に100Ω/□以下であることが好ましい。さらに陽極3の膜厚は、陽極3の光透過率、シート抵抗等の特性を上記のように制御するために、材料により異なるが、通常500nm以下に設定するのが好ましく、より好ましくは10〜200nmの範囲である。
【0017】
また上記の陰極4は、有機発光層1に電子を注入するための電極であり、この陰極4としては、仕事関数の小さい金属、合金、電気伝導性化合物及びこれらの混合物からなる電極材料を用いることが好ましく、仕事関数が5eV以下の電極材料を用いるのが好ましい。このような電極材料としては、アルカリ金属、アルカリ金属のハロゲン化物、アルカリ金属の酸化物、アルカリ土類金属等や、これらと他の金属との合金などを用いることができるものであり、例えばナトリウム、ナトリウム−カリウム合金、リチウム、マグネシウム、アルミニウム、マグネシウム−銀混合物、マグネシウム−インジウム混合物、アルミニウム−リチウム合金、Al/Al2O3混合物、Al/LiF混合物などを例として挙げることができる。
【0018】
陰極4は、例えば上記の電極材料を、真空蒸着法やスパッタリング法等の方法により、薄膜に形成することによって作製することができる。また、有機発光層1における発光を陰極4を透過させて外部に照射する場合には、陰極4の光透過率を10%以上にすることが好ましい。ここで、陰極2の膜厚は、陰極4の光透過率等の特性を上記のように制御するために、材料により異なるが、通常500nm以下に設定するのが好ましく、好ましくは100〜200nmの範囲とするのがよい。
【0019】
上記の有機発光層1は、ホスト材料に蛍光材料を分散してドープした有機材料よりなるものである。このホスト材料はキャリアの注入を持続する材料であり、電子輸送性の材料、ホール輸送性の材料のいずれとも使用することができ、後述のホール輸送層2bを構成するホール輸送性材料や、電子輸送層2aを構成する電子輸送性材料を用いることができる。
【0020】
また有機発光層1に用いる蛍光材料はホール・電子再結合に応答して光を放射するものであり、この蛍光材料としては、公知の任意のものを挙げることができる。例えば、アントラセン、ナフタレン、ピレン、テトラセン、コロネン、ペリレン、フタロペリレン、ナフタロペリレン、ジフェニルブタジエン、テトラフェニルブタジエン、クマリン、オキサジアゾール、ビスベンゾキサゾリン、ビススチリル、シクロペンタジエン、キノリン金属錯体、トリス(8−ヒドロキシキノリナート)アルミニウム錯体、トリス(4−メチル−8−キノリナート)アルミニウム錯体、トリス(5−フェニル−8−キノリナート)アルミニウム錯体、アミノキノリン金属錯体、ベンゾキノリン金属錯体、トリ−(p−ターフェニル−4−イル)アミン、1−アリール−2,5−ジ(2−チエニル)ピロール誘導体、ピラン、キナクリドン、ルブレン、ジスチルベンゼン誘導体、ジスチルアリーレン(DSA)誘導体、及び各種蛍光色素などを挙げることができるが、これらに限定されるものではない。
【0021】
そして有機発光層1は、ホスト材料が90.0〜99.5質量部、蛍光材料が0.5〜10.0質量部(合計100質量部)になるように、主材料であるホスト材料に蛍光材料をドープして形成するのが好ましい。また有機発光層1の厚みは特に限定されないが、0.5〜500nmが好ましく、より好ましくは0.5〜200nmである。
【0022】
ホール輸送層2bを構成するホール輸送性の材料としては、ホールを輸送する能力を有し、陽極3からのホール注入効果を有するとともに、有機発光層1や発光性有機化合物に対して優れたホール注入効果を有し、さらに電子のホール輸送層2bへの移動を防止し、かつ薄膜形成能力の優れた化合物を用いることができる。具体的にはフタロシアニン誘導体、ナフタロシアニン誘導体、ポルフィリン誘導体、N,N’−ビス(3−メチルフェニル)−(1,1’−ビフェニル)−4,4’−ジアミン(TPD)や4,4’−ビス[N−(ナフチル)−N−フェニル−アミノ]ビフェニル(α−NPD)等の芳香族ジアミン化合物、オキサゾール、オキサジアゾール、トリアゾール、イミダゾール、イミダゾロン、スチルベン誘導体、ピラゾリン誘導体、テトラヒドロイミダゾール、ポリアリールアルカン、ブタジエン、4,4’,4”−トリス(N−(3−メチルフェニル)N−フェニルアミノ)トリフェニルアミン(m−MTDATA)、及びポリビニルカルバゾール、ポリシラン、ポリエチレンジオキサイドチオフェン(PEDOT)等の導電性高分子など、高分子材料が挙げられるが、これらに限定されるものではない。尚、有機発光層1のホスト材料としてホール輸送性材料を用いる場合、ホール輸送層2bはこの有機発光層1のホスト材料として用いられる材料以外のホール輸送性材料を選択して形成するものである。
【0023】
また電子輸送層2aを構成する電子輸送性の材料としては、電子を輸送する能力を有し、陰極4からの電子注入効果を有するとともに、有機発光層1や発光性有機化合物に対して優れた電子注入効果を有し、さらにホールの電子輸送層2aへの移動を防止し、かつ薄膜形成能力の優れた化合物を用いることができる。具体的には、フルオレン、バソフェナントロリン、バソクプロイン、アントラキノジメタン、ジフェノキノン、オキサゾール、オキサジアゾール誘導体、トリアゾール、イミダゾール、アントラキノジメタン等やそれらの化合物、金属錯体化合物もしくは含窒素五員環誘導体を挙げることができる。上記の金属錯体化合物としては、具体的には、トリス(8−ヒドロキシキノリナート)アルミニウム、トリス(2−メチル−8−ヒドロキシキノリナート)アルミニウム、トリス(8−ヒドロキシキノリナート)ガリウム、ビス(10−ヒドロキシベンゾ[h]キノリナート)ベリリウム、ビス(10−ヒドロキシベンゾ[h]キノリナート)亜鉛、ビス(2−メチル−8−キノリナート)(o−クレゾラート)ガリウム、ビス(2−メチル−8−キノリナート)(1−ナフトラート)アルミニウム等があるが、これらに限定されるものではない。また上記の含窒素五員環誘導体としては、オキサゾール、チアゾール、オキサジアゾール、チアジアゾールもしくはトリアゾール誘導体が好ましい。具体的には、2,5−ビス(1−フェニル)−1,3,4−オキサゾール、2,5−ビス(1−フェニル)−1,3,4−チアゾール、2,5−ビス(1−フェニル)−1,3,4−オキサジアゾール、2−(4’−tert−ブチルフェニル)−5−(4”−ビフェニル)1,3,4−オキサジアゾール、2,5−ビス(1−ナフチル)−1,3,4−オキサジアゾール、1,4−ビス[2−(5−フェニルチアジアゾリル)]ベンゼン、2,5−ビス(1−ナフチル)−1,3,4−トリアゾール、3−(4−ビフェニルイル)−4−フェニル−5−(4−t−ブチルフェニル)−1,2,4−トリアゾール等があるが、これらに限定されるものではない。尚、有機発光層1のホスト材料として電子輸送性材料を用いる場合、電子輸送層2aはこの有機発光層1のホスト材料として用いられる材料以外の電子輸送性材料を選択して形成するものである。
【0024】
そして本発明では、キャリア輸送層2の少なくとも有機発光層1と接する部分に、キャリア輸送層2の形成に用いられるキャリア輸送性材料に有機発光層1の形成に用いられるホスト材料を混合した混合層5を設けるようにしてある。すなわち、キャリア輸送層2は電子輸送層2aやホール輸送層2bとして形成されるが、電子輸送層2aの有機発光層1と接する部分に電子輸送性材料に有機発光層1のホスト材料を混合した混合層5aを設けるものであり、またホール輸送層2bの有機発光層1と接する部分にホール輸送性材料に有機発光層1のホスト材料を混合した混合層5bを設けるものである。このとき、混合層5に含有するキャリア輸送性材料は、有機発光層1のホスト材料よりもキャリア輸送性が高い材料であることが望ましい。
【0025】
ここで、キャリア輸送層2として電子輸送層2aとホール輸送層2bを備える場合、いずれか一方に混合層5を形成するようにしてもよく、また両方に混合層5を形成するようにしてもよい。有機発光層1を複数の層を積層した構成に形成する場合は、混合層5はキャリア輸送層2が直接接する側の有機発光層1のホスト材料を混合して形成されるものである。また混合層5はキャリア輸送層2の厚み方向の一部のみに形成するようにしてもよく、あるいはキャリア輸送層2の層の全体をキャリア輸送性材料に有機発光層1のホスト材料を混合した混合層5として形成するようにしてもよい。混合層5をキャリア輸送層2の厚み方向の一部に形成する場合、混合層5の層厚はキャリア輸送層2の層厚の10%以上であることが望ましい。
【0026】
このように、キャリア輸送層2の有機発光層1と接する部分に、キャリア輸送性材料に有機発光層1のホスト材料を混合した混合層5を設けることによって、キャリア輸送層2と有機発光層1の接合部分にキャリア輸送層2の材料と有機発光層1の材料を存在させることができ、キャリア輸送層2と有機発光層1の間に異種材料の界面が存在しないようにすることができるものである。従って、キャリア輸送層2から有機発光層1へのキャリア(電子やホール)の注入効率を高めることができ、発光の高効率化および長寿命化を達成することが容易になるものである。この混合層5においてキャリア輸送性材料と有機発光層1のホスト材料との混合比率は、有機発光層1のホスト材料の含有率が15〜85質量%になるように設定するものであり、特に30〜70質量%になるように設定するのが好ましい。キャリア輸送性材料と有機発光層1のホスト材料との比率がこの範囲から外れると、キャリア輸送層2から有機発光層1へのキャリアの注入効率を高める効果が不十分になり、発光の高効率化および長寿命化を十分に達成することができない。
【0027】
【実施例】
次に、本発明を実施例によって具体的に説明する。
【0028】
(実施例1)
厚み0.7mmの透明ガラス基板10の一方の表面に、ITO(インジウム−スズ酸化物)をスパッタしてシート抵抗7Ω/□の透明電極からなる陽極3を形成したITOガラス(三容真空社製)を用い、これをアセトン、純水、イソプロピルアルコールで15分間超音波洗浄した後、乾燥させ、さらにUVオゾン洗浄した。
【0029】
次に、このITOガラス基板10を真空蒸着装置にセットし、1×10−6Torr(1.33×10−4Pa)の減圧下、4,4’−ビス[N−(ナフチル)−N−フェニル−アミノ]ビフェニル(株式会社同仁化学研究所製:以下α−NPDと略す)を1〜2Å/sの蒸着速度で300Å厚に蒸着し、陽極3の上にホール輸送層2bを形成した。続いて、ホール輸送性材料であるα−NPDと有機発光層1のホスト材料であるジスチリルビフェニル誘導体「DPVBi」とを1:1の質量比で、1〜2Å/sの蒸着速度で100Å厚に共蒸着し、混合層5bを形成した。
【0030】
次に、この混合層5bの上に、黄色発光層として、ホスト材料であるジスチリルビフェニル誘導体「DPVBi」に蛍光材料であるルブレン(アクロス社製)を0.5質量%ドープした層を50Åの厚みに蒸着すると共に、その上に青色発光層として、ホスト材料であるジスチリルビフェニル誘導体「DPVBi」に蛍光材料である末端にカルバゾリル基を有するDSA誘導体「BCZVBi」を4質量%ドープした層を300Åの厚みに蒸着し、有機発光層1を形成した。
【0031】
次に、この有機発光層1の上に、電子輸送性材料であるバソフェナントロリン(株式会社同仁化学研究所製)と有機発光層1のホスト材料であるジスチリルビフェニル誘導体「DPVBi」とを1:1の質量比で共蒸着し、100Å厚の電子輸送層2a(層全体が混合層5aでもある)を形成した。続いてナトリウムディスペンサー(SAES Getters社製)を用いてNaを5Åの厚みで蒸着し、最後に、Alを10Å/sの蒸着速度で厚み1500Å蒸着して陰極4を形成した。
【0032】
この後、これらの各層を蒸着して形成したITOガラス基板10を露点−76℃以下のドライ窒素雰囲気のグローブボックスに大気に曝露することなく搬送した。一方、通気性を有する袋に吸水剤として酸化バリウムの粉末を入れてこれをガラス製の封止板に粘着剤で貼り付けると共に封止板の外周部に紫外線硬化樹脂製のシール剤を塗布したものを予め用意した。そしてグローブボックス内においてITOガラス基板10に封止板をシール剤で貼り合わせ、UV照射してシール剤を硬化させることによって封止板で各層を封止した有機EL素子を得た。
【0033】
(実施例2)
実施例1において、ホール輸送層2bをα−NPDを400Å厚に蒸着して形成(α−NPDとジスチリルビフェニル誘導体「DPVBi」からなる混合層5bは形成しない)するようにした他は、実施例1と同様にして有機EL素子を得た。
【0034】
(比較例1)
実施例1において、ホール輸送層2bをα−NPDを400Å厚に蒸着して形成(α−NPDとジスチリルビフェニル誘導体「DPVBi」からなる混合層5bは形成しない)するようにした。また電子輸送層2aをバソフェナントロリンを100Å厚に蒸着して形成(ジスチリルビフェニル誘導体「DPVBi」は混合しない)するようにした。あとは実施例1と同様にして有機EL素子を得た。
【0035】
上記のようにして実施例1〜2及び比較例1で得た有機EL素子を電源(東陽テクニカ社製「KEITHLEY236モデル」)に接続し、発光輝度を輝度計(ミノルタ社製「LS−110」)で測定した。また有機EL素子を初期輝度1000cd/m2の定電流で連続駆動させることによって寿命試験を行ない、輝度が半減する半減寿命を測定した。その結果を表1に示す。
【0036】
【表1】
【0037】
表1にみられるように、各実施例の有機EL素子は初期発光特性が優れており、また半減寿命が長いことが確認される。
【0038】
【発明の効果】
上記のように本発明の請求項1に係る有機EL素子は、ホール・電子再結合に応答して光を放射する蛍光材料とキャリアの注入を持続するホスト材料からなる有機発光層と、上記ホスト材料とは異なるキャリア輸送性材料からなるキャリア輸送層とを、陽極と陰極の間に備えた有機EL素子において、キャリア輸送層の有機発光層と接する部分に、キャリア輸送性材料に有機発光層のホスト材料を混合して形成され、有機発光層のホスト材料を15〜85質量%の比率で含有する混合層を設けるようにしたので、キャリア輸送層と有機発光層の接合部分にキャリア輸送層の材料と有機発光層の材料を存在させて、キャリア輸送層と有機発光層の間に異種材料の界面が存在しないようにすることができるものであり、キャリア輸送層から有機発光層へのキャリア(電子やホール)の注入効率を高めることができ、発光の高効率化および長寿命化を達成することができるものである。
【0039】
また請求項2の発明は、請求項1において、キャリア輸送層が電子輸送性の層であり、混合層に含有するキャリア輸送性材料が電子輸送性の材料であるので、電子輸送層と有機発光層の接合部分に電子輸送性材料と有機発光層のホスト材料を存在させて、電子輸送層と有機発光層の間に異種材料の界面が存在しないようにすることができるものであり、電子輸送層から有機発光層への電子の注入効率を高めることができ、発光の高効率化および長寿命化を達成することができるものである。
【0040】
また請求項3の発明は、請求項1において、キャリア輸送層がホール輸送性の層であり、混合層に含有するキャリア輸送性材料がホール輸送性の材料であるので、ホール輸送層と有機発光層の接合部分にホール輸送性材料と有機発光層のホスト材料を存在させて、ホール輸送層と有機発光層の間に異種材料の界面が存在しないようにすることができるものであり、ホール輸送層から有機発光層への電子の注入効率を高めることができ、発光の高効率化および長寿命化を達成することができるものである。
【0041】
また請求項4の発明は、請求項1乃至3のいずれかにおいて、混合層に含有するキャリア輸送性材料は、キャリアの注入を持続するホスト材料よりもキャリア輸送性が高い材料であるので、有機発光層へのキャリア注入効率を高めることができ、発光の高効率化を達成することができるものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態の一例を示す概略断面図である。
【符号の説明】
1 有機発光層
2 キャリア輸送層
2a 電子輸送層
2b ホール輸送層
3 陽極
4 陰極
5 混合層
Claims (4)
- ホール・電子再結合に応答して光を放射する蛍光材料とキャリアの注入を持続するホスト材料からなる有機発光層と、上記ホスト材料とは異なるキャリア輸送性材料からなるキャリア輸送層とを、陽極と陰極の間に備えた有機EL素子において、キャリア輸送層の有機発光層と接する部分に、キャリア輸送性材料に有機発光層のホスト材料を混合して形成され、有機発光層のホスト材料を15〜85質量%の比率で含有する混合層を設けて成ることを特徴とする有機EL素子。
- キャリア輸送層が電子輸送性の層であり、混合層に含有するキャリア輸送性材料が電子輸送性の材料であることを特徴とする請求項1に記載の有機EL素子。
- キャリア輸送層がホール輸送性の層であり、混合層に含有するキャリア輸送性材料がホール輸送性の材料であることを特徴とする請求項1に記載の有機EL素子。
- 混合層に含有するキャリア輸送性材料は、キャリアの注入を持続するホスト材料よりもキャリア輸送性が高い材料であることを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の有機EL素子。
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